(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記一般式(1)で示される構造単位を有するアクリル重合体(A)が、β−カルボキシアルキル(メタ)アクリレートを含有する単量体混合物を重合して得られるものである請求項1に記載の熱伝導性粘着シート。
前記無機充填剤(B)が、前記無機充填剤(b1)として金属水酸化物と、ケイ酸塩及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる1種以上の無機充填剤(b2)とを含有するものである請求項1または2に記載の熱伝導性粘着シート。
前記無機充填剤(B)が、金属水酸化物として水酸化アルミニウムと、ケイ酸塩としてタルク(含水珪酸マグネシウム)とを含有するものである請求項3に記載の熱伝導性粘着シート。
前記無機充填剤(b1)が非板状または非鱗片状の形状を有するものであり、かつ、前記無機充填剤(b2)が板状または鱗片状の形状を有するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱伝導性粘着シート。
前記無機充填剤(b1)がアスペクト比1〜2でかつ平均粒子径5μm〜40μmのものであり、前記無機充填剤(b2)がアスペクト比20〜500でかつ平均粒子径3μm〜25μmのものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱伝導性粘着シート。
前記無機充填剤(B)に対する前記無機充填剤(b2)の質量割合〔前記無機充填剤(b2)/前記無機充填剤(B)〕が0.05〜0.5の範囲であり、前記無機充填剤(B)が前記アクリル重合体(A)に対して50体積%〜65体積%含まれる請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱伝導性粘着シート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の熱伝導性粘着シートは、下記一般式(1)で示される構造単位を有するアクリル重合体(A)と、金属、金属水酸化物及び金属酸化物からなる群より選ばれる1種以上の無機充填剤(b1)、ならびに、ケイ酸塩及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる1種以上の無機充填剤(b2)を含む無機充填剤(B)とを含有する粘着剤層(C)を有することを特徴とする。
【0017】
(式(1)中、R
1は水素原子またはメチル基であり、R
2はアルキレン基であり、R
3はカルボキシル基またはジカルボン酸残基であり、nは1または2である。)
【0018】
前記熱伝導性粘着シートとしては、前記粘着剤層(C)のみからなる、いわゆる基材レスの熱伝導性粘着シート、基材の片面または両面に粘着剤層(C)を有する熱伝導性粘着シートが挙げられる。
【0019】
前記基材レスの熱伝導性粘着シートは、例えば予め剥離ライナーの表面にロールコーターやダイコーター等を用い、下記一般式(1)で示される構造単位を有するアクリル重合体(A)と、金属、金属水酸化物及び金属酸化物からなる群より選ばれる1種以上の無機充填剤(b1)、ならびに、ケイ酸塩及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる1種以上の無機充填剤(b2)を含む無機充填剤(B)とを含有する粘着剤(C−1)を塗布、乾燥した後、前記離型ライナーを除去することによって製造することができる。
【0020】
また、基材を有する熱伝導性粘着シートは、例えば各種基材の片面または両面に、ロールコーターやダイコーター等を用い、前記粘着剤(C−1)を塗布、乾燥した後、前記離型ライナーを除去することによって製造することができる。
【0021】
また、前記基材を有する熱伝導性粘着シートは、離型ライナーの表面に前記粘着剤(C−1)を塗布し乾燥することによって粘着剤層(C)を形成し、かかる粘着剤層(C)を、各種基材の片面または両面に転写し、前記離型ライナーを除去することによって製造することもできる。
【0022】
また、前記熱伝導性粘着シートとしては、Underwriters Laboratories Inc.社の規格において、UL94V−2またはVTM−2以上の難燃性を有するとされるものを使用することができ、UL94V−0またはVTM−0以上の難燃性を有するとされるものを使用することが好ましい。
【0023】
また、前記熱伝導性粘着シートとしては、5N/20mm幅以上の接着強度を有するものであることが好ましい。
【0024】
[粘着剤層(C)]
前記熱伝導性粘着シートを構成する粘着剤層(C)は、下記一般式(1)で示される構造単位を有するアクリル重合体(A)と、金属、金属水酸化物及び金属酸化物からなる群より選ばれる1種以上の無機充填剤(b1)、ならびに、ケイ酸塩及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる1種以上の無機充填剤(b2)を含む無機充填剤(B)とを含有する粘着剤(C−1)を用いることによって形成することができる。
【0025】
前記アクリル重合体(A)としては、下記一般式(1)で示される構造を有するものを使用する。かかるアクリル重合体(A)を使用することによって、前記無機充填剤(B)を前記粘着剤層(C)に高充填させた場合であっても、優れた接着力を維持することができる。
【0027】
(式(1)中、R
1は水素原子またはメチル基であり、R
2はアルキレン基であり、R
3はカルボキシル基またはジカルボン酸残基であり、nは1または2である。)
前記アクリル重合体(A)としては、(メタ)アクリル単量体等のビニル単量体を重合して得られるものを使用することができる。
【0028】
前記式(1)中のR
1は、水素原子またはメチル基のいずれでもよい。R
2は、炭素原子数2〜18のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数2〜5のアルキレン基であることがより好ましい。また、上記式(1)のR
3はカルボキシル基であることが好ましい。
【0029】
前記式(1)中のジカルボン酸残基は、ジカルボン酸の一方のカルボキシ基が反応した際に残存する1つのカルボキシル基を有する原子団を表し、例えば、HOOC−R−COOHで表されるジカルボン酸を用いた場合に形成されるジカルボン酸残基は、−OOC−R−COOHである。
【0030】
前記アクリル重合体(A)は、(メタ)アクリル単量体を重合させることによって製造することができる。
【0031】
前記(メタ)アクリル単量体としては、例えば前記一般式(1)で示される構造をアクリル重合体(A)に導入することを目的として、下記一般式(2)で示される構造を有する(メタ)アクリル単量体を使用することが好ましい。
【0033】
(式(2)中、R
1は水素原子またはメチル基であり、R
2はアルキレン基であり、R
3はカルボキシル基またはジカルボン酸残基であり、nは1または2である。)
【0034】
前記式(2)中のジカルボン酸残基は、ジカルボン酸の一方のカルボキシ基が反応した際に残存する1つのカルボキシル基を有する原子団を表し、例えば、HOOC−R−COOHで表されるジカルボン酸を用いた場合に形成されるジカルボン酸残基は、−OOC−R−COOHである。
【0035】
前記ジカルボン酸としては、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を使用することができる。
【0036】
前記式(2)で表される(メタ)アクリル単量体としては、具体的にはR
2が炭素原子数2〜18のアルキレン基であるものを使用することが好ましく、炭素原子数2〜5のアルキレン基であるものを使用することがより好ましい。また、上記式(2)で表される(メタ)アクリル単量体としては、R
3がカルボキシル基であるものを使用することが好ましい。
【0037】
前記式(2)で表される(メタ)アクリル単量体としては、より具体的には、β−カルボキシアルキル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド(EO)変性コハク酸(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド(PO)変性コハク酸(メタ)アクリレート等を使用することが好ましく、β−カルボキシエチルアクリレートを使用することが、優れた熱伝導性と接着力とを備えた熱伝導性粘着シートを得るうえで好ましい。
【0038】
前記式(2)で表される(メタ)アクリル単量体は、前記アクリル重合体(A)の製造に使用する単量体の合計質量に対して、0.5質量%〜10質量%の範囲で使用することが好ましく、1質量%〜5質量%の範囲で使用することが、優れた熱伝導性と接着力とを備えた熱伝導性粘着シートを得るうえで好ましい。
【0039】
前記アクリル重合体(A)の製造に使用可能な単量体としては、前記一般式(2)で示される(メタ)アクリル単量体の他に、必要に応じてその他の単量体を使用することができる。
【0040】
前記その他の(メタ)アクリル単量体としては、例えばアルキル基の炭素原子数が1個〜12個である(メタ)アクリレートを主成分として使用することができる。
【0041】
アルキル基の炭素原子数が1個〜12個である(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等を1種または2種以上組み合わせ使用することができる。なかでも、アルキル基の炭素原子数が1個〜12個である(メタ)アクリレートとしては、アルキル基の炭素原子数が4個〜12個である(メタ)アクリレートを使用することが好ましく、アルキル基の炭素原子数が4個〜9個である直鎖または分岐構造を有する(メタ)アクリレートを使用することがより好ましく、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートを単独または組み合わせ使用することが、例えば発熱部材に貼付した場合であっても熱の影響による剥がれを引き起こしにくく、優れた粘着強度を備えた熱伝導性粘着シートを得るうえで好ましい。
【0042】
前記アルキル基の炭素原子数が1個〜12個である(メタ)アクリレートは、前記アクリル重合体(A)の製造に使用する単量体の合計質量に対して60質量%以上であることが好ましく、80質量%〜99質量%の範囲で使用することがより好ましく、90質量%〜98.5質量%の範囲で使用することがさらに好ましい。
【0043】
前記その他の(メタ)アクリル単量体としては、熱の影響による剥がれを引き起こしにくく、優れた接着力を備えた熱伝導性粘着シートを得るうえで高極性(メタ)アクリル単量体を使用することが好ましい。
【0044】
前記高極性(メタ)アクリル単量体としては、前記式(2)で示される単量体以外のカルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体、水酸基を有する(メタ)アクリル単量体、アミド基を有する(メタ)アクリル単量体等を1種または2種以上組み合わせ使用することができる。
【0045】
前記カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体としては、前記一般式(2)出示されるもののほかに、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸2量体、クロトン酸、エチレンオキサイド変性琥珀酸アクリレート等を使用することができる。
【0046】
前記高極性(メタ)アクリル単量体に使用可能な前記水酸基を有する(メタ)アクリル単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等を使用できる。
【0047】
アミド基を有する(メタ)アクリル単量体としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等を使用することができる。
【0048】
前記その他の単量体としては、前記したもののほかに酢酸ビニル、エチレンオキサイド変性琥珀酸アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等のスルホン酸基含有モノマー、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の末端アルコキシ変性(メタ)アクリレート等を使用することができる。
【0049】
前記アクリル重合体(A)は、前記単量体を、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法など公知の方法で重合させることによって製造することができる。なかでも溶液重合法を採用することが、アクリル重合体(A)の生産効率を向上するうえで好ましい。
【0050】
前記溶液重合法としては、例えば前記(メタ)アクリル単量体と重合開始剤と、有機溶剤とを、好ましくは40℃〜90℃の温度下で混合、攪拌し、ラジカル重合させる方法が挙げられる。
【0051】
前記重合開始剤としては、例えば過酸化ベンゾイルや過酸化ラウリロイルなどの過酸化物、アゾビスイソブチルニトリルなどのアゾ系の熱重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンジルケタール系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキシド系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系の光重合開始剤等を使用することができる。
【0052】
前記方法で得たアクリル重合体(A)は、例えば溶液重合法で製造した場合であれば、有機溶剤に溶解または分散した状態であってもよい。
【0053】
前記方法で得たアクリル重合体(A)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィのポリスチレン換算による重量平均分子量は、30万〜80万であることが好ましく、40万〜70万であることが、高温下であっても優れた接着力を維持でき、前記無機充填材(B)を粘着剤層(C)中に良好に分散でき、粘着剤を塗工する際の塗工作業性等を向上できるため好ましい。
【0054】
(架橋剤)
前記粘着剤層(C)は、架橋剤を使用することによって架橋構造が形成されたものであることが、凝集力をより一層向上させ、優れた接着力を備えた熱伝導性粘着シートを得るうえで好ましい。前記架橋構造の形成された粘着剤層を形成する際には、粘着剤(C−1)として、前記アクリル重合体(A)等とともに、架橋剤を組み合わせ含有するものを使用することが好ましい。
【0055】
前記架橋剤としては、例えばイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤等を、前記重合体が有する官能基に応じて適宜選択し使用することができ、エポキシ系架橋剤塑使用することがより好ましい。
【0056】
前記エポキシ系架橋剤としては、テトラッドC(三菱ガス化学株式会社製)、テトラッドX(三菱ガス化学株式会社製)等を使用することができる。
【0057】
前記架橋剤は、金属基材の表面に塗工する前に、前記アクリル重合体(A)またはその有機溶剤溶液と混合し、粘着剤(C−1)として使用することが好ましい。
【0058】
前記架橋剤は、前記重合体として例えば前記アクリル重合体(A)を使用する場合であれば、粘着剤層(C)のゲル分率が25質量%〜60質量%となる範囲で使用することが好ましく、30質量%〜50質量%となる範囲で使用することが、アクリル重合体(A)と前記金属水酸化物等の無機充填剤(b1)との界面剥離を引き起こしにくく、優れた接着力を発現することができるためより好ましい。
【0059】
本発明の熱伝導性粘着シートを構成する無機充填剤(B)としては、金属、金属水酸化物及び金属酸化物からなる群より選ばれる1種以上の無機充填剤(b1)と、ケイ酸塩及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる1種以上の無機充填剤(b2)とを組み合わせ使用する。前記無機充填剤(b1)及び(b2)を組み合わせ使用することによって、優れた熱伝導性と接着力とを両立した熱伝導性粘着シートを得ることができる。
【0060】
前記無機充填剤(b1)としては、金属、金属水酸化物及び金属酸化物からなる群より選ばれる1種以上を使用する。
【0061】
前記金属としては、例えばアルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム、カルシウム、バリウム、スズ、ニッケル、チタン、銅、銀、金等を使用することができる。
【0062】
前記金属水酸化物としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等を使用することができる。
【0063】
前記金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムを使用することが、より一層優れた熱伝導性と難燃性とを付与できるため好ましい。特に水酸化アルミニウムは、250℃程度から熱分解反応が起こり、熱伝導性粘着シートが著しく溶融する前に難燃効果を発揮できるため好ましい。
【0064】
また、前記金属酸化物としては、例えば酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化鉄等を使用することができる。
【0065】
前記無機充填剤(b1)の形状は、規則的な形状又は不規則な形状のいずれであってもよいが、非板状または非鱗片状の形状を有するものを使用することが好ましい。なお、前記非板状または非鱗片状の形状とは、アスペクト比が1〜10程度のものを指す。
【0066】
前記無機充填剤(b1)としては、アスペクト比1〜2であるものを使用することが好ましい。また、前記無機充填剤(b1)としては、平均粒子径5μm〜40μmであるものを使用することが好ましい。なお、前記平均粒子径は、マイクロトラック粒度分布測定装置9320HRA(日機装株式会社製)を用いて測定した値を指す。
【0067】
前記無機充填剤(b1)としては、より一層優れた熱伝導性と難燃性とを備えた熱伝導性粘着シートを得るうえで、前記アクリル重合体(A)の全体積に対して30体積%〜80体積%の範囲で使用することが好ましく、40体積%〜70体積%の範囲で使用することがより好ましく、45体積%〜65体積%の範囲で使用することがより好ましく、50体積%〜60体積%の範囲で使用することがさらに好ましい。
【0068】
また、前記無機充填剤(b2)としては、ケイ酸塩及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる1種以上を使用する。前記無機充填剤(b2)を前記無機充填剤(b1)と組み合わせ使用することによって、より一層優れた熱伝性を付与することができる。
【0069】
前記ケイ酸塩としては、例えばタルク、マイカを使用することができる。また、窒化ホウ素としては、化学式BNで表されるものを使用することができる。
【0070】
前記無機充填剤(b2)としては、優れた難燃性を付与するうえで、タルク、マイカを使用することが好ましい。
【0071】
前記無機充填剤(b2)としては、規則的な形状または不規則な形状を有するものを使用できるが、板状または鱗片状の形状を有するものを使用することが好ましい。なお、前記板状または鱗片状の形状は、そのアスペクト比が11以上であることを指す。
【0072】
また、前記無機充填剤(b2)としては、アスペクト比20〜500のものを使用することが好ましい。また、前記無機充填剤(b2)としては、平均粒子径3μm〜25μmのものを使用することが好ましい。
【0073】
前記無機充填剤(b2)としては、より一層優れた熱伝導性と難燃性とを備えた熱伝導性粘着シートを得るうえで、前記アクリル重合体(A)100質量部に対して2.5体積%以上使用することが好ましく、4体積%〜30体積%の範囲で使用することがより好ましく、5体積%〜15体積%の範囲で使用することがさらに好ましい。
【0074】
前記無機充填剤(B)に対する前記無機充填剤(b2)の体積割合〔前記無機充填剤(b2)/前記無機充填剤(B)〕は、0.05〜0.5の範囲であることが、より一層優れた熱伝導性を発現するうえで好ましい。
【0075】
また、前記無機充填剤(B)は、前記アクリル重合体(A)の全体積に対して、合計50体積%以上含まれることが好ましく、50体積%〜100体積%含まれることがより好ましく、50体積%〜65体積%含まれることがさらに好ましい。
【0076】
(添加剤)
前記粘着剤層(C)の形成に使用可能な粘着剤(C−1)としては、前記アクリル重合体(A)、無機充填剤(B)、及び、必要に応じて架橋剤等の他に、必要に応じて各種添加剤を含有するものを使用することができる。
【0077】
前記添加剤としては、例えば、本発明の熱伝導性粘着シートの接着力をより一層向上させることを目的として、粘着付与樹脂を使用することができる。
【0078】
前記粘着付与樹脂としては、例えばロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族(C5系)や芳香族(C9系)等の石油樹脂、スチレン系樹脂フェノール系樹脂、キシレン系樹脂、メタクリル系樹脂等を使用することができる。
【0079】
前記粘着付与樹脂を使用する場合には、引火点が高い粘着付与樹脂を使用することが好ましく、引火点が200度以上の樹脂を使用することが特に好ましい。引火点が200度以上の粘着付与樹脂を使用すると、難燃性フィラーが燃焼時に熱分解して生じる難燃効果を特に効率的に発揮しやすくなる。
【0080】
粘着付与樹脂の添加量としては、アクリル重合体(A)100質量部に対し20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることが、良好な粘着付与効果や初期接着性を得られやすいためより好ましい。特に高い難燃性、例えばUL94V−0やVTM−0等の高い難燃性を要求される用途については、粘着付与樹脂を使用しないことが好ましい。
【0081】
前記粘着剤層(C)の形成に使用する粘着剤(C−1)としては、前記したもののほかに、必要に応じて、接着性低下防止剤、可塑剤、軟化剤、金属不活性剤、酸化防止剤、顔料、染料等の添加剤を含有するものを使用することができる。
【0082】
前記粘着剤層(C)の形成に使用可能な粘着剤(C−1)は、前記アクリル重合体(A)またはそれと溶媒との混合物、前記無機充填剤(B)、必要に応じて粘着付与樹脂等の添加剤を混合することによって製造することができる。その際、必要に応じてディゾルバー、バタフライミキサー、BDM2軸ミキサー、プラネタリーミキサー、ヘンシェルミキサー等を使用することができ、ディゾルバー、バタフライミキサーを使用することが好ましい。なお、架橋剤は、粘着剤を基材等に塗布する前に、前記混合物と混合し使用することが好ましい。
【0083】
前記粘着剤(C−1)を製造する際に使用可能な溶媒としては、例えばトルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、ヘキサン、アセトン、シクロヘキサノン、3−ペンタノン、アセトニトリル等の各種有機溶剤、水等を使用することができる。
【0084】
前記方法で得た粘着剤(C−1)の固形分は、10質量%〜70質量%の範囲であることが好ましく、30質量%〜65質量%の範囲であることがより好ましく、40質量%〜55質量%の範囲であることがさらに好ましい。
【0085】
本発明の熱伝導性粘着シートとしては、前記したとおり、いわゆる基材レスの熱伝導性粘着シート、基材の片面または両面に粘着剤層(C)を有する熱伝導性粘着シートを使用することができる。
【0086】
前記基材としては、例えば樹脂フィルム基材、不織布、金属箔等を使用することができる。なかでも、前記基材としては、樹脂フィルム基材を使用することが、取扱性に優れるため好ましい。
【0087】
前記樹脂フィルム基材としては、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファンフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、アクリル樹脂フィルム等を使用することができる。また、前記樹脂フィルム基材としては、前記したものの片面または両面に他の樹脂層(例えば、ポリイミド樹脂層)等が積層されたものを使用することができる。
【0088】
前記基材の厚さは5μm〜40μmであることが好ましく、10μm〜35μmであることが、優れた熱伝導性及び難燃性を維持し、かつ、良好な貼り作業性を備えた熱伝導性粘着シートを得ることができる。
【0089】
(熱伝導性粘着シートの製造方法)
本発明の熱伝導性粘着シートは、例えば剥離ライナーの表面に前記粘着剤(C−1)を、ロールコーターやダイコーター等を用いて塗布し、その塗布層を50℃〜120℃程度の環境下で乾燥し溶媒を除去することによって粘着剤層(C)を形成し、次に前記粘着剤層(C)を、必要に応じて基材の一方または両方の面に貼合させた後、必要に応じて、前記粘着剤層(C)が前記所定のゲル分率となるよう15℃〜50℃程度の温度で48時間〜168時間程度養生することによって製造することができる。
【0090】
前記剥離ライナーとしては、例えばクラフト紙、グラシン紙、上質紙等の紙;ポリエチレン、ポリプロピレン(OPP、CPP)、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルム;前記紙と樹脂フィルムとを積層したラミネート紙、前記紙にクレーやポリビニルアルコールなどで目止め処理を施したものの片面もしくは両面に、シリコーン系樹脂等の剥離処理を施したもの等を用いることができる。
【0091】
前記粘着剤層(C)の厚さは、30μm〜150μmの範囲であることが好ましく、40μm〜120μmの範囲であることがより好ましく、50μm〜110μmの範囲であることが特に好ましい。
【0092】
前記方法で得られた本発明の熱伝導性粘着シートは、その総厚が50μm〜300μmであることが好ましく、100μm〜250μmであることがより好ましい。
【0093】
前記方法で得られた本発明の熱伝導性粘着シートは、各種部材の固定に使用することができる。なかでも、本発明の熱伝導性粘着シートは、熱伝導性に優れることから、例えば各種電子機器に設けられる発熱部材と、他の部材との貼り合せに使用することができる。
【0094】
本発明の熱伝導性粘着シートは、液晶画像表示装置のバックライト等に使用されるLED光源を備えたLED基板の固定に好適に使用することができる。具体的な使用態様の例としては、以下の例が挙げられる。液晶画像表示装置のバックライトに使用されるLED光源ユニットとして、3〜20mm幅の細長いアルミ製などの板の上にLEDチップが多数実装されたLED基板を使用し、LED基板を画面の端の一辺または二辺に設置し、導光板と拡散板でLEDの光を画面全体に導き発光させる。LED基板はバックライト背面筐体にL字アングルで固定される。前述のLED基板とL字アングルの固定に本発明の粘着シートを使用することができる。LEDが発光することにより発生した熱は、粘着シートを介してL字アングル及び液晶バックライト背面筐体に放熱される。
【0095】
従来はLED光源ユニットの固定には主にビスが使用されていたが、LED光源ユニットを本発明の粘着シートで固定する場合、前述の貼り作業性に加え、ビス固定に比べ、放熱性、LED光源ユニットの設計面においても優れている。ビス固定の場合、一定間隔でLED光源ユニット上にビス穴を開け、ビスでL字アングルに固定する。ビスでLED光源ユニットを固定した場合はLEDの熱は主にビスを通じバックライト筐体に放熱される。従ってビス固定の場合は熱の経路が部分的になる。本発明の熱伝導性粘着シートを用いてLED光源ユニットを固定することで、LED光源ユニット全体から熱伝導性粘着シートを通じで放熱することができるため、従来よりも効率的に放熱することができる。また、ビス固定の場合、LED光源ユニット上にビス穴を開けるため、LEDチップを実質的に実装できない部分が生じ、等間隔にLEDチップを実装できない場合がある。本発明の粘着シートでLED基板を固定することで、LEDチップをLED基板上に等間隔で実装することが可能となる。
【実施例】
【0096】
以下に実施例及び比較例について具体的に説明をする。
【0097】
調製例1[粘着剤(C1−1)の調製]
冷却管、撹拌機、温度計、滴下漏斗を備え、窒素置換した反応容器に、2−エチルヘキシルアクリレート96.4質量部と、β−カルボキシエチルアクリレート2.4質量部と、アクリル酸1.2質量部とを、酢酸エチル98質量部に溶解し、75℃で8時間反応させた後、その内容物を冷却し200メッシュ金網にて濾過することによって、不揮発分50質量%、粘度8000mPa・s、重量平均分子量50万であるアクリル重合体溶液(c1)を得た。
【0098】
プラネタリーミキサーの容器に、BW−153(日本軽金属株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径17μm)250質量部、及び、LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒子径10μm)32質量部を供給し、混合物を得た。
【0099】
次に、前記混合物と、前記アクリル重合体溶液(c1)とを、無機充填剤の合計の体積が前記アクリル重合体(固形分)の体積に対して53体積%となるように混合し、それを30分間撹拌し、酢酸エチルを用いてその固形分を70質量%に調整することによって、粘度4000mPa・sの熱伝導難燃性粘着剤組成物(c1−1)を得た。
【0100】
前記熱伝導難燃性粘着剤組成物(c1−1)にテトラッドC(三菱ガス化学株式会社製、エポキシ系架橋剤)を2質量%含む酢酸エチル溶液を、前記熱伝導難燃性粘着剤組成物(c1−1)に含まれるアクリル重合体100質量部に対して、2.1質量部配合し、ディゾルバー攪拌機で30分間攪拌することによって、粘着剤(C1−1)を得た。
【0101】
調製例2[粘着剤(C1−2)の調製]
前記LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒径10μm)の代わりに、PKP−80(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒子径20μm)を使用すること以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−2)を得た。
【0102】
調製例3[粘着剤(C1−3)の調製]
前記LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒径10μm)32質量部の代わりに、PCTP30(サンゴバン株式会社製、窒化ホウ素、平均粒子径25μm)25質量部を使用すること以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−3)を得た。
【0103】
調製例4[粘着剤(C1−4)の調製]
前記LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒径10μm)32質量部の代わりに、SP-3(電気化学工業株式会社製、窒化ホウ素、平均粒子径5μm)25質量部を使用すること以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−4)を得た。
【0104】
調製例5[粘着剤(C1−5)の調製]
前記BW−153(日本軽金属株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径17μm)の代わりに、DAM−45(電気化学工業株式会社製、酸化アルミニウム、平均粒子径20μm)を使用すること以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−5)を得た。
【0105】
調製例6[粘着剤(C1−6)の調製]
前記BW−153(日本軽金属株式会社製、前記水酸化アルミニウム、平均粒子径17μm)の使用量を250質量部から265質量部に変更し、及び、LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒子径10μm)の使用量を32質量部から16質量部に変更したこと以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−6)を得た。
【0106】
調製例7[粘着剤(C1−7)の調製]
前記BW−153(日本軽金属株式会社製、前記水酸化アルミニウム、平均粒子径17μm)の使用量を250質量部から139質量部に変更し、及び、LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒子径10μm)の使用量を32質量部から161質量部に変更したこと以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−7)を得た。
【0107】
調製例8[粘着剤(C1−8)の調製]
前記BW−153(日本軽金属株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径17μm)の代わりに、H32I(昭和電工株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径8μm)を使用すること以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−8)を得た。
【0108】
調製例9[粘着剤(C1−9)の調製]
前記BW−153(日本軽金属株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径17μm)の代わりに、H24I(昭和電工株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径38μm)を使用すること以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−9)を得た。
【0109】
調製例10[粘着剤(C1−10)の調製]
LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒子径10μm)及びBW−153(日本軽金属株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径17μm)を含有する前記混合物と、前記アクリル重合体溶液(c1)とを、無機充填剤の合計の体積が前記アクリル重合体(固形分)の体積に対して50体積%となる割合で混合したこと以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−10)を得た。
【0110】
調製例11[粘着剤(C1−11)の調製]
LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒子径10μm)及びBW−153(日本軽金属株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径17μm)を含有する前記混合物と、前記アクリル重合体溶液(c1)とを、無機充填剤の合計の体積が前記アクリル重合体(固形分)の体積に対して60体積%となる割合で混合したこと以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−11)を得た。
【0111】
調製例12[粘着剤(C1−12)の調製]
前記LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒径10μm)32質量部の代わりに、SGP−7(電気化学工業株式会社製、窒化ホウ素、平均粒子径2μm)25質量部を使用すること以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−12)を得た。
【0112】
調製例13[粘着剤(C1−13)の調製]
前記BW−153(日本軽金属株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径17μm)の代わりに、BE033(日本軽金属株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径3μm)を使用すること以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−13)を得た。
【0113】
調製例14[粘着剤(C1−14)の調製]
前記BW−153(日本軽金属株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径17μm)の代わりに、BW−53(日本軽金属株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径50μm)を使用すること以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1−14)を得た。
【0114】
比較調製例1[粘着剤(C1’−1)の調製]
前記LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒径10μm)を使用せず、かつ、BW−153(日本軽金属株式会社製、水酸化アルミニウム、平均粒子径17μm)の使用量を250質量部から278質量部に変更すること以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1’−1)を得た。
【0115】
比較調製例2[粘着剤(C1’−2)の調製]
前記LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒径10μm)を使用せず、かつ、DAM−45(電気化学工業株式会社製、酸化アルミニウム、平均粒子径20μm)の使用量を250質量部から458質量部に変更すること以外は、調製例5と同様の方法で粘着剤(C1’−2)を得た。
【0116】
比較調製例3[粘着剤(C1’−3)の調製]
前記LMP−100(富士タルク工業株式会社製、タルク、平均粒径10μm)の代わりに、LS−21(日本軽金属株式会社製、扁平アルミナ(扁平酸化アルミニウム)、平均粒子径5μm)を49質量部使用すること以外は、調製例1と同様の方法で粘着剤(C1’−3)を得た。
【0117】
比較調製例4[粘着剤(C1’−4)の調製]
冷却管、撹拌機、温度計、滴下漏斗を備え、窒素置換した反応容器に、2−エチルヘキシルアクリレート97.7質量部と、アクリル酸2.3質量部とを、酢酸エチル98質量部に溶解し、75℃で8時間反応させた後、その内容物を冷却し200メッシュ金網にて濾過することによって、不揮発分50質量%、粘度8000mPa・s、重量平均分子量50万であるアクリル重合体溶液(c1’)を得た。
【0118】
前記アクリル重合体溶液(c1)の代わりに、前記アクリル重合体溶液(c1’)を使用すること以外は、調整例1と同様の方法で粘着剤(C1’−4)を得た。
【0119】
(実施例1)
前記粘着剤(C1−1)を剥離ライナーの表面にロールコーターを用いて塗布し、80℃に調整したドライヤーを用い3分間乾燥させることによって、離型ライナーの表面に厚さ85μmの粘着剤層が形成された積層体を、2枚用意した。
【0120】
次に、前記1枚の積層体の粘着剤層を、厚さ30μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に貼り合わせた。次に、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの他方の面に、前記したもう1枚の積層体の粘着剤層を貼付した。次に、前記貼付物を40℃環境下で72時間養生することによって、熱伝導性粘着シート(X−1)を作製した。
【0121】
(実施例2)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−2)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−2)を作製した。
【0122】
(実施例3)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−3)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−3)を作製した。
【0123】
(実施例4)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−4)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−4)を作製した。
【0124】
(実施例5)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−5)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−5)を作製した。
【0125】
(実施例6)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−6)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−6)を作製した。
【0126】
(実施例7)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−7)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−7)を作製した。
【0127】
(実施例8)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−8)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−8)を作製した。
【0128】
(実施例9)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−9)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−9)を作製した。
【0129】
(実施例10)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−10)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−10)を作製した。
【0130】
(実施例11)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−11)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−11)を作製した。
【0131】
(実施例12)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−12)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−12)を作製した。
【0132】
(実施例13)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−13)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−13)を作製した。
【0133】
(実施例14)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1−14)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X−14)を作製した。
【0134】
(比較例1)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1’−1)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X’−1)を作製した。
【0135】
(比較例2)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1’−2)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X’−2)を作製した。
【0136】
(比較例3)
粘着剤(C1−1)の代わりに、粘着剤(C1’−3)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X’−3)を作製した。
【0137】
(比較例4)
粘着剤(C1−1)の代わりに粘着剤(C1’−4)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で熱伝導性粘着シート(X’−4)を作製した。
【0138】
[熱伝導性の評価方法]
上記実施例及び比較例で得た熱伝導性粘着テープを、総厚さが500μmになるまで貼り合せることによって積層体を得た。その際、粘着テープの間に空気が含まれないようにした。
【0139】
前記積層体の最外面に、厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼合し、それを5cm×15cmの大きさに切断したものを試験片とした。
【0140】
前記試験片の熱伝導率を、京都電子工業株式会社製の熱伝導率測定機QTM−500と、薄膜法測定用ソフトQTM−5Wを使用し測定した。
【0141】
前記熱伝導率が0.9W/m・K以上であるものを熱伝導性に優れるものとした。
【0142】
[接着力の評価方法(90°ピール接着力)]
23℃及び50%RHの雰囲気下、上記実施例及び比較例で得た熱伝導性粘着シートの一方の面に、厚さ50μmのアルミ箔を貼合し20mm幅に切断した。次に、その他方の粘着剤面にアルミニウム板を積層し、その表面に、2kgのローラーを置き1往復させることでそれらを貼合した。
【0143】
次に、それを1時間静置した後、株式会社エー・アンド・デイ製 テンシロン万能試験機RTG−1210を用い90°方向へ300mm/分の速度で引き剥がした際の接着力を測定した。
【0144】
【表1】
【0145】
【表2】
【0146】
【表3】