(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6236481
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】パターン形成方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20171113BHJP
G03F 7/26 20060101ALI20171113BHJP
G03F 7/11 20060101ALI20171113BHJP
H01L 21/027 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
H01L21/302 105A
G03F7/26 511
G03F7/11 502
G03F7/11 503
H01L21/30 573
【請求項の数】7
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-27600(P2016-27600)
(22)【出願日】2016年2月17日
(65)【公開番号】特開2017-147314(P2017-147314A)
(43)【公開日】2017年8月24日
【審査請求日】2016年12月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】八重樫 英民
【審査官】
齊田 寛史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−220638(JP,A)
【文献】
特開2008−198988(JP,A)
【文献】
特開2008−96880(JP,A)
【文献】
特開2005−243681(JP,A)
【文献】
特開平6−310468(JP,A)
【文献】
特開平4−127157(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
G03F 7/11
G03F 7/26
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下地層の上に、アクリル樹脂層を形成する工程と、
前記アクリル樹脂層の上に、中間層を形成する工程と、
前記中間層の上に、パターン化されたEUVレジスト層を形成する工程と、
前記EUVレジスト層をエッチングマスクとして、前記中間層及び前記アクリル樹脂層をエッチングすることにより、前記アクリル樹脂層にパターンを形成する工程と、
前記アクリル樹脂層にパターンを形成する工程の後、前記EUVレジスト層及び前記中間層を除去する工程と、
前記EUVレジスト層及び前記中間層を除去する工程の後、前記アクリル樹脂層の表面を平滑化する工程と
を有する、
パターン形成方法。
【請求項2】
前記アクリル樹脂層の表面を平滑化する工程は、前記アクリル樹脂層に含まれるアクリル樹脂の主鎖を切断する工程を含む、
請求項1に記載のパターン形成方法。
【請求項3】
前記アクリル樹脂の主鎖を切断する工程は、前記アクリル樹脂層に電子線又は紫外光を照射するものである、
請求項2に記載のパターン形成方法。
【請求項4】
前記アクリル樹脂の主鎖を切断する工程は、前記アクリル樹脂層を所定温度に加熱するものである、
請求項2に記載のパターン形成方法。
【請求項5】
前記アクリル樹脂層は、ポリメチルメタクリレート又はArFレジストにより形成されている、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
【請求項6】
前記中間層は、アクリル樹脂及びEUVレジストと相溶性を有しない材料により形成されている、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
【請求項7】
前記中間層は、スピンオンガラス又はシリコン含有反射防止膜により形成されている、
請求項6に記載のパターン形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターン形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の高集積化に伴って、製造プロセスに要求される配線や分離幅のパターンは、微細化される傾向にある。このような微細なパターンは、レジストパターンをエッチングマスクとして下地層をエッチングすることで形成される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
レジストパターンは、例えば、下地層の上にレジスト層を形成し、フォトリソグラフィ技術を用いて所定形状にパターニングした後、例えば、プラズマエッチングを用いて表面を平滑化(スムージング)することで形成される。
【0004】
また、所定形状にパターニングされたレジスト層の表面を平滑化する方法としては、プラズマエッチングに代えて、例えば、電子線や真空紫外光を照射することで、レジスト層に含まれるレジスト材料の主鎖を切断する方法が用いられる場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−060916号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のプラズマエッチングを用いて表面を平滑化する方法では、EUVレジストを用いる場合、得られるレジストパターンのLERの値について十分な低減効果が得られない。
【0007】
また、電子線や真空紫外光を照射することで表面を平滑化する方法では、EUVレジストを用いる場合、EUVレジストの主鎖が切断されにくいため、得られるレジストパターンのLERの値について十分な低減効果が得られない。
【0008】
そこで、本発明の一つの案では、得られるパターンのLERの値を低減できるパターン形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るパターン形成方法は、
下地層の上に、アクリル樹脂層を形成する工程と、
前記アクリル樹脂層の上に、中間層を形成する工程と、
前記中間層の上に、パターン化されたEUVレジスト層を形成する工程と、
前記EUVレジスト層をエッチングマスクとして、前記中間層及び前記アクリル樹脂層をエッチングすることにより、前記アクリル樹脂層にパターンを形成する工程と、
前記アクリル樹脂層にパターンを形成する工程の後、前記EUVレジスト層及び前記中間層を除去する工程と、
前記EUVレジスト層及び前記中間層を除去する工程の後、前記アクリル樹脂層の表面を平滑化する工程と
を有する。
【発明の効果】
【0010】
開示のパターン形成方法によれば、得られるパターンのLERの値を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態のパターン形成方法を例示するフローチャート
【
図2】本実施形態のパターン形成方法の各工程を説明する図(1)
【
図3】本実施形態のパターン形成方法の各工程を説明する図(2)
【
図4】本実施形態のパターン形成方法の各工程を説明する図(3)
【
図5】本実施形態のパターン形成方法の各工程を説明する図(4)
【
図6】本実施形態のパターン形成方法の各工程を説明する図(5)
【
図7】本実施形態のパターン形成方法の各工程を説明する図(6)
【
図8】本実施形態のパターン形成方法の作用・効果を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することによって重複した説明を省く。
【0013】
本実施形態のパターン形成方法は、極端紫外光(EUV:Extreme Ultra Violet)でパターン転写を行うEUVリソグラフィ技術により微細なパターンを形成するものであり、例えば、ArFリソグラフィの解像限界以下の微細なパターンを形成するものである。
【0014】
本実施形態のパターン形成方法では、パターン化されたEUVレジスト層をエッチングマスクとしてアクリル樹脂層をエッチングすることでアクリル樹脂層にパターンを形成(転写)した後、アクリル樹脂層の表面を平滑化する。これにより、得られるパターンのLERの値を低減することができる。
【0015】
以下では、EUVレジストを用いるパターン形成において、得られるパターンのLERの値を低減できる本実施形態のパターン形成方法について説明する。
図1は、本実施形態のパターン形成方法を例示するフローチャートである。
【0016】
図1に示すように、本実施形態のパターン形成方法は、アクリル樹脂層を形成する工程(ステップS101)、中間層を形成する工程(ステップS102)、パターン化されたEUVレジスト層を形成する工程(ステップS103)、アクリル樹脂層にパターンを形成する工程(ステップS104)、EUVレジスト層及び中間層を除去する工程(ステップS105)及びアクリル樹脂層の表面を平滑化する工程(ステップS106)を有する。
【0017】
以下、各々の工程について、
図2から
図7に基づき説明する。
図2から
図7は、本実施形態のパターン形成方法の各工程を説明する図である。なお、
図2から
図7における(a)は各工程における概略斜視図であり、(b)は各工程における概略断面図である。
【0018】
ステップS101では、アクリル樹脂層を形成する。具体的には、
図2に示すように、下地層11の上に、例えばアクリル樹脂を含む溶液を塗布することにより、アクリル樹脂層12を形成する。なお、アクリル樹脂を含む溶液を塗布した後、溶媒を除去するためのプリベークを行ってもよい。アクリル樹脂としては、例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)、ArFレジストを用いることができる。
【0019】
ステップS102では、中間層を形成する。具体的には、
図3に示すように、アクリル樹脂層12の上に、例えばスピン塗布により、中間層13を形成する。中間層13は、アクリル樹脂及びEUVレジストと相溶性を有しない材料により形成されていれば特に限定されない。中間層13としては、例えばスピンオンガラス(SOG:Spin-On Glass)、シリコン含有反射防止膜(SiARC:Silicon-containing Anti-Reflective Coating)を用いることができる。
【0020】
ステップS103では、パターン化されたEUVレジスト層を形成する。具体的には、
図4に示すように、中間層13の上に、例えばEUVレジストを含む溶液を塗布することにより、EUVレジスト層14を形成する。次いで、所定パターンを有するマスクを露光マスクとして、波長13.5nmのEUVによりEUVレジスト層14を露光し、現像することにより、EUVレジスト層14をパターニングする。これにより、パターン化されたEUVレジスト層14が形成される。なお、EUVレジストを含む溶液を塗布した後、露光する前に溶媒を除去するためのプリベークを行ってもよい。
【0021】
ステップS104では、アクリル樹脂層にパターンを形成する。具体的には、
図5に示すように、パターン化されたEUVレジスト層14をエッチングマスクとして、例えば反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)等のドライエッチングにより、中間層13及びアクリル樹脂層12をエッチングする。これにより、アクリル樹脂層12にパターンが形成される。
【0022】
ステップS105では、EUVレジスト層及び中間層を除去する。具体的には、
図6に示すように、例えばフッ酸溶液に浸漬することにより、アクリル樹脂層12の上に残存しているEUVレジスト層14及び中間層13を除去する。
【0023】
ステップS106では、アクリル樹脂層のパターン側面を平滑化する。具体的には、
図7に示すように、アクリル樹脂層12に含まれるアクリル樹脂の主鎖を切断可能なエネルギーを付与し、アクリル樹脂の主鎖を切断することにより、アクリル樹脂層12の表面を平滑化(スムージング)する。例えば、アクリル樹脂層12に電子線(EB:Electron Beam)を照射することにより、アクリル樹脂の主鎖を切断してもよい。また、アクリル樹脂層12に波長が193nmや172nmの真空紫外光(VUV:Vacuum Ultra Violet)を照射することにより、アクリル樹脂の主鎖を切断してもよい。また、アクリル樹脂層12を所定温度に加熱することで、アクリル樹脂の主鎖を切断してもよい。
【0024】
以上の工程により、所望のパターンを形成することができる。
【0025】
次に、本実施形態のパターン形成方法の作用・効果について説明する。
図8は、本実施形態のパターン形成方法の作用・効果を説明する図である。具体的には、
図8(a)は、パターン化されたArFレジスト層に電子線(EB)を照射する前後のLERを示している。
図8(b)は、パターン化されたArFレジスト層に電子線(EB)を照射する前後のラインの寸法(CD:Critical Dimension)を示している。
【0026】
図8(a)に示すように、パターン化されたArFレジスト層に電子線を照射することで、LERの値を低減することができる。
図8(a)では、パターン化されたArFレジスト層に電子線を照射することで、LERの値が約2.7nmから約2.2nmに低減した。これは、パターン化されたArFレジスト層に電子線を照射することで、ArFレジスト層に含まれるArFレジストの主鎖が切断され、ArFレジスト層が収縮し、ArFレジスト層の表面が平滑化したからであると考えられる。
【0027】
図8(b)に示すように、パターン化されたArFレジスト層に電子線を照射することで、CDの値を低減することができる。
図8(b)では、パターン化されたArFレジスト層に電子線を照射することで、CDの値が約50nmから約44nmに低減した。これは、パターン化されたArFレジスト層に電子線を照射することで、ArFレジスト層に含まれるArFレジストの主鎖が切断され、ArFレジスト層が収縮したからであると考えられる。
【0028】
以上に説明したように、本実施形態のパターン形成方法では、パターン化されたEUVレジスト層14をエッチングマスクとしてアクリル樹脂層12をエッチングすることでアクリル樹脂層12にパターンを形成した後、アクリル樹脂層12の表面を平滑化する。これにより、得られるパターンのLERの値を低減することができる。
【0029】
また、本実施形態のパターン形成方法では、アクリル樹脂層12にパターンを形成する際、アクリル樹脂層12の上面が中間層13で保護されているため、アクリル樹脂層12の上面がエッチングされることがない。これにより、パターン化されたアクリル樹脂層12の上面を平滑化することができる。
【0030】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0031】
11 下地層
12 アクリル樹脂層
13 中間層
14 EUVレジスト層