特許第6236781号(P6236781)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6236781
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】ライトトンネル、及び画像照射装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20171120BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20171120BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20171120BHJP
   G02B 6/00 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   G03B21/14 Z
   G03B21/00 F
   H04N5/74 A
   G02B6/00 301
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-288745(P2012-288745)
(22)【出願日】2012年12月28日
(65)【公開番号】特開2014-130276(P2014-130276A)
(43)【公開日】2014年7月10日
【審査請求日】2015年11月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】松山 敏伸
【審査官】 小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−286785(JP,A)
【文献】 特開2005−077909(JP,A)
【文献】 特開2011−039435(JP,A)
【文献】 特開2006−330626(JP,A)
【文献】 特開2003−222822(JP,A)
【文献】 特開2011−085834(JP,A)
【文献】 特開2004−198935(JP,A)
【文献】 特開2006−047908(JP,A)
【文献】 特開2002−189189(JP,A)
【文献】 特開平05−341269(JP,A)
【文献】 特開2002−162614(JP,A)
【文献】 特開2009−086435(JP,A)
【文献】 特開2012−083660(JP,A)
【文献】 特開2010−175653(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2001/0008470(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 21/00−21/10
21/12−21/13
21/134−21/30
33/00−33/16
G02B 6/00
6/02
6/24−6/27
6/30−6/34
6/36−6/43
6/46−6/54
H04N 5/66−5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、前記ハウジングに保持され、複数の光を反射する板状部材を筒形状に組み合わせて構成された筒形状構成物とを有するライトトンネルであって、
前記筒形状構成物は、
光が入射する入射開口部と、
前記光が出射する出射開口部と、
前記出射開口部における前記板状部材の各端面から構成される出射側端面と、
を備え、
前記筒形状構成物の外周面、及び前記出射側端面は、前記ハウジングに保持され、
前記ハウジングの外周面、及び前記ハウジングにおける前記出射側端面を保持する箇所には、それぞれ光を吸収する膜が形成されている
ことを特徴とするライトトンネル。
【請求項2】
前記膜は、可視光の波長よりも大きな高さの凹凸を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のライトトンネル。
【請求項3】
前記膜は、前記板状部材の互いに対向しない面側に形成される
ことを特徴とする請求項1に記載のライトトンネル。
【請求項4】
前記膜は、無機質の金属により構成された単層膜である
ことを特徴とする請求項1に記載のライトトンネル。
【請求項5】
前記膜は、波長が400[nm]−650[nm]の可視光に対する吸収率が98%以上の素材で形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のライトトンネル。
【請求項6】
前記膜は、太陽光熱吸収特性98%±1%、放射率11%±2%の特性をもち、350度の耐熱性を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のライトトンネル。
【請求項7】
光を照射する光源装置と、
光源装置から照射された光を均一化して、画像形成素子へと導く複数の板状部材を組み合わして構成されたライトトンネルと、
前記ライトトンネルを通過した光が導かれ、画像を形成する画像形成素子と、
を備えた画像照射装置であって、
前記ライトトンネルは、
光が入射する入射開口部と、
前記光が出射する出射開口部と、
前記出射開口部における前記板状部材の各端面から構成される出射側端面と、
を備え、
前記ライトトンネルの外周面、及び前記出射側端面は、ハウジングに保持され、
前記ハウジングの外周面、及び前記ハウジングにおける前記出射側端面を保持する箇所には、それぞれ光を吸収する膜が形成されている
ことを特徴とする画像照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライトトンネル、及び画像照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、パソコンやビデオカメラ等からの画像データをもとに、光源から出射される光を用いて画像形成部において投影用の画像を生成し、生成した画像をスクリーンなどの被照射面に照射して表示する画像照射装置が知られている。画像照射装置においては、大画面に画像を投影できること、及び画像照射装置と、被照射面との間の距離を可能な限り短くできることが望まれており、短投影距離に対応した画像照射装置が開示されている。
【0003】
画像照射装置には、光源から照射された光が、画像形成素子へと至るまでの経路にはライトトンネルが設けられている。ライトトンネルは光源からの光の照度分布を均一化する。ライトトンネルは、光を反射するガラスを中空となるようボックス状に組み合わせることで構成されており、ライトトンネル内の中空の空間を反射しながら光が進行していく。
【0004】
ライトトンネルにあっては、このように内部空間内を進行する光以外にも、例えばラオとトンネルの各開口における端面などから画像形成素子へと反射される迷光が発生する場合がある。こうした迷光が画像形成素子へと入射すると、想定される光以外が入ることによって画像の品質に影響を及ぼすため好ましくない。そこで、特許文献1には、ライトトンネル出射側端面を、遮光性を有する光学薄膜でコーティングする構成が開示されている。この場合、出射側端面で反射する迷光を抑制することができるようになるため、出射側端面からの迷光を抑制することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の技術にあっては、ライトトンネルの出射側端面から画像形成素子に入り込む迷光には有効であるものの、光源からの光がライトトンネルの外周などに反射して画像形成素子に映りこむ迷光には対処できていない。こうした迷光も同様に画像品質の低下の原因となってしまうものである。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ライトトンネルの迷光をより効果的に抑制することのできるライトトンネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ハウジングと、前記ハウジングに保持され、複数の光を反射する板状部材を筒形状に組み合わせて構成された筒形状構成物とを有するライトトンネルであって、前記筒形状構成物は、光が入射する入射開口部と、前記光が出射する出射開口部と、前記出射開口部における前記板状部材の各端面から構成される出射側端面と、を備え、前記筒形状構成物の外周面、及び前記出射側端面は、前記ハウジングに保持され、前記ハウジングの外周面、及び前記ハウジングにおける前記出射側端面を保持する箇所には、それぞれ光を吸収する膜が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ライトトンネルの迷光をより効果的に抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態のプロジェクタの斜視図である。
図2図2は、実施形態のプロジェクタの側面図である。
図3図3は、実施形態の光学装置、及び光源装置を示す内部断面図である。
図4図4は、実施形態のライトトンネルの構成を示す斜視図である。
図5図5は、実施形態のライトトンネルに形成された光学薄膜の構成を示す斜視図である。
図6図6は、実施形態のライトトンネルの構成を示す斜視図である。
図7図7は、実施形態のライトトンネルに形成された光学薄膜の構成を示す斜視図である。
図8図8は、従来のライトトンネルの構成を示す図である。
図9図9は、従来のライトトンネルの有効表示エリアと投射エリアとの関係を示す図である。
図10図10は、従来のライトトンネルの有効表示エリアと投射エリアとの関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
まず始めに、従来のライトトンネルを使用した場合の課題について説明する。図8に一般的なライトトンネル50の構成例を示す。図8(a)に示されているライトトンネル50は、図8(b)に示す長方形のガラス板52を4枚組み合わせて構成された角筒である。図8(b)に示すように、ライトトンネル50を構成している各ガラス板52の一方の主面52bには誘電体多層膜、又は銀蒸着膜などの高反射特性を持った膜が成膜されており、各ガラス板52は主面52bが互いに対面する向きで組み合わされている。すなわち、ライトトンネル50の内面には誘電体多層膜、又は銀蒸着膜が形成されている。
【0011】
ライトトンネル50の一方の入射開口51からライトトンネル50内に入射した光は、主面52bによって複数回反射されながらライトトンネル50の内部空間内を進行し、他方の出射開口54から出射される。ライトトンネル50を通過する光の輝度分布は、光が反射を繰り返しながら内部空間内を進行する間に均一化される。
【0012】
しかし、入射開口51からライトトンネル50内に光が入射する際、ライトトンネル50の内部空間のみでなく、該ライトトンネル50の端面にも光が入射し、入射した光は反対側の端面から出射する。なお、ライトトンネル50の端面とは、入射開口51、又は出射開口54の周囲のガラス板52の端面を意味し、入射側端面53と、出射側端面55とが存在する。
【0013】
したがって、ライトトンネル50の出射側の端面から出射された光が迷光となって映像品質に影響を与える場合がある。以下、図9を参照して具体的に説明する。図9は、ライトトンネル50から出射された光(照明光)の画像形成素子60に対する照射状態を模式的に示した図である。また、光源はリフレクタを備えており、ライトトンネル50の入射開口51、及び入射側端面53は、光源から発せられた照明光がリフレクタによって集光される焦点近傍に配置されている。
【0014】
また、ライトトンネル50と画像形成素子60との間には、ライトトンネル50から出射された照明光を画像形成素子60の表面に集光させる不図示のレンズが介在している。
【0015】
図9において鎖線で示されたエリア70は、画像形成素子60の有効表示エリアである。また、有効表示エリア70を内包するドットで示されたエリア71は、ライトトンネル50の出射開口から出射された光の照射エリア(以下「第一照射エリア71」)である。さらに、第一照射エリア71の外側の斜線で示されたエリア72は、ライトトンネル50の出射側端面55から出射された光の照射エリア(以下「第二照射エリア72」)である。
【0016】
有効表示エリア70を全体的に照明すべく、第一照射エリア71は、有効表示エリア70よりも若干大きく設定されている。すなわち、第一照射エリア71は、有効表示エリア70に対して所定のマージンを有しており、画像形成素子60の有効表示エリア70は、ライトトンネル50の出射開口54から出射された光によって過不足なく照明される。したがって、第二照射エリア72に照射される光(ライトトンネル50の出射側端面から出射された光)は画像形成に寄与しない不要光(迷光)である。
【0017】
ここで、迷光が第二照射エリア72に照射されていることは、ライトトンネル50の出射側端面55の像が画像形成素子60の表面に結像されていることでもある。この結果、画像形成素子60の表面に結像された出射側端面55の像が投写映像の周囲に投影され映像品質を悪化させる。映像品質は、画像形成素子60の表面に結像される出射側端面55の像が大きいほど悪化する。
【0018】
続いて図10は、ライトトンネル50とは別の構成のライトトンネル(図示せず)を使用した場合において、出射された光(照明光)によって画像形成素子60を照明した場合の照明光の照射状態を模式的に示した図である。図10中に鎖線で示されたエリアは、画像形成素子60の有効表示エリア20である。また、有効表示エリア20を内包するドットで示されたエリア21は、ライトトンネル30の出射開口17から出射された光の照射エリア(以下「第一照射エリア21」)である。さらに、第一照射エリア21の外側の斜線で示されたエリア22は、ライトトンネル30の出射側端面13から出射された光の照射エリア(以下「第二照射エリア22」)である。
【0019】
図10においては、第一照射エリア21と図9における第一照射エリア71とは同一面積を有する。すなわち、有効表示エリア20に対して所定のマージンを有する第一照射エリア21が確保され、有効表示エリア20は隈なく照明される。
【0020】
一方、図10に示されている第二照射エリア22は、図9に示されている第二照射エリア72よりも小さい。すなわち、このライトトンネルを用いた場合に画像形成素子60上に結像される像の大きさは、ライトトンネル50を用いた場合に結像される出射側端面55の像の大きさよりも小さい。したがって、出射側端面による結像を可能な限り小さくすることが、迷光に起因する画像品質の低下を抑制することにつながる。
【0021】
以下、本発明が適用される画像照射装置としてのプロジェクタの実施形態について説明する。図1はプロジェクタ1の斜視図、図2は、プロジェクタ1の側面図である。なお、図2ではプロジェクタ1の照射レンズ10から発した照射光が被照射面であるスクリーン2に照射されている状態が示されている。
【0022】
また、図3は、配置された光学装置3、及び光源装置4の断面図である。
【0023】
図3に示されるように、光学装置3は、照明機構3a、及び照射機構3bを備える。光学装置3は、カラーホイール5、ライトトンネル6、リレーレンズ7、平面ミラー8、凹面ミラー9を備えている。また、光学装置3には、DMD素子によって形成された画像形成部11が設けられている。
【0024】
円盤状のカラーホイール5は、光源装置4からの白色光を単位時間毎にRGBの各色が繰り返す光に変換してライトトンネル6に向けて出射する。ライトトンネル6は、板ガスを張り合わせて筒状に構成されており、カラーホイール5から出射された光をリレーレンズ7へと導出する。リレーレンズ7は、二枚のレンズを組み合わせて構成されており、ライトトンネル6から出射される光の軸上色収差を補正しつつ集光する。平面ミラー8、及び凹面ミラー9は、リレーレンズ7により出射される光を反射して、画像形成部11へと案内して、集光させる。画像形成部11は、複数のマイクロミラーからなる矩形状のミラー面を有し、映像や画像のデータに基づいて各マイクロミラーが時分割駆動されることにより、所定の画像データを形成するように照射光を加工して反射するDMD素子(画像形成素子)を備えている。
【0025】
また、光源装置4は、高圧水銀ランプを光源として備えている。光源装置4は光学装置3の照明機構3aに向けて白色光を照射する。照明機構3a内においては、光源装置4から照射された白色光がRGBに分光され、画像形成部11へと導出される。そして、画像形成部11は、変調信号に応じて画像形成を行い、照射機構3bが形成された画像を拡大照射する。
【0026】
また、図3で示される画像形成部11の図中手前側となる鉛直方向上方には、画像形成部11に入射した光のうち、照射光としては使用しない不要な光を受光するOFF光板が設けられている。画像形成部11に光が入射すると、DMD素子の働きにより時分割で映像データに基づいて複数のマイクロミラーが作動し、このマイクロミラーによって使用する光は照射レンズ10へと反射され、捨てる光はOFF光板へと反射される。画像形成部11では、照射画像に使用する光は照射機構3bへと反射され、複数の照射レンズ10を通って拡大され、拡大された映像光が照射される。
【0027】
次に、ライトトンネル6の詳細な構成について図4図5を用いて説明する。図4に示されるように、ライトトンネル6は、板状部材である4枚の長方形のガラス板12を組み合わせて構成された角筒形状のものである。なお、板状部材としては、光を反射せることのできる他の素材を用いてもよい。ライトトンネル6を構成している各ガラス板12の主面には不図示の誘電体多層膜、又は銀蒸着膜が成膜されており、各ガラス板12は誘電体多層膜が対面する向きで組み合わされている。すなわち、ライトトンネル6の内面には誘電体多層膜、又は銀蒸着膜が形成されている。また、ライトトンネル6は、出射開口17、及び入射開口18が形成されている。入射開口18は、光源装置4から照射された光が入射する。入射した光は、ガラス板12によって囲まれることによって構成されるライトトンネル6の内部空間内を反射しながら進行する。内部空間内を進行した光は、出射開口17から出射されて、ライトトンネル6外へと出る。出射開口17におけるガラス板12の端面によって、出射側端面13が構成されている。また、入射開口18におけるガラス板12の端面によって、入射側端面19が構成されている。
【0028】
また図5に示されるように、ライトトンネル6の出射側端面13と、ライトトンネル6外周には、無機物からなり、可視光の波長である400[nm]−650[nm]よりも大きな高さのある凹凸を備える薄膜である光学薄膜14が形成されている。すなわち、ガラス板12の主面とは反対側のガラス板12が互いに対向しない面にはそれぞれ光学薄膜14が形成されている。具体的には、光学薄膜14としては単層の金属膜材料が蒸着されている。そして、この光学薄膜14によってライトトンネル6の出射側端面13とライトトンネル6外周の可視光を吸収することができる。たとえば、無機物としてアクター社のアクターブラックを用いれば可視光を98%程度吸収できる。光学薄膜14のライトトンネル6への形成は、周知の成膜技術、例えば、蒸着を用いることができる。
【0029】
なお、光学薄膜14は、ライトトンネル6の入射側端面19に形成してもよい。光学薄膜14は、無機質の金属膜により構成された単層膜である。無機質な膜で構成することで、アウトガスが発生しにくく、高温で使用される光学部品類を汚すことがなく、部材の劣化を抑制することができるようになる。
【0030】
また、光学薄膜14としては、光源に含まれる広多波域の光の、迷光となる不用光を吸収できる特性を生かし、可視光以外にも紫外光、近赤外光、中赤外光、遠赤外光なども吸収できるものであることが望ましい。また、光学薄膜14は、太陽光熱吸収特性98%±1%、放射率11%±2%の特性をもち、350度程度の耐熱性を兼ね備えた膜を蒸着により形成されたものであることが望ましい。このように光学薄膜14を構成することで、不用光による熱の吸収や、放熱を効率的に行うことができるようになり、ライトトンネル6の発熱や発火、経時劣化を抑制することができるようになる。
【0031】
なお、ライトトンネル6としては、上述のようにガラス板12を組み合わせたものをそのまま使用する場合に加え、図6、7に示すように、ライトトンネル6をハウジング16によって保持した状態で使用する場合もある。ハウジング16は、ライトトンネル6を内部に保持することができるように筒状に形成された部材である。この場合は、ガラス板12の主面とは反対側の面に、光学薄膜14が形成されるのではなく、ハウジング16の外周面に光学薄膜14が形成される。この場合も含めて、ライトトンネル6の外周面に光学薄膜14が形成されていることを意味する。
【符号の説明】
【0032】
1 プロジェクタ
2 スクリーン
3 光学装置
3a 照明機構
3b 照射機構
4 光源装置
5 カラーホイール
6 ライトトンネル
7 リレーレンズ
8 平面ミラー
9 凹面ミラー
10 照射レンズ
11 画像形成部
12 ガラス板
13 出射側端面
14 光学薄膜
16 ハウジング
17 出射開口
18 入射開口
19 入射側端面
20 有効表示エリア
21 第一照射エリア
22 第二照射エリア
30 ライトトンネル
50 ライトトンネル
51 入射開口
52 ガラス板
52b 主面
53 入射側端面
54 出射開口
55 出射側端面
60 画像形成素子
70 有効表示エリア
71 第一照射エリア
72 第二照射エリア
【先行技術文献】
【特許文献】
【0033】
【特許文献1】特開2009−086435号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10