特許第6276259号(P6276259)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6276259電気化学デバイスのマイクロ波急速熱処理
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6276259
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】電気化学デバイスのマイクロ波急速熱処理
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/139 20100101AFI20180129BHJP
   H01M 4/04 20060101ALI20180129BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20180129BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20180129BHJP
   G02F 1/15 20060101ALI20180129BHJP
【FI】
   H01M4/139
   H01M4/04 Z
   H01M10/052
   H01M10/04 Z
   G02F1/15 505
【請求項の数】6
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-520403(P2015-520403)
(86)(22)【出願日】2013年6月25日
(65)【公表番号】特表2015-522927(P2015-522927A)
(43)【公表日】2015年8月6日
(86)【国際出願番号】US2013047632
(87)【国際公開番号】WO2014004518
(87)【国際公開日】20140103
【審査請求日】2016年6月24日
(31)【優先権主張番号】13/533,927
(32)【優先日】2012年6月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100101199
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義教
(72)【発明者】
【氏名】ソン, タオイン
(72)【発明者】
【氏名】ジアン, チョン
(72)【発明者】
【氏名】クワク, ビュン−スン レオ
【審査官】 正 知晃
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−022858(JP,A)
【文献】 特開2005−141981(JP,A)
【文献】 特表2011−521433(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0048614(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0129594(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/00− 4/62
H01M10/05−10/0587
G02F 1/15− 1/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気化学デバイスを製造する方法であって、
基板の上に前記電気化学デバイスの層を堆積すること、及び
前記層をマイクロ波アニールすること、を含み、前記マイクロ波アニールは、前記層内でのマイクロ波エネルギーの優先的な吸収を伴うアニール条件を選択することを含み、
前記電気化学デバイスが厚膜バッテリである、方法。
【請求項2】
前記厚膜バッテリはリチウムイオンバッテリであり、前記層はスラリとして堆積されるリチウムイオンカソードであり、並びに、前記マイクロ波アニールは前記カソードを乾燥させ及び形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
電気化学デバイスを形成する装置であって、
電気化学デバイス層を基板の上に堆積する第一のシステム、及び、前記デバイス層をマイクロ波アニールする第二のシステム、を備え、前記第二のシステムは、前記層内でのマイクロ波エネルギーの優先的な吸収を提供するように構成され、
前記電気化学デバイスはエレクトロクロミックデバイスであり、前記第一のシステムは、前記基板上のエレクトロクロミックデバイススタック上に上部透明導電性酸化物(TCO)層を堆積させるように構成されるシステムであり、前記スタックは下部TCO層、カソード、固体電解質及びアノードを含み、並びに、前記第二のシステムは、前記上部TCO層の光透過率及び電気伝導率を改善するように構成される、装置。
【請求項4】
電気化学デバイスを形成する装置であって、
電気化学デバイス層を基板の上に堆積する第一のシステム、及び、前記デバイス層をマイクロ波アニールする第二のシステム、を備え、前記第二のシステムは、前記層内でのマイクロ波エネルギーの優先的な吸収を提供するように構成され、
前記電気化学デバイスはエレクトロクロミックデバイスであり、前記第一のシステムは、前記基板上のエレクトロクロミックデバイススタック上にニッケル酸化物電極を堆積させるように構成されるシステムであり、前記スタックは、前記基板上に形成される下部TCO層、電極、及び固体電解質を含み、並びに、前記第二のシステムは、ニッケル酸化物を含む電極である前記ニッケル酸化物電極を形成するように構成される、装置。
【請求項5】
電気化学デバイスを形成する装置であって、
電気化学デバイス層を基板の上に堆積する第一のシステム、及び、前記デバイス層をマイクロ波アニールする第二のシステム、を備え、前記第二のシステムは、前記層内でのマイクロ波エネルギーの優先的な吸収を提供するように構成され、
前記電気化学デバイスはエレクトロクロミックデバイスであり、前記第一のシステムは、前記基板上のエレクトロクロミックデバイススタック上にニッケル酸化物電極を堆積させるように構成されるシステムであり、前記スタックは下部TCO層を含み、及び、前記第二のシステムは、ニッケル酸化物を含む電極である前記ニッケル酸化物電極を形成するように構成される、装置。
【請求項6】
電気化学デバイスを形成する装置であって、
電気化学デバイス層を基板の上に堆積する第一のシステム、及び、前記デバイス層をマイクロ波アニールする第二のシステム、を備え、前記第二のシステムは、前記層内でのマイクロ波エネルギーの優先的な吸収を提供するように構成され、
前記電気化学デバイスはリチウムイオンバッテリであり、前記第一のシステムは、カソード材料の層をスラリとして堆積させるように構成されるシステムであり、並びに、前記第二のシステムは、前記カソード材料を乾燥させ及び形成するように構成される、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全てが参照により本明細書に援用される、2008年5月21日に出願された米国特許出願番号第12/124,918号の一部継続出願である。
【0002】
本発明は、電気化学デバイスのマイクロ波急速熱処理に関し、詳細には、薄膜バッテリ、エレクトロクロミックデバイス及びLiイオンバッテリのいくらかの層のためのマイクロ波アニールプロセスに関する。
【背景技術】
【0003】
全ての固体薄膜バッテリ(TFB)は、優れたフォームファクタ、サイクル寿命、電力能力、及び安全性など、従来のバッテリ技術に勝る、幾つかの利点を示すことが知られている。しかしながら、TFBの広範な市場適用性を可能にする、対費用効果及び大量生産(HVM)と両立できる製造技術への要求が存在する。
【0004】
TFB及びTFB製造技術に関する、過去及び現在の最先端の手法の大部分は、保守的であり、その努力は、1990年代初期に始まった、オークリッジ国立研究所(ORNL)の最初のデバイス開発の基本技術をスケーリングすることに限られて来た。ORNL TFB開発の要約は、N. J. Dudney、Materials Science and Engineering B 116、(2005) 245−249に見出すことができる。
【0005】
図1Aから図1Fは、TFBを基板上に製造するための伝統的プロセスフローを示す。図において、上面図が左側に示され、対応する断面図A−Aが右側に示される。ここには図示されていないが、例えば、アノード側が最初に成長する、「逆」構造のような、他の変形も存在する。図2は、図1Aから図1Fのプロセスフローに従って処理されたものでありうる、TFB全体の断面図を示す。
【0006】
図1A及び図1Bに示されているように、処理は、カソード電流コレクタ(CCC)102及びアノード電流コレクタ(ACC)104を基板100上に形成することから始まる。これは、金属ターゲット(約300nm)の(パルス)DCスパッタリングを行い、層(例えば、Cu、Ag、Pd、Pt、及びAuなどの主要な族の金属、金属合金、メタロイド又はカーボンブラック)を形成し、その後、CCC及びACC構造の各々についてマスキング及びパターニングすることにより、行なうことができる。金属基板が用いられる場合には、最初の層は、ブランケットCCC102(CCCは、カソード中のLiが基板と反応するのを妨げるために必要とされうる)の後に堆積される「パターン形成された誘電体」でありうる、ということに留意すべきである。更に、CCC及びACCは、別々に堆積されうる。図3に示されているように、例えば、CCCはカソードの前に堆積されうるし、ACCは電解質の後に堆積されうる。例えば、酸化物表面によく接着しない、Au及びPtなどの金属から形成される電流コレクタ層に対して、Ti及びCuなどの金属の接着層を用いることができる。
【0007】
次に、図1C及び図1Dにおいて、カソード層106及び電解質層108が、それぞれ形成される。RFスパッタリングが、カソード層106(例えば、LiCoO)及び電解質層108(例えば、N中のLiPO)を堆積するための伝統的な方法であった。しかしながら、パルスDCが、LiCoO堆積のために用いられて来た。カソード層106は、少数のミクロンから数ミクロン又はそれ以上のミクロン厚でありえ、電解質層108は、約1〜3μm厚でありうる。
【0008】
最後に、図1E及び図1Fにおいて、Li層110及び保護コーティング(PC)層
112が、それぞれ形成される。Li層110は、蒸発又はスパッタリングプロセスを用いて形成することができる。Li層110は、少しから数ミクロン又はそれ以上のミクロン厚(又はカソード層の厚さに応じて他の厚さ)でありえ、PC層112は、3〜5μmの範囲、及び層を構成する材料に応じて、それ以上でありうる。PC層112は、パリレン(又は他のポリマー系材料)、金属又は誘電体のマルチレイヤでありうる。Li層とPC層の形成の間、該部分は、アルゴンガス又は乾燥室条件などの、不活性又は適度に不活性な環境に保たれなければならない。
【0009】
CCCがバリアとして機能しない場合、並びに、基板及びパターニング/アーキテクチャがそのようなバリア層を必要とする場合、CCC102の前に、付加的な「バリア」層堆積ステップが存在しうる。また、保護コーティングは、真空堆積ステップである必要はない。
【0010】
TFB性能仕様が、「動作電圧のプラトー」、高い電力能力、及び長いサイクル寿命を要求する場合、層の結晶化度を改善するために、通常のプロセスにおいて、カソード層106のアニールが必要とされるであろう。
【0011】
幾らかの改善が最初のORNLの手法に対してなされて来たとは言え、TFBの従来技術の製造プロセスに関して、それが対費用効果及び大量生産(HVM)と両立することを妨げ、それによりTFBの広範な市場適用可能性を排除するような、多くの問題が存在する。例えば、最先端の薄膜カソード及びカソード堆積プロセスに関する問題は、(1)低スループット及びコスト削減にとって非効率な(節約の)スケーリングを招く低い堆積速度、及び(2)プロセスの複雑性、低スループット及び基板材料の選択についての制限を増やす、結晶相のための高温アニールに対する必要性、を含む。
【0012】
従って、対費用効果及び大量生産(HVM)と両立し、それによりTFBの広範な市場適用性を可能にする、TFBの製造プロセス及び技術に対する要求が、本技術分野において存続している。
【発明の概要】
【0013】
本発明は、薄膜バッテリ(TFB)及びエレクトロクロミック(EC)デバイスなどの電気化学デバイスのための現在の最先端の製造技術についての、広範な市場適用を排除する、主要な問題を克服する方法及び装置に関する。本発明は、バルク及び薄膜バッテリ並びに薄膜エレクトロクロミックデバイスを含む、電気化学デバイス、及び、必要に応じ、デバイススタックの個々の層の急速熱処理(RTP)(アニール、結晶化、高密度化、形成、その他を含む)のためのマイクロ波放射の適用に関する。マイクロ波RTPは、従来の炉又はランプベースのアニールと比べて、デバイス製造プロセスのより大きな自由度を提供する。本発明の幾つかの態様による電気化学デバイスを製造する方法は、基板上に電気化学デバイスの層を堆積すること、及び層をマイクロ波アニールすること、を含むことができ、マイクロ波アニールは、該層内での優先的なマイクロ波エネルギー吸収を伴うアニール条件を選択することを含む。本発明の別の態様による電気化学デバイスを形成する装置は、基板上に電気化学デバイス層を堆積する第一のシステム、及び該層をマイクロ波アニールする第二のシステム、を含むことができ、第二のシステムは、デバイス層内での優先的なマイクロ波エネルギー吸収を提供するように構成される。
【0014】
一つの実施態様において、本発明は、スループット、歩留まり、及び性能を向上させることによって、薄膜バッテリ(TFB)の製造を容易にするための新たなマイクロ波アニールプロセスを提供する。例えば、堆積されるTFBカソード層の一つの望ましい特性は、良好な結晶化度であり、マイクロ波放射を用いた堆積後アニールは、従来の炉及びランプベースのアニールと比べたときに、時間及び副作用を著しく減少させながら、良好な層結晶化を達成することができる。マイクロ波アニールを用いて、TFBカソード層は、膜クラックが無いか又はより少なく、及びCCC層に対する熱損傷がより少なく、十分に結晶化されることができ、これはTFB性能及び信頼性を強く改善する。更に、カソード層は、従来の炉アニールを用いて達成されうるものと比べたときに、容量増加のために比較的厚く作製されうる。これは、そのより穏やかなアニールプロセスが、より厚い層について応力クラックが生じる傾向を減少させるからである。
【0015】
本明細書で、アニールという用語は、材料の微小構造、及びそれゆえ材料の特性が変更される熱処理のプロセスを指すために用いられる。アニールは、結晶化、高密度化、及び形成という、より具体的なプロセスを含むものと解されるべきである。形成という用語は、本明細書において、所望の相、結晶化度、微小構造、及び表面形態を形成することにより、リチウムインタカレーションが容易な構造になるような、堆積された電気化学層及びデバイスの熱処理を指すために用いられる。
【0016】
本発明のこれら及び他の態様および特徴は、添付の図と併せて本発明の特有の実施形態に関する以下の説明を読めば、当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A】TFBを形成するための従来のプロセスのステップを示す。
図1B】TFBを形成するための従来のプロセスのステップを示す。
図1C】TFBを形成するための従来のプロセスのステップを示す。
図1D】TFBを形成するための従来のプロセスのステップを示す。
図1E】TFBを形成するための従来のプロセスのステップを示す。
図1F】TFBを形成するための従来のプロセスのステップを示す。
図2】第一の従来技術の薄膜バッテリの断面図である。
図3】第二の従来技術の薄膜バッテリの断面図である。
図4】本発明のいくつかの実施形態による、薄膜堆積クラスタツールの概略図である。
図5】本発明のいくつかの実施形態による、複数のインラインツールを有する薄膜堆積システムの図である。
図6】本発明のいくつかの実施形態による、インライン堆積ツールの図である。
図7】本発明のいくつかの実施形態による、エレクトロクロミックデバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、当業者が本発明を実施することを可能にするように、本発明の例として提供される図面を参照して、次に詳細に記載されるであろう。特に、以下の図及び例は、本発明の範囲を単一の実施形態に限定するものではなく、記載された又は図示された要素の一部又は全ての交換により、他の実施形態が可能である。さらに、既知の構成要素を使用して本発明の特定の要素を部分的または完全に実施できる場合、そのような既知の構成要素のうち、本発明の理解に必要な部分のみについて説明し、そのような既知の構成要素の他の部分に関する詳細な説明は、本発明を不明瞭にしないようにして、省略する。本明細書では、単数の構成要素を示す実施形態は限定的と見なされるべきではない。むしろ本発明は、本明細書に別段の明示がない限り、複数の同じ構成要素を含む他の実施形態を包含するものであり、逆も同様である。さらに、本出願人は、そのように明示しない限り、本明細書または特許請求の範囲内のいかなる用語も、一般的でないまたは特殊な意味を有すると見なされることを意図しない。さらに、本発明は、本明細書に例示として参照される既知の構成要素に対する現在既知の均等物および将来知られることとなる均等物を包含する。
【0019】
しばしば、電気化学デバイスにおいて、(最終形における)活性材料は、アモルファス構造又は微結晶構造ですらない、良好な結晶化度を有する必要がある。バッテリ(薄膜又はバルク)における通常のカソード材料は、物理的気相堆積の通常の条件下で、アモルファス層又は微結晶層として堆積される、LiCoOである。よって、堆積層は、膜を結晶化するために、炉を通常用いて、アニールする必要がある。炉の温度は、膜を十分に結晶化するために、数百度にランプアップしなければならない。炉アニールプロセスは、ランプアップ、ソーク及びクールダウン工程を通るので、完了するのに数時間かかる。スループットの関係は、複数の炉で克服できるとしても、そのような手法は、高コストの資本投資につながりうる。加えて、炉アニールは、カソードとカソード電流コレクタとの間のインターフェース、及び、カソード電流コレクタ(及び、ACCがこのアニールの前に作製される場合は、ACC)の特性(例えば、電気伝導率)を悪化させ、インピーダンスがより高く、電力(放電/充電速度)能力がより弱いバッテリセルをもたらすように思われる。更に、炉アニールプロセスは、カソードと基板との間の熱膨張係数のミスマッチによるLiCoOカソード膜のクラックを引き起こす。ここで、通常の基板材料は、Si/SiN、ガラス雲母、金属箔、その他である。他の放射に基づく急速熱アニールが用いられうる。しかしながら、通常の広域スペクトルランプ(レーザは高価すぎるであろう)における波長の幅は、ランプアニールの結果が、望ましくない副作用及びスループットの問題を含めて、標準の炉アニールの結果に非常に類似している、ということを意味する。
【0020】
電気化学デバイススタックにおける層のマイクロ波アニールの使用は、従来の炉アニールプロセスと比べたときに、より短い処理時間と共に、はるかに高いスループットを提供する。マイクロ波アニールは、ランプアップ及びダウンの間の、より柔軟であり、且つより速い反応を有する、温度プロファイルを提供し、これは、クラック及び相転移などの、熱応力によって誘発された広範囲の不利な状態を軽減するための、より広いプロセスウィンドウ及びプロセス適応性を可能にするはずである。例えば、通常は金属層であるカソード電流コレクタは、金属層がマイクロ波エネルギーを強く反射し、従ってマイクロ波エネルギーを非常に少ししか直接に吸収しないので、カソード層のアニールの間の熱損傷が減少するであろう。カソード電流コレクタは、隣接するカソード層に吸収されるマイクロ波エネルギーからの熱伝導により主に熱せられる。更に、適切な電力ランピングプロファイル及び構成はまた、クラックが無いか又は、従来の炉アニールの場合に見られるよりも低い密度のクラックであるなど、アニール後のカソード層について良好な表面形態をもたらす。本発明のマイクロ波アニールプロセスの使用により、デバイス性能、生産能力及びデバイス歩留まりの改善が、期待される。カソードのマイクロ波アニールの場合に不利な結果が減少する理由は、カソード層の十分なアニールをもたらす一方、周囲の層はより低い温度であるような、マイクロ波エネルギー吸収の選択性(カソード内での優先的マイクロ波エネルギー吸収を有する条件を選択することができる)によるものと思われる。これは、全ての層が同じ温度に達する、炉及びランプベースのRTPプロセスについては当てはまらない。一見すると、マイクロ波加熱における、カソードとCCC/基板との間の温度差は、アニールされているデバイス中により大きな応力を発生させるとみなされるかもしれない。しかしながら、アニールされているデバイス中の応力は体積に依存する。つまり、全体の応力は、体積中の全ての応力の和であり、該アニール温度へのカソードの優先的な加熱による応力は、デバイス全体を同じアニール温度に加熱することによる応力よりも、実際には小さいであろう。従って、デバイスは、マイクロ波アニールの間、より大きな安定性を示す。概して、本発明は、対費用効果及び大量生産との両立を妨げる、現在の最先端の薄膜バッテリ(TFB)技術の主要な問題の幾つかを克服する。
【0021】
特定の層内において優先的なエネルギー吸収が存在する電気化学デバイスのためのアニール条件の選択は、一つ又は複数のマイクロ波周波数などのマイクロ波アニールシステムの動作条件を選択することを含みうる。更に、電気化学デバイスの一つ又は複数の層のマイクロ波吸収は、該一つ又は複数の層の堆積及び/又は堆積後処理の間に該一つ又は複数の層の化学組成及び/又は結晶構造を変更することにより、調整されうる。そのような変化は、電気伝導率を調整することができ、マイクロ波吸収は電気伝導率の関数であるので、スタック中の一つ又は複数の層についてマイクロ波吸収が変化する。更に、本明細書中で中間層と呼ばれる、付加的な層が、具体的には、マイクロ波アニールの間の電気化学デバイス中のエネルギーの流れ及び分布に影響を及ぼすために、電気化学デバイスのスタックに付加されうる。例えば、具体的には、マイクロ波放射を反射又は吸収するため、及び/又は、スタックの隣接層を通る熱の流れを中間層が抑制又は増大させるように、スタック中の熱伝導に影響を及ぼすために、中間層がスタックに付加されうる。適当な中間層材料は、マイクロ波放射を反射するための高電気伝導率の材料、マイクロ波放射を吸収するための低電気伝導率の材料、中間層を通る熱の流れを抑制する低熱伝導率の材料、中間層を通る及び中間層に沿った熱の流れを改善する高熱伝導率の材料、及び、フォノンモードのミスマッチのため層間のインターフェースを横切る熱貫流率が低くなるように、周囲の材料とミスマッチした材料、のうちの一つ又は複数を含みうる。
【0022】
層の化学組成及び/又は結晶構造を変更する第一の例は、酸素含有量を増加させることにより、LiCoO又はITOなどの酸化物について、電気抵抗、従ってマイクロ波吸収を増加させることである。第二の例は、金属/金属酸化物でドープすることにより、酸化物層の電気伝導率、従ってマイクロ波反射率を増加させることである。例えば、基板/ITO/MNiO/電解質/WO/ITOを含む電気化学デバイススタックにおいて、マイクロ波をMNiO層へと反射させ、前記層の加熱を増加させるように、基板上のITO層の電気伝導率を増加させうる。(ここで、「M」は、ニッケル酸化物にドープされる任意の一つ又は複数の金属を指す。ドーピングは、均一相を形成するかもしれないし、又は、不均一相を有するグレインに帰するかもしれない。)中間層の第一の例は、基板を通過するマイクロ波放射からWO及びLiPONを保護するために、基板とITOとの間、又はITOとWOとの間において、電気化学デバイススタック(基板/ITO/WO/LiPON/MNiO/Li/ITO)に含まれる、金属の薄層などのマイクロ波反射層である。前記デバイススタック中の中間層の第二の例は、これもまた基板とITOとの間、又はITOとWOとの間であるが、熱電材料の薄層である。これらの材料は、高い電気伝導率(マイクロ波を反射する)及び低い熱伝導率(中間層の上の層を、中間層の下の層から、ある程度、熱絶縁する)を有する。潜在的に適切な熱電中間層材料の一例は、金属合金BiTeである。エレクトロクロミックスタックにおいて用いられる金属中間層材料は、可視スペクトルにおいて光透過的である必要があるだろうし、従って、通常、100nm未満の厚さであろう。しかしながら、透過性が問題ではないTFBスタックについては、中間層はより厚いこともありうる。例えば、入射マイクロ波放射の、事前に決められたある一定の割合より大きな割合を、中間層がアニールの間に反射することを保証するのに十分な厚さである。
【0023】
上記のように、本発明の幾つかの実施形態によるマイクロ波アニールは、LiCoOなどのカソード材料のために用いることができる。従来の炉アニール及びランプベースのRTPと比べての、マイクロ波アニールの少ない副作用及び高いスループットは、より広範囲のLiCoOの堆積条件を考慮する。具体的には、炉アニール又はランプベースのRTPを用いるプロセスフローの場合よりも、高い堆積速度のプロセス及び/又はより簡単な堆積ツールが用いられうる。これらの高い堆積速度のプロセスは、通常、膜のより劣悪な結晶化度に帰着する。しかしながら、より少ない熱的副作用で膜を十分に結晶化し、より高い総スループットを提供できるマイクロ波アニールは、所望の膜特性を達成し、それにより、LiCoOの堆積プロセスのためのより大きなプロセスウィンドウを可能にするために、堆積したままの「劣悪な質」のカソード層に、より大きな熱負荷を適合させることができる。加えて、そのより穏やかなプロセスは、クラック形成のような、不利な膜形態効果を生ずる傾向を減少させつつ、層の厚さの限界を拡大するであろう。
【0024】
本発明の原理及び教えは、エレクトロクロミックデバイスなどの他の薄膜(真空堆積の)電気化学デバイス、及び、マイクロ波加熱を用いる、スラリとして堆積された、Liイオンカソード及びインターカレーションアノードの乾燥及び形成を含む、Liイオンバッテリのためなどの、厚膜(非真空堆積の)処理にも適用されうる。更に、マイクロ波加熱はまた、表面積及びタッピング密度を制御するため、電極材料のグレイン成長又は凝集のためのLiイオンバッテリにおけるバルク処理のために、用いられうる。ここで、小さなグレインの凝集である大きなグレインという、二つの異なるスケールで制御される微小構造が望まれる。上記のマイクロ波処理のために適切でありうるLiイオンカソード及びインターカレーションアノードは、カソードについては、層状のカソード材料(例えば、ニッケルコバルトアルミニウム酸化物(NCA)及びニッケルコバルトマンガン酸化物(NCM))、スピネル系酸化物(例えば、リチウムマンガン酸化物)、及び、リチウム鉄リン酸塩(LFP)などの、かんらん石系リン酸塩を含み、アノードについては、リチウムチタン酸塩を含む。
【0025】
本発明の幾つかの実施形態は、リアクタ/チャンバ内の非常に均一なマイクロ波電力分布を作り出すことができるシステム(リアクタチャンバ及び電力入力)を利用する。加えて、マイクロ波チャンバの内部構成は、対象の層/構造内の均一な加熱及び伝搬を保証するために、熱損失が最小になるように、熱エネルギー伝搬(マイクロ波吸収材料及び環境により発生する)を管理するために最適化されうる。本発明の幾つかの実施形態のために用いられうるマイクロ波処理チャンバの例が、米国特許第7,928,021号及びwww.dsgtek.com、last visited 4/3/12において提供される。これらのチャンバは、複数(例えば、最大10個まで)のマイクロ波源(マグネトロンなど)を備え、基板の均一なマイクロ波照射を提供するように構成される。マイクロ波加熱と基板温度の均一性は、一つ又は複数のサセプタ(サセプタは基板の両側に置かれうる)及び、必要なら、サセプタの一つに取り付けられた冷却プレートによっても、更に制御されうる。更に、マイクロ波の周波数は、所望の材料(複数可)における優先的な吸収のために調整されうるので、エネルギーは必要な所に向けられうるし、デバイススタック中の他の層の加熱は、同等の炉アニールプロセスの場合より小さいこともある。参照により本明細書にその全体が組み込まれる、米国特許第7,928,021号を参照のこと。
【0026】
米国特許第7,928,021号に記載されているようなマイクロ波アニールチャンバが、Ti/Auカソード電流コレクタとともに、直径200mmのシリコン基板上に堆積されたLiCoOTFBカソード材料の1ミクロン厚の層をアニールするために用いられた。デバイススタックが、2.45GHzの周波数で動作する最大8個までのマグネトロンを備えるマイクロ波チャンバ内に置かれた。この条件下で、LiCoO層内に優先的なマイクロ波吸収が存在する。各マグネトロンのマイクロ波電力及び電力ランピングプロファイルは、調節することができる。均一かつ効率的なアニールを得るために、異なる構成が使用されうる。例えば、石英サセプタプレートが、熱を集中させるために、対象の基板の両側に置かれうる。アニール時間は、電力及びチャンバ構成に応じて、数分から数十分でありうる。マイクロ波アニールされたLiCoO層についてのラマンスペクトルの表示は、200mmウェハ上及び広いプロセスウィンドウ上で均一な、LiCoO材料の良好な結晶化度を証明する。更に、100倍の倍率及び約200nmの分解能の光学顕微鏡法を用いて決定されるような、LiCoO層の認識できるほどの応力クラックが一つもないプロセス条件が、同定された。上記のマイクロ波処理のために適切でありうる他のカソード及びインターカレーションアノードは、カソードについては、層状のカソード材料(例えば、ニッケルコバルトアルミニウム酸化物(NCA)及びニッケルコバルトマンガン酸化物(NCM))、スピネル系酸化物(例えば、リチウムマンガン酸化物)、及び、リチウム鉄リン酸塩(LFP)などの、かんらん石系リン酸塩を含み、アノードについては、リチウムチタン酸塩を含む。
【0027】
マイクロ波アニールチャンバは、同時処理のために複数の基板を取り扱う能力がありうるということに留意すること。更に、最大300mm x 300mmmまでの又はより大きい基板サイズが、収容されうる。より大きい面積をおおう、より大きい基板又はマルチプルアップ基板もまた予想されるが、マイクロ波加熱は、より大きい基板について該プロセスを可能にするため、処理面積全体にわたって十分に均一とする必要がある。
【0028】
上記のマイクロ波アニールチャンバは、電気化学デバイスのバッチ処理のためのスタンドアローンのツールとして用いられうる。代替方法として、マイクロ波アニールチャンバは、デバイスの効率的な処理を考慮した、クラスタツールプラットフォーム又はインラインプラットフォームなどの処理システムに統合されるように、設計されうる。統合されたシステムの幾つかの例が、以下で提供され、図4から図6に示される。
【0029】
図4は、本発明のいくつかの実施形態による、TFBまたはECデバイスなどの電気化学デバイスを製造するための処理システム400の概略図である。処理システム400は、上述した処理ステップで利用されうる、反応性プラズマ洗浄(RPC)チャンバおよび処理チャンバC1〜C4を備えるクラスタツールに対する標準の機械インターフェース(SMIF)を含む。グローブボックスもまた、必要であれば、クラスタツールに取り付けられうる。グローブボックスは、不活性環境内で(たとえば、He、Ne、またはArなどの希ガス中で)基板を貯蔵することができ、これは、アルカリ金属/アルカリ土類金属の堆積後に有用である。グローブボックスへの副チャンバもまた、必要なら用いられうる。副チャンバは、グローブボックス中の不活性環境を汚染することなく、基板がグローブボックスの中へ及び外へ移送されることを可能にする、ガス交換チャンバ(不活性ガスから空気へ、及びその逆)である。(グローブボックスは、リチウム箔製造業者により用いられているように、十分に低い露点の乾燥室環境で置換え可能であることに留意のこと)チャンバC1〜C4は、本明細書に記載されているような、本発明の幾つかの実施形態による、カソード層のマイクロ波アニールを含みうる、薄膜バッテリデバイスを製造するための処理ステップに対して、構成することができる。潜在的に適切なクラスタツールプラットフォームの例は、Applied MaterialのEndura(商標)、及び、小さい基板用のCentura(商標)を含む。処理システム400についてクラスタ構成が示されているが、移送チャンバなしで処理チャンバが一列に配置され、それゆえ基板はあるチャンバから次のチャンバへ連続して移動する直線的システムが利用されうる、ということを理解されたい。
【0030】
図5は、本発明のいくつかの実施形態による、ツール530、540、550を含む、複数のインラインツール501から599までを有するインライン製造システム500の図を示す。インラインツールは、TFBとエレクトロクロミックデバイスとの両方を含む電気化学デバイスのすべての層を堆積させるツールを含むことができる。さらに、インラインツールは、前調整および後調整チャンバを含むことができる。たとえば、ツール501は、基板が真空エアロック502を通って堆積ツール内へ移動する前に真空を確立するためのポンプダウンチャンバとすることができる。インラインツールの一部またはすべては、真空エアロックによって分離された真空ツールとすることができる。プロセスライン内のプロセスツールおよび特有のプロセスツールの順序は、使用される特定のデバイス製造方法によって決定されることに留意されたい。たとえば、インラインツールの一つは、本明細書に記載されているような、本発明のいくつかの実施形態によるカソード層のマイクロ波アニール専用とすることができる。さらに、基板は、水平または垂直のいずれかに配向されたインライン製造システムを通って移動させることができる。
【0031】
図5に示すようなインライン製造システムを通る基板の移動を説明するために、所定の場所に一つのインラインツール530のみを有する基板コンベヤ601を図6に示す。基板603を収容する基板ホルダ602(基板ホルダは、基板が見えるように、部分的に切り取って示される)が、図示のように、インラインツール530を通ってホルダおよび基板を移動させるために、コンベヤ601または同等の装置上に据え付けられる。垂直の基板構成を有する処理ツール530に適したインラインプラットフォームは、Applied MaterialのNew Aristo(商標)でありうる。水平の基板構成を有する処理ツール530に適したインラインプラットフォームは、Applied MaterialのAton(商標)でありうる。
【0032】
別の実施形態において、マイクロ波アニールが層堆積と同じチャンバ内で完了する、特定のデバイス層のインシトゥマイクロ波アニールが、用いられうる。
【0033】
本発明は、TFBデバイス中のLiCoOカソードのマイクロ波アニールの特定の例について記載されているが、本発明のプロセスは、インジウムスズ酸化物(ITO)のポストアニールに対しても、ITOデバイス層の光透過性及び電気伝導率を改善するために、用いられうる。ITOは、ECデバイスにおける上部及び下部透明電極などの、電気化学デバイスにおける透明電極として用いられ、通常、スパッタ堆積される。Granqvist、C.−G.、Nature Materials、v5、n2、Feb. 2006、p 89−90; C.−G、Granqvist Handbook of Inorganic Electrochromic Materials、Elsevier、1995;及び、Zieba他の米国特許第5,995,271号を参照のこと。ECデバイスにおける上部TCO層の堆積後アニールは、ECスタック全体を加熱することの望ましくない効果のため、問題がある。通常、カソード及びアノードは、デバイスの機能性のため、アモルファス又は微結晶状態である必要がある。しかしながら、マイクロ波アニールは、スタックの残りに有害な影響を及ぼさずに、所望のITOアニールを提供しうる。
【0034】
例えば、エレクトロクロミックデバイスを製造する方法は、下部TCO層、カソード、固体電解質及びアノードを含む、基板上のエレクトロクロミックデバイススタック上に、上部TCO層を堆積させること、及び、TCO層内での優先的マイクロ波エネルギー吸収を伴うアニール条件を選択することを含んで、光透過性及び電気伝導率を改善するために、上部TCO層をマイクロ波アニールすること、を含みうる。
【0035】
更に、本発明のプロセスはまた、ECデバイスにおいて、ニッケル酸化物系のアノード層又は対向電極層などの、電極層を形成するために、使用されうる。これらのニッケル酸化物系の電極層は、単相又は多相でありうる複合物を含有するニッケル酸化物から、通常、なる。例えば、エレクトロクロミックデバイスを製造する方法は、基板上のエレクトロクロミックデバイススタック上に、電極層を堆積させること、及び、電極を形成するために、電極層をマイクロ波アニールすることを含むことができ、マイクロ波アニールは、電極層内での優先的マイクロ波エネルギー吸収を伴うアニール条件を選択すること、を含む。
【0036】
本発明の態様により製造されるエレクトロクロミックデバイス700の断面図が、図7に示される。デバイス700は、ガラス基板710、下部透明導電性酸化物(TCO)層720、カソード730、固体電解質740、対向電極(アノード)750及び上部TCO層760を含む。代替方法として、スタックは、730がアノード/対向電極で、750がカソードとなるように、逆にすることができる。単純化のために、保護コーティング並びに、下部及び上部TCO層との電気的コンタクトは、示されていない。更に、ガラス基板からTCO層へのイオンの拡散、及びその逆を減少させるため、ガラス基板710と下部TCO層720との間に、拡散バリア層(図示されていない)が存在しうる。基板材料は、ガラス並びに、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)などの、プラスチックを含みうる。上記のように、上部TCO層は、光透過性及び電気伝導率を改善するために、マイクロ波アニールされうる。更に、アノード又はカソードが、マイクロ波アニールを用いて形成されうる。
【0037】
本発明について、本発明の好適な実施形態を参照して特に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形状および細部に変更および修正を加えることができることは、当業者には容易に明らかになるはずである。添付の特許請求の範囲は、そのような変更及び修正を包含することが意図されている。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図2
図3
図4
図5
図6
図7