特許第6290564号(P6290564)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社トクヤマの特許一覧

特許6290564環境大気中の揮発性塩素化炭化水素の測定方法
<>
  • 特許6290564-環境大気中の揮発性塩素化炭化水素の測定方法 図000004
  • 特許6290564-環境大気中の揮発性塩素化炭化水素の測定方法 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6290564
(24)【登録日】2018年2月16日
(45)【発行日】2018年3月7日
(54)【発明の名称】環境大気中の揮発性塩素化炭化水素の測定方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 30/88 20060101AFI20180226BHJP
   G01N 30/04 20060101ALI20180226BHJP
   G01N 30/00 20060101ALI20180226BHJP
   G01N 30/86 20060101ALI20180226BHJP
   G01N 1/22 20060101ALI20180226BHJP
   G01N 30/72 20060101ALN20180226BHJP
【FI】
   G01N30/88 X
   G01N30/04 A
   G01N30/00 C
   G01N30/86 J
   G01N1/22 C
   !G01N30/72 A
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-192336(P2013-192336)
(22)【出願日】2013年9月17日
(65)【公開番号】特開2015-59771(P2015-59771A)
(43)【公開日】2015年3月30日
【審査請求日】2016年6月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003182
【氏名又は名称】株式会社トクヤマ
(72)【発明者】
【氏名】大黒 裕介
(72)【発明者】
【氏名】安川 通
(72)【発明者】
【氏名】中村 朗
【審査官】 高田 亜希
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/057256(WO,A1)
【文献】 特開2009−128054(JP,A)
【文献】 特開2009−205800(JP,A)
【文献】 特開平08−338793(JP,A)
【文献】 米国特許第6139801(US,A)
【文献】 梅本雅之,その他,加熱脱着GC/MSによる緊急時における環境汚染物質のナノレベル多成分同時分析の検討,山口県環境保健センター所報,日本,2008年,第51号,P47-51,URL,http://kanpoken.pref.yamaguchi.lg.jp/soshiki/syohou/20kh01.pdf
【文献】 アルミニウムバッグ,GL Selection! 2011-2012 大気環境分析編,日本,ジーエルサイエンス株式会社,2012年,P14
【文献】 第3章 VOCおよび関連項目の測定方法,VOC排出対策ガイド 基礎編,日本,2011年 7月10日,P1-13,URL,http://create.iri-tokyo.jp/results/vocguide/1_3_1.html
【文献】 水戸部英子 その他,個体吸着-加熱脱着-GC/MS法によるVOC測定に関する基礎的検討,新潟県保険環境科学研究所年報,日本,2000年,第15巻,P91-100
【文献】 クロロメタンの測定手法検討結果報告書,測定手法検討分科会,日本,2011年 3月 7日,P1−4
【文献】 泉川泰三,古川 修,GC/MSによる環境大気中の塩化メチル等の測定方法に関する検討,財団法人日本環境衛生センター東日本支局環境科学部,日本,1994年,NO.21,p.91−100
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/22
G01N 30/04
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸着剤を充填した捕集管を使用し、加熱脱着法により環境大気中の揮発性塩素化炭化水素を測定する方法であって、環境大気を除湿剤と接触させ、アルミニウム層を有する樹脂製バッグに所定時間捕集し、次いで、該樹脂製バッグに捕集した環境大気の一部を上記捕集管に流通し、上記吸着剤に吸着した揮発性塩素化炭化水素を定量することにより、上記所定時間内における環境大気中に存在する揮発性塩素化炭化水素の濃度を測定することを特徴とする環境大気中の揮発性塩素化炭化水素の測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境大気中にガス状で存在する揮発性塩素化炭化水素の測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
環境大気中の揮発性塩素化炭化水素の測定方法には、容器捕集―ガスクロマトグラフ質量分析法(以下、キャニスター法と略記する)、固体吸着―加熱脱着―ガスクロマトグラフ質量分析法(以下、加熱脱着法と略記する)、固体吸着―溶媒抽出―ガスクロマトグラフ質量分析法が示されている(非特許文献1、2)。これらの測定方法は該揮発性有機化合物を含む揮発性有機化合物の濃度の実態の把握を目的としたものであり、特に人の長期的曝露の実態の把握を第一義的な目的とされている。
【0003】
これらの測定方法のうち、加熱脱着法では、まず、吸着剤を充填した捕集管に試料を流通し測定対象成分である化学物質を吸着する。次いで、該捕集管を加熱して吸着した化学物質を放出し、分析計により化学物質の成分同定・定量が行われる。これにより、微量の化学物質の成分分離・構造分析を一連の測定として行うことが可能となっている。
【0004】
加熱脱着法は、試料流通の機材が簡便で広範囲の測定に利用でき、大気流通量を多くすることで定量下限値を低くすることができるといった利点がある。その反面、吸着した試料の全量を測定に用いるため、破過する恐れがある。ここで破過とは、大気中の微量成分を吸着・濃縮する際に、吸着しきれなくなった測定対象成分が捕集管から排出してくる現象である。
【0005】
加熱脱着法では流通を行っている間に破過が生じるため、上記揮発性塩素化炭化水素は正確な定量ができないことが知られている。そこで、該揮発性塩素化炭化水素の測定方法としてキャニスター法を用いる方法、また、キャニスターの代替としてフッ化ビニル製バッグに捕集する方法(以下、樹脂バッグ法と略記する)が提案されている(非特許文献3、4)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】環境庁大気保全大気規制課:有害大気汚染物質測定方法マニュアル(1997)
【非特許文献2】水戸部 英子,村山 等,向井 博之,森山 登「固体吸着−加熱脱着−GC/MS法によるVOC測定に関する基礎的検討」,新潟県保健環境科学研究所年報,第15巻,2000年,p.91−100,94
【非特許文献3】泉川泰三,古川 修「GC/MSによる環境大気中の塩化メチル等の測定方法に関する検討」,財団法人日本環境衛生センター東日本支局環境科学部、NO.21,1994年,p.91−100,91
【非特許文献4】測定手法検討分科会:クロロメタンの測定手法検討結果報告書(平成23年3月7日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
加熱脱着法では、クロロホルムといった揮発性有機化合物からなる多成分同時捕集が可能である。しかしながら、大気流通量が多くなり、破過を起こすことから、揮発性塩素化炭化水素に関して加熱脱着法では測定することが困難であった。
【0008】
また、キャニスター法では上記揮発性塩素化炭化水素を測定することが可能であり、試料の保存性に優れているが、一方でキャニスター缶が重量物である点、試料の捕集前も大きさが変わらない点、試料の捕集開始まで内部の真空が維持されていることの確認が必要である点、などで操作性に劣る部分があった。
【0009】
そして、樹脂バッグ法は、キャニスター法で列挙した操作性の面において優位性があるものの、上記揮発性塩素化炭化水素の吸着・透過が生じるため、フッ化ビニル製バッグに捕集された気体中の該揮発性塩素化炭化水素濃度が数時間で減衰していくことが確認されており、該揮発性塩素化炭化水素濃度を測定することが困難であった。
【0010】
さらに、環境モニタリングにおいては、環境汚染物質の分布測定、汚染源の特定等の観点から、複数の場所を連続的に測定することが望まれるため、上記揮発性塩素化炭化水素濃度が数時間で減衰することは大きな問題となる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者等は、上記課題に鑑み鋭意研究を行ってきた。その結果、上記アルミニウム層を有する樹脂製バッグに捕集された環境大気の一定量を、加熱脱着法で使用する捕集管に流通させることで、前述した課題が解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明は、環境大気中の揮発性塩素化炭化水素を測定する方法であって、環境大気を除湿剤と接触させ、アルミニウム層を有する樹脂製バッグに捕集し、次いで、該樹脂製バッグに捕集された気体中の揮発性塩素化炭化水素を定量することを特徴とする環境大気中の揮発性塩素化炭化水素の測定方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の環境大気中の揮発性塩素化炭化水素の測定方法によれば、キャニスター法と比較して、操作性が改善された揮発性塩素化炭化水素の測定方法を提供することが可能となる。従って、人の長期的曝露の実態の把握において本測定方法は極めて有意義である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施例において、環境大気の捕集に使用した装置等の構成を示す概念図である。
図2】実施例において、捕集管への流通に使用した装置等の構成を示す概念図である。
【符号の説明】
【0015】
1;チューブ
2;除湿管
3;サンプリングポンプ
4;アルミニウム層を有する樹脂製バッグ
5;捕集管
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明において実施する環境大気中の揮発性塩素化炭化水素の測定方法について詳述する。
【0017】
本発明で実施する測定方法は、環境大気をサンプリングポンプを用いて一定流量で所定時間、アルミニウム層を有する樹脂製バッグに捕集する工程(第1の工程)、次いで、該樹脂製バッグに捕集された環境大気の一部をサンプリングポンプを用いて捕集管に流通させることで、該揮発性塩素化炭化水素を吸着・濃縮する工程(第2の工程)、該捕集管を全自動加熱脱着装置付きガスクロマトグラフ質量分析計に装着し、該揮発性塩素化炭化水素を脱着させ上記分析計に導入し定量することで、環境大気中に存在する揮発性塩素化炭化水素の濃度を測定する工程(第3の工程)から成る。
【0018】
まず第1の工程について説明する。始めに、真空引きしたアルミニウム層を有する樹脂製バッグ、サンプリングポンプ、除湿管を直列にチューブを介して接続する。その後、サンプリングポンプを作動させ、除湿管の一方から環境大気を吸い込み、除湿管、およびサンプリングポンプ内を通し、アルミニウム層を有する樹脂製バッグに捕集する。
【0019】
前記樹脂製バッグは、ガス捕集用のサンプリングバッグであって、四辺のうち少なくとも一辺に開口部があり、ガスの密封および開放が可能な締具を設けたものであることが好ましい。さらに開口部にはコネクターが設けられ、チューブ等を接続できるとより好ましい。機械的強度の観点から、樹脂がアルミニウムの内膜及び外膜としてラミネートされたフィルムであることが最も好ましい。
【0020】
前記樹脂製バッグのアルミニウムの内膜及び外膜としてラミネートされる樹脂の材質としては、機械的強度、化学的安定性、耐薬品性に優れるという観点から、ポリエチレン又はポリプロピレンが好ましく、入手のしやすさからポリエチレンが最も好ましい。
【0021】
また、上記アルミニウム層を有する樹脂製バッグに上記環境大気を捕集するために使用するサンプリングポンプは、強制的に環境大気を捕集容器や捕集管に送り込むものであり、携帯型であること、チューブにより上記アルミニウム層を有する樹脂製バッグおよび捕集管と連結可能であること、流量測定精度が±5%であること、最低流量が10mL/min以上であること、連続使用時間が満充電時で30時間以上であれば特に制限されない。
【0022】
環境大気を捕集する際に、除湿管を設ける。除湿管は、アルミニウム層を有する樹脂製バッグとサンプリングポンプが接続されているチューブに接続することが可能であり、除湿剤を除湿剤固有の除湿容量に応じた量を充填したものであれば特に制限されない。これは、吸着剤が空気中の水分を吸着することで生じる、測定対象成分に対する吸着力の低下や、吸着剤の劣化の促進等を回避するためである。なお、上記では第1の工程において上記アルミニウム層を有する樹脂製バッグの上流側に設けているが限定されず、第2の工程において捕集管の上流側に設けても良い。
【0023】
除湿剤としては、除湿ができ、被乾燥物質と反応しなければ制限なく使用できる。具体的には、塩化カルシウム、過塩素酸マグネシウム、シリカゲル、酸化アルミニウム、酸化バリウムが好適に用いられる。これらの中でも特に、入手が容易であり、除湿力が強く、除湿してもべとつかず、そのため流路の閉塞の虞が少ないという観点から、過塩素酸マグネシウムが最も好ましい。
【0024】
第2の工程について詳述する。始めに、使用する捕集管は、全自動加熱脱着装置付きガスクロマトグラフ質量分析計専用のガラス管に吸着剤を充填し、両端を石英ウールでおさえたものを用いる。充填する吸着剤はグラファイトカーボンブラックやカーボンモレキュラーシーブなどの公知の吸着剤から適宜決定すればよい。なお、使用する吸着剤は予め洗浄しておくことが好ましい。
【0025】
吸着剤の洗浄とは、吸着剤を前記のように捕集管に充填した後、該捕集管を該全自動加熱脱着装置に装着し、ヘリウムを30〜70mL/minで流しながら、350℃、1時間加熱するものである。該洗浄により、環境大気捕集前に捕集管に含まれる揮発性塩素化炭化水素が取り除かれ、正確な測定が可能となる。
【0026】
第3の工程について詳述する。まず、前記捕集管を上記全自動加熱脱着装置付きガスクロマトグラフ質量分析計に装着し、該全自動加熱脱着装置で該捕集管を加熱して前記揮発性塩素化炭化水素を脱着させる。このようにして得られた該揮発性塩素化炭化水素は該ガスクロマトグラフ質量分析計で測定され、該揮発性塩素化炭化水素についてのピーク面積が求められる。ピーク面積の感度変動の範囲は±20%である。該ガスクロマトグラフ質量分析計の定量方法には、面積百分率法、修正面積百分率法、内標準法、絶対検量線法などが挙げられるが、これらに限定されない。該全自動加熱脱着装置付きガスクロマトグラフ質量分析計での加熱・測定条件は通常の条件が採用される。
【0027】
以上の操作により、環境大気中に存在する揮発性塩素化炭化水素の濃度を測定することが可能となる。
【実施例】
【0028】
以下、本発明を更に詳細に説明するため実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。
【0029】
なお、上記揮発性塩素化炭化水素の評価項目および評価方法を以下に示す。
【0030】
1)検量線の作成
検量線作成用試料の作成に関しては、環境庁大気保全局大気規制課,「有害大気汚染物質測定の実際」、絶対検量線法に関しては、JISK0114:2000に記載の方法に準じた。
【0031】
上記揮発性塩素化炭化水素を洗浄済みの捕集管の一方から高純度ヘリウムガスを10〜100mL/minで流し、この気流中に上記揮発性塩素化炭化水素を10ppm含む標準ガス(高千穂化学工業株式会社製)の一定量を添加し十分吸着させてから、試料測定と同様にして測定を行う。該標準ガスの添加量は、0.05mL、0.5mL、5mLと3段階に変え、各成分の定量用質量数のクロマトグラムを記録しピーク面積を求め、該ピーク面積を縦軸に、該捕集管に流通させた標準ガスに含まれる該揮発性塩素化炭化水素の量を横軸にとって、検量線を作成した。
【0032】
2)濃度の算出
上記検量線作成用試料と同一条件の下で、上記環境大気を流通させた捕集管の測定を行う。ピーク面積から検量線によって成分量(NnL)を求める。該成分量に基づいて、環境大気中の上記揮発性塩素化炭化水素の24時間平均濃度Cを式1により求めた。
平均濃度C[nL/L(ppb)]=N/V 式1
(V:捕集管に流通させた環境大気の体積[L])
なお、重量濃度(μg/m)へ換算する場合は、式2を用いる。
平均濃度C’[μg/m]
=C×M×273×P/(22.4×(273+T)×101.3) 式2
M:分子量[mol]
P:測定点の気圧[kPa]
T:温度[℃]
また、実施例、参考例及び比較例で使用した各種材料の略号を以下に示す。
・捕集容器
AL:アルミニウムバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製、アルミニウムバッグ−AAK−30)
CA:キャニスター(ジーエルサイエンス株式会社製、S−Canキャニスター6LバルブSilicosteel処理済)
TE:テドラーバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製、テドラーバッグ−AAK−30)
・捕集装置
サンプリングポンプ(株式会社ガステック製、携帯形ガス採取装置GSP−250FT)
サンプラー(ジーエルサイエンス株式会社製、パッシブキャニスターサンプラーPCS−5400−05S)
・環境大気ガス
S(1):該揮発性塩素化炭化水素を1ppb相当含むガス
S(10):該揮発性塩素化炭化水素を10ppb相当含むガス
S(100):該揮発性塩素化炭化水素を100ppb相当含むガス
【0033】
(実施例1)
表1に示した条件に従って、真空引きしたアルミニウム層を有する樹脂製バッグに、環境大気S(1)を24時間、サンプリングポンプで10mL/minの流量で、計14.4L捕集した。
【0034】
続いて、上記アルミニウム層を有する樹脂製バッグに捕集した環境大気を、洗浄済みの捕集管に50分間、サンプリングポンプで10mL/minの流量で、計0.5L流通させた。
【0035】
最後に、上記捕集管を全自動加熱脱着装置付きガスクロマトグラフ質量分析計に装着し、揮発性塩素化炭化水素を定量し、環境大気中に存在する揮発性塩素化炭化水素の24時間平均濃度を測定した。評価結果を表2に示した。
【0036】
(実施例2)
環境大気ガスS(1)を捕集する替わりにS(10)を捕集する他は実施例1と同様に分析した。次いで実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示した。
【0037】
(実施例3)
環境大気ガスS(1)を捕集する替わりにS(100)を捕集する他は実施例1と同様に分析した。次いで実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示した。
【0038】
(参考例1)
表1に示した条件に従って、予め減圧にしたキャニスターを用いて、環境大気S(1)を24時間、サンプラーで0.4mL/minの流量で、計6L捕集した。キャニスター内の環境大気を実施例1と同様に分析した。次いで実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示した。
【0039】
(比較例1)
アルミニウム層を有する樹脂製バッグの替わりにフッ化ビニル樹脂製バッグを使用する他は実施例1と同様に環境大気ガスS(1)を該フッ化ビニル樹脂製バッグに捕集し分析した。次いで実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示した。
【0040】
(比較例2)
環境大気S(1)を洗浄済みの捕集管に24時間、10mL/minの流量で、計14.4L流通する他は実施例1と同様に分析した。次いで実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示した。
【0041】
(比較例3)
除湿管を用いずに捕集する他は実施例1と同様に分析した。次いで実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
図1
図2