特許第6236216号(P6236216)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6236216
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】検査装置および検査方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/956 20060101AFI20171113BHJP
   G01B 11/30 20060101ALI20171113BHJP
   G01B 11/24 20060101ALI20171113BHJP
   G03F 1/84 20120101ALI20171113BHJP
【FI】
   G01N21/956 A
   G01B11/30 A
   G01B11/24 K
   G03F1/84
【請求項の数】10
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2013-86107(P2013-86107)
(22)【出願日】2013年4月16日
(65)【公開番号】特開2014-209075(P2014-209075A)
(43)【公開日】2014年11月6日
【審査請求日】2016年3月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】504162958
【氏名又は名称】株式会社ニューフレアテクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100120569
【弁理士】
【氏名又は名称】大阿久 敦子
(72)【発明者】
【氏名】山下 靖裕
(72)【発明者】
【氏名】小川 力
(72)【発明者】
【氏名】大瀧 寿明
【審査官】 小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−099788(JP,A)
【文献】 特開2005−156516(JP,A)
【文献】 特開2011−106965(JP,A)
【文献】 特開2009−222625(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0110988(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 − G01N 21/958
G01B 11/00 − G01B 11/30
G03F 1/00 − G03F 1/92
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象となる試料を照明する光を出射する光源と、
前記光源からの光を透過させる2分の1波長板と、
前記2分の1波長板を透過した光を分岐する分岐素子と、
前記分岐された光がそれぞれ入射され、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する第1のセンサおよび第2のセンサと、
前記光学画像を用いて、前記第1のセンサに対する前記第2のセンサの光量比(1:A)を取得し、前記光量比をA:1にする前記2分の1波長板の角度θを求める光量取得部と、
前記光量取得部から前記角度θの情報を受けて、前記2分の1波長板の角度を制御する角度制御部と、
前記光量取得部から前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値の情報を受けて、これらの光量値が目標値となるように前記光源の光量を制御する光源制御部と、
前記パターンのうちで密度が所定値以上であるパターンについて前記第1のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較し、
前記パターンのうちで密度が前記所定値より小さいパターンについて前記第2のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較して、
これらの差異が閾値を超えた個所を欠陥と判定する比較部とを有することを特徴とする検査装置。
【請求項2】
前記分岐素子は、前記試料を照明する光を分岐することを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
4分の1波長板を備えており、前記分岐素子を透過した光が前記4分の1波長板に入射、前記4分の1波長板を透過した光によって前記試料を照明することを特徴とする請求項1または2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記分岐素子は、前記試料を反射または透過した光を分岐することを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項5】
前記2分の1波長板は、前記試料を反射または透過した光を透過させることを特徴とする請求項4に記載の検査装置。
【請求項6】
検査対象となる試料を照明する光を出射する光源と、
照射された前記試料からの光を透過させる2分の1波長板と、
前記2分の1波長板を透過した光を分岐する分岐素子と、
前記分岐された光がそれぞれ入射され、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する第1のセンサおよび第2のセンサと、
前記光学画像を用いて、前記第1のセンサに対する前記第2のセンサの光量比(1:A)を取得し、前記光量比をA:1にする前記2分の1波長板の角度θを求める光量取得部と、
前記光量取得部から前記角度θの情報を受けて、前記2分の1波長板の角度を制御する角度制御部と、
前記光量取得部から前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値の情報を受けて、これらの光量値が目標値となるように前記光源の光量を制御する光源制御部と、
前記パターンのうちで密度が所定値以上であるパターンについて前記第1のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較し、
前記パターンのうちで密度が前記所定値より小さいパターンについて前記第2のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較して、
これらの差異が閾値を超えた個所を欠陥と判定する比較部とを有することを特徴とする検査装置。
【請求項7】
前記分岐素子は、前記試料を反射または透過した光を分岐することを特徴とする請求項6に記載の検査装置。
【請求項8】
前記2分の1波長板は、前記試料を反射または透過した光を透過させることを特徴とする請求項6に記載の検査装置
【請求項9】
光源から出射されて2分の1波長板を透過した光を分岐した後に検査対象となる試料に照明し、前記試料を反射または透過した光を第1のセンサと第2のセンサに入射させて、(1)前記第1のセンサの光量が飽和に達しているか、または、(2)前記第2のセンサの光量が所定値より不足している場合に、前記光源の光量を調整する工程と、
前記(1)および前記(2)のいずれにも該当しない場合に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記光学画像を用いて、前記第1のセンサに対する前記第2のセンサの光量比(1:A)を取得し、前記光量比をA:1にする前記2分の1波長板の角度θを求める工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにする工程と、
前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値が目標値となるように前記光源の光量を制御する工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにし、前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値を目標値とした後に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記パターンのうちで密度が所定値以上であるパターンについて前記第1のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較し、
前記パターンのうちで密度が前記所定値より小さいパターンについて前記第2のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較して、
これらの差異が閾値を超えた個所を欠陥と判定する工程とを有することを特徴とする検査方法。
【請求項10】
光源から出射された光を検査対象となる試料に照明し、前記試料を反射または透過した光を2分の1波長板に透過させた後に分岐して第1のセンサと第2のセンサに入射させ、(1)前記第1のセンサの光量が飽和に達しているか、または、(2)前記第2のセンサの光量が所定値より不足している場合に、前記光源の光量を調整する工程と、
前記(1)および前記(2)のいずれにも該当しない場合に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記光学画像を用いて、前記第1のセンサに対する前記第2のセンサの光量比(1:A)を取得し、前記光量比をA:1にする前記2分の1波長板の角度θを求める工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにする工程と、
前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値が目標値となるように前記光源の光量を制御する工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにし、前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値を目標値とした後に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記パターンのうちで密度が所定値以上であるパターンについて前記第1のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較し、
前記パターンのうちで密度が前記所定値より小さいパターンについて前記第2のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較して、
これらの差異が閾値を超えた個所を欠陥と判定する工程とを有することを特徴とする検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査装置および検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置の集積度の増加に伴い、個々の素子の寸法は微小化が進み、各素子を構成する配線やゲートなどの幅も微細化されている。
【0003】
半導体集積回路の製造においては、回路原版(マスクまたはレチクルを指す。以下では、マスクと総称する。)を感光性樹脂に転写してウェハを加工する工程が基本となる。そして、この基本工程を繰り返すことによって、半導体集積回路が製造される。
【0004】
転写工程では、ステッパまたはスキャナと呼ばれる露光装置が用いられる。露光装置は、転写光源として光を使用し、レチクル上の回路パターンを4分の1から5分の1程度に縮小してウェハ上に投影する。半導体集積回路の微細化のためには、この転写工程での解像性能を向上させることが重要となる。ここで、結像光学系の開口係数をNA、光源の波長をλとすると、解像寸法は(λ/NA)に比例する。したがって、開口係数NAの向上または波長λの短波長化を図ることで、露光解像度を小さくすることができる。
【0005】
近年、短波長(λ=13〜14nm)のEUV(Extreme Ultra Violet;極短紫外)の光を用いたEUVリソグラフィの技術開発が進められている。EUVリソグラフィの開口係数NAは、フォトリソグラフィより小さいが、波長の2.0〜1.5倍程度は解像するので、30nm以下の解像寸法を実現することが可能である。
【0006】
こうした半導体集積回路の製造には多大なコストがかかるため、歩留まりの向上が欠かせない。歩留まりを低下させる大きな要因として、マスクパターンの欠陥が挙げられる。それ故、マスク検査においては、極めて小さなパターン欠陥を検出することが求められている。特許文献1には、マスク上における微細な欠陥を検出することのできる検査装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4236825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
マスクの検査では、マスクを移動させながらマスクに光を照射し、撮像素子でマスク上に形成されたパターンを撮像する。次いで、得られた光学画像を基準画像と比較し、差異が閾値を超えた場合に、その箇所を欠陥として検出している。
【0009】
ところで、マスク上に形成されたパターンの密度は一定ではない。例えば、半導体チップ内には、メモリマット部などのパターン密度の高い領域と、周辺回路部などのパターン密度の低い領域とが混在する。
【0010】
図1は、マスクの断面模式図であり、ガラス基板91上に、クロム(Cr)膜などのパターニングされた膜92が設けられた様子を示している。図1において、領域Aは疎パターン部であり、領域Bは密パターン部である。図2は、図1のパターンをX軸方向に沿ってTDIセンサで撮像したときのTDIセンサへの入射光の光量値を表したものである。図2に示すように、マスク上でパターン密度の低い領域Aは、光量値が大きく、明るく観察される。一方、パターン密度の高い領域Bは、光量値が低く、暗く観察される。このため、領域Aでは高コントラストの画像が得られても、領域Bでは、高コントラストの画像が得られず、ノイズが多くなって検査精度が低下してしまう。一方、領域Bで高コントラストの画像を得ようとしてマスクへの照射光量を上げると、領域Aでは、センサへの入射光量が多くなり過ぎて、センサが飽和状態に達してしまうという問題が生じる。
【0011】
上記と同様の問題は、EUVマスクでも起こる。
【0012】
図3は、EUVマスクの断面模式図である。図3に示すように、EUVマスクでは、ガラス基板93上に、所定の層数のモリブデンとシリコンからなる多層膜94が積層されて反射層を形成している。多層膜94の上には、パターニングされた膜95が設けられている。膜95は、EUV光に対する吸収係数の高い材料からなる吸収層である。尚、多層膜94と膜95の間には、図示されない緩衝膜が設けられている。緩衝膜は、膜95のパターニングや欠陥修正の際に多層膜94が受けるダメージを軽減する。
【0013】
図3において、領域Aは疎パターン部であり、領域Bは密パターン部である。図4は、図3のパターンをX軸方向に沿ってTDIセンサで撮像したときのTDIセンサへの入射光の光量値を表したものである。図4に示すように、マスク上で、パターン密度の低い領域Aは明るく観察されるが、パターン密度の高い領域Bは暗く観察される。このため、図1の例と同様に、領域Bで検査精度が低下するという問題が生じる。そこで、マスクへの照射光量を上げると、センサへの入射光量が領域Aで多くなり過ぎ、センサが飽和状態に達してしまう。
【0014】
領域Aと領域Bにおける光量差は、図1のマスクよりも図3のEUVマスクでより顕著である。その理由として、1)ガラス基板93上に多層膜94が設けられていることや、2)EUVマスクにおけるパターンは図1のマスクよりも微細であるために回折の影響が大きいことが挙げられる。
【0015】
以上より、マスクの検査、特に、EUVマスクの検査において、精度よく検査することのできる検査装置と検査方法の開発が急務となっている。本発明は、かかる点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、パターン密度の高い領域と低い領域の何れに対しても精度よく検査することのできる検査装置と検査方法を提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の第1の態様は、検査対象となる試料を照明する光を出射する光源と、
前記光源からの光を透過させる2分の1波長板と、
前記2分の1波長板を透過した光を分岐する分岐素子と、
前記分岐された光がそれぞれ入射され、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する第1のセンサおよび第2のセンサと、
前記光学画像を用いて、前記第1のセンサに対する前記第2のセンサの光量比(1:A)を取得し、前記光量比をA:1にする前記2分の1波長板の角度θを求める光量取得部と、
前記光量取得部から前記角度θの情報を受けて、前記2分の1波長板の角度を制御する角度制御部と、
前記光量取得部から前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値の情報を受けて、これらの光量値が目標値となるように前記光源の光量を制御する光源制御部と、
前記パターンのうちで密度が所定値以上であるパターンについて前記第1のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較し、
前記パターンのうちで密度が前記所定値より小さいパターンについて前記第2のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較して、
これらの差異が閾値を超えた個所を欠陥と判定する比較部とを有することを特徴とする検査装置に関する。
【0018】
本発明の第1の態様において、前記分岐素子は、前記試料を照明する光を分岐することが好ましい。この場合、前記分岐素子は、ロションプリズムであることが好ましい。
【0019】
本発明の第1の態様の検査装置は、前記分岐素子を透過した光が入射する4分の1波長板を備えており、
前記4分の1波長板を透過した光によって前記試料を照明することが好ましい。
【0020】
本発明の第1の態様において、前記分岐素子は、前記試料を反射または透過した光を分岐することが好ましい。この場合、前記分岐素子は、偏光ビームスプリッタであることが好ましい。また、この場合、前記2分の1波長板は、前記試料を反射または透過した光を透過させることが好ましい。
【0021】
本発明の第1の態様において、前記基準画像は、前記パターンの設計データから作成された参照画像であり、
前記参照画像を作成する参照画像作成部を有していて、
前記参照画像作成部で作成された参照画像が前記比較部に送られることが好ましい。
【0022】
本発明の第2の態様は、光源から出射されて2分の1波長板を透過した光を分岐した後に検査対象となる試料に照明し、前記試料を反射または透過した光を第1のセンサと第2のセンサに入射させて、(1)前記第1のセンサの光量が飽和に達しているか、または、(2)前記第2のセンサの光量が所定値より不足している場合に、前記光源の光量を調整する工程と、
前記(1)および前記(2)のいずれにも該当しない場合に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記光学画像を用いて、前記第1のセンサに対する前記第2のセンサの光量比(1:A)を取得し、前記光量比をA:1にする前記2分の1波長板の角度θを求める工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにする工程と、
前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値が目標値となるように前記光源の光量を制御する工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにし、前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値を目標値とした後に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記パターンのうちで密度が所定値以上であるパターンについて前記第1のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較し、
前記パターンのうちで密度が前記所定値より小さいパターンについて前記第2のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較して、
これらの差異が閾値を超えた個所を欠陥と判定する工程とを有することを特徴とする検査方法に関する。
【0023】
本発明の第2の態様において、前記2分の1波長板を透過した光は分岐素子で分岐されることが好ましい。この場合、前記分岐素子は、ロションプリズムであることが好ましい。
【0024】
本発明の第2の態様では、前記2分の1波長板を透過した光を分岐した後、4分の1波長板を透過させてから、前記試料に照明することもできる。
【0025】
本発明の第2の態様において、前記基準画像は、前記パターンの設計データから作成された参照画像とすることができる。
【0026】
本発明の第3の態様は、光源から出射された光を検査対象となる試料に照明し、前記試料を反射または透過した光を2分の1波長板に透過させた後に分岐して第1のセンサと第2のセンサに入射させ、(1)前記第1のセンサの光量が飽和に達しているか、または、(2)前記第2のセンサの光量が所定値より不足している場合に、前記光源の光量を調整する工程と、
前記(1)および前記(2)のいずれにも該当しない場合に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記光学画像を用いて、前記第1のセンサに対する前記第2のセンサの光量比(1:A)を取得し、前記光量比をA:1にする前記2分の1波長板の角度θを求める工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにする工程と、
前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値が目標値となるように前記光源の光量を制御する工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにし、前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値を目標値とした後に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記パターンのうちで密度が所定値以上であるパターンについて前記第1のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較し、
前記パターンのうちで密度が前記所定値より小さいパターンについて前記第2のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較して、
これらの差異が閾値を超えた個所を欠陥と判定する工程とを有することを特徴とする検査方法に関する。
【0027】
本発明の第3の態様では、前記試料を反射または透過した光を分岐素子で分岐することが好ましい。この場合、前記分岐素子は、偏光ビームスプリッタであることが好ましい。
【0028】
本発明の第3の態様において、前記基準画像は、前記パターンの設計データから作成された参照画像とすることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、パターン密度の高い領域と低い領域の何れに対しても精度よく検査することのできる検査装置および検査方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】マスクの断面模式図の一例である。
図2図1のパターンをX軸方向に沿って撮像したときのTDIセンサへの入射光の光量値を表したものである。
図3】EUVマスクの断面模式図の一例である。
図4】、図3のパターンをX軸方向に沿って撮像したときのTDIセンサへの入射光の光量値を表したものである。
図5】実施の形態1の検査装置における光学系の構成を示す模式図である。
図6】実施の形態1で、光源の光量と2分の1波長板の角度の調整方法を示すフローチャートである。
図7】第1のセンサおよび第2のセンサと、光量値との関係の一例である。
図8】2分の1波長板の角度と光量比(1/A)の関係を示す一例である。
図9】角度θに調整後の各センサと光量値との関係を示す一例である。
図10】第1のセンサと第2のセンサの各光量値がいずれも目標値に達した一例である。
図11】実施の形態1における検査装置の構成図である。
図12】実施の形態1におけるデータの流れを示す図である。
図13】試料の光学画像の取得手順を説明する図である。
図14】実施の形態2の検査装置における光学系の構成を示す模式図である。
図15】実施の形態3の検査装置における光学系の構成を示す模式図である。
図16】実施の形態3で、光源の光量と2分の1波長板の角度の調整方法を示すフローチャートである。
図17】実施の形態3における検査装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の検査方法は、ダイ−トゥ−データベース(Die to Database)比較方式、ダイ−トゥ−ダイ(Die to Die)比較方式、セル(Cell)比較方式のいずれであってもよく、また、ナノインプリントリソグラフィ(Nanoimprint Lithography;NIL)におけるテンプレートの検査のように、1つの画像内で注目する画素とその周辺の画素とを比較する方式であってもよい。以下では、ダイ−トゥ−データベース比較方式を例にとり説明する。この方式では、検査対象のパターンの設計データから作成された参照画像が基準画像、すなわち、欠陥検出を目的として上記パターンの光学画像と比較される画像となる。
【0032】
実施の形態1.
図5は、本実施の形態の検査装置における光学系の構成を示す模式図である。
【0033】
まず、照明光学系について説明する。図5の光源2001としては、レーザ光源を用いることができる。レーザ光源から出射された光は、一般に直線偏光である。この直線偏光は、2分の1波長板2002で位相を90°回転させた後、分岐素子としてのロションプリズム2003に入射する。このとき、ロションプリズム2003に入射するp偏光(Lp)の量とs偏光(Ls)の量とが等しくなるように、2分の1波長板2002の角度を設定する。ロションプリズム2003は、p偏光成分(Lp)についてはまっすぐに透過させるが、s偏光成分(Ls)については元々の光軸から変位させて透過させる。尚、本実施の形態の分岐素子としては、互いに直交する偏光成分を2つに分岐するものであれば、ロションプリズム2003以外の偏光プリズムを用いてもよい。
【0034】
ロションプリズム2003を透過した光は、ハーフミラー2004で反射した後、対物レンズ2005を介して、検査対象となるマスク2006を照明する。次いで、マスク2006で反射した光は、対物レンズ2005とハーフミラー2004を透過した後、結像光学系に入射する。
【0035】
図5において、結像光学系には、撮像素子として2つのセンサ(2008,2009)が設けられている。センサには、例えば、TDI(Time Delay Integration)センサを用いることができる。
【0036】
マスク2006で反射したs偏光(Ls)は、第1のセンサ2008に入射する。一方、マスク2006で反射したp偏光(Lp)は、ハーフミラー2007によって光路を変えられて、第2のセンサ2009に入射する。
【0037】
マスク2006は、図3に示すようなEUVマスクである。但し、検査対象としてのマスクは、EUVマスクに限られるものではなく、例えば、図1に示すような構成であってもよい。
【0038】
マスク2006では、ガラス基板上に反射層が形成されており、反射層の上にはパターニングされた吸収層が形成されている。反射層は、例えば、モリブデンとシリコンからなる多層膜が所定の層数で積層されたものである。吸収層は、EUV光に対する吸収係数の高い材料からなる。尚、反射層と吸収層の間には、緩衝膜を設けることができる。これにより、吸収層のパターニングや欠陥修正の際に、反射層が受けるダメージを軽減することができる。
【0039】
図5の第1のセンサ2008と第2のセンサ2009は、マスク2006の同じ画像を撮像する。ここで、吸収層のパターンには、図3に示すような密パターン部と疎パターン部がある。尚、密パターンと疎パターンの定義は、例えば、閾値となるパターン密度を予め定めておき、このパターン密度以上の密度を有するものを密パターンとし、このパターン密度より小さい密度を有するものを疎パターンとすることができる(本願明細書において同じ)。
【0040】
本実施の形態では、以下の方法にしたがって、第1のセンサ2008が、密パターン部に適した光量値でパターンを撮像するようにする。また、第2のセンサ2009が、疎パターン部に適した光量値で撮像するようにする。これらは、具体的には、光源2001の光量と、2分の1波長板2002の角度とを調整することによって行われる。
【0041】
図6は、本実施の形態における検査方法の要部となる、光源2001の光量と2分の1波長板2002の角度の調整方法を示すフローチャートである。
【0042】
図6において、S101では、図5のロションプリズム2003に入射するp偏光(Lp)の量とs偏光(Ls)の量とが等しくなるように、2分の1波長板2002の角度が設定される。
【0043】
次に、第1のセンサ2008と第2のセンサ2009によって、マスク2006のパターンを撮像する(S102)。
【0044】
続いて、パターンの疎密に関係なく、(1)第1のセンサ2008の光量値が飽和に達しているか、あるいは、(2)第2のセンサ2009の光量値が不足している、すなわち、十分なコントラストが得られる量に達していないかを判定する(S103)。いずれか一方に該当すれば、S104に進んで、図5の光源2001から光学系に導入される光量を調整する。その後、再びS103に戻って判定し、(1)および(2)のいずれにも該当しなくなるまで、S103とS104の工程を繰り返す。
【0045】
S103の判定で、(1)および(2)のいずれにも該当しない場合には、S105に進む。
【0046】
図7は、第1のセンサ2008および第2のセンサ2009と、光量値との関係の一例を表したものである。この図において、目標値は、検査に適したコントラストが得られる光量値である。図7に示す(I)は、マスク2006の密パターン部を撮像したときの光量値を表しており、(II)は、マスク2006の疎パターン部を撮像したときの光量値を表している。
【0047】
S105では、密パターン部における第1のセンサ2008の画像と、疎パターン部における第2のセンサ2009の画像とから、第1のセンサ2008に対する第2のセンサ2009の光量比(1/A)を求める。
【0048】
図8は、2分の1波長板2002の角度と光量比(1/A)との関係を示す一例である。この関係を用いて、2分の1波長板2002の角度を、第1のセンサ2008に対する第2のセンサ2009の光量比がA:1となる角度θに調整する(S106)。
【0049】
図9は、S106で角度θに調整後の各センサと光量値との関係を示す一例である。S107での判定の結果、この例のように、第1のセンサ2008と第2のセンサ2009の各光量値が目標値に対して大き過ぎたり、小さ過ぎたりする場合には、S108に進んで、光源2001から光学系に導入される光量を調整する。その後、再びS107に戻って判定し、各光量値が目標値に達するまでS107とS108の工程を繰り返す。
【0050】
図10に示すように、第1のセンサ2008と第2のセンサ2009の各光量値がいずれも目標値に達した後は、一連の調整工程を終了する。
【0051】
以上の工程によって、第1のセンサ2008を、密パターン部に適した光量値でパターンを撮像するようにすることができる。また、第2のセンサ2009を、疎パターン部に適した光量値で撮像するようにすることができる。
【0052】
次に、本実施の形態の検査装置について説明する。
【0053】
図11は、本実施の形態における検査装置100の構成図である。この図に示すように、検査装置100は、光学画像取得部を構成する構成部Aと、構成部Aで取得された光学画像を用いて検査に必要な処理等を行う構成部Bとを有する。
【0054】
構成部Aには、図5に示す光学系が設けられている。また他にも、水平方向(X方向、Y方向)に移動可能なXYテーブル3と、センサ回路106と、レーザ測長システム122と、オートローダ130とを有する。尚、XYテーブル3は、回転方向にも移動可能な構造とすることができる。
【0055】
構成部Aでは、検査対象となる試料1の光学画像、すなわち、マスク採取データが取得される。マスク採取データは、試料1の設計パターンデータに含まれる図形データに基づく図形が描画されたマスクの画像である。例えば、マスク採取データは、8ビットの符号なしデータであって、各画素の明るさの階調を表現する。
【0056】
検査対象となる試料1は、Zテーブル2の上に載置される。Zテーブル2は、XYテーブル3の上に設けられており、XYテーブル3とともに水平方向にも移動可能である。試料1は、マスクまたはウェハなどとすることができるが、本発明では特にEUVマスクが好適である。試料1には、ライン・アンド・スペースパターンなどの所定のパターンが設けられている。試料1が図3に示すようなEUVマスクである場合、反射層(多層膜94)の上の吸収層(膜95)がパターニングされた層である。また、試料1に設けられたパターンの密度は一定ではなく、例えば、半導体チップのメモリマット部などのようにパターン密度の高い領域と、周辺回路部などのようにパターン密度の低い領域とが混在している。
【0057】
試料1は、Zテーブル2に設けられた支持部材により、3点で支持されることが好ましい。試料1を4点で支持する場合には、支持部材に対して高精度の高さ調整が必要となる。また、高さ調整が不十分であると、試料1が変形するおそれがある。これに対して、3点支持によれば、試料1の変形を最小限に抑えながら、試料1を支持することができる。支持部材は、例えば、頭面が球状のボールポイントを用いて構成される。また、例えば、3つの支持部材のうちの2つの支持部材は、試料1の四隅のうちの対角でない、隣接する二隅で試料1に接する。3つの支持部材のうちの残る1つの支持部材は、他の2つの支持部材が配置されていない二隅の間の領域に配置される。
【0058】
光源2001は、試料1に対して、その光学画像を取得するための光を照射する。光源2001としては、例えば、直線偏光を出射するレーザ光源を用いることができる。
【0059】
光源2001から出射された直線偏光は、2分の1波長板2002によって位相を90°回転させてロションプリズム2003に入射する。ロションプリズム2003は、p偏光成分(Lp)についてはまっすぐに透過させるが、s偏光成分(Ls)については元々の光軸から変位させて透過させる。尚、互いに直交する偏光成分を2つに分岐するものであれば、ロションプリズム以外の偏光プリズムを用いてもよい。
【0060】
ロションプリズム2003を透過した光は、ハーフミラー2004で反射した後、対物レンズ2005を介して試料1を照明する。次いで、試料1で反射した光は、対物レンズ2005とハーフミラー2004を透過した後、結像光学系に入射する。
【0061】
結像光学系には、撮像素子である、第1のセンサ2008と第2のセンサ2009が設けられている。これらのセンサには、例えば、CCDカメラを一列に並べたラインセンサが用いられる。ラインセンサの例としては、TDI(Time Delay Integration)センサが挙げられる。試料1で反射したs偏光(Ls)は、第1のセンサ2008に入射する。一方、試料1で反射したp偏光(Lp)は、ハーフミラー2007によって光路を変えられて、第2のセンサ2009に入射する。
【0062】
尚、上記の光学系は、試料1で反射した光をセンサに導く構成であるが、試料1の上方から光を照射し、試料1を透過した光をセンサに導く構成にしてもよい。両者を組み合わせれば、透過光と反射光による各光学画像を同時に取得することが可能である。
【0063】
構成部Bでは、検査装置100全体の制御を司る制御計算機110が、データ伝送路となるバス120を介して、位置回路107、光量取得部の一例となる光量取得回路108、角度制御回路14、展開回路131、参照回路132、比較回路133、光源制御部の一例となる光源制御回路134、オートローダ制御回路113、テーブル制御回路114、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置109、磁気テープ装置115、フレキシブルディスク装置116、ディスプレイ117、パターンモニタ118およびプリンタ119に接続されている。
【0064】
図11において、位置回路107、光量取得回路108、角度制御回路14、展開回路131、参照回路132、比較回路133、光源制御回路134、オートローダ制御回路113、XYテーブル制御回路114a、Zテーブル制御回路114bといった各回路は、電気的回路で構成される。但し、検査装置100は、必ずしもこれらの電気的回路を必要とせず、それらの少なくとも一部を、同様の処理を制御計算機110によって行うことのできるソフトウェアに代えてもよい。また、電気的回路とソフトウェアの組み合わせとすることも可能である。尚、本願明細書において、「〜部」は、「〜回路」を包含する概念であり、コンピュータで動作可能なプログラムにより構成したり、ソフトウェアとなるプログラムだけではなく、ハードウェアとソフトウェアとの組合せやファームウェアとの組合せとによって実施されたりするものであってもよい。プログラムにより構成される場合、このプログラムは、例えば、磁気ディスク装置109に記録される。
【0065】
Zテーブル2は、Zテーブル制御回路114bによって制御されたモータ17bによって駆動される。また、XYテーブル3は、XYテーブル制御回路114aによって制御されたモータ17aによって駆動される。尚、上記の各モータには、例えば、ステップモータが用いられる。
【0066】
制御計算機110は、XYテーブル制御回路114aとZテーブル制御回路114bをそれぞれ制御して、XYテーブル3とZテーブル2を駆動する。XYテーブル3の移動位置は、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107へ送られる。
【0067】
また、制御計算機110は、オートローダ制御回路113を制御して、オートローダ130を駆動する。オートローダ130は、試料1を自動的に搬送し、検査終了後には自動的に試料1を搬出する。
【0068】
データベース方式の基準データとなる設計パターンデータは、磁気ディスク装置109に格納されており、検査の進行に合わせて読み出されて展開回路131に送られる。ここで、設計パターンデータについて、図12を参照しながら説明する。
【0069】
図12に示すように、設計者(ユーザ)が作成したCADデータ201は、OASISなどの階層化されたフォーマットの設計中間データ202に変換される。設計中間データ202には、レイヤ(層)毎に作成されて各マスクに形成される設計パターンデータが格納される。ここで、一般に、検査装置は、OASISデータを直接読み込めるようには構成されていない。すなわち、検査装置の製造メーカー毎に、独自のフォーマットデータが用いられている。このため、OASISデータは、レイヤ毎に各検査装置に固有のフォーマットデータ203に変換された後に検査装置100に入力される。この場合、フォーマットデータ203は、検査装置100に固有のデータとすることができるが、マスクにパターンを描画する描画装置などと互換性のあるデータとすることもできる。
【0070】
フォーマットデータ203は、図1の磁気ディスク装置109に入力される。すなわち、試料1のパターン形成時に用いた設計パターンデータは、磁気ディスク装置109に記憶される。
【0071】
設計パターンに含まれる図形は、長方形や三角形を基本図形としたものである。磁気ディスク装置109には、例えば、図形の基準位置における座標(x、y)、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報であって、各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納される。
【0072】
さらに、数十μm程度の範囲に存在する図形の集合を一般にクラスタまたはセルと称するが、これを用いてデータを階層化することが行われている。クラスタまたはセルには、各種図形を単独で配置したり、ある間隔で繰り返し配置したりする場合の配置座標や繰り返し記述も定義される。クラスタまたはセルデータは、さらにストライプと称される、幅が数百μmであって、長さが試料1のX方向またはY方向の全長に対応する100mm程度の短冊状領域に配置される。
【0073】
入力された設計パターンデータは、磁気ディスク装置109から制御計算機110を通して展開回路131によって読み出される。
【0074】
展開回路131では、設計パターンデータがイメージデータ(ビットパターンデータ)に変換される。すなわち、展開回路131は、設計パターンデータを図形毎のデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして、2値ないしは多値のイメージデータに展開される。さらに、センサ画素に相当する領域(マス目)毎に設計パターンにおける図形が占める占有率が演算され、各画素内の図形占有率が画素値となる。
【0075】
展開回路131で変換されたイメージデータは、参照画像生成部としての参照回路132に送られて、参照画像(参照データとも称する。)の生成に用いられる。
【0076】
センサ回路106から出力されたマスク採取データ204は、位置回路107から出力されたXYテーブル3上での試料1の位置を示すデータとともに、比較回路133に送られる。また、上述した参照画像も比較回路133に送られる。
【0077】
比較回路133では、マスク採取データ204と参照データとが、適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較される。図11の構成であれば、反射画像同士での比較となるが、透過光学系を用いた構成であれば、透過画像同士での比較、あるいは、反射と透過を組み合わせた比較判定アルゴリズムが用いられる。比較の結果、両者の差異が所定の閾値を超えた場合、その箇所が欠陥と判定される。
【0078】
比較回路133では、(後述するストライプ状の)マスク採取データ204に対応する参照画像が、検査フレームと称される数十μm程度の矩形小領域に分割される。そして、マスク採取データ204から切り出されたセンサフレーム画像と、参照画像から切り出された参照フレーム画像とが、比較回路133内の比較ユニットに投入される。投入された画像は、比較ユニットで比較されて欠陥が検出される。比較回路133には、複数の検査フレームが同時に並列して処理されるよう、数十個の比較ユニットが装備されている。各比較ユニットは、1つの検査フレームの処理が終わり次第、未処理のフレーム画像を取り込む。これにより、多数の検査フレームが順次処理されていく。
【0079】
比較ユニットでの処理は、具体的には次のようにして行われる。まず、センサフレーム画像と、参照フレーム画像とを位置合わせする。このとき、パターンのエッジ位置や、輝度のピークの位置が揃うように、センサ画素単位で平行シフトさせる他、近隣の画素の輝度値を比例配分するなどして、センサ画素未満の合わせ込みも行う。位置合わせを終えた後は、センサフレーム画像と参照フレーム画像との画素毎のレベル差を評価したり、パターンエッジ方向の画素の微分値同士を比較したりするなどして、適切な比較アルゴリズムにしたがって欠陥を検出していく。尚、本明細書においては、センサフレーム画像と参照フレーム画像との比較を、単に光学画像と参照画像との比較と称することがある。
【0080】
本実施の形態において、マスク採取データ204は、光量取得回路108へも送られる。また、位置回路107からは、XYテーブル3上での試料1の位置を示すデータが光量取得回路108へ送られる。
【0081】
光量取得回路108では、マスク採取データ204が画素毎の階調値で表される。例えば、256段階の階調値を有するグレースケールより、0階調から255階調のいずれかの値が各画素に与えられる。そして、第1のセンサ2008および第2のセンサ2009で撮像された各画像の階調値から、これらのセンサの各光量値が求められ、さらにこれらの値から、第1のセンサ2008に対する第2のセンサ2009の光量比(1/A)が求められる。次いで、2分の1波長板2002の角度と光量比(1/A)との関係が取得され、この関係から、第1のセンサ2008に対する第2のセンサ2009の光量比がA:1となる角度θが求められる。
【0082】
光量取得回路108で取得された角度θの情報は、角度制御回路14へ送られる。角度制御回路14は、2分の1波長板2002の角度を制御する。具体的には、角度制御回路14は、第1のセンサ2008に対する第2のセンサ2009の光量比がA:1となるように、2分の1波長板2002に設けられた回転機構2010を制御して、2分の1波長板2002の角度を調整する。
【0083】
2分の1波長板2002の角度が調整された後は、再び、第1のセンサ2008と第2のセンサ2009によって試料1のパターンを撮像する。そして、光量取得回路108で第1のセンサ2008と第2のセンサ2009の各光量値を求め、これらの値が目標値に対して大き過ぎたり、小さ過ぎたりする場合には、光量取得回路108から光源制御回路134へ信号が送られる。
【0084】
光源制御回路134は、光量取得回路108からの指示にしたがって、第1のセンサ2008と第2のセンサ2009の各光量値が目標値となるよう、光源2001から光学系に導入される光量を調整する。これにより、第1のセンサ2008は、密パターン部に適した光量値での撮像が可能となり、第2のセンサ2009は、疎パターン部に適した光量値での撮像が可能となる。
【0085】
尚、図11では、本実施の形態で必要な構成成分を記載しているが、試料1を検査するのに必要な他の公知成分が含まれていてもよい。また、本実施の形態では、ダイ−トゥ−データベース検査方式を例にしているが、ダイ−トゥ−ダイ検査方式では、試料1の面内で異なる領域にある同一パターンの一方の光学画像を基準画像として取り扱う。
【0086】
次に、図11の検査装置100を用いて試料1を検査する方法の一例を述べる。
【0087】
<2分の1波長板の角度と光源の光量の調整工程>
第1のセンサ2008の光量値を密パターン部に適したものとし、第2のセンサ2009の光量値を疎パターン部に適したものとするため、2分の1波長板2002の角度を調整し、また、光源2001の光量を調整する。具体的には、次のようにして行う。
【0088】
まず、試料1のパターンを第1のセンサ2008と第2のセンサ2009で撮像する。撮像するパターンは、試料1の全パターンである必要はないが、密パターン部と疎パターン部が撮像されるようにする。また、検査対象となる試料1のパターンではなく、予め定めた基準となるマスクのパターンを用いてもよい。尚、光学画像の具体的取得工程については、後述する。
【0089】
次に、第1のセンサ2008および第2のセンサ2009で撮像された画像の階調値から、これらのセンサの各光量値を求める。そして、これらの値から、第1のセンサ2008に対する第2のセンサ2009の光量比(1/A)を求める。次いで、2分の1波長板2002の角度と光量比(1/A)との関係を取得し、この関係から、第1のセンサ2008に対する第2のセンサ2009の光量比がA:1となる角度θを求める。
【0090】
光量取得回路108で取得した角度θの情報は、角度制御回路14へ送られる。そして、角度制御回路14によって、2分の1波長板2002の角度が制御される。すなわち、角度制御回路14は、第1のセンサ2008に対する第2のセンサ2009の光量比がA:1となるように、2分の1波長板2002に設けられた回転機構2010を制御して、2分の1波長板2002の角度を調整する。
【0091】
2分の1波長板2002の角度が調整された後は、再び、第1のセンサ2008と第2のセンサ2009によって試料1のパターンを撮像する。そして、光量取得回路108で第1のセンサ2008と第2のセンサ2009の各光量値を求め、これらの値が目標値に対して大き過ぎたり、小さ過ぎたりする場合には、光源の光量を調整する。
【0092】
具体的には、まず、光量取得回路108から光源制御回路134へ信号が送られる。光源制御回路134は、光量取得回路108からの指示にしたがって、第1のセンサ2008と第2のセンサ2009の各光量値が目標値となるよう、光源2001から光学系に導入される光量を調整する。これにより、第1のセンサ2008は、密パターン部に適した光量値での撮像が可能となり、第2のセンサ2009は、疎パターン部に適した光量値での撮像が可能となる。
【0093】
<光学画像取得工程>
上記のようにして、2分の1波長板2002の角度と光源2001の光量を調整することにより、第1のセンサ2008の光量値は密パターン部に適したものとなり、第2のセンサ2009の光量値は疎パターン部に適したものとなる。そこで、この状態で検査用の光学画像を取得する。
【0094】
試料1の光学画像は、図11の構成部Aで取得される。図13は、試料1の光学画像の取得手順を説明する図である。尚、既に述べたように、光学画像は、図12のマスク採取データ204に対応する。
【0095】
図13で試料1は、図11のXYテーブル3の上に載置されているものとする。また、試料1上の検査領域は、図13に示すように、短冊状の複数の検査領域、すなわち、ストライプ20,20,20,20,・・・に仮想的に分割されている。各ストライプは、例えば、幅が数百μmであって、長さが試料1のX方向またはY方向の全長に対応する100mm程度の領域とすることができる。
【0096】
光学画像は、図11の第1のセンサ2008と第2のセンサ2009によって、ストライプ毎に取得される。すなわち、図13で光学画像を取得する際には、各ストライプ20,20,20,20,・・・が連続的に走査されるように、XYテーブル3の動作が制御される。具体的には、XYテーブル3が図13の−X方向に移動しながら、試料1の光学画像が取得される。そして、第1のセンサ2008と第2のセンサ2009に、図13に示されるような走査幅Wの画像が連続的に入力される。すなわち、第1のストライプ20における画像を取得した後、第2のストライプ20における画像を取得する。この場合、XYテーブル3が−Y方向にステップ移動した後、第1のストライプ20における画像の取得時の方向(−X方向)とは逆方向(X方向)に移動しながら光学画像を取得して、第1のセンサ2008と第2のセンサ2009に走査幅Wの画像が連続的に入力される。第3のストライプ20における画像を取得する場合には、XYテーブル3が−Y方向にステップ移動した後、第2のストライプ20における画像を取得する方向(X方向)とは逆方向、すなわち、第1のストライプ20における画像を取得した方向(−X方向)に、XYテーブル3が移動する。尚、図13の矢印は、光学画像が取得される方向と順序を示しており、斜線部分は、光学画像の取得が済んだ領域を表している。
【0097】
図11において、第1のセンサ2008と第2のセンサ2009に結像したパターンの像は、光電変換された後、センサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。その後、光学画像は、センサ回路106から比較回路133へ送られる。
【0098】
尚、A/D変換されたセンサデータは、画素毎にオフセット・ゲイン調整可能なデジタルアンプ(図示せず)に入力される。デジタルアンプの各画素用のゲインは、キャリブレーション工程で決定される。例えば、透過光用のキャリブレーション工程においては、センサが撮像する面積に対して十分に広い試料1の遮光領域を撮影中に、黒レベルを決定する。次いで、センサが撮像する面積に対して十分に広い試料1の透過光領域を撮影中に、白レベルを決定する。このとき、検査中の光量変動を見越して、例えば、白レベルと黒レベルの振幅が8ビット階調データの約4%から約94%に相当する10〜240に分布するよう、画素毎にオフセットとゲインを調整する。
【0099】
<参照画像生成工程>
(1)記憶工程
ダイ−トゥ−データベース比較方式による検査の場合、欠陥判定の基準となるのは、設計パターンデータから生成する参照画像である。検査装置100では、試料1のパターン形成時に用いた設計パターンデータが磁気ディスク装置109に記憶される。
【0100】
(2)展開工程
展開工程においては、図11の展開回路131が、磁気ディスク装置109から制御計算機110を通して設計パターンデータを読み出し、読み出された試料1の設計パターンデータを2値ないしは多値のイメージデータ(設計画像データ)に変換する。このイメージデータは参照回路132に送られる。
【0101】
(3)フィルタ処理工程
フィルタ処理工程では、図11の参照回路132によって、図形のイメージデータである設計パターンデータに適切なフィルタ処理が施される。その理由は、次の通りである。
【0102】
試料1のパターンは、その製造工程でコーナーの丸まりや線幅の仕上がり寸法などが加減されており、設計パターンと厳密には一致しない。また、図11のセンサ回路106から得られた光学画像としてのマスク採取データ204は、光学系の解像特性やセンサのアパーチャ効果などによってぼやけた状態、言い換えれば、空間的なローパスフィルタが作用した状態にある。そこで、検査に先だって検査対象となるマスクを観察し、その製造プロセスや検査装置の光学系による変化を模擬したフィルタ係数を学習して、設計パターンデータに2次元のデジタルフィルタをかける。このようにして、参照画像に対し光学画像に似せる処理を行う。
【0103】
フィルタ係数の学習は、製造工程で決められた基準となるマスクのパターンを用いて行ってもよく、また、検査対象となる試料1のパターンの一部を用いて行ってもよい。後者であれば、学習に用いられた領域のパターン線幅やコーナーの丸まりの仕上がり具合を踏まえたフィルタ係数が取得され、マスク全体の欠陥判定基準に反映されることになる。
【0104】
尚、検査対象となるマスクを使用する場合、製造ロットのばらつきや、検査装置のコンディション変動といった影響を排除したフィルタ係数の学習ができるという利点がある。しかし、マスク面内で寸法変動があると、学習に用いた箇所に対しては最適なフィルタ係数になるが、他の領域に対しては必ずしも最適な係数とはならないため、疑似欠陥を生じる原因になり得る。そこで、面内での寸法変動の影響を受け難いマスクの中央付近で学習することが好ましい。あるいは、マスク面内の複数の箇所で学習を行い、得られた複数のフィルタ係数の平均値を用いてもよい。
【0105】
<比較工程>
光源2001の光量と、2分の1波長板2002の角度の調整によって、第1のセンサ2008は、密パターン部に適した光量値となっており、第2のセンサ2009は、疎パターン部に適した光量値となっている。そこで、密パターン部の検査には、第1のセンサ2008による画像を使用し、疎パターン部の検査には、第2のセンサ2009による画像を使用する。
【0106】
図12に示すように、光学画像取得工程で取得されたマスク採取データ204は、比較回路133へ送られる。ここで、マスク採取データ204には、第1のセンサ2008で撮像されたデータと、第2のセンサ2009で撮像されたデータとがある。また、参照回路132からは、参照データが比較回路133へ送られる。
【0107】
比較回路133では、マスク採取データ204と参照データとが、ダイ−トゥ−データベース方式によって比較される。具体的には、撮像されたストライプデータが検査フレーム単位に切り出され、検査フレーム毎に、欠陥判定の基準となるデータと適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較される。このとき、試料1の密パターン部については、第1のセンサ2008で撮像したマスク採取データ204を参照データと比較する。一方、試料1の疎パターン部については、第2のセンサ2009で撮像したマスク採取データ204を参照データと比較する。
【0108】
比較の結果、マスク採取データ204と参照データとの差が所定の閾値を超える場合、その箇所は欠陥と判定される。欠陥に関する情報は、マスク検査結果205として保存される。例えば、制御計算機110によって、欠陥の座標、欠陥判定の根拠となった光学画像などが、マスク検査結果205として磁気ディスク装置109に保存される。
【0109】
欠陥判定は、より具体的には、次の2種類の方法により行うことができる。1つは、参照画像における輪郭線の位置と、光学画像における輪郭線の位置との間に、所定の閾値寸法を超える差が認められる場合に欠陥と判定する方法である。他の1つは、参照画像におけるパターンの線幅と、光学画像におけるパターンの線幅との比率が所定の閾値を超える場合に欠陥と判定する方法である。この方法では、参照画像におけるパターン間の距離と、光学画像におけるパターン間の距離との比率を対象としてもよい。
【0110】
その後、図12に示すように、マスク検査結果205はレビュー装置500に送られる。レビューは、オペレータによって、検出された欠陥が実用上問題となるものであるかどうかを判断する動作である。オペレータは、例えば、欠陥判定の根拠となった参照画像と、欠陥が含まれる光学画像とを見比べて、修正の必要な欠陥であるか否かを判断する。そして、レビュー工程を経て判別された欠陥情報も、図11の磁気ディスク装置109に保存される。レビュー装置500で1つでも修正すべき欠陥が確認されると、試料1は、欠陥情報リスト207とともに、検査装置100の外部装置である修正装置600に送られる。修正方法は、欠陥のタイプが凸系の欠陥か凹系の欠陥かによって異なるので、欠陥情報リスト207には、凹凸の区別を含む欠陥の種別と欠陥の座標が添付される。
【0111】
以上述べたように、本実施の形態では、検査対象である試料に直線偏光を照射するので、解像度の高い光学画像が得られる。また、本実施の形態では、2分の1波長板の角度と光源の光量を調整して、第1のセンサの光量値を密パターン部の画像を得るのに適したものとし、第2のセンサの光量値を疎パターン部の画像を得るのに適したものとする。そして、密パターン部の検査には、第1のセンサによる画像を使用し、疎パターン部の検査には、第2のセンサによる画像を使用する。これにより、密パターン部と疎パターン部の何れに対しても精度よく検査することのできる検査装置と検査方法が提供される。
【0112】
実施の形態2.
実施の形態1では、直線偏光によって検査対象を照明したが、円偏光によって検査対象を照明してもよい。直線偏光で検査対象を照明すると、高い解像度の光学画像が得られるが、その解像特性には方向性が生じる。円偏光で照明することにより、かかる方向性をなくすことができる。
【0113】
図14は、本実施の形態の検査装置における光学系の構成を示す模式図である。尚、本実施の形態の検査装置は、実施の形態1で説明した図5の光学系を図14の光学系に代える以外は、図11の構成と同じとすることができる。
【0114】
まず、照明光学系について説明する。
【0115】
図14において、光源3001としては、直線偏光を出射するレーザ光源を用いることができる。光源3001から出射された光は、2分の1波長板3002によって位相を90°回転させた後、分岐素子としてのロションプリズム3003に入射する。このとき、ロションプリズム3003に入射するp偏光(Lp)の量とs偏光(Ls)の量とが等しくなるように、2分の1波長板3002の角度を設定する。
【0116】
ロションプリズム3003は、p偏光成分(Lp)についてはまっすぐに透過させるが、s偏光成分(Ls)については元々の光軸から変位させて透過させる。尚、本実施の形態の分岐素子としては、互いに直交する偏光成分を2つに分岐するものであれば、ロションプリズム3003以外の偏光プリズムを用いてもよい。
【0117】
ロションプリズム3003を透過した光は、続いて4分の1波長板3000に入射する。4分の1波長板3000は、直線偏光を円偏光に変える。その後、p偏光(Lp)とs偏光(Ls)は、ハーフミラー3004で反射した後、対物レンズ3005を介して、検査対象となるマスク3006を照明する。
【0118】
マスク3006は、図1の構成のものとすることができるが、本発明では特に図3に示すようなEUVマスクが好適である。マスク3006には、ライン・アンド・スペースパターンなどの所定のパターンが設けられている。マスク3006が図3に示す構成である場合、反射層(多層膜94)の上の吸収層(膜95)がパターニングされた層である。また、マスク3006に設けられたパターンの密度は一定ではなく、例えば、半導体チップのメモリマット部などのようにパターン密度の高い領域と、周辺回路部などのようにパターン密度の低い領域とが混在している。
【0119】
マスク3006で反射した光は、対物レンズ3005とハーフミラー3004を透過した後、結像光学系に入射する。
【0120】
図14において、結像光学系には、撮像素子として2つのセンサ(3008,3009)が設けられている。センサには、例えば、TDI(Time Delay Integration)センサを用いることができる。
【0121】
マスク3006で反射したs偏光(Ls)は、第1のセンサ3008に入射する。一方、マスク3006で反射したp偏光(Lp)は、ハーフミラー3007によって光路を変えられて、第2のセンサ3009に入射する。
【0122】
第1のセンサ3008と第2のセンサ3009は、マスク3006の同じ画像を撮像する。ここで、吸収層のパターンには、図3に示すような密パターン部と疎パターン部がある。本実施の形態においても、実施の形態1で説明した図6に示す方法にしたがって、これらのセンサの光量値を調整する。具体的には、光源3001の光量と、2分の1波長板3002の角度を調整して、第1のセンサ3008が密パターン部に適した光量値となるようにし、第2のセンサ3009が疎パターン部に適した光量値となるようにする。
【0123】
すなわち、まず、ロションプリズム3003に入射するp偏光(Lp)の量とs偏光(Ls)の量とが等しくなるように、2分の1波長板3002の角度が設定される。次に、第1のセンサ3008と第2のセンサ3009によって、マスク3006のパターンを撮像する。撮像するパターンは、マスク3006の全パターンである必要はないが、密パターン部と疎パターン部が撮像されるようにする。また、マスク3006のパターンではなく、予め定めた基準となるマスクのパターンを用いてもよい。
【0124】
続いて、パターンの疎密に関係なく、(1)第1のセンサ3008の光量値が飽和に達しているか、あるいは、(2)第2のセンサ3009の光量値が不足している、すなわち、十分なコントラストが得られる量に達していないかを判定する。いずれか一方に該当すれば、光源3001から光学系に導入される光量を調整する。その後、再び判定し、(1)および(2)のいずれにも該当しなくなるまで光源3001の光量を調整する。
【0125】
次に、密パターン部における第1のセンサ3008の画像と、疎パターン部における第2のセンサ3009の画像とから、第1のセンサ3008に対する第2のセンサ3009の光量比(1/A)を求める。次いで、2分の1波長板3002の角度と光量比(1/A)との関係を求めて、この関係から、2分の1波長板3002の角度を、第1のセンサ3008に対する第2のセンサ3009の光量比がA:1となる角度に調整する。第1のセンサ3008と第2のセンサ3009の各光量値が目標値に対して大き過ぎたり、小さ過ぎたりする場合には、光源3001から光学系に導入される光量を調整する。その後、再び判定し、各光量値が目標値に達するまで光源3001の光量を調整する。
【0126】
以上のようにして、第1のセンサ3008を、密パターン部に適した光量値でパターンを撮像するようにすることができ、また、第2のセンサ3009を、疎パターン部に適した光量値で撮像するようにすることができる。
【0127】
上述した通り、図14の光学系は、図11の検査装置に適用することができる。その場合、図14の照明光学系を透過型に変えてもよい。すなわち、図14では、マスク3006で反射した光を第1のセンサ3008と第2のセンサ3009に導く構成としているが、マスク3006の上方から光を照射し、マスク3006を透過した光をこれらのセンサに導く構成としてもよい。さらに、両者を組み合わせれば、透過光と反射光による各光学画像を同時に取得することが可能である。
【0128】
また、本実施の形態の検査装置には、試料1を検査するのに必要な他の公知成分が含まれていてもよい。さらに、本実施の形態では、ダイ−トゥ−データベース検査方式を例にしているが、ダイ−トゥ−ダイ検査方式では、試料1の面内で異なる領域にある同一パターンの一方の光学画像を基準画像として取り扱う。
【0129】
また、上記の検査装置を用いた検査方法は、次のようにして実施できる。尚、下記では、図11および図14を参照しながら説明する。
【0130】
<2分の1波長板の角度と光源の光量の調整工程>
図14の第1のセンサ3008の光量値を密パターン部に適したものとし、第2のセンサ3009の光量値を疎パターン部に適したものとするため、2分の1波長板3002の角度を調整し、また、光源3001の光量を調整する。具体的には、次のようにして行う。
【0131】
まず、マスク3006のパターンを第1のセンサ3008と第2のセンサ3009で撮像する。撮像するパターンは、試料1の全パターンである必要はないが、密パターン部と疎パターン部が撮像されるようにする。また、検査対象となる試料1のパターンではなく、予め定めた基準となるマスクのパターンを用いてもよい。尚、光学画像の具体的取得工程については、後述する。
【0132】
次に、第1のセンサ3008および第2のセンサ3009で撮像された画像の階調値から、これらのセンサの各光量値を求める。そして、これらの値から、第1のセンサ3008に対する第2のセンサ3009の光量比(1/A)を求める。次いで、2分の1波長板3002の角度と光量比(1/A)との関係を取得し、この関係から、第1のセンサ3008に対する第2のセンサ3009の光量比がA:1となる角度θを求める。次いで、2分の1波長板3002の角度がθに調整される。
【0133】
その後、再び、第1のセンサ3008と第2のセンサ3009によってマスク3006のパターンを撮像する。そして、第1のセンサ3008と第2のセンサ3009の各光量値が目標値に対して大き過ぎたり、小さ過ぎたりする場合には、光源3001の光量を調整する。これにより、第1のセンサ3008は、密パターン部に適した光量値での撮像が可能となり、第2のセンサ3009は、疎パターン部に適した光量値での撮像が可能となる。
【0134】
<光学画像取得工程>
上記のようにして、2分の1波長板3002の角度と光源3001の光量を調整することにより、第1のセンサ3008の光量値は密パターン部に適したものとなり、第2のセンサ3009の光量値は疎パターン部に適したものとなる。そこで、この状態で検査用の光学画像を取得する。これは、実施の形態1で図13を用いて説明したのと同様の手順で取得される。本実施の形態では、マスク3006を円偏光で照明するので、方向性のない解像特性の光学画像が得られる。
【0135】
第1のセンサ3008と第2のセンサ3009に結像したパターンの像は、光電変換された後、図11のセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。その後、光学画像は、センサ回路106から比較回路133へ送られる。
【0136】
<参照画像生成工程>
(1)記憶工程
ダイ−トゥ−データベース比較方式による検査の場合、欠陥判定の基準となるのは、設計パターンデータから生成する参照画像である。マスク3006のターン形成時に用いた設計パターンデータは、図11の磁気ディスク装置109に記憶される。
【0137】
(2)展開工程
展開工程においては、図11の展開回路131が、磁気ディスク装置109から制御計算機110を通して設計パターンデータを読み出し、読み出された設計パターンデータを2値ないしは多値のイメージデータ(設計画像データ)に変換する。このイメージデータは参照回路132に送られる。
【0138】
(3)フィルタ処理工程
フィルタ処理工程では、図11の参照回路132によって、図形のイメージデータである設計パターンデータに適切なフィルタ処理が施される。フィルタ係数の学習は、製造工程で決められた基準となるマスクのパターンを用いて行ってもよく、また、検査対象となるマスク3006のパターンの一部を用いて行ってもよい。後者であれば、学習に用いられた領域のパターン線幅やコーナーの丸まりの仕上がり具合を踏まえたフィルタ係数が取得され、マスク3006全体の欠陥判定基準に反映されることになる。尚、その場合、面内での寸法変動の影響を受け難いマスク3006の中央付近で学習することが好ましい。あるいは、マスク3006面内の複数の箇所で学習を行い、得られた複数のフィルタ係数の平均値を用いてもよい。
【0139】
<比較工程>
光源3001の光量と、2分の1波長板3002の角度の調整によって、第1のセンサ3008は、密パターン部に適した光量値となっており、第2のセンサ3009は、疎パターン部に適した光量値となっている。そこで、密パターン部の検査には、第1のセンサ3008による画像を使用し、疎パターン部の検査には、第2のセンサ3009による画像を使用する。
【0140】
図11の比較回路133において、光学画像と参照画像とが、ダイ−トゥ−データベース方式によって比較される。このとき、マスク3006の密パターン部については、第1のセンサ3008で撮像した光学画像を参照画像と比較する。一方、マスク3006の疎パターン部については、第2のセンサ3009で撮像した光学画像を参照画像と比較する。
【0141】
比較の結果、光学画像と参照画像との差が所定の閾値を超える場合、その箇所は欠陥と判定される。欠陥に関する情報は、マスク検査結果として保存される。例えば、図11の制御計算機110によって、欠陥の座標、欠陥判定の根拠となった光学画像などが、マスク検査結果として磁気ディスク装置109に保存される。
【0142】
その後、マスク検査結果はレビュー装置に送られ、オペレータによって、検出された欠陥が実用上問題となるものであるかどうかを判断される。そして、レビュー工程を経て判別された欠陥情報も、図11の磁気ディスク装置109に保存される。レビュー装置で1つでも修正すべき欠陥が確認されると、マスク3006は、欠陥情報リストとともに、検査装置の外部装置である修正装置に送られる。
【0143】
本実施の形態では、検査対象である試料に円偏光を照射するので、方向性のない解像特性の光学画像が得られる。また、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、2分の1波長板の角度と光源の光量を調整して、第1のセンサの光量値を密パターン部の画像を得るのに適したものとし、第2のセンサの光量値を疎パターン部の画像を得るのに適したものとする。そして、密パターン部の検査には、第1のセンサによる画像を使用し、疎パターン部の検査には、第2のセンサによる画像を使用する。これにより、密パターン部と疎パターン部の何れに対しても精度よく検査することのできる検査装置と検査方法が提供される。
【0144】
実施の形態3.
実施の形態1および実施の形態2では、照明光学系に偏光プリズムを配置して、光源からの光を2つに分岐した。本実施の形態では、結像光学系で光を分岐する例について述べる。
【0145】
図15は、本実施の形態の検査装置における光学系の構成を示す模式図である。
【0146】
まず、照明光学系について説明する。図15の光源4001としては、レーザ光源を用いることができる。光源4001から出射された光は、ハーフミラー4002で反射した後、対物レンズ4003を介して、検査対象となるマスク4004を照明する。次いで、マスク4004で反射した光は、対物レンズ4003とハーフミラー4002を透過した後、結像光学系に入射する。
【0147】
図15において、結像光学系には、2分の1波長板4005と、分岐素子としての偏光ビームスプリッタ4006と、撮像素子として2つのセンサ(4007,4008)とが設けられている。センサには、例えば、TDI(Time Delay Integration)センサを用いることができる。
【0148】
光源4001から出射された直線偏光は、マスク4004を照明した後、反射光が2分の1波長板4005に入射し、2分の1波長板4005で位相を90°回転させた後、偏光ビームスプリッタ4006に入射する。このとき、偏光ビームスプリッタ4006に入射するp偏光(Lp)の量とs偏光(Ls)の量とが等しくなるように、2分の1波長板4005の角度を設定する。偏光ビームスプリッタ4006は、p偏光成分(Lp)を透過するが、s偏光成分(Ls)を反射する。尚、本実施の形態の分岐素子としては、入射光をその偏光成分によって分離するものであれば、偏光ビームスプリッタ4006以外の偏光フィルタを用いてもよい。
【0149】
マスク4004で反射した光が2分の1波長板4005を透過して出射されるp偏光(Lp)は、偏光ビームスプリッタ4006を透過して、第1のセンサ4007に入射する。一方、マスク4004で反射した光が2分の1波長板4005を透過して出射されるs偏光(Ls)は、偏光ビームスプリッタ4006で反射されて、第2のセンサ4008に入射する。
【0150】
マスク4004は、図3に示すようなEUVマスクとすることができる。但し、これに限られるものではなく、例えば、図1に示すような構成のマスクであってもよく、また、ウェハなどであってもよい。
【0151】
マスク4004がEUVマスクである場合、ガラス基板上には反射層が形成されており、反射層の上にはパターニングされた吸収層が形成されている。反射層は、例えば、モリブデンとシリコンからなる多層膜が所定の層数で積層されたものである。吸収層は、EUV光に対する吸収係数の高い材料からなる。尚、反射層と吸収層の間には、緩衝膜を設けることができる。これにより、吸収層のパターニングや欠陥修正の際に、反射層が受けるダメージを軽減することができる。
【0152】
図15の第1のセンサ4007と第2のセンサ4008は、マスク4004の同じ画像を撮像する。ここで、マスク4004のパターン、例えば、吸収層のパターンには、図3に示すような密パターン部と疎パターン部がある。本実施の形態では、以下の方法にしたがって、第1のセンサ4007が、密パターン部に適した光量値でパターンを撮像するようにする。また、第2のセンサ4008が、疎パターン部に適した光量値で撮像するようにする。これらは、具体的には、光源4001の光量と、2分の1波長板4005の角度とを調整することによって行われる。
【0153】
図16は、本実施の形態における検査方法の要部となる、光源4001の光量と2分の1波長板4005の角度の調整方法を示すフローチャートである。
【0154】
図16において、S201では、図15の偏光ビームスプリッタ4006に入射するp偏光(Lp)の量とs偏光(Ls)の量とが等しくなるように、2分の1波長板4005の角度が設定される。
【0155】
次に、第1のセンサ4007と第2のセンサ4008によって、マスク4004のパターンを撮像する(S202)。
【0156】
続いて、パターンの疎密に関係なく、(1)第1のセンサ4007の光量値が飽和に達しているか、あるいは、(2)第2のセンサ4008の光量値が不足している、すなわち、十分なコントラストが得られる量に達していないかを判定する(S203)。いずれか一方に該当すれば、S204に進んで、図15の光源4001から光学系に導入される光量を調整する。その後、再びS203に戻って判定し、(1)および(2)のいずれにも該当しなくなるまで、S203とS204の工程を繰り返す。
【0157】
S203の判定で、(1)および(2)のいずれにも該当しない場合には、S205に進む。S205では、密パターン部における第1のセンサ4007の画像と、疎パターン部における第2のセンサ4008の画像とから、第1のセンサ4007に対する第2のセンサ4008の光量比(1/A)を求める。
【0158】
次いで、2分の1波長板4005の角度と光量比(1/A)との関係を用いて、2分の1波長板4005の角度を、第1のセンサ4007に対する第2のセンサ4008の光量比がA:1となる角度θに調整する(S206)。
【0159】
S207での判定の結果、第1のセンサ4007と第2のセンサ4008の各光量値が目標値に対して大き過ぎたり、小さ過ぎたりする場合には、S208に進んで、光源4001から光学系に導入される光量を調整する。その後、再びS207に戻って判定し、各光量値が目標値に達するまでS207とS208の工程を繰り返す。そして、第1のセンサ4007と第2のセンサ4008の各光量値がいずれも目標値に達した後は、一連の調整工程を終了する。
【0160】
以上の工程によって、第1のセンサ4007を、密パターン部に適した光量値でパターンを撮像するようにすることができる。また、第2のセンサ4008を、疎パターン部に適した光量値で撮像するようにすることができる。
【0161】
次に、本実施の形態の検査装置について説明する。
【0162】
図17は、本実施の形態における検査装置100’の構成図である。尚、図17において、図11と同じ符号を付した部分は同じものであることを示している。尚、図17では、本実施の形態で必要な構成成分を記載しているが、検査に必要な他の公知成分が含まれていてもよい。また、本実施の形態では、ダイ−トゥ−データベース検査方式を例にしているが、ダイ−トゥ−ダイ検査方式では、検査対象の面内で異なる領域にある同一パターンの一方の光学画像が基準画像として取り扱われる。
【0163】
図17に示すように、検査装置100’は、光学画像取得部を構成する構成部Aと、構成部Aで取得された光学画像を用いて検査に必要な処理等を行う構成部Bとを有する。
【0164】
構成部Aには、図16に示す光学系が設けられている。また光学系以外にも、水平方向(X方向、Y方向)に移動可能なXYテーブル3と、センサ回路106’と、レーザ測長システム122と、オートローダ130とを有する。尚、XYテーブル3は、回転方向にも移動可能な構造とすることができる。
【0165】
構成部Aでは、検査対象となる試料1の光学画像、すなわち、マスク採取データが取得される。マスク採取データは、試料1の設計パターンデータに含まれる図形データに基づく図形が描画されたマスクの画像である。例えば、マスク採取データは、8ビットの符号なしデータであって、各画素の明るさの階調を表現する。
【0166】
検査対象となる試料1は、Zテーブル2の上に載置される。Zテーブル2は、XYテーブル3の上に設けられており、XYテーブル3とともに水平方向にも移動可能である。
【0167】
試料1は、マスクまたはウェハなどとすることができるが、本発明では特にEUVマスクが好適である。試料1には、ライン・アンド・スペースパターンなどの所定のパターンが設けられている。試料1が図3に示すようなEUVマスクである場合、反射層3の上の吸収層5がパターニングされた層である。また、試料1に設けられたパターンの密度は一定ではなく、例えば、半導体チップのメモリマット部などのようにパターン密度の高い領域と、周辺回路部などのようにパターン密度の低い領域とが混在している。
【0168】
試料1は、Zテーブル2に設けられた支持部材により、3点で支持されることが好ましい。試料1を4点で支持する場合には、支持部材に対して高精度の高さ調整が必要となる。また、高さ調整が不十分であると、試料1が変形するおそれがある。これに対して、3点支持によれば、試料1の変形を最小限に抑えながら、試料1を支持することができる。支持部材は、例えば、頭面が球状のボールポイントを用いて構成される。また、例えば、3つの支持部材のうちの2つの支持部材は、試料1の四隅のうちの対角でない、隣接する二隅で試料1に接する。3つの支持部材のうちの残る1つの支持部材は、他の2つの支持部材が配置されていない二隅の間の領域に配置される。
【0169】
光源4001は、試料1に対して、その光学画像を取得するための光を照射する。光源4001としては、例えば、直線偏光を出射するレーザ光源を用いることができる。
【0170】
光源4001から出射された直線偏光は、ハーフミラー4002で反射した後、対物レンズ4003を介して、検査対象となる試料1を照明する。次いで、試料1で反射した光は、対物レンズ4003とハーフミラー4002を透過した後、結像光学系に入射する。
【0171】
結像光学系には、2分の1波長板4005と、偏光ビームスプリッタ4006と、第1のセンサ4007と、第2のセンサ4008とが設けられている。これらのセンサには、例えば、CCDカメラを一列に並べたラインセンサが用いられる。ラインセンサの例としては、TDI(Time Delay Integration)センサが挙げられる。
【0172】
光源4001から出射された直線偏光は、マスク4004を照明した後、反射光が2分の1波長板4005に入射し、2分の1波長板4005で位相を90°回転させた後、偏光ビームスプリッタ4006に入射する。このとき、偏光ビームスプリッタ4006に入射するp偏光(Lp)の量とs偏光(Ls)の量が等しくなるように、2分の1波長板4005の角度を設定する。偏光ビームスプリッタ4006は、p偏光成分(Lp)を透過するが、s偏光成分(Ls)を反射する。尚、入射光をその偏光成分によって分離するものであれば、偏光ビームスプリッタ4006以外の偏光フィルタを用いてもよい。
【0173】
試料1で反射した光が2分の1波長板4005を透過して出射されるp偏光(Lp)は、偏光ビームスプリッタ4006を透過して、第1のセンサ4007に入射する。一方、試料1で反射した光が2分の1波長板4005を透過して出射されるs偏光(Ls)は、偏光ビームスプリッタ4006で反射されて、第2のセンサ4008に入射する。
【0174】
尚、上記の光学系は、試料1で反射した光をセンサに導く構成であるが、試料1の上方から光を照射し、試料1を透過した光をセンサに導く構成にしてもよい。両者を組み合わせれば、透過光と反射光による各光学画像を同時に取得することが可能である。
【0175】
構成部Bでは、検査装置100’全体の制御を司る制御計算機110が、データ伝送路となるバス120を介して、位置回路107、光量取得部の一例となる光量取得回路108’、角度制御回路14’、展開回路131、参照回路132、比較回路133、光源制御部の一例となる光源制御回路134’、オートローダ制御回路113、XYテーブル制御回路114a、Zテーブル制御回路114b、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置109、磁気テープ装置115、フレキシブルディスク装置116、ディスプレイ117、パターンモニタ118およびプリンタ119に接続されている。
【0176】
図17において、センサ回路106’、位置回路107、光量取得回路108’、角度制御回路14’、展開回路131、参照回路132、比較回路133、光源制御回路134’、オートローダ制御回路113、XYテーブル制御回路114a、Zテーブル制御回路114bといった各回路は、電気的回路で構成される。但し、検査装置100’は、必ずしもこれらの電気的回路を必要とせず、それらの少なくとも一部を、同様の処理を制御計算機110によって行うことのできるソフトウェアに代えてもよい。また、電気的回路とソフトウェアの組み合わせとすることも可能である。尚、本願明細書において、「〜部」は、「〜回路」を包含する概念であり、コンピュータで動作可能なプログラムにより構成したり、ソフトウェアとなるプログラムだけではなく、ハードウェアとソフトウェアとの組合せやファームウェアとの組合せとによって実施されたりするものであってもよい。プログラムにより構成される場合、このプログラムは、例えば、磁気ディスク装置109に記録される。
【0177】
Zテーブル2は、Zテーブル制御回路114bによって制御されたモータ17bによって駆動される。また、XYテーブル3は、XYテーブル制御回路114aによって制御されたモータ17aによって駆動される。尚、上記の各モータには、例えば、ステップモータが用いられる。
【0178】
制御計算機110は、XYテーブル制御回路114aとZテーブル制御回路114bをそれぞれ制御して、XYテーブル3とZテーブル2を駆動する。XYテーブル3の移動位置は、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107へ送られる。
【0179】
また、制御計算機110は、オートローダ制御回路113を制御して、オートローダ130を駆動する。オートローダ130は、試料1を自動的に搬送し、検査終了後には自動的に試料1を搬出する。
【0180】
データベース方式の基準データとなる設計パターンデータは、磁気ディスク装置109に格納されており、検査の進行に合わせて読み出されて展開回路131に送られる。尚、設計パターンデータは、実施の形態1で図12を用いて説明した通りである。
【0181】
展開回路131では、設計パターンデータがイメージデータ(ビットパターンデータ)に変換される。
【0182】
展開回路131で変換されたイメージデータは、参照画像生成部としての参照回路132に送られて、参照画像(参照データとも称する。)の生成に用いられる。
【0183】
センサ回路106’から出力されたマスク採取データは、位置回路107から出力されたXYテーブル3上での試料1の位置を示すデータとともに、比較回路133に送られる。また、上述した参照画像も比較回路133に送られる。
【0184】
比較回路133では、マスク採取データと参照データとが、適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較される。図17の構成であれば、反射画像同士での比較となるが、透過光学系を用いた構成であれば、透過画像同士での比較、あるいは、反射と透過を組み合わせた比較判定アルゴリズムが用いられる。比較の結果、両者の差異が所定の閾値を超えた場合、その箇所が欠陥と判定される。
【0185】
また、マスク採取データは、光量取得回路108’へも送られる。また、位置回路107からは、XYテーブル3上での試料1の位置を示すデータが光量取得回路108’へ送られる。
【0186】
光量取得回路108’では、マスク採取データが画素毎の階調値で表される。例えば、256段階の階調値を有するグレースケールより、0階調から255階調のいずれかの値が各画素に与えられる。そして、第1のセンサ4007および第2のセンサ4008で撮像された各画像の階調値から、これらのセンサの各光量値が求められ、さらにこれらの値から、第1のセンサ4007に対する第2のセンサ4008の光量比(1/A)が求められる。次いで、2分の1波長板4005の角度と光量比(1/A)との関係が取得され、この関係から、第1のセンサ4007に対する第2のセンサ4008の光量比がA:1となる角度θが求められる。
【0187】
光量取得回路108’で取得された角度θの情報は、角度制御回路14’へ送られる。角度制御回路14’は、2分の1波長板4005の角度を制御する。具体的には、角度制御回路14’は、第1のセンサ4007に対する第2のセンサ4008の光量比がA:1となるように、2分の1波長板4005に設けられた回転機構4009を制御して、2分の1波長板4005の角度を調整する。
【0188】
2分の1波長板4005の角度が調整された後は、再び、第1のセンサ4007と第2のセンサ4008によって試料1のパターンを撮像する。そして、光量取得回路108’で第1のセンサ4007と第2のセンサ4008の各光量値を求め、これらの値が目標値に対して大き過ぎたり、小さ過ぎたりする場合には、光量取得回路108’から光源制御回路134’へ信号が送られる。
【0189】
光源制御回路134’は、光量取得回路108’からの指示にしたがって、第1のセンサ4007と第2のセンサ4008の各光量値が目標値となるよう、光源4001から光学系に導入される光量を調整する。これにより、第1のセンサ4007は、密パターン部に適した光量値での撮像が可能となり、第2のセンサ4008は、疎パターン部に適した光量値での撮像が可能となる。
【0190】
次に、図17の検査装置100’を用いて試料1を検査する方法の一例を述べる。
【0191】
<2分の1波長板の角度と光源の光量の調整工程>
第1のセンサ4007の光量値を密パターン部に適したものとし、第2のセンサ4008の光量値を疎パターン部に適したものとするため、2分の1波長板4005の角度を調整し、また、光源4001の光量を調整する。具体的には、次のようにして行う。
【0192】
まず、試料1のパターンを第1のセンサ4007と第2のセンサ4008で撮像する。撮像するパターンは、試料1の全パターンである必要はないが、密パターン部と疎パターン部が撮像されるようにする。また、検査対象となる試料1のパターンではなく、予め定めた基準となるマスクのパターンを用いてもよい。
【0193】
次に、第1のセンサ4007および第2のセンサ4008で撮像された画像の階調値から、これらのセンサの各光量値を求める。そして、これらの値から、第1のセンサ4007に対する第2のセンサ4008の光量比(1/A)を求める。次いで、2分の1波長板4005の角度と光量比(1/A)との関係を取得し、この関係から、第1のセンサ4007に対する第2のセンサ4008の光量比がA:1となる角度θを求める。
【0194】
光量取得回路108’で取得した角度θの情報は、角度制御回路14’へ送られる。そして、角度制御回路14’によって、2分の1波長板4005の角度が制御される。すなわち、角度制御回路14’は、第1のセンサ4007に対する第2のセンサ4008の光量比がA:1となるように、2分の1波長板4005に設けられた回転機構4009を制御して、2分の1波長板4005の角度を調整する。
【0195】
2分の1波長板4005の角度が調整された後は、再び、第1のセンサ4007と第2のセンサ4008によって試料1のパターンを撮像する。そして、光量取得回路108’で第1のセンサ4007と第2のセンサ4008の各光量値を求め、これらの値が目標値に対して大き過ぎたり、小さ過ぎたりする場合には、光源の光量を調整する。
【0196】
具体的には、まず、光量取得回路108’から光源制御回路134’へ信号が送られる。光源制御回路134’は、光量取得回路108’からの指示にしたがって、第1のセンサ4007と第2のセンサ4008の各光量値が目標値となるよう、光源4001から光学系に導入される光量を調整する。これにより、第1のセンサ4007は、密パターン部に適した光量値での撮像が可能となり、第2のセンサ4008は、疎パターン部に適した光量値での撮像が可能となる。
【0197】
<光学画像取得工程>
上記のようにして、2分の1波長板4005の角度と光源4001の光量を調整することにより、第1のセンサ4007の光量値は密パターン部に適したものとなり、第2のセンサ4008の光量値は疎パターン部に適したものとなる。そこで、この状態で検査用の光学画像を取得する。
【0198】
試料1の光学画像は、図17の構成部Aで取得される。具体的な取得手順は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
【0199】
図17において、第1のセンサ4007と第2のセンサ4008に結像したパターンの像は、光電変換された後、センサ回路106’によってA/D(アナログデジタル)変換される。その後、光学画像は、センサ回路106’から比較回路133へ送られる。
【0200】
<参照画像生成工程>
(1)記憶工程
ダイ−トゥ−データベース比較方式による検査の場合、欠陥判定の基準となるのは、設計パターンデータから生成する参照画像である。検査装置100’では、試料1のパターン形成時に用いた設計パターンデータが磁気ディスク装置109に記憶される。
【0201】
(2)展開工程
展開工程においては、図17の展開回路131が、磁気ディスク装置109から制御計算機110を通して設計パターンデータを読み出し、読み出された試料1の設計パターンデータを2値ないしは多値のイメージデータ(設計画像データ)に変換する。このイメージデータは参照回路132に送られる。
【0202】
(3)フィルタ処理工程
フィルタ処理工程では、図17の参照回路132によって、図形のイメージデータである設計パターンデータに適切なフィルタ処理が施される。フィルタ係数の学習は、製造工程で決められた基準となるマスクのパターンを用いて行ってもよく、また、検査対象となる試料1のパターンの一部を用いて行ってもよい。後者であれば、学習に用いられた領域のパターン線幅やコーナーの丸まりの仕上がり具合を踏まえたフィルタ係数が取得され、マスク全体の欠陥判定基準に反映されることになる。また、試料1を使用する場合、製造ロットのばらつきや、検査装置のコンディション変動といった影響を排除したフィルタ係数の学習ができるという利点がある。しかし、試料1の面内で寸法変動があると、学習に用いた箇所に対しては最適なフィルタ係数になるが、他の領域に対しては必ずしも最適な係数とはならないため、疑似欠陥を生じる原因になり得る。そこで、面内での寸法変動の影響を受け難い試料1の中央付近で学習することが好ましい。あるいは、試料1の面内の複数の箇所で学習を行い、得られた複数のフィルタ係数の平均値を用いてもよい。
【0203】
<比較工程>
光源4001の光量と、2分の1波長板4005の角度の調整によって、第1のセンサ4007は、密パターン部に適した光量値となっており、第2のセンサ4008は、疎パターン部に適した光量値となっている。そこで、密パターン部の検査には、第1のセンサ4007による画像を使用し、疎パターン部の検査には、第2のセンサ4008による画像を使用する。
【0204】
光学画像取得工程で取得されたマスク採取データは、比較回路133へ送られる。ここで、マスク採取データには、第1のセンサ4007で撮像されたデータと、第2のセンサ4008で撮像されたデータとがある。また、参照回路132からは、参照データが比較回路133へ送られる。
【0205】
比較回路133では、マスク採取データと参照データとが、ダイ−トゥ−データベース方式によって比較される。具体的には、撮像されたストライプデータが検査フレーム単位に切り出され、検査フレーム毎に、欠陥判定の基準となるデータと適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較される。このとき、試料1の密パターン部については、第1のセンサ4007で撮像したマスク採取データを参照データと比較する。一方、試料1の疎パターン部については、第2のセンサ4008で撮像したマスク採取データを参照データと比較する。
【0206】
比較の結果、マスク採取データと参照データとの差が所定の閾値を超える場合、その箇所は欠陥と判定される。欠陥に関する情報は、マスク検査結果として保存される。例えば、制御計算機110によって、欠陥の座標、欠陥判定の根拠となった光学画像などが、マスク検査結果として磁気ディスク装置109に保存される。
【0207】
その後、マスク検査結果はレビュー装置に送られ、オペレータによって、検出された欠陥が実用上問題となるものであるかどうかが判断される。そして、レビュー工程を経て判別された欠陥情報も、図17の磁気ディスク装置109に保存される。レビュー装置で1つでも修正すべき欠陥が確認されると、試料1は、欠陥情報リストとともに、検査装置100’の外部装置である修正装置に送られる。修正方法は、欠陥のタイプが凸系の欠陥か凹系の欠陥かによって異なるので、欠陥情報リストには、凹凸の区別を含む欠陥の種別と欠陥の座標が添付される。
【0208】
以上述べたように、本実施の形態では、結像光学系に偏光ビームスプリッタを配置してセンサの直前で光を分岐するので、第1のセンサと第2のセンサにそれぞれ入射する光の制御が容易になる。また、本実施の形態においても、2分の1波長板の角度と光源の光量を調整して、第1のセンサの光量値を密パターン部の画像を得るのに適したものとし、第2のセンサの光量値を疎パターン部の画像を得るのに適したものとする。そして、密パターン部の検査には、第1のセンサによる画像を使用し、疎パターン部の検査には、第2のセンサによる画像を使用する。これにより、密パターン部と疎パターン部の何れに対しても精度よく検査することのできる検査装置と検査方法が提供される。
【0209】
尚、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
【0210】
例えば、上記各実施の形態における2分の1波長板や分岐素子、さらに実施の形態2における4分の1波長板は、検査装置から取り外し可能な構造とすることができる。これらを取り外すと、検査対象となる試料で反射または透過した光は分岐されずに第1のセンサおよび第2のセンサのいずれか一方に入射する。したがって、パターン密度に応じて複数の光学画像を取得して基準画像と比較する必要のない試料、例えば、パターンの微細度が高くないマスクなどを検査する場合には、この構成の検査装置を使用することができる。この場合、検査装置には、2分の1波長板、分岐素子、4分の1波長板を移動させるための駆動機構を設けることが好ましく、さらに、かかる駆動機構を検査装置の制御計算機によって制御できるようにすることがより好ましい。
【0211】
また、上記各実施の形態では、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要としない部分についての記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができることは言うまでもない。その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更し得る全ての焦点位置検出装置、焦点位置検出方法、検査装置および検査方法は、本発明の範囲に包含される。
以下、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
検査対象となる試料を照明する光を出射する光源と、
前記光源からの光を透過させる2分の1波長板と、
前記2分の1波長板を透過した光を分岐する分岐素子と、
前記分岐された光がそれぞれ入射され、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する第1のセンサおよび第2のセンサと、
前記光学画像を用いて、前記第1のセンサに対する前記第2のセンサの光量比(1:A)を取得し、前記光量比をA:1にする前記2分の1波長板の角度θを求める光量取得部と、
前記光量取得部から前記角度θの情報を受けて、前記2分の1波長板の角度を制御する角度制御部と、
前記光量取得部から前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値の情報を受けて、これらの光量値が目標値となるように前記光源の光量を制御する光源制御部と、
前記パターンのうちで密度が所定値以上であるパターンについて前記第1のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較し、
前記パターンのうちで密度が前記所定値より小さいパターンについて前記第2のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較して、
これらの差異が閾値を超えた個所を欠陥と判定する比較部とを有することを特徴とする検査装置。
[C2]
前記分岐素子は、前記試料を照明する光を分岐することを特徴とする[C1]に記載の検査装置。
[C3]
4分の1波長板を備えており、前記分岐素子を透過した光が前記4分の1波長板を透過した光によって前記試料を照明することを特徴とする[C1]または[C2]に記載の検査装置。
[C4]
前記分岐素子は、前記試料を反射または透過した光を分岐することを特徴とする[C1]に記載の検査装置。
[C5]
前記2分の1波長板は、前記試料を反射または透過した光を透過させることを特徴とする[C4]に記載の検査装置。
[C6]
光源から出射されて2分の1波長板を透過した光を分岐した後に検査対象となる試料に照明し、前記試料を反射または透過した光を第1のセンサと第2のセンサに入射させて、(1)前記第1のセンサの光量が飽和に達しているか、または、(2)前記第2のセンサの光量が所定値より不足している場合に、前記光源の光量を調整する工程と、
前記(1)および前記(2)のいずれにも該当しない場合に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記光学画像を用いて、前記第1のセンサに対する前記第2のセンサの光量比(1:A)を取得し、前記光量比をA:1にする前記2分の1波長板の角度θを求める工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにする工程と、
前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値が目標値となるように前記光源の光量を制御する工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにし、前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値を目標値とした後に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記パターンのうちで密度が所定値以上であるパターンについて前記第1のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較し、
前記パターンのうちで密度が前記所定値より小さいパターンについて前記第2のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較して、
これらの差異が閾値を超えた個所を欠陥と判定する工程とを有することを特徴とする検査方法。
[C7]
光源から出射された光を検査対象となる試料に照明し、前記試料を反射または透過した光を2分の1波長板に透過させた後に分岐して第1のセンサと第2のセンサに入射させ、(1)前記第1のセンサの光量が飽和に達しているか、または、(2)前記第2のセンサの光量が所定値より不足している場合に、前記光源の光量を調整する工程と、
前記(1)および前記(2)のいずれにも該当しない場合に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記光学画像を用いて、前記第1のセンサに対する前記第2のセンサの光量比(1:A)を取得し、前記光量比をA:1にする前記2分の1波長板の角度θを求める工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにする工程と、
前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値が目標値となるように前記光源の光量を制御する工程と、
前記2分の1波長板の角度をθにし、前記第1のセンサと前記第2のセンサの各光量値を目標値とした後に、前記第1のセンサと前記第2のセンサによって、前記試料に形成されたパターンの光学画像を取得する工程と、
前記パターンのうちで密度が所定値以上であるパターンについて前記第1のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較し、
前記パターンのうちで密度が前記所定値より小さいパターンについて前記第2のセンサで取得された光学画像を基準画像と比較して、
これらの差異が閾値を超えた個所を欠陥と判定する工程とを有することを特徴とする検査方法。
【符号の説明】
【0212】
1 試料
2 Zテーブル
3 XYテーブル
14,14’ 角度制御回路
17a,17b モータ
20,20,20,20 ストライプ
91,93 ガラス基板
92,95 膜
94 多層膜
100,100’ 検査装置
106,106’ センサ回路
107 位置回路
108,108’ 光量取得回路
109 磁気ディスク装置
110 制御計算機
113 オートローダ制御回路
114a XYテーブル制御回路
114b Zテーブル制御回路
115 磁気テープ装置
116 フレキシブルディスク装置
117 ディスプレイ
118 パターンモニタ
119 プリンタ
120 バス
122 レーザ測長システム
130 オートローダ
131 展開回路
132 参照回路
133 比較回路
134,134’ 光源制御回路
201 CADデータ
202 設計中間データ
203 フォーマットデータ
204 マスク採取データ
205 マスク検査結果
207 欠陥情報リスト
500 レビュー装置
600 修正装置
2001,3001,4001 光源
2002,3002,4005 2分の1波長板
2003,3003 ロションプリズム
2004,2007,3004,3007,4002 ハーフミラー
2005,3005,4003 対物レンズ
2006,3006,4004 マスク
2008,3008,4007 第1のセンサ
2009,3009,4008 第2のセンサ
2010,4009 回転機構
3000 4分の1波長板
4006 偏光ビームスプリッタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17