特許第6287009号(P6287009)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6287009
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】無機イオン含有排水の処理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/56 20060101AFI20180226BHJP
   C02F 1/58 20060101ALI20180226BHJP
   C02F 1/62 20060101ALI20180226BHJP
   C02F 1/64 20060101ALI20180226BHJP
   B01D 21/01 20060101ALI20180226BHJP
   B01D 21/08 20060101ALI20180226BHJP
   B01D 21/24 20060101ALI20180226BHJP
   B01D 21/30 20060101ALI20180226BHJP
【FI】
   C02F1/56 K
   C02F1/58 H
   C02F1/58 J
   C02F1/58 K
   C02F1/62 B
   C02F1/62 C
   C02F1/62 E
   C02F1/62 Z
   C02F1/64 Z
   B01D21/01 105
   B01D21/01 H
   B01D21/08 C
   B01D21/24 D
   B01D21/24 R
   B01D21/30 E
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-206449(P2013-206449)
(22)【出願日】2013年10月1日
(65)【公開番号】特開2015-66546(P2015-66546A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2016年9月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001063
【氏名又は名称】栗田工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086911
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 剛
(72)【発明者】
【氏名】安池 友時
(72)【発明者】
【氏名】小森 英之
(72)【発明者】
【氏名】清水 哲
【審査官】 片山 真紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−275757(JP,A)
【文献】 特開2011−139997(JP,A)
【文献】 特開平04−176384(JP,A)
【文献】 特開昭63−294986(JP,A)
【文献】 特開2013−129698(JP,A)
【文献】 特開2005−013815(JP,A)
【文献】 特開2000−084600(JP,A)
【文献】 特開平08−071599(JP,A)
【文献】 特開平07−275608(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/52−64、11/14
B01D 21/00−34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機イオン含有排水に不溶化物生成剤添加返送汚泥を添加して不溶化物を析出させ、次いで固液分離処理して不溶化物を含む汚泥を処理水から分離し、
分離した汚泥の一部を返送汚泥とし、この返送汚泥に前記不溶化物生成剤を添加して前記無機イオン含有排水に添加し、
汚泥の残部を引き抜き汚泥として排出する無機イオン含有排水の処理方法(ただし、アルミニウム系無機凝集剤及び/又は鉄系無機凝集剤を使用する方法を除く。)において、
前記不溶化物生成剤添加返送汚泥が添加された無機イオン含有排水に、カチオン基比率が10〜50モル%のカチオン系高分子凝集剤を添加し撹拌して凝集フロックを生成させた後、更にアニオン基比率が5〜30モル%の低イオン性アニオン系高分子凝集剤を添加して該凝集フロックを造粒することを特徴とする無機イオン含有排水の処理方法。
【請求項2】
請求項1において、前記無機イオン含有排水は重金属を含んでおり、前記不溶化物生成剤添加返送汚泥を添加する前に該無機イオン含有排水を中和処理して重金属水酸化物を析出させる中和工程をさらに有することを特徴とする無機イオン含有排水の処理方法。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記カチオン系高分子凝集剤は、カチオン基比率15〜30モル%の低イオン性カチオン系高分子凝集剤であることを特徴とする無機イオン含有排水の処理方法。
【請求項4】
請求項1ないしのいずれか1項において、固液分離を造粒型凝集沈殿槽にて行い、該造粒型凝集沈殿槽内のスラッジブランケットのSS濃度を2000〜100000mg/Lとすることを特徴とする無機イオン含有排水の処理方法。
【請求項5】
無機イオン含有排水に不溶化物生成剤添加返送汚泥を添加する手段と、
該不溶化物生成剤添加返送汚泥が添加された液に、カチオン基比率が10〜50モル%のカチオン系高分子凝集剤を添加し撹拌して凝集フロックを生成させる手段と、
該カチオン系高分子凝集剤が添加された液に、アニオン基比率が5〜30モル%の低イオン性アニオン系高分子凝集剤を添加して該凝集フロックを造粒する手段と、
該アニオン系高分子凝集剤が添加された液を固液分離する固液分離手段と、
該固液分離手段で分離された汚泥の一部に不溶化物生成剤を添加して前記不溶化物生成剤添加返送汚泥とする不溶化物生成剤添加手段と
を備えてなる無機イオン含有排水の処理装置(ただし、アルミニウム系無機凝集剤及び/又は鉄系無機凝集剤を使用する装置を除く。)
【請求項6】
請求項において、前記無機イオン含有排水には重金属を含んでおり、前記不溶化物生成剤添加返送汚泥を添加する前に該無機イオン含有排水にを中和処理して重金属水酸化物を析出させる中和手段をさらに備えたことを特徴とする無機イオン含有排水の処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属イオンやリン酸イオン等の無機イオンを含む排水の処理方法に係り、特に凝集汚泥の一部を反応槽に返送すると共に、この返送汚泥にアルカリ等の不溶化物生成剤を添加するようにした無機イオン含有排水の処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属イオン含有排水を処理して、濃縮性に富み、脱水性に優れた高濃度金属水酸化物汚泥を得る方法として、アルカリ汚泥法等の高密度汚泥法(HDS法:High Density Sludge)が知られている。アルカリ汚泥法では、金属イオン含有排水の処理で分離されて返送される汚泥の一部にアルカリを添加する。
【0003】
アルカリ汚泥法では、高濃度で脱水性に優れた汚泥を安定して得ると共に、良好な処理水の水質を維持するために、原水の中和によって生成する不溶化物量(SS量)と返送汚泥量の比を適切な範囲に維持することが重要である。
【0004】
特開平5−57292号公報には、アルカリと混合する返送汚泥の固形分量を、アルカリと原水とが反応して生成する不溶化物の量の15〜40倍特に20〜30倍とする重金属含有廃水の処理方法が記載されている。
【0005】
また、特開平8−24877号公報には、アルカリ汚泥法によるイオン含有排水の処理方法において、アルカリと排水とが反応して生成する不溶化物の量を、排水のpHが3から8.5付近になるまでに要したアルカリ使用量から算出することが記載されている。
【0006】
特開2010−234300号公報には、返送汚泥と引抜汚泥との流量比を一定とすることが記載されている。また、同号公報には、原水に返送汚泥を添加した後、ポリマー凝集剤を添加して凝集処理することが記載されている。
【0007】
なお、フッ素イオンやリン酸イオンもHDS法によって除去される。この場合、不溶化物生成剤としてはカルシウム化合物等が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平5−57292号公報
【特許文献2】特開平8−24877号公報
【特許文献3】特開2010−234300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、緻密で脱水性が高く、沈降速度が大きい汚泥を生成させることができる無機イオン含有排水の処理方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の無機イオン含有排水の処理方法は、無機イオン含有排水に不溶化物生成剤添加返送汚泥を添加して不溶化物を析出させ、次いで固液分離処理して不溶化物を含む汚泥を処理水から分離し、分離した汚泥の一部を返送汚泥とし、この返送汚泥に前記不溶化物生成剤を添加して前記無機イオン含有排水に添加し、汚泥の残部を引き抜き汚泥として排出する無機イオン含有排水の処理方法(ただし、アルミニウム系無機凝集剤及び/又は鉄系無機凝集剤を使用する方法を除く。)において、前記不溶化物生成剤添加返送汚泥が添加された無機イオン含有排水に、カチオン基比率が10〜50モル%のカチオン系高分子凝集剤を添加し撹拌して凝集フロックを生成させた後、更にアニオン基比率が5〜30モル%の低イオン性アニオン系高分子凝集剤を添加して該凝集フロックを造粒することを特徴とする。
【0011】
本発明の無機イオン含有排水の処理装置は、無機イオン含有排水に不溶化物生成剤添加返送汚泥を添加する手段と、該不溶化物生成剤添加返送汚泥が添加された液に、カチオン基比率が10〜50モル%のカチオン系高分子凝集剤を添加し撹拌して凝集フロックを生成させる手段と、該カチオン系高分子凝集剤が添加された液に、アニオン基比率が5〜30モル%の低イオン性アニオン系高分子凝集剤を添加して該凝集フロックを造粒する手段と、該アニオン系高分子凝集剤が添加された液を固液分離する固液分離手段と、該固液分離手段で分離された汚泥の一部に不溶化物生成剤を添加して前記不溶化物生成剤添加返送汚泥とする不溶化物生成剤添加手段とを備えてなる(ただし、アルミニウム系無機凝集剤及び/又は鉄系無機凝集剤を使用する装置を除く。)
【0012】
本発明では、前記無機イオン含有排水が重金属を含んでいる場合、前記返送汚泥を添加する前に該無機イオン含有排水を中和処理して重金属水酸化物を析出させるようにしてもよい。
【0013】
カチオン系高分子凝集剤としてはカチオン基比率10〜50モル%の低イオン性カチオン系高分子凝集剤が好ましい
【0014】
本発明では、固液分離を造粒型凝集沈殿槽にて行い、該造粒型凝集沈殿槽内のスラッジブランケットのSS濃度を2000〜100000mg/Lとするようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明者が種々研究を重ねた結果、無機イオン含有排水に不溶化物生成剤添加返送汚泥を添加して不溶性塩を析出させ、次いで固液分離処理して不溶性塩を含む汚泥を処理水から分離し、分離した汚泥の一部を返送汚泥とし、この返送汚泥に前記不溶化物生成剤を添加し、汚泥の残部を引き抜き汚泥として排出する無機イオン含有排水の処理方法において、前記返送汚泥と前記不溶化物生成剤とが添加された無機イオン含有排水にカチオン系高分子凝集剤を添加・撹拌して凝集フロックを生成させた後、更にアニオン系高分子凝集剤を添加して前記凝集フロックを造粒し生成する造粒物を汚泥として処理水から分離することにより、フロック強度が大きく、密度が高い凝集体が形成できることが見出された。特に、カチオン系高分子凝集剤として、カチオン基比率が10〜50モル%のカチオン系高分子凝集剤を用いることにより、密度が高く、壊れにくいフロックを形成させることができることが見出された。
【0016】
本発明は、かかる知見に基づくものである。本発明によると、撹拌フロックが撹拌による剪断力を受けても微細化しにくいので、微細フロックがSSとして処理水に混入することが抑制され、清澄な処理水が得られる。また、造粒物は密度が高く、沈降速度が大きいものとなるので、高負荷処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施の形態に係る無機イオン含有排水の処理方法を説明するためのフロー図である。
図2】実施の形態に係る無機イオン含有排水の処理方法を説明するためのフロー図である。
図3】比較例のフロー図である。
図4】比較例のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。図1は本発明の無機イオン含有排水の処理方法が適用された排水処理設備のフロー図である。
【0019】
無機イオン含有排水(原水)は、配管1から反応槽2に導入され、pH調整剤添加手段3から塩酸などの酸又は苛性ソーダ、消石灰などのアルカリが添加されてpH調整されると共に、配管5から不溶化物生成剤添加返送汚泥が添加され、カチオン系高分子凝集剤の添加手段4からカチオン系高分子凝集剤が添加され、撹拌機6によって撹拌される。酸又はアルカリは、pH計7で検出されるpHが所定範囲となるように添加される。反応槽2内の凝集反応液は、配管9を介してペレット形成槽11に移送されると共に、反応槽2の出口又はこの配管9の途中でアニオン系高分子凝集剤添加手段10からアニオン系高分子凝集剤が添加される。アニオン系高分子凝集剤が添加された凝集反応液は、ペレット形成槽11内において撹拌機12によって撹拌され、凝集ペレットが成長する。
【0020】
ペレット形成槽11に沈殿槽15が並設されている。ペレット形成槽11と沈殿槽15とは、往管13と戻管14を介して接続されている。往管13は槽11,15の高さ方向中間付近同士を連通しており、戻管14は槽11,15の上部同士を接続している。ペレット形成槽11内で成長したペレット状汚泥は、水と共に往管13を介して沈殿槽15内に流入し、沈降する。沈殿槽15内でペレット状汚泥が分離された水は、戻管14を介してペレット形成槽11に戻る。ペレット形成槽11内の上澄水は、ペレット形成槽11のトラフ11aから処理水取出管16を介して系外に取り出される。
【0021】
沈殿槽15内で沈殿したペレット状汚泥は、汚泥ポンプ17で取り出され、その一部は引抜配管18から引抜汚泥として系外に取り出される。汚泥の残部は返送配管19を介して不溶化物生成剤添加槽20に導入され、添加手段21によって不溶化物生成剤が添加されると共に、撹拌機22によって撹拌される。この添加槽20内からの不溶化物生成剤添加返送汚泥が前記配管5を介して反応槽2に導入される。
【0022】
上記図1の実施の形態では原水を反応槽2に導入しているが、図2のように、原水を中和槽31に導入し、この中和槽31にて酸又はアルカリもしくは汚泥(引抜汚泥及び/又はアルカリ混合汚泥)を添加して例えばpH5〜9に調整すると共に、不溶化物生成剤添加返送汚泥を該中和槽31に導入し、撹拌機32で撹拌した後、移送配管33で凝集反応槽2’に導入してもよい。
【0023】
図2のフローにおいて、被処理水に鉄が多く含まれる場合には、中和槽31の前段にプレ中和槽を設け、このプレ中和槽にて被処理水に引抜汚泥又はアルカリ添加返送汚泥を添加し、好ましくはpH3.5〜4.5特に好ましくは3.8〜4.2に調整してもよい。必要に応じて苛性ソーダや消石灰などのアルカリを添加することもできる。鉄を析出させ除去するためにはpH5以上にする必要があるが、pH3.5〜4.5への予備中和をせずにpH調整すると、汚泥表面の水酸化物との反応よりも、水中の水酸化物との反応が増えるために高密度化しなくなる。
【0024】
図2では、ペレット形成槽11及び沈殿槽15の代りに、造粒型凝集沈殿槽35を設けている。移送配管9からのフロック含有水は、この造粒型凝集沈殿槽35の底部に導入され、スラッジブランケットを上向流で通過し、トラフ37、配管38を介して処理水として取り出される。スラッジブランケットは撹拌機36によって撹拌される。汚泥は槽底部から引き抜かれてもよく、濃度が高いときにはブランケットの上下方向途中部分から引き抜かれてもよい。図2のその他の構成は図1と同様であり、同一符号は同一部分を示している。
【0025】
図1,2ではアニオン系高分子凝集剤を配管9に添加しているが、本発明ではアニオン系高分子凝集剤を添加するための凝集反応槽を設置してもよい。
【0026】
本発明において、無機イオン含有排水中の無機イオンとしてはAl,Ca,Cu,Zn,Cd,Pb,Fe,Co,Ni,Cr,Mnなどの金属イオンのほか、リン酸イオンやフッ素イオンなどが例示される。
【0027】
金属イオンから不溶化物を生成させるための不溶化物生成剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ剤が好適である。不溶化物生成剤としてアルカリを用いた場合、原水(被処理水)中の金属イオンは、汚泥表面に吸着されている水酸化物と反応し、汚泥表面で析出するため、高密度となり、脱水性の優れた汚泥が得られる。
【0028】
リン酸イオンの不溶化物生成剤としては塩化カルシウムなどのカルシウム塩や水酸化カルシウム等が好適である。フッ素イオンの不溶化物生成剤としては、塩化カルシウムなどのカルシウム塩や水酸化カルシウム等が好適である。
【0029】
原水が半導体製造工程排水のようにフッ素イオンを含む場合、中和槽31や反応槽2に硫酸及び/又は硫酸塩もしくはこれらを含む排水を添加してもよい。これにより、生成するフッ化カルシウム粒子の凝集性、結晶性、沈降性が改善される。硫酸塩としては硫酸ナトリウムが好適である。
【0030】
カルシウム塩等は、原水中のリン酸イオン濃度又はフッ素イオン濃度に応じて添加される。リン酸イオンを処理する場合、カルシウム塩等の添加量は、当モル比の1倍と残留Caとして20〜200mg/Lとの合量程度が好適である。フッ素イオンを処理する場合、カルシウム塩等の添加量は、当モル比の1倍と残留Caとして200〜500mg/Lとの合量程度が好適である。
【0031】
無機イオン含有排水が金属イオン含有排水である場合、該排水中の金属イオン濃度が50〜5000mg/L程度である場合に本発明を適用するのに好適である。本発明方法を適用するのに好適な金属イオン含有排水の具体例としては、各種工場排水、鉱山排水などが例示される。
【0032】
無機イオン含有排水がリン酸イオン含有排水である場合、該排水中のリン酸イオン濃度が10〜5000mg/L程度である場合に本発明を適用するのに好適である。リン酸イオン含有排水の具体例としては、各種工場排水、農業排水、活性汚泥の脱水濾液、嫌気消化脱離液等が例示される。フッ素イオンの排水中の濃度が15〜20000mg/L程度である場合に本発明を適用するのに好適である。フッ素イオン含有排水の具体例としては、各種工場排水、洗煙排水、などが例示される。
【0033】
酸又はアルカリは、反応槽2又は中和槽31内のpHが所定範囲となるように添加される。好適なpH範囲は金属種によって異なり、Alの場合はpH4〜6、Crの場合はpH5〜7、Fe2+の場合はpH8〜10、Znの場合はpH8〜10、Fe3+の場合はpH4〜5、Cuの場合はpH6〜8である。
【0034】
カチオン系高分子凝集剤はアクリルアミド系のものが好適であり、そのカチオン基比率は10〜50モル%、特に15〜40モル%、更に20〜30モル%が好適である。カチオン系高分子凝集剤の重量平均分子量は1200万〜2500万特に1500万〜2200万程度が好適である。カチオン系高分子凝集剤の添加量は0.2〜5mg/L特に1〜3mg/Lが好適である。
【0035】
このようなカチオン系高分子凝集剤としては、一般にカチオン性高分子凝集剤として使用されているものが適用でき、具体的にはカチオン性モノマーとアクリルアミドとの共重合物を好適に用いることができる。カチオン性モノマーの具体例としては、ジメチルアミノエチルアクリレートやジメチルアミノエチルメタクリレート(以下、両化合物を併せて「ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート」と記す場合がある)の酸塩もしくはその4級アンモニウム塩、ジメチルアミノプロピルアクリアミドやジメチルアミノプロピルメタクリアミド(以下、両化合物を併せて「ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド」と記す場合がある)の酸塩もしくはその4級アンモニウム塩を好適に用いることができるが、これに限定されるものではない。なお、カチオン性高分子凝集剤の製品形態は特に限定されるものではなく、粉末品、W/O型エマルション、或いは、高塩類濃度の水系媒体中にカチオン性高分子凝集剤粒子が分散しているディスパージョンなど、排水の凝集処理用に一般に流通しているのが適用できる。
【0036】
アニオン系高分子凝集剤はアクリルアミド系のものが好適であり、そのアニオン基比率は5〜30モル%特に5〜20モル%が好適である。アニオン系高分子凝集剤の重量平均分子量は900万〜2000万特に1200万〜1800万程度が好適である。アニオン系高分子凝集剤の添加量は0.2〜8mg/L特に2〜6mg/Lが好適である。
【0037】
このようなアニオン系高分子凝集剤としては、一般にアニオン性高分子凝集剤として使用されているものが適用でき、具体的にはアニオン性モノマーとアクリルアミドとの共重合物、または、ポリアクリルアミドの加水分解物を用いることができる。アニオン性モノマーの具体例としては、アクリル酸若しくはその塩を好適に用いることができる。アニオン性モノマーとして、アクリル酸若しくはその塩とともに、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸若しくはその塩を用いて、アクリルアミドと共重合した重合物は、広いpH範囲で安定して使用できる点で特に好適に用いることができる。
【0038】
アニオン性高分子凝集剤の製品形態は特に限定されるものではなく、粉末品、W/O型エマルション、或いは、高塩類濃度の水系媒体中にアニオン性高分子凝集剤粒子が分散しているディスパージョンなど、排水の凝集処理用に一般に流通しているものが適用できる。
【0039】
カチオン基比率とは、共重合するノニオン性モノマーとカチオン性モノマーとの合計モル量に占めるカチオン性モノマーのモル比である。アニオン基比率とは、共重合するノニオン性モノマーとアニオン性モノマーとの合計モル量に占めるアニオン性モノマーのモル比(ポリアクリルアミドの加水分解物の場合は、ノニオン性繰り返し単位とアニオン性繰り返し単位のモル比)である。
【0040】
例えば、アクリルアミド80モルとジメチルアミノエチルアクリレートの4級アンモニウム塩20モルとを共重合したカチオン系高分子凝集剤の場合、カチオン基比率は以下の通り20モル%となる。
【0041】
カチオン基比率[モル%]=
[カチオン性モノマーのモル比/(カチオン性モノマーのモル比+ノニオン性モノマーのモル比)]×100
=[20/(20+80)]×100=20 [モル%]
【0042】
凝集剤を添加した後、砂などの沈降促進剤を添加してもよい。
【0043】
本発明では、カチオン系高分子凝集剤の添加量Acとアニオン系高分子凝集剤の添加量Aaとの比Ac/Aaが0.1〜1特に0.4〜0.8であることが好ましい。
【0044】
反応槽2、中和槽31の撹拌強度はG値で100〜500s−1とし、滞留時間は1分〜10分とすることが好ましい。
【0045】
反応槽2又は凝集反応槽2’で形成されたフロックを含有する水にアニオン系高分子凝集剤を添加した後、アニオン系高分子凝集剤が十分に凝集反応する前に凝集フロックと混合状態でペレット形成槽11又は造粒型凝集沈殿槽35に流入させるのが好ましいので、好ましくはアニオン系高分子凝集剤を添加直後(例えば1秒〜1分特に5秒〜30秒)にペレット形成槽11又は造粒型凝集沈殿槽35に流入させるのが好ましい。
【0046】
ペレット形成槽11又は造粒型凝集沈殿槽35では沈降速度が非常に大きい凝集体(ペレット)が保持されたスラッジブランケットが形成されている。運転初期に系外からペレットを供給するだけでなく、ペレット形成槽11又は造粒型凝集沈殿槽35の運転を行って凝集体を成長させてペレットを作ることによってもペレットが保持されたスラッジブランケットを形成することができる。ペレット形成槽11又は造粒型凝集沈殿槽35の底部に流入した水はスラッジブランケット(以下、単にブランケットということがある。)を上向流で通過する際、フロックがブランケット中のペレットに吸着されて固液分離されるため、清澄な(例えばSS濃度20mg/L以下、特に10mg/L以下)水がトラフ11a又は37から処理水として流出する。
【0047】
ブランケットは撹拌機12又は36によって剪断力を与えられており、フロックの機械的脱水が促進されて造粒されたペレットが形成される。アニオン系高分子凝集剤とフロックを含んだ水がこのブランケットを通過すると、フロックがペレットに強固に結合するため懸濁物質の除去がなされ、剪断力によって壊れにくいペレットになる。造粒されたペレット(造粒汚泥)は前述の通り沈殿槽15,35の下部から引き抜かれる。ペレット形成過程でフロックからの脱水が促進されているため、造粒汚泥は高密度となる。
【0048】
このペレット形成槽11又は造粒型凝集沈殿槽35におけるブランケットの撹拌強度はG値で2〜150s−1特に5〜100s−1とすることが好ましい。ブランケットのSS濃度は5,000〜100,000mg/L特に10,000〜60,000mg/Lであることが好ましい。また、ペレット形成槽11又は造粒型凝集沈殿槽35の通水LVを5〜90m/hr特に10〜70m/hrとすることが好ましい。
【0049】
引抜汚泥の汚泥濃度は5wt%以上特に10wt%以上であることが好ましい。
【0050】
機械的強度の高いフロックがペレット形成槽11又は造粒型凝集沈殿槽35において生成する理由については、詳細は不明であるが、次のように推察される。即ち、原水中のSSがカチオン系高分子凝集剤によって荷電中和されて不溶化物生成剤添加返送汚泥と複合体を形成する。これにアニオン系高分子凝集剤を加えることによって、カチオンとアニオンの静電作用に加えてアクリルアミド単位に基づくノニオン鎖の水素結合により、フロック同士が絡みつき結合が強固となる。
【0051】
アクリルアミド(高分子凝集剤内のノニオン鎖)による水素結合が大きく働くために、高分子凝集剤はノニオン鎖を多く持つものが好ましい。またカチオン鎖は被処理水のSS負荷電に対し所定量必要である。よって、使用するカチオン系高分子凝集剤はカチオン度が低く、分子量が大きいものが適すると考えられる。一方、アニオン系高分子凝集剤についても同様に、アクリルアミド(ノニオン鎖)による水素結合が大きく働くために、分子内にノニオン鎖を多く持つものが好ましい。またアニオン鎖は被処理水中の凝集フロックに残る凝集剤由来の正荷電に対し所定量必要である。よって使用するアニオン系高分子凝集剤はアニオン度が低く、分子量が大きいものが適すると考えられる。
【0052】
原水に対し不溶化物生成剤添加返送汚泥と共にカチオン基比率10〜50モル%のカチオン系高分子凝集剤を添加して撹拌することにより、カチオン系高分子凝集剤を添加することなくアニオン系高分子凝集剤を添加したときと比較して、水分子を抱き込む割合が少なく、密度が高いフロックが形成できると考えられる。続いてアニオン系高分子凝集剤を添加してフロックと混合状態で造粒することにより、アニオン系高分子凝集剤の吸着力によりブランケットゾーンのペレットにフロックが強固に吸着することで粗大化する。このとき低イオン性のものを用いることにより、より密度の高い硬いフロックを形成することができる。ただし、過度にイオン性が低すぎると分散性の悪化や吸着力の低下が懸念され、引いては除濁性の減少、薬剤使用量の増大につながるため、カチオン、アニオン共に適度なイオン性とする必要がある。
【0053】
このようにフロック同士の結合が強固なため、造粒撹拌時にペレットが破壊されて微細化しにくくなる。これによって、処理水へ微細SSが流出する割合を低減できる。
【0054】
フロック同士の結合力が強くなることで、フロック間隙水が抜けやすくなり、撹拌による機械的脱水作用が促進される。これにより、沈降速度の大きな凝集体が形成される。また、造粒が促進されることにより、発生する造粒汚泥の密度が高まる。このため、後段の脱水工程における設備を小型化することができる。
【0055】
カチオン系高分子凝集剤の正荷電がSSの負荷電に作用するため、無機凝集剤の使用量を低減することができる。
【0056】
本発明では、返送汚泥の全量に不溶化物生成剤を添加してもよく、返送汚泥の一部に不溶化物生成剤を添加してもよい。
【0057】
被処理水に添加する返送汚泥の固形分量を、被処理水と不溶化物生成剤が反応して生成する不溶化物の量(以下、返送比)の5〜500倍量とすることで、凝集フロックの大きさが粗大で、脱水性の優れた汚泥となり、固液分離を安定化できる。好ましくは10〜200倍量である。被処理水に含まれる金属濃度により最適な返送比は異なるが、10倍量よりも少ないと、汚泥が少ないために、汚泥表面での析出が進まず、汚泥が高密度化せず、200倍量よりも多いと、汚泥濃度が高いために、汚泥が肥大化せず、分散状態になり、沈殿槽からリークしやすくなる。
【0058】
被処理水中の金属が汚泥表面に析出するため、汚泥の表面積は多いことが望ましい。そのため、粗大になったペレットを微細化する微細化手段を必要に応じて、被処理水に添加するより前に、あるいはアルカリ剤を添加する前に設けることができる。このときG値として50〜500S−1、好ましくは100〜300S−1である。
【実施例】
【0059】
[実施例1]
金属を含む排水としてCuを1,000mg/L含む模擬液を調製し、試験原水とした。この合成原水を図2の無機イオン含有排水処理装置に通水量630L/hrにて連続通水して処理した。各槽の容積及び処理条件は次の通りである。
中和槽31:150L
凝集反応槽2’:50L
造粒型凝集沈殿槽35:25L
不溶化物生成剤添加槽20:5L
不溶化物生成剤:NaOH(25wt%水溶液)
不溶化物生成剤(NaOH)添加量:中和槽31のpHが8.5となるように添加
【0060】
中和槽31の滞留時間を15minとし、pHが8.5±0.1となるようにHCl又はNaOHを添加した。
【0061】
このときの返送汚泥濃度は12%であった。返送比は20とした。(排水から発生するSS濃度はCu(OH)換算で1540mg/Lのため、260mL/hr、SS12%で汚泥を返送した。)
【0062】
凝集反応槽2’では、カチオン系高分子凝集剤としてカチオン基比率20モル%のカチオン系高分子凝集剤cを1mg/L加えた。配管9に対し、アニオン系高分子凝集剤としてアニオン基比率12モル%のアニオン系高分子凝集剤aを2mg/L添加した。凝集反応槽2’では、G値200S−1で撹拌を行い、滞留時間2minとした。
【0063】
造粒型凝集沈殿槽35では、水面積負荷LV60m/hr、ブランケットゾーンのG値を50S−1とした。ブランケットのSS濃度は50,000mg/Lである。生成した粗大フロックを沈降分離し汚泥として取り出した。また、トラフ37を越流する上澄水を処理水とした。
【0064】
この操作を150時間行った後の処理水と引き抜き汚泥を分析した結果を表1に示す。
【0065】
[比較例1]
実施例1と同じ試験原水を図3に示すフローに従って処理した。図3のフローは、汚泥返送を行わず、カチオン系高分子凝集剤を添加せず、アニオン基比率20モル%のアニオン系高分子凝集剤a’を凝集反応槽2’に添加するようにしたこと以外は図2に示すフローと同一である。
【0066】
中和槽31にて苛性ソーダを添加してpH9に調整し、滞留時間を5minとした。凝集反応槽2’にてアニオン系高分子凝集剤としてアニオン基比率20モル%のアニオン系高分子凝集剤a’を3mg/L添加して、反応時間3minとした。次いで水面積負荷LV1m/hrの沈殿槽で固液分離を行った。処理水と引抜汚泥を分析した結果を表1に示す。
【0067】
[比較例2]
実施例1において、汚泥返送を行なわないこと以外は同一条件として前記試験原水の処理を行った。処理水と引き抜き汚泥を分析した結果を表1に示す。
【0068】
[比較例3]
実施例1と同じ試験原水を図4に示すフローに従って処理した。図4のフローは、カチオン系高分子凝集剤を添加せず、アニオン基比率20モル%のアニオン系高分子凝集剤a’を凝集反応槽2’に添加するようにしたこと以外は図2に示すフローと同一である。
【0069】
中和槽31の滞留時間を15minとし、pHが8.5±0.1となるように返送汚泥に不溶化物生成剤としてアルカリを加えたアルカリ混合汚泥を添加した。
【0070】
このときの返送汚泥濃度は12%であった。返送比は20とした。(排水から発生するSS濃度はCu(OH)換算で1540mg/Lのため、260mL/hr、SS12%で汚泥を返送した。)
【0071】
凝集反応槽2’では、アニオン基比率20モル%のアニオン系高分子凝集剤a’を3mg/L添加して、反応時間3minとした。次いで、水面積負荷LV1m/hrの沈殿槽で固液分離を行った。この操作を150時間行った後の処理水と引き抜き汚泥を分析した結果を表1に示す。
【0072】
表1に実施例1および比較例1〜3の処理水Cu濃度、処理水SS濃度、引抜汚泥の24時間静置後の汚泥濃度(SV24hr)を示す。引抜汚泥の24時間静置後の汚泥濃度は脱水性を判断するための指標として測定を行った。
【0073】
【表1】
【0074】
[考察]
比較例1ではSV24hrが実施例1の10%であり、緻密な汚泥が得られない。また比較例2では通水LVが実施例と同等であるが、SV24hrは15%であった。比較例3はSV24hrが76%まで濃縮されるが、通水LVが低い。
【0075】
[実施例2]
フッ素濃度150mg/Lのフッ化カリウム(KF)水溶液を調製し、試験原水とした。この合成原水を図1の無機イオン含有排水処理装置に通水量0.63m/hrにて連続通水して処理した。各槽の容積及び処理条件は次の通りである。
反応槽2:150L
ペレット形成槽11:直径200mm、高さ750mm
不溶化物生成剤添加槽20:5L
不溶化物生成剤:CaCl(35wt%水溶液)
不溶化物生成剤(CaCl)添加量:500mg−Ca/L−返送汚泥
【0076】
反応槽2にはpHが7±0.3となるようにHCl又はNaOHを添加した。また、反応槽2にはNaSOの20wt%水溶液を200mg−SO/Lの添加量にて添加した。
【0077】
このときの返送汚泥濃度は15%であった。返送比は40とした。
【0078】
反応槽2では、カチオン系高分子凝集剤としてカチオン基比率20モル%のカチオン系高分子凝集剤cを1mg/L加え、配管9に対しアニオン系高分子凝集剤としてアニオン基比率12モル%のアニオン系高分子凝集剤aを3mg/L添加した。反応槽2では、G値120S−1で撹拌を行った。
【0079】
ペレット形成槽11では、水面積負荷LV20m/hr、ブランケットゾーンのG値を20S−1とした。ブランケットのSS濃度は50000mg/Lである。生成した粗大フロックを沈殿槽15から汚泥として取り出した。また、トラフ11aを越流する上澄水を処理水とした。
【0080】
この操作を150時間行った後の処理水と引き抜き汚泥を分析した結果を表2に示す。
【0081】
[比較例4]
金属を含む排水としてフッ素濃度150mg/Lのフッ化カリウム(KF)水溶液を調製し、試験原水とした。この合成原水を図4の無機イオン含有排水処理装置に通水量0.63m/hrにて連続通水して処理した。各槽の容積及び処理条件は次の通りである。
中和槽31:150L
凝集反応槽2’:50L
造粒型凝集沈殿槽35:25L
不溶化物生成剤添加槽20:5L
不溶化物生成剤:CaCl(35wt%水溶液)
不溶化物生成剤(CaCl)添加量:500mg−Ca/L−返送汚泥
【0082】
中和槽31にはpHが7±0.3となるようにHCl又はNaOHを添加した。また、中和槽31にはNaSOの20wt%水溶液を200mg−SO/Lの添加量にて添加した。
【0083】
このときの返送汚泥濃度は10%であった。返送比は40とした。
【0084】
いずれの槽にも、カチオン系高分子凝集剤は添加しなかった。凝集反応槽2’には、アニオン系高分子凝集剤としてアニオン基比率12モル%のアニオン系高分子凝集剤aを3mg/L添加した。中和槽31では、G値120S−1で撹拌を行った。
【0085】
造粒型凝集沈殿槽35では、水面積負荷LV4m/hr、ブランケットゾーンのG値を20S−1とした。ブランケットのSS濃度は50000mg/Lである。生成した粗大フロックを沈殿槽15から汚泥として取り出した。また、トラフ11aを越流する上澄水を処理水とした。
【0086】
この操作を200時間行った後の処理水と引き抜き汚泥を分析した結果を表2に示す。
【0087】
【表2】
【0088】
以上の結果から明らかな通り、金属イオンを含む被処理水に不溶化物生成剤添加返送汚泥を添加した後にカチオン系高分子凝集剤を添加し、アニオン系高分子凝集剤を添加し、その後、撹拌して造粒し、次いで固液分離し、返送汚泥に不溶化物生成剤を添加することで、緻密で脱水性が高く、粗大で沈降速度が大きな汚泥を形成できる。
【符号の説明】
【0089】
2 反応槽
2’ 凝集反応槽
3 pH調整剤添加手段
11 ペレット形成槽
15 沈殿槽
20 不溶化物生成剤添加槽
31 中和槽
35 造粒型凝集沈殿槽
図1
図2
図3
図4