(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の発光素子が複数の行それぞれに配置された基板と、前記基板の前方に設けられたマスクと、前記基板を後方から支持する本体部を有するケースと、をそれぞれが有する第1表示ユニット、第2表示ユニット及び第3表示ユニットを備え、前記第1表示ユニットのケースの本体部と前記第2表示ユニットのケースの本体部との間に隙間が形成されるように前記第1表示ユニットが前記第2表示ユニットの上方に配置された表示システムであって、
前記第2表示ユニットのマスクは、最上行を除いた各行において並ぶ前記複数の発光素子の上方に設けられた複数の庇部を有し、
前記第2表示ユニットのケースの本体部には、前記第2表示ユニットの最上行において並ぶ複数の発光素子の上方に位置し且つ前記隙間の少なくとも一部を覆う庇部が設けられ、
前記第2表示ユニットのケースの本体部と前記第3表示ユニットのケースの本体部との間に隙間が形成されるように前記第3表示ユニットが前記第2表示ユニットの側方に配置されており、
前記第2表示ユニットのケースの本体部には前記第2表示ユニットのケースの本体部と前記第3表示ユニットのケースの本体部との間の隙間の少なくとも一部を覆うように第3表示ユニット側に突出する側方突出部位が設けられている、又は前記第3表示ユニットのケースの本体部には前記第2表示ユニットのケースの本体部と前記第3表示ユニットのケースの本体部との間の隙間の少なくとも一部を覆うように第2表示ユニット側に突出する側方突出部位が設けられていることを特徴とする表示システム。
複数の発光素子が複数の行それぞれに配置された基板と、前記基板の前方に設けられたマスクと、前記基板の後方に設けられたケースと、をそれぞれが有する第1表示ユニット及び第2表示ユニットと、複数の発光素子が複数の行それぞれに配置された基板と、前記基板の前方に設けられたマスクと、前記基板を後方から支持する本体部を有するケースと、を有する第3表示ユニットを備え、前記第1表示ユニットのケースと前記第2表示ユニットのケースとの間に隙間が形成されるように前記第1表示ユニットが前記第2表示ユニットの上方に配置された表示システムであって、
前記マスクは、各行において並ぶ前記複数の発光素子の上方に設けられる複数の庇部を有し、
前記第2表示ユニットのマスクに設けられた複数の庇部のうち最上に位置する庇部は、前記隙間の少なくとも一部を覆うように構成され、
前記第2表示ユニットのケースの本体部と前記第3表示ユニットのケースの本体部との間に隙間が形成されるように前記第3表示ユニットが前記第2表示ユニットの側方に配置されており、
前記第2表示ユニットのケースの本体部には前記第2表示ユニットのケースの本体部と前記第3表示ユニットのケースの本体部との間の隙間の少なくとも一部を覆うように第3表示ユニット側に突出する側方突出部位が設けられている、又は前記第3表示ユニットのケースの本体部には前記第2表示ユニットのケースの本体部と前記第3表示ユニットのケースの本体部との間の隙間の少なくとも一部を覆うように第2表示ユニット側に突出する側方突出部位が設けられていることを特徴とする表示システム。
前記第2表示ユニットのマスクに設けられた複数の庇部のうち最上に位置する庇部は、前記隙間を完全に覆うように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の表示システム。
前記第2表示ユニットにおける最上に位置する庇部の前方部分の形状は、該庇部より下方に位置する他の庇部の前方部分の形状と同じであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示システム。
前記第2表示ユニットのケースの本体部に設けられた側方突出部位は第2表示ユニットのケースの本体部と第3表示ユニットのケースの本体部との間の隙間を完全に覆うように構成されている、又は、前記第3表示ユニットのケースの本体部に設けられた側方突出部位は第2表示ユニットのケースの本体部と第3表示ユニットのケースの本体部との間の隙間を完全に覆うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示システム。
前記第2表示ユニットのマスクは第3表示ユニット側の端部において第2表示ユニットのケースと第3表示ユニットのケースとの間の隙間を完全に覆うように構成されているか、又は、前記第3表示ユニットのマスクは前記第2表示ユニット側の端部において第2表示ユニットのケースと第3表示ユニットのケースとの間の隙間を完全に覆うように構成されている、ことを特徴とする請求項7または8に記載の表示システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係る表示システムについて説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明を以下に限定するものではない。また、各図面が示す部材の位置や大きさ等は、説明を明確にするため誇張していることがある。同一の名称、符号については、原則として同一もしくは同質の部材を示しており、重複した説明は省略する。なお、本明細書で記載する「上方」、「下方」、「前方」、「後方」方向は、表示システムを壁や柱等に取り付けた状態での方向を意味する。
[第1実施形態]
【0011】
第1実施形態に係る表示システム1000について、
図1〜
図4を参考にして説明する。
図1(a)は表示システム1000を正面から見た平面図、
図1(b)は表示システム1000を側方から見た側面図、
図1(c)は表示システム1000を下方から見た下面図である。
図2は、
図1(a)における点線で囲まれた領域を拡大した平面図である。
図3は、
図1(a)のA―A線(上下に並ぶ複数の発光素子を通過する線)の断面視における表示システム1000の中央領域を拡大した断面図(
図1(a)の点線で囲まれた領域のA―A線での断面図)である。
図4は、
図3における庇部41付近を拡大した断面図である。
【0012】
図1〜
図4に示すように、表示システム1000は、複数の発光素子20が複数の行それぞれに配置された基板10と、基板10の前方に設けられたマスク30と、基板10を後方から支持する本体部42を有するケース40と、をそれぞれが有する第1表示ユニット100及び第2表示ユニット200を備える。第1表示ユニット100のケース40の本体部42と第2表示ユニット200のケース40の本体部42との間に隙間50が形成されるように、第1表示ユニット100が第2表示ユニット200の上方に配置される。そして、第2表示ユニット200のマスク30は、最上行を除いた各行において並ぶ複数の発光素子20の上方に設けられた複数の庇部31を有し、第2表示ユニット200のケース40の本体部42には、第2表示ユニット200の最上行において並ぶ複数の発光素子20の上方に位置し且つ正面から見たときに隙間50の完全に覆う庇部41が設けられる。
【0013】
表示システム1000では、隙間50がその前方において第2表示ユニット200の庇部41によって完全に覆われるため、隙間50において生じる影が目立ちにくい。つまり、表示システム1000を正面(前方)から見たときに隙間50の部分が黒く見えることを完全に抑制できるので、表示システムとしての表示品質を向上させることができる。
【0014】
表示システム1000の作製方法について説明する。
【0015】
まず、複数の発光素子20が複数の行それぞれに配置された基板10と、最上行を除いた各行において並ぶ複数の発光素子20の上方に設けられた複数の庇部31を有するマスク30と、本体部42及び最上行において並ぶ複数の発光素子20の上方に位置する庇部41を有するケース40と、を準備する。その後、ケース40の本体部42によって基板10を後方から支持し、基板10の前方にマスク30を配置し、ネジ留めすることで基板10とマスク30とケース40とが一体化した第1表示ユニット100を作製する。第2表示ユニット200も第1表示ユニット100と同様の方法で作製する。
【0016】
次に、第1表示ユニット100のケース40の本体部42と第2表示ユニット200のケース40の本体部42との間に隙間50が形成されるように、第1表示ユニット100を第2表示ユニット200の上方に配置することで表示システム1000を作製する。このとき、第2表示ユニット200のケース40の本体部42に設けられる庇部41は、表示システム1000を正面から見たときに隙間50を完全に覆っている。
【0017】
以下、表示システム1000を構成する主な部材について説明する。
【0018】
(第1表示ユニット100及び第2表示ユニット200)
表示システム1000は、少なくとも第1表示ユニット100及び第2表示ユニット200(以下、総称して「表示ユニット」ということがある。)によって構成される。表示ユニットは、それぞれが、基板10、発光素子20、マスク30及びケース40を有する。
【0019】
(基板10)
基板10は、後述する複数の発光素子20を視認側となる前方に載置するためのものであり、実質的に平らな平板状の形状を有する。基板10には、典型的にはガラスエポキシ基板を用いることができるが、その材質は限定されるものではない。基板10のサイズは、例えば、一辺の長さ(
図1(a)における縦方向もしくは横方向の長さ)が100〜500mm、厚さ(
図1(a)の紙面に対して垂直方向の長さ)が0.5〜2.0mmのものを用いることができる。本実施形態では、縦方向の長さが100mm、横方向の長さが200mm、厚みが1.6mmとすることができる。なお、基板10には、外部からの電流を各発光素子20に伝達するための配線(例えば、銅箔)が設けられている。
【0020】
(発光素子20)
発光素子20は、基板10の表面に半田付けなどによって実装されるものであり、典型的にはLED(発光ダイオード)を用いることができる。本実施形態では、発光素子20として、半導体チップと電気的に接続された外部端子を基板の表面で固定する表面実装型のLEDを用いている。ただし、外部端子を基板に挿入させて固定する挿入実装型のLED(ランプタイプのLED)を用いることもできるし、半導体チップそのものを基板10に実装したものを用いることもできる。
【0021】
発光素子20のサイズは、例えば、表面実装型LEDであれば、一辺の長さ(
図1(a)における縦方向もしくは横方向の長さ)が1.5〜5.0mm、厚さ(
図1(a)の紙面に対して垂直方向の長さ)が0.5〜5.0mmのものを用いることができる。本実施形態では、一辺の長さが3.2mm、厚さが2.7mmの表面実装型LEDを発光素子20として用いている。
【0022】
複数の発光素子20は、
図1(a)に示すように、基板10上において、行方向(
図1(a)における横方向)及び列方向(
図1(a)における縦方向)それぞれに複数配置される。本実施形態では、各表示ユニットに、16行×32列の計512個の発光素子20が配置されている。
【0023】
本実施形態においては、表示システム1000全体を見たときに、行方向及び列方向に並ぶ発光素子20の間隔が一定となるように各発光素子を配置している。本実施形態においては、隣り合う2つの発光素子20の距離は、行方向および列方向の間隔を共に3.6mmとしている。換言すると、本実施形態における発光素子20の縦方向および横方向の長さが3.2mmなので、隣接する2つの発光素子20の中心間の距離は6.8mmとなる。
【0024】
(マスク30)
マスク30は、基板10の前方(すなわち、基板10における複数の発光素子20が配置される側)に設けられる。マスク30を設けることにより、基板10などが正面から直接視認できないようにして表示品質を向上させると共に、マスク30が黒色の表面を有することでコントラストも向上させることができる。
【0025】
マスク30の種類としては、発光素子20の種類や機能に応じて適宜選択することができる。本実施形態では、発光素子20として表面実装型LEDを用いているので、マスク30は、
図2に示すように、発光素子20に対応する領域に開口部を有し、それ以外の領域が遮光部材(例えば、黒色に着色した遮光性のポリカーボネート樹脂)で構成されたものを用いている。なお、開口部のサイズは、発光素子20のサイズと必ずしも一致する必要はなく、
図2に示すように発光素子20のサイズより大きくすることもできる。開口部のサイズが発光素子のサイズより大きい場合、発光素子20と開口部との間の空間から発光素子20の後方側に水分が浸入しないようにするため、発光素子20と開口部との間の空間に封止部材(例えば、シリコン樹脂)を充填することもできる。
【0026】
なお、発光素子20として表面実装型LEDを用いる場合であって、表示ユニット自体に防水機能を持たせる場合は、発光素子と対向する領域が発光素子からの光が透過できるように透光部材(例えば、透光性のポリカーボネート樹脂)で構成され、それ以外の領域が遮光部材を含む部材(例えば、黒色に着色した遮光性のポリカーボネート樹脂)で構成されたマスクを用いることができる。
【0027】
マスク30は、太陽光などの外来光が発光素子20に到達するのを防ぎ、影をつくることで高コントラストの表示が得られるように、基板10における発光素子20が実装される側で前方に突出するように設けられた遮光部材からなる庇部31を有する。
図2及び
図3に示すように、第1実施形態では、第1表示ユニット100及び第2表示ユニット200のマスク30は、最上行を除いた各行において並ぶ複数の発光素子20の上方に設けられた複数の庇部31と、列方向において隣り合う庇部31を繋ぐ複数のリブ部32とで構成されている。第1実施形態に係るマスク30における最上に位置するリブ部32は、下端が庇部31と繋がり、上端がケース40の本体部42の内面に近接する。各行において並ぶ複数のリブ部32は、
図2に示すように1の発光素子を挟んでも良いし、2以上の発光素子を挟んでも良い。
【0028】
庇部31と発光素子20との間隔や庇部31の高さは、外来光が発光素子20に到来するのを抑制しつつ発光素子20から放出される光を遮断することなく取り出せるような値にすることができる。例えば、
図3を参照して、庇部31の中心から最も近い発光素子20の中心までの距離を3.4mm、庇部31の高さを5.7mmとすることができる。なお、リブ部32の高さは、発光素子20からの光を遮断しないように、発光素子20の高さよりも低い値が好ましく、例えば、2.5mmとすることができる。ここで記載した「高さ」とは、基板10の前面から前方方向の距離を指す。なお、後述するケース40の庇部41についても、庇部31と同様である。
【0029】
(ケース40)
ケース40は、基板10の後方に設けられる。ケース40は、基板10を後方から支持するための本体部42を有する。本体部42は、
図3に示すように、内面に段差部を有し、段差部によって基板10を後方から支持し、段差部の前方であって外側に配置される側壁によって基板10周囲を囲うように構成することができる。基板10と、マスク30及びケース40のそれぞれを固定するために、マスク30とケース40の間に基板10を挟んだ状態でネジ留めすることができるし、基板10とケース20をネジ留めした後別のネジを用いてマスク30をネジ留めすることもできる。なお、後述する第2実施形態、第3実施形態及び第4実施形態も同様である。
【0030】
図2及び
図3に示すように、第2表示ユニット200のケース40の本体部42の最上部には、第2表示ユニットにおける最上行において並ぶ複数の発光素子20の上方に庇部41が設けられ、庇部41が隙間50を覆っている。第2表示ユニット200の庇部41は、
図1に示すように、第2表示ユニット200の一方の側端から他方の側端まで連続して延びているのが良い。これにより、庇部41によって横方向に延びる隙間50の全てが覆われるため、隙間50の目立ちを完全に抑制することができる。また、庇部41がケース40の一部であり、マスク30とは独立していることで、マスク30がネジ留めされる際にマスク30のネジ留めされる部分がケース40側に引き寄せられても庇部41が前方に突出する角度は変化しないため、表示品質の低下を抑制することができる。
【0031】
第2表示ユニット200の庇部41は、マスク30の庇部31と同じ目的で遮光部材から構成されるのが良い。庇部41の材料は、庇部31と同じ材料が好ましく、例えば、黒色に着色した遮光性のポリカーボネート樹脂が挙げられる。なお、
図3に示すように、ケース40は庇部41と本体部42とが一体形成されてなることが好ましいが、異なる部材で構成することもできる。
【0032】
第2表示ユニット200の庇部41は、
図3に示すように、隙間50を完全に覆うように設けられる。すなわち、第2表示ユニット200の庇部41は、隙間50を完全に覆うようにケース40の本体部42の上方側外面より上方側に突出する部位(以下、「上方突出部位」ということがある)を有する。これにより、表示システムを正面から見たときに隙間50が目立つのを確実に抑制することができる。もちろん、第2表示ユニット200の庇部41が隙間50の一部を覆うように構成することもできる。この場合、正面から見たときに隙間50を完全に隠すことはできないが、一定のレベルで表示品質を向上させることができる。また、
図4に示すように、第2表示ユニット200の庇部41は、第1表示ユニット100のケース40の本体部42の前面42aを覆うまで延在することもできる。なお、第1表示ユニット100ケース40の本体部42にも、上方に配置されるべき他の表示ユニットとの隙間を覆うように庇部41を設けることもできる。
【0033】
庇部41における上方突出部位は、表示システム1000の上下及び前後の方向における断面視において、本体部42の上方側外面の前方端部(上方突出部位の後方端部)から上方に向かって延びる面を有することもできるし、
図4に示すように、本体部42の上方側外面の前方端部から前方に向かって第1角度で斜め上方に延びる第1面41aと、第1面41aと上方側で隣接し第2角度(第1角度≦第2角度)で斜め上方又は上方に延びるとともに第1表示ユニット100のケース40の本体部42の前面42aと対面する第2面41bと、を有することもできる。第1面41aと第2面41bの両者を設けることで、庇部41の根元部分を段階的に太く構成することができるので、庇部41の強度を高めることができる。さらに、角度変化が段階的であるため、角度が変化する箇所においてクラック等が発生することを抑制することができる。また、庇部41における上方突出部位を第1表示ユニット100のケース40の本体部42の前面42aから離間させることにより、表示ユニット取り付け時に庇部41が損傷することを抑制することができる。第1角度及び第2角度は、例えば、それぞれ45度、90度とすることができる。ここで、第1角度及び第2角度は、横方向に延びる基板10に対して垂直をなす面と、第1面42a又は第2面42bと、がなす角度(
図4のθ
1又はθ
2)を指す。
【0034】
第2表示ユニット200の庇部41における第2面41bと第1表示ユニット100のケース40の本体部42の前面42aとが離間する距離は、0.3mm以上0.8mm以下が好ましい。0.3mm未満であると、取り付け時に表示ユニット同士が接触する可能性が高くなり、0.8mmより大きいと表示システムを前方斜め上方から見たときに、第2表示ユニット200の庇部41における第2面41bと第1表示ユニット100のケース40の本体部42の前面42aとの間に形成される空間が影として目立ってしまう恐れがある。
【0035】
図3に示すように、第2表示ユニット200において、隙間50を覆う庇部41の前方部分の形状は、庇部の下方に位置する他の庇部31の前方部分の形状と同じであることが好ましい。さらに、第1表示ユニット100及び第2表示ユニット200におけるすべての庇部(31、41)の前方部分の形状が同じであればなお良い。前方部分の形状が異なる庇部が含まれていると、外来光を反射させる方向が他の庇部と異なり、正面から見たときに見え方の違いが生じ、表示品質が低下してしまうためである。なお、この段落で記載した「前方部分の形状」とは、
図4に示す庇部41の第2面41bの上端であって庇部41の最も上方に位置する箇所である上方先端41cよりも前方側の領域の形状を指す。
【0036】
図3に示す状態において、修理などのために、第1表示ユニット100を前方側から取り外さなければならない場合がある。この場合、第1表示ユニット100が下方に位置する第2表示ユニット200の庇部41に接触し、第2表示ユニット200の庇部41が破損する可能性がある。そこで、各表示ユニットのケース40の本体部42の外形(第1実施形態では、
図3に示す上下方向の幅)を後方に向かって段階的又は傾斜的に狭くように構成することができる。ケース40の本体部42の外形の傾斜角度は、一般的な抜き勾配より大きく、基板10における発光素子20が実装される面に対して垂直な面から10〜30度、より好ましくは10〜15度であるのが良い。ケース40の形状をこのようにしておけば、第1表示ユニット100の下端部を前方に引き出さないで上端部を前方に引き出す(つまり、交換対象の表示ユニットの下端部を軸に上端部が回転するように引き出す)ことにより、第2表示ユニット200の庇部41の損傷を伴うことなく、第1表示ユニット100を取り外すことが可能となる。また、表示システム1000を屋外用として使用する場合、ケース40の本体部42の外形を傾斜させることで、水滴を背面側に送り出すことができ、発光素子20に付着する水滴の量を低減させることができるので、表示品質の低下を抑制することができる。
【0037】
なお、上下に配列された表示ユニットのケース40の本体部42間の隙間50を覆うだけであれば、下方に配列された表示ユニットの本体部42の上方に庇部41設ける代わりに、上方に配列された表示ユニットのケース40の本体部42の下方突出する突出部位を有する庇部を設けることもできる。しかしながら、本実施形態に係る後者(上方に配列された表示ユニットのケース40の本体部42の下端に隙間50を覆う庇部を設ける)の場合、表示システムを前方斜め下から見たときに、隙間50を覆う庇部の突出部位と下方に配置された表示ユニットのケース40の本体部42の前面42aとの間に新たな隙間が生じ、この新たな隙間の部分が黒く目立つ可能性がある。また、後者の場合では、複数の同形状の表示ユニットを上下に配列させると、最上に配列された表示ユニットの最上行に配置された複数の発光素子20に到来する外来光を遮断する庇部が存在しないため、表示品質が劣る表示システムになってしまう。したがって、本実施形態に係る前者(下方に配列された表示ユニットのケース40の本体部42に隙間50を覆う庇部41を設ける)の方が好ましい。
[第2実施形態]
【0038】
第2実施形態に係る表示システム2000について、
図5〜
図8を参照しながら説明する。
図5(a)は、表示システム2000を正面から見た平面図、
図5(b)は表示システム2000を側方から見た側面図、
図5(c)は表示システム2000を下方から見た下面図である。
図6は、
図5(a)における点線で囲まれた領域を拡大した平面図である。
図7は、
図5のB―B線(左右に並ぶ複数の発光素子20を通過する線)の断面視における表示システム2000の中央領域を拡大した断面図である。
図8は、
図5のC―C線(庇部31を横切る線)の断面視における表示システム2000の中央領域を拡大した断面図である。表示システム2000は、第1表示ユニット100及び第2表示ユニット200に加えて、第3表示ユニット300及び第4表示ユニット400が設けられている点及び各表示ユニット(100、200、300、400)のケース40の本体部42の側方に側方突出部位43が設けられる点以外は実質的に表示システム1000と同じ構成である。
【0039】
表示システム2000は、
図5〜
図8に示すように、複数の発光素子20が複数の行それぞれに配置された基板10と、基板10の前方に設けられたマスク30と、基板10の後方から基板10を支持する本体部42を有するケース40と、をそれぞれが有する第3表示ユニット300及び第4表示ユニット400を備える。そして、第2表示ユニット200のケース40の本体部42と第3表示ユニット300のケース40の本体部42との間に隙間51が形成されるように第3表示ユニット300が第2表示ユニット200の側方に配列されている。さらに、第1表示ユニット100のケース40の本体部42と第4表示ユニット400のケース40の本体部42との間に隙間51が形成されるように第4表示ユニット400が第1表示ユニット100の側方に設けられている。なお、第4表示ユニット400は、第4表示ユニット400のケース40の本体部42と第3表示ユニット300のケース40の本体部42との間に隙間50が形成されるように第4表示ユニット400が第3表示ユニット300の上方に設けられる。
【0040】
第2実施形態に係る第2表示ユニット200のマスク30は、第1実施形態に係る第2表示ユニット200のマスク30と同様に、第2表示ユニット200における最上行を除いた各行において並ぶ複数の発光素子20の上方に設けられた複数の庇部31と、列方向において隣り合う庇部31を繋ぐ複数のリブ部32とで構成されている。
【0041】
第2表示ユニット200のケース40の本体部42の最上部(第1表示ユニット100側)には、第1実施形態と同様に、第1表示ユニット100のケース40の本体部42と第2表示ユニット200のケース40の本体部42との間の隙間50を完全に覆う庇部41が設けられている。そして、第2表示ユニット200のケース40の本体部42の第3表示ユニット300側には、
図7及び
図8に示すように、第2表示ユニット200のケース40の本体部42と第3表示ユニット300のケース40の本体部42との間の隙間51を完全に覆うように第3表示ユニット300側に突出する側方突出部位43が設けられている。これにより、隙間50及び隙間51の両方が覆われているため、表示品質をさらに向上させることができる。なお、側方突出部位43は、第2表示ユニット200の庇部41からも側方に突出しているため、隙間50と隙間51とが交差する領域の隙間も覆っている。
【0042】
第2表示ユニット200の側方突出部位43は、
図7及び
図8に示すように、第2表示ユニット200のケース40の本体部42の前方側に設けられ、第3表示ユニット300のケース40の本体部42の前面42aより前方に位置するのが良い。側方突出部位43は、表示システム2000の上下及び前後方向における断面視において、本体部42の側方側外面の前方端部から斜め前方に延びる傾斜面と、この傾斜面と隣接し真横に延びる水平面と、を有することもできる。また、側方突出部位43は、発光素子20からの光を遮断しないようにするために、発光素子20の前面より後方に位置するのが良い。側方突出部位43は、表示品質の低下を防ぐために、側方方向の幅がリブ部32と同じ幅にするのが良く、さらに、材料、形状及び表面加工がリブ部32と同じであるのが良い。側方突出部位43の材料は、例えば、黒色に着色した遮光性のポリカーボネート樹脂が挙げられる。側方突出部位43の表面(前方側の面)の形状は、限定されないが、リブ部32の表面と同じ形状にすることで表示品質の低下を抑制できる。
【0043】
第2表示ユニット200の側方突出部位43が第3表示ユニット300のケース40の本体部42まで覆うこともできる。この場合、特定の表示ユニットを交換する際に、第1実施形態で記述したものと同様の問題が生じる可能性がある。この問題を解決するために、第1実施形態に記述したものと同様の解決手段を用いることができる。すなわち、表示ユニットのケース40の本体部42の外形(第2実施形態では、
図7及び
図8に示す左右方向の幅)を後方に向かって段階的又は傾斜的に狭くしても良い。
【0044】
第2表示ユニット200における側方突出部位43は、ケース40の本体部42の上端部から下端部まで連続して延びているのが好ましい。これにより、縦方向に延びる隙間51のすべてが覆われるため、隙間51の目立ちを完全に抑制することができる。
【0045】
図8に示すように、第2表示ユニット200の庇部31が、側方突出部位43を被覆するように第3表示ユニット300側に延在することができる。これにより、第2表示ユニット200のマスク30と第3表示ユニット300のマスク30との間に生じる隙間60を狭くすることができ、表示品質の低下を抑制することができる。しかしながら、第2表示ユニット200のマスク30と第3表示ユニット300のマスク30との間に生じる隙間60を完全になくすことができないため、表示システムを正面から見たときに隙間60が目立つ問題が残る。そこで、第2表示ユニット200及び第3表示ユニット300の各マスク30の庇部31に隙間60と同じ形状のスリット35を隙間60から所定の間隔で設けることで、表示品質の低下を抑制することができる。もちろん、スリット35は、庇部31だけでなく庇部41にも設けることもできる。庇部41に設けられるスリット35が庇部31に設けられるスリットと同一の間隔及び同一の形状であることで、表示システムの表示品質の低下を抑制することができる。
【0046】
第1表示ユニット100、第3表示ユニット300及び第4表示ユニット400についても、上述した第2表示ユニット200と同様に、上方に配置されるべき他の表示ユニットのケース40の本体部42との間の隙間50の少なくとも一部を覆う庇部41が設けられても良いし、側方に配置されるべき他の表示ユニットのケース40の本体部42との間の隙間51の少なくとも一部を覆う側方突出部位43が設けられても良い。
【0047】
第2実施形態では、
図7及び
図8に示すように第2表示ユニット200のケース40の本体部42に隙間51を覆うように第3表示ユニット300側に突出する側方突出部位43が設けられているが、第3表示ユニット300のケース40の本体部42に隙間51を完全に覆うように第2表示ユニット200側に突出する側方突出部位を設けることもできる。もちろん、第3表示ユニット300から第2表示ユニット200側に突出する側方突出部位が隙間51の一部を覆うように構成することもできる。この場合、正面から見たときに隙間51を完全に隠すことはできないが、一定レベルで表示品質を向上させることができる。
【0048】
第2実施形態では、第2表示ユニット200のケース40が隙間50及び隙間51の両方を覆うように構成されているが、第2表示ユニット200のケース40が隙間51のみを覆うように構成することもできる。この場合、隙間50は暗く見えてしまうが、隙間51の目立ちを抑制することができる。なお、第4実施形態も同様である。
【0049】
第2実施形態は、
図5に示すように第1表示ユニット、第2表示ユニット200、第3表示ユニット300及び第4表示ユニット400からなる表示システム2000であるが、例えば、第4表示ユニット400を配列せず第1表示ユニット100、第2表示ユニット200及び第3表示ユニット300からなる表示システムでも良いし、第1表示ユニット100及び第4表示ユニット400を配列せず第2表示ユニット200及び第3表示ユニット300からなる表示システムでも良い。なお、後述する第4実施形態も同様である。
[第3実施形態]
【0050】
第3実施形態に係る表示システム3000について、
図9〜
図11を参照しながら説明する。
図9(a)は表示システム3000を正面から見た平面図、
図9(b)は表示システム3000を側方から見た側面図、
図9(c)は表示システム3000を下方から見た下面図である。
図10は、
図9(a)における点線で囲まれた領域を拡大した平面図である。
図11は、
図9(a)のA−A線(上下に並ぶ複数の発光素子を通過する線)の断面視における表示システム3000の中央領域を拡大した断面図である。表示システム3000は、隙間50を覆う庇部がケース40の庇部41からマスク30の庇部31Aに変更した点以外は、実質的に第1実施形態の表示システム1000と同じ構成である。なお、庇部31Aの形状は、第1実施形態で記述した庇部41と同じ形状にすることができるため、第3実施形態では説明を省略する。
【0051】
図9〜
図11に示すように、表示システム3000は、複数の発光素子20が複数の行それぞれに配置された基板10と、基板10の前方に設けられたマスク30と、基板10の後方に設けられたケース40と、をそれぞれが有する第1表示ユニット100及び第2表示ユニット200を備える。そして、第1表示ユニット100のケース40と第2表示ユニット200のケース40との間に隙間50が形成されるように第1表示ユニット100が第2表示ユニット200の上方に配置される。さらに、第1表示ユニット100及び第2表示ユニット200のマスク30は、各行において並ぶ複数の発光素子20の上方に設けられる複数の庇部31を有し、第2表示ユニット200のマスク30に設けられた複数の庇部31のうち最上に位置する庇部31Aは、正面から見たときに隙間50を完全に覆うように構成されている。
【0052】
表示システム3000では、
図11に示すように、隙間50がその前方において第2表示ユニット200の複数の庇部31のうち最上に位置する庇部31Aによって完全に覆われるため、隙間50において生じる影が目立ちにくい。
【0053】
図11に示すように、第2表示ユニット200のマスク30の庇部31Aは、正面から見たときに隙間50を完全に覆い、さらに、第1表示ユニット100のケース40の本体部42の前面42aまで覆うこともできる。
【0054】
第3実施形態では、防水性を高めることを主な目的としているため、ケース40の本体部42に基板10の周囲を囲う側壁が存在する(
図11参照)が、防水性をそれほど要求しない場合は側壁を省略することもできる。後述する第4実施形態も同様である。
【0055】
第3実施形態において、第1表示ユニット100も同様にマスク30に設けられた複数の庇部31のうち最上に位置する庇部31Aは、上方に配置されるべき他の表示ユニットとの隙間を覆うように構成されている。これにより、表示システムを正面から見たときに隙間50が目立つのを確実に抑制することができる。もちろん、庇部31Aが隙間50の一部を覆うように構成することもできる。この場合、正面から見たときに隙間50を完全に隠すことはできないが、一定のレベルで表示品質を向上させることができる。また、
図11に示すように、第2表示ユニット200の庇部31Aは、第1表示ユニット100のケース40の本体部42の前面42aを覆うまで延在することもできる。
【0056】
第3実施形態に係る表示システム3000の作製方法を説明する。第3実施形態に係る第1表示ユニット100は、まず、複数の発光素子20が複数の行それぞれに配置された基板10と、各行において並ぶ複数の発光素子20の上方に設けられる複数の庇部31を有するマスク30と、ケース40とを準備する。次に、基板10の後方にケース40を配置し、基板10の前方にマスク30を配置した後、ネジ留めによって基板10とマスク30とケース40とが一体化した表示ユニット100を作製する。第3実施形態に係る第2表示ユニット200も第3実施形態に係る表示ユニット100と同様の方法で作製する。第1表示ユニット100及び第2表示ユニット200を作製した後、第1表示ユニット100のケース40と第2表示ユニット200のケース40との間に隙間50が形成されるように、第1表示ユニット100を第2表示ユニット200の上方に配置することで、表示システム3000を作製する。このとき、第2表示ユニット200のマスク30に設けられた複数の庇部31のうち最上に位置する庇部31Aは隙間50の完全に覆うように構成されている。
[第4実施形態]
【0057】
第4実施形態に係る表示システム4000について、
図12〜
図15を参照しながら説明する。
図12(a)は、表示システム4000を正面から見た平面図、
図12(b)は表示システム4000を側方から見た側面図、
図12(c)は表示システム4000を下方から見た下面図である。
図13は、
図12(a)における点線で囲まれた領域を拡大した平面図である。
図14は、
図12(a)のB―B線(左右に並ぶ複数の発光素子20を通過する線)の断面視における表示システム4000の中央領域を拡大した断面図である。
図15は、
図12(a)のC―C線(庇部31Bを横切る線)の断面視における表示システム4000の中央領域を拡大した断面図である。表示システム4000は、第2実施形態で示したケース40における側方突出部位43の代わりに、マスク30全体がケース40の本体部42から第3表示ユニット300側に延在することによって隙間51を覆う構成である点以外は、実質的に実施形態2の表示システム2000と同じ構成である。
【0058】
図12〜
図15に示すように、表示システム4000は、複数の発光素子20が複数の行それぞれに配置された基板10と、基板10の前方に設けられたマスク30と、基板10の後方に設けられたケース40と、をそれぞれが有する第3表示ユニット300及び第4表示ユニット400を備える。そして、第2表示ユニット200のケース40と第3表示ユニット300のケース40との間に隙間51が形成されるように第3表示ユニット300が第2表示ユニット200の側方に配列されている。さらに、第1表示ユニット100のケース40の本体部42と第4表示ユニット400のケース40の本体部42との間に隙間51が形成されるように第4表示ユニット400が第1表示ユニット100の側方に設けられている。なお、第4表示ユニット400は、第4表示ユニット400のケース40の本体部42と第3表示ユニット300のケース40の本体部42との間に隙間50が形成されるように第4表示ユニット400が第3表示ユニット300の上方に設けられる。
【0059】
第4実施形態において、第2表示ユニット200のマスク30は、第3実施形態と同様に、最上に位置する庇部31Aが隙間50を完全に覆うように構成される。さらに、第2表示ユニット200のマスク30は、第3表示ユニット300側の端部においてマスク30全体が隙間51を完全に覆うように構成される。
図14及び
図15に示すように、第2表示ユニット200のマスク30の側端にリブ部32aが存在する場合は、マスク30全体(庇部31A、庇部31B及びリブ部32a)が隙間51を完全に覆うように構成しても良い。これにより、隙間50及び隙間51をマスク30によって覆うことができ、表示品質をさらに向上させることができる。
【0060】
図14に示すように、第2表示ユニット200のリブ部32aは、第3表示ユニット300の本体部42の前面42aから前方に離間して配置されるのが良い。これにより、第2表示ユニット200のリブ部32aと第3表示ユニット300のケース40の本体部42の前面42aとの間に空間が存在するので、表示ユニットの取り付け時に第2表示ユニット200のリブ部32aが損傷することを抑制することができる。さらに、表示品質の低下を抑制する観点で、リブ部32aは正面から見て凹部が生じないように設けられているのが良い。さらに、リブ部32aは、リブ部32と比べて、正面から見て側方の幅が同じであり、基板10から同じ位置の高さであるのが良い。
【0061】
図15に示すように、第2表示ユニット200の庇部31Bは、庇部31Bの高さに違いによる表示品質の低下を抑制するために、高さが揃った状態で第3表示ユニット300側に延在し、隙間51を覆うのが良い。第2表示ユニット200の庇部31Bが隙間51を覆うように構成されることによって隙間51が目立ちを抑制することはできるが、第2表示ユニット200の庇部31Bと第3表示ユニット300の庇部31Bとの間に新たな隙間60が生じるため、表示品質が低下する恐れがある。そこで、庇部31Bに隙間60と同じ形状のスリット35を隙間60から所定の間隔で設けることで、表示品質の低下を緩和することができる。
【0062】
第4実施形態では、側端にリブ部32aが存在するマスクを用いる(
図13参照)が、側端にリブ部32aが存在しないマスクを用いることもできる。リブ部32aが存在しないマスクを用いる場合、隙間51のうちマスク30(庇部31A及び31B)の延在部位で覆うことができない領域を、ケース40の本体部42に第3表示ユニット300側に突出する側方突出部位を設けることで覆うこともできる。
【0063】
なお、第1表示ユニット100、第3表示ユニット300及び第4表示ユニット400についても、第2表示ユニット200と同様に、マスク30の最上に位置する庇部31Aが上方に配置されるべき他の表示ユニットとの間の隙間の少なくとも一部を覆うように構成され、さらに、マスク30が側方に配置されるべき他の表示ユニットとの間の隙間の少なくとも一部を覆うように構成しても良い。
【0064】
第4実施形態では、
図13に示すように第2表示ユニット200のマスク30が第3表示ユニット300側の端部において隙間51を完全に覆うように構成されているが、これに限定されず、第3表示ユニット300のマスク30が第2表示ユニット200側の端部において隙間51を完全に覆うように構成されていても良い。もちろん、第3表示ユニット300のマスクが隙間51の一部を覆うように構成することもできる。この場合、正面から見たときに隙間51を完全に隠すことはできないが、一定レベルで表示品質を向上させることができる。
【0065】
第4実施形態では、隙間50及び隙間51を共にマスク30で覆う(隙間50を第2表示ユニット200のマスクの庇部31Aで覆い、隙間51を第2表示ユニット200のマスク30全体が側方に延在することで覆う)が、隙間51を第2表示ユニット200のマスク30全体で覆うのは変更しないで、隙間50を覆う庇部をマスク30の庇部31Aからケースの庇部41に置き換えることもできる。また、第2実施形態でも同様である。すなわち、第2実施形態では、隙間50及び隙間51を共にケース40で覆う(隙間50を第2表示ユニット200のケース40の庇部41で覆い、隙間51をケース40の側方突出部位43で覆う)が、隙間51をケース40の側方突出部位43で覆うのは変更しないで、隙間50を覆う庇部をケース40の庇部41からマスク30の庇部31Aに置き換えることもできる。