特許第6247325号(P6247325)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6247325
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】リソグラフィ装置
(51)【国際特許分類】
   G03F 9/02 20060101AFI20171204BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20171204BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   G03F9/02 H
   G03F7/20 501
   G03F7/20 521
   G01B11/00 Z
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-43537(P2016-43537)
(22)【出願日】2016年3月7日
(62)【分割の表示】特願2014-235437(P2014-235437)の分割
【原出願日】2005年12月19日
(65)【公開番号】特開2016-130864(P2016-130864A)
(43)【公開日】2016年7月21日
【審査請求日】2016年3月7日
(31)【優先権主張番号】11/015,766
(32)【優先日】2004年12月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100134256
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 武司
(72)【発明者】
【氏名】テオドルス マリヌス モッダーマン
【審査官】 植木 隆和
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2004/090577(WO,A2)
【文献】 特開平11−135400(JP,A)
【文献】 特開2004−289128(JP,A)
【文献】 特開平11−162831(JP,A)
【文献】 特開平09−153444(JP,A)
【文献】 特開2004−165666(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
G03F 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板テーブルと、
第2の基板テーブルと、
露光ステーションで放射ビームを前記第1の基板テーブルまたは前記第2の基板テーブル上の基板に投影する投影システムと、
基板を支持するようには構成されていない第のテーブルであって、前記投影システムからの放射ビームの特性を検知するように構成されたセンサ・ユニットを備える第のテーブルと
記露光ステーションと異なる測定ステーションにあるセンサシステムであって、レベルセンサと位置調整用センサのどちらか一方、またはその両方を備えるセンサシステムと、
前記第3のテーブルを前記露光ステーションに対し前記測定ステーションと反対側に位置決めしつつ、前記第1の基板テーブルと前記第2の基板テーブルのうち一方を前記露光ステーションに位置決めするように、かつ、前記第1の基板テーブルと前記第2の基板テーブルのうち他方を前記測定ステーションに位置決めするように構成された位置決めシステムと、を備えることを特徴とするリソグラフィ装置。
【請求項2】
前記位置決めシステムは、前記基板が前記露光ステーションで露光されている時に、前記第3のテーブルを前記露光ステーションの外の位置に位置決めするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項3】
前記位置決めシステム、前記第1の基板テーブルと前記第2の基板テーブルのうち一方の前記露光ステーションへの移動と同期させながら、前記露光ステーションから前記露光ステーションの外の位置へと前記第3のテーブルを位置決めするように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のリソグラフィ装置。
【請求項4】
前記位置決めシステムは、前記第1の基板テーブルと前記第2の基板テーブルのうち一方の前記露光ステーションの外への移動と同期させながら、前記露光ステーションの外の位置から前記露光ステーションへと前記第3のテーブルを位置決めするように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
【請求項5】
前記位置調整用センサは、1つ又は複数の基板位置調整用マークの位置を測定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
【請求項6】
前記投影システムと、前記基板、前記第1の基板テーブル、前記第2の基板テーブル、及び/または前記第3のテーブルと、の間の空間に液体を供給する液体供給システムをさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
【請求項7】
前記液体供給システムは、前記空間に前記液体を閉じ込めるよう前記空間を包囲する液体閉じ込め構造体を備え、前記液体閉じ込め構造体の底部が前記投影システムの最終要素の下に位置することを特徴とする請求項6に記載のリソグラフィ装置。
【請求項8】
前記液体閉じ込め構造体は、前記液体閉じ込め構造体の内側に前記液体のリザーバが形成されるよう構成されていることを特徴とする請求項に記載のリソグラフィ装置。
【請求項9】
前記第のテーブルは、前記第1の基板テーブルまたは前記第2の基板テーブルが前記投影システム下方で取り除かれるときに前記液体がリソグラフィ装置の他の部分に漏出することを防ぐように前記液体閉じ込め構造体の底部に閉じ込め面を形成するよう構成されていることを特徴とする請求項7または8に記載のリソグラフィ装置。
【請求項10】
前記センサ・ユニットが前記閉じ込め面の少なくとも一部を形成することを特徴とする請求項に記載のリソグラフィ装置。
【請求項11】
前記空間に前記液体を閉じ込めるように、前記液体閉じ込め構造体の底部と、前記基板、前記第1の基板テーブル、前記第2の基板テーブル、及び/または前記第のテーブルの表面と、の間に非接触シールが形成されていることを特徴とする請求項から10のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
【請求項12】
前記液体閉じ込め構造体は、内側周縁を有しており、その上端が前記投影システムの形に厳密に一致することを特徴とする請求項から11のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
【請求項13】
前記センサ・ユニットは、エネルギー・センサ、偏光センサ、透過イメージ・センサ、またはシヤリング干渉計センサをさらに備えることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
【請求項14】
前記センサ・ユニットによる所望される測定に基板交換より長い時間がかかる場合に、当該測定は複数の部分に分割され、複数の基板交換段階の間に実施されることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
【請求項15】
前記第のテーブルには清浄装置が取り付けられていることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
【請求項16】
前記測定ステーションで基板を前記第1の基板テーブルまたは前記第2の基板テーブルへ装着及び脱着するためにロード/アンロード用のロボットが設けられていることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リソグラフィ装置及びデバイス製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板、通常は基板のターゲット部分に付加する機械である。リソグラフィ装置は、例えば集積回路(IC)の製造に用いることができる。そのような場合、マスク又はレチクルとも呼ばれるパターン形成装置を用いて、ICの個々の層に形成される回路パターンを作成できる。このパターンを、基板(例えばシリコン・ウェハ)上の(例えば1つ又は複数のダイの一部を含む)ターゲット部分に転写できる。パターンの転写は、一般に基板に設けられた放射感応材料(レジスト)の層への結像によるものである。一般に単一の基板は、連続的にパターンの形成される隣接するターゲット部分のネットワークを含む。周知のリソグラフィ装置には、パターン全体をターゲット部分に一度に露光することによって各ターゲット部分を照射する、いわゆるステッパと、パターンを放射ビームによって所与の方向(「走査」方向)に走査し、それと同時にこの方向に対して平行又は逆平行に基板を同期して走査することによって各ターゲット部分を照射する、いわゆるスキャナとが含まれる。パターンを基板にインプリントする(押し込む)ことにより、パターンをパターン形成装置から基板に転写することも可能である。
【0003】
投影システムの最終要素と基板との間の空間を満たすように、リソグラフィ投影装置内の基板を、例えば水など比較的大きい屈折率を有する液体に浸すことが提唱されている。この理由は、液体中では露光放射の波長がより短くなるため、より小さいフィーチャの結像が可能になることにある。(液体の効果を、システムの有効開口数(NA)を高め、且つ焦点深度をも高めることと考えることもできる。)固体粒子(例えば石英)を懸濁させた水を含めて他の浸漬液も提唱されている。
【0004】
しかし、基板、又は基板および基板テーブルを液体槽に浸すこと(例えば米国特許第4509852号を参照。その全体を参照によって本明細書に援用する)は、走査露光中に加速させなければならない大量の液体が存在することを意味する。このため、追加のモータ若しくはより強力なモータが必要になり、また液体の乱れによって望ましくない予測できない影響をまねく虞がある。
【0005】
提唱されている解決策の1つは、液体供給システムを用いて、液体供給システムが、投影システムの最終要素と基板との間の基板の局所領域のみに液体を供給するようにすることである(基板は一般に、投影システムの最終要素より大きい表面積を有する)。このように構成することを提唱している1つの方法がPCT出願WO99/49504に開示されており、その全体を参照によって本明細書に援用する。図2及び図3に示すように、液体は少なくとも1つの入口INによって、好ましくは最終要素に対する基板の移動方向に沿って基板上に供給され、投影システムの下を通過した後、少なくとも1つの出口OUTによって除去される。すなわち、基板が要素の下を−X方向に走査される際に、液体は要素の+X側に供給され、−X側で取り出される。図2は、液体が入口INを介して供給され、低圧源に接続された出口OUTによって要素の反対側で取り出される配置を概略的に示している。図2の例では、液体が最終要素に対する基板の移動方向に沿って供給されているが、このようにする必要はない。最終要素の周りに配置される入口及び出口は、様々な向き及び数とすることが可能であり、両側に出口を備えた4組の入口を最終要素の周りに規則正しいパターンで設けた一実施例を図3に示す。
【0006】
リソグラフィ装置の性能を維持するために、放射源、照明系及び投影システムの性能の定期的な測定を行うことが可能であり、したがって、装置のいずれかの部分の性能が低下した場合には、再較正など補正手段を講じることができる。結像に影響を及ぼす可能性のある1つ又は複数のパラメータを測定するために、装置の光路内に1つ又は複数のセンサを設けることができるが、きわめて重要ないくつかの場合では、基板レベルで直接、空中画像の測定を行うことが望ましい。そうした測定は製造時の露光と並行して同時に実施することはできず、したがって定期的に停止時間が設けられ、装置の生産性が低下することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、例えば、生産性を低下させることなく、基板水準での測定を行うことのできるリソグラフィ装置が提供されると有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一観点によれば、パターンの付与された放射ビームを基板に投影するリソグラフィ装置に用いるための位置決め装置において、位置決め装置が、第1のテーブルと第2のテーブルとを含み、
第1のテーブルが、該第1のテーブルをパターンの付与された放射ビームの経路内及び経路外へ移動させるように構成された第1の位置決めシステムに接続されて、基板を保持するように構成されており、
第2のテーブルが、第1のテーブルをパターンの付与された放射ビームの経路外へ移動させる際に、該第2のテーブルをパターンの付与された放射ビームの経路内に位置決めするように構成された第2の位置決めシステムに接続されて、基板を保持するようには構成されていない位置決め装置が提供される。
【0009】
本発明の一観点によれば、
基板を保持するように構成された基板テーブルと、
パターンの付与されたビームを基板に投影するように構成された投影システムと、
基板テーブルに接続され、基板テーブルをパターンの付与された放射ビームの経路内及び経路外へ移動させるように構成された第1の位置決めシステムと、
基板を保持するようには構成されておらず、パターンの付与された放射ビームの特性を検知するように構成されたセンサを有するセンサ・テーブルと、
第1のテーブルをパターンの付与された放射ビームの経路外へ移動させる際に、センサ・テーブルをパターンの付与された放射ビームの経路内に位置決めするように構成された第2の位置決めシステムとを有するリソグラフィ装置が提供される。
【0010】
本発明の他の観点によれば、
パターンの付与された放射ビームを、テーブルに保持された基板に投影する段階と、
テーブルをパターンの付与された放射ビームの経路外へ移動させる段階と、
センサをパターンの付与された放射ビームの経路内へ移動させる段階およびビームの特性を測定する段階とを含み、
センサを移動させる段階および特性を測定する段階が、少なくとも部分的に、テーブルを移動させる段階と同時に行われるデバイス製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施例によるリソグラフィ装置を示す図。
図2】リソグラフィ投影装置に用いるための液体供給システムを示す図。
図3】リソグラフィ投影装置に用いるための液体供給システムを示す図。
図4】リソグラフィ投影装置に用いるための他の液体供給システムを示す図。
図5】本発明の一実施例によるリソグラフィ装置に用いるための液体供給システムを示す図。
図6】本発明の一実施例による測定ステーション及び露光ステーションを示す図。
図7図6と類似の図であるが、テーブル交換中の状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に本発明の実施例を、添付の概略図を参照して例示のみの目的で説明するが、図中において同じ参照記号は同じ部品を指すものであることに留意されたい。
【0013】
図1は、本発明の一実施例によるリソグラフィ装置を概略的に示している。この装置は、
放射ビームPB(例えば、UV放射又はDUV放射)を調節するように構成された照明系(照明器)ILと、
パターン形成装置(例えばマスク)MAを支持するように構成された支持構造体(例えばマスク・テーブル)MTであって、あるパラメータに従ってパターン形成装置を正確に位置決めするように構成された第1の位置決め装置PMに接続された支持構造体MTと、
基板(例えばレジスト塗布ウェハ)Wを保持するように構成された基板テーブル(例えばウェハ・テーブル)WTであって、あるパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2の位置決め装置PWに接続された基板テーブルWTと、
パターン形成装置MAによって放射ビームPBに与えられたパターンを、基板Wの(例えば1つ又は複数のダイを含む)ターゲット部分Cに投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズ系)PLとを有している。
【0014】
照明系は、放射の方向付け、成形又は制御のための屈折式、反射式、磁気式、電磁式、静電式又は他の種類の光学要素、或いはそれらの任意の組み合わせなど、様々な種類の光学要素を含むことができる。
【0015】
支持構造体は、パターン形成装置の向き、リソグラフィ装置の設計、並びに、例えばパターン形成装置が真空環境に保持されているかどうかなど他の条件によって決まる方法でパターン形成装置を保持する。支持構造体は、機械式、真空式、静電式又は他のクランプ技術を用いてパターン形成装置を保持することができる。支持構造体を、例えば枠台(フレーム)又はテーブルとすることが可能であり、これらは必要に応じて固定することも移動させることもできる。支持構造体は、パターン形成装置が、例えば投影システムに対して、所望の位置にあることを保証できる。本明細書中の「レチクル」又は「マスク」という用語の使用はいずれも、「パターン形成装置」というより一般的な用語と同義であると考えられる。
【0016】
本明細書で使用する「パターン形成装置」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを形成するためなど、放射ビームの断面にパターンを与えるために用いることのできる任意の装置を指すものとして広く解釈すべきである。例えばパターンが位相シフト・フィーチャ、又はいわゆるアシスト・フィーチャを含む場合には、放射ビームに与えられるパターンが、基板のターゲット部分における所望のパターンと厳密に一致しない可能性があることに留意すべきである。一般に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などターゲット部分に作製されるデバイスの特定の機能層に対応している。
【0017】
パターン形成装置は、透過式でも反射式でもよい。パターン形成装置の例には、マスク、プログラム可能ミラー配列(アレイ)及びプログラム可能LCDパネルが含まれる。マスクはリソグラフィの分野では周知であり、それにはバイナリ・マスク、交互位相シフト・マスク(alternating PSM)及び減衰位相シフト・マスク(attenuated PSM)などのマスク・タイプ、並びに様々なハイブリッド型のマスク・タイプが含まれる。プログラム可能ミラー配列の例は、小さいミラーのマトリクス(行列)状の配列を使用するものであり、入射する放射ビームを異なる方向に反射するように、それぞれのミラーを別々に傾斜させることができる。傾斜したミラーは、ミラーのマトリクスによって反射される放射ビームにパターンを与える。
【0018】
本明細書で使用する「投影システム」という用語は、適宜、使用される露光放射向け、又は浸漬液の使用や真空の使用など他の要素向けの屈折式、反射式、反射屈折式、磁気式、電磁式及び静電式の光学系、又はそれらの任意の組み合わせを含めて、任意の種類の投影システムを包含するものとして広く解釈すべきである。本明細書中の「投影レンズ」という用語の使用はいずれも、「投影システム」というより一般的な用語と同義であると考えられる。
【0019】
本明細書で図示する装置は、(例えば透過性マスクを使用する)透過式のものである。或いは、装置は(例えば先に言及した種類のプログラム可能ミラー配列を使用、或いは反射性マスクを使用する)反射式のものでもよい。
【0020】
リソグラフィ装置は、2(デュアル・ステージ)又は3以上の基板テーブル(及び/又は2以上の支持構造体)を有する種類のものでもよい。こうした「マルチ・ステージ」装置では、追加のテーブルを並行して用いてもよく、或いは1つ又は複数のテーブル上で予備工程を実施し、それと同時に1つ又は複数の他のテーブルを露光に用いてもよい。
【0021】
図1を参照すると、照明器ILは放射源SOから放射ビームを受け取る。例えば放射源がエキシマ・レーザーの場合、放射源とリソグラフィ装置とを別々の構成要素にできる。その場合には、放射源がリソグラフィ装置の一部を形成するとは考えられず、放射ビームは、例えば適切な指向性ミラー及び/又はビーム拡大器(エキスパンダ)を有するビーム送出システムBDを用いて、放射源SOから照明器ILへ送られる。他の場合、例えば放射源が水銀ランプの場合には、放射源をリソグラフィ装置の一体部分とできる。放射源SO及び照明器ILを、必要であればビーム送出システムBDと共に、放射システムと呼ぶことがある。
【0022】
照明器ILは、放射ビームの角強度分布を調整するための調整装置AMを含むことができる。一般に、照明器の瞳面内における強度分布の少なくとも外側及び/又は内側の半径方向範囲(それぞれ一般にσ−アウタ(σ−outer)、σ−インナ(σ−inner)と呼ばれる)を調整することができる。さらに照明器ILは、積算器INやコンデンサCOなど他の様々な構成要素を含むことができる。照明器を用いて、所望される均一性及び強度分布をその断面に有するように放射ビームを調節できる。
【0023】
放射ビームPBは、支持構造体(例えばマスク・テーブルMT)に保持されているパターン形成装置(例えばマスクMA)に入射し、パターン形成装置によって放射ビームPBにパターンが付与される。パターン形成装置MAを通過した放射ビームPBは、ビームを基板Wのターゲット部分Cに集束させる投影システムPLを通過する。第2の位置決め装置PW及び位置センサIF(例えば干渉測定装置、リニア・エンコーダ又は容量センサ)を用いて、基板テーブルWTを、例えば異なるターゲット部分Cを放射ビームPBの経路内に位置決めするように、正確に移動させることができる。同様に、第1の位置決め装置PM及び(図1には明示されていない)他の位置センサを用いて、例えばマスク・ライブラリから機械的に取り出した後、又は走査中に、パターン形成装置MAを放射ビームPBの経路に対して正確に位置決めすることができる。一般に、支持構造体MTの移動は、第1の位置決め装置PMの一部を形成する長ストローク・モジュール(粗い位置決め)及び短ストローク・モジュール(細かい位置決め)を用いて実現される。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2の位置決め装置PWの一部を形成する長ストローク・モジュール及び短ストローク・モジュールを用いて実現される。(スキャナではなく)ステッパの場合には、支持構造体MTを短ストローク・アクチュエータに接続するだけでもよく、又は固定してもよい。パターン形成装置MA及び基板Wは、パターン形成装置位置調整用マークM1、M2、及び基板位置調整用マークP1、P2を用いて位置を調整できる。図示した基板位置調整用マークは専用のターゲット部分を占めているが、それらをターゲット部分同士の間の空間に配置することもできる(これらはスクライブレーン位置調整用マークとして知られている)。同様に、パターン形成装置MAに2つ以上のダイを設ける場合には、パターン形成装置位置調整用マークをダイ同士の間に配置してもよい。
【0024】
図示した装置は、以下のモードの少なくとも1つで使用することができる。
(1)ステップ・モードでは、放射ビームに与えられたパターン全体を1回でターゲット部分Cに投影する間、支持構造体MT及び基板テーブルWTを本質的に静止した状態に保つ(すなわち、ただ1回の静止露光)。次いで、異なるターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTをX及び/又はY方向に移動させる。ステップ・モードでは、露光場(露光フィールド)の最大サイズによって1回の静止露光で結像されるターゲット部分Cのサイズが制限される。
(2)走査モードでは、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する間、支持構造体MT及び基板テーブルWTを同期して走査する(すなわち、ただ1回の動的露光)。支持構造体MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPLの拡大(縮小)率、及び像の反転特性によって決定できる。走査モードでは、露光フィールドの最大サイズによって1回の動的露光におけるターゲット部分の(非走査方向の)幅が制限され、走査移動の長さによってターゲット部分の(走査方向の)高さが決定される。
(3)他のモードでは、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する間、プログラム可能なパターン形成装置を保持しながら支持構造体MTを本質的に静止した状態に保ち、基板テーブルWTを移動又は走査させる。このモードでは、一般にパルス式の放射源が使用され、基板テーブルWTが移動するたびに、又は走査中の連続する放射パルスの合間に、プログラム可能なパターン形成装置が必要に応じて更新される。この動作モードは、先に言及した種類のプログラム可能ミラー配列などの、プログラム可能なパターン形成装置を利用するマスクレス・リソグラフィに簡単に適用できる。
【0025】
前記の使用モードの組み合わせ及び/又は変形形態、或いは全く異なる使用モードを採用することもできる。
【0026】
局所的な液体供給システムを用いた他の浸漬リソグラフィ装置の解決策を図4に示す。液体は、投影システムPLの両側の2つの溝状入口INによって供給され、入口INの半径方向外側に配置された複数の別々の出口OUTによって除去される。入口IN及び出口OUTは、投影ビームがそれを通して投影される孔を中央に有する板に配置することができる。液体は、投影システムPLの一方の側で一方の溝状入口INによって供給され、投影システムPLのもう一方の側で複数の別々の出口OUTによって除去されて、投影システムPLと基板Wとの間に薄膜状の液体の流れを生じさせる。入口INと出口OUTのどの組み合わせを使用するかの選択は、基板Wの移動方向によって決めることができる(入口INと出口OUTの他の組み合わせは作動させない)。
【0027】
提唱されている局所的な液体供給システムを用いた浸漬リソグラフィの他の解決策は、投影システムの最終要素と基板テーブルとの間の空間の少なくとも一部の境界に沿って延びる液体閉じ込め構造体を備えた液体供給システムを提供することである。液体閉じ込め構造体は、XY平面内では投影システムに対して実質的に静止しているが、Z方向(光軸の方向)にはある程度の相対移動が可能である。液体閉じ込め構造体と基板表面との間には、シール(密封)が形成される。一実施例では、シールはガス・シールなどの非接触シールである。このようなガス・シールを備えたシステムが、米国特許出願第10/705783号に開示されており、その全体を参照によって本明細書に援用する。
【0028】
図5は、本発明の一実施例による(浸漬フード又はシャワーヘッドと呼ばれることもある)液体閉じ込め構造体を有する液体供給システムを示している。特に図5は、液体を閉じ込めて基板表面と投影システムの最終要素との間の空間を満たすように、投影システムの画像領域(イメージ・フィールド)の周りに基板に対する非接触シールを形成する貯水部(リザーバ)10の配置を示している。投影システムPLの最終要素の下に配置され、それを囲む液体閉じ込め構造体12が、貯水部を形成している。液体は、投影システムの下、及び液体閉じ込め構造体12の内側の空間に導入される。液体閉じ込め構造体12は投影システムの最終要素の少し上方に延びており、液体の高さが最終要素より上方まで上昇して、その結果、液体の緩衝体が形成される。液体閉じ込め構造体12の上端は、好ましくは投影システム又はその最終要素の形に厳密に一致した内側周縁を有し、例えばそれを円形にすることができる。底部は、内側周縁が画像領域の形に厳密に一致し、例えば長方形にすることができるが、必ずしもそうである必要はない。
【0029】
液体は、液体閉じ込め構造体12の底部と基板Wの表面との間で、ガス・シール16によって貯水部に閉じ込められる。ガス・シールは、加圧下で入口15を通して、液体閉じ込め構造体12と基板との間の隙間に供給され、出口14を通して取り出されるガス、例えば空気、合成空気、N、不活性ガスによって形成される。ガス入口15に対する加圧力、出口14に対する真空度、及び隙間の形状は、液体を閉じ込める内側への高速ガス流れが存在するように構成される。液体を収容するために、単に液体及び/又はガスを除去する出口など他の種類のシールを用いることもできることが、当業者には理解されよう。
【0030】
図6は、本発明の一実施例による基板ステージの配置を示している。この実施例は、基板レベルに露光ステーションES及び測定ステーションMSの2つのステーションの存在する、いわゆるデュアル・ステージ装置である。例えば露光前に基板の特徴を明らかにするため、或いは露光が適切に行われたことを検証するために、測定ステーションで様々な測定が行われる間、露光ステーションでは基板が露光される。測定ステーションに1つ又は複数のセンサを設けて測定を行うことも可能であり、測定ステーションに設けることのできるセンサの型の例には、露光前に基板の高さ地図を作成するための水準(レベル)センサLS、基板の1つ又は複数の位置調整用マークの位置を測定するための位置調整用センサAS、及び露光された基板の潜像を調べるためのスキャタロメータSMが含まれる。測定ステーションで基板を基板テーブルへ装着(ロード)及び脱着(アンロード)するために、ロード/アンロード用のロボット(図示せず)も設けられる。このようなデュアル・ステージ装置では、1つの基板を露光している間、以前に露光された基板を測定し、且つ/又は次に露光される基板を予め測定することができる。したがって、デュアル・ステージ装置により、測定および露光の両工程を単一のステーションで実施するシングル・ステージ装置と比べて生産性を向上させることができる。
【0031】
図6を参照すると、装置は、2つのH型駆動装置(H−drive)を有する位置決めシステムPWによって位置決めされる2つの基板テーブルWT1、WT2を有し、H型駆動装置のそれぞれが、基板テーブルを一方のステーションの範囲内に位置決めするようになっている。図7に示すように、一実施例によれば、露光処理の終わりに、2つの基板テーブルWT1、WT2は2つのステーション間の境界に位置決めされ、位置決めシステムPWから切り離される。次いで、H型駆動装置はそれぞれ、他方のH型駆動装置によって解放された基板テーブルを取り上げる。この処理は、チャック交換又はテーブル交換と呼ばれることがある。したがって、測定ステーションで事前の測定が行われたばかりの基板W2を露光ステーションで露光することが可能になり、また露光されたばかりの基板W1を測定ステーションで測定及び/又はアンロードすることが可能になる。別の配置は、2つの測定ステーション及び2つの基板テーブルを有するが、露光ステーションは1つだけである。各基板テーブルは、それ自体の測定ステーション及び露光ステーションを含めた領域を有する駆動システムによって位置決めされ、したがって、位置決めシステムの部分間でのテーブル交換は行われない。しかし、一方のテーブルを露光ステーションの外へ移動させ、他方を露光ステーションの中へ移動させる間には、テーブル交換と呼ぶこともできる段階が依然として存在する。
【0032】
例えばシャワーヘッド型のものなど、局所的な液体供給システムを備えた浸漬リソグラフィ装置では、テーブル交換処理の間に浸漬液が装置の他の部分へ漏出することを防ぐために、液体供給システムが止められ、或いは閉鎖面が設けられる。一実施例では、基板テーブルの陥凹部に閉鎖板を設けることが可能であり、閉鎖板を液体閉じ込め構造体IHによって陥凹部から取り上げた後、基板テーブルを投影システムPLの下から外へ移動させる。
【0033】
本発明の一実施例では、位置決めシステム22、23と共に第3のテーブル21が設けられ、位置決めシステム22、23は、第3のテーブルを投影システムPL及び液体閉じ込め構造体IHの下に位置決めできるようになっている。第3のテーブル21及び位置決めシステム22、23は共に、第3のステージ20を形成することができる。第3のテーブル21により、少なくとも2つの機能を実現することができる。第1に、基板テーブルWT1、WT2を取り除く際、第3のテーブル21は液体閉じ込め構造体IHの底部に閉じ込め用の面を形成して、浸漬液が装置の他の部分へ漏出することを防ぐことができる。第2に、第3のテーブル21は、投影システムPLによって投影された空中画像の測定を行うための1つ又は複数のセンサを含む、センサ・ユニット24を有することができる。センサ・ユニットに含めることのできるセンサの種類には、透過イメージ・センサ(TIS)、エネルギー・センサ、偏光センサ、及びシヤリング干渉計センサが含まれる(例えば、2004年11月16日出願の米国特許出願第10/988845号を参照。この文献全体を参照によって本明細書に援用する)。一実施例では、センサ・ユニット24はシヤリング干渉計センサを含み、それを用いて投影システムPLにおける収差の特徴を明らかにすると有利になることがあるが、それは、そうしたセンサによって行われる測定は比較的長い時間をかけて行われ、結像性能にとって重要であるためである。
【0034】
センサ・ユニットを第3のテーブル21に設けると、基板テーブルの交換の合間を利用することにより、生産性を低下させずに(1つ又は複数の)センサを用いて基板の水準での測定を行うことが可能になる。したがって、停止時間をかなり短縮することができる。所望される(1つ又は複数の)測定(例えば較正に必要な測定)に基板テーブル交換より長い時間がかかる場合には、その(1つ又は複数の)測定を複数の部分に分割し、複数の基板テーブルの交換段階の間に、おそらくはその段階を通じて測定間で変化する可能性のある要素を考慮するための変更を加えて、実施できることに留意すべきである。別法として或いは追加として、交換段階を(1つ又は複数の)測定に適合させるように延長することも可能であり、1つ又は複数の場合には生産性はある程度損なわれるが、それは、測定全体を基板露光の停止時間中に実施した場合ほどではない。
【0035】
複数の光学要素を含む偏光センサは非常にかさばる可能性があり、基板テーブルWT1、WT2の一方又は両方に対して適合させるのは難しい場合があるため、第3のテーブルにセンサ・ユニットの一部として偏光センサを設けることによっても利点が得られる。
【0036】
例えば第3のテーブル21に設けられるセンサの種類によっては、位置決めシステム22、23は、図7に示すように、例えば基板テーブルWT1、WT2を取り除くのと同期して、第3のテーブル21を投影システムPLの下に位置決めするための長ストローク駆動モジュールを有するだけでもよい。これは、第3のテーブル21の位置決めシステム、及び基板テーブルWT1、WT2の位置決めシステムに接続された制御装置CSによる制御の下で実施することができる。測定を行うために、センサがより正確な位置決め及び/又は走査を必要とする場合には、任意選択で短ストローク駆動モジュールを含めることができる。2つ以上のセンサを設ける場合には、同時に動作するように各センサを露光フィールドの領域内に収めることが可能であり、或いはそれが不都合である場合には、位置決めシステムを、異なるセンサを連続的に露光フィールド内に位置決めするように構成することができる。
【0037】
本発明をデュアル・ステージの浸漬式リソグラフィ装置に関して説明してきたが、本発明は、浸漬式ではない装置と共に用いることもでき、また基板のロード及びアンロード動作のために基板テーブルを投影システムの下から外へ移動させるシングル・ステージ装置と共に用いることもできることに留意すべきである。第3のテーブルは、例えばセンサに加えて、或いはセンサの代わりに、投影システムの最終要素を清浄するように構成された清浄装置など他の装置を備えることもできる。清浄装置は、ガス、電気粒子(electric particle)、レーザー、又は投影システムを清浄するための他の機構を用いることができる。第3のテーブルを、センサや他の装置を備えていない浸漬リソグラフィ装置に用いることも可能であり、むしろ単に、例えばテーブル交換及び/又は基板のロードとアンロードとの間、液体供給システムに対して閉じ込め用の面を設けるために用いてもよい。
【0038】
さらに、(浸漬能力の有無に関わらず)複数(例えば2)ステージのリソグラフィ装置は、1つの露光ステーション及び2つ以上の測定ステーションを有することができる。この配置では、例えば測定ステーションを露光ステーションの反対側に設けることが可能であり、そこで投影システムを位置決めし、次いで2つの基板テーブルを、2つの測定ステーションと露光ステーションとの間で往復させることができる。一実施例では、第1の基板テーブルを露光ステーションと第1の測定ステーションとの間で往復させ、第2の基板テーブルを露光ステーションと第2の測定ステーションとの間で往復させることができる。一実施形態では、第1の基板テーブルが露光ステーションと第1の測定ステーションとの間のみを移動し、第2の基板テーブルが露光ステーションと第2の測定ステーションとの間のみを移動するように、2つの基板テーブルを一列に並べて往復させることができる。
【0039】
欧州特許出願第03257072.3号には、ツイン又はデュアル・ステージの浸漬リソグラフィ装置の概念が開示されている。そうした装置は、基板を支持するための2つのテーブルを備えている。水準測定(レベリング)は第1の位置にあるテーブルを用いて浸漬液なしで行われ、露光は浸漬液が存在している第2の位置にあるテーブルを用いて行われる。或いは、装置はただ1つのテーブルを有する。
【0040】
本明細書では、リソグラフィ装置をICの製造に用いることについて特に言及することがあるが、本明細書で記載するリソグラフィ装置は、一体型光学システム、磁気ドメイン・メモリ用の誘導及び検出パターン、フラット・パネル・ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドその他の製造など、他の用途にも使用可能であることを理解すべきである。こうした別の用途についての文脈では、本明細書中の「ウェハ」又は「ダイ」という用語の使用はいずれも、それぞれ「基板」又は「ターゲット部分」というより一般的な用語と同義であると考えられることが、当業者には理解されよう。本明細書で言及する基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(一般に基板にレジスト層を施し、露光されたレジストを現像するツール)や計測ツール及び/又は検査ツールで処理することができる。適用可能であれば、本明細書の開示をこうしたツールや他の基板処理ツールに適用してもよい。さらに、例えば多層ICを作製するために、基板を2回以上処理することも可能であり、したがって、本明細書で使用する基板という用語は、処理が施された複数の層を既に含む基板を指すこともある。
【0041】
本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、(例えば365、248、193、157又は126nmの波長を有する)紫外(UV)放射を含むあらゆる種類の電磁放射を包含している。
【0042】
「レンズ」という用語は、状況が許す場合には、屈折式及び反射式の光学要素を含めて、様々な種類の光学要素の任意の1つ、又は任意の組み合わせを指すことがある。
【0043】
ここまで本発明の特定の実施例について説明してきたが、本発明は記載したものとは別の方法で実施可能であることが理解されよう。例えば、本発明は、先に開示した方法を記述した、機械で読み取り可能な命令の1つ又は複数の列を含むコンピュータ・プログラム、或いはそうしたコンピュータ・プログラムを内部に記憶したデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気又は光ディスク)の形をとることができる。
【0044】
本発明の1つ又は複数の実施例は、前述の種類のものなどの任意の浸漬リソグラフィ装置に対して、また浸漬液が槽の形で提供されても、基板の局所的な表面領域のみに提供されても適用することが可能である。液体供給システムは、投影システムと、基板及び/又は基板テーブルとの間の空間に液体を提供する任意の機構である。それは、1つ又は複数の構造体、1つ又は複数の液体入口、1つ又は複数のガス入口、1つ又は複数のガス出口、及び/又は1つ又は複数の液体出口の任意の組み合わせを有し、その組み合わせによって液体を空間に提供し、閉じ込めることができる。一実施例では、空間の表面を基板及び/又は基板テーブルの一部に限定すること、空間の表面が基板及び/又は基板テーブルの表面を完全に覆うこと、或いは空間が基板及び/又は基板テーブルを囲むことが可能である。
【0045】
前記の説明は例示的なものであり、限定的なものではない。したがって、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、前記の本発明に変更を加えることが可能であることが当業者には明らかであろう。
【符号の説明】
【0046】
W 基板
WT 基板テーブル
IN 入口
OUT 出口
10 貯水部
12 液体閉じ込め構造体
14 出口
15 入口
16 ガス・シール
AS 位置調整用センサ
CS 制御装置
ES 露光ステーション
IH 液体閉じ込め構造体
LS 水準センサ
MS 測定ステーション
SM スキャタロメータ
W1、W2 基板
WT1、WT2 基板テーブル
20 第3のステージ
21 第3のテーブル
22、23 位置決めシステム
24 センサ・ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7