特許第6275319号(P6275319)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6275319
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】受信装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/435 20110101AFI20180129BHJP
   H04N 21/462 20110101ALI20180129BHJP
   H04H 40/00 20080101ALI20180129BHJP
   H04H 60/37 20080101ALI20180129BHJP
【FI】
   H04N21/435
   H04N21/462
   H04H40/00
   H04H60/37
【請求項の数】3
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-204813(P2017-204813)
(22)【出願日】2017年10月23日
(62)【分割の表示】特願2013-212081(P2013-212081)の分割
【原出願日】2013年10月9日
【審査請求日】2017年10月23日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100171446
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 尚幸
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100171930
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 郁一郎
(72)【発明者】
【氏名】大槻 一博
(72)【発明者】
【氏名】青木 秀一
(72)【発明者】
【氏名】青木 勝典
【審査官】 松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/061525(WO,A1)
【文献】 特開2005−39667(JP,A)
【文献】 特開2006−246064(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/073430(WO,A1)
【文献】 特開2013−157948(JP,A)
【文献】 特開2001−169253(JP,A)
【文献】 特開2012−222769(JP,A)
【文献】 特開2008−250815(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04H20/00−20/46
20/51−20/86
20/91−40/27
40/90−60/98
H04N7/10
7/14−7/173
7/20−7/56
21/00−21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信中のパッケージに属するメディアコンポーネント各々のフォーマットを表すフォーマット情報が記載された制御情報を取得する制御情報取得部と、
前記制御情報に基づき、受信する前記メディアコンポーネントとして、自装置で再生可能なメディアコンポーネントを選択するコンポーネント選択部と、
前記制御情報に基づき、前記パッケージに対応するメタデータを取得するメタデータ取得部と、
前記制御情報に対応する番組情報画像を生成する番組情報画像生成部と、
を具備し、
前記制御情報は、前記パッケージのパッケージIDを含み、
前記メタデータ取得部は、番組の配信スケジュールを通知する番組毎の番組情報であって、対象の番組に対応するパッケージのパッケージIDと、対象の番組に関するメタデータとを含む番組情報を取得し、取得した番組情報のうち、前記制御情報に含まれるパッケージIDと一致するパッケージIDを含む番組情報から、番組に関するメタデータを取得し、
前記番組情報画像生成部は、前記メタデータ取得部が取得した前記番組情報から前記番組情報画像を生成すること、
を特徴とする受信装置。
【請求項2】
前記パッケージIDの値は、前記番組が変わるときには、変わることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
コンピュータを、
請求項1または請求項2に記載の受信装置、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
これまでのデジタル放送では、ひとつひとつのコンテンツすなわち番組をイベントという単位で管理する。そして、イベント単位での番組情報を記載して伝送することができる(非特許文献1参照)。また、コンテンツの詳細情報として個々のコンテンツを一意に識別してメタデータを記載することができる(非特許文献2参照)。
【0003】
例えば、特許文献1には、既存のデジタル放送で定義されているSI(Service Information)のイベント情報から、サーバー型放送で使用されるメタデータへの変換手法およびメタデータの更新手法が記載されている。また、特許文献2には、非特許文献1で用いられる番組情報と、XML(Extensible Markup Language)で記述された番組情報メタデータを統合的に運用することが記載されている。
【0004】
一方、放送と通信といった複数伝送路でのコンテンツ配信に対応したトランスポート方式であるMMT(MPEG Media Transport、非特許文献3参照)においては、複数コンポーネントを組み合わせたパッケージとして一意に定義して提供し、受信側で受信、再生可能なコンポーネントを選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4598804号公報
【特許文献2】特許第4855876号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】一般社団法人 電波産業会、“デジタル放送に使用する番組配列情報”、ARIB STD−B10 5.2版
【非特許文献2】一般社団法人 電波産業会、“サーバー型放送における符号化、伝送及び蓄積制御方式”、ARIB STD−B38 2.3版
【非特許文献3】ISO/IEC JTC1/SC29/WG11、“Study of ISO/IEC CD 23008-1 MPEG Media Transport”、ISO/IEC JTC1/SC29 N13089、2012年10月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のMMTのようにパッケージを用いた配信においては、パッケージとコンテンツとの関係が定義されていないため、パッケージに対応するコンテンツのメタデータを取得することができないという問題がある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、パッケージに対応するコンテンツのメタデータを取得することができる受信装置およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様は、配信中のパッケージに属するメディアコンポーネント各々のフォーマットを表すフォーマット情報と、前記パッケージに対応するコンテンツIDとが記載された制御情報を取得する制御情報取得部と、前記制御情報に基づき、受信する前記メディアコンポーネントとして、自装置で再生可能なメディアコンポーネントを選択するコンポーネント選択部と、前記コンテンツIDに基づき、前記パッケージに対応するメタデータを取得するメタデータ取得部とを具備することを特徴とする受信装置である。
【0010】
(2)また、本発明の他の態様は、(1)に記載の受信装置であって、前記制御情報は、前記パッケージのパッケージIDを含み、前記メタデータ取得部は、番組の配信スケジュールを通知する番組毎の番組情報であって、対象の番組に対応するパッケージのパッケージIDと、対象の番組に関するメタデータとを含む番組情報を取得し、取得した番組情報のうち、前記制御情報に含まれるパッケージIDと一致するパッケージIDを含む番組情報から、番組に関するメタデータを取得することを特徴とする。
【0011】
(3)また、本発明の他の態様は、(1)または(2)に記載の受信装置であって、受信予約された番組のパッケージIDを記憶する受信予約記憶部と、受信予約する番組の番組情報に含まれるパッケージIDを、前記受信予約記憶部に記憶させる受信予約部と、受信予約された番組を受信する際に、配信中の番組の番組情報を取得し、該番組情報に含まれるパッケージIDと、前記受信予約記憶部が記憶している前記受信予約された番組のパッケージIDとを比較し、一致しているときに、前記受信予約された番組の受信を、決定する予約受信処理部とを具備する。
【0012】
(4)また、本発明の他の態様は、(2)または(3)に記載の受信装置であって、前記パッケージIDの値は、前記番組が変わるときには、変わることを特徴とする。
【0013】
(5)また、本発明の他の態様は、コンテンツIDを、前記コンテンツIDが示すコンテンツを含むパッケージのパッケージIDと対応付けている番組情報を受信する受信部と、前記受信した番組情報を記憶する番組情報記憶部と、コンテンツIDを指定されると、前記番組情報記憶部が記憶する番組情報を参照し、指定されたコンテンツIDが対応付けられているパッケージIDを抽出するロケーション解決部とを具備することを特徴とする受信装置である。
【0014】
(6)また、本発明の他の態様は、(5)に記載の受信装置であって、前記番組情報は、前記コンテンツIDを、前記パッケージIDに加えて、前記コンテンツが示すコンテンツの配信の開始時刻および継続時間を表す情報と対応付けており、前記ロケーション解決部は、前記指定されたコンテンツIDが対応付けられているパッケージIDに加えて、前記指定されたコンテンツIDが対応付けられている前記開始時刻および継続時間を表す情報を抽出することを特徴とする。
【0015】
(7)また、本発明の他の態様は、コンピュータを、配信中のパッケージに属するメディアコンポーネント各々のフォーマットを表すフォーマット情報と、前記パッケージに対応するコンテンツIDとが記載された制御情報を取得する制御情報取得部、前記制御情報に基づき、受信する前記メディアコンポーネントとして、自装置で再生可能なメディアコンポーネントを選択するコンポーネント選択部、前記コンテンツIDに基づき、前記パッケージに対応するメタデータを取得するメタデータ取得部として機能させるためのプログラムである。
【0016】
(8)また、本発明の他の態様は、コンピュータを、コンテンツIDを、前記コンテンツIDが示すコンテンツを含むパッケージのパッケージIDと対応付けている番組情報を受信する受信部、前記受信した番組情報を記憶する番組情報記憶部、コンテンツIDを指定されると、前記番組情報記憶部が記憶する番組情報を参照し、指定されたコンテンツIDが対応付けられているパッケージIDを抽出するロケーション解決部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、パッケージに対応するコンテンツのメタデータを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】この発明の第1の実施形態によるサービス提供システムの構成を示す概略ブロック図である。
図2】同実施形態による受信装置30の構成を示す概略ブロック図である。
図3】同実施形態による制御情報処理部304の構成を示す概略ブロック図である。
図4】同実施形態による番組情報Eの内容例を示すテーブルである。
図5】同実施形態による番組情報EにパッケージIDを格納する際のフォーマット例を示す図である。
図6】同実施形態による制御情報Cの内容例を示すテーブルである。
図7】同実施形態による制御情報CにコンテンツIDを格納する際のフォーマット例を示す図である。
図8】同実施形態による番組の受信処理を説明するフローチャートである。
図9】同実施形態による番組表に関する処理を説明するフローチャートである。
図10】同実施形態による予約受信処理を説明するフローチャートである。
図11】この発明の第2の実施形態による番組情報Eの内容例を示すテーブルである。
図12】同実施形態による番組の受信処理を説明するフローチャートである。
図13】同実施形態による番組表に関する処理を説明するフローチャートである。
図14】同実施形態による予約受信処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態では、サービス提供者は、開始時時刻と継続時間とを有する番組が、時間方向につながったものとして、サービスを提供する。サービス提供者は、提供する番組を構成する映像や音声といったメディアコンポーネントを複数の伝送路を用いて伝送を行う。また、番組を構成するメディアコンポーネントに関する情報を記載した制御情報や、電子番組表を生成するためのメタデータを含む番組情報も該伝送路を用いて伝送する。以下では、サービスを一つのみ提供する場合、すなわち同時に提供される番組は一つのみである場合を例に説明するが、複数のサービスが提供されてもよい。また、サービスには、サービスIDが付され、番組にはイベントIDが付されている。そして、後述するパッケージには、パッケージIDが付されており、本実施形態では、番組(イベントIDの値)が変わると、パッケージIDの値も変わる場合を説明する。
【0020】
図1は、本実施形態によるサービス提供システムの構成を示す概略ブロック図である。
図1に示すように、本実施形態におけるサービス提供システムは、コンテンツサーバ11、12、メタデータサーバ13、伝送路21、22、受信装置30、メディア出力装置40を含んで構成される。コンテンツサーバ11は、映像のメディアコンポーネントV1、音声のメディアコンポーネントA1、制御情報C、番組情報Eを、マルチキャスト伝送を用いて配信する。また、コンテンツサーバ12は、映像のメディアコンポーネントV2、音声のメディアコンポーネントA2、制御情報Cを、マルチキャスト伝送を用いて配信する。
【0021】
これら、映像のメディアコンポーネントV1、V2、音声のメディアコンポーネントA1、A2は、同じ番組の映像と音声である。すなわち、メディアコンポーネントV1、V2は、同一内容の映像であり、メディアコンポーネントA1、A2は、同一内容の音声である。本実施形態では、メディアコンポーネントV1と、V2とでは、例えば、符号化方式や解像度などのデータ形式が異なる。すなわち、この例では、番組としては、これらのメディアコンポーネントのうち、映像のメディアコンポーネント1つと、音声のメディアコンポーネント1つとで成立している。したがって、この番組の受信と再生とを行うには、受信装置30は、自装置で受信および再生可能な、映像と音声のメディアコンポーネントを1つずつ選択して、受信および再生を行えばよい。
【0022】
そこで、これら、映像のメディアコンポーネントV1、V2、音声のメディアコンポーネントA1、A2を纏めた単位をパッケージという。また、制御情報Cは、例えば、ISO/IEC 23008−1 Mpeg Media Transport(MMT)で規定されるMPTable(MMT Package Table)であり、該パッケージに属するメディアコンポーネントに関する情報、該パッケージに対応するコンテンツID(Content Reference ID;CRIDともいう)とを含む情報である。番組情報Eは、例えば、MPEG2で規定されるEIT(Event Information Table)であり、各番組のサービスID、イベントID、開始時刻、継続時間、コンテンツID、パッケージIDとを含む情報である。
【0023】
メタデータサーバ13は、受信装置30からのリクエストの応答として、メタデータMを配信する。リクエストには、コンテンツIDが含まれており、メタデータサーバ13は、該コンテンツIDのコンテンツに関するメタデータMを配信する。なお、ここで、コンテンツIDが付与されるコンテンツは、配信時刻とは紐付けられていない概念である。例えば、同じ内容の番組が、複数回、繰り返し配信されるときは、配信機会ごとに異なるイベントIDが付与されるが、コンテンツIDは同一となってもよい。メタデータMには、コンテンツの内容紹介などのテキストデータが含まれる。
【0024】
伝送路21は、コンテンツサーバ11と受信装置30とを接続するIPネットワークであり、コンテンツサーバ11が送信した各メディアコンポーネントと制御情報Cと番組情報Eとを、受信装置30にマルチキャスト伝送する。伝送路22は、コンテンツサーバ12と受信装置30とを接続するIPネットワークであり、コンテンツサーバ12が送信した各メディアコンポーネントと制御情報Cとを、受信装置30にマルチキャスト伝送する。また、伝送路22は、メタデータサーバ13と受信装置30とを接続するIPネットワークであり、受信装置30からのリクエストに従い、メタデータMを受信装置30にユニキャストする。
【0025】
受信装置30は、伝送路21、22にて伝送された各メディアコンポーネント、制御情報Cを取得し、制御情報Cを参照して、メディアコンポーネントを組み合わせることでコンテンツを構成し、再生する。なお、受信装置30は、通常のマルチキャストで使用されているIGMP/MLDのプロトコルに従いコンテンツの受信を開始する。また、受信装置30は、再生したコンテンツの映像信号Vsおよび音声信号Asをメディア出力装置40に入力する。メディア出力装置40は、液晶ディスプレイなどの表示デバイスと、スピーカなどの音声出力デバイスとを有しており、入力されたコンテンツの映像信号Vsおよび音声信号Asに従い、映像の表示と音声の出力とを行う。
【0026】
なお、本実施形態では、コンテンツを構成するメディアコンポーネントとして、映像と音声とを挙げたが、文字、静止画像など、その他のものであってもよい。また、伝送路21、22として、IPネットワークを挙げたが、地上デジタル放送、衛星放送、CDN(Contents Delivery Network)、インターネットなど、その他の伝送路であってもよい。
また、インターネットプロトコルのバージョンは、4(いわゆるIPv4)であってもよいし、6(いわゆるIPv6)であってもよい。ただし、IPパケットをベースとした伝送方式を、伝送路21、22において共通に用いている。すなわち、各メディアコンポーネントは、その映像データや音声データが符号化され、それをIPパケット化されて伝送路21、22で伝送されている。
【0027】
図2は、受信装置30の構成を示す概略ブロック図である。受信装置30は、IPデータフロー受信部301、302、IPパケット分離部303、制御情報処理部304、コンポーネント選択部305、プロファイル管理部306、IPパケット整序部307、コンポーネント復号部308、ビデオバッファ309、ビデオデコーダ310、オーディオバッファ311、オーディオデコーダ312、合成部313、メタデータリクエスト部314を含んで構成される。
【0028】
IPデータフロー受信部301は、メディアコンポーネントV1、A1、制御情報C、番組情報Eを含む各IPデータフローを、伝送路21から受信する。IPデータフロー受信部302は、メディアコンポーネントV2、A2、制御情報C、メタデータMを含む各IPデータフローを、伝送路22から受信する。IPパケット分離部303は、IPデータフロー受信部301、302が受信したIPデータフローから、そのIPアドレスとポート番号に基づき、IPパケットを分離する。IPパケット分離部303は、分離したIPパケットのうち、制御情報C、番組情報E、メタデータMを格納するIPパケットを、制御情報処理部304に入力し、後述するようにコンポーネント選択部305により選択されたメディアコンポーネントを格納するIPパケットを、IPパケット整序部307に入力する。
【0029】
制御情報処理部304は、入力されたIPパケットから制御情報C、番組情報E、メタデータMを抽出する。制御情報処理部304は、これらの情報を用いて、番組情報画像G1の生成や、番組表画像G2の生成、受信するサービスの決定を行う。制御情報処理部304は、生成した番組情報画像G1、番組表画像G2を、合成部313に入力する。また、制御情報処理部304は、受信するサービスが決定したときは、そのサービスの制御情報Cをコンポーネント選択部305に入力する。また、制御情報処理部304は、必要に応じて、メタデータMのリクエストRを、メタデータリクエスト部314に入力する。プロファイル管理部306は、受信装置30の能力を示す情報(デバイスプロファイル)を予め記憶する。この能力を示す情報は、受信装置30が再生可能なデータ形式、受信装置30が受信可能な伝送路を含む。
【0030】
コンポーネント選択部305は、制御情報Cと、デバイスプロファイルとを参照して、受信装置30の能力に応じたメディアコンポーネントを選択し、IPパケット分離部303に通知する。例えば、コンポーネント選択部305は、映像のメディアコンポーネントとして、メディアコンポーネントV2を選択し、音声のメディアコンポーネントとして、メディアコンポーネントA1を選択する。
【0031】
IPパケット整序部307は、入力された各メディアコンポーネントのIPパケットを整序する。コンポーネント復号部308は、IPパケット整序部307により整序されたIPパケットから、各メディアコンポーネントを復号する。コンポーネント復号部308は、復号したメディアコンポーネントのうち、映像のメディアコンポーネントをビデオバッファ309に入力し、音声のメディアコンポーネントをオーディオバッファ311に入力する。
【0032】
ビデオバッファ309は、コンポーネント復号部308に入力された映像のメディアコンポーネントを格納するバッファであり、伝送路によるジッターなどを吸収する。ビデオデコーダ310は、ビデオバッファ309が格納している映像のメディアコンポーネントを復号して、映像信号を生成する。ビデオデコーダ310は、生成した映像信号を、合成部313に入力する。合成部313は、ビデオデコーダ310から入力された映像信号の映像に、制御情報処理部304が生成した番組情報画像G1や番組表画像G2を重ね合わせた映像の映像信号Vsを生成する。合成部313は、映像信号Vsをメディア出力装置40に入力する。
【0033】
オーディオバッファ311は、コンポーネント復号部308に入力された音声のメディアコンポーネントを格納するバッファであり、伝送路によるジッターなどを吸収する。オーディオデコーダ312は、オーディオバッファ311が格納している音声のメディアコンポーネントを復号して、音声信号Asを生成する。オーディオデコーダ312は、音声信号Asをメディア出力装置40に入力する。
【0034】
図3は、制御情報処理部304の構成を示す概略ブロック図である。図3に示すように、制御情報処理部304は、番組受信処理部401、番組情報画像生成部402、番組表処理部403、受信予約記憶部404、予約受信処理部405、番組情報記憶部406、ロケーション解決部407、コンテンツID処理部408を含んで構成される。番組受信処理部401は、受信する番組のサービスIDとパッケージIDとを、番組表処理部403、予約受信処理部405またはコンテンツID処理部408から入力されると、該サービスID、該パッケージIDの制御情報CをIPパケット分離部303から取得して、コンポーネント選択部305と番組情報画像生成部402に入力する。なお、サービスIDと、該サービスIDの制御情報Cが伝送されているフローとの対応を取得する方法は、いずれかの伝送路で伝送されており、それを受信する、あるいは、番組受信処理部401が予め記憶しており、それを読み出すなど、どのような方法であってもよい。なお、フローがマルチキャストであれば、送信元のIPアドレスと、宛先のIPアドレス(マルチキャストアドレス)と、ポート番号とで、フローは識別される。
【0035】
番組情報画像生成部402は、番組受信処理部401から制御情報Cを入力されると、制御情報Cに対応する最新の番組情報Eから、該番組の番組概要を抽出し、受信している番組を、視聴者に通知するための番組情報画像G1を生成する。このときに、番組情報画像生成部402は、制御情報CからコンテンツIDを抽出し、該コンテンツIDのコンテンツに関するメタデータMのリクエストRを、メタデータリクエスト部314に入力する。番組情報画像生成部402は、該リクエストRに対する応答であるメタデータMを、IPパケット分離部303から取得したときは、番組情報画像G1に、メタデータMに格納された番組に関する詳細情報などの情報を含める。
【0036】
番組表処理部403は、番組情報EをIPパケット分離部303から取得し、取得した番組情報Eを用いて、番組の配信スケジュールをユーザに通知する番組表画像G2を生成し、合成部313に入力する。表示されている番組表の中から、ユーザが特定の番組を指定すると、番組表処理部403は、該番組が配信中であるか否かを判定し、配信中であるときは、該番組(サービス)の受信を番組受信処理部401に指示する。配信中でないときは、番組表処理部403は、該番組のパッケージID、開始時刻、継続時間を番組情報Eから抽出し、抽出したこれらの情報を、該番組のサービスIDとともに、受信予約記憶部404に記憶させる。
【0037】
受信予約記憶部404は、番組表処理部403またはコンテンツID処理部408によって記憶させられた情報を、受信予約情報として記憶する。予約受信処理部405は、受信予約記憶部404が記憶する、いずれかの受信予約情報の開始時刻になると、該開始時刻の受信予約情報を、受信予約記憶部404から読み出す。予約受信処理部405は、最新の番組情報EをIPパケット分離部303から取得し、読み出した受信予約情報と一致するか判定し、一致するときは、番組受信処理部401に該番組(サービス)の受信を指示する。なお、前述したように番組情報EがEITである場合は、最新の番組情報Eとして、配信中(present)の番組の番組情報と、次に配信される(following)番組の番組情報とからなるEITp/f(present/following)を用いる。これは、EITのうち、EITp/fには、配信スケジュールの変更がリアルタイムに反映されるからである。
【0038】
番組情報記憶部406は、番組情報EをIPパケット分離部303から取得し、記憶する。ロケーション解決部407は、コンテンツID処理部408からコンテンツIDを指定されると、番組情報記憶部406が記憶する番組情報Eを参照して、コンテンツIDが対応付けられているサービスID、パッケージID、開始時刻、継続時間を、ロケータとして返す。このように、番組情報Eには、コンテンツIDと、サービスIDと、パッケージIDとが含まれているので、この番組情報Eを参照することで、コンテンツIDのロケーション解決を行うことができる。
【0039】
コンテンツID処理部408は、ユーザ操作などにより指定されたコンテンツIDを取得する。コンテンツIDの取得方法は、例えば、ユーザが直接入力したものを受け付けてもよいし、Webページに記載されているコンテンツIDを取得してもよい。コンテンツID処理部408は、取得したコンテンツIDをロケーション解決部407に指定して、該コンテンツIDのロケータを取得する。コンテンツID処理部408は、該ロケータに含まれている開始時刻から継続時間の間に、現在時刻が含まれているか否か、すなわち配信中であるか否かを判定する。
【0040】
配信中であるときは、コンテンツID処理部408は、該ロケータに含まれているサービスIDとパッケージIDとを番組受信処理部401に指定する。すなわち、コンテンツID処理部408は、サービスIDとパッケージIDとで指定される番組の受信を、番組受信処理部401に指示する。一方、配信中でないときは、該ロケータを受信予約情報として、受信予約記憶部404に記憶させる。
【0041】
図4は、番組情報Eの内容例を示すテーブルである。なお、図4の例は、2つのサービスが提供されており、これらのサービスの番組情報を、番組情報Eが含んでいる場合の例である。前述したように、提供されているサービスが一つのみの場合は、サービスID「0002」と、それに対応付けられた情報は、番組情報Eに含まれなくてよい。図4に示すように、番組情報は、各番組に関する、サービスID、イベントID、開始時刻、継続時間、コンテンツID、パッケージIDを含む。
【0042】
図4の例では、サービスIDが「0001」のサービスで提供される番組の番組情報として、イベントID「1000」と、開始時刻「2013年01月24日17時00分00秒」と、継続時間「01時間00分00秒」と、コンテンツID「crid://xxx.or.jp;A」、パッケージID「0001」と、番組概要「タイトルA:XXXX」とからなる番組情報が記載されている。同様に、サービスIDが「0001」のサービスで提供される番組の番組情報として、イベントID「1001」と、開始時刻「2013年01月24日18時00分00秒」と、継続時間「00時間30分00秒」と、コンテンツID「crid://yyy.or.jp;B」、パッケージID「0020」と、番組概要「タイトルB:YYYY」とからなる番組情報が記載されている。
【0043】
また、サービスIDが「0001」のサービスで提供される番組の番組情報として、イベントID「1005」と、開始時刻「2013年01月24日23時00分00秒」と、継続時間「01時間00分00秒」と、コンテンツID「crid://zzz.or.jp;C」、パッケージID「0010」と、番組概要「タイトルC:ZZZZ」とからなる番組情報と、イベントID「1009」と、開始時刻「2013年01月25日23時00分00秒」と、継続時間「01時間00分00秒」と、コンテンツID「crid://zzz.or.jp;C」、パッケージID「0010」と、番組概要「タイトルC:ZZZZ」とからなる番組情報とが記載されている。
【0044】
イベントIDは、番組を識別する情報であるため、少なくとも同じサービスIDの番組情報においては、番組情報毎に異なる値となる。一方、パッケージIDは、番組内容を識別する情報とすることができるので、番組が再放送されるときは、最初の放送のときと、再放送のときとで、イベントIDは異なるが、パッケージIDは一致させることができる。また、コンテンツIDも、番組内容を識別する情報とすることができるので、番組が再放送されるときは、最初の放送のときと、再放送のときとで、一致させることができる。
図4の例では、イベントID「1005」の番組情報に含まれているパッケージIDは「0010」であり、コンテンツIDは「crid://zzz.or.jp;C」である。そして、該番組を再放送する番組の番組情報であるイベントID「1009」の番組情報に含まれているパッケージIDは「0010」であり、コンテンツIDは「crid://zzz.or.jp;C」であり、同一の値となっている。
【0045】
さらに、図4の例では、サービスIDが「0002」のサービスで提供される番組の番組情報として、イベントID「2004」と、開始時刻「2013年01月23日23時00分00秒」と、継続時間「01時間00分00秒」と、コンテンツID「crid://aaa.or.jp;X」パッケージID「0015」と、番組概要「タイトルD:AAAA」とからなる番組情報が記載されている。このように、番組情報Eには、複数のサービスの番組情報が含まれていてもよい。
【0046】
図5は、番組情報EにパッケージIDを格納する際のフォーマット例を示す図である。
図5に示す例では、記述子(descriptor)形式で、パッケージIDを番組情報Eに格納する。図5において、Syntaxは、構文を示す欄であり、No.of bitsは、該構文のビット数であり、Mnemonicは、該ビット数のビットのデータ形式を示す。
Mnemonicのuimsbfは、unsigned integer most significant bit firstの略であり、符号無し整数、最上位ビットが先頭を意味する。
【0047】
図5の例では、記述子の名称は「Event_package_descriptor」である。そして、記述子の先頭には、この記述子が「Event_package_descriptor」であることを示すための8ビットの予め決められた値が格納される記述子タグ(descriptor_tag)の領域が配置されている。続いて、8ビットの記述子長(descriptor_length)の領域と、8ビットのパッケージID長(MMT_package_id_length)の領域が配置されている。そして、続いて、パッケージID長で指定されたバイト数のパッケージID(MMT_package_id_byte)の領域が配置されている。
【0048】
図6は、制御情報Cの内容例を示すテーブルである。制御情報Cは、そのとき配信されているパッケージのパッケージIDと、コンテンツIDと、該パッケージに含まれるメディアコンポーネント各々のコンポーネントタイプと、フロー種別と、フロー情報とを含む。図6に示す例では、制御情報Cは、パッケージIDとして、「0001」を、コンテンツIDとして、「CRID://XXX.or.jp;A」を含む。さらに、制御情報Cは、該パッケージに含まれる4つのメディアコンポーネント各々のコンポーネントタイプとして、「映像:1920×1080」、「映像:1280×720」、「音声:5.1ch」、「音声:ステレオ」を含む。さらに、制御情報Cは、該パッケージに含まれる4つのメディアコンポーネント各々のフロー種別として、「IPマルチキャスト」、「IPマルチキャスト」、「IPマルチキャスト」、「IPマルチキャスト」を含む。
【0049】
さらに制御情報Cは、該パッケージに含まれる4つのメディアコンポーネント各々のフロー情報として、「srcIP:x01.x02.x03.x04、dstIP:y01.y02.y03.y04、dstPort:z01」、「srcIP:x11.x12.x13.x14、dstIP:y11.y12.y13.y14、dstPort:z11」、「srcIP:x21.x22.x23.x24、dstIP:y21.y22.y23.y24、dstPort:z21」、「srcIP:x31.x32.x33.x34、dstIP:y31.y32.y33.y34、dstPort:z31」を含む。
【0050】
なお、コンポーネントタイプは、映像や音声などのメディアコンポーネントの種類と、映像のときは解像度、音声のときはチャネル数を含む。また、フロー情報において「srcIP」は、送信元のIPアドレス、「dstIP」は、送信先のIPアドレス、「dstPort」は、送信先のポート番号である。
【0051】
図7は、制御情報CにコンテンツIDを格納する際のフォーマット例を示す図である。
図7に示す例では、記述子(descriptor)形式で、コンテンツIDを制御情報Cに格納する。図7において、Syntaxは、構文を示す欄であり、No.of bitsは、該構文のビット数であり、Mnemonicは、該ビット数のビットのデータ形式を示す。
Mnemonicのuimsbfは、unsigned integer most significant bit firstの略であり、符号無し整数、最上位ビットが先頭を意味する。
【0052】
図7の例では、記述子の名称は「Package_CRID_descriptor」である。そして、記述子の先頭には、この記述子が「Package_CRID_descriptor」であることを示すための8ビットの予め決められた値が格納される記述子タグ(descriptor_tag)の領域が配置されている。続いて、8ビットの記述子長(descriptor_length)の領域と、8ビットのコンテンツID長(CRID_length)の領域が配置されている。そして、続いて、コンテンツID長で指定されたバイト数のコンテンツID(CRID_byte)の領域が配置されている。
【0053】
図8は、番組の受信処理を説明するフローチャートである。番組受信処理部401は、ユーザに指定されるなどして、受信する番組の指定として、サービスIDを取得する(Sa1)。次に、番組受信処理部401は、取得したサービスIDのサービスの制御情報Cを、IPパケット分離部303から取得し、取得した制御情報Cを、コンポーネント選択部305と番組情報画像生成部402とに入力する(Sa2)。コンポーネント選択部305は、プロファイル管理部306を参照して、制御情報Cに記載されたメディアコンポーネントのうち、自装置で受信と再生ができるものを選択し(Sa3)、IPパケット分離部303に、指定する。これにより、選択されたメディアコンポーネントの受信と、再生とが開始される(Sa4)。
【0054】
次に、番組情報画像生成部402は、ステップSa2にて入力された制御情報Cに、コンテンツIDが含まれているか否かを判定する(Sa5)。含まれていないときは(Sa5−No)、そのままステップSa7に進む。含まれているときは(Sa5−Yes)、番組情報画像生成部402は、メタデータMのリクエストRを生成し、メタデータリクエスト部314を介して、メタデータサーバ13に送信する。番組情報画像生成部402は、該リクエストRの応答であるメタデータMを、IPパケット分離部303から取得する(Sa6)。次に、ステップSa7では、番組情報画像生成部402は、配信中の番組の最新の番組情報Eを取得する。ここで、番組情報EがEITである場合は、配信中の番組の最新の番組情報EとしてEIPp/fを取得する。
【0055】
次に、番組情報画像生成部402は、制御情報Cに含まれていたパッケージIDと、最新の番組情報Eに含まれていたパッケージIDとが一致するか否かを判定する(Sa8)。一致していないときは(Sa8−No)、ステップSa10に進む。一致しているときは(Sa8−Yes)、番組情報画像生成部402は、ステップSa7にて取得した最新の番組情報から番組概要を抽出する(Sa9)。次に、ステップSa10では、番組情報生成部402は、メタデータMと、番組情報Eの番組概要とのうち、取得できた情報を用いて、番組情報画像を生成する。番組情報生成部402は、生成した番組情報画像を、合成部313に入力し(Sa11)、処理を終了する。
【0056】
図9は、番組表に関する処理を説明するフローチャートである。番組表処理部403は、IPパケット分離部303から番組情報Eを取得する(Sb1)。次に、番組表処理部403は、取得した番組情報Eを用いて、番組の配信スケジュールをユーザに通知する番組表の画像G2を生成し、合成部313に入力して表示させる(Sb2)。次に、番組表処理部403は、表示している番組表中のいずれかの番組をユーザが指定すると、該番組の指定を受け付ける(Sb3)。
【0057】
番組表処理部403は、指定された番組の開始時刻から継続時間内に、現在時刻が入っているか否かにより、該番組が配信中であるか否かを判定する(Sb4)。配信中であるときは(Sb4−Yes)、該番組の受信を番組受信処理部401に指示し(Sb5)、処理を終了する。また、配信中でないときは(Sb4−No)、番組表処理部403は、指定された番組の番組情報Eから、パッケージID、サービスID、開始時刻、継続時間を抽出し、受信予約情報として受信予約記憶部404に記憶させ(Sb6)、処理を終了する。
【0058】
図10は、予約受信処理を説明するフローチャートである。予約受信処理部405は、受信予約記憶部404を参照して、いずれかの受信予約情報の開始時刻となるまで待機する(Sc1)。開始時刻になると、予約受信処理部405は、受信予約記憶部404を参照して、該開始時刻に対応付けられたサービスIDを取得する。予約受信処理部405は、取得したサービスIDの最新の番組情報を、IPパケット分離部303から取得する(Sc2)。
【0059】
次に、予約受信処理部405は、受信予約記憶部404を参照して、該開始時刻に対応付けられたパッケージIDを取得する。予約受信処理部405は、取得したパッケージIDが、最新の番組情報に含まれる配信中の番組のパッケージIDと一致するか判定する(Sc3)。一致するときは(Sc3−Yes)、該番組の受信を番組受信処理部401に指示し(Sc4)、ステップSc1に戻る。また、一致しないときは(Sc3−No)、予約受信処理部405は、最新の番組情報に従い、受信予約記憶部404の受信予約情報を変更し(Sc5)、ステップSc1に戻る。
【0060】
なお、パッケージIDは、一つの番組の間に、値が変わってもよい。その場合、番組情報Eには、該番組の全てのパッケージIDが含まれていればよい。
【0061】
このように、受信装置30は、配信中のパッケージに属するメディアコンポーネント各々のフォーマットを表すフォーマット情報と、該パッケージに対応するコンテンツIDとが記載された制御情報を取得する制御情報取得部(番組受信処理部401)と、制御情報に基づき、受信するメディアコンポーネントとして、自装置で再生可能なメディアコンポーネントを選択するコンポーネント選択部305と、コンテンツIDに基づき、パッケージに対応するメタデータを取得するメタデータ取得部(番組情報画像生成部402)とを具備する。
これにより、パッケージに対応するコンテンツのメタデータを取得することができる。
【0062】
また、制御情報は、パッケージのパッケージIDを含み、メタデータ取得部(番組情報画像生成部402)は、番組の配信スケジュールを通知する番組毎の番組情報であって、対象の番組に対応するパッケージのパッケージIDと、対象の番組のメタデータ(例えば、番組概要)とを含む番組情報を取得し、取得した番組情報のうち、制御情報に含まれるパッケージIDと一致するパッケージIDを含む番組情報から、メタデータを取得する。
これにより、配信されているパッケージに対応する番組情報からメタデータを取得することができる。
【0063】
また、受信装置30は、受信予約された番組のパッケージIDを記憶する受信予約記憶部404と、受信予約する番組の番組情報に含まれるパッケージIDを、受信予約記憶部404に記憶させる受信予約部(番組表処理部403)と、受信予約された番組を受信する際に、配信中の番組の番組情報を取得し、該番組情報に含まれるパッケージIDと、受信予約記憶部404が記憶している前記受信予約された番組のパッケージIDとを比較し、一致しているときに、受信予約された番組の受信を、決定する予約受信処理部405とを具備する。
これにより、受信予約された番組の配信スケジュールが変更されても、誤って他の番組を受信することがなくなる。
【0064】
また、受信装置30は、IPデータフロー受信部301(受信部)と、番組情報記憶部406と、ロケーション解決部407とを含む。IPデータフロー受信部301は、コンテンツIDを、該コンテンツIDが示すコンテンツを含むパッケージのパッケージIDと対応付けている番組情報Eを受信する。番組情報記憶部406は、受信した番組情報Eを記憶する。ロケーション解決部407は、コンテンツIDを指定されると、番組情報記憶部406が記憶する番組情報Eを参照し、指定されたコンテンツIDが対応付けられているパッケージIDを抽出する。
【0065】
これにより、受信装置30は、コンテンツIDから、該コンテンツIDが示すコンテンツを伝送するパッケージのパッケージIDを得ることができる。
【0066】
さらに、番組情報Eは、コンテンツIDを、パッケージIDに加えて、コンテンツが示すコンテンツの配信の開始時刻および継続時間を表す情報と対応付けている。ロケーション解決部407は、指定されたコンテンツIDが対応付けられているパッケージIDに加えて、指定されたコンテンツIDが対応付けられている開始時刻および継続時間を表す情報を抽出する。
これにより、受信装置30は、コンテンツIDから、該コンテンツIDが示すコンテンツを伝送するパッケージのパッケージIDと、該コンテンツを伝送している時間を得ることができる。
【0067】
[第2の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、少なくともイベントIDの値が変わるときには、パッケージIDの値も変わる場合について説明した。第2の実施形態では、パッケージIDが、サービスIDと一致しており、時間が経過しても変化しない場合を説明する。
【0068】
本実施形態におけるサービス提供システムおよび受信装置30の構成は、図1から図3と同様である。しかし、番組情報Eの内容と、番組情報画像生成部402、番組表処理部403、予約受信処理部405の動作とが異なるので、異なる部分のみを説明する。
【0069】
図11は、本実施形態における番組情報Eの内容例を示すテーブルである。図11に示す内容例は、図4の例とは、パッケージIDを含まない点のみが異なり、その他は図4と同一である。上述したように、本実施形態では、パッケージIDが、サービスIDと一致しており、時間が経過しても変化しないため、番組情報EにはパッケージIDが含まれていない。
【0070】
図12は、本実施形態における番組の受信処理を説明するフローチャートである。図12に示すフローチャートは、図8のフローチャートとは、ステップSa8に変えて、ステップSd8を有する点のみが異なる。ステップSd8では、番組情報画像生成部402は、番組情報のサービスIDと、制御情報のパッケージIDが一致するか否かを判定する。
その他のステップは、図8と同様であるので、説明を省略する。
【0071】
図13は、本実施形態における番組表に関する処理を説明するフローチャートである。
図13に示すフローチャートは、図9のフローチャートとは、ステップSb6に変えて、ステップSe6を有する点のみが異なる。ステップSe6では、番組表処理部403は、指定された番組の番組情報Eから、イベントID、サービスID、開始時刻、継続時間を抽出し、受信予約情報として受信予約記憶部404に記憶させる。その他のステップは、図9と同様であるので、説明を省略する。
【0072】
図14は、本実施形態における予約受信処理を説明するフローチャートである。図14に示すフローチャートは、図10のフローチャートとは、ステップSc3に変えて、ステップSf3を有する点のみが異なる。ステップSf3では、予約受信処理部405は、受信予約記憶部404を参照して、該開始時刻に対応付けられたイベントIDを取得する。
予約受信処理部405は、取得したイベントIDが、最新の番組情報に含まれる配信中の番組のイベントIDと一致するか判定する。その他のステップは、図10と同様であるので、説明を省略する。
【0073】
このように、本実施形態においても、受信装置30は、配信中のパッケージに属するメディアコンポーネント各々のフォーマットを表すフォーマット情報と、該パッケージに対応するコンテンツIDとが記載された制御情報を取得する制御情報取得部(番組受信処理部401)と、制御情報に基づき、受信するメディアコンポーネントとして、自装置で再生可能なメディアコンポーネントを選択するコンポーネント選択部305と、コンテンツIDに基づき、パッケージに対応するメタデータを取得するメタデータ取得部(番組情報画像生成部402)とを具備する。
これにより、パッケージに対応するコンテンツのメタデータを取得することができる。
【0074】
なお、上述の各実施形態では、番組情報Eは、伝送路21で伝送されるとして説明したが、伝送路22で伝送されてもよいし、その他の伝送路で伝送されてもよい。
また、上述の各実施形態では、メタデータMは、伝送路22で伝送されるとして説明したが、伝送路21で伝送されてもよいし、その他の伝送路で伝送されてもよい。
【0075】
また、上述の各実施形態では、制御情報C、番組情報E、全てのメディアコンポーネントが、IPネットワーク上でマルチキャストされる場合を説明したが、いずれかが受信装置30のリクエストによりユニキャストされてもよいし、放送波などによりMPEG2など他のストリームで配信されてもよい。
また、上述の各実施形態では、番組情報に含まれる番組に関するメタデータの例として、番組概要を挙げたが、番組のジャンルや、番組の制作者、出演者など、その他のメタデータを含んでもよい。
【0076】
また、図1における受信装置30の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより受信装置30を実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0077】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0078】
また、上述した図1における受信装置30の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず、専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。ハイブリッド、モノリシックのいずれでも良い。一部は、ハードウェアにより、一部はソフトウェアにより機能を実現させても良い。
また、半導体技術の進歩により、LSIに代替する集積回路化等の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
【0079】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0080】
11、12…コンテンツサーバ
13…メタデータサーバ
21、22…伝送路
30…受信装置
40…メディア出力装置
301、302…IPデータフロー受信部
303…IPパケット分離部
304…制御情報処理部
305…コンポーネント選択部
306…プロファイル管理部
307…IPパケット整序部
308…コンポーネント復号部
309…ビデオバッファ
310…ビデオデコーダ
311…オーディオバッファ
312…オーディオデコーダ
313…合成部
314…メタデータリクエスト部
401…番組受信処理部
402…番組情報画像生成部
403…番組表処理部
404…受信予約記憶部
405…予約受信処理部
【要約】
【課題】パッケージに対応するコンテンツのメタデータを取得することができる受信装置を提供すること。
【解決手段】配信中のパッケージに属するメディアコンポーネント各々のフォーマットを表すフォーマット情報と、パッケージに対応するコンテンツIDとが記載された制御情報を取得する制御情報取得部と、制御情報に基づき、受信するメディアコンポーネントとして、自装置で再生可能なメディアコンポーネントを選択するコンポーネント選択部と、コンテンツIDに基づき、パッケージに対応するメタデータを取得するメタデータ取得部とを具備する受信装置である。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14