特許第6282437号(P6282437)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6282437
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】研磨パッドコンディショナ用ダンパ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20180208BHJP
   B24B 37/005 20120101ALI20180208BHJP
   B24B 53/017 20120101ALI20180208BHJP
【FI】
   H01L21/304 622M
   B24B37/005 Z
   B24B53/017 A
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-215091(P2013-215091)
(22)【出願日】2013年10月15日
(65)【公開番号】特開2014-99598(P2014-99598A)
(43)【公開日】2014年5月29日
【審査請求日】2016年9月21日
(31)【優先権主張番号】61/715,750
(32)【優先日】2012年10月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100101199
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義教
(72)【発明者】
【氏名】ファン, ジェイソン ガーチュン
(72)【発明者】
【氏名】バターフィールド, ポール ディー.
【審査官】 内田 正和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−148046(JP,A)
【文献】 特開2003−048147(JP,A)
【文献】 特開平11−033894(JP,A)
【文献】 特開平07−217252(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
B24B 37/005
B24B 53/017
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板研磨用のコンディショナ装置であって、
研磨パッドの表面を調整するエンドエフェクタを受けるためのコンディショナヘッドと、
前記コンディショナヘッドを支持するアームと、
前記アームを支持するベースであって、前記アーム及び前記コンディショナヘッドを前記研磨パッドの上方で横方向に移動させるために前記アームに接続されるアクチュエータを含む、ベースと、
前記ベースに固定されるダンパ質量を含むダンパシステムであって、前記ダンパ質量は前記ベースの上及び前記ベースの外縁部内に位置決めされ、前記アームの振動を低減するように構成される、ダンパシステムとを備え
前記ダンパ質量は複数のダンパによって前記ベースに取り付けられる、装置。
【請求項2】
前記アクチュエータは前記研磨パッドの上方で前記アームを掃引するように構成されるロータリアクチュエータを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ダンパシステムは前記ロータリアクチュエータに固定され、前記ロータリアクチュエータとともに回転する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記複数のダンパはダッシュポットを含む、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記複数のダンパは前記アームの主振動モードの軸に対して平行な主軸を規定するように配置される、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記複数のダンパは前記アームの長手軸に対して平行な主軸を規定するように配置される、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記コンディショナヘッド内にあり、前記エンドエフェクタに接続され、前記エンドエフェクタの垂直位置を制御する垂直アクチュエータを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
研磨システムであって、
研磨パッドを支持する回転可能なプラテンと、
前記研磨パッドに接して基板を保持するキャリアヘッドと、
コンディショナ装置と
を備え、前記コンディショナ装置は、
前記研磨パッドの表面を調整するエンドエフェクタを受けるためのコンディショナヘッドと、
前記コンディショナヘッドを支持するアームと、
前記アームを支持するベースであって、前記アーム及び前記コンディショナヘッドを前記研磨パッドの上方で横方向に移動させるために前記アームに接続されるアクチュエータを含む、ベースと、
前記ベースに固定されるダンパ質量を含むダンパシステムであって、前記ダンパ質量は前記ベースの上及び前記ベースの外縁部内に位置決めされ、前記アームの振動を低減するように構成される、ダンパシステムと
を含み、
前記ダンパ質量は複数のダンパによって前記ベースに取り付けられる、研磨システム。
【請求項9】
前記プラテンは軸の周りを回転し、前記アクチュエータは前記コンディショナヘッドを前記軸に向かう方向と離れる方向に移動させるように構成されている、請求項に記載の研磨システム。
【請求項10】
前記複数のダンパは前記アームの主振動モードの軸に対して平行な主軸を規定するように配置される、請求項に記載の研磨システム。
【請求項11】
前記複数のダンパは前記アームの長手軸に対して平行な主軸を規定するように配置される、請求項に記載の研磨システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は研磨パッドの調整に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路は通常、シリコンウエハ上に導電層、半導体層又は絶縁層を順次に堆積することによって基板上に形成される。種々の製造プロセスは基板上の層の平坦化を必要とする。例えば、特定の応用形態、例えば、パターニングされた層のトレンチ内にビア、プラグ、及びラインを形成するために金属層を研磨する場合、パターニングされた層の上面が露出するまで、上層が研磨される。他の応用形態、例えば、フォトリソグラフィのために誘電体層を平坦化する場合、下層の上方に所望の厚みが残るまで、上層が研磨される。
【0003】
化学機械研磨(CMP)は、認められている1つの平坦化方法である。この平坦化方法は通常、基板がキャリア又は研磨ヘッド上に取り付けられる必要がある。基板の露出した表面が通常、回転研磨パッドに接触して配置される。キャリアヘッドは基板に制御可能な負荷をかけ、基板を研磨パッドに対して押し付ける。砥粒研磨スラリは通常、研磨パッドの表面に供給される。
【0004】
或る一定時間にわたってCMPプロセスが実行された後に、スラリ副生成物、並びに/又は基板及び/若しくは研磨パッドから除去された材料の蓄積に起因して、研磨パッドの表面が擦り減って滑らかになる。擦り減って滑らかになるとパッドの粗さが減少し、与える局所圧が小さくなり、それにより研磨速度が低下する。更に、擦り減って滑らかになると、研磨パッドが、スラリを保持する能力を幾分失う場合があり、研磨速度が更に低下する。
【0005】
通常、擦り減って滑らかになった研磨パッドの特性は、パッドコンディショナによる調整プロセスによって復元することができる。パッドコンディショナは、研磨パッド上の望まれない蓄積物を除去し、研磨パッドの表面を所望の粗さに再生するために用いられる。通常のパッドコンディショナは、ダイヤモンド砥粒を全体的に埋め込まれた砥粒ヘッドを含み、擦り減って滑らかになった研磨パッドのパッド面を砥粒ヘッドに擦り付けて、パッドの表面構造を再生することができる。
【発明の概要】
【0006】
幾つかの研磨方式を用いる幾つかの調整システムにおいて、パッドコンディショナ、特にパッドコンディショナアームは、大きな振動を呈する。その振動はアームにとって有害であり、調整プロセスの有効性を低下させる可能性がある。更に、この振動は多くの場合に聞き取ることができ、実際には容認できないほど大きな音を出す可能性がある。しかしながら、コンディショナの底部に同調質量ダンパを配置することによって、振動を著しく低下させることができるか、又は解消することができる。
【0007】
一態様では、基板を研磨する際に用いるコンディショナ装置は、研磨パッドの表面を調整するためのエンドエフェクタを受けるように構築されるコンディショナヘッドと、コンディショナヘッドを支持するアームと、アームを支持するベースと、ベースに固定されるダンパシステムとを含む。ベースは、アームに接続され、アーム及びコンディショナヘッドを研磨パッドの上方で横方向に移動させるアクチュエータを含む。ダンパシステムは、アームの振動を低減するように構成される。
【0008】
複数の実施態様が以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。アクチュエータは、研磨パッドの上方でアームを掃引するように構成されるロータリアクチュエータとすることができる。ダンパシステムは、ロータリアクチュエータに固定され、ロータリアクチュエータとともに回転することができる。ダンパシステムはダンパ質量を含むことができる。ダンパ質量は、少なくとも1つのダンパによってベースに取り付けることができる。その少なくとも1つのダンパは制振材料層とすることができる。ダンパ質量は、複数のダンパによってベースに取り付けることができる。複数のダンパはダッシュポットを含むことができる。複数のダンパは、アームの主振動モードの軸に対して平行な主軸を規定するように配置することができる。複数のダンパは、アームの縦軸に対して平行な主軸を規定するように配置することができる。コンディショナヘッドは、エンドエフェクタに接続され、エンドエフェクタの垂直位置を制御する垂直アクチュエータを含むことができる。別の態様では、機械可読記憶デバイス内に有形に具現される、非一時的コンピュータプログラム製品が、その方法を実行する命令を含む。
【0009】
複数の実施態様がオプションで、以下の利点のうちの1つ又は複数を含むことができる。パッドコンディショナ、特にパッドコンディショナアームの振動を低減することができる。調整プロセスの有効性を改善することができる。パッドコンディショナによって生成される雑音を低減することができる。
【0010】
1つ又は複数の実施態様の細部が添付の図面及び以下の説明において記載される。他の態様、特徴及び利点は、説明及び図面から、また特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】研磨装置の一例の概略的な側断面図である。
図2】研磨装置の研磨ステーションの平面図である。
図3】コンディショナ装置の断面図である。
図4】調整装置のベースの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
種々の実施形態における同様の参照番号及び記号表示は同様の要素を示す。
【0013】
図1は、研磨装置100の一例を示す。研磨装置100は、回転可能な円板形プラテン120を含み、プラテン上には研磨パッド110が位置する。プラテン120は軸125の周りを回転するように動作可能である。例えば、モータ122がドライブシャフト124を回し、プラテン120を回転させることができる。プラテン120は約30〜200rpmで回転することができる。
【0014】
研磨パッド110は研磨面116を有することができる。研磨パッド110は、外側研磨層112と、それより軟質のバッキング層114とを有する2層研磨パッドとすることができる。研磨面116を設ける層、例えば、外側研磨層112は、多孔性ポリウレタン、例えば、IC−1000材料とすることができる。
【0015】
研磨装置100は、スラリのような研磨液132をパッドへの研磨パッド110上に分注するポート130を含むことができる。スラリ132はシリカ研磨材粒子を含むことができ、例えば、スラリはSS−12とすることができる。
【0016】
研磨装置100は少なくとも1つのキャリアヘッド140を含む。1つのキャリアヘッド140のみが示されるが、研磨パッド110の表面積を効率的に使用できるように、更なる基板を保持するために、更に多くのキャリアヘッドを設けることができる。
【0017】
キャリアヘッド140は、研磨パッド110に接して基板10を保持するように動作可能である。キャリアヘッド140は、それぞれの基板に関連付けられる研磨パラメータ、例えば、圧力を独立制御することができる。キャリアヘッド140は、基板10を可撓膜144の下に保持する保持リング142を含むことができる。膜144の背後にある1つ又は複数のチャンバを加圧することによって、基板10にかけられる圧力を制御する。例示しやすくするために、図1には3つのチャンバのみが示されるが、1つ又は2つのチャンバ、4つ以上のチャンバ、例えば、5つのチャンバが存在することができる。
【0018】
キャリアヘッド140は支持構造体150、例えば、カルーセル又はトラックから吊り下げられ、キャリアヘッドが軸155の周りを回転できるように、ドライブシャフト152によってキャリアヘッド回転モータ154に接続される。キャリアヘッド140は約30〜200rpmで回転することができる。オプションでは、キャリアヘッド140は、例えば、カルーセル150又はトラック上のスライダ上で、又はカルーセル自体の回転振動によって、横方向に振動することができる。動作時に、プラテンはその中心軸125の周りを回転し、キャリアヘッドはその中心軸155の周りを回転し、かつ研磨パッドの上面にわたって横方向に並進する。
【0019】
研磨装置は、研磨パッド110を一貫した研磨状態に保持するために、研磨パッド110を削り取る研磨パッドコンディショナ160も含むことができる。研磨パッドコンディショナ160は、ベース162と、研磨パッド110の上方を横方向に掃引することができるアーム164と、アーム164によってベース162に接続されるコンディショナヘッド166とを含む。ベース162は研磨装置100のフレーム102に取り付けられ、フレーム102は、他の構成要素、例えば、プラテン120及び支持構造体150も支持することができる。コンディショナヘッド166は、研磨パッド110の表面116を調整するように構成される研磨面を含む。研磨面は回転可能とすることができ、研磨パッドに対する研磨面の圧力は制御可能とすることができる。
【0020】
図2を参照すると、1つの動作モードにおいて、研磨パッド110がキャリアヘッド140に取り付けられた基板10を研磨している間に、研磨パッド110はコンディショナヘッド166によって調整される。幾つかの実施態様において、アーム164はベース162に旋回可能に取り付けられ、研磨パッド110にわたる振動掃引運動(矢印Sによって示される)においてコンディショナヘッド166を移動させるように左右に掃引する。コンディショナヘッド166の運動をキャリアヘッド140の運動と同期させて、衝突を防ぐことができる。
【0021】
オプションで、研磨装置100は洗浄用カップ168を含むことができ、洗浄用カップはフレーム102上に支持され、アーム164がカップ168内にコンディショナヘッド166を位置決めすることができるような場所に位置決めされる。洗浄用カップ168は、コンディショナヘッド166を洗浄するための流体を含むことができるか、又は1組のノズルをカップに取り付けて、コンディショナヘッド166上に洗浄液を噴霧することができる。調整動作の前後に、洗浄のために洗浄用カップ168内にコンディショナヘッド166を位置決めすることができる。
【0022】
図3を参照すると、コンディショナヘッド166は、回転可能で、かつ垂直方向に移動可能なエンドエフェクタ170を含み、エンドエフェクタ170が調整ディスク172を保持する。調整ディスク172はダイヤモンド砥粒を埋め込まれた底面を有し、底面を研磨パッドの表面に対して擦り付けて、パッドの表面構造を再生することができる。調整ディスク172は、磁石によって、又は機械的な締め具によってエンドエフェクタ内に保持することができる。エンドエフェクタ170とコンディショナヘッド166との間にジンバル機構を結合することができ、ジンバル機構によって、エンドエフェクタ170がアーム164に対して或る角度で傾斜できるようにする。
【0023】
エンドエフェクタ170の垂直運動及び調整ディスク172の圧力の制御は、コンディショナヘッド166内の垂直アクチュエータ、例えば、エンドエフェクタ170に下方圧力をかけるように位置決めされる加圧可能チャンバ174によって与えることができる。代替的には、垂直運動及び圧力制御は、アーム164及びコンディショナヘッド166の全体を持ち上げるベース162内の垂直アクチュエータによって、又はアーム164の傾斜角を、それゆえ、研磨パッド110の上方のコンディショナヘッド166の高さを制御できるようにする、アーム164とベース162との間のピボット接続によって与えることができる。
【0024】
エンドエフェクタ170の回転はベース162内のモータによって与えることができ、モータはベルトドライブによって接続され、ベルトドライブはアーム164を通って延在し、エンドエフェクタ170に接続されるドライブシャフト174と係合する。コンディショナヘッドの記述は、参照により本明細書に援用される米国特許第6,036,583号において見いだすことができる。
【0025】
コントローラ190(図1を参照)、例えば、コンピュータを調整装置160に接続して、アーム164の横方向掃引、エンドエフェクタ170の回転速度、及び研磨パッドにかかるエンドエフェクタ170の下方への力を制御することができる。
【0026】
ベース162はフレームに固定された支持体182上に保持されるロータリアクチュエータ180を含む。アーム164はロータリアクチュエータ180に固定され、アクチュエータ180が回転するによって、アーム162が研磨パッドにわたって横方向に掃引される。
【0027】
ダンパシステム190がコンディショナ装置160のベース162に取り付けられる。例えば、ダンパシステム190は、ロータリアクチュエータ180に取り付けることができる。この場合、ダンパシステム190はアクチュエータ180とともに回転することができる。
【0028】
ダンパシステム190はダンパ質量192を含む。ダンパ質量192は、例えば、金属から形成される重い物体である。ダンパ192の質量はアームの安定化しきい値を高めるように選択される。カバー184がダンパ質量192の上方にわたって延在し、スラリ及び他の汚れからダンパ質量192を保護することができ、例えば、腐食を防ぐことができる。
【0029】
ダンパ質量192は、例えば、機械的な締め具によってベース162への硬質の接続を用いて固定することができるか、又はダンパ質量192とベース162との間に1つ又は複数のダンパ194を位置決めすることができる。
【0030】
各ダンパ194はダッシュポット、例えば、液圧式又は機械式ダンパとすることができるか、又は単に粘弾性材料層とすることができる。
【0031】
通常、主振動モードは、アーム164の縦軸に対して平行である。したがって、ダンパ194は、このモードにおける振動を優先的に低減するように位置決めすることができる。図4に示されるように、ダンパ194は、ダンパ194によって画定される形状(透視で示される)の主軸Aがアーム164の縦軸と平行であり、かつ同じ垂直面内にあるように位置決めすることができる。
【0032】
一般に、ダンパ質量190が、減衰することなく、又は最小限の減衰で固定される場合には、コンディショナアーム164の振動が著しく低減されるように、アーム164の固有振動数を変更することができる。例えば、コンディショナ装置160は、消耗品セットが異なる場合でも、及び下方に働く力の範囲が異なる場合でも、許容可能な程度の振動で動作することができる。一般的に、ダンパ質量190が十分なダンパ192によってベース162に接続される場合には、問題振動は著しく低減することができるか、又は実質的に解消することができる。したがって、ダンパシステム190の使用は、いかなる問題振動も引き起こすことなく、アームを使用することができる適用範囲を大幅に拡大する。
【0033】
上記の説明はコンディショナヘッドに焦点を合わせているが、そのダンパシステムは、振動を受けやすい研磨システム内の他のカンチレバー部品に適用することもできる。例えば、ダンパシステムは、研磨ヘッドを保持するアームに適用することができる。
【0034】
上記の研磨装置及び方法は、種々の研磨システムにおいて適用することができる。研磨面と基板との間の相対運動を与えるために、研磨パッド、キャリアヘッドのいずれか、又は両方を移動させることができる。例えば、プラテンは、回転するのではなく、周回することができる。研磨パッドは円形以外の形状を有することができる。終点検出システムの幾つかの態様は、線形研磨システム、例えば、研磨パッドが直線的に動く連続ベルト又はリールツーリールベルトであるシステムに適用可能である場合がある。研磨層は標準的な(例えば、充填材あり、又はなしのポリウレタン)研磨材料、軟質材料又は固定砥粒材料とすることができる。アームは、角度掃引ではなく、直線的な伸長運動を受けることができる。
【0035】
本明細書において用いられるように、用語「基板」は、例えば、製品基板(例えば、複数のメモリ又はプロセッサダイを含む基板)、試験基板、ベア基板及びゲーティング基板を含むことができる。基板は、集積回路製造の種々の段階にあることができ、例えば、基板はベアウエハとすることができるか、又は基板は1つ又は複数の堆積され、及び/又はパターニングされた層を含むことができる。用語「基板」は、円形ディスク及び長方形シートを含むことができる。
【0036】
本発明の実施形態及び本明細書において記述される全ての機能的動作は、デジタル電子回路において、又はコンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しくは本明細書において開示される構造的手段及びその構造的均等物を含む、ハードウェアにおいて、又はそれらの組み合わせにおいて実現することができる。本発明の実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラム製品として、すなわち、データ処理装置、例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ又は複数のプロセッサ若しくはコンピュータによって実行するために、又はデータ処理装置の動作を制御するために、非一時的な機械可読記憶媒体内に有形に具現される1つ又は複数のコンピュータプログラムとして実現することができる。
【0037】
本発明の特定の実施形態が記述されてきた。他の実施形態も添付の特許請求の範囲内にある。
【符号の説明】
【0038】
10 基板
100 研磨装置
102 フレーム
110 研磨パッド
112 外側研磨層
114 バッキング層
116 研磨面
120 プラテン
122 モータ
124 ドライブシャフト
125 軸
130 ポート
132 研磨液
132 スラリ
140 キャリアヘッド
144 可撓膜
150 支持構造体
150 カルーセル
152 ドライブシャフト
154 キャリアヘッド回転モータ
155 軸
160 コンディショナ
162 ベース
164 アーム
166 コンディショナヘッド
168 洗浄用カップ
170 エンドエフェクタ
172 調整ディスク
174 加圧可能チャンバ
174 ドライブシャフト
180 ロータリアクチュエータ
182 支持体
184 カバー
190 ダンパシステム
192 ダンパ質量
194 ダンパ
図1
図2
図3
図4