(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
(清掃用具の概略)
以下、本発明の実施形態について、
図1〜
図12を参照しつつ詳細に説明する。まず、本発明における「清掃具」の一実施の形態である清掃用具Aの構成につき説明する。この清掃用具Aを用いて清掃される清掃対象としては、一戸建て、マンション、ビル、工場、車両等の室内、室外、屋外における被清掃面(床面、壁面、窓、天井面、外壁面、家具面、衣類、カーテン、寝具、照明、家電品等)や、人体の各構成部位における被清掃面等が挙げられる。これら各種の被清掃面は、平面として構成されてもよいし、或いは曲面、凹凸面、段差面として構成されてもよい。
【0015】
図1に示すように、清掃用具Aは、清掃体ホルダ200と清掃体100で構成されている。清掃体ホルダ200は、清掃体100に着脱可能であり、清掃体100を保持するように構成されている。この清掃用具Aが本発明における「清掃具」の一例である。この清掃体ホルダ200が、本発明における「保持具」の一例である。この、清掃体100が、本発明における「清掃シート」の一例である。
【0016】
清掃具Aは、長手方向Yと、長手方向Yと交差する方向によって規定される長手交差方向Xの双方に延在するように構成される。この長手方向Yは、清掃体100に清掃体ホルダ200を挿入する方向と平行な方向により規定される。この清掃体100に清掃体ホルダ200を挿入する方向は、挿入方向Y1とされる。この挿入方向Y1と反対向きの方向は引抜方向Y2とされる。
長手方向Yおよび長手交差方向Xのそれぞれと交差する方向は、厚み方向Zとされる。なお、本発明に係る実施形態の説明において、特別の記載がない限りは、「交差」とは「直交」を意味するものである。
この長手方向Yが、本発明における「長手方向」の一例である。この、長手交差方向Xが、本発明における「長手交差方向」の一例である。
【0017】
(清掃体ホルダの構成)
図2に示すように、清掃体ホルダ200は、ハンドル部210および清掃体保持部220を主体として構成されている。ハンドル部210は、長尺状に形成されており、清掃時にユーザに保持される部材である。ハンドル部210は、ハンドル211と把持係合部212を有している。把持係合部212は、清掃体保持部220の保持係合部221に接合されている。そして、ハンドル211は、把持係合部212から延在する長尺状に形成されている。このハンドル部210が、本発明における「把持部」の一例である。この清掃体保持部220が、本発明における「保持部」の一例である。この把持係合部212が本発明における「把持係合部」の一例である。この保持係合部221が、本発明における「保持係合部」の一例である。
【0018】
清掃体保持部220は、樹脂材料にて成型されており、清掃体100を保持するための部材である。清掃体保持部220は、弾性を有する弾性体230により形成される。弾性体230は、全方向において弾性を有する。この弾性体230は、外郭体240により形成される。この弾性体230が、本発明に係る「弾性体」の一例である。この外郭体240が、本発明に係る「外郭体」の一例である。
具体的には外郭体240は、可撓性を有する合成樹脂により形成される。可撓性を有する合成樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)、ポリエステル系の熱可塑性エラストマーを適宜選択することができる。
【0019】
本発明の実施形態に係る外郭体240は、図示しないが、網目状の壁部を有する円筒状の構造体であり、中空構造とされている。また、外郭体240は、発泡体により形成することもできる。
なお、外郭体240の形状としては、円筒状以外に円柱状、円錐状とすることができる。また、多角形による筒状、多角形による柱状、多角形による錘状とすることもできる。
【0020】
ここで、「弾性体230(清掃体保持部220)が全方向において弾性を有する」点につき説明する。例えば、
図3に示す通り、外力Fにより、弾性体230は変形される。このように、弾性体230は、弾性体230における長手方向Yや、長手交差方向Xのいずれかの部分に外力Fが加わった際に、変形することが可能に形成されている。この際、
図3のように弾性体230の一部が変形する必要はない。例えば、弾性体230における長手方向Yの領域や、長手交差方向Xの領域が全体的に撓むように変形しても良い。なお、清掃体保持部220の全ての部分が「全方向において弾性を有する」必要はない。実質的に、清掃体100を保持する部分や、実質的に清掃作業に関与する部分が「全方向において弾性を有する」構造とされていれば足りる。
【0021】
ハンドル部210の把持係合部212と、清掃体保持部220の保持係合部221は、互いに着脱自在に係合する。例えば、
図4に示すように、把持係合部212と、保持係合部221とを円筒状とする。そして、把持係合部212の内径と、保持係合部221の外径とをほぼ同一とする。これにより、把持係合部212と、保持係合部221を互いに着脱自在な構造とすることができる。
【0022】
次に、
図5〜7に基づき、外郭体240の構造につき説明する。
外郭体240は、第1の外郭体241と第2の外郭体242とを有する。第1の外郭体241と第2の外郭体242とは、外郭体接合部250により接合される。
この第1の外郭体241が、本発明に係る「第1の外郭体」の一例である。この第2の外郭体242が、本発明に係る「第2の外郭体」の一例である。この外郭体接合部250が、本発明に係る「外郭体接合部」の一例である。
【0023】
外郭体接合部250は、第1の外郭体241の一方の端部241Aと、第2の外郭体242の一方の端部242Aとを接合する第1の外郭体接合部251を有する。また、外郭体接合部250は、第1の外郭体241の他方の端部241Bと、第2の外郭体242の他方の端部242Aとを接合する第2の外郭体接合部252を有する。
この第1の外郭体接合部251が、本発明に係る「第1の外郭体接合部」の一例である。この第2の外郭体接合部252が、本発明に係る「第2の外郭体接合部」の一例である。
【0024】
第1の外郭体接合部251は、第1の外郭体241と第2の外郭体242とを連結するヒンジ部260とされている。このヒンジ部260は、薄肉部261を有する。
第2の外郭体接合部252は、第1の外郭体241と第2の外郭体242を係合する係合部270を有する。
このヒンジ部260が本発明に係る「ヒンジ部」の一例である。この係合部270が本発明に係る「係合部」の一例である。
【0025】
ヒンジ部260と、係合部270と、前述した把持係合部212と、保持係合部221とにより、本発明の実施形態に係る清掃体ホルダ200は、製品販売時、およびユーザの収納時において使い勝手の良い構成となる。
すなわち、把持係合部212と保持係合部221の係合状態を解除し、ハンドル部210と清掃体保持部220を分離することができる。さらに、係合部270の係合状態を解除し、第1の外郭体241と第2の外郭体242をヒンジ部260を介して分離することができる。
よって、製品が梱包されるパッケージを小さくすることが可能となる。
【0026】
外郭体係合部270は、第1の外郭体241に一体的に設けられた円柱部材270Aと、第2の外郭体242に一体的に設けられた係合部材270Bとからなる。円柱部材270Aと係合部材270Bとは嵌合され、係合状態を形成する。係合部材270Bは、円柱部材270Aを嵌合するために略半円形状とされる。なお、円柱部材270Aは連結部270A1を介して第1の外郭体241に設けられる。係合部材270Bは、連結部270B1を介して第2の外郭体242に設けられる。
【0027】
なお、本発明に係る実施形態では、第1の外郭体接合部251をヒンジ部260としたが、外郭体係合部270とすることも可能である。この場合は、第1の外郭体接合部251と第2の外郭体接合部252がそれぞれ外郭体係合部270とされる。このような構成においては、第1の外郭体接合部251と第2の外郭体接合部252における外郭体係合部270の係合状態を解除することにより、第1の外郭体241と第2の外郭体242を完全に分離することが可能となる。
また、外郭体係合部270として、円柱部材270Aと係合部材270Bとによる構成を説明したが、外郭体係合部270を他の構成とすることができる。例えば、フック部を有するファスニングテープと、このフック部に係合可能なループを有するループファスナを使用することができる。すなわち、外郭体係合部270は、着脱自在に構成される周知の構成を適宜選択できるものである。
【0028】
(清掃体の構成)
次に
図8〜
図10を参照しつつ、清掃体100について説明する。清掃体100は、清掃対象の塵芥等の汚れを捕集する、汚れ捕集機能を有するシート状の清掃体である。
図8、
図9に示すように、清掃体100は、長手方向Y上の端部100Y2に開口部131を有し、長手方向Y上の端部100Y1に閉鎖部132を有する。よって、清掃体100は袋状とされる。清掃体100における開口部131と閉鎖部132との間は、清掃体ホルダ200の清掃体保持部220が挿入される保持空間130とされる。この保持空間130が、本発明に係る「挿入部」の一例である。
この清掃体100は、一回使用を目安とした使い捨てタイプのものや、清掃対象の被清掃面から除去したごみや埃を保持しつつ複数回の使用を目安として交換を行う使い捨てタイプのものであってもよいし、或いは洗濯などを行ったうえで繰り返し使用することが可能なタイプのものであってもよい。
【0029】
清掃シート100は、基部120と、繊維集合体110と、基部120と繊維集合体110GFとを接合する積層体接合部140とからなる刷毛シート111により形成される。
この基部120が、本発明に係る「基部」の一例である。この繊維集合体110GFが、本発明に係る「繊維集合体」の一例である。この積層体接合部140が、本発明に係る「積層体接合部」の一例である。この刷毛シート111が、本発明に係る「刷毛シート」の一例である。
【0030】
基部120の一方の面には、繊維集合体110GFが配置される。
繊維集合体110GFは、汚れ捕集機能を有する刷毛部110を形成する。
繊維集合体110GFは、繊維110SFの集合体により形成される。この発明において、繊維110SFとは、典型的な繊維による単一の繊維構造体や、典型的な繊維が長さ方向および/または径方向にそろった繊維構造体(撚糸、紡績糸、複数の長繊維が部分的に接続された糸材など)、ないし当該繊維構造体の集合体とされる。ここで「典型的な繊維」とは、糸、織物などの構成単位であり、太さに比して十分な長さを持つ、細くてたわみやすい形態のものである。典型的には長い連続状の繊維が長繊維(フィラメント)とされ、短い繊維が短繊維(ステープル)とされる。
繊維110SFは熱可塑性繊維を一部に含み、それぞれの繊維110SFが融着(「溶着」ともいう)可能とされている。
繊維集合体110GFは、所定の繊維配向方向110Dにて並列に並べられるとともに、厚み方向Zに積層された複数の繊維110SFにより形成される。本発明の実施形態において、繊維配向方向110Dは、長手方向Yと概ね合致する。一方、繊維110SFは柔軟な素材であるため、容易に屈曲、変形される。よって、繊維110SFの繊維配向方向110Dとは、製品の設計上における繊維配向性のことを示すものである。
【0031】
繊維集合体110GFは、所定の平面や曲面による面構造を有するとともに、ある程度の厚みを有する立体形状として、或いは薄肉シート形状として構成されるのが好ましい。繊維集合体110GFは、典型的にはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、レーヨンなどを材質とし、実用上はトウを開繊することによって得られる長繊維(フィラメント)の集合体が用いられることが好ましい。特には、芯部分がポリプロピレン(PP)或いはポリエチレンテレフタレート(PET)であり、この芯部分の外面を覆う鞘部分がポリエチレン(PE)の複合繊維を用いて繊維集合体110GFが構成されるのが好ましい。また、この繊維集合体110GFを形成する繊維の繊度110SFは、1〜50dtexのものが好ましく、更には2〜10dtexのものが好ましい。また、各繊維集合体は概ね同様の繊度の繊維から構成されてもよいし、或いは各繊維集合体が異なる繊度の繊維を含む構成であってもよい。
【0032】
また、清掃時の汚れ捕集機能を向上させるために、繊維集合体110GFには、油剤が供給される。この油剤は、流動パラフィンを主成分とする。
また、清掃時の掃き出し機能を向上させるためには、剛性の高い繊維110SF、すなわち繊度が高い繊維110SFを含む繊維集合体110GFを用いるのが好ましい。また、繊維集合体110GFは、捲縮繊維を有する構成されるのが好ましい。ここでいう捲縮繊維は、周知の捲縮処理が付与された繊維として構成され、繊維同士が絡み易い構造とされる。このような捲縮繊維を用いると、繊維集合体110GFが清掃体ホルダ200装着前の状態よりも嵩高となり、更に捲縮部分にごみを取り込み易い構造とされる。本構造は、特にトウ繊維から形成された捲縮繊維を用いることによって実現され得る。
【0033】
基部120は、不織布により構成される。基部120を構成する不織布は、いずれも典型的には熱溶融性繊維(熱可塑性繊維)からなるシート状の不織布が使用されている。すなわち、基部120は、「不織布シート」とも称呼される。なお、清掃時の掃き出し機能を向上させるためには、剛性の高い不織布を用いるのが好ましい。
なお、この不織布は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成繊維が使用される。また、不織布の形態としては、エアースルー法や、スパンボンド法により形成されたものが使用される。
一方、不織布以外であっても、布帛や、合成樹脂によるフィルム体などを使用することもできる。
【0034】
図10に示すように、基部120と繊維集合体110GFは、積層体接合部140により接合される。積層体接合部140は、長手交差方向Xに概ね沿った方向にて連続して延ばされ、基部120と繊維集合体110GFとを接合する。なお、積層体接合部140は、長手方向Yにおいて間隔を空けて設けられている。この隣り合う積層体接合部140同士の間における繊維集合体110GFにおいて、清掃対象の塵芥が捕捉される。
【0035】
積層体接合部140は、熱による溶着により形成されている。
一方、本発明に係る積層体接合部140は、超音波溶着、縫製、ホットメルト接着剤などによる粘着剤にて形成することも可能である。
【0036】
清掃シート100は、刷毛シート111の長手方向Yにおける所定の面同士を当接させ第1の当接領域111Yを形成するとともに、第1の当接領域111Yにおける所定の面同士が接合されている。この第1の当接領域111Yが、本発明に係る「第1の当接領域」の一例である。なお、第1の当接領域111Yの所定の面同士が接合され、第1の当接領域接合部111Y1が形成される。
清掃シート100は、刷毛シート111の長手交差方向Xにおける所定の面同士を当接させ第2の当接領域111Xを形成するとともに、第2の当接領域111Xにおける所定の面同士が接合されている。この第2の当接領域111Xが、本発明に係る「第2の当接領域」の一例である。なお、第2の当接領域111Xの所定の面同士が接合され、第2の当接領域接合部111X1が形成される。この当接領域接合部111X1により、閉鎖部132が形成される。
この第1の当接領域接合部111Y1と、第2の当接領域接合部111X1とにより、清掃シート100は袋状に形成される。
【0037】
清掃シート100を構成する刷毛シート111は、第1の刷毛シート1111と第2の刷毛シート1112とからなる。この第1の刷毛シート1111が、本発明に係る「第1の刷毛シート」の一例である。この第2の刷毛シート1112が、本発明に係る「第2の刷毛シート」の一例である。
すなわち、清掃シート100は、第1の刷毛シート1111と第2の刷毛シート1112の長手方向Yにおける所定の面同士を当接させ第1の当接領域111Yを形成する。そして、この第1の当接領域111Yを接合し、第1の当接領域接合部111Y1を形成する。
また、清掃シート100は、第1の刷毛シート1111と第2の刷毛シート1112の長手交差方向Xにおける所定の面同士を当接させ第2の当接領域111Xを形成する。そして、この第1の当接領域111Xを接合し、第2の当接領域接合部111X1を形成する。
【0038】
(清掃体ホルダと清掃体の係合)
次に
図11、
図12を参照しつつ、清掃体ホルダ200と清掃体100の係合について説明する。なお、説明の便宜上、
図11においては清掃体100を刷毛シート111としてのみ図示する。
図11に示すように、清掃体保持部220は保持空間130に挿入が可能とされている。清掃体保持部220が挿入方向Y1に沿って保持空間130に挿入されることで、清掃体100が清掃体ホルダ200に保持される。一方、係合している清掃体ホルダ200と清掃体100とを分離するためには、清掃体ホルダ200を、引抜方向Y2に沿って保持空間130から引き抜く。
【0039】
(作用)
次に、本発明に係る作用につき説明する。
まず、製造者が製品を販売する場合には、清掃体ホルダ200を、ハンドル部210と清掃体保持部220とに分離する。さらに、清掃体保持部220を、ヒンジ部260を介して第1の外郭体241と第2の外郭体242とに分離する。よって、製造者が製品のパッケージを小型化することができる。
【0040】
ユーザが使用する場合には、ハンドル部210と清掃体保持部220を組み立て、清掃体ホルダ200を形成する。そして、清掃体保持部220に清掃体100を装着する。
そして、ハンドル部210を操作し、清掃体100を清掃対象に当接させる。この際、清掃体保持部が弾性を有する弾性体230により形成されている。そして、弾性体230は、全方向において弾性を有している。よって、ユーザは、清掃対象を傷つけることなく清掃作業を行うことができる。
【0041】
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。
以下、上記実施形態の変形例につき説明を行うが、上記実施形態における清掃用具Aと同一の構成にあっては、同一の符号を付すとともにその説明を省略する。また、説明の便宜上、清掃体100は刷毛シート111としてのみ図示する。
【0042】
(第1の変形例)
第1の変形例に係る清掃体101を、
図13および
図14に基づき説明する。上述した実施形態に係る清掃体100は、第1の刷毛シート1111と第2の刷毛シート1112により構成されていた。一方、清掃体100は、単一の刷毛シート111のみにより形成することができる。
すなわち、刷毛シート111の長手方向Yの所定領域を折り返す。これにより、長手方向Yにおける所定の面同士を当接させ第1の当接領域111Yを形成する。そして、第1の当接領域111Yにおける所定の面同士を接合し、第1の当接接合部111Y1を形成する。
そして、刷毛シート111の長手交差方向Xにおける所定の面同士を当接させ第2の当接領域111Xを形成する。そして、第2の当接領域111Xにおける所定の面同士を接合し、第2の当接接合部111X1を形成する。
これにより、開口部131と閉鎖部132との間に、保持空間130を有する清掃体101を形成することができる。
【0043】
(第2の変形例)
第2の変形例に係る清掃体101を、
図15および
図16に基づき説明する。第2の変形例に係る清掃体102は、上述した第1の変形例に係る清掃体101と同様に、単一の刷毛シート111のみにより形成されるものである。
すなわち、刷毛シート111の長手交差方向Xの所定領域を折り返し、長手方向Y上の端部同士を重ねる。この折り返された部分により、閉鎖部132が形成される。この重ねられた長手方向Y上の端部により、開口部131が形成される。
そして、刷毛シート111の長手交差Yにおける所定の面同士を当接させ第1の当接領域111Yを2か所形成する。そして、第1の当接領域111Yにおける所定の面同士を接合し、第1の当接接合部111Y1を形成する。
これにより、開口部131と閉鎖部132との間に、保持空間130を有する清掃体102を形成することができる。
【0044】
なお、本発明の実施形態および変形例は、上述したものに限るものではない。上述した実施形態や各変形例に係る構成を適宜組み合わせることが可能である。また、さらなる形態を追加・変更することが可能である。
【0045】
(実施の形態ないし実施例本発明の各構成要素の対応について)
清掃具Aは、本発明に係る「清掃具」の一例である。清掃体100、101、102は、本発明に係る「清掃シート」の一例である。清掃体ホルダ200は、本発明に係る「保持具」の一例である。長手方向Yは、本発明に係る「長手方向」の一例である。長手交差方向Xは、本発明に係る「長手交差方向」の一例である。清掃体保持部220は、本発明に係る「保持部」の一例である。ハンドル部210は、本発明に係る「把持部」の一例である。把持係合部212は、本発明における「把持係合部」の一例である。保持係合部221は、本発明における「保持係合部」の一例である。弾性体230は、本発明に係る「弾性体」の一例である。外郭体240は、本発明に係る「外郭体」の一例である。第1の外郭体241は、本発明に係る「第1の外郭体」の一例である。第2の外郭体242は、本発明に係る「第2の外郭体」の一例である。外郭体接合部250は、本発明に係る「外郭体接合部」の一例である。第1の外郭体接合部251は、本発明に係る「第1の外郭体接合部」の一例である。第2の外郭体接合部252は、本発明に係る「第2の外郭体接合部」の一例である。ヒンジ部260は、本発明に係る「ヒンジ部」の一例である。係合部270は、本発明に係る「係合部」の一例である。基部120は、本発明に係る「基部」の一例である。繊維集合体110は、本発明に係る「繊維集合体」の一例である。積層体接合部140は、本発明に係る「積層体接合部」の一例である。刷毛シート111は、本発明に係る「刷毛シート」の一例である。第1の当接領域111Yは、本発明に係る「第1の当接領域」の一例である。第2の当接領域111Xは、本発明に係る「第2の当接領域」の一例である。第1の刷毛シート1111は、本発明に係る「第1の刷毛シート」の一例である。第2の刷毛シート1112は、本発明に係る「第2の刷毛シート」の一例である。
【0046】
なお、本発明の実施形態および変形例は、上述したものに限るものではない。上述した実施形態や各変形例に係る構成を適宜組み合わせることが可能である。また、さらなる形態を追加・変更することが可能である。
【0047】
以上の発明の趣旨に鑑み、本発明に係る清掃具は、下記の態様が構成可能である。
(態様1)
清掃シートと、前記清掃シートを保持する保持具とを有する清掃具において、
前記清掃具は、当該保持具を前記清掃シートに挿入する方向によって規定される長手方向と、前記長手方向と交差する方向によって規定される長手交差方向の双方に延在するように構成され、
前記清掃シートは、清掃対象を清掃可能に構成された刷毛部と、前記刷毛部が接続される基部と、当該基部に形成されて、前記保持部が挿入される挿入部とを有し、
前記保持具は、前記清掃シートを保持するために前記長手方向へ延びる保持部と、前記保持部に連結されてユーザに把持される把持部とを有し、
前記保持部は、弾性を有する弾性体により形成され、当該弾性体は、全方向において弾性を有することを特徴とする清掃具。
(態様2)
態様1に記載された清掃具において、
前記弾性体は、外郭体により形成され、当該外郭体は弾性を有する合成樹脂により形成されていることを特徴とする清掃具。
(態様3)
態様1または2のいずれか1項に記載された清掃具において、
前記外郭体は、第1の外郭体と第2の外郭体とを有し、前記第1の外郭体と前記第2の外郭体とは、外郭体接合部により接合されることを特徴とする清掃具
(態様4)
態様3に記載された清掃具において、
前記外郭体接合部は、前記第1の外郭体と前記第2の外郭体とにおける一方の端部同士を接合する第1の外郭体接合部と、前記第1の外郭体と前記第2の外郭体とにおける他方の端部同士を接合する第2の外郭体接合部とにより形成されることを特徴とする清掃具。
(態様5)
態様4に記載された清掃具において、
前記第1の外郭体接合部は、前記第1の外郭体と前記第2の外郭体とにおける前記一方の端部同士を連結するヒンジ部により形成されることを特徴とする清掃具。
(態様6)
態様4または5のいずれか1項に記載された清掃具において、
前記第2の外郭体接合部は、前記第1の外郭体と前記第2の外郭体とにおける前記他方の端部同士を係合する係合部により形成されることを特徴とする清掃具。
(態様7)
態様1〜6のいずれか1項に記載された清掃具において、
前記外郭体は、網目状の構造を有することを特徴とする清掃具。
(態様8)
態様1〜6のいずれかに1項に記載された清掃具において、
前記外郭体は、発泡体により形成されていることを特徴とする清掃具。
(態様9)
態様1〜8のいずれか1項に記載された清掃具において、
前記外郭体は、中空構造であることを特徴とする清掃具。
(態様10)
態様1〜9のいずれか1項に記載された清掃具において、
前記把持部には把持係合部が形成され、
前記保持部には保持係合部が形成され、
前記把持係合部と前記保持係合部とは互いに係合することを特徴とする清掃具。
(態様11)
態様1〜10に記載された清掃具において、
前記清掃シートは、基部と、繊維集合体と、前記基部と前記繊維集合体とを接合する積層体接合部とからなる刷毛シートにより形成されることを特徴とする清掃具。
(態様12)
態様11に記載された清掃具において、
前記清掃シートは、前記刷毛シートの長手方向における所定の面同士を当接させ第1の当接領域を形成するとともに、当該第1の当接領域における前記所定の面同士を接合することにより形成されることを特徴とする清掃具。
(態様13)
態様11または12のいずれか1項に記載された清掃具において、
前記清掃シートは、前記刷毛シートの長手交差方向における所定の面同士を当接させ第2の当接領域を形成するとともに、当該第2の当接領域における所定の面同士を接合することにより形成されることを特徴とする清掃具。
(態様14)
態様11に記載された清掃具において、
前記清掃シートを構成する刷毛シートは、第1の刷毛シートと第2の刷毛シートとからなることを特徴とする清掃具。
(態様15)
態様14に記載された清掃具において、
前記清掃シートは、前記第1の刷毛シートと前記第2の刷毛シートの長手方向における所定の面同士を当接させ前記第1の当接領域を形成することを特徴とする清掃具。
(態様16)
態様14に記載された清掃具において、
前記清掃シートは、前記第1の刷毛シートと前記第2の刷毛シートの長手交差方向における所定の面同士を当接させ前記第2の当接領域を形成することを特徴とする清掃具。
(態様17)
態様1〜16に記載された清掃具において、前記挿入部が円筒形状であることを特徴とする清掃具。