特許第6244795号(P6244795)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6244795
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】投射用ズームレンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20171204BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20171204BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   G02B15/20
   G02B13/18
   G03B21/00 F
【請求項の数】4
【全頁数】53
(21)【出願番号】特願2013-209678(P2013-209678)
(22)【出願日】2013年10月4日
(65)【公開番号】特開2014-142596(P2014-142596A)
(43)【公開日】2014年8月7日
【審査請求日】2016年2月8日
(31)【優先権主張番号】特願2012-289152(P2012-289152)
(32)【優先日】2012年12月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100127111
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100067873
【弁理士】
【氏名又は名称】樺山 亨
(74)【代理人】
【識別番号】100090103
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 章悟
(72)【発明者】
【氏名】窪田 高士
【審査官】 殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−211102(JP,A)
【文献】 特開2010−211056(JP,A)
【文献】 特開2007−286233(JP,A)
【文献】 特開2012−189971(JP,A)
【文献】 特開2006−039034(JP,A)
【文献】 特開2012−063568(JP,A)
【文献】 特開2006−058584(JP,A)
【文献】 特開平08−086964(JP,A)
【文献】 特開2005−049843(JP,A)
【文献】 特開平04−116613(JP,A)
【文献】 特開2013−024965(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 − 17/08
G02B 21/02 − 21/04
G02B 25/00 − 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバーガラスを有する画像表示素子に表示される画像を被投射面に投射して拡大表示させる画像表示装置に用いられる投射用ズームレンズであって、
拡大側から縮小側へ向かって第1レンズ群乃至第5レンズ群を配してなる5レンズ群構成であり、
第1レンズ群は、負の屈折力を有し、
第2レンズ群は、負の屈折力を有し、
第3レンズ群は、正の屈折力を有し、
前記第3レンズ群および前記第5レンズ群のうちの一方は1枚のレンズで構成され、
広角端から望遠端への変倍の際、前記第1レンズ群は固定であり、前記第2レンズ群ないし第5レンズ群が移動して、隣り合うレンズ群との間隔が変化し、
前記画像表示装置の投射距離が1600(mm)のときの、最も縮小側の第5レンズ群の最も縮小側のレンズ面から前記画像表示素子の前記カバーガラスの拡大側の面までの広角端における実距離:Bf、広角端における焦点距離:Fw、第1レンズ群の焦点距離:F1、第5レンズ群の最も縮小側のレンズの有効径:D5が、条件:
(1) 1.9≦Bf/Fw
(2) 1.2<|F1|/Fw<3.5
(6) 0.4<D5/Bf<0.6
を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。
【請求項2】
請求項1に記載の投射用ズームレンズにおいて、
第1レンズ群と第2レンズ群の広角端の合成焦点距離:Fw1−2、広角端での第2レンズ群の最も縮小側の面から第3レンズ群の最も拡大側の面までの距離:D2G−3Gが、条件:
(3) 0.8<|Fw1−2|/D2G−3G<2.0
を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の投射用ズームレンズにおいて、
第3レンズ群、または第4レンズ群の屈折力の絶対値が大きい方のレンズ群の焦点距離:F3o4、広角端における焦点距離:Fwが、条件:
(4) 0.35<Fw/F3o4<0.70
を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。
【請求項4】
請求項1乃至3の任意の1に記載の投射用ズームレンズにおいて、
前記画像表示装置の投射距離が1600(mm)のときの最も縮小側の第5レンズ群の最も縮小側のレンズ面から前記画像表示素子の前記カバーガラスの拡大側の面までの実距離:Bf、前記投射距離が1600(mm)のときの第1レンズ群の最も拡大側のレンズ面から画像表示素子までの距離:OALが、条件:
(5) 4.0<OAL/Bf<5.0
を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は投射用ズームレンズに関する。
【背景技術】
【0002】
装置前方のスクリーン上に拡大画像を投射するフロント投射型のプロジェクタ装置は、企業でのプレゼンテーション用や学校での教育用、家庭用に近年広く普及している。
【0003】
また、近来、投射用ズームレンズには「高倍率であり、かつ広角であること」が要請されるようになってきている。
【0004】
このような要請に沿うものとして、特許文献1、2に記載されたものが知られている。
【0005】
特許文献1記載の投射用ズームレンズは、負・負・正・負・正の5レンズ群構成で、変倍時の収差も十分抑えられているが、広角端の半画角:ωwは30°に留まっている。
【0006】
特許文献2記載の投射用ズームレンズは、負・負・正・正・正の5レンズ群構成で、収差も十分に抑えられているが、広角端の半画角:ωwは20.8°に留まっている。
【0007】
一般に、「画像の投射に用いられるレンズ」では、結像光線として「斜光線」が用いられる点で、カメラ用の撮影レンズ系と異なる。
カメラ用の撮影レンズでは、レンズの有効領域を全て使用可能である。
しかし、画像の投射に用いられるレンズでは、投射画像が斜光線により結像されるため、画像投射領域として利用できる範囲は、レンズの有効領域の一部である。
【0008】
このため、画像を投射される被投射面を大面積化するためには、投射用ズームレンズの広角化が必要である。
【0009】
また、近時は、プロジェクタ装置の投射距離を小さくし、プロジェクタ装置を被投射面に「より近づけて配置」することが強く要請されている。
【0010】
このような被投射面への近接配置で、且つ、大面積の被投射面を実現するためにも、投射用ズームレンズには、さらなる広角化が望まれる。
【0011】
また、種々のライトバルブへの適用可能性の面からすると、投射用ズームレンズはバックフォーカスが大きいことが好ましい。
【0012】
種々のライトバルブへの適用可能性と、広角という面を考えると、バックフォーカス:Bfと、広角端における全系の焦点距離:Fwとの比:Bf/Fwが重要なパラメータとなる。
【0013】
この点から、前記特許文献1、2に記載された投射用ズームレンズを見ると、パラメータ「Bf/Fw」は、特許文献1では0.72程度、特許文献2では1.76程度である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
この発明は、第1レンズ群乃至第3レンズ群のパワー配置が「負・負・正」の5レンズ群タイプで、「Bf/Fw」を大きく設定することと光学性能の両立を可能とする広角の投射用ズームレンズの実現を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この発明の投射用ズームレンズは、カバーガラスを有する画像表示素子に表示される画像を被投射面に投射して拡大表示させる画像表示装置に用いられる投射用ズームレンズであって、拡大側から縮小側へ向かって第1レンズ群乃至第5レンズ群を配してなる5レンズ群構成であり、第1レンズ群は、負の屈折力を有し、第2レンズ群は、負の屈折力を有し、第3レンズ群は、正の屈折力を有し、前記第3レンズ群および前記第5レンズ群のうちの一方は1枚のレンズで構成され、広角端から望遠端への変倍の際、前記第1レンズ群は固定であり、前記第2レンズ群ないし第5レンズ群が移動して、隣り合うレンズ群との間隔が変化し、前記画像表示装置の投射距離が1600(mm)のときの、最も縮小側の第5レンズ群の最も縮小側のレンズ面から前記画像表示素子の前記カバーガラスの拡大側の面までの広角端における実距離:Bf、広角端における焦点距離:Fw、第1レンズ群の焦点距離:F1、第5レンズ群の最も縮小側のレンズの有効径:D5が、条件:
(1) 1.9≦Bf/Fw
(2) 1.2<|F1|/Fw<3.5
(6) 0.4<D5/Bf<0.6
を満足することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
この発明の投射用ズームレンズは、広角であり、かつ、「Bf/Fw」を大きく設定することと光学性能の両立を可能としている。
なお、以下において「〜」は「乃至」を略した記号である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例1の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図2】実施例1の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図3】実施例2の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図4】実施例2の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図5】実施例3の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図6】実施例3の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図7】実施例4の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図8】実施例4の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図9】実施例5の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図10】実施例5の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図11】実施例6の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図12】実施例6の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図13】実施例7の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図14】実施例7の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図15】実施例8の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図16】実施例8の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図17】実施例9の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図18】実施例9の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図19】実施例10の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図20】実施例10の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図21】実施例11の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図22】実施例11の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図23】実施例12の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図24】実施例12の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図25】実施例13の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図26】実施例13の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図27】実施例14の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。
図28】実施例14の投射用ズームレンズの収差曲線図である。
図29】画像表示装置としてのプロジェクタ装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、発明の実施の形態を説明する。
【0019】
この発明のズームレンズは、前記の如く「投射用ズームレンズ」である。
前述の如く、「投射用のレンズ」は結像光線が「斜光線」であり、この発明の投射用ズームレンズも、投射画像を結像する投射用光束としては「斜光線の光束」が用いられる。
【0020】
図1図3図5図7図9図11図13図15図17図19図21図23図25図27に、投射用ズームレンズの実施の形態を14例示す。なお、図7に示す投射用ズームレンズは、第3レンズ群、第5レンズ群ともに、複数のレンズで構成されており、この発明の投射用ズームレンズとは構成がことなる「参考例」であるが、煩雑をさけるため、以下においては「実施の形態」として説明する。
【0021】
これらの実施の形態のズームレンズは、この順に、後述する具体的な実施例1〜14に相当する。図7に示す構成の投射用ズームレンズは、前記参考例の具体例であるが、以下においては、実施例4として説明する。
前記各図において、図の左方が「拡大側」、右方が「縮小側」である。繁雑を避けるために、これらの図において符号を共通化する。
前記各図において、符号G1は第1レンズ群、符号G2は第2レンズ群、符号G3は第3レンズ群、符号G4は第4レンズ群、符号G5は第5レンズ群をそれぞれ示す。
【0022】
また、個々のレンズについては、第iレンズ群Gi中において、拡大側から数えてj番目のレンズをLijで示す。
【0023】
即ち、前記各図に実施の形態を示す投射用ズームレンズは、拡大側から縮小側へ向かって第1レンズ群G1〜第5レンズ群G5を配してなる5レンズ群構成である。
【0024】
また、第3レンズ群G3以下に「開口絞り」が配置されている。
【0025】
さらに、前記各図において、符号CGは「画像表示素子(ライトバルブ)のカバーガラス」を示す。
これら実施の形態・実施例において、ライトバルブとしては「微小ミラーデバイスであるDMD」を想定しているが、勿論、ライトバルブがこれに限定される訳ではない。
【0026】
前記各図の、上段の図は「広角端におけるレンズ群配置(広角と表示)」を示し、下段の図は「望遠端におけるレンズ群配置(望遠と表示)」を示す。
【0027】
また、これ等の図における上段の図と下段の図の間に描かれた矢印は、広角端から望遠端への変倍の際の、第2レンズ群G2〜第5レンズ群G5の変移の方向を示す。
第1レンズ群G1は、変倍に際して固定される。
【0028】
前記各図に実施の形態を示す投射用ズームレンズにおいて、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とはともに負の屈折力を有し、第3レンズ群は正の屈折力を有する。
第4レンズ群G4、第5レンズ群G5の屈折力は,第4レンズ群が正で、第5レンズ群が「正または負」であることができる。
第4レンズ群G4、第5レンズ群G5の屈折力はまた、第4レンズ群が負で、第5レンズ群が「正または負」であることができる。
即ち、第4、第5レンズ群G4、G5の屈折力は「正・負」、「正・正」、「負・負」、「負・正」の組み合わせが可能である。
なお、以下において、正の屈折力を持つレンズ群を「正群」とも称し、負の屈折力を持つレンズ群を「負群」とも称する。
【0029】
条件(1)は、「大きなバックフォーカスと短い焦点距離」を両立させる条件である。 条件(1)から明らかなように、全系の焦点距離が最短となる広角端において、縮小側の主点位置を第5レンズ群の最も縮小側のレンズ面よりも縮小側に位置させている。
なお、バックフォーカスは、上述の如く、投射距離が1600(mm)のときの、最も縮小側の第5レンズ群の最も縮小側のレンズ面から画像表示素子のカバーガラスの拡大側の面までの広角端における実距離:Bfであり、広角端における焦点距離:Fwは、投射距離が1600(mm)のときの焦点距離である。
【0030】
条件(1)の下限を超えると、広角端における焦点距離に対して、バックフォーカスが小さくなり、投射用ズームレンズと照明ボックスのレイアウトが困難になりやすい。
【0031】
特に、実施例に示すような「34度を超える広画角の領域」では前記レイアウトの困難性が大きい。
【0032】
ライトバルブとして3枚の液晶パネルを用いるような場合でも、色合成プリズムの配置のために大きなバックフォーカスが必要となるので、レイアウトの困難性は同様である。
【0033】
条件(2)は、「光学性能が良好で大きなバックフォーカス」を両立させるための条件である。
【0034】
条件(2)の下限を超えると、より大きなバックフォーカスを得ることができるが、第1レンズ群の屈折力が大きくなり、像面湾曲が大きく発生しがちになる為望ましくない。
【0035】
条件(2)の上限を超えると、像面湾曲、コマ収差は良好になるが、バックフォーカスが小さくなるため、望ましくない。
【0036】
この発明の投射用ズームレンズは、上記条件(1)、(2)とともに、以下の条件:
(6) 0.4 < D5/Bf <0.6
を満足する。
この発明の投射用ズームレンズはまた、上述した構成に加えて下記条件(3)〜(5)の1以上を満足させることにより、さらに良好な性能を実現できる。
【0037】
(3) 0.8 < |Fw1−2|/D2G−3G < 2.0
(4) 0.35 < Fw/F3o4 < 0.70
(5) 4.0 < OAL/Bf < 5.
件(3)〜(6)におけるパラメータの各記号は以下の通りである。
【0038】
「Fw1−2」は、第1レンズ群と第2レンズ群の広角端の合成焦点距離である。
【0039】
「D2G−3G」は、広角端での第2レンズ群の最も縮小側の面から第3レンズ群の最も拡大側の面までの距離である。
【0040】
「F3o4」は、第3レンズ群、または第4レンズ群の屈折力の絶対値が大きい方のレンズ群の焦点距離である。「Fw」は、広角端における焦点距離である。
【0041】
「OAL」は、投射距離が1600(mm)のときの第1レンズ群の最も拡大側のレンズ面から画像表示素子までの距離である。「Bf」は、バックフォーカスである。
【0042】
また「D5」は、第5レンズ群の最も縮小側のレンズの有効径である。
条件(3)は、「光学性能が良好で広角端の短い焦点距離」を実現させるために有効な条件である。
【0043】
条件(3)の下限を超えると、より短い焦点距離を達成できるが、像面湾曲とコマ収差が過大に成り易い。
【0044】
条件(3)の上限を超えると、像面湾曲、コマ収差は良好になるが、短い焦点距離を達成できなく成り易い。
【0045】
条件(4)は、「コンパクト性と大きなバックフォーカス」を両立させるための条件である。第3レンズ群または第4レンズ群の正レンズ群はバリエータとしての役割がある。
【0046】
条件(4)の下限を超えると、第3レンズ群または第4レンズ群の屈折力が大きくなり、バックフォーカスが短く成り易い。
【0047】
条件(4)の上限を超えると、バックフォーカスは大きくなるが、コンパクト性に欠けるレンズと成り易い。
【0048】
条件(5)は、「コンパクト性と大きなバックフォーカス」を両立させる条件である。
【0049】
条件(5)の下限を超えると、第1レンズ群〜第5レンズ群の屈折力(絶対値)が大きくなり、変倍に際して「像面湾曲とコマ収差」を良好に保つことが困難となりやすい。
【0050】
条件(5)の上限を超えると、各レンズ群の屈折力が小さくなり、レンズ全長が大きくなり、コンパクト性の確保が困難と成り易い。
【0051】
条件(6)は、バックフォーカスと「最も縮小側のレンズのレンズ径」のサイズを最適化させた条件である。
【0052】
照明ボックスや液晶パネル等の、画像表示素子に関連した構成物と投射用ズームレンズとのレイアウトの容易性に関する条件である。
【0053】
条件(6)が満足されると、照明ボックスや色合成プリズム等と投射用ズームレンズのレイアウトが容易である。
【0054】
条件(6)の範囲外では、前記レイアウトが困難と成り易い。
第4レンズ群の屈折力を「負」として投射用ズームレンズを構成する場合、上記の条件(1)、(2)の範囲のうち、以下の条件:
(1A) 2.68 ≦ Bf/Fw
(2A) 3.2 < |F1|/Fw < 3.5
を満足するのがよい。
この場合には、以下の条件(3A)乃至(6A)の1以上を満足するのがよい。これら条件(1A)乃至(6A)は条件(1)乃至(6)の範囲内である。
(3A) 0.9 < |Fw1−2|/D2G−3G < 1.1
(4A) 0.5 < Fw/F3o4 < 0.6
(5A) 4.90 < OAL/Bf < 4.95
(6A) 0.5 < D5/Bf <0.6 。
条件(3A)乃至(6A)のパラメータは、条件(3)乃至(6)のパラメータと同一である。
第4レンズ群を負群として投射用ズームレンズを構成する場合には、条件(1A)および(2A)満足させ、さらには、条件(3A)乃至(6A)の1以上を満足させることにより、条件(1)乃至(6)の果たす役割を、同様に機能させることができる。
第4レンズ群の屈折力を「正」として投射用ズームレンズを構成する場合、上記の条件(1)、(2)の範囲のうち、以下の条件:
(1B) 1.9 ≦ Bf/Fw
(2B) 1.2 < |F1|/Fw < 2.1
を満足するのがよい。
この場合には、以下の条件(3B)乃至(6B)の1以上を満足するのがよい。これら条件(1B)乃至(6B)は条件(1)乃至(6)の範囲内である。
(3B) 0.8 < |Fw1−2|/D2G−3G < 1.5
(4B) 0.35 < Fw/F3o4 < 0.70
(5B) 4.0 < OAL/Bf < 4.7
(6B) 0.4 < D5/Bf <0.6 。
条件(3B)乃至(6B)の各パラメータは、条件(3)乃至(6)のパラメータと同一である。
第4レンズ群を正群として投射用ズームレンズを構成する場合には、条件(1B)および(2B)満足させ、さらには、条件(3B)乃至(6B)の1以上を満足させることにより、条件(1)乃至(6)の果たす役割を、同様に機能させることができる。
【0055】
ズームレンズの具体的な実施例を挙げる前に、図29を参照して、プロジェクタ装置の1形態を簡単に説明する。
【0056】
図29に示すプロジェクタ装置1は、ライトバルブ3として、微小ミラーデバイスであるDMDを採用した例である。
【0057】
プロジェクタ装置1は、照明系2と、ライトバルブであるDMD3と、投射用ズームレンズ4とを有する。照明系2は上に「照明ボックス」と記載したものの1例である。
【0058】
投射用ズームレンズ4としては、請求項1〜4の任意の1に記載されたもの、具体的には実施例1〜3、5〜14の何れかのものを用いる。
【0059】
照明系2から「RGB3色の光」を時間的に分離してDMD3に照射し、各色光が照射されるタイミングで個々の画素に対応するマイクロミラーの傾斜を制御する。
【0060】
このようにしてDMD3に「投射されるべき画像」が表示され、該画像により強度変調された光が、投射用ズームレンズ4で拡大され、スクリーン5に拡大投射される。
【0061】
マイクロミラーの傾斜角は±10度程度となっており、傾斜角の切換により、有効な反射光(有効光)と無効な反射光(無効光)を切り替える。
微小ミラーデバイスをライトバルブとして用いる場合、投射用ズームレンズは、上記有効光を良好に取り込むとともに、無効光を出来る限り取り込まないことが必要である。
【0062】
この必要性に応じるために、投射用ズームレンズは「マイクロミラーをアレイ配列した画像表示面の法線方向」に配置されるのが好ましい。
【0063】
このような投射用ズームレンズの配置では、照明系の光源を、投射用ズームレンズに隣接させて設置する必要がある。
【0064】
このため、投射用ズームレンズの縮小側部分が、画像表示面に対して照明光を遮光しないように、投射用ズームレンズのライトバルブ側のレンズ径を小さくする必要がある。
【0065】
照明系2は、光源21、コンデンサーレンズCL、RGBカラーホイールCW、ミラーMを備えており、これを配置するスペースを「ある程度大きく確保」する必要がある。
【0066】
このため、照明系2からDMD3に入射させる照明光の入射角をある程度大きくする必要がある。
投射用ズームレンズ4と照明系2のスペースの上記の如き関係上、投射用ズームレンズ4のバックフォーカスをある程度確保する必要がある。
【0067】
照明系2は、光源21、コンデンサーレンズCL、RGBカラーホイールCW、ミラーMを備えており、これを配置するスペースを「ある程度大きく確保」する必要がある。
【0068】
このため、照明系2からDMD3に入射させる照明光の入射角をある程度大きくする必要がある。
投射用ズームレンズ4と照明系2のスペースの前記の如き関係上、ズームレンズ4のバックフォーカスをある程度確保する必要がある。
【0069】
なお、コンデンサーレンズCL、RGBカラーホイールCWとミラーMとは「照明光学系」を構成する。
【0070】
実施例1〜14の投射用ズームレンズでは、広角端から望遠端への変倍に際して、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5が拡大側に移動する。
従って、変倍中においてもバックフォーカスは十分に大きく確保される。
【実施例】
【0071】
以下に、この発明の投射用ズームレンズの具体的な実施例を14例挙げる。
【0072】
各実施例における記号の意味は以下の通りである。
F:光学系全体の焦点距離
Fno:開口数
R:曲率半径(非球面にあっては「近軸曲率半径」)
D:面間隔
Nd:屈折率
Vd:アッベ数
BF:バックフォーカス 。
【0073】
非球面は、周知の次式により表される。
【0074】
X=(H/R)/[1+{1−K(H/r)}1/2
+C4・H+C6・H+C8・H+C10・H10+・・・ 。
【0075】
この式において、Xは「面頂点を基準としたときの光軸からの高さHの位置での光軸方向の変位」、Kは「円錐係数」、C4、C6、C8、C10・・は非球面係数である。
【0076】
「実施例1」
実施例1の投射用ズームレンズは、図1に示したものである。
【0077】
図1に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
【0078】
第3レンズ群G3は1枚のレンズL31で構成され,第4レンズ群G4は2枚のレンズL41とL42で構成されている。
【0079】
第5レンズ群G5は4枚のレンズL51〜L54で構成されている。
【0080】
前述の如く、ライトバルブとしてはDMDが想定され、DMDはカバーガラスCGを有する。
【0081】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0082】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹面を向けた負レンズL12、縮小側に凹の負メニスカスレンズL13で構成されている。
【0083】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、両凹レンズL22、縮小側に凸の正メニスカスレンズL23、拡大側に凹の負メニスカスレンズL24で構成されている。
【0084】
正メニスカスレンズL23と負メニスカスレンズL24は接合されている。
【0085】
第3レンズ群G3は正群で、1枚の両凸レンズL31で構成されている。
第4レンズ群G4は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL41、拡大側に凸の正メニスカスレンズL42で構成されている。
【0086】
第5レンズ群G5は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL51、両凸レンズL52、拡大側に凹の負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている(負−正−負−正)。
【0087】
負メニスカスレンズL51と両凸レンズL52とは接合されている。
【0088】
なお、実施例1〜14に関する説明において、「両凸レンズ」は正レンズの1形態であり、「両凹レンズ」は負レンズの1形態である。
【0089】
実施例1の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0090】
F=13.0〜19.6mm、Fno=2.55〜3.34、ωw=42.1°
実施例のデータを表1に示す。
【0091】
【表1】
【0092】
表1において、面番号は拡大側から数えた面の番号であり、開口絞りの面(表中の面番号:20)、カバーガラスCGの面(表中の面番号:28、29)を含む。
【0093】
また、表中における「INF」は、曲率半径が無限大であることを示す。さらに、「*」は、この記号が付された面が「非球面」であることを示す。
【0094】
これらの事項は、実施例2以下の各実施例においても同様である。
【0095】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表2に示す。
【0096】
【表2】
【0097】
表1において、S6、S13、S15、S20は、変倍に際して変化するレンズ群間隔を表す。
【0098】
投射距離を1600mmとしたときの、前記レンズ群間隔を、広角端・中間・望遠端について、表3に示す。
【0099】
【表3】
【0100】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表4に示す。
【0101】
【表4】
【0102】
図2に、実施例1の収差図を示す。
図2の上段は「広角端(広角と表示)」、中段は「中間焦点距離(中間と表示)、下段は「望遠端(望遠と表示)」の収差を示している。
【0103】
各段の収差図において、左側の図は「球面収差」、中央の図は「非点収差」、右側の図は「歪曲収差」である。
【0104】
「球面収差」の図におけるR、G、Bはそれぞれ、波長:R=625nm、G=550nm、B=460nmを表す。
「非点収差」の図における「T」はタンジェンシアル、「S」はサジタルの各光線に対するものであることを示す。
【0105】
なお、非点収差および歪曲収差については、波長:550nmについて示す。
【0106】
収差図におけるこれ等の表示は以下の実施例2〜14の収差図においても同様である。
【0107】
「実施例2」
実施例2の投射用ズームレンズは、図3に示したものである。
【0108】
図3に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
第3レンズ群G3は1枚のレンズL31で構成され、第4レンズ群G4はレンズL41とL42で構成され、第5レンズ群G5はレンズL51〜L54で構成されている。
【0109】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0110】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹面の負レンズL12、縮小側に凹の負メニスカスレンズL13から構成されている。
【0111】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、両凹レンズL22、縮小側に凸の正メニスカスレンズL23、拡大側に凹の負メニスカスレンズL24で構成されている。
【0112】
正メニスカスレンズL32と負メニスカスレンズL24は接合されている。
【0113】
第3レンズ群G3は正群で、1枚の両凸レンズL31で構成されている。
【0114】
第4レンズ群G4は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL41、拡大側の凸面の曲率が大きい両凸レンズL42で構成されている。
【0115】
第5レンズ群G5は負群で、両凹レンズL51、両凸レンズL52、拡大側に凹の負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている。
【0116】
両凹レンズL51と両凸レンズL52は接合されている。
【0117】
実施例2の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0118】
F=13.0〜19.6mm、Fno=2.55〜3.34、ωw=42.1°
実施例2のデータを表5に示す。
【0119】
【表5】
【0120】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表6に示す。
【0121】
【表6】
【0122】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S6、S13、S15、S20を、広角端・中間・望遠端について、表7に示す。
【0123】
【表7】
【0124】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表8に示す。
【0125】
【表8】
【0126】
図4に、実施例2の収差図を図2に倣って示す。
【0127】
「実施例3」
実施例3の投射用ズームレンズは、図5に示したものである。
【0128】
図5に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
第3レンズ群G3はレンズL31で構成され、第4レンズ群G4はレンズL41とL42で構成され、第5レンズ群G5はレンズL51〜L54で構成されている。
【0129】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0130】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹面の負レンズL12、縮小側に凹面の負メニスカスレンズL13で構成されている。
【0131】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、両凹レンズL22、縮小側に凸の正メニスカスレンズL23、拡大側に凹の負メニスカスレンズL24で構成されている。
【0132】
正メニスカスレンズL23と負メニスカスレンズL24は接合されている。
【0133】
第3レンズ群G3は正群で、1枚の両凸レンズL31で構成されている。
【0134】
第4レンズ群G4は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL41、両凸レンズL42で構成されている。
【0135】
第5レンズ群G5は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL51、両凸レンズL52、拡大側に凹の負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている。
【0136】
負メニスカスレンズL51と両凸レンズL52は接合されている。
【0137】
実施例3の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0138】
F=13.0〜19.6mm、Fno=2.55〜3.34、ωw=42.1°
実施例3のデータを表9に示す。
【0139】
【表9】
【0140】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表10に示す。
【0141】
【表10】
【0142】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S6、S13、S15、S20を、広角端・中間・望遠端について、表11に示す。
【0143】
【表11】
【0144】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表12に示す。
【0145】
【表12】
【0146】
図6に、実施例3の収差図を図2に倣って示す。
【0147】
「実施例4」
実施例4の投射用ズームレンズは、図7に示したものである。
【0148】
図7に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
第3レンズ群G3はレンズL31とL32で構成され、第4レンズ群G4はレンズL41で構成され、第5レンズ群G5はレンズL51〜L54で構成されている。
【0149】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0150】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹の負メニスカスレンズL12、縮小側に凹の負メニスカスレンズL13で構成されている。
【0151】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、両凹レンズL22、縮小側に凸の正メニスカスレンズL23、拡大側に凹の負メニスカスレンズL24で構成されている。
正メニスカスレンズL23と負メニスカスレンズL24は接合されている。
【0152】
第3レンズ群G3は正群で、両凸レンズL31、拡大側に凸の正メニスカスレンズL32で構成されている。
【0153】
第4レンズ群G4は正群で、両凸レンズL41で構成されている。
【0154】
第5レンズ群G5は負群で、縮小側に凹の負メニスカスレンズL51、両凸レンズL52、拡大側に凹の負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている。
【0155】
負メニスカスレンズL51と両凸レンズL52は接合されている。
【0156】
実施例4の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0157】
F=13.0〜19.6mm、Fno=2.55〜3.34、ωw=42.1°
実施例4のデータを表13に示す。
【0158】
【表13】
【0159】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表14に示す。
【0160】
【表14】
【0161】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S6、S13、S17、S20を、広角端・中間・望遠端について、表15に示す。
【0162】
【表15】
【0163】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(4)のパラメータの値を、表16に示す。
【0164】
【表16】
【0165】
図8に、実施例4の収差図を図2に倣って示す。
【0166】
「実施例5」
実施例5の投射用ズームレンズは、図9に示したものである。
【0167】
図9に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
【0168】
第3レンズ群G3は1枚のレンズL31で構成され、第4レンズ群G4は1枚のレンズL41で構成され、第5レンズ群G5はレンズL51〜L54で構成されている。
【0169】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0170】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹面の負レンズL12、縮小側に凹の負メニスカスレンズL13で構成されている。
【0171】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、両凹レンズL22、縮小側に凸の正メニスカスレンズL23、拡大側に凹の負メニスカスレンズL24で構成されている。
正メニスカスレンズL23と負メニスカスレンズL24は接合されている。
【0172】
第3レンズ群G3は正群で、1枚の両凸レンズL31で構成されている。
【0173】
第4レンズ群G4は正群で、1枚の両凸レンズL41で構成されている。
【0174】
第5レンズ群G5は負群で、両凹レンズL51、両凸レンズL52、拡大側に凹の負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている。
【0175】
両凸レンズL51と両凹レンズL52は接合されている。
【0176】
実施例4の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0177】
F=13.0〜19.6mm、Fno=2.55〜3.35、ωw=42.1°
実施例5のデータを表17に示す。
【0178】
【表17】
【0179】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表18に示す。
【0180】
【表18】
【0181】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S6、S13、S15、S18を、広角端・中間・望遠端について、表19に示す。
【0182】
【表19】
【0183】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表20に示す。
【0184】
【表20】
【0185】
図10に、実施例5の収差図を図2に倣って示す。
【0186】
「実施例6」
実施例6の投射用ズームレンズは、図11に示したものである。
【0187】
図11に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
【0188】
第3レンズ群G3は1枚のレンズL31で構成され、第4レンズ群G4はL41とL42で構成され、第5レンズ群G5はレンズL51〜L54で構成されている。
【0189】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0190】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹面の負レンズL12、縮小側に凹の負メニスカスレンズL13で構成されている。
【0191】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、縮小側に凹の負メニスカスレンズL22、正メニスカスレンズL23、負メニスカスレンズL24で構成されている。
【0192】
正メニスカスレンズL23は「縮小側に凸」、負メニスカスレンズL24は「拡大側に凹」であり、これ等正負のメニスカスレンズL23、L24は接合されている。
【0193】
第3レンズ群G3は正群で、1枚の両凸レンズL31で構成されている。
【0194】
第4レンズ群G4は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL41、両凸レンズL42で構成されている。
【0195】
第5レンズ群G5は正群で、両凹レンズL51、両凸レンズL52、拡大側に凹の負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている。
【0196】
両凹レンズL51と両凸レンズL52は接合されている。
【0197】
実施例6の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0198】
F=13.0〜19.6mm、Fno=2.58〜3.24、ωw=42.1°
実施例6のデータを表21に示す。
【0199】
【表21】
【0200】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表22に示す。
【0201】
【表22】
【0202】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S6、S13、S15、S20を、広角端・中間・望遠端について、表23に示す。
【0203】
【表23】
【0204】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表24に示す。
【0205】
【表24】
【0206】
図12に、実施例6の収差図を図2に倣って示す。
【0207】
「実施例7」
実施例7の投射用ズームレンズは、図13に示したものである。
【0208】
図13に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
【0209】
第3レンズ群G3は1枚のレンズL31で構成され、第4レンズ群G4はレンズL41とL42で構成され、第5レンズ群G5はレンズL51〜L54で構成されている。
【0210】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0211】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹面の負レンズL12、縮小側に凹面の負メニスカスレンズL13で構成されている。
【0212】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、縮小側に凹の負メニスカスレンズL22、正メニスカスレンズL23、負メニスカスレンズL24で構成されている。
【0213】
正メニスカスレンズL23は「縮小側に凸」、負メニスカスレンズL24は拡大側に凹であり、これら正負のメニスカスレンズL23、L24は接合されている。
【0214】
第3レンズ群G3は正群で、1枚の両凸レンズL31で構成されている。
【0215】
第4レンズ群G4は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL41、両凸レンズL42で構成されている。
【0216】
第5レンズ群G5は正群で、両凹レンズL51、両凸レンズL52、拡大側に凹の負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている。
【0217】
両凹レンズL51と両凸レンズL52は接合されている。
【0218】
実施例7の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0219】
F=13.0〜19.6mm、Fno=2.58〜3.24、ωw=42.1°
実施例7のデータを表25に示す。
【0220】
【表25】
【0221】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表26に示す。
【0222】
【表26】
【0223】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S6、S13、S15、S20を、広角端・中間・望遠端について、表27に示す。
【0224】
【表27】
【0225】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表28に示す。
【0226】
【表28】
【0227】
図14に、実施例7の収差図を図2に倣って示す。
【0228】
実施例8の投射用ズームレンズは、図15に示したものである。
【0229】
図15に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
第3レンズ群G3は1枚のレンズL31で構成され、第4レンズ群G4はレンズL41とL42で構成され、第5レンズ群G5はレンズL51〜L54で構成されている。
【0230】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0231】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹面の負レンズL12、縮小側に凹の負メニスカスレンズL13で構成されている。
【0232】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、両凹レンズL22、縮小側に凸面の正メニスカスレンズL23、拡大側に凹の負メニスカスレンズL24で構成されている。
【0233】
正メニスカスレンズL23と負メニスカスレンズL24は接合されている。
【0234】
第3レンズ群G3は正群で、1枚の両凸レンズL31で構成されている。
【0235】
第4レンズ群G4は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL41、両凸レンズL42で構成されている。
【0236】
第5レンズ群G5は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL51、両凸レンズL52、拡大側に凹の負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている。
【0237】
負メニスカスレンズL51と両凸レンズL52は接合されている。
第5レンズ群G5の屈折力は負であるが、この負の屈折力は弱い。
【0238】
実施例8の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0239】
F=14.2〜21.1mm、Fno=2.55〜3.34、ωw=39.6°
実施例8のデータを表29に示す。
【0240】
【表29】
【0241】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表30に示す。
【0242】
【表30】
【0243】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S6、S13、S15、S20を、広角端・中間・望遠端について、表31に示す。
【0244】
【表31】
【0245】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表32に示す。
【0246】
【表32】
【0247】
図16に、実施例8の収差図を図2に倣って示す。
【0248】
「実施例9」
実施例9の投射用ズームレンズは、図17に示したものである。
【0249】
図1に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
【0250】
第3レンズ群G3は1枚のレンズL31で構成され、第4レンズ群G4はレンズL41とL42で構成され、第5レンズ群G5はレンズL51〜L54で構成されている。
【0251】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0252】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹面の負レンズL12、縮小側に凹の負メニスカスレンズL13で構成されている。
【0253】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、両凹レンズL22、縮小側に凸の正メニスカスレンズL23、拡大側に凹の負メニスカスレンズL24で構成されている。
【0254】
正メニスカスレンズL23と負メニスカスレンズL24は接合されている。
【0255】
第3レンズ群G3は正群で、1枚の両凸レンズL31で構成されている。
【0256】
第4レンズ群G4は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL41、両凸レンズL42で構成されている。
【0257】
第5レンズ群G5は屈折力の弱い負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL51、両凸レンズL52、負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている。
【0258】
負メニスカスレンズL53は「拡大側に凹」である。負メニスカスレンズL51と両凸レンズL52は接合されている。
【0259】
実施例9の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0260】
F=13.8〜20.5mm、Fno=2.55〜3.34、ωw=40.4°
実施例9のデータを表33に示す。
【0261】
【表33】
【0262】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表34に示す。
【0263】
【表34】
【0264】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S6、S13、S15、S20を、広角端・中間・望遠端について、表35に示す。
【0265】
【表35】
【0266】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表36に示す。
【0267】
【表36】
【0268】
図18に、実施例9の収差図を図2に倣って示す。
【0269】
「実施例10」
実施例10の投射用ズームレンズは、図19に示したものである。
【0270】
図19に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
【0271】
第3レンズ群G3は1枚のレンズL31で構成され、第4レンズ群G4はレンズL41とL42で構成され、第5レンズ群G5はレンズL51〜L54で構成されている。
【0272】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0273】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹面の負レンズL12、縮小側に凹の負メニスカスレンズL13で構成されている。
【0274】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、両凹レンズL22、縮小側に凸の正メニスカスレンズL23、拡大側に凹の負メニスカスレンズL24で構成されている。
【0275】
正メニスカスレンズL23と負メニスカスレンズL24は接合されている。
【0276】
第3レンズ群G3は正群で、1枚の両凸レンズL31で構成されている。
【0277】
第4レンズ群G4は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL41、両凸レンズL42で構成されている。
【0278】
第5レンズ群G5は屈折力の弱い負群で、拡大側に凸面の負メニスカスレンズL51、両凸レンズL52、負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている。
【0279】
負メニスカスレンズL53は「拡大側に凹」であり、負メニスカスレンズL51、両凸レンズL52は接合されている。
【0280】
実施例10の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0281】
F=12.4〜18.5mm、Fno=2.56〜3.34、ωw=43.3°
実施例10のデータを表37に示す。
【0282】
【表37】
【0283】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表38に示す。
【0284】
【表38】
【0285】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S6、S13、S15、S20を、広角端・中間・望遠端について、表39に示す。
【0286】
【表39】
【0287】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表40に示す。
【0288】
【表40】
【0289】
図20に、実施例10の収差図を図2に倣って示す。
【0290】
実施例11の投射用ズームレンズは、図21に示したものである。
【0291】
図21に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
【0292】
第3レンズ群G3は1枚のレンズL31で構成され、第4レンズ群G4はレンズL41とL42で構成され、第5レンズ群G5はレンズL51〜L54で構成されている。
【0293】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0294】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹面の負レンズL12、縮小側に凹の負メニスカスレンズL13で構成されている。
【0295】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、両凹レンズL22、縮小側に凸の正メニスカスレンズL23、拡大側に凹の負メニスカスレンズL24で構成されている。
【0296】
正メニスカスレンズL23と負メニスカスレンズL24は接合されている。
【0297】
第3レンズ群G3は正群で、1枚の両凸レンズL31で構成されている。
【0298】
第4レンズ群G4は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL41、両凸レンズL42で構成されている。
【0299】
第5レンズ群G5は屈折力が弱い負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL51、両凸レンズL52、負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている。
【0300】
負メニスカスレンズL53は「拡大側に凹」であり、負メニスカスレンズL51と両凸レンズL52は接合されている。
【0301】
実施例11の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0302】
F=11.8〜17.6mm、Fno=2.56〜3.34、ωw=44.8°
実施例11のデータを表41に示す。
【0303】
【表41】
【0304】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表42に示す。
【0305】
【表42】
【0306】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S6、S13、S15、S20を、広角端・中間・望遠端について、表43に示す。
【0307】
【表43】
【0308】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表44に示す。
【0309】
【表44】
【0310】
図22に、実施例11の収差図を図2に倣って示す。
【0311】
「実施例12」
実施例12の投射用ズームレンズは、図23に示したものである。
【0312】
図23に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11とL12で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
【0313】
第3レンズ群G3はレンズL31とL32で構成され、第4レンズ群G4はレンズL41〜L44で構成され、第5レンズ群G5は1枚のレンズL51で構成されている。
【0314】
広角端から望遠端への変倍に際し、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0315】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、縮小側に凹面の負レンズL12で構成されている。
【0316】
第2レンズ群G2は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL21、拡大側に凸の正メニスカスレンズL22、両凹レンズL23、両凸レンズL24で構成されている。
【0317】
負メニスカスレンズL21と正メニスカスレンズL22は接合されている。
【0318】
第3レンズ群G3は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL31と両凸レンズL32で構成されている。
【0319】
第4レンズ群G4は負群で、両凹レンズL41、両凸レンズL42、拡大側に凹の負メニスカスレンズL43、両凸レンズL44で構成されている。
【0320】
両凹レンズL41と両凸レンズL42は接合されている。
【0321】
第5レンズ群G5は負群で、拡大側に凹の1枚の負メニスカスレンズL51で構成されている。
【0322】
実施例12の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0323】
F=12.3〜17.9mm、Fno=2.56〜3.34、ωw=43.6°
実施例12のデータを表45に示す。
【0324】
【表45】
【0325】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表46に示す。
【0326】
【表46】
【0327】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S4、S11、S16、S23を、広角端・中間・望遠端について、表47に示す。
【0328】
【表47】
【0329】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表48に示す。
【0330】
【表48】
【0331】
図24に、実施例12の収差図を図2に倣って示す。
【0332】
「実施例13」
実施例13の投射用ズームレンズは、図25に示したものである。
【0333】
図25に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11とL12で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
【0334】
第3レンズ群G3はレンズL31とL32で構成され、第4レンズ群G4はレンズL41とL42で構成され、第5レンズ群G5は1枚のレンズL51で構成されている。
【0335】
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0336】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、縮小側に凹面の負レンズL12で構成されている。
【0337】
第2レンズ群G2は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL21、拡大側に凸の正メニスカスレンズL22、両凹レンズL23、両凸レンズL24で構成されている。
【0338】
負メニスカスレンズL21と正メニスカスレンズL22は接合されている。
【0339】
第3レンズ群G3は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL31、両凸レンズL32で構成されている。
【0340】
第4レンズ群G4は負群で、両凹レンズL41、両凸レンズL42、拡大側に凹の負メニスカスレンズL43、両凸レンズL44で構成されている。
【0341】
両凹レンズL41と両凸レンズL42は接合されている。
【0342】
第5レンズ群G5は正群で、1枚の両凸レンズL51で構成されている。
【0343】
実施例13の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0344】
F=12.3〜17.9mm、Fno=2.56〜3.34、ωw=43.6°
実施例13のデータを表49に示す。
【0345】
【表49】
【0346】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表50に示す。
【0347】
【表50】
【0348】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S4、S11、S16、S23を、広角端・中間・望遠端について、表51に示す。
【0349】
【表51】
【0350】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表52に示す。
【0351】
【表52】
【0352】
図26に、実施例13の収差図を図2に倣って示す。
【0353】
「実施例14」
実施例14の投射用ズームレンズは、図27に示したものである。
【0354】
図27に示すように、第1レンズ群G1はレンズL11〜L13で構成され、第2レンズ群G2はレンズL21〜L24で構成されている。
【0355】
第3レンズ群G3は1枚のレンズL31で構成され、第4レンズ群G4はレンズL41とL42で構成され、第5レンズ群G5はレンズL51〜L54で構成されている。
【0356】
広角端から望遠端への変倍に際し、第2レンズ群G2は縮小側に移動し、第3レンズ群G3〜第5レンズ群G5は拡大側に移動する。
【0357】
第1レンズ群G1は負群で、拡大側に凸の負メニスカスレンズL11、拡大側に凹面の負レンズL12、縮小側に凹の負メニスカスレンズL13で構成されている。
【0358】
第2レンズ群G2は負群で、両凸レンズL21、両凹レンズL22、縮小側に凸の正メニスカスレンズL23、拡大側に凹の負メニスカスレンズL24で構成されている。
【0359】
正メニスカスレンズL23と負メニスカスレンズL24は接合されている。
【0360】
第3レンズ群G3は正群で、1枚の両凸レンズL31で構成されている。
【0361】
第4レンズ群G4は正群で、拡大側に凸の正メニスカスレンズL41、平凸正レンズL42で構成されている。
【0362】
第5レンズ群G5は負群で、平凹負レンズL51、両凸レンズL52、拡大側に凹の負メニスカスレンズL53、両凸レンズL54で構成されている。
【0363】
平凹負レンズL51、両凸レンズL52は接合されている。
【0364】
実施例14の、全系の焦点距離:Fの範囲、Fナンバ、広角端における半画角:ωwは、以下のとおりである。
【0365】
F=17.4〜26mm、Fno=2.55〜3.33、ωw=34.0°
実施例14のデータを表53に示す。
【0366】
【表53】
【0367】
「非球面のデータ」
非球面のデータを表54に示す。
【0368】
【表54】
【0369】
投射距離を1600mmとしたときの、レンズ群間隔:S6、S13、S15、S20を、広角端・中間・望遠端について、表55に示す。
【0370】
【表55】
【0371】
「各条件のパラメータの値」
条件(1)〜(6)のパラメータの値を、表56に示す。
【0372】
【表56】
【0373】
図28に、実施例14の収差図を図2に倣って示す。
【0374】
収差図に示すように、各実施例の投射用ズームレンズともに、諸収差は高レベルで補正され、球面収差、非点収差、像面湾曲、倍率色収差、歪曲収差も十分に補正されている。
【0375】
実施例1〜14に示された投射用ズームレンズは何れも、拡大側から縮小側へ向かって第1レンズ群〜第5レンズ群を配してなる5レンズ群構成である。
【0376】
第1レンズ群は、負の屈折力を有し、第2レンズ群は、負の屈折力を有し、第3レンズ群は、正の屈折力を有している。
【0377】
そして、前記条件:(1)〜(6)を満足している。
実施例12と実施例13においては、第4レンズ群が「負群」であり、条件:(1)〜(6)のパラメータは、前記条件(1A)〜(6A)を満足している。
実施例12、13を除く他の実施例においては、第4レンズ群が「正群」であり、条件:(1)〜(6)のパラメータは、前記条件(1B)〜(6B)を満足している。
【0378】
また、各実施例の投射用ズームレンズは、広角端の半画角が34度より大きい広画角である。
【0379】
そして、大きなバックフォーカスBfと短い焦点距離Fwとが共に確保され、変倍時の収差補正も良好で、コンパクトである。
【符号の説明】
【0380】
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
【先行技術文献】
【特許文献】
【0381】
【特許文献1】特許4972763号公報
【特許文献2】特開2003−015038号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29