(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0012】
〈第1の実施の形態〉
[第1の実施の形態に係る配線基板の構造]
まず、第1の実施の形態に係る配線基板の構造について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る配線基板を例示する図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
図1において、X方向は後述するコア層13の一方の面13aと平行な方向、Y方向はX方向に垂直な方向(紙面奥行き方向)、Z方向はX方向及びY方向に垂直な方向(コア層13の厚さ方向)をそれぞれ示している(他の図においても同様)。なお、配線基板10等において、便宜上、コア層13の一方の面13a側を上側(上面)、コア層13の他方の面13b側を下側(下面)と称する場合がある。
【0013】
図1を参照するに、第1の実施の形態に係る配線基板10は、コア層13と、第1配線層14と、第1絶縁層15と、第2配線層16とを有する。コア層13は、第1配線層14等を形成するための基体となる平板状の部材である。コア層13の平面形状は、例えば、矩形状とすることができる。コア層13の平面形状が矩形状の場合、幅(X方向)×奥行き(Y方向)は、例えば、200mm×200mm程度とすることができる。コア層13の厚さ(Z方向)は、例えば、70〜100μm程度とすることができる。但し、コア層13の平面形状は矩形状には限定されず、例えば、円形状等であってもよい。
【0014】
コア層13は、アルミニウム酸化物からなる板状体11、及び板状体11を厚さ方向に貫通する複数の線状導体12(ビア)を備えている。線状導体12は、板状体11全体に亘りそのZ方向(厚さ方向)に貫通する多数の貫通孔11xに金属材料を充填して形成した部分である。
【0015】
線状導体12は、その一端面(上端面)がコア層13の一方の面13aから露出しており、その他端面(下端面)がコア層13の他方の面13bから露出している。各線状導体12は、互いに略平行に略一定間隔で板状体11の略全面に亘って形成されている。線状導体12は、例えば平面視円形に形成されており、その直径は例えば0.1μm〜1μm程度とすることができる。但し、ここでいう平面視円形は、厳密に円形である場合のみならず、おおよそ円形である場合も含むものとする。なお、平面視とは、対象物を
図1のZ方向から見た場合を指す。
【0016】
又、線状導体12は、隣接する線状導体12の間隔が線状導体12の直径よりも小さくなる程度に密に形成されていることが好ましい。線状導体12は、例えば、4×10
6本/mm
2以上1×10
10本/mm
2以下の密度で形成することができる。但し、線状導体12の配置形態については、特に限定されず、例えばヘキサゴナル状に配置されていてもよいし、グリッド状に配置されていてもよい。線状導体12を形成する金属材料としては、例えば銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)等を用いることができる。
【0017】
第1配線層14は、コア層13の一方の面13aに形成されている。第1配線層14は、信号が伝送される配線である信号配線14aと、信号配線14aの周囲に所定の間隔を空けて形成されたベタ配線14bとを有する。信号配線14a及びベタ配線14bは、各々複数の線状導体12と電気的に接続されている。
【0018】
第1配線層14の材料としては、例えば、銅(Cu)等を用いることができる。第1配線層14の厚さは、例えば、3〜8μm程度とすることができる。信号配線14aは、例えばヘキサゴナル状やグリッド状に配置されていており、そのピッチは、例えば50μm程度とすることができる。なお、
図1(a)において、便宜上、第1配線層14を梨地模様で示している。
【0019】
第1絶縁層15は、コア層13の一方の面13aの第1配線層14が形成されていない領域に形成されている。第1絶縁層15の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂やベンゾシクロブテン(BCB)等を主成分とする絶縁性樹脂を用いることができる。第1絶縁層15の層厚は、第1配線層14の層厚と同一とされている。換言すれば、第1絶縁層15の上面は、第1配線層14の上面(信号配線14a及びベタ配線14bの各々の上面)と略面一であり、第1絶縁層15の上面と第1配線層14の上面とで全体として平坦面を形成している。
【0020】
このように、第1絶縁層15の上面と第1配線層14の上面とで平坦面を形成することにより、後述のように、第1絶縁層15及び第1配線層14の上層に容易にファインパターンの配線層を形成することが可能となる。
【0021】
第2配線層16は、コア層13の他方の面13bに形成されている。第2配線層16は、信号が伝送される配線である信号配線16aと、信号配線16aの周囲に所定の間隔を空けて形成されたベタ配線16bとを有する。信号配線16a及びベタ配線16bは、各々複数の線状導体12と電気的に接続されている。
【0022】
第2配線層16の材料としては、例えば、銅(Cu)等を用いることができる。第2配線層16の厚さは、例えば、3〜8μm程度とすることができる。信号配線16aは、例えばヘキサゴナル状やグリッド状に配置されていており、そのピッチは、例えば50μm程度とすることができる。
【0023】
なお、信号配線14aと信号配線16aとは、平面視において重複する位置に形成されており、複数の線状導体12を介して電気的に接続されている。又、ベタ配線14bとベタ配線16bとは、平面視において重複する位置に形成されており、複数の線状導体12を介して電気的に接続されている。
【0024】
つまり、コア層13の一方の面に露出する一端面が第1配線層14の信号配線14aと接している線状導体12のコア層13の他方の面に露出する他端面は、必ず第2配線層16の信号配線16aと接している。又、コア層13の一方の面に露出する一端面が第1配線層14のベタ配線14bと接している線状導体12のコア層13の他方の面に露出する他端面は、必ず第2配線層16のベタ配線16bと接している。
【0025】
このように、本実施の形態に係る配線基板10では、コア層13の一方の面13aに形成された第1配線層14と、コア層13の他方の面13bに形成された第2配線層16とが平面視において略完全に重複しており、両者の位置ずれを考慮する必要がない。そのため、第1配線層14及び第2配線層16の各々を従来よりも狭ピッチ化(ファインパターン化)することが可能となる。これは、後述の製造工程から得られる効果である(後述の
図3(b)に示す工程を参照)。
【0026】
なお、ベタ配線14b及び16bは、例えば、GND(グランド)配線に接続される。これにより、信号配線14a及び16a並びに信号配線14a及び16aを接続する複数の線状導体12と、これらの周囲に位置するベタ配線14b及び16b並びにベタ配線14b及び16bを接続する複数の線状導体12により、同軸線路と同等の構造となる。その結果、信号配線14a及び16a並びに信号配線14a及び16aを接続する複数の線状導体12に対する外部からのノイズをシールド(遮蔽)する効果を奏する。
【0027】
又、隣接して配置される信号配線14a及び16a並びに信号配線14a及び16aを接続する複数の線状導体12間には、ベタ配線14b及び16b並びにベタ配線14b及び16bを接続する複数の線状導体12が配置されることになる。そのため、隣接して配置される信号配線14a及び16a並びに信号配線14a及び16aを接続する複数の線状導体12間に生じる電気的結合(容量結合)を低減することが可能となる。その結果、信号配線14a及び16a並びに信号配線14a及び16aを接続する複数の線状導体12自体がノイズ源となることを防止できる。
【0028】
[第1の実施の形態に係る配線基板の製造方法]
次に、第1の実施の形態に係る配線基板の製造方法について説明する。
図2及び
図3は、第1の実施の形態に係る配線基板の製造工程を例示する図である。
【0029】
まず、
図2(a)に示す工程では、アルミニウム(Al)からなる平板を準備し、準備した平板から陽極酸化法により、多数の貫通孔11xが形成されたアルミニウム酸化物からなる板状体11を形成する。板状体11の平面形状は、例えば、矩形状とすることができる。板状体11の平面形状が矩形状の場合、幅(X方向)×奥行き(Y方向)は、例えば、200mm×200mm程度とすることができる。板状体11の厚さ(Z方向)は、例えば、70〜100μm程度とすることができる。但し、板状体11の平面形状は矩形状には限定されず、例えば、円形状等であってもよい。
【0030】
貫通孔11xは、例えば平面視円形とすることができ、その場合の直径φは例えば0.1μm〜1μm程度とすることができる。又、貫通孔11xは、隣接する貫通孔11xの間隔Pが貫通孔11xの直径φよりも小さくなる程度に密に形成することが好ましい。但し、貫通孔11xの配置形態については、特に限定されず、例えばヘキサゴナル状に配置してもよいし、グリッド状に配置してもよい。
【0031】
陽極酸化法は、アルミニウム(Al)からなる平板を陽極として電解液(好適には硫酸水溶液)中に浸漬し、これに対向配置される白金(Pt)等の電極を陰極として通電(パルス電圧を印加)する方法である。これにより、多数の貫通孔11xが形成されたアルミニウム酸化物からなる板状体11(アルミニウムの陽極酸化膜)を形成できる。
【0032】
次に、
図2(b)に示す工程では、板状体11に形成された貫通孔11xに金属材料を充填して線状導体12を形成する。これにより、アルミニウム酸化物からなる板状体11、及び板状体11を厚さ方向に貫通する複数の線状導体12を備えたコア層13が作製される。線状導体12は、例えばスクリーン印刷法やインクジェット法等を用いて、例えば銀(Ag)や銅(Cu)等の導電性ペーストを貫通孔11xに充填して形成できる。
【0033】
更に、必要に応じて機械研磨、化学機械研磨(CMP)等により両面を研磨して平坦化し、線状導体12の両端面を板状体11の両面に露出させることができる。このようにして、板状体11に、板状体11の厚さ方向に貫通する微小径の線状導体12が高密度に設けられたコア層13を作製できる。
【0034】
次に、
図2(c)に示す工程では、コア層13の一方の面13aに、第1配線層14の形成領域(
図1参照)を露出する開口部150xを有するレジスト層150を形成する。レジスト層150は、最終的には上面が研磨されて第1絶縁層15となる層である。レジスト層150の厚さは、例えば20〜50μm程度とすることができる。
【0035】
具体的には、コア層13の一方の面13aに、例えば、液状又はペースト状の感光性レジストを塗布する。或いは、コア層13の一方の面13aに、例えば、フィルム状の感光性レジスト(例えば、ドライフィルムレジスト等)をラミネートする。そして、塗布又はラミネートしたレジストを露光、現像することで開口部150xを形成する。これにより、開口部150xを有するレジスト層150が形成される。
【0036】
なお、予め開口部150xを形成したフィルム状のレジストをコア層13の一方の面13aにラミネートしても構わない。又、非感光性のレジストを用いても構わない。この場合には、例えば、レーザ加工法等により開口部150xを形成できる。
【0037】
次に、
図3(a)に示す工程では、レジスト層150を含めたコア層13の一方の面の全体を覆う金属層140を形成する。つまり、開口部150x内に露出するコア層13の一方の面13a、及びレジスト層150の上面に金属層140を形成する。
【0038】
具体的には、例えば、まず、スパッタ法や無電解めっき法等により、開口部150x内に露出するコア層13の一方の面13a、レジスト層150の上面及び側面を連続的に被覆するシード層(図示せず)を形成する。そして、シード層を給電層として利用する電解めっき法により、シード層上にレジスト層150を含めたコア層13の一方の面13a全体を覆う金属層140を形成する。
【0039】
シード層及び金属層140の各々の材料としては、例えば、銅(Cu)等を用いることができる。但し、コア層13等との密着性を考慮し、シード層を銅(Cu)以外の層を含むような構成としてもよい。なお、金属層140は、最終的には不要部分が除去されて第1配線層14となる層である。
【0040】
金属層140は、以下のような方法により形成してもよい。すなわち、例えば、銅(Cu)板等からなる給電板(図示せず)を準備する。そして、他方の面13b側が給電板(図示せず)の上面と対向するように、給電板(図示せず)の上面にコア層13を配置し、コア層13の他方の面13bから露出する線状導体12の端面を給電板(図示せず)の上面と接触させる。
【0041】
次に、給電板(図示せず)及び線状導体12を給電経路とする電解めっき法により、コア層13の一方の面13a側からめっき膜を析出成長させることで、レジスト層150を含めたコア層13の一方の面13a全体を覆う金属層140を形成する。そして、コア層13を給電板(図示せず)上から取り外す。
【0042】
次に、
図3(b)に示す工程では、コア層13の他方の面13bの開口部150xと平面視において重複する位置に第2配線層16を形成する。具体的には、金属層140及び金属層140と電気的に接続された線状導体12を給電経路とする電解めっき法により、コア層13の他方の面13b側からめっき膜を析出成長させる。これにより、コア層13の他方の面13bの開口部150xと平面視において重複する位置に第2配線層16が形成される。必要に応じ、第2配線層16の下面を研磨等して平坦化してもよい。
【0043】
第2配線層16は、一端部が開口部150x内に形成された金属層140と電気的に接続された線状導体12の他端部のみから、めっき膜が析出成長して形成される。そのため、150x内に形成された金属層140と、平面視において、極めて精度良く重複する位置に形成される。なお、前述のように、第2配線層16は、信号配線16aと、信号配線16aの周囲に所定の間隔を空けて形成されたベタ配線16bとを有するように形成される。
【0044】
次に、
図3(c)に示す工程では、化学機械研磨(CMP)等により、レジスト層150の上面が露出するまで金属層140の上面側を研磨し、金属層140から第1配線層14を形成すると共に、レジスト層150から第1絶縁層15を形成する。この際、レジスト層150の上面側の一部分を研磨してもよい。これにより、信号配線14aと、信号配線14aの周囲に所定の間隔を空けて形成されたベタ配線14bとを有する第1配線層14が形成される。又、第1配線層14と同時に、コア層13の一方の面13aの第1配線層14が形成されていない領域に、第1配線層14と同一層厚となるように第1絶縁層15が形成される。
【0045】
ここで、比較例に係る配線基板を示しながら、本実施の形態の効果について補足説明する。例えば、第1配線層14をスパッタ法等で形成し、第2配線層16もスパッタ法等で形成した比較例に係る配線基板100を考える。この場合も、一見すると
図1に示す配線基板10と同様に、第1配線層14及び第1配線層14と平面視において重複する位置に形成された第2配線層16を有する配線基板が形成される。
【0046】
しかしながら、第2配線層16を第1配線層14と平面視において重複する位置に形成しようとしても、実際には、
図4に示すように、第1配線層14及び第2配線層16の近傍を拡大すると、第1配線層14に対して第2配線層16の位置がずれている。これは、製造時のばらつきに起因するものであり、一般的には、第1配線層14に対して、最低でも10μm程度、第2配線層16の位置がずれる。なお、
図4は、比較例に係る配線基板100の部分拡大断面図である。
【0047】
線状導体12は極めて高密度に配置されている。そのため、第1配線層14と第2配線層16の位置ずれが生じると、第1配線層14と第2配線層16の本来は導通しない部分が線状導体12を介して導通するおそれがあり、配線基板における接続信頼性を低下させる要因となる。例えば、
図4に示す例では、配線基板100のA部及びB部において、第1配線層14と第2配線層16の本来は導通しない部分が線状導体12を介して導通している。
【0048】
より詳しくは、配線基板100のA部において、本来は導通しない部分である信号配線14aとベタ配線16bが導通している。又、配線基板100のB部において、本来は導通しない部分であるベタ配線14bと信号配線16aが導通している。このような問題は、当然、第1配線層14及び第2配線層16が狭ピッチ化されるほど(配線密度が高くなるほど)生じやすい。つまり、比較例に係る配線基板100では、第1配線層14と第2配線層16の位置ずれを考慮した設計をしなければ接続信頼性を維持できないため、第1配線層14及び第2配線層16の狭ピッチ化を実現することは困難である。
【0049】
一方、本実施の形態に係る製造工程では、前述の
図3(b)に示す工程の説明のように、第2配線層16は、金属層140及び線状導体12を給電経路とする電解めっき法により、コア層13の他方の面13b側からめっき膜を析出成長させることで形成される。そのため、第2配線層16は、第1配線層14(開口部150x内の金属層140)と、平面視において、極めて精度良く重複する位置に形成される。
【0050】
その結果、
図5に示すように、第1配線層14に対して第2配線層16の位置ずれをほぼゼロにできる。そのため、第1配線層14と第2配線層16の本来は導通しない部分が線状導体12を介して導通するおそれが極めて低減され、配線基板における接続信頼性を向上できる。このように、配線基板10では、接続信頼性を維持しながら第1配線層14及び第2配線層16の狭ピッチ化を実現することが可能となる。なお、
図5は、
図1に示す配線基板10の部分拡大断面図である。
【0051】
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、第1の実施の形態に係る配線基板の両面に更に絶縁層や配線層を積層した配線基板の例を示す。又、配線基板に半導体チップを搭載した半導体パッケージの例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0052】
[第2の実施の形態に係る配線基板及び半導体パッケージの構造]
まず、第2の実施の形態に係る配線基板及び半導体パッケージの構造について説明する。
図6は、第2の実施の形態に係る配線基板を例示する断面図である。
図6を参照するに、第2の実施の形態に係る配線基板20は、第1の実施の形態に係る配線基板10に、更に、第2絶縁層21、第3配線層22、ソルダーレジスト層23、第3絶縁層24、第4配線層25、及びソルダーレジスト層26が追加された構造を有する。
【0053】
第2絶縁層21は、第1配線層14及び第1絶縁層15の各々の上面を覆うように形成されている。第2絶縁層21の材料としては、例えば、シリコン酸化膜(SiO
2)、ベンゾシクロブテン(BCB)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリイミド(PI)等を用いることができる。第2絶縁層21の厚さは、例えば、1〜10μm程度とすることができるが、第1配線層14の厚さ以下に薄く形成することが好ましい。第2絶縁層21が低誘電率となり、配線基板20の高周波特性が向上するからである。例えば、第1配線層14の厚さが8μmなら、第2絶縁層21の厚さは、1〜8μmとすることが好ましい。
【0054】
第3配線層22は、第2絶縁層21に積層されている。第3配線層22は、第2絶縁層21を貫通し第1配線層14の上面を露出するビアホール21x(貫通孔)内に充填されたビア配線、及び第2絶縁層21の上面に形成された配線パターンを含んで構成されている。ビアホール21xは、ソルダーレジスト層23側に開口されていると共に、第1配線層14の上面によって底面が形成された、開口部の面積が底面の面積よりも大となる円錐台状の凹部である。第3配線層22の材料としては、例えば、銅(Cu)等を用いることができる。第3配線層22の厚さは、例えば、3〜8μm程度とすることができる。
【0055】
ソルダーレジスト層23は、第2絶縁層21の上面に、第3配線層22を覆うように形成されている。ソルダーレジスト層23は、例えば、感光性樹脂等から形成することができる。ソルダーレジスト層23の厚さは、例えば10〜30μm程度とすることができる。
【0056】
ソルダーレジスト層23は、開口部23xを有し、開口部23x内には第3配線層22の一部が露出している。開口部23x内に露出する第3配線層22は、半導体チップ(図示せず)と電気的に接続されるパッドとして機能する。そこで、開口部23x内に露出する第3配線層22を第1パッド22と称する場合がある。第1パッド22の平面形状は例えば円形とすることができ、第1パッド22の直径やピッチは搭載する半導体チップの仕様に合わせて適宜決定できる。
【0057】
必要に応じ、第1パッド22の上面に金属層を形成したり、OSP(Organic Solderability Preservative)処理等の酸化防止処理を施したりしてもよい。金属層の例としては、Au層や、Ni/Au層(Ni層とAu層をこの順番で積層した金属層)、Ni/Pd/Au層(Ni層とPd層とAu層をこの順番で積層した金属層)等を挙げることができる。
【0058】
第3絶縁層24は、コア層13の他方の面13bに第2配線層16を覆うように形成されている。第3絶縁層24の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂等の絶縁性樹脂を用いることができる。第3絶縁層24の厚さは、例えば、10〜30μm程度とすることができる。第3絶縁層24は、シリカ(SiO
2)等のフィラーを含有しても構わない。
【0059】
第4配線層25は、第3絶縁層24に積層されている。第4配線層25は、第3絶縁層24を貫通し第2配線層16の下面を露出するビアホール24x(貫通孔)内に充填されたビア配線、及び第3絶縁層24の下面に形成された配線パターンを含んで構成されている。ビアホール24xは、ソルダーレジスト層26側に開口されていると共に、第2配線層16の下面によって底面が形成された、開口部の面積が底面の面積よりも大となる円錐台状の凹部である。第4配線層25の材料としては、例えば、銅(Cu)等を用いることができる。第4配線層25の厚さは、例えば、10〜20μm程度とすることができる。
【0060】
ソルダーレジスト層26は、第3絶縁層24の下面に、第4配線層25を覆うように形成されている。ソルダーレジスト層26は、例えば、感光性樹脂等から形成することができる。ソルダーレジスト層26の厚さは、例えば20〜30μm程度とすることができる。
【0061】
ソルダーレジスト層26は、開口部26xを有し、開口部26x内には第4配線層25の一部が露出している。開口部26x内に露出する第4配線層25は、マザーボード等の実装基板(図示せず)と電気的に接続されるパッドとして機能する。そこで、開口部26x内に露出する第4配線層25を第2パッド25と称する場合がある。第2パッド25の平面形状は例えば円形とすることができ、第2パッド25の直径やピッチは、接続されるマザーボード等の実装基板(図示せず)の仕様に合わせて適宜決定できる。
【0062】
但し、ソルダーレジスト層26側に、ソルダーレジスト層23側と同様に半導体チップを搭載してもよい。その場合には、第2パッド25の直径やピッチは、搭載する半導体チップの仕様に合わせて適宜決定できる。
【0063】
必要に応じ、第2パッド25の下面に金属層を形成したり、OSP(Organic Solderability Preservative)処理等の酸化防止処理を施したりしてもよい。金属層の例は、前述の通りである。
【0064】
図7は、第2の実施の形態に係る半導体パッケージを例示する断面図である。
図7を参照するに、第2の実施の形態に係る半導体パッケージ30は、配線基板20と、バンプ31と、半導体チップ32と、外部接続端子33とを有する。
【0065】
バンプ31は、配線基板20の第1パッド22の上面に配置されている。バンプ31としては、例えば、はんだボール等を用いることができる。はんだボールの材料としては、例えばPbを含む合金、SnとCuの合金、SnとSbの合金、SnとAgの合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。
【0066】
半導体チップ32は、配線基板20のコア層13の一方の面13a側に搭載されており、半導体チップ32の電極パッド(図示せず)は、バンプ31を介して、第1パッド22と電気的に接続されている。つまり、半導体チップ32は、バンプ31を介して、配線基板20と電気的に接続されている。
【0067】
外部接続端子33は、配線基板20の第2パッド25の下面に配置されている。外部接続端子33としては、例えば、はんだボール等を用いることができる。はんだボールの材料としては、例えばPbを含む合金、SnとCuの合金、SnとSbの合金、SnとAgの合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。
【0068】
[第2の実施の形態に係る配線基板及び半導体パッケージの製造方法]
次に、第2の実施の形態に係る配線基板及び半導体パッケージの製造方法について説明する。
図8及び
図9は、第2の実施の形態に係る配線基板及び半導体パッケージの製造工程を例示する図である。
【0069】
まず、
図8(a)に示す工程では、第1の実施の形態の
図2(a)〜
図3(c)に示す工程を実行後、コア層13の他方の面13bに、第2配線層16を覆うように第3絶縁層24を形成する。第3絶縁層24は、コア層13の他方の面13bに第2配線層16を覆うようにフィルム状のエポキシ系樹脂等をラミネートし、硬化させることにより形成できる。或いは、フィルム状のエポキシ系樹脂等のラミネートに代えて、液状又はペースト状のエポキシ系樹脂等を塗布後、硬化させて第3絶縁層24を形成してもよい。第3絶縁層24の厚さは、例えば、10〜30μm程度とすることができる。第3絶縁層24は、シリカ(SiO
2)等のフィラーを含有しても構わない。
【0070】
次に、
図8(b)に示す工程では、第1配線層14及び第1絶縁層15の各々の上面を覆う第2絶縁層21を形成する。例えば、CVD法により、シリコン酸化膜(SiO
2)からなる第2絶縁層21を形成できる。又、例えば、スピンコート法により、ベンゾシクロブテン(BCB)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、又はポリイミド(PI)等を主成分とする第2絶縁層21を形成してもよい。前述のように、第2絶縁層21の厚さは、例えば、1〜10μm程度とすることができるが、第1配線層14の厚さ以下に薄く形成することが好ましい。
【0071】
次に、
図8(c)に示す工程では、第2絶縁層21に、第2絶縁層21を貫通し第1配線層14の上面を露出させるビアホール21xを形成する。又、第3絶縁層24に、第3絶縁層24を貫通し第2配線層16の下面を露出させるビアホール24xを形成する。ビアホール21x及び24xは、例えば、CO
2レーザ等を用いたレーザ加工法により形成できる。ビアホール21x及び24xを形成後、デスミア処理を行い、ビアホール21x及び24xの底部に各々露出する第1配線層14及び第2配線層16の表面に付着した樹脂残渣を除去することが好ましい。
【0072】
次に、
図9(a)に示す工程では、第2絶縁層21に第3配線層22を積層する。第3配線層22は、ビアホール21x内に充填されたビア配線、及び第2絶縁層21の上面に形成された配線パターンを含んで構成される。第3配線層22は、ビアホール21xの底部に露出した第1配線層14と電気的に接続される。
【0073】
同様に、第3絶縁層24に第4配線層25を積層する。第4配線層25は、ビアホール24x内に充填されたビア配線、及び第3絶縁層24の下面に形成された配線パターンを含んで構成される。第4配線層25は、ビアホール24xの底部に露出した第2配線層16と電気的に接続される。
【0074】
第3配線層22及び第4配線層25の各々の材料としては、例えば、銅(Cu)等を用いることができる。第3配線層22及び第4配線層25の各々の厚さは、例えば、10〜30μm程度とすることができる。第3配線層22及び第4配線層25の各々は、セミアディティブ法やサブトラクティブ法等の各種の配線形成方法を用いて形成できる。
【0075】
次に、
図9(b)に示す工程では、第2絶縁層21の上面に第3配線層22を覆うようにソルダーレジスト層23を形成する。ソルダーレジスト層23は、例えば、液状又はペースト状の感光性のエポキシ系絶縁性樹脂を、第3配線層22を被覆するように第2絶縁層21上にスクリーン印刷法、ロールコート法、又は、スピンコート法等で塗布することにより形成できる。
【0076】
或いは、例えば、フィルム状の感光性のエポキシ系絶縁性樹脂を、第3配線層22を被覆するように第2絶縁層21の上面にラミネートすることにより形成してもよい。同様にして、第3絶縁層24の下面に第4配線層25を被覆するソルダーレジスト層26を形成する。ソルダーレジスト層23及び26の各々の厚さは、例えば10〜30μm程度とすることができる。
【0077】
そして、塗布又はラミネートした絶縁性樹脂を露光及び現像することでソルダーレジスト層23に開口部23xを形成する(フォトリソグラフィ法)。開口部23x内には第3配線層22の一部(第1パッド22)が露出する。又、ソルダーレジスト層26に開口部26xを形成する(フォトリソグラフィ法)。開口部26x内には第4配線層25の一部(第2パッド25)が露出する。
【0078】
なお、開口部23x及び26xは、レーザ加工法やブラスト処理により形成してもよい。開口部23x及び26xの各々の平面形状は、例えば、円形とすることができる。開口部23x及び26xの各々の直径やピッチは、前述のように半導体チップやマザーボードの端子等の仕様に合わせて適宜決定できる。
【0079】
必要に応じ、第1パッド22の上面及び第2パッド25の下面に、例えば無電解めっき法等により各々金属層を形成したり、OSP(Organic Solderability Preservative)処理等の酸化防止処理を施したりしてもよい。金属層の例は、前述の通りである。
【0080】
以上の工程により、
図6に示す配線基板20が完成するが、更に、以降の工程を実行することにより、
図7に示す半導体パッケージ30を製造できる。すなわち、
図9(c)に示す工程では、第1パッド22の上面にバンプ31を形成する。同様に、第2パッド25の下面に外部接続端子33を形成する。
【0081】
バンプ31及び外部接続端子33としては、例えば、はんだボール等を用いることができる。はんだボールの材料としては、例えばPbを含む合金、SnとCuの合金、SnとSbの合金、SnとAgの合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。
【0082】
バンプ31及び外部接続端子33は、例えば、第1パッド22の上面及び第2パッド25の下面に、表面処理剤としてのフラックスを塗布する。そして、第1パッド22の上面及び第2パッド25の下面に、各々はんだボールを搭載し、240℃〜260℃程度の温度でリフローし、その後、表面を洗浄してフラックスを除去することにより形成できる。
【0083】
図9(c)に示す工程の後(図示せず)、半導体チップ32を準備し、配線基板20のバンプ31と半導体チップ32の電極パッド(図示せず)とが対応する位置に来るように、配線基板20のコア層13の一方の面13a側に半導体チップ32を配置する。そして、例えば230℃程度に加熱し、バンプ31(はんだボール)を構成するはんだを融解させ、配線基板20の第1パッド22と半導体チップ32の電極パッド(図示せず)とを電気的及び機械的に接続する。
【0084】
なお、半導体チップ32の電極パッド(図示せず)上にはんだが形成されている場合には、半導体チップ32の電極パッド(図示せず)上のはんだとバンプ31(はんだボール)を構成するはんだとが溶融して合金となり、1つのバンプが形成される。必要に応じ、配線基板20と半導体チップ32との間にアンダーフィル樹脂を充填してもよい。以上により、配線基板20のコア層13の一方の面13a側に半導体チップ32が実装された半導体パッケージ30(
図7参照)が完成する。
【0085】
このように、第1の実施の形態に係る配線基板10の両面に更に絶縁層や配線層を積層した多層の配線基板20を実現できる。その際に、例えば、
図10に示す配線基板200(比較例)のように、第1絶縁層15の上面が平坦でなく凹凸が存在すると、その上に高周波特性が良好な極薄の絶縁層を形成しようとしても、第1絶縁層15と同様に上面が凹凸になってしまう。更に、上面が凹凸の極薄の絶縁層上に配線層を形成しようとすると、露光時の焦点ずれの問題等が発生するため、ファインパターンの配線層を形成することは困難である。
【0086】
一方、第1の実施の形態に係る配線基板10では、第1絶縁層15の層厚は、第1配線層14の層厚と同一とされている。換言すれば、第1絶縁層15の上面は、第1配線層14の上面(信号配線14a及びベタ配線14bの各々の上面)と略面一であり、第1絶縁層15の上面と第1配線層14の上面とで全体として平坦面を形成している。
【0087】
そのため、第1絶縁層15の上面と第1配線層14の上面とで形成する平坦面上に、第1配線層14の厚さ以下であり高周波特性が良好な第2絶縁層21を容易に形成でき、更に、平坦な第2絶縁層21上にファインパターンの第3配線層22を容易に形成できる。その結果、配線基板20の第1絶縁層15の上面と第1配線層14の上面とで平坦面を形成している側に、狭ピッチ化された半導体チップ32を容易に搭載できる。
【0088】
なお、
図1に示す配線基板10を製品の出荷形態としてもよいし、
図6に示す配線基板20を製品の出荷形態としてもよいし、
図7に示す半導体パッケージ30を製品の出荷形態としてもよい。しかし、製品の出荷形態はこれらには限定されず、適宜変形できる。例えば、
図8(a)や
図8(b)、
図9(c)等に示す構造体を製品の出荷形態としてもよい。
【0089】
〈第3の実施の形態〉
第3の実施の形態では、配線基板の両面に半導体チップを搭載した半導体パッケージの例を示す。なお、第3の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0090】
[第3の実施の形態に係る配線基板及び半導体パッケージの構造]
まず、第3の実施の形態に係る配線基板及び半導体パッケージの構造について説明する。
図11は、第3の実施の形態に係る配線基板を例示する断面図である。
図11を参照するに、第3の実施の形態に係る配線基板40は、第3絶縁層24が第3絶縁層41及び第4絶縁層42に置換された点が第2の実施の形態に係る配線基板20(
図6参照)と相違する。
【0091】
第3絶縁層41は、コア層13の他方の面13bの第2配線層16が形成されていない領域に形成されている。第3絶縁層41の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂やベンゾシクロブテン(BCB)等を主成分とする絶縁性樹脂を用いることができる。第3絶縁層41の層厚は、第2配線層16の層厚と同一とされている。換言すれば、第3絶縁層41の下面は、第2配線層16の下面(信号配線16a及びベタ配線16bの各々の下面)と略面一であり、第3絶縁層41の下面と第2配線層16の下面とで全体として平坦面を形成している。
【0092】
第4絶縁層42は、第2配線層16及び第3絶縁層41の各々の下面を覆うように形成されている。第4絶縁層42の材料としては、例えば、シリコン酸化膜(SiO
2)、ベンゾシクロブテン(BCB)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリイミド(PI)等を用いることができる。第4絶縁層42の厚さは、例えば、1〜10μm程度とすることができるが、第2配線層16の厚さ以下に薄く形成することが好ましい。第4絶縁層42が低誘電率となり、配線基板40の高周波特性が向上するからである。例えば、第2配線層16の厚さが8μmなら、第4絶縁層42の厚さは、1〜8μmとすることが好ましい。
【0093】
第4配線層25は、第4絶縁層42に積層されている。第4配線層25は、第4絶縁層42を貫通し第2配線層16の下面を露出するビアホール42x(貫通孔)内に充填されたビア配線、及び第4絶縁層42の下面に形成された配線パターンを含んで構成されている。ビアホール42xは、ソルダーレジスト層26側に開口されていると共に、第2配線層16の下面によって底面が形成された、開口部の面積が底面の面積よりも大となる円錐台状の凹部である。第4配線層25の材料としては、例えば、銅(Cu)等を用いることができる。第4配線層25の厚さは、例えば、3〜8μm程度とすることができる。
【0094】
ソルダーレジスト層26は、第4絶縁層42の下面に、第4配線層25を覆うように形成されている。ソルダーレジスト層26は、開口部26xを有し、開口部26x内には第4配線層25の一部(第2パッド25)が露出している。本実施の形態では、第2パッド25は半導体チップ(図示せず)と電気的に接続されるパッドとして機能するため、第2パッド25の直径やピッチは搭載する半導体チップの仕様に合わせて決定されている。
【0095】
必要に応じ、第2パッド25の下面に金属層を形成したり、OSP(Organic Solderability Preservative)処理等の酸化防止処理を施したりしてもよい。金属層の例は、前述の通りである。
【0096】
図12は、第3の実施の形態に係る半導体パッケージを例示する断面図である。
図12を参照するに、第3の実施の形態に係る半導体パッケージ50は、配線基板40の両面側に半導体チップが搭載された点が第2の実施の形態に係る半導体パッケージ30(
図7参照)と相違する。
【0097】
半導体パッケージ50において、バンプ51は、配線基板40の第2パッド25の下面に配置されている。バンプ51としては、例えば、はんだボール等を用いることができる。はんだボールの材料としては、例えばPbを含む合金、SnとCuの合金、SnとSbの合金、SnとAgの合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。
【0098】
半導体チップ52は、配線基板40のコア層13の他方の面13b側に搭載されており、半導体チップ52の電極パッド(図示せず)は、バンプ51を介して、第2パッド25と電気的に接続されている。つまり、半導体チップ52は、バンプ51を介して、配線基板40と電気的に接続されている。
【0099】
[第3の実施の形態に係る配線基板及び半導体パッケージの製造方法]
次に、第3の実施の形態に係る配線基板及び半導体パッケージの製造方法について説明する。
図13は、第3の実施の形態に係る配線基板の製造工程を例示する図である。
【0100】
まず、
図13(a)に示す工程では、第1の実施の形態の
図2(a)〜
図3(c)に示す工程を実行後、コア層13の他方の面13bに、第2配線層16を覆うように第3絶縁層41を形成する。第3絶縁層41は、コア層13の他方の面13bに第2配線層16を覆うようにフィルム状のエポキシ系樹脂等をラミネートし、硬化させることにより形成できる。或いは、フィルム状のエポキシ系樹脂等のラミネートに代えて、液状又はペースト状のエポキシ系樹脂等を塗布後、硬化させて第3絶縁層41を形成してもよい。第3絶縁層41の厚さは、例えば、10〜30μm程度とすることができる。第3絶縁層41は、シリカ(SiO
2)等のフィラーを含有しても構わない。
【0101】
次に、
図13(b)に示す工程では、化学機械研磨(CMP)等により、第2配線層16の下面が露出するまで第3絶縁層41の下面側を研磨し、第3絶縁層41を薄型化する。この際、第2配線層16の下面側の一部分を研磨してもよい。これにより、コア層13の他方の面13bの第2配線層16が形成されていない領域に、第2配線層16と同一層厚となるように第3絶縁層41が形成される。つまり、第3絶縁層41の下面は、第2配線層16の下面(信号配線16a及びベタ配線16bの各々の下面)と略面一であり、第3絶縁層41の下面と第2配線層16の下面とで全体として平坦面を形成している。
【0102】
次に、
図13(c)に示す工程では、第1配線層14及び第1絶縁層15の各々の上面を覆う第2絶縁層21を形成する。又、第2配線層16及び第3絶縁層41の各々の下面を覆う第4絶縁層42を形成する。第2絶縁層21及び第4絶縁層42は、各々前述の
図8(b)に示す工程と同様にして形成できる。なお、前述のように、第2絶縁層21の厚さは第1配線層14の厚さ以下に薄く形成することが好ましく、第4絶縁層42の厚さは第2配線層16の厚さ以下に薄く形成することが好ましい。
【0103】
続いて、第2の実施の形態の
図8(c)〜
図9(b)と同様の工程を実行することにより、
図11に示す配線基板40が完成する。更に、第2の実施の形態の
図9(c)と同様の工程を実行して、第1パッド22の上面にバンプ31を形成し、第2パッド25の下面にバンプ51を形成する。そして、半導体チップ32をバンプ31を介して配線基板40の一方の側に搭載し、半導体チップ52をバンプ51を介して配線基板40の他方の側に搭載することにより、
図12に示す半導体パッケージ50が完成する。
【0104】
このように、第3の実施の形態に係る配線基板40では、コア層13の他方の面13bの第2配線層16が形成されていない領域に、第2配線層16と同一層厚となるように第3絶縁層41を形成する。そのため、第2配線層16及び第3絶縁層41の各々の下面を覆う極薄の第4絶縁層42を形成可能となり、高周波特性を向上できる。又、極薄の第4絶縁層42の下面も凹凸のない平坦面となるため、露光時の焦点ずれの問題等が発生せず、第4絶縁層42の下面にファインパターンの第4配線層25を形成することができる。その結果、配線基板40の第3絶縁層41の下面と第2配線層16の下面とで平坦面を形成している側に、狭ピッチ化された半導体チップ52を容易に搭載できる。
【0105】
なお、半導体チップ32と半導体チップ52とは同一形状でなくてもよいし、同一機能でなくてもよい。又、配線基板40の一方の側又は他方の側、或いは両方の側に、複数の半導体チップを搭載してもよい。
【0106】
〈第1の実施の形態の変形例〉
第1の実施の形態の変形例では、第1の実施の形態に係る配線基板のバリエーションについて例示する。なお、第1の実施の形態の変形例において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0107】
図14は、第1の実施の形態の変形例に係る配線基板を例示する図(その1)であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
図14を参照するに、第1の実施の形態の変形例に係る配線基板10Aは、第1配線層14及び第2配線層16が各々第1配線層14A及び第2配線層16Aに置換された点が第1の実施の形態に係る配線基板10(
図1参照)と相違する。なお、
図14(a)において、便宜上、第1配線層14Aを梨地模様で示している。
【0108】
第1配線層14Aは、配線基板10の第1配線層14とは異なり、信号配線14aと、ベタ配線14b及び14cとを有する。ベタ配線14bはコア層13の一方の面13aの所定領域に配置されており、ベタ配線14cはコア層13の一方の面13aのベタ配線14bの形成領域とは異なる領域に配置されている。信号配線14aの周囲は、所定の間隔を空けて、ベタ配線14b又は14cの何れかにより囲まれている。ベタ配線14bとベタ配線14cとは互いに絶縁されている。
【0109】
同様に、第2配線層16Aは、配線基板10の第2配線層16とは異なり、信号配線16aと、ベタ配線16b及び16cとを有する。ベタ配線16bはコア層13の他方の面13bの所定領域に配置されており、ベタ配線16cはコア層13の他方の面13bのベタ配線16bの形成領域とは異なる領域に配置されている。信号配線16aの周囲は、所定の間隔を空けて、ベタ配線16b又は16cの何れかにより囲まれている。ベタ配線16bとベタ配線16cとは互いに絶縁されている。
【0110】
なお、信号配線14aと信号配線16aとは、平面視において重複する位置に形成されており、複数の線状導体12を介して電気的に接続されている。又、ベタ配線14bとベタ配線16bとは、平面視において重複する位置に形成されており、複数の線状導体12を介して電気的に接続されている。又、ベタ配線14cとベタ配線16cとは、平面視において重複する位置に形成されており、複数の線状導体12を介して電気的に接続されている。
【0111】
ベタ配線14b及び16bは、例えば、第1のGND(グランド)配線に接続される。又、ベタ配線14c及び16cは、例えば、第2のGND(グランド)配線に接続される。第1のGND(グランド)配線と第2のGND(グランド)配線とは異なり、例えば、一方を小信号用のGND配線、他方を大信号用のGND配線とすることができる。或いは、例えば、一方をアナログ信号用のGND配線、他方をディジタル信号用のGND配線としてもよい。
【0112】
このように、ベタ配線を互いに絶縁された2つの領域に分割し、各々を適切なGND配線と接続する。これにより、信号配線14a及び16a並びに信号配線14a及び16aを接続する複数の線状導体12に対する外部からのノイズをシールド(遮蔽)する効果を一層向上できる。又、信号配線14a及び16a並びに信号配線14a及び16aを接続する複数の線状導体12自体がノイズ源となることを防止できる効果を一層向上できる。なお、ベタ配線は3以上の領域に分割してもよく、一部のベタ配線をGND配線ではなく、電源配線と接続してもよい。
【0113】
図15は、第1の実施の形態の変形例に係る配線基板を例示する図(その2)であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
図15を参照するに、第1の実施の形態の変形例に係る配線基板10Bは、第1配線層14及び第2配線層16が各々第1配線層14B及び第2配線層16Bに置換された点が第1の実施の形態に係る配線基板10(
図1参照)と相違する。なお、
図15(a)において、便宜上、第1配線層14Bを梨地模様で示している。
【0114】
第1配線層14Bは、配線基板10の第1配線層14とは異なり、信号配線14a及び14dと、ベタ配線14bとを有する。信号配線14dは、信号配線14aとは異なり、平面形状が円形ではなく細長状に形成されている(パターニングされている)。なお、信号配線14dは、直線状部分と曲線状部分とを含んで形成されてもよい(屈曲して形成されてもよい)。信号配線14dの周囲は、所定の間隔を空けて、ベタ配線14bにより囲まれている。
【0115】
同様に、第2配線層16Bは、配線基板10の第2配線層16とは異なり、信号配線16a及び16dと、ベタ配線16bとを有する。信号配線16dは、信号配線16aとは異なり、平面形状が円形ではなく細長状に形成されている(パターニングされている)。なお、信号配線16dは、直線状部分と曲線状部分とを含んで形成されてもよい(屈曲して形成されてもよい)。信号配線16dの周囲は、所定の間隔を空けて、ベタ配線16bにより囲まれている。
【0116】
なお、信号配線14aと信号配線16aとは、平面視において重複する位置に形成されており、複数の線状導体12を介して電気的に接続されている。又、信号配線14dと信号配線16dとは、平面視において重複する位置に形成されており、複数の線状導体12を介して電気的に接続されている。又、ベタ配線14bとベタ配線16bとは、平面視において重複する位置に形成されており、複数の線状導体12を介して電気的に接続されている。
【0117】
このように、コア層13の一方の面13a及び他方の面13bの平面視において重複する位置に、所定の平面形状にパターニングされた信号配線14d及び16dを設けてもよい。これにより、配線基板10Bの設計自由度を向上できる。
【0118】
〈第3の実施の形態の変形例〉
第3の実施の形態の変形例では、配線基板の両面に半導体チップを搭載した半導体パッケージの他の例を示す。なお、第3の実施の形態の変形例において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0119】
図16は、第3の実施の形態の変形例に係る配線基板を例示する断面図である。
図16を参照するに、第3の実施の形態の変形例に係る配線基板40Aは、第2絶縁層21、第3配線層22、及び第4絶縁層42が削除された点が第3の実施の形態に係る配線基板40(
図11参照)と相違する。
【0120】
すなわち、配線基板40Aでは、コア層13の一方の面13aの所定領域に第1配線層14が形成されている。そして、コア層13の一方の面13aの第1配線層14が形成されていない領域に第1配線層14の層厚と同一層厚とされた第1絶縁層15が形成されている。そして、第1絶縁層15の上面と第1配線層14の上面とで形成する平坦面上に、開口部23xを有するソルダーレジスト層23が積層されている。
【0121】
又、コア層13の他方の面13bの所定領域に第2配線層16が形成されている。そして、コア層13の他方の面13bの第2配線層16が形成されていない領域に第2配線層16の層厚と同一層厚とされた第3絶縁層41が形成されている。そして、第3絶縁層41の下面と第2配線層16の下面とで形成する平坦面上に、第2配線層16と接続された第4配線層25が形成され、更に、第4配線層25を覆うように、開口部26xを有するソルダーレジスト層26が積層されている。
【0122】
なお、第1配線層14と第2配線層16とは、平面視において重複する位置に形成されており、複数の線状導体12を介して電気的に接続されている。但し、便宜上、
図16における第1配線層14及び第2配線層16の径等は、
図11の場合とは異なるように図示されている。
【0123】
第1配線層14の一部はソルダーレジスト層23の開口部23x内に露出しており、第2配線層16の一部はソルダーレジスト層26の開口部26x内に露出している。必要に応じ、開口部23x内に露出する第1配線層14の上面、開口部26x内に露出する第2配線層16の下面に金属層を形成したり、OSP(Organic Solderability Preservative)処理等の酸化防止処理を施したりしてもよい。金属層の例は、前述の通りである。
【0124】
図17は、第3の実施の形態の変形例に係る半導体パッケージを例示する断面図である。
図17を参照するに、第3の実施の形態の変形例に係る半導体パッケージ50Aでは、配線基板40Aの両面側に各々半導体チップ32及び52が搭載されている。但し、便宜上、
図17における半導体チップ32及び52の形状等は、
図12の場合とは異なるように図示されている。
【0125】
半導体チップ32は、配線基板40Aのコア層13の一方の面13a側に搭載されており、半導体チップ32の電極パッド(図示せず)は、バンプ31を介して、開口部23x内に露出する第1配線層14と電気的に接続されている。又、半導体チップ52は、配線基板40Aのコア層13の他方の面13b側に搭載されており、半導体チップ52の電極パッド(図示せず)は、バンプ51を介して、開口部26x内に露出する第2配線層16と電気的に接続されている。
【0126】
つまり、半導体チップ32は、バンプ31、開口部23x内に露出する第1配線層14、複数の線状導体12、開口部26x内に露出する第2配線層16、バンプ51を介して、半導体チップ52と電気的に接続されている。バンプ31、開口部23x内に露出する第1配線層14、複数の線状導体12、開口部26x内に露出する第2配線層16、バンプ51は、平面視において重複する位置に配置されている。そのため、半導体チップ32と半導体チップ52とが最短距離で接続され、電気特性を向上することができる。
【0127】
なお、第1絶縁層15の上面と第1配線層14の上面とで形成する平坦面とソルダーレジスト層23との間に他の絶縁層や配線層が積層された場合にも、平面視において重複する位置に導電経路を設けることにより、上記と同様の効果を奏する。又、第3絶縁層41の下面と第2配線層16の下面とで形成する平坦面とソルダーレジスト層26との間に他の絶縁層や配線層が積層された場合にも、平面視において重複する位置に導電経路を設けることにより、上記と同様の効果を奏する。
【0128】
なお、第3の実施の形態と同様に、第1配線層14を信号配線14a及びベタ配線14bを有する構成とし、第2配線層16を信号配線16a及びベタ配線16bを有する構成としてもよい。
【0129】
〈第4の実施の形態〉
第4の実施の形態では、第1の実施の形態に係る配線基板において、配線層の形成されていない部分の貫通孔には金属材料を充填しない例を示す。なお、第4の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0130】
[第4の実施の形態に係る配線基板の構造]
まず、第4の実施の形態に係る配線基板の構造について説明する。
図18は、第4の実施の形態に係る配線基板を例示する図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
図18を参照するに、第4の実施の形態に係る配線基板10Cは、第1配線層14及び第2配線層16の形成されていない部分の貫通孔11xには金属材料を充填しない点が、第1の実施の形態に係る配線基板10(
図1参照)と相違する。
【0131】
図19は、
図18に示す配線基板の部分拡大斜視図である。
図18では、第1配線層14及び第2配線層16の形成されていない部分の貫通孔11xを簡略化して図示しているが、実際には、
図19に示すように第1配線層14及び第2配線層16の形成されていない部分には多数の貫通孔11xが存在している。以降、第1配線層14及び第2配線層16の形成されていない部分に存在している貫通孔11xを筒状空洞と称する場合がある。筒状空洞は、例えば、4×10
6本/mm
2以上1×10
10本/mm
2以下の密度で形成することができる。なお、
図19では、第1配線層14及び第1絶縁層15は図示されていない。
【0132】
[第4の実施の形態に係る配線基板の製造方法]
次に、第4の実施の形態に係る配線基板の製造方法について説明する。
図20及び
図21は、第4の実施の形態に係る配線基板の製造工程を例示する図である。
【0133】
まず、
図20(a)に示す工程では、
図2(a)に示す工程と同様にして、多数の貫通孔11xが形成されたアルミニウム酸化物からなる板状体11(アルミニウムの陽極酸化膜)を形成する。
【0134】
次に、
図20(b)に示す工程では、
図2(c)に示す工程と同様にして、板状体11の一方の面に、第1配線層14の形成領域(
図18参照)を露出する開口部150xを有するレジスト層150を形成する。
【0135】
次に、
図20(c)に示す工程では、
図3(a)に示す工程と同様にして、レジスト層150を含めた板状体11の一方の面の全体を覆う金属層140を形成する。つまり、開口部150x内に露出する板状体11の一方の面、及びレジスト層150の上面に金属層140を形成する。
【0136】
次に、
図21(a)に示す工程では、レジスト層150に覆われていない部分の貫通孔11xに金属材料を充填して線状導体12を形成し、コア層13を作製する。具体的には、金属層140を給電経路とする電解めっき法により、板状体11の一方の面側からめっき膜を析出成長させる。これにより、レジスト層150に覆われていない部分の貫通孔11xに金属材料を充填して線状導体12が形成される。一方、レジスト層150に覆われている部分の貫通孔11xには金属材料は充填されず、筒状空洞となる。
【0137】
次に、
図21(b)に示す工程では、コア層13の他方の面13bの開口部150xと平面視において重複する位置に第2配線層16を形成する。具体的には、金属層140及び金属層140と電気的に接続された線状導体12を給電経路とする電解めっき法により、コア層13の他方の面13b側からめっき膜を析出成長させる。これにより、コア層13の他方の面13bの開口部150xと平面視において重複する位置に第2配線層16が形成される。必要に応じ、第2配線層16の下面を研磨等して平坦化してもよい。
【0138】
第2配線層16は、一端部が開口部150x内に形成された金属層140と電気的に接続された線状導体12の他端部のみから、めっき膜が析出成長して形成される。そのため、150x内に形成された金属層140と、平面視において、極めて精度良く重複する位置に形成される。なお、前述のように、第2配線層16は、信号配線16aと、信号配線16aの周囲に所定の間隔を空けて形成されたベタ配線16bとを有するように形成される。
【0139】
なお、上記では、便宜上、
図21(a)に示す工程と
図21(b)に示す工程を別工程として説明しているが、
図21(a)に示す工程と
図21(b)に示す工程は一連の工程(連続的に実行される工程)である。つまり、金属層140を給電経路とする電解めっき法により、コア層13の一方の面13a側からめっき膜を析出成長させることにより、レジスト層150に覆われていない部分の貫通孔11xに金属材料を充填して線状導体12が形成される。そして、引き続き、金属層140及び金属層140と電気的に接続された線状導体12を給電経路とする電解めっき法により、コア層13の他方の面13bの開口部150xと平面視において重複する位置に第2配線層16が形成される。
【0140】
次に、
図21(c)に示す工程では、
図3(c)に示す工程と同様の工程を実行することにより、信号配線14aと、信号配線14aの周囲に所定の間隔を空けて形成されたベタ配線14bとを有する第1配線層14が形成される。又、第1配線層14と同時に、コア層13の一方の面13aの第1配線層14が形成されていない領域に、第1配線層14と同一層厚となるように第1絶縁層15が形成される。以上の工程により、
図18に示す配線基板10Cが完成する。
【0141】
図21(c)に示す工程の後、第2の実施の形態で示した第3絶縁層24等を形成してもよい。又、
図21(c)に示す工程の後、第3の実施の形態で示した第3絶縁層41等を形成してもよい。もちろん、完成した配線基板の一方の面や両方の面に半導体チップを実装してもよい。
【0142】
なお、コア層13の他方の面13bに樹脂フィルムや樹脂ペーストを用いて第3絶縁層24や第3絶縁層41を形成しても、筒状空洞内は殆ど空洞のままである。筒状空洞の径はナノオーダーであり、かつ、筒状空洞の他端が第1絶縁層15で閉塞されていて内部気体が抜けないため、低粘度の樹脂フィルムや樹脂ペーストを使用して絶縁層を形成する場合に筒状空洞の内部には樹脂が殆ど入り込まないためである。
【0143】
このように、第1配線層14及び第2配線層16の形成されていない部分の貫通孔11xには金属材料を充填せずに、筒状空洞としてもよい。これにより、第1の実施の形態の効果に加えて、更に、以下の効果を奏する。すなわち、信号配線14a及び16aとベタ配線14b及び16bとの間に、金属材料よりも誘電率の低い空気が内部に存在する筒状空洞を設けることにより、寄生容量を低減できるため、高周波特性を一層向上することが可能となる。
【0144】
又、レジスト層150に覆われていない部分の貫通孔11xに金属材料を充填して線状導体12を形成する工程と、コア層13の他方の面13bの開口部150xと平面視において重複する位置に第2配線層16を形成する工程とを一連の工程とすることができる。これにより、配線基板の製造工程の効率化が可能となり、配線基板の製造コストを低減できる。
【0145】
又、筒状空洞を形成することにより、金属層140と導通している線状導体12からの電解めっきが横方向に成長することを抑制可能となるため、第1の実施の形態に係る製造工程に比べて、更に、第2配線層16が形成される位置の精度を向上できる。
【0146】
〈第5の実施の形態〉
第5の実施の形態では、第1の実施の形態に係る配線基板において、線状導体12のコア層13の他方の面13b側に凹部を設ける例を示す。なお、第5の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0147】
[第5の実施の形態に係る配線基板の構造]
まず、第5の実施の形態に係る配線基板の構造について説明する。
図22は、第5の実施の形態に係る配線基板を例示する断面図である。第5の実施の形態に係る配線基板を例示する平面図は
図1(a)と同様であるため図示を省略しており、
図22(a)は
図1(b)に対応する断面を図示している。なお、
図22(a)では、第1配線層14及び第2配線層16の形成されていない部分の貫通孔11x及び線状導体12を簡略化して図示しているが、実際には、
図22(b)に示すように、多数の貫通孔11x及び線状導体12が存在している。
【0148】
図22を参照するに、第5の実施の形態に係る配線基板10Dにおいて、線状導体12のコア層13の他方の面13b側に凹部12xが形成されている。つまり、線状導体12の下端面(コア層13の他方の面13b側の端面)は、コア層13の他方の面13bよりも窪んだ位置(内部に向かって後退した位置)にある。このように、コア層13の他方の面13bには多数の凹部12xが存在し、これによりコア層13の他方の面13bは微細な凹凸が設けられた状態(粗化面)となっている。
【0149】
第2配線層16(信号配線16a及びベタ配線16b)は、凹部12x内に食い込むように形成されている。又、第3絶縁層24は、コア層13の他方の面13bに第2配線層16を覆うように形成されており、第3絶縁層24のコア層13の他方の面13bと接する部分は凹部12x内に食い込んでいる。これにより、アンカー効果が生じ、コア層13と第3絶縁層24との密着性を向上できる。
【0150】
なお、
図22では、コア層13の他方の面13bに第3絶縁層24を形成しているが、第3絶縁層24は必要な時点で形成することができる。従って、後述の
図23(c)を出荷形態としてもよい。この場合には、コア層13の他方の面13bに第3絶縁層24を形成した時点で、前述の密着性向上の効果が得られる。
【0151】
[第5の実施の形態に係る配線基板の製造方法]
次に、第5の実施の形態に係る配線基板の製造方法について説明する。
図23は、第5の実施の形態に係る配線基板の製造工程を例示する図である。
【0152】
まず、第1の実施の形態の
図2(a)〜
図3(a)に示す工程と同様にして、
図3(a)に示す構造体を作製する。次に、
図23(a)に示す工程では、
図3(a)に示す構造体において、線状導体12のコア層13の他方の面13b側をコア層13に対して選択的にエッチングして、線状導体12のコア層13の他方の面13b側に凹部12xを形成する。線状導体12のエッチングには、例えば、硫酸等を用いることができる。
【0153】
これにより、線状導体12の下端面(コア層13の他方の面13b側の端面)は、コア層13の他方の面13bよりも窪んだ位置(内部に向かって後退した位置)となる。つまり、コア層13の他方の面13bには多数の凹部12xが形成され、これによりコア層13の他方の面13bは微細な凹凸が設けられた状態(粗化面)となる。凹部12xの深さ(コア層13の他方の面13bから線状導体12の下端面までの深さ)は、例えば、0.1〜1.0μm程度とすることができる。
【0154】
なお、線状導体12のエッチングと同時に金属層140の上面もエッチングされるため、エッチング量を見込んで金属層140を予め厚めに形成しておくことが好ましい。或いは、金属層140の上面をマスクしてからエッチングしてもよい。この場合には、金属層140の上面はエッチングされないため、金属層140を薄く形成しても構わない。
【0155】
次に、
図23(b)に示す工程では、
図3(b)に示す工程と同様にして、コア層13の他方の面13bの開口部150xと平面視において重複する位置に第2配線層16を形成する。コア層13の他方の面13bには多数の凹部12xが存在して微細な凹凸が設けられた状態(粗化面)となっているため、第2配線層16(信号配線16a及びベタ配線16b)は凹部12x内に食い込むように形成される。必要に応じ、第2配線層16の下面を研磨等して平坦化してもよい。
【0156】
次に、
図23(c)に示す工程では、
図3(c)に示す工程と同様にして、レジスト層150の上面が露出するまで金属層140の上面側を研磨し、金属層140から第1配線層14を形成すると共に、レジスト層150から第1絶縁層15を形成する。この際、レジスト層150の上面側の一部分を研磨してもよい。これにより、信号配線14aと、信号配線14aの周囲に所定の間隔を空けて形成されたベタ配線14bとを有する第1配線層14が形成される。又、第1配線層14と同時に、コア層13の一方の面13aの第1配線層14が形成されていない領域に、第1配線層14と同一層厚となるように第1絶縁層15が形成される。
【0157】
図23(c)に示す工程の後、
図8(a)に示す工程と同様にして、コア層13の他方の面13bに、第2配線層16を覆うように第3絶縁層24を形成する。コア層13の他方の面13bには多数の凹部12xが存在して微細な凹凸が設けられた状態(粗化面)となっているため、第3絶縁層24のコア層13の他方の面13bと接する部分は凹部12x内に食い込むように形成される(
図22参照)。これにより、アンカー効果が生じ、コア層13と第3絶縁層24との密着性を向上できる。
【0158】
このように、線状導体12のコア層13の他方の面13b側に凹部12xを設けてもよい。これにより、コア層13の他方の面13bは粗化面となるため、第3絶縁層24のコア層13の他方の面13bと接する部分は凹部12x内に食い込むように形成され、アンカー効果によりコア層13と第3絶縁層24との密着性を向上できる。
【0159】
又、本実施の形態に係る製造工程では、第1の実施の形態に係る製造工程に比べて、更に、第2配線層16が形成される位置の精度を向上できる。
【0160】
すなわち、前述のように、第1の実施の形態に係る製造工程では、第2配線層16は、金属層140及び線状導体12を給電経路とする電解めっき法により、コア層13の他方の面13b側からめっき膜を析出成長させることで形成される。そのため、第2配線層16は、第1配線層14(開口部150x内の金属層140)と、平面視において、極めて精度良く重複する位置に形成される。
【0161】
しかしながら、前述のように、線状導体12は、例えば平面視円形に形成されており、その直径は例えば0.1μm〜1μm程度と極めて小さい。又、線状導体12は、隣接する線状導体12の間隔が線状導体12の直径よりも小さくなる程度に密に形成されていることが好ましく、隣接する線状導体12の間隔は極めて小さい。
【0162】
そのため、第2配線層16を形成する際に、コア層13の他方の面13bにおいて、金属層140と導通している線状導体12からの電解めっきが横方向にも成長し、金属層140と導通していない線状導体12の下端面まで広がるおそれがある。仮に、横方向に成長した電解めっきが、金属層140と導通していない複数の線状導体12の下端面に連続的に広がると、第2配線層16の外縁が不明瞭となったり、隣接する第2配線層16と短絡したりする。
【0163】
本実施の形態に係る製造工程では、線状導体12に凹部12xを設けているが、金属層140と導通している線状導体12については、凹部12xを充填して電解めっきが成長し、コア層13の他方の面13bに第2配線層16が形成される。つまり、線状導体12に凹部12xを設けていない場合と同様に第2配線層16が形成される。
【0164】
一方、金属層140と導通していない線状導体12については、凹部12xが形成されて線状導体12の下端面がコア層13の他方の面13bよりも窪んだ位置にあるため、金属層140と導通している線状導体12からの電解めっきが横方向に成長し難い。つまり、本実施の形態に係る製造工程では、線状導体12の下端面をコア層13の他方の面13bよりも窪んだ位置にすることにより、金属層140と導通している線状導体12からの電解めっきが横方向に成長することを抑制可能となる。そのため、第1の実施の形態に係る製造工程に比べて、更に、第2配線層16が形成される位置の精度を向上できる。
【0165】
〈第5の実施の形態の変形例1〉
第5の実施の形態の変形例1では、第1の実施の形態に係る配線基板において、線状導体12のコア層13の他方の面13b側に凹部を設ける他の例を示す。なお、第5の実施の形態の変形例1において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0166】
図24は、第5の実施の形態の変形例1に係る配線基板の製造工程を例示する図である。
【0167】
まず、第1の実施の形態の
図2(a)〜
図3(a)に示す工程と同様にして、
図3(a)に示す構造体を作製する。次に、
図24(a)に示す工程では、
図3(a)に示す構造体において、コア層13の他方の面13bの開口部150xと平面視において重複する位置に第2配線層16を形成する。又、それと同時に、金属層140と導通していない線状導体12のコア層13の他方の面13b側をコア層13に対して選択的にエッチングして、金属層140と導通していない線状導体12のコア層13の他方の面13b側に凹部12xを形成する。
【0168】
これにより、金属層140と導通している線状導体12のコア層13の他方の面13b側には第2配線層16が形成される。又、金属層140と導通していない線状導体12の下端面(コア層13の他方の面13b側の端面)は、コア層13の他方の面13bよりも窪んだ位置(内部に向かって後退した位置)となる。つまり、コア層13の他方の面13bの第2配線層16が形成されていない領域には多数の凹部12xが存在し、これによりコア層13の他方の面13bの第2配線層16が形成されていない領域は微細な凹凸が設けられた状態(粗化面)となる。凹部12xの深さ(コア層13の他方の面13bから線状導体12の下端面までの深さ)は、例えば、0.1〜1.0μm程度とすることができる。
【0169】
金属層140と導通している線状導体12のコア層13の他方の面13b側に第2配線層16を形成すると同時に、金属層140と導通していない線状導体12のコア層13の他方の面13b側に凹部12xを形成するには、例えば、以下のようにする。すなわち、第2配線層16の形成に用いる電解めっき液に含まれる溶存酸素濃度を通常よりも高くする。
【0170】
溶存酸素濃度を通常よりも高くすると、金属層140と導通していない線状導体12の下端面側は溶存酸素により酸化されて酸化銅となる。第2配線層16の形成に用いる電解めっき液は強酸性であるため、線状導体12の下端面の酸化銅が電解めっき液に溶解して凹部12xが形成される。又、金属層140と導通している線状導体12のコア層13の他方の面13b側には、第1の実施の形態に係る製造工程と同様にめっきが析出し、第2配線層16が形成される。
【0171】
なお、通常の電解めっき(第1の実施の形態等)の溶存酸素濃度は0.1〜7ppm程度である。これに対し、本実施の形態では、溶存酸素濃度を8〜20ppm程度としている。これにより、金属層140と導通している線状導体12の下端側に第2配線層16を形成すると同時に、金属層140と導通していない線状導体12の下端側に酸化銅を形成し、酸化銅を電解めっき液に溶解させて凹部12xを形成できる。
【0172】
電解めっき液の溶存酸素濃度を高くするには、例えば、エアバブリングにより電解めっき液に酸素を導入する方法を用いることができる。又、不溶解性陽極(例えば、酸化イリジウムや白金等)を用いてエアー撹拌する方法を用いてもよい。或いは、両者を併用してもよい。
【0173】
なお、線状導体12のエッチングと同時に金属層140の上面もエッチングされるため、エッチング量を見込んで金属層140を予め厚めに形成しておくことが好ましい。或いは、金属層140の上面をマスクしてからエッチングしてもよい。この場合には、金属層140の上面はエッチングされないため、金属層140を薄く形成しても構わない。
【0174】
次に、
図24(b)に示す工程では、
図3(c)に示す工程と同様にして、レジスト層150の上面が露出するまで金属層140の上面側を研磨し、金属層140から第1配線層14を形成すると共に、レジスト層150から第1絶縁層15を形成する。この際、レジスト層150の上面側の一部分を研磨してもよい。これにより、信号配線14aと、信号配線14aの周囲に所定の間隔を空けて形成されたベタ配線14bとを有する第1配線層14が形成される。又、第1配線層14と同時に、コア層13の一方の面13aの第1配線層14が形成されていない領域に、第1配線層14と同一層厚となるように第1絶縁層15が形成される。
【0175】
図24(b)に示す工程の後、
図8(a)に示す工程と同様にして、コア層13の他方の面13bに、第2配線層16を覆うように第3絶縁層24を形成する。コア層13の他方の面13bの第2配線層16が形成されていない領域には多数の凹部12xが存在して微細な凹凸が設けられた状態(粗化面)となっている。そのため、コア層13の他方の面13bの第2配線層16が形成されていない領域において、第3絶縁層24のコア層13の他方の面13bと接する部分は凹部12x内に食い込むように形成される(
図22参照)。これにより、アンカー効果が生じ、コア層13と第3絶縁層24との密着性を向上できる。
【0176】
このように、第5の実施の形態の変形例1では、金属層140と導通している線状導体12のコア層13の他方の面13b側に第2配線層16を形成すると同時に、金属層140と導通していない線状導体12のコア層13の他方の面13b側に凹部12xを形成する。第5の実施の形態と同様に、凹部12xが形成されることにより、金属層140と導通している線状導体12からの電解めっきが横方向に成長することを抑制可能となるため、第2配線層16が形成される位置の精度を向上できる。
【0177】
又、第5の実施の形態とは異なり、第2配線層16を形成する前に予め凹部12xを形成する工程が不要となるため、第5の実施の形態と比べて製造工程を簡略化できる。又、線状導体12をコア層13に対して選択的にエッチングするためのエッチング液の選定や開発等が不要となる点でも好適である。
【0178】
〈第5の実施の形態の変形例2〉
第5の実施の形態の変形例2では、第5の実施の形態の変形例1とは異なる方法で、第2配線層16を形成すると同時に線状導体12に凹部を設ける例を示す。なお、第5の実施の形態の変形例2において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0179】
金属層140と導通している線状導体12のコア層13の他方の面13b側に第2配線層16を形成すると同時に、金属層140と導通していない線状導体12のコア層13の他方の面13b側に凹部12xを形成するには、例えば、以下のようにしてもよい。すなわち、第5の実施の形態の変形例1のように第2配線層16の形成に用いる電解めっき液に含まれる溶存酸素濃度を通常よりも高くする代わりに、第2配線層16の形成に用いる電解めっき液に3価の鉄イオン(Fe
3+)を含有させてもよい。この場合、溶存酸素濃度は通常の通りでよい。
【0180】
電解めっき液に3価の鉄イオン(Fe
3+)を含有させることにより、電解めっきの際に2Fe
3++Cu→2Fe
2++Cu
2+の反応が生じる。つまり、3価の鉄イオン(Fe
3+)が2価の鉄イオン(Fe
2+)に還元する際に、銅がイオン化して電解めっき液に溶解する。
【0181】
電解めっきの際のめっき析出量は、上記反応により生じる銅の溶解量よりも多いため、金属層140と導通している線状導体12のコア層13の他方の面13b側には、めっきが析出し、第2配線層16が形成される。一方、金属層140と導通していない線状導体12の下端面側にはめっきが析出せず、銅のイオン化による溶解のみが生じる。そのため、金属層140と導通していない線状導体12の下端面側に凹部12xが形成される。
【0182】
なお、通常の電解めっき液(第1の実施の形態等)には、3価の鉄イオン(Fe
3+)は含有されていない。本実施の形態では、第2配線層16の形成に用いる電解めっき液に含まれる3価の鉄イオン(Fe
3+)の量を、0.01〜7g/Lとすると好適である。又、第2配線層16の形成に用いる電解めっき液に含まれる3価の鉄イオン(Fe
3+)の量を、0.1〜2g/Lとすると更に好適である。これは、第2配線層16の形成を妨げずに線状導体12のエッチングを十分に行うためである。
【0183】
このように、第2配線層16の形成に用いる電解めっき液に含まれる溶存酸素濃度を通常よりも高くする代わりに、第2配線層16の形成に用いる電解めっき液に3価の鉄イオン(Fe
3+)を含有させてもよい。又、Fe
3+に代えて、Co
3+、Ti
3+、Mn
3+を使用することも可能である。これにより、第5の実施の形態の変形例1と同様の効果を奏する。
【0184】
〈第5の実施の形態の変形例3〉
第5の実施の形態の変形例3では、第1の実施の形態に係る配線基板において、線状導体12のコア層13の一方の面13a及び他方の面13b側に凹部を設ける例を示す。なお、第5の実施の形態の変形例3において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0185】
[第5の実施の形態の変形例3に係る配線基板の構造]
まず、第5の実施の形態の変形例3に係る配線基板の構造について説明する。
図25は、第5の実施の形態の変形例3に係る配線基板を例示する断面図である。第5の実施の形態の変形例3に係る配線基板を例示する平面図は
図1(a)と同様であるため図示を省略しており、
図25は
図1(b)に対応する断面を図示している。なお、
図25では、第1配線層14及び第2配線層16の形成されていない部分の貫通孔11x及び線状導体12を簡略化して図示しているが、実際には、
図22(b)と同様に、多数の貫通孔11x及び線状導体12が存在している。
【0186】
図25を参照するに、第5の実施の形態の変形例3に係る配線基板10Eは、線状導体12のコア層13の一方の面13a側に凹部12yが形成されている点が、第5の実施の形態に係る配線基板10D(
図22参照)と相違する。線状導体12の上端面(コア層13の一方の面13a側の端面)は、コア層13の一方の面13aよりも窪んだ位置(内部に向かって後退した位置)にある。つまり、コア層13の一方の面13aには多数の凹部12yが存在し、これによりコア層13の一方の面13aは微細な凹凸が設けられた状態(粗化面)となっている。
【0187】
第1配線層14(信号配線14a及びベタ配線14b)は、凹部12y内に食い込むように形成されている。又、第1絶縁層15は、コア層13の一方の面13aの第1配線層14が形成されていない領域に、凹部12y内に食い込むように形成されている。これにより、アンカー効果が生じ、コア層13と第1絶縁層15との密着性を向上できる。
【0188】
[第5の実施の形態の変形例3に係る配線基板の製造方法]
次に、第5の実施の形態の変形例3に係る配線基板の製造方法について説明する。
図26は、第5の実施の形態の変形例3に係る配線基板の製造工程を例示する図である。
【0189】
まず、第1の実施の形態の
図2(a)及び
図2(b)に示す工程と同様にして、コア層13を作製する。次に、
図26に示す工程では、
図2(b)に示す構造体において、線状導体12のコア層13の一方の面13a側及び他方の面13b側をコア層13に対して選択的にエッチングする。これにより、線状導体12の一方の面13a側に凹部12yが形成されると共に、線状導体12のコア層13の他方の面13b側に凹部12xが形成される。線状導体12のエッチングには、例えば、硫酸等を用いることができる。
【0190】
これにより、線状導体12の上端面(コア層13の一方の面13a側の端面)は、コア層13の一方の面13aよりも窪んだ位置(内部に向かって後退した位置)となる。又、線状導体12の下端面(コア層13の他方の面13b側の端面)は、コア層13の他方の面13bよりも窪んだ位置(内部に向かって後退した位置)となる。つまり、コア層13の一方の面13aには多数の凹部12yが存在し、これによりコア層13の一方の面13aは微細な凹凸が設けられた状態(粗化面)となる。又、コア層13の他方の面13bには多数の凹部12xが存在し、これによりコア層13の他方の面13bは微細な凹凸が設けられた状態(粗化面)となる。凹部12x及び12yのそれぞれの深さは、例えば、0.1〜1.0μm程度とすることができる。
【0191】
次に、第1の実施の形態の
図2(c)〜
図3(c)に示す工程と同様の工程を実行後、
図8(a)に示す工程と同様にして、コア層13の他方の面13bに、第2配線層16を覆うように第3絶縁層24を形成する。これにより、配線基板10E(
図25参照)が完成する。
【0192】
このように、線状導体12のコア層13の一方の面13a側に凹部12yを、線状導体12のコア層13の他方の面13b側に凹部12xを形成してから、第1配線層14や第1絶縁層15等を形成してもよい。これにより、第5の実施の形態の効果に加えて、更に、以下の効果を奏する。すなわち、コア層13の一方の面13aは粗化面となるため、第1絶縁層15のコア層13の一方の面13aと接する部分は凹部12y内に食い込むように形成され、アンカー効果によりコア層13と第1絶縁層15との密着性を向上できる。
【0193】
以上、好ましい実施の形態及びその変形例について詳説したが、上述した実施の形態及びその変形例に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態及びその変形例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0194】
例えば、各実施の形態及びその変形例は、適宜組み合わせることができる。例えば、配線基板10Aや配線基板10Bを用いて、第2の実施の形態や第3の実施の形態のように、多層の配線基板や半導体パッケージを作製してもよい。
【0195】
又、第5の実施の形態と、第5の実施の形態の変形例1又は2とを組み合わせてもよい。予め凹部12xを形成しておき、更に高濃度の溶存酸素又は3価の鉄イオンを含有する電解めっき液を用いて電解めっきを実行することにより、電解めっきを実行中に凹部12xを更に深くすることができる。凹部12xを更に深くすることにより、金属層140と導通している線状導体12からの電解めっきが横方向に成長することを更に抑制し易くなる点で好適である。なお、第5の実施の形態の変形例3と、第5の実施の形態の変形例1又は2とを組み合わせても同様の効果が得られる。
【0196】
又、第5の実施の形態及びその変形例1〜3において、
図13(b)に示す第3絶縁層41のように、第3絶縁層24の下面を第2配線層16の下面と略面一とし、第3絶縁層24の下面と第2配線層16の下面とで全体として平坦面を形成してもよい。