特許第6247890号(P6247890)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6247890クロージャカバー、クロージャカバーの設置方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6247890
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】クロージャカバー、クロージャカバーの設置方法
(51)【国際特許分類】
   H02G 15/113 20060101AFI20171204BHJP
   H02G 15/013 20060101ALI20171204BHJP
   H02G 15/08 20060101ALI20171204BHJP
   G02B 6/46 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   H02G15/113
   H02G15/013
   H02G15/08
   G02B6/46 321
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-219212(P2013-219212)
(22)【出願日】2013年10月22日
(65)【公開番号】特開2015-82887(P2015-82887A)
(43)【公開日】2015年4月27日
【審査請求日】2016年7月8日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】秋本 仁広
(72)【発明者】
【氏名】桜庭 四郎
(72)【発明者】
【氏名】石川 達也
(72)【発明者】
【氏名】篁 晃弘
(72)【発明者】
【氏名】武蔵谷 健二
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 聖隆
(72)【発明者】
【氏名】島貫 政義
【審査官】 久保 正典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−098164(JP,A)
【文献】 特開2002−296428(JP,A)
【文献】 特開2012−138987(JP,A)
【文献】 特開2006−158172(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 15/00−15/196
G02B 6/00− 6/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にケーブル接続部が収容されるクロージャカバーであって、
一対の本体部と、
一対の前記本体部を開閉可能に連結するヒンジ部と、
前記本体部の両端部に設けられ、ケーブルが挿通されるケーブル挿通部と、
前記ケーブル挿通部の内側に設けられるゴム部材収容部と、
前記ゴム部材収容部に固定されるゴム部材と、
を具備し、
前記ヒンジ部は、前記本体部の長手方向に2列に形成され、
前記クロージャカバーを開いた際に、前記ゴム部材と前記クロージャカバーの前記ヒンジ部間との間に隙間が形成され、
前記本体部を閉じると、それぞれの前記本体部に設けられた前記ゴム部材同士が密着して、前記ゴム部材によって前記ケーブル挿通部の水密を保つことができ
前記ゴム部材収容部の内面と前記ゴム部材には、
前記ゴム部材を前記ゴム部材収容部に収容した状態で、前記ゴム部材収容部の内面に設けられる嵌合爪が、前記ゴム部材の嵌合爪に対応する部位に設けられる貫通孔を貫通して、ゴム部材と嵌合する、嵌合構造が設けられ、
前記嵌合構造によって、前記ゴム部材が前記ゴム部材収容部に固定されることを特徴とするクロージャカバー。
【請求項2】
それぞれの前記本体部の対向する位置に配置される前記ゴム部材は、別体で構成されることを特徴とする請求項1記載のクロージャカバー。
【請求項3】
それぞれの前記本体部の対向する位置に配置される前記ゴム部材は、一体で構成されることを特徴とする請求項1記載のクロージャカバー。
【請求項4】
前記ゴム部材には、挿通されるケーブルの径に対応して薄肉部が設けられ、前記ヒンジ部の間隔は、前記薄肉部の径よりも広いことを特徴とする請求項または請求項に記載のクロージャカバー。
【請求項5】
クロージャカバーの設置方法であって、
一対の本体部と、
一対の前記本体部を開閉可能に接続するヒンジ部と、
前記本体部の両端部に設けられ、ケーブルが挿通されるケーブル挿通部と、
前記ケーブル挿通部の内側に設けられるゴム部材収容部と、
前記ゴム部材収容部に固定されるゴム部材と、
を具備し、
前記ヒンジ部は、前記本体部の長手方向に2列に形成され、
前記クロージャカバーを開いた際に、前記ゴム部材と前記クロージャカバーの前記ヒンジ部間との間に隙間が形成されるクロージャカバーを用い、
予め前記ゴム部材が取り付けられた前記クロージャカバーを、ケーブル接続部の上方から取り付け、前記本体部を閉じることで、それぞれの前記本体部に設けられた前記ゴム部材同士が密着して、前記ゴム部材によって前記ケーブル挿通部に挿通されるケーブルとの水密を保つことができ
前記ゴム部材収容部の内面と前記ゴム部材には、
前記ゴム部材を前記ゴム部材収容部に収容した状態で、前記ゴム部材収容部の内面に設けられる嵌合爪が、前記ゴム部材の嵌合爪に対応する部位に設けられる貫通孔を貫通して、ゴム部材と嵌合する、嵌合構造が設けられ、
前記嵌合構造によって、前記ゴム部材が前記ゴム部材収容部に固定することを特徴とするクロージャカバーの設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル同士の接続部を保護するクロージャカバー等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、光ファイバや電線などの各種のケーブルは、所定の間隔で接続されて用いられる。このようなケーブルの接続部を保護するために、当該接続部はクロージャに収容される。このようなクロージャは、通常水密に保たれ、内部に水が浸入しないように設計される。
【0003】
クロージャを構成するクロージャカバーは、通常、半割構造の一対の本体部がヒンジで一体化されている。クロージャカバーの両端部には、端面板が収容される。端面板にはゴム部材が設けられており、クロージャカバーをケーブル等に固定すると、ゴム部材によってクロージャ内部への水の浸入が防止される。(例えば特許文献1、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−153424号公報
【特許文献2】特開2009−237340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、特許文献2に記載されたようなクロージャは、通常、以下のようにして用いられる。まず、ケーブル同士を接続し、トレイ等に収容する。次に、ケーブルの接続部を挟むように、一対の端面板をケーブルに固定する。すなわち、端面板に設けられたゴム部材をケーブルに固定する。次に、クロージャカバーをケーブルの接続部(トレイなど)とともに端面板を覆うように被せて固定する。以上により、クロージャが固定される。
【0006】
しかし、従来の方法では、ゴム部材が端面板に固定されているため、一対の端面板をそれぞれ支持線等に固定し、さらにクロージャカバーを固定する必要があることから、作業工数を要する。また、端面板のピッチが所定範囲からずれると、クロージャカバーを装着することができず、作業のやり直しが生じる恐れがある。特に、通常、ゴム部材は低硬度であるため、端面板を固定した状態で、ケーブルに対する端面板の位置をずらそうとしても、ゴム部材が弾性変形するのみで、端面板の位置の微調整が困難である。
【0007】
また、端面板はケーブル等を挟み込んだ状態で固定されるため、端面板には、端面板を閉じた状態で保持するための係合部が設けられる。しかし、この係合部を含めた端面板をクロージャカバー内に収容するため、必要以上にクロージャカバーの断面積を大きくする必要がある。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、取り付け作業性に優れたクロージャカバー等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するため、第1の発明は、内部にケーブル接続部が収容されるクロージャカバーであって、一対の本体部と、一対の前記本体部を開閉可能に連結するヒンジ部と、前記本体部の両端部に設けられ、ケーブルが挿通されるケーブル挿通部と、前記ケーブル挿通部の内側に設けられるゴム部材収容部と、前記ゴム部材収容部に固定されるゴム部材と、を具備し、前記ヒンジ部は、前記本体部の長手方向に2列に形成され、前記クロージャカバーを開いた際に、前記ゴム部材と前記クロージャカバーの前記ヒンジ部間との間に隙間が形成され、前記本体部を閉じると、それぞれの前記本体部に設けられた前記ゴム部材同士が密着して、前記ゴム部材によって前記ケーブル挿通部の水密を保つことができ、前記ゴム部材収容部の内面と前記ゴム部材には、前記ゴム部材を前記ゴム部材収容部に収容した状態で、前記ゴム部材収容部の内面に設けられる嵌合爪が、前記ゴム部材の嵌合爪に対応する部位に設けられる貫通孔を貫通して、ゴム部材と嵌合する、嵌合構造が設けられ、前記嵌合構造によって、前記ゴム部材が前記ゴム部材収容部に固定されることを特徴とするクロージャカバーである。
【0011】
それぞれの前記本体部の対向する位置に配置される前記ゴム部材は、別体で構成されてもよい。
【0012】
それぞれの前記本体部の対向する位置に配置される前記ゴム部材は、一体で構成されてもよい。
【0013】
前記ゴム部材には、挿通されるケーブルの径に対応して薄肉部が設けられ、前記ヒンジ部の間隔は、前記薄肉部の径よりも広いことが望ましい。
【0015】
第1の発明によれば、端面板を用いずにゴム部材とクロージャカバーとを一体で構成することで、端面板の固定作業が不要となり、また、端面板の位置調整も不要となる。このため、取り付け作業が容易となり、部品点数も削減することができる。また、ヒンジ部を2本形成することで、クロージャカバーを開いた際に、ゴム部材とクロージャカバーのヒンジ部間との間に隙間が形成される。このため、ゴム部材でケーブル等を挟み込む際に、ゴム部材の変形を隙間で吸収することができる。このため、ケーブルを挟み込む際における、クロージャカバーを閉じる力が小さくて済む。特に、ヒンジ部間の距離がケーブルの径よりも大きければ、この効果が大きい。すなわち、ヒンジ部間の距離が、ゴム部材のケーブルを保持する部位である薄肉部の径よりも大きければ、特に有効である。
【0016】
また、ゴム部材は、クロージャカバーの内面に形成された嵌合構造によって固定されるため、取扱い時などにおいて、ゴム部材がクロージャカバーから脱落することがない。
【0017】
ゴム部材をそれぞれの本体部に別体で収容してもよく、中央にゴム部材にもヒンジ部を形成して一体で構成してもよい。
【0020】
第2の発明は、クロージャカバーの設置方法であって、一対の本体部と、一対の前記本体部を開閉可能に接続するヒンジ部と、前記本体部の両端部に設けられ、ケーブルが挿通されるケーブル挿通部と、前記ケーブル挿通部の内側に設けられるゴム部材収容部と、前記ゴム部材収容部に固定されるゴム部材と、を具備し、前記ヒンジ部は、前記本体部の長手方向に2列に形成され、前記クロージャカバーを開いた際に、前記ゴム部材と前記クロージャカバーの前記ヒンジ部間との間に隙間が形成されるクロージャカバーを用い、予め前記ゴム部材が取り付けられた前記クロージャカバーを、ケーブル接続部の上方から取り付け、前記本体部を閉じることで、それぞれの前記本体部に設けられた前記ゴム部材同士が密着して、前記ゴム部材によって前記ケーブル挿通部に挿通されるケーブルとの水密を保つことができ、前記ゴム部材収容部の内面と前記ゴム部材には、前記ゴム部材を前記ゴム部材収容部に収容した状態で、前記ゴム部材収容部の内面に設けられる嵌合爪が、前記ゴム部材の嵌合爪に対応する部位に設けられる貫通孔を貫通して、ゴム部材と嵌合する、嵌合構造が設けられ、前記嵌合構造によって、前記ゴム部材が前記ゴム部材収容部に固定することを特徴とするクロージャカバーの設置方法である。
【0021】
第2の発明によれば、作業性に優れたクロージャカバーの設置方法を得ることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、取り付け作業性に優れたクロージャカバー等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】閉じた状態のクロージャカバー1を示す斜視図。
図2】開いた状態のクロージャカバー1を示す斜視図。
図3】開いた状態のクロージャカバー1を示す平面図。
図4】開いた状態のクロージャカバー1を示す図であり(a)は、図3のB矢視図、(b)は図3のC−C線断面図。
図5】クロージャカバー1を固定した状態を示す図。
図6】開いた状態のクロージャカバー1aを示す断面図。
図7】開いた状態のクロージャカバー1bを示す斜視図。
図8】(a)開いた状態のクロージャカバー1bを示す側面図であり、(b)は断面図。
図9】(a)はクロージャカバー1aによって支持線21を挟み込む状態を示す断面図、(b)はクロージャカバー1bによって支持線21を挟み込む状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態にかかるクロージャカバー1について説明する。図1図2はクロージャカバー1の外観を示す斜視図であり、図1は、閉じた状態を示す図、図2は開いた状態を示す図である。クロージャカバー1は、主に、一対の本体部2、ゴム部材7等から構成される。
【0025】
クロージャカバー1は、電線や光ファイバなどのケーブルの接続部を保護する部材である。なお、以下の説明において、ケーブルとは、電線や光ファイバのみではなく、例えば、支持線や支持棒などのケーブル状の形態のものをすべて含むものとする。クロージャカバー1の本体部2は、箱状部材を略二分割した形状である。
【0026】
本体部2の上部には、ヒンジ部3が形成される。ヒンジ部3は、クロージャカバー1の長手方向に1本(1列)形成される。本体部2は、ヒンジ部3で連結されており、図2に示すように、ヒンジ部3を軸として開くことが可能である(図中矢印A)。
【0027】
本体部2のヒンジ部3とは逆側の縁部近傍には、係合部9が設けられる。互いい対向する本体部2の互いの係合部9同士を係合することで、クロージャカバー1が閉じた状態で保持される。なお、係合部9の構造は互いに係合可能であれば、いずれの形態であってもよい。
【0028】
本体部2の長手方向の両端面には、ケーブル挿通部5が設けられる。ケーブル挿通部5は、ケーブルが挿通される部位であって、半円状に端面の一部が切りかかれた形状である。図示した例では、ヒンジ部3を上部とし、係合部9を下部とした際に、ケーブル挿通部5が上下に2つ併設される。なお、ケーブル挿通部5の配置や個数は図示した例に限られない。
【0029】
ケーブル挿通部5は、対向する本体部2の互いに対応した部位に形成され、クロージャカバー1を閉じた状態において、それぞれの本体部2のケーブル挿通部5が合わさって略円形となる。すなわち、ケーブル挿通部5の形状は、概ね挿通されるケーブルの形状に対応する。
【0030】
クロージャカバー1の長手方向の両端部近傍であって、本体部2の内部には、ゴム部材7が収容される。ゴム部材7は低硬度のゲル状部材である。
【0031】
図3は、開いた状態のクロージャカバー1を示す平面図、図4(a)は、図3のB矢視図、図4(b)は図3のC−C線断面図である。
【0032】
クロージャカバー1の両端部近傍であって、本体部2の内部には、それぞれゴム部材収容部25が設けられる。すなわち、ケーブル挿通部5の内側には、ゴム部材収容部25が設けられる。ゴム部材収容部25には、それぞれゴム部材7が収容されて固定される。ゴム部材7の外形は、ゴム部材収容部25の内形に対応する。また、ゴム部材7の一方の面は、本体部2の端面の内面に接触し、他方の面は、リブ17に接触する。なお、ゴム部材7とゴム部材収容部25との間の水密が十分確保できれば、ゴム部材7の外形は、必ずしもゴム部材収容部25の内形と同一形状でなくてもよい。
【0033】
なお、ゴム部材7と本体部2との水密を得るためには、ゴム部材7の外面がゴム部材収容部25の内面と密着することが望ましい。すなわち、ゴム部材7は、ゴム部材収容部25の大きさと同じかわずかに大きいことが望ましく、この場合、ゴム部材7がゴム部材収容部25に押し込まれた状態となる。
【0034】
また、ゴム部材7によってケーブル等を挟み込んだ際に、ゴム部材7がケーブル等の軸方向に変形すると、ゴム部材7とケーブル等との密着性が悪くなる。このため、水密性が悪くなる恐れがある。したがって、ケーブル等の軸方向(クロージャカバー1の長手方向)へのゴム部材7の変形を抑制するためには、クロージャカバー1の端面とリブ17を略同様の形状(高さ)で構成することが望ましい。すなわち、リブ17にもケーブル挿通部を形成し、クロージャカバー1の端面とリブ17とで、ゴム部材7の全体を挟み込むことが望ましい。
【0035】
ゴム部材収容部25の内面には、嵌合爪11が設けられる。また、ゴム部材7の嵌合爪11に対応する部位には、貫通孔19が設けられる。ゴム部材7をゴム部材収容部25に収容した状態で、嵌合爪11が貫通孔19を貫通して、ゴム部材7と嵌合する。したがって、ゴム部材7がゴム部材収容部25に固定される。なお、ゴム部材7とゴム部材収容部25の嵌合構造は、図示した例に限られず、適宜設計される。例えば、ゴム部材7に突起爪を形成し、ゴム部材収容部25に形成された貫通孔に嵌合させてもよい。
【0036】
ゴム部材7のケーブルが挿通される部位には、薄肉部13が設けられる。すなわち、本体部2のケーブル挿通部5に対応した位置に薄肉部13が設けられる。
【0037】
ゴム部材7は、クロージャカバー1のヒンジ部3に対応した位置に、ヒンジ部15が設けられる。すなわち、それぞれの本体部2に収容されるゴム部材7はヒンジ部15を介して一体で構成される。このため、クロージャカバー1をヒンジ部3で開閉すると、ゴム部材7もヒンジ部15で開閉動作する。
【0038】
次に、クロージャカバー1の使用方法について説明する。図5は、クロージャカバー1を固定した状態を示す図である。図示した例では、支持線21と光ファイバケーブル23とが上下に1本ずつ配置される。
【0039】
まず、光ファイバケーブル23を通常の方法で接続する。光ファイバケーブル23の接続部は、余長部を形成して支持線21等に固定されたトレイ等に収容される。この状態で、クロージャカバー1を開いた状態で、光ファイバケーブル23の接続部を覆うように、クロージャカバー1を上方から取り付ける。次に、クロージャカバー1を完全に閉じ、係合部9を係合させる。この際、支持線21および光ファイバケーブル23は、ケーブル挿通部5および薄肉部13を貫通する。
【0040】
以上、本実施の形態によれば、予めゴム部材7がクロージャカバー1に固定されているため、従来のように、端面板を支持線21等に固定する必要がない。また、端面板のピッチをクロージャカバー1における端面板収容部のピッチに合わせる必要がないため、作業が容易である。また、端面板を用いないため、部品点数も少なくて済む。
【0041】
また、従来は、ある程度の剛性を有する端面板で、低硬度のゴム部材を保持することで、ゴム部材の変形を抑制していしていた。このため、ゴム部材で挟み込まれた支持線21や光ファイバケーブル23との水密を確保することができたが、端面板とクロージャカバーとの水密は十分に確保されていなかった。
【0042】
本発明では、ゴム部材7は、ゴム部材7がクロージャカバー1と直接密着する。このため、ゴム部材7と、支持線21および光ファイバケーブル23との水密を確保することができるとともに、ゴム部材7とクロージャカバー1との間の水密を確保することができる。また、クロージャカバー1を閉じると、対向するそれぞれの本体部2内のゴム部材7の対向面が密着する。このため、ゴム部材7同士の合わせ部の水密を確保することができる。
【0043】
また、ゴム部材7がヒンジ部15で連結されているため、支持線21等を挟み込む際に、支持線21がゴム部材7同士の隙間に挟まることがない。
【0044】
次に、第2の実施の形態について説明する。図6は、第2の実施の形態にかかるクロージャカバー1aを示す断面図である。なお、以下の説明において、図1図5に示した構成と同様の機能を奏する構成については、図1図5と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0045】
クロージャカバー1aは、クロージャカバー1と略同様の構成であるが、ゴム部材7aが用いられる点で異なる。ゴム部材7aは、ゴム部材7とは異なり、ヒンジ部15を有さない。すなわち、ゴム部材7aは、対向するそれぞれの本体部2にそれぞれ別体として収容される。
【0046】
このように、第2の実施の形態にかかるクロージャカバー1aであっても、クロージャカバー1とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0047】
次に、第3の実施の形態について説明する。図7は、第3の実施の形態にかかるクロージャカバー1bを示す斜視図であり、図8(a)は側面図、図8(b)は断面図である。
【0048】
クロージャカバー1bは、クロージャカバー1とほぼ同様の構成であるが、ヒンジ部3が2本(2列)形成される点で異なる。ヒンジ部3は、所定の間隔をあけて、クロージャカバー1bの長手方向に平行に形成される。ヒンジ部3の間は天面部4であり、それぞれのヒンジ部3において、天面部4と本体部2が開閉可能に連結する。
【0049】
なお、図示した例では、ゴム部材7aは、対向する本体部2にそれぞれ分割して収容されるが、ヒンジ部3に対応する部位にヒンジ部15を2本設け、ゴム部材7a同士を連結して一体で構成してもよい。
【0050】
図9は、クロージャカバー1aとクロージャカバー1bの違いを示す図であり、図9(a)は、クロージャカバー1aによって支持線21を挟み込む状態を示す断面図、図9(b)はクロージャカバー1bによって支持線21を挟み込む状態を示す断面図である。
【0051】
図9(a)に示すように、ヒンジ部3が1本であるクロージャカバー1aを支持線21に被せる場合において、クロージャカバー1aを閉じていくと、支持線21にゴム部材7aが接触する。この状態から、さらにクロージャカバー1aを閉じようとすると、ゴム部材7aの薄肉部13に支持線21が押し付けられて、ゴム部材7aに力が加わる(図中矢印F)。このため、図示した状態から、クロージャカバー1aを閉じようとすると、このゴム部材7aに加わる力に打ち勝つような力が必要となる。
【0052】
一方、図9(b)に示すように、ヒンジ部3が2本であるクロージャカバー1bを支持線21に被せる場合において、クロージャカバー1bを閉じていくと、図9(a)と同様に、支持線21にゴム部材7aが接触する。この状態から、さらにクロージャカバー1aを閉じようとすると、ゴム部材7aの薄肉部13に支持線21が押し付けられて、ゴム部材7aに力が加わる(図中矢印D)。この際、天面部4の内面とゴム部材7aとの間には、隙間が形成されている。このため、図示した状態から、クロージャカバー1aを閉じようとした際に、ゴム部材7aに加わる力が、ゴム部材7aの変形(図中矢印E)によって吸収される。このため、クロージャカバー1bの固定作業が容易である。
【0053】
なお、このような効果を効率よく得るためには、天面部4の幅(すなわちヒンジ部3同士の間隔)を、挟み込むケーブル等の外径よりも大きくすることが望ましい。例えば、図示した例では、支持線21の外径よりも、天面部4の幅を広くすることが望ましい。
【0054】
ここで、ゴム部材7aには、挟み込まれるケーブル類の外径に応じて、薄肉部13が形成される。したがって、クロージャカバー1bを閉じた際に、対向するゴム部材7a同士の接触によって形成される略円形の薄肉部13の外径は、挟み込まれるケーブル等の外径に応じて設計される。このため、天面部4の幅は、薄肉部13の外径よりも大きくすればよい。
【0055】
このように、第3の実施の形態にかかるクロージャカバー1bであっても、クロージャカバー1等とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0056】
また、ヒンジ部3を2本設けて、ヒンジ部3の間に天面部4を形成することで、クロージャカバー1bを開いた状態において、ゴム部材7aと天面部4との間に隙間を形成することができる。このため、支持線21などのケーブルを挟み込む際に、ゴム部材7aの変形を許容し、小さな力でクロージャカバー1bを閉じることができる。
【0057】
特に、天面部4の幅を挟み込むケーブル等の外径よりも大きくすることで、より確実にこの効果を得ることができる。
【0058】
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0059】
1、1a、1b………クロージャカバー
2………本体部
3………ヒンジ部
4………天面部
5………ケーブル挿通部
7、7a………ゴム部材
9………係合部
11………嵌合爪
13………薄肉部
15………ヒンジ部
17………リブ
19………貫通孔
21………支持線
23………光ファイバケーブル
25………ゴム部材収容部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9