(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル(8−(1,3−オキサゾール−5−イル)−6−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩。
3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−6−イル(8−(1,3−オキサゾール−5−イル)−6−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩。
N−メチル−8−(1,3−オキサゾール−5−イル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−カルボキサミドまたはその塩。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明の目的は、優れたCH24H阻害作用を有し、神経変性疾患(例、アルツハイマー病、軽度認知障害、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、外傷性脳損傷、脳梗塞、緑内障、多発性硬化症など)、てんかん、または、統合失調症などの予防または治療剤として有用な化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記の式で示される化合物が、優れたCH24H阻害作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 式(I):
【0024】
【化5】
【0025】
[式中、
R
1は、(1)置換されていてもよいC
1−6アルキル基、(2)ハロゲン原子、(3)置換されていてもよいヒドロキシ基、(4)置換されていてもよいスルファニル基、および(5)置換されていてもよいアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環基を示し;
R
2は、水素原子または置換基を示し;
R
3は、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいスルファニル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよい炭素環基、または置換されていてもよい複素環基を示し;
R
4は、水素原子または置換基を示し;
R
5は、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよい炭素環基、または置換されていてもよい複素環基を示し;
環Aは、さらに置換されていてもよい5員芳香族複素環を示す。]
で表される化合物またはその塩(本明細書中、「化合物(I)」という)。
[2] R
1が、1ないし3個の置換されていてもよいC
1−6アルキル基で置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環基である、上記[1]記載の化合物またはその塩。
[3] R
2が、水素原子である、上記[1]または[2]記載の化合物またはその塩。
[4] R
3が、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、置換されていてもよい炭素環基、または置換されていてもよい複素環基である、上記[1]ないし[3]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩。
[5] R
3が、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、置換されていてもよいC
3−8シクロアルキル基、または置換されていてもよい5または6員の芳香族複素環基である、上記[1]ないし[4]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩。
[6] R
4が、水素原子である、上記[1]ないし[5]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩。
[7] R
5が、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいC
3−8シクロアルキル基、または置換されていてもよい3ないし12員の非芳香族複素環基である、上記[1]ないし[6]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩。
[8] 環Aが、さらに置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環である、上記[1]ないし[7]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩。
[9] 式(I)の部分構造式:
【0026】
【化6】
【0027】
が、それぞれ置換されていてもよい
【0028】
【化7】
【0029】
である、上記[1]ないし[8]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩。
[10] 式(I)の部分構造式:
【0030】
【化8】
【0031】
が、置換されていてもよい
【0032】
【化9】
【0033】
である、上記[1]ないし[8]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩。
[11] R
1が、1個のC
1−6アルキル基で置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環基であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、
(1)(a) ハロゲン原子、および
(b) C
1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(2) ハロゲン原子、
(3) シアノ基、
(4) C
1−6アルキル−カルボニル基、
(5) C
3−8シクロアルキル基、または
(6) 5または6員の芳香族複素環基
であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) ヒドロキシ基、
(2) C
1−6アルコキシ基、
(3)(a)(i) C
1−6アルコキシ基、
(ii) C
3−8シクロアルキル基、
(iii) ハロゲン原子、
(iv) 1個のC
1−6アルキル基で置換されていてもよい3ないし8員の単環式非芳香族複素環基、および
(v) C
6−14アリール基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(b) C
3−8シクロアルキル基、
(c) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基、および
(d) C
6−14アリール基
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(4) C
3−8シクロアルキル基、または
(5)(a) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基、
(b) ハロゲン原子、
(c) ヒドロキシ基、
(d) C
1−6アルキル基、
(e) オキソ基、および
(f) シアノ基
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基であり;
環Aが、
1個のC
1−6アルキル基でさらに置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環
である、上記[1]記載の化合物またはその塩。
[12] R
1が、
1個のC
1−6アルキル基でそれぞれ置換されていてもよい
(1) オキサゾリル基、
(2) イミダゾリル基、
(3) トリアゾリル基、または
(4) ピラゾリル基
であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、
(1)(a) ハロゲン原子、および
(b) C
1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(2) ハロゲン原子、
(3) シアノ基、
(4) C
1−6アルキル−カルボニル基、
(5) C
3−8シクロアルキル基、または
(6) オキサゾリル基
であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) ヒドロキシ基、
(2) C
1−6アルコキシ基、
(3)(a)(i) C
1−6アルコキシ基、
(ii) C
3−8シクロアルキル基、
(iii) ハロゲン原子、
(iv) 1個のC
1−6アルキル基でそれぞれ置換されていてもよいオキセタニル基、テトラヒドロフラニル基、および
(v) C
6−14アリール基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(b) C
3−8シクロアルキル基、
(c) オキセタニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、および
(d) C
6−14アリール基
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(4) C
3−8シクロアルキル基、または
(5)(a) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基、
(b) ハロゲン原子、
(c) ヒドロキシ基、
(d) C
1−6アルキル基、
(e) オキソ基、および
(f) シアノ基
から選ばれる1ないし4個の置換基でそれぞれ置換されていてもよい
アゼチジニル基、ピロリジニル基、モルホリニル基、ピペラジニル基、ピペリジル基、オキサゼパニル基、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル基、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル基、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル基、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル基、ジオキシドチオモルホリニル基、または3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノニル基
であり;
環Aが、
1個のC
1−6アルキル基でそれぞれさらに置換されていてもよい
(1) イミダゾール、
(2) ピロール、
(3) トリアゾール、または
(4) ピラゾール
である、上記[1]記載の化合物またはその塩。
[13] R
1が、
(1) オキサゾリル基、
(2) イミダゾリル基、
(3) トリアゾリル基、または
(4) 1個のC
1−6アルキル基で置換されていてもよいピラゾリル基
であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、
(1)(a) ハロゲン原子、および
(b) C
1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(2) ハロゲン原子、
(3) シアノ基、
(4) C
1−6アルキル−カルボニル基、
(5) シクロプロピル基、または
(6) オキサゾリル基
であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) ヒドロキシ基、
(2) C
1−6アルコキシ基、
(3)(a)(i) C
1−6アルコキシ基、
(ii) シクロプロピル基、
(iii) ハロゲン原子、
(iv) 1個のC
1−6アルキル基で置換されていてもよいオキセタニル基、テトラヒドロフラニル基、および
(v) フェニル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(b) シクロプロピル基、
(c) オキセタニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、および
(d) フェニル基
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(4)シクロプロピル基、または
(5)(a) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基、
(b) ハロゲン原子、
(c) ヒドロキシ基、
(d) C
1−6アルキル基、
(e) オキソ基、および
(f) シアノ基
から選ばれる1ないし4個の置換基でそれぞれ置換されていてもよい
アゼチジニル基、ピロリジニル基、モルホリニル基、ピペラジニル基、ピペリジル基、オキサゼパニル基、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル基、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル基、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル基、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル基、ジオキシドチオモルホリニル基、または3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノニル基
であり;
環Aが、
1個のC
1−6アルキル基でそれぞれさらに置換されていてもよい
(1) イミダゾール、
(2) ピロール、
(3) トリアゾール、または
(4) ピラゾール
である、上記[1]記載の化合物またはその塩。
[14] R
1が、
(1) 1,3−オキサゾール−5−イル、
(2) 1H−イミダゾール−1−イル、
(3) 1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル、または
(4) 1個のC
1−6アルキル基でそれぞれ置換されていてもよい
1H−ピラゾール−5−イル、または1H−ピラゾール−4−イル
である、上記[1]ないし[13]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩。
[15] R
1が、
(1) オキサゾリル基、または
(2) トリアゾリル基
であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) (a) C
1−6アルキル基、および
(b) テトラヒドロピラニル基
から選ばれる置換基でジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) (a) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基、および
(b) ハロゲン原子
から選ばれる1ないし4個の置換基でそれぞれ置換されていてもよいアゼチジニル基、ピロリジニル基、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基、または3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基
であり;
環Aが、イミダゾール
である、上記[1]記載の化合物またはその塩。
[16] R
1が、オキサゾリル基であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) (a) C
1−6アルキル基、および
(b) テトラヒドロピラニル基
から選ばれる置換基でジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) 1個のハロゲン原子で置換されていてもよいアゼチジニル基、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基、または3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基であり;
環Aが、イミダゾール
である、上記[1]記載の化合物またはその塩。
[17] 3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノンまたはその塩;
3-オキサ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ-6-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノンまたはその塩;および
N-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドまたはその塩
から選択される、上記[1]記載の化合物またはその塩。
[18] 3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノンまたはその塩。
[19] 3-オキサ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ-6-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノンまたはその塩。
[20] N-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドまたはその塩。
[21] 上記[1]記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬。
[22] コレステロール24ヒドロキシラーゼ阻害剤である、上記[21]記載の医薬。
[23] 神経変性疾患またはてんかんの予防または治療剤である、上記[21]記載の医薬。
[24]神経変性疾患が、アルツハイマー病、軽度認知障害、ハンチントン病、パーキンソン病または多発性硬化症である、上記[23]記載の医薬。
[25]神経変性疾患またはてんかんの予防または治療に使用するための、上記[1]記載の化合物またはその塩。
[26]神経変性疾患が、アルツハイマー病、軽度認知障害、ハンチントン病、パーキンソン病または多発性硬化症である、上記[25]に記載の化合物またはその塩。
[27]上記[1]記載の化合物またはその塩を哺乳動物に有効量投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるコレステロール24ヒドロキシラーゼの阻害方法。
[28]上記[1]記載の化合物またはその塩を哺乳動物に有効量投与することを特徴とする、該哺乳動物における神経変性疾患またはてんかんの予防または治療方法。
[29]神経変性疾患が、アルツハイマー病、軽度認知障害、ハンチントン病、パーキンソン病または多発性硬化症である、上記[28]記載の予防または治療方法。
[30]神経変性疾患またはてんかんの予防または治療剤を製造するための、上記[1]記載の化合物またはその塩の使用。
[31]神経変性疾患が、アルツハイマー病、軽度認知障害、ハンチントン病、パーキンソン病または多発性硬化症である、上記[30]記載の使用。
【発明の効果】
【0034】
化合物(I)は、優れたCH24H阻害作用を有し、神経変性疾患(アルツハイマー病、軽度認知障害、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、外傷性脳損傷、脳梗塞、緑内障、多発性硬化症など)、てんかん、または、統合失調症などの予防または治療剤として有用である。
【0035】
(発明の詳細な説明)
本明細書中、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を示す。
【0036】
本明細書中の「炭化水素(基)」としては、「C
1−6アルキル」、「C
2−6アルケニル」、「C
2−6アルキニル」、「C
3−8シクロアルキル」、「C
3−8シクロアルケニル」、「C
4−10シクロアルカジエニル」、「C
6−14アリール」、「C
7−14アラルキル」、「C
8−13アリールアルケニル」等が挙げられる。
本明細書中、「C
1−6アルキル(基)」とは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル等を示す。
本明細書中、「C
2−6アルケニル(基)」とは、例えば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル等を示す。
本明細書中、「C
2−6アルキニル(基)」とは、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1,1−ジメチルプロプ−2−イン−1−イル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等を示す。
本明細書中、「C
3−8シクロアルキル(基)」とは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等を示す。
本明細書中、「C
3−8シクロアルケニル(基)」とは、例えば、シクロプロペニル(例、2−シクロプロペン−1−イル)、シクロブテニル(例、2−シクロブテン−1−イル)、シクロペンテニル(例、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル)、シクロヘキセニル(例、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル)等を示す。
本明細書中、「C
4−10シクロアルカジエニル(基)」とは、例えば、2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル等を示す。
【0037】
本明細書中、「C
6−14アリール(基)」とは、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等を示す。
本明細書中、「C
7−14アラルキル(基)」とは、例えば、ベンジル、フェネチル等を示す。
本明細書中、「C
8−13アリールアルケニル(基)」とは、例えば、スチリル等を示す。
【0038】
本明細書中、「複素環基」とは、芳香族複素環基および非芳香族複素環基を示す。
本明細書中、「芳香族複素環基」とは、例えば、5ないし12員の芳香族複素環基、より具体的には、以下の単環式芳香族複素環基および縮合芳香族複素環基を示す。
本明細書中、「単環式芳香族複素環基」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(酸化されていてもよい)および窒素原子(酸化されていてもよい)から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5ないし7員(好ましくは、5または6員)の単環式芳香族複素環基、例えば、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、チエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピラジニル(例、2−ピラジニル)、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、オキサジアゾリル(例、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、チアジアゾリル(例、1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、トリアゾリル(例、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(例、テトラゾール−1−イル、テトラゾール−5−イル)、トリアジニル(例、1,2,4−トリアジン−1−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル)等が挙げられる。
【0039】
本明細書中、「縮合芳香族複素環基」としては、例えば、8ないし12員の縮合芳香族複素環基、具体的には、上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環とC
6−14芳香族炭化水素とが縮合した環から誘導される基;上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環同士が縮合した環から誘導される基、例えば、キノリル(例、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、6−キノリル)、イソキノリル(例、3−イソキノリル)、キナゾリル(例、2−キナゾリル、4−キナゾリル)、キノキサリル(例、2−キノキサリル、6−キノキサリル)、ベンゾフラニル(例、2−ベンゾフラニル、3−ベンゾフラニル)、ベンゾチエニル(例、2−ベンゾチエニル、3−ベンゾチエニル)、ベンゾオキサゾリル(例、2−ベンゾオキサゾリル)、ベンゾイソオキサゾリル(例、7−ベンゾイソオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(例、2−ベンゾチアゾリル)、ベンゾイミダゾリル(例、ベンゾイミダゾール−1−イル、ベンゾイミダゾール−2−イル、ベンゾイミダゾール−5−イル)、ベンゾトリアゾリル(例、1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)、インドリル(例、インドール−1−イル、インドール−2−イル、インドール−3−イル、インドール−5−イル)、インダゾリル(例、1H−インダゾール−3−イル)、ピロロピラジニル(例、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−6−イル)、イミダゾピリジル(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル、1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル、2H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル)、チエノピリジル(例、チエノ[2,3−b]ピリジン−3−イル)、イミダゾピラジニル(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−イル)、ピラゾロピリジル(例、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)、ピラゾロチエニル(例、2H−ピラゾロ[3,4−b]チオフェン−2−イル)、ピラゾロトリアジニル(例、ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアジン−3−イル)等が挙げられる。
【0040】
本明細書中、「非芳香族複素環基」とは、例えば、3ないし12員の非芳香族複素環基、より具体的には、以下の単環式非芳香族複素環基、縮合非芳香族複素環基、架橋非芳香族複素環基およびスピロ非芳香族複素環基を示す。
本明細書中、「単環式非芳香族複素環基」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(酸化されていてもよい)および窒素原子(酸化されていてもよい)から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、3ないし8員(好ましくは、5または6員)の単環式非芳香族複素環基、例えば、アジリジニル(例、1−アジリジニル、アジリジン−2−イル)、アゼチジニル(例、1−アゼチジニル、2−アゼチジニル)、ピロリジニル(例、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル)、ピペリジル(例、ピペリジノ、2−ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピペリジル)、モルホリニル(例、モルホリノ)、チオモルホリニル(例、チオモルホリノ)、ピペラジニル(例、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル、3−ピペラジニル)、オキサゾリジニル(例、オキサゾリジン−2−イル)、チアゾリジニル(例、チアゾリジン−2−イル)、ジヒドロチオピラニル(例、ジヒドロチオピラン−3−イル、ジヒドロチオピラン−4−イル)、イミダゾリジニル(例、イミダゾリジン−2−イル、イミダゾリジン−3−イル)、オキサゾリニル(例、オキサゾリン−2−イル)、チアゾリニル(例、チアゾリン−2−イル)、イミダゾリニル(例、イミダゾリン−2−イル、イミダゾリン−3−イル)、ジオキソリル(例、1,3−ジオキソール−4−イル)、ジオキソラニル(例、1,3−ジオキソラン−4−イル)、ジヒドロオキサジアゾリル(例、4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)、ピラニル(例、2−ピラニル、4−ピラニル)、テトラヒドロピラニル(例、2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル)、チオピラニル(例、4−チオピラニル)、テトラヒドロチオピラニル(例、2−テトラヒドロチオピラニル、3−テトラヒドロチオピラニル、4−テトラヒドロチオピラニル)、1−オキシドテトラヒドロチオピラニル(例、1−オキシドテトラヒドロチオピラン−4−イル)、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオピラニル(例、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオピラン−4−イル)、テトラヒドロフリル(例、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロフラン−2−イル)、オキセタニル(例、オキセタン−2−イル、オキセタン−3−イル)、ピラゾリジニル(例、ピラゾリジン−1−イル、ピラゾリジン−3−イル)、ピラゾリニル(例、ピラゾリン−1−イル)、テトラヒドロピリミジニル(例、テトラヒドロピリミジン−1−イル)、ジヒドロトリアゾリル(例、2,3−ジヒドロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)、テトラヒドロトリアゾリル(例、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)、アゼパニル(例、1−アゼパニル、2−アゼパニル、3−アゼパニル、4−アゼパニル)、ジヒドロピリジル(例、ジヒドロピリジン−1−イル、ジヒドロピリジン−2−イル、ジヒドロピリジン−3−イル、ジヒドロピリジン−4−イル)、テトラヒドロピリジル(例、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−3−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−4−イル)、オキサゼパニル(例、1,4−オキサゼパニル)等が挙げられる。
【0041】
本明細書中、「縮合非芳香族複素環基」としては、例えば、8ないし12員の縮合非芳香族複素環基、具体的には、上記3ないし8員の単環式非芳香族複素環基に対応する環とC
6−14芳香族炭化水素とが縮合した環から誘導される基;上記3ないし8員の単環式非芳香族複素環基に対応する環同士が縮合した環から誘導される基;上記3ないし8員の単環式非芳香族複素環に対応する環基と上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環とが縮合した環から誘導される基;これらの基の部分飽和により得られる基、例えば、ジヒドロインドリル(例、2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)、ジヒドロイソインドリル(例、1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)、ジヒドロベンゾフラニル(例、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)、テトラヒドロベンゾフラニル(例、4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)、ジヒドロベンゾジオキシニル(例、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル)、ジヒドロベンゾジオキセピニル(例、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−2−イル)、クロメニル(例、4H−クロメン−2−イル、2H−クロメン−3−イル)、ジヒドロクロメニル(例、3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−2−イル)、ジヒドロキノリル(例、1,2−ジヒドロキノリン−4−イル)、テトラヒドロキノリル(例、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−イル)、ジヒドロイソキノリル(例、1,2−ジヒドロイソキノリン−4−イル)、テトラヒドロイソキノリル(例、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−4−イル)、ジヒドロフタラジニル(例、1,4−ジヒドロフタラジン−4−イル)等が挙げられる。
本明細書中、「架橋非芳香族複素環基」とは、上記3ないし8員の単環式非芳香族複素環基に対応する環がさらにC
1−4のアルキル鎖(例、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン)で架橋した環から誘導される基、例えば、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル等が挙げられる。
本明細書中、「スピロ非芳香族複素環基」としては、例えば、上記3ないし8員の単環式非芳香族複素環基に対応する環と非芳香族環がスピロ結合した環から誘導される基、例えば、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル、6−アザスピロ[3.4]オクチル、2−アザスピロ[4.4]ノニル等が挙げられる。
【0042】
本明細書中、「5または6員の芳香族複素環基」としては、例えば、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、チエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピラジニル(例、2−ピラジニル)、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、オキサジアゾリル(例、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、チアジアゾリル(例、1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、トリアゾリル(例、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(例、テトラゾール−1−イル、テトラゾール−5−イル)、トリアジニル(例、1,2,4−トリアジン−1−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル)等が挙げられる。
【0043】
本明細書中、「5または6員の含窒素芳香族複素環基」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子(酸化されていてもよい)を含み、さらに酸素原子、硫黄原子(酸化されていてもよい)および窒素原子(酸化されていてもよい)から選ばれる1または2個のヘテロ原子を含有していてもよい5または6員の含窒素芳香族複素環基、例えば、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピラジニル(例、2−ピラジニル)、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、オキサジアゾリル(例、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、チアジアゾリル(例、1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、トリアゾリル(例、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(例、テトラゾール−1−イル、テトラゾール−5−イル)、トリアジニル(例、1,2,4−トリアジン−1−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル)等が挙げられる。
本明細書中、「5員含窒素芳香族複素環基」とは、上記5または6員含窒素芳香族複素環基のうち、5員のものが挙げられる。
【0044】
本明細書中、「炭素環基」としては、例えば、上記「C
3−8シクロアルキル(基)」、「C
3−8シクロアルケニル(基)」、「C
4−10シクロアルカジエニル(基)」、「C
6−14アリール(基)」が挙げられる。
本明細書中「非芳香族環」としては、例えば、C
3−8シクロアルカン、C
3−8シクロアルケン、C
4−10シクロアルカジエン、単環式非芳香族複素環、縮合非芳香族複素環が挙げられる。
本明細書中、「C
3−8シクロアルカン」とは、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等を示す。
本明細書中、「C
3−8シクロアルケン」とは、例えば、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等を示す。
本明細書中、「C
4−10シクロアルカジエン」とは、例えば、2,4−シクロペンタジエン、2,4−シクロヘキサジエン、2,5−シクロヘキサジエン等を示す。
本明細書中、「単環式非芳香族複素環」とは、例えば、上記「単環式非芳香族複素環基」に対応する環を示す。
本明細書中、「縮合非芳香族複素環」とは、例えば、上記「縮合非芳香族複素環基」に対応する環を示す。
【0045】
本明細書中、「C
6−14芳香族炭化水素」としては、例えば、ベンゼン、ナフタレンが挙げられる。
【0046】
本明細書中、「5または6員の芳香環」とは、例えば、ベンゼン、5または6員の芳香族複素環等を示す。
【0047】
本明細書中、「5または6員の芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(酸化されていてもよい)および窒素原子(酸化されていてもよい)から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5または6員の単環式芳香族複素環、例えば、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジン等が挙げられる。
本明細書中、「5員芳香族複素環(基)」とは、上記5または6員の芳香族複素環のうち、5員のものが挙げられる。
【0048】
本明細書中、「5または6員の含窒素芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子(酸化されていてもよい)を含み、さらに酸素原子、硫黄原子(酸化されていてもよい)および窒素原子(酸化されていてもよい)から選ばれる1または2個のヘテロ原子を含有していてもよい5または6員の含窒素芳香族複素環、例えば、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジン等が挙げられる。
【0049】
本明細書中、「含窒素非芳香族複素環(基)」とは、例えば、3ないし12員の含窒素非芳香族複素環(基)、より具体的には、以下の単環式含窒素非芳香族複素環(基)、縮合含窒素非芳香族複素環(基)、含窒素架橋非芳香族複素環(基)および含窒素スピロ非芳香族複素環(基)を示す。
本明細書中、「単環式含窒素非芳香族複素環(基)」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子を含み、さらに酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれる1または2個のヘテロ原子を含有していてもよい、3ないし8員の含窒素非芳香族複素環(基)、例えば、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジル、アゼパニル、オキサゼパニル、チオモルホリニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、イミダゾリニル、ジヒドロオキサジアゾリル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、テトラヒドロピリミジニル、ジヒドロトリアゾリル、テトラヒドロトリアゾリル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル等が挙げられる。
本明細書中、「縮合含窒素非芳香族複素環(基)」としては、例えば、8ないし12員の縮合含窒素非芳香族複素環基、具体的には、上記3ないし8員の単環式含窒素非芳香族複素環基に対応する環とC
6−14芳香族炭化水素とが縮合した環から誘導される基;上記3ないし8員の単環式含窒素非芳香族複素環基に対応する環同士が縮合した環から誘導される基;上記3ないし8員の単環式含窒素非芳香族複素環に対応する環基と上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環とが縮合した環から誘導される基;これらの基の部分飽和により得られる基、例えば、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロキノリル、テトラヒドロキノリル、ジヒドロイソキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ジヒドロフタラジニル等が挙げられる。
本明細書中、「架橋含窒素非芳香族複素環(基)」としては、例えば、上記3ないし8員の単環式含窒素非芳香族複素環基に対応する基がさらにC
1−4のアルキル鎖(例、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン)で架橋した複素環から誘導される基、例えば、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル等が挙げられる。
本明細書中、「スピロ含窒素非芳香族複素環(基)」としては、上記3ないし8員の単環式含窒素非芳香族複素環基に対応する環と非芳香族環がスピロ結合した環から誘導される基、例えば、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル、等が挙げられる。
【0050】
本明細書中の「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、特に断りのない限り、例えば、「ヒドロキシ基」、「置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基」、「置換されていてもよいC
2−6アルケニルオキシ基」、「置換されていてもよいC
2−6アルキニルオキシ基」、「置換されていてもよいC
3−8シクロアルキルオキシ基」、「置換されていてもよいC
3−8シクロアルケニルオキシ基」、「置換されていてもよいC
4−10シクロアルカジエニルオキシ基」、「置換されていてもよいC
6−14アリールオキシ基」、「置換されていてもよいC
7−14アラルキルオキシ基」、「置換されていてもよいC
8−13アリールアルケニルオキシ基」、「置換されていてもよい複素環−オキシ基」等が挙げられる。
【0051】
本明細書中、「C
1−6アルコキシ(基)」とは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、へキシルオキシ等を示す。
本明細書中、「C
2−6アルケニルオキシ(基)」とは、例えば、ビニルオキシ、1−プロペニルオキシ、2−プロペニルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、1−ブテニルオキシ、2−ブテニルオキシ、3−ブテニルオキシ、3−メチル−2−ブテニルオキシ、1−ペンテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ペンテニルオキシ、4−ペンテニルオキシ、4−メチル−3−ペンテニルオキシ、1−ヘキセニルオキシ、3−ヘキセニルオキシ、5−ヘキセニルオキシ等を示す。
本明細書中、「C
2−6アルキニルオキシ(基)」とは、例えば、エチニルオキシ、1−プロピニルオキシ、2−プロピニルオキシ、1−ブチニルオキシ、2−ブチニルオキシ、3−ブチニルオキシ、1−ペンチニルオキシ、2−ペンチニルオキシ、3−ペンチニルオキシ、4−ペンチニルオキシ、1,1−ジメチルプロプ−2−イン−1−イルオキシ、1−ヘキシニルオキシ、2−ヘキシニルオキシ、3−ヘキシニルオキシ、4−ヘキシニルオキシ、5−ヘキシニルオキシ等を示す。
【0052】
本明細書中、「C
3−8シクロアルキルオキシ(基)」とは、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシ等を示す。
本明細書中、「C
3−8シクロアルケニルオキシ(基)」とは、例えば、シクロプロペニルオキシ(例、2−シクロプロペン−1−イルオキシ)、シクロブテニルオキシ(例、2−シクロブテン−1−イルオキシ)、シクロペンテニルオキシ(例、2−シクロペンテン−1−イルオキシ、3−シクロペンテン−1−イルオキシ)、シクロヘキセニルオキシ(例、2−シクロヘキセン−1−イルオキシ、3−シクロヘキセン−1−イルオキシ)等を示す。
本明細書中、「C
4−10シクロアルカジエニルオキシ(基)」とは、例えば、2,4−シクロペンタジエン−1−イルオキシ、2,4−シクロヘキサジエン−1−イルオキシ、2,5−シクロヘキサジエン−1−イルオキシ等を示す。
本明細書中の「C
6−14アリールオキシ(基)」としては、特に断りのない限り、例えば、フェノキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ等を示す。
本明細書中の「C
7−14アラルキルオキシ(基)」としては、特に断りのない限り、例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ等を示す。
本明細書中、「C
8−13アリールアルケニルオキシ(基)」とは、例えば、スチリルオキシ等を示す。
本明細書中の「複素環−オキシ(基)」としては、複素環基で置換されたヒドロキシが挙げられる。該複素環−オキシの好適な例としては、テトラヒドロピラニルオキシ、チアゾリルオキシ、ピリジルオキシ、ピラゾリルオキシ、オキサゾリルオキシ、チエニルオキシ、フリルオキシなどが挙げられる。
【0053】
本明細書中の「置換されていてもよいスルファニル基」としては、特に断りのない限り、例えば、「スルファニル基」、「置換されていてもよいC
1−6アルキルスルファニル基」、「置換されていてもよいC
2−6アルケニルスルファニル基」、「置換されていてもよいC
2−6アルキニルスルファニル基」、「置換されていてもよいC
3−8シクロアルキルスルファニル基」、「置換されていてもよいC
3−8シクロアルケニルスルファニル基」、「置換されていてもよいC
4−10シクロアルカジエニルスルファニル基」、「置換されていてもよいC
6−14アリールスルファニル基」、「置換されていてもよいC
7−14アラルキルスルファニル基」、「置換されていてもよいC
8−13アリールアルケニルスルファニル基」、「置換されていてもよい複素環−スルファニル基」などが挙げられる。
【0054】
本明細書中の「C
1−6アルキルスルファニル(基)」としては、特に断りのない限り、例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、プロピルスルファニル、イソプロピルスルファニル、ブチルスルファニル、sec−ブチルスルファニル、tert−ブチルスルファニルなどが挙げられる。
【0055】
本明細書中の「C
2−6アルケニルスルファニル(基)」としては、特に断りのない限り、例えば、ビニルスルファニル、プロペニルスルファニル、イソプロペニルスルファニルなどが挙げられる。
【0056】
本明細書中の「C
2−6アルキニルスルファニル(基)」としては、特に断りのない限り、例えば、2−ブチニルスルファニル、2−ペンチニルスルファニル、5−ヘキシニルスルファニルなどが挙げられる。
【0057】
本明細書中の「C
3−8シクロアルキルスルファニル(基)」としては、特に断りのない限り、例えば、シクロプロピルスルファニル、シクロブチルスルファニル、シクロペンチルスルファニル、シクロヘキシルスルファニル、シクロヘプチルスルファニル、シクロオクチルスルファニルなどが挙げられる。
【0058】
本明細書中の「C
3−8シクロアルケニルスルファニル(基)」としては、特に断りのない限り、例えば、シクロプロペニルスルファニル(例、2−シクロプロペニルスルファニル)、シクロブテニル
スルファニル(例、2−シクロブテニルスルファニル)、シクロペンテニル
スルファニル(例、1−シクロペンテニルスルファニル、2−シクロペンテニルスルファニル、3−シクロペンテニルスルファニル)、シクロヘキセニル
スルファニル(例、1−シクロヘキセニルスルファニル、2−シクロヘキセニルスルファニル、3−シクロヘキセニルスルファニル)などが挙げられる。
本明細書中、「C
4−10シクロアルカジエニルスルファニル(基)」とは、例えば、2,4−シクロペンタジエン−1−イルスルファニル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イルスルファニル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イルスルファニル等を示す。
【0059】
本明細書中の「C
6−14アリールスルファニル(基)」としては、特に断りのない限り、例えば、フェニルスルファニル、1−ナフチルスルファニル、2−ナフチルスルファニルなどが挙げられる。
【0060】
本明細書中の「C
7−14アラルキルスルファニル(基)」としては、特に断りのない限り、例えば、ベンジルスルファニル、フェネチルスルファニルなどが挙げられる。
本明細書中、「C
8−13アリールアルケニルスルファニル(基)」とは、例えば、スチリルスルファニル等を示す。
本明細書中の「複素環−スルファニル(基)」としては、前述の「複素環基」で置換されたスルファニルが挙げられる。該複素環−スルファニルの好適な例としては、テトラヒドロピラニルスルファニル、チアゾリルスルファニル、ピリジルスルファニル、ピラゾリルスルファニル、オキサゾリルスルファニル、チエニルスルファニル、フリルスルファニルなどが挙げられる。
【0061】
本明細書中の「置換されていてもよいアミノ」としては、特に断りのない限り、
(1)置換されていてもよいC
1−6アルキル;
(2)置換されていてもよいC
2−6アルケニル;
(3)置換されていてもよいC
2−6アルキニル;
(4)置換されていてもよいC
3−8シクロアルキル;
(5)置換されていてもよいC
3−8シクロアルケニル;
(6)置換されていてもよいC
4−10シクロアルカジエニル;
(7)置換されていてもよいC
6−14アリール;
(8)置換されていてもよいC
7−14アラルキル;
(9)置換されていてもよいC
8−13アリールアルケニル;
(10)置換されていてもよい複素環基(好ましくは、フリル、ピリジル、チエニル、ピラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル);および
(11)アシル;
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノが挙げられる。また、「置換されていてもよいアミノ」が2個の置換基で置換されたアミノである場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよく、また、これらの置換基は、隣接する窒素原子とともに、含窒素複素環を形成していてもよい。該「含窒素複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子を含み、さらに酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれる1ないし2個のヘテロ原子を含有していてもよい5ないし7員の含窒素複素環が挙げられる。該含窒素複素環の好適な例としては、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チアゾリジン、オキサゾリジン、オキサゼパンなどが挙げられる。
【0062】
本明細書中の「アシル基」としては、特に断りのない限り、式:−COR
A、−CO−OR
A、−SO
2R
A、−SOR
A、−PO(OR
A)(OR
B)、−CO−NR
AaR
Ba、−CS−NR
AaR
Ba及び−SO
2−NR
AaR
Ba[式中、R
AおよびR
Bは、同一または異なって、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示し、R
AaおよびR
Baは、同一または異なって、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示すか、R
AaおよびR
Baは、隣接する窒素原子とともに、置換されていてもよい含窒素複素環を形成していてもよい。]で表される基などが挙げられる。
【0063】
R
AaおよびR
Baが隣接する窒素原子とともに形成する「置換されていてもよい含窒素複素環」における「含窒素複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子を含み、さらに酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれる1ないし2個のヘテロ原子を含有していてもよい5ないし7員の含窒素複素環が挙げられる。該含窒素複素環の好適な例としては、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チアゾリジン、オキサゾリジンなどが挙げられる。
【0064】
該含窒素複素環は、置換可能な位置に1ないし2個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、ヒドロキシ、ハロゲン化されていてもよいC
1−6アルキル、C
6−14アリール、C
7−14アラルキルなどが挙げられる。置換基が2個存在する場合、これら置換基は同一でも異なっていてもよい。
【0065】
「アシル基」の好適な例としては、
ホルミル;
カルボキシル;
カルバモイル;
C
1−6アルキル−カルボニル;
C
1−6アルコキシ−カルボニル;
C
3−8シクロアルキル−カルボニル;
C
6−14アリール−カルボニル;
C
7−14アラルキル−カルボニル;
C
6−14アリールオキシ−カルボニル;
C
7−14アラルキルオキシ−カルボニル;
モノ−又はジ−C
1−6アルキル−カルバモイル;
モノ−又はジ−C
6−14アリール−カルバモイル;
モノ−又はジ−C
3−8シクロアルキル−カルバモイル;
モノ−又はジ−C
7−14アラルキル−カルバモイル;
C
1−6アルキルスルホニル;
ニトロで置換されていてもよいC
6−14アリールスルホニル;
含窒素複素環−カルボニル;
C
1−6アルキルスルフィニル;
C
6−14アリールスルフィニル;
チオカルバモイル;
スルファモイル;
モノ−又はジ−C
1−6アルキルスルファモイル;
モノ−又はジ−C
6−14アリールスルファモイル;
モノ−又はジ−C
7−14アラルキルスルファモイル;
などが挙げられる。
【0066】
本明細書中、「C
1−6アルキレンジオキシ(基)」とは、例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ等を示す。
【0067】
以下、式(I)の各記号について説明する。
【0068】
式(I)におけるR
1は、(1)置換されていてもよいC
1−6アルキル基、(2)ハロゲン原子、(3)置換されていてもよいヒドロキシ基、(4)置換されていてもよいスルファニル基、および(5)置換されていてもよいアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環基を示す。
【0069】
R
1で表される「(1)置換されていてもよいC
1−6アルキル基、(2)ハロゲン原子、(3)置換されていてもよいヒドロキシ基、(4)置換されていてもよいスルファニル基、および(5)置換されていてもよいアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環基」の「5員含窒素芳香族複素環基」は、好ましくは、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルまたはピラゾリルである。
R
1の「置換されていてもよいC
1−6アルキル基」の「C
1−6アルキル基」は、置換可能な位置に1ないし5個(好ましくは1ないし3個)の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、以下の置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基が複数存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
【0070】
置換基A群:
(1) ハロゲン原子;
(2) シアノ基;
(3) ニトロ基;
(4) ヒドロキシ基;
(5)(a) ハロゲン原子、
(b) シアノ基、および
(c) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
および
(d) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
3−8シクロアルキル基;
(6)(a) ハロゲン原子、
(b) シアノ基、
(c) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、および
(d) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
6−14アリール基;
(7)(a) ハロゲン原子、
(b) シアノ基、
(c) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
3−8シクロアルキル基、
(d) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
3−8シクロアルケニル基、
(e) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
6−14アリール基、および
(f) 5または6員の単環式芳香族複素環基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基;
(8) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
2−6アルケニルオキシ基(例、ビニルオキシ、プロペニルオキシ、ブテニルオキシ、ペンテニルオキシ、へキセニルオキシ);
(9) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
2−6アルキニルオキシ基(例、エチニルオキシ、プロピニルオキシ、ブチニルオキシ、ペンチニルオキシ、ヘキシニルオキシ);
(10) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
3−8シクロアルキルオキシ基(例、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ);
(11) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
3−8シクロアルケニルオキシ基(例、シクロプロペニルオキシ、シクロブテニルオキシ、シクロペンテニルオキシ、シクロヘキセニルオキシ);
(12) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
6−14アリールオキシ基;
(13) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
7−14アラルキルオキシ基;
(14)(a) C
1−6アルキル基、
(b) C
3−6シクロアルキル基、
(c) C
6−14アリール基、
(d) C
1−6アルコキシ基、
(e) 5または6員の単環式芳香族複素環基、
(f) 8ないし12員の縮合芳香族複素環基、
(g) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基、および
(h) 8ないし12員の縮合非芳香族複素環基
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいカルバモイル基;
(15)(a) C
1−6アルキル基、
(b) C
3−6シクロアルキル基、
(c) C
6−14アリール基、
(d) C
1−6アルコキシ基、
(e) 5または6員の単環式芳香族複素環基、
(f) 8ないし12員の縮合芳香族複素環基、
(g) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基、および
(h) 8ないし12員の縮合非芳香族複素環基
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいスルファモイル基;
(16) ホルミル基;
(17) C
1−6アルキル−カルボニル基;
(18) C
2−6アルケニル−カルボニル基(例、アクリロイル、ブテノイル、ペンテノイル、ヘキセノイル、ヘプテノイル);
(19) C
2−6アルキニル−カルボニル基(例、プロピオロイル、プロピニルカルボニル、ブチニルカルボニル、ペンチニルカルボニル、ヘキシニルカルボニル);
(20) C
3−8シクロアルキル−カルボニル基(例、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル);
(21) C
3−8シクロアルケニル−カルボニル基(例、シクロプロペニルカルボニル、シクロブテニルカルボニル、シクロペンテニルカルボニル、シクロヘキセニルカルボニル);
(22) C
6−14アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル、1−ナフチルカルボニル、2−ナフチルカルボニル);
(23) C
3−8シクロアルキル−C
1−6アルキル−カルボニル基(例、シクロプロピルアセチル、3−シクロプロピルプロピオニル、シクロブチルアセチル、シクロペンチルアセチル、シクロヘキシルアセチル、シクロヘキシルプロピオニル);
(24) C
3−8シクロアルケニル−C
1−6アルキル−カルボニル基(例、シクロペンテニルアセチル、シクロヘキセニルアセチル、3−シクロヘキセニルプロピオニル、3−シクロヘキセニルプロピオニル);
(25) C
7−14アラルキル−カルボニル基(例、フェニルアセチル、3−フェニルプロピオニル);
(26) 5または6員の単環式芳香族複素環カルボニル基(例、フリルカルボニル、チエニルカルボニル、ピロリルカルボニル、オキサゾリルカルボニル、イソオキサゾリルカルボニル、チアゾリルカルボニル、イソチアゾリルカルボニル、イミダゾリルカルボニル、ピリジルカルボニル、ピラゾリルカルボニル);
(27) 8ないし12員の縮合芳香族複素環カルボニル基(例、ベンゾフラニルカルボニル、イソベンゾフラニルカルボニル、ベンゾチエニルカルボニル、イソベンゾチエニルカルボニル、インドリルカルボニル、イソインドリルカルボニル、インダゾリルカルボニル、ベンゾイミダゾリルカルボニル、ベンゾオキサゾリルカルボニル);
(28) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環カルボニル基(例、オキシラニルカルボニル、アゼチジニルカルボニル、オキセタニルカルボニル、チエタニルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル、チオラニルカルボニル、ピペリジルカルボニル);
(29) 8ないし12員の縮合非芳香族複素環カルボニル基(例、ジヒドロベンゾフラニル);
(30)(a) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
1−6アルキル基、
(b) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
1−6アルキル−カルボニル基、
(c) C
3−8シクロアルキル−カルボニル基、
(d) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC
6−14アリール−カルボニル基、
(e) 5または6員の単環式芳香族複素環カルボニル基、
(f) 8ないし12員の縮合芳香族複素環カルボニル基、
(g) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環カルボニル基、および
(h) 8ないし12員の縮合非芳香族複素環カルボニル基
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基;
(31) スルファニル基;
(32) C
1−6アルキルスルファニル基(例、メチルスルファニル、エチルスルファニル);
(33) C
2−6アルケニルスルファニル基(例、ビニルスルファニル、プロペニルスルファニル);
(34) C
2−6アルキニルスルファニル基(例、エチニルスルファニル、プロピニルスルファニル);
(35) C
3−8シクロアルキルスルファニル基(例、シクロプロピルスルファニル、シクロブチルスルファニル);
(36) C
3−8シクロアルケニルスルファニル基(例、シクロプロペニルスルファニル、シクロブテニルスルファニル);
(37) C
6−14アリールスルファニル基(例、フェニルスルファニル);
(38) C
3−8シクロアルキル−C
1−6アルキルスルファニル基(例、シクロプロピルメチルスルファニル);
(39) C
3−8シクロアルケニル−C
1−6アルキルスルファニル基(例、シクロペンテニルメチルスルファニル);
(40) C
1−6アルキルスルフィニル基(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル);
(41) C
2−6アルケニルスルフィニル基(例、ビニルスルフィニル、プロペニルスルフィニル);
(42) C
2−6アルキニルスルフィニル基(例、エチニルスルフィニル、プロピニルスルフィニル);
(43) C
3−8シクロアルキルスルフィニル基(例、シクロプロピルスルフィニル、シクロブチルスルフィニル);
(44) C
3−8シクロアルケニルスルフィニル基(例、シクロプロペニルスルフィニル、シクロブテニルスルフィニル);
(45) C
6−14アリールスルフィニル基(例、フェニルスルフィニル);
(46) C
3−8シクロアルキル−C
1−6アルキルスルフィニル基(例、シクロプロピルメチルスルフィニル);
(47) C
3−8シクロアルケニル−C
1−6アルキルスルフィニル基(例、シクロペンテニルメチルスルフィニル);
(48) C
1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル);
(49) C
2−6アルケニルスルホニル基(例、ビニルスルホニル、プロペニルスルホニル);
(50) C
2−6アルキニルスルホニル基(例、エチニルスルホニル、プロピニルスルホニル);
(51) C
3−8シクロアルキルスルホニル基(例、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル);
(52) C
3−8シクロアルケニルスルホニル基(例、シクロプロペニルスルホニル、シクロブテニルスルホニル);
(53) C
6−14アリールスルホニル基(例、フェニルスルホニル);
(54) C
3−8シクロアルキル−C
1−6アルキルスルホニル基(例、シクロプロピルメチルスルホニル);
(55) C
3−8シクロアルケニル−C
1−6アルキルスルホニル基(例、シクロペンテニルメチルスルホニル);
(56) C
6−14アリール−C
1−6アルキルスルホニル基(例、ベンジルスルホニル);
(57) 5または6員の単環式芳香族複素環スルホニル基(例、フリルスルホニル、チエニルスルホニル、ピリジルスルホニル);
(58) 8ないし12員の縮合芳香族複素環スルホニル基(例、ベンゾフラニルスルホニル、イソベンゾフラニルスルホニル);
(59) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環スルホニル基(例、オキシラニルスルホニル、アゼチジニルスルホニル);
(60) 8ないし12員の縮合非芳香族複素環スルホニル基(例、ジヒドロベンゾフラニルスルホニル);
(61)(a) ハロゲン原子、
(b) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、および
(c) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい5または6員の単環式芳香族複素環基(例、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピラゾリル、モルホリニル);
(62)(a) ハロゲン原子、
(b) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、および
(c) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい8ないし12員の縮合芳香族複素環基(例、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル);
(63)(a) ハロゲン原子、
(b) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(c) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基、および
(d) オキソ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、ピペラジニル、ジヒドロオキサジアゾリル、チアゾリニル);
(64)(a) ハロゲン原子、
(b) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(c) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基、および
(d) オキソ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい8ないし12員の縮合非芳香族複素環基(例、ジヒドロベンゾフラニル);
(65) 5または6員の単環式芳香族複素環オキシ基(例、フリルオキシ、チエニルオキシ、ピロリルオキシ、オキサゾリルオキシ、イソオキサゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、イソチアゾリルオキシ、イミダゾリルオキシ、ピリジルオキシ、ピラゾリルオキシ);
(66) 8ないし12員の縮合芳香族複素環オキシ基(例、ベンゾフラニルオキシ、イソベンゾフラニルオキシ、ベンゾチエニルオキシ、イソベンゾチエニルオキシ、インドリルオキシ、イソインドリルオキシ、インダゾリルオキシ、ベンゾイミダゾリルオキシ、ベンゾオキサゾリルオキシ);
(67) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環オキシ基(例、オキシラニルオキシ、アゼチジニルオキシ、オキセタニルオキシ、チエタニルオキシ、ピロリジニルオキシ、テトラヒドロフリルオキシ、チオラニルオキシ、ピペリジルオキシ);
(68) 8ないし12員の縮合非芳香族複素環オキシ基(例、ジヒドロベンゾフラニルオキシ);
(69) カルボキシ基;
(70) C
1−6アルコキシ−カルボニル基;
(71) C
2−6アルケニルオキシ−カルボニル基(例、ビニルオキシカルボニル、プロペニルオキシカルボニル、ブテニルオキシカルボニル、ペンテニルオキシカルボニル、へキセニルオキシカルボニル);
(72) C
2−6アルキニルオキシ−カルボニル基(例、エチニルオキシカルボニル、プロピニルオキシカルボニル、ブチニルオキシカルボニル、ペンチニルオキシカルボニル、ヘキシニルオキシカルボニル);
(73) C
3−8シクロアルキルオキシ−カルボニル基(例、シクロプロピルオキシカルボニル、シクロブチルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル);
(74) C
3−8シクロアルケニルオキシ−カルボニル基(例、シクロプロペニルオキシカルボニル、シクロブテニルオキシカルボニル、シクロペンテニルオキシカルボニル、シクロヘキセニルオキシカルボニル);
(75) C
6−14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェノキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、2−ナフチルオキシカルボニル);
(76) C
3−8シクロアルキル−C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、シクロプロピルメチルオキシカルボニル、シクロプロピルエチルオキシカルボニル、シクロブチルメチルオキシカルボニル、シクロペンチルメチルオキシカルボニル、シクロヘキシルメチルオキシカルボニル、シクロヘキシルエチルオキシカルボニル);
(77) C
3−8シクロアルケニル−C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、シクロペンテニルメチルオキシカルボニル、シクロヘキセニルメチルオキシカルボニル、シクロヘキセニルエチルオキシカルボニル、シクロヘキセニルプロピルオキシカルボニル);
(78) C
7−14アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル);
(79) モノ−C
1−6アルキルチオ
−カルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、エチルチオカルバモイル、プロピルチオカルバモイル);
(80) ジ−C
1−6アルキルチオ
−カルバモイル基(例、ジメチルチオカルバモイル、ジエチルチオカルバモイル、ジプロピルチオカルバモイル);
(81) C
1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、2−メチルプロパノイルオキシ);
(82) ヒドロキシ基で置換されていてもよいイミノ基;および
(83) C
1−6アルキレンジオキシ基(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ)。
【0071】
R
1は、好ましくは、1ないし3個の、置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環基(好ましくは、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルまたはピラゾリル)であり、特に好ましくは、1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環基(好ましくは、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルまたはピラゾリル)である。
別の態様として、R
1は、より好ましくは、5員含窒素芳香族複素環基(好ましくは、オキサゾリルまたはトリアゾリル、より好ましくは、1,3−オキサゾール−5−イルまたは1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)であり、特に好ましくは、オキサゾリル基(好ましくは、1,3−オキサゾール−5−イル)である。
さらに別の態様として、R
1は、より好ましくは、5員含窒素芳香族複素環基(好ましくは、オキサゾリル、トリアゾリルまたはピラゾリル、より好ましくは、1,3−オキサゾール−5−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルまたは1H−ピラゾール−4−イル)である。
【0072】
別の態様として、R
1は、より好ましくは、
1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい
(1) オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)、
(2) イミダゾリル基(例、1H−イミダゾール−1−イル)、
(3) トリアゾリル基(例、1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)、または
(4) ピラゾリル基(例、1H−ピラゾール−5−イル、1H−ピラゾール−4−イル)であり、
さらに好ましくは、
(1) オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)、
(2) イミダゾリル基(例、1H−イミダゾール−1−イル)、
(3) トリアゾリル基(例、1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)、または
(4) 1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよいピラゾリル基(例、1H−ピラゾール−5−イル、1H−ピラゾール−4−イル)であり、
さらにより好ましくは、
(1) 1,3−オキサゾール−5−イル、
(2) 1H−イミダゾール−1−イル、
(3) 1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル、または
(4) 1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい
1H−ピラゾール−5−イル、または1H−ピラゾール−4−イルであり、
さらに一層好ましくは、
(1) オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)、または
(2) トリアゾリル基(例、1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)であり、
特に好ましくは、オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)である。
【0073】
式(I)におけるR
2は、水素原子または置換基を示す。
R
2で表される「置換基」としては、「ハロゲン原子」、「ニトロ基」、「シアノ基」、「置換されていてもよい炭化水素基」、「置換されていてもよい複素環基」、「置換されていてもよいヒドロキシ基」、「置換されていてもよいアミノ基」、「置換されていてもよいスルファニル基」、「アシル基」等が挙げられる。
【0074】
前記「炭化水素基」として例示したC
1−6アルキル基、C
2−6アルケニル基およびC
2−6アルキニル基は、置換可能な位置に1ないし5個(好ましくは1ないし3個)の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、前記の置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基が複数存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
【0075】
また、前記「炭化水素基」として例示した、C
3−8シクロアルキル基、C
3−8シクロアルケニル基、C
4−10シクロアルカジエニル基、C
6−14アリール基、C
7−14アラルキル基およびC
8−13アリールアルケニル基は、置換可能な位置に1ないし5個(好ましくは1ないし3個)の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、以下の置換基B群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基が複数存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
【0076】
置換基B群:
(1) 上記置換基A群;
(2)(a) ハロゲン原子、
(b) シアノ基、
(c) ヒドロキシ基、
(d)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ基、および
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
3−8シクロアルキル基;
(e)(i) ハロゲン原子、
(ii) シアノ基、および
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
6−14アリール基、
(f) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基、
(g) C
1−6アルキルでモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(h) 5または6員の単環式芳香族複素環基、
(i) 8ないし12員の縮合芳香族複素環基、
(j) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基、
(k) 8ないし12員の縮合非芳香族複素環基、
(l) カルボキシ基、および
(m) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ−カルボニル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基;
(3)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) C
1−6アルコキシ基、
(d) C
1−6アルキルでモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(e) カルボキシ基、および
(f) C
1−6アルコキシ−カルボニル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
2−6アルケニル基;
(4)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) C
1−6アルコキシ基、および
(d) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
7−14アラルキル基;および
(5) オキソ基。
【0077】
前記「置換されていてもよい複素環基」の「複素環基」は、置換可能な位置に1ないし5個(好ましくは1ないし3個)の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、前記の置換基B群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基が複数存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
【0078】
R
2は、好ましくは、水素原子である。
【0079】
式(I)におけるR
3は、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいスルファニル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよい炭素環基、または置換されていてもよい複素環基を示す。
R
3で表される「置換されていてもよいC
1−6アルキル基」は、R
1における「置換されていてもよいC
1−6アルキル基」と同義である。
R
3で表される「置換されていてもよい炭素環基」は、R
2における「置換されていてもよい炭化水素基」のうち、「炭化水素基」が「炭素環基」である置換基と同義である。
R
3で表される「置換されていてもよい複素環基」は、R
2における「置換されていてもよい複素環基」と同義である。
【0080】
R
3は、好ましくは、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、置換されていてもよい炭素環基、または置換されていてもよい複素環基であり、より好ましくは、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、置換されていてもよいC
3−8シクロアルキル基、または置換されていてもよい5または6員の芳香族複素環基である。
R
3は、さらに好ましくは、
(1)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(b) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、
(2) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3) シアノ基、
(4) C
1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)、
(5) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(6) 5または6員の芳香族複素環基(例、オキサゾリル)
であり、特に好ましくは、トリフルオロメチル基である。
別の態様として、R
3は、さらに好ましくは、
(1) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、
(2) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3) C
1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)、
(4) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(5) 5または6員の芳香族複素環基(例、オキサゾリル)
であり、特に好ましくは、1ないし3個のハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(好ましくは、メチルまたはエチル、より好ましくは、メチル)である。
【0081】
さらに別の態様として、R
3は、より好ましくは、
(1)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(b) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、
(2) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3) シアノ基、
(4) C
1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)、
(5) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(6) オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)
であり、さらに好ましくは
(1)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(b) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、
(2) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3) シアノ基、
(4) C
1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)、
(5) シクロプロピル基、または
(6) オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)
であり、特に好ましくは、1ないし3個(好ましくは3個)のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル)である。
【0082】
式(I)におけるR
4は、水素原子または置換基を示す。
R
4で表される「置換基」は、R
2で表される「置換基」と同義である。
【0083】
R
4は、好ましくは、水素原子である。
【0084】
式(I)におけるR
5は、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよい炭素環基、または置換されていてもよい複素環基を示す。
R
5で表される「置換されていてもよいC
1−6アルキル基」は、R
1における「置換されていてもよいC
1−6アルキル基」と同義である。
R
5で表される「置換されていてもよい炭素環基」は、R
3における「置換されていてもよい炭素環基」と同義である。
R
5で表される「置換されていてもよい複素環基」は、R
2における「置換されていてもよい複素環基」と同義である。
【0085】
R
5は、好ましくは、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいC
3−8シクロアルキル基、または置換されていてもよい3ないし12員の非芳香族複素環基であり、より好ましくは、
(1) ヒドロキシ基、
(2) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、
(3)(a)(i) C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(ii) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(iii) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(iv) 1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフラニル)、および
(v) C
6−14アリール基(例、フェニル)、
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、
(b) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(c) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル)、および
(d) C
6−14アリール基(例、フェニル)、
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(4) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(5)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(c) ヒドロキシ基、
(d) C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(e) オキソ基
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジル、オキサゼパニル、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル)
である。
【0086】
別の態様として、R
5は、より好ましくは、
(1) ヒドロキシ基、
(2) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、
(3)(a)(i) C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(ii) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(iii) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(iv) 1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフラニル)、および
(v) C
6−14アリール基(例、フェニル)、
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、
(b) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(c) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル)、および
(d) C
6−14アリール基(例、フェニル)、
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(4) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(5)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(c) ヒドロキシ基、
(d) C
1−6アルキル基(例、メチル)、
(e) オキソ基、および
(f) シアノ基
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジル、オキサゼパニル、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノニル)
である。
【0087】
R
5は、さらに好ましくは、
(1) (a) C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(b) 5または6員の単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロピラニル)
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) (a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、および
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、ピロリジニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル)
である。
R
5は、特に好ましくは、
(1) (a) C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(b) 5または6員の単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロピラニル)
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) 1ないし4個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル)
である。
【0088】
別の態様として、R
5は、さらに好ましくは、
(1) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、
(2) (a) C
6−14アリール基(例、フェニル)で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、
(b) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(c) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロピラニル)、および
(d) C
6−14アリール基(例、フェニル)
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(3) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(4) (a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(c) ヒドロキシ基、および
(d) シアノ基
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、ピロリジニル、モルホリニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル、3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノニル)
である。
R
5は、特に好ましくは、
(1) (a) C
1−6アルキル基(例、メチル)、
(b) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、および
(c) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロピラニル)
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) (a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、および
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、ピロリジニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル)
である。
【0089】
さらに別の態様として、R
5は、より好ましくは、
(1) ヒドロキシ基、
(2) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、
(3)(a)(i) C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(ii) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(iii) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(iv) 1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよいオキセタニル基(例、オキセタン−3−イル)、テトラヒドロフラニル基(例、テトラヒドロフラン−2−イル)、および
(v) C
6−14アリール基(例、フェニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、
(b) C
3−8シクロアルキル基、(例、シクロプロピル)
(c) オキセタニル基(例、オキセタン−3−イル)、テトラヒドロピラニル基(例、テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)、テトラヒドロフラニル基(例、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル)、および
(d) C
6−14アリール基(例、フェニル)
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(4) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(5)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(c) ヒドロキシ基、
(d) C
1−6アルキル基(例、メチル)、
(e) オキソ基、および
(f) シアノ基
から選ばれる1ないし4個の置換基でそれぞれ置換されていてもよい
アゼチジニル基(例、アゼチジン−1−イル)、ピロリジニル基(例、ピロリジン−1−イル)、モルホリニル基(例、モルホリン−4−イル)、ピペラジニル基(例、ピペラジン−1−イル)、ピペリジル基(例、ピペリジン−1−イル)、オキサゼパニル基(例、1,4−オキサゼパン−4−イル)、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル基(例、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル)、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル基(例、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イル)、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−6−イル)、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−3−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノナ−6−イル)、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基(例、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナ−7−イル)、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基(例、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナ−7−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタ−6−イル)、ジオキシドチオモルホリニル基(例、1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)、または3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノニル基(例、3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)
であり、さらに好ましくは、
(1) ヒドロキシ基、
(2) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、
(3)(a)(i) C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(ii) シクロプロピル基、
(iii) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(iv) 1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよいオキセタニル基(例、オキセタン−3−イル)、テトラヒドロフラニル基(例、テトラヒドロフラン−2−イル)、および
(v) フェニル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、
(b) シクロプロピル基、
(c) オキセタニル基(例、オキセタン−3−イル)、テトラヒドロピラニル基(例、テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)、テトラヒドロフラニル基(例、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル)、および
(d) フェニル基
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(4) シクロプロピル基、または
(5)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(c) ヒドロキシ基、
(d) C
1−6アルキル基(例、メチル)、
(e) オキソ基、および
(f) シアノ基
から選ばれる1ないし4個の置換基でそれぞれ置換されていてもよい
アゼチジニル基(例、アゼチジン−1−イル)、ピロリジニル基(例、ピロリジン−1−イル)、モルホリニル基(例、モルホリン−4−イル)、ピペラジニル基(例、ピペラジン−1−イル)、ピペリジル基(例、ピペリジン−1−イル)、オキサゼパニル基(例、1,4−オキサゼパン−4−イル)、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル基(例、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル)、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル基(例、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イル)、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−6−イル)、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−3−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノナ−6−イル)、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基(例、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナ−7−イル)、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基(例、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナ−7−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタ−6−イル)、ジオキシドチオモルホリニル基(例、1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)、または3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノニル基(例、3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)
であり、さらにより好ましくは、
(1) (a) C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(b) テトラヒドロピラニル基(例、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)
から選ばれる置換基でジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) (a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、および
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)
から選ばれる1ないし4個の置換基でそれぞれ置換されていてもよいアゼチジニル基(例、アゼチジン−1−イル)、ピロリジニル基(例、ピロリジン−1−イル)、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル基(例、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イル)、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)、または3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−6−イル)
であり、特に好ましくは、
(1) (a) C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(b) テトラヒドロピラニル基(例、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)
から選ばれる置換基でジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) 1個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいアゼチジニル基(例、アゼチジン−1−イル)、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)、または3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−6−イル)である。
【0090】
式(I)における環Aは、さらに置換されていてもよい5員芳香族複素環を示す。
環Aで表される「さらに置換されていてもよい5員芳香族複素環」における「5員芳香族複素環」は、−CO−R
5に加えて、置換可能な位置に1または2個(好ましくは1個)の置換基を有していてもよい。該置換基としては、上記置換基群Bから選ばれる置換基が挙げられる。
【0091】
環Aは、好ましくは、さらに置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環(好ましくは、イミダゾール、ピロール、トリアゾールまたはピラゾール)であり、より好ましくは、1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でさらに置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環(好ましくは、イミダゾール、ピロール、トリアゾールまたはピラゾール)である。
環Aは、さらに好ましくは、5員含窒素芳香族複素環(好ましくは、イミダゾールまたはトリアゾール)であり、特に好ましくは、イミダゾールである。
【0092】
環Aの好適な実施形態では、環Aで表される「さらに置換されていてもよい5員芳香族複素環」における「5員芳香族複素環」は、好ましくは、イミダゾール、ピロール、トリアゾールまたはピラゾールであり、より好ましくは、式(I)の部分構造式:
【0093】
【化10】
【0094】
は、
【0095】
【化11】
【0096】
であり、特に好ましくは、
【0097】
【化12】
【0098】
である。
別の態様として、環Aは、より好ましくは、
1個のC
1−6アルキル基でそれぞれさらに置換されていてもよい
(1) イミダゾール、
(2) ピロール、
(3) トリアゾール、または
(4) ピラゾール
であり、さらに好ましくは、イミダゾールである。
【0099】
化合物(I)の好適な具体例としては、以下が挙げられる:
[化合物A]
R
1が、1ないし3個の、置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環基(好ましくは、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルまたはピラゾリル)であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、置換されていてもよい炭素環基、または置換されていてもよい複素環基であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、置換されていてもよいC
1−6アルキル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいC
3−8シクロアルキル基、または置換されていてもよい3ないし12員の非芳香族複素環基であり;
環Aが、さらに置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環(好ましくは、イミダゾール、ピロール、トリアゾールまたはピラゾール)である、化合物(I)またはその塩。
[化合物B]
R
1が、1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環基(好ましくは、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルまたはピラゾリル)であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、
(1)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(b) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、
(2) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3) シアノ基、
(4) C
1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)、
(5) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(6) 5または6員の芳香族複素環基(例、オキサゾリル)
であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) ヒドロキシ基、
(2) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、
(3)(a)(i) C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(ii) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(iii) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(iv) 1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフラニル)、および
(v) C
6−14アリール基(例、フェニル)、
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、
(b) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(c) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル)、および
(d) C
6−14アリール基(例、フェニル)、
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(4) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(5)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(c) ヒドロキシ基、
(d) C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(e) オキソ基
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジル、オキサゼパニル、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル)
であり;
環Aが、1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でさらに置換されていてもよい5員芳香族複素環(好ましくは、イミダゾール、ピロール、トリアゾールまたはピラゾール)である、化合物(I)またはその塩。
【0100】
[化合物B−1]
R
1が、1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい5員含窒素芳香族複素環基(好ましくは、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルまたはピラゾリル)であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、
(1)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(b) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、
(2) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3) シアノ基、
(4) C
1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)、
(5) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(6) 5または6員の芳香族複素環基(例、オキサゾリル)
であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) ヒドロキシ基、
(2) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、
(3)(a)(i) C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(ii) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(iii) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(iv) 1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフラニル)、および
(v) C
6−14アリール基(例、フェニル)、
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、
(b) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(c) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル)、および
(d) C
6−14アリール基(例、フェニル)、
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(4) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(5)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(c) ヒドロキシ基、
(d) C
1−6アルキル基(例、メチル)、
(e) オキソ基、および
(f) シアノ基
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジル、オキサゼパニル、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル、1,1−ジオキシドチオモルホリニル、3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノニル)
であり;
環Aが、1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でさらに置換されていてもよい5員芳香族複素環(好ましくは、イミダゾール、ピロール、トリアゾールまたはピラゾール)である、化合物(I)またはその塩。
【0101】
[化合物B−2]
R
1が、
1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい
(1) オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)、
(2) イミダゾリル基(例、1H−イミダゾール−1−イル)、
(3) トリアゾリル基(例、1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)、または
(4) ピラゾリル基(例、1H−ピラゾール−5−イル、1H−ピラゾール−4−イル)
であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、
(1)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(b) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、
(2) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3) シアノ基、
(4) C
1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)、
(5) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(6) オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)
であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) ヒドロキシ基、
(2) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、
(3)(a)(i) C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(ii) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(iii) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(iv) 1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよいオキセタニル基(例、オキセタン−3−イル)、テトラヒドロフラニル基(例、テトラヒドロフラン−2−イル)、および
(v) C
6−14アリール基(例、フェニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、
(b) C
3−8シクロアルキル基、(例、シクロプロピル)
(c) オキセタニル基(例、オキセタン−3−イル)、テトラヒドロピラニル基(例、テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)、テトラヒドロフラニル基(例、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル)、および
(d) C
6−14アリール基(例、フェニル)
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(4) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(5)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(c) ヒドロキシ基、
(d) C
1−6アルキル基(例、メチル)、
(e) オキソ基、および
(f) シアノ基
から選ばれる1ないし4個の置換基でそれぞれ置換されていてもよい
アゼチジニル基(例、アゼチジン−1−イル)、ピロリジニル基(例、ピロリジン−1−イル)、モルホリニル基(例、モルホリン−4−イル)、ピペラジニル基(例、ピペラジン−1−イル)、ピペリジル基(例、ピペリジン−1−イル)、オキサゼパニル基(例、1,4−オキサゼパン−4−イル)、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル基(例、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル)、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル基(例、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イル)、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−6−イル)、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−3−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノナ−6−イル)、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基(例、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナ−7−イル)、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基(例、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナ−7−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタ−6−イル)、ジオキシドチオモルホリニル基(例、1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)、または3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノニル基(例、3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)
であり;
環Aが、
1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれさらに置換されていてもよい
(1) イミダゾール、
(2) ピロール、
(3) トリアゾール、または
(4) ピラゾール
である、化合物(I)またはその塩。
【0102】
[化合物B−3]
R
1が、
(1) オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)、
(2) イミダゾリル基(例、1H−イミダゾール−1−イル)、
(3) トリアゾリル基(例、1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)、または
(4) 1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよいピラゾリル基(例、1H−ピラゾール−5−イル、1H−ピラゾール−4−イル)
であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、
(1)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(b) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、
(2) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3) シアノ基、
(4) C
1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)、
(5) シクロプロピル基(例、シクロプロピル)、または
(6) オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)
であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) ヒドロキシ基、
(2) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、
(3)(a)(i) C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(ii) シクロプロピル基、
(iii) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(iv) 1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよいオキセタニル基(例、オキセタン−3−イル)、テトラヒドロフラニル基(例、テトラヒドロフラン−2−イル)、および
(v) フェニル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、
(b) シクロプロピル基、
(c) オキセタニル基(例、オキセタン−3−イル)、テトラヒドロピラニル基(例、テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)、テトラヒドロフラニル基(例、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル)、および
(d) フェニル基
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(4) シクロプロピル基、または
(5)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(c) ヒドロキシ基、
(d) C
1−6アルキル基(例、メチル)、
(e) オキソ基、および
(f) シアノ基
から選ばれる1ないし4個の置換基でそれぞれ置換されていてもよい
アゼチジニル基(例、アゼチジン−1−イル)、ピロリジニル基(例、ピロリジン−1−イル)、モルホリニル基(例、モルホリン−4−イル)、ピペラジニル基(例、ピペラジン−1−イル)、ピペリジル基(例、ピペリジン−1−イル)、オキサゼパニル基(例、1,4−オキサゼパン−4−イル)、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル基(例、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル)、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル基(例、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イル)、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−6−イル)、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−3−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノニル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノナ−6−イル)、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基(例、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナ−7−イル)、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノニル基(例、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナ−7−イル)、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクチル基(例、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタ−6−イル)、ジオキシドチオモルホリニル基(例、1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)、または3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノニル基(例、3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)
であり;
環Aが、
1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれさらに置換されていてもよい
(1) イミダゾール、
(2) ピロール、
(3) トリアゾール、または
(4) ピラゾール
である、化合物(I)またはその塩。
【0103】
[化合物C]
R
1が、5員含窒素芳香族複素環基(例、オキサゾリル、またはトリアゾリル);
R
2が、水素原子であり;
R
3が、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル)であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) (a) C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(b) 5または6員の単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロピラニル)
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) (a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、および
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、ピロリジニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル)
であり;
環Aが、イミダゾールである、化合物(I)またはその塩。
【0104】
[化合物C−1]
R
1が、
(1) オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)、または
(2) トリアゾリル基(例、1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)
であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、1ないし3個(好ましくは3個)のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル)であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) (a) C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(b) テトラヒドロピラニル基(例、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)
から選ばれる置換基でジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) (a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、および
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)
から選ばれる1ないし4個の置換基でそれぞれ置換されていてもよいアゼチジニル基(例、アゼチジン−1−イル)、ピロリジニル基(例、ピロリジン−1−イル)、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル基(例、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イル)、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)、または3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−6−イル)
であり;
環Aが、イミダゾールである、化合物(I)またはその塩。
【0105】
[化合物D]
R
1が、オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル);
R
2が、水素原子であり;
R
3が、1ないし3個(好ましくは3個)のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル)であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) (a) C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(b) 5または6員の単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロピラニル)
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) 1ないし4個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル)
であり;
環Aが、イミダゾールである、化合物(I)またはその塩。
【0106】
[化合物D−1]
R
1が、オキサゾリル基(例、1,3−オキサゾール−5−イル)であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、1ないし3個(好ましくは3個)のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル)であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) (a) C
1−6アルキル基(例、メチル)、および
(b) テトラヒドロピラニル基(例、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)
から選ばれる置換基でジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) 1個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいアゼチジニル基(例、アゼチジン−1−イル)、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル基(例、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)、または3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル基(例、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−6−イル)であり;
環Aが、イミダゾールである、化合物(I)またはその塩。
【0107】
[化合物E]
R
1が、5員含窒素芳香族複素環基(例、オキサゾリル、トリアゾリル、またはピラゾリル)であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、
(1) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、
(2) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3) C
1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)、
(4) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(5) 5または6員の芳香族複素環基(例、オキサゾリル)
であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) C
1−6アルコキシ基(例、エトキシ)、
(2) (a) C
6−14アリール基(例、フェニル)で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、
(b) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(c) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロピラニル)、および
(d) C
6−14アリール基(例、フェニル)
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(3) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または
(4) (a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(c) ヒドロキシ基、および
(d) シアノ基
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、ピロリジニル、モルホリニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプチル、3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノニル)
であり;
環Aが、1個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でさらに置換されていてもよい5員芳香族複素環(例、イミダゾール、ピロール、トリアゾールまたはピラゾール)である、化合物(I)またはその塩。
【0108】
[化合物F]
R
1が、5員含窒素芳香族複素環基(例、オキサゾリル)であり;
R
2が、水素原子であり;
R
3が、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルキル基(例、メチル、エチル)であり;
R
4が、水素原子であり;
R
5が、
(1) (a)C
1−6アルキル基(例、メチル)、
(b) C
3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、および
(c) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロピラニル)
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、または
(2) (a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、および
(b) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい3ないし12員の含窒素非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、ピロリジニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル)
であり;
環Aが、5員芳香族複素環(例、イミダゾール、またはトリアゾール)である、化合物(I)またはその塩。
【0109】
化合物(I)が塩である場合、そのような塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合には、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
【0110】
[製造方法]
本発明化合物及びその原料化合物は、自体公知の手段を用いて、例えば以下のスキームで示される方法等によって製造できる。以下「室温」は通常0〜40℃を示し、スキーム中に記載されている化学構造式中の各記号は、特記しない限り前記と同義である。なお、式中の化合物は、塩を形成している場合も含み、このような塩としては、例えば本発明化合物の塩と同様のもの等が挙げられる。各工程で得られた化合物は反応液のままか粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製することができる。式中の化合物が市販されている場合には市販品をそのまま用いることもできる。また、式(I)中の各環が置換基を有している場合、対応する前駆体においても同様の置換基を有しているものとする。
【0111】
原料化合物がアミノ、カルボキシ、ヒドロキシ、複素環基を有する場合、これらの基は、ペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基で保護されていてもよい。この場合、反応後に、必要に応じて、保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。これらの保護基の導入あるいは除去は、自体公知の方法、例えば、Wiley-Interscience社1999年刊「Protective Groups in Organic Synthesis, 3
rdEd.」(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著)に記載の方法等に準じて行えばよい。例えば、保護基として好ましくは、tert−ブチルカルバマート基、ベンジルカルバマート基、ベンジル基、メチル基、エチル基、tert−ブチル等が挙げられる。
【0112】
LG
1〜LG
5で示される「脱離基」としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、C
1−6アルキルスルホニルオキシ(例えば、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ等)、C
1−6アルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル等)等が挙げられる。また、LG
1〜LG
5は脱離基に変換可能な置換基も含み、所望の工程で自体公知の反応によって脱離基へと変換できる。例えば、LG
1〜LG
5がメチルチオ基である場合に、酸化反応によってメタンスルホニル基に変換する場合等が挙げられる。
【0113】
以下に述べる各工程は、無溶媒、あるいは反応前に原料化合物を適当な溶媒に溶解又は懸濁して行うことができる。この場合、一種の溶媒を単独で用いてもよく、または二種以上の溶媒を適宜の割合で混合して用いてもよい。本発明化合物の製造法において用いられる溶媒の例として、具体的には、下記のものが挙げられる。
アルコール類:メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、tert−アミルアルコール、2−メトキシエタノール等
エーテル類:ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等
芳香族炭化水素類:ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等
飽和炭化水素類:シクロヘキサン、ヘキサン等
アミド類:N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、N-メチルピロリドン等
ハロゲン化炭化水素類:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等
ニトリル類:アセトニトリル、プロピオニトリル等
スルホキシド類:ジメチルスルホキシド等
有機塩基類:トリエチルアミン、ピリジン、ルチジン等
酸無水物類:無水酢酸等
有機酸類:ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等
無機酸類:塩酸、硫酸等
エステル類:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトン等
水
【0114】
本発明化合物の製造法において用いられる塩基又は脱酸剤の例として、具体的には、下記のものが挙げられる。
無機塩基類:水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等
塩基性塩類:炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム等
有機塩基類:トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピリジン、ルチジン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、イミダゾール等
金属アルコキシド類:ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等
アルカリ金属水素化物類:水素化ナトリウム、水素化カリウム等
金属アミド類:ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等
有機リチウム試薬:メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等
【0115】
本発明化合物の製造法において用いられる酸、又は酸触媒の例として、具体的には、下記のものが挙げられる。
無機酸類:塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸等
有機酸類:酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸等
ルイス酸:三フッ化ホウ素エーテル錯体、ヨウ化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄等
【0116】
化合物(I)は、以下に説明する製造法Aに従い合成することができる。
反応式中の各一般式における記号は、特に記載のない限り、それぞれ、上記と同義である。式中、R
aは水素原子または置換されていてもよいC
1−6アルキル基を表し、後者の場合において、2つのR
a同士が一緒になって、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン等の環を形成していてもよい。R
6は置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基または水素原子を表す。R
7およびR
8は、それぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基または水素原子を表し、この場合において、R
7とR
8とが一緒になって置換されていてもよい複素環基等を形成していてもよい。
R
aで表される「置換されていてもよいC
1−6アルキル基」としては、R
1にて例示した「置換されていてもよいC
1−6アルキル基」と同様のものが挙げられる。
R
6、R
7およびR
8で表される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、それぞれR
2にて例示した「置換されていてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げられる。
R
6、R
7およびR
8で表される「置換されていてもよい複素環基」としては、それぞれR
2にて例示した「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
R
7とR
8とが一緒になって形成される「置換されていてもよい複素環基」としては、R
2にて例示した「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
【0117】
[製造法A]
【0118】
【化13】
【0119】
(工程A−1)
本発明化合物(I)は、化合物(2)と化合物(3)、もしくは、化合物(2)と化合物(4)を縮合させることによって製造することができる。反応は、化合物(2)と化合物(3)、もしくは、化合物(2)と化合物(4)を金属触媒の存在下反応させることにより行う。該金属触媒としては、パラジウム化合物〔例:酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリエチルホスフィン)パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)と1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンの複合体等〕もしくは銅化合物〔例:ヨウ化銅(I)、臭化銅(I)等〕が好ましい。金属触媒は、化合物(2)1モルに対し約0.000001〜5モル用いる。金属触媒は、ホスフィン配位子〔例:トリフェニルホスフィン、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン テトラフルオロボラート等〕もしくはアミン配位子〔例:8−メチルキノリン−1−オール、1,10−フェナントロリン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、N,N’−ジメチル−1,2−エタンジアミン等〕とともに用いることができる。ホスフィン配位子もしくはアミン配位子を用いる場合には、化合物(2)1モルに対し、約0.01〜5モル使用する。反応は通常、塩基の存在下に行う。該塩基としては、例えば、無機塩基類、塩基性塩類等が挙げられる。化合物(3)もしくは化合物(4)は、化合物(2)1モルに対し約0.8〜10モル用いる。また、塩基は、化合物(2)1モルに対し約1〜20モル用いる。これらの反応で酸素に不安定な金属触媒を用いる場合には、例えば、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性なガス気流中で反応を行うことが好ましい。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、エステル類、スルホキシド類、水等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常1分〜200時間である。反応温度は好ましくは、0〜150℃である。また、反応を促進させる目的で、マイクロ波を照射してもよい。化合物(2)、化合物(3)および化合物(4)は市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の方法あるいはそれに準じた方法により製造することもできる。
【0120】
本発明化合物(I)中、例えば、化合物(Ia)は工程A−2により、化合物(Ib)は、工程A−2から工程A−3までの一連の反応工程もしくは工程A−4から工程A−5までの一連の反応工程に付すことにより製造することができる。
【0121】
(工程A−2)
化合物(Ia)は、化合物(2a)と化合物(3)、もしくは、化合物(2a)と化合物(4)を縮合させることによって製造することができる。反応は工程A−1と同様の方法に従って行えばよい。
【0122】
(工程A−3)
化合物(Ib)は、化合物(Ia)を化合物(5)と縮合させることによって製造することができる。化合物(Ia)中、R
6が水素原子である場合、縮合反応は化合物(Ia)もしくはその反応性誘導体と化合物(5)とを反応させることにより行う。該反応性誘導体としては、例えば酸塩化物、酸臭化物等の酸ハロゲン化物;ピラゾール、イミダゾール、ベンゾトリアゾール等との酸アミド;酢酸、プロピオン酸、酪酸等との混合酸無水物;酸アジド;ジエトキシリン酸エステル、ジフェノキシリン酸エステル、p−ニトロフェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、シアノメチルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミドとのエステル、N−ヒドロキシフタルイミドとのエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールとのエステル、6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾールとのエステル、1−ヒドロキシ−1H−2−ピリドンとのエステル等の活性エステル;2−ピリジルチオエステル、2−ベンゾチアゾリルチオエステル等の活性チオエステル等が挙げられる。また該反応性誘導体を用いる代わりに、化合物(Ia)を適当な縮合剤の存在下、直接化合物(5)と反応させてもよい。該縮合剤としては、例えば、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)塩酸塩等のN,N'−ジ置換カルボジイミド類;N,N'−カルボニルジイミダゾール等のアゾライド類;N−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、オキシ塩化リン、アルコキシアセチレン等の脱水剤;2−クロロメチルピリジニウムヨージド、2−フルオロ−1−メチルピリジニウムヨージド等の2−ハロゲノピリジニウム塩;ジエチルホスホリルシアニド等のホスホリルシアニド類;2−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェイト(HATU)、O−(7−アザベンゾトリアゾールー1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム テトラフルオロボレイト(TATU)、(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ-モルホリノ-カルベニウムヘキサフルオロホスフェイト(COMU)等が挙げられる。これらの縮合剤を用いた場合、反応は化合物(Ia)の反応性誘導体を経て進行すると考えられる。化合物(5)は、化合物(Ia)もしくはその反応性誘導体1モルに対し通常約0.8〜5モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、エーテル類、芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類、芳香族有機塩基類等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。また、反応により酸性物質が放出される場合は、それらを反応系内から除去する目的で、脱酸剤の存在下に反応を行うことができる。このような脱酸剤としては、例えば、塩基性塩類、有機塩基類等が使用される。また、反応を促進させる目的で、例えば、塩基性塩類、有機塩基類等を用いることもできる。反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常1分〜72時間である。反応温度は好ましくは、0〜100℃である。
化合物(Ia)中、R
6が置換されていてもよい炭化水素基である場合、化合物(Ib)は、化合物(Ia)を加水分解してR
6を水素原子に変換した後、化合物(5)との縮合反応に付すことによって製造できる。加水分解反応は、無機塩基や無機酸を用い、加水分解反応として一般的に用いられる反応条件により行うことができる。また、化合物(Ia)中、R
6が置換されていてもよい炭化水素基である場合、化合物(Ia)と化合物(5)の縮合反応を、有機金属の存在下で反応させることによっても行うことができる。該有機金属としては、例えば、アルミニウム化合物〔例:トリメチルアルミニウム等〕等が好ましい。有機金属は化合物(Ia)1モルに対し約0.8〜10モル用いる。化合物(5)は、化合物(Ia)1モルに対し約0.8〜10モル用いる。本反応では、例えば、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性なガス気流中で反応を行うことが好ましい。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、エーテル類、芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常1分〜50時間である。反応温度は好ましくは、0〜100℃である。化合物(5)は市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の方法あるいはそれに準じた方法により製造することもできる。
【0123】
(工程A−4)
化合物(2b)は、化合物(2a)と化合物(5)とを縮合させることにより製造することができる。反応は工程A−3と同様の方法に従って行えばよい。
【0124】
(工程A−5)
化合物(Ib)は、化合物(2b)を化合物(3)もしくは化合物(4)と縮合させることによって製造することができる。反応は工程A−2と同様の方法に従って行えばよい。
【0125】
化合物(2a)は市販品をそのまま用いることができるが、化合物(2a)中、例えば、化合物(2c)、(2d)および(2e)は、以下に説明する製造法Bに従い合成することもできる。式中、R
9、R
11、R
12およびR
13は、それぞれ置換されていてもよい炭化水素基を表し、R
10およびR
14は、それぞれ置換基を表す。
R
9、R
11、R
12およびR
13で表される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、R
2にて例示した「置換されていてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げられる。
R
10およびR
14で表される「置換基」としては、R
2にて例示した「置換基」と同様のものが挙げられる。
【0126】
[製造法B]
【0127】
【化14】
【0128】
(工程B−1)
化合物(7)は、化合物(6)から製造することができる。例えば、LG
2がハロゲン原子である場合、化合物(7)は化合物(6)とハロゲン化合物との反応により製造することができる。該ハロゲン化合物としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、N-クロルスクシンイミド、N-ブロムスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド等が挙げられる。ハロゲン化合物は化合物(6)1モルに対し約0.8〜10モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、有機酸類、エーテル類、芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常1分〜50時間である。反応温度は好ましくは、0〜100℃である。化合物(6)は市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の方法あるいはそれに準じた方法により製造することもできる。
【0129】
(工程B−2)
化合物(2c)は、化合物(7)と化合物(8)を縮合させることによって製造することができる。反応は所望により、無機酸類の存在下に行うことができる。該無機酸類としては、例えば、硫酸等が好ましい。化合物(8)は、化合物(7)1モルに対し約0.8〜5モル用いる。酸を用いる場合は、化合物(8)1モルに対し約0.3〜3モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、エステル類、スルホキシド類の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常1〜200時間である。反応温度は好ましくは、0〜150℃である。また、反応を促進させる目的で、マイクロ波を照射してもよい。化合物(7)および化合物(8)は市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の方法あるいはそれに準じた方法により製造することもできる。
【0130】
(工程B−3)
化合物(10)は、化合物(9)とヒドラジン類(例:ヒドラジン、ヒドラジン水和物等)とを縮合させることによって製造することができる。ヒドラジン類は化合物(9)1モルに対し、約0.8〜50モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類、アミド類、スルホキシド類の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常1〜50時間である。反応温度は好ましくは、0〜100℃である。化合物(9)は市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の方法あるいはそれに準じた方法により製造することもできる。
【0131】
(工程B−4)
化合物(2d)は、化合物(10)と化合物(11)を反応させることによって製造することができる。反応は所望により、酸の存在下に行うことができる。該酸としては、例えば、塩化水素等が好ましい。化合物(11)は化合物(10)1モルに対し、約0.8〜10モル用いる。酸を用いる場合は、化合物(10)1モルに対し約0.8〜10モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類、アミド類、スルホキシド類の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常1〜10時間である。反応温度は好ましくは、100〜200℃である。本反応は、反応を促進させる目的で、マイクロ波を照射してもよい。化合物(11)は市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の方法あるいはそれに準じた方法により製造することもできる。
【0132】
(工程B−5)
化合物(14)は、化合物(12)に対して、例えば、エチル N−(メシチルスルホニル)オキシアセトイミダートと60%過塩素酸から調製した試薬との反応に付した後、塩基存在下、化合物(13)とを反応させることにより製造することができる。該塩基は、例えば、炭酸カリウムなどの無機塩基が好ましい。エチル N−(メシチルスルホニル)オキシアセトイミダートは化合物(12)1モルに対し約1〜5モル用いる。60%過塩素酸は化合物(12)1モルに対し約1〜10モル用いる。化合物(13)は化合物(12)1モルに対し約1〜5モル用いる。塩基は、化合物(12)1モルに対し約1〜10モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、エーテル類、芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常12〜100時間である。反応温度は好ましくは、−10〜50℃である。化合物(12)および化合物(13)は市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の方法あるいはそれに準じた方法により製造することもできる。
【0133】
(工程B−6)
化合物(2e)は、化合物(14)から合成することができる。例えば、LG
5がハロゲン原子である場合、化合物(2e)は、化合物(14)とリチウムヘキサジシラジドとハロゲン化合物との反応に順次付すことにより製造することができる。該ハロゲン化合物としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、N-クロルスクシンイミド、N-ブロムスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド等が挙げられる。リチウムヘキサジシラジドは化合物(14)1モルに対し約1〜10モル用いる。ハロゲン化合物は化合物(14)1モルに対し約1〜3モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、エーテル類、芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類、アミド類等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常1〜20時間である。反応温度は好ましくは、−10〜50℃である。
【0134】
前記化合物(I)の原料化合物および/または製造中間体は、塩を形成していてもよく、反応が達成される限り特に限定されないが、例えば、前記化合物(I)等が形成していてもよい塩と同様の塩等が用いられる。
化合物(I)の配置異性体(E,Z体)については異性化が生じた時点で、例えば、抽出、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の通常の分離手段により単離、精製することができ、純粋な化合物を製造することができる。また、新実験化学講座14(日本化学会編)、第251ないし253頁、第4版実験化学講座19(日本化学会編)、第273ないし274頁記載の方法およびそれに準じる方法に従って、加熱、酸触媒、遷移金属錯体、金属触媒、ラジカル種触媒、光照射あるいは強塩基触媒等により二重結合の異性化を進行させ、対応する純粋な異性体を得ることもできる。
【0135】
なお、化合物(I)は置換基の種類如何によっては立体異性体が生ずるが、この異性体が単独の場合も、それらの混合物の場合も本発明に含まれる。
化合物(I)は水和物であっても非水和物であってもよい。
いずれの場合にも、さらに所望により、脱保護反応、アシル化反応、アルキル化反応、水素添加反応、酸化反応、還元反応、炭素鎖延長反応、置換基交換反応を各々、単独あるいはその二つ以上を組み合わせて行うことにより化合物(I)を合成することができる。
上記反応によって、目的物が遊離の状態で得られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、また塩として得られる場合には、常法に従って遊離体または他の塩に変換することもできる。かくして得られる化合物(I)は、公知の手段例えば、転溶、濃縮、溶媒抽出、分溜、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等により反応溶液から単離、精製することができる。
なお、化合物(I)が、コンフィギュレーショナル アイソマー(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマー等として存在する場合には、所望により、前記分離、精製手段によりそれぞれを単離することができる。また、化合物(I)がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段によりd体、l体に分離することができる。
【0136】
また、前記各反応において、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の官能基が存在している場合にはペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基を導入した後に反応に供してもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
保護基としては、例えば、ホルミルまたはそれぞれ置換されていてもよいC
1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル等)、フェニルカルボニル、C
1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、フェニルオキシカルボニル、C
7−10アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル等)、トリチル、フタロイル等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C
1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル、バレリル等)、ニトロ等が用いられる。置換基の数は例えば1ないし3個程度である。
また、保護基の除去方法としては、自体公知またはそれに準じる方法が用いられるが、例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム等で処理する方法または還元反応が用いられる。
【0137】
このようにして得られる化合物(I)、その他の反応中間体およびその原料化合物は、反応混合物から自体公知の方法、例えば抽出、濃縮、中和、濾過、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、分取用高速液体クロマトグラフィー(分取用HPLC)、中圧分取液体クロマトグラフィー(中圧分取LC)等の手段を用いることによって、単離、精製することができる。
【0138】
塩である化合物(I)は、それ自体公知の手段に従い、例えば化合物(I)が塩基性化合物である場合には無機酸又は有機酸を加えることによって、あるいは化合物(I)が酸性化合物である場合には有機塩基または無機塩基を加えることによって製造することができる。
化合物(I)に光学異性体が存在し得る場合、これら個々の光学異性体およびそれら混合物のいずれも当然本発明の範囲に包含されるものであり、所望によりこれらの異性体をそれ自体公知の手段に従い光学分割したり、個別に製造することもできる。
化合物(I)が、コンフィギュレーショナル アイソマー(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマー等として存在する場合には、所望により、前記の分離、精製手段によりそれぞれを単離することができる。また、化合物(I)がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段によりS体およびR体に分離することができる。
化合物(I)に立体異性体が存在する場合には、この異性体が単独の場合およびそれらの混合物の場合も本発明に含まれる。
【0139】
化合物(I)はプロドラッグとして用いてもよい。化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。
【0140】
化合物(I)のプロドラッグとしては、例えば、
(1) 化合物(I)のアミノがアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例えば、化合物(I)のアミノが、エイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert-ブチル化、エトキシカルボニル化、tert-ブトキシカルボニル化、アセチル化、シクロプロピルカルボニル化された化合物等);
(2) 化合物(I)のヒドロキシが、アシル化、アルキル化、りん酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、化合物(I)のヒドロキシが、アセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);
(3) 化合物(I)のカルボキシが、エステル化、アミド化された化合物(例えば、化合物(I)のカルボキシが、エチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等);
等が挙げられる。これらの化合物は、自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
【0141】
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
【0142】
本明細書中、化合物(I)およびそのプロドラッグを纏めて「本発明化合物」と略記する場合がある。
【0143】
化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体等の異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も化合物(I)に包含される。例えば、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶等)によりそれぞれを単品として得ることができる。
【0144】
化合物(I)は結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I)に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
化合物(I)は、水和物、非水和物、溶媒和物、無溶媒和物のいずれであってもよい。
同位元素(例、
3H、
11C、
14C、
18F、
35S、
125I等)等で標識された化合物も、化合物(I)に包含される。
さらに、
1Hを
2H(D)に変換した重水素変換体も、化合物(I)に包含される。
化合物(I)は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性および安定性等)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
化合物(I)は、PETトレーサーとして用いても良い。
【0145】
本発明化合物は、毒性が低く、そのまま、または薬理学的に許容し得る担体等と混合して医薬組成物とすることにより、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル)に対して、後述する各種疾患の予防または治療剤として用いることができる。
【0146】
ここにおいて、薬理学的に許容し得る担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の製剤添加物を用いることもできる。
【0147】
賦形剤の好適な例としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが挙げられる。
【0148】
滑沢剤の好適な例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカが挙げられる。
【0149】
結合剤の好適な例としては、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
【0150】
崩壊剤の好適な例としては、乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
【0151】
溶剤の好適な例としては、注射用水、生理的食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油が挙げられる。
【0152】
溶解補助剤の好適な例としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムが挙げられる。
【0153】
懸濁化剤の好適な例としては、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子;ポリソルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が挙げられる。
【0154】
等張化剤の好適な例としては、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖が挙げられる。
【0155】
緩衝剤の好適な例としては、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液が挙げられる。
無痛化剤の好適な例としては、ベンジルアルコールが挙げられる。
【0156】
防腐剤の好適な例としては、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸が挙げられる。
抗酸化剤の好適な例としては、亜硫酸塩、アスコルビン酸塩等が挙げられる。
【0157】
着色剤の好適な例としては、水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号等の食用色素)、水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベンガラ)が挙げられる。
【0158】
甘味剤の好適な例としては、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアが挙げられる。
【0159】
前記医薬組成物の剤形としては、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、顆粒剤、散剤、トローチ剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム)等の経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、点滴剤)、外用剤(例、経皮製剤、軟膏剤)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等の非経口剤が挙げられる。
これらはそれぞれ経口的あるいは非経口的(例、局所、直腸、静脈投与)に安全に投与できる。
【0160】
これらの製剤は、速放性製剤または徐放性製剤等の放出制御製剤(例、徐放性マイクロカプセル)であってもよい。
【0161】
医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
【0162】
なお、医薬組成物中の本発明化合物の含量は、剤形、本発明化合物の投与量等により異なるが、例えば、約0.1〜100重量%である。
【0163】
経口剤を製造する際には、必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性を目的として、コーティングを行ってもよい。
【0164】
コーティングに用いられるコーティング基剤としては、例えば、糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤が挙げられる。
【0165】
糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナバロウ等から選ばれる1種または2種以上を併用してもよい。
【0166】
水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品名)〕、ポリビニルピロリドン等の合成高分子;プルラン等の多糖類が挙げられる。
【0167】
腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース等のセルロース系高分子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS(商品名)〕等のアクリル酸系高分子;セラック等の天然物が挙げられる。
【0168】
徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えば、エチルセルロース等のセルロース系高分子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)〕、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)〕等のアクリル酸系高分子が挙げられる。
【0169】
上記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際に、例えば、酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を用いてもよい。
【0170】
本発明化合物は、毒性(例、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、癌原性)が低く、副作用も少なく、哺乳動物(例えば、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マウス、ラット)に対し、各種疾患の予防または治療剤、または診断薬として用いることができる。
【0171】
本発明化合物は、優れたCH24H阻害作用を有し、神経細胞死、Aβ増加、脳内炎症などを抑制し得る。
従って、本発明化合物は、CH24Hの機能亢進が関与する疾患、例えば、神経変性疾患の予防、症状改善、進展抑制または治療に有用である。
本明細書において、「神経変性疾患」とは、神経組織の変性を伴う疾患を意味する。
神経変性疾患の具体例としては、例えば、アルツハイマー病、軽度認知障害、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、外傷性脳損傷、脳梗塞、緑内障などが挙げられる。
また、本発明化合物は、CH24Hの機能亢進が関与する疾患、例えば、てんかん、統合失調症などの予防、症状改善、進展抑制または治療に有用である。
また、本発明化合物は、CH24Hの機能亢進が関与する疾患、例えば、痙攣などの予防、症状改善、進展抑制または治療に有用である。
【0172】
本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状等によっても異なるが、例えば、成人患者(体重60kg)に経口投与する場合、通常1回量として約0.01〜100mg/kg体重、好ましくは0.05〜30mg/kg体重、さらに好ましくは0.1〜10mg/kg体重であり、この量を1日1回〜3回投与するのが望ましい。
【0173】
本発明化合物を上記各疾患に適用する際には、それら疾患に通常用いられる薬剤または治療法と適宜併用することが可能である。
本発明化合物と組み合わせて用いられる薬剤(以下、「併用薬剤」と略記する)としては、例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン、ザナペジル)、抗認知症剤(例、メマンチン)、βアミロイド蛋白産生、分泌、蓄積、凝集および/または沈着抑制剤、βセクレターゼ阻害剤(例、6−(4−ビフェニル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6−(4−ビフェニル)メトキシ−2−(N,N−ジメチルアミノ)メチルテトラリン、6−(4−ビフェニル)メトキシ−2−(N,N−ジプロピルアミノ)メチルテトラリン、2−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−6−(4’−メトキシビフェニル−4−イル)メトキシテトラリン、6−(4−ビフェニル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]テトラリン、2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6−(4’−メチルビフェニル−4−イル)メトキシテトラリン、2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6−(4’−メトキシビフェニル−4−イル)メトキシテトラリン、6−(2’,4’−ジメトキシビフェニル−4−イル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6−[4−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)フェニル]メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6−(3’,4’−ジメトキシビフェニル−4−イル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、その光学活性体、その塩およびその水和物、OM99−2(国際公開第01/00663号))、γセクレターゼ阻害作用剤、βアミロイド蛋白凝集阻害作用剤(例、PTI−00703、ALZHEMED(NC−531)、PPI−368(特表平11−514333号公報)、PPI−558(特表2001−500852号公報)、SKF−74652(Biochem.J.(1999),340(1),283−289))、βアミロイドワクチン、βアミロイド分解酵素等、脳機能賦活薬(例、アニラセタム、ニセルゴリン)、他のパーキンソン病治療薬[(例、ドーパミン受容体作動薬(例、L−ドーパ、ブロモクリプテン、パーゴライド、タリペキソール、プラシペキソール、カベルゴリン、アダマンタジン)、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬(例、デプレニル、セルジリン(セレギリン)、レマセミド、リルゾール)、抗コリン剤(例、トリヘキシフェニジル、ビペリデン)、COMT阻害剤(例、エンタカポン)]、筋萎縮性側索硬化症治療薬(例、リルゾール等、神経栄養因子)、認知症の進行に伴う異常行動、徘徊等の治療薬(例、鎮静剤、抗不安剤)、アポトーシス阻害薬(例、CPI−1189、IDN−6556、CEP−1347)、神経分化・再生促進剤(例、レテプリニム、キサリプローデン(Xaliproden;SR−57746−A)、SB−216763、Y−128、VX−853、prosaptide、5,6−ジメトキシ−2−[2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル]イソインドリン、5,6−ジメトキシ−2−[3−(4−イソプロピルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル]イソインドリン、6−[3−(4−イソプロピルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル]−6,7−ジヒドロ−5H−[1,3]ジオキソロ[4,5−f]イソインドールおよびその光学活性体、塩、水和物)、抗うつ薬(例、デシプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン、トラマドル)、抗てんかん薬(例、ラモトリジン)、抗不安薬(例、ベンゾジアゼピン)、非ステロイド性抗炎症薬(例、メロキシカム、テオキシカム、インドメタシン、イブプロフェン、セレコキシブ、ロフェコキシブ、アスピリン、インドメタシン)、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)、抗サイトカイン薬(例、TNF阻害薬、MAPキナーゼ阻害薬)、ステロイド薬(例、デキサメサゾン、ヘキセストロール、酢酸コルチゾン)、尿失禁・頻尿治療剤(例、塩酸フラボキサート、塩酸オキシブチニン、塩酸プロピベリン)、ホスホジエステラーゼ阻害薬(例、(クエン酸)シルデナフィル)、ドーパミン作動薬(例、アポモルフィン)、抗不整脈薬(例、メキシレチン)、性ホルモンまたはその誘導体(例、プロゲステロン、エストラジオール、安息香酸エストラジオール)、骨粗鬆症治療剤(例、アルファカルシドール、カルシトリオール、エルカトニン、サケカルシトニン、エストリオール、イプリフラボン、パミドロン酸二ナトリウム、アレンドロン酸ナトリウム水和物、インカドロン酸二ナトリウム)、副甲状腺ホルモン(PTH)、カルシウム受容体拮抗薬、不眠症治療薬(例、ベンゾジアゼピン系薬剤、非ベンゾジアゼピン系薬剤、メラトニン作動薬)、統合失調症治療薬(例、ハロペリドールなどの定型抗精神病薬;クロザピン、オランザピン、リスペリドン、アリピプラゾールなどの非定型抗精神病薬;代謝型グルタミン酸受容体またはイオンチャネル共役型グルタミン酸受容体に作用する薬剤;ホスホジエステラーゼ阻害薬)等が挙げられる。
【0174】
また胚性幹細胞および神経組織より調製した神経幹細胞・神経前駆細胞もしくは胎児神経組織の移植法との併用、さらにこのような移植後の免疫抑制剤等の薬剤との併用が挙げられる。
【0175】
さらに、本発明化合物は、以下の併用薬剤と組み合わせて用いてもよい:
(1)糖尿病治療剤
例えば、インスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌またはイーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメントまたは誘導体(例、INS-1)、経口インスリン製剤)、インスリン抵抗性改善剤(例、ピオグリタゾンまたはその塩(好ましくは塩酸塩)、ロシグリタゾンまたはその塩(好ましくはマレイン酸塩)、テサグリタザール(Tesaglitazar)、ラガグリタザール(Ragaglitazar)、ムラグリタザール(Muraglitazar)、エダグリタゾン(Edaglitazone)、メタグリダセン(Metaglidasen)、ナベグリタザール(Naveglitazar)、AMG-131、THR-0921)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート)、ビグアナイド剤(例、メトホルミン、ブホルミンまたはそれらの塩(例、塩酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩))、インスリン分泌促進剤[スルホニルウレア剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピザイド、グリブゾール)、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物、グルコース依存性インスリン分泌促進薬(例、[(3S)-6-({2',6'-ジメチル-4'-[3-(メチルスルホニル)プロポキシ]ビフェニル-3-イル}メトキシ)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]酢酸またはその塩)]、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、アログリプチン(Alogliptin)、ヴィルダグリプチン(Vildagliptin)、シタグリプチン(Sitagliptin)、サクサグリプチン(Saxagliptin)、T-6666、TS-021)、β3アゴニスト(例、AJ-9677)、GPR40アゴニスト、GLP−1受容体アゴニスト[例、GLP-1、GLP-1MR剤、NN-2211、AC-2993(exendin-4)、BIM-51077、Aib(8,35)hGLP-1(7,37)NH
2、CJC-1131]、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸ナトリウム)、糖新生阻害剤(例、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤)、SGLUT(sodium-glucose cotransporter)阻害剤(例、T-1095)、11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例、BVT-3498)、アジポネクチンまたはその作動薬、IKK阻害薬(例、AS-2868)、レプチン抵抗性改善薬、ソマトスタチン受容体作動薬、グルコキナーゼ活性化薬(例、Ro-28-1675)、GIP(Glucose-dependent insulinotropic peptide)等が挙げられる。
【0176】
(2)糖尿病性合併症治療剤
例えば、アルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゼナレスタット、ゾポルレスタット、ミナルレスタット、フィダレスタット、CT-112)、神経栄養因子およびその増加薬(例、NGF、NT-3、BDNF、国際公開第01/14372号に記載のニューロトロフィン産生・分泌促進剤(例えば、4-(4-クロロフェニル)-2-(2-メチル-1-イミダゾリル)-5-[3-(2-メチルフェノキシ)プロピル]オキサゾール))、神経再生促進薬(例、Y-128)、PKC阻害剤(例、ルボキシスタウリン メシレート(ruboxistaurin mesylate))、AGE阻害剤(例、ALT946、ピマゲジン、ピラトキサチン、N−フェナシルチアゾリウム ブロマイド(ALT766)、ALT-711、EXO-226、ピリドリン(Pyridorin)、ピリドキサミン)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン)、ソマトスタチン受容体作動薬(例、BIM23190)、アポトーシスシグナルレギュレーティングキナーゼ−1(ASK-1)阻害薬等が挙げられる。
【0177】
(3)高脂血症治療剤
例えば、スタチン系化合物(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロスバスタチン、ピタバスタチンまたはそれらの塩(例、ナトリウム塩、カルシウム塩))、スクアレン合成酵素阻害剤(例、ラパキスタットアセテート(lapaquistat acetate)またはその塩)、フィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィブラート)、ACAT阻害剤(例、アバシマイブ(Avasimibe)、エフルシマイブ(Eflucimibe))、陰イオン交換樹脂(例、コレスチラミン)、プロブコール、ニコチン酸系薬剤(例、ニコモール(nicomol)、ニセリトロール(niceritrol))、イコサペント酸エチル、植物ステロール(例、ソイステロール(soysterol)、ガンマオリザノール(γ-oryzanol))等が挙げられる。
【0178】
(4)降圧剤
例えば、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、デラプリル)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、カンデサルタン シレキセチル、ロサルタン、エプロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン、1-[[2’-(2,5-ジヒドロ-5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ビフェニル-4-イル]メチル]-2-エトキシ-1H-ベンズイミダゾール-7-カルボン酸、アジルサルタン、アジルサルタン メドキソミル)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジピン、アムロジピン、エホニジピン、ニカルジピン)、カリウムチャンネル開口薬(例、レブクロマカリム、L-27152、AL 0671、NIP-121)、クロニジン等が挙げられる。
【0179】
(5)抗肥満剤
例えば、中枢性抗肥満薬(例、デキスフェンフルラミン、フェンフルラミン、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレックス;MCH受容体拮抗薬(例、SB-568849;SNAP-7941;国際公開第01/82925号および国際公開第01/87834号に記載の化合物);ニューロペプチドY拮抗薬(例、CP-422935);カンナビノイド受容体拮抗薬(例、SR-141716、SR-147778);グレリン拮抗薬;11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例、BVT-3498))、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット、セティリスタット)、β3アゴニスト(例、AJ-9677、AZ40140)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因子))、コレシストキニンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL-15849)、摂食抑制薬(例、P-57)等が挙げられる。
【0180】
(6)利尿剤
例えば、キサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチアジド)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレン)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等が挙げられる。
【0181】
(7)化学療法剤
例えば、アルキル化剤(例、サイクロフォスファミド、イフォスファミド)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、5−フルオロウラシルまたはその誘導体)、抗癌性抗生物質(例、マイトマイシン、アドリアマイシン)、植物由来抗癌剤(例、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール)、シスプラチン、カルボプラチン、エトポキシド等が挙げられる。なかでも5−フルオロウラシル誘導体であるフルツロンあるいはネオフルツロン等が好ましい。
【0182】
(8)免疫療法剤
例えば、微生物または細菌成分(例、ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール)、免疫増強活性のある多糖類(例、レンチナン、シゾフィラン、クレスチン)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例、インターフェロン、インターロイキン(IL))、コロニー刺激因子(例、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン)等が挙げられ、なかでもIL−1、IL−2、IL−12等のインターロイキンが好ましい。
【0183】
(9)抗血栓剤
例えば、ヘパリン(例、ヘパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、ダルテパリンナトリウム)、ワルファリン(例、ワルファリンカリウム)、抗トロンビン薬(例、アルガトロバン)、血栓溶解薬(例、ウロキナーゼ、チソキナーゼ、アルテプラーゼ、ナテプラーゼ、モンテプラーゼ、パミテプラーゼ)、血小板凝集抑制薬(例、塩酸チクロピジン、シロスタゾール、イコサペント酸エチル、ベラプロストナトリウム、塩酸サルポグレラート)等が挙げられる。
【0184】
(10)悪液質改善薬剤
例えば、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、インドメタシン)〔Cancer Research、第49巻、5935〜5939頁、1989年〕、プロゲステロン誘導体(例、メゲステロールアセテート)〔Journal of Clinical Oncology、第12巻、213〜225頁、1994年〕、糖質ステロイド(例、デキサメサゾン)、メトクロプラミド系薬剤、テトラヒドロカンナビノール系薬剤(文献はいずれも上記と同様)、脂肪代謝改善剤(例、エイコサペンタエン酸等)〔British Journal of Cancer、第68巻、314〜318頁、1993年〕、成長ホルモン、IGF−1、あるいは悪液質を誘導する因子であるTNF−α、LIF、IL−6、オンコスタチンMに対する抗体等が挙げられる。
【0185】
上記併用薬剤は、2種以上を適宜の割合で組み合わせて用いてもよい。
【0186】
さらに、本発明化合物を上記各疾患に適用する際に、生物製剤(例、抗体、ワクチン製剤)と併用することも可能であり、また、遺伝子治療法等と組み合わせて、併用療法として適用することも可能である。
抗体およびワクチン製剤としては、例えば、アンジオテンシンIIに対するワクチン製剤、CETPに対するワクチン製剤、CETP抗体、TNFα抗体や他のサイトカインに対する抗体、アミロイドβワクチン製剤、1型糖尿病ワクチン(例、Peptor社のDIAPEP−277)、抗HIV抗体やHIVワクチン製剤等の他、サイトカイン、レニン・アンジオテンシン系酵素およびその産物に対する抗体あるいはワクチン製剤、血中脂質代謝に関与する酵素や蛋白に対する抗体あるいはワクチン製剤、血中の凝固・線溶系に関与する酵素や蛋白に関する抗体あるいはワクチン、糖代謝やインスリン抵抗性に関与する蛋白に対する抗体あるいはワクチン製剤等が挙げられる。
その他、GHやIGF等の成長因子に関わる生物製剤との併用も可能である。
また、遺伝子治療法としては、例えば、サイトカイン、レニン・アンジオテンシン系酵素およびその産物、G蛋白、G蛋白共役型受容体およびそのリン酸化酵素に関連する遺伝子を用いた治療法、NFκBデコイ等のDNAデコイを用いる治療方法、アンチセンスを用いる治療方法、血中脂質代謝に関与する酵素や蛋白に関連する遺伝子(例、コレステロールまたはトリグリセリドまたはHDL−コレステロールまたは血中リン脂質の代謝、排泄、吸収に関連する遺伝子)を用いた治療法、末梢血管閉塞症等を対象とした血管新生療法に関与する酵素や蛋白(例、HGF、VEGF等の増殖因子)に関連する遺伝子を用いた治療法、糖代謝やインスリン抵抗性に関与する蛋白に関連する遺伝子を用いた治療法、TNF等のサイトカインに対するアンチセンス等が挙げられる。
また、心臓再生、腎再生、膵再生、血管再生等各種臓器再生法や骨髄細胞(骨髄単核細胞、骨髄幹細胞)を利用した細胞移植療法、組織工学を利用した人工臓器(例、人工血管、心筋細胞シート)と併用することも可能である。
【0187】
本発明化合物と併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。さらに、本発明化合物と併用薬剤とは、それぞれの活性成分を含む2種類の製剤として投与されてもよいし、両方の活性成分を含む単一の製剤として投与されてもよい。
【0188】
併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
【実施例】
【0189】
本発明は、更に以下の実施例、試験例および製剤例によって詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の実施例中の「室温」は通常約 10 ℃ないし約 35 ℃を示す。混合溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。%は、特に断らない限り重量%を示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて、NHと記載した場合は、アミノプロピルシラン結合シリカゲルを用いた。HPLC (高速液体クロマトグラフィー) において、C18と記載した場合は、オクタデシル結合シリカゲルを用いた。溶出溶媒の比は、特に断らない限り容量比を示す。
【0190】
以下の実施例においては下記の略号を使用する。
THF :テトラヒドロフラン
DME :1,2−ジメトキシエタン
DMF :N,N−ジメチルホルムアミド
DMA :N,N−ジメチルアセトアミド
DMSO :ジメチルスルホキシド
ESI :エレクトロスプレーイオン化法
APCI :大気圧化学イオン化
M :モル濃度
N :規定濃度
IPE :ジイソプロピルエーテル
WSC :1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-エチルカルボジイミド
HATU :2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェイト
HOBt :1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
S-Phos :2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル
HPLC :高速液体クロマトグラフィー
NMP :N-メチルピロリドン
【0191】
1H NMR (プロトン核磁気共鳴スペクトル) はフーリエ変換型NMRで測定した。解析にはACD/SpecManager (商品名) などを用いた。水酸基やアミノ基などのプロトンが非常に緩やかなピークについては記載していないこともある。
MS (マススペクトル) は、LC/MS (液体クロマトグラフ質量分析計) により測定した。イオン化法としては、ESI (ElectroSpray Ionization、エレクトロスプレーイオン化) 法、または、APCI (Atomospheric Pressure Cheimcal Ionization、大気圧化学イオン化) 法を用いた。データは実測値 (found) を記載した。通常、分子イオンピーク([M+H]
+、または、[M-H]
-)が観測されるが、tert-ブトキシカルボニル基 (-Boc) を有する化合物の場合、フラグメントイオンとして、tert-ブトキシカルボニル基あるいはtert-ブチル基が脱離したピークが観測されることもある。また、水酸基 (-OH) を有する化合物の場合、フラグメントイオンとして、H
2Oが脱離したピークが観測されることもある。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピークもしくはフラグメントイオンピークが観測される。
元素分析値(Anal.) は、計算値(Calcd) と実測値(Found) を記載した。
【0192】
実施例1
エチル8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
【0193】
A) カリウム 2-クロロ-3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オラート
tert-ブトキシカリウム(5.2 g)とIPE(50 mL)の懸濁液に氷冷下でエチル 2-クロロアセタート(5.6 g)およびエチル ホルマート(3.4 g)を加え、室温で終夜撹拌した。析出物を濾取し、乾燥させて標題化合物(5.8 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.11 (3H, t, J = 7.2 Hz), 3.92 (2H, q, J = 7.2 Hz), 8.95 (1H, brs).
【0194】
B) エチル 8-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(3.0 g)、カリウム 2-クロロ-3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オラート(5.4 g)、硫酸(0.80 mL)およびエタノール (60 mL) の混合物を90℃で終夜撹拌した。反応混合物を酢酸エチルを用いて希釈し、水で洗浄した。水層を1N水酸化ナトリウムを用いて中和後、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を混合し、水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をIPEとヘキサンの混合溶媒中で懸濁し、得られた固体を濾取して、標題化合物 (2.6 g) を得た。
MS (APCI+), found: 337.1, 339.1.
【0195】
C) 2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール
オキサゾール(2.1 g)のTHF(90 mL)溶液に、n-ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6M, 19.7 mL)を−78℃で滴下した。窒素雰囲気下、反応混合物を0℃で10分間撹拌した後、トリイソプロピルシリルトリフラート(8.5 mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、溶媒を減圧下留去した。残渣に酢酸エチルを加え、水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して、標題化合物(6.7 g)を得た。
MS (APCI+): [M+H]
+ 226.3.
【0196】
D) 5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール
2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール(6.7 g)のTHF(200 mL)溶液に、n-ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6M, 22.3 mL)を−78℃で滴下した。窒素雰囲気下、反応混合物を−78℃で1時間撹拌した後、トリイソプロピルボラート(8.2 mL)を加え、−78℃で2時間撹拌した。室温に昇温後、終夜撹拌した。反応混合物に、2,3-ジメチルブタン-2,3-ジオール(3.51 g)のTHF(20 mL)溶液および酢酸(2.3 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (8.8 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.14 (18H, d, J = 7.2 Hz), 1.35 (12H, s), 1.38-1.52 (3H, m), 7.73 (1H, s).
【0197】
E) エチル 8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
エチル 8-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(500 mg)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール(573 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(171 mg)、炭酸カリウム(410 mg)、DME(12 mL)、および水(3 mL)の混合物をマイクロウェーブ照射下、120 ℃で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHF (6 mL)に溶解させ、1N 塩酸(2 mL)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した後、飽和重曹水を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (0.13 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.38 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.43 (2H, q, J = 7.2 Hz), 8.05 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.27 (1H, s), 8.54 (1H, s), 8.72 (1H, s), 9.53-9.60 (1H, m).
【0198】
実施例2
(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)(ピロリジン-1-イル)メタノン
エチル8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(40 mg)、THF(2 mL)およびエタノール(2 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(0.12 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHF(2 mL)に溶解させ、DMFを1滴加えた後、オキサリルクロリド(21 μL)を加えた。混合物を一時間撹拌させ、溶媒を濃縮した。残渣をTHF(2 mL)に溶解させ、得られた溶液をピロリジン(21 μL)、酢酸エチル(2 mL)および飽和重曹水(2 mL)の混合物に加えた。反応混合物を12時間撹拌した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (7 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.85-2.03 (4H, m), 3.52-3.66 (2H, m), 3.75-3.92 (2H, m), 7.95 (1H, d, J = 1.7 Hz), 8.28 (1H, s), 8.45 (1H, s), 8.70 (1H, s), 9.77 (1H, s).
【0199】
実施例4
シクロプロピル(4-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-1-イル)メタノン
【0200】
A) 3-ブロモ-2-ヨード-5-(トリフルオロメチル)アニリン
3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)アニリン(5.00 g)の酢酸(40 mL)溶液にN−ヨードスクシンイミド(5.16 g)を0 ℃で加え、窒素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (5.21 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 4.58 (2H, brs), 6.84 (1H, d, J = 1.1 Hz), 7.23 (1H, d, J = 1.1 Hz).
【0201】
B) 3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)-2-((トリメチルシリル)エチニル)アニリン
3-ブロモ-2-ヨード-5-(トリフルオロメチル)アニリン(5.21 g)、エチニル(トリメチル)シラン(2.21 mL)、トリエチルアミン(100 mL)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(1.00 g)、ヨウ化銅(I)(0.271 g)の混合物を、窒素雰囲気下80 ℃で終夜撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣へ飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (2.70 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 0.30 (9H, s), 4.56 (2H, brs), 6.84 (1H, s), 7.15 (1H, s).
【0202】
C) 3-ブロモ-2-エチニル-5-(トリフルオロメチル)アニリン
3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)-2-((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(2.70 g)のメタノール(30 mL)溶液へ炭酸カリウム(1.11 g)を加え、室温で終夜撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣へ飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (1.56 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 3.78 (1H, s), 4.60 (2H, brs), 6.86 (1H, s), 7.16 (1H, s).
【0203】
D) 4-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)-1H-インドール
tert-ブトキシカリウム(1.33 g)のNMP(30 mL)溶液へ3-ブロモ-2-エチニル-5-(トリフルオロメチル)アニリン(1.56 g)のNMP(5 mL)溶液を0 ℃で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH, 酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (1.08 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 6.68 (1H, brs), 7.41 (1H, t, J = 2.8 Hz), 7.55 (1H, s), 7.64 (1H, s), 8.61 (1H, brs).
【0204】
E) 5-(6-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-4-イル)オキサゾール
4-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)-1H-インドール(300 mg)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール(422 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(131 mg)および炭酸カリウム(314 mg)のDME/水(3/0.5 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下、120 ℃で30分間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHF (5 mL)に溶解させ、1N 塩酸(2 mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物へ飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (174 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 6.96 (1H, brs), 7.49 (1H, t, J = 2.8 Hz), 7.58 (1H, s), 7.72 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.04 (1H, s), 8.64 (1H, brs).
【0205】
F) シクロプロピル(4-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-1-イル)メタノン
5-(6-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-4-イル)オキサゾール(50.0 mg)のDMF(1 mL)溶液へ60%水素化ナトリウム(9.52 mg)を0 ℃で加え、20分間撹拌した。反応混合物へシクロプロパンカルボニル クロリド(22 μL)を0 ℃で加え、3時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (30.0 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 1.14-1.24 (2H, m), 1.36-1.45 (2H, m), 2.33 (1H, tt, J = 8.1, 4.2 Hz), 7.13 (1H, d, J = 3.7 Hz), 7.57 (1H, s), 7.84 (1H, s), 7.97 (1H, d, J = 3.7 Hz), 8.06 (1H, s), 8.82 (1H, s).
【0206】
実施例16
モルホリン-4-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
エチル8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(50 mg)、THF(0.5 mL)およびエタノール(2 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(3 mL)に溶解させ、WSC塩酸塩(44 mg)、HOBt水和物(35 mg)、モルホリン(41 μL)およびトリエチルアミン(64 μL)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (14 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 3.63-3.85 (8H, m), 7.93 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.20-8.31 (2H, m), 8.71 (1H, s), 9.27 (1H, s).
【0207】
実施例21
(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-イル)(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
エチル8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(50 mg)、THF(2 mL)およびエタノール(6 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(5 mL)に溶解させ、WSC塩酸塩(59 mg)、HOBt水和物(47 mg)、3,3-ジフルオロアゼチジン塩酸塩(40 mg)およびトリエチルアミン(129 μL)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (9 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 4.43-5.19 (4H, m), 8.00 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.28 (1H, s), 8.43 (1H, s), 8.72 (1H, s), 9.71 (1H, d, J = 1.5 Hz).
【0208】
実施例22
2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
エチル8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(50 mg)、THF(2 mL)およびエタノール(6 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(5 mL)に溶解させ、WSC塩酸塩(59 mg)、HOBt水和物(47 mg)、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン ヘミオキサラート(44 mg)およびトリエチルアミン(129 μL)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (8 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 4.17-4.39 (2H, m), 4.63-4.82 (6H, m), 7.97 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.23-8.37 (2H, m), 8.71 (1H, s), 9.75-9.93 (1H, m).
【0209】
実施例44
8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド
エチル8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(100 mg)、THF(4 mL)およびエタノール(4 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)を加え、室温で1時間撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え酢酸エチルおよびTHFで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(3 mL)に溶解させ、HATU(175 mg)、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン塩酸塩(64 mg)およびトリエチルアミン(86 μL)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (67 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.51-1.71 (2H, m), 1.82-1.85 (2H, m), 3.36-3.49 (2H, m), 3.84-3.97 (2H, m), 4.01-4.16 (1H, m), 7.94 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.27 (1H, s), 8.61 (1H, s), 8.65 (2H, s), 9.93 (1H, s).
【0210】
実施例47
N-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド
8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド(55 mg)およびヨードメタン(18 μL)のDMF (2 mL)溶液に、60% 水素化ナトリウム(8.7 mg)を加え、室温で一時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (47 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.65-1.77 (2H, m), 1.82-2.00 (2H, m), 3.09 (3H, br. s), 3.41-3.49 (2H, m), 3.85-4.04 (2H, m), 4.38-4.64 (1H, m), 7.87-7.97 (1H, m), 8.18-8.44 (2H, m), 8.63-8.79 (1H, m), 9.26-9.43 (1H, m).
mp 209-210 ℃
【0211】
実施例58
(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-イル)メタノン
【0212】
A) 3-クロロ-2-ヒドラジニル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン
2,3-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(6.8 g)のエタノール(50 mL)溶液に氷浴下、ヒドラジン 水和物(3.15 g)を加え、50℃にて終夜撹拌した。室温まで冷却後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をIPEで処理し、析出した固体を濾取して、標題化合物 (7.57 g) を得た。
MS (APCI+): [M+H]
+ 212.0
【0213】
B) エチル 8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-カルボキシラート
3-クロロ-2-ヒドラジニル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(600 mg)、シュウ酸 ジエチル (1.15 mL)、2M 塩化水素 エタノール溶液(9 mL)の混合物をマイクロ波照射下140℃にて2時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を減圧下留去した。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (290 mg) を得た。
MS (APCI+): [M+H]
+ 294.0.
【0214】
C) (1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル(8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-イル)メタノン
(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 塩酸塩(100 mg)と無水THF(4 mL)の混合物に、氷浴下、トリメチルアルミニウムのトルエン溶液(1.8 M, 0.410 mL)を滴下した。アルゴンガス雰囲気下、同温度にて反応液を1時間撹拌した後、エチル 8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-カルボキシラート (180 mg)を加え、室温にて2日間撹拌した。反応混合物をゆっくり1N 塩酸中に加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (47 mg) を得た。
MS (APCI+): [M+H]
+ 347.0.
【0215】
D) (1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-イル)メタノン
(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル(8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-イル)メタノン(46 mg)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール(51 mg)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(11 mg)および炭酸カリウム(37 mg)のDME/水(2/0.5 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下、120 ℃で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHF (2 mL)に溶解させ、1N 塩酸(1 mL)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、飽和重曹水を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (16 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.95-2.15 (2H, m), 3.67-3.83 (1H, m,), 3.92-4.15 (2H, m,), 4.28 (1H, s), 4.80 (1H, brs), 5.17-6.27 (1H, m), 7.93 (1H, s), 8.12 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.51 (1H, s), 9.72-9.86 (1H, m).
【0216】
実施例71
(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
エチル8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(150 mg)、THF(6 mL)およびエタノール(6 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、室温で30分撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え、酢酸エチルおよびTHFで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(12 mL)に溶解させ、HATU(263 mg)、(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩(94 mg)およびトリエチルアミン(257 μL)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (113 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.83-2.01 (2H, m), 3.37-4.10 (4H, m), 4.73 (1H, br. s), 4.95-5.15 (1H, m), 7.96 (1H, s), 8.21-8.35 (1H, m), 8.35-8.50 (1H, m), 8.65-8.79 (1H, m), 9.41-9.92 (1H, m).
【0217】
実施例72
(3-ヒドロキシ-3-メチルピロリジン-1-イル)(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノンの光学活性体
(3-ヒドロキシ-3-メチルピロリジン-1-イル)(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノンのラセミ体 (166 mg) をHPLC (カラム:CHIRALPAK AD、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:エタノール) にて分取し、保持時間の小さい方の標題化合物 (66 mg) を得た。
【0218】
実施例73
(3-ヒドロキシ-3-メチルピロリジン-1-イル)(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノンの光学活性体
(3-ヒドロキシ-3-メチルピロリジン-1-イル)(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノンのラセミ体 (166 mg) をHPLC (カラム:CHIRALPAK AD、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:エタノール)にて分取し、保持時間の大きい方の標題化合物 (66 mg) を得た。
【0219】
実施例74
8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-フェニル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0220】
A) 8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸
エチル8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(2.47 g)、THF(75 mL)、およびEtOH(25 mL)の混合物に8N 水酸化ナトリウム水溶液(1.42 mL)を加え、50 ℃で4時間撹拌した。反応混合物へ1N 塩酸を0 ℃で加え、水で希釈した。不溶物をろ取し、冷却したIPEで洗浄して標題化合物 (2.21 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 8.00 (1H, d, J = 1.1 Hz), 8.27 (1H, s), 8.47 (1H, s), 8.72 (1H, s), 9.64 (1H, s), 13.72 (1H, brs).
【0221】
B) 8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-フェニル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド
8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸(150 mg)のDMF(2 mL)溶液へHATU(230 mg)およびトリエチルアミン(0.091 mL)を加え、室温で2分間撹拌した。反応混合物へアニリン(51.7 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物へ炭酸カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (82 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 7.15 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.40 (2H, t, J = 7.9 Hz), 7.77 (2H, d, J = 7.6 Hz), 7.99 (1H, d, J = 1.3 Hz), 8.31 (1H, s), 8.72 (1H, s), 8.80 (1H, s), 9.90 (1H, s), 10.52 (1H, s).
【0222】
実施例78
(6-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン
【0223】
A) エチル 8-ブロモ-6-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
3-ブロモ-5-メチルピリジン-2-アミン(3 g)、カリウム 2-クロロ-3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オラート(7.6 g)、硫酸(0.86 mL)および2-プロパノール(60 mL) の混合物を90℃で24時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し標題化合物 (1 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.35 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.39 (3H, s), 4.37 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.85 (1H, d, J = 1.1 Hz), 8.28 (1H, s), 9.00-9.07 (1H, m).
【0224】
B) エチル 6-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
エチル 8-ブロモ-6-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(1478 mg)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール(2018 mg)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(426 mg)および炭酸カリウム(1443 mg)のDME/水(12/3 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下、120 ℃で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHF (10 mL)に溶解させ、1N 塩酸(10 mL)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した後、飽和重曹水を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (1075 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.36 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.47 (3H, d, J = 0.8 Hz), 4.39 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.82 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.17 (1H, s), 8.35 (1H, s), 8.64 (1H, s), 9.07 (1H, s).
【0225】
C) (6-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン
エチル 6-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(200 mg)、THF(4 mL)およびエタノール(4 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を無水DMF(5 mL)に溶解させ、(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 塩酸塩 (100 mg)、HATU(421 mg)、およびトリエチルアミン(154 μL)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (86 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.93-2.08 (2H, m), 2.45 (3H, d, J = 0.8 Hz), 3.81 (2H, brs), 3.96 (1H, d, J = 7.2 Hz), 4.09 (1H, d, J = 7.6 Hz), 4.77 (1H, s), 5.13 (1H, brs), 7.26 (1H, s), 7.67 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.93-8.05 (2H, m), 8.28 (1H, s).
【0226】
実施例85
3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
エチル8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(200 mg)、THF(6 mL)およびエタノール(6 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、室温で30分撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(12 mL)に溶解させ、HATU(304 mg)、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン塩酸塩(120 mg)およびトリエチルアミン(343 μL)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (163 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.87-2.03 (4H, m), 3.59-3.72 (2H, m), 3.73-3.84 (2H, m), 4.64 (2H, brs), 7.95 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.27 (1H, s), 8.38 (1H, s), 8.71 (1H, s), 9.44-9.52 (1H, m).
mp 262 ℃
【0227】
実施例86
3-オキサ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ-6-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
エチル8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(200 mg)、THF(6 mL)およびエタノール(6 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、室温で30分撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え酢酸エチルおよびTHFで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(12 mL)に溶解させ、HATU(304 mg)、3-オキサ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン2,2,2-トリフルオロ酢酸塩(170 mg)およびトリエチルアミン(343 μL)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (169 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.89 (1H, d, J = 8.3 Hz), 2.66-2.85 (1H, m), 3.73-3.93 (2H, m), 3.97-4.38 (2H, m), 4.45-4.70 (1H, m), 4.93-5.21 (1H, m), 7.98 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.26 (1H, s), 8.47 (1H, s), 8.71 (1H, s), 9.74-9.96 (1H, m).
【0228】
実施例87
((3S)-3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸(1.77 g)をDMF(22 mL)に溶解させ、HATU(2.72 g)、(S)-ピロリジン-3-オール(529 μL)およびトリエチルアミン(1.08 mL)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、固体を得た(1.38 g)。固体(100 mg)を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (89 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.82-2.07 (2H, m), 3.45-3.73 (2H, m), 3.83-4.04 (2H, m), 4.38 (1H, brs), 5.09 (1H, d, J = 3.4 Hz), 7.96 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.28 (1H, s), 8.47 (1H, d, J = 19.3 Hz), 8.71 (1H, s), 9.78 (1H, s).
【0229】
実施例90
((3S)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)ピロリジン-1-イル)(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
((3S)-3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン(205 mg)をDMF (5 mL)に溶解させ、60% 水素化ナトリウム(26.9 mg)および2,2-ジフルオロエチル トリフルオロメタンスルホナート(91 μL)を0 ℃で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (152 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.95-2.24 (2H, m), 3.52-4.11 (6H, m), 4.33 (1H, d, J = 8.3 Hz), 5.90-6.39 (1H, m), 7.95 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.28 (1H, s), 8.49 (1H, d, J = 3.4 Hz), 8.71 (1H, s), 9.74-9.79 (1H, m).
【0230】
実施例92
(6-クロロ-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン
および
実施例93
(6,8-ジ(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン
【0231】
A) 3-ブロモ-5-クロロピリジン-2-アミン
5-クロロピリジン-2-アミン(5.0 g)の酢酸(90 mL)溶液に、10℃で臭素(12.4 g)の酢酸(4 mL)溶液を滴下した。反応液を室温にて2時間撹拌した後、0℃で飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた。30分間撹拌後、溶媒を減圧下留去して、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (2.75 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 4.92 (2H, brs), 7.66 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.98 (1H, d, J = 2.3 Hz).
【0232】
B) エチル 8-ブロモ-6-クロロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
3-ブロモ-5-クロロピリジン-2-アミン(1.0 g)、カリウム2-クロロ-3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オラート(2.27 g)、硫酸(0.334 mL)およびエタノール (20 mL) の混合物を終夜加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、飽和重曹水を用いて中和後、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (0.84 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.44 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.44 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.70 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.32 (1H, s), 9.41 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0233】
C) (1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル(8-ブロモ-6-クロロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
エチル 8-ブロモ-6-クロロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(537 mg)、THF(5 mL)およびエタノール(5 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(2.95 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を無水DMF(5 mL)に溶解させ、(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 塩酸塩 (200 mg)、HATU(841 mg)、およびトリエチルアミン(308 μL)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して、標題化合物 (548 mg) を得た。
MS (APCI+), found: 356.0
【0234】
D) (6-クロロ-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン、および、(6,8-ジ(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン
(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル(8-ブロモ-6-クロロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン(548 mg)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール(594 mg)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(125 mg)および炭酸カリウム(425 mg)のDME/水(8/2 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下、120 ℃で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHF (4 mL)に溶解させ、1N 塩酸(2 mL)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、飽和重曹水を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、さらに酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して(6-クロロ-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン (64 mg)、および、(6,8-ジ(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン(19 mg)を得た。
(6-クロロ-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノンの
1H NMR:
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.93-2.08 (2H, m, J = 1.9 Hz), 3.82 (2H, brs), 3.91-4.02 (1H, m, J = 8.3 Hz), 4.04-4.13 (1H, m), 4.78 (1H, s), 5.15 (1H, brs), 7.79 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.05 (2H, s), 8.34 (1H, s), 9.63 (1H, brs).
(6,8-ジ(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノンの
1H NMR:
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.96-2.09 (2H, m), 3.85 (2H, brs), 3.98 (1H, brs), 4.11 (1H, d, J = 7.6 Hz), 4.79 (1H, s), 5.17 (1H, brs), 7.51 (1H, s), 7.99 (1H,s), 8.04 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.08 (1H, s), 8.37 (1H, s).
【0235】
実施例98
N-エチル-2-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0236】
A) エチル 8-クロロ-2-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(2 g)、エチル 2-クロロ-3-オキソブタノアート(1.18 g)および2-プロパノール(12 mL) の混合物をマイクロウェーブ照射下、150℃で7時間加熱した。反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (380 mg) を得た。
MS (APCI+): [M+H]
+ 307.1.
【0237】
B) エチル 2-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
エチル 8-クロロ-2-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(380 mg)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール(479 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(143 mg)および炭酸カリウム(343 mg)のDME/水(8/2 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下、120 ℃で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHF (12 mL)に溶解させ、1N 塩酸(4 mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、飽和重曹水を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (78 mg) を得た。
MS (APCI+): [M+H]
+ 340.1
【0238】
C) N-エチル-2-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド
エチル 2-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(50 mg)、THF(2 mL)およびエタノール(3 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)を加え、室温で30分撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え酢酸エチルおよびTHFで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(3 mL)に溶解させ、HATU(84 mg)、エタンアミン塩酸塩(24 mg)およびトリエチルアミン(82 μL)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (16 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.19 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.68 (3H, s), 3.35-3.46 (2H, m), 7.87 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.16 (1H, brs), 8.25 (1H, s), 8.68 (1H, s), 9.42 (1H, s).
【0239】
実施例125
(8-(1H-イミダゾール-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン
【0240】
A) (1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル(8-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
エチル8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(0.740 g)のTHF/EtOH(15/5 mL)溶液へ1N 水酸化ナトリウム水溶液(2.42 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物へ1N 塩酸を0 ℃で加え、溶媒を減圧下留去した。残渣へDMF(5 mL)、HATU(1.00 g)、トリエチルアミン(0.704 mL)を加え、10分間撹拌した後、(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩(327 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物へ飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (700 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.91-2.14 (2H, m), 3.82 (2H, brs), 3.88-4.17 (2H, m), 4.79 (1H, s), 5.15 (1H, brs), 7.81 (1H, s), 8.11 (1H, brs), 10.01 (1H, brs).
【0241】
B) (8-アミノ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン
(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル(8-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン(300 mg)、1,1-ジフェニルメタンイミン(209 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(17.6 mg)、(9,9-ジメチル-9H-キサンテン-4,5-ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(44.5 mg)、ナトリウムtert-ブトキシド(111 mg)の1,4-ジオキサン(4.0 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下120 ℃で60分間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHFで希釈し、1N塩酸を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (207 mg) を得た。
MS (APCI+): [M+H]
+ 327.2.
【0242】
C) (8-(1H-イミダゾール-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン
(8-アミノ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン(207 mg)、オキサルアルデヒド(92.0 mg)のメタノール(1.0 mL)混合物を70 ℃で5時間撹拌した。反応混合物へメタノール(2.0 mL)、塩化アンモニウム(67.9 mg)、ホルムアルデヒド(38.1 mg)を加え、30分間加熱還流した後に、リン酸(0.087 mL)を加え終夜加熱還流させた。0 ℃で反応混合物へ氷水、8N水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製した後に、HPLC (C18、移動相:水/アセトニトリル (0.1% TFA含有系)) にて分取し、得られた画分に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (12.6 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.95-2.12 (2H, m), 3.73-4.19 (4H, m), 4.80 (1H, s), 5.17 (1H, brs), 7.31 (1H, s), 7.52 (1H, s), 7.76 (1H, s), 8.12 (1H, brs), 8.62 (1H, s), 10.00 (1H, brs).
【0243】
実施例126
(5-メチル-7-(1,3-オキサゾール-5-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)(2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン
【0244】
A) エチル 5-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキシラート
エチル N-(メシチルスルホニル)オキシアセトイミダート(14.7 g)のTHF(15 mL)溶液へ60%過塩素酸(11.2 mL)を0 ℃で加え、90分間撹拌した後、反応混合物へ氷水を加えた。不溶物をろ取し、水で洗浄後、気流下で乾燥させた。残渣を4-メチルピリジン(4.18 mL)のTHF(80 mL)溶液へ0 ℃で加え、室温で終夜撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、DMF(80 mL)、エチル プロピオラート(5.21 mL)および炭酸カリウム(11.9 g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を1N 塩酸および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (2.73 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.41 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.47 (3H, s), 4.38 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.77 (1H, dd, J = 7.0, 1.7 Hz), 7.93 (1H, s), 8.34 (1H, s), 8.39 (1H, d, J = 7.2 Hz).
【0245】
B) 5-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸
エチル 5-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキシラート(2.73 g)のTHF/EtOH(30/15 mL)溶液へ1N 水酸化ナトリウム水溶液(20 mL)を加え、80 ℃で4時間撹拌した。反応混合物へ1N 塩酸を0 ℃で加え、THF/EtOAcで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を冷却したヘキサン/IPEで洗浄し、標題化合物 (2.11 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 2.44 (3H, s), 6.97 (1H, dd, J = 7.0, 1.7 Hz), 7.86 (1H, s), 8.32 (1H, s), 8.72 (1H, d, J = 7.2 Hz), 12.34 (1H, brs).
【0246】
C) 7-ヨード-5-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸
5-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(2.11 g)のTHF(40 mL)溶液へ1M リチウムヘキサジシラジドTHF溶液(35.9 mL)を0 ℃で加え、30分間撹拌した後に、ヨウ素(3.65 g)を加えた。窒素ガス雰囲気下、反応混合物を室温で終夜撹拌し、1N 塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液をチオ硫酸ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をヘキサン/IPEで洗浄し、標題化合物 (3.42 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 2.40 (3H, s), 7.59 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.88 (1H, s), 8.41 (1H, s), 12.49 (1H, brs).
【0247】
D) (1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル(7-ヨード-5-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)メタノン
7-ヨード-5-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(500 mg)のDMF(10 mL)溶液へHATU(755 mg)およびトリエチルアミン(0.531 mL)を加え、室温で3分間撹拌した。反応混合物へ(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩(247 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和重曹水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (300 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.96 (2H, brs), 2.41 (3H, s), 3.77 (2H, brs), 3.91 (1H, d, J = 7.2 Hz), 4.06 (1H, d, J = 7.6 Hz), 4.73 (1H, s), 5.12 (1H, brs), 7.36 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.15 (2H, brs).
【0248】
E) (5-メチル-7-(1,3-オキサゾール-5-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン
(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル(7-ヨード-5-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)メタノン(300 mg)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール(330 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(90 mg)および3N 炭酸カリウム水溶液(0.522 mL)のDME(3 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下、120 ℃で30分間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、(5-メチル-7-(2-(トリイソプロピルシリル)-1,3-オキサゾール-5-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノンを得た。得られた(5-メチル-7-(2-(トリイソプロピルシリル)-1,3-オキサゾール-5-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノンをTHF(3 mL)に溶解させ、1N 塩酸を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (83 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 1.94-2.02 (2H, m), 2.53 (3H, s), 3.82 (2H, brs), 3.94 (1H, brs), 4.09 (1H, d, J = 7.3 Hz), 4.75 (1H, s), 5.15 (1H, brs), 7.39 (1H, d, J = 1.2 Hz), 8.07 (1H, s), 8.22 (2H, brs), 8.51 (1H, s).
【0249】
実施例134
(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル(8-(1H-ピラゾール-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
(1S,4S)-2-オキサ-5-アザシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル(8-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン(100 mg)、tert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキシラート(106 mg)、リン酸三カリウム(163 mg)、S-Phos(21.0 mg)、酢酸パラジウム(II)(5.75 mg) およびtert-アミルアルコール(2 mL)の混合物をマイクロウェーブ照射下、130 ℃で90分間撹拌した。反応混合物に酢酸パラジウム(10 mg)、S-Phos(50 mg)およびtert-ブチル 4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-カルボキシラート(60 mg)を加え、マイクロウェーブ照射下、130 ℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾去し、濾液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール/酢酸エチル) で精製した後、HPLC (C18、移動相:水/アセトニトリル(0.1%TFA含有系)) にて分取し、得られた画分に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (10 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.78-2.03 (2H, m), 3.57-4.09 (4H, m), 4.72 (1H, brs), 5.01 (1H, brs), 8.08 (1H, s), 8.37 (1H, brs), 8.71 (2H, brs), 9.30-9.80 (1H, m), 13.22 (1H, brs).
【0250】
実施例136
N-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イルメチル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドの光学活性体
N-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イルメチル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドのラセミ体 (77 mg) をHPLC (カラム:CHIRALPAK AD-H、20 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/メタノール = 740/260)にて分取し、保持時間の小さい方の標題化合物 (27 mg) を得た。
【0251】
実施例137
N-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イルメチル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドの光学活性体
N-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イルメチル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドのラセミ体 (77 mg) をHPLC (カラム:CHIRALPAK AD-H、20 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/メタノール = 740/260)にて分取し、保持時間の大きい方の標題化合物 (29 mg) を得た。
【0252】
実施例138
(6-フルオロ-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)(3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)メタノン
【0253】
A) エチル 8-ブロモ-6-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
3-ブロモ-5-フルオロピリジン-2-アミン(3.0 g)、カリウム2-クロロ-3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オラート(7.4 g)、硫酸(0.84 mL)および2-プロパノール(60 mL) の混合物を90℃で3日間加熱した。反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール中で懸濁し、得られた固体を濾取して、標題化合物 (3.6 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.36 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.39 (2H, q, J = 7.2 Hz), 8.16-8.27 (1H, m), 8.34-8.38 (1H, m), 9.16-9.27 (1H, m).
【0254】
B) エチル 6-フルオロ-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
エチル 8-ブロモ-6-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(1.0 g)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール(1.2 g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム (0)(403 mg)および炭酸カリウム(963 mg)のDME/水(15/4 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下、120 ℃で40分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHF (15 mL)に溶解させ、1N 塩酸(4 mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、飽和重曹水を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (188 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.37 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.41 (2H, q, J = 7.2 Hz), 8.01 (1H, dd, J = 9.0, 2.3 Hz), 8.26 (1H, s), 8.44 (1H, s), 8.71 (1H, s), 9.24 (1H, dd, J = 4.3, 2.3 Hz).
【0255】
C) (6-フルオロ-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)(3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)メタノン
エチル 6-フルオロ-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(80 mg)、THF(6 mL)およびエタノール(6 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え酢酸エチルおよびTHFで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(6 mL)に溶解させ、HATU(144 mg)、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン塩酸塩(56.5 mg)およびトリエチルアミン(162 μL)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (50 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.85-2.02 (4H, m), 3.57-3.84 (4H, m), 4.63 (2H, brs), 7.91 (1H, dd, J = 8.9, 2.5 Hz), 8.26-8.28 (2H, m), 8.69 (1H, s), 9.14 (1H, dd, J = 4.9, 2.5 Hz).
【0256】
実施例139
N-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロフラン-2-イルメチル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドの光学活性体
N-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロフラン-2-イルメチル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドのラセミ体 (55 mg) をHPLC (カラム:CHIRALPAK AD-H、20 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/メタノール = 770/230) にて分取し、保持時間の小さい方の標題化合物 (22 mg) を得た。
【0257】
実施例140
N-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロフラン-2-イルメチル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドの光学活性体
N-メチル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(テトラヒドロフラン-2-イルメチル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドのラセミ体 (55 mg) をHPLC (カラム:CHIRALPAK AD-H、20 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/メタノール = 770/230) にて分取し、保持時間の大きい方の標題化合物 (19 mg) を得た。
【0258】
実施例141
(8-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン
(8-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イル)メタノン(50.0 mg)、1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(40.0 mg)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(10.5 mg)および炭酸セシウム(125 mg)のDME(2.5 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下、120 ℃で30分間撹拌した。反応混合物へ0.1N 塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (15.6 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.93-2.11 (2H, m), 3.83 (2H, brs), 3.91-4.18 (5H, m), 4.78 (1H, s), 5.15 (1H, brs), 7.67 (1H, s), 8.08 (1H, brs), 8.14 (1H, s), 8.60 (1H, s), 9.86 (1H, brs).
【0259】
実施例142
3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル(8-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
【0260】
A) 8-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸
エチル 8-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(490 mg) をTHF(9 mL)およびエタノール(3 mL)の混合物に8N 水酸化ナトリウム水溶液(273 μL)を加え、室温で1.5時間、50 ℃で1時間撹拌した。氷冷下、6N 塩酸を用いて反応溶液を中和後、得られた固体を濾取し、水およびIPEで洗浄して標題化合物 (380 mg) を得た。
MS (APCI+), found: 308.9、311.0
【0261】
B) 3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル(8-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
8-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸(300 mg)のDMF(6 mL)溶液へHATU(443 mg)およびトリエチルアミン(0.311 mL)を加え、室温で10分間撹拌した。反応混合物へ3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン塩酸塩(160 mg)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物へ飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (315 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.95-2.22 (4H, m), 3.72-3.93 (4H, m), 4.68 (2H, brs), 7.79 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.98 (1H, s), 9.58 (1H, s).
【0262】
C) 3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル(8-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル(8-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン(315 mg)、1H-1,2,4-トリアゾール(108 mg)ヨウ化銅(I)(44.5 mg)、8-キノリノール(33.9 mg)および炭酸カリウム(215 mg)のDMSO(3.0 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下、170 ℃で30分間撹拌した。反応混合物へ0.1N 塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (22.0 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.96-2.24 (4H, m), 3.73-3.97 (4H, m), 4.71 (2H, brs), 8.02 (1H, s), 8.20 (1H, s), 8.28 (1H, d, J = 1.5 Hz), 9.57 (1H, s), 10.11 (1H, s).
【0263】
実施例143
(6-シクロプロピル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)(3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)メタノン
【0264】
A) 6-シクロプロピル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸
エチル 6-シクロプロピル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(150 mg)をTHF(3 mL)およびエタノール(1.2 mL)の混合物に8N 水酸化ナトリウム水溶液(95 μL)を加え、70 ℃で50分間撹拌した。氷浴下、6N 塩酸を用いて反応混合物を中和後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去し、標題化合物 (140 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 0.76-0.85 (2H, m), 0.97-1.13 (2H, m), 2.13-2.25 (1H, m), 7.58 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.17 (1H, s), 8.28 (1H, s), 8.62 (1H, s), 9.12 (1H, d, J = 1.5 Hz), 13.22 (1H, s).
【0265】
B) (6-シクロプロピル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)(3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)メタノン
6-シクロプロピル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸(135 mg)をDMF(4 mL)に溶解させ、HATU(229 mg)、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン塩酸塩(113 mg)およびトリエチルアミン(91 μL)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH, 酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (43 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 0.78 (2H, dd, J = 4.9, 1.9 Hz), 0.96-1.07 (2H, m), 1.93 (4H, s), 2.09-2.22 (1H, m), 3.58-3.82 (4H, m), 4.62 (2H, brs), 7.51 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.16 (1H, s), 8.17 (1H, s), 8.61 (1H, s), 8.89 (1H, d, J = 1.1 Hz).
【0266】
実施例146
エチル 6-シクロプロピル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
【0267】
A) 5-シクロプロピルピリジン-2-アミン
5-ブロモピリジン-2-アミン(5.0 g)のトルエン(100 mL)および水(5 mL)の混合物にシクロプロピルボロン酸(4.59 g)、トリシクロヘキシルホスフィン(1.62 g)、酢酸パラジウム(II)(0.649 g)およびリン酸三カリウム(21.5 g) を室温で加えた。混合液をアルゴン雰囲気下、80 ℃で終夜攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾去し、濾液に酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH, 酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (1.33 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 0.44-0.55 (2H, m), 0.72-0.86 (2H, m), 1.73 (1H, tt, J = 8.4, 5.2 Hz), 5.62 (2H, s), 6.35 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.03 (1H, dd, J = 8.5, 2.5 Hz), 7.73 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0268】
B) 3-ブロモ-5-シクロプロピルピリジン-2-アミン
5-シクロプロピルピリジン-2-アミン(1.33 g)の酢酸 (15 mL)溶媒に0℃で臭素 (762 μL) を加え、室温で2時間攪拌した。0 ℃で、1N 水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応混合物を塩基性にした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH, 酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (1.11 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 0.53-0.63 (2H, m), 0.77-0.88 (2H, m), 1.78 (1H, tt, J = 8.4, 5.3 Hz), 5.92 (2H, s), 7.40 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.79 (1H, d, J = 2.3 Hz).
【0269】
C) エチル8-ブロモ-6-シクロプロピルイミダゾ [1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
3-ブロモ-5-シクロプロピルピリジン-2-アミン(0.753 g)、カリウム2-クロロ-3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オラート(1.30 g)、硫酸(0.208 mL)およびエタノール (15 mL) の混合物を終夜加熱還流した。反応混合物を0 ℃で1N水酸化ナトリウムを用いて中和後、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和重曹水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (565 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 0.75-0.83 (2H, m), 0.96-1.06 (2H, m), 1.35 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.05-2.19 (1H, m), 4.37 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.66 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.27 (1H, s), 9.04 (1H, d, J = 1.1 Hz).
【0270】
D) エチル 6-シクロプロピル-8-(2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール-5-イル) イミダゾ [1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
エチル8-ブロモ-6-シクロプロピルイミダゾ [1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(240 mg)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール(300 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(90 mg)および炭酸カリウム(215 mg)のDME/水(4/1 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下、120 ℃で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (225 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 0.73-0.79 (2H, m), 1.03-1.11 (2H, m), 1.16 (18H, d, J = 7.2 Hz), 1.32-1.40 (3H, m), 1.40-1.50 (3H, m), 2.14-2.30 (1H, m), 4.39 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.59 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.23 (1H, s), 8.35 (1H, s), 9.01 (1H, d, J = 1.5 Hz).
【0271】
E) エチル 6-シクロプロピル-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
エチル 6-シクロプロピル-8-(2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール-5-イル) イミダゾ [1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(220 mg)をTHF (4.8 mL)に溶解させ、1N 塩酸(2.5 mL)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した後、1N 水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して、固体(226 mg) を得た。得られた固体(100 mg)を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (34 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 0.77-0.86 (2H, m), 1.01-1.10 (2H, m), 1.37 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.15-2.29 (1H, m), 4.39 (2H, q, J = 6.9 Hz), 7.61 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.17 (1H, s), 8.34 (1H, s), 8.64 (1H, s), 9.04 (1H, d, J = 1.5 Hz).
【0272】
実施例155
1-(3-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イルカルボニル)-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)エタノン
【0273】
A) 6-アミノ-5-ブロモニコチノニトリル
6-アミノニコチノニトリル(5.0 g)の酢酸(50 mL)溶液に、氷冷下、臭素(4.3 mL)を加えた。反応混合物を室温で3日間撹拌後、析出物を濾取した。得られた固体を酢酸エチルおよびIPEを用いて懸濁させ、濾取して標題化合物(8.2 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 7.31 (2H, brs), 8.19 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.36 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0274】
B) エチル 8-ブロモ-6-シアノイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
6-アミノ-5-ブロモニコチノニトリル(6.3 g)、カリウム 2-クロロ-3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オラート(15 g)、硫酸(2.2 mL)およびエタノール (160 mL) の混合物を30時間加熱還流した。反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (4.3 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 4.42 (2H, q, J = 7.2 Hz), 8.34 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.48 (1H, s), 9.69 (1H, d, J = 1.5 Hz).
【0275】
C) エチル3-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)-8-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-カルボキシラート
エチル 8-ブロモ-6-シアノイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(2.0 g)、THF(20 mL)およびエタノール(20 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(13 mL)を加え、室温で1時間撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加えTHFで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(20 mL)に溶解させ、HATU(2.6 g)、(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩(0.92 g)およびトリエチルアミン(2.8 mL)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.2 g) を得た。
MS (APCI+), found : 394.0, 396.1
【0276】
D) 3-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)-8-ブロモ-N-メトキシ-N-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-カルボキサミド
エチル3-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)-8-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-カルボキシラート(390 mg)、THF(10 mL)およびエタノール(10 mL)の混合物に1N 水酸化ナトリウム水溶液(3 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(6 mL)に溶解させ、HATU(489 mg)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(125 mg)およびトリエチルアミン(552 μL)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (286 mg) を得た。
MS (APCI+), found: 409.0, 411.1
【0277】
E) 1-(3-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)-8-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)エタノン
3-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)-8-ブロモ-N-メトキシ-N-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-カルボキサミド(286 mg)のTHF(10 mL)溶液に、氷冷下で1MメチルマグネシウムブロミドTHF溶液(2.1 mL)を滴下した。反応混合物を0℃で20分撹拌した後、1N 塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して、標題化合物をクルード体として得た。
MS (APCI+), found: 364.0, 366.1
【0278】
F) 1-(3-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-イルカルボニル)-8-(1,3-オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)エタノン
実施例155の工程Eで得られた1-(3-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)-8-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)エタノン、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリイソプロピルシリル)オキサゾール(80 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム (0)(25 mg)および炭酸カリウム(61 mg)のDME/水(2/0.5 mL)混合物をマイクロウェーブ照射下、120 ℃で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHF (3 mL)に溶解させ、1N 塩酸(1 mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、飽和重曹水を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (13 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.82-1.97 (2H, m), 2.68 (3H, s), 3.57-3.97 (4H, m), 4.73 (1H, s), 5.04 (1H, brs), 8.15-8.25 (2H, m), 8.30-8.47 (1H, m), 8.67 (1H, s), 9.69-10.14 (1H, m).
【0279】
実施例156
3-オキサ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ-6-イル(8-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
【0280】
A) 3-ヨード-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン
5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(12.0 g)、硫酸銀(I)(23.1 g)とエタノール(400 mL)の混合物に室温にてヨウ素(37.6 g)を数回に分けて加えた。反応混合物を室温にて終夜撹拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて、30分間撹拌した後、1N 水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和し、不溶物をろ別した後、酢酸エチルを用いて抽出し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (14.3 g) を得た。
MS (APCI+): [M+H]
+ 289.0
【0281】
B) 3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン
3-ヨード-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(5.0 g)、1,2,4-トリアゾール(1.44 g)、ヨウ化銅(I)(0.496 g)、8-キノリノール(0.378 g)、炭酸カリウム(2.88 g)とDMSO (50 mL)の混合物を窒素ガス雰囲気下、120℃で7時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈し、塩基性シリカゲルカラム(酢酸エチル)を通した。溶出液を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)およびシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (2.4 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 6.02 (2H, brs), 7.71 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.22 (1H, s), 8.43 (1H, d, J = 1.1 Hz), 8.49 (1H, s).
【0282】
C) エチル 8-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート
3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(2.4 g)、カリウム2-クロロ-3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オラート(4.54 g)、硫酸(0.670 mL)およびエタノール (100 mL) の混合物を3日間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮後、酢酸エチルを加え、水で洗浄した。水層を飽和重曹水を用いて中和後、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を混合し、水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (2.22 g) を得た。
MS (APCI+): [M+H]
+ 326.0
【0283】
D) 8-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸
エチル8-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート(320 mg)、 THF(4 mL)およびエタノール(4 mL)の混合物に2N 水酸化ナトリウム水溶液(0.98 mL)を加え、室温で3時間撹拌した。1N 塩酸を用いて反応混合物を酸性にした後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHF/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (270 mg) を得た。
MS (APCI+): [M+H]
+ 298.1
【0284】
E) 3-オキサ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ-6-イル(8-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
8-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸(80 mg) 、3-オキサ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン2,2,2-トリフルオロ酢酸塩 (75 mg)、HATU(133 mg)、トリエチルアミン(150 μL)および無水DMF(3 mL)の混合物を室温で12時間撹拌し、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (59 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.90 (1H, d, J = 8.3 Hz), 2.49-2.59 (4H, m), 2.69-2.87 (1H, m), 3.80-3.94 (2H, m), 8.16 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.46 (1H, s), 8.51 (1H, s), 9.88-9.95 (2H, m).
【0285】
実施例85-1
3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸(80 g) 、トリエチルアミン(113 mL)およびDMF(2000 mL)の混合物に(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ-モルホリノ-カルベニウムヘキサフルオロホスフェイト(127 g)および3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン塩酸塩(42.3 g)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を0℃で加えた。得られた固体をろ過により集め、飽和重曹水、水、エタノールおよびメチルtert-ブチルエーテルで洗浄し、標題化合物 (104 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 1.94 (4H, s), 3.56-3.85 (4H, m), 4.64 (2H, brs), 7.93 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.26 (1H, s), 8.37 (1H, s), 8.71 (1H, s), 9.40-9.50 (1H, m).
【0286】
実施例177
(3-フルオロアゼチジン-1-イル)(8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタノン
8-(1,3-オキサゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸(100 mg)、HATU(154 mg)、3-フルオロアゼチジン塩酸塩(45.0 mg)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.147 mL)およびDMF(2 mL)の混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、さらに酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (110 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 4.37-4.81 (4H, m), 5.34-5.63 (1H, m), 7.95 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.03 (1H, s), 8.07 (1H, s), 8.38 (1H, s), 9.94-9.98 (1H, m).
【0287】
上記の製造法および実施例に記載した方法、またはそれらに準じた方法に従って製造した実施例化合物を以下の表にまとめて示す。表中のMSは実測値を示す。
【0288】
【表1】
【0289】
【表2】
【0290】
【表3】
【0291】
【表4】
【0292】
【表5】
【0293】
【表6】
【0294】
【表7】
【0295】
【表8】
【0296】
【表9】
【0297】
【表10】
【0298】
【表11】
【0299】
【表12】
【0300】
【表13】
【0301】
【表14】
【0302】
【表15】
【0303】
【表16】
【0304】
【表17】
【0305】
【表18】
【0306】
【表19】
【0307】
【表20】
【0308】
【表21】
【0309】
【表22】
【0310】
【表23】
【0311】
製剤例1(カプセルの製造)
1)実施例1の化合物 30 mg
2)微粉末セルロース 10 mg
3)乳糖 19 mg
4)ステアリン酸マグネシウム 1 mg
計 60 mg
1)、2)、3)および4)を混合して、ゼラチンカプセルに充填する。
【0312】
製剤例2(錠剤の製造)
1)実施例1の化合物 30 g
2)乳糖 50 g
3)トウモロコシデンプン 15 g
4)カルボキシメチルセルロースカルシウム 44 g
5)ステアリン酸マグネシウム 1 g
1000錠 計 140 g
1)、2)、3)の全量および30gの4)を水で練合し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14gの4)および1gの5)を混合し、打錠機により打錠する。このようにして、1錠あたり実施例1の化合物30mgを含有する錠剤1000錠を得る。
【0313】
試験例1:ヒト型CH24H(CYP46)発現ベクターの構築
ヒト型CH24HをFreeStyle 293細胞で発現させるためのプラスミドDNAは以下のように作製した。Full-Length Mammalian Gene Collection No.4819975(Invitrogen社)を鋳型として、以下の2種類の合成DNA:
5’-GCCCCGGAGCCATGAGCCCCGGGCTG-3’(配列番号1)、および
5’-GTCCTGCCTGGAGGCCCCCTCAGCAG-3’(配列番号2)
を用いてPCRを行い、ヒト型CH24H(BC022539)の91-1625bpの領域を増幅した。得られた断片をTOPO TA Cloning Kit(Invitrogen社)を用いてクローニングした。得られた断片をBamHIとXhoIで切断したpcDNA3.1(+)にサブクローニングし、ヒト型CH24H発現用プラスミドDNA(pcDNA3.1(+)/hCH24H)とした。
【0314】
試験例2:ヒト型CH24Hの発現とヒト型CH24Hのライゼート調製
ヒト型CH24Hの発現はFreeStyle 293 Expression System(Invitrogen社)を用いて行った。FreeStyle 293 Expression System添付のマニュアルに従い、試験例1で構築したヒト型CH24H発現用プラスミドDNA(pcDNA3.1(+)/hCH24H)を用いてFreeStyle293-F細胞による一過性発現を行った。トランスフェクションした後、37℃、8% CO
2、125rpmで2日間振とう培養を行った。遠心分離により細胞を回収し、懸濁用緩衝液(100mM potassium phosphate (pH7.4)、0.1mM EDTA、1mM DTT、20% Glycerol)に懸濁した。その懸濁物をポリトロンホモジナイザー(キネマチカ社製)で破砕し、9000×gで10分間遠心分離し、その上清を回収した。回収した上清をヒト型CH24Hライゼート標品として凍結(-80 ℃)保存した。
【0315】
試験例3:CH24H阻害活性の測定
CH24H阻害活性の測定は、試験例2で調製したヒト型CH24Hライゼートを用い、コレステロールからCH24Hにより触媒されて生成する24-HCの生成量を被験化合物存在下で測定し、被験化合物非存在下と比較することで実施した。すなわち、各濃度の被験化合物溶液に反応緩衝液(0.1% BSAおよびComplete, EDTA-freeを含む50mM potassium phosphate、pH7.4)およびヒト型CH24Hライゼートを加え混合した。次いで[
14C]コレステロール(53mCi/mmol比活性)15uMを加え、37℃、5時間、CH24H反応を行い、反応終了後、クロロホルム/メタノール/蒸留水(2:2:1v/v)からなる停止液を加え、生成した24-HCを振とう抽出した。シリカゲル薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:トルエン=4:6)を行い、得られた
14C-24HC画分をBAS2500(富士フイルム)で測定した。
阻害率(%)は被験化合物非存在下での放射活性に対する被験化合物存在下での放射活性比から算出した。結果を以下の表24および25に示す。
【0316】
【表24】
【0317】
【表25】
【0318】
試験例4:24−HCの定量試験
動物は6週齢の雌性C57BL/6Nマウスを使用した(各群3匹)。被験化合物をメチルセルロース[133-14255 WAKO]0.5%水溶液に1 mg/mLにて懸濁させ、マウスの体重測定後、1日1回、3日間強制経口反復投与を行った。3回目投与後16時間後に半脳を回収し、24−HC量を測定した。
脳の湿重量を計量後、約4倍量(0.5mL)の生理食塩水でホモジナイズを行い、この溶液を脳抽出物とした。脳抽出物に含まれる24−HCはアセトニトリル溶液(98%アセトニトリル、1.98%メタノール、0.02%蟻酸)で抽出し、HPLCにより定量した。結果は、24−HC量の平均値を算出後、コントロール群を100%とした時の相対値として示した。結果を以下の表26に示す。
【0319】
【表26】
【0320】
試験例5:APPトランスジェニック(Tg2576)マウスを用いた新奇物体認知試験
動物は6週齢のTg2576マウスおよびその野生型マウスを使用した(各群10匹)。被験化合物をメチルセルロース[133-14255 WAKO]0.5%水溶液に3mg/mLにて懸濁させ、マウスの体重測定後、1日1回、10 mL/kgにて6週間強制経口反復投与を行い、その後、新奇物体認知試験を行った。新奇物体認知試験は下記にて実施した。獲得試行を行う前日に、照度を300 lxに設定した観察ボックスに同じケージのマウスを入れ、30分間馴化させ、馴化終了後に化合物を経口投与した。その翌日、獲得試行として同じ物体を2つ置いた観察ボックスにマウスを入れ、300 lx下で5分間の物体に対する接触回数及び接触時間を測定した。測定後に化合物を経口投与した。獲得試行の翌日に片方の物体を新奇物体に置換し、各物体に対する5分間の接触回数及び接触時間を測定した。本試験では金属製の円柱と陶器製三角錐を用いた。比較対象として、コントロール群(被験化合物の非処置群)、および、野生型マウスにおけるコントロール群を置いた。結果は、物体に対する総接触回数および時間に対する新奇物体への接触回数および時間の割合を%にて示した。結果を以下の表27に示す。
【0321】
【表27】