特許第6251648号(P6251648)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6251648荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6251648
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20171211BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   H01L21/30 541D
   H01L21/30 541Q
   G03F7/20 504
【請求項の数】6
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-146352(P2014-146352)
(22)【出願日】2014年7月16日
(65)【公開番号】特開2016-25128(P2016-25128A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2017年1月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】504162958
【氏名又は名称】株式会社ニューフレアテクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100120569
【弁理士】
【氏名又は名称】大阿久 敦子
(72)【発明者】
【氏名】山田 拓
(72)【発明者】
【氏名】鶴田 薫
(72)【発明者】
【氏名】種田 康之
(72)【発明者】
【氏名】大歳 研司
【審査官】 長谷 潮
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−259811(JP,A)
【文献】 特開平03−003225(JP,A)
【文献】 特開平08−139010(JP,A)
【文献】 特開平09−306803(JP,A)
【文献】 特開2007−088386(JP,A)
【文献】 特開平09−245716(JP,A)
【文献】 特開平09−231257(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料が載置されるステージと、
荷電粒子ビームを出射する荷電粒子銃と、前記荷電粒子ビームの軌道を制御する複数の偏向電極からなる偏向器とが配置された電子鏡筒と、
前記電子鏡筒内にオゾンを導入するオゾン導入機構と、
前記複数の偏向電極に、前記荷電粒子ビームを偏向する偏向電圧を印加する第1の電圧供給手段と、
前記複数の偏向電極に、同一の負の直流電圧を印加する第2の電圧供給手段とを有し、
前記試料の描画中、前記複数の偏向電極には、前記偏向電圧と前記負の直流電圧とを併せて負となる電圧が印加されることを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
【請求項2】
前記偏向電極は、前記第2の電圧供給によって前記負の直流電圧が印加されて、静電レンズを兼ねた偏向電極を構成することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
【請求項3】
前記第2の電圧供給手段によって前記偏向電極に印加される負の直流電圧は、前記第1の電圧供給手段によって印加される前記偏向電圧より大きな絶対値を有することを特徴とする請求項1または2に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
【請求項4】
荷電粒子ビームを出射する荷電粒子銃と、複数の偏向電極からなる偏向器とが配置された荷電粒子ビーム描画装置内にオゾンを導入する工程と、
前記荷電粒子ビームの照射位置を合わせるために試料に向けて該荷電粒子ビームを照射する工程と、
前記偏向器の複数の偏向電極に同一の負の直流電圧を印加して、前記荷電粒子ビームの照射位置測定をする工程と、
前記偏向器の複数の偏向電極に偏向電圧を印加し、前記荷電粒子ビームの照射位置にずれが生じないことを確認する工程と、
前記荷電粒子ビーム描画装置内にオゾンを導入しながら、前記偏向器の複数の偏向電極に、偏向電圧と前記負の直流電圧とを併せて負となる電圧を印加し、前記試料への荷電粒子ビーム描画を行う描画工程と
を有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
【請求項5】
前記荷電粒子ビーム描画装置内には、さらに、前記荷電粒子ビームの照射位置を合わせるための電磁レンズが配置され、
前記荷電粒子ビームの照射位置にずれが生じないことを確認する工程の前に、
前記電磁レンズと前記偏向器とを用い、前記荷電粒子ビームの所望の照射位置を実現しながら、該偏向器の複数の偏向電極に印加される前記負の直流電圧がより大きな値となるように調整する工程を設けることを特徴とする請求項4に記載の荷電粒子ビーム描画方法。
【請求項6】
前記描画工程で前記偏向電極に印加される前記負の直流電圧は、該描画工程で該偏向電極に印加される偏向電圧より大きな絶対値を有することを特徴とする請求項4または5に記載の荷電粒子ビーム描画方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大規模集積回路(LSI:Large Scale Integration)の高集積化および大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅は益々狭くなっている。
【0003】
半導体素子は、回路パターンが形成された原画パターン(マスクまたはレチクルを指す。以下では、マスクと総称する。)を用い、いわゆるステッパと呼ばれる縮小投影露光装置でウェハ上にパターンを露光転写して回路形成することにより製造される。ここで、微細な回路パターンをウェハに転写するためのマスクの製造には、電子ビーム等の荷電粒子ビームを用いた荷電粒子ビーム描画装置が用いられる。この装置は、使用する電子が極めて短い波長を持つ「波」であることから、ビームの波長に比例する解像度を高めることができ、高精度の原画パターンの製造に用いることができる。
【0004】
特許文献1には、電子ビームリソグラフィ技術に使用される可変成形型電子ビーム描画装置が開示されている。こうした装置における描画データは、CADシステムを用いて設計された半導体集積回路などの設計データ(CADデータ)に、補正や図形パターンの分割等の処理を施すことによって作成される。
【0005】
例えば、電子ビームのサイズにより規定される最大ショットサイズ単位で図形パターンの分割処理が行われ、併せて、分割された各ショットの座標位置、サイズおよび照射時間が設定される。そして、描画する図形パターンの形状や大きさに応じてショットが成形されるように、描画データが作成される。描画データは、短冊状のフレーム(主偏向領域)単位で区切られ、さらにその中は副偏向領域に分割されている。つまり、チップ全体の描画データは、主偏向領域のサイズにしたがった複数の帯状のフレームデータと、フレーム内で主偏向領域よりも小さい複数の副偏向領域単位とからなるデータ階層構造になっている。
【0006】
上述の副偏向領域は、電子ビーム描画装置の有する偏向器の1つである副偏向器によって、主偏向領域よりも高速に電子ビームが走査されて描画される領域であり、一般に最小描画単位となる。副偏向領域内を描画する際には、パターン図形に応じて準備された寸法と形状のショットが成形偏向器により形成される。具体的には、電子ビーム描画装置において、電子銃から出射された電子ビームが、第1のアパーチャで矩形状に成形された後、成形偏向器で第2のアパーチャ上に投影されて、そのビーム形状と寸法を変化させる。その後、副偏向器と主偏向器により偏向されて、電子銃の下流側に配置されたステージ上のマスクに照射される。
【0007】
このような電子ビーム描画装置において描画を行うと、時間の経過に従って、電子ビームの照射位置が変化する等の電子ビームの変動が発生し、描画パターンを劣化させることが知られている。電子ビームの照射位置のずれはビームドリフトと呼ばれているが、発生原因の一つとして、例えば、次のような現象が挙げられている。
【0008】
例えば、電子ビームを形成するために略真空にされた電子ビーム描画装置においても、ハイドロカーボン(C)系のガスが微量ながら含まれている。このようなガスの発生源は装置内の部品やレジスト等が挙げられ、完全に無くすことは難しい。そして、照射された電子ビーム(またはその散乱電子)と上述のガスとが反応し、装置内の偏向器等の部品表面に汚染物を形成する。このような汚染物に電荷が蓄積すると、蓄積される電荷量の差によって電界が発生し、照射される電子ビームはこの電界によって偏向される。その結果、電子ビームの照射位置が変動することになる。
【0009】
このような照射位置ずれの問題に対し、電子ビーム描画装置内の汚染物を低減させる方法としては、例えば、特許文献2に記載されているように、オゾン(O)によって装置内をクリーニングする方法が知られている。この方法では、電子ビーム描画装置内にオゾンガスを導入し、オゾンと汚染物とを反応させ、汚染物を揮発性のガスに変化させてその除去を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平09−293670号公報
【特許文献2】特開平09−259811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述したオゾン導入により電子ビーム描画装置内の汚染物を除去する方法では、装置を稼動させながら装置内にオゾンガスを注入して汚染物の除去を行うことがきる。すなわち、装置内のオゾンと電子ビームとを衝突させてオゾンを酸素(O)と活性酸素(O)とに分離させる。そして、分離した活性酸素によってマスク上や装置内の各部品の表面に付着する汚染物と反応させて、例えば、一酸化炭素ガス(CO)、二酸化炭素(CO)および水(HO)等として蒸発させることができる。この従来の汚染物の除去方法では、電子ビーム描画装置を解体して汚染物の付着した部品を交換することなく、装置内を清浄に保つことができる。すなわち、この方法により、電子ビーム描画装置のin-situ洗浄が可能となる。
【0012】
しかしながら、従来の電子ビーム描画装置の場合、導入されたオゾンガスが、装置内に存在するだけで、ビームが変動してしまう。そのため、従来の方法では、描画パターンの劣化を抑えて安定した高精度の描画を行うことは困難であることがわかった。
【0013】
例えば、電子ビーム描画装置内にオゾンガスを導入する従来の方法の場合、装置内へのガスの導入圧力に依存して、電子ビームの照射位置が変化してしまうことがわかった。それに対し、ガスの導入圧力の高精密な制御が求められるが、例えば、バルブ等を用いた従来の制御技術では、その実現は困難である。またさらに、照射位置のガスの導入圧力による変化は、測定の方法、具体的には、照射対象がキャリブレーション用の基板であるか、または、マスクであるかによって異なることがわかった。この場合、照射位置調整時と実際の描画時において、照射位置調整の結果が異なることになり、所望とする照射位置での描画が実現できないことになる。
【0014】
以上のようなオゾンガスの導入による電子ビームの変動は、電子ビーム描画装置内に導入されたオゾンガスまたはその分解生成物が電子ビームの照射を受けて電離し、その結果、形成された正イオンによるものと解される。すなわち、オゾンガスから形成された正イオンが電子ビームの光路上に残留し、周囲に電界を形成してレンズ効果を発揮するためと解される。
【0015】
したがって、オゾンの導入によってin-situ洗浄を可能として汚染物による影響を排除する一方、オゾン導入による影響の変動を低く抑え、高い安定性で高精度の描画を行う電子ビーム描画装置および電子ビーム描画方法が求められている。そして、そのような要求は、電子ビーム描画装置および電子ビーム描画方法に対してのみに限られるわけではなく、イオンビーム等の他の荷電粒子ビームを用いた荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法に対しても同様である。すなわち、オゾンの導入によってin-situ洗浄を可能として汚染物による影響を排除する一方、オゾン導入による影響の変動を低く抑え、高い安定性で高精度の描画を行う荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法が求められている
【0016】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、オゾンを導入するとともにオゾン導入による影響の変動を抑え、高い安定性で高精度の描画を行う荷電粒子ビーム描画装置を提供することにある。
【0017】
また、本発明の目的は、オゾンを導入するとともにオゾン導入による影響の変動を抑え、高い安定性で高精度の描画を行う荷電粒子ビーム描画方法を提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の第1の態様は、試料が載置されるステージと、
荷電粒子ビームを出射する荷電粒子銃と、荷電粒子ビームの軌道を制御する複数の偏向電極からなる偏向器とが配置された電子鏡筒と、
電子鏡筒内にオゾンを導入するオゾン導入機構と、
複数の偏向電極に、荷電粒子ビームを偏向する偏向電圧を印加する第1の電圧供給手段と、
複数の偏向電極に、同一の負の直流電圧を印加する第2の電圧供給手段とを有し、
試料の描画中、偏向器の複数の偏向電極には、偏向電圧と負の直流電圧とを併せて負となる電圧が印加されることを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置に関する。
【0020】
本発明の第2の態様は、荷電粒子ビームを出射する荷電粒子銃と、複数の偏向電極からなる偏向器とが配置された荷電粒子ビーム描画装置内にオゾンを導入する工程と、
荷電粒子ビームの照射位置を合わせるために試料に向けてその荷電粒子ビームを照射する工程と、
偏向器の複数の偏向電極に同一の負の直流電圧を印加して、荷電粒子ビームの照射位置測定をする工程と、
偏向器の複数の偏向電極に偏向電圧を印加し、荷電粒子ビームの照射位置にずれが生じないことを確認する工程と、
荷電粒子ビーム描画装置内にオゾンを導入しながら、偏向器の複数の偏向電極に、偏向電圧と負の直流電圧とを併せて負となる電圧を印加し、試料への荷電粒子ビーム描画を行う描画工程と
を有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法に関する。
【発明の効果】
【0021】
本発明の第1の態様によれば、オゾンを導入するとともにオゾン導入による影響の変動を抑え、高い安定性で高精度の描画を行う荷電粒子ビーム描画装置が提供される。
【0022】
本発明の第2の態様によれば、オゾンを導入するとともにオゾン導入による影響の変動を抑え、高い安定性で高精度の描画を行う荷電粒子ビーム描画方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置の構成を示す図である。
図2】本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置における主偏向器の偏向電極と電子ビームの関係の例を示す模式的な平面図である。
図3】主偏向器を構成する偏向電極にDACアンプユニットから印加される電圧を示す模式的は平面図である。
図4】主偏向器を構成する偏向電極にDF電源ユニットから印加される電圧を示す模式的は平面図である。
図5】主偏向器の各偏向電極の電位を示す模式的な平面図である。
図6】電子ビームによる描画の方法の説明図である。
図7】本発明の第2実施形態の電子ビーム描画方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
実施の形態1.
以下に示す本発明の実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。すなわち、荷電粒子ビーム描画装置の一例として、荷電粒子銃の例である電子銃を備えた電子ビーム描画装置の構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限定するものではなく、イオンビーム等の他の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
【0025】
図1は、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置の構成を示す図である。
【0026】
図1において、電子ビーム描画装置100は、可変成形型の電子ビーム描画装置の一例であり、描画部150と制御部160を備えている。
【0027】
描画部150は、電子鏡筒102と描画室103とを備えている。
【0028】
電子鏡筒102は内部を略真空雰囲気に保持することができ、電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、ブランキング偏向器212、ブランキングアパーチャ214、第1の成形アパーチャ203、投影レンズ204、成形偏向器205、第2の成形アパーチャ206、対物レンズ207、主偏向器208および副偏向器209等が配置されている。
【0029】
照明レンズ202、投影レンズ204および対物レンズ207は、いずれも励磁を変えて電子ビームを収束させ、結像位置(照射位置)を調節する電磁レンズである。これらは、図1に示すように、電子銃201の配置された上流側の一端から、後述するステージ105のある下流側に向けて、電子ビーム200の軸方向に配列されている。これらの電磁レンズは、いずれも励磁コイル(図示されない)を用いて構成される。
【0030】
照明レンズ202は、電子銃201から出射された電子ビーム200を第1の成形アパーチャ203に照明する。すると、電子ビーム200は、例えば、矩形に成形される。そして、投影レンズ204で第2の成形アパーチャ206に投影される。ここで、第2の成形アパーチャ206上での第1の成形アパーチャ像の位置は、成形偏向器205で制御される。これにより、電子ビームの形状と寸法が変化する。第2の成形アパーチャ206を透過した電子ビーム200は、対物レンズ207で照射位置合わせが行われた後、主偏向器208と副偏向器209で偏向される。尚、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置100では、後に詳述するように、主偏向器208が静電レンズを兼ねた偏向器であり、電子ビーム200は主偏向器208で、照射位置の修正、すなわち、第2段目の照射位置合わせが行われ、その後、描画室103に載置された試料216に照射される。
【0031】
また、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置100においては、電子鏡筒102の下部、具体的には、電子鏡筒102と描画室103との境界近傍に、遮蔽板(図示されない)を配置することが可能である。遮蔽板を設けることで、試料216への電子ビーム200の照射により発生した反射電子や2次電子が電子鏡筒102へ入り込み、それらが電子ビーム200の変動を引き起こすことを低減できる。
【0032】
図1において、描画室103の内部には、ステージ105が配置されている。ステージ105は、後述する制御計算機110によって、X方向(図1の左右方向)、Y方向(図1の紙面表裏方向)およびZ方向(図1の上下方向)に駆動される。
【0033】
ステージ105上には、描画対象となるマスク等の試料216が載置される。試料216としてマスクを用いる場合、その構成は、例えば、石英等のマスク基板上に、クロム(Cr)膜やモリブデンシリコン(MoSi)膜等の遮光膜が形成され、さらにその上にレジスト膜が形成されたものとすることができる。そして、このレジスト膜上に、電子ビーム200によって所定のパターンを描画する。尚、このマスクには、例えば、まだ何もパターンが形成されていないマスクブランクスが含まれる。
【0034】
また、ステージ105上で、試料216と異なる位置には、レーザ測長用の反射ミラー106が配置されている。レーザ測長機145から出射されたレーザ光が反射ミラー106で反射され、これをレーザ測長機145が受光する。この照射光と反射光によって、ステージ105の位置が求められる。得られたデータは、制御計算機110に出力される。
【0035】
描画室103の上部には、試料216の高さ方向(Z方向)の位置を検出するZセンサ(図示されない)を設けることができる。このZセンサは、投光器と受光器の組合せから構成され、投光器から照射された光を試料216の表面で反射させ、この反射光を受光器が受光することで、試料216の高さを測定することができる。
【0036】
ブランキング偏向器212、成形偏向器205、主偏向器208および副偏向器209は、いずれもビームの軌道や照射位置を制御する偏向電極を備えている。
【0037】
電子鏡筒102の上部に配置されたブランキング偏向器212は、例えば、2極または4極等の複数の偏向電極によって構成される。その下方側に配置された成形偏向器205は、例えば、4極または8極等の複数の偏向電極によって構成される。各偏向器には、偏向電極毎に少なくとも1つのDAC(デジタル・アナログ・コンバータ)アンプユニット(図示されない)が接続される。
【0038】
また、主偏向器208および副偏向器209は、例えば、4極または8極等の複数の偏向電極によって構成される。主偏向器208および副偏向器209にはそれぞれ、偏向電極毎に、第1の電圧供給手段として、少なくとも1つのDACアンプユニット132,133が接続される。
【0039】
制御部160は、制御計算機110、偏向制御回路120、DACアンプユニット132,133、DF電源ユニット134、オゾン発生器161、真空ポンプ162、ピエゾバルブ163、圧力計164および磁気ディスク装置等である記憶装置144を有している。
【0040】
制御計算機110、偏向制御回路120および記憶装置144は、図示しないバスを介して互いに接続されている。また、偏向制御回路120とDACアンプユニット132,133も、図示しないバスを介して互いに接続されている。
【0041】
DACアンプユニット132は副偏向器209に、DACアンプユニット133は主偏向器208に、それぞれ接続されている。
【0042】
偏向制御回路120からは、主偏向器208および副偏向器209に接続するDACアンプユニット132,133の他、上述した各DACアンプユニットに対して、それぞれ独立した制御用のデジタル信号が出力される。各DACアンプユニットでは、それぞれのデジタル信号がアナログ信号に変換され、さらに増幅される。その後、この信号は、偏向電圧として接続された各偏向器に出力される。これにより、電子ビーム200を所望の位置に偏向させることができる。
【0043】
制御部160のオゾン発生器161は、電子鏡筒102内にオゾンを導入するように、電子鏡筒102に配管接続されている。オゾン発生器161は、高純度のオゾンを高いガス圧で発生させることが可能であり、例えば、1000Pa程度のガス圧の高純度オゾンガスを発生させることができる。
【0044】
制御部160において、ピエゾバルブ163は、オゾン発生器161と電子鏡筒102との間の配管上に設けられる。ピエゾバルブ163は、ピエゾアクチュエータで駆動するバルブであり、オゾン発生器161から電子鏡筒102内に導入されるオゾンガスの流量(導入ガス圧)を制御することができる。
【0045】
制御部160の真空ポンプ162は、例えば、拡散ポンプ等である。制御部160では、オゾン発生器161からピエゾバルブ163に向かう配管が途中で分岐され、その分岐された配管が真空ポンプ162に接続している。真空ポンプ162は、オゾン発生器161により発生されたオゾンガスのうち、ピエゾバルブ163によって制限されて電子鏡筒102内に導入されないオゾンガスを排気することができる。
【0046】
圧力計164は、描画部150の内部、特に、電子鏡筒102内部の圧力を計測できるように、電子鏡筒102に接続されて設けられている。圧力計164は、一方で、制御部160の制御計算機110に接続され、圧力測定のデータを制御計算機110に出力することができる。
【0047】
制御部160のオゾン発生器161、真空ポンプ162、ピエゾバルブ163および圧力計164は、それぞれ制御計算機110に接続されて、制御計算機110による制御が可能とされ、電子鏡筒102内にオゾンを導入するオゾン導入機構を構成している。
【0048】
すなわち、制御計算機110によって制御されて、オゾン発生器161は、高純度のオゾンを、例えば、1000Pa程度のガス圧で発生させる。そして、ピエゾバルブ163により、オゾンガスの流量が調整され、描画部150の電子鏡筒102内に導入される。
電子鏡筒102内へのオゾンガスの導入は、例えば、電子鏡筒102の成形偏向器205と第2の成形アパーチャ206との間の領域に向けて行われることが好ましい。成形偏向器205の下部は十分に小さい開口のため、オゾンガスは、導入の後、副偏向器209および主偏向器208のある下流側に拡散することができる。
【0049】
このとき、制御部160では、圧力計164によって、電子鏡筒102内の圧力測定がなされており、圧力測定のデータが制御計算機110の制御によってピエゾバルブ163にフィードバックされる。そして、ピエゾバルブ163では、電子鏡筒102内の圧力が、電子ビーム200の形成のために好ましい範囲、例えば、10−4Pa〜10−5Paの範囲内となるように、オゾンガスの導入量の調整を行う。すなわち、制御部160では、ごく少量となるように調整されて、描画部150の電子鏡筒102内へのオゾン導入が行われる。このように、オゾンの導入量を調整することで、電子ビーム200の形成を可能とするとともに、導入されたオゾンが試料216に影響すること、例えば、試料216のレジスト膜を劣化させることを防止するができる。併せて、導入されたオゾンが、汚染物による影響を有効に排除するのを可能とする。
【0050】
ここで、オゾン発生器161は、常時オゾンを発生させてオゾンガスを流通させることにより、劣化のない高純度のオゾンガスを電子鏡筒102に導入するように制御されることが好ましい。そのため、制御部160では、併せて真空ポンプ162の制御を行い、ピエゾバルブ163により制限されて過剰となったオゾンガスを排気させる。その結果、制御部160は、オゾン発生器161、ピエゾバルブ163および真空ポンプ162を制御し、オゾンの常時発生状態を維持するとともに、必要な量だけオゾンガスが電子鏡筒102に供給されるようにすることができる。
【0051】
以上の制御部160の構成から、電子ビーム描画装置100は、オゾン発生器161を用いたオゾン導入により、電子鏡筒102内の他、装置内の汚染物を除去することができる。すなわち、電子鏡筒102内のオゾンと電子ビーム200とを衝突させてオゾンを酸素と活性酸素とに分離させる。そして、分離した活性酸素によってマスク上や装置内の各部品の表面に付着する汚染物と反応させて、例えば、一酸化炭素ガス、二酸化炭素および水等として蒸発させることができる。
【0052】
また、電子ビーム描画装置100は、オゾン発生器161とともに、真空ポンプ162、ピエゾバルブ163および圧力計164を用いた制御によって、稼動したまま装置内にオゾンガスを導入し、汚染物の除去を行うことがきる。したがって、電子ビーム描画装置100は、停止後の装置を解体して汚染物の付着した部品を交換することなく、装置内を清浄に保つことができる。すなわち、電子ビーム描画装置100は、in-situ洗浄を行うことができる。
【0053】
このとき、オゾン導入により、稼働状態の装置内で汚染物の除去を行う場合、上述したように、オゾンガスによる電子ビームの変動が懸念される。本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置100は、制御部160に、第2の電圧供給手段としてDF電源ユニット134を有し、それを用いた主偏向器208への直流電圧の印加によって、オゾンガスの導入による電子ビームの変動を低減することができる。
【0054】
より詳しく説明すると、制御部160において、DF電源ユニット134は主偏向器208に接続される一方、制御計算機110に接続されている。DF電源ユニット134は、制御計算機110により動作の制御がなされ、主偏向器208を構成する電極に、常時、負の直流電圧を印加することができる。印加電圧は、例えば、0Vから−350Vの範囲内(但し0Vは含まず)の負の電圧とすることができる。以下で、図面を用い、より具体的に説明する。
【0055】
図2は、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置における主偏向器の偏向電極と電子ビームの関係の例を示す模式的な平面図である。
【0056】
図2に示す例において、主偏向器208は、8極の偏向電極210−1〜210−8によって構成される。偏向電極210−1〜210−8のそれぞれには、上述したように、少なくとも1つのDACアンプユニット(図示されない)が接続される。そして、図2に示すように、8極の偏向電極210−1〜210−8は、それぞれが正8角形の各辺の一部をなすように互いに離間して配置され、その正8角形の中心を電子ビーム200が通過するように構成される。8個の偏向電極210−1〜210−8は、対向する4対の偏向電極からなっており、それぞれ対応するDACアンプユニットからアナログ電圧が印加される。
【0057】
尚、図2においては、4対(8個)の偏向電極で構成された主偏向器208を示しているが、この主偏向器208を2対(4個)の偏向電極で構成してもよい。
【0058】
図3は、主偏向器を構成する偏向電極にDACアンプユニットから印加される電圧を示す模式的は平面図である。
【0059】
図3に示すように、偏向電極210−1には、DACアンプユニット(図示されない)から電圧「Vy」が印加され、偏向電極210−1の対極となる偏向電極210−5には、DACアンプユニットから電圧「−Vy」が印加される。また、偏向電極210−2には、DACアンプユニットから電圧「(Vx+Vy)/21/2」が印加され、偏向電極210−2の対極となる偏向電極210−6には、DACアンプユニットから電圧「(−Vx−Vy)/21/2」が印加される。また、偏向電極210−3には、DACアンプユニットから電圧「Vx」が印加され、偏向電極210−3の対極となる偏向電極210−7には、DACアンプユニットから電圧「−Vx」が印加される。さらに、偏向電極210−4には、DACアンプユニットから電圧「(Vx−Vy)/21/2」が印加され、偏向電極210−4の対極となる偏向電極210−8には、DACアンプユニットから電圧「(−Vx+Vy)/21/2」が印加される。このような電圧を偏向電極210−1〜210−8に印加することにより、主偏向器208では、電子ビーム200を上述の正8角形の中心の位置から、上記電圧Vxと電圧Vyで決まる所望の位置に偏向することができる。
【0060】
図4は、主偏向器を構成する偏向電極にDF電源ユニットから印加される電圧を示す模式的は平面図である。
【0061】
図4に示すように、偏向電極210−1〜偏向電極210−8のそれぞれには、DF電源ユニット(図示されない)から、電圧「VDF」が印加される。電圧VDFは、上述したように、例えば、0Vから−350Vの範囲内(但し0Vは含まず)の負の電圧である。このような電圧VDFを偏向電極210−1〜210−8に印加することにより、主偏向器208は、オゾンガスから形成された正イオンを偏向電極210−1〜210−8側に引き付けることができる。
【0062】
図5は、主偏向器の各偏向電極の電位を示す模式的な平面図である。
【0063】
図5に示すように、上述のDACアンプユニットおよびDF電源ユニットによる主偏向器208の各偏向電極への電圧の印加により、各偏向電極210−1〜210−8の電位は、偏向電極210−1がVy+VDFとなり、偏向電極210−2が(Vx+Vy)/21/2+VDFとなり、偏向電極210−3がVx+VDFとなり、偏向電極210−4が(Vx−Vy)/21/2+VDFとなり、偏向電極210−5が−Vy+VDFとなり、偏向電極210−6が(−Vx−Vy)/21/2+VDFとなり、偏向電極210−7が−Vx+VDFとなり、偏向電極210−8が(−Vx+Vy)/21/2+VDFとなる。
【0064】
例えば、Vx=50V、Vy=50VおよびVDF=−250Vとすることができ、その場合、各偏向電極210−1〜210−8の電位は、偏向電極210−1が−200Vとなり、偏向電極210−2が−179Vとなり、偏向電極210−3が−200Vとなり、偏向電極210−4が−250Vとなり、偏向電極210−5が−300Vとなり、偏向電極210−6が−320Vとなり、偏向電極210−7が−300Vとなり、偏向電極210−8が−250Vとなる。例えば、50VであるVxおよびVyに対して、VDFを十分大きい値、例えば、−250Vとすることにより、主偏向器208が電子ビーム200を偏向する際にも、常に、各偏向電極210−1〜210−8に負の電圧をかけることができる。その結果、主偏向器208は、効率良く、オゾンガスから形成された正イオンを偏向電極210−1〜210−8側に引き付けることができる。すなわち、DF電源ユニットによって主偏向器208に印加される負の直流電圧は、DACアンプユニットによって印加される偏向電圧より大きな絶対値を有することが好ましい。
【0065】
以上より、DACアンプユニットおよびDF電源ユニットを用いた電圧の印加により、主偏向器208の各偏向電極210−1〜210−8には図5に示したような電位が形成され、主偏向器208は、電子ビームを偏向するための偏向器として機能することができる。
【0066】
また併せて、主偏向器208は、導入されたオゾンガスまたはその分解生成物が電子ビーム200の照射を受けて電離し、正イオンが形成されたときに、その正イオンを偏向電極210−1〜210−8側に引き付けることができる。その結果、オゾンガスから形成された正イオンが電子ビーム200の光路上に残留するのを抑えることができる。そして、正イオンが周囲に電界を形成してレンズ効果を発揮し、電子ビームを変動させることを低減することができる。
【0067】
ここで、主偏向器208は、図4に示したDF電源ユニットによる電圧VDFの印加により、電子ビーム200の照射位置を調整する静電レンズとしての機能を有することができる。すなわち、主偏向器208は、電子ビーム200の照射位置合わせに用いられる静電レンズを兼ねた偏向電極を備えて構成される。
【0068】
したがって、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置100は、電子ビーム200を偏向するための偏向器として主偏向器208を用いるとともに、電子ビーム200の照射位置を調整する静電レンズとしても利用することができる。そのため、電子ビーム描画装置100では、正イオンの引き付け効果と、電子ビーム200の照射位置の最適化の両立を考慮して、偏向電極210−1〜210−8に印加される電圧VDFを決めることが好ましい。それにより、電子ビーム描画装置100では、電子ビーム200の照射位置を微調整するための静電レンズを、例えば、主偏向器208と試料216との間等に、別に設けることが不要となり、優れた照射位置合わせ機構を少ない部品数で実現することができる。
【0069】
また、電子ビーム描画装置100は、主偏向器208の偏向電極210−1〜210−8が静電レンズを兼ねたものであることから、別に静電レンズを設けた場合に比べて、静電レンズを構成する電極の面積を、例えば、10倍程度まで大きくすることができる。したがって、電子ビーム描画装置100の主偏向器208は、高効率なレンズ効果、および高効率な正イオンの引き付け効果を示すことができる。
【0070】
ここで、電子ビーム描画装置100は、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置の一例を示すものであり、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置は種々変形して実施することができる。
【0071】
例えば、図1に示すように、電子ビーム描画装置100は、描画室103の試料216に照射するように電子ビーム200を偏向する偏向器として、主偏向器208および副偏向器209を有する。そして、それらのうちの主偏向器208を構成する各偏向電極にDF電源ユニット134が接続する構造を有する。このとき、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置100では、主偏向器208および副偏向器209のうち、副偏向器209にDF電源ユニット134が接続する構造とすることも可能である。その場合、副偏向器209は、電子ビームを偏向するための偏向器として機能する一方、導入されたオゾンからの正イオンを引き付けることができる。その結果、オゾンガスから形成された正イオンが電子ビーム200の光路上に残留するのを抑えることができ、正イオンが電子ビームを変動させることを低減することができる。
【0072】
また、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置100では、DF電源ユニット134を複数備えることも可能である。その場合、主偏向器208および副偏向器209の両方に、少なくとも1つのDF電源ユニット134が接続する構造とすることができる。その場合、主偏向器208および副偏向器209はそれぞれ、電子ビームを偏向するための偏向器として機能する一方、導入されたオゾンからの正イオンを引き付けることができる。その結果、主偏向器208および副偏向器209は、オゾンガスから形成された正イオンが電子ビーム200の光路上に残留するのを抑えることができ、正イオンが電子ビームを変動させることを低減することができる。
【0073】
さらに、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置100では、描画室103の試料216に照射するように電子ビーム200を偏向する偏向器が1種のみ設けられた構成とすることも可能である。すなわち、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置100は、主偏向器208および副偏向器209のように、複数種の偏向器を備えず、1種のみの偏向器を有することができる。その場合も、その1種の偏向器にDF電源ユニット134が接続する構造とすることができる。その結果、その1種の偏向器は、電子ビームを偏向するための偏向器として機能する一方、導入されたオゾンからの正イオンを引き付けることができる。そして、オゾンガスから形成された正イオンが電子ビーム200の光路上に残留するのを抑えることができ、正イオンが電子ビームを変動させることを低減することができる。
【0074】
そして、例えば、図1に示すように、電子ビーム描画装置100は、DACアンプユニット133およびDF電源ユニット134のように、2種類の独立した電源ユニットがそれぞれ主偏向器208に接続する構造を有している。このとき、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置では、DACアンプユニット133とDF電源ユニット134の機能を兼ね備えた制御電源ユニットを用い、主偏向器208に接続する構造とすることも可能である。
【0075】
その場合、制御電源ユニットは、偏向制御回路120に接続するように構成される。そして、偏向制御回路120からは、制御電源ユニットに対して、電子ビームの偏向と、正イオンを引き付けるための電位の形成とが考慮された制御用のデジタル信号が出力される。制御電源ユニットでは、そのデジタル信号がアナログ信号に変換され、さらに増幅される。その後、この増幅された信号は、接続された主偏向器に出力される。これにより、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置の主偏向器は、電子ビームを偏向するための偏向器として機能する一方、導入されたオゾンからの正イオンを引き付けることができる。そして、オゾンガスから形成された正イオンが電子ビーム200の光路上に残留するのを抑えることができ、正イオンが電子ビームを変動させることを低減することができる。
【0076】
図6は、電子ビームによる描画の方法の説明図である。
【0077】
図6に示すように、試料216の上に描画されるパターン51は、短冊状のフレーム領域52に分割されている。電子ビーム200による描画は、図1でステージ105が一方向(例えば、X方向)に連続移動しながら、フレーム領域52毎に行われる。フレーム領域52は、さらに副偏向領域53に分割されており、電子ビーム200は、副偏向領域53内の必要な部分のみを描画する。尚、フレーム領域52は、主偏向器208の偏向幅で決まる短冊状の描画領域であり、副偏向領域53は、副偏向器209の偏向幅で決まる単位描画領域である。
【0078】
副偏向領域の基準位置の位置決めは、主偏向器208で行われ、副偏向領域53内での描画は、副偏向器209によって制御される。すなわち、主偏向器208によって、電子ビーム200が所定の副偏向領域53に位置決めされ、副偏向器209によって、副偏向領域53内での描画位置が決められる。さらに、成形偏向器205とビーム成形用の第1の成形アパーチャ203および第2の成形アパーチャ206とによって、電子ビーム200の形状と寸法が決められる。そして、ステージ105を一方向に連続移動させながら、副偏向領域53内を描画し、1つの副偏向領域53の描画が終了したら、次の副偏向領域53を描画する。フレーム領域52内の全ての副偏向領域53の描画が終了したら、ステージ105を連続移動させる方向と直交する方向(例えば、Y方向)にステップ移動させる。その後、同様の処理を繰り返して、フレーム領域52を順次描画して行く。
【0079】
副偏向領域は、副偏向器209によって、主偏向領域よりも高速に電子ビーム200が走査されて描画される領域であり、一般に最小描画単位となる。副偏向領域内を描画する際には、パターン図形に応じて準備された寸法と形状のショットが成形偏向器205により形成される。具体的には、電子銃201から出射された電子ビーム200が、第1の成形アパーチャ203で矩形状に成形された後、成形偏向器205で第2の成形アパーチャ206に投影されて、そのビーム形状と寸法を変化させる。その後、電子ビーム200は、上述の通り、副偏向器209と主偏向器208により偏向されて、ステージ105上に載置された試料216に照射される。
【0080】
このとき、電子ビーム200の光路上には、上述したオゾンガスの導入によるオゾンが存在する。オゾンは電子ビーム200の照射を受けて正イオンを発生させる。これら正イオンは、周囲に電界を形成してレンズ効果を発揮し、電子ビーム200を変動させる懸念がある。しかしながら、本発明の第1実施形態の電子ビーム描画装置100では、主偏向器208を構成する偏向電極に常に負の電位が与えられているので、その偏向電極が正イオンを引き付けることができる。その結果、オゾンガスから形成された正イオンが電子ビーム200の光路上に残留するのを抑えることができ、電子ビーム200の軌道がこれらの正イオンによる電界の影響を受けて変化するのを防ぐことができる。したがって、試料216上の所望の位置に電子ビーム200を照射することが可能となる。
【0081】
実施の形態2.
次に、本発明の第2実施形態の荷電粒子ビーム描画方法について説明するが、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限定するものではなく、イオンビーム等の他の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
【0082】
本発明の第2実施形態である電子ビーム描画方法は、図1の電子ビーム描画装置100を用いて、試料216上に所望のパターンを描画することができる。電子ビーム描画装置100は、上述したように、電子鏡筒102内に、電磁レンズである対物レンズ207の他、主偏向器208および副偏向器209等が配置されている。また、オゾン発生器161、真空ポンプ162、ピエゾバルブ163および圧力計164が、電子鏡筒102内にオゾンを導入するためのオゾン導入機構を構成している。
【0083】
そして、電子ビーム描画装置100の主偏向器208は、図4に示したDF電源ユニットによる電圧VDFの印加により、電子ビーム200の照射位置を調整して照射位置合わせを行う静電レンズとしての機能を有することができる。すなわち、主偏向器208は、電子ビーム200の照射位置合わせに用いられる静電レンズを兼ねた偏向電極を備えて構成される。
【0084】
したがって、電子ビーム描画装置100は、対物レンズ207と主偏向器208とを電子ビーム200の軸方向に配置して、電子ビーム200の照射位置合わせを少なくとも2段階で行うことができる。
【0085】
図7は、本発明の第2実施形態の電子ビーム描画方法を示すフローチャートである。
【0086】
本発明の第2実施形態の電子ビーム描画方法は、オゾンを装置内に導入しながら電子ビーム200の照射位置合わせを行うとともに、DF電源ユニット134から主偏向器208に印加されるVDFを調整して決める照射位置合わせ工程(S101〜S105)と、オゾンを導入しながら、固定値として決められたVDFを主偏向器208に印加して、電子ビーム描画を行う描画工程(S106)とを主な工程として含む。
【0087】
具体的には、図7において、本発明の第2実施形態の電子ビーム描画方法は、図1の電子ビーム描画装置100内にオゾンを導入するオゾン導入工程(S101)、照射位置合わせを行うために電子ビーム200を試料216の描画面に向けて出射するビーム照射工程(S102)、照射位置合わせのために照射位置測定をする照射位置測定工程(S103)、最適な照射位置を実現しながらDF電源ユニット134から主偏向器208の各偏向電極に印加される電圧VDFが十分に大きくなるような調整を行うVDF調整工程(S104)、DACアンプユニット133から主偏向器208に偏向電圧を印加し、電子ビーム200の照射位置にずれが生じないことを確認する照射位置確認工程(S105)、および、オゾンを導入しながら、決められたVDFを主偏向器208に印加し、試料216への電子ビーム描画を行う描画工程(S106)を主要な工程として実施する。以下、各工程についてより詳しく説明する。
【0088】
本発明の第2実施形態の電子ビーム描画方法では、先ず、オゾン導入工程(S101)において、電子ビーム描画装置100内に、オゾンを導入する。装置内へのオゾンの導入では、電子ビーム描画装置100の制御計算機110の制御によって、オゾン発生器161、真空ポンプ162、ピエゾバルブ163および圧力計164が駆動され、電子鏡筒102内にオゾンガスが導入される。そして、電子鏡筒102内の圧力が、電子ビーム200の形成のために好ましい範囲、例えば、10−4Pa〜10−5Paの範囲内となるように、オゾンガスの導入量が調整される。
【0089】
本発明の第2実施形態の電子ビーム描画方法において、オゾンの導入は、後述する描画工程(S106)まで継続して行われる。したがって、本発明の第2実施形態の電子ビーム描画方法は、オゾンの導入によってin-situ洗浄を可能として、電子ビーム描画における汚染物の影響を排除することができる。
【0090】
ビーム照射工程(S102)においては、装置内にオゾンを導入しながら、電子銃102からステージ105上の試料216に向けて電子ビーム200が出射される。そして、照射位置測定のために、試料216の描画面に電子ビーム200が照射される。
【0091】
照射位置測定工程(S103)においては、例えば、試料216の描画する面に別に準備された校正マークが用いられる。そして、電子ビーム200を偏向するか、または、ステージ105を移動させて、電子ビーム200が校正マーク上を走査するようにし、校正マークのビームプロファイルの取得が行われる。
【0092】
このとき、校正マークへの電子ビーム200の照射は、対物レンズ207を用いて大まかな照射位置の調節を行った後、DF電源ユニット134から主偏向器208の各偏向電極に印加される電圧VDFの調整により照射位置の微調整がなされて実施される。すなわち、電子ビーム200の照射位置合わせは、対物レンズ207を用いた第1段目の大まかな照射位置合わせと、静電レンズを兼ねた主偏向器208に負の直流電圧を印加して行う第2段目の微細な照射位置合わせとからなる2段階の照射位置合わせによって実施される。そして、得られたビームプロファイルの中で分解能が最も小さくなるビームプロファイルのときの、対物レンズ207の設定値と、主偏向器208でのVDFが求められる。
【0093】
DF調整工程(S104)においては、電子ビーム200の照射位置を維持して照射位置を合わせながら、主偏向器208における偏向電圧に対してVDFが十分に大きくなるように、対物レンズ207の照射位置調整機能と、VDFの印加された主偏向器の照射位置の微調整機能との間の関係が調整される。すなわち、電子ビーム200の照射位置を合わせながら、主偏向器208の偏向電極に印加される負の直流電圧がより大きな値となるように、対物レンズ207による第1段目の電子ビーム200の照射位置合わせと、静電レンズを兼ねた主偏向器208による第2段目の電子ビーム200の照射位置合わせとの間の調整を行い、負の直流電圧であるVDFの値を調整する。その結果、照射位置測定工程(S103)で得られたVDFが調整され、調整後の最適なVDFが決められる。
【0094】
本発明の第2実施形態の電子ビーム描画方法では、最適な負の直流電圧であるVDFが決められ、電子ビーム描画装置100において、主偏向器208を構成する偏向電極に常に負の電位を与えることができ、その偏向電極が正イオンを引き付けるようにすることができる。その結果、導入されたオゾンによって形成された正イオンが電子ビーム200の光路上に残留するのを抑えることができ、電子ビーム200の軌道がこれらの正イオンによる電界の影響を受けて変化するのを防ぐことができる。
【0095】
照射位置確認工程(S105)においては、調整された最適なVDFを固定値として用い、DACアンプユニット133から主偏向器208に偏向電圧を印加する。好ましくは、複数種の偏向電圧を主偏向器208に印加し、各偏向電圧の印加によって電子ビーム200の照射位置にずれが生じるか否かを確認する。偏向電圧の印加によって電子ビーム200の照射位置にずれが生じる場合、先の工程、例えば、VDF調整工程(S104)に戻ってVDFの再調整を行い、再調整後のVDFを用いて、上記と同様の偏向電圧の印加によって電子ビーム200の照射位置にずれが生じるか否かを再確認する。こうした工程は、偏向電圧の印加によって電子ビーム200の照射位置にずれが生じないことが確認されるまで繰り返される。その結果、本工程により、電子ビーム200の照射位置にずれが生じないことが確認され、本発明の第2実施形態の電子ビーム描画方法において、主偏向器208での最適なVDFが確定する。
【0096】
描画工程(S106)においては、以上の各工程によって、装置内へのオゾンガスの導入条件と主偏向器208に印加される調整後の最適なVDFが決められた後、オゾンを導入しながら、主偏向器208に調整後の最適なVDFが印加される。そして、電子ビーム200を用い、試料216で所望のパターンが描画される。
【0097】
描画のためには、設計者(ユーザ)の作成したCADデータが、OASISなどの階層化されたフォーマットの設計中間データに変換される。設計中間データには、レイヤ(層)毎に作成されて、試料216の上に形成される設計パターンデータが格納される。ここで、一般に、電子ビーム描画装置は、OASISデータを直接読み込めるようには構成されていない。すなわち、電子ビーム描画装置の製造メーカ毎に、独自のフォーマットデータが用いられている。このため、OASISデータは、レイヤ毎に各電子ビーム描画装置に固有のフォーマットデータに変換されてから装置に入力される。
【0098】
図1では、記憶装置144を通じて、電子ビーム描画装置100にフォーマットデータが入力される。
【0099】
設計パターンに含まれる図形は、長方形や三角形を基本図形としたものであるので、記憶装置144には、例えば、図形の基準位置における座標(x,y)、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報であって、各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納される。
【0100】
さらに、数十μm程度の範囲に存在する図形の集合を一般にクラスタまたはセルと称するが、これを用いてデータを階層化することが行われている。クラスタまたはセルには、各種図形を単独で配置したり、ある間隔で繰り返し配置したりする場合の配置座標や繰り返し記述も定義される。クラスタまたはセルデータは、さらにフレームまたはストライプと称される、幅が数百μmであって、長さが試料216のX方向またはY方向の全長に対応する100mm程度の短冊状領域に配置される。
【0101】
図形パターンの分割処理は、電子ビーム200のサイズにより規定される最大ショットサイズ単位で行われ、併せて、分割された各ショットの座標位置、サイズおよび照射時間が設定される。そして、描画する図形パターンの形状や大きさに応じてショットが成形されるように、描画データが作成される。描画データは、短冊状のフレーム(主偏向領域)単位で区切られ、さらにその中は副偏向領域に分割されている。つまり、チップ全体の描画データは、主偏向領域のサイズにしたがった複数の帯状のフレームデータと、フレーム内で主偏向領域よりも小さい複数の副偏向領域単位とからなるデータ階層構造になっている。
【0102】
図1において、制御計算機110によって記憶装置144から読み出された描画データは、そこで複数段のデータ処理を受ける。これによりショットデータが生成される。ショットデータは、偏向制御回路120内の偏向量演算部121へ送られる。
【0103】
偏向量演算部121は、制御計算機110から、ショットデータ、ステージ105の位置情報および試料216の高さ情報を送られる。そして、ブランキング偏向器212、成形偏向器205、副偏向器209および主偏向器208における各偏向量を演算する。得られた各偏向量は、偏向信号生成部124へ送られる。
【0104】
偏向信号生成部124は、ブランキング偏向器212、成形偏向器205、副偏向器209および主偏向器208の各偏向電極に印加すべき偏向信号を生成する。各偏向信号は、DACアンプユニット132,133の他、対応する各DACアンプユニットへ出力される。
【0105】
副偏向器209に接続するDACアンプユニット132および主偏向器208に接続するDACアンプユニット133を含む各DACアンプユニットは、偏向信号生成部124から出力されたデジタル信号の偏向信号をそれぞれアナログ信号に変換した後、これを増幅して偏向電圧を生成する。生成された偏向電圧は、それぞれ、対応する偏向器212、205、209、208へ印加される。例えば、主偏向器208においては、図3に示したように、偏向電圧が印加される。
【0106】
オゾンの導入された電子鏡筒102内で、電子銃201から出射された電子ビーム200は、照明レンズ202によって第1の成形アパーチャ203に照明される。これにより、電子ビーム200は、例えば矩形に成形される。続いて、電子ビーム200は、投影レンズ204によって第2の成形アパーチャ206に投影される。第2の成形アパーチャ206での投影位置は、成形偏向器205に印加される偏向電圧によって決められる。
【0107】
尚、ブランキングアパーチャ214とブランキング偏向器212は、試料216上での電子ビーム200の照射を制御する役割を果たす。
【0108】
第2の成形アパーチャ206を透過した電子ビーム200は、所望の形状と寸法に成形される。次いで、対物レンズ207で照射位置合わせがなされた後、主偏向器208と副偏向器209によって偏向される。すなわち、これらに印加される各偏向電圧に応じた位置に電子ビーム200が偏向される。主偏向器208は、電子ビーム200を所定の副偏向領域に位置決めする。一方、副偏向器209は、副偏向領域内での図形描画単位の位置決めを行う。
【0109】
このとき、主偏向器208と副偏向器209によって偏向された電子ビーム200は、DF電源ユニット134と接続する主偏向器208によって、試料216上での照射位置の微調整が実施される。すなわち、主偏向器208には、図4で説明したように、DF電源ユニット134(図4中図示されない)から、負の直流電圧である上述のVDFが印加されており、その結果、図5に示した電位が形成されている。したがって、主偏向器208は、偏向器としての機能とともに、静電レンズとしての機能も発揮されて静電レンズを兼ねており、電子ビーム200の照射位置を微調整して、対物レンズ207とともに照射位置合わせを行う。
【0110】
そしてまた、電子ビーム200の光路上には、上述したオゾンガスの導入によるオゾンが存在する。オゾンは電子ビーム200の照射を受けて正イオンを発生させる。これら正イオンは、周囲に電界を形成してレンズ効果を発揮し、電子ビーム200を変動させる懸念がある。
【0111】
しかしながら、電子ビーム描画装置100では、主偏向器208を構成する偏向電極に常に、DF電源ユニット134から負の電位が与えられている。そのため、主偏向器208は、上述した電子ビーム200の照射位置合わせを実施するとともに、偏向電極によって電子ビーム200の光路上に発生した正イオンを引き付けることができる。その結果、オゾンガスから形成された正イオンが電子ビーム200の光路上に残留するのを抑えることができ、電子ビーム200の軌道がこれらの正イオンによる電界の影響を受けて変化するのを防ぐことができる。
【0112】
したがって、本発明の第2実施形態の電子ビーム描画方法では、オゾンからの正イオンの影響が排除され、試料216上の所望とする位置に、最適な照射位置で、電子ビーム200を照射することができる。その結果、本発明の第2実施形態の電子ビーム描画方法は、使用する装置内へのオゾンの導入によってin-situ洗浄を可能として汚染物による影響を排除する一方、オゾン導入による影響の変動を低く抑え、高い安定性で高精度の電子ビーム描画を行うことができる。
【0113】
尚、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0114】
100 電子ビーム描画装置
102 電子鏡筒
103 描画室
105 ステージ
106 反射ミラー
110 制御計算機
120 偏向制御回路
121 偏向量演算部
124 偏向信号生成部
132,133 DACアンプユニット
134 DF電源ユニット
144 記憶装置
145 レーザ測長機
150 描画部
160 制御部
161 オゾン発生器
162 真空ポンプ
163 ピエゾバルブ
164 圧力計
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 第1の成形アパーチャ
204 投影レンズ
205 成形偏向器
206 第2の成形アパーチャ
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 ブランキング偏向器
214 ブランキングアパーチャ
216 試料
51 描画されるパターン
52 フレーム領域
53 副偏向領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7