(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0012】
〈第1の実施の形態〉
[第1の実施の形態に係る半導体装置の構造]
まず、第1の実施の形態に係る半導体装置の構造について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る半導体装置を例示する図であり、
図1(b)は平面図であり、
図1(a)は
図1(b)のA−A線に沿う断面図である。但し、
図1(b)において、モールド樹脂80の図示は省略されている。
【0013】
図1を参照するに、半導体装置1は、配線基板10と、下側磁気シールド材20と、半導体チップ40と、ボンディングワイヤ60と、上側磁気シールド材70と、モールド樹脂80とを有する。
【0014】
なお、本実施の形態では、便宜上、半導体装置1の半導体チップ40の回路形成面側を上側又は一方の側、ソルダーレジスト層17側を下側又は他方の側とする。又、各部位の半導体チップ40の回路形成面側の面を一方の面又は上面、ソルダーレジスト層17側の面を他方の面又は下面とする。但し、半導体装置1は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。又、平面視とは対象物を半導体チップ40の回路形成面の法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を半導体チップ40の回路形成面の法線方向から視た形状を指すものとする。
【0015】
配線基板10において、絶縁層11は、例えば、熱硬化性のエポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂等から形成されている。絶縁層11の下面側には、例えば、銅(Cu)からなる配線層12が埋設されている。配線層12の下面は絶縁層11の下面から露出し、配線層12の上面及び側面は絶縁層11により被覆されている。配線層12の下面は、例えば、絶縁層11の下面と面一とすることができる。
【0016】
絶縁層11の上面側には、例えば、銅(Cu)からなる配線層13が形成されている。配線層13は、絶縁層11を貫通し配線層12の上面を露出するビアホール11x内に充填されたビア配線、及び絶縁層11の上面に形成された配線パターンを含んで構成されており、配線層12と電気的に接続されている。
【0017】
絶縁層14は、例えば、熱硬化性のエポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂等からなり、配線層13を被覆するように絶縁層11上に形成されている。絶縁層14の上面には、例えば、銅(Cu)からなるパッド15が形成されている。パッド15は、絶縁層14を貫通し配線層13の上面を露出するビアホール14x内に充填されたビア配線と一体的に構成されており、配線層13と電気的に接続されている。
【0018】
パッド15の上面には、表面処理層16が形成されている。表面処理層16の例としては、Au層や、Ni/Au層(Ni層とAu層をこの順番で積層した金属層)、Ni/Pd/Au層(Ni層とPd層とAu層をこの順番で積層した金属層)等を挙げることができる。
【0019】
なお、絶縁層14の上面に、表面処理層16が形成されたパッド15を露出する開口部を備えたソルダーレジスト層を設けてもよい。この場合には、ソルダーレジスト層上に下側磁気シールド材20が設けられる。
【0020】
ソルダーレジスト層17は、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等を主成分とする感光性の絶縁性樹脂等からなり、絶縁層11の下面に形成されている。ソルダーレジスト層17は開口部17xを有し、開口部17x内には配線層12の下面が露出している。開口部17x内に露出する配線層12の下面には、例えば、はんだバンプ90を形成することができる。
【0021】
下側磁気シールド材20は、配線基板10上に設けられている。具体的には、下側磁気シールド材20は、接着性を有する材料からなり、配線基板10の一方の側の最外面となる絶縁層14の上面に接着されている。下側磁気シールド材20の厚さは、例えば、50〜100μm程度とすることができる。
【0022】
下側磁気シールド材20の材料としては、軟磁性樹脂を用いることができる。軟磁性樹脂としては、例えば、軟鉄等の軟磁性材料の周囲をアルミナ等の絶縁膜で被覆したフィラーを含有するエポキシ系樹脂を用いることができる。下側磁気シールド材20の好適な透磁率は10〜100程度、好適な飽和磁束密度は0.5〜1.5(T)程度である。
【0023】
下側磁気シールド材20には、開口部20xが設けられている。開口部20xは、表面処理層16が形成されたパッド15を露出する孔であり、半導体チップ40の両側に対向するように設けられている。なお、又、開口部20xの内壁とパッド15及び表面処理層16との間には隙間があり、両者は接していない。開口部20xの平面形状は、表面処理層16が形成されたパッド15が露出可能な形状であれば、長方形等の任意の形状とすることができる。
【0024】
半導体チップ40は、電極パッドが形成された回路形成面を上側磁気シールド材70側に向けて(フェイスアップ状態で)、下側磁気シールド材20の上面の対向する開口部20x間に搭載されている。半導体チップ40の配線基板10と対向する面である裏面は、下側磁気シールド材20に直接覆われている。半導体チップ40は、例えば、シリコンに磁気記憶素子が形成されたメモリチップ(MRAM)である。半導体チップ40には、ロジック回路等が混載されていてもよい。半導体チップ40の電極パッドと、開口部20x内に露出するパッド15上の表面処理層16とは、ボンディングワイヤ60を介して電気的に接続されている。ボンディングワイヤ60としては、例えば、金線や銅線等の金属線を用いることができる。
【0025】
上側磁気シールド材70は、下側磁気シールド材20との間に半導体チップ40を挟むように、下側磁気シールド材20上に設けられている。具体的には、上側磁気シールド材70は、半導体チップ40の回路形成面及び側面を直接覆うと共に、ボンディングワイヤ60の一部(半導体チップ40側)を覆うように、下側磁気シールド材20上に設けられている。上側磁気シールド材70と下側磁気シールド材20とは直接接している。これにより、半導体チップ40は、上側磁気シールド材70及び下側磁気シールド材20により周囲が完全に囲まれた構造となる。
【0026】
半導体チップ40の回路形成面上に形成された上側磁気シールド材70の厚さは、例えば、50〜100μm程度とすることができる。上側磁気シールド材70の材料としては、下側磁気シールド材20と同様に、軟磁性樹脂を用いることができる。上側磁気シールド材70の透磁率及び飽和磁束密度は、下側磁気シールド材20の透磁率及び飽和磁束密度と同程度とすることが、磁気の流れを良好にする点で好ましい。
【0027】
なお、上側磁気シールド材70は、ボンディングワイヤ60の全部(半導体チップ40側及び表面処理層16側)を覆うように設けてもよい。しかし、上側磁気シールド材70が含有するフィラーによりボンディングワイヤ60が断線するおそれがあるため、上側磁気シールド材70がボンディングワイヤ60を覆う部分は少なくする方が好ましい。
【0028】
モールド樹脂80は、下側磁気シールド材20及び上側磁気シールド材70を覆うように、配線基板10上に設けられている。モールド樹脂80としては、例えば、シリカ等のフィラーを含有したエポキシ系樹脂等を用いることができる。なお、上側磁気シールド材70の上面を露出するようにモールド樹脂80を設けてもよい。
【0029】
[第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法]
次に、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図2〜
図6は、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図である。まず、
図2に示す工程では、個片化されて配線基板10となる複数の領域Cを有するシート状の配線基板10Sを準備する。ここで、
図2(b)は平面図であり、
図2(a)は、
図2(b)の破線で囲まれた領域Cのうちの1つを示す断面図である。なお、配線基板10Sの基本的な構造は前述の配線基板10と同様である。又、配線基板10Sは、例えば、周知のビルドアップ工法により作製できるが、他の方法で作製された層構造等の異なる配線基板を用いても構わない。
【0030】
次に、
図3に示す工程では、シート状の配線基板10Sの上面に、個片化されて下側磁気シールド材20となる複数の領域を有するシート状の下側磁気シールド材20Sを接着する。ここで、
図3(b)は平面図であり、
図3(a)は、
図3(b)の破線で囲まれた領域Cのうちの1つを示す断面図である。
【0031】
具体的には、シート状の下側磁気シールド材20Sを準備する。下側磁気シールド材20Sの材料としては、例えば、軟鉄等の軟磁性材料の周囲をアルミナ等の絶縁膜で被覆したフィラーを含有するエポキシ系樹脂フィルム(例えば、ダイアタッチフィルム)等を用いることができる。下側磁気シールド材20Sの好適な透磁率は10〜100程度、好適な飽和磁束密度は0.5〜1.5(T)程度である。そして、シート状の下側磁気シールド材20Sに開口部20xを形成する。シート状の下側磁気シールド材20Sは樹脂を主成分としているため、金型を用いたプレス加工等により、開口部20xを容易に形成することができる。そして、開口部20xを形成したシート状の下側磁気シールド材20Sを、表面処理層16が形成されたパッド15が開口部20x内に露出するように、シート状の配線基板10Sの上面に接着する。
【0032】
次に、
図4(a)に示す工程では、破線で囲まれた各領域Cにおいて、下側磁気シールド材20Sの上面に、半導体チップ40をフェイスアップ状態で搭載する。これにより、半導体チップ40の裏面は、下側磁気シールド材20Sに直接覆われる。下側磁気シールド材20Sは樹脂を主成分としており接着性を有するため、半導体チップ40を容易に搭載できる。次に、
図4(b)に示す工程では、半導体チップ40の回路形成面に形成された電極パッドを、ボンディングワイヤ60を介して、開口部20x内に露出するパッド15上の表面処理層16と接続する。なお、
図4(a)及び
図4(b)は、
図3(a)に対応する断面を示している。
【0033】
次に、
図5に示す工程では、破線で囲まれた各領域Cにおいて、下側磁気シールド材20Sの上面に、半導体チップ40の回路形成面及び側面を覆うと共に、ボンディングワイヤ60の一部を覆うように、上側磁気シールド材70を形成する。ここで、
図5(b)は平面図であり、
図5(a)は、
図5(b)の破線で囲まれた領域Cのうちの1つを示す断面図である。
【0034】
上側磁気シールド材70は、例えば、軟鉄等の軟磁性材料の周囲をアルミナ等の絶縁膜で被覆したフィラーを含有するエポキシ系樹脂等を用いて、ポッティング法により形成することができる。これにより、上側磁気シールド材70と下側磁気シールド材20Sとが直接接し、上側磁気シールド材70及び下側磁気シールド材20Sにより半導体チップ40の周囲が完全に囲まれた構造となる。
【0035】
次に、
図6(a)に示す工程では、破線で囲まれた各領域Cにおいて、下側磁気シールド材20S及び上側磁気シールド材70を覆うように、配線基板10S上にモールド樹脂80を形成する。モールド樹脂80としては、例えば、シリカ等のフィラーを含有したエポキシ系樹脂等を用いることができる。モールド樹脂80は、例えば、トランスファーモールド法により形成することができる。なお、上側磁気シールド材70の上面を露出するようにモールド樹脂80を形成してもよい。
【0036】
次に、
図6(b)に示す工程では、破線で囲まれた各領域Cにおいて、配線基板10Sのソルダーレジスト層17の開口部17x内に露出する配線層12の下面に、リフロー等により、はんだバンプ90を形成する。その後、
図6(b)に示す構造体を、スライサー等により、領域Cを示す破線の位置で切断することにより、個片化された複数の半導体装置1(
図1参照)が完成する。
【0037】
このように、第1の実施の形態に係る半導体装置1では、軟磁性樹脂からなる上側磁気シールド材70と下側磁気シールド材20とが半導体チップ40を上下から挟み、磁気の流れを阻害する材料(軟磁性材料を含有しない樹脂等)を介すことなく直接接している。そのため、上側磁気シールド材70と下側磁気シールド材20との間における磁気の流れをよくすることが可能となり、外部磁界が半導体チップ40へ影響を与えることを抑制できる。特に、上側磁気シールド材70及び下側磁気シールド材20の材料として、透磁率が50〜100程度、飽和磁束密度が0.5〜1.5(T)程度の軟磁性樹脂を用いることにより、上記効果を更に高めることができる。
【0038】
なお、透磁率及び飽和磁束密度がどの程度の材料を選定すべきかは、使用する半導体チップの特性により異なる。つまり、使用する半導体チップの特性により、どの程度の外部磁界を遮断すればよいかの要求性能が決まるため、要求性能を満たすような透磁率及び飽和磁束密度を有する材料を選定すればよい。又、要求性能によっては、上記範囲以外の透磁率や飽和磁束密度を有する材料を選定してもよい。但し、1000以上の大きな透磁率が要求される場合には、軟磁性樹脂による対応は困難であるため、金属からなる磁気シールド材を用いる等の対応が必要となる。
【0039】
又、第1の実施の形態に係る半導体装置1の各製造工程は、従来の半導体装置(磁気記憶素子を有しない半導体チップを搭載した半導体装置)と同じ設備で実施できるため、廉価な組み立てが期待できる。
【0040】
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、半導体チップをモールド樹脂を介して下側磁気シールド材と上側磁気シールド材とで覆う例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
【0041】
[第2の実施の形態に係る半導体装置の構造]
まず、第2の実施の形態に係る半導体装置の構造について説明する。
図7は、第2の実施の形態に係る半導体装置を例示する図であり、
図7(b)は平面図であり、
図7(a)は
図7(b)のA−A線に沿う断面図である。但し、
図7(b)において、上側磁気シールド材70Aの図示は省略されている。
【0042】
図7を参照するに、半導体装置1Aでは、下側磁気シールド材20上に搭載された半導体チップ40及びボンディングワイヤ60をモールド樹脂80Aにより封止している。そして、配線基板10上において、モールド樹脂80Aを覆うように上側磁気シールド材70Aが設けられている。
【0043】
つまり、半導体装置1Aにおいて、半導体チップ40の裏面は下側磁気シールド材20に直接覆われている。又、半導体チップ40の回路形成面及び側面を直接覆うように、下側磁気シールド材20上にモールド樹脂80Aが設けられている。更に、モールド樹脂80Aを覆い、半導体チップ40側からモールド樹脂80Aの周囲に延伸する下側磁気シールド材20と直接接するように、上側磁気シールド材70Aが設けられている。つまり、半導体装置1Aにおいて、半導体チップ40の上面及び側面は、モールド樹脂80Aを介して、上側磁気シールド材70Aに覆われている。モールド樹脂80A及び上側磁気シールド材70Aの材料は、例えば、モールド樹脂80及び上側磁気シールド材70と同様とすることができる。
【0044】
[第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法]
次に、第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図8及び
図9は、第2の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図である。まず、第1の実施の形態の
図2〜
図4と同様の工程を実施する。
【0045】
次に、
図8に示す工程では、破線で囲まれた各領域Cにおいて、下側磁気シールド材20Sの上面に、半導体チップ40の回路形成面及び側面を直接覆うと共に、ボンディングワイヤ60の全部を覆うように、モールド樹脂80Aを形成する。ここで、
図8(b)は平面図であり、
図8(a)は、
図8(b)の破線で囲まれた領域Cのうちの1つを示す断面図である。
【0046】
モールド樹脂80Aは、例えば、シリカ等のフィラーを含有したエポキシ系樹脂等を用いて、トランスファーモールド法やポッティング法により形成することができる。これにより、下側磁気シールド材20S上に搭載された半導体チップ40及びボンディングワイヤ60がモールド樹脂80Aにより封止された構造となる。
【0047】
次に、
図9(a)に示す工程では、破線で囲まれた各領域Cにおいて、配線基板10S上に上側磁気シールド材70Aを形成する。具体的には、モールド樹脂80Aの上面及び側面を覆い、半導体チップ40側からモールド樹脂80Aの周囲に延伸する下側磁気シールド材20Sと直接接するように、上側磁気シールド材70Aを形成する。上側磁気シールド材70Aは、例えば、軟鉄等の軟磁性材料の周囲をアルミナ等の絶縁膜で被覆したフィラーを含有するエポキシ系樹脂等を用いて、トランスファーモールド法やポッティング法により形成することができる。これにより、半導体チップ40が、モールド樹脂80Aを介して、下側磁気シールド材20Sと上側磁気シールド材70Aとで覆われた構造となる。
【0048】
このように、第2の実施の形態に係る半導体装置1Aでは、半導体チップ40の回路形成面及び側面を直接覆うと共に、ボンディングワイヤ60の全部を覆うように、モールド樹脂80Aを設けている。そして、モールド樹脂80Aを覆い、半導体チップ40側からモールド樹脂80Aの周囲に延伸する下側磁気シールド材20と直接接するように、上側磁気シールド材70Aを設けている。
【0049】
この構造では、第1の実施の形態と同様に、軟磁性樹脂からなる上側磁気シールド材70Aと下側磁気シールド材20とが半導体チップ40を上下から挟み、磁気の流れを阻害する材料(軟磁性材料を含有しない樹脂等)を介すことなく直接接している。そのため、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
【0050】
又、ボンディングワイヤ60の全部がモールド樹脂80Aに覆われており、ボンディングワイヤ60が上側磁気シールド材70Aと接することがない。そのため、上側磁気シールド材70Aが含有するフィラーによりボンディングワイヤ60が断線するおそれを解消できる。
【0051】
〈第1の実施の形態の変形例〉
第1の実施の形態の変形例では、半導体チップ40を配線基板10にフリップチップ接続する例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
【0052】
図10は、第1の実施の形態の変形例に係る半導体装置を例示する図であり、
図10(b)は平面図であり、
図10(a)は
図10(b)のA−A線に沿う断面図である。但し、
図10(b)において、モールド樹脂80の図示は省略されている。
【0053】
図10を参照するに、半導体装置1Bにおいて、半導体チップ40は、配線基板10にフリップチップ接続されている。具体的には、半導体チップ40は、電極パッドが形成された回路形成面を下側磁気シールド材20側に向けて(フェイスダウン状態で)搭載されている。そして、半導体チップ40の電極パッドは、バンプ100(例えば、はんだバンプ等)を介して、下側磁気シールド材20の開口部20x内に露出する、上面に表面処理層16が形成されたパッド15と電気的に接続されている。
【0054】
半導体チップ40と下側磁気シールド材20との間には、アンダーフィル樹脂110が充填され、アンダーフィル樹脂110はバンプ100を被覆している。半導体チップ40及びアンダーフィル樹脂110を覆うように下側磁気シールド材20上に上側磁気シールド材70が設けられ、上側磁気シールド材70と下側磁気シールド材20とは直接接している。
【0055】
このように、第1の実施の形態の変形例では、半導体チップ40を配線基板10にフリップチップ接続している。この場合も、第1の実施の形態と同様に、軟磁性樹脂からなる上側磁気シールド材70と下側磁気シールド材20とが半導体チップ40を上下から挟み、磁気の流れを阻害する材料(軟磁性材料を含有しない樹脂等)を介すことなく直接接している。そのため、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
【0056】
なお、第2の実施の形態において、半導体チップ40を配線基板10にフリップチップ接続してもよい。
【0057】
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。