【実施例】
【0102】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
なお、例中で用いられた%は質量基準である。
また、以下の略号は次の化合物を意味する。
PA;アシッドホスホオキシエチルアクリレート;(一般式5−1)
(ライトアクリレートP-1A:共栄社化学株式会社)
PMA;アシッドホスホオキシエチルメタアクリレート;(一般式5−2)
(ホスマーM;ユニケミカル株式会社)
PPEGMA;アシッドホスホキシポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート
;(一般式5−3) (ホスマーPE;ユニケミカル株式会社)
PPPGMA;アシッドホスホキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート;(一般式5−4) (ホスマーPP;ユニケミカル株式会社)
MPEGA;メトキシポリエチレングリコールアクリレート;(一般式6−1)
(ブレンマーAME-400:日油株式会社)
MPEGMA9;メトキシポリエチレングリコールメタクリレート;(一般式6−2)
(ブレンマーPME-400:日油株式会社)
EDEGA;エトキシジエチレングリコールアクリレート;(一般式6−3)
(ライトアクリレートEC−A:共栄社化学株式会社)
BDEGMA;ブトキシジエチレングリコールメタクリレート;(一般式6−4)
(ライトアクリレートBC:共栄社化学株式会社)
MTEGA;メトキシトリエチレングリコールアクリレート;(一般式6−5)
(ライトアクリレートMTG−A:共栄社化学株式会社)
MPEGMA30;メトキシポリエチレングリコールメタクリレート;(一般式6−6)
(ライトエステル041MA:共栄社化学株式会社)
MDPGMA;メトキシジプロピレングリコールアクリレート;(一般式6−7)
(ライトアクリレートDPM−A:共栄社化学株式会社)
SA;ステアリルアクリレート;(一般式7−1)
(ライトアクリレートS−A:共栄社化学株式会社)
SMA;ステアリルメタアクリレート;(一般式7−2)
(ライトエステルS:共栄社化学株式会社)
BzA;ベンジルアクリレート;(一般式8−1)
(FA-BZA;日立化成株式会社)
BzMA;ベンジルメタアクリレート;式(一般8−2)
(ライトエステルBZ:共栄社化学株式会社)
AIBN;アゾビスイソブチロニトリル
【0103】
(共重合体の粘度の測定)
合成された共重合体の粘度測定は回転粘度計(RE500L型粘度計・コーンプレートタイプ、東機産業株式会社製)を用いて行った。具体的な操作を以下に示す。温度25℃にて、共重合体の固形分10質量%の水溶液を1.1mL採取し粘度計のサンプルカップに入れる。サンプルカップを粘度計本体取り付けて1分間静置した後、粘度計のローターを回転し、1分後の値を読み取る。尚、ローターの回転数はサンプルに合せて調整する。
【0104】
<共重合体の合成例−そのI−>
[合成例1;共重合体1の作製]
PMA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体1の水溶液とした。得られた共重合体1の水溶液の粘度は9.7mPa・sであった。
【0105】
[合成例2;共重合体2の作製]
PMA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、SA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体2の水溶液とした。得られた共重合体2の水溶液の粘度は9.7mPa・sであった。
【0106】
[合成例3;共重合体3の作製]
PMA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和率が50%になるように中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体3の水溶液とした。得られた共重合体3の水溶液の粘度は5.8mPa・sであった。
【0107】
[合成例4;共重合体4の作製]
PMA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、SA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和率が50%になるように中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体4の水溶液とした。得られた共重合体4の水溶液の粘度は6.0mPa・sであった。
【0108】
[合成例5;共重合体5の作製]
PMA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、SA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和率が40%になるように中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体5の水溶液とした。得られた共重合体5の水溶液の粘度は4.6mPa・sであった。
【0109】
[合成例6;共重合体6の作製]
PMA;12.0g、MPEGA;4.0g、BzMA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体6の水溶液とした。得られた共重合体6の水溶液の粘度は10.2mPa・sであった。
【0110】
[合成例7;共重合体7の作製]
PMA;12.0g、MPEGA;4.0g、SMA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体7の水溶液とした。得られた共重合体7の水溶液の粘度は10.0mPa・sであった。
【0111】
[合成例8;共重合体8の作製]
PMA;12.0g、EDEGA;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体8の水溶液とした。得られた共重合体8の水溶液の粘度は10.4mPa・sであった。
【0112】
[合成例9;共重合体9の作製]
PMA;12.0g、BDEGMA;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体9の水溶液とした。得られた共重合体9の水溶液の粘度は10.4mPa・sであった。
【0113】
[合成例10;共重合体10の作製]
PMA;12.0g、MTEGA;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体10の水溶液とした。得られた共重合体10の水溶液の粘度は9.0mPa・sであった。
【0114】
[合成例11;共重合体11の作製]
PMA;12.0g、MPEGMA30;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体11の水溶液とした。得られた共重合体11の水溶液の粘度は11.3mPa・sであった。
【0115】
[合成例12;共重合体12の作製]
PMA;12.0g、MDPGMA;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体12の水溶液とした。得られた共重合体12の水溶液の粘度は9.7mPa・sであった。
【0116】
[合成例13;共重合体13の作製]
PMA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、SA;24.0、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化カリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体13の水溶液とした。得られた共重合体13の水溶液の粘度は9.8mPa・sであった。
【0117】
[合成例14;共重合体14の作製]
PMA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化リチウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体14の水溶液とした。得られた共重合体14の水溶液の粘度は9.9mPa・sであった。
【0118】
[合成例15;共重合体15の作製]
PMA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、SA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものをモノエタノールアミン(EA)で中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体15の水溶液とした。得られた共重合体15の水溶液の粘度は9.5mPa・sであった。
【0119】
[合成例16;共重合体16の作製]
PMA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものをジメチルエタノールアミン(EDEA)で中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体16の水溶液とした。得られた共重合体16の水溶液の粘度は9.7mPa・sであった。
【0120】
[合成例17;共重合体1の作製]
PA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体17の水溶液とした。得られた共重合体17の水溶液の粘度は9.0mPa・sであった。
【0121】
[合成例18;共重合体18の作製]
PA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、SA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体18の水溶液とした。得られた共重合体18の水溶液の粘度は8.8mPa・sであった。
【0122】
[合成例19;共重合体1の作製]
PPEGMA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体19の水溶液とした。得られた共重合体19の水溶液の粘度は9.1mPa・sであった。
【0123】
[合成例20;共重合体20の作製]
PPPGMA;12.0g、MPEGMA9;4.0g、BzA;24.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体20の水溶液とした。得られた共重合体20の水溶液の粘度は9.2mPa・sであった。
【0124】
[合成例21;共重合体21の作製]
PMA;1.33g、MPEGMA9;4.0g、BzA;8.0g、エタノール;226.67gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体21の水溶液とした。得られた共重合体21の水溶液の粘度は1.5mPa・sであった。
【0125】
[合成例22;共重合体22の作製]
PMA;5.33g、MPEGMA9;13.33g、BzA;34.66g、エタノール;213.33gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体22の水溶液とした。得られた共重合体22の水溶液の粘度は30.0mPa・sであった。
【0126】
[合成例23;共重合体23の作製]
PMA;8.0g、MPEGMA9;2.0g、BzA;3.33g、エタノール;253.33gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体23の水溶液とした。得られた共重合体23の水溶液の粘度は1.5mPa・sであった。
【0127】
[合成例24;共重合体24の作製]
PMA;32.0g、MPEGMA9;5.33g、BzA;16.0g、エタノール;213.33gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体24の水溶液とした。得られた共重合体24の水溶液の粘度は30.0mPa・sであった。
【0128】
[合成例25;共重合体25の作製]
PMA;2.13g、MPEGMA9;7.47g、BzA;11.73g、エタノール;512.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;5.33gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体25の水溶液とした。得られた共重合体25の水溶液の粘度は1.4mPa・sはであった。
【0129】
[合成例26;共重合体26の作製]
PMA;6.13g、MPEGMA9;12.26g、BzA;42.93g、エタノール;205.33gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体26の水溶液とした。得られた共重合体26の水溶液の粘度は32.5mPa・sであった。
【0130】
[合成例27;共重合体27の作製]
PMA;6.4g、MPEGMA9;2.13g、BzA;2.13g、エタノール;256.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体27の水溶液とした。得られた共重合体27の水溶液の粘度は1.3 mPa・sであった。
【0131】
[合成例28;共重合体28の作製]
PMA;36.8g、MPEGMA9;6.13g、BzA;18.4g、エタノール;205.33gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体28の水溶液とした。得られた共重合体28の水溶液の粘度は31.5 mPa・sであった。
【0132】
[合成例29;共重合体29の作製]
PMA;1.6g、MPEGMA9;9.6g、BzA;20.8g、エタノール;768.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;8.0gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体29の水溶液とした。得られた共重合体29の水溶液の粘度は1.2 mPa・sであった。
【0133】
[合成例30;共重合体30の作製]
PMA;3.06g、MPEGMA9;15.33g、BzA;42.93g、エタノール;205.33gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体30の水溶液とした。得られた共重合体30の水溶液の粘度は33.8 mPa・sであった。
【0134】
[合成例31;共重合体31の作製]
PMA;8.53g、MPEGMA9;1.06g、BzA;1.06g、エタノール;256.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体31の水溶液とした。得られた共重合体31の水溶液の粘度は1.3 mPa・sであった。
【0135】
[合成例32;共重合体32の作製]
PMA;49.06g、MPEGMA9;3.06g、BzA;9.2g、エタノール;205.33gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.67gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合体32の水溶液とした。得られた共重合体32の水溶液の粘度は34.8 mPa・sであった。
【0136】
合成例−そのI−の共重合体を表1に示す。
【0137】
【表1】
【0138】
<共重合体の合成例−そのII−>
[合成例50;共重合体50の作製]
水500g及び過硫酸アニモニウム15gと、マレイン酸100g、スチレン100g、水500g及び過硫酸アニモニウム15gを、4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、80〜90℃でAIBN;2gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを比較共重合体1の水溶液とした。得られた共重合体50の水溶液の粘度は、13.5 mPa・sであった。
【0139】
[合成例51;共重合体51の作製]
共重合50の作製における「マレイン酸、スチレン」を、「前記一般式5−1のPMA、スチレン」とした点以外は、比較共重合体1の作成と同様にして比較共重合体2の水溶液を得た。得られた共重合50の水溶液の粘度は、14.4 mPa・sであった。
【0140】
[合成例52;共重合体52の作製]
比較共重合体1の作製における「マレイン酸、スチレン」を、「マレイン酸、前記一般式6−2のMPEGMA9」とした点以外は、比較共重合体1の作成と同様にして共重合52の水溶液を得た。得られた共重合52の水溶液の粘度は、14.1 mPa・sであった。
【0141】
[合成例53;共重合体53の作製]
PMA;9.0g、MPEGMA9;21.0g、エタノール;170.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でAIBN;2.0gを加えて5時間以上重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物を水に希釈しながらおよそ10質量%に濃度調整したものを水酸化ナトリウムで中和率が40%になるように中和し、3日間透析膜精製し、精製後10質量%に正確に濃度調整したものを共重合53の水溶液とした。得られた比較共重合体共重合53の水溶液の粘度は5.6mPa・sであった。
【0142】
比較合成例の共重合体を表2に示す。
【0143】
【表2】
【0144】
<顔料分散体の調整−そのI−>
[調整例1;顔料分散体1の作成]
下記処方(1)にて、下記カーボンブラック顔料、共重合体および純水の混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社KDL型、メディア:直径0.1mmのジルコニアボール使用)で周速10m/sで10分間循環分散してブラック顔料分散体1を得た。
処方(1)
・カーボンブラック顔料 NIPEX150 16質量部
(degussa社製:ガスブラック)
・共重合体1の水溶液(固形分10.0質量%) 40質量部
・純水 44質量部
【0145】
[調整例2;顔料分散体2の作成]
調整例1の処方を処方(2)とした以外は調整例1と同様にして顔料分散体2を得た。
処方(2)
・カーボンブラック顔料 NIPEX150 16質量部
(degussa社製:ガスブラック)
・共重合体1の水溶液(固形分10.0質量%) 20質量部
・純水 64質量部
【0146】
[調整例3;顔料分散体3の作成]
調整例1の処方を処方(3)とした以外は調整例1と同様にして顔料分散体3を得た。
処方(3)
・カーボンブラック顔料 NIPEX150 16質量部
(degussa社製:ガスブラック)
・共重合体1の水溶液(固形分10.0質量%) 80質量部
・純水 4質量部
【0147】
[調整例4;顔料分散体4の作成]
調整例1の処方を処方(4)とした以外は調整例1と同様にして顔料分散体4を得た。
処方(4)
・カーボンブラック顔料 NIPEX150 16質量部
(degussa社製:ガスブラック)
・共重合体1の水溶液を固形分20.0質量%とした水溶液 80質量部
・純水 4質量部
【0148】
[調整例5;顔料分散体5の作成]
調整例1のカーボンブラック顔料をピグメントブルー15:3に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体5を得た。
【0149】
[調整例6;顔料分散体6の作成]
調整例1のカーボンブラック顔料をピグメントレッド122に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体6を得た。
【0150】
[調整例7;顔料分散体7の作成]
調整例1のカーボンブラック顔料をピグメントイエロー74に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体7を得た。
【0151】
[調整例8;顔料分散体8の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体2の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体8を得た。
【0152】
[調整例9;顔料分散体9の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体3の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体9を得た。
【0153】
[調整例10;顔料分散体10の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体4の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体10を得た。
【0154】
[調整例11;顔料分散体11の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体5の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体11を得た。
【0155】
[調整例12;顔料分散体12の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体6の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体12を得た。
【0156】
[調整例13;顔料分散体13の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体7の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体13を得た。
【0157】
[調整例14;顔料分散体14の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体8の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体14を得た。
【0158】
[調整例15;顔料分散体15の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体9の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体15を得た。
【0159】
[調整例16;顔料分散体16の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体10の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体16を得た。
【0160】
[調整例17;顔料分散体17の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体11の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体17を得た。
【0161】
[調整例18;顔料分散体18の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体12の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体18を得た。
【0162】
[調整例19;顔料分散体19の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体13の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体19を得た。
【0163】
[調整例20;顔料分散体20の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体14の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体20を得た。
【0164】
[調整例21;顔料分散体21の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体15の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体21を得た。
【0165】
[調整例22;顔料分散体22の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体16の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体22を得た。
【0166】
[調整例23;顔料分散体23の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体17の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体23を得た。
【0167】
[調整例24;顔料分散体24の作成]
調整例23のカーボンブラック顔料をピグメントブルー15:3に変えた点以外は調整例23同様にして顔料分散体24を得た。
【0168】
[調整例25;顔料分散体25の作成]
調整例23のカーボンブラック顔料をピグメントレッド122に変えた点以外は調整例23と同様にして顔料分散体25を得た。
【0169】
[調整例26;顔料分散体26の作成]
調整例23のカーボンブラック顔料をピグメントイエロー74に変えた点以外は調整例23と同様にして顔料分散体26を得た。
【0170】
[調整例27;顔料分散体27の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体18の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体27を得た。
【0171】
[調整例28;顔料分散体28の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体19の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体28を得た。
【0172】
[調整例29;顔料分散体29の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体20の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体29を得た。
【0173】
[調整例30;顔料分散体30の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体21の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体30を得た。
【0174】
[調整例31;顔料分散体31の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体22の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体31を得た。
【0175】
[調整例32;顔料分散体32の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体23の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体32を得た。
【0176】
[調整例33;顔料分散体33の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体24の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体33を得た。
【0177】
[調整例34;顔料分散体34の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体25の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体34を得た。
【0178】
[調整例35;顔料分散体35の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体26の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体35を得た。
【0179】
[調整例36;顔料分散体36の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体27の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体36を得た。
【0180】
[調整例37;顔料分散体37の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体28の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体37を得た。
【0181】
[調整例38;顔料分散体38の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体29の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体38を得た。
【0182】
[調整例39;顔料分散体39の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体30の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体39を得た。
【0183】
[調整例40;顔料分散体40の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体31の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体40を得た。
【0184】
[調整例41;顔料分散体41の作成]
調整例1の共重合体1の水溶液を共重合体32の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして顔料分散体41を得た。
【0185】
<顔料分散体の調整−そのII−>
[調整例50;顔料分散体50の作成]
調整例1の合成例1の水溶液を調整例50の水溶液に変えた点以外は調整例1と同様にして調整例50比較顔料分散体50を得た。
【0186】
[調整例51;顔料分散体51の作成]
調整例50のカーボンブラック顔料をピグメントブルー15:3に変えた点調整例50と同様にして顔料分散体51を得た。
【0187】
[調整例52;顔料分散体52の作成]
調整例50のカーボンブラック顔料をピグメントレッド122に変えた点以外は調整例50と同様にして顔料分散体52を得た。
【0188】
[調整例53;顔料分散体53の作成]
調整例50のカーボンブラック顔料をピグメントイエロー74に変えた点以外は調整例50と同様にして顔料分散体53を得た。
【0189】
[調整例54;顔料分散体54の作成]
調整例50の共重合体50の水溶液を共重合体51の水溶液に変えた点以外は調整例50と同様にして顔料分散体54を得た。
【0190】
[調整例55;顔料分散体55の作成]
調整例50の共重合体50の水溶液を共重合体52の水溶液に変えた点以外は調整例50と同様にして顔料分散体55を得た。
【0191】
<インクジェット用インクの製造方法>
【0192】
[実施例1]
下記処方の材料を30分間混合攪拌し、インクを作成した。
・調整例1の顔料分散体1(顔料濃度16質量%) 50.0質量部
・1,3−ブタンジオール 15.0質量部
・グリセリン 20.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.0質量部
・2,2−トリメチルー1,3−ペンタンジオール 1.0質量部
・FS−300:ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル (Dupont社製、成分40質量%) 2.5質量部
・純水 10.5質量部
【0193】
[実施例2]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体2に変えた点以外は同様にして実施例2のインクを得た。
【0194】
[実施例3]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体3に変えた点以外は同様にして実施例3のインクを得た。
【0195】
[実施例4]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体4に変えた点以外は同様にして実施例4のインクを得た。
【0196】
[実施例5]
下記処方の材料を30分間混合攪拌し、インクを作成した。
・調整例1の顔料分散体1(顔料濃度16質量%) 50.0質量部
・1,3−ブタンジオール 15.0質量部
・グリセリン 20.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.0質量部
・2,2−トリメチルー1,3−ペンタンジオール 1.0質量部
・FS−300:ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル (Dupont社製、成分40質量%) 2.5質量部
・アクリル−シリコーン樹脂エマルジョン:
(昭和高分子株式会社製、ポリゾールROY6312) 6.0質量部
・純水 4.5質量部
【0197】
[実施例6]
下記処方の材料を30分間混合攪拌し、インクを作成した。
・調整例5の顔料分散体5(顔料濃度16質量%) 40.0質量部
・1,3−ブタンジオール 15.0質量部
・グリセリン 20.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0質量部
・フッ素系界面活性剤(KF−643) 1.0質量部
・FS−300:ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル (Dupont社製、成分40質量%) 2.5質量部
・純水 19.5質量部
【0198】
[実施例7]
下記処方の材料を30分間混合攪拌し、インクを作成した。
・調整例6の顔料分散体6(顔料濃度16質量%) 40.0質量部
・1,3−ブタンジオール 15.0質量部
・グリセリン 20.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0質量部
・フッ素系界面活性剤(KF−643) 1.0質量部
・FS−300:ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル (Dupont社製、成分40質量%) 2.5質量部
・純水 19.5質量部
【0199】
[実施例8]
下記処方の材料を30分間混合攪拌し、インクを作成した。
・調整例7の顔料分散体7(顔料濃度16質量%) 40.0質量部
・1,3−ブタンジオール 15.0質量部
・グリセリン 20.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0質量部
・フッ素系界面活性剤(KF−643) 1.0質量部
・FS−300:ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル (Dupont社製、成分40質量%) 2.5質量部
・純水 19.5質量部
【0200】
[実施例9]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体8に変えた点以外は同様にして実施例9のインクを得た。
【0201】
[実施例10]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体9に変えた点以外は同様にして実施例10のインクを得た。
【0202】
[実施例11]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体10に変えた点以外は同様にして実施例11のインクを得た。
【0203】
[実施例12]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体11に変えた点以外は同様にして実施例12のインクを得た。
【0204】
[実施例13]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体12に変えた点以外は同様にして実施例13のインクを得た。
【0205】
[実施例14]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体13に変えた点以外は同様にして実施例14のインクを得た。
【0206】
[実施例15]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体14に変えた点以外は同様にして実施例15のインクを得た。
【0207】
[実施例16]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体15に変えた点以外は同様にして実施例16のインクを得た。
【0208】
[実施例17]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体16に変えた点以外は同様にして実施例17のインクを得た。
【0209】
[実施例18]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体17に変えた点以外は同様にして実施例18のインクを得た。
【0210】
[実施例19]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体18に変えた点以外は同様にして実施例19のインクを得た。
【0211】
[実施例20]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体19に変えた点以外は同様にして実施例20のインクを得た。
【0212】
[実施例21]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体20に変えた点以外は同様にして実施例21のインクを得た。
【0213】
[実施例22]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体21に変えた点以外は同様にして実施例22のインクを得た。
【0214】
[実施例23]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体22に変えた点以外は同様にして実施例23のインクを得た。
【0215】
[実施例24]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体23に変えた点以外は同様にして実施例24のインクを得た。
【0216】
[実施例25]
実施例5において、顔料分散体1を顔料分散体23に変えた点以外は同様にして実施例25のインクを得た。
【0217】
[実施例26]
実施例6において、顔料分散体5を顔料分散体24に変えた点以外は同様にして実施例26のインクを得た。
【0218】
[実施例27]
実施例7において、顔料分散体6を顔料分散体25に変えた点以外は同様にして実施例27のインクを得た。
【0219】
[実施例28]
実施例8において、顔料分散体7を顔料分散体26に変えた点以外は同様にして実施例28のインクを得た。
【0220】
[実施例29]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体27に変えた点以外は同様にして実施例29のインクを得た。
【0221】
[実施例30]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体28に変えた点以外は同様にして実施例30のインクを得た。
【0222】
[実施例31]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体29に変えた点以外は同様にして実施例31のインクを得た。
【0223】
[実施例32]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体30に変えた点以外は同様にして実施例32のインクを得た。
【0224】
[実施例33]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体31に変えた点以外は同様にして実施例33のインクを得た。
【0225】
[実施例34]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体32に変えた点以外は同様にして実施例34のインクを得た。
【0226】
[実施例35]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体33に変えた点以外は同様にして実施例35のインクを得た。
【0227】
[実施例36]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体34に変えた点以外は同様にして実施例36のインクを得た。
【0228】
[実施例37]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体35に変えた点以外は同様にして実施例37のインクを得た。
【0229】
[実施例38]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体36に変えた点以外は同様にして実施例38のインクを得た。
【0230】
[実施例39]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体37に変えた点以外は同様にして実施例39のインクを得た。
【0231】
[実施例40]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体38に変えた点以外は同様にして実施例40のインクを得た。
【0232】
[実施例41]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体39に変えた点以外は同様にして実施例41のインクを得た。
【0233】
[実施例42]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体40に変えた点以外は同様にして実施例42のインクを得た。
【0234】
[実施例43]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体41に変えた点以外は同様にして実施例43のインクを得た。
【0235】
[実施例44]
下記処方の材料を30分間混合攪拌し、インクを作成した。
・調整例1の顔料分散体1(顔料濃度16質量%) 50.0質量部
・1,3−ブタンジオール 35.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.0質量部
・2,2−トリメチルー1,3−ペンタンジオール 1.0質量部
・FS−300:ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル
(Dupont社製、成分40質量%) 2.5質量部
・純水 10.5質量部
【0236】
[実施例45]
下記処方の材料を30分間混合攪拌し、インクを作成した。
・調整例22の顔料分散体22(顔料濃度16質量%) 50.0質量部
・1,3−ブタンジオール 35.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.0質量部
・2,2−トリメチルー1,3−ペンタンジオール 1.0質量部
・FS−300:ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル (Dupont社製、成分40質量%) 2.5質量部
・純水 10.5質量部
【0237】
[実施例46]
下記処方の材料を30分間混合攪拌し、インクを作成した。
・調整例23の顔料分散体23(顔料濃度16質量%) 50.0質量部
・1,3−ブタンジオール 35.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.0質量部
・2,2−トリメチルー1,3−ペンタンジオール 1.0質量部
・FS−300:ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル (Dupont社製、成分40質量%) 2.5質量部
・純水 10.5質量部
【0238】
[実施例47]
−共重合体の添加によるインクジェット記録用インクの作製−
下記処方の材料を30分間混合攪拌し、インクジェット記録用インクを作製した。
調製例50の顔料分散体50(顔料濃度16質量%) 50.0質量部
合成例1の共重合体1 0.5質量部
・1,3−ブタンジオール 15.0質量部
・グリセリン 20.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.0質量部
・2,2−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 1.0質量部
・ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル
(FS−300、Dupont社製、成分40質量%) 2.5質量部
・純水 10.0質量部
【0239】
[実施例48]
−共重合体の添加によるインクジェット記録用インクの作製−
実施例47の共重合体1の量を0.5質量部から2.0質量部に代えた以外は、実施例47と同様にして、実施例48のインクジェット記録用インクを得た。
【0240】
[実施例49]
−共重合体の添加によるインクジェット記録用インクの作製−
実施例47の共重合体1の量を0.5質量部から5.0質量部に代えた以外は、実施例47と同様にして、実施例49のインクジェット記録用インクを得た。
【0241】
[実施例50]
−共重合体の添加によるインクジェット記録用インクの作製−
実施例47の共重合体1の量を0.5質量部から10.0質量部に代えた以外は、実施例47と同様にして、実施例50のインクジェット記録用インクを得た。
【0242】
[実施例51]
−共重合体の添加によるインクジェット記録用インクの作製−
下記処方の材料を30分間混合攪拌し、インクジェット記録用インクを作製した。
・顔料分散体の調製例51の顔料分散体51(顔料濃度16質量%)
40.0質量部
合成例1の共重合体1 2.0質量部
・1,3−ブタンジオール 15.0質量部
・グリセリン 20.0質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0質量部
・ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル
(FS−300、Dupont社製、成分40質量%) 2.5質量部
・純水 17.5質量部
【0243】
[実施例52]
−共重合体の添加によるインクジェット記録用インクの作製−
実施例51の顔料分散体を顔料分散体51から顔料分散体52に代えた以外は、実施例51と同様にして、実施例52のインクジェット記録用インクを得た。
【0244】
[実施例53]
−共重合体の添加によるインクジェット記録用インクの作製−
実施例51の顔料分散体を顔料分散体51から顔料分散体53に代えた以外は、実施例51と同様にして、実施例53のインクジェット記録用インクを得た。
【0245】
[比較例1]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体50に変えた点以外は同様にして比較例1のインクを得た。
【0246】
[比較例2]
実施例3において、顔料分散体3を顔料分散体51に変えた点以外は同様にして比較例2のインクを得た。
【0247】
[比較例3]
実施例4において、顔料分散体4を顔料分散体52に変えた点以外は同様にして比較例3のインクを得た。
【0248】
[比較例4]
実施例5において、顔料分散体1を顔料分散体53に変えた点以外は同様にして比較例4のインクを得た。
【0249】
[比較例5]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体54に変えた点以外は同様にして比較例5のインクを得た。
【0250】
[比較例6]
実施例1において、顔料分散体1を顔料分散体55に変えた点以外は同様にして比較例6のインクを得た。
【0251】
表3、表4、表5に分散剤として使用した実施例、表6に添加剤として使用した実施例、及び表7に比較例を示す。
【0252】
【表3】
【0253】
【表4】
【0254】
【表5】
【0255】
【表6】
【0256】
【表7】
【0257】
次に、以下に示す評価方法にて、実施例1〜53および比較例1〜6の各インクジェット用インクを評価した。結果を下記表8示す。
【0258】
<画像濃度>
23℃50%RH環境下で、インクジェットプリンター(リコー製IPSiO GX5000)に作成したインクを充填し、Microsoft Word2000(Microsoft社製)にて作成した64pointのJIS X 0208(1997),2223の一般記号が記載されているチャートをMyPaper(株式会社リコー製)に打ち出し、印字面の前記記号部をX−Rite938にて測色し、下記評価基準により判定した。
なお、JIS X 0208(1997),2223は、外形が正四方形であって、記号全面がインクにより塗りつぶされている記号である。
印字モードはプリンタ添付のドライバで普通紙のユーザー設定より「普通紙−標準はやい」モードを「色補正なし」と改変したモードを使用した。
【0259】
〔評価基準〕
AA :ブラック:1.25以上、マゼンタ:1.00以上、
シアン:1.00以上、イエロー:0.85以上、
A :ブラック:1.2以上、マゼンタ:0.95以上、
シアン:0.95以上、イエロー:0.8以上、
B :ブラック:1.15以上、マゼンタ:0.9以上、
シアン:0.9以上、イエロー:0.75以上、
C :ブラック:1.10以上、マゼンタ:0.85以上、
シアン:0.85以上、イエロー:0.7以上、
D :ブラック:1.10未満、マゼンタ:0.85未満、
シアン:0.85未満、イエロー:0.70未満、
【0260】
<インク保存安定性>
各インクをインクカートリッジに充填して60℃で2週間保存し、保存前の粘度に対する保存後の粘度の変化を下記基準により評価した。
【0261】
[評価基準]
AAA:粘度の変化が±2%未満
AA :粘度の変化が±3%未満
A :粘度の変化が±3%以上±6%未満
B :粘度の変化が±6%以上±10%未満
C :粘度の変化が±10%以上±20%未満
D :粘度の変化が20%以上
【0262】
<インク吐出安定性>
吐出安定性については、印刷物を印刷した後、プリンタヘッドにキャップした状態でプリンタを50℃の環境下で1ヶ月放置した。放置後のプリンタの吐出状態が初期の吐出状態に回復するか否かを下記のクリーニング動作回数によって、下記評価基準に従い評価した。
【0263】
[評価基準]
AA:クリーニング無しで印刷できた。
A :1〜3回の動作により回復した。
B :4〜5回の動作により回復した。
C :6〜10回の動作により回復した。
D :10回以上の動作によっても回復がみられなかった。
【0264】
【表8】
【0265】
(実施例の内容)
上記表を俯瞰するとよく理解されるように、実施例1〜4は、顔料と共重合体の比率を変えたものであり、実施例5は、インクの組成を変えたもの、実施例6〜8は、顔料とカラー顔料に変えたものである。
また、実施例9は、構造単位3を変えたもの、実施例10〜12は、一般式(1)の中和塩基による中和率を変えたもの、実施例13、14は、一般式(2)のR2のメチル基を水素に変え、一般式(3)のR4,一般式(4)のR5の水素をメチル基に変えたものである。
また、実施例15〜19は、一般式(2)のR2、R3、n、mを変えたもの、実施例20〜23は、一般式(1)のM(中和塩)を変えたもの、実施例24〜28は、一般式(1)のR1をメチル基から水素に変えたものである。
そして、実施例29は、実施例24の一般式(4)を一般式(3)に変えたもの、実施例30、31は、一般式(1)のk、lのいずれかを変えたもの、実施例32〜43は、一般式(1)、一般式(2)と一般式(3)又は一般式(4)の比率及び粘度を変えたものである。
さらに、実施例44〜46は、グリセリンの無いインク組成としたもの、実施例47〜53は、共重合体を添加剤として使用したものである。
【0266】
上記評価結果から、少なくとも前記一般式(1)で表される構成単位と、前記一般式(2)で表される構成単位、及び前記一般式(3)で表される構成単位、又は前記一般式(4)で表される構成単位の共重合体をインク組成分として含有する本発明のインクでは、いずれも画像濃度、インク保存安定性、インク吐出安定性が優れており、実用において問題となる特性は見られない。
実施例1〜53と比較例1〜6との比較で、本発明のインクは、画像濃度が高く保存安定性、吐出安定性が同等以上であることがわかる。
更に実施例どうしの比較から以下のことがわかる。
実施例1と10〜12の比較から一般式(1)の中和塩基による中和率が違っても効果が得られることがわかる。
実施例1、5〜8と24〜29の比較から一般式(1)のR1がメチル基でも水素のいずれであっても同様の効果が得られることがわかる。
実施例1と13、14の比較から一般式(2)のR2、一般式(3)のR4、一般式(4)のR5が、メチル基でも水素であっても同様の効果が得られることがわかる。
実施例1、20〜23から一般式(1)の中和塩の種類によらず効果が得られ、アルカリ金属塩よりも有機アミンが保存安定性が優れることがわかる。
実施例1、15〜19の比較で、一般式(2)のR2、R3、n、mを変えても効果が得られ、R2、R3がメチル基で、nが9、mが0の時に優れることがわかる。
実施例1、30、31より一般式(1)のk,lを変えても効果が得られ、kが1、lが0の時に優れることがわかる。
実施例32〜43より、一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)又は一般式(4)の比率を変えても効果があることがわかる。
実施例1〜35と36〜39との比較から、一般式(1)の比率が10〜60質量%で、リン酸基を含む共重合体の固形分10質量%水溶液の粘度が1.5〜30.0mPa・sで、保存安定性、吐出安定性において同等以上であることがわかる。
実施例1〜39と40〜43との比較から、一般式(1)の比率が10〜60質量%で、保存安定性においても優れていることがわかる。
実施例1、6〜8、24、26〜28より顔料の色によらず効果が得られることがわかる。
実施例1、5、24、25よりインクの処方によらず効果が得られることがわかる。
実施例1、22、23と44、45、46の比較からグリセリンが含まれていると吐出安定性が優れることがわかる。
本発明のインクでは、カルシウムイオンとの反応による凝集効果により、各色インクで、画像濃度が明らかに優れ、インク保存安定性について同等以上であることが分かる。
【0267】
すなわち、本発明は、インクの保存安定性が良好で、しかも乾燥性が良好であり普通紙や印刷用塗工紙で高い画像濃度が得られ、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができる。本発明のインク記録物は、高画質で滲みがなく、経時安定性に優れ、各種の印字乃至画像の記録された資料等として各種用途に好適に使用できる。インクジェット記録方式による記録装置としては、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などが適用できる。