(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電極組立体を収容する内部空間を形成し、前記電極組立体を密封するように、互いに対向した状態で折り畳まれた上部ケース及び下部ケースを含むバッテリケースをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の二次電池。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一実施形態は、貫通衝撃に対する発火、破裂及び爆発の危険性を減らすための安全器具を備えた二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記のような課題及びそれ以外の課題を解決するための本発明の二次電池は、セパレータを介在して、ロール状に巻き付けられた第1電極板及び第2電極板を含む電極組立体と、前記電極組立体の巻き付け端部に隣接するように、前記電極組立体の外周上に形成された仕上げ部材と、を含み、前記仕上げ部材は、前記第1電極板の巻き付け端部と導電性接触を形成し、前記第2電極板の巻き付け端部と対向するように配置された導電層を含む。
【0006】
例えば、前記第1電極板は、電極組立体の最外郭ターンを形成し、前記第2電極板は、第1電極板の内側に形成され、前記第2電極板の巻き付け端部は、前記第1電極板の巻き付け端部を超えた位置に延設される。
【0007】
例えば、前記導電層は、前記セパレータを介在して、前記第2電極板の巻き付け端部と対向するように配置される。
【0008】
例えば、前記導電層は、前記第1電極板及び第2電極板の巻き付け端部と対向するように長く延びる。
【0009】
例えば、前記導電層は、前記第1電極板の巻き付け端部と同種金属を含んでなる。
【0010】
例えば、前記第1電極板は、第1電極集電体、及び前記第1電極集電体上に形成された第1電極活物質を含み前記第2電極板は、第2電極集電体、及び前記第2電極集電体上に形成された第2電極活物質を含み、前記第1電極板及び第2電極板の巻き付け端部は、前記第1電極活物質及び第2電極活物質が排除された無地部から形成される。
【0011】
例えば、前記仕上げ部材は、前記導電層を覆うように外側に形成された絶縁層と、前記導電層と電極組立体との間に介在されたセラミック層及び接着層と、をさらに含む。
【0012】
例えば、前記セラミック層及び接着層は、前記電極組立体に向かい、前記導電層の一部を露出させるように形成される。
【0013】
例えば、前記導電層は、導電性接触のために、第1電極板の巻き付け端部に向かって露出され、前記セラミック層及び接着層は、前記第1電極板の巻き付け端部を超えた位置にずれて形成される。
【0014】
例えば、前記セラミック層は、前記導電層の剛性を補強するように、前記導電層と接するように形成される。
【0015】
例えば、前記電極組立体の巻き付け端部で、前記第2電極板は、第1電極板より長く延び、前記セパレータは、第2電極板より長く延びる。
【0016】
例えば、前記仕上げ部材は、前記セパレータの端部と隣接するように、前記電極組立体の外周上に付着される。
【0017】
例えば、前記電極組立体の巻き付け方向に沿って、エッジ領域と中央領域とが形成されるとするとき、前記導電層と、第1電極板の巻き付け端部との導電性接触は、前記エッジ領域でなされ、前記導電層と、第2電極板の巻き付け端部との対向は、前記中央領域でなされる。
【0018】
一方、本発明の他の実施形態による二次電池は、セパレータを介在して、ロール状に巻き付けられた第1電極板及び第2電極板を含み、前記第1電極板及び第2電極板の巻き付け端部を含む電極組立体と、前記第1電極板の巻き付け端部と電気的に連結されるように、前記電極組立体の巻き付け端部と隣接するように配置され、前記第2電極板の巻き付け端部上に配置された導電性安全部材であって、外部侵入部材が前記導電性安全部材を貫通し、第2電極板と電気的に接触すれば、外部侵入部材、導電性安全部材及び第1電極板により、短絡経路を形成する導電性安全部材と、を含む。
【0019】
例えば、前記第1電極板は、電極組立体の最外郭ターンを形成し、前記第2電極板は、第1電極板の内側に形成され、前記第2電極板の巻き付け端部は、前記第1電極板の巻き付け端部を超えた位置に延設される。
【0020】
例えば、前記第1電極板は、第1電極集電体、及び前記第1電極集電体上に形成された第1電極活物質を含み、前記導電性安全部材と電気的に接触する第1電極板の巻き付け端部は、前記第1電極活物質が排除された無地部から形成される。
【0021】
例えば、前記導電性安全部材は、前記セパレータを介在して、前記第2電極板の巻き付け端部と対向するように配置される。
【0022】
例えば、前記導電性安全部材は、導電層を含み、前記導電層は、前記第1電極板と同種の金属を含む。
【0023】
例えば、前記導電性安全部材は、前記導電性安全部材の外側に形成され、前記導電層をカバーする絶縁層と、前記導電層と電極組立体との間に介在されるセラミック層及び接着層と、をさらに含む。
【0024】
例えば、前記絶縁層とセラミック層は、前記導電層と結合され、前記導電層を扁平に維持させることによって、前記導電層と第1電極板との接触抵抗を低減させられる。
【0025】
例えば、前記セラミック層及び接着層は、前記電極組立体に向かい、前記導電層の一部を露出させるように形成される。
【0026】
例えば、前記導電層は、前記第1電極板に向けて露出され、前記第1電極板と導電性接触を形成し、前記セラミック層及び接着層は、前記第1電極板の巻き付け端部から離隔された位置に形成され、前記導電層と第2電極板との間に介在される。
【0027】
例えば、前記二次電池は、前記電極組立体と導電性安全部材とを収容するバッテリケースと、前記電極組立体と電気的に連結されたキャッププレートと、をさらに含む。
【0028】
例えば、前記電極組立体を収容したバッテリケースの開口部は、前記キャッププレートによって密封される。
【0029】
例えば、前記二次電池は、前記電極組立体を収容する内部空間を形成し、前記電極組立体を密封するように、互いに対向する方向にフォールディングされる上部ケース及び下部ケースを含むバッテリケースをさらに含む。
【発明の効果】
【0030】
本発明の二次電池は、二次電池の貫通時、正極・負極間の短絡パスを形成することによって、外部衝撃や、貫通試験で加えられる貫通衝撃に対して、向上した安全性を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付された図面を参照し、本発明の望ましい実施形態に係わる二次電池について説明する。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態による二次電池の斜視図である。図面を参照すれば、前記二次電池は、電極組立体100と、前記電極組立体100の外周上に形成される仕上げ部材(または導電性安全部材、以下同様)200と、を含む。
【0034】
前記電極組立体100は、電極活物質が塗布された第1電極板110及び第2電極板120を、セパレータ150を介在して相互隔離させ、前記第1電極板110及び第2電極板120並びにセパレータ150をゼリーロール状に共に巻き付けられて形成したものである。前記第1電極板110及び第2電極板120には、化学反応で形成された電荷を外部回路に引き出し、充放電電流のパスを形成するための第1電極タブ113及び第2電極タブ123が形成される。
【0035】
前記第1電極板110及び第2電極板120、並びにそれら間のセパレータ150は、巻き付け中心100cを取り囲み、内側から外側の方向に向けてロール状に延び、前記電極組立体100の外周には、巻き付けの終了部に該当する巻き付け端部100fが形成される。
【0036】
前記巻き付け端部100fを覆い包むように、電極組立体100の外周上には、仕上げ部材200が付着される。前記仕上げ部材200は、電極組立体100の解体を防止する。また、前記仕上げ部材200は、二次電池の貫通時、発火、破裂及び爆発の危険性を減らすための安全器具としての機能を行う。例えば、前記仕上げ部材200は、二次電池の貫通試験で、高い安定性を提供することができる。前記貫通試験では、二次電池を標準充電した後、所定半径を有するクギで二次電池の中心を貫通させ、発火、破裂及び爆発の可能性を調べる方法で、二次電池の安定性を評価する。
【0037】
前記仕上げ部材200は、二次電池の貫通時、短絡パスを形成することによって、充電容量を消尽するように、二次電池を放電させる保護措置を取り、二次電池の発火、破裂及び爆発の危険性を減らすことができる。
【0038】
図2は、
図1の電極組立体100を展開して図示した図面である。図面を参照すれば、前記電極組立体100では、一方向に沿って、帯状に延設された第1電極板110及び第2電極板120がセパレータ150を介在して、互いに対向するように積層される。
【0039】
前記第1電極板110は、第1電極集電体111と、前記第1電極集電体111の少なくとも一面に形成された第1電極活物質115と、を含んでもよい。前記第1電極集電体111は、第1電極活物質115で発生する電荷の移動通路を提供し、第1電極活物質115を支持する機能を行う。例えば、前記第1電極板110は、正極として機能することができ、前記第1電極集電体111は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を含んでもよい。
【0040】
前記第1電極活物質115は、電極活物質、バインダ、導電剤などからなる電極合剤を溶媒に分散させてスラリ状にし、これを電極集電体111の少なくとも一面に塗布した後、乾燥及び圧縮して形成される。
【0041】
前記第1電極板110には、第1電極活物質115が形成されていない無地部110aが形成され、例えば、第1電極板110の長手方向に両側端部には、第1電極活物質115が形成されず、第1電極集電体111が露出される無地部110aが形成される。前記無地部110a上には、化学反応で形成された電荷を外部に引き出すための第1電極タブ113が形成される。例えば、前記第1電極タブ113は、第1電極板110の無地部110aのうちいずれか一方の無地部110a上に結合され、例えば、超音波溶接で結合されてもよい。前記第1電極タブ113は、正極タブとして機能することができ、アルミニウムまたはアルミニウム合金を含んでもよい。
【0042】
前記第2電極板120は、第2電極集電体121と、前記第2電極集電体121の少なくとも一面に形成された第2電極活物質125を含んでもよい。前記第2電極集電体121は、第2電極活物質125で発生する電荷の移動通路を提供し、第2電極活物質125を支持する機能を行う。例えば、前記第2電極板120は、負極として機能することができ、前記第2電極集電体121は、銅または銅合金を含んでもよい。
【0043】
前記第2電極活物質125は、電極活物質、バインダ、導電剤などからなる電極合剤を溶媒に分散させてスラリ形態にした後、これを電極集電体121の少なくとも一面に塗布した後、乾燥及び圧縮して形成される。
【0044】
前記第2電極板120には、第2電極活物質125が形成されていない無地部120aが形成され、例えば、第2電極板120の長手方向に、両側端部には、第2電極活物質125が形成されず、第2電極集電体121が露出される無地部120aが形成される。前記無地部120a上には、化学反応で形成された電荷を外部に引き出すための第2電極タブ123が形成される。例えば、前記第2電極タブ123は、第2電極板120の無地部120aのうちいずれか一方の無地部120a上に結合され、超音波溶接で結合されてもよい。前記第2電極タブ123は、負極タブとして機能することができ、 ニッケルまたはニッケル合金を含んでもよい。
【0045】
前記第1電極板110及び第2電極板120は、セパレータ150を介在して、互いに対向するように積層され、前記セパレータ150は、前記第1電極板110及び第2電極板120間で、正極・負極間の短絡を防止する。前記セパレータ150は、高いイオン透過度を有し、機械的な強度を有する多孔性フィルムから形成され、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系ポリマーから形成される。例えば、前記セパレータ150は、長手方向に沿って、または幅方向に沿って、第1電極板110及び第2電極板120より延設されて熱的収縮による第1電極板110及び第2電極板120の短絡を防止することができる。
【0046】
前記二次電池は、電極組立体100内に含浸されている電解質(図示せず)をさらに含んでもよい。前記電解質は、電極組立体100と共に、電池ケース(図示せず)内に収容され、電極組立体100内に含浸され、例えば、前記電解質としては、非水系電解質が使われてもよい。
【0047】
図3は、
図1の仕上げ部材200を図示した断面図であり、
図4は、電極組立体100と仕上げ部材200との結合状態を示す断面図である。
【0048】
前記仕上げ部材(または導電性安全部材)200は、電極組立体100と対向するように配置され、電極組立体100との粘着を媒介する接着層210と、電極組立体100と対向するように配置され、電極組立体100との導電性接触を形成するための導電層230と、前記導電層230の強度補強及び形状安定のためのセラミック層220と、前記導電層230の絶縁のために、仕上げ部材200の最外郭を形成する絶縁層240と、を含む。前記仕上げ部材200は、接着層210、セラミック層220、導電層230及び絶縁層240が互いに対して積層された多層構造によって形成される。
【0049】
前記接着層210は、電極組立体100の巻き付け端部100fと対向するように配置され、仕上げ部材200と電極組立体100との粘着を媒介することができ、電極組立体100の巻き付け端部100fを覆い包むように、電極組立体100の外周上に付着され、電極組立体100の解体を防止することができる。後述するように、前記接着層210は、導電層230の一部を露出させるように形成される。
【0050】
前記導電層230は、電極組立体100と導電性接触を形成する。例えば、前記導電層230は、電極組立体100の最外郭ターンを形成する第1電極板110の巻き付け端部110fと対向するように配置され、第1電極板110の巻き付け端部110fと導電性接触を形成する。導電性接触とは、導電層230と、第1電極板110aの巻き付け端部110fとが互いに接触した状態であるか、溶接などを介して、相互導通されるように接合された状態であるか、または、導電層230と、第1電極板110の巻き付け端部110fとが実質的に導通されるように電気的に連結された状態を意味することができる。例えば、前記導電層230と、第1電極板110の巻き付け端部110fは、電極組立体100及び仕上げ部材200を収容した電池ケース(図示せず)の圧迫によって、互いに対して加圧接触した状態を維持することができる。
【0051】
前記導電層230は、電気伝導特性にすぐれる金属薄板から形成できて、例えば、第1電極板110の巻き付け端部110fと同種金属を含み、低抵抗の導電性接触を形成することができる。
【0052】
前記第1電極板110が正極として形成されるとするとき、第1電極板110の巻き付け端部110fは、第1電極集電体111と一体に、アルミニウムまたはアルミニウム合金から形成される。このとき、前記導電層230は、第1電極板110の巻き付け端部110fと同種金属であるアルミニウムまたはアルミニウム合金の薄板から形成されることにより、第1電極板110の巻き付け端部110fと低抵抗の導電性接触を形成することができる。具体的な実施形態で、前記導電層230は、アルミニウム薄板から形成される。
【0053】
前記第1電極板110が負極として形成されるとするとき、第1電極板110の巻き付け端部110fは、第1電極集電体111と一体に、銅または銅合金から形成される。このとき、前記導電層230は、第1電極板110の巻き付け端部110fと同種金属である銅または銅合金の薄板から形成されることにより、第1電極板110の巻き付け端部110fと低抵抗の導電性接触を形成することができる。具体的な実施形態で、前記導電層230は、銅薄板から形成される。
【0054】
第1電極板110の巻き付け端部110fと導電性接触を形成し、これにから延設された導電層230は、第2電極板120の巻き付け端部120fと対向するように配置される。すなわち、前記導電層230は、第1電極板110の巻き付け端部110f及び第2電極板120の巻き付け端部120fと対向するように、巻き付け方向に沿って、十分な長さに延設される。
【0055】
前記導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとが互いに対向するように重なって配置されることにより、電極組立体100を貫通する方向に侵入した外部侵入部材300により、導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの間で、正極・負極間の短絡パスが形成される。すなわち、前記導電層230は、第1電極板110の巻き付け端部110fと導電性接触を形成し、巻き付け方向に沿って、第1電極板110の巻き付け端部110fから延び、第2電極板120の巻き付け端部120fと対向するように配置され、導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの間に配置されたセパレータ150によって、正極・負極間の短絡が防止される。
【0056】
電極組立体100を貫通する方向に侵入する外部侵入部材300によって、互いに重なって配置された導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fは、互いに電気的に導通されて短絡パスを形成する。このように形成された短絡パスを介して、第1電極板110及び第2電極板120間に蓄積された充電容量が早く消尽され、発火、爆発の危険性が速かに低くなる。例えば、第1電極板110及び第2電極板120に蓄積された電荷は、導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの間に形成された短絡パスを介して早く消尽される。
【0057】
第1電極板110の巻き付け端部110fから、導電層230を経て、第2電極板120の巻き付け端部120fに至る短絡パス上では、電極活物質が排除され、相対的に高い抵抗を有する電極活物質を短絡パス上から排除させることにより、ジュール熱による発熱を抑制することができる。
【0058】
さらに具体的には、前記導電層230と対向するように配置される第1電極板110の巻き付け端部110f及び第2電極板120の巻き付け端部120fは、電極活物質が排除された無地部110a,120aでもって形成される。第1電極板110の巻き付け端部110fは、導電層230との導電性接触を形成して短絡パスを形成し、第2電極板120の巻き付け端部120fは、外部侵入部材300を受容し、外部侵入部材300と電気接続をなして短絡パスを形成するので、第1電極板110の巻き付け端部110f及び第2電極板120の巻き付け端部120fを、無地部110a,120aでもって形成することにより、貫通損傷に係わる発熱及び爆発の危険を減らすことができる。
【0059】
前記仕上げ部材200は、電極組立体100上に付着されるが、仕上げ部材200の導電層230と、第1電極板110の巻き付け端部110fとが互いに対面接触するように、電極組立体100上に付着される。このとき、導電層230と電極組立体100との間の接着層210及びセラミック層220は、導電層230が露出されるように形成される。すなわち、前記接着層210とセラミック層220は、第1電極板110の巻き付け端部110fと対向しない位置、すなわち、第1電極板110の巻き付け端部110fから反対側にずれた位置に形成される。例えば、前記接着層210とセラミック層220は、巻き付け方向に沿って、仕上げ部材200の全体長にわたって形成されず、第1電極板110の巻き付け端部110fと対向する位置まで延びないように、相対的に短く形成される。
【0060】
前記仕上げ部材200は、電極組立体100の外周上に付着され、電極組立体100と物理的な接触を形成する。このとき、前記導電層230と接着層210は、電極組立体100の外周上の互いに異なる領域で導電性接触を形成したり、あるいは粘着性結合を形成する。さらに具体的には、前記導電層230は、電極組立体100の第1電極板110の巻き付け端部110fと導電性接触を形成する一方、前記接着層210は、第1電極板110の巻き付け端部110fを超えた位置に延びるセパレータ150上に粘着される。
【0061】
前記導電層230は、絶縁層240によって覆われるように形成される。前記絶縁層240は、電極組立体100と導電性接触を形成する導電層230を絶縁させる機能を行い、例えば、導電層230を覆うように、仕上げ部材200の最外郭に形成される。例えば、前記絶縁層240は、絶縁性樹脂素材から形成される。
前記セラミック層220は、仕上げ部材200の剛性を補充し、仕上げ部材200の形状安定性に寄与することができる。特に、前記セラミック層220は、導電層230のシワや裂けのような形状変形を防止し、導電層230が扁平な板状を維持する。前記導電層230は、電極組立体100と導電性接触を形成し、有事時電極組立体100の短絡パスを形成するので、前記セラミック層220を利用し、導電層230と電極組立体100との物理的な接触が安定して維持されるようにし、導電層230と電極組立体100との間に、対面接触が維持されることにより、短絡パスの電圧を下げ、高電流の短絡電流が速かに放電される。
【0062】
さらに具体的には、電極組立体100の第1電極板110と導電層230は、導電性接触をなすが、互いに対面接触を形成することにより、それら間の接触抵抗を低減させることができる。このために、導電層230と重なってセラミック層220を配置することにより、導電層230が扁平な板状を維持するようにし、特に、電極組立体100を貫通する方向に侵入する外部侵入部材300にもかかわらず、導電層230のシワや裂けのような変形を防ぐための強度補強がなされる。
【0063】
例えば、外部侵入部材300の貫通時、圧力集中によって、導電層230が貫通され、シワや裂けなどの変形が誘発される。もし導電層230がシワになったり、裂けるように変形されれば、導電層230と、第1電極板110の巻き付け端部110fとの接触は、対面接触から点接触の形態に遷移され、導電層230と、第1電極板110の巻き付け端部110fとの接触抵抗が増大し、短絡パスの抵抗が増大し、点接触による発熱が生じうる。
【0064】
前記導電層230と隣接した位置のセラミック層220は、導電層230の機械的な強度を補充し、導電層230の変形を抑制することができる。前記セラミック層220は、導電層230の機械的な強度を補充し、導電層230の変形を抑制することができ、導電層230の板状形態を維持し、第1電極板110の巻き付け端部110fとの対面接触を維持することができる。
【0065】
前記導電層230上に形成された絶縁層240は、導電層230の絶縁機能以外に、導電層230の機械的な強度を補充する機能を兼ねることができる。すなわち、前記絶縁層240及びセラミック層220は、導電層230を挟みいれて両側に形成されたサンドイッチ状に形成され、導電層230を板状の形態に維持し、導電層230と、第1電極板110の巻き付け端部110fとの対面接触を維持することができる。
【0066】
前記仕上げ部材200と電極組立体100との配置に対して、仕上げ部材200の導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの重なった部分は、電極組立体100の中央位置に配置されてもよい。前記導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fは、互いに重なって配置され、有事の際、外部侵入部材300を介して電気的に連結されて導通され、短絡パスを形成する。従って、電極組立体100の中央に向かった貫通損傷に対応するという点で、前記導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの重なった部分は、電極組立体100の中央領域に配置されてもよい。
【0067】
前記電極組立体100は、巻き付け中心100cを取り囲み、内側から外側の方向に沿って、ロール状に延びる第1電極板110及び第2電極板120、並びにそれらの間を絶縁するセパレータ150を含み、前記電極組立体100の外周には、巻き付けの終了部に該当する巻き付け端部100fが形成される。
【0068】
前記巻き付け端部100fで、第1電極板110が電極組立体100の最外郭ターンを形成することができ、前記第1電極板110の内側に、第2電極板120が配置され、前記第1電極板110及び第2電極板120間には、セパレータ150が配置されてもよい。前記第1電極板110は、巻き付け方向に沿って、第2電極板120より先に終了し、前記第2電極板120は、第1電極板110を超え抜け、余分の長さを有して延びる。前記セパレータ150は、前記第1電極板110及び第2電極板120より長く延設されることにより、セパレータ150の熱的伸縮にもかかわらず、第1電極板110及び第2電極板120間の短絡を防止することができる。
【0069】
巻き付け方向に、第1電極板110の巻き付け端部110f及び第2電極板120の巻き付け端部120fには、電極活物質が排除された無地部110a,120aが形成される。前記第1電極板110は、無地部110aを介して、仕上げ部材200の導電層230と導電性接触を形成することにより、それらが形成する短絡パス上で、電極活物質の発熱を抑制することができる。また、電極組立体100を貫通する方向に侵入する外部侵入部材300に対して、前記第2電極板120は、無地部120aを介して外部侵入部材300を受容し、外部侵入部材300との電気接点を形成するので、外部侵入部材300と、第2電極板120の巻き付け端部120fとが形成する短絡パス上でも、電極活物質による発熱を抑制することができる。
【0070】
電極組立体100の巻き付け方向に沿って、仕上げ部材200の導電層230は、第1電極板110の巻き付け端部110f及び第2電極板120の巻き付け端部120fと対向するように十分な長さに延設される。前記導電層230は、第1電極板110の巻き付け端部110fと導電性接触を形成し、巻き付け方向に沿って、第1電極板110の巻き付け端部110fから延び、第2電極板120の巻き付け端部120fと対向するように配置される。前記導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fは、セパレータ150を介在して、互いに対向するように重なって配置されることにより、導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの間で、正極・負極間の短絡が防止される。
【0071】
電極組立体100を貫通する方向に侵入する外部侵入部材300に対して、セパレータ150を介在して、相互重なって配置された導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fは、前記外部侵入部材300によって電気的に連結され、それら間には、正極・負極間の短絡パスが形成される。例えば、前記第1電極板110及び第2電極板120に集められた電荷は、導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの間に形成された短絡パスを介して速かに消尽され、第1電極板110及び第2電極板120間に蓄積された充電容量が消尽されることにより、二次電池の発熱、爆発の危険性が低下する。
【0072】
図5及び
図6は、電極組立体100の貫通損傷時に形成される短絡パスPについて説明するための断面図である。電極組立体100を貫通する方向に、外部侵入部材300が侵入する場合、例えば、二次電池の貫通試験では、二次電池を標準充電した後、所定半径を有するクギで二次電池を貫通させ、発火、破裂及び爆発の可能性を調べる方法で、二次電池の安定性を評価するが、クギなどの外部侵入部材が、電極組立体100内に侵入した場合、電極組立体100の外周上に付着された仕上げ部材200を介して、短絡パスPが形成される。
【0073】
すなわち、前記仕上げ部材200は、外部侵入部材300と共に、短絡パスPを形成することにより、二次電池の充電容量を消尽するように、二次電池を放電させる保護措置を行い、これにより、次電池の発火、破裂及び爆発の危険を低下させることができる。
【0074】
さらに具体的には、前記仕上げ部材200は、電極組立体100の巻き付け端部100fを覆い包むように、電極組立体100の外周上に付着される。このとき、前記仕上げ部材200の導電層230は、電極組立体100外周上の互いに異なる位置に形成された第1電極板110の巻き付け端部110f及び第2電極板120の巻き付け端部120fと対向するように十分な長さに延設され、第1電極板110の巻き付け端部110fとは、導電性接触を形成する一方、第2電極板120の巻き付け端部120fとは、有事の際に短絡パスPを形成するように、セパレータ150を挟んで重なって配置される。
【0075】
電極組立体100を貫通する方向に侵入する外部侵入部材300は、導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとを貫通し、それらと電気接続を形成する。このとき、前記導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの間には、正極・負極間の短絡パスPが形成される。すなわち、前記外部侵入部材300は、第1電極板110の巻き付け端部110fと接続された導電層230と、セパレータ150を挟み、前記導電層230と隔離されていた第2電極板120の巻き付け端部120fとを貫通し、それらを電気的に連結される短絡パスPを形成する。第1電極板110及び第2電極板120に集められた電荷は、導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの間に形成された短絡パスPを介して消尽され、第1電極板110及び第2電極板120間に蓄積された充電容量が消尽されつつ、発火、爆発の危険が除去される。
【0076】
前記第1電極板110の巻き付け端部110fから、導電層230を経て第2電極板120の巻き付け端部120fに至る短絡パスP上では、電極活物質が排除され、前記導電層230と対向するように配置される第1電極板110の巻き付け端部110f、及び第2電極板120の巻き付け端部120fは、電極活物質が排除された無地部110a,120aでもって形成される。このように短絡パスP上で、電極活物質を排除させることにより、相対的に電気抵抗が高い電極活物質による発熱が抑制され、発熱及び爆発の危険を減らすことができる。
【0077】
前記電極組立体100の外周を形成する巻き付け端部100fは、最外郭ターンを形成する第1電極板110の巻き付け端部110fと、その内側に配置された第2電極板120の巻き付け端部120fとを含み、前記第1電極板110の巻き付け端部110f及び第2電極板120の巻き付け端部120fは、巻き付け方向に沿って、互いに異なる位置に形成される。例えば、第2電極板120の巻き付け端部120fは、電極組立体100の中央領域に形成され、中央領域で、導電層230と対向するように形成される。前記中央領域は、互いに反対極性の導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとが重なって配置され、電極組立体100の貫通時、充電容量を消尽させる短絡パスPを形成することができる、貫通損傷に対して安全な領域を形成するので、十分な面積に形成することができる。一方、前記第1電極板110の巻き付け端部110fは、電極組立体100の1つのエッジ領域に配置され、電極組立体100のエッジ領域で、導電層230と導電性接触を形成できる。
【0078】
一方、前記導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの間には、セパレータ150が介在され、第1電極板110の巻き付け端部110fと連結された導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの間で、正極・負極間の短絡を防止する。このために、前記セパレータ150は、導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの間で、巻き付け方向に沿って、十分な長さに延設され、セパレータ150の熱的収縮にもかかわらず、導電層230と、第2電極板120の巻き付け端部120fとの短絡を防止することができる。
【0079】
前記仕上げ部材200の接着層210は、前記第1電極板110の巻き付け端部110fを超えた位置に延設される余分のセパレータ150を覆い包むように形成され、セパレータ150の端部を、電極組立体100の外周上に固定させることができる。
【0080】
一方、仕上げ部材200のセラミック層220及び接着層210は、導電層230と電極組立体100との間に形成されるが、導電層230と、第1電極板110の巻き付け端部110fとの導電性接触を妨害しないように、導電層230と、第1電極板110の巻き付け端部110fとの間から排除される。そして、仕上げ部材200の最外郭には、導電層230をカバーして絶縁させるように、絶縁層240が形成される。
【0081】
前記電極組立体100を貫通する方向に、外部侵入部材300が侵入する場合、薄板厚の導電層230は、外部侵入部材300の圧力によって、シワになったり、裂けるなどの損傷を受けることがある。このとき、前記導電層230と隣接して形成されたセラミック層220、あるいは、前記導電層230を挟んでサンドイッチ状に配置された絶縁層240とセラミック層220は、電極組立体100を貫通する外部侵入部材300の侵入によって、導電層230がシワになったり、あるいは裂けずに、扁平な板状形態を維持することで、導電層230と、第1電極板110の巻き付け端部110fとの対面接触を維持して接触抵抗を低減させ、短絡パスPの低い抵抗を維持する。
【0082】
図7は、本発明の他の実施形態による二次電池を図示した分解斜視図である。図面を参照すれば、
図1の電極組立体100、及び電極組立体100の外周上に形成された仕上げ部材200は、電池ケース410内に収納され、電極組立体100と仕上げ部材200とを収納した電池ケース410の上端開口部は、キャッププレート450によって密封される。
【0083】
例えば、前記キャッププレート450は、絶縁ケース420を貫通して延びる第1電極タブ113と電気的に連結され、前記キャッププレート450には、第2電極タブ123と電気的に連結される電極端子455が組み込まれる。前記電極端子455は、絶縁ガスケット453を介在して、キャッププレート450の端子ホール451に組み込まれる。
【0084】
前記キャッププレート450の下部には、電極端子455と電気的に連結された端子プレート430が配置され、前記キャッププレート450と端子プレート430との間には、絶縁プレート440が介在され、それら間の電気的な絶縁を確保することができる。例えば、前記電極端子455は、絶縁プレート440と端子プレート430とに形成された端子ホール441,431を貫通し、第2電極タブ123と電気的に連結されてもよい。前記キャッププレート450には、電解質注入のための電解質注入口452が形成され、前記電解質注入口452は、シーリング部材457によって密封される。
【0085】
前記電極組立体100、及び電極組立体100の外周上に形成された仕上げ部材200は、多様な形状と構造とを備えた電池ケース内に収納され、
図7に例示された角形ケース構造に限定されず、例えば、円筒形ケース構造またはポーチケースのような柔軟性ケース内に収容されもする。
【0086】
図8は、本発明のさらに他の実施形態による二次電池を図示した分解斜視図である。図面を参照すれば、前記二次電池は、電極組立体100と、前記電極組立体100の外周上に形成された仕上げ部材200と、を含み、前記電極組立体100と仕上げ部材200とを収容するバッテリケース500を含む。
【0087】
例えば、前記バッテリケース500は、前記電極組立体100を収容する内部空間を形成し、互いに対向する方向に結合される上部ケース510と下部ケース520とを含んでもよい。前記上部ケース510と下部ケース520は、互いに対向する方向にフォールディングされ、互いに対向する方向にフォールディングされつつ、バッテリケース500内部に、電極組立体100が密封される。前記バッテリケース500は、金属薄板と、前記金属薄板の両側の絶縁性フィルムとが配置された可撓性のポーチケースとして設けられる。
【0088】
前記電極組立体100の第1電極タブ113及び第2電極タブ123の周辺には、絶縁テープ501が巻き付けられる。前記絶縁テープ501は、バッテリケース500から第1電極タブ113及び第2電極タブ123を絶縁させることができる。
【0089】
本発明は、図面に図示された実施形態を参考にして説明したが、それらは例示的なものに過ぎず、本技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まるものである。