特許第6237174号(P6237174)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日亜化学工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6237174-発光装置 図000002
  • 特許6237174-発光装置 図000003
  • 特許6237174-発光装置 図000004
  • 特許6237174-発光装置 図000005
  • 特許6237174-発光装置 図000006
  • 特許6237174-発光装置 図000007
  • 特許6237174-発光装置 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6237174
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/54 20100101AFI20171120BHJP
   H01L 33/56 20100101ALI20171120BHJP
   H01L 23/29 20060101ALI20171120BHJP
   H01L 23/31 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   H01L33/54
   H01L33/56
   H01L23/30 F
   H01L23/30 R
【請求項の数】14
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-251586(P2013-251586)
(22)【出願日】2013年12月5日
(65)【公開番号】特開2015-109354(P2015-109354A)
(43)【公開日】2015年6月11日
【審査請求日】2016年6月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(72)【発明者】
【氏名】蔵本 雅史
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 明子
(72)【発明者】
【氏名】市川 博史
(72)【発明者】
【氏名】清水 泰典
(72)【発明者】
【氏名】太田 明寛
【審査官】 山本 元彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−221163(JP,A)
【文献】 特開2012−028501(JP,A)
【文献】 特開2012−069539(JP,A)
【文献】 特開2012−151466(JP,A)
【文献】 特開2007−221044(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0220046(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に凹部を有する基体と、前記凹部に設けられた発光素子と、前記凹部に設けられた封止部材と、を備え、
前記凹部は凹部底面から上方に向かって凹部が拡径する傾斜を持ち、前記傾斜は凹部底面から95°以上120°以下の角度を持ち、
前記封止部材は、表面処理された粒子、又は分散剤が吸着した粒子を含有し、
前記粒子は、粒径が1nm以上100μm以下であり、
前記封止部材の縁部の半分以上は、前記凹部の縁近傍にあって且つ前記粒子又は前記粒子の凝集体の少なくともいずれかが偏在する領域である発光装置。
【請求項2】
前記粒子は、ナノ粒子である請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記粒子及び/又は前記粒子の凝集体の含有量は、0.05wt%以上50wt%以下である請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記粒子及び/又は前記粒子の凝集体の含有量は、0.2wt%以上2wt%以下である請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記粒子か前記粒子の凝集体の少なくともいずれかが、前記封止部材の外縁にも存在する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項6】
前記基体の端面は、切断された面である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項7】
前記封止部材の母材は、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、又はハイブリッドシリコーン樹脂である請求項6に記載の発光装置。
【請求項8】
前記封止部材の上面は、上方に向かって凸の面である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項9】
前記基体の上面の上に、無機物の被膜が形成されている請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項10】
前記封止部材の母材は、フェニルシリコーン樹脂であり、
前記粒子は、酸化ジルコニウムである請求項1乃至9のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項11】
前記封止部材の縁部の半分以上が、前記凹部の縁近傍にあって且つ前記粒子か前記粒子の凝集体の少なくともいずれかが偏在する領域である請求項1乃至10のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項12】
前記粒子は、蛍光体以外の粒子である請求項1乃至11のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項13】
前記凹部の縁近傍は、前記凹部の内壁面と上面との境界部である請求項1乃至12のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項14】
前記封止部材中にさらに蛍光体を含有し、前記蛍光体は前記凹部の底面側に偏在している請求項1乃至13のいずれか一項に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子と、それを封止する封止部材と、を備えた発光装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パッケージの凹部に、発光素子を配置してワイヤでリードフレームと接続し、更に封止樹脂を充填して硬化させることで製造される発光装置がある(例えば特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−080620号公報
【特許文献2】特開2011−222718号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】BM. Weon, JH. Je, Self-Pinning by Colloids Confined at a Contact Line, Phys. Rev. Lett. 110, 028303 (2013)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような発光装置において、パッケージの凹部から上面への封止樹脂の意図しない濡れ広がりを生じる問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、基体の凹部から上面への封止部材の濡れ広がりが抑えられた発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の発光装置は、上面に凹部を有する基体と、前記凹部に設けられた発光素子と、前記凹部に設けられた封止部材と、を備え、前記封止部材は、表面処理された粒子、又は分散剤と共存する粒子を含有し、前記封止部材の縁部の少なくとも一部は、前記凹部の縁近傍にあって且つ前記粒子か前記粒子の凝集体の少なくともいずれかが偏在する領域であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、封止部材の基体上面への濡れ広がりを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施の形態に係る発光装置の概略上面図(a)と、そのA−A断面における概略断面図(b)である。
図2】本発明における封止部材の濡れ広がりが抑えられる原理を説明する概略図(a)及び(b)である。
図3】本発明の一実施の形態に係る発光装置の封止部材における、表面処理された粒子の含有量と基体上面への濡れ広がりの関係を示すグラフである。
図4】本発明の一実施の形態に係る発光装置の概略上面図(a)と、そのB−B断面における概略断面図(b)である。
図5】本発明の一実施例に係る発光装置の封止部材の縁部における走査型電子顕微鏡による上面観察像である。
図6図5に示す封止部材の縁部におけるエネルギー分散型X線分析のデータである。
図7図5に示す封止部材の縁部における走査型電子顕微鏡による断面観察像である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明の実施の形態について適宜図面を参照して説明する。但し、以下に説明する発光装置は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。また、一の実施の形態、実施例において説明する内容は、他の実施の形態、実施例にも適用可能である。また、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。
【0011】
<実施の形態1>
図1(a)は実施の形態1に係る発光装置の概略上面図であり、図1(b)は図1(a)におけるA−A断面を示す概略断面図である。
【0012】
図1に示すように、実施の形態1に係る発光装置100は、基体10と、発光素子20と、封止部材30と、を備えている。基体10は、上面11に凹部15を有する。発光素子20は、凹部15に設けられている。封止部材30は、凹部15に設けられている。
【0013】
より詳細には、発光装置100は、表面実装型LEDである。発光装置100は、凹部15が上面11に形成された基体10と、凹部15に収納された2つの発光素子20と、その全ての発光素子20を覆って凹部15に充填された封止部材30と、を備える。基体10は、導電部材と、その導電部材を保持する成形体と、を有するパッケージである。導電部材は、正負一対のリード電極である。成形体は、白色の樹脂成形体である。基体の凹部15の底面の一部は、導電部材の上面により構成されている。2つの発光素子20は其々、LED素子であって、基体の凹部15の底面に接着剤で接着され、導電部材にワイヤで接続されている。封止部材30は、樹脂を母材35とする。封止部材30は、蛍光体50を含有している。蛍光体50は、凹部15の底面側に偏在している。
【0014】
そして、封止部材30は、表面処理された粒子40を含有する。また、封止部材30の縁部の少なくとも一部は、凹部の縁17近傍にあって且つ粒子40かその凝集体41の少なくともいずれかが偏在する領域である。
【0015】
このような構成を有する発光装置100は、基体の凹部15から上面11への封止部材30の濡れ広がりが抑えられている。
【0016】
なお、基体の凹部の縁17近傍にあって且つ粒子40かその凝集体41の少なくともいずれかが偏在する封止部材30の領域は、封止部材30の縁部の一部であってよいが、封止部材30の縁部の半分以上であることが好ましく、封止部材30の縁部の略全部であることがより好ましい。
【0017】
また、本明細書において、基体の凹部の縁(へり)17は、具体的には、基体の凹部15の内壁面と上面11との境界部を指す。さらに、基体の凹部の縁17近傍とは、上記境界部の近傍であって、基体の凹部15の内壁面側だけでなく、基体の上面11側も含む。
【0018】
本実施の形態において、表面処理された粒子40は、分散剤と共存する粒子に代えても、同様の作用・効果を得ることができる。この分散剤と共存する粒子は、封止部材に、粒子と、その粒子を分散させるための分散剤と、を配合することで得られ、例えば分散剤が吸着した粒子となる。
【0019】
以下に、粒子40かその凝集体41の少なくともいずれかによって、封止部材30の基体上面11への濡れ広がりが抑えられる原理について説明する。
【0020】
図2(a)及び(b)は、本発明における封止部材の濡れ広がりが抑えられる原理を説明する概略図である。封止部材の濡れ広がりが抑えられる原理は、2つの段階を含むと考えられる。第1段階は、図2(a)を参照して説明する。第1段階は、液状の封止部材の母材35中に、粒子間の相互作用が少ない、即ち凝集性が抑制された粒子40を分散させる、好ましくは略均一に分散させることによる。固化前の封止部材30は、基体の凹部15内に滴下された際、凹部の縁17近傍でメニスカス端部を形成する。このメニスカス端部の先端(空気(気体)、封止部材の母材(液体)、基体(固体)の3相が接する接触点の近傍)に存在する粒子40と、隣り合うメニスカス端部の先端に存在する粒子40と、の間には毛管力が発生する。この毛管力は、隣り合うメニスカス端部の先端に存在する粒子40を互いに引き寄せ合うように働く。そして、この毛管力が封止部材30の縁部(本例では、基体の凹部の縁17でもある)に沿って連続的に働くことによって、基体の凹部15内に滴下された固化前の封止部材30の濡れ広がりが抑えられるのである。特に、この毛管力が封止部材30の縁部の略全部(本例では、基体の凹部の縁17の略全域でもある)に亘って働くことで、固化前の封止部材30の濡れ広がりを効果的に抑えることができる。なお、この毛管力は、粒子の分散性が高いコロイド溶液において発現しやすいため(例えば上記非特許文献1参照)、粒子の凝集を抑制する表面処理を粒子40に施すことや、分散剤を粒子40と共に配合することにより、効率良く発現させることができる。
【0021】
第2段階は、図2(b)を参照して説明する。第2段階は、封止部材30の固化を促す加熱による。封止部材30を固化させる過程で、上記メニスカス端部は非常に薄く、封止部材の母材35中の低沸点成分(例えばシリコーン樹脂であれば低沸点シロキサン)が最も速く揮発する。この揮発に起因するメニスカス端部の表面張力変化により、固化前の封止部材30中でメニスカス端部へ向かって流れる表面張力流が発生する。そして、メニスカス端部に運ばれた固化前の封止部材30は、上記毛管力により濡れ広がりが抑えられているため内側へ戻され、その結果としてメニスカス端部では対流が発生する。この過程で、メニスカス端部において、対流により運ばれた粒子40が、上記毛管力で整列したり、粒子濃度の局所的上昇により凝集したり、する。このようにして封止部材30の縁部に集まった粒子40が、加熱により体積膨張し粘度、表面張力とも低下した封止部材30の濡れ広がりを更に抑制するのである。
【0022】
以上のようにして、固化した封止部材30の縁部の少なくとも一部は、粒子40かその凝集体41の少なくともいずれかが偏在する領域となる。なお、上記毛管力は粒子の分散性に依存するため、封止部材30の濡れ広がりを抑制する観点からは、粒子40が粒子の凝集体41より多いほうが好ましいが、上記毛管力は粒子の凝集体41にも働くものである。また、封止部材30を固化させる過程で粒子40が凝集し、結果として、固化した封止部材30に粒子の凝集体41が多く観測される場合もある。
【0023】
以下、発光装置100の好ましい形態について説明する。
【0024】
(粒子40)
粒子40は、封止部材の母材35中に配合され、封止部材30の基体上面11への濡れ広がりを抑える作用を有する。この粒子40について以下に詳述する。なお、粒子40を後述の充填剤や蛍光体と表記上区別する場合には、粒子40は第1の粒子と称し、その他の充填剤や蛍光体は第2の粒子、第3の粒子などと称する。
【0025】
粒子40は、粒径が例えば1nm以上100μm以下のものを用いることができるが、ナノ粒子(粒径が1nm以上100nm以下である粒子と定義できる)であることが好ましい。粒子40がナノ粒子であれば、少量の配合で、上記毛管力を得ることができ、封止部材30の基体上面11への濡れ広がりを抑えられる。なかでも、粒子40は、粒径が5nm以上50nm以下であることがより好ましい。粒子の凝集体41は、粒子40が凝集したものである。粒子の凝集体41は、粒子40より大きいため観測されやすく、その存在の観測によって粒子40の存在を推測することができる。粒子の凝集体41の径は、例えば100nm〜300μm程度であり、好ましくは100nm以上100μm以下である。また、粒子40やその凝集体41は、発光素子20の光を散乱させる作用を有することがあり、特に粒子40がナノ粒子である場合にはレイリー散乱により青色光など短波長光の散乱を増大させることができる。また、そのレイリー散乱の発生により、蛍光体50を励起しやすくなり、蛍光体50の配合量を減らして、発光装置のコストを削減することができる。さらに、封止部材30の透過率が向上し、光の取り出し効率を高めることもできる。なお、粒子40の粒径は、平均粒径により定義することができる。粒子40又はその凝集体41の径は、レーザ回折・散乱法、画像解析法(走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM))、動的光散乱法、X線小角散乱法などにより測定することができる。
【0026】
粒子40の形状は、特に限定されず、不定形破砕状などでもよいが、球状であることで、粒子間の接触を最小とすることにより凝集を抑制することができ、好ましい。また、粒子40は、板状であれば、封止部材30にガスバリア性を付与することができる。
【0027】
粒子40は、特に限定されず、有機物でもよいし、無機物でもよい。粒子40は、発光装置の光取り出し効率の観点から、透光性の物質が好ましい。また、粒子40は、半田耐熱性の観点から、融点が260℃以上であることが好ましい。具体的には、有機物としては、ポリメタクリル酸エステルとその共重合物、ポリアクリル酸エステルとその共重合物、架橋ポリメタクリル酸エステル、架橋ポリアクリル酸エステル、ポリスチレンとその共重合物、架橋ポリスチレン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アモルファスフッ素樹脂などの樹脂が好ましい。また、これらの中から選ばれる少なくとも1つの樹脂で無機粒子をコーティングしたコア・シェル型の粒子も含むものとする。このような有機物の粒子は、共重合で屈折率を封止部材の母材35に合わせられるため、たとえ凝集しても、透光性を維持できるなど、光学的影響が少ない。一方、無機物としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ガリウム、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化ビスマス、酸化イットリウム、酸化イリジウム、酸化インジウム、酸化スズなどの酸化物が好ましい。このような無機物の粒子は、耐熱性、耐光性において優れており、また熱伝導性が比較的高い。なかでも、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタンは、入手しやすく、比較的安価である。このほか、粒子40は、後述の蛍光体50と同じものを用いることもできる。
【0028】
粒子40は、表面処理が施されていることが好ましい。これにより、粒子40の凝集が抑制され、言い換えれば粒子40の分散性が高められ、上記毛管力を発現させやすく、封止部材30の基体上面11への濡れ広がりを抑えやすい。このような粒子40の表面処理は、長鎖脂肪族アミンとその誘導体、長鎖脂肪族脂肪酸とその誘導体、シランカップリング剤、アミン基及び/又はカルボキシル基を有するシロキサン化合物、シラノール基、ハイドロジェンシラン基、アルコール基より選ばれる少なくとも1つを有するシロキサン化合物、シラノール基、アルコキシ基、ハイドロジェンシラン基より選ばれる少なくとも1つとビニルシリル基とを有するシロキサン化合物、モノグリシジルエーテル末端シロキサン化合物、モノヒドロキシエーテル末端シロキサン化合物、有機シラザン化合物、有機チタネート化合物、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、リン酸およびリン酸エステル化合物などが挙げられる。また、分散剤としては、上記表面処理材のほか、酸性基又は塩基性基を有する高分子化合物、フッ素含有界面活性剤、ポリオール化合物、ポリエチレンオキサイド誘導体、ポリプロピレンオキサイド誘導体、多価脂肪酸誘導体、シランカップリング剤の加水分解物、第4級アンモニウム塩化合物などが挙げられる。粒子40がナノ粒子の場合は表面処理を施すことが好ましく、粒子40がミクロン粒子の場合は分散剤の配合も好ましい。
【0029】
図3は、実施の形態1に係る発光装置100の封止部材における、表面処理された粒子の含有量と基体上面への濡れ広がりの関係を示すグラフである。なお、図3における封止部材の濡れ広がり発生率は、後述の発光装置の個片化工程における基体10の上面の切断位置(即ち基体10の上面と端面がなす角)に至る濡れ広がりを「発生」、それ未満の濡れ広がりを「未発生」として計算したものである。図3に示すように、粒子40及び/又はその凝集体41の含有量が0.05wt%以上であれば、封止部材30の基体上面11への濡れ広がりを抑える作用が得られやすい。粒子40及び/又はその凝集体41の含有量の上限値は、封止部材30の濡れ広がりを抑える作用を得る観点では特に限定されないが、粒子40及び/又はその凝集体41の含有量が50wt%を越えると、封止部材30の過度の粘度上昇や白濁、粒子40の過度の凝集などを生じる虞がある。したがって、粒子40及び/又はその凝集体41の含有量は、0.05wt%以上50wt%以下であることが好ましい。特に、粒子40及び/又はその凝集体41の含有量は、0.1wt%以上20wt%以下であることで、封止部材30の諸特性を良好に維持しながら、封止部材30の基体上面11への濡れ広がりを抑える作用を安定的に得られる。より好ましい粒子40及び/又はその凝集体41の含有量は、0.2wt%以上2.0wt%以下であり、更には0.2wt%以上0.5wt%未満でも良い。なお、粒子40及び/又はその凝集体41の含有量は、粒子40の配合量に相当するものであり、封止部材の母材35に対する比として重量パーセントで表す。このように、粒子40のごく少ない配合量で、封止部材30の基体上面11への濡れ広がりを抑えられることは、発光装置の製造において大きな利点である。
【0030】
発光装置100において、基体10の端面は、切断された面である。基体の凹部から上面への封止部材の意図しない濡れ広がりを生じる場合、封止部材の上面を上方に向かって凸の面に形成しにくく光束を高めにくいことや、導電部材上への封止部材の濡れ広がりによる半田濡れ不良などを生じることがあるが、特に問題視されるのは基体の個片化に係る支障である。発光装置は、複数の基体が縦横に連なった状態で封止工程まで終え、その後に個片化して製造されるものがある。この発光装置の個片化工程において、隣接する基体の上面に跨って形成された封止部材をダイサー等で切断すると、切断部に封止部材のバリを生じる虞がある。このような封止部材のバリは、発光装置の外観や配光の悪化、大量保管時の損傷などの原因となる。このように、封止部材の基体上面への濡れ広がりを抑えることは、基体の切断を伴って製造される発光装置に対して特に有意である。
【0031】
また、シリコーン系樹脂は、比較的柔らかい樹脂でありダイサー等で切断しにくく、その切断が必要となれば発光装置の個片化工程を煩雑にする。このため、封止部材30の基体上面11への濡れ広がりを抑えることは、封止部材の母材35がシリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、又はハイブリッドシリコーン樹脂である発光装置に対して更に有意である。
【0032】
<実施の形態2>
図4(a)は実施の形態2に係る発光装置の概略上面図であり、図4(b)は図4(a)におけるB−B断面を示す概略断面図である。
【0033】
図4に示すように、実施の形態2に係る発光装置200は、基体10と、発光素子20と、封止部材30と、を備えている。基体10は、上面11に凹部15を有する。発光素子20は、凹部15に設けられている。封止部材30は、凹部15に設けられている。
【0034】
より詳細には、発光装置200は、表面実装型LEDである。発光装置200は、凹部15が上面11に形成された基体10と、凹部15に収納された1つの発光素子20と、その発光素子20を覆って凹部15に充填された封止部材30と、を備える。基体10は、導電部材と、その導電部材を保持する成形体と、を有するパッケージである。導電部材は、正負一対のリード電極である。成形体は、白色の樹脂成形体である。基体の凹部15の底面の一部は、導電部材の上面により構成されている。発光素子20は、LED素子であって、基体の凹部15の底面に接着剤で接着され、導電部材にワイヤで接続されている。封止部材30は、樹脂を母材35とする。封止部材30は、蛍光体50を含有している。蛍光体50は、凹部15の底面側に偏在している。
【0035】
そして、封止部材30は、表面処理された粒子40を含有する。また、封止部材30の縁部の少なくとも一部は、凹部の縁17近傍にあって且つ粒子40かその凝集体41の少なくともいずれかが偏在する領域である。
【0036】
このような構成を有する発光装置200もまた、基体の凹部15から上面11への封止部材30の濡れ広がりが抑えられている。なお、本実施の形態においても、表面処理された粒子40は、分散剤と共存する粒子に代えても、同様の作用・効果を得ることができる。この分散剤と共存する粒子は、封止部材に、粒子と、その粒子を分散させるための分散剤と、を配合することで得られ、例えば分散剤が吸着した粒子となる。
【0037】
発光装置200においては、粒子40かその凝集体41の少なくともいずれかが、封止部材30の外縁、即ち封止部材30の縁部の外側における近傍にも存在している。この封止部材30の外縁に存在する粒子40及び/又はその凝集体41が封止部材30を堰き止めるように作用し、封止部材30の基体上面11への濡れ広がりをよりいっそう抑えることができる。
【0038】
発光装置200においては、封止部材30の上面は、上方に向かって凸の面となっている。封止部材30は、その縁部に偏在する粒子40及び/又はその凝集体41により基体上面11への濡れ広がりが抑えられるため、母材35の量を大きくしやすく、上面を上方に向かって凸の面に形成しやすい。これにより、光の取り出し効率に優れる発光装置を得やすくなる。
【0039】
発光装置200においては、基体の上面11の上に、無機物の被膜60が形成されている。この被膜60は、導電部材の外気や水分による劣化を抑制するためのものである。被膜60は、その機能上少なくとも導電部材上に形成されればよいが、通常、基体の凹部15内に発光素子20を実装した後、基体10の上面側の略全域に亘って形成される。被膜60は、例えば酸化アルミニウム、酸化珪素、窒化アルミニウム、窒化珪素又はこれらの混合物で構成される。被膜60の膜厚は、1nm以上50nm以下であることが好ましく、2nm以上25nm以下であることがより好ましい。被膜60の形成方法は、スパッタ法などでもよいが、略均一な厚さの膜を高精度に形成できる原子層堆積(ALD;Atomic Layer Deposition)法が好ましい。このような無機物の被膜60は、表面エネルギーが比較的大きく、封止部材30を基体上面11上へ濡れ広がりやすくさせる。したがって、封止部材30の基体上面11への濡れ広がりを抑えることは、基体の上面11の上に無機物の被膜60が形成されている発光装置に対して特に有意である。
【0040】
以下、本発明の発光装置の各構成要素について説明する。
【0041】
(基体10)
基体は、発光素子が実装される筐体や台座となる部材である。基体は、主として、発光素子と電気的に接続する導電部材と、その導電部材を保持する成形体と、により構成される。基体は、パッケージの形態や配線基板の形態がある。具体的には、基体は、樹脂成形体がリードフレームにトランスファ成形や射出成形などにより一体成形されて成るもの、導電性ペーストを印刷したセラミックグリーンシートが積層・焼成されて成るものなどが挙げられる。基体の上面は、略平坦であることが好ましいが、湾曲していてもよい。基体の上面には、凹部が形成されている。凹部は、成形体自体を窪ませることで形成されてもよいし、略平坦な成形体の上面に枠状の突起を別途形成することにより、その凸部の内側を凹部としてもよい。凹部の上面視形状は、矩形、角が丸みを帯びた矩形、円形、楕円形などが挙げられる。凹部の側壁面は、成形体を金型から離型しやすいように、また発光素子の光を効率良く取り出すために、凹部底面から上方に向かって凹部が拡径するように傾斜(湾曲を含む)していることが好ましい(傾斜角は例えば凹部底面から95°以上120°以下)。凹部の深さは、特に限定されないが、例えば0.05mm以上2mm以下、0.1mm以上1mm以下が好ましく、0.25mm以上0.5mm以下がより好ましい。
【0042】
(導電部材)
導電部材は、発光素子に接続されて導電可能な金属部材を用いることができる。具体的には、金、銀、銅、鉄、アルミニウム、タングステン、コバルト、モリブデン、クロム、チタン、ニッケル、パラジウム、又はこれらの合金、燐青銅、鉄入り銅などで形成された、リード電極や配線が挙げられる。また、導電部材は、その表層に、銀、アルミニウム、ロジウム、金、銅、又はこれらの合金などの鍍金や光反射膜が設けられていてもよく、なかでも光反射性に最も優れる銀が好ましい。
【0043】
(成形体)
成形体は、脂環ポリアミド樹脂、半芳香族ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレート、液晶ポリマー、ポリカーボネート樹脂、シンジオタクチックポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリアリレート樹脂などの熱可塑性樹脂、ポリビスマレイミドトリアジン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ変性樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、などの熱硬化性樹脂を母材とするものが挙げられる。また、これらの母材中に、充填剤又は着色顔料として、ガラス、シリカ、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、ワラストナイト、マイカ、酸化亜鉛、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、酸化アンチモン、スズ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、カーボンブラックなどの粒子又は繊維を混入させることができる。このほか、成形体は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム又はこれらの混合物を含むセラミックスなどで形成することもできる。このようなセラミックスは、通常、上記樹脂材料に比べて、表面エネルギーが大きく、封止部材が基体上面へ濡れ広がりやすい。
【0044】
(発光素子20)
発光素子は、LED(発光ダイオード)素子などの半導体発光素子を用いることができる。発光素子は、種々の半導体で構成される素子構造に正負一対の電極が設けられたものであればよい。特に、蛍光体を効率良く励起可能な窒化物半導体(InAlGa1−x−yN、0≦x、0≦y、x+y≦1)の発光素子が好ましい。このほか、ガリウム砒素系、ガリウム燐系半導体の発光素子でもよい。正負一対の電極が同一面側に設けられた発光素子は、各電極をワイヤで導電部材と接続するフェイスアップ実装されるか、各電極を導電性接着剤で導電部材と接続するフェイスダウン(フリップチップ)実装される。正負一対の電極が互いに反対の面に各々設けられた発光素子は、下面電極が導電性接着剤で導電部材に接着され、上面電極がワイヤで導電部材と接続される。1つの発光装置に搭載される発光素子の個数は1つでも複数でもよい。複数の発光素子は、直列又は並列に接続することができる。
【0045】
(封止部材30)
封止部材は、発光素子を封止する部材である。封止部材の母材は、電気的絶縁性を有し、発光素子から出射される光を透過可能(好ましくは透過率70%以上)であり、固化前は流動性を有する材料であればよい。具体的には、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、TPX樹脂、ポリノルボルネン樹脂、又はこれらの変性樹脂やハイブリッド樹脂が挙げられる。なかでも、シリコーン樹脂又はその変性樹脂は、耐熱性や耐光性に優れ、固化後の体積収縮が少ないため、好ましい。封止部材は、その母材中に、充填剤や蛍光体などを含有することが好ましいが、含有していなくてもよい。
【0046】
(充填剤)
充填剤は、拡散剤や着色剤などを用いることができる。具体的には、シリカ、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、ガラス、カーボンブラックなどが挙げられる。充填剤の形状は、球状、不定形破砕状、針状、柱状、板状(鱗片状を含む)、繊維状、又は樹枝状などが挙げられる(後述の蛍光体も同様である)。また、中空又は多孔質のものでもよい。
【0047】
(蛍光体50)
蛍光体は、発光素子から出射される一次光の少なくとも一部を吸収して、一次光とは異なる波長の二次光を出射する。具体的には、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット、ユウロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム、ユウロピウムで賦活されたサイアロン、ユウロピウムで賦活されたシリケート、マンガンで賦活されたフッ化珪酸カリウムなどが挙げられる。これにより、可視波長の一次光及び二次光の混色光(例えば白色系)を出射する発光装置や、紫外光の一次光に励起されて可視波長の二次光を出射する発光装置とすることができる。
【0048】
(ワイヤ)
ワイヤは、発光素子の電極と導電部材を電気的に接続する部材である。ワイヤは、金、銅、銀、白金、アルミニウム又はこれらの合金の金属線を用いることができる。特に、封止部材からの応力による破断が生じにくく、熱抵抗などに優れる金線が好ましい。また、高い光取り出し効率を得るため、少なくとも表面が銀で構成されてもよい。
【0049】
(接着剤)
接着剤は、発光素子を基体に固定する部材である。絶縁性接着剤は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、又はこれらの変性樹脂やハイブリッド樹脂などを用いることができる。導電性接着剤としては、銀、金、パラジウムなどの導電性ペーストや、金−錫などの半田、低融点金属などのろう材を用いることができる。
【実施例】
【0050】
以下、本発明に係る実施例について詳述する。なお、本発明は以下に示す実施例のみに限定されないことは言うまでもない。
【0051】
<実施例1>
実施例1の発光装置は、図1に示す例の発光装置100の構造を有する、トップビュー式のSMD型LEDである。
【0052】
基体は、大きさが縦3.0mm、横3.0mm、厚さ0.52mmの直方体状であり、正負一対(第1及び第2)のリード電極に、成形体が一体に成形されて構成されたパッケージである。この基体は、複数組のリード電極が吊りリードを介して縦横に連なって成る加工金属板(リードフレーム)を、金型内に設置して、液状の成形体の構成材料を注入して固化、離型させた後、切断(個片化)することで作製される。なお、本実施例において、基体の切断は、発光素子の封止工程後に行われる。
【0053】
第1及び第2のリード電極は其々、表面に銀の鍍金が施された最大厚0.2mmの銅合金の板状小片である。第1及び第2のリード電極の下面の露出領域は、成形体の下面と実質的に同一面であって、基体の下面を構成している。第1及び第2のリード電極は其々、基体の端面において、その一部(切断された吊りリード部)が露出している。この露出部には、キャスタレーションとして機能する凹みが形成されている。
【0054】
成形体は、上面視の外形が縦3.0mm、横3.0mmの正方形状であり、最大厚0.52mmであって、酸化チタンを含有するエポキシ樹脂製である。成形体の上面すなわち基体の上面の略中央には、直径2.48mm、深さ0.32mmの上面視円形状の凹部が形成されている。凹部の側壁面の傾斜角度は、凹部底面から95°である。
【0055】
第1及び第2のリード電極の上面は、凹部の底面の一部を構成している。第1のリード電極の上面には、発光素子が2つ、シリコーン樹脂である接着剤で接着されている。この2つの発光素子は其々、サファイア基板上に窒化物半導体の素子構造が積層された、青色(中心波長約460nm)発光可能な、縦350μm、横550μm、厚さ120μmのLED素子である。また、2つの発光素子は其々、p,n電極の一方が第1のリード電極の上面にワイヤで接続され、p,n電極の他方が第2のリード電極の上面にワイヤで接続されている。ワイヤは、線径25μmの金線である。
【0056】
また、第2のリード電極の上面には、縦150μm、横150μm、厚さ85μmの対向電極構造のツェナーダイオードである保護素子が、銀ペーストである導電性接着剤で接着されている。また、保護素子は、その上面電極が第1のリード電極の上面にワイヤで接続されている。
【0057】
基体の凹部には、封止部材が充填され、発光素子を被覆している。封止部材は、フェニルシリコーン樹脂を母材とし、その中にセリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG:Ce)の蛍光体と、シリカの充填剤(粒径6μm)と、酸化ジルコニウムの粒子と、を含有している。酸化ジルコニウムの粒子は、粒径が約5nmであり、シロキサン化合物の表面処理がなされており、母材の樹脂に対して0.2wt%配合されている。封止部材の上面は、基体の上面と略同一面であり、ほぼ平坦面(厳密には硬化収縮により若干の凹面)になっている。この封止部材は、液状の構成材料がディスペンサ等により基体の凹部内に滴下され、加熱により固化させることで形成される。なお、蛍光体は、凹部の底面側に偏在している。
【0058】
図5は、実施例1に係る発光装置の封止部材の縁部における走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−4800)による上面観察像である。図6は、図5に示す封止部材の縁部におけるエネルギー分散型X線(EDX)分析のデータである。図7は、図5に示す封止部材の縁部における走査型電子顕微鏡による断面観察像である。図5及び図6に示すように、封止部材の縁部の少なくとも一部は、基体の凹部の縁近傍にあって、酸化ジルコニウムの粒子かその粒子の凝集体の少なくともいずれかが偏在する領域となっている。また、このことは、図7(特に矢印で示す部分)においても確認することができる。
【0059】
以上のように構成された実施例1の発光装置は、実施の形態1の発光装置100と同様の効果を奏することができる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明に係る発光装置は、液晶ディスプレイのバックライト光源、各種照明器具、大型ディスプレイ、広告や行き先案内等の各種表示装置、さらには、デジタルビデオカメラ、ファクシミリ、コピー機、スキャナ等における画像読取装置、プロジェクタ装置などに利用することができる。
【符号の説明】
【0061】
10…基体(11…上面、15…凹部、17…縁)
20…発光素子
30…封止部材
35…封止部材の母材
40…表面処理された粒子、又は分散剤と共存する粒子
41…表面処理された粒子の凝集体、又は分散剤と共存する粒子の凝集体
50…蛍光体
60…被膜
100,200…発光装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7