特許第6284544号(P6284544)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6284544
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】顔料
(51)【国際特許分類】
   C09C 3/06 20060101AFI20180215BHJP
   C09D 11/037 20140101ALI20180215BHJP
   C09D 201/00 20060101ALI20180215BHJP
   C09D 7/40 20180101ALI20180215BHJP
   A61K 8/25 20060101ALI20180215BHJP
   A61K 8/26 20060101ALI20180215BHJP
【FI】
   C09C3/06
   C09D11/037
   C09D201/00
   C09D7/12
   A61K8/25
   A61K8/26
【請求項の数】14
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-548270(P2015-548270)
(86)(22)【出願日】2013年12月9日
(65)【公表番号】特表2016-503082(P2016-503082A)
(43)【公表日】2016年2月1日
(86)【国際出願番号】EP2013003702
(87)【国際公開番号】WO2014094993
(87)【国際公開日】20140626
【審査請求日】2016年12月7日
(31)【優先権主張番号】102012024901.2
(32)【優先日】2012年12月20日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591032596
【氏名又は名称】メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】シュミット、 クリストフ
【審査官】 牟田 博一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−504193(JP,A)
【文献】 特表2012−511598(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第101289580(CN,A)
【文献】 特表2003−513140(JP,A)
【文献】 特開昭51−143027(JP,A)
【文献】 特開平01−101377(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09C 1/00〜 3/12
C09D 1/00〜201/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の表面上に、
(A0)任意選択で、TiOの層からなる高屈折率コーティングと、
(A)任意選択で1種または複数種のさらなる酸化物でドープされていてもよい、TiOおよびFeの混合物からなる高屈折率コーティングと、
(B)SnOからなる高屈折率層と、
(C)可視波長領域で吸収を示す高屈折率コーティングと、
任意選択で
(D)外側保護層と
を含む層配列を有し、
該層配列が、以下の層配列:
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+カーマインレッド
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+ベルリンブルー
基材+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
基材+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
基材+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
基材+TiO/Fe+SnO+Fe
基材+TiO/Fe+SnO+Fe
基材+TiO/Fe+SnO+TiO+カーマインレッド
または
基材+TiO/Fe+SnO+TiO+ベルリンブルー
のいずれかであるマルチコートフレーク状基材をベースとする干渉顔料。
【請求項2】
フレーク状基材が、天然もしくは合成雲母、ガラスフレーク、Alフレーク、SiOフレークまたはTiOフレーク、および金属酸化物でコーティングされたフレーク状材料であることを特徴とする、請求項1に記載の干渉顔料。
【請求項3】
フレーク状基材が、雲母フレーク、ガラスフレークまたはAlフレークであることを特徴とする、請求項1または2に記載の干渉顔料。
【請求項4】
コーティングされたフレーク状基材が、SiOコーティングされたガラスフレークであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の干渉顔料。
【請求項5】
コーティング(A)が、Al、Ce、B、ZrO、SnOの群からの1種または複数種の酸化物でドープされていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の干渉顔料。
【請求項6】
コーティング(C)が、
− TiO層に続くFe層、または
− Fe層、または
− TiOおよびFeの混合物からなる層、または
− TiO層に続くカーマインレッドの層、または
− TiO層に続くベルリンブルーの層
であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の干渉顔料。
【請求項7】
以下の構造:
合成雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
合成雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
合成雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
合成雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
合成雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
合成雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
合成雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
合成雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+Fe
ガラスフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
ガラスフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
ガラスフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
ガラスフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
ガラスフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
ガラスフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
ガラスフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
ガラスフレーク+TiO/Fe+SnO+Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO/Fe+SnO+Fe
Alフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
Alフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
Alフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
Alフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
Alフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
Alフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
Alフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
Alフレーク+TiO/Fe+SnO+Fe3.
SiOフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
SiOフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
SiOフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
SiOフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
SiOフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
SiOフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
SiOフレーク+TiO/Fe+SnO+Fe
天然雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
天然雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
天然雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
天然雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
天然雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
天然雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
天然雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
または
天然雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+Fe
を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の干渉顔料。
【請求項8】
外側保護層(D)をさらに有することを特徴とする、請求項1または7に記載の干渉顔料。
【請求項9】
基材上の全ての層(A0)〜(C)の厚さが、300nm以下であることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の干渉顔料。
【請求項10】
金属酸化物が、水性媒体中での金属塩の加水分解による湿式化学法によって、または流動床反応器内での気相コーティングによって、フレーク状基材に塗布されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の干渉顔料の調製のための方法。
【請求項11】
塗料、コーティング、工業コーティング、コイルコーティング、自動車用塗料、自動車用補修塗料、粉体コーティング、印刷インク、有価証券印刷インク、プラスチック、セラミック材料、化粧品製剤、ガラス、紙、電気写真印刷プロセス用トナー、種、グリーンハウス用シートおよび防水布、紙およびプラスチックのレーザーマーキングにおける吸収剤、化粧品製剤、水、有機および/もしくは水性溶媒を用いた顔料ペーストの調製、顔料調製物および乾燥調製物の調製、食物の大量着色、食品および医薬品のコーティングの着色における、請求項1からのいずれか一項に記載の干渉顔料の使用。
【請求項12】
請求項1からのいずれか一項に記載の1種または複数種の干渉顔料を含む製剤。
【請求項13】
1種または複数種の結合剤、および請求項1からのいずれか一項に記載の1種または複数種の干渉顔料を含む顔料調製物。
【請求項14】
請求項1からのいずれか一項に記載の干渉顔料を含む乾燥調製物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチコートフレーク状基材をベースとした干渉顔料に関する。
【背景技術】
【0002】
光輝または効果顔料は、多くの産業分野において、特に、自動車用塗料、装飾コーティング、プラスチック、塗料、印刷インクおよび化粧品製剤の分野において使用されている。
【0003】
干渉顔料は、内部層構造を有するフレーク状粒子をベースとする。層の厚さは、ほぼ可視光の大きさであり、したがって層上で強い光輝または色をもたらす干渉現象が生じる。顔料粒子は、一般に、1種以上の酸化物層で被覆されたフレーク状中央支持体からなる。複数の酸化物層による被覆は、いわゆる多層顔料をもたらし、これは、例えば、色相および/または強い色についての特に高い角度依存性等の、特有の効果により特徴付けられる。
【0004】
この種類の典型的な多層顔料は、基材に塗布される、異なる屈折率を有する酸化物の交互配列からなる。
【0005】
ここで挙げることができる例は、WO98/53011およびWO99/20695に記載の生成物である。SnO中間層を有する具体的実施形態が、CN101289580Aに記載されている。後者は、雲母をTiO、TiO/Fe、SnOおよびTiOの4つの連続相で被覆することによる、金色干渉顔料の調製を説明している。
【0006】
しかしながら、CN101289580Aから知られる雲母フレークベースの金色顔料は、多層顔料の彩度Cが比較的低いという欠点を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、有利な塗布特性により特徴付けられると同時に、簡便な様式で調製される、高い彩度および高い光輝を有する強い色彩の干渉顔料を提供することである。
【0008】
驚くべきことに、可視波長領域で吸収を示す層を少なくとも2つ有するフレーク状基材をベースとし、色の強さ(彩度)が先行技術から知られている干渉型顔料をはるかに超える、干渉顔料が今般見出された。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、基材の表面上に、
(A0)任意選択で、TiOの層からなる高屈折率コーティングと、
(A)TiOおよびFeの混合物からなる高屈折率コーティングであって、任意選択で1種以上のさらなる酸化物でドープされていてもよいコーティングと、
(B)SnOからなる高屈折率層と、
(C)可視波長領域で吸収を示す高屈折率コーティングと、
任意選択で
(D)外側保護層と
を含む層配列を有する、マルチコートフレーク状基材をベースとする干渉顔料に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明による多層顔料は、より濃い色の濃さによって先行技術の干渉顔料よりも優れ、特に金色および赤色領域において、強く輝く色を示す。
【0011】
ここで、本発明による顔料の色の濃さは、特に粒径分布に依存する。粒径が小さいほど、本発明による顔料は、それぞれの用途、例えば自動車用塗料においてより不透明であり、色の濃さがより濃い。
【0012】
本発明による顔料は、艶および色の濃さ等のその光学特性に関してだけでなく、例えば機械的安定性および光安定性等の塗布特性において、先行技術の多層顔料よりも大幅に優れている。
【0013】
本発明は、さらに、塗料、表面コーティング、特に自動車用塗料、自動車用補修塗料、粉体コーティング、印刷インク、有価証券印刷インク、プラスチック、セラミック材料、ガラス、紙、電気写真印刷プロセス用トナー、種、グリーンハウス用シートおよび防水布、紙およびプラスチックのレーザーマーキングにおける吸収剤、ならびに化粧品製剤における、本発明による顔料の使用に関する。本発明による顔料はまた、さらに、水、有機および/または水性溶媒を用いた顔料ペーストの調製、顔料組成物および乾燥調製物、例えば顆粒、チップ、ペレット、ブリケット等の調製に好適である。乾燥調製物は、特に、印刷インクおよび化粧品に好適である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明による顔料のための好適なベース基材は、無色または選択的もしくは非選択的吸収フレーク状基材である。好適な基材は、特に、フィロケイ酸塩、例えば天然もしくは合成雲母、タルク、カオリン、フレーク状酸化鉄もしくはアルミニウム、ガラスフレーク、SiOフレーク、TiOフレーク、グラファイトフレーク、合成支持体不含フレーク、窒化チタン、ケイ化チタン、液晶ポリマー(LCP)、ホログラフィック顔料、BiOClおよびフレーク状混合酸化物、またはそれらの混合物である。特に好ましい基材は、ガラスフレーク、天然または合成雲母フレーク、およびAlフレークである。
【0015】
ベース基材のサイズ自体は重要ではなく、特定の用途に適合させることができる。一般に、フレーク状基材は、0.005μmから10μmの間、特に0.05μmから1μmの間の厚さを有する。他の2つの次元のサイズは、通常、1〜500μm、好ましくは2〜300μm、特に20〜200μmである。さらに、好ましいより小さい粒径は、1〜100μm、特に5〜60μm、5〜40μmおよび1〜15μmの範囲内のものである。
【0016】
好適なベース基材は、特に、合成的に調製された基材である。特に好ましい合成基材は、ガラスフレーク、雲母フレーク、SiOフレークおよびAlフレークである。Alフレークが特に好ましい。
【0017】
合成的に調製されたガラスフレークに好適なガラスは、当業者に知られている全てのガラス、例えば、ケイ酸塩ガラス、例えばソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、鉛クリスタルガラス、E、A、CまたはECRガラス、Duranガラス、窓ガラス、理化学用ガラス等である。この種類のガラスは、砂、石灰、粘土、ホウ素化合物、カリ、ソーダ等から生成され、成形された状態で固化される。好適なガラスフレークは、好ましくは、C、E、ECRまたはホウケイ酸ガラスからなる。当然ながら、ガラス組成が異なるだけの異なるガラスフレークの混合物を使用することもできる。カルシウムアルミニウムホウケイ酸塩またはECRガラスを含む基材フレークが特に好ましい。
【0018】
ガラスフレークは、無機着色剤の添加により、生成中に特定色に着色されてもよい。好適な着色剤は、ガラスの融点で分解しない着色剤である。着色剤は、一般に、0.1〜50重量%、特に0.2〜25重量%、極めて特に好ましくは0.5〜10重量%の量でガラス溶融物に添加される。
【0019】
好適な着色剤は、特に、元素Cu、Cr、Mn、FeおよびCoの陽イオンもしくは錯陰イオン、ならびに/またはそれらの組み合わせである。イオンの添加により、強い青色、緑色、黄色、橙色または赤色を得ることができる。好適な着色剤は、さらに、TiOまたは元素貴金属である。
【0020】
好適なガラスフレークの屈折率は、好ましくは1.45〜1.80、特に1.50〜1.70である。
【0021】
しばしば、層(A0)〜(C)または(A)〜(C)で被覆する前に、ガラスフレークの表面にSiO層を配設することが望ましい。しかしながら、SiO層(層(S))での被覆は、ガラスフレークの化学組成が、さらなるコーティング、および顔料の得られる塗布特性に二次的に重要であることを意味する。SiO被覆は、膨潤、ガラス構成成分の浸出、または攻撃的な酸性被覆溶液中での溶解等の化学的改質からガラス表面を保護する。
【0022】
2μm未満の平均厚さを有するガラスフレークが特に好ましい。より厚いフレークは、一般に、一般的な印刷プロセスおよび要求の厳しい塗装仕上げにおいては使用することができない。ガラスフレークは、好ましくは、1μm未満、特に0.9μm未満の平均厚さを有する。200〜1000nmの厚さを有するガラスフレークが特に好ましい。ガラスフレークの直径は、好ましくは5〜300μm、特に好ましくは20〜200μm、10〜150μmおよび10〜100μmである。これらの寸法を有するガラスフレークは、市販されている。
【0023】
Alフレークベースの干渉顔料が特に好ましい。Alフレークは、好ましくは、以下の粒径分布を有する:
10:6〜12
50:15〜23
90:28〜45。
Alフレークの厚さは、好ましくは50〜500nmである。Alフレークの形状係数(直径/厚さの比)は、好ましくは50〜300である。
【0024】
粒径分布の特性決定は、本特許出願において、レーザー回折を用いて行われる。本出願において、粒径分布は、マルバーン社の機器マスターサイザー2000を使用して測定される。
【0025】
ベース基材上の高屈折率を有する個々の層、例えばTiO、SnO、Fe、擬板チタン石、TiO/Feの厚さは、顔料の光学特性に不可欠である。強い干渉色を有する顔料の場合、個々の層の厚さは、互いに正確に調節されなければならない。基材上の全ての層の合計は、300nm以下、好ましくは250nm以下の厚さを超えるべきではないことが判明している。
【0026】
本発明による干渉顔料は、少なくとも3つの高屈折率層(A)〜(C)を備える。基材が層(A0)で被覆される場合、本発明による干渉顔料は、4つの高屈折率層を有する。したがって、層(A0)または層(A)は、基材の表面上の第1の層として位置する。
【0027】
高屈折率層(A0)は、2.0以上の屈折率n、好ましくは2.1以上のnを有し、TiO層である。コーティング(A0)の厚さは、好ましくは1〜100nm、特に1〜50nm、極めて特に好ましくは1〜30nmである。
【0028】
層(A)は、TiOおよびFeの混合物からなる。TiO対Fe混合比は、好ましくは10:1から1:3、特に3:1から1:3である。コーティング(A)の厚さは、好ましくは10〜200nm、特に15〜180nm、極めて特に好ましくは20〜150nmである。
【0029】
層(A)および/または層(C)の色の濃さを増加させるために、しばしば、1種以上の酸化物、例えばAl、Ce、B、ZrO、SnOと、TiO/Fe混合物とを混合することが望ましい。層(A)または層(C)におけるFe/TiO混合物以外のさらなる酸化物の重量%割合は、20重量%以下、好ましくは10重量%以下となるべきである。好ましくは、金属酸化物、例えばAl、ZrOまたはSnO等が混合される。
【0030】
層(B)は、SnOからなり、好ましくは0.5〜50nm、特に1〜30nm、極めて特に好ましくは5〜25nmの層の厚さを有する。
【0031】
高屈折率コーティング(C)は、2.0以上の屈折率n、好ましくは2.1以上のnを有し、1つまたは複数の層からなってもよい。コーティング(C)は、好ましくは、
− Fe層が続くTiO層、または
− Fe層、または
− TiOおよびFeの混合物からなる層、または
− カーマインレッドの層が続くTiO層、または
− ベルリンブルーの層が続くTiO
である。
【0032】
TiOおよびFeの混合物の場合、TiO対Fe混合比は、好ましくは10:1から1:3、特に3:1から1:3である。コーティング(C)の厚さは、好ましくは10〜200nm、特に15〜180nm、極めて特に好ましくは20〜150nmである。
【0033】
高屈折率層(A0)における、または、存在する場合は、コーティング(C)における二酸化チタンは、ルチル型またはアナターゼ型であってもよい。ルチルの調製のための方法は、先行技術において、例えばU.S.5,433,779、U.S.4,038,099、U.S.6,626,989、DE2522572C2、EP0271767B1において説明されている。TiOをルチル相として得るための添加剤として機能する二酸化スズ薄層(<10nm)は、好ましくは、TiO析出前に、コーティングされた、またはコーティングされていない基材フレークに塗布される。層(A0)から(C)または(A)から(C)の厚さは、所望の干渉色に依存する。
【0034】
特に好ましい干渉顔料は、フレーク状基材上に、以下の層配列を有する。
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+カーマインレッド
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+ベルリンブルー
基材+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
基材+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
基材+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
基材+TiO/Fe+SnO+Fe
基材+TiO/Fe+SnO+Fe
基材+TiO/Fe+SnO+TiO+カーマインレッド
基材+TiO/Fe+SnO+TiO+ベルリンブルー
上述の好ましい干渉顔料は、任意選択で、それぞれの場合において、最終層として保護層(D)を有してもよい。
【0035】
以下の層配列を有する干渉顔料が、極めて特に好ましい。
基材+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe+任意選択で層(D)
基材+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe+任意選択で層(D)
「TiO/Fe」という表現は、ここではTiOおよびFeが混合形態で塗布されることを意味する。TiO対Fe混合比は、好ましくは10:1から1:3、特に3:1から1:3である。
【0036】
両方の層(A)およびコーティング(C)のそれぞれが、TiOおよびFeの混合物からなる場合、TiO/Fe混合物の組成は、同一でも異なっていてもよい。
【0037】
好ましい多層顔料のうち、Alフレーク、さらにガラスフレークをベースとした顔料が特に好ましい。本発明の極めて特に好ましい多層顔料を、以下に挙げる。
合成雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
合成雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
合成雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
合成雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
合成雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
合成雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
合成雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
合成雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+Fe
ガラスフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
ガラスフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
ガラスフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
ガラスフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
ガラスフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
ガラスフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
ガラスフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
ガラスフレーク+TiO/Fe+SnO+Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
ガラスフレーク+SiO+TiO/Fe+SnO+Fe
Alフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
Alフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
Alフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
Alフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
Alフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
Alフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
Alフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
Alフレーク+TiO/Fe+SnO+Fe3.
Alフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
SiOフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
SiOフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
SiOフレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
SiOフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
SiOフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
SiOフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
SiOフレーク+TiO/Fe+SnO+Fe
【0038】
上述の合成基材の代わりに、天然源のフレーク状基材、例えば天然雲母のフレーク等を使用することもできる。例えば天然雲母ベースの好ましい多層顔料は、好ましくは以下の層構造を有する。
天然雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
天然雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
天然雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
天然雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+Fe
天然雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
天然雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+TiO/Fe
天然雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+TiO+Fe
天然雲母フレーク+TiO/Fe+SnO+Fe
天然雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+カーマインレッド
天然雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO+ベルリンブルー。
【0039】
上述の好ましい多層顔料は、任意選択で、それぞれ最終層として保護層(D)を有してもよい。
【0040】
本出願における高屈折率コーティングは、1.8以上の屈折率を有する層を意味すると解釈され、低屈折率層は、n<1.8であるものを意味すると解釈される。
【0041】
本発明による多層顔料は、一般に、比較的容易に調製される。
【0042】
湿式コーティングの場合、基材フレークは、水中に懸濁され、任意選択で水−ガラス溶液と混合され、次いで1種以上の加水分解性金属塩と加水分解に好適なpHで混合されるが、このpHは、好ましくは、ガラスフレークを被覆する場合においてSiOが存在する場合、SiOおよび金属酸化物または金属酸化物水和物が、第2の析出物を生じることなく、同時または連続的にフレーク上に直接析出するように選択される。pHは、通常、塩基および/または酸の同時計量添加により一定に維持される。顔料は、その後分離され、洗浄され、50〜150℃で6〜18時間乾燥され、任意選択で0.5〜3時間焼成されるが、焼成温度は、それぞれの場合において存在するコーティングに対して最適化される。一般に、焼成温度は、600〜1100℃、好ましくは700〜1000℃の範囲内である。基材としてガラスフレークを使用する場合、焼成温度は、好ましくは500〜800℃の範囲内である。最後に、顔料は篩い分けされる。所望により、顔料は、個々のコーティングを塗布した後に分離され、乾燥され、任意選択で焼成されて、次いでさらなる層の析出のために再懸濁される。
【0043】
例えばカーマインレッドまたはベルリンブルーを含む温度感受性層を塗布する場合、最終焼成は一般に除外される。この場合、温度感受性層の塗布前に多層顔料を処理および焼成し、次いでそれを別個の被覆プロセスにおいて温度感受性層で被覆することが有利となる。
【0044】
水性被覆の他に、基材のコーティングはまた、流動床反応器内で気相コーティングにより行われてもよく、したがって、例えば、真珠光沢顔料の調製のための、EP0045851およびEP0106235において提案されている方法を使用することが可能である。
【0045】
金色または赤色の色相を有する多層顔料が好ましく、これは、被覆量またはそれから生じる層の厚さの異なる選択を介して、極めて広範な範囲内で変動し得る。ある特定の色相のための微調整は、量の選択だけではなく、視覚的または測定技術による制御下で所望の色に近づけることにより達成され得る。
【0046】
光、水および天候に対する安定性を増加させるために、しばしば、最終顔料を、適用分野よって、ポストコーティングまたは後処理に供することが望ましい。好適なポストコーティングまたは後処理は、例えば、ドイツ特許2215191、DE-A3151354、DE-A3235017またはDE-A3334598に記載のプロセスである。このポストコーティング/後処理(層D)は、さらに化学的および光化学的安定性を増加させる、または顔料の取り扱い、特に様々な媒体への添加を簡便化する。使用媒体との湿潤性、分散性および/または適合性を改善するために、例えば、AlもしくはZrO、またはそれらの混合物を含む機能性コーティングを顔料表面に塗布することが可能である。さらに、例えば、EP0090259、EP0634459、WO99/57204、WO96/32446、WO99/57204、U.S.5,759,255、U.S.5,571,851、WO01/92425またはJ.J. Ponjee、Philips Technical Review、Vol. 44、No.3、81 ff.およびP.H. Harding J.C. Berg、J. Adhesion Sci. Technol. Vol. 11、No.4、pp. 471〜493等に記載のように、シランを用いた有機ポストコーティングが可能である。層(D)は、好ましくは、0.1〜100nm、特に0.1〜50nm、極めて特に好ましくは0.1〜30nmの厚さを有する。
【0047】
好ましい実施形態において、層(D)は、SiO層からなる。この層は、焼成されても、または焼成されなくてもよい。好ましくは焼成されたSiO層である。
【0048】
本発明による多層顔料は、強い干渉色を有する高い艶および魅力的な粉末色を組み合わせるため、それらは、様々な塗布媒体、例えば化粧品製剤、例えばマニキュア液、口紅、コンパクトパウダー、ジェル、ローション、石鹸、歯磨き粉等、表面コーティング、例えば自動車用塗料、工業用塗料および粉体コーティング等、ならびに印刷インク、種着色、プラスチックおよびセラミックにおいて、特に有効な効果を達成するために使用される。
【0049】
着色される塗布系における本発明による顔料の濃度は、一般に、系の全固体含量を基準として、0.1重量%から100重量%の間、好ましくは0.1重量%から70重量%の間、特に0.5重量%から10重量%の間である。これは、一般に個別の用途に依存する。
【0050】
言うまでもなく、様々な用途において、本発明による多層顔料はまた、1種以上の着色剤、例えば、真珠光沢顔料、干渉顔料、ゴニオクロマチック顔料、BiOClフレーク、多層顔料、金属顔料、光輝顔料、および/もしくは有機染料、ならびに/または有機着色顔料および他の顔料、例えば透明および乳白色、有色ならびに黒色顔料の群から選択される効果顔料との混合物として、さらには、フレーク状酸化鉄、ホログラフィック顔料、LCP(液晶ポリマー)、ならびに金属酸化物でコーティングされた雲母フレークおよびSiOフレーク等をベースとした従来の透明、着色および黒色光輝顔料との混合物として、有利に使用され得る。本発明による多層顔料は、任意の比で着色剤と混合され得る。本発明による多層顔料対着色剤の重量比は、色の強さに依存して、1:99から99:1である。
【0051】
特に、好適な着色剤は、特に1種以上の金属酸化物層で被覆された天然もしくは合成雲母、SiOフレーク、Feフレーク、ガラスフレークまたはAlフレークをベースとした真珠光沢顔料、金属効果顔料(Alフレーク、青銅)、光学的可変顔料、液晶ポリマー顔料(LCP)、あるいはホログラフィック顔料である。
【0052】
混合物としての効果顔料の他に、例えば、TiO、着色SiO、CaSO、酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、有機着色顔料、例えばアントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジケトピロロピロール顔料、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、イソインドリン顔料等といった、主に非光輝の従来の着色剤もまた特に好適である。また、例えば、BiOCl顔料、着色ガラス繊維、α−FeOOH、有機着色顔料、例えばアゾ顔料、β−フタロシアニンCIブルー15.3、クロモフタルイエロー8GN(Ciba−Geigy)、イルガリスブルーPD56(BASF)、アゾメチン/銅錯体CIイエロー129、イルガジンイエロー5GT(BASF)または前記着色剤の混合物等も好適である。ここで、着色剤は、天然または合成起源の両方であってもよい。
【0053】
本発明による多層顔料は、当然ながら、任意の重量比で充填剤と混合または併用されてもよい。挙げることができる充填材は、例えば、合成有機ポリマー、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートクロスポリマー、天然および合成雲母、ナイロン粉末、純粋または充填材入りメラミン樹脂、タルク、SiO、ガラス粉末、ガラスビーズ、カオリン、アルミニウムの酸化物または水酸化物、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、BiOCl、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩基性アルカリ土類金属炭酸塩、例えば炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシウム等、炭素、およびこれらの物質の物理的または化学的組み合わせである。充填材の粒子形状に関して制約はない。これは、要件に応じて、例えば不規則形状、フレーク状、球状または針状であってもよい。
【0054】
微細化された、特にナノスケールの誘電体も同様に、特に化粧品製剤において皮膚感触を改善するために多層顔料と混合されてもよい。この種の添加の例は、Al、SiO、ZnOまたはTiOであり、これらは通常、0.01〜15重量%の量で製剤に添加される。
【0055】
本発明による多層顔料は、好ましくは塗料、表面コーティングおよび印刷インクの分野からの複数の表色系に適合する。例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、オフセットオーバープリントニス引き用の印刷インクの調製においては、例えばBASF、Marabu、Proll、Sericol、Hartmann、Gebr. Schmidt、Sicpa、Aarberg、Siegberg、GSB−Wahl、Follmann、RucoまたはCoates Screen INKS GmbHから市販されているような、特に水溶性グレードの複数の結合剤が好適である。印刷インクは、水系または溶剤系であってもよい。さらに、本発明による多層顔料はまた、紙およびプラスチックのレーザーマーキング、ならびに農業部門における用途、例えばグリーンハウス用シート、および例えば防水布の着色に好適である。
【0056】
例えばグラビア印刷、オフセット印刷もしくはスクリーン印刷用の表面コーティングおよび印刷インクのための、または印刷インクの前駆体としての結合剤系の着色の場合、高度に着色されたペースト、顆粒、ペレット等の形態の本発明による多層顔料の使用は、特に好適であることが明らかとなっている。本発明による顔料は、一般に、2〜35重量%、好ましくは5〜25重量%、特に8〜20重量%の量で印刷インク中に添加される。オフセット印刷インクは、40重量%まで、またはそれ以上の割合で顔料を含み得る。例えば顆粒、ペレット、ブリケット等の形態の印刷インクの前駆体は、結合剤および添加剤の他に、98重量%までの本発明による顔料を含む。本発明による多層顔料を含む印刷インクは、一般に、従来の効果顔料を含む印刷インクよりも純粋な色相を示す。
【0057】
本発明による多層顔料は、また、流動性顔料組成物および乾燥調製物の調製に、特に本発明による1種以上の顔料と、結合剤と、任意選択で1種以上の添加剤とを含む、印刷インク用の調製に好適である。
【0058】
本発明による多層顔料を、好ましくは0.01重量%から50重量%、特に0.1重量%から7重量%で含むプラスチックにおいて、特に顕著な色彩効果が達成される。
【0059】
表面コーティング分野において、特に自動車用塗料において、多層顔料は、三層コーティング系を含め、0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%の量で使用される。自動車の装飾塗装は、典型的には、2回のコーティングで行われ、まず、装飾コーティング、すなわち色を決定付ける顔料を含むコーティングが、プライマー上に噴霧される。この後に、発色を高め艶を増加させるクリアコーティングが塗装される。さらに、クリアコーティングは、仕上げの天候安定性および耐久性に大きく寄与する。
【0060】
さらに、本発明による顔料は、食物の仕上げ、例えば、ハードキャンディ、ワインガム、例えばジェリーベイビーズ等、プラリネ、リコリス菓子、菓子類、ロックスティック(sticks of rock)、ブラマンジェ、炭酸飲料、ソーダ等の原液着色および/もしくはコーティングに、または例えば製薬分野における糖衣錠および錠剤におけるコーティングとして使用される。
【0061】
本発明による多層顔料はまた、装飾およびケア化粧品において有利に使用される。使用濃度は、シャンプーにおける0.01重量%からルースパウダーの場合の100重量%まで幅がある。本発明による顔料と、充填剤、好ましくは球状充填剤、例えばSiO等との混合物の場合、化粧品製剤中の濃度は、0.01〜70重量%である。化粧品、例えばマニキュア液、コンパクトパウダー、シャンプー、ルースパウダーおよびジェル等は、特に興味深い色彩効果および高い艶により区別される。
【0062】
製剤中の本発明による多層顔料の濃度に制限はない。濃度は、用途に依存して、0.001%(洗い流し用製品、例えばシャワージェル)から100%(例えば特定用途の光輝効果物品)の間である。
【0063】
良好な皮膚感触および非常に良好な皮膚接着により、本発明の顔料は、パーソナルケア用途、例えばボディローション、エマルション、シャンプー、石鹸等、および特に装飾用化粧品の両方に好適である。
【0064】
本発明による多層顔料はまた、当然ながら、製剤において、任意の種類の原材料および補助剤および活性化合物と組み合わされてもよい。これらは、特に、水、アルコール、ポリオール、極性および非極性油、脂肪、ワックス、塗膜形成剤、ポリマー、コポリマー、界面活性剤、フリーラジカル捕捉剤、酸化防止剤、例えばビタミンCもしくはビタミンE等、安定剤、臭気促進剤、シリコーン油、乳化剤、芳香剤、溶剤、例えばエタノール、酢酸エチルもしくは酢酸ブチル等、保存剤、ならびに一般に塗布特性を決定付ける補助剤、例えば増粘剤およびレオロジー添加剤等、例えばベントナイト、ヘクトライト、二酸化ケイ素、ケイ酸Ca、ゼラチン、高分子量炭水化物、および/または表面活性補助剤等を含む。
【0065】
好適な活性化合物は、例えば、防虫剤、無機UVフィルタ、例えば、カプセル化形態を含む、TiO、UV A/BC保護フィルタ(例えばOMC、B3、MBC)等、老化防止活性化合物、ビタミンおよびその誘導体(例えばビタミンA、C、E等)、セルフタンニング剤(例えば特にDHA、エリトルロース)、ならびにさらなる化粧品活性化合物、例えばビサボロール、LPO、VTA、エクトイン、エンブリカ、アラントイン、バイオフラボノイドおよびそれらの誘導体等である。
【0066】
有機UVフィルタは、一般に、0.5重量%から10重量%、好ましくは1重量%から8重量%の量で化粧品製剤中に添加され、無機フィルタは、0.1重量%から30重量%の量で添加される。
【0067】
本発明による多層顔料は、例えば、口紅、リップグロス、ルージュ、アイライナー、アイシャドウ、(ボリューム)マスカラ、マニキュア液、デイクリーム、ナイトクリーム、ボディローション、クレンジング乳液、ボディパウダー、ヘアジェル、ヘアマスク、ヘアリンス、ヘアシャンプー、シャワージェル、シャワーオイル、バスオイル、日焼け止め、日焼け前および日焼け後用の調製物、日焼けローション、日焼けスプレー、メイク製品、ローション、石鹸、バスソルト、歯磨き粉、フェイスマスク、コンパクトパウダー、ルースパウダーおよびジェル等に使用することができる。この種類の製品は、この分野における当業者に知られるような様式で生成される。
【0068】
本発明は、特に、本発明による多層顔料の他に、吸収剤、収斂剤、抗菌物質、酸化防止剤、制汗剤、消泡剤、ふけ防止活性化合物、帯電防止剤、結合剤、生物学的添加剤、漂白剤、キレート剤、防臭剤、皮膚軟化剤、乳化剤、乳化安定剤、染料、保湿剤、塗膜形成剤、充填剤、芳香剤、香料、防虫剤、保存剤、防食剤、化粧用オイル、溶剤、酸化剤、植物構成成分、緩衝物質、還元剤、界面活性剤、噴射剤ガス、不透明化剤、UVフィルタおよびUV吸収剤、変性剤、粘度調整剤、香水およびビタミンの群から選択される少なくとも1つの構成成分を含む製剤に関する。
【0069】
本発明はまた、さらに、製剤、例えば塗料、表面コーティング、工業用塗料、コイルコーティング、自動車用塗料、自動車用補修塗料、粉体コーティング、印刷インク、有価証券印刷インク、プラスチック、セラミック材料、ガラス、紙、電気写真印刷プロセス用トナー、種、グリーンハウス用シートおよび防水布、紙およびプラスチックのレーザーマーキングにおける吸収剤、化粧品製剤、水、有機および/もしくは水性溶媒を用いた顔料ペーストの調製、顔料調合品および乾燥調製物、例えば顆粒、ペレット、チップ、ブリケット等の調製、食物の原液着色、食品および医薬品のコーティングの着色における、例えば糖衣錠および錠剤の場合のコーティングとしての顔料の使用に関する。
【0070】
特に、表面コーティング、例えば自動車用塗料、自動車用補修塗料および工業用塗料等、粉体コーティング、コイルコーティングならびに印刷インクにおける、本発明による多層顔料の使用が好ましい。
【0071】
以下の実施例は、本発明をより詳細に説明することを意図するが、本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0072】
実施例1
Alフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
5〜40μmの粒径のAlフレーク100gを、1.5lの脱塩水中で75℃に加熱する。この温度に達したら、167gのTiCl溶液(30重量%のTiCl)、222gのFeCl溶液(14%のFe)、6.6gのAlCl×6HOおよび111gの脱塩水の混合溶液460gを、激しく撹拌しながら徐々に量り入れる。pHは、32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpH2.6で一定に維持する。この溶液の添加後、塩酸(18%のHCl)を使用してpHをpH=1.8に低下させ、濃塩酸で安定化された805gのSnCl溶液(2重量%のSnCl)を、このpHで300分にわたり量り入れる。次いで32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpHを2.6に上昇させ、306gのTiCl溶液(30重量%のTiCl)、399gのFeCl溶液(14%のFe)、11.8gのAlCl×6HOおよび224gの脱塩水の混合溶液835gを、徐々に量り入れる。この操作の間、pHは、32%水酸化ナトリウム溶液を使用して一定に維持する。その後、32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpHをpH=5.0に上昇させ、混合物をさらに15分間撹拌する。顔料を濾過し、脱塩水で洗浄し、110℃で16時間乾燥させる。15gの生成物を820℃で30分間焼成すると、強い色彩、高い隠蔽力および強い光輝を有する、若干緑がかった金色の顔料が得られる。
実施例2
Alフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
5〜40μmの粒径のAlフレーク100gを、1.5lの脱塩水中で75℃に加熱する。この温度に達したら、167gのTiCl溶液(30重量%のTiCl)、222gのFeCl溶液(14%のFe)、6.6gのAlCl×6HOおよび101gの脱塩水の混合溶液460gを、激しく撹拌しながら徐々に量り入れる。pHは、32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpH2.6で一定に維持する。この溶液の添加後、塩酸(18%のHCl)を使用してpHをpH=1.8に低下させ、濃塩酸で安定化された805gのSnCl溶液(2重量%のSnCl)を、このpHで300分にわたり量り入れる。次いで32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpHを2.6に上昇させ、306gのTiCl溶液(30重量%のTiCl)、399gのFeCl溶液(14%のFe)、11.8gのAlCl×6HOおよび224gの脱塩水の混合溶液760gを、徐々に量り入れる。この操作の間、pHは、32%水酸化ナトリウム溶液を使用して一定に維持する。その後、32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpHをpH=5.0に上昇させ、混合物をさらに15分間撹拌する。顔料を濾過し、脱塩水で洗浄し、110℃で16時間乾燥させる。15gの生成物を850℃で30分間焼成すると、強い色彩、高い隠蔽力および強い光輝を有する、極めて緑がかった金色の顔料が得られる。
実施例3
ガラスフレーク+SiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
20〜200μmの粒径のカルシウムアルミニウムホウケイ酸塩フレーク150gを、1.5lの脱塩水中で75℃に加熱する。この温度に達したら、pHをpH9.0に調整し、110.8gのNaSiO溶液(13.75%のSiO)を、激しく撹拌しながら50分にわたり量り入れる。この操作の間、pHは、塩酸(18%のHCl)を使用して一定に維持する。次いで、pHを2.6に低下させ、197gのFeCl溶液(14.2%のFe)、148gのTiCl溶液(32%のTiCl)および6.1gのAlCl溶液(29%のAlCl)の混合物250gを、60分にわたり量り入れる。その後、pHを1.8に低下させ、25.9gのSnCl溶液、66gの塩酸(37%のHCl)および500gのDI水の混合物を、200分にわたり量り入れる。その後、pHを再び2.6に上昇させ、197gのFeCl溶液(14.2%のFe)、148gのTiCl溶液(32%のTiCl)および6.1gのAlCl溶液(29%のAlCl)の混合物285mlを、350分にわたり量り入れる。それぞれの場合において、pHは、水酸化ナトリウム溶液(32%)を使用して一定に維持する。その後、32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpHをpH=5.0に上昇させ、混合物をさらに15分間撹拌する。顔料を濾過し、脱塩水で洗浄し、110℃で16時間乾燥させる。15gの生成物を650℃で30分間焼成すると、強い色彩および強い光沢効果を有する金色顔料が得られる。
実施例4
SiOフレーク+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
10〜60μmの粒径のSiOフレーク100gを、2lの脱塩水中で75℃に加熱する。この温度に達したら、178gのTiCl溶液(30重量%のTiCl)、237gのFeCl溶液(14%のFe)、7.0gのAlCl×6HOおよび117gの脱塩水の混合溶液415gを、激しく撹拌しながら徐々に量り入れる。pHは、32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpH2.6で一定に維持する。この溶液の添加後、塩酸(18%のHCl)を使用してpHをpH=1.8に低下させ、濃塩酸で安定化された750gのSnCl溶液(2重量%のSnCl)を、このpHで300分にわたり量り入れる。次いで32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpHを2.6に上昇させ、218gのTiCl溶液(30重量%のTiCl)、289gのFeCl溶液(14%のFe)、8.6gのAlCl×6HOおよび145gの脱塩水の混合溶液660gを、徐々に量り入れる。この操作の間、pHは、32%水酸化ナトリウム溶液を使用して一定に維持する。その後、32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpHをpH=5.0に上昇させ、混合物をさらに15分間撹拌する。
【0073】
顔料を濾過し、脱塩水で洗浄し、110℃で16時間乾燥させる。15gの生成物を850℃で30分間焼成すると、強い色彩および強い光輝を有する金色顔料が得られる。
実施例5
(雲母フレーク+TiO+TiO/Fe+SnO+TiO/Fe
雲母フレーク(厚さ:100〜500nm、D50=15〜30μm)100gを、1.5lの脱塩水中で75℃に加熱する。この温度に達したら、塩酸(18%のHCl)を使用してpHをpH2.2に調整し、22gのTiCl溶液(32%のTiCl)を、激しく撹拌しながら20分にわたり量り入れる。この操作の間、pHは、塩酸(18%のHCl)を使用して一定に維持する。次いで、水酸化ナトリウム溶液(32%のNaOH)を使用してpHを2.6に上昇させ、236gのFeCl溶液(14.2%のFe)、178gのTiCl溶液(32%のTiCl)および7.3gのAlCl溶液(29%のAlCl)の混合物552gを、250分にわたり量り入れる。その後、pHを1.8に低下させ、34.6gのSnCl溶液(50%のSnCl)、90gの塩酸(37%のHCl)および680gのDI水の混合物を、200分にわたり量り入れる。その後、塩酸(18%のHCl)を使用してpHを再び2.6に上昇させ、236gのFeCl溶液(14.2%のFe)、178gのTiCl溶液(32%のTiCl)および7.3gのAlCl溶液(29%のAlCl)の混合物342mlを、160分にわたり量り入れる。それぞれの場合において、pHは、水酸化ナトリウム溶液(32%)を使用して一定に維持する。その後、32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpHをpH=5.0に上昇させ、混合物をさらに15分間撹拌する。顔料を濾過し、脱塩水で洗浄し、110℃で16時間乾燥させる。15gの生成物を820℃で30分間焼成すると、強い色彩および強い光沢効果を有する金色顔料が得られる。
比較例
CN101289580A)の実施例1と同様に、100gの合成雲母をTiO+Fe/TiO+SnO+TiOでコーティングする。
【0074】
10〜40μmの粒径のフルオロフロゴパイトフレーク100gを、1.6lの脱塩水中で85℃に加熱する。この温度に達したら、塩酸(18重量%のHCl)を使用してpHを2.3に低下させ、541.4gの32%TiCl溶液を、激しく撹拌しながら290分にわたり量り入れる。この操作の間、pHは、水酸化ナトリウム溶液(20重量%)を使用して一定に維持する。
【0075】
その後、水酸化ナトリウム溶液を使用してpHを4.0に上昇させ、172gのFeCl溶液(14.2%のFe)、34.9gのTiCl溶液(32%のTiCl)および118gのDI水の混合物を、75分にわたり量り入れる。pHは、20%水酸化ナトリウム溶液を使用してpH4.0で一定に維持する。その後、塩酸(18%のHCl)を使用してpHをpH=1.2に低下させ、次いで水酸化ナトリウム溶液(20%)を使用してpH1.5に上昇させる。このpHにおいて、32.1gのSnCl(50重量%のSnCl)および82.4gの塩酸(32%のHCl)の、622.4gのDI水中の溶液を、240分にわたり量り入れる。次いで、32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpHを2.3に上昇させ、482gのTiCl溶液(32%のTiCl)を、300分にわたり量り入れる。この操作の間、pHは、32%水酸化ナトリウム溶液を使用して一定に維持する。その後、32%水酸化ナトリウム溶液を使用してpHをpH=5に上昇させ、混合物をさらに15分間撹拌する。
【0076】
生成物を濾過し、DI水で洗浄し、110℃で10時間乾燥させる。15gの生成物を820℃で0.5時間焼成すると、青銅色の粉末が得られる。
色測定
以下の表は、色測定により決定されたLab値およびC値(CIE−L標準明度系)を示す。C値は、彩度の直接的尺度である。測定は、ETA光度計(製造者:STEAG ETA−OPTIK GmbH)を使用して行う。
【0077】
【表1】
【0078】
実施例1および2に従う本発明による顔料は、比較例と比較して大幅に高いC値を示す。
使用実施例
実施例A1
自動車用塗料
顔料粉末は、自動車用塗料中に容易に添加することができる。この目的のために、顔料を撹拌しながら塗料ベースに添加する。撹拌操作は、顔料が塗料中に均一に分布するまで継続する。着色された塗料を、黒色および白色コーティングされたアルミニウム試験シート上に噴霧する。
塗料シートの作製:
塗料:Herberts 419982ベースコート
着色:5%の実施例1の顔料
乾燥した層の厚さ:15μm
スプレーガン:Sprimag S 233、ノズル直径1.5mm
噴霧圧:4バール
ノズル−基板距離:27cm
実施例A2
フレキソ印刷
印刷インクの調製
実施例4の多層顔料を、Byk 348での事前湿潤(0.6%)により予め湿潤させ、22.9%の濃度で結合剤に添加する。
結合剤:Koustom Kote 9000/USA、水性
25℃において4mmエリクセンカップで40秒の粘度に達するまで、ペーストを水で希釈する。
【0079】
ゴム製印刷板により、セラミックアニロックスシリンダ(24ccm/m)を使用して、艶消し黒アート印刷用紙上に顔料を印刷する。
【0080】
本発明による顔料は、非常に濃い色および光沢効果を示す。
実施例A3
スクリーン印刷
ここで、顔料濃度は、所望の効果に依存して大きく変動し得る。
【0081】
好適な結合剤は、水性および溶剤含有系の両方である。日光に暴露される領域に対し、コーティングの耐久性を増加させるために、UV保護、例えばベンゾトリアゾールまたはHALS等を追加することが望ましい。
【0082】
スクリーン印刷生地は、使用される顔料の粒径に依存して選択される。したがって、例えば、5〜40μmの顔料粒子画分の場合、61〜64のスクリーンメッシュ幅が良好であることが明らかとなっている(ワイヤ数/cm−ワイヤ直径)。
【0083】
好適な基板は、様々な表面であり、最も重要な材料は、織物、フィルム、ボール紙および紙または壁紙である。
使用実施例:
15%の実施例1の顔料
「結合剤」:Proll Aqua Jet FGL M 093:85%
スクリーン生地61〜64
任意選択で水での希釈
研究室内実験:50〜150gのインク
基板:Luxo Satin 250g/m(製造者「Papyrus」)。
実施例A4
自動車用塗料
顔料粉末は、自動車用塗料中に容易に添加することができる。この目的のために、顔料を撹拌しながら塗料ベースに添加する。撹拌操作は、顔料が塗料中に均一に分布するまで継続する。着色された塗料を、黒色および白色コーティングされたアルミニウム試験シート上に噴霧する。
塗料シートの作製:
塗料:Herberts 419982ベースコート
着色:5%の実施例5の顔料
乾燥した層の厚さ:15μm
スプレーガン:Sprimag S 233、ノズル直径1.5mm
噴霧圧:4バール
ノズル−基板距離:27cm