【文献】
He, G. et al.,Journal of the American Chemical Society,2012年,vol.134,p.3-6
【文献】
Nadres, E. T. et al.,Journal of the American Chemical Society,2012年,vol.134,p.7-10
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る製造方法は、遷移金属触媒および塩基の存在下、一般式[1]で表される化合物と、一般式[3]で表される化合物と、を反応させる工程を含む、一般式[4]で表される化合物またはその塩の製造方法である。
本発明の実施形態に係る新規なイソインドリン化合物またはその塩は、一般式[6]で表される化合物またはその塩であり、一般式[6]で表される化合物またはその塩は、本発明の一実施形態に係る製造方法により製造することができる。
【0009】
本明細書において、特に断らない限り、各用語は、次の意味を有する。
【0010】
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。
【0011】
C
1−6アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、2−ペンチル、3−ペンチルおよびヘキシル基などの直鎖状または分枝鎖状のC
1−6アルキル基を意味する。
C
2−6アルケニル基とは、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、1,3−ブタジエニル、ペンテニルおよびヘキセニル基などの直鎖状または分枝鎖状のC
2−6アルケニル基を意味する。
C
2−6アルキニル基とは、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルおよびヘキシニル基などの直鎖状または分枝鎖状のC
2−6アルキニル基を意味する。
C
3−8シクロアルキル基とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル基などのC
3−8シクロアルキル基を意味する。
C
3−8シクロアルケニル基とは、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニル基などのC
3−8シクロアルケニル基を意味する。
【0012】
アリール基とは、フェニルまたはナフチル基を意味する。
アリールオキシ基とは、フェニルオキシまたはナフチルオキシ基を意味する。
アルC
1−6アルキル基とは、ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、フェネチル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピルおよびナフチルメチル基などのアルC
1−6アルキル基を意味する。
【0013】
C
1−6アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、シクロブトキシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシ基などの直鎖状、環状または分枝鎖状のC
1−6アルキルオキシ基を意味する。
C
1−6アルコキシC
1−6アルキル基とは、メトキシメチルおよび1−エトキシエチル基などのC
1−6アルキルオキシC
1−6アルキル基を意味する。
アルC
1−6アルコキシC
1−6アルキル基とは、ベンジルオキシメチルおよびフェネチルオキシメチル基などのアルC
1−6アルキルオキシC
1−6アルキル基を意味する。
【0014】
C
2−6アルカノイル基とは、アセチル、プロピオニル、バレリル、イソバレリルおよびピバロイル基などの直鎖状または分枝鎖状のC
2−6アルカノイル基を意味する。
アロイル基とは、ベンゾイルまたはナフトイル基を意味する。
複素環式カルボニル基とは、フロイル、テノイル、ピロリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニルまたはピリジニルカルボニル基を意味する。
(α−置換)アミノアセチル基とは、アミノ酸(グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、システイン、メチオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、リジン、ヒスチジン、ヒドロキシリジン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリンおよびヒドロキシプロリンなどのアミノ酸が挙げられる。)から誘導されるN末端が保護されてもよい(α−置換)アミノアセチル基を意味する。
アシル基とは、ホルミル基、スクシニル基、グルタリル基、マレオイル基、フタロイル基、C
2−6アルカノイル基、アロイル基、複素環式カルボニル基または(α−置換)アミノアセチル基を意味する。
【0015】
アシルC
1−6アルキル基とは、アセチルメチル、ベンゾイルメチルおよび1−ベンゾイルエチル基などのアシルC
1−6アルキル基を意味する。
アシルオキシC
1−6アルキル基とは、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、ベンゾイルオキシメチルおよび1−(ベンゾイルオキシ)エチル基などのアシルオキシC
1−6アルキル基を意味する。
C
1−6アルコキシカルボニル基とは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルおよび1,1−ジメチルプロポキシカルボニル基などの直鎖状または分枝鎖状のC
1−6アルキルオキシカルボニル基を意味する。
アルC
1−6アルコキシカルボニル基とは、ベンジルオキシカルボニルおよびフェネチルオキシカルボニル基などのアルC
1−6アルキルオキシカルボニル基を意味する。
アリールオキシカルボニル基とは、フェニルオキシカルボニルまたはナフチルオキシカルボニル基を意味する。
【0016】
C
1−6アルキルスルホニル基とは、メチルスルホニル、エチルスルホニルおよびプロピルスルホニル基などのC
1−6アルキルスルホニル基を意味する。
アリールスルホニル基とは、ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルまたはナフタレンスルホニル基を意味する。
【0017】
単環の含窒素複素環式基とは、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、ピペリジル、テトラヒドロピリジル、ジヒドロピリジル、ピリジル、ホモピペリジニル、オクタヒドロアゾシニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピペラジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ホモピペラジニル、トリアゾリルおよびテトラゾリル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子のみを含む単環の含窒素複素環式基を意味する。
単環の含酸素複素環式基とは、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、フラニル、テトラヒドロピラニル、ピラニル、1,3−ジオキサニルおよび1,4−ジオキサニル基などの該環を形成する異項原子として酸素原子のみを含む単環の含酸素複素環式基を意味する。
単環の含硫黄複素環式基とは、チエニル基を意味する。
単環の含窒素・酸素複素環式基とは、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、モルホリニルおよびオキサゼパニル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および酸素原子のみを含む単環の含窒素・酸素複素環式基を意味する。
単環の含窒素・硫黄複素環式基とは、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、チオモルホリニル、1−オキシドチオモルホリニルおよび1,1−ジオキシドチオモルホリニル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および硫黄原子のみを含む単環の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
単環の複素環式基とは、単環の含窒素複素環式基、単環の含酸素複素環式基、単環の含硫黄複素環式基、単環の含窒素・酸素複素環式基または単環の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
【0018】
二環式の含窒素複素環式基とは、インドリニル、インドリル、イソインドリニル、イソインドリル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ピラゾロピリジニル、キノリル、テトラヒドロキノリニル、キノリル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、キノリジニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ジヒドロキノキサリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニルおよびキヌクリジニル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子のみを含む二環式の含窒素複素環式基を意味する。
二環式の含酸素複素環式基とは、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、クロマニル、クロメニル、イソクロマニル、1,3−ベンゾジオキソリル、1,3−ベンゾジオキサニルおよび1,4−ベンゾジオキサニル基などの該環を形成する異項原子として酸素原子のみを含む二環式の含酸素複素環式基を意味する。
二環式の含硫黄複素環式基とは、2,3−ジヒドロベンゾチエニルおよびベンゾチエニル基などの該環を形成する異項原子として硫黄原子のみを含む二環式の含硫黄複素環式基を意味する。
二環式の含窒素・酸素複素環式基とは、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾモルホリニル、ジヒドロピラノピリジル、ジオキソロピリジル、フロピリジニル、ジヒドロジオキシノピリジルおよびジヒドロピリドオキサジニル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および酸素原子のみを含む二環式の含窒素・酸素複素環式基を意味する。
二環式の含窒素・硫黄複素環式基とは、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリルおよびベンゾチアジアゾリル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および硫黄原子を含む二環式の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
二環式の複素環式基とは、二環式の含窒素複素環式基、二環式の含酸素複素環式基、二環式の含硫黄複素環式基、二環式の含窒素・酸素複素環式基または二環式の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
【0019】
含窒素複素環式基とは、単環の含窒素複素環式基または二環式の含窒素複素環式基を意味する。
含酸素複素環式基とは、単環の含酸素複素環式基または二環式の含酸素複素環式基を意味する。
含硫黄複素環式基とは、単環の含硫黄複素環式基または二環式の含硫黄複素環式基を意味する。
【0020】
架橋式複素環式基とは、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチルおよびキヌクリジニル基などの該環を形成する異項原子として一つ以上の窒素原子を含み、さらに、一つ以上の酸素原子または硫黄原子を含んでもよい架橋式複素環式基を意味する。
【0021】
複素環式基とは、単環の複素環式基、二環式の複素環式基または架橋式複素環基を意味する。
【0022】
二価の単環の含窒素複素環式基とは、アジリジンジイル、アゼチジンジイル、ピロリジンジイル、ピロリンジイル、ピロールジイル、ピペリジンジイル、テトラヒドロピリジンジイル、ジヒドロピリジンジイル、ピリジンジイル、ホモピペリジンジイル、オクタヒドロアゾシンジイル、イミダゾリジンジイル、イミダゾリンジイル、イミダゾールジイル、ピラゾリジンジイル、ピラゾリンジイル、ピラゾールジイル、ピペラジンジイル、ピラジンジイル、ピリダジンジイル、ピリミジンジイル、ホモピペラジンジイル、トリアゾールジイルおよびテトラゾールジイル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子のみを含む二価の単環の含窒素複素環式基を意味する。
二価の単環の含酸素複素環式基とは、オキセタンジイル、テトラヒドロフランジイル、フランジイル、テトラヒドロピランジイル、ピランジイル、1,3−ジオキサンジイルおよび1,4−ジオキサンジイル基などの該環を形成する異項原子として酸素原子のみを含む二価の単環の含酸素複素環式基を意味する。
二価の単環の含硫黄複素環式基とは、チオフェンジイル基を意味する。
【0023】
二価の二環式の含窒素複素環式基とは、インドリンジイル、インドールジイル、イソインドリンジイル、イソインドールジイル、ベンズイミダゾールジイル、インダゾールジイル、ベンゾトリアゾールジイル、ピラゾロピリジンジイル、キノリンジイル、テトラヒドロキノリンジイル、テトラヒドロイソキノリンジイル、イソキノリンジイル、キノリジンジイル、シンノリンジイル、フタラジンジイル、キナゾリンジイル、ジヒドロキノキサリンジイル、キノキサリンジイル、ナフチリジンジイル、プリンジイル、プテリジンジイルおよびキヌクリジンジイル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子のみを含む二価の二環式の含窒素複素環式基を意味する。
二価の二環式の含酸素複素環式基とは、2,3−ジヒドロベンゾフランジイル、ベンゾフランジイル、イソベンゾフランジイル、クロマンジイル、クロメンジイル、イソクロマンジイル、1,3−ベンゾジオキソールジイル、1,3−ベンゾジオキサンジイルおよび1,4−ベンゾジオキサンジイル基などの該環を形成する異項原子として酸素原子のみを含む二価の二環式の含酸素複素環式基を意味する。
二価の二環式の含硫黄複素環式基とは、2,3−ジヒドロベンゾチオフェンジイルおよびベンゾチオフェンジイル基などの該環を形成する異項原子として硫黄原子のみを含む二価の二環式の含硫黄複素環式基を意味する。
【0024】
二価の含窒素複素環式基とは、二価の単環の含窒素複素環式基または二価の二環式の含窒素複素環式基を意味する。
二価の含酸素複素環式基とは、二価の単環の含酸素複素環式基または二価の二環式の含酸素複素環式基を意味する。
二価の含硫黄複素環式基とは、二価の単環の含硫黄複素環式基または二価の二環式の含硫黄複素環式基を意味する。
【0025】
芳香族炭化水素環とは、ベンゼンまたはナフタレン環を意味する。
【0026】
シリル基とは、トリメチルシリル、トリエチルシリルまたはトリブチルシリル基を意味する。
【0027】
アミノ保護基とは、通常のアミノ基の保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、T.W.グリーン(T.W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第696〜926頁、2007年、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons,INC.)に記載されている基が挙げられる。具体的には、アルC
1−6アルキル基、C
1−6アルコキシC
1−6アルキル基、アシル基、C
1−6アルコキシカルボニル基、アルC
1−6アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、C
1−6アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基およびシリル基が挙げられる。
【0028】
ヒドロキシル保護基とは、通常のヒドロキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、T.W.グリーン(T.W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第16〜299頁、2007年、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(JohnWiley & Sons,INC.)に記載されている基が挙げられる。具体的には、例えば、C
1−6アルキル基、C
2−6アルケニル基、アルC
1−6アルキル基、C
1−6アルコキシC
1−6アルキル基、アルC
1−6アルコキシC
1−6アルキル基、アシル基、C
1−6アルコキシカルボニル基、アルC
1−6アルコキシカルボニル基、C
1−6アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シリル基、テトラヒドロフラニル基およびテトラヒドロピラニル基が挙げられる。
【0029】
カルボキシル保護基とは、通常のカルボキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、T.W.グリーン(T.W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第533〜643頁、2007年、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons,INC.)に記載されている基が挙げられる。具体的には、C
1−6アルキル基、C
2−6アルケニル基、アリール基、アルC
1−6アルキル基、C
1−6アルコキシC
1−6アルキル基、アルC
1−6アルコキシC
1−6アルキル基、アシルC
1−6アルキル基、アシルオキシC
1−6アルキル基およびシリル基が挙げられる。
【0030】
脂肪族炭化水素類とは、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンまたはエチルシクロヘキサンを意味する。
ハロゲン化炭化水素類とは、ジクロロメタン、クロロホルムまたはジクロロエタンを意味する。
エーテル類とは、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジエチルエーテルを意味する。
アルコール類とは、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノールまたは2−メチル−2−プロパノールを意味する。
グリコール類とは、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはジエチレングリコールを意味する。
ケトン類とは、アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノンまたはメチルイソブチルケトンを意味する。
エステル類とは、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルまたは酢酸ブチルを意味する。
アミド類とは、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドまたはN−メチルピロリドンを意味する。
ニトリル類とは、アセトニトリルまたはプロピオニトリルを意味する。
スルホキシド類とは、ジメチルスルホキシドまたはスルホランを意味する。
芳香族炭化水素類とは、ベンゼン、トルエンまたはキシレンを意味する。
有機酸とは、ギ酸、酢酸、プロピオン酸またはトリフルオロ酢酸を意味する。
【0031】
無機塩基とは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸三カリウム、酢酸カリウム、フッ化セシウム、ピバル酸セシウムまたは炭酸セシウムを意味する。
有機塩基とは、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン(DBU)、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンまたはN−メチルモルホリンを意味する。
塩基とは、無機塩基および有機塩基を意味する。
【0032】
遷移金属触媒とは、パラジウム触媒またはニッケル触媒などを意味する。
【0033】
パラジウム触媒とは、パラジウム−炭素およびパラジウム黒などの金属パラジウム;塩化パラジウムなどの無機パラジウム塩;酢酸パラジウムおよびトリメチル酢酸パラジウム(II)などの有機パラジウム塩;クロロ(2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)(2−(2−アミノエチル)フェニル)パラジウム(II);テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリド、(E)−ジ(μ−アセタート)ビス(o−(ジ−o−トリルホスフィノ)ベンジル)ジパラジウム(II)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)などの有機パラジウム錯体;またはポリマー担持ビス(アセタート)トリフェニルホスフィンパラジウム(II)およびポリマー担持ジ(アセタート)ジシクロヘキシルフェニルホスフィンパラジウム(II)などのポリマー担持有機パラジウム錯体などを意味する。
【0034】
ニッケル触媒とは、塩化ニッケルなどの無機ニッケル塩またはトリフルオロメタンスルホン酸ニッケル(II)などの有機ニッケル塩などを意味する。
【0035】
ホスフィンオキシド類とは、トリメチルホスフィンオキシド、トリエチルホスフィンオキシド、トリプロピルホスフィンオキシド、トリブチルホスフィンオキシド、メチルエチルペンチルホスフィンオキシド、メチルベンジルフェニルホスフィンオキシド、トリシクロヘキシルホスフィンオキシド、トリベンジルホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィンオキシド、トリルジフェニルホスフィンオキシド、トリス(メトキシフェニル)ホスフィンオキシド、トリトリルホスフィンオキシド、シクロヘキシルジフェニルホスフィンオキシドおよびジシクロヘキシルフェニルホスフィンオキシドなどの単座のホスフィンオキシド類または2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル−ジオキシド、1,4−ビスジフェニルホスフィノブタン−ジオキシド、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−ジオキシドおよび4,5’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン−ジオキシドなどの二座のホスフィンオキシド類を意味する。
【0036】
パラジウム配位性化合物とは、パラジウム原子に対して配位結合を形成することができ、配位能を持つ原子を1分子中に1以上有する化合物を意味する。配位能を持つ原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原子などが挙げられる。パラジウム配位性化合物としては、エーテル類、アミド類、尿素類、スルホキシド類および炭酸エステル類などが挙げられる。
エーテル類とは、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジエチルエーテルなどを意味する。
アミド類とは、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドまたはN−メチルピロリドンなどを意味する。
尿素類とは、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンまたはN,N’−ジメチルプロピレン尿素などを意味する。
スルホキシド類とは、ジメチルスルホキシドまたはスルホランなどを意味する。
炭酸エステル類とは、炭酸エチレンまたは炭酸プロピレンなどを意味する。
【0037】
二価の銅塩とは、塩化銅(II)、臭化銅(II)、酢酸銅(II)、リン酸銅(II)、硫酸銅(II)またはトリフルオロメタンスルホン酸銅(II)などを意味する。
【0038】
二価の亜鉛塩とは、塩化亜鉛(II)、臭化亜鉛(II)、酢酸亜鉛(II)、リン酸亜鉛(II)、硫酸亜鉛(II)またはトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(II)などを意味する。
【0039】
一般式[4]または[6]で表される化合物の塩としては、通常知られているアミノ基などの塩基性基ならびにヒドロキシル基およびカルボキシル基などの酸性基における塩が挙げられる。
塩基性基における塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸および硫酸などの鉱酸との塩;ギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、アスパラギン酸、トリクロロ酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機カルボン酸との塩;ならびにメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸などのスルホン酸との塩などが挙げられる。
酸性基における塩としては、例えば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;ならびにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミンおよびN,N'−ジベンジルエチレンジアミンなどの含窒素有機塩基との塩などが挙げられる。
上記した塩の中で、好ましい塩としては、薬理学的に許容される塩が挙げられる。
【0040】
以下、既述の一般式[1]〜一般式[7]において示される各置換基の好適な態様、一般式[1]で表される化合物、一般式[3]で表される化合物および一般式[4]で表される化合物の好適な態様について詳細に説明する。次いで、本実施形態の製造方法について詳細に説明する。なお、本実施形態の新規なイソインドリン化合物またはその塩である一般式[6]で表される化合物またはその塩は、一般式[4]で表される化合物またはその塩に包含される一態様である。
【0042】
R
2としては、水素原子、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルコキシ基が好ましく、水素原子がより好ましい。
【0043】
R
3としては、水素原子、ハロゲン原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルコキシ基が好ましく、水素原子がより好ましい。
【0044】
R
4としては、水素原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
【0045】
別の態様において、R
1およびR
2、R
2およびR
3またはR
3およびR
4は、一緒になって、環を形成してもよい。環を形成するとき、R
3およびR
4が、一緒になって、環を形成することが好ましい。
【0046】
R
1およびR
2が一緒になって形成する環としては、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環が好ましい。
【0047】
R
2およびR
3が一緒になって形成する環としては、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環が好ましい。
【0048】
R
3およびR
4が一緒になって形成する環としては、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環が好ましく、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいベンゼン環がより好ましい。
【0049】
R
5としては、水素原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
【0050】
R
6としては、水素原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基が好ましく、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基がより好ましい。
【0051】
R
7としては、水素原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルコキシ基が好ましく、水素原子がより好ましい。
【0052】
R
8としては、水素原子、ハロゲン原子、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルコキシ基が好ましく、水素原子がより好ましい。
【0053】
R
9としては、水素原子、ハロゲン原子、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルコキシ基が好ましく、水素原子、ハロゲン原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基がより好ましい。
【0054】
R
10としては、水素原子、ハロゲン原子、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルコキシ基が好ましく、水素原子がより好ましい。
【0055】
別の態様において、R
7およびR
8、R
8およびR
9またはR
9およびR
10は、一緒になって、環を形成してもよい。環を形成するとき、R
7およびR
8が、一緒になって、環を形成することが好ましい。
【0056】
R
7およびR
8が一緒になって形成する環としては、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環が好ましく、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいベンゼン環がより好ましい。
【0057】
R
8およびR
9が一緒になって形成する環としては、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環が好ましい。
【0058】
R
9およびR
10が一緒になって形成する環としては、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環が好ましい。
【0059】
R
11としては、水素原子が好ましい。
【0060】
R
12としては、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基が好ましく、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基がより好ましい。
【0061】
R
14としては、水素原子、ハロゲン原子、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルコキシ基が好ましく、水素原子がより好ましい。
【0062】
R
15としては、水素原子、ハロゲン原子、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルコキシ基が好ましく、水素原子、ハロゲン原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基がより好ましい。
【0063】
別の態様において、R
13およびR
14、R
14およびR
15またはR
15およびR
16は、一緒になって、環を形成してもよい。環を形成するとき、R
13およびR
14が、一緒になって、環を形成することが好ましい。
【0064】
R
13およびR
14が一緒になって形成する環としては、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環が好ましく、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいベンゼン環がより好ましい。
【0065】
R
14およびR
15が一緒になって形成する環としては、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環が好ましく、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいベンゼン環がより好ましい。
【0066】
R
15およびR
16が一緒になって形成する環としては、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環が好ましく、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいベンゼン環がより好ましい。
【0067】
X
1としては、臭素原子またはヨウ素原子が好ましく、ヨウ素原子がより好ましい。
【0068】
X
2としては、ヨウ素原子が好ましい。
【0069】
環A
1としては、一般式[2]:
【化8】
(式中、*、R
7、R
8、R
9およびR
10は、一般式[2]の定義において既述した*、R
7、R
8、R
9およびR
10と同じ意味を有する。)で表される基が好ましい。
【0070】
環A
2としては、一般式[5]:
【化9】
(式中、*、R
7、R
8、R
9およびR
10は、上記の一般式[2]における*、R
7、R
8、R
9およびR
10と同じ意味を有する。)で表される基が好ましい。
【0071】
環Bとしては、一般式[7]:
【化10】
(式中、*、R
13、R
14、R
15およびR
16は、一般式[7]の定義において既述した*、R
13、R
14、R
15およびR
16と同じ意味を有する。)で表される基が好ましい。
【0072】
一般式[1]:
【化11】
で表される化合物としては、R
1が水素原子であり、R
2が水素原子であり、R
3およびR
4は、R
3が水素原子、ハロゲン原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルコキシ基であり、R
4が水素原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基であるか、または、R
3およびR
4が一緒になって、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環を形成し、R
5が水素原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基であり、R
6が水素原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基であり、環A
1が一般式[2a]:
【化12】
(式中、*は、結合位置を示し、R
7aは、水素原子を示し、R
8aは、水素原子を示し、R
9aは、水素原子、ハロゲン原子、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルコキシ基を示し、R
10aは、水素原子を示す。)で表される基である化合物が好ましい。
【0073】
R
9aとしては、水素原子、ハロゲン原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基が好ましい。
【0074】
一般式[3]:
【化13】
で表される化合物としては、X
1がヨウ素原子であり、X
2がヨウ素原子であり、R
11が水素原子である化合物が好ましい。
【0075】
一般式[4]:
【化14】
で表される化合物としては、R
1が水素原子であり、R
2が水素原子であり、R
3およびR
4は、R
3が水素原子、ハロゲン原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルコキシ基であり、R
4が水素原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基であるか、または、R
3およびR
4が一緒になって、置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環を形成し、R
5が水素原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基であり、R
6が水素原子または置換基群αから選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよいC
1−6アルキル基であり、R
11が水素原子であり、環A
2が一般式[5a]
【化15】
(式中、*、R
7a、R
8a、R
9aおよびR
10aは、前記した*、R
7a、R
8a、R
9aおよびR
10aと同様の意味を有する。)で表される基である化合物が好ましい。
R
9aの好ましい範囲は、前記したR
9aの好ましい範囲と同じである。
【0076】
一般式[1]で表される化合物、一般式[4]で表される化合物またはその塩、および、一般式[6]で表される化合物またはその塩において、異性体(例えば、光学異性体および幾何異性体など)が存在する場合、本発明の実施形態に係る化合物は、それらの異性体を包含し、また、溶媒和物、水和物および種々の形状の結晶を包含する。
【0077】
次に、本発明の実施形態に係る製造方法について説明する。
【0079】
(式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
11、X
1、X
2、環A
1および環A
2は、一般式[1]、一般式[3]または一般式[4]の定義において既述したR
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
11、X
1、X
2、環A
1および環A
2と同じ意味を有する。)
【0080】
一般式[4]で表される化合物は、溶媒中、遷移金属触媒および塩基の存在下、一般式[1]で表される化合物を一般式[3]で表される化合物と反応させることにより、製造することができる。
【0081】
一般式[3]で表される化合物としては、例えば、ジヨードメタンおよびブロモヨードメタンなどが知られている。
一般式[3]で表される化合物の使用量は、一般式[1]で表される化合物に対して、1〜5倍モルであればよく、1〜3倍モルが好ましい。
【0082】
溶媒としては、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、アルコール類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
溶媒としては、芳香族炭化水素類、エーテル類、エステル類またはアルコール類が好ましく、芳香族炭化水素類またはエステル類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式[1]で表される化合物に対して、1〜10倍量(v/w)であればよく、1〜5倍量(v/w)が好ましく、1〜3倍量(v/w)がより好ましい。
【0083】
遷移金属触媒としては、パラジウム触媒が好ましく、塩化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)またはトリメチル酢酸パラジウム(II)がより好ましく、塩化パラジウム(II)または酢酸パラジウム(II)がさらに好ましい。
遷移金属触媒の使用量は、一般式[1]で表される化合物に対して、0.001〜0.5倍モルであればよく、0.001〜0.2倍モルが好ましく、0.001〜0.1倍モルがより好ましい。
【0084】
塩基としては、無機塩基が好ましく、炭酸カリウムがより好ましい。
塩基の使用量は、一般式[1]で表される化合物に対して、1〜10倍モルであればよく、1〜5倍モルが好ましく、1〜3倍モルがより好ましい。
【0085】
この反応は、さらに、ホスフィンオキシド類またはパラジウム配位性化合物の存在下で行うことが好ましい。ホスフィンオキシド類またはパラジウム配位性化合物の存在下で反応を行うと、遷移金属触媒の使用量を低減させることができ、また、収率を向上させることができる。この反応は、ホスフィンオキシド類の存在下で行うことがより好ましい。
ホスフィンオキシド類としては、トリフェニルホスフィンオキシド、トリブチルホスフィンオキシドまたは2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル−ジオキシドが好ましく、トリフェニルホスフィンオキシドがより好ましい。
ホスフィンオキシド類の使用量は、一般式[1]で表される化合物に対して、0.1〜2倍モルであればよく、0.1〜1.5倍モルが好ましく、0.1〜1倍モルがより好ましい。
パラジウム配位性化合物としては、ジエチレングリコールジエチルエーテル、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホランおよび炭酸プロピレンが好ましく、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよび炭酸プロピレンがより好ましい。
パラジウム配位性化合物の使用量は、一般式[1]で表される化合物に対して、0.1〜3倍モルであればよく、0.3〜2倍モルが好ましく、0.5〜1.5倍モルがより好ましい。
【0086】
この反応は、さらに、二価の銅塩または二価の亜鉛塩の存在下で行うことが好ましい。二価の銅塩または二価の亜鉛塩の存在下で反応を行うと、反応時間を1/2〜1/3に短縮または触媒量を削減することができ、副生成物の生成を抑制することができる。
二価の銅塩としては、臭化銅(II)または酢酸銅(II)が好ましい。
二価の銅塩の使用量は、一般式[1]で表される化合物に対して、0.001〜1倍モルであればよく、0.001〜0.5倍モルが好ましく、0.001〜0.2倍モルがより好ましい。
二価の亜鉛塩としては、臭化亜鉛(II)または酢酸亜鉛(II)が好ましい。
二価の亜鉛塩の使用量は、一般式[1]で表される化合物に対して、0.1〜2倍モルであればよく、0.3〜1.5倍モルが好ましく、0.5〜1倍モルがより好ましい。
【0087】
この反応は、さらに、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムなどの添加剤を使用することができる。ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムなどの添加剤を使用すると、反応速度を向上させることができる。
【0088】
反応温度は、25〜150℃であればよく、50〜130℃が好ましい。
反応時間は、5分間〜100時間であればよく、5分間〜50時間が好ましく、5分間〜20時間がより好ましい。
【0089】
上記の製造法において、ヒドロキシル基、アミノ基またはカルボキシル基の保護基は、適宜組み替えることができる。
上記の製造法によって得られる化合物は、抽出、晶出、蒸留またはカラムクロマトグラフィーなどの通常の方法によって、単離精製することができる。また、上記の製造法によって得られる化合物は、単離せずにそのまま次の反応に使用してもよい。
【0090】
上記の製造法によって得られる化合物には、互変異性体または鏡像異性体が存在する場合がある。本発明は、それらの異性体を包含する。
また、結晶多形、塩、水和物または溶媒和物が存在する場合、本発明は、すべての結晶形、塩、水和物または溶媒和物を包含する。
【0091】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明の範囲は以下の実施例に制限されるものではなく、実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合および操作などは本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。
【0092】
特に記載のない場合、シリカゲルカラムクロマトグラフィーは、ユニバーサルカラム(シリカ)(YAMAZEN社)を用いた。溶離液における混合比は、容量比である。
1H−NMRスペクトルは、内部基準としてテトラメチルシランを用い、Bruker AV300(Bruker社)を用いて測定し、全δ値をppmで示した。
各実施例における略号は、以下の意味を有する。
Me:メチル
【0094】
(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)ピコリンアミド1.00gにキシレン2.62mL、ジヨードメタン2.63g、炭酸カリウム1.36g、トリフェニルホスフィンオキシド916mgおよび酢酸パラジウム73.6mgを加え、125℃で4.5時間撹拌した。50℃まで冷却した後、水50mLおよび酢酸エチル50mLを加え、5分間撹拌した。不溶物を濾去した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン650mg(収率63%)を得た。
1H−NMRを測定した結果、2種類の立体異性体が存在し、その比は66:34であった。
【0095】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.68-8.61(1H,m), 7.98-7.80(2H,m), 7.50-7.32(3H,m), 7.16(0.66H,d,J=7.2Hz), 7.05(0.34H,d,J=7.2Hz), 6.12(0.34H,q,J=6.3Hz), 5.58(0.66H,q,J=6.3Hz), 5.35(0.66H,d,J=15.9Hz), 5.07(0.34H,d,J=16.8Hz), 4.93(1H,m), 1.62(1.98H,d,J=6.3Hz), 1.17(1.02H,d,J=6.3Hz)
【0097】
(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)ピコリンアミド1.00gにキシレン2.62mL、ジヨードメタン2.63g、炭酸カリウム1.36g、トリフェニルホスフィンオキシド916mg、臭化銅(II)146mgおよび酢酸パラジウム73.6mgを加え、125℃で3時間撹拌した。50℃まで冷却した後、水50mLおよび酢酸エチル50mLを加え、5分間撹拌した。不溶物を濾去した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン634mg(収率61%)を得た。本実施例で得られた化合物の
1H−NMRは、実施例1で得られた化合物の
1H−NMRと一致した。
【0099】
反応時間を80分間とした以外は実施例2と同様にして、(R)−N−(1−フェニルエチル)ピコリンアミド742mgから、赤褐色油状の(R)−(1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン547mg(収率70%)を得た。
1H−NMRを測定した結果、2種類の立体異性体が存在し、その比は67:33であった。
【0100】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.70-8.60(1H,m), 7.96-7.80(2H,m), 7.43-7.15(4H,m), 6.11(0.33H,brq,J=6.6Hz), 5.64(0.67H,dq,J=1.2, 6.3Hz), 5.37(0.67H,brd,J=15.6Hz), 5.11(0.33H,d,J=16.5Hz), 4.97(0.33H,dd,J=0.9, 16.5Hz), 4.92(0.67H,d,J=15.6Hz), 1.65(2.01H,d,J=6.3Hz), 1.19(0.99H,d,J=6.6Hz)
【0102】
(1)
ピコリン酸6.83gの酢酸エチル185mL懸濁液にトリエチルアミン15.5mlを加えた後、氷冷下でクロロギ酸エチル5.30mLを5分間かけて滴下した。氷冷下で1時間撹拌した後、(R)−1−(p−トリル)エチルアミン5.00gを滴下し、室温(25℃)まで昇温して1.5時間撹拌した。水150mLを加え、室温(25℃)で10分間撹拌した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、白色固体の(R)−N−(1−(p−トリル)エチル)ピコリンアミド8.00g(収率90%)を得た。
【0103】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.56-8.50(1H,m), 8.30(1H,brd,J=7.5Hz), 8.23-8.17(1H,m), 7.87-7.79(1H,m), 7.44-7.37(1H,m), 7.34-7.28(2H,m), 7.19-7.13(2H,m), 5.29(1H,dq,J=7.5, 6.9Hz), 2.32(3H,s), 1.61(3H,d,J=6.9Hz)
【0104】
(2)
反応時間を65分間とした以外は実施例2と同様にして、(1)で得た(R)−N−(1−(p−トリル)エチル)ピコリンアミド788mgから、赤褐色油状の(R)−(1,5−ジメチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン496mg(収率60%)を得た。
1H−NMRを測定した結果、2種類の立体異性体が存在し、その比は65:35であった。
【0105】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.69-8.61(1H,m), 7.94-7.78(2H,m), 7.43-7.36(1H,m), 7.20-6.95(3H,m), 6.04(0.35H,q,J=6.3Hz), 5.60(0.65H,q,J=6.3Hz), 5.31(0.65H,d,J=15.6Hz), 5.05(0.35H,d,J=16.5Hz), 4.93(0.35H,d,J=16.5Hz), 4.85(0.65H,d,J=15.6Hz), 2.38(1.05H,s), 2.35(1.95H,s), 1.63(1.95H,d,J=6.3Hz), 1.16(1.05H,d,J=6.3Hz)
【0107】
反応時間を10時間とした以外は実施例2と同様にして、(R)−N−(1−(4−メトキシフェニル)エチル)ピコリンアミド841mgから、赤褐色油状の(R)−(5−メトキシ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン106mg(収率12%)を得た。
1H−NMRを測定した結果、2種類の立体異性体が存在し、その比は65:35であった。
【0108】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.68-8.61(1H,m), 7.96-7.79(2H,m), 7.43-7.35(1H,m), 7.18(0.65H,d,J=8.4Hz), 7.06(0.35H,d,J=8.4Hz), 6.90-6.75(1.35H,m), 6.75-6.70(0.65H,m), 6.02(0.35H,q,J=6.3Hz), 5.70(0.65H,q,J=6.3Hz), 5.34(0.65H,d,J=15.6Hz), 5.05(0.35H,d,J=16.5Hz), 4.93(0.35H,d,J=16.5Hz), 4.87(0.65H,d,J=15.6Hz), 3.83(1.05H,s), 3.80(1.95H,s), 1.62(1.95H,d,J=6.3Hz), 1.15(1.05H,d,J=6.3Hz)
【0110】
反応時間を7時間とした以外は実施例2と同様にして、(R)−N−(1−(ナフタレン−1−イル)エチル)ピコリンアミド906mgから、赤褐色油状の(R)−(1−メチル−1H−ベンゾ[e]イソインドリン−2(3H)−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン520mg(収率55%)を得た。
1H−NMRを測定した結果、2種類の立体異性体が存在し、その比は70:30であった。
【0111】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.74-8.65(1H,m), 8.01-7.94(1H,m), 7.93-7.73(4H,m), 7.61-7.37(3.3H,m), 7.31(0.7H,d,J=8.1Hz), 6.61(0.3H,dq,J=2.1, 6.3Hz), 6.18(0.7H,dq,J=2.1, 6.6Hz), 5.51(0.7H,dd,J=2.1, 15.5Hz), 5.25(0.3H,d,J=16.5Hz), 5.10(0.35H,dd,J=2.1, 16.5Hz), 5.06(0.7H,d,J=15.6Hz), 1.80(2.1H,d,J=6.6Hz), 1.42(0.9H,d,J=6.3Hz)
【0113】
(1)
3−メチルピコリン酸4.75gの酢酸エチル115mL懸濁液にトリエチルアミン9.70mLを加えた後、氷冷下でクロロギ酸エチル3.30mLを5分間かけて滴下した。氷冷下で1時間撹拌した後、(R)−1−フェニルエチルアミン2.80gを滴下し、室温(25℃)まで昇温して1.5時間撹拌した。水100mLを加え、室温(25℃)で10分間撹拌した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、無色油状の(R)−3−メチル−N−(1−フェニルエチル)ピコリンアミド5.03g(収率91%)を得た。
【0114】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.46(1H,brd,J=7.8Hz), 8.40-8.35(1H,m), 7.61-7.55(1H,m), 7.45-7.24(6H,m), 5.27(1H,dq,J=7.8, 6.9Hz), 2.74(3H,s), 1.61(3H,d,J=6.9Hz)
【0115】
(2)
反応時間を1時間とした以外は実施例2と同様にして、(1)で得た(R)−3−メチル−N−(1−フェニルエチル)ピコリンアミド788mgから、赤褐色油状の(R)−(1−メチルイソインドリン−2−イル)(3−メチルピリジン−2−イル)メタノン480mg(収率58%)を得た。
1H−NMRを測定した結果、2種類の立体異性体が存在し、その比は63:37であった。
【0116】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.51-8.42(1H,m), 7.65-7.57(1H,m), 7.36-7.21(4H,m), 7.15-7.07(1H,m), 5.59(0.63H,dq,J=1.8, 6.3Hz), 5.33(0.37H,dq,J=0.9, 6.3Hz), 5.15(0.37H,d,J=16.2Hz), 4.92(0.37H,dd,J=16.2Hz), 4.76(0.63H,dd,J=1.8, 14.7Hz), 4.49(0.63H,d,J=14.7Hz), 2.42(1.11H,s), 2.40(1.89H,s), 1.70(1.89H,d,J=6.3Hz), 1.10(1.11H,d,J=6.3Hz)
【0118】
(1)
4−メトキシピコリン酸4.82gの酢酸エチル105mL懸濁液にトリエチルアミン8.80mLを加えた後、氷冷下でクロロギ酸エチル3.00mLを5分間かけて滴下した。氷冷下で1時間撹拌した後、(R)−1−(4−ブロモフェニル)エチルアミン2.80gを滴下し、室温(25℃)まで昇温して1.5時間撹拌した。水100mLを加え、室温(25℃)で10分間撹拌した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、無色油状の(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)−4−メトキシピコリンアミド5.63g(収率80%)を得た。
【0119】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.36-8.28(2H,m), 7.74-7.70(1H,m), 7.49-7.43(2H,m), 7.31-7.25(2H,m), 6.95-6.89(1H,m), 5.24(1H,dq,J=7.2, 6.9Hz), 3.90(3H,s), 1.60(3H,d,J=6.9Hz)
【0120】
(2)
反応時間を3時間とした以外は実施例2と同様にして、(1)で得た(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)−4−メトキシピコリンアミド750mgから、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(4−メトキシピリジン−2−イル)メタノン404mg(収率52%)を得た。
1H−NMRを測定した結果、2種類の立体異性体が存在し、その比は65:35であった。
【0121】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.49-8.40(1H,m), 7.51-7.32(3H,m), 7.15(0.65H,d,J=8.1Hz), 7.04(0.35H,d,J=8.1Hz), 6.95-6.87(1H,m), 6.13(0.35H,q,J=6.3Hz), 5.56(0.65H,q,J=6.3Hz), 5.34(0.65H,d,J=15.9Hz), 5.05(0.35H,d,J=15.9Hz), 4.94(0.65H,d,J=15.9Hz), 4.93(0.35H,d,J=16.5Hz), 3.91(1.05H,s), 3.90(1.95H,s), 1.62(1.95H,d,J=6.3Hz), 1.18(1.05H,d,J=6.3Hz)
【0123】
反応時間を15時間とした以外は実施例2と同様にして、(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)−4−クロロピコリンアミド1.15gから、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(4−クロロピリジン−2−イル)メタノン623mg(収率54%)を得た。
1H−NMRを測定した結果、2種類の立体異性体が存在し、その比は65:35であった。
【0124】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.58-8.56(1H,m), 8.02-7.95(1H,m), 7.50-7.33(3H,m), 7.18-7.12(0.65H,m), 7.08-7.03(0.35H,m), 6.11(0.35H,q,J=6.3Hz), 5.56(0.65H,q,J=6.3Hz), 5.34(0.65H,d,J=16.2Hz), 5.07(0.35H,d,J=16.8Hz), 4.97(0.65H,d,J=16.2Hz), 4.92(0.35H,d,J=16.8Hz), 1.61(1.95H,d,J=6.3Hz), 1.21(1.05H,d,J=6.3Hz)
【0126】
(1)
イソキノリン−1−カルボン酸4.72gの酢酸エチル90mL懸濁液にトリエチルアミン7.60mLを加えた後、氷冷下でクロロギ酸エチル2.60mLを5分間かけて滴下した。氷冷下で1時間撹拌した後、(R)−1−フェニルエチルアミン2.20gを滴下し、室温(25℃)まで昇温して1.5時間撹拌した。水80mLを加え、室温(25℃)で10分間撹拌した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、白色固体の(R)−N−(1−フェニルエチル)イソキノリン−1−カルボキサミド4.38g(収率88%)を得た。
【0127】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:9.66-9.58(1H,m), 8.58(1H,brd,J=7.8Hz), 8.45-8.40(1H,m), 7.83-7.60(4H,m), 7.50-7.22(5H,m), 5.35(1H,dq,J=7.8, 6.9Hz), 1.66(3H,d,J=6.9Hz)
【0128】
(2)
反応時間を1時間とした以外は実施例2と同様にして、(1)で得た(R)−N−(1−フェニルエチル)イソキノリン−1−カルボキサミド906mgから、赤褐色油状の(R)−イソキノリン−1−イル(1−メチルイソインドリン−2−イル)メタノン454mg(収率48%)を得た。
1H−NMRを測定した結果、2種類の立体異性体が存在し、その比は63:37であった。
【0129】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.60-8.53(1H,m), 8.22-8.16(1H,m), 7.93-7.86(1H,m), 7.78-7.68(2H,m), 7.68-7.58(1H,m), 7.40-7.20(3H,m), 7.10-7.04(1H,m), 5.73(0.63H,dq,J=2.0, 6.6Hz), 5.40(0.37H,q,J=6.3Hz), 5.28(0.37H,d,J=16.5Hz), 5.05(0.37H,d,J=16.5Hz), 4.79(0.63H,d,J=15.0Hz), 4.51(0.63H,d,J=15.0Hz), 1.80(1.89H,d,J=6.6Hz), 0.99 (1.11H,d,J=6.3Hz)
【0131】
反応時間を13時間とした以外は実施例2と同様にして、N−ベンジルピコリンアミド696mgから、赤褐色油状の(イソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン184mg(収率25%)を得た。
【0132】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.69-8.64(1H,m), 8.02-7.96(1H,m), 7.88-7.80(1H,m), 7.43-7.20(5H,m), 5.25(2H,s), 5.07(2H,s)
【0134】
反応時間を1時間とした以外は実施例2と同様にして、N−(2−フェニルプロパン−2−イル)ピコリンアミド788mgから、赤褐色油状の(1,1−ジメチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン488mg(収率59%)を得た。
【0135】
1H-NMR(CDCl
3)δ値:8.65-8.60(1H,m), 7.87-7.71(2H,m), 7.40-7.11(5H,m), 5.06(2H,s), 1.91(6H,s)
【0137】
(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)ピコリンアミド1.00g、キシレン2.62mL、ブロモヨードメタン2.17g、炭酸カリウム1.36g、トリフェニルホスフィンオキシド916mg、臭化銅(II)146mgおよび酢酸パラジウム73.6mgを耐圧容器に加え、密閉して125℃で15時間撹拌した。50℃まで冷却した後、水50mLおよび酢酸エチル50mLを加え、5分間撹拌した。不溶物を濾去した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン489mg(収率47%)を得た。本実施例で得られた化合物の
1H−NMRは、実施例1で得られた化合物の
1H−NMRと一致した。
【0139】
(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)ピコリンアミド1.00gにキシレン2.62mL、ジヨードメタン2.63g、炭酸カリウム1.36g、トリフェニルホスフィンオキシド916mg、臭化銅(II)146mgおよび塩化パラジウム58.1mgを加え、125℃で3時間撹拌した。50℃まで冷却した後、水50mLおよび酢酸エチル50mLを加え、5分間撹拌した。不溶物を濾去した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン676mg(収率65%)を得た。本実施例で得られた化合物の
1H−NMRは、実施例1で得られた化合物の
1H−NMRと一致した。
【0141】
(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)ピコリンアミド1.00gにキシレン2.62mL、ジヨードメタン2.63g、炭酸カリウム1.36g、トリノルマルブチルホスフィンオキシド715mg、臭化銅(II)146mgおよび酢酸パラジウム73.6mgを加え、125℃で4.5時間撹拌した。50℃まで冷却した後、水50mLおよび酢酸エチル50mLを加え、5分間撹拌した。不溶物を濾去した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン676mg(収率65%)を得た。本実施例で得られた化合物の
1H−NMRは、実施例1で得られた化合物の
1H−NMRと一致した。
【0143】
(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)ピコリンアミド1.00gにキシレン2.62mL、ジヨードメタン2.63g、炭酸カリウム1.36g、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル−ジオキシド1.07g、臭化銅(II)146mgおよび酢酸パラジウム73.6mgを加え、125℃で3.5時間撹拌した。50℃まで冷却した後、水50mLおよび酢酸エチル50mLを加え、5分間撹拌した。不溶物を濾去した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン645mg(収率62%)を得た。本実施例で得られた化合物の
1H−NMRは、実施例1で得られた化合物の
1H−NMRと一致した。
【0145】
(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)ピコリンアミド1.00gにキシレン2.62mL、ジヨードメタン2.63g、炭酸カリウム1.36g、トリフェニルホスフィンオキシド916mg、酢酸銅(II)146mgおよび酢酸パラジウム73.6mgを加え、125℃で3時間撹拌した。50℃まで冷却した後、水50mLおよび酢酸エチル50mLを加え、5分間撹拌した。不溶物を濾去した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン666mg(収率64%)を得た。本実施例で得られた化合物の
1H−NMRは、実施例1で得られた化合物の
1H−NMRと一致した。
【0147】
(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)ピコリンアミド1.00gに酢酸ブチル2.62mL、ジヨードメタン2.63g、炭酸カリウム1.36g、トリフェニルホスフィンオキシド916mg、臭化銅(II)146mgおよび酢酸パラジウム73.6mgを加え、125℃で3時間撹拌した。50℃まで冷却した後、水50mLおよび酢酸エチル50mLを加え、5分間撹拌した。不溶物を濾去した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン697mg(収率67%)を得た。本実施例で得られた化合物の
1H−NMRは、実施例1で得られた化合物の
1H−NMRと一致した。
【0148】
実施例19
【化35】
(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)ピコリンアミド1.00gに酢酸n−ブチル2.62mL、ジヨードメタン2.63g、炭酸カリウム1.36g、トリフェニルホスフィンオキシド916mg、臭化亜鉛(II)369mgおよび酢酸パラジウム36.8mgを加え、125℃で8時間撹拌した。50℃まで冷却した後、水50mLおよび酢酸エチル50mLを加え、5分間撹拌した。不溶物を濾去した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン681mg(収率66%)を得た。本実施例で得られた化合物の
1H−NMRは、実施例1で得られた化合物の
1H−NMRと一致した。
【0149】
実施例20
【化36】
(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)ピコリンアミド1.00gに酢酸n−ブチル2.62mL、ジヨードメタン2.63g、炭酸カリウム1.36g、炭酸プロピレン335mg、臭化銅(II)146mgおよび酢酸パラジウム73.6mgを加え、125℃で4.5時間撹拌した。50℃まで冷却した後、水50mLおよび酢酸エチル50mLを加え、5分間撹拌した。不溶物を濾去した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン523mg(収率50%)を得た。本実施例で得られた化合物の
1H−NMRは、実施例1で得られた化合物の
1H−NMRと一致した。
【0150】
実施例21
【化37】
(R)−N−(1−(4−ブロモフェニル)エチル)ピコリンアミド1.00gに酢酸n−ブチル2.62mL、ジヨードメタン2.63g、炭酸カリウム1.36g、ジエチレングリコールジメチルエーテル440mg、臭化銅(II)146mgおよび酢酸パラジウム73.6mgを加え、125℃で3.5時間撹拌した。50℃まで冷却した後、水50mLおよび酢酸エチル50mLを加え、5分間撹拌した。不溶物を濾去した後、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、赤褐色油状の(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン617mg(収率59%)を得た。本実施例で得られた化合物の
1H−NMRは、実施例1で得られた化合物の
1H−NMRと一致した。
【0152】
臭素38.7gおよび酢酸エチル100mLの混合液に−20℃でtert−ブチルアミン35.2gを滴下し、同温度で1時間撹拌した。反応混合物に同温度でm−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル20.0gを添加し,同温度で30分間、室温で3時間撹拌した。反応混合物に6mol/L塩酸100mLおよびトルエン40mLを加え、有機層を分取した。得られた有機層を10%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、2,4−ジブロモ−3−ヒドロキシ安息香酸エチルエステルの溶液140gを得た。
得られた溶液34.9gを分取し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物にクロロジフルオロ酢酸ナトリウム5.50gおよびN,N−ジメチルホルムアミド12mLを加えた。この混合物を炭酸カリウム4.99gのN,N−ジメチルホルムアミド12.5mL懸濁液に95℃で滴下し、同温度で50分間撹拌した。反応混合物を45℃まで冷却し、25%水酸化ナトリウム水溶液10mLを加え、1時間撹拌した。反応混合物に25%水酸化ナトリウム水溶液2.5mLを加え、30分間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル15mL,水20mLおよび6mol/L塩酸37mLを加え、有機層を分取した。得られた有機層に水25mL、水酸化ナトリウム1.56gの水10mL溶液およびシクロヘキサン10mLを加え、水層を分取した。得られた水層に水25mL、シクロヘキサン5mL、トルエン2.5mLおよび濃塩酸5mLを加え、20℃まで冷却した。固形物を濾取し、白色固体の2,4−ジブロモ−3−ジフルオロメトキシ安息香酸6.54gを得た。
【0154】
2,4−ジブロモ−3−ジフルオロメトキシ安息香酸50gの酢酸エチル175mL溶液にN,N−ジメチルホルムアミド1mLおよび塩化チオニル18.1gを加え、1時間加熱還流した。酢酸エチル125mLを除去した後、トリエチルアミン16.1gおよびエチル 3,3−ジメチルアミノアクリラート20.7gを室温で加えた。反応混合物を3時間加熱還流した。反応混合物を25℃に冷却し、水100mLを加え、10分間攪拌した。有機層を分離し、シクロプロピルアミン9.9gを加え、25℃で1時間攪拌した。反応混合物の溶媒を2−プロパノール200mLと置換し、冷却した。固形物を濾取し、エチル 3−シクロプロピルアミノ−2−(2,4−ジブロモ−3−(ジフルオロメトキシ)ベンゾイル)−2−アクリラート58.6gを得た。
【0156】
エチル 3−シクロプロピルアミノ−2−(2,4−ジブロモ−3−(ジフルオロメトキシ)ベンゾイル)−2−アクリラート100gのジメチルスルホキシド400mL溶液に炭酸カリウム34.3gを加え、90℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却後、水800mLに加え、固形物を濾取し、7−ブロモ−1−シクロプロピル−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル78.3gを得た。
【0158】
実施例2で得られた(R)−(5−ブロモ−1−メチルイソインドリン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン500mgのエタノール7.9mL溶液に、水酸化ナトリウム334mgを加え、70℃で7時間撹拌した。反応後、溶媒を留去し、残渣に酢酸エチル30mLおよび水30mLを加えて有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して、赤褐色油状の(R)−5−ブロモ−1−メチルイソインドリン341mgを得た。本参考例で得られた化合物の
1H−NMRは、特開平11−269179号公報の実施例7に記載の化合物の
1H−NMRと一致した。
【0160】
窒素気流下、参考例4で得られた(R)−5−ブロモ−1−メチルイソインドリン341mgのジクロロメタン3.16mL溶液に、トリエチルアミン0.29mLを加えた後、塩化トリチル528mgを添加した。室温(25℃)で2時間撹拌した後、酢酸エチル30mLおよび飽和塩化アンモニウム水溶液30mLを加え、有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をイソプロピルアルコールで再結晶して、淡黄色固体の(R)−5−ブロモ−1−メチル−2−トリチルイソインドリン573mgを得た。本参考例で得られた化合物の1H−NMRは、特開平11−269179の実施例5に記載の化合物の
1H−NMRと一致した。
【0161】
参考例3の化合物に参考例5の化合物を反応させることにより、ガレノキサシンを製造することができる。