(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記他の装置より送信された、前記エラーを解除するための手順を示す情報が格納された格納先に関する情報に基づいてアクセスすることで、該エラーを解除するための手順を示す情報を取得する取得手段を更に有することを特徴とする請求項4または5に記載の情報処理装置。
前記通知手段は、更に、前記エラーを解除するための手順を示す情報を含む前記エラー通知を行うことを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の情報処理システム。
前記通知手段は、更に、前記エラーを解除するための手順を示す情報が格納された格納先に関する情報を含む前記エラー通知を行うことを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
【0012】
[第1の実施形態]
<情報処理システムの全体構成>
はじめに、本実施形態に係るモバイル端末(情報処理装置)と画像処理装置とを有する情報処理システムの全体構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るモバイル端末(情報処理装置)110〜130と、画像処理装置100とを有する情報処理システムの全体構成を示す図である。
【0013】
図1において、画像処理装置100はMFP(Multifunction Peripheral)であり、例えば、コピー機能、スキャン機能、ファクス機能、プリント機能等の画像処理機能を有している。また、画像処理機能に関連する機能(例えば、エラー表示機能等)を含む各種機能を有している。
【0014】
なお、画像処理装置100は、
図1に示すように、操作部101と本体部102とにより構成されている。
【0015】
操作部101は、本体部102に実行させるべき画像処理機能の選択、画像処理機能を実行させるための各種設定値の入力、画像処理機能を実行させるための実行指示の入力、表示画面の切り替え等、ユーザが各種操作を行う際に用いられる。
【0016】
本体部102は、操作部101に対するユーザの各種操作に基づいて、画像処理機能、ならびに画像処理機能に関連する機能(例えば、エラー表示機能等)を含む各種機能を実現するための情報処理を実行する。
【0017】
モバイル端末110〜130は、画像処理装置100の操作部として機能し、離れた位置からでもリモートによる操作で画像処理装置100を制御できるように構成されている。また、画像処理装置100においてエラーが発生した場合に、エラー通知を受信しエラー情報を表示できるよう構成されている。
【0018】
なお、モバイル端末110〜130は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット端末、スマートフォンや携帯電話、PDAなどの携帯情報端末、等により構成されているものとする。また、
図1の例では、説明の便宜上、画像処理装置100の操作部として機能するモバイル端末を3台のみ図示しているが、モバイル端末の数はこれに限定されるものではなく、何台であってもよい。
【0019】
<画像処理装置のハードウェア構成>
次に、画像処理装置100のハードウェア構成について説明する。
図2は、画像処理装置100のハードウェア構成を示す図である。
【0020】
図2に示すように、画像処理装置100の操作部101は、CPU(コンピュータ)211、ROM212、RAM213、フラッシュメモリ214、操作パネル215、接続I/F216、通信I/F217を有している。操作部101を構成する各要素は、バス218を介して相互に接続されている。
【0021】
CPU211は、RAM213をワークエリアとしてROM212またはフラッシュメモリ214に記憶された各種プログラムを実行することにより、操作部101全体を制御する。
【0022】
フラッシュメモリ214は、不揮発性記憶媒体であり、CPU211が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。
【0023】
操作パネル215は、ユーザが各種操作を行う際に用いられる。また、画像処理装置100の内部状態が表示される。
【0024】
接続I/F216は、通信路230を介して本体部102と通信するためのインタフェースである。ここでは、USB規格のインタフェースが用いられるものとする。
【0025】
通信I/F217は、モバイル端末110〜130と通信するためのインタフェースである。
【0026】
同様に、画像処理装置100の本体部102は、CPU(コンピュータ)221、ROM222、RAM223、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置224、エンジン部225、接続I/F226、通信I/F227を有している。本体部102を構成する各要素は、バス228を介して相互に接続されている。
【0027】
CPU221は、RAM223をワークエリアとしてROM222または記憶装置224に記憶された各種プログラムを実行することにより、本体部102全体を制御するとともに、各種機能(後述するエラー表示機能を含む)を実現する。
【0028】
記憶装置224は、不揮発性記憶媒体であり、CPU221が実行する各種プログラム(後述するエラー表示機能を実現するためのプログラムを含む)や各種データを記憶する。
【0029】
エンジン部225は、コピー機能、スキャン機能、ファクス機能、プリント機能等の画像処理機能を実現するための情報処理を行うハードウェアである。エンジン部225は、例えば、原稿をスキャンして読み取るスキャナハードウェア部231と、用紙等のシート材への印刷を行うプロッタハードウェア部232とを有する。更に、ファクシミリ通信を行う通信部や、印刷済みのシート材を仕分けるフィニッシャ、原稿を自動給送するADF(自動原稿給送装置)等が含まれていてもよい。
【0030】
接続I/F226は、通信路230を介して操作部101と通信するためのインタフェースである。ここでは、USB規格のインタフェースが用いられるものとする。
【0031】
通信I/F227は、モバイル端末110〜130と通信するためのインタフェースである。なお、モバイル端末110〜130は、操作部101の通信I/F217と接続することで、本体部102との通信を行うように構成してもよいし、本体部102の通信I/F227と接続することで、直接、本体部102との通信を行うように構成してもよい。
【0032】
<画像処理装置の操作部及び本体部に含まれるプログラムの階層構造>
次に、画像処理装置100の操作部101及び本体部102に含まれるプログラム群の階層構造について説明する。
図3は、操作部101(ROM212、フラッシュメモリ214)及び本体部102(ROM222、記憶装置224)に含まれるプログラム群の階層構造を示す図である。
【0033】
はじめに、本体部102(ROM222、記憶装置224)に含まれるプログラム群の階層構造について説明する。本体部102に含まれるプログラム群は、アプリケーション層321、サービス層322、OS層323とに大別することができる。アプリケーション層321に区分されるプログラムは、ハードウェア資源を動作させて画像処理機能を実現させるためのプログラムである。具体的には、コピーアプリケーション、スキャンアプリケーション、ファクスアプリケーション、プリントアプリケーション等が挙げられる。
【0034】
サービス層322に区分されるプログラムは、アプリケーション層321とOS層323との間に介在するプログラムである。当該プログラムは、本体部102が備えるハードウェア資源を、アプリケーション層321のプログラムが利用したり、本体部102が備えるハードウェア資源の状態を通知したりするためのインタフェースとしての役割を果たす。
【0035】
具体的には、ハードウェア資源に対する動作要求を受け付けたり、受け付けた動作要求の調停を行ったりする。また、ハードウェア資源において検出されたエラーをエラー情報としてエラー通知に含めて送信したりする。なお、サービス層322が受け付ける動作要求には、例えば、スキャナによる読み取りやプロッタによる印刷等の動作要求が含まれる。
【0036】
なお、サービス層322に区分されるプログラムが果たす上記インタフェースとしての役割は、操作部101のアプリケーション層311に対しても同様である。すなわち、操作部101のアプリケーション層311に区分されるプログラムも、サービス層322にアクセスすることにより、本体部102のハードウェア資源を動作させて、画像処理機能を実現させることができる。
【0037】
OS層323は、基本ソフトウェアと呼ばれるプログラムであり、本体部102が備えるハードウェア資源を制御する基本機能を提供する。サービス層322に区分されるプログラムは、アプリケーション層321に区分されるプログラムからのハードウェア資源に対する動作要求を、OS層323が解釈可能なコマンドに変換してOS層323に渡す。そして、OS層323に区分されるプログラムにより当該コマンドが実行されることにより、ハードウェア資源に対する動作要求に応じた、画像処理機能を実現するための情報処理を実行する。また、OS層323に区分されるプログラムが実行されることにより、ハードウェア資源において検出されたエラーを受信し、エラー情報としてエラー通知に含めて送信を行うサービス層322に渡す。
【0038】
次に、操作部101(ROM212、フラッシュメモリ214)に含まれるプログラム群の階層構造について説明する。本体部102と同様に、操作部101に含まれるプログラム群も、アプリケーション層311と、サービス層312と、OS層313とに大別することができる。
【0039】
ただし、アプリケーション層311に区分されるプログラムが提供する機能や、サービス層312が受け付け可能な動作要求の種類は、本体部102とは異なる。操作部101のアプリケーション層311に区分されるプログラムは、主として、各種操作や表示を行うためのユーザインタフェース機能を提供する。
【0040】
なお、本実施形態では、操作部101と本体部102とで、OSは独立して動作するものとする。また、操作部101と本体部102とが相互に通信可能であれば、OSが同じ種類である必要はない。例えば、操作部101ではAndroid(登録商標)を用い、本体部102ではLinux(登録商標)を用いることも可能である。
【0041】
このように、画像処理装置100では、操作部101と本体部102とが異なるOSにより制御されるため、操作部101と本体部102との間の通信は、一装置内のプロセス間通信ではなく、異なる装置間の通信として行われる。
【0042】
操作部101が受け付けたユーザの各種操作を示すコマンドを本体部102へ送信する動作(コマンド通信)や、本体部102が操作部101へ表示画面の表示を指示するイベントを送信する動作がこれに該当する。
【0043】
<モバイル端末のハードウェア構成>
次に、モバイル端末110〜130のハードウェア構成について説明する。
図4は、モバイル端末110〜130のハードウェア構成を示す図である。
【0044】
図4に示すように、モバイル端末110〜130は、CPU(コンピュータ)411、ROM412、RAM413、フラッシュメモリ414、操作パネル415、通信I/F416を有している。モバイル端末110〜130をそれぞれ構成する各要素は、バス417を介して相互に接続されている。
【0045】
CPU411は、RAM413をワークエリアとしてROM412またはフラッシュメモリ414に記憶された各種プログラムを実行することにより、モバイル端末110〜130全体を制御するとともに、後述するエラー表示機能を実現する。
【0046】
フラッシュメモリ414は、不揮発性記憶媒体であり、CPU411が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。なお、CPU411が実行する各種プログラムには、モバイル端末110〜130を画像処理装置100の操作部として機能させ、画像処理装置100をリモートによる操作で制御するためのリモートアプリケーション420のプログラムが含まれる。
【0047】
操作パネル415は、ユーザが各種操作を行う際に用いられる。また、モバイル端末110〜130の内部状態を表示したり、モバイル端末110〜130にインストールされるアプリケーション(例えば、リモートアプリケーション420)の表示画面を表示したりする。
【0048】
通信I/F216は、画像処理装置100の操作部101の通信I/F217または本体部102の通信I/F227と接続することで画像処理装置100と通信するためのインタフェースである。なお、画像処理装置100との通信は、例えば、無線ネットワーク(Wi−Fiなど)により実現されるものとする。ただし、本発明は特定の規格による通信に限定されるものではなく、任意の規格により通信可能であるものとする。
【0049】
<モバイル端末の表示画面の説明>
次に、モバイル端末110〜130の操作パネル415に表示される表示画面について
図5を用いて説明する。上述したように、モバイル端末110〜130は、画像処理装置100の操作部として機能するためのリモートアプリケーション420がインストールされている。ユーザは、当該リモートアプリケーション420を起動させることで、画像処理装置100の画像処理機能の選択、画像処理機能を実行させるための各種設定値の入力、画像処理機能を実行させるための実行指示の入力、表示画面の切り替え等の各種操作を行う。
【0050】
図5において、初期画面500は、実行させるべき画像処理機能を選択するための画面であり、リモートアプリケーション420が起動された際に表示される。初期画面500には、コピー選択ボタン501と、スキャン選択ボタン502と、ファクス選択ボタン503と、プリント選択ボタン504と、プログラム選択ボタン505とが含まれる。
【0051】
コピー選択ボタン501を押圧すると、コピー機能を実行させる際の各種設定値を入力可能なコピー画面510が表示される。コピー選択ボタン501が押圧され、コピー画面510を表示することで、モバイル端末110〜130では、ユーザが"コピー機能を利用しようとしている状態"になったと認識する。
【0052】
スキャン選択ボタン502を押圧すると、スキャン機能を実行させる際の各種設定値を入力可能なスキャン画面520が表示される。スキャン選択ボタン502が押圧され、スキャン画面520を表示することで、モバイル端末110〜130では、ユーザが"スキャン機能を利用しようとしている状態"になったと認識する。
【0053】
ファクス選択ボタン503を押圧すると、ファクス機能を実行させる際の各種設定値を入力可能なファクス画面530が表示される。ファクス選択ボタン503が押圧され、ファクス画面530を表示することで、モバイル端末110〜130では、ユーザが"ファクス機能を利用しようとしている状態"になったと認識する。
【0054】
プリント選択ボタン504を押圧すると、プリント機能を実行させる際の各種設定値を入力可能なプリント画面540が表示される。プリント選択ボタン504が押圧され、プリント画面540を表示することで、モバイル端末110〜130では、ユーザが"プリント機能を利用しようとしている状態"になったと認識する。
【0055】
なお、コピー画面510〜プリント画面540までのそれぞれにおいて、各種設定値の入力が完了すると、スタートボタン(不図示)が表示される。ユーザによりスタートボタンが押圧されると、モバイル端末110〜130では、画像処理装置100に対して、対応するジョブの実行指示を通知する。つまり、コピー画面510〜プリント画面540までのそれぞれにおいて表示されたスタートボタンが押圧されることで、モバイル端末110〜130では、対応するジョブの実行が開始されたと認識する。
【0056】
なお、画像処理装置100では、モバイル端末110〜130からの実行指示に基づいてジョブの実行を開始した後に、ジョブの実行が完了すると、モバイル端末110〜130に対してジョブの実行完了を通知する。モバイル端末110〜130では、当該通知を受信することで、ジョブの実行が完了したことを認識する。
【0057】
<エラー表示機能の機能構成>
次に、画像処理装置100が有するプログラム群とモバイル端末110にインストールされたリモートアプリケーション420とによって実現される各種機能のうち、エラー表示機能の機能構成について説明する。
図6は、画像処理装置100が有するプログラム群とモバイル端末110にインストールされたリモートアプリケーション420とによって実現される各種機能のうち、エラー表示機能の機能構成を示す図である。
【0058】
はじめに、画像処理装置100におけるエラー表示機能の機能構成について説明する。
図6に示すように、画像処理装置100におけるエラー表示機能には、利用登録受付部601、利用登録端末管理部602、ジョブ実行受付部603、エラー検出部604、エラー情報管理部605、エラー情報通知部606が含まれる。
【0059】
利用登録受付部601は、モバイル端末110〜130から、操作部としての利用登録の要求を受け付ける。利用登録端末管理部602は、利用登録受付部601において受け付けたモバイル端末を記憶装置224の利用登録端末テーブル(詳細は後述)に記憶する。
【0060】
ジョブ実行受付部603は、モバイル端末110〜130からジョブ(コピージョブ、スキャンジョブ、ファクスジョブ、プリントジョブなど)の実行指示を受け付ける。また、スキャナハードウェア部231、プロッタハードウェア部232に対して、実行指示を受け付けたジョブの実行要求を行う。
【0061】
エラー検出部604は、スキャナハードウェア部231、プロッタハードウェア部232でジャムなどのエラーが発生した場合、当該エラーを検出し、エラー情報管理部605に対して、発生中のエラーを、エラー情報として通知する。
【0062】
エラー情報管理部605は、エラー検出部604より通知されたエラー情報を、記憶装置224のエラー情報管理テーブル(詳細は後述)に記憶する。ここでいうエラー情報とは、画像処理装置100において発生中のエラーの情報である。また、利用登録端末テーブルに基づいて、操作部として利用登録されているモバイル端末を識別し、エラー情報を含むエラー通知の通知先のモバイル端末を特定する。
【0063】
エラー情報通知部606は、エラー情報管理部605が特定したエラー通知の通知先のモバイル端末に対して、無線ネットワーク(Wi−Fiなど)を経由してエラー通知を行う。
【0064】
次に、モバイル端末110〜130におけるエラー表示機能について説明する。モバイル端末110〜130におけるエラー表示機能は、モバイル端末110〜130を画像処理装置100の操作部として機能させるリモートアプリケーション420の一機能としてOS層と連関して実現される。
【0065】
図6に示すように、モバイル端末110〜130におけるエラー表示機能には、アプリケーション層610の利用登録要求部611、利用中機能管理部612が含まれる。また、ジョブ実行要求部613、エラー情報受信部614、エラー情報表示制御部615、ユーザインタフェース部616とが含まれる。更に、OS層620には、表示制御部(OS部)621と入力制御部(OS部)622が含まれる。
【0066】
利用登録要求部611は、画像処理装置100の利用登録受付部601に対して、モバイル端末自身を画像処理装置100の操作部として利用登録するための要求を行う。利用登録するための要求は、ユーザインタフェース部616により、リモートアプリケーション420の起動指示が認識された場合に送信される。
【0067】
利用中機能管理部612は、現在ユーザが利用しようとしている画像処理装置100の機能(コピー機能、スキャン機能、プリント機能、ファクス機能など)を、フラッシュメモリ414に記録する。
【0068】
具体的には、操作パネル415に対する操作に基づいてユーザインタフェース部616によりコピー画面510が表示された場合、ユーザが"コピー機能を利用しようとしている状態"になったと認識し、コピー機能を利用中機能として記録する。同様に、スキャン画面520が表示された場合、ユーザが"スキャン機能を利用しようとしている状態"になったと認識し、スキャン機能を利用中機能として記録する。また、ファクス画面530が表示された場合、ユーザが"ファクス機能を利用しようとしている状態"になったと認識し、ファクス機能を利用中機能として記録する。更に、プリント画面540が表示され、ユーザが"プリント機能を利用しようとしている状態"になったと認識した場合には、プリント機能を利用中機能として記録する。
【0069】
なお、ユーザの操作に基づいて、現在表示されている表示画面が切り替えられると、当該表示画面に対応する利用中機能としての記録が削除され、新たに表示された表示画面に対応する機能が利用中機能として記録される。
【0070】
例えば、コピー画面510からスキャン画面520に切り替えられると、利用中機能としてコピー機能が削除され、新たにスキャン機能が利用中機能管理部612によって記録される。
【0071】
ジョブ実行要求部613は、操作パネル415に対する操作に基づいてユーザインタフェース部616によりジョブの実行指示が認識されると、画像処理装置100のジョブ実行受付部603に対して、ジョブの実行指示を通知する。
【0072】
エラー情報受信部614は、画像処理装置100のエラー情報通知部606よりエラー通知を受信する。エラー情報表示制御部615は、エラー情報受信部614において受信されたエラー通知と、利用中機能管理部612により記録された現在の利用中機能とを比較し、受信したエラー通知に含まれるエラー情報を表示する必要があるか否かを判定する。また、エラー情報を表示する必要があると判定した場合には、画像処理装置100で発生中のエラーを解除するための手順をわかりやすく示すエラー解除ガイダンスを作成して、エラー情報と対応付けてユーザインタフェース部616に表示させる。
【0073】
ユーザインタフェース部616は、モバイル端末110〜130のOS層620に含まれる表示制御部(OS部)621に対して、表示したい表示画面の画面情報を通知する。また、モバイル端末110〜130のOS層620に含まれる入力制御部(OS部)622から受け取ったユーザの各種操作を示すコマンドに基づいて、実行すべき画像処理機能を特定する。
【0074】
表示制御部(OS部)621は、ユーザインタフェース部616から通知された画面情報に基づいて画面表示制御を行う。入力制御部(OS部)622は、モバイル端末110〜130の操作パネル415に対するユーザの各種操作を、ユーザインタフェース部616に通知する。
【0075】
<情報処理システムにおける処理>
次に、情報処理システムにおいてエラー表示機能を実現するために実行される各処理について説明する。情報処理システムにおいては、エラー表示機能を実現するために、以下に示す処理が実行される。
・利用登録処理
・ジョブ実行処理
・エラー通知処理
・エラー情報の表示処理
<利用登録処理の流れ>
はじめに、利用登録処理の流れについて説明する。
図7は、情報処理システムにおいて実行される利用登録処理の流れを示すシーケンス図である。なお、
図7では、説明の便宜上、モバイル端末110を画像処理装置100に利用登録する場合について説明するが、モバイル端末120、130を利用登録する場合についても同様である。
【0076】
図7に示すように、モバイル端末110のユーザがモバイル端末110上においてリモートアプリケーション420を起動させるための操作を行うと(ステップS701)、入力制御部(OS部)622ではこれを受け付ける。そして、ユーザインタフェース部616に通知する(ステップS702)。
【0077】
ユーザインタフェース部616では、リモートアプリケーション420の起動指示を認識すると、利用登録要求部611に対して、利用登録要求を行う(ステップS703)。このように、モバイル端末110では、リモートアプリケーション420を起動させる操作を受け付けることで、画像処理装置100に対して、利用登録を行うよう動作する。
【0078】
利用登録要求部611では、モバイル端末110のIPアドレスを含めて、画像処理装置100の利用登録受付部601に、利用登録要求を行う(ステップS704)。利用登録要求を受け付けた利用登録受付部601では、モバイル端末110を追加利用登録するよう、利用登録端末管理部602に指示する。利用登録端末管理部602では、利用登録端末テーブルに、受信した追加指示に含まれるIPアドレスを登録する(ステップS705)。更に、IPアドレスを登録した利用登録端末テーブルを、記憶装置224に記憶する。
【0079】
図8は、利用登録端末管理部602によりIPアドレスが登録された利用登録端末テーブル800の一例を示す図である。
図8に示すように、利用登録端末テーブル800には、現在、リモートアプリケーション420が起動されているモバイル端末のIPアドレスが登録されている。
【0080】
記憶装置224による利用登録端末テーブル800の記憶が完了すると、記憶装置224では、利用登録端末管理部602に対して、記憶完了を通知する(ステップS707)。記憶装置224より記憶完了が通知された利用登録端末管理部602では、IPアドレスの追加の登録が完了したことを利用登録受付部601に通知する(ステップS708)。
【0081】
これにより、利用登録受付部601では、利用登録端末テーブル800への利用登録が完了したことを、モバイル端末110の利用登録要求部611に通知する(ステップS709)。登録完了の通知を受信した利用登録要求部611では、ユーザインタフェース部616に登録完了を通知する(ステップS710)。
【0082】
ユーザインタフェース部616では、利用登録要求部611より登録完了の通知を受信すると、アプリケーションの初期画面500を表示するよう表示制御部(OS部)621に指示する(ステップS711)。
【0083】
これにより、表示制御部(OS部)621では、アプリケーションの初期画面500を操作パネル415に表示する。この結果、モバイル端末110のユーザは、リモートアプリケーション420の起動が完了したことを認識する(ステップS712)。
【0084】
このように、モバイル端末110では、リモートアプリケーション420を起動させる操作をトリガーとして、画像処理装置100に対して利用登録の要求を行う。そして、利用登録要求の完了を条件に、リモートアプリケーション420の初期画面500を操作パネル415に表示する。
【0085】
<ジョブ実行処理の流れ>
次に、情報処理システムにおけるジョブ実行処理の流れについて説明する。
図9は、情報処理システムにおけるジョブ実行処理の流れを示すシーケンス図である。
【0086】
図9に示すように、モバイル端末110のユーザがモバイル端末110上においてジョブの実行指示の操作を行うと(ステップS901)、入力制御部(OS部)622ではこれを受け付け、ユーザインタフェース部616に通知する(ステップS902)。
【0087】
上述したように、
図5のコピー画面510〜プリント画面540までのそれぞれでは、各種設定値の入力が完了すると、スタートボタン(不図示)が表示される。入力制御部(OS部)622では、ユーザにより当該スタートボタンが押圧された場合に、ジョブの実行指示が操作されたと認識する。
【0088】
ジョブの実行指示を認識したユーザインタフェース部616では、ジョブ実行要求部613に対して、ジョブ実行要求を行う(ステップS903)。ジョブ実行要求を受信したジョブ実行要求部613では、画像処理装置100のジョブ実行受付部603にジョブ実行要求を行う(ステップS904)。なお、ここでは、ジョブ実行要求部613がコピージョブの実行要求を行うものとする。
【0089】
ジョブ実行要求を受け付けたジョブ実行受付部603では、要求されたジョブの実行開始可否を判定する(ステップS905)。判定の結果、ジョブの実行を開始することが可能であると判定した場合には、ジョブ実行要求部613に対して、ジョブ実行要求を受け付けたことを示すOK通知を送信する(ステップS906)。
【0090】
OK通知を受信したジョブ実行要求部613では、ユーザインタフェース部616にジョブ実行要求が画像処理装置100において受け付けられたことを示すOK通知を送信する(ステップS907)。
【0091】
OK通知を受信したユーザインタフェース部616では、表示制御部(OS部)621に対して、ジョブ実行中であることを示す表示を行うよう指示する(ステップS908)。これを受けて、表示制御部(OS部)621では、操作パネル415にジョブ実行中であることを示す表示を行う(ステップS909)。この結果、ユーザは、ジョブの実行が開始されたことを認識する。
【0092】
一方、ジョブ実行受付部603では、ジョブ実行要求部613に対してOK通知を行うのと並行して、スキャナハードウェア部231に対して、読み取り開始指示を行う(ステップS910)。スキャナハードウェア部231では、ジョブ実行受付部603からの読み取り開始指示を受けるとスキャンを実行し、スキャンが完了すると、ジョブ実行受付部603に対して読み取り完了通知を行う(ステップS911)。
【0093】
読み取り完了通知を受信したジョブ実行受付部603では、プロッタハードウェア部232に対して、スキャンした原稿を印刷するための印刷開始指示を送信する(ステップS912)。
【0094】
印刷開始指示を受信したプロッタハードウェア部232では、ジョブ実行受付部603からの印刷開始指示を受けるとプリントを実行し、プリントが完了すると、印刷終了通知を行う(ステップS913)。
【0095】
<エラー通知処理>
次に、ジョブ実行中にエラーが発生した場合の、エラー通知処理の流れについて説明する。
図10は、情報処理システムにおいて実行される、エラー通知処理の流れを示すシーケンス図である。なお、
図10の例では、プロッタハードウェア部232において、印刷エラーが発生した場合を示している。
【0096】
図10に示すように、プロッタハードウェア部232において印刷エラーが発生すると、エラー検出部604では、印刷エラーの発生を検出する(ステップS1001)。印刷エラーの発生を検出したエラー検出部604では、エラー情報管理部605に対して、エラー情報を送る(ステップS1002)。
【0097】
エラー情報を受け取ったエラー情報管理部605では、受け取ったエラー情報を記憶装置224のエラー情報管理テーブルに記憶する(ステップS1003)。
図11は、エラー情報管理部605によりエラー情報が記憶されたエラー情報管理テーブル1100の一例を示す図である。
図11に示すように、エラー情報管理テーブル1100には、エラー概要情報(エラーの概要を示す情報)と、エラー詳細情報(エラーの詳細を示す情報)とが記憶される。
【0098】
エラー情報管理テーブル1100が記憶装置224に記憶されると、記憶装置224では、エラー情報管理部605に対して、記憶が完了したことを通知する(ステップS1004)。記憶完了の通知を受信したエラー情報管理部605では、エラー通知の通知先の情報の取得要求を記憶装置224に対して行う(ステップS1005)。画像処理装置100では、エラー通知を行う時点で、利用登録端末テーブル800に登録されているモバイル端末のIPアドレスに対して、エラー通知を行うよう構成されている。
【0099】
このため、エラー情報管理部605では、記憶装置224に記憶されている利用登録端末テーブル800に登録されているモバイル端末のIPアドレスを、エラー通知の通知先として取得する(ステップS1006)。
【0100】
エラー通知の通知先の情報を取得したエラー情報管理部605では、エラー情報通知部606に対して、当該通知先にエラー通知を行うよう、エラー通知の要求を行う(ステップS1007)。なお、エラー通知の要求には、エラー情報とIPアドレスとが含まれるものとする。
【0101】
エラー通知の要求を受信したエラー情報通知部606では、当該要求に含まれるIPアドレスのモバイル端末を通知先として、エラー通知を行う。
図10の例では、エラーが発生した時点で、モバイル端末110〜130のIPアドレスが利用登録端末テーブル800に登録されていた場合を示している。
【0102】
つまり、エラー情報通知部606では、モバイル端末110〜130に対して、エラー通知を行う(ステップS1008〜S1010)。更に、エラー情報通知部606では、エラー情報管理部605に対して、エラー通知が完了したことを通知する(ステップS1011)。
【0103】
<エラー情報の表示処理の流れ>
次に、エラー通知を受信した場合の、エラー情報の表示処理の流れについて説明する。
図11は、情報処理システムにおいて実行される、エラー情報の表示処理の流れを示すシーケンス図である。なお、
図12の例では、モバイル端末110〜130それぞれにエラー通知(エラー情報として印刷エラーが含まれるエラー通知)が行われた場合を示している。
【0104】
画像処理装置100のエラー情報通知部606よりエラー通知を受信すると(ステップS1008)、エラー情報受信部614では、エラー情報表示制御部615に対して、当該エラー通知を送信する(ステップS1201)。
【0105】
エラー通知を受信したエラー情報表示制御部615では、ステップS1200の表示制御処理(詳細は後述)を実行する。表示制御処理(ステップS1200)の実行に際して、エラー情報表示制御部615では、現在、モバイル端末110において利用中の利用中機能を取得する。具体的には、フラッシュメモリ214に記録されている利用中機能を取得する(ステップS1202)。なお、
図12の例では、コピー機能が利用中機能として記録されているものとする。このため、エラー情報表示制御部615では、利用中機能としてコピー機能が記録されている旨の通知を受け取る(ステップS1203)。
【0106】
利用中機能としてコピー機能が記録されている旨の通知を受け取ったエラー情報表示制御部615では、エラー情報受信部614より送信されたエラー通知に含まれるエラー情報(印刷エラー)と、フラッシュメモリ214より受け取った利用中機能とを比較する。これにより、送信されたエラー通知に含まれるエラー情報が、利用中機能と関連するか否かを判定する。
【0107】
ここで、印刷エラーはコピー機能と関連するため、エラー情報表示制御部615では、送信されたエラー通知に含まれるエラー情報が、利用中機能と関連すると判定し、ユーザインタフェース部616に対して、エラー情報の表示指示を行う(ステップS1204)。
【0108】
エラー情報の表示指示を受信したユーザインタフェース部616では、表示制御部(OS部)621に対して、エラー情報の表示指示を行う(ステップS1205)。この結果、モバイル端末110のユーザは、画像処理装置100において印刷エラーが発生したことを認識する。なお、エラー情報の表示指示に基づいて表示されたエラー情報に対して、ユーザよりエラー解除ガイダンス情報の表示指示が入力された場合には、当該表示指示に基づいて、エラー解除ガイダンス情報を表示する。
【0109】
一方、エラー情報通知部606よりエラー通知を受信すると(ステップS1009)、モバイル端末120のエラー情報受信部614では、エラー情報表示制御部615に対して、当該エラー通知を送信する(ステップS1211)。
【0110】
エラー通知を受信したエラー情報表示制御部615では、ステップS1200の表示制御処理(詳細は後述)を実行する。表示制御処理(ステップS1200)の実行に際して、エラー情報表示制御部615では、現在、モバイル端末120において利用中の機能を取得する。具体的には、フラッシュメモリ214に記録されている利用中機能を取得する(ステップS1212)。なお、
図12の例では、スキャン機能が利用中機能として記録されているものとする。このため、エラー情報表示制御部615では、利用中機能としてスキャン機能が記録されている旨の通知を受け取る(ステップS1213)。
【0111】
利用中機能としてスキャン機能が記録されている旨の通知を受け取ったエラー情報表示制御部615では、エラー情報受信部614より送信されたエラー通知に含まれるエラー情報(印刷エラー)と、フラッシュメモリ214より受け取った利用中機能とを比較する。これにより、送信されたエラー通知に含まれるエラー情報が、利用中機能と関連するか否かを判定する。
【0112】
ここで、印刷エラーはスキャン機能と関連しないため、エラー情報表示制御部615では、送信されたエラー通知に含まれるエラー情報が、利用中機能と関連しないと判定し、エラー情報の表示を行わない。
【0113】
一方、エラー情報通知部606よりエラー通知を受信すると(ステップS1010)、モバイル端末130のエラー情報受信部614では、エラー情報表示制御部615に対して、当該エラー通知を送信する(ステップS1221)。
【0114】
エラー通知を受信したエラー情報表示制御部615では、ステップS1200の表示制御処理(詳細は後述)を実行する。表示制御処理(ステップS1200)の実行に際して、エラー情報表示制御部615では、現在、モバイル端末130において利用中の機能を取得する。具体的には、フラッシュメモリ214に記録されている利用中機能を取得する(ステップS1222)。なお、
図12の例では、プリント機能が利用中機能として記録されているものとする。このため、エラー情報表示制御部615では、利用中機能としてプリント機能が記録されている旨の通知を受け取る(ステップS1223)。
【0115】
利用中機能としてプリント機能が記録されている旨の通知を受け取ったエラー情報表示制御部615では、エラー情報受信部614より送信されたエラー通知に含まれるエラー情報(印刷エラー)と、フラッシュメモリ214より受け取った利用中機能とを比較する。これにより、送信されたエラー通知に含まれるエラー情報が、利用中機能と関連するか否かを判定する。
【0116】
ここで、印刷エラーはプリント機能と関連するため、エラー情報表示制御部615では、送信されたエラー通知に含まれるエラー情報が、利用中機能と関連すると判定する。そして、ユーザインタフェース部616に対して、エラー情報の表示指示を行う(ステップS1224)。
【0117】
エラー情報の表示指示を受信したユーザインタフェース部616では、表示制御部(OS部)621に対して、エラー情報の表示指示を行う(ステップS1225)。この結果、モバイル端末130のユーザは、画像処理装置100において印刷エラーが発生したことを認識する。なお、エラー情報の表示指示に基づいて表示されたエラー情報に対して、ユーザよりエラー解除ガイダンス情報の表示指示が入力された場合には、当該表示指示に基づいて、エラー解除ガイダンス情報を表示する。
【0118】
<モバイル端末における表示制御処理>
次に、モバイル端末110〜130のエラー情報表示制御部615における表示制御処理(ステップS1200)の詳細について
図13〜
図16を用いて説明する。
【0119】
図13は、モバイル端末110〜130のエラー情報表示制御部615における表示制御処理(ステップS1200)の詳細な流れを示すフローチャートである。ステップS1301では、エラー情報受信部614が、画像処理装置100のエラー情報通知部606よりエラー通知を受信したか否かを判定する。エラー通知を受信していないと判定した場合には、エラー通知を受信するまで待機する。
【0120】
一方、エラー通知を受信したと判定した場合には、ステップS1302に進み、利用中の機能があるか否かを判定する。ステップS1302において利用中の機能がないと判定された場合には、ステップS1309に進み、エラー解除通知を受信したか否かを判定する。ステップS1309において、エラー解除通知を受信していないと判定した場合には、ステップS1302に戻り、表示制御処理を継続する。一方、エラー解除通知を受信したと判定した場合には、表示制御処理を終了し、次のエラー通知が送信されるのを待つ。
【0121】
一方、ステップS1302において、利用中の機能があると判定した場合には、ステップS1303に進み、当該利用中機能を取得する。
【0122】
更に、ステップS1304では、当該利用中機能とエラー通知に含まれるエラー情報とを比較し、エラー情報が当該利用中機能と関連するか否かを判定する。
図14は、エラー情報が利用中機能と関連するか否かを示す表である。
図14に示すように、コピー機能はスキャナハードウェア部231とプロッタハードウェア部232とを利用する。このため、スキャナハードウェア部231においてエラーが発生した場合のエラー情報も、プロッタハードウェア部232においてエラーが発生した場合のエラー情報も、両方とも関連することとなる。
【0123】
一方、スキャン機能及びファクス機能は、スキャナハードウェア部231を利用する。このため、スキャナハードウェア部231においてエラーが発生した場合のエラー情報のみが関連することとなる。
【0124】
また、プリント機能は、プロッタハードウェア部232を利用する。このため、プロッタハードウェア部232においてエラーが発生した場合のエラー情報のみが関連することとなる。
【0125】
ステップS1304において、エラー情報が当該利用中機能と関連すると判定した場合、ステップS1305に進み、ユーザインタフェース部616に当該エラー情報の表示を指示する。
【0126】
図15は、エラー情報(印刷エラー)の表示指示を受けて、操作パネル415に表示されるエラー情報の一例を示す図である(なお、説明の簡略化のため、エラー解除ガイダンス情報の表示については、省略してある)。
【0127】
印刷エラーの場合、コピー機能とプリント機能とが関連する。このため、コピー画面510が表示された場合に、エラー情報1501が表示される。また、プリント画面540が表示された場合に、エラー情報1502が表示される。
【0128】
なお、コピー画面510に表示されたエラー情報1501は、スキャン画面520またはファクス画面530あるいは、初期画面500に切り替えられることで、非表示となる。スキャン機能とファクス機能は印刷エラーと関連しないからである。また、コピー画面510に戻ることで、再び表示される。エラー情報1501は、当該エラーが解除されるまで継続して表示される。
【0129】
同様に、プリント画面540に表示されたエラー情報1502は、スキャン画面520またはファクス画面530あるいは、初期画面500に切り替えられることで、非表示となる。また、プリント画面540に戻ることで、再び表示される。エラー情報1502は、当該エラーが解除されるまで継続して表示される。
【0130】
このように、エラー情報表示制御部615では、エラー通知を受信してから、エラー解除通知を受信するまでの間、画像処理装置100において発生したエラーを管理し、利用中機能とエラー情報とを随時比較する。そして、関連すると判定した場合には、エラー情報を表示し、関連しないと判定した場合には、エラー情報を非表示とする。
【0131】
図13に戻る。ステップS1304において、エラー情報が利用中機能と関連しないと判定した場合には、ステップS1306に進む。ステップS1306では、ジョブ実行中であるか否かを判定する。
図9を用いて説明したとおり、ユーザがモバイル端末上にてジョブの実行指示の操作をしてから、画像処理装置100より当該ジョブの実行完了の通知があるまでの間、モバイル端末では、実行指示されたジョブが画像処理装置100にて実行中であると認識する。
【0132】
したがって、ステップS1306では、実行中であると認識しているジョブがあるか否かを判定する。実行中であると認識しているジョブがないと判定した場合には、ステップS1309に進み、エラー解除通知を受信したか否かを判定する。ステップS1309において、エラー解除通知を受信していないと判定した場合には、ステップS1302に戻り、表示制御処理を継続する。一方、エラー解除通知を受信したと判定した場合には、表示制御処理を終了し、次のエラー通知が送信されるのを待つ。
【0133】
一方、実行中であると認識しているジョブがあると判定した場合には、ステップS1307に進み、実行中のジョブの種類を識別する。
【0134】
更に、ステップS1308では、当該実行中のジョブの種類とエラー情報とを比較し、エラー情報が当該実行中のジョブと関連するか否かを判定する。なお、エラー情報が実行中のジョブと関連するか否かの判定は、ステップS1304における判定と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0135】
ステップS1308において、エラー情報が実行中のジョブと関連すると判定した場合には、ステップS1305に進み、ユーザインタフェース部616に当該エラー情報の表示を指示する。
【0136】
図16は、モバイル端末における表示画面の切り替えと、表示されるエラー情報との関係を示す図である。
図16の例は、スキャンジョブの実行を開始させたのち、プリント画面540に切り替えた状態で、スキャナハードウェア部231においてエラーが発生した場合を示している。
【0137】
図16に示すように、スキャン画面520において各種設定値の入力が完了し、スタートボタンが押圧されることで、スキャンジョブが実行される(ステップS1601)。その後、ユーザがスキャン画面520からプリント画面540に切り替えたとする(ステップS1602)。
【0138】
プリント画面540に切り替えた直後は、スキャンジョブの実行が完了しておらず、画像処理装置100ではスキャンジョブが実行中であるとする。この状態で、画像処理装置100においてスキャンエラーが発生すると(ステップS1603)、エラー情報表示制御部615では、エラー通知を受信した際の画像処理装置100の状態が、ジョブ実行中の状態であると判定する。更に、受信したエラー情報(読み取りジャム)が実行中のジョブ(スキャンジョブ)と関連すると判定し、ユーザインタフェース部616に当該エラー情報の表示を指示する。これにより、プリント画面540には、エラー情報1600が表示される。
【0139】
このように、エラー情報表示制御部615では、エラー情報が利用中機能と関連しない場合であっても、自端末からの実行指示に基づくジョブの実行中にエラーが発生した場合には、エラー情報を表示する。
【0140】
図13に戻る。ステップS1308において、エラー情報が実行中のジョブと関連しないと判定した場合には、ステップS1309に進み、エラー解除通知を受信したか否かを判定する。ステップS1309において、エラー解除通知を受信していないと判定した場合には、ステップS1302に戻る。一方、エラー解除通知を受信したと判定した場合には、表示制御処理を終了し、次のエラー通知が送信されるのを待つ。
【0141】
このように、エラー情報表示制御部615では、エラー通知を受信してからエラー解除通知を受信するまでの間、画像処理装置100において発生したエラーを管理し、実行中のジョブとエラー情報とを随時比較する。そして、関連すると判定した場合には、エラー情報を表示し、関連しないと判定した場合には、エラー情報を非表示とする。
【0142】
以上のとおり、モバイル端末110〜130では、エラー通知を受信した場合に、当該エラー情報と利用中の機能との関連性、ならびに当該エラー情報と実行中のジョブとの関連性を考慮して、エラー情報の表示/非表示を判定する。また、当該判定は、エラー通知を受信してから、エラー解除通知を受信するまでの間、継続して行われる。
【0143】
これにより、エラーと関係のない操作をしているユーザのモバイル端末にエラー情報が表示されるといった事態を回避することが可能となる。
【0144】
<まとめ>
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る画像処理装置100では、
・モバイル端末より、利用登録要求を受け付けた場合に、当該モバイル端末のIPアドレスを利用登録端末テーブルに登録する構成とした。
・エラーが発生した場合には、利用登録端末テーブルを参照し、エラーが発生した時点で登録されているIPアドレスに、エラー通知を行う構成とした。
【0145】
これにより、ジョブの実行を指示したモバイル端末以外のモバイル端末も、エラー通知を受信することが可能となる。
【0146】
一方で、エラー通知の通知先が、利用登録端末テーブルに登録されているモバイル端末に限定されることとなるため、エラー通知を必要としていないユーザに対して、エラー通知が行われるといった事態を回避することが可能となる。また、通信可能なモバイル端末にブロードキャスト送信する場合と比較して、短時間でエラー通知を行うことが可能となる。更に、エラー通知に際して、画像処理装置100の処理負荷を低減させることが可能となる。
【0147】
また、本実施形態に係るモバイル端末(情報処理装置)110〜130では、
・エラー通知を受信した場合に、当該エラー通知に含まれるエラー情報と利用中の機能との関連性、ならびに当該エラー通知に含まれるエラー情報と実行中のジョブとの関連性を考慮して、エラー情報の表示/非表示を判定する構成とした。
【0148】
これにより、エラーと関係のない操作をしているユーザのモバイル端末に、エラー情報が表示されるといった事態を回避することが可能となる。
【0149】
この結果、モバイル端末を介して画像処理装置をリモートによる操作で制御するユーザの利便性を向上させることが可能となる。
【0150】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、エラーが発生した時点で、利用登録端末テーブル800にIPアドレスが登録されているモバイル端末に対して、エラー通知を行う構成とした。このため、上記第1の実施形態の場合、エラーが発生した時点では、利用登録端末テーブル800にIPアドレスが登録されていないが、エラーが解除されるまでの間にIPアドレスが登録されたモバイル端末に対しては、エラー通知が行われない。
【0151】
このため、エラー発生後に、リモートアプリケーション420を起動させたモバイル端末のユーザにとっては、画像処理装置100においてエラーが発生していることを認識することができず不都合である。そこで、本実施形態に係るモバイル端末では、画像処理装置100に対して、任意のタイミングでエラー情報の取得要求を行うことができる構成とした。以下、本実施形態の詳細について説明する。
【0152】
図17は、エラー情報の取得要求を行うことができるように構成したモバイル端末110におけるエラー情報の表示処理の流れを示す図である。
図17に示すように、ステップS1701において、画像処理装置100にエラーが発生すると、画像処理装置100では、この時点で既に利用登録端末テーブル800にIPアドレスが登録されているモバイル端末に対して、エラー通知を行う。
【0153】
その後、ステップS1711において、モバイル端末110のリモートアプリケーション420が起動され、モバイル端末110が画像処理装置100に対して利用登録要求を行ったとする。更に、ステップS1702において、モバイル端末110のIPアドレスが画像処理装置100の利用登録端末テーブル800に登録されたとする(ステップS1702)。
【0154】
この場合、画像処理装置100は、エラーが発生中であるが、既に、エラー通知は行われてしまっているため、モバイル端末110に対して自動的にエラー通知を行うことはない。
【0155】
そこで、モバイル端末110では、エラー情報の取得要求を行う(ステップS1712)。モバイル端末110より、エラー情報の取得要求を受信した画像処理装置100では、受信した時点で発生中のエラーについてのエラー情報を含むエラー通知を、取得要求を行った要求元のモバイル端末110に対して行う(ステップS1703)。
【0156】
これにより、モバイル端末110では、画像処理装置100よりエラー通知を受信することができる。なお、エラー通知を受信した後のモバイル端末110における表示制御処理は、上記第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0157】
その後、画像処理装置100においてエラーが解除されると(ステップS1704)、画像処理装置100では、エラーが解除された時点で、利用登録端末テーブル800にIPアドレスが登録されているモバイル端末を特定する。そして、特定したモバイル端末に対して、エラー解除通知を送信する(ステップS1705)。
【0158】
モバイル端末110は、エラーが解除された時点で、既に、利用登録端末テーブル800に登録されているため、エラー解除通知を受信する。エラー解除通知を受信したモバイル端末110では、表示されているエラー情報を非表示にする(ステップS1714)。
【0159】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るモバイル端末では、
・画像処理装置における現在のエラーの状態を把握するために、画像処理装置に対してエラー情報の取得要求を送信できる構成とした。
・取得要求に応じてエラー通知を受信した場合には、上記第1の実施形態と同様の表示制御処理を行うよう構成した。
【0160】
これにより、エラーが発生した時点で利用登録されていない場合であっても、現在画像処理装置において発生中のエラーについてエラー情報を取得することが可能となる。この結果、モバイル端末を介して画像処理装置をリモートによる操作で制御するユーザの利便性を更に向上させることが可能となる。
【0161】
[第3の実施形態]
上記第1及び第2の実施形態では、エラーが発生した時点またはエラーが解除された時点で、利用登録端末テーブル800にIPアドレスが登録されているモバイル端末に対してのみ、エラー通知及びエラー解除通知を行う構成とした。しかしながら、本発明はこれに限定されない。
【0162】
例えば、利用登録端末テーブル800にIPアドレスが登録されている場合であっても、ユーザが希望する場合には、エラー通知及びエラー解除通知を行わない構成としてもよい。
【0163】
図18は、本実施形態に係る画像処理装置100において、本実施形態に係る画像処理装置100の利用登録端末管理部602により管理される利用登録端末テーブル1800の一例を示す図である。
【0164】
図18に示すように、利用登録端末テーブル1800には、IPアドレスのほかにエラー情報の送信要否を登録することができる。これにより、画像処理装置100では、IPアドレスが登録されているモバイル端末のうち、エラー情報の送信要否が"要"になっているモバイル端末に対して、エラー情報を含むエラー通知を行うように構成することが可能となる。
【0165】
この結果、画像処理装置においてエラーが発生した場合、エラー情報を必要としているユーザのモバイル端末上においてのみ、当該エラー情報が表示されることとなる。
【0166】
つまり、本実施形態によれば、モバイル端末を介して画像処理装置をリモートによる操作で制御するユーザの利便性を更に向上させることができる。
【0167】
[第4の実施形態]
上記第1乃至第3の実施形態では、エラー通知を受信したモバイル端末110〜130において、エラーを解除するための手順をわかりやすく示すエラー解除ガイダンス情報を作成し、表示する構成とした。しかしながら、本発明はこれに限定されず、エラー解除ガイダンス情報は、画像処理装置100において作成し、エラー通知に含めてモバイル端末110〜130に送信する構成としてもよい。
【0168】
かかる構成とすることにより、例えば、エラーを解除するための手順に変更があった場合に、画像処理装置100のROM222を更新するだけで、モバイル端末110〜130上に、最新のエラー解除ガイダンス情報を表示させることが可能となる。つまり、モバイル端末110〜130のそれぞれのユーザが、エラー解除ガイダンス情報が更新されるたびにリモートアプリケーション420を更新するといった手間を省くことが可能となる。
【0169】
また、エラー解除ガイダンス情報は、モバイル端末110〜130が、必要に応じてネットワークを介してダウンロードできる構成としてもよい。この場合、画像処理装置100がエラー解除ガイダンス情報を送信する必要がなくなり、URLを送信するだけでよいこととなるため、画像処理装置100とモバイル端末110〜130との間の通信負荷を低減させることが可能となる。
【0170】
図19は、エラー解除ガイダンス情報を、モバイル端末110〜130が、必要に応じてネットワークを介してダウンロードできる情報処理システムの全体構成を示す図である。
【0171】
図19に示すように、モバイル端末110〜130は、アクセスポイント1920に接続し、ネットワーク1910を介してサーバ装置1900にアクセスできるよう構成されている。また、サーバ装置1900には、エラー解除ガイダンス情報1901が格納されている。
【0172】
画像処理装置100では、モバイル端末110〜130に対して、エラー情報とエラー解除ガイダンス情報1901の格納先を示すURLとを含むエラー通知を行う。モバイル端末110〜130では、エラー通知を受信した際に、エラー情報とエラー解除ガイダンス情報1901の格納先を示すURLとを受信する。また、エラー情報を表示する際に、当該URLも合わせて表示する。
【0173】
これにより、モバイル端末110〜130のユーザは、必要に応じて当該URLにアクセスし、エラー解除ガイダンス情報1901をダウンロードすることが可能となる。
【0174】
なお、上記説明では、エラー解除ガイダンス情報またはエラー解除ガイダンス情報の格納先を示すURLを、エラー情報とともにエラー通知に含めて送信する構成としたが、本発明はこれに限定されない。
【0175】
例えば、利用登録されているモバイル端末のうち、実行中のジョブについて実行指示を行ったモバイル端末に対しては、エラー情報とともに、エラー解除ガイダンス情報またはURLを含めてエラー通知を行う構成としてもよい。また、利用登録されているモバイル端末のうち、実行中のジョブについて実行指示を行ったモバイル端末以外のモバイル端末に対しては、エラー情報のみを含めてエラー通知を行う構成としてもよい。
【0176】
[第5の実施形態]
上記第1乃至第4の実施形態では、画像処理装置100において、エラー通知の通知先を利用登録されているモバイル端末に限定する構成とした。更に、モバイル端末において、エラー情報の表示を、関連する機能を利用中または関連するジョブを実行中である場合に限定する構成した。
【0177】
しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、モバイル端末において表示されている表示画面に関する情報を、逐次、画像処理装置100に送信する構成とし、画像処理装置100において、エラー情報を表示すべきモバイル端末を特定する構成としてもよい。これにより、画像処理装置100では、エラー情報を表示すべきモバイル端末に対してのみ、エラー通知を行う構成とすることができる。
【0178】
[その他の実施形態]
上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。