【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成24年度エネルギー使用合理化技術開発等に係る経済産業省プロジェクト「革新的製造プロセス技術開発(ミニマルファブ)」に関する委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上面に研磨布が貼られた定盤と、下面にウェーハを保持する研磨ヘッドと、定盤上面に研磨液を供給する研磨液供給部とを具備し、研磨ヘッドに保持されたウェーハを定盤の研磨布上に押圧し、研磨液を供給しつつ、定盤と研磨ヘッドとを相対的に移動させてウェーハの研磨を行うウェーハ研磨装置において、
前記定盤は、
同心状に複数設けられ、それぞれ研磨布が貼られ、ウェーハを研磨できるだけの所要幅を有する研磨ゾーンと、
前記研磨ゾーン間に設けられた、研磨液を排出するための溝とを具備し、
前記研磨ヘッドおよび研磨後のウェーハの一方を洗浄する一方の洗浄部が、最内側の前記研磨ゾーンの内側である前記定盤の中心部に配置され、
前記研磨ヘッドおよび研磨後のウェーハの他方を洗浄する他方の洗浄部が前記定盤の周囲に配置され、
前記各研磨ゾーンでウェーハを研磨し、前記一方の洗浄部で前記研磨ヘッドおよびウェーハの一方を洗浄し、前記他方の洗浄部で前記研磨ヘッドおよびウェーハの他方を洗浄すべく、前記研磨ヘッドが、前記複数の研磨ゾーン、前記一方の洗浄部および前記他方の洗浄部の間に亘って、同一円弧上を移動、もしくは同一直線上を移動することを特徴とするウェーハ研磨装置。
前記定盤の周囲に、ドレッシング材載置部が設けられ、前記研磨ヘッドが、該ドレッシング材載置部に載置されたドレッシング材を前記研磨ゾーンに搬入して、該研磨ゾーンの研磨布のドレッシングを行うことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のウェーハ研磨装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
まず、ミニマル(登録商標)ファブ構想について簡単に説明する。
半導体装置(半導体デバイス)の大量生産を可能にするため、ウェーハはどんどん大径化し、直径300mm以上の極めて大きな径のウェーハも出現している。この大径のウェーハに、研磨、洗浄、乾燥、CVD、露光、現像、エッチング等の必要な処理を連続して施し、最後に裁断して個片化する一連の工程を行うことによって生産性を高めている。このような一連の工程を一括して行うためには、数千億円規模の大規模な生産設備が必要となる。
【0013】
しかしながら、昨今、種々の用途に用いるため、多品種で少量必要とされる半導体装置も多くなってきている。このような多品種少量生産の半導体装置には、上記大規模な生産設備は不向きである。
そこで、昨今、直径1/2インチ程度の小さなウェーハ(半導体チップ1個取り程度)に、必要な加工処理を施していくミニマルファブ構想が提案されている。このミニマルファブ構想によれば、研磨装置、CVD装置など、各工程毎に小型の処理装置を設け、これら処理装置を必要に応じて適宜組み合わせて使用することによって、多品種のウェーハに対応できるようにしている。各装置は小型のものでよいので、設備投資費を低く抑えることができる。
【0014】
本実施の形態におけるウェーハ研磨装置は、上記ミニマルファブ構想に用いて好適な研磨装置である。すなわち、直径1/2インチ程度の小さなウェーハの研磨に用いて好適なウェーハ研磨装置である。
図1はウェーハ研磨装置の概略的な平面図、
図2は受渡しアームの作動状態を示す説明図、
図3は受渡しアームの回動位置を示す説明図、
図4はストッパの回動位置を示す説明図、
図5は駆動アーム装置の回動位置を示す説明図である。
まず、ウェーハ研磨装置10の各部の配置等について概略を説明し、その後に、各部を詳細に説明する。
12は処理室であり、ウェーハ研磨装置10の各構成装置が配置されている。ミニマルファブ構想においては、処理室12の大きさは規格化され、30cm四方程度の大きさとされる。したがって、ウェーハ研磨装置10の各構成装置は、この大きさの処理室12内に配置できるだけの、小型化がなされている。
【0015】
図1において、14は搬送アームであり、例えば二股状に形成した載置部15を有し、該載置部15上に研磨すべきウェーハ16が研磨面を上にした状態で橋渡し状に載置され、ウェーハ16を処理室12の外部から処理室12内のほぼ中央部にまで搬入する。なお、搬送アーム14は、研磨、洗浄、乾燥された後のウェーハ16を処理室12外部まで搬出することも行う。搬送アーム14を移動する機構(図示せず)は、ラックとピニオンを用いた機構、シリンダ機構などが好適であるが、特に限定されない。
【0016】
搬送アーム14の下方位置となる処理室12内には、水平面内で回転可能な定盤18が配置されている。定盤18は、後に詳細に説明するように、同心状に複数設けられ、それぞれ研磨布が貼られ、ウェーハを研磨できるだけの所要幅を有する研磨ゾーンと、前記研磨ゾーン間に設けられた、研磨液を排出するための溝と、最内側の前記研磨ゾーンの内側となる、定盤の中心部に設けられ、前記研磨ヘッドもしくは研磨後のウェーハを洗浄する洗浄部とを具備する。
【0017】
定盤18の側方に位置して、ウェーハ16の受渡しアーム20が配置されている。
受渡しアーム20は軸21を中心に、
図3におけるPos01〜Pos03の間に亘って水平面内で回動する(Pos01は待機位置)。また受渡しアーム20は、
図2に示すように、軸21に沿って上下動可能となっている。また受渡しアーム20の先端部には反転アーム22が上下反転可能に設けられている。反転アーム22の先端部にはウェーハ吸着部23が設けられている。ウェーハ吸着部23は、ウェーハ16を吸着保持して、載置部15からウェーハ16を受け取ったり、載置部15にウェーハ16を受け渡したりすることが可能になっている。この受渡しアーム20の各部の駆動は適宜モータ(図示せず)等によって行える。
【0018】
定盤18の側方には、ウェーハ16が載置される載置ポートの役割をすると共に、ウェーハ16の洗浄および乾燥を行う、洗浄・乾燥装置25が配置されている。受渡しアーム20は、ウェーハ16を吸着保持して、搬送アーム14の載置部15からウェーハ16を受け取って(Pos02)、上下反転して洗浄・乾燥装置25に搬入したり(Pos03)、洗浄・乾燥後のウェーハ16を洗浄・乾燥装置25(Pos03)から搬送アーム14の載置部15上に受け渡す(Pos02)。
【0019】
26はストッパ(押さえアーム)であり、定盤18の側方に配置され、
図4に示すように、軸27を中心としてPos01〜Pos02の間に亘って回動自在に設けられている。ストッパ26は、ウェーハの洗浄・乾燥時、洗浄・乾燥装置25に搬入されたウェーハ16の上方位置(Pos02)に回動され、ウェーハ16が洗浄水の水圧によって飛ばされないようにする。ウェーハの洗浄・乾燥装置25については後に詳細に説明する。
【0020】
さらに定盤18の側方には、研磨ヘッド30を駆動する駆動アーム装置31が配置されている。研磨ヘッド30は駆動アーム装置31に保持されている。駆動アーム装置31は軸32を中心に
図5のPos01〜Pos06の間に亘って回動自在に設けられている。
Pos01における研磨ヘッド30の下方には、ドレッシング材であるリング状砥石(図示せず)が載置される載置部34が設けられている。さらに、載置部34に隣接して、ドレッシング材であるブラシ(図示せず)が載置される載置部35が設けられている(
図3、
図4)。
研磨ヘッド30は、ウェーハおよびドレッシング材が着脱自在になっていて、駆動アーム装置31が回動することにより、載置部34の位置(Pos01)、載置部35の位置(Pos02)、洗浄・乾燥装置25の位置(Pos03)、定盤18の一次研磨ゾーン(Pos04)の位置、二次研磨ゾーン(Pos05)の位置、洗浄部(Pos06)の位置の間に亘って移動可能であり、一次研磨、二次研磨、ドレッシング等の工程を連続で行うことができるように多機能化が図られている。
このように、軸32を中心に回動する駆動アーム装置31に研磨ヘッド30を搭載し、また、載置部34の位置(Pos01)、載置部35の位置(Pos02)、洗浄・乾燥装置25の位置(Pos03)、定盤18の一次研磨ゾーン(Pos04)の位置、二次研磨ゾーン(Pos05)の位置、および洗浄部(Pos06)の位置を同一円弧上に位置するように配置することによって、ウェーハ研磨装置10の空間的構成をコンパクトにできる。あるいは研磨ヘッド30を搭載する駆動アーム装置31を、直線上を移動できるように構成し(図示せず)、載置部34の位置(Pos01)、載置部35の位置(Pos02)、洗浄・乾燥装置25の位置(Pos03)、定盤18の一次研磨ゾーン(Pos04)の位置、二次研磨ゾーン(Pos05)の位置、および洗浄部(Pos06)の位置を直線的に配置しても(図示せず)、ウェーハ研磨装置10の空間的構成をコンパクトにできる。
研磨ヘッド30、駆動アーム装置31については後に詳細に説明する。
【0021】
続いて定盤18について詳細に説明する。
図6は定盤18の説明平面図、
図7は定盤18の断面図である。
定盤18は、前記のように、同心状に複数(本実施の形態では2つ)設けられ、それぞれ研磨布40a、41aが貼られ、ウェーハ16を研磨できるだけの所要幅を有する一次研磨定盤(研磨ゾーン)40、二次研磨定盤(研磨ゾーン)41と、一次研磨定盤40および二次研磨定盤41間に設けられた、研磨液を排出するための溝42と、最内側の二次研磨定盤41の内側となる、定盤18の中心部に設けられ、研磨ヘッド30もしくは研磨後のウェーハ16を洗浄する洗浄部44とを具備する。また、二次研磨定盤41と洗浄部44との間にも研磨液を排出するための溝45が設けられている。本実施の形態では、洗浄部44は研磨ヘッド30の洗浄部としている。
【0022】
定盤18は、基台46に固定されたモータ47の回転軸48に連結されて軸受49を介して水平面内で回転自在に設けられている。
定盤18は、回転軸48に連結された定盤受50と、この定盤受50上に着脱自在に載置された一次研磨定盤40、二次研磨定盤41と、二次研磨定盤41の内側に位置して定盤受50にボルト51によって固定された洗浄部44とを有する。一次研磨定盤40と二次研磨定盤41とは一体に設けられると共に、下面にピン52が立設され、このピン52が定盤受50の上面に設けられた位置決め孔53に嵌入することで着脱自在に設けられている。定盤受50側からの回転力はピン52を介して一次研磨定盤40、二次研磨定盤41側に伝達される。
【0023】
二次研磨定盤41には、溝45に排出された研磨液や洗浄液を溝42に流入させるために、外側に向けて低くなる貫通孔55が形成され、また一次研磨定盤40には、溝42に排出された研磨液を定盤18の外周面側に排出させるために、外側に向けて低くなる貫通孔56が形成されている。定盤18の外周面側に排出された研磨液は排出孔57から外部に排出される。
58はシールリングで、軸受49に研磨液が入り込まないようにシールしている。また、洗浄部44の外周面と二次研磨定盤41の内周面との間にOリング60が配設されている。
【0024】
このOリングは、洗浄部44の外周面と二次研磨定盤41の内周面との間に研磨液や洗浄液が入り込むのを防止すると共に、二次研磨定盤41の内周面との間に所定の摩擦力を生じさせ、一次研磨定盤40および二次研磨定盤41が定盤受50から外れてしまうのを防止している。
洗浄部44の上面にはブラシ44aが取付けられている。後記するように、研磨ヘッド30側には洗浄水を噴出するホースが設けられ、このホースから噴出される洗浄水とブラシ44aとにより研磨ヘッド30が洗浄される。
【0025】
研磨時には、一次研磨定盤40の研磨布40a上および二次研磨定盤41の研磨布41a上に、図示しない研磨液供給部からそれぞれ異なる種類の研磨液が供給される。
一次研磨定盤40では一次研磨、すなわち粗研磨が行われ、粗研磨用の研磨液が供給される。二次研磨定盤41では仕上げ研磨が行われ、仕上げ研磨用の研磨液が供給される。これら両研磨液は、互いに異なる種類の研磨液であるから、研磨布上で混ざり合うのは好ましくないが、本実施の形態では、定盤18が回転されることによる遠心力によって、一次研磨定盤40上の研磨液は主としてそのまま定盤外に排出され、二次研磨定盤41上の研磨液は主として溝42内に排出され、貫通孔56を通じて定盤18外に排出されるので、両研磨液が研磨布上で混ざり合うことはない。
【0026】
また、研磨ヘッド30を洗浄した洗浄液は、溝45、貫通孔55、溝42、貫通孔56を通じて定盤18外に排出される。さらに、定盤外に排出された研磨液および洗浄液を、図示しない回収経路によって個別に回収してもよい。より確実に個別の回収を行うために、溝42、45内に内周側と外周側を分割する仕切り(図示せず)を設けてもよい。また、個別に回収した研磨液および洗浄液は、循環利用してもよいが、容器に溜めておいてもよい。
一次研磨定盤40、二次研磨定盤41は、上記のように定盤受50上から簡単に取り外せる。したがって、研磨布40a、研磨布41aの一方あるいは両方を交換するのは容易に行える。
【0027】
図8は定盤18の他の実施の形態を示す断面図である。
図7に示すものと同一の部材は同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態における定盤18は、外周側の一次研磨定盤40の研磨面の位置を内周側の二次研磨定盤41の研磨面の位置よりも高くなるように設定している他は
図7におけるものと同じである。
研磨布上に供給される研磨液は定盤18の回転による遠心力によって外方に流れやすくなるので、外周側の一次研磨定盤40を内周側の二次研磨定盤41よりも高くすることによって、研磨布上で両研磨液が混ざり合うのをより効果的に防止できる。
また、外周側の一次研磨定盤40の研磨面の位置を内周側の二次研磨定盤41の研磨面の位置よりも低くしてもよい。この実施の形態は、例えば、二次研磨の研磨液は、一次研磨ゾーンに混ざってもよいが、一次研磨の研磨液を二次研磨ゾーンに混ぜたくないときに利用できる。
3つ以上の研磨ゾーンを同心状に設ける場合には、使用条件に応じて研磨面の高さを変えるとよい。つまり、各定盤間の高低差をどうするかは、用途や使用条件によって決定すればよい。
【0028】
図9は定盤18のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
図7、
図8に示すものと同一の部材は同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態では、一次研磨定盤40と二次研磨定盤41とを別体に形成し、それぞれピン52を介して定盤受50上に着脱自在に設けている以外は
図7、
図8に示す定盤18と同じである。
なお、溝42内にリング62をネジ63で固定し、リング62の外周面と一次研磨定盤40の内周面との間、およびリング62の内周面と二次研磨定盤41の外周面との間にOリング64を配設することによって、研磨液の進入を防止すると共に、摩擦力を生じさせ、一次研磨定盤40と二次研磨定盤41とが定盤受50から簡単に外れてしまうのを防止している。
一次研磨定盤40と二次研磨定盤41とをそれぞれ別個に研磨受50に対して取り外せるようにしたので、それぞれの研磨布の交換がより容易に行える。
【0029】
次に、ウェーハ16の洗浄・乾燥装置25について詳細に説明する。
図10はウェーハの洗浄・乾燥装置25の平面図、
図11はその一部切欠断面図、
図12はその拡大説明図である。
図において、112は洗浄槽であり、筒体部113を有する。筒体部113の上部は上面側が開口する円筒部114に形成されている。円筒部114の周囲は凹部115に形成されている。洗浄槽112は、基台116に固定されている。
【0030】
117は接続口であり、ホース(図示せず)が接続され、ホースは図示しない洗浄液タンクに接続される。純水などの洗浄液は、図示しないポンプにより、ホース、接続口117、図示しない流路を介して洗浄槽112下部に供給される。洗浄槽112の下部には超音波発振機118が配設され、洗浄液に超音波振動エネルギーを付与する。すなわち、洗浄槽112は超音波洗浄槽に形成されている。119は電力を供給するケーブルが収容された配管である。
なお、超音波発振機118は必ずしも設けなくともよく、洗浄液の水流のみでウェーハの洗浄を行うようにしてもよい。
【0031】
次に、120は回転体である。回転体120は筒状をなし、下部側において洗浄槽112の円筒部114上に外嵌されて円筒部114の軸線を中心として回転可能に設けられている。回転体120は、洗浄槽112内に連通している。回転体120の上面側の開口部縁は、ウェーハ16の厚みよりは若干深い凹部に形成され、この開口部縁の凹部がウェーハ16の載置部123に形成されている。
【0032】
本実施の形態では、回転体120下部内壁面と、洗浄槽112の円筒部114の外壁面との間が流体軸受構造124に形成されている。すなわち、載置部123の下面と円筒部114の上面との間に所要の空間があり、この空間から、洗浄槽112内の洗浄液の一部が円筒部114の上縁を乗り越え、回転体120下部内壁面と円筒部114の外周面との間の隙間に流入し、流体軸受構造124を形成するようにしている。上記隙間を流下した洗浄液は、回転体120の下縁と凹部115の内底面との間の隙間から凹部115内に流出する(
図12の矢印)。
【0033】
回転体120の外周囲には凹溝が形成され、この凹溝に駆動ベルト125が架け渡される。駆動ベルト125の他側は、モータ(駆動部)126によって回転されるプーリ127に架け渡される。プーリ127は、
図11に示すように、モータ126の回転軸129にネジ130によって固定される筒体131にネジ132によって固定されている。
【0034】
洗浄槽112の円筒部114の周囲に形成した凹部115には、貫通孔134が形成されている。この貫通孔134は、モータ126を取り付けた基台116に、筒体131を囲むようにして形成したリング状の収容部136に連通している。この収容部136には、ウェーハ16を洗浄した後、回転体120から凹部115内に溢れ出た洗浄液が貫通孔134を通じて流れ込み(
図12の矢印)、図示しない排水パイプから外部に排出される。
図10において、26は前記したストッパであり、ウェーハ16の洗浄時、
図10の実線位置に移動して、載置部123に載置されたウェーハ16の洗浄液の水圧による浮き上がりを所要浮上位置で押さえる役目をする。
【0035】
本実施の形態にかかるウェーハの洗浄・乾燥装置25は上記のように構成されている。
続いて、ウェーハの洗浄・乾燥装置25の動作について説明する。
研磨装置によって所要面を研磨されて、洗浄が必要なウェーハ16を、ウェーハの載置部123に搬入する。このウェーハ16の搬入は、研磨装置における研磨ヘッド30にウェーハ16をそのまま吸着保持して、研磨ヘッド30を載置部123上まで移動させて、その位置で吸着保持を解除することで自動的に行える。
【0036】
次に、モータ141を駆動して、ストッパ26をウェーハ16の上方位置まで移動する。
次いで図示しないポンプを駆動して、洗浄槽112の筒体部113内に純水等の洗浄液をウェーハ16の洗浄に必要な所要流量、流速で流入させる。洗浄液は、筒体部113を下から上へ上昇し、ウェーハ16の下面にぶつかって該下面を洗浄する。さらに洗浄液は、その流体圧によってウェーハ16を押し上げ、載置部123との間にできた隙間からウェーハ16の上面側にも回り込むので、ウェーハ16の上下面を洗浄できる。ウェーハ16は、洗浄液の流体圧によって浮き上がるが、ストッパ26によって押さえられるので、流出してしまうことはない。
洗浄液は、凹部115から貫通孔134を通じて収容部136に流入し、外部に排出される。
【0037】
所要必要な時間ウェーハ16を洗浄した後、ポンプを停止して、ウェーハ16の洗浄を終了する。
ポンプを停止することによって、洗浄槽112内の洗浄液は、円筒部114の上縁にまで液面が低下する。
次いで、ポンプを再駆動し、洗浄液を洗浄槽112内に供給する。その際、ポンプの出力は、ウェーハ16を洗浄するときの出力よりも下げ、洗浄液がウェーハ16の下面には到達せず、円筒部114の上縁を乗り越えて、回転体120の下部内壁面と円筒部114の外壁面との隙間に流入して、流体軸受を構成するに必要な量だけ供給できる出力とする。この洗浄液の供給量や、ポンプの出力は、あらかじめ準備段階で求めておくようにする。
【0038】
上記の状態で、モータ126を駆動し、回転体120およびウェーハ16を高速回転させてウェーハ16面に付着している洗浄液を飛ばし、ウェーハ16を乾燥する。
回転体120を高速回転させる際、上記のように回転体120の下部内壁面と円筒部114の外壁面との隙間に洗浄液が流入して流体軸受が構成されるので、回転体120の回転はスムーズである。また、流体軸受で多少なりとも生じる可能性のあるパーティクルは、流体軸受を流下する洗浄液と共に、収容部136に流入し、外部に排出される。したがって、パーティクル付着によるウェーハ16の汚染を防止できる。
本実施の形態では、洗浄および乾燥が載置台上で連続して行えるため、タクトタイムが短縮できる。
【0039】
次に研磨ヘッド30および駆動アーム31について、
図13、
図14および
図15により説明する。
図13は研磨ヘッド30の要部を示す断面図、
図14は研磨ヘッド30の断面図、
図15は駆動アーム装置31の正面図である。
図13、
図14において、214はヘッド本体である。
ヘッド本体214は、下部にフランジ215を有する取付ブロック部216と、取付ブロック部216の下面側に図示しないネジによって固定された押圧体217と、押圧体217を囲んで取付ブロック部216下面にボルト219によって固定されたリング状をなす係止体218を具備する。取付ブロック216と押圧体217とは一体のものとしてもよい。
【0040】
係止体218の下部には、内方に突出する内方フランジ220が設けられている。この内方フランジ220が一方の係止部を構成する。内方フランジ220の上面と押圧体217の下面あるいは取付ブロック体216の下面との間には凹部221が形成されている。
押圧体217は、内方フランジ220の内径よりも小径の外径を有する円柱状の押圧部217aを有する。押圧部217aはその下部が内方フランジ220内に若干入り込む高さに形成されている。
【0041】
222は、側壁部223を有する浅い皿状をなすウェーハ保持プレートである。
ウェーハ保持プレート222の側壁部223は、押圧部217aの外壁面と内方フランジ220の外壁面との間の空間に進入している。側壁部223の上部外壁面には、凹部221内で外方に突出する外方フランジ225が形成されている。この外方フランジ225が他方の係止部を構成する。押圧部217aの下部はウェーハ保持プレート222内に進入し、その下面がウェーハ保持プレート222の上面に接近している。
【0042】
ウェーハ保持プレート222は、押圧部217aの外壁面と内方フランジ220の内壁面との間で上下動可能であり、かつ、ヘッド本体214に対して傾動可能になっている。ウェーハ保持プレート222は、内方フランジ220と外方フランジ225とが係止することによって、下方への抜け止めがなされる。
【0043】
また、押圧部217aの下部外周はリング状に切り欠かれ、この切欠部内に上半分が位置して、弾性リング体226が固定されている。弾性リング体226の下半部は押圧部217aの下方に突出し、ウェーハ保持プレート222の上面に当接する。
本実施の形態では、弾性リング体226は、断面V字状をなし、断面Vの開口側を外側にして押圧部217aに固定され、断面V字をなす一方のリップ部がウェーハ保持プレート222の上面に当接している。
【0044】
ウェーハ保持プレート222の弾性リング体226に囲まれる部位にウェーハ吸引用の複数の貫通孔228が形成されている。ヘッド本体214に、弾性リング体226に囲まれる空間内の空気を吸引する吸引通路230が形成されている。吸引通路230は図示しない真空装置に接続される。吸引通路230から空気が吸引されることによって形成される負圧力によりウェーハ16がウェーハ保持プレート222の下面に吸着保持されるようになっている。この場合、弾性リング体226はシールリングの役目もする。
【0045】
ウェーハ保持プレート222の下面には、ウェーハ16を収納保持する凹部231が形成されている。ウェーハ16がこの凹部231内に保持されることによって、研磨時、ウェーハ16の外方への飛び出しが防止される。
なお、ウェーハ16を吸引保持するのでなく、ウェーハ保持プレート222の下面にバッキング材(図示せず)を貼付し、バッキング材に水を含ませ、この水の表面張力によってウェーハをバッキング材下面側に保持するようにしてもよい。
【0046】
また、弾性リング体226は、断面V字状のものでなく、Oリング状のものであってもよい。
いずれにしても、弾性リング体226は、ヘッド本体214の押圧部217aにより弾性リング体226およびウェーハ保持プレート222を介してウェーハ16が定盤18の研磨布に押圧される際、ウェーハ保持プレート222が弾性リング体226の弾性力に受けられて定盤18の研磨布面に追従して傾動可能な弾性力を有していればよい。
【0047】
この弾性リング体226がウェーハ保持プレート222の傾動中心となる。弾性リング体226は、押圧部217a下面とウェーハ保持プレート222の上面との間に直接介在し、押圧部217aからの押圧力によって圧縮される関係にあり、ウェーハ保持プレート222の傾動中心を定盤18の研磨布に接近して低くなるように設定できる。
【0048】
研磨ヘッド30は、取付ブロック部216の外周に形成した雄ネジ部にネジリング233が螺合されることによって、駆動アーム31側の回転軸236に着脱自在に取り付けられ、回転軸236によって軸線を中心として回転される。232は位置決めピンである。なお、ウェーハ保持プレート222は、上面に押圧される弾性リング体226との間の摩擦力によって押圧部217a側の回転力が伝達される。
【0049】
このように、弾性リング体226との間の摩擦力によってウェーハ保持プレート222が回転されるので、ウェーハ保持プレート222側に大きなトルクが発生した場合には、押圧部217a側が空転して、ウェーハ16に過大な力が加わらないので、小さく、薄いウェーハ16の研磨に好都合である。
なお、場合によっては、図示しないが、伝達ピンを介して、押圧部217a側の回転力を直接ウェーハ保持プレート222側に伝達してもよい。
【0050】
次に駆動アーム装置31について、
図15により説明する。
240は回動アームであり、基台241に固定された正転、逆転可能な正逆モータ242の回転軸243に固定されて、水平面内で所要位置間に亘って往復回動できるようになっている。
回動アーム240上にシリンダ装置245が取り付けられ、シリンダ装置245のロッド246にステー248が固定されている。ステー248に、
図15上、L字状をなす取付アーム249が固定されている。
【0051】
取付アーム249の水平盤249aに、研磨ヘッド30が取り付けられる回転軸236が、軸受250を介して取り付けられている。この回転軸236を回転駆動するモータ251が、水平盤249aの上方に位置して取付アーム249の垂直盤249bに水平に固定された取付板252上に固定されている。253は、取付アーム249の垂直盤249bをガイドするガイド板である。
したがって、シリンダ装置245が駆動されてロッド246が上下動することによって、ステー248および取付アーム249を介して、研磨ヘッド30およびモータ251が上下動する。また、研磨ヘッド30およびモータ251は、回動アーム240の回動に伴われて水平面内で回動する。
【0052】
255a、255b、および255cは、回動アーム240に立設した取付棒254に上下方向に間隔をおいて配設されたセンサである。各センサは、ステー248の位置を検出する。センサ255aにより、研磨ヘッド30が所定上限位置まで上昇したことを検出し、この位置で研磨ヘッド30の上昇を停止する。センサ255cにより、研磨ヘッド30が、研磨開始前、洗浄・乾燥装置25の載置部123に搬入されているウェーハ16を吸着保持する下限位置まで下降したことを検出し、あるいは研磨時、研磨ヘッド30に保持されたウェーハ16が定盤18の研磨布に当接する下限位置まで下降したことを検出し、この位置で研磨ヘッド30の下降を停止する。
【0053】
研磨ヘッド30を下降させる際、センサ255bで検出される位置までは研磨ヘッド30を高速で下降させ、この位置からセンサ255cで検出される位置までは研磨ヘッド30をゆっくり下降させる。これによりタクトタイムを短縮するとともに、ウェーハ16を載置部123や定盤18の研磨布に衝突させないようにすることができる。
また、256は、回動アーム240の後端に取り付けたセンサであり、回動アーム240の回動によるセンサ256の移動経路上に配設したマーク(図示せず)を検出して、回動アーム240を所定回動位置で停止させるためのものである。
なお、258はホースであり、後記するように研磨ヘッド30をブラシで洗浄する際、研磨ヘッド30に向けて洗浄液を噴出する。
【0054】
本実施の形態に係る研磨ヘッド30、および駆動アーム31は上記のように構成される。
次に、ウェーハ16を研磨する際の研磨動作について説明する。
まず、正逆モータ242を駆動して、回動アーム240を、研磨すべきウェーハ16が搬入されている載置部123の所要上方位置まで回動し、次いでこの位置でシリンダ装置245を駆動して研磨ヘッド30を下降してウェーハ16に当接させると共に、図示しない真空ウェーハ装置を作動させてウェーハ16をウェーハ保持プレート222の下面に吸着保持する。
【0055】
次いで、研磨ヘッド30を上昇させ、さらに回動アーム240を回動させて、研磨ヘッド30を定盤18の上方位置まで回動させる。
次に、研磨ヘッド30を下降させ、研磨ヘッド30のウェーハ保持プレート222下面に保持されているウェーハ16を定盤18の研磨布に当接させる。
そして、定盤18を回転させ、さらにモータ251を駆動して研磨ヘッド30を回転させ、また、図示しないノズルから研磨液を定盤18上に供給して、ウェーハ16の研磨をする。
研磨終了後は、研磨ヘッド30の上昇、回動アーム240の回動、研磨ヘッド30の下降という順に作動して、ウェーハ16を所要箇所(洗浄・乾燥装置25の載置部123)に搬出する。あるいは、一次研磨の研磨液、二次研磨の研磨液、ヘッドの洗浄液を切り替えて、ホース258から供給してもよい。
【0056】
なお、ウェーハ16を研磨布に押圧する力は、研磨ヘッド30側の自重(モータ251や取付アーム249側の重量も含む)から、シリンダ装置245側の上方への押し上げ力を差し引いた力によるものとし、所要一定の押圧力に調整した研磨圧によってウェーハ16の研磨を行うようにする。
【0057】
前記のように、ミニマルファブ構想によるウェーハの研磨の場合には、直径1/2インチ程度の小さなウェーハ16の研磨を行うことになる。本実施の形態では、ウェーハ保持プレート222の研磨布に対する傾動中心が、ウェーハ保持プレート222の上面と押圧部217a下面との間に介在される弾性リング体226の位置となるので、傾動中心を研磨布に接近した低い位置とすることができ、上記のように小さなウェーハ16であっても、研磨布への引っ掛かりを防止でき、良好な研磨を行える。
【0058】
以上に、各部の詳細とその動作について説明した。
続いて、
図16により、研磨装置10の全体としての動作、すなわち、ウェーハ16の研磨の一連の工程について説明する。
なお、この一連の工程は、図示しない制御部により、所定のプログラムに従い行われる。
まず、搬送アーム14の載置部15にウェーハ16を研磨面を上にして載置する。
次いで、処理開始のスイッチ(図示せず)をオンする(ステップ1:S1)。これにより所定のプログラムにしたがって、一連の処理工程が自動的に開始される。
【0059】
すなわち、搬送アーム14によりウェーハ16を処理室12の外部から処理室12内に搬入する(S2)。
次いで、前記のように、受渡しアーム20により、搬送アーム14からウェーハ16を受け取って反転し、洗浄・乾燥装置25のウェーハ載置部123上に研磨面を下に向けて載置する。
次いで、回動アーム240を回動し、研磨ヘッド30を下降して、ウェーハ保持プレート222によりウェーハ16を吸引保持する(S3)。
【0060】
次いで、研磨ヘッド30を上昇、回動アーム240を回動、研磨ヘッド30を下降して、ウェーハ16を所要圧力で研磨布40a上に押圧する。次いで図示しないノズルから研磨液を一次研磨定盤40上に供給しつつ、定盤18および研磨ヘッド30を所要方向に回転させることによって、ウェーハ16を所要時間一次研磨(粗研磨)する(S4)。一次研磨液は、定盤18が回転することによりその遠心力で、一次研磨定盤40上から主としてその外方に流出し、排出孔57から外部に排出される。
【0061】
一次研磨終了後、研磨ヘッド30を上昇、回動アーム240を回動、研磨ヘッド30を下降して、ウェーハ16を二次研磨定盤41の研磨布41aに当接させる。次いで、一次研磨と同様にして、二次研磨液を二次研磨定盤41の研磨布41aに供給しつつ、二次研磨定盤41および研磨ヘッド30を所要回転方向に回転して所要時間ウェーハ16の二次研磨(仕上げ研磨)を行う(S5)。二次研磨液は定盤18が回転する遠心力によって、二次研磨定盤41の研磨布41a上から溝42内に流下し、貫通孔56を通じて定盤18外に流出し、排出孔57から外部に排出される。一次研磨液と二次研磨液は研磨布40a上、および研磨布41a上で混ざり合うことはない。
【0062】
研磨終了後、研磨ヘッド30を上昇、回動アーム240を回動、研磨ヘッド30を下降して、ウェーハ16を洗浄・乾燥装置25の載置部123上に載置する(S6)。
洗浄・乾燥装置25では、前記のようにしてウェーハ16の洗浄を行い(S7)、さらにウェーハ16の乾燥を行う(S8)。ウェーハ16の洗浄・乾燥を行う際、ストッパ26がウェーハ16の上方まで回動し、ウェーハ16を載置部123上に保持する。洗浄・乾燥終了後、ストッパ26は定盤18側方の待機位置まで回動する。
【0063】
洗浄・乾燥が終了したウェーハ16を、受渡しアーム20により載置部123上から搬送アーム14上に受け渡し、搬送アーム14によりウェーハ16を処理室12外に搬出して(S9)、ウェーハ16の研磨が終了する(S10)。
なお、ウェーハ16を洗浄・乾燥装置25で洗浄している間に、研磨ヘッド30の洗浄を行うようにする。すなわち、研磨ヘッド30を上昇、回動アーム240を回動、研磨ヘッド30を下降して、研磨ヘッド30を洗浄部44のブラシ44aに当接させる。そして、洗浄部44を回転させると共に、ホース258から研磨ヘッド30に向けて洗浄水を噴出して、研磨ヘッド30の洗浄をする(S11)。洗浄水は、溝45、貫通孔55、溝42、貫通孔56を通じて外部に排出される。
【0064】
また、研磨ヘッド30の洗浄後、定盤18のドレッシングを行うようにする。
すなわち、研磨ヘッド30により、載置部34からリング状砥石を吸引保持して定盤18上に移動し、定盤18を回転して、一次研磨定盤40および二次研磨定盤41の目たて(ドレッシング)を行う(S12)。目たて後、リング状砥石を載置部34に戻す。
さらに目たて後、研磨ヘッド30により、載置部35からブラシを吸引保持して定盤18上に移動し、定盤18を回転して、一次研磨定盤40および二次研磨定盤41のドレッシング(仕上げドレッシング)を行う(S13)。ドレッシング後、ブラシを載置部35に戻す。
【0065】
そして、ドレッシング終了後、研磨ヘッド30を再度洗浄部44に移動し、研磨ヘッド30の洗浄を行う(S14)。研磨ヘッド30の洗浄後、研磨ヘッド30を待機位置(Pos01)に戻し、これにより一連の研磨工程を終了する。
このように、ウェーハ16の洗浄・乾燥を行っている間に、研磨ヘッド30の洗浄、一次研磨定盤40、二次研磨定盤41のドレッシングを併行して行うことによって、効率よく一連の処理が行える。
なお、定盤18のドレッシングは、ウェーハ16の研磨の終了後その都度行ってもよいし、適宜複数枚のウェーハ16の研磨終了後に行ってもよい。
【0066】
図17は定盤18のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
図7に示す定盤18と同一の部材は同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、ウェーハの洗浄・乾燥装置25を洗浄部44、すなわち、定盤18の中心部に配設している点で
図7の定盤とは相違する。
70は回転ノズルであり、定盤18の中心および定盤受50の中心に設けた貫通孔内に軸受72を介して、定盤受50に回転自在に保持されている。回転ノズル70の中心部には洗浄液を噴出するノズル孔73が設けられている。
【0067】
ノズル孔73には、継手74に連結されるホース(図示せず)から洗浄液が供給される。回転ノズル70は、基台46に固定されたモータ75により駆動ベルト76を介して回転される。
回転ノズル70の上端にはウェーハ載置板78が固定されている。ウェーハ載置板78には、ノズル孔73に通じるノズル孔79が開口されている。またウェーハ載置板78の上面にはウェーハ16が保持される凹部80が形成されている。なお、図示しないが、この凹部80の上方位置と定盤18の側方位置との間に亘って回動するストッパが設けられている。
また、定盤18は、モータ47により駆動ベルト81を介して回転される。
【0068】
本実施の形態では、二次研磨定盤41でウェーハ16を研磨した後、研磨ヘッド30によりウェーハ16をウェーハ載置板78上に搬入し、ストッパでウェーハ16の浮き上がりを所要位置で押さえつつ、回転ノズル70を回転し、ノズル孔79から洗浄液をウェーハ16下面に噴出することでウェーハ16の洗浄を行う。洗浄終了後、洗浄液の供給を停止し、回転ノズル70を所要速度で高速回転させることでウェーハ16の乾燥を行える。
洗浄・乾燥が終了したウェーハ16は、研磨ヘッド30が受け取って、受渡しアーム20を経由し搬送アーム14に渡され、処理室12外へ搬出される。
本実施の形態では、二次研磨の終了後、直近の洗浄・乾燥装置25でウェーハ16の洗浄が行えるので、良好な洗浄が行える。
なお、研磨ヘッド30の洗浄は、定盤18の側方に洗浄部を設けて行うようにする。