特許第6243530号(P6243530)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243530
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】基板を移動させるための位置決め装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/68 20060101AFI20171127BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20171127BHJP
   G03F 7/22 20060101ALI20171127BHJP
   G03F 9/00 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
   H01L21/68 G
   G03F7/20 521
   G03F7/22 H
   G03F9/00 H
   H01L21/68 F
   H01L21/68 K
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-526466(P2016-526466)
(86)(22)【出願日】2014年7月16日
(65)【公表番号】特表2016-530709(P2016-530709A)
(43)【公表日】2016年9月29日
(86)【国際出願番号】EP2014001937
(87)【国際公開番号】WO2015007385
(87)【国際公開日】20150122
【審査請求日】2016年3月4日
(31)【優先権主張番号】102013011873.5
(32)【優先日】2013年7月17日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・ヴォルフガング・エーマン
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・クレーゼン
(72)【発明者】
【氏名】マルティン・エニス
【審査官】 中田 剛史
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06777833(US,B1)
【文献】 特開2008−064626(JP,A)
【文献】 特開平10−149976(JP,A)
【文献】 特開2010−206205(JP,A)
【文献】 特開2006−304470(JP,A)
【文献】 特開2010−011557(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/68
G03F 7/20
G03F 7/22
G03F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を並進的に移動させるおよび/または配向させる位置決め装置であって、
前記位置決め装置は、
互いに対して平行に配向され、かつ第1の変位方向(x)に伸張する支持部レール(16、18、20)を備えた、移動面(x、y)で伸張する基部(12)と、
担体(30)と
を有し、
前記担体(30)は、駆動可能な磁気支持部(40、42、44)を用いて、非接触で前記第1の変位方向(x)に沿って変位可能に前記基部(12)に支持されていて、
前記担体(30)は、前記磁気支持部(40、42、44)を用いて、前記基部(12)の少なくとも3つの支持部レール(16、18、20)に支えられ、
前記少なくとも3つの支持部レール(16、18、20)は、第1の変位方向(x)に垂直である第2の変位方向(y)で互いに対して距離をとって配置されており、
前記担体(30)は、前記第1の変位方向(x)に伸張する支持部部分(32、34、36)を有し、前記第1の変位方向(x)で互いに対して距離をとった磁気支持部(40a、40b、40c)がそれぞれの前記支持部部分(32、34、36)に少なくとも2つ以上配置されている、位置決め装置。
【請求項2】
前記担体(30)は、少なくとも3つの前記支持部部分(32、34、36)を有し、前記支持部部分は、前記第1の変位方向(x)に伸張し、前記基部(12)の前記支持部レール(16、18、20)に沿って互いに対して平行に配向されていて、前記少なくとも3つの支持部部分には、少なくともそれぞれ1つの磁気支持部(40、42、44)が配置されている、請求項1に記載の位置決め装置。
【請求項3】
前記基部(12)と前記担体(30)との間の距離(d)を、移動面(x,y)に対して垂直であるZ方向で少なくとも局所的に変更するために、前記磁気支持部(40、42、44)は、別々にかつ互いに依存することなく形成されているおよび/またはこれに応じて駆動されうる、請求項1または2に記載の位置決め装置。
【請求項4】
さらに、前記担体(30)のZ位置を前記第1の変位方向(x)に沿って測定するために形成されている計測装置(55)を有する、請求項1からのいずれか一項に記載の位置決め装置。
【請求項5】
さらに、前記計測装置(55)を用いて導出された前記担体(30)のZ位置に応じて、前記磁気支持部(40、42、44)を駆動するように形成された制御部(54)を有する、請求項に記載の位置決め装置。
【請求項6】
前記支持部レール(16、18、20)は、前記担体(30)の側で、それぞれ断面がL字型である輪郭付き部分(17、19、21)を有し、前記輪郭付き部分は互いに平行に配向されている、請求項1からのいずれか一項に記載の位置決め装置。
【請求項7】
前記担体(30)の前記支持部部分(32、34、36)は、断面がL字型であるように形成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の位置決め装置。
【請求項8】
前記担体(30)は、担体レール(60、62)を少なくとも2つ有し、前記担体レールは、互いに対して平行に配向され、前記第2の変位方向(y)に伸張し、
前記担体レール(60、62)よって、台(70)が、さらなる駆動可能な磁気支持部(72、74)を用いて、前記第2の変位方向(y)に沿って非接触で変位可能であるように支持されている、請求項1からのいずれか一項に記載の位置決め装置。
【請求項9】
請求項1からのいずれか一項に記載の位置決め装置(10)を用いて、基板を並進的に移動させるおよび/または配向させる方法であって、
・前記位置決め装置(10)の基部(12)により画定する移動面(x、y)に対して垂直方向で、担体(30)の少なくとも1つのZ位置を、前記担体(30)の第1の変位方向(x)に沿って導出する工程と、
・前記担体(30)を非接触で前記第1の変位方向(x)に沿って変位可能に前記基部(12)で支持する磁気支持部(40、42、44)を、前記担体(30)の前記導出されたZ位置に応じて駆動する工程と
を含み、
前記担体(30)は、前記第1の変位方向(x)に伸張する支持部部分(32、34、36)を有し、前記第1の変位方向(x)で互いに対して距離をとった磁気支持部(40a、40b、40c)がそれぞれの前記支持部部分(32、34、36)に2つ以上配置されている、
方法。
【請求項10】
前記基部(12)のZ方向での位置または伸張に関する画定された目標幾何学値からの幾何学的な偏向または許容誤差は、計測装置(55)と結合された制御部(54)を用いて、前記磁気支持部(40、42、44)の適応駆動により補償される、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記基部(12)のZ方向での伸張に関する幾何学形状は、較正の過程で検出され、記憶される、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記担体(30)の前記Z位置(z)は、非接触で、前記担体(30)の前記支持部レール(16、18、20)にほぼ平行に配向された少なくとも1つのレーザ光線(51)を用いて、および、前記担体(30)に配置された検出器(52)により導出される、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
請求項1からのいずれか一項に記載の位置決め装置を駆動するためのコンピュータプログラム製品であって、
前記位置決め装置(10)の前記基部(12)により画定された移動面(x、y)に対して垂直方向で、担体(30)の少なくとも1つのZ位置(z)を、前記担体(30)の第1の変位方向(x)に沿って導出するプログラム手段と、
前記担体(30)を非接触で前記第1の変位方向(x)に沿って変位可能に前記基部(12)で支持する磁気支持部(40、42、44)を、前記担体(30)の前記導出されたZ位置(z)に応じて駆動するプログラム手段と
を備え
前記担体(30)は、前記第1の変位方向(x)に伸張する支持部部分(32、34、36)を有し、前記第1の変位方向(x)で互いに対して距離をとった磁気支持部(40a、40b、40c)がそれぞれの前記支持部部分(32、34、36)に2つ以上配置されている、
コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して二次元の移動面中で基板を移動させる、とりわけ並進的移動をさせる、および、配向させる、とりわけ回転させる位置決め装置に関する。さらに、本発明は、磁気ウェハステージとして構成され、かつ、特に大面積基板をとりわけ高精度に移動させるために形成されている位置決め装置に関する。その上、本発明は、相応の位置決め装置を用いて、基板を並進的に移動させるおよび/または配向させる方法、ならびに、この種の位置決め装置の駆動のためのコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばディスプレイでの応用のために、半導体素子を製造する目的で基板を加工するためには、比較的大面積の基板に、様々な表面処理プロセスを施すべきである。例えば、被覆部または表面構造部を、該当する基板上に形成するために、例えば、この種の基板の表面は、機械的にまたは化学的に処理されるべきである。とりわけ、表面処理工程、例えば、スパッタリング、物理的気相蒸着または化学的気相蒸着を、場合によってはプラズマ支援下で実施すべきである場合には、若干の表面処理プロセスを、クリーンルームの条件下で、またさらには真空中で行うべきである。
【0003】
基板上には、時として、ミクロ領域の構造部、またはナノメートル領域の構造部でさえ形成すべきであるので、基板を、基板面中およびこれに対して垂直方向で、極めて高精度で位置決めをすることが必要である。
【0004】
基板周辺に粒子があるべきではないとの要件により、基板と、対応する移動または走行駆動部とを非接触で支持するとの実装が必要である。空気支持部は、しかし、高純度の製造環境にとって条件付きでのみ適切であるが、この理由は、これにより基板の付近には不都合な空気流が生じうるからであり、この空気流は、基板処理において要求される精度を守るという状況に反しうるからである。
【0005】
さらに、いわゆる磁気ウェハステージまたは磁気位置決め装置が存在するが、この場合、概して、基部に沿って変位可能な担体には、複数の電磁石が配置されていて、これらが、位置センサと制御回路とを用いて、担体を基部に対して予設定された距離だけ浮遊させることができる。
【0006】
この種のウェハステージは、例えば、特許文献1から公知である。2つの移動方向で作用するこの位置決め装置は、基部と、Y方向で変位する2つのユニットとを有し、これらは、基部の上端部分に対称的に固定されている。Y方向で変位するユニットには、それぞれ駆動モータが変位可能に配置されていて、これらの駆動モータが、X方向で変位する部材と互いに連結されていて、このX方向で変位する部材には、ウェハを収容する台が配置されている。
【0007】
この種の位置決め装置は、数センチメートルまたは数デシメートルの範囲内の辺長の基板については、非常に良好であると実証されている。比較的大きな、50cmを上回るまたはメートル範囲でさえある辺長のサイズを有しうる基板の取り扱いについては、可能な場合、位置決め装置を用いて、異なる加工ステーションに供給されるべきであり、通常流通している磁気支持部に基づく位置決め装置では、すぐに現在の技術的な実現性の限界に突き当たる。
【0008】
比較的大きなメートル領域での走行路に渡って、振動作動で動作する磁気支持部の実装、および、要求される概して数マイクロメートルの領域での位置の精度を守るには、高力材料および堅牢な構成部品の採用が必要となる。一方では、比較的大質量の構成部品により、磁気支持部であるがゆえに生じる共振現象を抑制することができ、ないし、この応用には関連しない周波数領域にシフトさせることができる。
【0009】
しかし、もし数メートルの走行路に渡って、数マイクロメートルの精度で、Z方向すなわち基板面に対して垂直の方向で、ないし、移動面または位置決め装置の走行路に対して垂直の方向で、基板が動く場合には、位置決め装置の基部についても、基部に浮遊して支持される担体についても高精度の製造が必要である。
【0010】
概して基部に変位可能に支持された担体は、この担体の対向する端部に設けられている2つの支持部を介してのみ基部に支持されているが、この点は、例えば、特許文献1に示されている通りである。しかし、走行路の長さが要求されるがゆえに、1メートルまたは数メートルの担体サイズが要求される場合、この種の担体は、端部側でのみ支持する場合には、たわみなく製造されることはほぼ不可能である。
【0011】
堅牢なH形鋼(ダブルT字型鋼:Doppel−T−Stahl)担体でさえも、長さが2〜4メートルの場合には、その自重により、Z方向でのたわみが生じ、要求されるZ方向での位置精度をすでに上回る。さらに、比較的大きなサイズを有し、したがって大質量の担体を採用すると、製造コストと組み立てコストとが莫大になると共に、これは、実際ほぼ取り扱い不能になるとの欠点がある。この種の大質量の担体を移動させるには、非常に大きな加速力および減速力が設けられていなければならない。この種の大質量の担体をそもそも移動することができる速度も、質量が大きくなるにしたがって遅くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許7868488 B2明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明の目的は、基板を並進的に移動させるおよび/または配向させる改良された位置決め装置であって、一方では比較的大きな走行路が可能で、したがって大きなサイズの基板を問題なく取扱うことが可能となる位置決め装置を提供することである。ここで、この位置決め装置は、要求されるサイズにはかかわらず、とりわけ特に大質量の構成要素を使用することもなく、特に位置付けの精度を高くして提供することである。これに加えて、この位置決め装置は特に軽量で単純であるべきである、したがってコスト効率良く製造可能で組み立て可能であるべきである。さらに、この位置決め装置では、個々の構成部品の単純で直観的な保守および解体が可能であるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この課題は、特許請求項1に記載の位置決め装置により、さらにこの位置決め装置を用いて基板を並進的に移動させるおよび/または配向させる、特許請求項10に記載の方法により、ならびに、特許請求項14に記載のコンピュータプログラム製品により達成される。ここで、本発明の有利な構成は、それぞれ、従属特許請求項の対象である。
【0015】
この観点で設けられた位置決め装置は、基板を並進的に移動させるおよび/または配向させるために設けられていて、それに応じて形成されている。この位置決め装置は、このために、移動面(x、y)で伸張する基部を有する。この基部は、この際に、互いに対して平行に配向され、縦方向に伸張し、かつ第1の変位方向を予設定する支持部レールを有する。この位置決め装置には、さらに、担体も属し、この担体は、駆動可能な磁気支持部を用いて、非接触で第1の変位方向に沿って変位可能に、基部にとりわけその支持部レールに沿って変位可能に支持されている。この担体は、磁気支持部を用いて、基部の少なくとも3つの支持部レールに支えられている。
【0016】
換言すれば、この担体は、少なくとも3箇所で基部に支えられている、または、基部に支持されている。この際、基部の少なくとも3つの支持部レールが、第1の変位方向(x)に対して垂直である方向(y)で互いに対して距離をとって配置されている。第1の変位方向(x)とは、この場合、基部の、とりわけ互いに対して平行に配向された支持部レールの縦方向により予設定され、この縦方向と一致する。
【0017】
支持部レールにより予設定される第1の変位方向に対して垂直な方向で3箇所で、担体を基部に支持することにより、本来担体の基部に対する支持を過剰に決定(UEberbestimmung)している。従来の支持部、例えば、ころ軸受または滑り軸受を使用する場合には、この種の過剰な決定をすると、担体が基部に対して相対的に移動する際に、場合によっては、担体を基部に対して傾斜させてしまう。駆動可能な、したがって調整可能な磁気支持部を採用することにより、この種の過剰な決定を問題なく実現することができる。
【0018】
第1の変位方向に対して垂直に少なくとも3つの支持部レールを設けることにより、担体がいわば自立的に構成されている支点間の距離を、明らかにより短くすることができる。基部を少なくとも3つの支持部レールを用いて複数個所で支えることにより、したがって幾何学的な変形、例えば担体のたわみに効果的に対抗することができる。ここで、支持部レールが第1の変位方向に対して垂直な方向で、互いに対してほぼ等距離で配置されていて、外側にある支持部レールが、担体の対向する端部部分を支え、したがって、間にある支持部レールが、担体の間のまたは中央の部分を支える場合、とりわけ有利であることが明らかである。
【0019】
さらに、少なくとも3つの、さらにはそれ以上の支持部レールにより、基部の共振挙動が改良されうる。上下で例えば互いに硬く連結可能でもある複数の支持部レールの使用により、固有の剛性、ひいてはこれらの共振挙動が改良されうるので有利である。
【0020】
本発明のさらなる構成によれば、担体は、少なくとも3つの支持部部分も有し、これらの支持部部分は、縦方向に伸張し、基部の支持部レールに沿って互いに対して平行に配向されていて、これらの支持部部分には、少なくともそれぞれ1つの磁気支持部が配置されている。この少なくとも1つの磁気支持部を用いることにより、各支持部レールは、そのZ位置に関して、すなわち、移動面(x、y)に垂直の方向でないし第1の変位方向(x)に対して垂直方向で様々に位置付けられ、その結果、担体は、磁気支持部を適切に駆動することにより、絶対的にまたは支持部レールに対して相対的に、好ましくは特に高い精度でかつ非常に精確に、水平方向に、すなわち移動面に対して、または、移動面に対して平行に、配向されることができる。
【0021】
さらなる構成によれば、担体の支持部部分には、変位方向で互いに対して距離をとった磁気支持部がそれぞれ少なくとも2つ以上配置されている。これらの磁気支持部も、担体の支持部部分でとりわけ等距離にあることができ、したがって変位方向(x)で等距離で配置されていることができる。少なくとも3つの支持部部分のそれぞれに、変位方向で互いに対して距離をとった磁気支持部が複数個設けられている場合、全体として見ると、担体面に渡って、磁気支持部の二次元のアレイが生じる。
【0022】
磁気支持部、ないし磁気支持部アレイを適切に駆動することにより、担体は基部に対して正確に水平方向に、または、絶対的に水平方向に配向されることができ、したがって、基部の支持部レールに沿って担体を動かすことができる。
【0023】
基部に対して相対的に担体を移動させるために、概して非接触の駆動部が設けられていて、例えば、磁気駆動部を担体に設け、これが、支持部レールにほぼ平行に伸張する固定された磁石帯と協働しうる。
【0024】
さらなる構成によれば、基部と担体との間の距離を、移動面(x,y)に対して垂直であるZ方向で少なくとも局所的に変更するために、磁気支持部は、別々にかつ互いに依存することなく形成されているおよび/またはこれに応じて駆動されうる。磁気支持部に対して相応の目標値を別々に独立的にかけることにより、例えば、支持部部分の一端に配置されている磁気支持部において、該当する支持部部分の対向する端部よりも、より大きいまたはより小さい距離を基部に対して設定して、担体を基部に対して配向させることができる。
【0025】
担体が、変位方向(x)でも、これに対して垂直方向である方向(y)でも、とりわけ移動面(x、y)の全体に渡って、駆動可能または制御可能な複数の磁気支持部を用いて、基部に支持されていることにより、担体を、局所的にすなわち個々の磁気支持部の領域中で可変的に持ち上げ、または、降下させることができ、すなわちZ方向に変位させることができる。この観点では場合によっては生じうる担体および/または基部の幾何学的な起伏を、磁気支持部の適応制御により、効果的に補償し、相殺することができる。
【0026】
このようにして、移動面中の、与えられた精度要件を満足しない担体またはその支持部レールの平面性を、個々の磁気支持部を目標を定めて駆動ないし適応駆動することにより、相殺することがとりわけ可能になる。このようにして、基部が比較的許容誤差を含みかつ不精確な構成であるにもかかわらず、絶対的な座標系に関して予設定された許容誤差限界内で、基部に対して相対的に担体を配向させる、ないし、これに応じて基部に対して相対的に担体を並進的に移動させるまたは変位させることができる。
【0027】
したがって、担体面に渡って分布して設けられた個々の磁気支持部の適応駆動または制御により、基部と、これに設けられている支持部レールとについての幾何学的な許容誤差限界を、有利に下げることができる。このようにして、基部および/または担体の製造および組み立てコストも、重量も低減させることができる。
【0028】
さらなる構成によれば、位置決め装置はさらに計測装置を有し、これが変位方向(x)に沿って担体のZ位置を測定するために形成されている。好ましくは非接触で形成されている計測装置を用いて、場合によっては生じうる基部および担体の要求された目標値からの高さの偏向を測定することができる。担体が、例えば要求された幾何学的な許容誤差のうちの1つに合わない、したがって許容誤差限界を上回る表面輪郭を有する場合、計測装置を用いて、変位方向に沿った、ないし担体の各変位位置についてのこの種の偏向を導出することができ、したがって、これを、考慮されるべき各磁気支持部を駆動するないし磁気をかけるために使用しうる。
【0029】
概してさらに、位置決め装置は、計測装置を用いて導出された担体のZ位置に応じて、磁気支持部を駆動するように形成された制御部を有する。この場合、一方では、位置決め装置の運転開始時に、ある種の較正が行われうる。担体が、基部に対して再現可能に変位可能であるという点を前提とすると、基部ないしその支持部レールの、第1の変位方向に沿った高さの延び、ないし高さの輪郭を一度決定し、その導出されたデータを記憶部中に記憶する場合に十分でありえる。
【0030】
このようにして、基部における担体の第1の変位方向での考えられうる各位置について、各磁気支持部についてまたは少なくともいくつかの磁気支持部について、オフセット信号またはこれに相当する較正値を、較正の経過中に導出することができ、これが、位置決め装置の作動時に、担体位置に関する駆動のため、および磁気支持部の高さ補正のために使用可能である。
【0031】
較正に代えてまたはこれに追加して、計測装置が担体のZ位置を位置決め装置の作動中にも監視することも当然考えられる。担体が、許容誤差のサイズ外の、目標値からは反れたZ位置を採ることが望ましい場合には、この計測装置を用いて、これに応じた目標値の偏向を定量的にまたは定性的に検出することができ、これを、制御部に供給し、かつ基部と担体との間の距離の局所的な制御により、少なくとも1つまたは複数の磁気支持部を用いて、要求された許容誤差サイズを適応的に守るために使用可能である。
【0032】
さらなる構成によれば、基部の支持部レールは、担体の側で、それぞれ断面がL字型である輪郭付き部分を有し、少なくとも3つの支持部レールのこれらのL字型の輪郭付き部分は互いに平行に配向されている。概してこのL字型でY方向に伸張する輪郭付き部分は、支持部レールの、担体側の上方端部で伸張する。このフランジ状またはL字型で支持部レールから突出している輪郭付き部分は、とりわけ、担体においてとりわけ担体の支持部部分において配置されている磁気支持部と協働し、これにより担体が予設定された間隙サイズ内で基部に対して浮遊するように、かつ、基部に沿って変位可能であるように形成されている。
【0033】
さらなる構成によれば、担体の支持部部分も、断面がL字型であるように形成されている。とりわけこの担体の支持部部分は、下方向に、基部の側で突出し、その結果、この支持部分は支持部レールのL字型で突出している輪郭付き部分をこれに対応するように取り囲む。担体の支持部部分に配置されている磁気支持部は、とりわけ、支持部レールの側方に突出するL字型の輪郭付き部分の下向きの、すなわち底面に向かって配向された側と協働する。
【0034】
担体の少なくとも3つの支持部部分と、基部の支持部レールとが、対応して互いにL字型で配向されかつ配置されていることにより、担体の基部への特に単純な組み立ておよび解体が行われうる。組み立てられた状態では、支持部部分のY方向で伸張するアームと、支持部レールとが、Z方向で重なる。
【0035】
L字型のアームの方向へ担体を変位させることにより、Z方向から見ると、このアームの係合をほぼ解除し、その結果、担体を基部に対して比較的小さい側方方向で変位させて、担体を基部から機械的に係合解除し、これにしたがって、担体を上方向へ持ち上げることができる。
【0036】
位置決め装置の通常の使用時に、担体と基部とが自然に係合解除してしまうことを回避するために、例えば、担体には、取り外し可能または構成可能な固定部材が設けられていることができ、これが、少なくとも1つの支持部レールのL字型のアームとは逆側の外側で入り込み、したがって、支持部レールの配向のための担体と基部との相対移動を防ぐ。保守または組み立て目的のために、この種の固定部材は相応に構成され、または解体されうる。
【0037】
さらなる構成によれば、担体自体が、担体レールを少なくとも2つ有し、これらの担体レールは、互いに対して平行に配向され、縦方向に伸張し、かつ、第2の変位方向(y)を予設定する。これらの担体レールには、さらに、台が、さらなる駆動可能な磁気支持部を用いて、第2の変位方向(y)に沿って変位可能に非接触で支持されている。担体と、この担体に対して変位可能である台との間は、担体と基部との間で設けられている支持部に匹敵する支持部が、相応に実装されていることができる。
【0038】
少なくとも3つの担体レールを設けることは、台のサイズを鑑みると、必ずしも必要ではないが、しかし、担体と基部との支持に関連して上に説明したと同様に実装することができる。台が担体自体に第2の変位方向に沿って変位可能に支持されていることにより、この台は、担体に対する適切な変位によっても、基部に対する担体の相応の変位によっても、移動面(x、y)中でそれぞれの位置を採ることができる。
【0039】
台には、さらに、回転盤を設けることができ、その結果、回転盤に保持された基板は、移動面の任意の点に走行するのみならず、移動面中で任意に配向され、ないし回転されることもできる。
【0040】
さらなる態様によれば、本発明は、さらに、上述の位置決め装置を用いて、基板を並進的に移動させるおよび/または配向させる方法に関する。第1の方法工程では、位置決め装置の基部により予設定された移動面に対する、担体のZ位置を、担体の第1の変位方向に沿って導出する。この場合、とりわけ変位方向(x)での担体の各位置について、具体的なZ位置を導出することができる。
【0041】
導出されたこのZ位置は、この際、要求された目標値からの担体の位置の、幾何学的な偏向の尺度である。担体のZ位置を、第1の変位方向(x)に沿って、基部の支持部レールによって予設定された走行経路に渡って導出した後に、さらなる工程中で、すなわち、位置決め装置が運転開始する際に、担体を非接触で第1の変位方向に沿って変位可能に基部で支持する個々の磁気支持部を駆動する。
【0042】
磁気支持部は、この際、従前に導出された担体のZ位置に応じて駆動され、その結果、場合によっては生じうるZ方向での位置許容誤差が補償され、これにしたがって相殺されうる。このようにして、磁気支持部には、担体の各位置に応じて異なって磁気をかけることができ、具体的な変位位置(x)に応じて、較正された、ないし幾何学的な現状に合わせられたZ位置、および、これに伴ってこれに従う担体と基部との間の間隙距離を設定することができる。
【0043】
この方法のさらなる構成によれば、基部についておよび/または担体についても、Z方向での位置または伸張に関する予設定された目標幾何学値からの幾何学的な偏向または許容誤差は、計測装置と結合された制御部を用いて、該当する磁気支持部の適応駆動により補償される。この場合、基部の一般的に存在する構成部品の許容誤差のみならず、支持部の各位置と共に変わりうる負荷に応じた基部のたわみも、同様に補償し、かつ相殺することができる。
【0044】
磁気支持部の適応駆動は、いわば位置決め装置の作動時にオン・ザ・フライ(on−the−fly)で行うことができる。この場合、担体のZ位置は、例えば、上述の計測装置を用いて監視可能である。要求された許容誤差限界を上回る偏向時には、該当する磁気支持部をこれに応じて対抗するように駆動することができる。
【0045】
これに代わるまたはこれを補足する構成では、この場合、基部のZ方向での伸張に関する幾何学形状は、較正の過程で検出され、記憶されることも考えられる。この場合、基部の形状のみならず、基部に接する担体の各位置により生じる基部の形状変化を較正の経過時に検出し、これに応じて記憶することができる。担体が前に記憶したX位置を走行するとすぐに、該当する磁気支持部に、較正の経過中に検出されたオフセット信号または較正信号がかけられると、その結果、担体は、最終的にそのZ位置に関して予設定された許容誤差限界内に保持され、および変位されうる。
【0046】
さらなる構成によれば、担体のZ位置は、非接触で、担体の支持部レールにほぼ平行に配向された少なくとも1つのレーザ光線を用いて、および、担体に配置された検出器により導出される。極端な場合には、ここで、支持部レールが水平方向から反れて配向されていることも考えられる。支持部レールのこの種の幾何学的な偏向は、幾何学的な基準を形成するレーザ光線を用いて、磁気支持部を位置に依存して制御することによりほぼまたは完全に補償することができる。
【0047】
さらなる独立した態様によれば、最後に、上述の位置決め装置を駆動するためのコンピュータプログラム製品が設けられている。概して、制御部中に実装されていて、そのプログラム手段がこの制御部のプロセッサにより実行されるコンピュータプログラム製品は、位置決め装置の基部により予設定された移動面に対して垂直方向で、担体の少なくとも1つのZ位置を、担体の第1の変位方向に沿って導出するプログラム手段を有する。したがって、このプログラム手段は、計測装置により発生させられた信号を処理するために形成されている。
【0048】
さらに、このコンピュータプログラム製品は、担体を非接触で第1の変位方向に沿って変位可能に基部で支持する磁気支持部を駆動するプログラム手段を有する。このプログラム手段は、この場合、磁気支持部を導出された担体のZ位置に応じて、担体の各変位位置に対して駆動するために形成されていて、これにより、担体を、Z位置に関して必要な許容誤差の限界内で保持することができる。
【0049】
ここで、さらに、上述の方法およびコンピュータプログラム製品は、上述の位置決め装置を決まった通りに作動するために形成されている点に注意されたい。その限りにおいて、この位置決め装置に関連して説明された特徴および利点は、同様にこの方法およびこのコンピュータプログラム製品にも該当し、逆も該当する。
【0050】
本発明のさらなる目的、特徴および有利である態様を、図面を参照した実施形態に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】ある位置決め装置の概略的な斜視図である。
図2図1の位置決め装置の断面図である。
図3】2つの異なる位置にある担体を備えた位置決め装置の概略的な側面図であって、磁気支持部を適応駆動していない場合の図である。
図4図3と同等の図示であるが、磁気支持部を適応駆動している場合の図である。
図5】担体に第2の変位方向に沿って可動である台が配置されている、位置決め装置のさらなる実施形態を示す図である。
図6図1〜5の位置決め装置を用いて、基板を並進的移動する方法を、概略的にかつ非常に単純化して示す概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図1の概略図には、位置決め装置10を示すが、この装置は、基部枠部14を備えた基部12を有する。この基部12は、ここで図示された実施形態中では、さらに、3つの支持部レール16、18、20を有するが、これらの支持部レールは、互いに対して平行に配向され、縦方向に伸張し、ないし直線的に形成されていると共に、第1の変位方向(x)を予設定する。これらの支持部レール16、18、20の縦方向端部は、この実施形態では、横断方向の横桁15a、15bを介して構造的に互いに連結されていて、その結果、この基部12は比較的安定したねじれのない構造を有する。とりわけ、支持部レール16、18、20と、これに対して横断方向に連結された横桁15a、15bとは、基部枠部14を形成する。
【0053】
支持部レール16、18、20は、基部枠部14により広げられた移動面(x、y)中に配置されている。方向(y)(この方向は、この移動面(x、y)中にあり、支持部レール16、18、20の縦方向により予設定された第1の変位方向(x)に垂直である)で、支持部レール16、18、20は、互いに対して距離をとって配置されている。この際、各支持部レール16、18、20は、第1の変位方向(x)で可動であると共に基部12に支持された担体30の載置部ないし支持機能を形成する。
【0054】
担体30は、Y方向で、すなわち第1の変位方向(x)に対して垂直の方向で、基部12において少なくとも3箇所で支えられていて、すなわち、両方の外側支持部レール16、20と、中央の支持部レール18とで支えられている。本来基部12への担体30のこの種の支持は、過剰に決定されている。しかし、担体30を基部12に非接触で支持するために磁気支持部40、42、44を使用することにより、この種の過剰な決定は、個々の磁気支持部40、42、44を相応に駆動することにより、ほぼ補償されうる。ここでは担体30に配置されている様々な磁気支持部40、42、44は、図1中では示唆されているのみである。これらの磁気支持部40、42のうちの少なくとも2つを、図2の断面中に明示的に示す。
【0055】
担体30を基部12に支持するために、互いに内側に係合するまたは入り込み合う輪郭付き部分17、19、21が、支持部レール16、18、20にも、担体30にも設けられている。したがって、支持部レール16、18、20は、それぞれ、その上部の、担体30側の端部部分が、断面では、L字型の輪郭付き部分17、19、21を有し、これらが、同時に担体30用の載置部を形成する。
【0056】
水平方向で輪郭付き部分17、19、21から距離をとって、担体30において、この輪郭付き部分に対応して下方向に突出すると共に、L字型の断面で形成された支持部部分32、34、36が形成されている。輪郭付き部分17、19、21ないし支持部部分32、34、36の、それぞれ水平方向で、すなわちXY面中で伸張するアームは、Z方向、すなわち移動面(x、y)に対して垂直方向で、重なっているが、互いに対して距離をとって配置されている。
【0057】
輪郭付き部分17、19、21の上述のアームと、支持部部分32、34、36との間には、図2の断面図中で示すように、磁気支持部40、42、44が配置されている。磁気支持部40、42、44に相応に磁気をかけることにより、Z方向で上方向に作用する力が、支持部部分32、34、36に対してかけられることができ、担体30は、この力にしたがって非接触で基部12から持ち上げられ、この力を介して非接触で浮遊することができる。
【0058】
第1の変位方向(x)に沿った移動のために、基部12には、中央にある支持部レール18にほぼ沿うように駆動レール48が設けられていて、これが担体30の磁気駆動部46と共に、この担体を第1の変位方向(x)に沿って移動させるために協働しうる。
【0059】
担体30を基部12で、第1の変位方向(x)に対して垂直方向で、複数個所で支えるまたは支持するゆえに、担体のY方向での自立する長さを効果的に短くすることができる。このようにして、場合によっては生じうる担体30のたわみに対して、効果的に対抗することができる。
【0060】
複数個所で支えることにより過剰に決定される支持は、個々の磁気支持部40、42、44を適応駆動することにより効果的に補償することができる。図3および4中で提示されているように、とりわけ担体30の縦方向に伸張する支持部部分32、34、36のそれぞれに、第1の変位方向(x)に沿って互いに対して距離をとった磁気支持部40a、40b、40cが複数個配置されているように設けられている。さらに図3中で提示するように、当該支持部レール16が、担体30の側で、ある程度の凸型の湾曲、または、完全に直線である構成から相応の幾何学的な偏向を有する。
【0061】
直線的な延びとは、この場合、参照符号51で引かれた計測装置55のレーザ光線を示唆している。担体30が支持部レール16に沿ってほぼ中央の位置にある場合には、ほぼ水平方向で、したがって正しく配向されているが、この担体が、支持部レール16の右端の方向に変位することにより、この右端で30’で示すように、時としてレーザ光線51により予設定された目標位置から明らかに偏向する。
【0062】
図3中で概略図示した計測装置55は、本実施形態では、レーザ光線51を発生させるために形成されたレーザ50を有し、この場合、レーザ光線51は、支持部レール16にほぼ平行に配向されていて、その限りにおいてZ方向に関する担体30の目標位置をマーキングし、予設定する。さらに、担体30には位置センサ52が配置されていて、これは、担体30が支持部レール16に対して変位している場合に、場合によっては生じうるレーザ光線51に対する担体30の高さの偏向を登録する。
【0063】
センサ52から発生可能なセンサ信号または制御信号は、ここで、制御部54に伝送され、この制御部の側で、該当する支持部部分32の個々の磁気支持部40a、40b、40cを適応駆動することができる。この種の駆動の結果は、この場合図4中で見ることができる。担体30のZ方向での目標値からの偏向を測定することにより、担体30の支持部部分32の個々の磁気支持部40a、40b、40cも、残りの支持部部分34、36の対応するさらなる磁気支持部も、基部12の幾何学的な偏向を補償するために磁気をかけられうる。図4中で右方向に変位した担体30’の位置に基づいて認識可能であるように、この右縁は、該当する磁気支持部、例えば磁気支持部40aを用いて、担体30の元の位置に対して持ち上げられた。
【0064】
例えば、磁気支持部40aは、担体30’と基部12との間の距離dを、第1の変位方向(x)でこの磁気支持部から距離をとった磁気支持部40cにおけるこの距離よりも明らかに大きくなるように設定することができる。末端効果としては、磁気支持部を位置に応じて適応駆動することにより、担体30は常に、Z方向に関する必要な許容誤差の限界内で保持され、これに応じて、基部12に対して相対的に動かされる。
【0065】
図5の構成では、位置決め装置10のさらなる構成を示すが、このさらなる構成では、担体30には、第1の変位方向(x)で互いに対して距離をとった2つの担体レール60、62が設けられていて、これらが、Y方向、すなわち、第1の変位方向(x)に対して垂直方向で、したがって第2の変位方向(y)に沿って伸張する。担体レール60、62の間には、台70が、Y方向で、示唆されているのみの少なくとも2つの磁気支持部72、74を用いて非接触で変位可能である。この台70には、さらに回転盤76が設けられていることができ、この回転盤76が、これに配置されていて、この図では明示的には示されていない基板を移動面(x、y)中で回転ないし配向させることも可能である。
【0066】
担体30の磁気支持部40、42、44の適応駆動は、台70の磁気支持部72、74にも同様に転用可能である。
【0067】
最後に、図6では、位置決め装置10を用いて基板を並進的に移動させるおよび/または配向させる方法の経過を、非常に単純化して提示する。第1の工程100では、まず、担体30の、基部12により予設定された移動面(x、y)までのZ位置を導出する。この位置は、基部に対して相対的に、および、例えばレーザ光線51により予設定された基準に対しても相対的に生じうる。導出されたZ位置に応じて、続く工程102中で、少なくとも1つの磁気支持部40、42、44が、場合によっては生じうる担体のZ方向の幾何学的な偏向を補償するために駆動されうる。これにしたがって、この方法は、再び工程100に戻り、第1回目に方法を終了したことに対してX方向で変位した担体について同様の制御を行うことができる。
【0068】
これとは異なり、担体30が支持部レール16、18、20に沿って進みうるすべての位置を継続して進み、各位置において、担体30のZ位置に関する偏向を基準51に対して導出することも当然考えられる。この種のデータセットは、制御部54の記憶部中に記憶させ、担体が該当する位置を新たに進む場合には、個々の磁気支持部40、42、44の許容誤差を補償する駆動のために、これを読みだすことができる。
【符号の説明】
【0069】
10 位置決め装置
12 基部
14 基部枠部
15a 横桁
15b 横桁
16 支持部レール
17 輪郭付き部分
18 支持部レール
19 輪郭付き部分
20 支持部レール
21 輪郭付き部分
30 担体
32 支持部部分
34 支持部部分
36 支持部部分
40 磁気支持部
40a 磁気支持部
40b 磁気支持部
40c 磁気支持部
42 磁気支持部
44 磁気支持部
46 磁気駆動部
48 駆動レール
50 レーザ
51 レーザ光線
52 センサ
54 制御部
55 計測装置
60 担体レール
62 担体レール
70 台
72 磁気支持部
74 磁気支持部
76 回転盤
図1
図2
図3
図4
図5
図6