【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成24年度、農林水産省、革新的作業体系を提供するイチゴ・トマトの密植移動栽培システムの研究開発委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係る作物育成システムの育成棚100を側面から見た図である。
図1を例に、育成棚100について説明する。なお、便宜上、紙面上の右側を前、左側を後ろと記す。
【0018】
育成棚100は、枠体101と、前側車輪102Fと、後側車輪102Rと、第1補強棒103と、第2補強棒104と、駆動モータ105と、駆動モータ用ベルト105Bと、前方距離センサ106Fと、後方距離センサ106Rと、育成鉢部107と、通信ケーブル108と分配部109を備える。
【0019】
枠体101は、上下方向への長方形の形状で構成される。枠体101の下部には、地面上を容易に移動させるための前側車輪102Fと後側車輪102Rが設けられる。枠体の幅D、つまり前側車輪102Fの中心から後側車輪102Rの中心までの長さは、500mmである。第1補強棒103は、枠体101の側面から見て中心部位に上下方向に設けられる。第2補強棒104は、枠体101の上下方向中心よりも下部の部位に横方向に設けられる。駆動モータ105は、第1補強棒103と第2補強棒104が交わる部位に設けられる。駆動モータ用ベルト105Bは、前側車輪102Fと駆動モータ105を繋ぎ、駆動モータ105の動力を前側車輪102Fへ伝達し、前側車輪102Fを駆動させる。前側車輪102Fの回転により、育成棚100が前後方向へ移動する。
【0020】
前方距離センサ106Fは、育成棚100の前側車輪102Fの上側の枠体101の側部に設けられる。後方距離センサ106Rは、育成棚100の後側車輪102Rの上側の枠体101の側部に設けられる。前方距離センサ106Fおよび後方距離センサ106Rはそれぞれ、隣り合う育成棚に設けられた距離センサによる信号に応じて、距離制御部に信号を発信する。例えば、育成棚100の前方距離センサ106Fと育成棚200の後方距離センサ206Rが互いの信号に応じて距離制御部に信号を発信する。
【0021】
育成鉢部107は、育成棚100の下部、かつ前側車輪102Fと後側車輪102Rの間に設けられる。育成鉢部107には、育成植物が定植される。通信ケーブル108は、複数の育成棚とメイン制御部(図示せず)とを電気的に接続している。分配部109は、通信ケーブル108を育成棚100の駆動モータ105へ分配するとともに、隣りの育成棚200へ分配する。なお、育成棚100の地面から分配部109までの高さは1900mmである。育成棚は、移動可能な駆動源である駆動モータを各々有している。通信ケーブル108は、駆動モータ105へ電力を供給するようにしてもよい。また、育成棚100に太陽光発電装置を設置し、電力を供給するようにしてもよい。
【0022】
図2は、本発明の実施形態に係る作物育成システムの育成棚100を正面から見た図である。なお、便宜上、紙面上の左側を左、右側を右と記す。
【0023】
育成棚100の車輪は、駆動軸102Aを備える。例えば、駆動モータ105と駆動モータ用ベルト105Bで繋がれた前側車輪102Fは駆動軸102Aと接続する。駆動軸102Aは、前側車輪102Fの回転に伴って回転する。駆動軸102Aの回転によって、育成棚100の中央車輪102C、右側車輪102Dも回転する。これにより、育成棚100の左右方向における車輪に対して駆動力が一定で与えられるため、安定した移動が可能となる。
【0024】
育成棚100は、さらに手動ハンドル110と、手動ハンドル用ベルト110Bと、駆動軸102Aと、第3補強棒111を備える。手動ハンドル110は、育成棚の上下方向のほぼ中央あたりであって、駆動モータ105が設けられている左側側部と反対側の右側側部に設けられる。手動ハンドル用ベルト110Bは、ピニオンギア(後述する)に接続された駆動軸102Aと手動ハンドル110を繋ぎ、手動ハンドル110による動力を駆動軸102Aを介してピニオンギアに伝える。第3補強棒111は、枠体101の左右方向のほぼ中央あたりに設けられる。なお、手動ハンドル用ベルト110Bと駆動軸102Aの間にはクラッチを設け、駆動モータ105によって車輪が回転しているときには、手動ハンドル用ベルト110Bが動かないように構成してもよい。
【0025】
育成鉢部107は、左右方向に延び、育成鉢部107にはほぼ同一の株間間隔で、作物の定植がされる。本発明の実施形態に係る作物育成システムでは、株間ではなく、育成棚間の間隔を変更する。
【0026】
次に、実施形態に係る作物育成システムの育成棚100が複数台ある場合について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る作物育成システムの育成棚を複数台連ねたときの側面から見た図である。
図3では、育成棚100は、
図2で示した通信ケーブル108に加えて、さらに養液を流す養液ホース120と、養液用分配部121と、廃液を流す廃液ホース130を備える。育成棚100,200,300,400,500,600,700は、廃液を流す樋10に対して廃液ホース130からの廃液が流れるように配置されている。なお、図において、養液ホースは、養液が流れる方向を示すために模式的に表している。
【0027】
養液ホース119は、養液用分配部121に接続される。養液用分配部121は、養液ホース120と、養液ホース122に接続される。
【0028】
養液ホース122は、養液用分配部221に接続される。養液用分配部221は、養液ホース220と、養液ホース222に接続される。
【0029】
養液ホース222は、養液用分配部321に接続される。養液用分配部321は、養液ホース320と、養液ホース322に接続される。
【0030】
養液ホース322は、養液用分配部421に接続される。養液用分配部421は、養液ホース420と、養液ホース422に接続される。
【0031】
養液ホース422は、養液用分配部521に接続される。養液用分配部521は、養液ホース520と、養液ホース522に接続される。
【0032】
養液ホース522は、養液用分配部621に接続される。養液用分配部621は、養液ホース620と、養液ホース622に接続される。
【0033】
養液ホース622は、養液用分配部721に接続される。養液用分配部721は、養液ホース720に接続される。
【0034】
育成棚100の育成鉢部107は、廃液用の廃液ホース130を設けている。
育成棚200の育成鉢部207は、廃液用の廃液ホース230を設けている。
育成棚300の育成鉢部307は、廃液用の廃液ホース330を設けている。
育成棚400の育成鉢部407は、廃液用の廃液ホース430を設けている。
育成棚500の育成鉢部507は、廃液用の廃液ホース530を設けている。
育成棚600の育成鉢部607は、廃液用の廃液ホース630を設けている。
育成棚700の育成鉢部707は、廃液用の廃液ホース730を設けている。
【0035】
養液ホース119から流れてくる養液は、養液用分配部121によって、養液ホース120と、養液ホース122へ分配される。養液ホース120へ分配された養液は、育成鉢部107へ供給される。養液ホース122へ分配された養液は、養液用分配部221へ流れる。
【0036】
養液ホース122から流れてくる養液は、養液用分配部221によって、養液ホース220と、養液ホース222へ分配される。養液ホース220へ分配された養液は、育成鉢部207へ供給される。養液ホース222へ分配された養液は、養液用分配部321へ流れる。
【0037】
養液ホース222から流れてくる養液は、養液用分配部321によって、養液ホース320と、養液ホース322へ分配される。養液ホース320へ分配された養液は、育成鉢部307へ供給される。養液ホース322へ分配された養液は、養液用分配部421へ流れる。
【0038】
養液ホース322から流れてくる養液は、養液用分配部421によって、養液ホース420と、養液ホース422へ分配される。養液ホース420へ分配された養液は、育成鉢部407へ供給される。養液ホース422へ分配された養液は、養液用分配部521へ流れる。
【0039】
養液ホース422から流れてくる養液は、養液用分配部521によって、養液ホース520と、養液ホース522へ分配される。養液ホース520へ分配された養液は、育成鉢部507へ供給される。養液ホース522へ分配された養液は、養液用分配部621へ流れる。
【0040】
養液ホース522から流れてくる養液は、養液用分配部621によって、養液ホース620と、養液ホース622へ分配される。養液ホース620へ分配された養液は、育成鉢部607へ供給される。養液ホース622へ分配された養液は、養液用分配部721へ流れる。
【0041】
養液ホース622から流れてくる養液は、養液用分配部721によって、養液ホース720へ流れる。養液ホース720へ分配された養液は、育成鉢部707へ供給される。養液用分配部721は隣の育成棚がないので、自動止水される。
【0042】
育成鉢部107からの不要な液体は、廃液ホース130を通して、樋10に流される。
育成鉢部207からの不要な液体は、廃液ホース230を通して、樋10に流される。
育成鉢部307からの不要な液体は、廃液ホース330を通して、樋10に流される。
育成鉢部407からの不要な液体は、廃液ホース430を通して、樋10に流される。
育成鉢部507からの不要な液体は、廃液ホース530を通して、樋10に流される。
育成鉢部607からの不要な液体は、廃液ホース630を通して、樋10に流される。
育成鉢部707からの不要な液体は、廃液ホース730を通して、樋10に流される。
【0043】
図4は、本発明の実施形態に係る作物育成システムの育成棚を複数台連ねたときの上面から見た図である。図において、養液ホースは、養液が流れる方向を示すために模式的に表している。
図4では、育成棚100は、さらに育成棚100の左右方向の長辺に対して延びる養液ホース123と、その端に設けられた養液用分配部124を備える。
【0044】
養液ホース119は、養液用分配部121に接続される。養液用分配部121は、養液ホース120(
図3で図示)と、養液ホース122と、養液ホース123に接続される。養液ホース122は、養液用分配部221に接続される。養液ホース123は、養液用分配部124に接続される。
【0045】
養液ホース122は、養液用分配部221に接続される。養液用分配部221は、養液ホース220(
図3で図示)と、養液ホース222と、養液ホース223に接続される。養液ホース222は、養液用分配部321に接続される。養液ホース223は、養液用分配部224に接続される。
【0046】
養液ホース222は、養液用分配部321に接続される。養液用分配部321は、養液ホース320(
図3で図示)と、養液ホース322と、養液ホース323に接続される。養液ホース322は、養液用分配部421に接続される。養液ホース323は、養液用分配部324に接続される。
【0047】
養液ホース322は、養液用分配部421に接続される。養液用分配部421は、養液ホース420(
図3で図示)と、養液ホース422と、養液ホース423に接続される。養液ホース422は、養液用分配部521に接続される。養液ホース423は、養液用分配部424に接続される。養液用分配部424は、さらに養液ホース425に接続される。養液ホース425は、養液用分配部324に接続される。
【0048】
養液ホース422は、養液用分配部521に接続される。養液用分配部521は、養液ホース520(
図3で図示)と、養液ホース522と、養液ホース523に接続される。養液ホース522は、養液用分配部621に接続される。養液ホース523は、養液用分配部524に接続される。養液用分配部524は、さらに養液ホース525に接続される。養液ホース525は、養液用分配部424に接続される。
【0049】
養液ホース522は、養液用分配部621に接続される。養液用分配部621は、養液ホース620(
図3で図示)と、養液ホース622と、養液ホース623に接続される。養液ホース622は、養液用分配部721に接続される。養液ホース623は、養液用分配部624に接続される。養液用分配部624は、さらに養液ホース625に接続される。養液ホース625は、養液用分配部524に接続される。
【0050】
養液ホース622は、養液用分配部721に接続される。養液用分配部721は、養液ホース720(
図3で図示)と、養液ホース723に接続される。養液ホース723は、養液用分配部724に接続される。養液用分配部724は、さらに養液ホース725に接続される。養液ホース725は、養液用分配部624に接続される。各養液ホースは、隣の養液用分配部のベッドから着脱可能なコネクタで接続されている。
【0051】
養液ホース119から流れてくる養液は、養液用分配部121によって、養液ホース120(
図3で図示)と、養液ホース122と、養液ホース123へ分配される。養液ホース122へ分配された養液は、養液用分配部221へ流れる。養液ホース123へ分配された養液は、養液用分配部124へ流れる。養液用分配部124へ流れた養液は、例えば、育成棚100の下方へ延びるホースによって、養液ホース120と同様に育成鉢部107(
図3で図示)へ供給される。
【0052】
養液ホース122から流れてくる養液は、養液用分配部221によって、養液ホース220(
図3で図示)と、養液ホース222と、養液ホース223へ分配される。養液ホース222へ分配された養液は、養液用分配部321へ流れる。養液ホース223へ分配された養液は、養液用分配部224へ流れる。養液用分配部224へ流れた養液は、例えば、育成棚200の下方へ延びるホースによって、養液ホース220と同様に育成鉢部207(
図3で図示)へ供給される。
【0053】
養液ホース222から流れてくる養液は、養液用分配部321によって、養液ホース320(
図3で図示)と、養液ホース322と、養液ホース323へ分配される。養液ホース322へ分配された養液は、養液用分配部421へ流れる。養液ホース323へ分配された養液は、養液用分配部324へ流れる。養液用分配部324へ流れた養液は、例えば、育成棚300の下方へ延びるホースによって、養液ホース320と同様に育成鉢部307(
図3で図示)へ供給される。
【0054】
養液ホース322から流れてくる養液は、養液用分配部421によって、養液ホース420(
図3で図示)と、養液ホース422と、養液ホース423へ分配される。養液ホース422へ分配された養液は、養液用分配部521へ流れる。養液ホース423へ分配された養液は、養液用分配部424へ流れる。養液用分配部424へ流れた養液は、例えば、育成棚400の下方へ延びるホースによって、養液ホース420と同様に育成鉢部407(
図3で図示)へ供給される。また、養液用分配部424には、養液ホース525から養液が供給される。養液ホース525から供給された養液は、養液用分配部424によって養液ホース425へ分配され、養液用分配部324に流れる。
【0055】
養液ホース422から流れてくる養液は、養液用分配部521によって、養液ホース520(
図3で図示)と、養液ホース522と、養液ホース523へ分配される。養液ホース522へ分配された養液は、養液用分配部621へ流れる。養液ホース523へ分配された養液は、養液用分配部524へ流れる。養液用分配部524へ流れた養液は、例えば、育成棚500の下方へ延びるホースによって、養液ホース520と同様に育成鉢部507(
図3で図示)へ供給される。また、養液用分配部524には、養液ホース625から養液が供給される。養液ホース625から供給された養液は、養液用分配部524によって養液ホース525へ分配される。
【0056】
養液ホース522から流れてくる養液は、養液用分配部621によって、養液ホース620(
図3で図示)と、養液ホース622と、養液ホース623へ分配される。養液ホース622へ分配された養液は、養液用分配部721へ流れる。養液ホース623へ分配された養液は、養液用分配部624へ流れる。養液用分配部624へ流れた養液は、例えば、育成棚600の下方へ延びるホースによって、養液ホース620と同様に育成鉢部607(
図3で図示)へ供給される。また、養液用分配部624には、養液ホース725から養液が供給される。養液ホース725から供給された養液は、養液用分配部624によって養液ホース625へ分配される。
【0057】
養液ホース622から流れてくる養液は、養液用分配部721によって、養液ホース720(
図3で図示)と、養液ホース723へ分配される。養液ホース723へ分配された養液は、養液用分配部724へ流れる。養液用分配部724へ流れた養液は、例えば、育成棚700の下方へ延びるホースによって、養液ホース720と同様に育成鉢部707(
図3で図示)へ供給される。また、養液用分配部724には、養液ホース719から養液が供給される。養液ホース719から供給された養液は、養液用分配部724によって養液ホース725へ分配される。
【0058】
図5は、本発明の実施形態に係る作物育成システムの育成棚を台車に載せた状態を側面から見た図である。
【0059】
育成棚100は、右車輪21Rと左車輪21Lを備えた台車20の上に載っている。右車輪21Rと左車輪21Lは旋回式の自在キャスタとなっている。台車20は移動用取手22を備えている。移動用取手22は手前に倒れるように取り付けられ、台車20ごと育成棚100を移動させるために使用される。台車20は、育成棚100の安定移動のため、前後方向のみ移動可能となっている育成棚100を左右方向や自在に移動させるための器具である。育成棚100は、
図10,12で後述するように、前後方向以外の移動が必要となる。
【0060】
図6は、本発明の実施形態に係る作物育成システムの育成棚を台車に載せた状態を示す図である。
【0061】
図6において、台車20には左右方向に4つの自在キャスタ21A,21B,21C,21Dが取り付けられている。前後方向にも取り付けられているので、合計8個の自在キャスタが1つの台車20に取り付けられており、育成棚100を載せて、自在に移動させることができる。育成棚100の車輪と接続された駆動軸102Aには、ピニオンギア102Gが設けられている。台車20には、このピニオンギア102Gに嵌め合うラックギア20Gが設けられている。次に
図7において、ラック・ピニオン機構について説明する。
【0062】
図7は、本発明の実施形態に係る作物育成システムの育成棚用の台車の一部拡大図である。
図7は、円Aの部位を側面から見た拡大図である。
【0063】
台車20側に設けられたラックギア20Gに対して、育成棚100側のピニオンギア102Gが嵌め合う。これにより、手動ハンドル110によって与えられた力が、手動ハンドル用ベルト110Bを介して駆動軸102Aに伝えられる。駆動軸102Aに伝えられた駆動力は、ピニオンギア102Gに伝えられ、回転する。ピニオンギア102Gの回転により、ピニオンギア102Gとラックギア20Gが嵌め合い、重量のある育成棚100が台車20に載る。
【0064】
なお、本実施形態では、育成棚の各々に移動可能なように駆動手段を設け、ラック・ピニオン機構を用いて育成棚の移動を行うようにしたが、移動手段は育成棚に各々設けた駆動源に限らず、育成棚各々に設けた以外の駆動手段を用いてもよい。例えば、各々の育成棚が駆動源を持たず、各々の育成棚の上部または下部に設けた全体を移動可能とする駆動手段によって移動させてもよい。
【0065】
図8は、本発明の実施形態に係る作物育成システムの全体システムブロック図である。
【0066】
複数の育成棚100,200,300,400,500,600,700は、距離制御部50と無線または有線で接続されている。距離制御部50は、複数の育成棚100,200,300,400,500,600,700の間隔を制御するサーバである。距離制御部50は、育成棚100に設けられた前方距離センサ106Fと、例えば隣合う育成棚200の後方距離センサ206Rから情報を受信して、制御信号を駆動モータ105に送る。同様に、後方距離センサ106Rは、後方側の育成棚(図示せず)の前方距離センサ(図示せず)と通信し合い、前方距離センサ206Fは、前方側の育成棚(図示せず)の後方距離センサ(図示せず)と通信し合う。距離制御部50は、制御信号を駆動モータ105だけに送り、育成棚に設けられた距離センサによって検知される距離が一定となるように、距離センサからのフィードバック信号を、複数の育成棚の駆動モータがそれぞれ受信し、自走するようにしてもよい。複数の育成棚100,200,300,400,500,600,700は、各育成棚が判断を行う分散制御をするようにしてもよい。
【0067】
図9は、本発明の実施形態に係る作物育成システムの全工程を説明する概略図である。
【0068】
作物の一例としてトマトについて説明する。トマトの場合、定植時期と積算気温に応じて、生育のステージを推測できる。なお、積算気温とは、1日の平均温度を20℃としたとき、平均気温20℃で10日間が過ぎたときに、20℃掛ける10日で、200℃・日という数値になる。
【0069】
低段密植栽培で、トマトの3段栽培を行う場合について説明する。
図9においては、定植から第3段の収穫までを、7つの生育ステージで示している。まずトマト株Pの定植が行われる(
図9のステージS0)。積算気温が定植から約400℃・日で第1段の花Fが咲く(
図9のステージS1)。積算気温が定植から約610℃・日で第2段の花Fが咲く。このとき第1段には小さな実GF1ができる(
図9のステージS2)。積算気温が定植から約810℃・日で第3段の花Fが咲く。このとき第1段の実はGF1より大きな実GF2となり、第2段には小さな実GF1ができる(
図9のステージS3)。積算気温が定植から約810〜1500℃・日の期間になると、第1段から第3段に実ったトマトは大きくなる(
図9のステージS4)。
【0070】
積算気温が定植から約1500℃・日以上になると、第1段に実ったトマトRFは着色が始まり、収穫を開始できる(
図9のステージS5)。
【0071】
積算気温が定植から約1710℃・日以上になると、第2段に実ったトマトは着色が始まり、収穫を開始できる(
図9のステージS6)。
【0072】
積算気温が定植から約1920℃・日以上になると、第3段に実ったトマトRFは着色が始まり、収穫を開始できる。果実の着色時期にはばらつきがあるので、これ以降、全ての果実の収穫が終わる積算気温約2400℃・日までを収穫期間とした後、栽培を終了する(
図9のステージS7)。
【0073】
距離制御部50は、積算気温に応じて、各育成棚の互いの距離を制御する。例えば、
図9において、育成棚100と育成棚200の間の距離はD1と設定され、育成棚200と育成棚300の間の距離はD2と設定され、育成棚300と育成棚400の間の距離はD3と設定される。このとき、D1はD2よりも狭く、D2はD3よりも狭くなるように、育成棚の互いの距離を制御する。このようにすることで、作物の生長に応じた、育成棚間の距離にすることができる。例えば、葉が増えてきたときは、光合成量を増やすために上記のように、育成棚の間隔を生長に応じて広げることが好ましい。
【0074】
つまり、第1の時期に作物の育成を始めた第1育成棚と、第1の時期よりも遅い第2の時期から作物の育成を始めた第2育成棚と、第2の時期よりも遅い第3の時期から作物の育成を始めた第3育成棚とを有し、第1育成棚と第2育成棚との間の第1の距離と、第2育成棚と第3育成棚との間の第2の距離とが異なるように育成棚の互いの距離を制御している。このようにすることで、各育成棚の作物の生長の度合いに応じて、最適な日射が得られるようにすることができる。
【0075】
なお、積算気温のみでの判断が難しい場合、日射量測定センサを設け、日射量情報に応じて育成棚の互いの距離を補正制御する。また、茎丈を測定する茎丈測定センサを備え、茎丈情報に応じて育成棚の互いの距離を補正制御するようにしてもよい。さらにこれらの情報を組み合わせて、育成棚の互いの距離を補正制御するようにしてもよい。
【0076】
育成棚間の間隔は、作物の収穫量の最大化や葉面積や光合成要求量などの指標を基に制御してもよい。育成棚間の間隔を生育ステージごとに変化させることで、光合成効率を維持したまま栽植密度を高めることで、収穫量の増大を見込める。圃場内で育成棚ごとに定植時期をずらして栽培し、各々の育成棚に最適な間隔で育成する。
【0077】
例えば、トマトの場合、定植時期と積算気温を基に生育ステージを推定し、それぞれの生育ステージに合わせて隣接する育成棚との距離を変化させることで、圃場全体での収穫量を最大化するようにする。なお、育成棚の移動は、タイマーにより間欠的に移動させたり、夜間の作業が行われていない時間に移動させたり、作業者が指定した場合にのみ移動させたりすることができる。
【0078】
また、距離制御部50による制御を作業スケジュールと連携させることも可能である。例えば、その日の作業予定の棚を予測して、作業者が通れるように通路を作っておくことができる。また、距離制御部50は、作業者との通信を無線や携帯電話通信網、インターネットを介して行うようにしてもよい。これにより作業者は遠隔地から携帯電話などから指令することができる。
【0079】
<第1実施形態>
図10は、本発明の第1実施形態に係る作物育成システムの全工程を説明する図である。育成棚が、正午に太陽が位置する方向側からその反対側に向かって移動するように配置している。育成棚100は一番南側で定植が行われる。積算気温に応じて、南側から北側に移動する。この際、隣合う育成棚の互いの距離は、距離制御部によって制御される。例えば、育成棚100と育成棚200の間と、育成棚300と育成棚400の間は、異なる。育成棚100と育成棚200の間を距離D10とし、育成棚300と育成棚400の間を距離D20とすると、距離D20は距離D10よりも長い。
【0080】
また、収穫が行えるくらいに作物が育ったときには、育成棚400と育成棚500の間の距離D30のように、育成棚間を広げる。同様に、育成棚700と育成棚800の間も十分に育成棚間を広げ、点線R4を進む収穫ロボット30を通行させることができる。これにより、効率的な収穫を行うことができる。点線R1,R2,R3も同様に収穫ロボット30を通行させ、1段目、2段目に実った果実などを収穫させることができる。
【0081】
育成棚は、収穫が終了し、北側の端まで来ると、株が撤去され、手動により台車20に載せられる。作業者は、台車に載せた育成棚を、最初に植え付けられた位置である南側の端まで移動させ、定植を行う。
【0082】
これにより、南側から北側に向かって植物が茎丈順に並ぶので陽当りが最適化される。積算気温に応じて移動距離を制御し、株の生長によって育成棚間の距離が制御される。これにより、北の端で収穫が終了するように制御が行われる。開花、収穫に伴う作業などが常に圃場内の同一の定位置で行われるため、機械化や自動化が容易となる。
【0083】
図11は、本発明の実施形態に係る作物育成システムの育成棚の間の距離制御を説明する図である。生育ステージが異なる複数の育成棚を同一の圃場で栽培する。まず左欄の1日目の欄を説明する。一番左の数字は、育成棚の順番を示し、2番目の数字が積算気温を示す。右側の数値は、それぞれ、互いに隣り合う育成棚までの距離を示す。中央の文字は、積算気温に対応して推測される作物の生育ステージを示している。
【0084】
[0: 20: 定植直後 600mm]という記載から、定植から積算気温20℃・日が経過しており、育成棚の左右に合計600mmのマージンを取るように制御されることがわかる。このとき、マージンは育成棚の左右に均等に割り振られ、右側に300mm、左側に300mmのマージンが設定される。同様に、[1: 220: 定植直後 600mm]という記載から、積算気温220℃・日において、育成棚の左右に合計600mmのマージンを取るように制御されることがわかる。このとき、育成棚の右側に300mm、左側に300mmのマージンが設定される。この2つの育成棚の間隔は右側の育成棚と左側の育成棚のマージンを合計した値となる。すなわちこの場合は600mmとなる。
【0085】
さらに、[2: 420: 1段開花中 600mm]という記載から、積算気温420℃・日において1段目が開花中となり、育成棚の左右に300mmずつ、合計600mmのマージンを取るように制御されることがわかる。[3: 620: 2段開花中 600mm]という記載から、積算気温620℃・日において2段目が開花中となり、育成棚の左右に300mmずつ、合計600mmのマージンを取るように制御されることがわかる。[4: 820: 3段開花中 1000mm]という記載から、積算気温820℃・日において3段目が開花中となり、育成棚の左右に500mmずつ、合計1000mmのマージンを取るように制御されることがわかる。この[2: 420: 1段開花中 600mm]の育成棚と[3: 620: 2段開花中 600mm]の育成棚との間隔は、それぞれのマージンを合計し600mmとなる。[3: 620: 2段開花中 600mm]の育成棚と[4: 820: 3段開花中 1000mm]の育成棚との間隔は、それぞれのマージンを合計し800mmとなる。
【0086】
作物が大きく生長し、果実が大きくなってくると、[5:1020: 果実肥大中 1000mm]という記載から、積算気温1020℃・日において、果実が肥大中となり、育成棚の左右に500mmずつ、合計1000mmのマージンを取るように制御されることがわかる。[6:1220: 果実肥大中 1000mm]の育成棚も左右に500mmずつ、合計1000mmのマージンを取るように制御されることがわかる。このとき、[5:1020: 果実肥大中 1000mm]の育成棚と[6:1220: 果実肥大中 1000mm]の育成棚の間隔はそれぞれのマージンを合計し1000mmとなる。
【0087】
このように、作物の生長、つまり、積算気温に基づいて、育成棚間の距離が制御される。これにより、作物にとって、より適切な日射や空調を受けることができ、また、栽植密度が向上することで、収穫量の増加が見込める。
【0088】
図11において、21日目、41日目、61日目、101日目も同様に、その育成棚間の距離が制御される。例えば、1日目に対して21日目での先頭の育成棚は[0: 420: 1段開花中 600mm]となっており、次の育成棚は[1: 620: 2段開花中 600mm]となっており、さらに次の育成棚は[2: 820: 3段開花中 1000mm]となる。このように1日目と21日目では育成棚1と育成棚2の距離が600mmから800mmになり、育成棚間の距離が広がっている。以下、同様に、育成棚の間の距離が制御される。これにより、栽植密度および収穫量は、従来の低段密植栽培に対して1.5倍の増加が見込まれている。なお、本実施形態ではトマトを例に説明したが、草丈が1.5m以内の作物であれば、汎用的に栽培可能である。例えば、パプリカ、キュウリ、ウリ類、メロン、スイカ、ナスなどの大型の果菜類も栽培可能となる。
【0089】
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態に係る作物育成システムとして、育成棚が東西方向へ移動するように配置した作物育成システムについて説明する。
図12は、本発明の第2実施形態に係る作物育成システムの全工程を説明する図である。
【0090】
第2実施形態に係る作物育成システムは、西から東へ移動する第1育成棚群100Aと、東から西へ移動する第2育成棚群100Bとの組み合わせで構成される。
第1育成棚群100Aは、複数の育成棚140,240,340,440,540,640,740,840,940からなる。
第2育成棚群100Bは、複数の育成棚150,250,350,450,550,650,750,850,950からなる。
第1育成棚群100Aと第2育成棚群100Bとは、南北方向で組み合わせられる。
【0091】
第1育成棚群100Aは、
図12において育成棚140の位置で作物が定植される。育成棚140よりも育成時期が早い育成棚240、育成棚340と順に東側に移動する。育成棚の移動は、育成棚レール140Rに沿って行われる。育成棚は育成時期に応じて隣り合う育成棚同士の間の距離が制御される。第1育成棚群100Aにおいて、最終的に収穫が終了した育成棚940は、台車1240に載せられ、第2育成棚群100Bへ移動する。台車1240の移動は台車レール240Rに沿って行われる。
【0092】
一方、第2育成棚群100Bは、
図12において育成棚150の位置で作物が定植される。育成棚150よりも育成時期が早い育成棚250、育成棚350と順に西側に移動する。育成棚の移動は、育成棚レール150Rに沿って行われる。育成棚は育成時期に応じて隣り合う育成棚同士の間の距離が制御される。第2育成棚群100Bにおいて、最終的に収穫が終了した育成棚950は、台車1250に載せられ、第1育成棚群100Aへ移動する。台車1250の移動は台車レール250Rに沿って行われる。
【0093】
以上のように第1育成棚群100Aの育成棚は、収穫終了後に第2育成棚群100Bへ移動し、第2育成棚群100Bの育成棚は、収穫終了後に第1育成棚群100Aへ移動する。定植されたばかりの育成棚140,240,340の茎丈は低い。一方、北側に配置された育成棚750,850,950などは、茎丈が高く、育成棚間の距離が広い。南側から日射があるので、南側の第1育成棚群100Aの育成棚140,240,340の作物にも、北側の第2育成棚群100Bの育成棚750,850,950の作物にも必要な日射が十分に与えられる。
【0094】
また、第1育成棚群100Aの育成棚740,840,940は南側で茎丈が高く、育成棚間の距離が広くなるように配置されている。一方、北側の第2育成棚群100Bの育成棚150,250,350,450は育成棚間の距離が狭くなるように配置される。これにより、第2育成棚群100Bの育成棚150,250,350,450の作物は、第1育成棚群100Aの育成棚間からの日射を必要なだけ受ける。また、南側の第1育成棚群100Aの育成棚740,840,940の作物も必要な日射を十分に受けることができる。
【0095】
図13は、本発明の実施形態に係る作物育成システムの育成棚への定植時期を説明する図である。
図13の(a)と(b)は、育成棚の育成鉢部を側面から見たものである。図では、わかりやすくするために、側面からみて2列定植された状態を示している。
図13(a)は、同一の育成鉢部107aに同時期に定植を行った場合を示している。同じ育成鉢部107aに同時期に定植を行っているため、同じ育成鉢部107aの作物の生長は同じであり、茎丈も同じとなっている。このように定植した場合、同じ育成鉢部107aの果実は同じ時期に実る。
【0096】
図13(b)は、同一の育成鉢部107b−1,107b−2に2列に作物を定植させる際に、生育ステージの異なる作物を1つの育成鉢部107b−1,107b−2に定植させている。つまり、通路からみて同じ生育ステージとなるように、育成鉢部107b−1,107b−2に作物を定植させる。これによれば、通路の両側の作物の生育ステージが同じになるので(
図13のP1RとP2L)、通路毎に作物を管理することができる。例えば、収穫の際の作業が効率化される。これにより、例えば、ロボットでの収穫を想定した場合、1つの通路を通ったときに、通路の両側の果実を一度に収穫することができ、収穫が効率的になる。
【0097】
上記実施例では、生育ステージを推定するための情報として、積算気温、日射量など使用したが、距離制御部50は、生育環境に基づく指標や生育情報に基づく指標を基に育成棚の間隔を制御するようにしてもよい。
【0098】
生育環境に基づく指標としては、気温、日射量、湿度、飽差、CO2濃度、風速、天気、植物体温、培地温度、液肥または水分の供給量、栽植密度、冷房・暖房の設定温度、定植日、収穫日、脇芽採り日、摘葉日、誘引作業日、摘心作業日(作業情報)などがある。また、特定の作業を行った日を検出して育成棚間の間隔を変更しても良い。さらに、トリガーとなる日を検出するために作業者にセンサを取り付けても良い。
【0099】
生育情報に基づく指標としては、茎丈、茎の総延長(側枝を含む)、節間距離、電磁波透過率、電磁波反射率、音波透過率、音波反射率、静電容量、葉数、葉面積、植物が専有している圃場面積、植物を撮影した時の投影面積、植物体積、植物生体電位、植物の運動速度、LAI(葉面積指数)、茎径、開花花弁面積、開花数、開花位置、開花高さ、果実の大きさ、果実投影面積、果実重量、果実着色度、根長、液肥または水分の吸収量、培地含水率、蒸散量、排液量、作物重量、収量、収穫果実数、作物の残渣重量、作物の残渣体積、出蕾日、開花日、着果日、果実成熟日などがある。また、上記パラメータおよびその時間微分、時間積分を行った値を含む。なお、パラメータは画像処理や3次元形状計測装置等によって得られるピクセル数や近似値も含む。さらに、上記のうちの単一または複数のパラメータを組み合わせて特定の数式によって演算し算出された値を指標として育成棚間の間隔を制御するようにしてもよい。
【0100】
上記のパラメータを測定するために温室内外にセンサを取り付けても良い。また、作業者が作物の状態を確認して、情報を端末から入力しても良い。なお、積算気温の算出方法について、実施例に記述があるが、通常は日単位で積算するものを、積算方法を変更して、例えば1時間単位、1分単位で積算しても同様の制御が可能である。
【0101】
<実施形態の構成及び効果>
本発明の作物育成システムは、作物を育成する複数の育成棚100,200,300,400,500,600,700を有し、育成棚は、少なくとも第nの時期に作物の育成を始めた第n育成棚(例えば
図9における育成棚400)と、第nの時期よりも遅い第n+1の時期から作物の育成を始めた第n+1育成棚(例えば
図9における育成棚300)と、第n+1の時期よりも遅い第n+2の時期から作物の育成を始めた第n+2育成棚(例えば
図9における育成棚200)と、を有し、第n育成棚と第n+1育成棚との間の第Nの距離D3と、第n+1育成棚と第n+2育成棚との間の第Nの距離D2と、が異なるように育成棚の互いの距離を制御する距離制御部50を備える。このような構成としたことによって、作物の育成時期に応じて、適切な育成棚間の間隔を保つことができる。
【0102】
好適には、育成棚は、移動可能な駆動源を各々有する。このような構成としたことによって、作物の育成時期に応じて、育成棚各々に設けた駆動源によって柔軟で適切な育成棚間の間隔を保つことができる。
【0103】
好適には、育成棚は、収穫終了後に最初に植え付けられた位置に戻される。このような構成としたことによって、定められた圃場を効率よく使用することができ、栽植密度を増加させることで、収穫量の増加を見込める。
【0104】
好適には、育成棚は、一方向へ移動する育成棚140,240,340,440,540,640,740,840,940から成る第1育成棚群100Aと、一方向と逆方向へ移動する育成棚150,250,350,450,550,650,750,850,950から成る第2育成棚群100Bとを一方向と垂直する方向で並列して組み合わせ、第1育成棚群100Aの育成棚140,240,340,440,540,640,740,840,940は、収穫終了後に第2育成棚群100Bへ移動し、第2育成棚群100Bの育成棚150,250,350,450,550,650,750,850,950は、収穫終了後に第1育成棚群へ移動する。このような構成としたことによって、定められた圃場を効率よく使用することができ、栽植密度を増加させることで、収穫量の増加を見込める。
【0105】
好適には、距離制御部50は、生育環境に基づく測定数値または生育情報に基づく測定数値に基づいて育成棚の互いの距離を制御する。このような構成としたことによって、より正確に育成棚間の距離の制御を行うことができる。
【0106】
<定義>
作物とは、草丈が1.5m以内の作物であって、例えば、イチゴ、トマト、パプリカ、キュウリ、ウリ類、メロン、スイカ、ナスなどである。
第1育成棚、第2育成棚、第3育成棚は、複数ある育成棚の中の任意の隣り合う3つの育成棚を示すものである。
距離制御部は、中央集中により制御する形態、各育成棚に設け分散制御する形態、クラウドにより制御する形態などを含む。