(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6238189
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】2次電池
(51)【国際特許分類】
H01M 2/34 20060101AFI20171120BHJP
H01M 2/30 20060101ALI20171120BHJP
H01M 10/04 20060101ALI20171120BHJP
H01M 2/26 20060101ALI20171120BHJP
H01M 2/08 20060101ALI20171120BHJP
H01M 2/02 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
H01M2/34 B
H01M2/30 D
H01M10/04 W
H01M2/26 A
H01M2/08 N
H01M2/02 C
【請求項の数】13
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-127486(P2013-127486)
(22)【出願日】2013年6月18日
(65)【公開番号】特開2014-132552(P2014-132552A)
(43)【公開日】2014年7月17日
【審査請求日】2016年6月16日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0000675
(32)【優先日】2013年1月3日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100159042
【弁理士】
【氏名又は名称】辻 徹二
(72)【発明者】
【氏名】金 益 圭
(72)【発明者】
【氏名】尹 錫 俊
【審査官】
松本 陶子
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2011/0129708(US,A1)
【文献】
特開平09−245757(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/100446(WO,A1)
【文献】
特開2000−048802(JP,A)
【文献】
特開2008−027668(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/34
H01M 2/02
H01M 2/06
H01M 2/08
H01M 2/26
H01M 2/30
H01M 10/04
H01M 10/0587
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体;
前記電極組立体を内蔵するケース;
前記ケースの開口にガスケットを介して結合され、前記電極組立体の無地部にリードタブで連結されるキャップ組立体;および
前記無地部上に備えられる絶縁板を含み、
前記ガスケットは、
前記絶縁板に面接触で支持される支持部を含み、
前記支持部は、
前記ケースの直径方向である第1方向の内側面と外側面のうちの少なくとも一面と前記絶縁板の上面とを鈍角で形成し、
前記支持部は、
前記内側面と前記絶縁板との間に設定される第1角(θ1)を鈍角で形成し、
前記外側面と前記絶縁板との間に設定される第2角(θ2)を鈍角で形成し、
前記第2角(θ2)は、前記第1角(θ1)より大きく形成される2次電池。
【請求項2】
前記ガスケットは、
前記開口と前記キャップ組立体との間に結合されるシーリング部、および
前記シーリング部から前記絶縁板側に伸びて前記支持部に連結される延長部をさらに含む、請求項1に記載の2次電池。
【請求項3】
前記シーリング部は、第1厚さ(t1)を有し、
前記延長部は、第2厚さ(t2)を有し、
前記支持部は、前記第1厚さ(t1)および前記第2厚さ(t1)より大きい第3厚さ(t3)を有する、請求項2に記載の2次電池。
【請求項4】
前記第2厚さ(t2)は、前記第1厚さ(t1)より小さい、請求項3に記載の2次電池。
【請求項5】
前記支持部は、
前記第1方向に直交する第2方向に設定される高さ(H)を有し、
前記高さ(H)は、第3厚さ(t3)より小さく設定される、請求項2に記載の2次電池。
【請求項6】
前記リードタブは、
前記絶縁板を貫通して前記支持部の高さ(H)で設定される空間において前記内側面側で前記キャップ組立体に連結される、請求項5に記載の2次電池。
【請求項7】
前記ケースは、
前記キャップ組立体と結合するように前記第1方向内側に陥入するビーディング部を形成し、
前記支持部の前記外側面は、前記ビーディング部と前記絶縁板との間の空間に挿入される、請求項1に記載の2次電池。
【請求項8】
前記絶縁板は、
前記ガスケット側で平面に形成される、請求項1に記載の2次電池。
【請求項9】
前記絶縁板は、
前記電極組立体側に形成されるプレート部、および
前記第1方向の外郭で前記プレート部より高く前記ガスケット側に突出する突出部を含む、請求項1に記載の2次電池。
【請求項10】
前記ケースは、
前記キャップ組立体と結合するように前記第1方向内側に陥入するビーディング部を形成し、
前記突出部は、
前記電極組立体と前記ビーディング部との間に配置される、請求項9に記載の2次電池。
【請求項11】
前記支持部は、
前記第1方向で前記突出部の内側に配置されて前記プレート部を支持する、請求項10に記載の2次電池。
【請求項12】
前記突出部は、前記プレート部と一体に形成される、請求項9に記載の2次電池。
【請求項13】
前記突出部は、前記プレート部と分離される環形状からなる、請求項9に記載の2次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極組立体とキャップ組立体との間にリードタブの設置空間を有する2次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル機器に対する技術開発と需要増加に伴ってエネルギー源として2次電池に対する需要が増加している。例えば、円筒形2次電池は、セパレータの両面に電極を配置してゼリーロール(Jelly Roll)形態に巻き取って形成される電極組立体、電極組立体を内蔵するケース、およびケースの開放側を密閉するキャップ組立体を含む。
【0003】
電極組立体において、電極は、集電体に活物質を塗布して形成されるコーティング部と、コーティング部の端部で集電体を露出して設定される無地部とを含み、無地部は、電極組立体の幅方向両端にそれぞれ備えられる。無地部は、電極集電板を通じてケースに連結されたり電極集電板とリードタブを通じてキャップ組立体に連結される。
【0004】
2次電池は、ケース内部に挿入された電極組立体とケースの開口に結合されるキャップ組立体との間にリードタブを設置するため、リードタブによる短絡を防止するための空間を必要とする。しかしながら、空間は電極組立体を流動させるようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一側面は、リードタブの設置空間を確保しながら電極組立体の流動を防止する2次電池を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態による2次電池は、電極組立体、前記電極組立体を内蔵するケース、前記ケースの開口にガスケットを介して結合され、前記電極組立体の無地部にリードタブで連結されるキャップ組立体、および前記無地部上に備えられる絶縁板を含み、前記ガスケットは、前記絶縁板に面接触で支持される支持部を含み、前記支持部は、第1方向の内側面と外側面のうちの少なくとも一面と前記絶縁板の上面とを鈍角で形成する。
【0007】
前記ガスケットは、前記開口と前記キャップ組立体との間に結合されるシーリング部、および前記シーリング部から前記絶縁板側に伸びて前記支持部に連結される延長部をさらに含むことができる。
【0008】
前記シーリング部は、第1厚さ(t1)を有し、前記延長部は、第2厚さ(t2)を有し、前記支持部は、前記第1厚さ(t1)および前記第2厚さ(t1)より大きい第3厚さ(t3)を有することができる。前記第2厚さ(t2)は、前記第1厚さ(t1)より小さく形成されてもよい。
【0009】
前記支持部は、前記第1方向に直交する第2方向に設定される高さ(H)を有し、前記高さ(H)は、前記第3厚さ(t3)より小さく設定されてもよい。
【0010】
前記リードタブは、前記絶縁板を貫通して前記支持部の高さ(H)で設定される空間において前記内側面側で前記キャップ組立体に連結されてもよい。
【0011】
前記支持部は、前記内側面と前記絶縁板との間に設定される第1角(θ1)を鈍角で形成し、前記外側面と前記絶縁板との間に設定される第2角(θ2)を鈍角で形成することができる。前記第2角(θ2)は、前記第1角(θ1)より大きく形成されてもよい。
【0012】
前記ケースは、前記キャップ組立体と結合するように前記第1方向内側に陥入するビーディング部を形成し、前記支持部の前記外側面は、前記ビーディング部と前記絶縁板との間の空間に挿入されてもよい。
前記絶縁板は、前記ガスケット側で平面に形成されてもよい。
【0013】
前記絶縁板は、前記電極組立体側に形成されるプレート部、および前記第1方向の外郭で前記プレート部より高く前記ガスケット側に突出する突出部を含むことができる。
【0014】
前記ケースは、前記キャップ組立体と結合するように前記第1方向内側に陥入するビーディング部を形成し、前記突出部は、前記電極組立体と前記ビーディング部との間に配置されてもよい。
【0015】
前記支持部は、前記第1方向で前記突出部の内側に配置されて前記プレート部を支持することができる。
前記突出部は、前記プレート部と一体に形成されてもよい。
【0016】
前記突出部は、前記プレート部と分離される環形状からなることができる。
【発明の効果】
【0017】
このように本発明の一実施形態によれば、ガスケット支持部の一面と絶縁板の上面とを鈍角で形成して支持部にて絶縁板を面接触で安全に支持するため、ケースとキャップ組立体との間で電極組立体の流動を防止する効果がある。
【0018】
また、支持部の第1方向内側面に電極組立体とキャップ組立体との間に空間を設定するため、電極組立体とキャップ組立体を連結するリードタブの設置空間を確保する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1実施形態による2次電池の断面図である。
【
図2】
図1のガスケットの部分を拡大した部分断面図である。
【
図3】本発明の第2実施形態による2次電池の部分断面図である。
【
図5】本発明の第3実施形態による2次電池に適用される絶縁板の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように本発明の実施形態を詳しく説明する。しかしながら、本発明は、多様な異なる形態に実現することができ、下記実施形態に限定されない。図面において、本発明を明確に説明するために説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似する構成要素については同一の参照符号を付した。
【0021】
図1は、本発明の第1実施形態による2次電池の断面図である。
図1を参照すれば、2次電池は、充電および放電作用する電極組立体10、電極組立体10を内蔵するケース20、ケース20の開口にガスケット40を介して結合され、電極組立体10に電気的に連結されるキャップ組立体30、およびキャップ組立体30と電極組立体10との間に備えられる絶縁板50を含む。
【0022】
電極組立体10は、順次に積層配置される正極11、セパレータ12および負極13を含む。電極組立体10は、正極11と負極13およびこれらの間に配置される絶縁体であるセパレータ12をゼリーロール(Jelly Roll)状態に巻き取って形成される。
【0023】
一例として、電極組立体10は、円筒で形成されてもよい。円筒形電極組立体10は、中心にセクタピン14を備える。セクタピン14は、電極組立体10を円筒形状に維持させる。
【0024】
正極11と負極13は、薄い金属板で形成される集電体の両面に活物質が塗布された領域であるコーティング部11a、13a、および活物質が塗布されずに集電体が露出した領域であり、互いに反対側端部に設定される無地部11b、13bを含む。
【0025】
ゼリーロール(Jelly Roll)状態で、正極集電板11dは電極組立体10の正極無地部11bに連結され、負極集電板13dは電極組立体10の負極無地部13bに連結される。
【0026】
ケース20は、電極組立体10を外部から挿入することができるように一側に開口を形成し、円筒形電極組立体10を収容するように円筒で形成される。ケース20は、負極集電板13dに連結されて、2次電池で負極端子として作用し、アルミニウム、アルミニウム合金またはニッケルメッキ鋼のような導電性金属で形成され得る。
【0027】
キャップ組立体30は、ケース20の開口にガスケット40を介して結合されてケース20と電気的に絶縁され、電極組立体10と電解液を収容するケース20を密閉し、電流遮断装置を通じて電極組立体10に電気的に連結される。
【0028】
例えば具体的に説明すれば、キャップ組立体30は、外側からケース20の内側に行きながら順次に配置される、キャッププレート31、陽性温度素子(PTC、positive temperature coefficient element)35、ベントプレート32、絶縁部材33、ミドルプレート38およびサブプレート34を含む。
【0029】
キャッププレート31は、最終的に正極集電板11dに連結されて2次電池で正極端子として作用し、ケース20の外部に突出する突出部31aと、突出部31aの側方に開放されて内部ガスを排出する排気口31bとを形成する。
【0030】
実質的に、電流遮断装置は、ベントプレート32、サブプレート34およびこれらの連結部から形成される。この連結部は、ベントプレート32とサブプレート34を溶接により連結することによって形成され得る。
【0031】
電流遮断装置の一側を形成するベントプレート32は、キャッププレート31の内側に設置されて、電流遮断装置の他側を形成するサブプレート34に電気的に連結される。
【0032】
また、ベントプレート32は、ベント32aを含み、ベント32aは、予め設定された圧力条件で破損されて、内部ガスを放出し、サブプレート34との電気的連結を遮断する。
【0033】
例えば、ベント32aは、ベントプレート32からケース20の内側に向かって突出形成される。ベントプレート32は、ベント32a周囲にベント32aの破損を案内する切欠32bを備える。
【0034】
したがって、ガスの発生でケース20の内部圧力が上昇する場合、切欠32bが予め破損されてベントプレート32と排気口31bを通じてガスを外部に排出することによって2次電池の爆発を防止することができる。
【0035】
この時、ベント32aの破損でベントプレート32とサブプレート34の連結部が分離されると、電極組立体10とキャッププレート31は電気的に互いに分離される。
【0036】
陽性温度素子35は、キャッププレート31とベントプレート32の間に設置されて、2次電池の内部温度に応じてキャッププレート31とベントプレート32の間で電流の流れを断続することができる。
【0037】
内部温度が予め設定された温度を超えた状態で、陽性温度素子35は無限大まで大きくなる電気抵抗を有する。これによって、陽性温度素子35はキャッププレート31とベントプレート32の間で充電または放電電流の流れを遮断することができる。
【0038】
サブプレート34は、絶縁部材33を間に置いてベントプレート32と向き合って、ベント32aに電気的に連結される。ミドルプレート38は、絶縁部材33とサブプレート34の間に配置される。ベント32aは、絶縁部材33とミドルプレート38の貫通口を通して突出してサブプレート34に連結される。
【0039】
したがって、ミドルプレート38は、サブプレート34とベント32aに電気的に連結される。また、ミドルプレート38はリードタブ37に溶接により連結され、リードタブ37は正極集電板11dに溶接により連結される。
【0040】
結局、正極集電板11dは、リードタブ37、ミドルプレート38、サブプレート34とベント32aおよびベントプレート32、そして陽性温度素子35を順次に経由してキャッププレート31に電気的に連結される。
【0041】
絶縁板50は、正極集電板11dとサブプレート34の間に配置されて、正極集電板11dをサブプレート34またはミドルプレート38に対して電気的に絶縁する。リードタブ37は、正極集電板11dに連結され、絶縁板50の貫通ホールを通じてミドルプレート38に連結される。
【0042】
このように形成されるキャップ組立体30は、ガスケット40を介してケース20の開口に嵌合された後、クリンピング(crimping)工程によりケース20の開口に固定されて2次電池を形成するようになる。
【0043】
この時、ケース20は、開口側に第1方向(ケースの直径方向)の中心に陥入するビーディング部21と、ガスケット40を介してキャップ組立体30の外周の枠を形成するクランピング部22とを形成する。
【0044】
図2は、
図1のガスケットの部分を拡大した部分断面図である。
図2を参照すれば、ガスケット40は、リードタブ37の設置空間を確保しながら電極組立体10の流動を防止することができるように形成される。
【0045】
例えば、ガスケット40は、平面で形成される絶縁板50に面接触で支持される支持部43、ケース20の開口とキャップ組立体30との間に結合されるシーリング部41、およびシーリング部41から絶縁板50側に伸びて支持部43に連結される延長部42を含む。
【0046】
シーリング部41は、第1厚さ(t1)を有し、延長部42は、第2厚さ(t2)を有し、支持部43は、第3厚さ(t3)を有する。第1厚さ(t1)は第2厚さ(t2)より大きく、第3厚さ(t3)は第1厚さ(t1)および第2厚さ(t2)のそれぞれより大きい。
【0047】
延長部42は、最も小さい第2厚さ(t2)で形成されることによって、絶縁板50とキャップ組立体30の間でガスケット40により設定される空間(S)を直径方向に最大に設定してリードタブ37の設置空間を確保する。
【0048】
支持部43は、最も大きい第3厚さ(t3)で形成されることによって、絶縁板50との接触面積を最大に設定して絶縁板50を安定的に支持する。
【0049】
より具体的には、支持部43は、ケース20の直径方向(
図2でx軸方向)基準に中心に向かう内側面431と外側に向かう外側面432を有する。内側面431は、絶縁板50の上面と第1角(θ1)を設定し、外側面432は、絶縁板50の上面と第2角(θ2)を設定する。
【0050】
第1角(θ1)および第2角(θ2)のいずれか一つまたは二つを90度より大きく、180もより小さい鈍角で形成することができる。第1角(θ1)と第2角(θ2)のうちの一つが鈍角である場合、他の一つは少なくとも直角で形成される。
【0051】
本実施形態において第1角(θ1)および第2角(θ2)は共に鈍角で形成されるため、支持部43は絶縁板50を広い面積で接触支持することができる。つまり、支持部43は、電極組立体30側より絶縁板50側でより広い構造を有し、絶縁板50を支持する。
【0052】
一方、クリンピング工程時、延長部42の変形によって、支持部43は仮想線状態から実線状態に位置変換されて、絶縁板50を加圧する状態で面接触支持する。したがって、支持部43と絶縁板50の間に強い停止摩擦力と加圧力が作用する。
【0053】
絶縁板50に作用する加圧力は、正極集電板11dを通じて電極組立体10に作用して、電極組立体10をケース20内で開口反対側へ密着させる。したがって、ケース20内で電極組立体10の流動が防止され得る。
【0054】
この時、第1角(θ1)および第2角(θ2)が鈍角を形成するため、支持部43は絶縁板50の上面に対して第1、第2角(θ1、θ2)方向に第1、第2加圧力(F1、F2)をさらに加えることができる。したがって、電極組立体10の流動がさらに防止され得る。
【0055】
第2角(θ2)が第1角(θ1)より大きく形成されるため、支持部43の外側面432はビーディング部21と絶縁板50との間の空間に挿入される。したがって、支持部43は絶縁板50を中心側と外側にわたって効果的に支持することができる。
【0056】
また、支持部43は、第1方向に直交する第2方向(z軸方向)に設定される高さ(H)を有し、高さ(H)は第3厚さ(t3)より小さく設定されて、延長部42を通じて伝達される加圧力を絶縁板50に効果的に伝達することができる。高さ(H)が第3厚さ(t3)より大きく設定されると、延長部42により設定される空間(S)を減少させる逆効果を生じさせ得る。
【0057】
支持部43は、高さ(H)を有するため、絶縁板50とキャップ組立体30との間でガスケット40により設定される空間(S)をz軸方向にさらに設定してリードタブ37の設置空間(S)を効果的に確保することができる。
【0058】
延長部42と支持部43は、空間(S)を直径方向(x軸方向)と高さ方向(z軸方向)に設定する。延長部42は、第2厚さ(t2)を小さくして空間(S)を直径方向(x軸方向)に拡張することができ、支持部43は、高さ(H)を小さくして延長部42により設定される空間(S)の減少を最少化することができる。
【0059】
リードタブ37は、絶縁板50を貫通して支持部43の高さ(H)と延長部42によりz軸方向およびx軸方向に設定される空間(S)の内側面431側でキャップ組立体30のミドルプレート38に連結される。
【0060】
以下、本発明の多様な実施形態について説明し、第1実施形態および上述した実施形態と比較して同一の構成については説明を省略し、互いに異なる構成について説明する。
【0061】
図3を参照すれば、第2実施形態において絶縁板250は、電極組立体10側に形成されるプレート部251、および第1方向の外郭でプレート部251より高くガスケット40側に突出する突出部252を含む。
【0062】
プレート部251は、正極集電板11dと支持部43との間で支持され、突出部252は、電極組立体10に連結される正極集電板11dとビーディング部21との間に配置されて、ビーディング部21により圧縮される。この時、支持部43は、突出部252の内側でプレート部251を加圧支持する。
【0063】
したがって、絶縁板250は、支持部43とビーディング部21に支持されて正極集電板11dを電極組立体10側へ加圧して、電極組立体10をケース20の開口反対側へ密着させる。つまり、振動時にも電極組立体10の流動が防止され得る。
【0064】
図4は、
図3に適用される絶縁板の断面図である。
図4を参照すれば、突出部252は、プレート部251と一体に形成される。突出部252とプレート部251を一体に形成する絶縁板250は、組立時に追加の工程を必要としない。
【0065】
図5は、本発明の第3実施形態による2次電池に適用される絶縁板の断面図である。
図5を参照すれば、絶縁板350において突出部352は、プレート部351と分離される環形状からなり、プレート部351の外郭に配置される。
【0066】
突出部352とこれに対応するプレート部351の外周は、ビーディング部21と電極組立体10との間に配置される。突出部352とプレート部351を分離形成する絶縁板350は、加工工程を容易にする。突出部352とプレート部351は、接着剤で付着された状態で使用されたり、分離された状態で使用され得る。
【0067】
以上で本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、特許請求の範囲と発明の詳細な説明および図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属することは当然である。
【符号の説明】
【0068】
10…電極組立体
11…正極
11a、13a…コーティング部
11b、13b…無地部
11d…正極集電板
12…セパレータ
13…負極
13d…負極集電板
14…セクタピン
20…ケース
21…ビーディング部
22…クランピング部
30…キャップ組立体
31…キャッププレート
31a、252、352…突出部
31b…排気口
32…ベントプレート
32a…ベント
32b…切欠
33…絶縁部材
34…サブプレート
35…陽性温度素子(PTC)
37…リードタブ
38…ミドルプレート
40…ガスケット
41…シーリング部
42…延長部
43…支持部
50、250、350…絶縁板
251、351…プレート部
431…内側面
432…外側面
F1、F2…第1、第2加圧力
H…高さ
S…空間
t1、t2、t3…第1、第2、第3厚さ
θ1、θ2…第1、第2角