(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の駆動部材から延び、第1の駆動モーターによって駆動されるように適合される第1の駆動部材パイロットシャフトを備える、請求項1に記載のブーム駆動装置。
前記第2の駆動部材から延び、第2の駆動モーターによって駆動されるように適合される第2の駆動部材パイロットシャフトを備える、請求項1に記載のブーム駆動装置。
前記第2の被駆動部材を第2の上アームに連結する内側シャフト、ならびに前記内側シャフト上で受けられ、第1の前アーム駆動プーリおよび第2の前アーム駆動プーリに連結する外部シャフトを備える、請求項1に記載のブーム駆動装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
電子デバイス製造は、様々な場所間で基板の非常に正確かつ迅速な搬送を必要とすることがある。特に、いくつかの実施形態では、デュアルエンドエフェクタを含むマルチアームロボット装置は、ロボット装置の1または複数の側面に取り付けることができ、エンドエフェクタ上にある基板を、電子デバイス処理システムのツインチャンバへおよびツインチャンバから搬送するように適合することができる。このようなシステムは、選び取る動作および置く動作がチャンバで行われることができるように、上/下構成に配置されるマルチアームロボットを含むことができる。それほど多くの移動ロボットアームおよびエンドエフェクタの比較的高い質量を考えると、ロボット機構の剛性および組み立て要件が懸念となることもある。
【0012】
したがって、1または複数の実施形態では、電子デバイス製造において基板をチャンバ(例えば、ツインチャンバ)におよびチャンバから搬送するために使用することができるロボット装置を提供することができる。
【0013】
本発明の1または複数の実施形態によれば、ブーム駆動装置が提供される。ブーム駆動装置は、適切な剛性および組み立てやすさを提供しつつ、ブームの外側端に取り付けられる1または複数のマルチアームロボットを駆動するために動作する。ブーム駆動装置は、ハブ、およびハブから延びるウェブを含むブーム、ウェブ上方に回転式に装着される第1の駆動部材、ウェブ下方に回転式に装着される第2の駆動部材、ウェブ上方の外側端に回転式に装着される第1の被駆動部材、ウェブ下方の外側端に回転式に装着される第2の被駆動部材、ならびにそれぞれの駆動部材をウェブ上方および下方の被駆動部材に連結する伝送部材を備える。
【0014】
本発明の1または複数の実施形態によれば、ロボット装置およびロボットブーム駆動装置を含む電子デバイス処理システムが提供される。
【0015】
本発明の1または複数のさらなる実施形態によれば、ブーム駆動装置を含む電子デバイス処理システムで基板を移送する方法が提供される。
【0016】
本発明の例示的実施形態のさらなる詳細が、
図1から6を参照しながら述べられる。
【0017】
図1は、本発明の実施形態による、電子デバイス処理システム100の例示的実施形態の概略ブロック図である。電子デバイス処理システム100は、移送チャンバ102を画定する壁を有するハウジング101を含むことができる。本発明の別の実施形態によるマルチアームロボット装置103は、移送チャンバ102内に少なくとも部分的に収容することができる。具体的には、可動アームが移送チャンバ102に収容でき、その一方で駆動モーターは、移送チャンバ102の外部にあるとすることができる。マルチアームロボット装置103は、基板105A、105Bおよび105C、105Dを、ブーム駆動装置104の動作を介して、目的地に置くまたは目的地から抽出するように適合することができるが、それについては以下で完全に説明される。目的地は、移送チャンバ102に連結され、移送チャンバ102からアクセス可能なツインチャンバ(例えば、ツインチャンバ106A、106B;ツインチャンバ106C、106D;および/またはツインチャンバ106E、106F)とすることができる。ツインチャンバは、横並びに置かれ、概して平行である面を有する。選択的に、目的地は、横並びのロードロックチャンバ108とすることができ、チャンバ108は、移送チャンバ102に連結することができる。
【0018】
処理チャンバ106A−106Fは、例えば、堆積、酸化、窒化、エッチング、研磨、洗浄、リソグラフィなどの任意の数の処理ステップを実行するように適合することができる。他の処理がその中で実行されてもよい。ロードロックチャンバ108は、ファクトリインターフェース110と相互作用する、および基板をファクトリインターフェース110から受け取る、または基板をファクトリインターフェース110に提供するように適合することができる。ロードロックチャンバ108は、ファクトリインターフェース110のロードポートでドッキングされる基板キャリア112から、1または複数の基板を受け取ることができる。基板は、ファクトリインターフェース110でロボット113(点で示される)によって移送することができ、移送は、矢印114によって示されるように
任意の順序または方向で行うことができる。本明細書で使用される基板は、例えば、シリコン含有ウエハ、薄型ウエハ、シリコンウエハサブアセンブリ、Si貫通電極(TSV)およびウエハレベルパッケージング(WLP)などのシリコンウエハパッケージおよびアセンブリ、サファイアウエハおよび/またはウエハキャリア、ガラス板、ガラスマスク、ガラスパネルなどの、電子デバイスまたは回路構成要素を製作するために使用される物品を意味するものとする。ロボット103は、同様に、基板キャリアを移送するために使用することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、移送チャンバ102は、例えば、真空下で操作することができる。処理チャンバ106A−106Fおよびロードロックチャンバ108の各々は、基板105A−105Dを、処理チャンバ106A−106Fおよびロードロックチャンバ108に置く、またはそれらから抽出するときに開閉するように適合することができるスリットバルブ109をそれらの入口/出口に含むことができる。スリットバルブ109は、任意の適切な従来の構成とすることができる。マルチアームロボット装置104の様々な構成要素の動きは、以下から明らかであるように、コントローラ115からロボット装置
103への適切なコマンドによって制御することができる。
【0020】
ここで
図2を参照すると、ブーム駆動装置104を有するマルチアームロボット装置103の部分的な断面図が示される。マルチアームロボット装置103は、ハウジング101の壁(例えば、床)に取り付けられるように適合することができるベース216を含むことができる。したがって、ロボット装置103を、ハウジング101によって少なくとも部分的に支持することができる。ロボット装置103はまた、ブーム222に連結される1または複数のマルチ
アームロボット(例えば、マルチ
アームロボット220A、220B、220C、220D(マルチリンクロボット220A、220B、220C、220Dの一部分のみ示される))を駆動するように構成され、動作可能であり、従って適合されるブーム駆動装置104を含む。マルチ
アームロボット220A、220B、220C、220Dは、水平多関節(SCARA)ロボットとすることができる。マルチ
アームロボット220C、220Dの構成の代表的な図が、
図3Aおよび
図4に示される。様々なアームが
図3Aおよび
図4で示されるものと配向が逆である(鏡映関係にある)ことを除き、SCARAロボット220C、220Dは、図示された実施形態において、
図3Aに示されるSCARAロボットと同一である。他の種類のマルチ
アームロボットは、ブーム駆動装置104によって駆動することができる。
図2の図示された実施形態において、ブーム駆動装置104は、ブーム222の主回転軸225から概して反対方向に外に向かって放射方向に延びうる、第1および第2のブーム部分222L、222Rを有するブーム222を含む。
【0021】
図示される実施形態では、ツインマルチ
アームロボット220A、220Bは、ブーム222の第1のブーム部分222Lの第1の外側端224Lに装着される。同様に、ツインマルチ
アームロボット220C、220Dは、ブーム222の第2のブーム部分222Rの第2の外側端224Rに装着することができる。しかしながら、ブーム駆動装置104およびロボット装置103は、ただ1つのブーム部分(例えば、222L)、およびただ1組のツインマルチ
アームロボット、例えば、ツインマルチ
アームロボット220A、220B(例えば、SCARAロボット)だけで構成することができると認識されるべきである。
【0022】
別の選択肢では、単一のマルチアームロボットだけを、外側端224L、224Rのどちらかに設け、ブーム駆動装置104によって駆動することができるが、各マルチアームロボットは、例えば、上アームおよび前アームの独立した制御、または上アームおよびリスト部材の独立した制御など、追加の機能性を有することができる。さらに別の選択肢において、単一の外側端224Lだけをブーム222に設け、単一のマルチアームロボットだけを外側端224Lに連結することができるが、単一のマルチアームロボットは、マルチアームロボットの複数のアームを独立して制御するために使用することができる。
【0023】
ここで
図2の実施形態をより詳しく説明すると、ブーム222は、主回転軸225近傍の概して中心に設置されるハブ226、およびハブ226から延びる(例えば、放射方向に)ウェブ227を含む。ウェブ227は、ブーム222の垂直範囲のほぼ中心に設置することができる。ハブ226は、第1の外側端224Lに延びる第1のウェブ部分227L、および第2の外側端224Rに延びる第2のウェブ部分227Rを含むことができる。第1のウェブ部分227Lおよび第2のウェブ部分227Rは、概して反対方向にハブ226から放射方向に延びることができる。ブーム部分222L、222Rは、例えば、主軸225とマルチアームロボット装置220A、220Bの外側端224Lへの取り付け場所との間を延びる軸が、主軸225とマルチアームロボット装置220C、220Dの外側端224Rへの取り付け場所との間を延びる軸と平行でない、ブーメラン形状を提供するように、
図3B−3Eに示されるように僅かにずらすことができる。
【0024】
ハブ226は、ウェブ227上方の第1の方向に延びる第1のパイロット228、およびウェブ227下方の第2の方向に延びる第2のパイロット229を含むことができる。パイロット228、229は、ウェブ227上方および下方に延びる円筒部分を備えることができる。ブーム駆動装置104は、ウェブ227上方の第1のパイロット228に回転式に装着される、例えばプーリなどの第1の駆動部材230、およびウェブ227下方の第2のパイロット229に回転式に装着される、例えばプーリなどの第2の駆動部材232を含む。上方および下方は、
図2に示される配向を指す。しかしながら、ロボット103は、反転させることができ、その場合、第1の駆動部材230がウェブ227の第1の側面にあり、第2の駆動部材232がウェブ227の反対側にあると理解されるべきである。
【0025】
第1の駆動部材230および第2の駆動部材232の第1のパイロット228および第2のパイロット229それぞれへの回転式の装着は、1または複数の適切なベアリング部材(例えば、ボールベアリングなど)によるとすることができる。ブーム駆動装置104はまた、外側端224L付近の外側の場所でウェブ227上方のブーム222に回転式に装着される第1の被駆動部材234、および外側端224L付近の外側の場所でウェブ227下方のブーム222に回転式に装着される第2の被駆動部材236を含む。再び、上方および下方は、図示された配向に基づく相対語である。要するに、第1の被駆動部材234および第2の被駆動部材236は、ウェブ
227の反対側に設けられる。第1の被駆動部材234および第2の被駆動部材236は、回転式に装着され、第1の外側軸237周囲を回転することができる。ブーム駆動装置104はまた、第1の駆動部材230をウェブ227上方の第1の被駆動部材234に連結する第1の伝送部材238、および第2の駆動部材232をウェブ227下方の第2の被駆動部材236に連結する第2の伝送部材240を含む。第1の伝送部材238は、第1の駆動部材230から第1の被駆動部材234までそれぞれに固定される複数のベルト(例えば、金属ベルト)を備えることができる。同様に、第2の伝送部材240は、第2の駆動部材232から第2の被駆動部材236までそれぞれに固定される複数のベルト(例えば、金属ベルト)を備えることができる。
【0026】
さらに詳細には、ブーム222は、ウェブ227上方に延びる上壁242、およびウェブ227下方に延びる下壁244を備えることができる。上壁242は、ウェブ227と一体化されてもよく、またはウェブ227から分離され、例えば締め具などによって、ウェブ227に連結されてもよい。上壁242は、第1の駆動部材230、第1の被駆動部材234、および第1の伝送部材238の側面を囲むことができる。上カバー245は、上壁242に連結することができ、第1の駆動部材230、第1の被駆動部材234、および第1の伝送部材238の上面を覆うことができる。同様に、下カバー246は、下壁244に連結することができ、第2の駆動部材232、第2の被駆動部材236、および第2の伝送部材240の露出した底面を覆うことができる。カバー245、246の壁242、244への連結は、例えば、ねじまたはボルトなど、任意の機械的締め具によるとすることができる。カバー245、246は、例えば、
図5Aおよび5Bに示されるように、いくつかの実施形態では複数の部品を備えることができる。
【0027】
ブーム駆動装置104はまた、その外側端において(例えば、端224Rにおいて)ウェブ227上方でブーム222に回転式に装着される第3の被駆動部材256、および外側端(例えば、224R)においてウェブ227下方でブーム222に回転式に装着される第4の被駆動部材257を含むことができる。第3の伝送部材258は、第1の駆動部材230をウェブ227上方の第3の被駆動部材256に連結し、第
4の伝送部材259は、第2の駆動部材232をウェブ227下方の第4の被駆動部材257に連結する。
【0028】
ブーム222は、時計回りの回転方向または反時計回りの回転方向のいずれかで主回転軸225周囲を回転するように適合することができる。回転は、例えば、従来の可変リラクタンスまたは永久磁石電気モーターなどの任意の適切なブーム駆動モーター248Mによって提供することができる。他の種類のモーターを使用することもできる。ブーム駆動モーター248Mは、ハブ226から延び、ブーム駆動モーター248Mに連結されるブームパイロットシャフト248Sを駆動することができる。ブーム222の回転は、コントローラ115からブーム駆動モーター248Mへの適切なコマンドによって制御することができる。ブーム222の制御された回転は、+/−360度以上とすることができる。位置フィードバックは、ブーム222の配向をいつでも正確に知ることができるように、任意の適切なフィードバックセンサーから提供することができる。
【0029】
第1のマルチアームロボット220Aの上アーム220UAは、時計回りの回転方向または反時計回りの回転方向のいずれかで第1の外側軸237周囲を回転するように適合することができる。回転は、例えば、約180度未満とすることができ、またはいくつかの実施形態では、170度未満とさえすることができる。上アーム220UAは、第1の駆動モーター250Mの回転によって駆動することができる。ブーム駆動装置104は、第1の駆動部材230まで延びる第1駆動部材パイロットシャフト250Sを含む。第1の駆動部材パイロットシャフト250Sは、第1の駆動モーター250Mによって駆動されるように適合される。第1の駆動部材パイロットシャフト250Sを駆動することで、第1の駆動部材230をウェブ227周囲で回転させ、その結果、第1のマルチアームロボット220Aの上アーム220UAに連結され、上アーム220UAを回転させるプーリとすることができる、第1の被駆動部材234を回転させる。
【0030】
同様に、第2のマルチ
アームロボット220Bの上アーム220UBは、時計回りの回転方向または反時計回りの回転方向のいずれかで第1の外側軸237周囲を回転するように適合することができる。回転は、例えば、約180度未満とすることができ、またはいくつかの実施形態では、170度未満とさえすることができる。上アーム220UBは、第2の駆動モーター252Mの回転によって駆動することができる。ブーム駆動装置104は、ウェブ227下方で第2の駆動部材232まで延びる第2の駆動部材パイロットシャフト252Sを含む。第2の駆動部材パイロットシャフト252Sは、第2の駆動モーター252Mによって駆動されるように適合される。第2の駆動部材パイロットシャフト252Sを駆動すると、第2の駆動部材232がウェブ227下方で回転し、それにより、そこに接続される第1のマルチアームロボット220Bの第2の上アーム220UBが回転する。
【0031】
図2に示されるように、プーリとすることができる第2の被駆動部材236の回転は、第2のマルチアームロボット220Bの上アーム220UBに、例えばその上面に、連結する内側シャフト254Sを回転させる。外部シャフト255Sは、内側シャフト254S上で受け取ることができ、第1および第2の前アーム駆動プーリ254A、254Bの両方に連結するように適合することができる。第1および第2の前アーム駆動プーリ254A、254Bは、マルチアームロボット220A、220Bそれぞれの前アーム220AF、220BFを駆動するために使用することができる伝送部材に連結される。第1の前アーム駆動プーリ254Aおよび第2の前アーム駆動プーリ254Bは、第1の外側端224Lでウェブ227に非回転式に連結することができる。連結は、第1の前アーム駆動プーリ254Aおよび第2の前アーム駆動プーリ254Bをウェブ227と相互結合する外部シャフト255Sによって提供することができる。
【0032】
図示される実施形態では、第1および第2のマルチ
アームロボット220A、220Bは、例えば、3リンクSCARAロボット(水平多関節ロボット)とすることができる。動作中に、いったんブーム222が基板を置くまたは選び取るための所望の目的地に隣接して位置付けられると、ロボット装置103は、基板105A−105Dを目的地に置くまたは目的地から選び取るように作動することができる。
【0033】
さらに詳細には、第1および第2のマルチアームロボット220A、220Bの実施形態を含むマルチアームロボットアセンブリ220Lが、
図3Aに示される。各マルチアームロボット220A、220Bは、第1の外側軸237周囲でブーム222に対するX−Y平面で回転するように適合することができる上アーム220AU、220BUを含むことができる。前アーム220AF、220BFは、上アーム220AU、220BUそれぞれの外側端で上アーム220AU、220BUに連結することができる。さらに、リスト部材220AW、220BWは、各前アーム220AF、220BFのそれぞれの外側端に連結することができる。リスト部材220AW、220BWは各々、電子デバイス処理システム100内で処理される基板105A、105B(点で示される)を運ぶように適合される、エンドエフェクタ220AE、220BEを含むことができる。図示されたように、エンドエフェクタ220AE、220BEは、互いに折り重なるよう平らに置かれている。エンドエフェクタ220AE、220BEの各々は、作用線221に平行に移動するように機能する。エンドエフェクタ220AE、220BEは、別個の部材として、リスト部材220AW、220BWに取り付けることができ、またはリスト部材220AW、220BWとの一体ユニットとして形成することができる。ブーム222の他の端のロボットアセンブリ220Rは、ロボットアセンブリ220Lの実質的な鏡像とすることができる。
【0034】
Z軸の性能は、マルチアームロボット103に提供することができ、またはZ軸の性能は、基板105A−105Dを選び取る動作および置く動作を実現するために、チャンバ106A−106F(例えば、Z軸可動リフトピン)に提供することができる。
【0035】
図3B−3Eは、電子デバイス処理システム100内で使用するために適合することができるロボット装置303の別の実施形態を示す。本実施形態におけるロボット装置303は、例えば、チャンバ(例えば、移送チャンバ102)の壁に、ハウジング101を取り付けるように適合されるベース216を含むことができる。ブーム222は、主回転軸325(
図3C)周囲での回転のために適合することができる。ロボット装置303は、前述のように、ブーム222の外側端に装着されるマルチアームロボット220A、220Bおよび220C、229Dをさらに含むことができる。
【0036】
この実施形態では、ロボット装置303は、
図3Aに示されるように、上アーム220AU、220BU、前アーム220AF、220BF、リスト部材220AW、220BW、および取り付けられるエンドエフェクタ220AE、220BEを含むロボットアセンブリ220Lを備えることができる。
【0037】
図3C−3Dは、上アームおよび前アームが概してブーム222の長さに沿って位置合わせされる
図3Cの配向;新たな組のツインチャンバ106A−106B、106C−106D、または106E−106F、またはロードロック108に移送する、もしくはそれらから移送するために、ブーム222を回転させるときに使用することができる、上アームおよび前アームが引っ込められて「ホーム」の配向で示される、
図3Dの配向;ならびに基板をその中で選び取るおよび置くために、処理チャンバ106A−106B、106C−106D、または106E−106F、もしくはロードロック108にアクセスする場合にそうだろうが、上アームおよび前アームのいくつかが引っ込められて示され、それらのいくつかが延ばされて示される、
図3Eの配向を含む、ロボット装置303によって達成可能ないくつかの配向を示す。
【0038】
図4は、代表的なマルチ
アームロボット220A、220Bの断面図を示す。これらのマルチ
アームロボット220A、220Bは、例えば、単一のチャンバ(例えば、106A、106C、106E)を処理するために動作することができる。本実施形態のロボット装置220Aは、ブーム222の外側端224Lに装着することができる。各マルチアームロボット220A、220Bは、主回転軸225(
図2)から距離を空けて配置される。
【0039】
本実施形態では、各マルチ
アームロボット220A、220Bは、X−Y平面の第1の外側軸237周囲での回転のために適合される内側アーム220AU、220BUを含むことができる。上アーム220AU、220BUは、それぞれの外側端で上アーム220AU、220BUに連結される前アーム220AF、220BFを含むことができる。前アーム220AF、220BFは各々、外側端でそこに回転式に取り付けられるリスト部材220AW、220BWを含むことができる。リスト部材220AW、220BWは、X−Y平面で前アーム220AF、220BFに対するリスト軸周囲での相対的な回転のために適合することができる。上アーム220AU、220BUおよび前アーム220AF、220BFの様々なプーリ結合および長さは、リスト部材220AW、220BWが作用線221(
図3A)に対して平行移動するように、適したサイズ決定を行うことができる。エンドエフェクタ220AE、220BEは、リスト部材220AW、220BW上に含むことができる。エンドエフェクタ220AE、220BEは、図示されるように、別個の部材として、リスト部材220AW、220BWに取り付けることができ、またはリスト部材220AW、220BWとの一体ユニットとして形成することができる。エンドエフェクタ220AE、220BEは各々、基板105A、105Bを運ぶために適合することができる。マルチリンクロボット220A、220Bは、第1および第2の被駆動部材234、236を駆動することによって遠隔で駆動させることができる。
【0040】
図5A−5Eは、例えば、電子デバイス処理システム100内で1または複数のマルチ
アームロボット(例えば、220A、220B、220C、220D)を駆動するために利用することができるブーム駆動装置104の様々な図を示す。ブーム222は、主回転軸
225から概して反対の半径方向に外に向かって延びる複数の片持ちビームとすることができるブーム部分222L、222Rを含むことができる。ブーム222の本体は、
図5Dおよび
図5Eに最もよく示されるように、断面がIビーム形状を有することができる。ウェブ227は、ブーム222の垂直高さに沿って概して中心に設置することができる。ブーム222は、エンドエフェクタ220AE、220BEが処理するチャンバに、エンドエフェクタ220AE、220BEを非常に接近させることができるブーメラン形状を有することができる。デュアルマルチアームロボット220A、220Bおよびデュアルマルチアームロボット220C、220Dがブーム駆動装置104に連結された状態で、エンドエフェクタ220AE、220BEを延ばすおよび引っ込めることにより(
図3Aおよび
図3Eを参照)、ブーム222を全く回転させずに、目的地において完全な基板交換を行うことができる。
【0041】
図5A−5Bに示されるように、ブーム222は、左、右、および中心の上カバー部分245LU、245RU、および245CUを有する上カバー245を含むことができる。下カバー246は、ブーム222の下部分に設けることができる。
【0042】
図5Cは、明瞭にするためにブーム222が除去された状態の、ブーム駆動装置104の様々な駆動構成要素を示すブーム駆動アセンブリ560の等角図を示す。ブーム駆動アセンブリ560は、上下に位置付けられ、ウェブ227の上方および下方でブーム222に回転式に装着されるように適合される、第1の駆動部材230および第2の駆動部材232を含むことができる。ブーム駆動アセンブリ560はまた、上下に位置付けられ、ウェブ227の下方でブーム222に回転式に装着されるように適合される、第1の被駆動部材234および第2の被駆動部材236を含むことができる。ブーム駆動装置560はまた、第1の駆動部材230を第1の被駆動部材234に連結する第1の伝送部材238、および第2の駆動部材232を第2の被駆動部材236に連結する第2の伝送部材240を含む。
図5Cを見て分かるように、第1の伝送部材238の各ベルトが、S字型の配向で巻かれているのに対し、第2の伝送部材240の各ベルトは、C字型の配向で巻かれている。同様に、ブーム駆動アセンブリ560はまた、第1の駆動部材230を第3の被駆動部材256に連結する第3の伝送部材258、および第2の駆動部材232を第4の被駆動部材257に連結する第4の伝送部材259を含む。
図5Cを見て分かるように、第3の伝送部材258の各ベルトが、C字型の配向で巻かれているのに対し、第4の伝送部材259の各ベルトは、S字型の配向で巻かれている。したがって、第1および第2の被駆動部材の各々は、いくつかがS字型の配向で巻かれ、いくつかがC字型の配向で巻かれている連結された伝送部材を含む。
【0043】
本発明の実施形態による、電子デバイス処理システム内で基板を搬送する方法600が、
図6に提供される。方法600は、602において、ハブ(例えば、226)、ならびに前記ハブから放射方向に延びるウェブ(例えば、227)を含むブーム(例えば、222)であって、前記ハブは、前記ウェブ上方の第1の方向に延びる第1のパイロット(例えば、228)、および前記ウェブ下方の第2の方向に延びる第2のパイロット(例えば、229)を有する、ブーム;前記第1のパイロットに回転式に装着される第1の駆動部材(例えば、230);前記第2のパイロットに回転式に装着される第2の駆動部材(例えば、232);前記ウェブ上方の第1の外側端(例えば、224L)で前記ブームに回転式に装着される第1の被駆動部材(例えば、234);前記ウェブ下方の第1の外側端で前記ブームに回転式に装着される第2の被駆動部材(例えば、236);前記第1の駆動部材を前記ウェブ上方の前記第1の被駆動部材に連結する第1の伝送部材(例えば、238);ならびに前記第2の駆動部材を前記ウェブ下方の前記第2の被駆動部材に連結する第2の伝送部材(例えば、240)を有するブーム駆動装置(例えば、104)を提供することを含む。前記方法600はまた、604において、第1のマルチアームロボット(例えば、220A)を前記ブーム(例えば、222)の前記第1の外側端(例えば、224L)に連結すること、606において、第2のマルチアームロボット(例えば、220B)を前記ブーム(例えば、222)の前記第1の外側端(例えば、224R)に連結すること、608において、前記第1の駆動部材(例えば、230)を駆動することによって、前記第1のマルチアームロボット(例えば、220A)を駆動すること、ならびに610において、前記第2の駆動部材(例えば、232)を駆動することによって、前記第2のマルチアームロボット(例えば、220B)を駆動することを含む。
【0044】
前述の説明は、本発明の単なる例示的な実施形態を開示する。本発明の範囲に含まれる先ほど開示された装置および方法の変形は、当業者にはすぐに明らかになるだろう。したがって、本発明は、その例示的な実施形態に関連して開示されたが、他の実施形態が、以下の特許請求の範囲によって定義される、本発明の範囲に含まれうると理解されるべきである。