特許第6263603号(P6263603)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6263603分離されたデバイス領域を形成するためのパターンをインプリントされた基板
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6263603
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】分離されたデバイス領域を形成するためのパターンをインプリントされた基板
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/10 20060101AFI20180104BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20180104BHJP
   H05B 33/12 20060101ALI20180104BHJP
   H05B 33/22 20060101ALI20180104BHJP
   H05B 33/28 20060101ALI20180104BHJP
   H05B 33/26 20060101ALI20180104BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20180104BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20180104BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
   H05B33/10
   H05B33/14 A
   H05B33/12 B
   H05B33/22 Z
   H05B33/28
   H05B33/26 Z
   H05B33/02
   H01L27/32
   G09F9/30 365
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-505449(P2016-505449)
(86)(22)【出願日】2013年3月29日
(65)【公表番号】特表2016-518001(P2016-518001A)
(43)【公表日】2016年6月20日
(86)【国際出願番号】US2013034610
(87)【国際公開番号】WO2014158187
(87)【国際公開日】20141002
【審査請求日】2016年3月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ブルグ, ジェームズ エー.
(72)【発明者】
【氏名】チャオ, リーホア
(72)【発明者】
【氏名】タウシッグ, カール エー.
【審査官】 岩井 好子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−034931(JP,A)
【文献】 特開2007−234652(JP,A)
【文献】 特開2001−068267(JP,A)
【文献】 特開2012−129229(JP,A)
【文献】 特開2012−204254(JP,A)
【文献】 特開平05−258859(JP,A)
【文献】 特開2005−251497(JP,A)
【文献】 特開平09−161969(JP,A)
【文献】 特開2000−277252(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0018241(US,A1)
【文献】 特開2008−107628(JP,A)
【文献】 特開平05−275172(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 33/10
G09F 9/30
H01L 27/32
H01L 51/50
H05B 33/02
H05B 33/12
H05B 33/22
H05B 33/26
H05B 33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスを作るための方法であって、
基板のパターン形成されていない区域をパターンでインプリントし、第一のレベルには複数の凹み領域が、第二のレベルには複数の隆起領域があるようにして、パターン形成された基板を形成することと、
前記パターン形成された基板の上に複数の切れ目が付いた導電性材料の第一の層を堆積し、複数の底部電極を形成することと、
前記複数の底部電極の上に、導電性材料の第二の層とともに、アクティブスタックの層を堆積し、前記複数の隆起領域によって互い分離された前記複数の凹み領域の上に複数のデバイスを形成すること
を含む方法。
【請求項2】
前記複数のデバイスを他の基板の上に結合させることを更に含み、前記複数のデバイスを結合させることは、導電性接着剤を用いて、前記他の基板の上に前記複数のデバイスを積層することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記導電性材料の第一の層を堆積させることは、
前記パターン形成された基板の主表面に対してある角度で前記導電性材料の第一の層を堆積させることと、
前記パターン形成された基板の上に前記導電性材料の第一の層を堆積させ、前記導電性材料の第一の層の少なくとも一部をエッチングし、前記複数の切れ目を形成すること
のうち少なくとも一方を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記導電性材料の第一の層を堆積させる前に、前記複数の凹み領域と前記複数の隆起領域の間に複数のアンダーカットをエッチングすることを更に含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記パターン形成された基板は、誘電体材料の第一の層と、前記誘電体材料の第一の層の上の誘電体材料の第二の層とを含み、前記誘電体材料の第一の層は、前記誘電体材料の第二の層のエッチング速度よりも速いエッチング速度を有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記基板が、複数の導電性ラインの上に配置され、前記複数の隆起領域が、前記複数の導電性ラインに対して垂直に伸びる誘電体材料の複数のラインを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記インプリントが、前記基板をロールツーロールインプリントして、前記パターン形成された基板を形成することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
基板のパターン形成されていない区域をインプリントすることによって作製されるパターン形成された基板であって、第一のレベルにおける複数の凹み領域と第二のレベルにおける複数の隆起領域を有するパターン形成された基板と、
複数の底部電極を形成する、複数の切れ目を伴う、前記複数の凹み領域と前記複数の隆起領域の上の導電性材料の第一の層と、
前記複数の底部電極の上のアクティブスタックの複数の領域であって、前記複数の隆起領域によって互いから分離されており、各領域が導電性材料の第二の層で形成される上部電極を含む領域と
を含む装置。
【請求項9】
前記複数の底部電極と前記アクティブスタックの複数の分離された領域が、複数の垂直な2端子デバイスを形成し、前記複数の垂直な2端子デバイスに結合される電子バックプレーンを更に含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記パターン形成された基板が、複数の導電性ラインの上に配置され、前記複数の隆起領域が、前記複数の導電性ラインに対して垂直に伸びる誘電体材料の複数のラインを含む、請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
前記基板が、誘電体材料の第一の層及び前記誘電体材料の第一の層の上の誘電体材料の第二の層、並びに前記第一の層の中の複数のアンダーカットを含む、請求項8から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記パターン形成された基板は、ポリエステル、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリカーボネート、シリコーン、及びそれらの組合せから選択されるポリマー、又はガラス、石英、サファイア、プラスチック、及びそれらの組合せから選択される材料を含む、請求項8から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記パターン形成された基板が、導電性材料の第三の層を含み、前記複数の隆起領域が、前記導電性材料の第三の層の上に配置される、請求項8から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
基板のパターン形成されていない区域をインプリントすることによって作製されるパターン形成された基板であって、2つ以上のレベルがあってパターン形成された基板の上に複数の切れ目が付いた形で導電性材料の第一の層が設けられて形成される複数の底部電極複数の底部電極上の導電性材料の第二の層を形成する上部電極がアクティブスタックの各領域に設けられてなる複数のアクティブスタックの領域とを有するパターン形成された基板上にある複数のダイオード
前記複数のダイオードに結合された電子バックプレーン備えるディスプレイと、
前記ディスプレイ上にデータを表示するためのディスプレイドライバと、
前記ディスプレイドライバにデータを供給するためのプロセッサと
を含むシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電子デバイスは、有機材料又は反応性材料の、複雑にパターン形成された複合的な膜スタックで製造されることがある。例えば、有機発光ダイオードディスプレイは、中でもフッ化カルシウム、フッ化バリウム、及びフッ化セシウムなどの、有機材料及び反応性材料の薄層から作られうる。電子デバイスを形成するために、通常、これらの複合的な膜スタックのアクティブデバイスが、回路の他の構成要素と位置合わせされなければならない。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスを製造するためのプロセスは、パターニング技術を伴うことがある。例えば、リソグラフィは、堆積され、パターン形成され、その後に除去される必要のあるフォトレジストパターンを用いるが、この種のリソグラフィは、デバイスの材料に損傷を与えうる。シャドーマスキングは、力学的に強固な膜の中に穴のパターンを有するマスクの穴を通して材料を堆積させること、及びその後にマスクを除去することを含みうる。しかし、この後者の方法は、通常、解像度が低く、マイクロ又はナノスケールへのスケーリングを困難にし、特にフレキシブル基板上で、大面積にわたっての位置合わせ能力が不十分であり、機械的接触により基板に損傷を与えうる。高解像度マスクもまた、作るのが高価であり、その非常に薄いマスクを取扱い再利用することが困難でありうる。更に、フォトレジストベースのリソグラフィとシャドーマスキングは、連続的処理が用いられるロールツーロール製造にとって適当でないことがある。
【0003】
他の製造プロセスが、ロールツーロール製造にとって適切かもしれないが、それでも、センシティブなデバイス材料のため問題に直面しうる。プロセスセンシティブな材料は、例えば、新しいタイプのディスプレイ、メモリ、又はセンサで用いられる有機材料又は反応性材料の薄膜を含みうる。プロセスセンシティブな材料の複合的なスタックを形成することは、高性能及び機械的接着のために注意深く制御された界面を必要とし、機械的接着は、スタックの全層の堆積中又は堆積後のいずれにおいてもパターニング又は積層による膜スタックの破壊を妨げうる。
【0004】
場合によっては、電子デバイスは、アクティブデバイスを回路の他の構成要素と位置合わせすることを必要としうる。特にフレキシブル基板上での製造にとって、位置合わせは、処理の結果生じうる寸法の変動のため、問題となりうる。これは、堅いキャリアが用いられえないロールツーロール製造にとって、より大きな問題になりうる。
【発明の概要】
【0005】
アクティブスタックの分離された領域を形成するためのパターンをインプリントした基板を伴う装置とシステムを作るための方法の実施形態が、本明細書に記載される。様々な実施形態が、代表的なパターニング工程への曝露に対してセンシティブな材料からデバイスを形成するために適当でありうる。更に、様々な実施形態において、アクティブスタックの分離された領域は、駆動回路への位置合わせを容易にし、又は位置合わせに対する必要性を全く回避しうる。様々な実施形態が、ロールツーロールインプリントを用いる、マイクロ又はナノスケールのデバイスのアレイの低コスト製造にとって適切でありうる。
【0006】
詳細な説明のセクションは、以下の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を含む例示的な装置を示す。
図2】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を含む例示的なシステムを示す。
図3】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図4】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図5】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図6】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図7】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図8】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図9】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図10】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図11】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図12】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図13】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図14】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図15】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を有する装置を形成するための方法の様々な段階を示す。
図16】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を含む他の例示的な装置を示す。
図17】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を含む装置を作るための例示的な方法のフロー図である。
図18】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を含む装置を作るための他の例示的な方法のフロー図である。
図19】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を含む装置を作るための他の例示的な方法のフロー図である。
図20】様々な実施形態による、分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を含む例示的なシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
さて、図1に目を向けると、基板102を含む例示的な装置100が示されており、これは、導電性材料の層103を含み得、且つ、第一のレベルにおける複数の凹み領域112と第二のレベルにおける複数の高くされた領域114のパターンをインプリントされた少なくとも一つの区域を含みうる。様々な実施形態において、複数の凹み領域112と高くされた領域114は、導電性材料の層103の上に形成されうる。装置100は、アクティブスタック106の分離された領域と、アクティブスタック106の該領域上の導電性材料の層108を含みうる。アクティブスタック106の分離された領域は、導電性材料の層110の上に形成されうる。アクティブスタック106の領域は、示されているように、凹み領域112又は凹み領域112と高くされた領域114の上に形成されうる。示されているように、凹み領域112上のアクティブスタック106の領域は、高くされた領域114によって、互いから物理的に分離され得、導電性材料の層103が、凹み領域112中のアクティブスタック106の領域と一斉に接し、共通の又は基礎の層を形成しうる。様々な実施形態において、高くされた領域上のアクティブスタック106の領域は、アクティブスタック106の分離された領域の製造の副産物として、非接続でありうる。
【0009】
導電性材料108、110の層を伴うアクティブスタック106の複数の分離された領域が、対応する複数の分離されたデバイス116を形成しうるように、導電性材料の層108、110が、電極を含みうる。様々な実施形態において、デバイス116は、例えば、クロスバーアーキテクチャの接合点に形成されるスイッチ又は導電性材料の層108、110が端子を形成する垂直配向の二端子デバイスなどのデバイスでありうる。垂直配向の二端子デバイスは、限定されないが、ダイオード、スイッチ、メモリスタ、及びキャパシタなどのデバイスを含みうる。様々な実施形態において、デバイス116は、トランジスタのアレイによってアドレス指定されうるデバイスであってもよい。幾つかの実施形態において、例えば、デバイス116は、OLEDディスプレイ又は固体照明用のアレイを形成するための有機発光ダイオード(OLED)であってもよい。幾つかの実施形態において、デバイス116は、メモリスタ又は例えば分子スイッチなどの不揮発性スイッチを含むストレージ又はメモリアレイであってもよい。幾つかの実施形態において、デバイス116は、例えば、イメージ、X線、又は放射線センサなどのセンサアレイを形成してもよい。
【0010】
アクティブスタック106は、デバイス116を形成するための一つ又は複数の層を含みうる。例えば、デバイスがOLEDを含む実施形態について、アクティブスタック106は、有機発光ダイオードスタックを含みうる。幾つかの実施形態において、有機発光ダイオードスタックは、少なくとも一つの発光性の層を含みうる。
【0011】
導電性材料の層103、108、110は、分離されたデバイス116についての、それぞれ、共通の/基礎の層及び上部電極及び底部電極を形成するのに適当な任意の導電性材料を含みうる。幾つかの実施形態において、導電性材料の層110は、金属酸化物(例えば、インジウムすず酸化物、等)、金属、グラファイト、及びそれらの組合せから選択される導電性材料を含みうる。幾つかの実施形態において、導電性材料の層108は、アルミニウム、銀、金、及びそれらの組合せから選択される導電性材料を含みうる。幾つかの実施形態において、導電性材料の層103は、金属酸化物(例えば、インジウムすず酸化物、等)、金属、グラファイト、アルミニウム、銀、金、及びそれらの組合せから選択される導電性材料を含みうる。
【0012】
凹み領域112及び高くされた領域116を有するパターン形成された基板102を用いてデバイス116を形成することによって、デバイス116は、デバイス116を分離させるためのウェット又はドライエッチング工程などの後処理なしに、互いから分離されるように、形成されうる。この自己分離のおかげで、様々な実施形態が、ロールツーロール製造のために、及び/又はマイクロ又はナノスケールのデバイスのアレイを作るために、特に適当でありうる。様々な実施形態において、デバイス116は、形成されるときに分離されるので、デバイス116は、位置合わせなしで、又は非自己分離デバイスと比較して最少の位置合わせで、駆動回路(例えば、電極を有する電子バックプレーンなど)へ積層されうる。
【0013】
図2は、装置200を含む例示的なシステム218を示し、これは、幾つかの実施形態において、パターン形成された基板202と複数の分離されたデバイス216を含む、図1を参照して本明細書で説明される装置100と同様な装置であってもよい。電子デバイス200は、他の基板に結合されるデバイス216を含みうる。様々な実施形態において、他の基板は、デバイス216を駆動するための複数の電極222を有する電子バックプレーン220を含みうる。様々な実施形態において、電子デバイス200は、ディスプレイであってもよい。ディスプレイは、リジッドディスプレイであってもよいし、フレキシブルディスプレイであってもよい。ディスプレイの例は、限定されないが、発光ダイオードディスプレイ、有機発光ダイオードディスプレイ、アクティブマトリクス有機発光ダイオードディスプレイ、パッシブマトリクス有機発光ダイオードディスプレイなどを含みうる。
【0014】
様々な実施形態において、デバイス216は、接着剤224を用いて電子バックプレーン220に積層されうる。接着剤224は、高電流がZ方向に一方から他方へ(例えば、デバイス216と電子バックプレーン220の間を)流れることを許すが、接着剤224を横切る電流の流れを実質的に妨げ、デバイス216の電気的分離を維持する異方性導体226が埋め込まれた接着剤を含みうる。例示的な接着剤は、限定されないが、SunRay Scientific LLC、Mount Laurel、New Jersey、USAから入手可能なZTACH(登録商標)、又は3M(登録商標),St.Paul、Minnesota、USAから入手可能な異方性導電膜(ACF)接着膜を含みうる。幾つかの実施形態において、接着剤224は、電子バックプレーン220とともにパターン形成又はプリントされた導電性接着剤を含みうる。
【0015】
分離されたデバイスを有するパターン形成された基板を含む装置、又はそのような装置を含むシステムを形成するための方法の様々な工程が、本方法の様々な段階での装置の断面側面図によって、図3図15に示される。論じられた及び/又は示された様々な工程は、複数の離散的な工程として概して参照され、様々な実施形態を理解するのに役立ちうるということに、留意されたい。記載の順序は、明示されない限り、これらの工程が順序に依存することを意味すると解釈されるべきでない。更に、幾つかの実施形態は、記載されうるよりも多くの工程を含んでもよいし、少ない工程を含んでもよい。
【0016】
次に、図3に目を向けると、パターン形成された基板上に分離されたデバイスを有する装置を形成するための方法が、導電性材料の層303を有する出発材料328から開始又は続行しうる。導電性材料303が、他の基板上にあってもよく、この基板は、出発材料328と同じ材料でもよいし、異なる材料でもよい。図4図5に示されるように、出発材料328が、高くされた領域314及び凹み領域312を有する基板302を形成し、導電性材料の層303が凹み領域312で露出されるように、パターン形成されうる。本明細書に記載される様々な実施形態について、基板302は、幾つかのフレキシブル及び硬質材料のうちの任意の材料で形成されうる。幾つかの実施形態において、基板302は、誘電体材料を含みうる。幾つかの実施形態において、基板302は、限定されないが、ポリエステル、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリカーボネート、シリコーン、他の有機又は無機ポリマー、及びそれらの組合せなどのフレキシブル材料を含みうる。フレキシブル基板のための出発材料328が、押出成形機の中で処理され、基板のシート又はロールを形成しうる。幾つかの実施形態において、基板302は、限定されないが、ガラス、石英、サファイア、硬質プラスチック、及びそれらの組合せなどの硬質材料を含みうる。
【0017】
基板302は、急勾配の壁を作る任意のプロセスを用いて、パターン形成されうる。様々な実施形態において、基板302は、インプリントリソグラフィ又はスタンピングを用いて、パターン形成されうる。他の実施形態において、基板302は、例えば、レーザエッチング、フォトリソグラフィ、ウェット又はドライエッチングなどの別のタイプのエッチング工程を用いて、パターン形成されうる。
【0018】
基板302が、物理的に分離されたデバイス領域が形成されうるような仕方で基板を細分化するパターンでパターン形成されうる。様々な実施形態において、そのようなパターンは、図4図5で基板302について示されるように二つのレベルを含んでよく、又は図6に示されるように基板602について、より多くのレベルを含んでもよい。
【0019】
図7に示されるように、導電性材料の層310が、基板302上に形成されうる。本明細書に述べられているように、導電性材料の層310が、製造されるべきデバイスの底部電極を形成してもよく、これは、導電性材料の層303によって一つ又は複数の他のデバイスと接してもよい。様々な実施形態において、導電性材料の層310は、金属酸化物(例えば、インジウムすず酸化物、等)、金属、グラファイト、及びそれらの組合せから選択される導電性材料を含みうる。導電性材料の層310は、真空堆積、化学気相堆積、又は幾つかの他の堆積工程のうちの任意のものを用いて、形成されうる。
【0020】
分離されたデバイスを形成するために、導電性材料の層310の中に複数の切れ目が形成される必要があり得、それにより導電性材料の層310の分離された領域が形成される。図8に示されるように、導電性材料の層310の中の切れ目は、基板302の高くされた領域314の側壁330のうちの少なくとも一つに形成されうる。様々な実施形態において、導電性材料の層310の中の切れ目は、側壁330のうちの少なくとも一つから導電性材料310を除去するためにエッチングすることによって形成されうる。
【0021】
その後、アクティブスタックが、切れ目のある導電性材料の層310を有する基板302の上に堆積又は被覆され、図1に示された装置100と同様な装置を形成しうる。様々な実施形態において、導電性材料の層108を伴うアクティブスタックが、スピンコーティング、ブレードコーティング、蒸着、又は他の工程によって形成されうる。様々な実施形態において、導電性材料の層108を伴うアクティブスタック106が、分離されたデバイス116を形成するために、予備形成されて、導電性材料の層110の上に同時に堆積されてもよいし、又は順番に堆積されてもよい。
【0022】
図9図11は、分離されたデバイスを形成するための切れ目のある導電性材料の層910を形成するための他の例を示す。図9に示されるように、導電性材料の層910が、基板902の主表面に対してある角度で導電性材料の層910を堆積することによって、形成されうる。図10に示されるように、基板902が、導電性材料の層903を含み得、高くされた領域914及び凹み領域912を有するパターンでインプリントされうる。また図10に示されるように、ある角度で導電性材料の層910を堆積することは、高くされた領域914の側壁930の幾つかが、陰になり、導電性材料の層910で被覆されないという結果をもたらしうる。様々な実施形態において、凹み領域912と凹み領域912の間の陰になる側壁930は、本明細書に記載されるように、分離されたデバイスが形成されうるように、導電性材料の層910の中に切れ目が形成されることを保証しうる。図11に示されるように、その後、アクティブスタック906と導電性材料の他の層908が、導電性材料の切れ目のある層910を有する基板902の上に堆積又は被覆されうる。様々な実施形態において、導電性材料の他の層908を伴うアクティブスタック906が、スピンコーティング、ブレードコーティング、蒸着、又は他の工程によって形成されうる。様々な実施形態において、導電性材料の層908を伴うアクティブスタック906が、分離されたデバイス916を含む装置900を形成するために、予備形成されて、導電性材料の層910の上に同時に堆積されてもよいし、又は順番に堆積されてもよい。
【0023】
図12図15は、分離されたデバイス1216を伴う装置1200を形成するための切れ目のある導電性材料の層1210を形成する、さらに別の例を示す。図12に示されるように、基板1202は、導電性材料の層1203並びに誘電体材料の第一の層1232及び誘電体材料の第一の層1232の上の誘電体材料の第二の層1234を有する二層パターンを含みうる。図13に示されるように、複数のアンダーカット1236が、誘電体材料の第一の層1232の中に形成されうる。様々な実施形態において、アンダーカット1236は、エッチ工程によって形成され得、これらの実施形態のうちの少なくとも幾つかにおいて、誘電体材料の第一の層1232は、誘電体材料の第二の層1234のエッチング速度よりも速いエッチング速度を有する材料で形成されうる。
【0024】
図14に示されるように、アンダーカット1236を形成した後に、導電性材料の層1210が、基板1202の上に形成されうる。示されるように、アンダーカット1236により、導電性材料の層の中に切れ目が生じ、その結果、図15に示されるように、アクティブ層1206と導電性材料の他の層1208が、基板1202の上に形成されるときに、分離されたデバイス1216が形成される。
【0025】
本明細書に述べられているように、様々な実施形態による装置が、クロスバーアーキテクチャの接合点に形成されるスイッチを含みうる。図16は、クロスバーアーキテクチャを含む例示的装置1600を示す。示されているように、基板1602は、凹み領域1638の複数のライン及び高くされた領域1640の複数のラインを含みうる。導電性材料の層が、示されているように、凹み領域1638の中に形成され、複数の分離された導電性のライン1642を形成しうる。装置1600は、複数の導電性のライン1642に対して垂直に伸びる、基板1602上の誘電体材料の複数のプリントされたライン1644を更に含みうる。様々な実施形態において、誘電体材料のライン1644は、インプリントリソグラフィ工程又は他のパターニング工程を用いて、インプリントされうる。例えば、幾つかの実施形態において、誘電体材料のブランケット層が、基板を覆って形成され、その後、図16に示される構造体を形成するようにパターン形成されうる。アクティブスタック1608と導電性材料の層1610が、その後、基板1602の上に堆積又は被覆され、導電性のライン1642とアクティブスタック1606の交点にデバイスが形成される装置を形成しうる。
【0026】
様々な実施形態による、分離されたデバイス領域を有するパターン形成された基板を含む装置を作るための様々な方法を記載するフロー図が、図17図19に示される。フロー図は、特定の順番で様々な工程を示すけれども、これらの図面は、本開示をいかなる特定の順番に限定することも意図しない。加えて、図面は、あらゆる実施形態について全ての工程が必要とされることを意味することを意図していない。
【0027】
さて図17に目を向けると、方法1700のための処理が、ブロック1705において、基板のある一つの区域にパターンをインプリントすることから開始又は続行しうる。様々な例において、基板は、第一のレベルにおける複数の凹み領域と第二のレベルにおける複数の高くされた領域を有するパターンでインプリントされうる。様々な例において、インプリントは、パターンを形成するための基板のロールツーロールインプリントを含みうる。様々な実施形態において、基板は、共通の又は基礎の層を提供するための導電性材料の層を含みうる。導電性材料の層は、パターンの凹み領域によって露出されうる。
【0028】
方法1700は、続いて、ブロック1710において、パターン形成された基板上に、複数の切れ目を伴う導電性材料の第一の層を堆積し、複数の底部電極を形成しうる。様々な例において、この導電性材料の層は、金属酸化物(例えば、インジウムすず酸化物、等)、金属、グラファイト、及びそれらの組合せから選択される導電性材料を含みうる。この導電性材料の層は、真空堆積、化学気相堆積、又は幾つかの他の堆積工程のうちの任意のものを用いて、形成されうる。
【0029】
方法1700は、続いて、ブロック1715において、アクティブスタックの層を、導電性材料の第二の層とともに、複数の底部電極の上に堆積させうる。様々な例において、底部電極及び導電性材料の第二の層を有するアクティブスタックは、少なくとも部分的に、対応する複数の分離されたデバイスを形成しうる。これらの例のうちの様々な例において、導電性材料の第二の層は、デバイスのための上部電極を形成しうる。導電性材料の第二の層は、アルミニウム、銀、金、及びそれらの組合せから選択される導電性材料を含みうる。導電性材料の第二の層は、真空堆積、化学気相堆積、又は幾つかの他の堆積工程のうちの任意のものを用いて、形成されうる。
【0030】
図18は、他の例示的な方法1800を説明する。方法1800は、ブロック1805において、基板のある一つの区域をパターンでインプリントすることから開始又は続行しうる。様々な例において、基板が、第一のレベルにおける複数の凹み領域と第二のレベルにおける複数の高くされた領域を有するパターンでインプリントされうる。様々な例において、インプリントは、パターンを形成するための基板のロールツーロールインプリントを含みうる。様々な実施形態において、基板は、共通の又は基礎の層を提供するための導電性材料の層を含みうる。導電性材料の層は、パターンの凹み領域によって露出されうる。
【0031】
方法1800は、続いて、ブロック1810において、パターン形成された基板上に導電性材料の第一の層を堆積しうる。様々な例において、導電性材料の層は、金属酸化物(例えば、インジウムすず酸化物、等)、金属、グラファイト、及びそれらの組合せから選択される導電性材料を含みうる。導電性材料の層は、真空堆積、化学気相堆積、又は幾つかの他の堆積工程のうちの任意のものを用いて、形成されうる。
【0032】
方法1800は、続いて、ブロック1815において、導電性材料の層の少なくとも一部をエッチングして、複数の切れ目を形成しうる。様々な例において、複数の切れ目は、導電性材料の層の複数の分離された導電性領域を形成する。
【0033】
幾つかの実施形態において、ブロック1810における工程は、パターン形成された基板の表面の少なくともいくらかが導電性材料の層で被覆されないように、パターン形成された基板の主表面に対してある角度で導電性材料の層を堆積することを含みうる。様々な例において、パターン形成された基板の被覆されていない区域は、導電性材料の層の複数の分離された導電性領域を形成するための複数の切れ目を形成しうる。これらの実施形態のうちの様々な実施形態において、ブロック1815における工程は、省略されうる。
【0034】
方法1800は、続いて、ブロック1820において、複数の分離された導電性領域上に、導電性材料の第二の層とともに、アクティブスタックの層を堆積し、複数の分離されたデバイスを形成しうる。様々な例において、アクティブスタックの層が、複数の分離された導電性領域上に堆積され、複数の高くされた領域によって互いから分離された、パターン形成された基板の複数の凹み領域上にアクティブスタックの複数の領域を形成しうる。導電性材料の第二の層は、アルミニウム、銀、金、及びそれらの組合せから選択された導電性材料を含みうる。導電性材料の第二の層は、真空堆積、化学気相堆積、又は幾つかの他の堆積工程のうちの任意のものを用いて、形成されうる。
【0035】
方法1800は、続いて、ブロック1825において、複数の分離されたデバイスを他の基板に結合しうる。様々な実施形態において、他の基板は、分離されたデバイスを駆動するための複数の電極を有する電子バックプレーンを含みうる。様々な例において、複数の分離されたデバイスは、導電性接着剤を用いて、他の基板に積層されうる。接着剤は、高電流がZ方向に一方から他方へ(例えば、分離されたデバイスと他の基板の間を)流れることを許すが、接着剤を横切る電流の流れを実質的に妨げ、デバイスの電気的分離を維持する異方性導体が埋め込まれた接着剤を含みうる。
【0036】
図19は、他の例示的な方法1900を説明する。方法1900は、ブロック1905において、基板のある一つの区域をパターンでインプリントすることから開始又は続行しうる。様々な例において、基板は、第一のレベルにおける複数の凹み領域と第二のレベルにおける複数の高くされた領域を有するパターンでインプリントされうる。様々な例において、インプリントは、パターンを形成するための基板のロールツーロールインプリントを含みうる。様々な実施形態において、基板は、共通の又は基礎の層を提供するための導電性材料の層を含みうる。導電性材料の層は、パターンの凹み領域によって露出されうる。
【0037】
方法1900は、続いて、ブロック1910において、複数の凹み領域と複数の高くされた領域の間で複数のアンダーカットをエッチングしうる。様々な例において、パターン形成された基板は、誘電体材料の第一の層と、誘電体材料の第一の層の上の誘電体材料の第二の層を含み、誘電体材料の第一の層は、アンダーカットがエッチング工程の間に形成されうるように、誘電体材料の第二の層のエッチング速度よりも速いエッチング速度を有する。
【0038】
方法1900は、続いて、ブロック1915において、パターン形成された基板上に導電性材料の第一の層を堆積しうる。様々な例において、導電性材料の第一の層は、アンダーカット区域の中への導電性材料の堆積を有効に妨げるオーバーハングを有する構造の少なくともおかげで、複数のアンダーカットの上に堆積されず、これにより、導電性材料の第一の層に切れ目を形成し、複数の分離された導電性領域をもたらしうる。様々な例において、導電性材料の層は、金属酸化物(例えば、インジウムすず酸化物、等)、金属、グラファイト、及びそれらの組合せから選択される導電性材料を含みうる。導電性材料の層は、真空堆積、化学気相堆積、又は幾つかの他の堆積工程のうちの任意のものを用いて、形成されうる。
【0039】
方法1900は、続いて、ブロック1920において、アクティブスタックの層を、導電性材料の第二の層とともに、複数の底部電極の上に堆積させうる。様々な例において、アクティブスタックの層が、複数の分離された導電性領域上に堆積され、複数の高くされた領域によって互いから分離された、パターン形成された基板の複数の凹み領域上にアクティブスタックの複数の領域を形成しうる。様々な例において、導電層の第二の層を有する、複数の分離された導電性領域上のアクティブスタックの複数の分離された領域は、対応する複数の分離されたデバイスを、少なくとも部分的に、形成しうる。これらの例のうちの様々な例において、導電性材料の第二の層は、デバイスのための上部電極を形成しうる。導電性材料の第二の層は、アルミニウム、銀、金、及びそれらの組合せから選択された導電性材料を含みうる。導電性材料の第二の層は、真空堆積、化学気相堆積、又は幾つかの他の堆積工程のうちの任意のものを用いて、形成されうる。
【0040】
方法1900は、続いて、ブロック1925において、複数の分離されたデバイスを他の基板に結合しうる。様々な実施形態において、他の基板は、分離されたデバイスを駆動するための複数の電極を有する電子バックプレーンを含みうる。様々な例において、複数の分離されたデバイスは、導電性接着剤を用いて、他の基板に積層されうる。接着剤は、高電流がZ方向に一方から他方へ(例えば、分離されたデバイスと他の基板の間を)流れることを許すが、接着剤を横切る電流の流れを実質的に妨げ、デバイスの電気的分離を維持する異方性導体が埋め込まれた接着剤を含みうる。
【0041】
本明細書に記載される様々な装置は、スタンドアローンのデバイスであってもよいし、図20に示されるシステム2000などの様々なタイプのシステムの中に組み入れられてもよい。様々な実施形態において、システム2000は、限定されないが、デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、ネットブックコンピュータ、コンバーチブルコンピュータ、ディスプレイデバイス、サーバ、セットトップボックス、デジタルレコーダ、ゲームコンソール、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話、デジタルメディアプレーヤ、テレビ、又はデジタルカメラなどのシステムでありうる。
【0042】
システム2000は、本明細書に記載された様々な実施形態(例えば、図1の装置100、図11の装置900、図15の装置1200、図16の装置1600、等)による、分離されたデバイスを形成するパターンでインプリントされた基板を有する装置2046を有するディスプレイ2044を含みうる。様々な実施形態において、装置2046は、2つ以上のレベル、複数の底部電極を形成する、複数の切れ目を伴う、パターン形成された基板上の導電性材料の第一の層、及び複数の底部電極上の導電性材料の第二の層で形成される上部電極を各領域が含むアクティブスタックの複数の領域を含む基板上の複数のダイオードを含みうる。装置2046は、複数のダイオードに結合された電子バックプレーンを含みうる。
【0043】
ディスプレイ2044は、リジッド又はフレキシブルディスプレイを含みうる。様々な実施形態において、ディスプレイ2044は、発光ダイオードディスプレイ、有機発光ダイオードディスプレイ、アクティブマトリクス有機発光ダイオードディスプレイ、パッシブマトリクス有機発光ダイオードディスプレイ、又は他のタイプのディスプレイでありうる。
【0044】
システム2000は、ディスプレイドライバ2048及びバス2052によってディスプレイ2044に動作可能に連結された一つ又は複数のプロセッサ2050を含みうる。様々な実施形態において、プロセッサ(複数可)2050は、システム2000のストレージシステムにアクセスし、プロセッサ(複数可)2050に、バス2052を通してデータを取得し、そのデータをディスプレイ2044上のレンダリングのためのディスプレイドライバ2048に供給するように命令するように構成されたコードを取得しうる。示されていないけれども、幾つかの実施形態において、システム2000は、メモリ、I/Oデバイス、ユーザコントロール、メモリ及びI/Oコントローラ、通信インターフェイス、等を含みうる。
【0045】
例示的な実施形態の様々な態様が、仕事の内容を他の当業者に伝えるために当業者によって通常用いられる用語を用いて、本明細書に記載される。記載された態様のうちの幾つかのみを有する代替的な実施形態が、実施されうるということが、当業者に明らかであろう。説明の目的のために、特定の数、材料、及び構成が、例示的な実施形態の完全な理解を提供するために、述べられている。この特定の詳細を伴わない代替的な実施形態が実施されうるということが、当業者には明らかであろう。他の例において、例示的な実施形態を不明瞭にしないように、良く知られた特徴が、省略又は単純化される。
【0046】
「一例において」、「様々な例において」、「幾つかの例において」、「様々な実施形態において」、及び「幾つかの実施形態において」という言い回しが、繰り返し用いられる。これらの言い回しは、概して、同じ実施形態を指してはいないが、指している場合もある。「含む(comprising)」、「有する(having)」、及び「含む(including)」という用語は、文脈上そうでないと認められない限り、同義である。「A及び/又はB」という言い回しは、(A)、(B)、又は(A及びB)を意味する。「A/B」という言い回しは、「A及び/又はB」という言い回しと同様に、(A)、(B)、又は(A及びB)を意味する。「A、B、及びCのうちの少なくとも一つ」という言い回しは、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、又は(A、B及びC)を意味する。「(A)B」という言い回しは、(B)又は(A及びB)を意味し、すなわち、Aは任意選択である。
【0047】
幾つかの実施形態が、本明細書に説明され記載されてきたけれども、同じ目的を達成するように意図される様々な種類の代替的及び/又は同等な実施形態又は実施態様が、本開示の範囲から逸脱することなく、示され記載された実施形態の代わりに代替されうるということが、当業者によって認められるであろう。実施形態は様々な方法で実施されうるということを、当業者は容易に認めるであろう。本出願は、本明細書に論じられた実施形態の任意の修正又は変形を含むことが意図されており、従って、実施形態は、特許請求の範囲及びその同等物のみによって制限されるということが、明白に意図される。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
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図10
図11
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図13
図14
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