(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
銀メッキが施されたリードフレームにLEDチップが搭載される発光デバイスでは、銀メッキの変色を防止するために、LEDチップとリードフレームの露出部分を保護するシリコーン封止材のガスバリア性を高くすることが求められている。
本発明の主たる目的は、LEDチップの封止に好適に使用することのできる、硬化性が良好でガスバリア性の高い硬化物を与える熱硬化性シリコーン組成物および2液硬化型シリコーンを提供することである。
【0005】
本発明の他の目的は、2液硬化型シリコーン用の新規な縮合触媒含有液を提供することである。
本発明の更に他の目的は、2液硬化型シリコーン用の新規な縮合触媒含有液の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態には、以下に挙げる熱硬化性シリコーン組成物が含まれる。
[1](A)水酸基またはアルコキシ基が結合したケイ素原子を1分子中に少なくとも
2個有するフェニルメチルシリコーンと、(B)1分子中に3個以上の水酸基またはアル
コキシ基を有しケイ素原子に結合した有機基がメチル基であるシランまたはシロキサン化
合物と、(C)Ga化合物およびZr化合物と、を含む混合物であり、該混合物中にケイ
素原子に結合したフェニル基とメチル基をモル比2:8〜4.5:5.5(フェニル基モ
ル数:メチル基モル数)で含有する熱硬化性シリコーン組成物。
【0007】
[2]上記(A)のフェニルメチルシリコーンが線状シリコーンである、上記[1]に記載の熱硬化性シリコーン組成物。
[3]上記(A)のフェニルメチルシリコーンが、水酸基が結合したケイ素原子を両末端に有するジフェニルジメチルシリコーンである、上記[1]又は[2]に記載の熱硬化性シリコーン組成物。
【0008】
[4]上記(A)のフェニルメチルシリコーンと上記(B)のシランまたはシロキサン化合物の混合比が、フェニルメチルシリコーン100重量部に対してシランまたはシロキサン化合物1〜10重量部である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の熱硬化性シリコーン組成物。
[5]上記(A)のフェニルメチルシリコーンと上記(B)のシランまたはシロキサン化合物との縮合物を含有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の熱硬化性シリコーン組成物。すなわち、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の熱硬化性シリコーン組成物に含まれる上記(A)のフェニルメチルシリコーンと上記(B)のシランまたはシロキサン化合物の少なくとも一部が縮合している、熱硬化性シリコーン組成物。
【0009】
[6]上記Ga化合物がGa(acac)
3を含み、上記Zr化合物がZr(acac)
4又はZrO(2−ethylhexanoate)
2を含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の熱硬化性シリコーン組成物。
本発明の実施形態には、更に、以下に挙げる液及び2液硬化型シリコーンが含まれる。
[7]少なくとも上記(A)のフェニルメチルシリコーン及び上記(B)のシランまたはシロキサン化合物の何れか一方を含み、上記Ga化合物および上記Zr化合物を含有する液と混合することにより、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の熱硬化性シリコーン組成物となる液。具体的には、Ga化合物およびZr化合物を含有しない第1液とGa化合物およびZr化合物を含有する第2液とから構成され、該第1液と該第2液とを混合することにより上記[1]〜[6]のいずれかに記載の熱硬化性シリコーン組成物を与える、2液硬化型シリコーンが挙げられる。
【0010】
[8]上記[7]記載の液と混合することにより、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の熱硬化性シリコーン組成物となる液であって、水酸基が結合したケイ素原子を両末端に有しフェニル基とメチル基をモル比2:8〜4.5:5.5(フェニル基モル数:メチル基モル数)で含有するジフェニルジメチルシリコーンを含有する液。すなわち、上記第2液が、水酸基が結合したケイ素原子を両末端に有しフェニル基とメチル基をモル比2:8〜4.5:5.5(フェニル基モル数:メチル基モル数)で含有するジフェニルジメチルシリコーンを含有する、上記[7]に記載の2液硬化型シリコーン。
【0011】
本発明の実施形態には、更に、以下に挙げる2液硬化型シリコーン用の縮合触媒含有液が含まれる。
[9]縮合触媒としてGa化合物およびZr化合物を含有し、水酸基が結合したケイ素原子を有する液状シリコーンを該Ga化合物およびZr化合物の分散媒として用いた、室温で1週間保存したときの粘度上昇率が10%未満である、2液硬化型シリコーン用の縮合触媒含有液。
【0012】
[10]上記Ga化合物がGa(acac)
3を含み、上記Zr化合物がZr(acac)
4を含む、上記[9]に記載の縮合触媒含有液。
[11]上記液状シリコーンが、水酸基が結合したケイ素原子を両末端に有するジフェニルジメチルシリコーンを含む、上記[9]または[10]に記載の縮合触媒含有液。
[12]上記ジフェニルジメチルシリコーンがフェニル基とメチル基をモル比2:8〜4.5:5.5(フェニル基モル数:メチル基モル数)で含有する、上記[11]に記載の縮合触媒含有液。
【0013】
[13]25℃における粘度が5000mPa・s以下である上記[11]に記載の縮合触媒含有液。
本発明の実施形態には、更に、以下に挙げる2液硬化型シリコーン用の縮合触媒含有液の製造方法が含まれる。
[14]水酸基が結合したケイ素原子を両末端に有するジフェニルジメチルシリコーンにGa(acac)
3およびZr(acac)
4を溶解させる、2液硬化型シリコーン用の縮合触媒含有液の製造方法。
【0014】
[15]上記ジフェニルジメチルシリコーンがフェニル基とメチル基をモル比2:8〜
4.5:5.5(フェニル基モル数:メチル基モル数)で含有する、上記[14]に記載の製造方法。
本発明の実施形態には、更に、上記の熱硬化性シリコーン組成物からなるLED封止用の熱硬化性シリコーン組成物が含まれる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一側面によれば、LEDチップの封止に好適に使用することのできる、硬化性が良好でガスバリア性の高いシリコーン硬化物を与える、縮合硬化型の熱硬化性シリコーン組成物および2液硬化型シリコーンが提供される。
本発明の他の一側面によれば、2液硬化型シリコーン用の新規な縮合触媒含有液が提供される。
【0016】
本発明の更に他の一側面によれば、2液硬化型シリコーン用の新規な縮合触媒含有液の製造方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書においてシリコーン等の屈折率に言及する場合、特に断らない限り、その屈折率はナトリウムD線を用いて測定した20℃における屈折率を意味する。
また、本明細書においてシリコーン等の重量平均分子量(Mw)に言及する場合、特に断らない限り、その重量平均分子量はポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する。
また、本明細書においてシリコーン等の粘度に言及する場合、特に断らない限り、25℃における粘度を意味する。
【0019】
1.第1実施形態
第1実施形態は、(成分A)水酸基またはアルコキシ基が結合したケイ素原子を1分子中に少なくとも2個有するフェニルメチルシリコーンと、(成分B)1分子中に3個以上の水酸基またはアルコキシ基を有しケイ素原子に結合した有機基がメチル基であるシランまたはシロキサン化合物と、(成分C)Ga化合物およびZr化合物と、の混合物であって、ケイ素原子に結合したフェニル基とメチル基をモル比2:8〜4.5:5.5(フェニル基モル数:メチル基モル数)で含有する熱硬化性シリコーン組成物である。
【0020】
1.1 成分A
成分Aは、水酸基またはアルコキシ基が結合したケイ素原子を1分子中に少なくとも2個有するフェニルメチルシリコーンである。
フェニルメチルシリコーンとは、ケイ素原子に結合した炭化水素基としてフェニル基およびメチル基が含まれるシリコーンであり、線状ポリマーであってもよいし分岐ポリマーであってもよいが、硬化後にスイッチのOn/Offなどによる熱でLEDワイヤーにかかる応力を吸収しやすいため、柔軟性を付与する観点からから線状であることが好ましい。
【0021】
成分Aは、脱離による重量減少が少なく、硬化後の封止樹脂に係る応力を吸収し易いためにクラックやワイヤーの断線が起こり難いことから水酸基が結合したケイ素原子を有することが好ましい。
成分Aは、水酸基およびアルコキシ基の少なくとも何れか一方と結合したケイ素原子を1分子中に少なくとも2個有する。成分Aが有する、ケイ素原子に結合したアルコキシ基は、加水分解反応または脱アルコール縮合反応が生じ易いように、炭素数1〜3のアルコ
キシ基すなわちメトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基であることが好ましい。
成分Aの好適例は、水酸基が結合したケイ素原子を両末端に有する線状フェニルメチルシリコーンであり、例えば、下記化学式(1)〜(4)で表されるものを含む。
【0023】
上記化学式(1)〜(4)において、Meはメチル基、Phはフェニル基を表しており、p、q、rはそれぞれ0または正の整数である。p+q+rの合計は1以上の整数である。p、q、rは当該化学式で表されるフェニルメチルシリコーンの分子量が好ましくは500〜20000の範囲内となるように設定される。成分Aは、25℃1気圧で液状である。
【0024】
成分Aのフェニルメチルシリコーンは、シリルクロリド法、アルコキシシラン法、開環重合法等の公知の方法を適宜用いることにより製造することが可能である。
成分Aは、製造時の環境負荷が小さく、入手コストも低く抑えられるため、水酸基が結合したケイ素原子を両末端に有するジフェニルジメチルシリコーンが特に好ましい。
成分Aに含まれるフェニル基とメチル基の相対量は、後述する第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物に含まれるフェニル基とメチル基の相対量と同じ範囲が好ましい。すなわち、フェニル基とメチル基の相対量が、後述する好ましい比率であるジフェニルジメチルシリコーンが好ましい。
【0025】
1.2 成分B
成分Bは、1分子中に3個以上の水酸基またはアルコキシ基を有し、ケイ素原子に結合した有機基がメチル基であるシランまたはシロキサン化合物である。すなわち、成分Bは、水酸基およびアルコキシ基を1分子中に合計3個以上有する。
成分Bとして用い得るシラン化合物として、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、メチルトリプロピルシランが好ましく例示される。
成分Bとして用い得るシロキサン化合物としては、下記化学式(5)で表されるメチルシロキサン系化合物が好ましく例示される。
【0026】
(MeSiO
3/2)
a(Me
2SiO
2/2)
b(Me
3SiO
3/2)
c(SiO
4/2)
d(MeO
1/2)
e・・・(5)
上記化学式(5)において、Meはメチル基を表しており、a、b、c、dはそれぞれ0または正の整数、eは3以上の整数である。a、b、c、d、eは、2≦a+b+c+d、かつ、eが3以上の整数という条件を充たすように、更に、分子量が好ましくは20000以下となるように設定される。eはケイ素原子に結合したメトキシ基の個数を表している。
上記化学式(5)で表されるメチルシロキサン系化合物は、線状ポリマーであってもよいが、好ましくは、分岐度の高い3次元ポリマーである。
また、成分Bは、25℃1気圧で液状である。
【0027】
1.3 成分C
成分Cは、Ga化合物およびZr化合物である。
Ga化合物およびZr化合物は、シラノール間の脱水縮合反応や、アルコキシシリル基とヒドロキシシリル基との間の脱アルコール縮合反応の触媒として働くものであればよい。これらの縮合反応は、いずれもシロキサン結合の形成を伴う反応である。
Ga化合物の好適例は、ガリウムアセチルアセトネートのようなキレート錯体、あるいは酢酸塩である。Ga化合物は、キレート錯体がより好ましく、ガリウムアセチルアセトネートが特に好ましい。ガリウムアセチルアセトネートはトリス(アセチルアセトナト)ガリウム、トリス(2,4−ペンタンジオナト)ガリウムなどとも呼ばれる。また、Ga(acac)
3と表記されることがある。
【0028】
上記縮合反応の触媒として働くGa化合物は、通常、ケイ素原子に結合したアルコキシ基の加水分解反応触媒としても働く。
Zr化合物の好適例は、ジルコニウムアセチルアセトネートやZrO(2−ethylhexanoate)
2のようなキレート錯体、あるいは酢酸塩である。Zr化合物は、キレート錯体がより好ましく、ジルコニウムアセチルアセトネート及びZrO(2−ethylhexanoate)
2が特に好ましい。ジルコニウムアセチルアセトネートは、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、テトラキス(2,4−ペンタンジオナト)ジルコニウムなどとも呼ばれる。また、Zr(acac)
4と表記されることがある。
上記縮合反応の触媒として働くZr化合物は、通常、ケイ素原子に結合したアルコキシ基の加水分解反応触媒としても働く。
【0029】
1.4 熱硬化性シリコーン組成物
第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、当該組成物が含有する、ケイ素原子に結合したフェニル基とメチル基のモル比が2:8〜4.5:5.5(フェニル基モル数:メチル基モル数)となるように、上記成分A、成分Bおよび成分Cを混合した混合物である。
フェニル基が相対的に多いほど、この熱硬化性シリコーン組成物の硬化物はガスバリア性に優れたものとなる。また、メチル基が相対的に多いほど、縮合触媒としてGa化合物とZr化合物を併用することによって、この熱硬化性シリコーン組成物は硬化性が良好なものとなる。そこで、フェニル基/メチル基のモル比は、2.5/7.5以上であることが好ましく、3/7以上であることが更に好ましく、また、一方、4/6以下であることが好ましい。
【0030】
詳細は明らかではないが、Zr化合物は、メチルシリコーン用の縮合触媒としては効果的に作用するが、フェニルメチルシリコーンに対しては縮合触媒としての作用が弱いことを本発明者等は見出している。フェニルメチルシリコーンに対してはGa化合物の方がZr化合物よりも縮合触媒としての効果が強いが、フェニル基の含有量の多いフェニルメチルシリコーンはGa化合物を縮合触媒に用いた場合でも硬化反応が進み難くなる。
【0031】
含有するフェニル基とメチル基のモル比が上記範囲内であるフェニルメチルシリコーンとメチルシリコーンの混合物または縮合物は、縮合触媒としてZr化合物のみを用いても、あるいは、Ga化合物のみを用いても、十分な硬化性を示さないが、Ga化合物とZr化合物の両方を用いた場合には十分な硬化性を示す。
成分Aとしては1種類のフェニルメチルシリコーンのみを使用してもよいが、限定されるものではなく、分子量分布、組成、分子構造のうち少なくともいずれかが異なる2種類以上のフェニルメチルシリコーンを用いてもよい。
【0032】
成分Bとしては、シランまたはシロキサン化合物のいずれか一方のみを用いてもよいが、限定されるものではなく、シラン化合物とシロキサン化合物の両方を用いてもよい。
また、成分Bとして2種類以上のシラン化合物を使用してもよいし、あるいは、2種類以上のシロキサン化合物を使用してもよい。
成分Cとして用いるGa化合物とZr化合物も1種類に限定されるものではなく、キレート錯体と酢酸塩の併用や、複数種のキレート錯体の使用は、任意に行うことができる。
【0033】
成分Aと成分Bの混合比は、ハンドリングしやすい点では、同重量ずつであることが好ましい。また、熱硬化性シリコーン組成物の柔軟性が高く、硬化時の重量減少が少ない点では、成分Aが多いことが好ましいが、架橋点が多く、硬化物が硬くなりやすい点では成分Bが多いことが好ましい。そこで、具体的には、成分Aを100重量部とした場合、成分Bは、0.1重量%以上であることが好ましく、1重量%以上であることが更に好ましく、10重量%以上であることが特に好ましく、また、一方、10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることが更に好まし、10重量%以下であることが特に好ましい。
【0034】
また、成分Aと成分Bの合計量に対する成分Cの混合比は、成分Cが成分Aと成分Bとの縮合による硬化反応の触媒として働く量含まれていれば良い。しかしながら、分解反応が起こり難く、耐熱性に優れる点では少ないことが好ましい。具体的には、成分Aと成分Bの合計量100重量部に対して、成分Cは、0.05重量%以上であることが好ましく、0.1重量%以上であることが更に好ましいが、また、一方で、5重量%以下であることが好ましく、1重量%以下であることが更に好ましい。
【0035】
好適例において、成分Aとして線状のフェニルメチルシリコーンを用いるとともに、成分Aと成分Bの混合比を成分A100重量部に対して成分Bを1〜10重量部とすることにより、第1実施形態の熱硬化性シリコーン組成物は柔軟なゴム状の硬化物を生じるものとなる。柔軟なシリコーン硬化物をLEDチップの封止材として用いた発光デバイスでは、封止材が熱応力を緩和する働きをするのでボンディングワイヤの断線を防止できる他、発光素子またはその他の部材と封止材との界面での剥離が起こり難くなる。
【0036】
成分Aと成分Bとはゲル化しない程度に縮合していてもよい。すなわち、第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、成分Aと成分Bとの縮合物を含んでいてもよい。
第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物が成分Aと成分Bとの縮合物を含む場合、この縮合物は成分A、成分Bおよび成分Cとを混合した後に生じたものであってもよいが、限定されるものではない。一例において、第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、成分Aと成分Bとの縮合物に、成分Cを混合することにより製造されたものであ
ってもよい。すなわち、第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、成分Aと成分Bとの縮合物と、成分Cを含む混合物であっても良い。また、第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、成分A、成分B、成分Aと成分Bとの縮合物、及び成分Cを含む混合物であっても良い。
【0037】
第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、発明の効果を損なわない範囲内で成分A〜Cまたは成分Aと成分Bとの縮合物以外に任意のその他成分を含有し得る。第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物がこのようなその他成分を含む場合、第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物における、成分A〜Cおよび成分Aと成分Bとの縮合物の合計量は、通常90重量%以上、好ましくは99重量%以上である。また、同上限は100重量%である。
【0038】
一例として、第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、フェニルトリメトキシシランのモノマーおよび/またはオリゴマーを含んでもよいが、その場合には、該モノマーおよび/またはオリゴマーに含まれるフェニル基を含めて、当該組成物が含有する、ケイ素原子に結合したフェニル基とメチル基のモル比が2:8〜4:6(フェニル基モル数:メチル基モル数)となるように、各成分が混合されるものとする。
【0039】
第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、保存安定性に優れている。すなわち、室温で一週間放置しても成分の分離が観察されない組成物を得ることができる。
第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物からシリコーン硬化物を得るには、当該熱硬化性シリコーン組成物を通常100℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは150℃以上の温度に保持すればよい。
【0040】
保持時間は縮合触媒の濃度や当該組成物で形成しようとする構造物の厚さ等に応じて定めるが、通常1時間以上、好ましくは2時間以上、より好ましくは4時間以上である。
硬化温度を、最初は100℃付近とし、次いで150℃付近に上げることは、組成物中に残留する揮発性成分や溶存水蒸気による発泡を防ぐうえで、また、表面に皺のない外観良好な硬化物を得るうえで、有効である。
【0041】
第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は硬化性に優れるため、これを硬化させることによりショアA硬度が15〜50でタック性が低い硬化物を得ることができる。なお、本明細書における硬化物のタック性は、PPC用紙の上に硬化物を載せて、硬化物のみをつまみ上げたときに、PPC用紙が硬化物と共につまみ上げられた場合はタック性が高く、PPC用紙が剥がれ、硬化物のみがつまみ上げられた場合はタック性が低いこととする。
【0042】
第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、フェニル基を高濃度で含有し、そのパイ−パイ相互作用(スタッキング)により高密度となるため、これを硬化させることによりガスバリア性が高い硬化膜を得ることができ、特に半導体素子の封止に用いることができる。
【0043】
2.第2実施形態
第2実施形態は、少なくとも上記成分Aのフェニルメチルシリコーン及び上記成分Bのシランまたはシロキサン化合物の何れか一方を含み、上記成分CのGa化合物および上記Zr化合物を含有する液と混合することにより、上記第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物となる液である。具体的には、Ga化合物およびZr化合物を含有しない第1液とGa化合物およびZr化合物を含有する第2液とから構成され、該第1液と該第2液とを混合することにより上記第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物を与える、2液硬化型シリコーンが挙げられる。なお、Ga化合物およびZr化合物を含有しないとは
、通常、第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物を150℃に3時間加熱しても粘度が1割未満である量を言い、第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物に含まれる成分Aと成分Bとの合計量100重量部に対し、通常0.001重量部以下であり、好ましくは0.0001重量部以下である。但し、成分Bが1000程度の低分子で環状構造を有し、反応性が非常に高い場合は、上記好ましい範囲の量以下でも縮合触媒として作用し得る。
【0044】
第2実施形態に係る2液硬化型シリコーンの一例は、成分Aの一部と成分Bとの混合物を第1液とし、成分Aの他の一部に成分Cを分散させた混合物を第2液としたものである。この例において、第1液は成分Aと成分Bの縮合物を含有していてもよい。
好適例では、水酸基が結合したケイ素原子を各末端に有するジフェニルジメチルシリコーン(上記式(3)で表される構造を有する線状シリコーン)を分散媒に用いた縮合触媒含有液を第2液とすることができる。すなわち、混合により上記第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物となるもう一方の液は、水酸基が結合したケイ素原子を両末端に有しフェニル基とメチル基を含有するジフェニルジメチルシリコーンを含有することが好ましい。
【0045】
ここで、このもう一方の液(第2液)に含まれるフェニルメチルシリコーンにおけるフェニル基とメチル基の好ましい相対量は、上記第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物におけるモル比と同じ範囲が好ましい。すなわち、フェニル基とメチル基を、モル比2:8〜4.5:5.5(フェニル基モル数:メチル基モル数)で含有することが特に好ましい。
【0046】
具体的には、例えば、フェニル基とメチル基をモル比3:7(フェニル基モル数:メチル基モル数)で含有するジフェニルジメチルシリコーンに、Ga(acac)
3とZr(acac)
4を溶解させて得られる縮合触媒含有液は、保存安定性に優れており、室温で1週間保存した後における粘度上昇率が調製直後に対して10%未満となり得る。なお、このもう一方の液(第2液)の25℃における粘度は、5000mPa・s以下であることが好ましい。
【0047】
3.応用例
第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、様々な無機または有機の半導体素子の封止に用いることができる。半導体素子の種類に限定はないが、例えば、LED素子やレーザーダイオード素子等の発光素子である。
第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、また、電気光学的ディスプレイ、電子発光ディスプレイ、有機太陽電池(OPV)装置、照明装置等の様々な電気−光学デバイスの表面保護コーティングに用いることができる。
【0048】
更に、第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、レンズ、導光板、光拡散板のような光学デバイスの素材として使用することも可能である。
その他、第1実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、光学デバイス用の接着剤に用いることもできる。
【0049】
図1に、実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物を用いて製造することのできる発光デバイスの断面図を示す。発光デバイス100は、銀メッキが施されたリードフレーム11と、該リードフレームと一体的にモールドされた樹脂製のリフレクタ12と、からなるパッケージ10を有している。該パッケージ10が有するキャビティ内にはLEDチップ20が収容されている。LEDチップ20は接着剤(図示せず)を用いてリードフレーム11の露出部分に固定されており、LEDチップ20に設けられた正負の電極のそれぞれは、AuまたはCuからなるボンディングワイヤ30によりリードフレーム11に接続さ
れている。LEDチップ20とボンディングワイヤ30は、本発明の実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物の硬化物であるシリコーン封止材40で封止されている。
【0050】
LEDチップ20は、AlGaAs系半導体を用いた赤色LEDチップ、AlGaInP系半導体を用いた黄色LEDチップ、GaP系半導体を用いた緑色LEDチップ、ZnSe系半導体を用いた緑〜青色LEDチップ、AlGaInN系半導体を用いた緑色〜紫外LEDチップなどであり得る。シリコーン封止材40には、LEDチップ20が発する光を拡散させる光拡散材粒子を分散させることができる他、LEDチップ20が発する光で励起されて該光よりも長波長のルミネッセンスを放出する波長変換物質を分散させることができる。
【0051】
LEDチップ20がGaInN系で近紫外光または紫光を発する場合には、波長変換物質として青色蛍光体、緑色蛍光体および赤色蛍光体をシリコーン封止材40中に分散させることにより、発光デバイス100を白色発光デバイスとすることができる。LEDチップ20がGaInN系で青光を発する場合には、波長変換物質として黄色蛍光体をシリコーン封止材40中に分散させることにより、発光デバイス100を白色発光デバイスとすることができる。
【0052】
青色蛍光体の好適例には(Ca,Sr,Ba)MgAl
10O
17:Eu、(Sr,Ca,Ba,Mg)
10(PO
4)
6(Cl,F)
2:Eu等がある。
緑色蛍光体の好適例にはY
3(Al,Ga)
5O
12:Ce、LuAG:Ce、(Sr,Ba)
2SiO
4:Eu、β型サイアロン:Eu、Sr
3Si
13Al
3O
2N
21:Eu、
Sr
5Al
5Si
21O
2N
35:Eu等がある。
【0053】
黄色蛍光体の好適例にはY
3Al
5O
12:Ce、(Y,Gd)
3Al
5O
12:Ce、La
3Si
6N
11:Ce、Ca
1.5xLa
3-xSi
6N
11:Ce、(Sr,Ca,Ba,Mg)
2SiO
4:Eu等がある。
赤色蛍光体の好適例には(Ca,Sr,Ba)
2Si
5(N,O)
8:Eu、(Ca,Sr,Ba)AlSi(N,O)
3:Eu、SrAlSi
4N
7:Eu、(La,Y)
2O
2S:Eu、K
2SiF
6:Mn等がある。
【0054】
シリコーン封止材40中に分散させることのできる光拡散材粒子および蛍光体以外の添加剤としては、骨材、増粘剤(チキソ剤)、屈折率調整剤、酸化防止剤等が挙げられる。シリコーン封止材40中には、各種の目的で、酸化ケイ素、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化イットリウムその他の酸化物微粒子やダイヤモンド微粒子を分散させることができる。
実施形態に係る熱硬化性シリコーン組成物は、リードフレーム11にLEDチップ20を接着するための接着剤として使用することもできる。
【0055】
4.実験結果
縮合触媒を含有しない第1液と、縮合触媒を含有する第2液とからなる、2液硬化型シリコーンの作製および評価を行った。
成分Aとしては、水酸基が結合したケイ素原子を両末端に有する線状ジフェニルジメチルシリコーンであって、フェニル基とメチル基をモル比にして30:70(フェニル基モル数:メチル基モル数)の割合で含有し、ポリスチレン換算の重量平均分子量が7700である液体を用いた。
成分Bとしては、メチルトリメトキシシランを用いた。
【0056】
(実施例1)
(第1液の調製)
上記のジフェニルジメチルシリコーンとメチルトリメトキシシランとの縮合物を含む第1液を次に記す手順で調製した。
まず、182gの上記フェニルメチルシリコーン(成分Aのジフェニルジメチルシリコーン)と2.82gの成分Bのメチルトリメトキシシランを12.5gのジアザビシクロウンデンセンとともに28.9gのイソプロピルアルコールと混合し、水を583g加えて該混合物を撹拌しながら80℃に3時間保持した。ここでのフェニルメチルシリコーン(成分Aのジフェニルジメチルシリコーン)とメチルトリメトキシシランとの混合比は、全ケイ素原子(2官能および3官能)のモル数に対する3官能ケイ素のモル数の比が1.2%となるように定めたものである。
【0057】
次いで、上記混合物を10重量%リン酸二水素ナトリウム水溶液を用いて中和し、更に、水洗、溶媒洗浄による環状体の除去、減圧下での揮発分除去を順次行うことにより、粘度3300mPa・s、屈折率1.51、重量平均分子量9000のシリコーン樹脂を得た。
このシリコーン樹脂100重量部に対し、成分Bの信越化学工業株式会社製「KC−89S」を3.3重量部、ヒュームドシリカ(日本アエロジル株式会社製「RX200」)を7.7重量部の割合で添加して、第1液を得た。KC−89Sはメチルトリメトキシシランの部分加水分解縮合物であり、ケイ素原子に置換されたメチル基とメトキシ基を有する低分子量のシリコーンオリゴマーである。また、この第1液に含まれる、ケイ素原子に結合したフェニル基とメチル基は、モル比で、4:6(フェニル基モル数:メチル基モル数)であった。
【0058】
(第2液)
第1液の原料に使用したものと同じ成分Aのジフェニルジメチルシリコーン50gに、75mgのGa(acac)
3と50mgのZr(acac)
4を加え、撹拌しながら容器内を窒素雰囲気に置換し、120℃で95分間保持したところ、Ga(acac)
3とZr(acac)
4は完全に溶解した。
こうして得た第2液は、25℃における粘度が4500mPa・s、屈折率は1.51であった。
【0059】
(硬化)
上記手順により得た第1液と第2液とを重量比9:1(第1液の重量:第2液の重量)で混合した。この混合した液に含まれるケイ素原子に結合したフェニル基とメチル基は、モル比で、4:6(フェニル基モル数:メチル基モル数)であった。自公転式遠心混練機を用いたところ、第1液と第2液とが濁りなく均一な状態になった。なお、この状態のまま室温で一週間放置したが、成分の分離は観察されなかった。
【0060】
第1液と第2液とが濁りなく均一な状態になった直後に、2.3gをPFA製のシャーレに注ぎ入れ、90℃で2時間、次いで110℃で1時間、次いで150℃で2時間保持して硬化させた。硬化前後での重量変化は小さく、硬化後の重量は硬化前の98%であった。硬化物のショアA硬度を測定したところ、22であった。
【0061】
(比較例1)
それに対し、第2液にZr(acac)
4を加えなかったこと以外は同様にして得た硬化物、すなわち、実施例1について、第2液にZr(acac)
4を加えずに、成分Aのジフェニルジメチルシリコーン50gに75mgのGa(acac)
3を加えたこと以外は実施例1と同様にして得た硬化物は、表面がタック性を示してしまい、ショアA硬度は15であった。
【0062】
(比較例2)
成分Aのジフェニルジメチルシリコーンのみを第1液とし、これを実施例1と同様に第2液と混合、混練して、加熱硬化させようとしたが、増粘したが、液状のままであった。また、更に150℃での加熱を1時間延長したが、液状のままであった。
【0063】
(比較例3)
上記の例において第1液にKC−89Sを加えなかった場合について記すと、第2液がZr(acac)
4を含まず、Ga(acac)
3のみを含む場合には、シャーレ底の部分で硬化が不完全となり、液状シリコーンの残留が観察された。すなわち、実施例1について、第1液に「KC−89S」を加えず、第2液としてZr(acac)
4を加えずに成分Aのジフェニルジメチルシリコーン50gに75mgのGa(acac)
3を加えたこと以外は実施例1と同様にして硬化物を得ようとしたが、また、更に150℃での加熱を1時間延長したが、シャーレの底に液状シリコーンの残留が観察された。
【0064】
(実施例2)
一方、第2液にGa(acac)
3とZr(acac)
4の両方を加えた場合には、円板状の硬化物が得られ、その裏面(硬化時にシャーレの底面に接していた面)はタック性を示したが、おもて面(硬化時に空気に触れていた面)はタック性を示さなかった。すなわち、実施例1について、第1液に「KC−89S」を加えなかった以外は、実施例1と同様にして、円板状の硬化物を得た。ここで、この硬化物の、硬化時に空気に触れていた面はタック性を示さなかったが、硬化時にシャーレ底面に接していた面はタック性を示した。そこで、更に150℃での加熱を1時間延長ところ、硬化時に空気に触れていた面もタック性を示さなくなった。
【0065】
(実施例3)
実施例1において、第2液としてZr(acac)
4の代わりにZrO(2−ethylhexanoate)
2を用いたこと以外は実施例1と同様にして、硬化物を得た。この硬化物は、硬化前後の重量変化が97%と少なく、ショアA硬度は30であった。
(比較例3)
実施例1において、第2液としてGa(acac)
3を加えずに成分Aのジフェニルジメチルシリコーン50gに145mgのZrO(2−ethylhexanoate)
2を加えたこと以外は実施例1と同様にして硬化物を得たが、この硬化物は、表面がタック性を示してしまい、ショアA硬度は16であった。
【0066】
(実施例3)
(第2液の保存安定性)
上記手順により得た(実施例1において得た)第2液を室温下で1週間保持した後、その粘度を測定した。その結果は・BR>S500mPa・sであり、第2液の調整直後の値と同じであった。
【0067】
次に、この室温下で1週間保持した第2液を、上記と同様の手順により上記第1液と混合し硬化させた。すなわち、実施例1について、第2液としてこの室温下で1週間保持した第2液を用いた以外は、実施例1と同様にして、円板状の硬化物を得た。
硬化後の重量は硬化前の98%であった。硬化物のショアA硬度を測定したところ、22であった。
【0068】
(実施例4)
(ガスバリア性)
直径3cm×高さ10cmの円柱状ガラス容器と、該容器用のねじ込みタイプの直径3cmのアルミ製の円形蓋を用意した。先ず、蓋の中央に直径1cmの円形の穴を空けた。この蓋を、直径5cmのポリテトラフルオロエチレン製シャーレの内側に、蓋の底とシャ
ーレとが接するように置いた。蓋の内部に実施例1で用いた第1液と第2液との混合液を1.4g注ぎ入れ、耐熱性テープで蓋とシャーレとを固定した後、90℃で2時間、次いで110℃で1時間、更に150℃で2時間保持することにより混合液を硬化させた。硬化物の蓋の穴部における厚みは約1mmであった。
【0069】
円柱状ガラス容器に1gの塩化カルシウムを入れた後、上記の硬化物を内側に形成させた蓋をねじ込んだ(フタをした)。これを、60℃、95%RHの環境試験機に24時間静置した。静置前後の蓋の重さを測定した結果、硬化膜(直径1cmの円形膜)1m
2当たりの重量変化は200gであった。
【0070】
(比較例4)
(ガスバリア性)
実施例4において、第1液と第2液との混合液の代わりに下記の硬化性ジメチルシリコーンを用いた以外は、実施例4と同様にして硬化物のガスバリア性を評価した結果、硬化膜(直径1cmの円形膜)1m
2当たりの重量変化は350gであった。この結果、本発明の熱硬化性シリコーン組成物を硬化して得られる硬化物のガスバリア性が高いことが分かった。
【0071】
比較例4で用いた硬化性ジメチルシリコーンは、成分Aとして信越化学社製の両末端シラノール変性ジメチルシリコーン「YF3800」を、成分Bとして「KC−89S」を、成分CとしてGa(acac)
3とZr(acac)
4を、ヒュームドシリカとして「RX200」を各々用いて、「YF3800」1.2g(100重量部)に対して、「KC−89S」を3重量部加え、更に「RX200」を7重量部加え、自公転式遠心混練機を用いて撹拌した後に、0.15重量部のGa(acac)
3と0.1重量部のZr(acac)
4を加えて自公転式遠心混練機を用いて撹拌した組成物を用いた。
【0072】
(実施例5)
(LED封止)
図1に示す断面構造を有する発光デバイスを製造した。具体的には、銀メッキが施されたリードフレーム11と、該リードフレームと一体的にモールドされた樹脂製のリフレクタ12と、からなるパッケージ10のキャビティ内に、LEDチップ20を、接着剤を用いてリードフレーム11の露出部分に固定することにより設置した。LEDチップ20の正負の電極をそれぞれAuまたはCuからなるボンディングワイヤ30によりリードフレーム11に接続した。そして、LEDチップ20とボンディングワイヤ30を、実施例1と同様にして得た硬化物により封止した(シリコーン封止材40で封止した)。封止後における発光デバイスの輝度変化率(全光線透過率)を測定し、封止前と比較した結果、97.5%と高かった。また、この発光デバイスを25℃、55%RHの環境試験機に3000時間静置した。点灯維持率は99.3%と高かった。この結果から、本発明の熱硬化性シリコーン組成物を硬化させて得た硬化膜が優れたLED用封止材であることがわかった。