【実施例】
【0037】
以下、本発明を実施例と比較例により具体的に説明する。尚、以下の実施例、比較例に関し、表中において各成分の割合は質量%で示す。
【0038】
尚、以下の実施例、比較例において用いた(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分、(G)成分、(H)成分は以下の通りである。
(A)成分
A−1:水酸化ナトリウム
(B)成分
B−1:EDTA−4Na(エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩)、製品名:クレワットS2、ナガセケムテックス社製
【0039】
(C)成分
C−1:DTPA−5Na(ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム塩)、製品名:キレストP、キレスト社製
C−2:TTHA−6Na(トリエチレンテトラミン六酢酸六ナトリウム塩)、製品名:キレストQ、キレスト社製
C−3:GEDTA−4Na(グリコールエーテルジアミン四酢酸ナトリウム塩)、製品名:キレストGEA、キレスト社製を水酸化ナトリウムで中和して使用
C−4:EDDS−3Na(エチレンジアミン二コハク酸三ナトリウム塩)、製品名:キレストEDDS−35、キレスト社製
【0040】
(D)成分
D−1:非イオン界面活性剤1、一般式(1)で表される化合物であり、R
1は炭素数13から15の直鎖及び分岐鎖の炭化水素基である。R
2は水素原子、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数m=2、オキシプロピレン基(PO)の平均付加モル数n=5である。
D−2:非イオン界面活性剤2、一般式(1)で表される化合物であり、R
1は炭素数13から15の直鎖及び分岐鎖の炭化水素基である。R
2は水素原子、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数m=4、オキシプロピレン基(PO)の平均付加モル数n=5である。
D−3:非イオン界面活性剤3、一般式(1)で表される化合物であり、R
1は炭素数12から13の直鎖の炭化水素基である。R
2は水素原子、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数m=3、オキシプロピレン基(PO)の平均付加モル数n=3である。
【0041】
D−4:非イオン界面活性剤4、一般式(1)で表される化合物であり、R
1は炭素数13から15の直鎖及び分岐鎖の炭化水素基である。R
2はメチル基、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数m=6、オキシプロピレン基(PO)の平均付加モル数n=4である。
D−5:非イオン界面活性剤5、一般式(1)で表される化合物であり、R
1は炭素数14から15の直鎖の炭化水素基である。R
2は水素原子、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数m=15、オキシプロピレン基(PO)の平均付加モル数n=10である。
D−6:非イオン界面活性剤6、一般式(1)で表される化合物であり、R
1は炭素数10の直鎖及び分岐鎖の炭化水素基である。R
2は水素原子、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数m=4、オキシプロピレン基(PO)の平均付加モル数n=7である。
【0042】
(D´)成分〔(D)成分の比較成分〕
D´−1:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、一般式(1)で表される化合物であり、R
1は炭素数12の直鎖の炭化水素基である。R
2は水素原子、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数m=7、オキシプロピレン基(PO)の平均付加モル数n=0である。
D´−2:プルロニック型界面活性剤(製品名がアデカプルロニック25R−1、ADEKA社製、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数m=43、オキシプロピレン基(PO)の平均付加モル数n=6である。)
D´−3:ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(製品名がレオドールTW−L106、花王社製、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数6である)
【0043】
(E)成分
E−1:2−エチルヘキシルグルコシド(製品名がAG6202(純分65%)、ライオ
ン・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
E−2:ヘキシルグルコシド(製品名がAG6206(純分75%)、ライオン・スペシ
ャリティ・ケミカルズ社製)
E−3:オクチルグルコシドとデシルグルコシドの混合物(製品名がグルコポン215U
P(純分65%)、BASF社製)
E−4:ブチルグルコシド(製品名がノニオシドB−15(純分50%)、第一工業製薬社製)
(F)成分
F−1:イオン交換水
【0044】
(G)成分
G−1:リン酸エステル塩型界面活性剤1(製品名がTRITON H−11 SURFACTANT、ダウ・ケミカル社製)
G−2:リン酸エステル塩型界面活性剤2(製品名がTRITON H−66 SURFACTANT、ダウ・ケミカル社製)
G−3:リン酸エステル塩型界面活性剤3[製品名がフォスファノールRS−410、東邦化学工業社製、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数が3、アルキル基がC13]
G−4:リン酸エステル塩型界面活性剤4[製品名がフォスファノールRA−600、東邦化学工業社製、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数が4、アルキル基がC6からC10の混合物]
G−5:リン酸エステル塩型界面活性剤5[製品名がフォスファノールML−240、東邦化学工業社製、オキシエチレン基(EO)の平均付加モル数が4、アルキル基がC12]
【0045】
(H)成分
H−1:ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量が4,000)
H−2:アクリル酸/スルホン酸型モノマー共重合体ナトリウム(重量平均分子量が5,000)
H−3:アクリル酸/マレイン酸共重合体ナトリウム(重量平均分子量が70,000)
H−4:ポリマレイン酸ナトリウム(重量平均分子量が500)
H−5:アクリル酸系共重合体(製品名がアロンA−7075、東亞合成社製)
【0046】
(I)成分〔その他成分〕
I−1:アミノトリメチレンホスホン酸5ナトリウム(製品名がディクエスト2006、イタルマッチ社製)
I−2:1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸2ナトリウム(製品名がディクエスト2010、イタルマッチ社製を中和したもの)
【0047】
表1〜表10に示す配合の洗浄剤組成物を調製した。また各洗浄剤組成物について、洗浄性、消泡性、長期貯蔵安定性を試験した。結果を表1〜表10に併せて示した。
なお、実施例12〜14、18、19、28、29、81〜90は参考例である。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】
【表8】
【0056】
【表9】
【0057】
【表10】
【0058】
※1:洗浄性試験
ステンレス片(6cm×7cmの長方形、厚さ1mmのSUS316片)の質量を測定し、これに汚れとして牛乳を0.5mL噴霧し、130℃で30分間加熱して汚れを付着させたものを試験片として質量を測定した。この試験片を表1〜表10に示す各洗浄剤組成物の3質量%水溶液300mLに浸漬し、80℃で20分間放置した後、イオン交換水ですすぎ、105℃で30分間乾燥した後、質量を測定した。
洗浄前の試験片と、汚れ付着前のステンレス片との質量差を汚れ付着量とし、洗浄前後の試験片の質量変化から洗浄率を下記式より算出し、以下の基準で洗浄性を評価した。
【0059】
洗浄率(%)={(洗浄前試験片重量−洗浄後試験片重量)/(汚れ付着量)}×100
評価基準:
◎:洗浄率80%以上(洗浄性に優れる)
○:洗浄率70%以上、80%未満(洗浄性良好)
△:洗浄率60%以上、70%未満(洗浄性あり)
×:洗浄率60%未満(洗浄性が悪い)
とし、評価基準が△、○、◎を実用性のあるものと判定した。
【0060】
※2:消泡性試験
炭酸カルシウム換算で75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で、各洗浄剤組成物を2質量%に希釈して調製した希釈洗浄液100mLを調製し、80℃に加温後、スキムミルク0.5gを添加した。次にスキムミルクが完全に溶解するまで攪拌し、20gを100mLガラス栓つきエプトン管に入れ、湯浴中で80℃となるように昇温した。その後、1秒間に1回の割合で60回上下に振とうし、80℃に保持したまま1分間静置後の、洗浄剤水溶液面からの泡の高さを測定し、下記の基準で消泡性を評価した。
【0061】
評価基準:
◎:泡の比率が10mm未満。
○:泡の比率が10mm以上、15mm未満。
△:泡の比率が15mm以上、20mm未満。
×:泡の比率が20mm以上、
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
【0062】
※3:スケール洗浄性試験
ステンレス片(2cm×7cm、厚さ1mmのSUS316片)の質量を測定し、これに汚れとして25%リン酸カルシウム懸濁液を0.2g塗布して、100℃で60分間乾燥させたものを試験片として質量を測定した。この試験片を表1〜表10に示す各洗浄剤組成物の2質量%水溶液100mLに浸漬し、25℃で20分間放置した後、イオン交換水ですすぎ、105℃で30分間乾燥し、外観を観察した。
評価基準:
○:汚れなし
△:わずかに汚れあり
×:汚れあり
とし、評価基準が△、○を実用性のあるものと判定した。
【0063】
※4:長期貯蔵安定性試験
表1〜表10に示す洗浄剤組成物について、長期貯蔵安定性試験を次のようにして行った。
250mL容量のポリエチレン製容器に、200mLを入れて、−5℃、25℃、40℃に設定された各インキュベーターに、1カ月間静置した後に外観を観察した。
評価基準
○:分離や濁りがみられず安定である
△:全体的な分離はないが、若干の濁りがみられる
×:分離もしくは濁りが見られる
とし、評価基準が○及び△を実用性のあるものと評価した。