【文献】
”Amazonが予約した商品の最低価格保証を開始”,[online],2007年11月20日,2017年4月12日検索,URL,http://gigazine.net/news/20071120_amazon_reserve/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなサーバシステムで提供されるソーシャルゲームには、ゲーム内通貨を対価としてプレーヤが入手したゲームアイテムを使用可能なゲームを進行するものが知られている。また、所定の受付期間内にゲームアイテムの購入指示入力を受け付けて購入の予約を行い、当該受付期間終了後に、当該ゲームアイテムを使用可能にするとともに、当該ゲームアイテムの価格に応じてプレーヤが保有するゲーム内通貨の量を減算して決済を行うものがある。このような場合に、予約時にはプレーヤのゲーム内通貨の残高が足りていても、決済時にゲーム内通貨の残高が不足していると、アイテムの購入を予約していてもアイテムを購入できないといった問題が発生しうる。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所定の受付期間内にゲームアイテムの購入指示入力を受け付けて当該受付期間終了後に決済を行う場合に、ゲームアイテム購入の決済を確実に行うことが可能なサーバシステム及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、プレーヤ端末と通信し、ゲーム内通貨を対価としてプレーヤが入手したゲームアイテムを使用可能なゲームを進行制御するサーバシステムであって、
前記ゲームアイテムを前記ゲーム内において使用可能に設定するゲームアイテム設定部と、
プレーヤが保有するゲーム内通貨を管理するゲーム内通貨管理部とを含み、
前記ゲームアイテム設定部は、
所定の受付期間において前記プレーヤ端末から前記ゲームアイテムの購入指示を受け付けた場合に、前記受付期間が終了した後の所定のタイミングで、前記購入指示を行ったプレーヤに対して前記ゲームアイテムを使用可能に設定し、
前記ゲーム内通貨管理部は、
前記購入指示を受け付けた場合に、前記購入指示を行ったプレーヤが保有するゲーム内通貨のうち、前記ゲームアイテムの購入に必要な量のゲーム内通貨の使用を禁止する処理を行い、プレーヤに対して前記ゲームアイテムを使用可能に設定した場合に、当該プレーヤが保有するゲーム内通貨の量を減算する更新処理を行うことを特徴とするサーバシステムに関する。
【0007】
また本発明は、ゲーム内通貨を対価としてプレーヤが入手したゲームアイテムを使用可能なゲームを進行制御するコンピュータのためのプログラムであって、
前記ゲームアイテムを前記ゲーム内において使用可能に設定するゲームアイテム設定部と、
プレーヤが保有するゲーム内通貨を管理するゲーム内通貨管理部として前記コンピュータを機能させ、
前記ゲームアイテム設定部は、
所定の受付期間において前記ゲームアイテムの購入指示を受け付けた場合に、前記受付期間が終了した後の所定のタイミングで、前記購入指示を行ったプレーヤに対して前記ゲームアイテムを使用可能に設定し、
前記ゲーム内通貨管理部は、
前記購入指示を受け付けた場合に、前記購入指示を行ったプレーヤが保有するゲーム内通貨のうち、前記ゲームアイテムの購入に必要な量のゲーム内通貨の使用を禁止する処理を行い、プレーヤに対して前記ゲームアイテムを使用可能に設定した場合に、当該プレーヤが保有するゲーム内通貨の量を減算する更新処理を行うことを特徴とするプログラムに関する。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。
【0008】
本発明によれば、前記購入指示を受け付けた場合に、前記購入指示を行ったプレーヤが保有するゲーム内通貨のうち、前記ゲームアイテムの購入に必要な量のゲーム内通貨の使用を禁止する処理を行うことで、受付期間終了後、ゲームアイテムを使用可能に設定する際にゲーム内通貨の残高が不足してしまうことを防止することができ、ゲームアイテム購入の決済を確実に行うことが可能となる。
【0009】
(2)また本発明に係るサーバシステム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記ゲーム内通貨管理部は、
前記受付期間が終了するまでに受け付けた前記購入指示の数に基づいて前記ゲームアイテムの購入価格を決定し、前記ゲームアイテムを使用可能に設定したプレーヤが保有するゲーム内通貨から前記購入価格に相当する量を減算する前記更新処理を行ってもよい。
【0010】
(3)また本発明に係るサーバシステム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記購入価格は、受け付けた前記購入指示の数が多いほど低くなってもよい。
【0011】
(4)また本発明に係るサーバシステム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記ゲーム内通貨管理部は、
前記購入指示を受け付けた場合に、その時点までに受け付けた前記購入指示の数に基づいて前記ゲームアイテムの予定販売価格を決定し、前記購入指示を行ったプレーヤが保有するゲーム内通貨のうち、前記予定販売価格に相当する量のゲーム内通貨の使用を禁止してもよい。
【0012】
本発明によれば、受付期間終了後、ゲームアイテムを使用可能に設定する際にゲーム内通貨の残高が予定販売価格未満となってしまうことを防止することができ、ゲームアイテム購入の決済を確実に行うことが可能となる。
【0013】
(5)また本発明に係るサーバシステム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記予定販売価格は、受け付けた前記購入指示の数が多いほど低くなってもよい。
【0014】
(6)また本発明に係るサーバシステム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記ゲーム内通貨管理部は、
前記受付期間において前記プレーヤ端末からゲームアイテムの購入をキャンセルする取
消指示を受け付けた場合に、前記取消指示を行ったプレーヤについて受け付けた前記購入指示を取り消し、当該プレーヤについてのゲーム内通貨の使用禁止を解除してもよい。
【0015】
(7)また本発明に係るサーバシステム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記ゲーム内通貨管理部は、
前記購入価格が前記予定販売価格以下となった場合に、前記購入価格に相当する量を減算する前記更新処理を行い、前記購入価格が前記予定販売価格よりも高くなった場合には、前記予定販売価格に相当する量を減算する前記更新処理を行ってもよい。
【0016】
本発明によれば、前記購入価格が前記予定販売価格よりも高くなった場合であっても、前記予定販売価格に相当する量を減算する更新処理を行うことで、ゲーム内通貨の残高が不足してしまうことを防止することができる。
【0017】
(8)また本発明に係るサーバシステム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記ゲームアイテム設定部は、
前記受付期間が終了するまでに受け付けた前記購入指示の数が所定の値に達した場合のみ、前記購入指示を行ったプレーヤに対して前記ゲームアイテムを使用可能に設定してもよい。
【0018】
(9)また本発明に係るサーバシステムでは、
前記受付期間が終了するまでに受け付けた前記購入指示の数が所定の値に達しなかった場合に、所与の告知情報を前記プレーヤ端末に送信する告知部を更に含んでもよい。
【0019】
また本発明に係るプログラム及び情報記憶媒体では、
前記受付期間が終了するまでに受け付けた前記購入指示の数が所定の値に達しなかった場合に、所与の告知情報を前記プレーヤ端末に送信する告知部として更にコンピュータを機能させてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0022】
1.構成
図1は、本実施形態のネットワークシステム(ゲームシステム)を示す。本実施形態では、複数の端末10(プレーヤ端末)とサーバ20(サーバシステム)とによって構成される。つまり、
図1に示すように、本実施形態のネットワークシステムは、サービスを提供するサーバ20と、端末10とが、ネットワークに接続可能に構成される。
【0023】
サーバ20は、複数のユーザ(プレーヤ)間でコミュニケーションを提供することが可
能なサービスを提供する情報処理装置であり、本実施形態ではSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)と呼ばれるコミュニティ型のサービスを提供するサーバである。つまり、サーバ20は、ユーザの情報(ユーザ名、日記、掲示情報、ゲームの進捗状況など)をログインしたユーザだけでなく、当該ユーザとフレンド関係にある他のユーザにも送信し、ユーザ間でコミュニティを図るようにしている。サーバ20は、会員登録を行ったユーザに限定してサービスを提供するようにしてもよい。サーバ20は、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。
【0024】
例えば、本実施形態のサーバ20は、Webサーバ機能や、メール配送が可能なメールサーバ機能を備える。また、端末10がWebページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なウェブブラウザを備えている。つまり、端末10は、サーバ20のSNS用のURLにアクセスし、ユーザ名、パスワードを送信する。そして、サーバ20において当該ユーザのログインが成功すると、サーバ20は当該ユーザのWebページを端末10に送信する。そして、端末10は、ウェブブラウザ上に受信した当該ユーザのWebページを表示部に表示させる。
【0025】
また、本実施形態のサーバ20は、端末10からの要求に応じて、オンラインゲームサービス(ソーシャルゲーム)を提供する。つまり、ユーザの端末10からの要求に応じて端末10の入力情報(端末10に備わるタッチパネル、ボタン、キーボード、マウス等の入力部で入力された情報)をネットワークを介してサーバ20に送信し、サーバ20では受信した入力情報に基づいてゲーム演算処理を行う。そして、ゲーム演算処理結果(ゲーム画像の画像データ、ゲーム画像を生成するために用いる各種データ)をネットワークを介して端末10に送信し、端末10では受信したゲーム演算処理結果に基づきゲーム画像を端末10の表示部に表示させる処理を行う。
【0026】
端末10は、携帯端末(携帯電話、PHS端末、スマートフォン、PDA、携帯型ゲーム機等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム機、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0027】
図2に本実施形態のサーバ20の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態のサーバ20は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0028】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM、ハードディスクなどにより実現できる。記憶部170は、ワーク領域として使用される主記憶部172と、格納部174(例えばデータベース)とを含む。
【0029】
格納部174は、本実施形態のネットワークシステムに参加する複数のプレーヤそれぞれのプレーヤ情報176を格納する。例えば、格納部174は、複数のプレーヤそれぞれのプレーヤの識別情報に対応づけて、プレーヤ名(プレーヤアカウント)、プレーヤパスワード、端末10の「宛先情報」(IPアドレス、メールアドレス等)などを、プレーヤ情報176として格納する。
【0030】
また、格納部174は、プレーヤの識別情報に対応づけて登録されたアイテム情報等を、プレーヤ情報176として格納する。また、格納部174は、プレーヤの識別情報に対応づけて、プレーヤが保有するゲーム内通貨の情報をプレーヤ情報176として格納する。また、格納部174は、プレーヤの識別情報に対応づけて、プレーヤのゲームパラメータ(ゲーム進行度等)の値をプレーヤ情報176として格納する。また、格納部174は
、プレーヤとフレンド関係にある他のプレーヤを特定するための情報を、プレーヤ情報176として格納する。
【0031】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体180には、本実施形態の処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
【0032】
通信部196は端末10や他のサーバとの間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0033】
処理部100(プロセッサ)は、端末10から送信され通信部196を介して受信したデータ(入力情報等)、プログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理、などの処理を行う。処理部100は主記憶部172をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部100は、ゲーム処理部112、画像生成部120、音生成部130を含む。
【0034】
ゲーム処理部112は、端末10から送信された入力情報(操作入力)に基づき各プレーヤのゲーム(ゲーム内通貨を対価としてプレーヤが入手したゲームアイテムを使用可能なゲーム)を進行させるゲーム処理を行う。ゲーム処理部112は、ゲームアイテム設定部114、ゲーム内通貨管理部116を含む。
【0035】
ゲームアイテム設定部114は、前記ゲームアイテムを前記ゲーム内において使用可能に設定する処理(ゲームアイテム情報をプレーヤの識別情報に対応づけてプレーヤ情報176に登録する処理)を行う。
【0036】
特に、本実施形態のゲームアイテム設定部114は、所定の受付期間において端末10(プレーヤ端末)から前記ゲームアイテムの購入指示操作入力(購入指示)を受け付けた場合に、前記受付期間が終了した後の所定のタイミングで、前記購入指示操作入力を行ったプレーヤに対して前記ゲームアイテムを使用可能に設定する処理を行う。
【0037】
またゲームアイテム設定部114は、前記受付期間が終了するまでに受け付けた前記購入指示操作入力の数が所定の値に達した場合のみ、前記購入指示操作入力を行ったプレーヤに対して前記ゲームアイテムを使用可能に設定してもよい。
【0038】
ゲーム内通貨管理部116は、プレーヤが保有するゲーム内通貨(プレーヤ情報176として格納したゲーム内通貨の情報)を管理する処理を行う。
【0039】
特に、本実施形態のゲーム内通貨管理部116は、前記購入指示操作入力を受け付けた場合に、前記購入指示操作入力を行ったプレーヤが保有するゲーム内通貨のうち、前記ゲームアイテムの購入に必要な量のゲーム内通貨の使用を禁止する処理を行い、プレーヤに対して前記ゲームアイテムを使用可能に設定した場合に、当該プレーヤが保有するゲーム内通貨の量を減算する更新処理を行う。
【0040】
またゲーム内通貨管理部116は、前記受付期間が終了するまでに受け付けた前記購入
指示操作入力の数に基づいて前記ゲームアイテムの購入価格を決定し、前記ゲームアイテムを使用可能に設定したプレーヤが保有するゲーム内通貨から前記購入価格に相当する量を減算する前記更新処理を行ってもよい。なお、前記購入価格は、受け付けた前記購入指示操作入力の数が多いほど低くなってもよいし、受け付けた前記購入指示操作入力の数が多いほど高くなってもよい。
【0041】
またゲーム内通貨管理部116は、前記購入指示操作入力を受け付けた場合に、その時点までに受け付けた前記購入指示操作入力の数に基づいて前記ゲームアイテムの予定販売価格を決定し、前記購入指示操作入力を行ったプレーヤが保有するゲーム内通貨のうち、前記予定販売価格に相当する量のゲーム内通貨の使用を禁止する処理を行ってもよい。なお、前記予定販売価格は、受け付けた前記購入指示操作入力の数が多いほど低くなってもよいし、受け付けた前記購入指示操作入力の数が多いほど高くなってもよい。
【0042】
またゲーム内通貨管理部116は、前記受付期間において端末10からゲームアイテムの購入をキャンセルする取消指示操作入力(取消指示)を受け付けた場合に、前記取消指示操作入力を行ったプレーヤについて受け付けた前記購入指示操作入力を取り消し、当該プレーヤについてのゲーム内通貨の使用禁止を解除する処理を行ってもよい。
【0043】
またゲーム内通貨管理部116は、前記購入価格が前記予定販売価格以下となった場合に、前記購入価格に相当する量を減算する前記更新処理を行い、前記購入価格が前記予定販売価格よりも高くなった場合には、前記予定販売価格に相当する量を減算する前記更新処理を行ってもよい。
【0044】
ゲーム処理部112は、告知部118を更に含んでもよい。告知部118は、前記受付期間が終了するまでに受け付けた前記購入指示操作入力の数が所定の値に達しなかった場合に、所与の告知情報(例えば、購入指示操作入力の数が所定の値に達しなかったために購入できない旨をプレーヤに告知するための情報)を前記プレーヤ端末に送信する処理を行う。例えば、告知部118は、画像生成部120を制御して、当該告知を表す画像データや文字データを当該プレーヤの端末10の表示部に表示させるための情報を端末10に送信してもよいし、音生成部130を制御して、当該告知を表す音声データを当該端末10の音出力部から出力させるための情報を端末10に送信してもよい。
【0045】
画像生成部120は、処理部100で行われる処理の結果に基づいて、ゲーム画像や、アイテム購入の受付画面を生成するための画像生成用データを生成する。生成された画像生成用データは、処理部100によって、通信部196を介して各端末10に送信される。ここで、画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を各情報処理端末において表示するためのデータであり、画像データそのものでもよいし、各情報処理端末が画像を生成するために用いる各種データ(オブジェクトデータ、ゲーム処理結果データ等)であってもよい。
【0046】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいてゲーム音を生成するための音生成用データを生成する。生成された音生成用データは、処理部100によって、通信部196を介して各端末10に送信される。
【0047】
なお、端末10の処理部が、サーバ20から送信された(ダウンロードした)プログラムに基づき各種ゲーム処理(入力情報に基づきゲームを進行させる処理、ゲーム画像を生成する処理)を行い、サーバ20が、端末10から送信された操作入力に基づいて、ゲームアイテムを使用可能にする処理、ゲーム内通貨を管理する処理等を行って、格納部174のプレーヤ情報において各プレーヤに対応付けられた各種データ(ゲームアイテム、ゲーム内通貨に関するデータ)の更新処理を行うように構成してもよい。
【0048】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。
【0049】
本実施形態のゲームシステムは、所定の受付期間においてゲームアイテムの購入指示操作入力(購入指示)を受け付け、受付期間が終了した後の所定のタイミング(決済タイミング)で、購入指示操作入力を行ったプレーヤに対して、プレーヤが保有するゲーム内通貨を対価として当該ゲームアイテムをゲーム内において使用可能に設定するゲームシステムとして構成されている。
【0050】
このゲームアイテムは、所定のイベント期間に開催される期間限定ゲームに関連するゲームアイテムであり、例えば、当該期間限定ゲームに登場するボスキャラクタに対してだけ高い効果(例えば、攻撃力)を発揮するゲームアイテム(例えば、ゲームキャラクタを表すカード情報)とすることができる。
【0051】
図3(A)に示すように、購入指示操作入力の受付期間を、期間限定ゲームの開催前に設定して、期間限定ゲームの開催直後から購入したゲームアイテムを使用可能にしてもよい。また、
図3(B)に示すように、期間限定ゲームの開催中に購入指示操作入力の受付期間を設定して、期間限定ゲームがある程度進行した時点(例えば、ボスキャラクタとの戦闘前)で、購入したゲームアイテムを使用可能にしてもよい。
【0052】
図4は、本実施形態のゲームシステムで生成される購入受付画面の一例を示す図である。購入受付画面RSは、例えば端末10のウェブブラウザにおいてWebページとして表示される。
【0053】
図4に示す購入受付画面RSは、「アイテムA」の共同購入を受け付けるための画面であり、プレーヤは、所定の受付期間において購入ボタンPBを選択する操作(例えば、タッチ操作)を行うことで、アイテム「A」の購入指示操作入力を行うことができる。
【0054】
ゲームアイテムの購入価格は、受付期間が終了するまでに受け付けた購入指示操作入力の数(購入指示操作入力を行ったプレーヤの数)に基づき決定される。ここでは、受付期間が終了するまでに受け付けた購入指示操作入力の数が多いほど、ゲームアイテムの購入価格が低くなるようにしている。
【0055】
図4の例では、購入指示操作入力の数が「50」以上「100」未満の場合には購入価格が「100ポイント」となり、購入指示操作入力の数が「100」以上「200」未満の場合には購入価格が「85ポイント」となり、購入指示操作入力の数が「200」以上の場合には購入価格が「70ポイント」となる。そして、受付期間終了後の所定のタイミングで、購入指示操作入力を行ったプレーヤが保有するゲーム内通貨から購入価格に相当する量が減算される。
【0056】
本実施形態のゲームシステムでは、ゲームアイテムの購入指示操作入力があった場合に、当該購入指示操作入力を行ったプレーヤが保有するゲーム内通貨のうち当該ゲームアイテムの購入に必要な量のゲーム内通貨の使用を禁止する処理が行われる。具体的には、当該購入指示操作入力を受け付けた時点までに受け付けた購入指示操作入力の数に基づきゲームアイテムの予定販売価格が決定され、決定された予定販売価格に相当する量のゲーム内通貨の使用が禁止される。
【0057】
予定販売価格は購入価格と同様に決定され、受け付けた購入指示操作入力の数が多いほど低くなる。例えば、
図4に示すように、購入指示操作入力があった時点での受け人数が
「80人」である場合(「50」以上「100」未満の場合)には、予定販売価格が「100ポイント」となり、購入指示操作入力を行ったプレーヤが保有するゲーム内通貨のうち、「100ポイント」分のゲーム内通貨の使用が禁止される。このとき、当該プレーヤは、ゲーム内通貨の残高が「100ポイント」未満となるまでは、他のゲームアイテムの購入等を行うことができるものの、他のゲームアイテムの購入等によってゲーム内通貨の残高が「100ポイント」未満となるような場合には、当該他のゲームアイテムの購入等を行えなくなる。
【0058】
このように、受付期間において購入指示操作入力があった場合に当該ゲームアイテムの購入に必要な量のゲーム内通貨の使用を禁止することで、受付期間終了後の当該ゲームアイテムの購入の決済時に、購入指示操作入力を行ったプレーヤのゲーム内通貨の残高が、当該ゲームアイテムの購入に必要な量に足らなくなってしまうことを防止することができ、ゲームアイテム購入の決済を確実に行うことが可能となる。
【0059】
また、購入指示操作入力を受け付けた時点までに受け付けた購入指示操作入力の数に基づき予定販売価格を決定し、決定された予定販売価格に相当する量のゲーム内通貨の使用を禁止することで、使用を禁止するゲーム内通貨の量を最小限にすることができ、プレーヤの購買行動に与える影響を抑えることができる。これは、購入指示操作入力の数が増加傾向にある場合には、予定販売価格が購入価格に収束していくからである。
【0060】
なお、プレーヤは、受付期間において、購入受付画面RSに表示されたキャンセルボタンCB(
図4を参照)を選択する操作(例えば、タッチ操作)を行うことで、ゲームアイテムの購入をキャンセルするための取消指示操作入力(取消指示)を行うことができる。取消指示操作入力が行われると、当該取消指示操作入力をおこなったプレーヤについて受け付けた購入指示操作入力が取り消され(受け付けた購入指示操作入力の数が減算され)、当該プレーヤについてのゲーム内通貨の使用禁止も解除される。
【0061】
受付期間において取消指示操作入力(購入のキャンセル)を多く受け付けると、予定販売価格(使用を禁止する量)よりも購入価格(決済額)が高くなってしまうことが起こり得る。
【0062】
例えば
図5に示すように、「プレーヤC」は、受け付けた購入指示操作入力の数(受付人数)が「200人以上」の時点で購入指示操作入力を行ったため、予定販売価格として決定された「70ポイント」分のゲーム内通貨の使用が禁止されている。しかしながら、その後に他のプレーヤがキャンセルを行うことによって受付期間終了時の受付人数が「100人以上200人未満」となったために、購入価格が「85ポイント」に決定され、予定販売価格よりも購入価格が高くなってしまっている。一方、「プレーヤA」、「プレーヤB」については、受付期間終了時の受付人数が、購入指示操作入力を行った時点の受付人数と同等か増加したために、購入価格が予定販売価格以下となっている。
【0063】
そこで、本実施形態のゲームシステムでは、購入価格が予定販売価格以下となったプレーヤ(
図5の例では、「プレーヤA」、「プレーヤB」)については決済時に購入価格に相当する量を減算し、購入価格が予定販売価格よりも高くなったプレーヤ(
図5の例では、「プレーヤC」)については、予定販売価格を実際の購入価格として、決済時に予定販売価格に相当する量を減算する。このようにすると、購入価格が予定販売価格よりも高くなってしまった場合であっても、決済時にゲーム内通貨の残高が不足してしまうことを防止することができる。
【0064】
本実施形態のゲームシステムでは、受付期間が終了するまでに受け付けた購入指示操作入力の数が所定の値(
図4の例では、「50人」)に達した場合のみ、各プレーヤはゲー
ムアイテムを購入することができる。受付期間が終了するまでに受け付けた購入指示操作入力が所定の値に達しなかった場合には、購入指示操作入力を行った各プレーヤに対して、購入指示操作入力の数が所定の値に達しなかったために購入できない旨が通知される。
【0065】
また、受け付けた購入指示操作入力が所定の値に達しなかった場合に、ゲームアイテムを通常価格(共同購入での購入価格よりも高い価格)且つ即時決済で購入できるようにしてもよい。この場合には、購入指示操作入力を各プレーヤに対して、通常価格で購入できる旨を通知する。
【0066】
また、共同購入の受付期間中においても、ゲームアイテムを通常価格(共同購入での購入価格よりも高い価格)且つ即時決済で購入できるようにしてもよい。このようにすると、プレーヤは、共同購入での購入価格よりも高い通常価格でゲームアイテムを購入する代わりに、共同購入の受付期間の終了を待たずに当該ゲームアイテムを手に入れることができる。
【0067】
3.処理
次に、本実施形態のサーバ20の処理の一例について
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0068】
まず、ゲーム処理部112は、端末10から購入指示操作入力の情報を受信したか否かを判断し(ステップS10)、購入指示操作入力を受信した場合(ステップS10のY)には、ゲーム内通貨管理部116は、これまで受け付けた購入指示操作入力の数に基づき予定販売価格を決定する(ステップS12)。次に、ゲーム内通貨管理部116は、プレーヤ情報176を参照して、端末10(購入指示操作入力の送信元の端末10)のプレーヤが保有するゲーム内通貨の残量が予定販売価格以上あるか否かを判断し(ステップS14)、ゲーム内通貨の残量があると判断した場合(ステップS14のY)には、当該プレーヤが保有するゲーム内通貨のうち、予定販売価格に相当する量のゲーム内通貨の使用を禁止する処理を行う(ステップS16)。すなわち、ゲーム内通貨管理部116は、使用を禁止するゲーム内通貨の量を、当該プレーヤに関連付けてプレーヤ情報176に登録する処理を行う。
【0069】
なお、購入指示操作入力を受信していない場合(ステップS10のN)、及びゲーム内通貨の残量がない場合(ステップS14のN)には、ステップS18に移行する。
【0070】
次に、ゲーム処理部112は、端末10から取消指示操作入力の情報を受信したか否かを判断し(ステップS18)、取消指示操作入力を受信した場合(ステップS18のY)には、端末10(取消指示操作入力の送信元の端末10)のプレーヤについて受け付けた購入指示操作入力を取り消し(ステップS20)、ゲーム内通貨管理部116は、当該プレーヤについて登録したゲーム内通貨の使用禁止を解除する処理を行う(ステップS22)。取消指示操作入力を受信していない場合(ステップS18のN)には、ステップS24に移行する。
【0071】
次に、ゲーム処理部112は、受付期間が終了したか否かを判断し(ステップS24)、受付期間が終了した場合(ステップS24のY)には、受付期間内に受け付けた購入指示操作入力の数が所定の値(最低購入人数)に達したか否かを判断する(ステップS26)。最低購入人数に達したと判断した場合(ステップS26のY)には、ゲームアイテム設定部114は、購入指示操作入力を行った各プレーヤに対してゲームアイテムを使用可能に設定する処理を行う(ステップS28)。すなわち、ゲームアイテム設定部114は、購入されたゲームアイテムの情報を、当該各プレーヤに関連付けてプレーヤ情報176に登録する処理を行う。
【0072】
次に、ゲーム内通貨管理部116は、受付期間内に受け付けた購入指示操作入力の数に基づき購入価格を決定する(ステップS30)。次に、ゲーム内通貨管理部116は、購入指示操作入力を行った各プレーヤについて登録したゲーム内通貨の使用禁止を解除する処理を行い(ステップS32)、当該各プレーヤが保有するゲーム内通貨から購入価格に相当する量を減算する更新処理(プレーヤ情報176として格納されたプレーヤのゲーム内通貨の情報を更新する処理)を行う(ステップS34)。なお、購入価格が使用を禁止したゲーム内通貨の量(予定販売価格)よりも高くなったプレーヤがいる場合には、当該プレーヤについては、当該プレーヤが保有するゲーム内通貨から予定販売価格に相当する量を減算する更新処理行う。
【0073】
なお、受付期間内に受け付けた購入指示操作入力の数が最低購入人数に達していないと判断した場合(ステップS26のN)には、所与の告知情報を、端末10(購入指示操作入力の送信元の端末10)に送信する処理を行う(ステップS36)。
【0074】
また、受付期間が終了していないと判断した場合(ステップS24のN)には、ステップS10に移行し、ステップS10〜S24の処理を、受付期間が終了するまで繰り返す。
【0075】
4.変形例
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0076】
例えば、上記実施形態では、受け付けた購入指示操作入力の数に基づき予定販売価格を決定し、予定販売価格に相当する量のゲーム内通貨の使用を禁止する場合について説明したが、使用を禁止するゲーム内通貨の量を固定値としてもよい。例えば、ゲームアイテムの購入価格の最高値(購入指示操作入力の数が丁度最低購入人数に達したときの購入価格、
図4の例では、「100ポイント」)に相当する量のゲーム内通貨の使用を禁止してもよい。このようにしても、決済時にゲーム内通貨の残高が不足してしまうことを防止することができる。
【0077】
また、上記実施形態では、ゲーム内通貨を用いて決済を行う場合について説明したが、貨幣として流通する現金通貨を用いてゲームアイテム購入の決済を行うようにしてもよい。