特許第6268518号(P6268518)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6268518
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】粘着シート及びスピーカー
(51)【国際特許分類】
   C09J 7/21 20180101AFI20180122BHJP
   C09J 133/00 20060101ALI20180122BHJP
   C09J 11/00 20060101ALI20180122BHJP
   C09J 133/06 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
   C09J7/04
   C09J133/00
   C09J11/00
   C09J133/06
【請求項の数】9
【全頁数】52
(21)【出願番号】特願2013-247749(P2013-247749)
(22)【出願日】2013年11月29日
(65)【公開番号】特開2015-105319(P2015-105319A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2016年9月20日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】DIC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124970
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 通洋
(72)【発明者】
【氏名】加藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】森野 彰規
【審査官】 松原 宜史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−331921(JP,A)
【文献】 特開2009−263593(JP,A)
【文献】 特開2002−095361(JP,A)
【文献】 特開2008−239872(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/031421(WO,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第02196513(EP,A1)
【文献】 特開2008−297485(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00−201/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
不織布基材(A)の片面または両面に粘着剤層(B)を有する粘着シートであって、前記不織布基材(A)が、前記不織布基材(A)1mあたり着色剤を0.3g/m〜13g/m含有するものであり、前記粘着剤層(B)が、顔料又は染料を0質量%〜0.1質量%含有するエマルジョン型アクリル系粘着剤又は溶剤型アクリル系粘着剤を用いて形成される粘着剤層であり、前記粘着剤層(B)の全光線透過率が70%〜100%であることを特徴とする粘着シート。
【請求項2】
前記着色剤が顔料を含むものである請求項に記載の粘着シート。
【請求項3】
前記顔料がカーボンブラックである請求項1又は2に記載の粘着シート。
【請求項4】
総厚さが200μm以下である請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着シート。
【請求項5】
前記粘着剤層(B)がエマルジョン型アクリル粘着剤(b)を用いて形成されるものである請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着シート。
【請求項6】
前記粘着剤層(B)が、炭素原子数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートと、カルボキシル基を有するビニル単量体と、窒素原子を有するビニル単量体とを含有する単量体成分を重合して得られるアクリル系共重合体、及び、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂を含有するエマルジョン型アクリル粘着剤を用いて形成される粘着剤層である請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着シート。
【請求項7】
化粧部材の固定に使用する請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着シート。
【請求項8】
パンチングシートの固定に使用する請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着シート。
【請求項9】
パンチングシートを、請求項に記載の粘着シートを用いて筐体に固定して得られるスピーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な化粧部材や電子部品の固定に使用可能な粘着シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種電子機器の製造場面では、部品を固定する際に粘着シートが使用されている。前記粘着シートとしては、固定する部品の性質等に応じて複数種の粘着シートが使い分けられている。例えば液晶表示装置等に設けられるバックライトの固定や、モバイル端末に設けられるカメラ部品を固定する際に使用される粘着シートとしては、その電子機器の見栄えを低下させることがなく、また、外からの光の侵入に起因した映像の鮮明性の低下や、撮影した写真等の鮮明性の低下や、電子機器の誤作動等を防止するうえで、高いレベルの遮光性の粘着シートが使用される場合が多い。
【0003】
また、粘着シートは、各種製品の意匠性を向上することを目的として設けられる化粧部材の固定にも使用される場合が多い。例えばテレビ、ラジオ、パーソナルコンピュータ及び各種モバイル端末に設けられるスピーカーとしては、貫通孔を有するパンチングシートがその筐体に粘着シートで固定されているものが多い。前記用途に使用する粘着シートとしては、製品の外観上、粘着シートが視認されることに起因した意匠性の低下を防止することを目的として、遮光性の粘着シートが使用されることが多い。
【0004】
前記遮光性の粘着シートとしては、例えば、アクリル系ポリマー100重量部に対して黒色顔料2重量部を加えた黒色アクリル系粘着剤と不織布基材を用いた両面粘着シートが知られている(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
しかし、前記粘着シートは、より一層高いレベルの遮光性を付与することを目的として、例えば粘着剤層に多量のカーボンブラックを含有する場合が多く、かかる粘着剤層を備えた粘着シートは、遮光性には優れるものの、被着体の平面部はもとより、曲面部等に対する接着力、せん断方向の保持力、90度方向の定荷重保持力の低下を引き起こす場合があった。
【0006】
一方、前記粘着シートを構成する粘着剤層の形成には、従来、有機溶剤型粘着剤が多用されていたが、近年、環境対応型製品への要請が高まるなかで、前記有機溶剤型粘着剤の代わりにエマルジョン型粘着剤を用いて形成された粘着剤層を備えた粘着シートの提供が求められている。
【0007】
しかし、前記遮光性に優れた粘着シートを構成する粘着剤層の形成にエマルジョン型粘着剤を使用した場合、溶剤型粘着剤を使用した場合と比較して、カーボンブラック等の着色剤の影響によって凝集力の著しい低下を引き起こす場合があり、その結果、被着体の平面部及び曲面部等に対する接着力や、せん断方向の保持力、90度方向の定荷重保持力の著しい低下を引き起こす場合があった。
【0008】
前記エマルジョン型粘着剤を用いて形成された粘着剤層を有する遮光性の粘着シートとしては、例えばエマルジョン型アクリル系重合体を主成分とし、着色剤を含む粘着剤組成物をシート状に成形して得られる遮光性粘着剤層を有する遮光性粘着シートであって、該粘着剤層の全光線透過率が1%以下である遮光性粘着シートが知られている(例えば特許文献2参照。)。
【0009】
しかし、前記遮光性粘着シートは、着色剤の影響によって、とりわけ被着体の曲面部に対する接着力の著しい低下を引き起こす場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−263593号公報
【特許文献2】特開2007−154078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、最終製品に良好な意匠性を付与可能なレベルの遮光性を備え、かつ、被着体の平面部や曲面部に対して優れた接着力と、せん断方向の保持力と、90度方向の定荷重保持力とを備えた粘着シートを提供することである。
【0012】
また、本発明が解決しようとする第二の課題は、とりわけエマルジョン型アクリル粘着剤を用いた場合であっても、良好な遮光性を備え、かつ、被着体の平面部や曲面部に対して優れた接着力、せん断方向の保持力と、90度方向の定荷重保持力とを備えた粘着シートを提供することである。
【0013】
また、本発明が解決しようとする第三の課題は、とりわけスピーカー等を構成するパンチングシート等の化粧部材の固定に使用した場合に、スピーカー等に優れた意匠性を付与可能なレベルの遮光性を備え、かつ、被着体の平面部や曲面部に対して優れた接着力、せん断方向の保持力、90度方向の定荷重保持力を備えた粘着シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者等は、特定量の着色剤を含有する不織布基材を使用することによって、良好な遮光性と、優れた接着力と、せん断方向の保持力と、90度方向の定荷重保持力とを備えた粘着シートが得られることを見出した。
【0015】
すなわち、本発明は、不織布基材(A)の片面または両面に粘着剤層(B)を有する粘着シートであって、前記不織布基材(A)が、前記不織布基材(A)1mあたり着色剤を0.3g/m〜13g/m含有するものであることを特徴とする粘着シートに関するものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の粘着シートは、光等に対する優れた遮蔽性(遮光性)を備え、かつ、被着体の平面部や曲面部に対して優れた接着力、せん断方向の保持力と、90度方向の定荷重保持力を備えたものであるから、もっぱら、カメラ等のレンズ固定用途、テレビやパソコン等の画像表示装置を構成するバックライト等の光源の固定用途、複写機やスキャナ等の読み取り用光源の固定用途、また光源の周辺で使用される部材の固定用途等の様々な用途で使用することができる。特に、本発明の粘着シートは、光の反射に起因した意匠性の低下を引き起こすことがないレベルの遮光性を備えることから、例えばテレビやラジオ、オーディオ製品、パソコン等のスピーカーを構成する化粧部材、排気口を構成する化粧部材の固定に好適に使用することができる。
【0017】
また、本発明の粘着シートは、従来の溶剤型アクリル粘着剤の代わりにエマルジョン型アクリル粘着剤を用いた場合であっても、光等に対する優れた遮蔽性(遮光性)を備え、かつ、被着体の平面部や曲面部に対して優れた接着力、せん断方向の保持力と、90度方向の定荷重保持力を備えるものであるから、環境や人体への影響を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の粘着シートは、不織布基材(A)の片面または両面に粘着剤層(B)を有する粘着シートであって、前記不織布基材(A)が、前記不織布基材(A)1mあたり着色剤を0.3g/m〜13g/m含有するものであることを特徴とする。
【0019】
前記不織布基材(A)としては、前記不織布基材(A)1mあたり着色剤を0.3g/m〜10g/mの範囲で含有する。これにより、粘着剤層(B)と不織布基材(A)との密着性が良好となり、優れたせん断方向の保持力と、90度方向の定荷重保持力とを備え、良好な遮光性を維持することが可能となる。
【0020】
前記不織布基材(A)としては、前記不織布基材(A)1mあたり前記着色剤を0.4g/m〜8g/mの範囲で含有するものを使用することが好ましく、1g/m〜5g/mの範囲で含有するものを使用することが、粘着剤層(B)と不織布基材(A)との密着性の点でより一層優れ、かつ、より一層優れたせん断方向の保持力と、90度方向の定荷重保持力とを両立し、良好な遮光性を維持することが可能とある。
【0021】
なお、前記不織布基材(A)が含有する着色剤の質量は、前記着色剤に含まれる不揮発分の質量であり、顔料や染料等の色材の質量がその大部分を占め、その他、界面活性剤等の任意成分の質量を含むものである。
【0022】
前記粘着シートとしては、総厚さが200μm以下であるものを使用することが好ましく、100μm〜200μmであるものを使用することが、とりわけ被着体の曲面部からの剥がれを防止するうえで好ましい。
【0023】
前記粘着シートとしては、JIS K7136にしたがって測定される全光線透過率が50%以下であるものを使用することが好ましく、0.1%〜50%の範囲であるものを使用することが、良好な遮光性を維持するうえで好ましい。特に前記粘着シートを、スピーカー等を構成する化粧部材の固定に使用する場合であれば、スピーカー等に適度な遮光性を付与し、その意匠性をより一層高めるうえで、JIS K7136にしたがって測定される全光線透過率が40%以下であるものを使用することが好ましく、0.1%〜40%のものを使用することがより好ましい。また、前記粘着シートを、バックライト等の光源もしくは光源周辺の部材の固定に使用する場合であれば、表示装置を駆動するドライバへの光の進入を遮蔽するために、JIS K7136にしたがって測定される全光線透過率が0.1%〜30%であるものを使用することがより好ましく、0.1%〜10%であるものを使用することがさらに好ましい。
【0024】
前記粘着シートを構成する不織布基材(A)としては、JIS K7136にしたがって測定される全光線透過率が、1%〜70%であるものを使用することが好ましく、4%〜65%であるものを使用することがより好ましく、10%〜60%であるものを使用することがさらに好ましく、10%〜40%であるものを使用することが特に好ましい。上記全光線透過率を備えた不織布基材を使用することによって、被着体に対してより一層優れた接着力と定荷重保持力とを備え、良好な遮光性を維持することが可能である。
【0025】
上記不織布基材(A)の全光線透過率は、例えば従来の不織布を、着色剤を用いて着色する方法、不織布の密度を上げる方法などによって調整することができる。前記不織布基材(A)としては、前記粘着シートのせん断方向の保持力と90度方向の定荷重保持力とを損なうことなく、最終製品への優れた意匠性付与と、適度な遮光性付与とを両立できるため、着色剤を用いて着色された不織布基材を使用することが好ましい。
【0026】
前記不織布基材(A)としては、10μm〜200μmの厚さを有するものを使用することが好ましく、15μm〜80μmの厚さを有するものを使用することがより好ましい。前記厚さの不織布基材(A)を使用することによって、前記粘着剤層(B)が前記不織布基材(A)へ適度に含浸でき、その結果、前記不織布基材(A)と粘着剤層(B)との密着性をより一層向上する。
【0027】
前記不織布基材(A)の坪量は、特に制限されないが、5g/m〜25g/mの範囲であることが好ましく、8g/m〜20g/mの範囲であることが、前記不織布基材(A)と粘着剤層(B)との密着性をより一層向上するうえでより好ましい。
【0028】
前記不織布基材(A)の密度は、特に制限されないが、0.1〜0.8g/cmの範囲であることが好ましく、0.3〜0.6g/cmの範囲であることが、前記不織布基材(A)と粘着剤層(B)との密着性をより一層向上するうえでより好ましい。
【0029】
前記不織布基材(A)としては、着色された不織布を使用することができる。
【0030】
前記着色された不織布としては、例えば予め製造された不織布(a)を、着色剤を用いて着色したものを使用することができる。
【0031】
前記不織布(a)としては、例えば、マニラ麻、木材パルプ、レーヨン、アセテート繊維、ポリエステル繊維(ポリエチレンテレフタレート繊維)、ビニロン繊維(ポリビニルアルコール繊維)、ポリアミド繊維等の化学繊維、およびこれらの混合物等を用いて得られる不織布を使用することができる。
【0032】
前記不織布(a)としては、前記したなかでも、木材パルプとレーヨンとの混合物、マニラ麻とビニロン繊維との混合物、マニラ麻とポリエチレンテレフタレート繊維との混合物を用いて得られた不織布を使用することが好ましく、木材パルプとレーヨンとの混合物を用いて得られた不織布を使用することが、前記不織布基材(A)と粘着剤層(B)との密着性ををより一層向上するうえでより好ましい。
【0033】
前記不織布(a)を製造する方法としては、前記した繊維を用い、公知の湿式法等によって製造する方法が挙げられ、例えば円網抄紙機、短網抄紙機、長網抄紙機、傾斜短網抄紙機等を使用した各種抄紙法が挙げられる。
【0034】
前記繊維を用いて不織布(a)を製造する際には、その引張強度等をより一層向上させることを目的として、従来知られる強化剤を使用してもよい。
【0035】
前記強化剤としては、例えばポリアクリルアミド系樹脂、尿素−ホルムアルデヒド系樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド系樹脂、エポキシ−ポリアミド系樹脂等の内添強化剤;でんぷん、ビスコース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の外添強化剤等を使用することができる。なかでも前記強化剤としては、内添強化剤としてエポキシ−ポリアミド系樹脂であるポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂を使用することが好ましい。
【0036】
前記内添強化剤は、不織布(a)の質量に対して0.2質量%〜1質量%の範囲で使用することが好ましく、0.3質量%〜0.5質量%の範囲で使用することがより好ましい。
【0037】
前記不織布基材(A)の製造に使用可能な着色剤としては、例えば直接染料、反応染料、硫化染料、塩基性染料、酸性染料、含金酸性染料、インディゴ染料、スレン染料、分散染料、カチオン染料等の染料;有機顔料、無機顔料等の顔料を、単独または2以上組み合わせ使用することができ、顔料を使用することが好ましい。前記着色剤としては、上記範囲の全光線透過率を備えた不織布基材(A)を得るうえで、カーボンブラック等を含有する黒色系の着色剤を使用することが好ましい。
【0038】
前記着色剤としては、不織布(a)への顔料等の接着を容易に行ううえで、顔料等が水等の溶媒に予め分散された顔料水分散液を使用することが好ましい。
【0039】
前記顔料水分散液としては、例えば、DISPERSE BLACK ES−9001[DIC(株)製;カーボンブラック含有量25質量%〜35質量%]、DISPERSE COA BLACK 908[DIC(株)製;カーボンブラック含有量15質量%〜25質量%]、DISPERSE COA BLACK 911[DIC(株)製;カーボンブラック含有量20質量%〜30質量%]、PSMブラックC[御国色素(株)製;カーボンブラック含有量20質量%〜30質量%]、SBPブラック11766[御国色素(株)製;カーボンブラック含有量15質量%〜25質量%]、PSMブラックAS−1193[御国色素(株)製;カーボンブラック含有量5〜10質量%]等、及び、それらを適度な濃度に調整したもの等が挙げられる。
【0040】
前記着色剤としては、前記不織布(a)への顔料等の接着を、より一層強固なものとすることを目的として、バインダー成分である熱可塑性樹脂を含有するものを使用することができる。前記熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂等を使用することができる。
【0041】
また、前記着色剤としては、不織布(a)への顔料等の接着をより一層強固なものとすることを目的として、本発明の効果を損なわない範囲で、硫酸アルミニウムやポリアミンジシアン低重合物等の定着剤等を使用できる。
【0042】
前記不織布基材(A)を製造する方法としては、不織布(a)を着色剤に含浸し乾燥する方法(顔料吸尽染色法)、不織布(a)を形成する繊維を、前記着色剤を用いて着色し乾燥した後、前記繊維を用いて不織布を製造する方法が挙げられる。なかでも、前記不織布基材(A)を製造する方法としては、不織布基材をより簡便で安価に生産するうえで、顔料吸尽染色法を採用することが好ましい。
【0043】
本発明の粘着シートを構成する粘着剤層(B)としては、従来知られるものを使用することができる。前記粘着剤層(B)としては、粘着シートの遮光性を損なうことなく、被着体の平面部や曲面部に対して優れた接着力、せん断方向の保持力、90度方向の定荷重保持力を備えた粘着シートを提供するうえで、JIS K7136にしたがって測定される全光線透過率が70%〜100%の粘着剤層を使用することが好ましい。
【0044】
前記粘着剤層(B)としては、その厚さが50μm〜200μmの範囲であるものを使用することが好ましく、60μm〜100μmの範囲であるものを使用することがより好ましく、60μm〜80μmの範囲であることがさらに好ましい。
い。前記粘着シートが不織布基材(A)の両面に粘着剤層(B)を有するものである場合には、前記両面の粘着剤層(B)の合計の厚さが前記範囲内であることが、その遮光性と粘着性能とをバランスよく両立できるため好ましい。
【0045】
前記粘着剤層(B)としては、より具体的には、アクリル系重合体と溶媒と必要に応じて架橋剤とを含有するエマルジョン型アクリル粘着剤(b)または溶剤型アクリル系粘着剤を用いて形成される粘着剤層を使用することができ、エマルジョン型アクリル系粘着剤(b)を使用することが、粘着シートを製造する際の環境負荷の低減を図るうえで好ましい。
【0046】
前記粘着剤層(B)としては、上記成分の他に必要に応じてその他の成分を含有するものを使用してもよいが、前記70%〜100%の全光線透過率を備えた粘着剤層を形成するうえで、顔料または染料をできるだけ含まないものを使用することが好ましい。前記顔料及び染料の使用量は、前記アクリル系重合体を含む樹脂成分(固形分)の全量に対して0質量%〜2質量%の範囲であることが好ましく、0質量%〜1質量%であることがより好ましく、0質量%〜0.5質量%であることがより一層好ましく、0質量%〜0.3質量%であることがさらに好ましく、0質量%〜0.1質量%であることが特に好ましく、0質量%が最も好ましい。
【0047】
前記粘着剤層(B)の形成に使用可能なエマルジョン型アクリル粘着剤(b)としては、例えば水性媒体等の溶媒に、アクリル系重合体が分散等したものを使用することができる。
【0048】
前記アクリル系重合体としては、例えば炭素原子数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、カルボキシル基を有するビニル単量体を含有する単量体を重合して得られるものを使用することができる。前記炭素原子数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを使用することによって、被着体の平面部や曲面部に対してより一層優れた接着力、せん断方向の保持力、90度方向の定荷重保持力を備えた粘着剤層(B)を形成することができる。
【0049】
炭素原子数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートが使用できる。なかでも2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレートを使用することが好ましく、2−エチルヘキシルアクリレートを使用することが、被着体の曲面部やせん断方向の保持力、に対してより一層優れた接着力を備えた粘着剤層を形成するうえでより好ましい。
【0050】
前記炭素原子数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートは、前記アクリル系重合体の製造に使用する単量体の全量に対して、50質量%〜99質量%の範囲で使用することが好ましく、70質量%〜98質量%の範囲で使用することがより好ましい。
【0051】
前記アクリル系重合体の製造に使用可能なカルボキシル基を有するビニル単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、無水フタル酸、クロトン酸等を1種または2種以上組み合わせ使用することができる。前記カルボキシル基を有するビニル単量体としては、アクリル酸とメタクリル酸を使用することが好ましく、特にアクリル酸とメタクリルとを組み合わせ使用することが、被着体の平面部や曲面部に対してより一層優れた接着力、せん断方向の保持力、90度方向の定荷重保持力を備えた粘着剤層を形成することができる。
【0052】
前記カルボキシル基を有するビニル単量体は、前記アクリル系重合体の製造に使用する単量体の全量に対して、0.5質量%〜10質量%の範囲で使用することが好ましく、0.5質量%〜5質量%の範囲で使用することがより好ましく、1.5質量%〜4質量%の範囲で使用することが、後述する架橋剤との架橋反応が良好に進行し易く、被着体の平面部や曲面部に対して優れた接着力、せん断方向の保持力、90度方向の定荷重保持力を備えた粘着剤層を形成しるうえでさらに好ましい。
【0053】
前記カルボキシル基を有するビニル単量体として前記アクリル酸とメタクリル酸とを併用する場合、メタクリル酸とアクリル酸とのモル当量比〔メタクリル酸/アクリル酸〕が0.2以上であることが好ましく、1以上であることがより好ましく、2以上であることがさらに好ましい。
【0054】
前記アクリル系重合体を製造する際に使用可能な単量体としては、前記したものの他に、必要に応じてその他の単量体を使用することができる。
【0055】
前記その他の単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等を使用することができ、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等の炭素原子数2以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを併用することが好ましい。
【0056】
炭素原子数2以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレートは、前記アクリル系重合体の製造に使用する単量体の全量に対して、1質量%〜10質量%の範囲で使用することが好ましく、3質量%〜5質量%の範囲で使用することが、とりわけ被着体の曲面部に対して優れた接着力、定荷重保持力を備えた粘着剤層を形成するうえで好ましい。
【0057】
また、前記その他の単量体としては、窒素原子を有するビニル単量体を使用することができる。前記窒素原子を有するビニル単量体は、前記カルボキシル基を有するビニル単量体を組み合わせ使用することが、被着体の平面部や曲面部に対して優れた接着力、定荷重保持力を備えた粘着剤層を形成するうえで好ましい。
【0058】
前記窒素原子を有するビニル単量体としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルモルホリノン、N−ビニルカプロラクタム、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピロリドン、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−(メタ)アクリロイル−4−ピペリドン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートを1種または2種以上使用することができ、N−ビニルピロリドンを使用することが好ましい。
【0059】
前記窒素原子を有するビニル単量体は、前記アクリル系重合体の製造に使用する単量体の全量に対して、1質量%〜5質量%の範囲で使用することが好ましく、0.5質量%〜1.5質量%の範囲で使用することが、とりわけ被着体の曲面部に対して優れた接着力、定荷重保持力を備えた粘着剤層を形成するうえで好ましい。
【0060】
前記窒素原子を有するビニル単量体と前記カルボキシル基を有するビニル単量体との使用割合(モル比)は、前記窒素原子を有するビニル単量体のモル数をX、前記カルボキシル基を有するビニル単量体のモル数をYとした場合のモル比X/Yが0.05〜1となる範囲で使用することが好ましく、0.2〜1となる範囲で使用することが、被着体の曲面部に対して優れた接着力、定荷重保持力を備えた粘着剤層を形成するうえで好ましい。
【0061】
前記その他の単量体としては、前記したもののほかに、必要に応じて2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するビニル単量体;ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アクロレイン、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトン、ジアセトンアクリレート、ジアセトンメタクリレート、アセトニトリルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートアセトアセテート、ブタンジオールアクリレートアセテート等のケト基またはアルデヒド基を有する単量体;3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン[例えば、信越化学(株)製 KBM−502]、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン[例えば、信越化学(株)製 KBM−503]、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン[例えば、信越化学(株)製 KBE−502]、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン[例えば、信越化学(株)製 KBE−503]、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン[例えば、信越化学(株)製 KBM−5103]等のシラン系単量体;N−メチロールアクリルアミド等のメチロール基を有する単量体;ローディア日華(株)製 Sipomer PAM−100,PAM−200,PAM−300等の燐酸基を有する単量体を使用することができる。
【0062】
前記アクリル系重合体を製造する方法としては、例えば前記アクリル系重合体が水性媒体に分散等したエマルジョン型アクリル系粘着剤を製造する場合であれば、前記した単量体を乳化重合法により重合する方法が挙げられる。重合の際には、一括仕込み方法、滴下方法等の各種重合方法を採用することができる。より具体的には、前記乳化重合法としては、水性媒体を仕込んだ反応容器内に、前記単量体と、重合開始剤とをそれぞれ滴下し乳化重合する方法を採用することが好ましい。
【0063】
前記乳化重合する際には、重合安定性を確保することを目的として、陰イオン性の乳化剤、非イオン性の乳化剤、その他の分散安定剤等を使用することができる。
【0064】
前記陰イオン性乳化剤としては、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等を使用することができる。非イオン性乳化剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等を使用することができる。
【0065】
前記乳化剤としては、一般に「反応性乳化剤」と称される重合性不飽和基を分子内に有する乳化剤を使用することが好ましい。前記反応性乳化剤としては、例えばラテムルPD−104[花王(株)製]、アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製]、アデカリアソープSE−10[(株)ADEKA製]等が挙げられる。反応性乳化剤を使用することで、重合安定性に加え、耐湿性が向上するため好ましい。
【0066】
前記アクリル系重合体を製造する際には、必要に応じて重合開始剤を使用することができる。重合開始剤としては、例えば4,4−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’,−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−アルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]水和物、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]硫酸塩、2,2‘−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩酸塩、2,2‘−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕硫酸塩、2−2’−アゾビス〔2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン〕二塩酸塩、2,2‘−アゾビス〔2−〔1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル〕プロパン〕二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンアミドオキシム)等のアゾ系開始剤、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩系開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素等の過酸化物系開始剤、芳香族カルボニル化合物等のカルボニル系開始剤、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組合せ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムとの組合せ等のレドックス系開始剤等を使用することができる。なかでも、アゾ系開始剤、過硫酸塩系開始剤を使用することが重合安定性に優れ、所望の粘着性能が得られやすいことから、好ましく使用できる。
【0067】
また、前記アクリル系重合体を製造する際には、アクリル系重合体の分子量を調整することを目的として、必要に応じて連鎖移動剤を使用することができる。
【0068】
前記連鎖移動剤としては、例えばラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノール等を使用することができる。
【0069】
前記方法で得られたアクリル系重合体としては、50万〜120万の重量平均分子量を有するものを使用することが好ましく、60万〜100万の重量平均分子量を有するものを使用することが、被着体の平面部や曲面部に対して優れた接着力、90度方向の定荷重保持力を備えた粘着シートを得るうえで好ましい。
【0070】
なお、前記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い標準ポリスチレン換算して求めた値である。測定条件として、カラムはTSKgel GMHXL[東ソー製]を用い、カラム温度は40℃、溶離液はテトラヒドロフラン、流量は1.0mL/分とし、標準ポリスチレンはTSK標準ポリスチレンを用いた。
【0071】
(粒子径)
前記アクリル系重合体粒子の平均粒子径は、特に制限されるものではないが、100nm〜1000nmであることが好ましく、150nm〜500nmであることが、長期保管した場合であっても凝集や沈降を生じにくく分散安定性に優れるため好ましい。なお、前記平均粒子径は、エマルジョン粒子の体積基準での50%メジアン径をいい、数値は動的光散乱法により測定して得られる値に基づくものである。
【0072】
前記アクリル系重合体が分散等し得る水性媒体としては、水、水と混和する有機溶剤、及び、これらの混合物が挙げられる。水と混和する有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール及びイソプロパノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;ポリアルキレングリコールのアルキルエーテル類;N-メチル-2-ピロリドン等のラクタム類、エチルカルビトール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等が挙げられる。本発明では、水のみを用いても良く、また水及び水と混和する有機溶剤との混合物を用いても良く、水と混和する有機溶剤のみを用いても良い。安全性や環境に対する負荷の点から、水のみ、又は、水及び水と混和する有機溶剤との混合物が好ましく、水のみが特に好ましい。
【0073】
前記粘着剤層(B)の形成に使用可能な粘着剤としては、前記したもののほかに、必要に応じて、粘着付与樹脂を含有するものを使用することができる。
【0074】
前記粘着付与樹脂としては、エマルジョン型アクリル粘着剤(b)に使用する場合であれば、エマルジョン型の粘着付与樹脂を使用することが好ましい。
【0075】
前記エマルジョン型の粘着付与樹脂としては、例えばロジン系粘着付与樹脂、重合ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂、安定化ロジンエステル系粘着付与樹脂、不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂、テルペンフェノール系粘着付与樹脂、石油樹脂系粘着付与樹脂等を使用することができる。
【0076】
なかでも、前記エマルジョン型の粘着付与樹脂としては、前記重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、前記ロジンフェノール系粘着付与樹脂を使用することが好ましく、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂とロジンフェノール系粘着付与樹脂とを組み合わせ使用することが、被着体の平面部や曲面部に対して優れた接着力、定荷重保持力を備えた粘着剤層を形成するうえで好ましい。
【0077】
前記粘着付与樹脂は、前記アクリル系重合体100質量部に対して、5質量部〜40質量部の範囲で使用することが好ましく、10質量部〜30質量部の範囲で使用することが、被着体の平面部や曲面部に対してより一層優れた接着力、定荷重保持力を備えた粘着剤層を形成するうえで好ましい。
【0078】
前記重合ロジンエステル系粘着付与樹脂と前記ロジンフェノール系粘着付与樹脂とを併用する場合には、前記重合ロジンエステル系粘着付与樹脂を5質量部〜20質量部の範囲と、前記ロジンフェノール系粘着付与樹脂を5質量部〜20質量部の範囲で使用することが、被着体の平面部や曲面部に対してより一層優れた接着力、定荷重保持力を備えた粘着剤層を形成するうえで好ましい。それらの特に好ましい組み合わせとしては、前記重合ロジンエステル系粘着付与樹脂を10質量部と、前記ロジンフェノール系粘着付与樹脂を10質量部とを組み合わせである。
【0079】
前記粘着付与樹脂としては、軟化点が120℃〜180℃であるものを使用することが好ましく、140℃〜180℃であるものを使用することが、被着体の平面部や曲面部に対してより一層優れた接着力、定荷重保持力を備えた粘着剤層を形成するうえで好ましい。
【0080】
前記粘着剤層(B)としては、架橋構造を形成したものであることが好ましい。前記架橋構造の形成には、前記粘着剤層(B)の形成に使用する粘着剤として、架橋剤を含有するものを使用することが好ましい。
【0081】
前記架橋剤としては、公知のエポキシ系架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤、シラン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、多価金属塩系架橋剤、金属キレート系架橋剤、ケト・ヒドラジド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤等を使用することができる。
【0082】
なかでも、前記架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤を使用することが好ましい。
【0083】
前記好ましい架橋剤は、直ちに架橋反応を進行させるものではなく、比較的時間をかけて架橋反応を進行させるものが多い。したがって、前記好ましい架橋剤は、不織布基材(A)の表面に粘着剤層を転写等することで粘着シートを形成した後に行う場合が多い養生工程において、前記架橋反応を進行させることで、不織布基材(A)と粘着剤層(B)との密着性や、各種接着性能をより一層向上させる。
【0084】
前記エポキシ系架橋剤としては、デナコール EX−832[ナガセ化成工業(株)製]、デナコール EX−841[ナガセ化成工業(株)製]、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製]、テトラッドX[三菱瓦斯化学(株)製]等を使用することができ、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤としては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン[KBM−303;信越シリコーン(株)製]、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[KBM−403;信越シリコーン(株)製]、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン[KBE−402;信越シリコーン(株)製]、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン[KBE−403;信越シリコーン(株)製]等を使用することができる。
【0085】
前記イソシアネート系架橋剤としては、バーノック DNW−5000[DIC(株)製]、バーノック DNW−5010[DIC(株)製]、バーノック DNW−5100[DIC(株)製]、バーノック DNW−5500[DIC(株)製]、アクアネート100[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート105[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート110[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート120[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート130[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート200[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート210[日本ポリウレタン工業(株)製]、LS2319[住化バイエルウレタン(株)製]、LS2336[住化バイエルウレタン(株)製]、Bayhydur3100[住化バイエルウレタン(株)製]等を使用することができる。
【0086】
前記架橋剤は、粘着剤層(B)のゲル分率が所望の範囲となる範囲で使用することができる。例えば前記架橋剤としてエポキシ系架橋剤を使用する場合であれば、エポキシ系架橋剤は、前記アクリル系重合体100質量部に対して、0.01質量部〜0.1質量部の範囲で使用することが好ましい。また、前記架橋剤としてグリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤を使用する場合であれば、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤は、前記アクリル系重合体100質量部に対して、0.005質量部〜0.5質量部の範囲で使用することが好ましい。前記架橋剤としてイソシアネート系架橋剤を使用する場合であれば、イソシアネート系架橋剤は、前記アクリル系重合体100質量部に対して、0.005質量部〜0.5質量部の範囲で使用することが好ましい。
【0087】
前記粘着剤層(B)の形成に使用可能な粘着剤としては、分散安定性をより一層向上すること等を目的として、40質量%〜70質量%の範囲の固形分を有するものを使用することが好ましい。
【0088】
本発明で使用する前記接着剤としては、例えば前記接着剤を離型ライナーに塗布し、100℃環境下で乾燥することによって得た、実質的に架橋反応していない接着剤層のゲル分率(初期ゲル分率)が15質量%以下であるものを使用することが好ましく、10質量%以下であるものを使用することがより好ましく、3質量%以下であるものを使用することが、不織布基材(A)と粘着剤層(B)との密着性、180°ピール接着力、保持力、定荷重保持力、曲面接着性等の各種接着性能をより一層向上するうえでさらに好ましい。なお、初期ゲル分率は、アクリル系重合体を製造する際に使用可能な重合開始剤の種類や使用量、重合温度等を適宜設定することによって調整することが可能である。
【0089】
前記粘着剤層(B)の形成に使用可能な粘着剤としては、必要に応じてpHを調整するための塩基(アンモニア水やアミン類など)や酸、顔料・染料等の着色剤、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン・ビーズ・金属粉末等の充填剤、皮膜形成補助剤、レベリング剤、濡れ剤、増粘剤(粘度調整剤)、撥水剤、消泡剤等を使用してもよい。使用量としては、各々0質量%〜1質量%の範囲で使用することが好ましい。
【0090】
本発明の粘着シートは、例えば前記所定の不織布基材(A)の片面または両面に、ロールコーターやダイコーター等を用い前記粘着剤を塗布し、乾燥することによって製造することができる(いわゆる、直塗り法)。前記方法で得た粘着シートを構成する粘着剤層の表面には、セパレーターが積層されていてもよい。
【0091】
また、本発明の粘着シートは、予め離型ライナーの表面にロールコーターやダイコーター等を用い、前記粘着剤を塗布し、乾燥することによって、粘着剤層を形成し、次に、前記粘着剤層を、不織布基材(A)に転写する方法によって製造することもできる(いわゆる、転写法)。
【0092】
前記いずれの方法で製造した粘着シートも、その後、20℃〜50℃の範囲で48時間以上養生することが、前記粘着剤層の架橋反応を進行させるうえで好ましい。
【0093】
前記養生後の粘着剤層(B)は、乾燥後に形成した粘着剤層の質量と、それを、25℃の環境下、トルエンに24時間浸漬し、次いで105℃環境下で乾燥したものの質量とに基づいて算出したゲル分率が20質量%〜50質量%の範囲であることが好ましく、25質量%〜40質量%の範囲であることが、保持力、定荷重保持力及び曲面接着性をより一層向上できるためより好ましい。
【0094】
前記方法で得られた本発明の粘着シートは、もっぱら、良好な遮光性と高意匠性とが求められる用途に使用することができる。
【0095】
そのため、本発明の粘着シートは、良好な遮光性に加え、優れた定荷重保持力や曲面接着性を有することから、テレビやラジオ、オーディオ製品、パソコン等の家電製品及び電子機器に備えられるスピーカーにおいて、パンチングシート等の化粧部材を固定する目的として、曲面を有する箇所を含め幅広い範囲で好適に使用できる。
【実施例】
【0096】
次に、本発明を実施例および比較例により詳細に説明する。実施例および比較例で得られた両面粘着シートの各特性の評価方法は以下のとおりである。
【0097】
坪量(g/m)=質量(g)/面積(m
【0098】
[不織布基材の厚さの測定方法]
不織布基材を長さ50mm、幅50mmの正方形に裁断したものの厚さを、マイクロメータ[(株)ミツトヨ製、型式:MDH−25M]を用い、JIS P 8111に従い測定した。
【0099】
[不織布基材の全光線透過率の測定方法]
不織布基材を長さ50mm×幅50mm(面積25cm)の正方形に裁断したものを試験片とした。反射・透過率計HR−100型[(株)村上色彩技術研究所製]を用い、JIS K 7136に従い、前記試験片の全光線透過率を測定した。
【0100】
[不織布基材の坪量の測定方法]
不織布基材を長さ100cm×幅100cm(面積1m)の正方形に裁断して試験片を作製し、電子天秤[(株)島津製作所製、型番:AEL−40SM]を用いて、単位面積あたりの質量を測定した。下記式に従い、坪量を算出した。
【0101】
[不織布基材1mあたりの着色剤の含有量の測定方法]
着色剤を用いて着色する前の不織布を長さ100cm×幅100cm(面積1m)の正方形に裁断し、その質量を電子天秤[(株)島津製作所製、型番:AEL−40SM]を用いて測定した。前記質量と、(式)坪量(g/m)=質量(g)/面積(m)に基づき、前記着色前の不織布の坪量坪量[W]を算出した。
【0102】
次に、着色剤を用いて着色された不織布基材の坪量[W]を、前記[不織布基材の坪量の測定方法]に記載の方法と同様の方法で測定した。
【0103】
前記坪量[W]及び前記坪量[W]と、下記式にしたがって、不織布基材1mあたりに存在する着色剤の量を算出した。
【0104】
着色剤の含有量(g/m)=[W](g/m)−[W](g/m
【0105】
[粘着シートの全光線透過率の測定方法]
実施例及び比較例で得た両面粘着シートを、面積25cmの正方形に裁断したものを試験片とした。反射・透過率計HR−100型[(株)村上色彩技術研究所製]を用い、JIS K 7136に従い、前記試験片の全光線透過率を測定した。
【0106】
[ゲル分率の測定方法]
実施例及び比較例で得た両面粘着シートを、長さ50mm×幅40mmの大きさ(面積20cm)に切断したものを試験片とした。なお、前記粘着シートの製造する前に、その製造に使用した不織布基材の質量(G)を予め測定した。
【0107】
次に、上記試験片の質量(G)を測定した。次に、上記試験片をトルエンに常温で24時間浸漬した後、それを300メッシュの金網で濾過することにより、トルエンに不溶であった残渣を分離し、105℃で1時間乾燥して得た残渣の質量(G2)を測定した。前記不織布基材の質量(G)と、前記浸漬前の試験片の質量(G)と、前記残渣の質量(G)の値と、下記式に従って、ゲル分率を算出した。
【0108】
ゲル分率(質量%)=[(G−G)/(G−G)]×100
【0109】
[不織布基材と粘着剤層との密着性の評価方法]
実施例及び比較例で得た両面粘着シートを、長さ100mm×幅20mmの大きさに切断し、離型ライナーを剥がしたのち、両面の粘着剤層に厚さ50μm×長さ120mm×幅25mmの大きさに切断したアルミニウム箔を貼付したものを試験片とした。
【0110】
次に、23℃及び50%RHの環境下、テンシロン引張試験機[株式会社エーアンドデイ製、型式:RTM−100]を用い、前記試験片の各粘着剤層に貼付されたアルミ箔の両端部を掴み、1000mm/minの速度で引き剥がした際の、不織布基材から粘着剤層が剥がれる強度を測定した。測定値が高いほど、不織布基材と粘着剤層との密着性が高いことを示す。
【0111】
[遮光性の評価方法]
実施例及び比較例で得た粘着シートを用い、白色の筐体と、黒色のパンチングシート(貫通孔の直径1mm、開孔率40%)とを貼り合せ積層体を得た。
【0112】
室内照明500ルクスの環境下で、前記積層体のパンチングシート側の面を目視した場合に、前記パンチングシートの孔から筐体の白色を視認できなかったものを「◎」、筐体が粘着シートとは異なる色である思われるが実用上問題ないものを「○」、筐体が粘着シートと明らかに異なる色であると視認したものを「△」、パンチングシートの孔から筐体または粘着シートの白色を視認できたものを「×」と評価した。
【0113】
[接着力(180°ピール接着力)の測定方法]
180°ピール粘着力は、JIS Z 0237に従い測定した。
【0114】
実施例及び比較例で得た粘着シートの片面の粘着剤層に、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを貼付することで裏打ちし、長さ300mm、幅20mmの大きさに切断したものを試験片とした。
【0115】
前記試験片の他方の粘着剤層が、ステンレス板(SUS304鋼板)の表面に接するよう、前記試験片を前記被着体に載置し、23℃・50%RHの環境下で、2kgローラーにて1往復の加圧することでそれらを貼付した。
【0116】
前記貼付物を23℃・50%RHの環境下に1時間放置した後、テンシロン引張試験機[株式会社エーアンドデイ製、型式:RTM−100]を用い、試験片を被着体から、180度方向に300mm/minの速度で引き剥がした際の接着力を測定した。測定値が高いほど、接着性能に優れていることを示す。
【0117】
[定荷重保持力の測定方法]
実施例及び比較例で得た粘着シートの片面の粘着剤層に、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを貼付することで裏打ちし、長さ100mm、幅10mmの大きさに切断したものを試験片とした。
【0118】
次に、23℃及び50%RHの環境下で、前記試験片の他方の粘着剤層の表面に、ステンレス板(SUS304鋼板)を載置し、2kgローラーを用い8往復加圧することで前記試験片と被着体とを貼付した(貼付面積;長さ50mm×幅10mm)。
【0119】
前記貼付物を23℃・50%RHの環境下に1時間放置した後、定荷重保持力計[テスター産業(株)製]に、前記貼付物を構成する前記被着体からなる面が水平で、かつ上面となるように固定した。次に、前記貼付物を構成する試験片の端部に0.3kgの重りを取り付けることによって、前記貼付物の長さ方向に対して90°方向に0.3kg荷重した。
【0120】
前記貼付物から前記試験片が落下するまでの時間[単位:分]を計測した。測定値が高いほど、接着性能に優れていることを示す。なお、3時間(180分)以内に落下するものは、定荷重保持力に乏しく、それ以上保持したものは定荷重保持力に優れると評価した。
【0121】
[せん断方向の保持力の測定方法]
上記保持力は、JIS Z 0237に従い測定した。
【0122】
実施例及び比較例で得た粘着シートの片面の粘着剤層に、厚さ50μmのアルミニウム箔を貼付することで裏打ちし、長さ100mm、幅20mmの大きさに切断したものを試験片とした。
【0123】
次に、23℃・50%RHの環境下で、前記試験片の他方の粘着剤層の表面に、ステンレス板(SUS304鋼板)を、その貼付面積が20mm×20mmとなるように載置し2kgローラーを用い1往復加圧することによってそれらを貼付した。
【0124】
前記貼付物を23℃・50%RHの環境下に1時間放置した後、70℃環境下、恒温槽付き保持力計[テスター産業(株)製]に前記貼付物を、そのせん断方向(長さ方向)が水平に対して垂直となるように固定した。
【0125】
次に、前記貼付物を構成する試験片の端部に0.5kgの重りを取り付けることによって、前記貼付物のせん断方向に0.5kg荷重した。前記貼付物から前記試験片が落下するまでの時間を計測した。なお、1440分(24時間)を経過しても落下しなかった試験片は、1440<と表記した。測定値が高いほど、接着性能に優れていることを示す。
【0126】
[曲面接着力の評価方法]
実施例及び比較例で得た粘着シートを、長さ180mm、幅20mmの大きさに切断し、その片面の粘着剤層に、厚さ0.4mmのアルミニウム板を貼付することで裏打ちした。
【0127】
次に、前記試験片の他方の粘着剤層の表面に、長さ200mm×幅30mm×厚さ2mmのアクリル樹脂板を載置し、ラミネータ[テスター産業(株)製]を用いて、圧力5kg/cmの条件で加圧することでそれらを貼付した。
【0128】
前記貼付物を23℃及び50%RHの環境下に1時間放置した後、前記試験片を構成する前記アクリル樹脂板が円弧の内側となるように、前記試験片を弦長190mmの円弧状に反らせたものを、70℃の環境下に72時間放置した。
【0129】
前記放置後の試験片の端部を目視で確認し、粘着シートがアクリル樹脂板の表面から浮き上がった距離を、ノギスを用いて計測した。なお、浮き上がった距離が少ないほど、接着性に優れていることを示し、浮き距離が5mm以内のものは曲面接着性に優れていると評価した。
【0130】
[定荷重保持力の測定方法]
実施例及び比較例で得た粘着シートの片面の粘着剤層に、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを貼付することで裏打ちし、長さ100mm、幅10mmの大きさに切断したものを試験片とした。
【0131】
次に、23℃及び50%RHの環境下で、前記試験片の他方の粘着剤層の表面に、ステンレス板(SUS304鋼板)を載置し、2kgローラーを用い8往復加圧することで前記試験片と被着体とを貼付した(貼付面積;長さ50mm×幅10mm)。
【0132】
前記貼付物を23℃・50%RHの環境下に1時間放置した後、定荷重保持力計[テスター産業(株)製]に、前記貼付物を構成する前記被着体からなる面が水平で、かつ上面となるように固定した。次に、前記貼付物を構成する試験片の端部に0.3kgの重りを取り付けることによって、前記貼付物の長さ方向に対して90°方向に0.3kg荷重した。
【0133】
前記貼付物から前記試験片が落下するまでの時間[単位:分]を計測した。測定値が高いほど、接着性能に優れていることを示す。なお、3時間(180分)以内に落下するものは、定荷重保持力に乏しく、それ以上保持したものは定荷重保持力に優れると評価した。
【0134】
<不織布基材の調製>
(調製例A−1)
PSMブラックC(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率25質量%)1gに蒸留水199gを加え、30分間撹拌することで、着色剤(a−1)200gを得た。
【0135】
次に、NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙、厚さ:38μm、坪量:14g/m)を、前記着色剤(a−1)に浸漬させたのち、パーフェクトオーブンにて100℃環境下で10分間乾燥することによって不織布基材(1)を得た。得られた不織布基材(1)の厚さは38μmであり、坪量は14.7g/mであった。また、得られた不織布基材(1)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(1)1mあたり0.7gであり、その全光線透過率は43.4%であった。
【0136】
(調製例A−2)
PSMブラックC(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率25質量%)の使用量を1gから2gに変更し、蒸留水の使用量を199gから198gに変更したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、着色剤(a−2)を得た。
【0137】
前記着色剤(a−1)の代わりに、前記着色剤(a−2)を使用したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、不織布基材(2)を得た。得られた不織布基材(2)の厚さは38μmであり、坪量は15.6g/mであった。また、不織布基材(2)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(2)1mあたり1.6gであり、その全光線透過率は26.5%であった。
【0138】
(調製例A−3)
PSMブラックC(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率25質量%)の使用量を1gから4gに変更し、蒸留水の使用量を199gから196gに変更したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、着色剤(a−3)を得た。
【0139】
前記着色剤(a−1)の代わりに、前記着色剤(a−3)を使用したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で不織布基材(3)を得た。得られた不織布基材(3)の厚さは38μmであり、坪量は15.9g/mであった。また、前記不織布基材(3)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(3)1mあたり1.9gであり、その全光線透過率は19.1%であった。
【0140】
(調製例A−4)
PSMブラックC(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率25質量%)の使用量を1gから10gに変更し、蒸留水の使用量を199gから190gに変更したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、着色剤(a−4)を得た。
【0141】
前記着色剤(a−1)の代わりに、前記着色剤(a−4)を使用したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、不織布基材(4)を得た。得られた不織布基材(4)の厚さは38μmであり、坪量は17.5g/mであった。また、前記不織布基材(4)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(4)1mあたり3.5gであり、その全光線透過率は13.8%であった。
【0142】
(調製例A−5)
PSMブラックC(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率25質量%)の使用量を1gから20gに変更し、蒸留水の使用量を199gから180gに変更したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、着色剤(a−5)を得た。
【0143】
前記着色剤(a−1)の代わりに、前記着色剤(a−5)を使用したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で不織布基材(5)を得た。得られた不織布基材(5)の厚さは38μmであり、坪量は22.2g/mであった。また、前記不織布基材(5)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(5)1mあたり8.2gであり、その全光線透過率は4.4%であった。
【0144】
(調製例A−6)
PSMブラックC(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率25質量%)の使用量を1gから40gに変更し、蒸留水の使用量を199gから160gに変更したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、着色剤(a−6)を得た。
【0145】
前記着色剤(a−1)の代わりに、前記着色剤(a−6)を使用したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、不織布基材(6)を得た。得られた不織布基材(6)の厚さは38μmであり、坪量は26.8g/mであった。また、前記不織布基材(6)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(6)1mあたり12.8gであり、その全光線透過率は2.9%であった。
【0146】
(調製例A−7)
SBPブラック11766(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率20質量%)4gに蒸留水196gを加え、30分間撹拌することで、着色剤(a−7)200gを得た。
【0147】
前記着色剤(a−1)の代わりに、前記着色剤(a−7)を使用したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、不織布基材(7)を得た。得られた不織布基材(7)の厚さは38μmであり、坪量は16g/mであった。また、前記不織布基材(7)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(7)1mあたり2.0gであり、その全光線透過率は22.1%であった。
【0148】
(調製例A−8)
SBPブラック11766(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率20質量%)の使用量を4gから10gに変更し、蒸留水の使用量を196gから190gに変更したこと以外は、調製例A−7と同様の方法で、着色剤(a−8)を得た。
【0149】
前記着色剤(a−7)の代わりに、前記着色剤(a−8)を使用した以外は、調製例A−7と同様の方法で不織布基材(8)を得た。得られた不織布基材(8)の厚さは38μmであり、坪量は18.8g/mであった。また、前記不織布基材(8)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(8)1mあたり4.8gであり、その全光線透過率は10.5%であった。
【0150】
(調製例A−9)
SBPブラック11766(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率20質量%)の使用量を4gから20gに変更し、蒸留水の使用量を196gから180gに変更したこと以外は、調製例A−7と同様の方法で着色剤(a−9)を得た。
【0151】
前記着色剤(a−7)の代わりに、前記着色剤(a−9)を使用したこと以外は、調製例A−7と同様の方法で不織布基材(9)を得た。得られた不織布基材(9)の厚さは38μmであり、坪量は21.1g/mであった。また、前記不織布基材(9)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(9)1mあたり7.1gであり、その全光線透過率は4.6%であった。
【0152】
(調製例A−10)
PSMブラックAS−1193(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率7.5質量%)4gに蒸留水196gを加え、30分間撹拌することで、着色剤(a−10)200gを得た。
【0153】
前記着色剤(a−1)の代わりに、前記着色剤(a−10)を使用したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、不織布基材(10)を得た。得られた不織布基材(10)の厚さは38μmであり、坪量は15.8g/mであった。また、前記不織布基材(10)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(10)1mあたり1.8gであり、その全光線透過率は20.8%であった。
【0154】
(調製例A−11)
PSMブラックAS−1193(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率7.5質量%)の使用量を4gから16gに変更し、蒸留水の使用量を196gから184gに変更したこと以外は、調製例A−10と同様の方法で着色剤(a−11)を得た。
【0155】
前記着色剤(a−10)の代わりに、前記着色剤(a−11)を使用したこと以外は、調製例A−10と同様の方法で不織布基材(11)を得た。得られた不織布基材(11)の厚さは38μmであり、坪量は17.7g/mであった。また、前記不織布基材(11)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(11)1mあたり3.7gであり、その全光線透過率は12.7%であった。
【0156】
(調製例A−12)
PSMブラックAS−1193(御国色素(株)製の黒色インキ、カーボンブラック含有率7.5質量%)の使用量を4gから40gに変更し、蒸留水の使用量を196gから160gに変更したこと以外は、調製例A−10と同様の方法で、着色剤(a−12)を得た。
【0157】
前記着色剤(a−10)の代わりに、前記着色剤(a−12)を使用したこと以外は、調製例A−10と同様の方法で、不織布基材(12)を得た。得られた不織布基材(12)の厚さは38μmであり、坪量は21.9g/mであった。また、前記不織布基材(12)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(12)1mあたり7.9gであり、その全光線透過率は4.5%であった。
【0158】
(調製例A−13)
NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、薄葉紙(白川製紙(株)製の不織布、木材パルプ抄紙、厚さ:35μm、坪量:14g/m)を使用したこと以外は、調製例A−2と同様の方法で、不織布基材(13)を得た。得られた不織布基材(13)の厚さは35μmであり、坪量は15.7g/mであった。また、前記不織布基材(13)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(13)1mあたり1.7gであり、その全光線透過率は20.3%であった。
【0159】
(調製例A−14)
NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、前記薄葉紙(白川製紙(株)製の不織布、木材パルプ抄紙)を使用したこと以外は、調製例A−3と同様の方法で、不織布基材(14)を得た。得られた不織布基材(14)の厚さは35μmであり、坪量は16.6g/mであった。また、前記得られた不織布基材(14)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(14)1mあたり2.6gであり、その全光線透過率は10.6%であった。
【0160】
(調製例A−15)
NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、「D−02(17)」(日本製紙パピリア(株)製の不織布、マニラ麻/ビニロン繊維混抄紙、厚さ:60μm、坪量:17g/m)を使用したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、不織布基材(15)を得た。得られた不織布基材(15)の厚さは60μmであり、坪量は17.4g/mであった。また、前記不織布基材(15)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(15)1mあたり0.4gであり、その全光線透過率は43.1%であった。
【0161】
(調製例A−16)
NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、「D−02(17)」(日本製紙パピリア(株)製の不織布、マニラ麻/ビニロン繊維混抄紙)を使用したこと以外は、調製例A−2と同様の方法で、不織布基材(16)を得た。得られた不織布基材(16)の厚さは60μmであり、坪量は18.4g/mであった。また、前記不織布基材(16)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(16)1mあたり1.4gであり、その全光線透過率は28.4%であった。
【0162】
(調製例A−17)
NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、「D−02(17)」(日本製紙パピリア(株)製の不織布、マニラ麻/ビニロン繊維混抄紙)を使用したこと以外は、調製例A−3と同様の方法で、不織布基材(17)を得た。得られた不織布基材(17)の厚さは60μmであり、坪量は18.9g/mであった。また、前記不織布基材(17)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(17)1mあたり1.9gであり、その全光線透過率は11.4%であった。
【0163】
(調製例A−18)
NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、「D−03(20)」(日本製紙パピリア(株)製の不織布、マニラ麻抄紙、厚さ:60μm、坪量:20g/m)を使用したこと以外は、調製例A−1と同様の方法で、不織布基材(18)を得た。得られた不織布基材(18)の厚さは60μmであり、坪量は20.2g/mであった。また、前記不織布基材(18)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(18)1mあたり0.2gであり、その全光線透過率は40.2%であった。
【0164】
(調製例A−19)
NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、「D−03(20)」(日本製紙パピリア(株)製の不織布、マニラ麻抄紙)を使用したこと以外は、調製例A−2と同様の方法で、不織布基材(19)を得た。得られた不織布基材(19)の厚さは60μmであり、坪量は21.1g/mであった。また、前記不織布基材(19)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(19)1mあたり1.1gであり、その全光線透過率は27.8%であった。
【0165】
(調製例A−20)
NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、「D−03(20)」(日本製紙パピリア(株)製の不織布、マニラ麻抄紙)を使用したこと以外は、調製例A−3と同様の方法で不織布基材(20)を得た。得られた不織布基材(20)の厚さは60μmであり、坪量は22.0g/mであった。また、前記不織布基材(20)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(20)1mあたり2.0gであり、その全光線透過率は13.3%であった。
【0166】
(調製例A−21)
NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、「DPM−10」(日本製紙パピリア(株)製の不織布、マニラ麻/ポリエチレンテレフタレート繊維(PET繊維)混抄紙、厚さ:40μm、坪量:10g/m)を使用したこと以外は、調製例A−4と同様の方法で不織布基材(21)を得た。得られた不織布基材(21)の厚さは40μmであり、坪量は13.5g/mであった。また、前記不織布基材(21)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(21)1mあたり3.5gであり、その全光線透過率は18.4%であった。
【0167】
(調製例A−22)
NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、「DPM−10」(日本製紙パピリア(株)製の不織布、マニラ麻/ポリエチレンテレフタレート繊維(PET繊維)混抄紙)を使用したこと以外は、調製例A−5と同様の方法で不織布基材(22)を得た。得られた不織布基材(22)の厚さは40μmであり、坪量は15.4g/mであった。また、前記不織布基材(22)が含有する着色剤の質量は、不織布基材(22)1mあたり5.4gであり、その全光線透過率は11.3%であった。
【0168】
上記調製例で得た不織布基材につき、上記評価を行った結果を下表に示す。
【0169】
【表1】
【0170】
【表2】
【0171】
【表3】
【0172】
(調製例B−1)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと、界面活性剤としてアクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gとを入れ、均一に溶解した。
【0173】
そこに、2−エチルヘキシルアクリレート475g、メチルメタクリレート15g、アクリル酸10g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化し、乳化液632.7gを得た。
【0174】
<エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液の調製>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水333.5gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。
【0175】
攪拌下、前記で調製した乳化液の一部[7.59g]、過硫酸アンモニウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]を添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。
【0176】
引き続き、残りの乳化液625.11gと、過硫酸アンモニウム水溶液50g[有効成分1質量%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら6時間かけて滴下した。滴下終了後は、反応容器を60℃に保ちながら1時間攪拌した。
【0177】
次に、エリソルビン酸ナトリウム水溶液5g[有効成分2質量%]を別の漏斗を用いて1時間かけて滴下重合した後、反応容器を60℃に保ちながら1時間撹拌した。
【0178】
そして、内容物を冷却し、pHが7.5になるようにアンモニア水(有効成分10質量%)で調整した。
【0179】
これを200メッシュ金網で濾過し、エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(1)[固形分濃度50質量%]を得た。前記アクリル系共重合体の平均粒子径は330nm、重量平均分子量は70万であった。
【0180】
<エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物の調製>
前記エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(1)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]200g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0181】
それらを混合した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。これを200メッシュ金網で濾過し、エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(1)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(1)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、89.0%であった。
【0182】
(調製例B−2)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと、界面活性剤としてアクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20%]37.5gを入れ、均一に溶解した。
【0183】
そこに、n−ブチルアクリレート50g、2−エチルヘキシルアクリレート415g、メチルメタクリレート25g、アクリル酸10g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化し、乳化液632.7gを得た。
【0184】
<エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液の調製>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水333.5gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。攪拌下、前記で調製した乳化液の一部[7.59g]、過硫酸アンモニウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]を添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。
【0185】
引き続き、残りの乳化液625.11gと、過硫酸アンモニウム水溶液50g[有効成分1質量%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら6時間かけて滴下した。滴下終了後は、反応容器を60℃に保ちながら1時間攪拌した。
【0186】
次に、エリソルビン酸ナトリウム水溶液5g[有効成分2質量%]を別の漏斗を用いて1時間かけて滴下重合した後、反応容器を60℃に保ちながら1時間撹拌した。
【0187】
次に、内容物を冷却し、pHが7.5になるようにアンモニア水(有効成分10質量%)を用い調整した。これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(2)[固形分濃度50質量%]を得た。
【0188】
なお、前記アクリル系共重合体の平均粒子径は342nm、重量平均分子量は69万であった。
【0189】
<エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物の調製>
前記エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(2)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]200g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0190】
均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0191】
これを200メッシュ金網で濾過し、エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(2)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(2)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、88.6%であった。
【0192】
(調製例B−3)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20%]37.5gを入れ、均一に溶解した。
【0193】
そこに、n−ブチルアクリレート237.5g、2−エチルヘキシルアクリレート237.5g、メチルメタクリレート15g、アクリル酸10g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化し、乳化液632.7gを得た。
【0194】
<エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液の調製>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水333.5gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。
【0195】
攪拌下、前記で調製した乳化液の一部[7.59g]、過硫酸アンモニウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]を添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。
【0196】
引き続き、残りの乳化液625.11gと、過硫酸アンモニウム水溶液50g[有効成分1質量%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら6時間かけて滴下した。滴下終了後は、反応容器を60℃に保ちながら1時間攪拌した。
【0197】
次に、エリソルビン酸ナトリウム水溶液5g[有効成分2質量%]を別の漏斗を用いて1時間かけて滴下重合した後、反応容器を60℃に保ちながら1時間撹拌した。
【0198】
次に、内容物を冷却し、pHが7.5になるようにアンモニア水(有効成分10質量%)を用い調整した。これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(3)[固形分濃度50質量%]を得た。なお、前記アクリル系共重合体の平均粒子径は339nm、重量平均分子量は67万であった。
【0199】
<エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物の調製>
前記エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(3)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]200g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0200】
均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0201】
これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(3)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(3)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、88.8%であった。
【0202】
(調製例B−4)
エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(3)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]100g、タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂、軟化点150℃、固形分濃度53質量%]94.34g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0203】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0204】
これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(4)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(4)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、88.9%であった。
【0205】
(調製例B−5)
エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(3)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルNS−121[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点125℃、固形分濃度50質量%]200g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0206】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0207】
これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(5)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(5)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、89.0%であった。
【0208】
(調製例B−6)
エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(3)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]100g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0209】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0210】
これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(6)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(6)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、89.2%であった。
【0211】
(調製例B−7)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gとアクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gとラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gを入れ、均一に溶解した。
【0212】
次いで、前記容器に、n−ブチルアクリレート50g、2−エチルヘキシルアクリレート410g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン5g、アクリル酸10g、ラウリルメルカプタン0.2gを加え乳化することによって乳化液632.7gを得た。
【0213】
<エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液の調製>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水333.5gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。攪拌下、前記で調製した乳化液の一部[7.59g]、過硫酸アンモニウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]を添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。引き続き、残りの乳化液625.11gと、過硫酸アンモニウム水溶液50g[有効成分1質量%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら6時間かけて滴下した。滴下終了後は、反応容器を60℃に保ちながら1時間攪拌した。
【0214】
次に、エリソルビン酸ナトリウム水溶液5g[有効成分2質量%]を別の漏斗を用いて1時間かけて滴下重合した後、反応容器を60℃に保ちながら1時間撹拌した。
【0215】
次に、内容物を冷却し、pHが7.5になるようにアンモニア水(有効成分10質量%)で調整した。これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(4)[固形分濃度50質量%]を得た。なお、前記アクリル系共重合体の平均粒子径は330nm、重量平均分子量は67万であった。
【0216】
<エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物の調製>
前記エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(4)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]100g、タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂、軟化点150℃、固形分濃度53質量%]94.34g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0217】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0218】
これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(7)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(7)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、88.4%であった。
【0219】
(調製例B−8)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gとアクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gとラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gを入れ、均一に溶解した。
【0220】
次いで、前記容器に、n−ブチルアクリレート230g、2−エチルヘキシルアクリレート230g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン5g、アクリル酸10g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化することによって乳化液632.7gを得た。
【0221】
<エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液の調製>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水333.5gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。攪拌下、前記で調製した乳化液の一部[7.59g]、過硫酸アンモニウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]を添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。
【0222】
引き続き、残りの乳化液625.11gと、過硫酸アンモニウム水溶液50g[有効成分1質量%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら6時間かけて滴下した。滴下終了後、反応容器を60℃に保ちながら1時間攪拌した。
【0223】
次に、エリソルビン酸ナトリウム水溶液5g[有効成分2質量%]を別の漏斗を用いて1時間かけて滴下重合した後、反応容器を60℃に保ちながら1時間撹拌した。
【0224】
次に、内容物を冷却し、pHが7.5になるようにアンモニア水(有効成分10質量%)を用いて調整した。
【0225】
これを200メッシュ金網で濾過することによって、エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(5)[固形分濃度50質量%]を得た。なお、前記アクリル系共重合体の平均粒子径は328nm、重量平均分子量は63万であった。
【0226】
<エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物の調製>
前記エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(5)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]100g、タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂、軟化点150℃、固形分濃度53質量%]94.34g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0227】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0228】
これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(8)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(8)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、88.1%であった。
【0229】
(調製例B−9)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gとアクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gとラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gを入れ、均一に溶解した。
【0230】
次に、前記容器に、n−ブチルアクリレート227.5g、2−エチルヘキシルアクリレート227.5g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン10g、アクリル酸10g、ラウリルメルカプタン0.2gを加え乳化することによって乳化液632.7gを得た。
【0231】
<エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液の調製>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水333.5gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。
【0232】
攪拌下、前記で調製した乳化液の一部[7.59g]、過硫酸アンモニウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]を添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。
【0233】
引き続き、残りの乳化液625.11gと、過硫酸アンモニウム水溶液50g[有効成分1質量%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら6時間かけて滴下した。滴下終了後は、反応容器を60℃に保ちながら1時間攪拌した。
【0234】
次に、エリソルビン酸ナトリウム水溶液5g[有効成分2質量%]を別の漏斗を用いて1時間かけて滴下重合した後、反応容器を60℃に保ちながら1時間撹拌した。
【0235】
そして、内容物を冷却し、pHが7.5になるようにアンモニア水(有効成分10質量%)を用いて調整した。
【0236】
これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(6)[固形分濃度50質量%]を得た。なお、前記アクリル系共重合体の平均粒子径は331nm、重量平均分子量は64万であった。
【0237】
<エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物の調製>
前記エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(6)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]100g、タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂、軟化点150℃、固形分濃度53質量%]94.34g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0238】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0239】
これを200メッシュ金網で濾過し、エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(9)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(9)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、88.0%であった。
【0240】
(調製例B−10)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gとアクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gとラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gを入れ、均一に溶解した。
【0241】
次に、前記容器に、n−ブチルアクリレート465g、メチルメタクリレート15g、アクリル酸20g、ラウリルメルカプタン0.2gを加え乳化することによって乳化液632.7gを得た。
【0242】
<エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液の調製>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水333.5gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。攪拌下、前記で調製した乳化液の一部[7.59g]、過硫酸アンモニウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]を添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。
【0243】
引き続き、残りの乳化液625.11gと、過硫酸アンモニウム水溶液50g[有効成分1質量%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら6時間かけて滴下した。滴下終了後は、反応容器を60℃に保ちながら1時間攪拌した。
【0244】
それから、エリソルビン酸ナトリウム水溶液5g[有効成分2質量%]を別の漏斗を用いて1時間かけて滴下重合した後、反応容器を60℃に保ちながら1時間撹拌した。
【0245】
次に、内容物を冷却し、pHが7.5になるようにアンモニア水(有効成分10質量%)を用いて調整した。
【0246】
これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(7)[固形分濃度50質量%]を得た。なお、前記アクリル系共重合体の平均粒子径は299nm、重量平均分子量は60万であった。
【0247】
<エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物の調製>
前記エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(7)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]100g、タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂、軟化点150℃、固形分濃度53質量%]94.34g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0248】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0249】
これを200メッシュ金網で濾過することによって、エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(10)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(10)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、87.7%であった。
【0250】
(調製例B−11)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gとアクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gとラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gを入れ、均一に溶解した。
【0251】
次に、前記容器に、n−ブチルアクリレート229g、2−エチルヘキシルアクリレート229g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン5g、アクリル酸2g、メタクリル酸10g、ラウリルメルカプタン0.2gを加え乳化することによって乳化液632.7gを得た。
【0252】
<エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液の調製>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水333.5gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。
【0253】
攪拌下、前記で調製した乳化液の一部[7.59g]、過硫酸アンモニウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]を添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。
【0254】
引き続き、残りの乳化液625.11gと、過硫酸アンモニウム水溶液50g[有効成分1質量%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら6時間かけて滴下した。滴下終了後は、反応容器を60℃に保ちながら1時間攪拌した。
【0255】
次に、エリソルビン酸ナトリウム水溶液5g[有効成分2質量%]を別の漏斗を用いて1時間かけて滴下重合した後、反応容器を60℃に保ちながら1時間撹拌した。
【0256】
次に、内容物を冷却し、pHが7.5になるようにアンモニア水(有効成分10質量%)を用いて調整した。
【0257】
これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(8)[固形分濃度50質量%]を得た。なお、前記アクリル系共重合体の平均粒子径は300nm、重量平均分子量は63万であった。
【0258】
<エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物の調製>
前記エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(8)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]200g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0259】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0260】
これを200メッシュ金網で濾過し、エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(11)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(11)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、88.6%であった。
【0261】
(調製例B−12)
エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(8)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]100g、タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂、軟化点150℃、固形分濃度53質量%]94.34g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0262】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0263】
これを200メッシュ金網で濾過し、エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(12)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(12)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、88.8%であった。
【0264】
(調製例B−13)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gとアクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gとラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gを入れ、均一に溶解した。
【0265】
次に、前記容器に、n−ブチルアクリレート228g、2−エチルヘキシルアクリレート228g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン5g、アクリル酸4g、メタクリル酸10g、ラウリルメルカプタン0.2gを加え乳化することによって乳化液632.7gを得た。
【0266】
<エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液の調製>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水333.5gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。
【0267】
攪拌下、前記で調製した乳化液の一部[7.59g]、過硫酸アンモニウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液2.5g[有効成分6質量%]を添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。
【0268】
引き続き、残りの乳化液625.11gと、過硫酸アンモニウム水溶液50g[有効成分1質量%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら6時間かけて滴下した。滴下終了後は、反応容器を60℃に保ちながら1時間攪拌した。
【0269】
次に、エリソルビン酸ナトリウム水溶液5g[有効成分2質量%]を別の漏斗を用いて1時間かけて滴下重合した後、反応容器を60℃に保ちながら1時間撹拌した。
【0270】
次に、その内容物を冷却し、pHが7.5になるようにアンモニア水(有効成分10質量%)を用いて調整した。これを200メッシュ金網で濾過することによって、エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(9)[固形分濃度50質量%]を得た。なお、前記アクリル系共重合体の平均粒子径は310nm、重量平均分子量は70万であった。
【0271】
<エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物の調製>
前記エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(9)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]100g、タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂、軟化点150℃、固形分濃度53質量%]94.34g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0272】
これを200メッシュ金網で濾過することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、88.7%であった。また、厚さ55μmの粘着剤層の全光線透過率は89.3%であり、厚さ45μmの粘着剤層の全光線透過率は89.8%であった。
【0273】
(調製例B−14)
エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(7)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]200g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0274】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0275】
これを200メッシュ金網で濾過した後、着色剤として、PSMブラックC[御国色素(株)製、カーボンブラック含有量:25質量%、固形分濃度31質量%]20gを添加し、1時間撹拌することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(14)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(14)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、0.4%であった。
【0276】
(調製例B−15)
エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(3)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]200g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0277】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0278】
これを200メッシュ金網で濾過した後、着色剤として、PSMブラックC[御国色素(株)製、カーボンブラック含有量:25質量%、固形分濃度31質量%]20gを添加し、1時間撹拌することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(15)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(15)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、0.4%であった。
【0279】
(調製例B−16)
エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(8)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]200g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0280】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1gを添加し、1時間撹拌した。
【0281】
これを200メッシュ金網で濾過した後、着色剤として、PSMブラックC[御国色素(株)製、カーボンブラック含有量:25質量%、固形分濃度31質量%]20gを添加し、1時間撹拌することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(16)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(16)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、0.4%であった。
【0282】
(調製例B−17)
エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(8)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]200g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0283】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0284】
これを200メッシュ金網で濾過した後、着色剤として、PSMブラックC[御国色素(株)製、カーボンブラック含有量:25質量%、固形分濃度31質量%]20gを添加し、1時間撹拌することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(17)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(17)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、0.4%であった。
【0285】
(調製例B−18)
エマルジョン型アクリル系共重合体の水分散液(3)1000gに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;エマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]200g、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5gを添加した。
【0286】
それらを均一に撹拌した後、架橋剤として、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを添加し、1時間撹拌した。
【0287】
これを200メッシュ金網で濾過した後、着色剤として、PSMブラックC[御国色素(株)製、カーボンブラック含有量:25質量%、固形分濃度31質量%]2gを添加し、1時間撹拌することによってエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(18)を得た。なお、得られたエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(18)を用いて調製した、厚さ65μmの粘着剤層の全光線透過率は、51.6%であった。
【0288】
上記調製例の配合表を下表に示す。表中の「質量%」は、アクリル系共重合体の製造に使用する単量体成分の全量に対する各単量体の使用量を表し、粘着付与樹脂の「質量部」は、アクリル系共重合体100質量部に対する粘着付与樹脂の質量部を表し、架橋剤の「質量部」は、アクリル系共重合体100質量部に対する架橋剤の質量部を表し、着色剤の「質量部」は、アクリル系共重合体100質量部に対する着色剤のカーボンブラックの質量部を表す。
【0289】
【表4】
【0290】
【表5】
【0291】
【表6】
【0292】
(実施例1)
調製例B−13で得たエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)を、シリコーン系剥離剤を用いて形成された剥離処理層を有する離型ライナー[住化加工紙(株)製、商品名DLS−78WTL]の剥離処理層表面に、乾燥後の厚さが65μmになるように塗工し、100℃で5分間乾燥することによって、離型ライナーの表面に粘着剤層を備えた粘着シート2枚を得た。
【0293】
次に、調製例A−1で得た不織布基材(1)の両面に、前記粘着シートが有する粘着剤層を転写し、40℃環境下で3日間養生することによって両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は、35.5質量%であった。また、前記両面粘着シートの全光線透過率は、39.7%であった。
【0294】
(実施例2)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−2で得た不織布基材(2)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、27.5%であった。
【0295】
(実施例3)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−3で得た不織布基材(3)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、16.2%であった。
【0296】
(実施例4)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−4で得た不織布基材(4)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、10.4%であった。
【0297】
(実施例5)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−5で得た不織布基材(5)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、8.3%であった。
【0298】
(実施例6)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−6で得た不織布基材(6)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、2.3%であった。
【0299】
(実施例7)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−7で得た不織布基材(7)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、16.9%であった。
【0300】
(実施例8)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−8で得た不織布基材(8)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、10.0%であった。
【0301】
(実施例9)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−9で得た不織布基材(9)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、5.9%であった。
【0302】
(実施例10)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−10で得た不織布基材(10)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、14.1%であった。
【0303】
(実施例11)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−11で得た不織布基材(11)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、11.7%であった。
【0304】
(実施例12)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−12で得た不織布基材(12)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、6.5%であった。
【0305】
(実施例13)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−13で得た不織布基材(13)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、25.4%であった。
【0306】
(実施例14)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−14で得た不織布基材(14)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、11.4%であった。
【0307】
(実施例15)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−15で得た不織布基材(15)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、35.8%であった。
【0308】
(実施例16)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−16で得た不織布基材(16)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、25.7%であった。
【0309】
(実施例17)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−17で得た不織布基材(17)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、12.2%であった。
【0310】
(実施例18)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−18で得た不織布基材(18)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、39.2%であった。
【0311】
(実施例19)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−19で得た不織布基材(19)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、19.5%であった。
【0312】
(実施例20)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−20で得た不織布基材(20)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、12.1%であった。
【0313】
(実施例21)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−21で得た不織布基材(21)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、15.6%であった。
【0314】
(実施例22)
前記不織布基材(1)の代わりに、調製例A−22で得た不織布基材(22)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、10.0%であった。
【0315】
(実施例23)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−1で得たエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(1)を使用すること以外は、実施例2と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は、24.5質量%であった。また、前記両面粘着シートの全光線透過率は、24.2%であった。
【0316】
(実施例24)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−2で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(2)を使用すること以外は、実施例2と同様の方法で、両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.8質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、24.0%であった。
【0317】
(実施例25)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−3で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(3)を使用すること以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は37.3質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、24.4%であった。
【0318】
(実施例26)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−4で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(4)を使用すること以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は36.8質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、25.1%であった。
【0319】
(実施例27)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−5で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(5)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.3質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、26.1%であった。
【0320】
(実施例28)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−6で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(6)を使用すること以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.3質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、25.1%であった。
【0321】
(実施例29)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−7で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(7)を使用すること以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は37.7質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、24.1%であった。
【0322】
(実施例30)
前記不織布基材(2)の代わりに、調製例A−13で得た不織布基材(13)を使用すること以外は、実施例29と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は33.8質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、23.7%であった。
【0323】
(実施例31)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−8で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(8)を使用すること以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は34.2質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、24.4%であった。
【0324】
(実施例32)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(7)の代わりに、調製例B−8で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(8)を使用すること以外は、実施例30と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は33.0質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、23.2%であった。
【0325】
(実施例33)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−9で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(9)を使用すること以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.2質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、24.1%であった。
【0326】
(実施例34)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−10で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(10)を使用すること以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.1質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、19.2%であった。
【0327】
(実施例35)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−11で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(11)を使用すること以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は30.0質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、27.7%であった。
【0328】
(実施例36)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、調製例B−12で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(12)を使用すること以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は33.9質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、27.8%であった。
【0329】
(実施例37)
前記不織布基材(2)の代わりに、前記不織布基材(13)を使用すること以外は、実施例36と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は34.4質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、25.0%であった。
【0330】
(実施例38)
粘着剤層の乾燥後の厚さを65μmから55μmに変更すること以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.8質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、27.7%であった。
【0331】
(実施例39)
粘着剤層の乾燥後の厚さを65μmから45μmに変更すること以外は、実施例2と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.7質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、28.0%であった。
【0332】
(比較例1)
前記不織布基材(2)の代わりに、NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙、全光線透過率74.2%)を使用すること以外は、実施例35と同様の方法で両面粘着シートを得た。また、前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.8質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、82.2%であった。
【0333】
(比較例2)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、比較調製例B−1で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(14)を使用すること以外は、比較例1と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.0質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、0.0%であった。
【0334】
(比較例3)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、比較調製例B−2で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(15)を使用すること以外は、比較例1と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は37.7質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、0.0%であった。
【0335】
(比較例4)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、比較調製例B−3で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(16)を使用すること以外は、比較例1と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は24.9質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、0.0%であった。
【0336】
(比較例5)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、比較調製例B−4で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(17)を使用すること以外は、比較例1と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は36.4質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、0.0%であった。
【0337】
(比較例6)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、比較調製例B−5で調製したエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(18)を使用すること以外は、比較例1と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は33.6質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、25.1%であった。
【0338】
(比較例7)
前記NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、薄葉紙(白川製紙(株)製の不織布、木材パルプ抄紙、全光線透過率76.4%)を使用すること以外は、比較例1と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は36.1質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、25.1%であった。
【0339】
(比較例8)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(14)を使用したこと以外は、比較例7と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.2質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、0.0%であった。
【0340】
(比較例9)
前記NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、「D−02(17)」(日本製紙パピリア(株)製の不織布、マニラ麻/ビニロン繊維混抄紙、全光線透過率74.0%)を使用すること以外は、比較例1と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.7質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、79.2%であった。
【0341】
(比較例10)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(14)を使用したこと以外は、比較例9と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.0質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、0.0%であった。
【0342】
(比較例11)
前記NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、「D−03(20)」(日本製紙パピリア(株)製の不織布、マニラ麻抄紙、全光線透過率70.4%)を使用すること以外は、比較例1と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.5質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、73.8%であった。
【0343】
(比較例12)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(14)を使用したこと以外は、比較例11と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.1質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、0.0%であった。
【0344】
(比較例13)
前記NM−14(日本製紙パピリア(株)製の不織布、パルプ/レーヨン混抄紙)の代わりに、「DPM−10」(日本製紙パピリア(株)製の不織布、マニラ麻/ポリエチレンテレフタレート繊維混抄紙、全光線透過率80.0%)を使用すること以外は、比較例1と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.3質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、78.3%であった。
【0345】
(比較例14)
前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(13)の代わりに、前記エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物(14)を使用したこと以外は、比較例13と同様の方法で両面粘着シートを得た。前記養生後の両面粘着シートを構成する粘着剤層のゲル分率は35.4質量%であった。また、得られた両面粘着シートの全光線透過率は、0.0%であった。
【0346】
実施例及び比較例において使用した不織布基材、製造した両面粘着シートにつき、上記評価を行った結果を下表に示す。
【0347】
【表7】
【0348】
【表8】
【0349】
【表9】
【0350】
【表10】
【0351】
【表11】
【0352】
【表12】
【0353】
【表13】
【0354】
【表14】
【0355】
上記表から明らかなように、実施例1〜39に示した本発明の粘着シートは、良好な遮光性を有し、接着力や保持力に優れ、かつ良好な耐剥がれ性と曲面接着性を両立した。一方、比較例1、7、9、11、13の粘着シートは、遮光性に乏しく、比較例2〜6、8、10、12、14の粘着シートは、曲面接着性もしくは保持力に乏しい結果であった。