(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6285730
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】均一な液体混合物を調製する方法
(51)【国際特許分類】
B01F 3/12 20060101AFI20180215BHJP
B01F 9/22 20060101ALI20180215BHJP
B01F 15/00 20060101ALI20180215BHJP
C09K 19/42 20060101ALI20180215BHJP
C09K 19/54 20060101ALI20180215BHJP
C09K 19/60 20060101ALI20180215BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20180215BHJP
【FI】
B01F3/12
B01F9/22
B01F15/00 Z
C09K19/42
C09K19/54 B
C09K19/54 C
C09K19/54 Z
C09K19/60
G02F1/13 500
【請求項の数】16
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2014-10621(P2014-10621)
(22)【出願日】2014年1月23日
(62)【分割の表示】特願2008-227690(P2008-227690)の分割
【原出願日】2008年9月5日
(65)【公開番号】特開2014-128792(P2014-128792A)
(43)【公開日】2014年7月10日
【審査請求日】2014年2月20日
【審判番号】不服2016-10258(P2016-10258/J1)
【審判請求日】2016年7月7日
(31)【優先権主張番号】102007042514.9
(32)【優先日】2007年9月7日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591032596
【氏名又は名称】メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 克博
(74)【代理人】
【識別番号】100129610
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 暁子
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル グルンド
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル へーバール
(72)【発明者】
【氏名】ギュンター ハウケ
(72)【発明者】
【氏名】ハンス ミュンテルマン
(72)【発明者】
【氏名】ニルス オルデンブルグ
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル レーマー
(72)【発明者】
【氏名】セバスチャン マリー
(72)【発明者】
【氏名】ルドルフ ライン
(72)【発明者】
【氏名】ラエティツィア ガルシア ディーツ
(72)【発明者】
【氏名】マルティン ヴィッヒマン
【合議体】
【審判長】
平岩 正一
【審判官】
栗田 雅弘
【審判官】
近藤 裕之
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭61−276884(JP,A)
【文献】
特開2004−131704(JP,A)
【文献】
特開2005−52737(JP,A)
【文献】
特開2001−321653(JP,A)
【文献】
特開2009−1802(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 3/12
B01F 9/22
C09K 19/42
B01F 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2種類の有機物質の均一な液晶混合物を調製する方法であって、
前記有機物質の少なくとも1種類は室温において固体状であり、
前記固体状の有機物質の少なくとも1種類の融点より低い温度において、互いに垂直な2本の軸(7)および(8)の周りを回転する混合ドラム(4)中で、毎分150回転〜毎分350回転の回転速度で、加熱せず、溶媒を添加せず混合することにより、混合される物質が液化され均一化され、
ただし前記有機物質のうち、少なくとも1種類の有機物質はメソゲン化合物である方法。
【請求項2】
前記回転速度が毎分170回転以上であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記有機物質のうち少なくとも2種類の有機物質が、それぞれメソゲン化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記有機物質のうち少なくとも3種類の有機物質の均一な液晶混合物を調製する方法であって、
前記有機物質の少なくとも2種類は室温において固体状であり、
前記有機物質の少なくとも1種類は室温において液体状である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記有機物質の少なくとも2種類が、室温において液体状であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記有機物質の少なくとも3種類が、室温において液体状であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記有機物質の少なくとも3種類が、室温において固体状であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記有機物質の少なくとも4種類が、室温において固体状であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記混合ドラムが、内向きに突き出た内部構造物および/または流れ撹乱体を壁および/または蓋に有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
液晶混合物の特性を記録し、前記混合ドラム(4)を制御することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記メソゲン化合物が、1種類以上の液晶化合物を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
酸化防止剤、UV安定剤、フリーラジカル捕捉剤、二色性染料、ナノ粒子、微粒子およびドーパントから成る群より選択される1種類以上の助剤の存在下で、前記有機物質が均一化されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記メソゲン化合物は、それぞれ、式Iの化合物より選択されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【化1】
(式中、
R
1およびR
2は、それぞれ互いに独立に、H、15個までの炭素原子を有するアルキル基を表し、該基は置換されていないか、CNまたはCF
3によって一置換されているか、またはハロゲンによって少なくとも一置換されており、ただし加えて、これらの基の中の1個以上のCH
2基は、酸素原子が互いに直接結合しないようにして、−O−、−S−、
【化2】
−C≡C−、−CH=CH−、−CF
2O−、−OCF
2−、−OC−O−または−O−CO−で置き換えられていてもよく、およびR
1およびR
2の一方は、F、Cl、CN、SF
5、NCS、SCN、OCNも表し、
環A、B、C、DおよびEは、それぞれ互いに独立に、以下を表し、
【化3】
【化4】
r、sおよびtは、それぞれ互いに独立に、0、1、2または3を表し、ただし、r+s+t≦3であり、
Z
1〜4は、それぞれ互いに独立に、−CO−O−、−O−CO−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CH
2O−、−OCH
2−、−CH
2CH
2−、−(CH
2)
4−、−CH=CH−CH
2O−、−C
2F
4−、−CH
2CF
2−、−CF
2CH
2−、−CF=CF−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CH=CH−、−C≡C−または単結合を表し、
L
1およびL
2は、それぞれ互いに独立に、HまたはFを表す。)
【請求項14】
少なくとも1種類の前記メソゲン化合物は、反応性メソゲン化合物であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記反応性メソゲン化合物は、式IIの化合物より選択されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【化5】
(式中、個々の基は以下の意味を有する:
A
1およびA
2は、それぞれ互いに独立に、芳香族、複素環式芳香族、脂環式または複素環式基を表し、好ましくは、4〜25個の炭素原子を有し、縮合環も含んでもよく、Lによって一置換または多置換されていてもよく、
Z
1は、存在するそれぞれで同一または異なって、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−OCO−、−O−CO−O−、−OCH
2−、−CH
2O−、−SCH
2−、−CH
2S−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CF
2S−、−SCF
2−、−(CH
2)
n−、−CF
2CH
2−、−CH
2CF
2−、−(CF
2)
n−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CR
0R
00−または単結合を表し、
L、R
aおよびR
bは、それぞれ互いに独立に、H、ハロゲン、SF
5、NO
2、炭素基または炭化水素基で、ただし、化合物は、P−Sp−基を表すかまたは含むL、R
aおよびR
bの少なくとも1個の基を含み、
R
0およびR
00は、それぞれ互いに独立に、Hまたは1〜12個の炭素原子を有するアルキル基を表し、
Pは、重合性基を表し、
Spは、スペーサー基または単結合を表し、
mは、0、1、2、3または4を表し、
nは、1、2、3または4を表す。)
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法を使用して、ECB、VAN、IPS、FFS、TN、TN−TFT、STN、OCB、GH、PS−VAまたはASM−VA用の液晶混合物を調製する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2種類の有機物質の均一な液体混合物を調製する方法に関し、ただし、関与する該物質の少なくとも1種類は室温において固体状である。
【0002】
ここで、液体混合物は流体状の混合物を意味し、即ち、液晶混合物および等方性液体混合物の両者であり、好ましくは、液晶混合物である。
【背景技術】
【0003】
化学および製薬工業において、関与する複数の出発物質の高度に均一な液体混合物を可能な限り迅速に、しかしながら同時に穏和および確実に調製する必要がある。
【0004】
混合される物質の少なくとも数種類が固体の場合、確立され実用性が証明された方法は、関与する出発材料を混合前に互いに別々に、または混合操作の最初に混合容器中で、外部より熱を供給して全ての関与する固体が液化されるまで加熱するものである。次いで、機械的または磁気的に作動する攪拌機を使用して、液体状の関与物質の所望の均一化が達成されるまで、液体状となった物質を引き続き混合できる。固相から液相への転移を単純化するために、先行技術においては、しばしば、追加の溶媒も添加されるが、これは後に再び除去する必要がある。
【0005】
例えば、加熱コイルにより、またはオーブン中で混合容器を加熱することにより外部より熱エネルギーを供給することで、均一な液体混合物のために必要な固相から液相への転移が加速される。特に、熱に対して十分に安定な出発材料または最終生成物に対しては、出発材料または事前に混合された物質を制御して加熱する、このタイプの調製方法が例外なく実質的に使用される。
【0006】
しかしながら、このタイプの調製方法を行った場合、ある複雑なケースでは、関与する出発材料または最終生成物の1種類が、関連する温度範囲内において著しい温度依存性または温度依存特性または温度依存反応挙動を有するようになったら、直ちに温度制御が必要となることが見い出された。これらの場合、混合操作の前および最中に関与する物質の温度が許容される温度範囲内にあることと、外部より供給される熱エネルギーが関与する物質の過熱を引き起こさないこととが保証されなければならない。
【0007】
装置構成により、混合容器中または混合される物質中の局部的な温度勾配の除外が不可能であることを意味する場合、上記のことをは特に複雑であり、あるケースでは信頼性のある方法では実質上不可能である。
【0008】
加えて、特に有機物質の混合物の場合、混合操作中の過剰加熱と同様に、混合操作中の混合される物質中の局所的な温度の差異もまた、混合物の所望の均一化が長時間に亘る混合の後にのみ達成されるか、または達成されない原因と成り得ることが見出された。更に、互いに動く表面の摩耗を介して、および不完全な精製からの不純物の導入、または精製からの残渣は、深刻な問題である。
【0009】
場合によっては、溶媒を使用することで、より良好な混合結果と成り得る。しかしながら、追加の時間経費および溶媒のために増えるコスト、および均一な液体混合物からの溶媒の引続く複雑な分離および抽出は、不利であると考えられ、また、不完全な除去の場合、結果として均一化された混合物中の不純物となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、出発材料の大部分または少なくとも一部が固体状、好ましくは結晶形状であって、均一な液体混合物を調製する上記の不都合を有していない方法を見出すことである。ここで、所望の均一な液体混合物を可能な限り迅速に、しかしながら確実および安価に調製することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
驚くべきことに、固体状の少なくとも1種類の物質の融点より低い温度において、出発物質(少なくとも2種類の物質)が液化されると同時に均一化される混合方法が見出された。適切な方法で実行される1種類以上の固体の混合により、比較的短時間で、外部より供給されるエネルギーまたは機械的攪拌により関与する固体が液相に転化することなく、均一な液体混合物が生成する。混合容器を適切に激しく振蕩することで物質の相界面における材料の互いの交換が増加し、個々の物質と比べて融点が低下する結果となり、よって、液相への転移がもたらされる。更には、壁での摩擦発生が液相の均一化をもたらしている。
【0012】
よって、本発明は、少なくとも2種類の有機物質の均一な液体混合物を調製する方法であって、関与する物質の少なくとも1種類は室温において固体状であり、少なくとも1種類の固体状の物質の融点より低い室温において激しく混合することにより、混合される物質が液化され均一化される方法に関する。
【0013】
外部より熱を供給する必要がなく、溶媒も必要としないことは、本発明による方法において有利である。外部より熱を供給するための追加の方法工程および装置設備または追加で引続く溶媒の除去を避けることができ、混合される物質にとって混合方法が非常に穏和であることを一方で意味しており、溶媒が存在しないことは混合物に不純物が導入されず安価であることを他方で意味している。加えて、溶媒または混合操作中の局所的な熱勾配による均一な液体混合物の汚染を心配する必要がない。このようにして、混合中の局所的な不均一、または、例えば、混合容器の加熱された壁における個々の物質または混合された液体混合物の焼付きが実質的に排除される。移動する表面の摩擦からの不純物は、発生しない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明で使用される混合装置の1例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好ましい実施形態において、混合容器は、塗料の製造で通常使用されるような振動混合機である。適切な振動混合機は商業的に入手可能であり、必要であれば僅かに改変した後、関与する物質の混合の必要に応じて使用できる。
【0016】
混合される物質を回転混合容器、例えば、回転混合ドラムによって混合することが特に有利であることが証明された。適切な混合容器、特に混合ドラムは、特に、可能な限り円滑な内表面を有し、よって迅速および確実に充填および取出しができるものである。このタイプの混合ドラムは、迅速および確実に掃除できる。混合ドラムを複数回使用する場合においても、混合ドラム中の混合された混合物の不純物は、少ない労力の掃除で除去できる。従って、液体混合物の事前に指定されるまたは所望の純度を、安価な方法により保証できる。
【0017】
使用される出発材料によっては、混合ドラムが、壁および/または密封蓋および/または底に内向きに突出した形状を有することが有利な場合がある。例えば、バッフルプレートまたは穴のある表面部品などの適切な内向きに突出した内部構造物および/または流れ撹乱体によって追加の乱流を生じさせることができる。それは、混合および液体混合物の結果として生じる均一化にとって好ましい。
【0018】
特に好ましい実施形態によれば、混合される物質は2軸旋回または回転により混合容器中で機械的に混合される。ここで、適切な混合容器は上記の混合ドラム、または本質的に多角形または複雑な形状を有する空洞体とすることができる。それぞれの回転軸周りで毎分150および350回転の間の範囲の回転速度で2軸回転混合ドラム中を使用すると、外部からの熱の供給および結果として起こる関与する固体の液化を必要とする既知で従来の方法によって実施するより、所定の均一化を極めて迅速に達成できることが見出された。
【0019】
少なくとも2種類の有機物質がそれぞれメソゲン化合物の場合、上記の液体混合物の機械的混合および均一化の方法が特に好都合となる。
【0020】
既述の調製方法を使用することは、それ自身が電気光学的ディスプレイ中で使用できる液晶混合物の調製にとって、特に好都合であることが見出された。
【0021】
液晶混合物は、一般に、2〜40種類の個々のメソゲン物質よりなる。個々の物質は、一般に、室温において、結晶、無定形固体(ガラス状)、液晶(例えば、ネマチックまたはスメクチック)、糊状または液体である。
【0022】
液晶混合物は、一般に、より少ない量で使用される成分の所望量を、主要成分を構成する成分に、有利には加温して溶解する。成分の有機溶媒、例えば、アセトン、クロロホルムまたはメタノール中の溶液を混合し、完全に混合後、例えば、蒸留により、再び溶媒を除去することも可能である。
【0023】
液晶混合物は、個々の物質の全ておよび、例えばドーパント、二色性染料および/または安定剤などの任意の添加剤を混合容器、好ましくは、混合ドラムに加え、混合ドラム中の集中的な流れ、好ましくは、2軸性混合により有機物質を互いに溶解させて、2〜40種類、好ましくは、5〜20種類の個々の物質より、本発明による方法によって調製される。
【0024】
液晶混合物を調製する従来法と比べ、個々の物質の均一化は極めてより良好である。密封された容器中での材料保護的な激しい混合は、実質的に発泡を抑制し、本方法の信頼性がより高くなり、時間、よって経費が節約され、不純物および分解過程が著しく低減されるため、より高純度の生成物が生成される。
【0025】
本方法は、好ましくは、有機溶媒の添加なしで、また水の添加もなしで実施される。また、本方法は、好ましくは、熱を直接供給することなく、特には、容器の壁を通しての、例えば加熱マントルによる熱伝達、なしで実施される。
【0026】
固体の含有量との用語は、混合前に混合温度において固体状の混合される成分の質量による割合を表すことを意図している。固体とは、狭義には、結晶および無定形固体(ガラス状)などの固体物質を意味するが、高粘度またはペースト状の物質および、例えば、スメクチック液晶などの流動速度測定不可能なものも意味する。これらの固体は、好ましくは、結晶または微結晶であり、遊離物質(粉体、顆粒)の形状である。
【0027】
混合温度は、均一化の前に容器中において全ての成分が熱平衡に達した際に構築される混合物の全ての成分の平均温度T
Mである。混合操作の最初において、全ての混合物成分は、好ましくは、同一の温度を有し、好ましくは、室温(RT、15〜30℃、好ましくは、23℃)であり、T
M±5℃、好ましくは、T
M±3℃の温度範囲内である。しかしながら、操作を容易にするため、個々の成分を冷却または加温することが適切な場合もある。本方法の最後において均一化された液体混合物の温度は、一般的に、混合温度T
Mとは異なり、とりわけ混合のエントロピーおよび関与する物質の溶液のエンタルピーおよび供給される機械的仕事に依存する。
【0028】
混合温度が室温に対応しない場合、混合前に混合温度T
Mにおいて、関与する物質の少なくとも1種類が固体状であることにより、方法は特徴付けられる。
【0029】
混合組成の固体の含有量は、痕跡量〜100%の範囲内である。上および下において、パーセントデータは質量による割合に関する。固体の含有量は、好ましくは、0.1〜100%である。10%以上、特には、20%以上、および非常に特には、40%以上の固体の含有量が特に好ましい。多くの混合物の場合、固体の含有量は、初期には粘調または固体混合物をもたらすが、それは本発明により問題なく均一化できる。
【0030】
固体の含有量は、好ましくは、100%未満である。幾つかの好ましい場合、混合成分の選択により許容されるのであれば、非結晶の混合化合物の含有量によって均一化までの混合保持時間を短縮できる。固体の含有量は、好ましくは、99%以下であり、特には、90%以下であり、非常に特には、85%以下である。残りの成分は、液体または液晶である。
【0031】
本発明による方法の混合時間は、従来の手法において混合成分を注意深く融解し、攪拌しそして冷却するのに必要な時間と比べ、比較的短い。このことは、キロスケール以上の比較的多量のバッチの場合に、特に顕著である。従って、総量が1kg以上、特には、5kg以上、非常に特には、10kg以上の混合物バッチを、本方法により好ましく均一化できる。
【0032】
図1に示される実施例により、以下で非常に詳細に説明する。
【0033】
図は、均一な液晶混合物を調製する方法を行うのに適切な混合装置1を図式的に記載している。混合装置1は、互いに分離し可動式に搭載された2枚の保持板3を有する収容装置2を有する。2枚の保持板3の間に、1個、2個、または4個以上のいずれかの混合ドラム4を配置および固定できる。それぞれ個々の混合ドラム4は、蓋5によって密封できる注入口、および任意に追加の流入口または流出口バルブ6を有している。
【0034】
混合操作を開始する前に、関与する出発材料を混合ドラム4中に導入する。所望により、有機物質および場合により添加剤を充填する前に、混合ドラムを特定の温度にしてもよい。混合ドラム4は、収容装置2の中の保持板3の間に配置および固定される。
【0035】
収容装置2は、互いに垂直な2本の軸7および8の周りを回転可能な可動式に搭載される。それぞれの回転ドラム4の対称軸に平行および垂直の両方向に全ての混合ドラム4を2軸回転させることは、2本の軸7および8の周りに収容装置2を回転させることで達成される。これは、混合ドラム中で材料の激しい流れを引き起こす。せん断力の作用により、混合物の特性に影響することなく、最適な混合が確実となる。このことは、容器の大きさが比較的大きい場合および結晶および比較的高粘度の有機物質の場合に、特に有利である。例えば、2〜40種類、好ましくは、5〜20種類の個々の物質および任意に添加剤よりなる液晶混合物の調製において、60分未満、例えば、回転ドラム4の対称軸に平行に毎分340回転またはそれに垂直に毎分170回転の回転速度で、十分に均一な混合物が得られることが見出された。
【0036】
混合装置を、例えば、50g〜15kgの容量を有する混合ドラムに適合させることができる。比較的多量の混合を従来の方法に比べ特に好都合に実行でき、混合装置の大きさのみに限定される。
【0037】
液体混合物の特性および特にそれの均一性を、センサーによって有利に記録でき、任意に混合装置1を制御または混合操作を制御するために使用できる。
【0038】
少なくとも2種類の有機物質がそれぞれメソゲン、好ましくは、液晶物質で、式Iの化合物より選択される場合、上記の方法は特に有利におよび穏和に実施できる。
【0039】
【化1】
式中、
R
1およびR
2は、それぞれ互いに独立に、H、15個までの炭素原子を有するアルキル基を表し、該基は置換されていないか、CNまたはCF
3によって一置換されているか、またはハロゲンによって少なくとも一置換されており、ただし加えて、これらの基の中の1個以上のCH
2基は、酸素原子が互いに直接結合しないようにして、−O−、−S−、
【0040】
【化2】
−C≡C−、−CH=CH−、−CF
2O−、−OCF
2−、−OC−O−または−O−CO−で置き換えられていてもよく、およびR
1およびR
2の一方は、F、Cl、CN、SF
5、NCS、SCN、OCNも表してよい。
【0041】
環A、B、C、DおよびEは、それぞれ互いに独立に、以下を表し、
【0043】
【化4】
r、sおよびtは、それぞれ互いに独立に、0、1、2または3を表し、ただし、r+s+t≦3であり、
Z
1〜4は、それぞれ互いに独立に、−CO−O−、−O−CO−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CH
2O−、−OCH
2−、−CH
2CH
2−、−(CH
2)
4−、−CH=CH−CH
2O−、−C
2F
4−、−CH
2CF
2−、−CF
2CH
2−、−CF=CF−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CH=CH−、−C≡C−または単結合を表し、
L
1およびL
2は、それぞれ互いに独立に、HまたはFを表す。
【0044】
r+s+t=0の場合、Z
1およびZ
4は、好ましくは、それらが単結合を表さない場合、それらが2個の酸素を介して互いに直接結合しないように選択される。
【0045】
本方法は有機化合物からなる混合物の調製のために使用でき、1種類以上の有機化合物は、好ましくは、メソゲン性、好ましくは、それ自体が液晶である。メソゲン性化合物は、好ましくは、1種類以上の液晶化合物を含む。本方法の生成物は、好ましくは、均一な液晶混合物である。より広義には、本発明は、均一な液相の有機物質よりなりそれらの中では不溶(例えば、微粒子)な添加剤を含む混合物の調製も包含する。よって、本方法は、連続で均一な有機相に基づく懸濁状または乳濁状の混合物を調製するためにも使用できる。しかしながら、このタイプの変法は、一般にはそれほど好ましくない。
【0046】
適切な添加剤により、これまでに開示されてきた任意のタイプのLCDディスプレイ中で使用できるように本発明による液晶相を改変でき、例えば、ECB、VAN、IPS、FFS、TN、TN−TFT、STN、OCB、GH、PS−VAまたはASM−VAディスプレイである。
【0047】
液晶混合物は、例えば、Ciba社製のTinuvin(登録商標)などのUV安定剤、酸化防止剤、フリーラジカル捕捉剤、ナノ粒子、微粒子および1種類以上のドーパントなどの当業者に既知で文献に記載されている添加剤も例えば更に含んでよい。例えば、0〜15%の多色性色素を含むことができ、導電性を改良するために更に導電性塩、好ましくは、4−ヘキソキシ安息香酸エチルジメチルドデシルアンモニウム、テトラフェニルホウ酸テトラブチルアンモニウムまたはクラウンエーテルの錯形塩(例えば、Hallerら、Mol.Cryst.Liq.Cryst.第24巻、第249〜258頁(1973年)参照)であり、または、誘電異方性、粘度および/またはネマチック相の配向を改変するための物質を加えることができる。このタイプの物質は、例えば、ドイツ国出願公開第22 09 127、22 40 864、23 21 632、23 38 281、24 50 088、26 37 430および28 53 728号公報に記載されている。
【0048】
適切な安定剤およびドーパントは、下の表CおよびDで与えられている。
【0049】
本出願および以下の例において、液晶化合物の構造は頭文字で示されており、その化学式への変換は下の表AおよびBに従って行われる。全ての基C
nH
2n+1およびC
mH
2m+1は、nおよびm個の炭素原子をそれぞれ有する直鎖状のアルキル基であり;
nおよびmは整数であり、好ましくは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12を表す。用語「(O)C
mH
2m+1」はOC
mH
2m+1またはC
mH
2m+1を意味する。表Bのコードは、それ自体で明らかである。
【0050】
表Aには、親構造のための頭文字のみが示されている。それぞれの場合において、これは親構造のための頭文字の後にダッシュにより分離され、置換基R
1*、R
2*、L
1*およびL
2*のためのコードが続く。
【0051】
【表1】
液晶混合物の調製に適切であり、本発明による方法において使用できる好ましいメソゲンまたは液晶物質を、表AおよびBに特に列記する。
【0066】
表Cは、個々のメソゲン物質に一般に混合される使用可能なドーパントを示す。混合物は、好ましくは、0〜10質量%、特には、0.01〜5質量%、特に好ましくは、0.01〜3質量%の1種類以上のドーパントを含む。
【0069】
例えば、本発明による方法において個々のメソゲン物質と、0〜10質量%の量で混合される使用可能な安定剤を以下に与える。
【0074】
好ましくは式Iの化合物より選択される個々のメソゲン物質からの液晶混合物の調製において、重合性化合物、いわゆる反応性メソゲン(RM)を使用することも可能であり、例えば、米国特許6,861,107号中で開示されており、混合物に基づいて好ましくは0.12〜5質量%、特に好ましくは0.2〜2質量%の濃度で使用される。このタイプの混合物は、いわゆる高分子安定化VAモード用に使用でき、反応性メソゲンの重合は液晶混合物中で起こるよう意図されている。このための条件は、液晶混合物自身が個々の重合性物質を一切有していないことである。
【0075】
重合性メソゲンまたは「反応性メソゲン」(RM)としても知られる液晶化合物は、式IIの化合物より好ましくは選択される。
【0076】
R
a−A
1−(Z
1−A
2)
m−R
b II
式中、個々の基は以下の意味を有する:
A
1およびA
2は、それぞれ互いに独立に、芳香族、複素環式芳香族、脂環式または複素環式基を表し、好ましくは、4〜25個の炭素原子を有し、縮合環も含んでもよく、Lによって一置換または多置換されていてもよく、
Z
1は、存在するそれぞれで同一または異なって、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−OCO−、−O−CO−O−、−OCH
2−、−CH
2O−、−SCH
2−、−CH
2S−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CF
2S−、−SCF
2−、−(CH
2)
n−、−CF
2CH
2−、−CH
2CF
2−、−(CF
2)
n−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CR
0R
00−または単結合を表し、
L、R
aおよびR
bは、それぞれ互いに独立に、H、ハロゲン、SF
5、NO
2、炭素基または炭化水素基で、ただし、化合物は、P−Sp−基を表すかまたは含むL、R
aおよびR
bの少なくとも1個の基を含み、
R
0およびR
00は、それぞれ互いに独立に、Hまたは1〜12個の炭素原子を有するアルキル基を表し、
Pは、重合性基を表し、
Spは、スペーサー基または単結合を表し、
mは、0、1、2、3または4を表し、
nは、1、2、3または4を表す。
【0077】
重合性化合物は、1つの重合性基(単反応性)、2またはそれより多く(二または多反応性)、好ましくは2つの重合性基を有することができる。
【0078】
上および下において、以下の意味を適用する。
【0079】
用語「メソゲン基」は当業者には既知であり文献に記載されており、引力的および斥力的相互作用の異方性のために、低分子または高分子物質中において液晶(LC)相の発生に本質的に寄与する基を表す。メソゲン基を有する化合物(メソゲン化合物)は、それ自身では必ずしもLC相を有する必要はない。メソゲン化合物は、他の化合物と混合および/または重合後のみにLC相挙動を示すことも可能である。典型的なメソゲン基は、例えば、剛直な棒または円盤形状の単位である。メソゲンまたはLC化合物の関連で使用される用語および定義の概説が、Pure Appl.Chem.第73巻(第5号)、第888頁(2001年)およびC.Tschierske、G.Pelzl、S.Diele、Angew.Chem.2004年、第116巻、第6340〜6368頁に与えられている。
なお、「メソゲン化合物」を、「メソゲン」、「メソゲン物質」または「メソゲン性化合物」と呼ぶこともある。
【0080】
用語「スペーサー基」は上および下で「Sp」とも呼ばれ、当業者には既知であり文献に記載されており、例えば、Pure Appl.Chem.第73巻(第5号)、第888頁(2001年)およびC.Tschierske、G.Pelzl、S.Diele、Angew.Chem.2004年、第116巻、第6340〜6368頁を参照。他に示さない限り、上および下において、用語「スペーサー基」または「スペーサー」は、屈曲性の基を表し、重合性メソゲン化合物(「RM」)中でメソゲン基および重合性基を互いに結合している。Spは、好ましくは、単結合または1〜16個の炭素原子のアルキレンを表し、ただし、1個以上のCH
2基は、2個の酸素原子が互いに直接結合しないように、−O−、−CO−、−COO−または−OCO−で置き換えられていてもよい。
【0081】
用語「有機基」は、炭素基または炭化水素基を表す。
【0082】
用語「炭素基」は、少なくとも1つの炭素原子を有し、更なる種類の原子を更には含まないか(例えば、−C≡C−のように)、または、例えば、N、O、S、P、Si、Se、As、TeまたはGeなどの更なる1種類以上の原子を含んでいてもよい(例えば、カルボニル基など)一価または多価の有機基を表す。用語「炭化水素基」は、1個以上の水素原子を付加的に含み、例えば、N、O、S、P、Si、Se、As、TeまたはGeなどの1種類以上ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素基を表す。
【0083】
「ハロゲン」は、F、Cl、BrまたはIを表す。
【0084】
用語「アルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」などは多価の基も包含し、例えば、アルキレン、アリーレン、ヘテロアリーレンなどである。
【0085】
本出願において用語「アルキル」は、1〜9個の炭素原子を有する直鎖状および分岐状のアルキル基を包含し、好ましくは、直鎖状の基メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルおよびノニルである。1〜5個の炭素原子を有する基が特に好ましい。
【0086】
本出願において用語「アルケニル」は、2〜9個の炭素原子を有する直鎖状および分岐状のアルケニル基を包含し、好ましくは、2〜7個の炭素原子を有する直鎖状の基である。特に好ましいアルケニル基は、C
2〜C
7−1E−アルケニル、C
4〜C
7−3E−アルケニル、C
5〜C
7−4−アルケニル、C
6〜C
7−5−アルケニルおよびC
7−6−アルケニル、特には、C
2〜C
7−1E−アルケニル、C
4〜C
7−3E−アルケニルおよびC
5〜C
7−4−アルケニルである。好ましいアルケニル基の例は、ビニル、1E−プロペニル、1E−ブテニル、1E−ペンテニル、1E−ヘキセニル、1E−ヘプテニル、3−ブテニル、3E−ペンテニル、3E−ヘキセニル、3E−ヘプテニル、4−ペンテニル、4Z−ヘキセニル、4E−ヘキセニル、4Z−ヘプテニル、5−ヘキセニル、6−ヘプテニルなどである。5個までの炭素原子を有する基が特に好ましい。
【0087】
本出願において用語「フルオロアルキル」は末端フッ素を有する直鎖状の基を包含し、即ち、フルオロメチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、6−フルオロヘキシルおよび7−フルオロヘプチルである。しかしながら、フッ素の他の位置が除外されるわけではない。
【0088】
本出願において用語「オキサアルキル」または「アルコキシ」は、式C
nH
2n+1−O−(CH
2)
mの直鎖状の基を包含し、ただし、nおよびmは、それぞれ互いに独立に1〜6を表す。好ましくは、n=1およびm=1〜6である。
【0089】
用語「アリール」は、芳香族炭素基またはそれらより誘導される基を表す。用語「ヘテロアリール」は、1つ以上のヘテロ原子を含む上の定義による「アリール」を表す。
【0090】
重合性基Pは、例えば、フリーラジカルまたはイオン性連鎖重合、重付加または重縮合などの重合反応に適するか、または、例えば、高分子主鎖上への付加または縮合といった高分子類似反応に適する基である。特に好ましくは連鎖重合のための基で、特に、C=C二重結合またはC≡C三重結合を含むものであり、および、例えばオキセタンまたはエポキシド基などの開環重合に適する基である。
【0091】
重合性化合物は、当業者に既知で、例えば、Houben−Weyl、Methoden der organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry]、Thieme−Verlag、Stuttgartなどの有機化学の標準的な著作に記載されている方法に類似して調製される。
【0092】
典型的で好ましい反応性メソゲン(RM)は、例えば、国際公開パンフレット第93/22397号公報、欧州特許第0 261 712号、ドイツ国特許第195 04 224号、国際公開パンフレット第95/22586号、国際公開パンフレット第97/00600号、米国特許第5,518,652号、米国特許第5,750,051号、米国特許第5,770,107号および米国特許第6,514,578号に記載されている。
【0093】
以下の例は、制限することなく本発明を説明することを意図する。
【0094】
上および下において、パーセントのデータは質量パーセントを表す。全ての温度は、摂氏度で示される。
【実施例】
【0095】
<例1>
VA混合物の調製において、下に与えられる第1〜10番の個々の物質を振動混合機、例えば、Collomix社製の2軸混合機の混合ドラムに導入し、室温で60分間均一化して、15kgの液晶混合物を与え、混合ドラムの底の流出口バルブよりドラム中に直接分注する。
【0096】
【表22】
【0097】
<例2>
PS−VA(PS:高分子安定化)混合物の調製において、例1からの混合物を振動混合機、例えば、Collomix社製の2軸混合機に、式Aの反応性メソゲンと共に導入し、室温で90分間均一化して液晶混合物を得た。これを混合ドラムの底の流出口バルブよりドラム中に直接分注する。
【0098】
【表23】
【0099】
式Aの反応性メソゲンは以下の構造を有する。
【0100】
【化5】
<例3>
TN−TFT混合物の調製において、下に与えられる第1〜14番の個々の物質およびキラルドーパント15を振動混合機、例えば、Collomix社製の2軸混合機の混合ドラムに導入し、室温で60分間均一化して、1.1kgの均一な液晶混合物を得た。これを、混合ドラムの底の流出口バルブよりドラム中に直接分注する。
【0101】
【表24】
【0102】
<例4>
PS−VA(PS:高分子安定化)混合物の調製において、例1からの混合物を振動混合機、例えば、Collomix社製の2軸混合機に、式Bの反応性メソゲンと共に導入し、室温で90分間均一化して液晶混合物を得た。これを、混合ドラムの底の流出口バルブよりドラム中に直接分注する。
【0103】
【表25】
【0104】
式Bの反応性メソゲンは以下の構造を有する。
【0105】
【化6】
【0106】
本発明による方法で固体の個々の物質から調製された例1、2、3および4の液晶混合物は、混合物を従来法(攪拌、外部から熱を供給)で調製した場合の結果と比べ、改良された均一性および高い純度により区別される。