特許第6292667号(P6292667)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6292667半導体装置の評価方法および半導体装置の評価装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6292667
(24)【登録日】2018年2月23日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】半導体装置の評価方法および半導体装置の評価装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/26 20140101AFI20180305BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20180305BHJP
【FI】
   G01R31/26 B
   H01L21/66 V
【請求項の数】16
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-54197(P2014-54197)
(22)【出願日】2014年3月17日
(65)【公開番号】特開2015-175799(P2015-175799A)
(43)【公開日】2015年10月5日
【審査請求日】2016年9月5日
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の補助事業の成果に係る特許出願(平成22年度3月10日文部科学大臣決定、最先端研究開発支援プログラム「低炭素社会創成へ向けた炭化珪素(SiC)革新パワーエレクトロニクスの研究開発」による助成金交付を受けるもの)
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】染谷 満
(72)【発明者】
【氏名】武井 学
(72)【発明者】
【氏名】米澤 喜幸
【審査官】 續山 浩二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−233761(JP,A)
【文献】 特開2010−210330(JP,A)
【文献】 特開2006−292586(JP,A)
【文献】 特開平11−330372(JP,A)
【文献】 特開2001−289904(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0189465(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/26
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート構造を有する半導体装置の評価方法であって、
前記半導体装置のゲートに前記半導体装置の閾値電圧以上の一定のゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得する取得工程を含み、
前記取得工程は、
前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に一定電流を流す第1工程と、
前記一定電流に応じて前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に印加された電圧を測定する第2工程と、
前記第2工程の測定値に基づいて、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得する第3工程と、
を含み、
前記第1工程では、前記第2工程の測定値が前記ゲート電圧と前記閾値電圧との差分未満となるように、前記一定電流を設定することを特徴とする半導体装置の評価方法。
【請求項2】
金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート構造を有する半導体装置の評価方法であって、
前記半導体装置のゲートに前記半導体装置の閾値電圧以上の一定のゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得する取得工程を含み、
前記取得工程は、
前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に一定電圧を印加する第1工程と、
前記一定電圧に応じて前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に流れる電流を測定する第2工程と、
前記第2工程の測定値に基づいて、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得する第3工程と、
を含み、
前記第1工程では、前記ゲート電圧と前記閾値電圧との差分未満の前記一定電圧を印加することを特徴とする半導体装置の評価方法。
【請求項3】
前記取得工程前に、前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に流れる電流、および、前記半導体装置のゲートに印加される電圧に基づいて、前記半導体のキャリア移動度および前記酸化膜の容量を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の評価方法。
【請求項4】
金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート構造を有する半導体装置の評価方法であって、
前記半導体装置のゲートに前記半導体装置の閾値電圧以上の一定のゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得する取得工程を含み、
前記取得工程前に、前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に流れる電流、および、前記半導体装置のゲートに印加される電圧に基づいて、前記半導体のキャリア移動度および前記酸化膜の容量を決定することを特徴とすることを特徴とする半導体装置の評価方法。
【請求項5】
金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート構造を有する半導体装置の評価装置であって、
前記半導体装置のゲートに接続され、前記半導体装置のゲートに前記半導体装置の閾値電圧以上の一定のゲート電圧を印加する定電圧源を備え、
前記定電圧源によって前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得し、
前記半導体装置の高電位側に接続され、前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に一定電流を流す定電流源をさらに備え、
前記定電圧源によって前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記定電流源によって前記半導体装置に前記一定電流を流し、
前記一定電流に応じて前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に印加された電圧を測定し、当該測定値に基づいて、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得し、
前記一定電流に応じて前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に印加される電圧を、前記ゲート電圧と前記閾値電圧との差分未満とすることを特徴とする半導体装置の評価装置。
【請求項6】
金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート構造を有する半導体装置の評価装置であって、
前記半導体装置のゲートに接続され、前記半導体装置のゲートに前記半導体装置の閾値電圧以上の一定のゲート電圧を印加する定電圧源を備え、
前記定電圧源によって前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得し、
前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に一定電圧を印加する第2の定電圧源を備え、
前記定電圧源によって前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記第2の定電圧源によって前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に前記一定電圧を印加し、
前記一定電圧に応じて前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に流れる電流を測定し、当該測定値に基づいて、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得し、
前記一定電圧を、前記ゲート電圧と前記閾値電圧との差分未満とすることを特徴とする半導体装置の評価装置。
【請求項7】
前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加する前に、前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に流れる電流、および、前記半導体装置のゲートに印加される電圧に基づいて、前記半導体のキャリア移動度および前記酸化膜の容量を決定することを特徴とする請求項5または6に記載の半導体装置の評価装置。
【請求項8】
金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート構造を有する半導体装置の評価装置であって、
前記半導体装置のゲートに接続され、前記半導体装置のゲートに前記半導体装置の閾値電圧以上の一定のゲート電圧を印加する定電圧源を備え、
前記定電圧源によって前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得し、
前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加する前に、前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に流れる電流、および、前記半導体装置のゲートに印加される電圧に基づいて、前記半導体のキャリア移動度および前記酸化膜の容量を決定することを特徴とする半導体装置の評価装置。
【請求項9】
前記半導体装置は、半導体材料としてシリコンを用いて構成されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一つに記載の半導体装置の評価装置。
【請求項10】
前記半導体装置は、半導体材料としてシリコンカーバイドを用いて構成されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一つに記載の半導体装置の評価装置。
【請求項11】
前記半導体装置は、半導体材料としてゲルマニウムを用いて構成されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一つに記載の半導体装置の評価装置。
【請求項12】
前記半導体装置は、半導体材料としてシリコンゲルマニウムを用いて構成されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一つに記載の半導体装置の評価装置。
【請求項13】
前記半導体装置は、半導体材料としてガリウムヒ素を用いて構成されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一つに記載の半導体装置の評価装置。
【請求項14】
前記半導体装置は、半導体材料として窒化ガリウムを用いて構成されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一つに記載の半導体装置の評価装置。
【請求項15】
前記半導体装置は、半導体材料として酸化ガリウムを用いて構成されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一つに記載の半導体装置の評価装置。
【請求項16】
所定情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記記憶部に予め記憶されたプログラムを実行させることによって、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧の測定を自動で行うことを特徴とする請求項5〜15のいずれか一つに記載の半導体装置の評価装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体装置の評価方法および半導体装置の評価装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)においては、ゲートに電圧を印加することによりターンオン時の閾値電圧が変動することが問題となっている。閾値電圧の変動は、半導体装置に流れる電流のアンバランス(電流バランスがとれない)や、電流効率が低下するという問題につながる。このため、ターンオン時の閾値電圧の変動を抑制する必要がある。また、ターンオン時の閾値電圧の変動を抑制するために、ターンオン時の閾値電圧を正確に測定する必要がある。
【0003】
従来の閾値電圧の測定方法として、ゲートに任意の時間で電圧(ゲート電圧)を印加し、ゲートへの電圧の印加を停止した後に、ソース−ドレイン間に流れる電流のゲート電圧依存性を測定することで閾値電圧を測定し、閾値電圧の変動の度合いを算出する方法が提案されている(例えば、下記非特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】エム・ドゥネ(M.Denais)、外7名、オン−ザ−フライ キャラクタリゼーション オブ NBTI イン ウルトラ−スィン ゲート オキサイド PMOSFET’s(On−the−fly characterization of NBTI in ultra−thin gate oxide PMOSFET’s)、アイ・トリプル・イー インターナショナル エレクトロン デバイシズ ミーティング(IEDM) 2004(IEEE International Electron Devices Meeting(IEDM) 2004)、2004年、p.109−112
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、閾値電圧の変動は、ゲートに電圧を印加することにより、ゲート電極直下(半導体基板側)の酸化膜または当該酸化膜と半導体部との界面に電荷が捕獲されて起こると推測されている。上記非特許文献1では、上述したようにゲートに電圧を印加し、ゲートへの電圧の印加を停止した後に閾値電圧の測定を行うが、閾値電圧の測定にある程度の時間を要する。このため、ゲートへの電圧の印加を停止してから閾値電圧を測定するまでの間に、ゲート電極直下の酸化膜または当該酸化膜と半導体部との界面に捕獲された電荷が放出されてしまう。したがって、ゲートに電圧が印加されることにより捕獲された電荷の量を過小評価してしまうという問題点がある。例えば上記非特許文献1などの従来の評価方法によるMOSFETの閾値電圧の経時変動について図7,8に示す。
【0006】
図7は、従来の評価方法によって測定されるMOSFETの閾値電圧の経時変動を示す特性図である。図8は、図7のゲート電圧=0Vのときの閾値電圧の経時変動の緩和特性を示す特性図である。図7に示すように、閾値電圧Vthは、ゲートに電圧を印加(ゲート電圧印加)することにより増大するが、ゲートへの電圧の印加を停止(ゲート電圧=0V)することにより緩和(低下)する(すなわちゲート電圧印加前の平衡状態に戻る)。閾値電圧Vthの緩和特性は、図8に示すように緩和時間に対して指数関数的に緩和(低下)する。このため、上記非特許文献1のようにゲートへの電圧の印加を停止してから閾値電圧Vthを測定する場合、閾値電圧Vthの緩和時間に閾値電圧Vthを測定することとなり、ゲート電圧印加中の閾値電圧Vthの変動、すなわち緩和時間0秒のときの閾値電圧Vthの変動量を見積もることができない。
【0007】
このような問題に対して、閾値電圧Vthを測定するための測定装置を高速化することで、閾値電圧Vthの緩和による測定値への悪影響を低減することは可能であるが、閾値電圧Vthの緩和による測定値への悪影響を完全に排除することはできない。このため、測定装置を高速化したとしても、程度の差はあれ、ゲートへの電圧の印加により捕獲された電荷の量を過小評価してしまうという問題は解消されない。このように、従来技術では、ターンオン時の閾値電圧を正確に測定することができないため、ターンオン時の閾値電圧の変動を抑制することができない。このため、ターンオン時の閾値電圧の変動によって生じる問題を解消させることができない。
【0008】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、ターンオン時の閾値電圧を正確に測定することができる半導体装置の評価方法および半導体装置の評価装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の評価方法は、金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート構造を有する半導体装置の評価方法であって、前記半導体装置のゲートに前記半導体装置の閾値電圧以上の一定のゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得する取得工程を含むことを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる半導体装置の評価方法は、上述した発明において、さらに次の特徴を有する。前記取得工程は、まず、前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に一定電流を流す第1工程を行う。次に、前記一定電流に応じて前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に印加された電圧を測定する第2工程を行う。次に、前記第2工程の測定値に基づいて、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得する第3工程を行う。
【0011】
また、この発明にかかる半導体装置の評価方法は、上述した発明において、前記第1工程では、前記第2工程の測定値が前記ゲート電圧と前記閾値電圧との差分未満となるように、前記一定電流を設定することを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかる半導体装置の評価方法は、上述した発明において、さらに次の特徴を有する。前記取得工程は、まず、前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に一定電圧を印加する第1工程を行う。次に、前記一定電圧に応じて前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に流れる電流を測定する第2工程を行う。次に、前記第2工程の測定値に基づいて、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得する第3工程を行う。
【0013】
また、この発明にかかる半導体装置の評価方法は、上述した発明において、前記第1工程では、前記ゲート電圧と前記閾値電圧との差分未満の前記一定電圧を印加することを特徴とする。
【0014】
また、この発明にかかる半導体装置の評価方法は、上述した発明において、前記取得工程前に、前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に流れる電流、および、前記半導体装置のゲートに印加される電圧に基づいて、前記半導体のキャリア移動度および前記酸化膜の容量を決定することを特徴とする。
【0015】
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート構造を有する半導体装置の評価装置であって、次の特徴を有する。前記半導体装置のゲートに、前記半導体装置のゲートに前記半導体装置の閾値電圧以上の一定のゲート電圧を印加する定電圧源が接続されている。前記定電圧源によって前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得する。
【0016】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、さらに次の特徴を有する。前記半導体装置の高電位側に、前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に一定電流を流す定電流源が接続されている。前記定電圧源によって前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記定電流源によって前記半導体装置に前記一定電流を流す。前記一定電流に応じて前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に印加された電圧を測定し、当該測定値に基づいて、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得する。
【0017】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、前記一定電流に応じて前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に印加される電圧を、前記ゲート電圧と前記閾値電圧との差分未満とすることを特徴とする。
【0018】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、さらに次の特徴を有する。前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に一定電圧を印加する第2の定電圧源が設けられている。前記定電圧源によって前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加し続けたまま、前記第2の定電圧源によって前記半導体装置の高電位側と低電位側との間に前記一定電圧を印加する。前記一定電圧に応じて前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に流れる電流を測定し、当該測定値に基づいて、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧を取得する。
【0019】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、前記一定電圧を、前記ゲート電圧と前記閾値電圧との差分未満とすることを特徴とする。
【0020】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、前記半導体装置のゲートに前記ゲート電圧を印加する前に、前記半導体装置の高電位側から低電位側へ向かう方向に流れる電流、および前記半導体装置のゲートに印加される電圧に基づいて、前記半導体のキャリア移動度および前記酸化膜の容量を決定することを特徴とする。
【0021】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、前記半導体装置は、半導体材料としてシリコンを用いて構成されていることを特徴とする。
【0022】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、前記半導体装置は、半導体材料としてシリコンカーバイドを用いて構成されていることを特徴とする。
【0023】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、前記半導体装置は、半導体材料としてゲルマニウムを用いて構成されていることを特徴とする。
【0024】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、前記半導体装置は、半導体材料としてシリコンゲルマニウムを用いて構成されていることを特徴とする。
【0025】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、前記半導体装置は、半導体材料としてガリウムヒ素を用いて構成されていることを特徴とする。
【0026】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、前記半導体装置は、半導体材料として窒化ガリウムを用いて構成されていることを特徴とする。
【0027】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、前記半導体装置は、半導体材料として酸化ガリウムを用いて構成されていることを特徴とする。
【0028】
また、この発明にかかる半導体装置の評価装置は、上述した発明において、所定情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記記憶部に予め記憶されたプログラムを実行させることによって、前記半導体装置のターンオン時の前記閾値電圧の測定を自動で行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明にかかる半導体装置の評価方法および半導体装置の評価装置によれば、半導体装置のゲートに一定のストレス電圧を印加しながら閾値電圧の変動の度合いを評価することができる。このため、閾値電圧の緩和が一切起こらない状態で、半導体装置の高電位側と低電位側との間に印加される電圧の変動量を測定することができ、この測定値に基づいてターンオン時の閾値電圧を正確に測定することができる。これにより、閾値電圧の経時変動の度合いを正確に評価することができるため、半導体装置に流れる電流のアンバランスや、電流効率が低下することを抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】実施の形態にかかる半導体装置の評価装置を模式的に示す回路図である。
図2】実施の形態にかかる半導体装置の評価装置の被測定物であるMOSFETの構造の一例を示す断面図である。
図3】実施の形態にかかる半導体装置の評価方法の概要を示すフローチャートである。
図4】実施の形態にかかる半導体装置の評価方法によって測定されるソース−ドレイン間電流Isd−ストレス電圧Vg特性を示す特性図である。
図5】実施の形態にかかる半導体装置の評価方法によって測定されるソース−ドレイン間電圧Vsdの経時変動を示す特性図である。
図6】実施の形態にかかる半導体装置の評価方法を用いて測定された閾値電圧Vthの経時変動を示す特性図である。
図7】従来の評価方法によって測定されるMOSFETの閾値電圧の経時変動を示す特性図である。
図8図7のゲート電圧=0Vのときの閾値電圧の経時変動の緩和特性を示す特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置の評価方法および半導体装置の評価装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および−は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0032】
(実施の形態)
実施の形態にかかる半導体装置の評価装置について説明する。図1は、実施の形態にかかる半導体装置の評価装置を模式的に示す回路図である。図1に示す実施の形態にかかる半導体装置の評価装置は、MOSFET1の閾値電圧Vthの変動量を測定してMOSFET1の信頼性を評価する評価装置の一例であり、被測定物である例えばnチャネル型のMOSFET1と、MOSFET1に電気的なストレスを与える定電圧源2および定電流源3と、を備える。MOSFET1のドレインは定電流源3に接続され、ソースおよびボディは接地されている。MOSFET1のゲートは定電圧源2の正極に接続されている。定電圧源2の負極は接地されている。定電圧源2は、MOSFET1の閾値電圧Vth以上の起電力を有し、常時、MOSFET1のゲートにMOSFET1の閾値電圧Vth以上の一定のゲート電圧(以下、ストレス電圧とする)Vg(>Vth)を印加し続ける。
【0033】
定電流源3は、定電圧源2によってMOSFET1のゲートにストレス電圧Vgが印加されているときに、MOSFET1のソース−ドレイン間に定電流ストレス(ソース−ドレイン間電流)Isdを供給する。また、定電流源3は、電圧測定器として機能し、MOSFET1に一定のソース−ドレイン間電流Isdを流したときに、MOSFET1に印加されるソース−ドレイン間電圧Vsdを測定し監視(モニター)し続ける。すなわち、定電流源3は、MOSFET1のソース−ドレイン間電流Isdを一定に維持した状態で、MOSFET1に印加されるソース−ドレイン間電圧Vsdの経時変動を測定する。定電流源3として、例えば、被測定物に電流または電圧を供給すると同時に、被測定物にかかる電圧または被測定物に流れる電流を測定するいわゆるソースメジャメントユニット(SMU:Source Measurement Unit)を用いてもよい。
【0034】
MOSFET1の閾値電圧Vthの変動量ΔVthは、定電流源3によって測定されたMOSFET1のソース−ドレイン間電圧Vsdの変動量を変換することで得られる。具体的には、MOSFET1の閾値電圧Vthの変動量ΔVthは、次のように算出される。MOSFET1のソース−ドレイン間電圧Vsdが定電圧源2によって供給されるストレス電圧VgからMOSFET1の閾値電圧Vthを差し引いた値よりも十分に小さい境界条件(Vsd<<Vg−Vth)においては、MOSFET1のソース−ドレイン間電流Isdは下記(1)式であらわされる。
【0035】
【数1】
【0036】
また、上記(1)式を、MOSFET1の閾値電圧Vthを解とする式に変換する。この式に基づいて、MOSFET1にソース−ドレイン間電流Isdを流し始めた時点(t=0)から所定時間tまでのMOSFET1のソース−ドレイン間電圧Vsdの変動量を、MOSFET1の閾値電圧Vthの変動量ΔVthに変換する下記(2)式が得られる。Lはチャネル長(ソース−ドレイン間の最短距離)であり、Zはチャネル幅(チャネル長に直交する方向のチャネル部の幅)であり、μnはキャリア移動度であり、Coxはゲート絶縁膜(酸化膜)容量である。
【0037】
【数2】
【0038】
上記(2)式のZ/L×μn×Coxは、ソース−ドレイン間電圧Vsdの変動量を閾値電圧Vthの変動量ΔVthへ変換をする際に必要な係数(以下、変換係数とする)である。MOSFET1のソース−ドレイン間電流Isdは、MOSFET1のゲートに印加されるストレス電圧Vgとほぼ比例関係(以下、Isd−Vg特性とする)にあり、上記(2)式の変換係数(=Z/L×μn×Cox)はIsd−Vg特性の傾きと一致する。このため、MOSFET1に定電流ストレス(定電流源3によるソース−ドレイン間電流Isd)を流す前にIsd−Vg特性を測定することで、MOSFET1の閾値電圧Vthの変動量ΔVthを見積もることができる。
【0039】
次に、実施の形態にかかる半導体装置の評価装置によって閾値電圧Vthの変動の度合いを評価するMOSFET1の構造の一例について説明する。図2は、実施の形態にかかる半導体装置の評価装置の被測定物であるMOSFETの構造の一例を示す断面図である。図2には、図1のMOSFET1の構造の一例を示す。図1に示すMOSFET1において、n型半導体基板11上には、p型ボディ領域となるp型エピタキシャル層12が設けられている。p型エピタキシャル層12の、n型半導体基板11側に対して反対側の表面層には、n+型ソース領域13、n+型ドレイン領域14およびp+型ボディコンタクト領域15がそれぞれ選択的に設けられている。p型エピタキシャル層12の、n+型ソース領域13とn+型ドレイン領域14とに挟まれた部分の表面には、ゲート絶縁膜16を介してゲート電極17が設けられている。ソース電極18はn+型ソース領域13に接する。ドレイン電極19はn+型ドレイン領域14に接する。ボディ電極20はp+型ボディコンタクト領域15に接する。ソース電極18およびボディ電極20は接地されている。
【0040】
特に限定しないが、例えば、MOSFET1の各部の寸法および不純物濃度は次の値をとる。n型半導体基板11の比抵抗および厚さは、それぞれ0.02Ωcmおよび350μmである。p型エピタキシャル層12の不純物濃度および厚さは、それぞれ5×1015/cm3および5μmである。n+型ソース領域13の不純物濃度および厚さは、それぞれ2×1020/cm3および0.3μmである。n+型ドレイン領域14の不純物濃度および厚さは、それぞれ2×1020/cm3および0.3μmである。p+型ボディコンタクト領域15の不純物濃度および厚さは、それぞれ2×1020/cm3および0.3μmである。ゲート絶縁膜16は、酸化膜(SiO2)からなり、その厚さは50nmである。
【0041】
次に、実施の形態にかかる半導体装置の評価方法について、例示した上記諸条件で作製されたMOSFET1の閾値電圧Vthの変動の度合いを評価する場合を例に説明する。図3は、実施の形態にかかる半導体装置の評価方法の概要を示すフローチャートである。まず、MOSFET1のソースおよびボディを接地し、ソース−ドレイン間電圧Vsdを0.1Vの一定電圧とした状態で、MOSFET1のゲート電圧を0Vから15Vの範囲でスイープ(変更)してMOSFET1のソース−ドレイン間電流Isdを測定し、MOSFET1のIsd−Vg特性を取得する(ステップS1)。ステップS1において、MOSFET1に印加するゲート電圧の最大値を、MOSFET1の閾値電圧Vth(=4V)以上、後述するストレス電圧Vg(=15V)以下に設定したときのIsd−Vg特性を図4に示す。図4は、実施の形態にかかる半導体装置の評価方法によって測定されるソース−ドレイン間電流Isd−ストレス電圧Vg特性を示す特性図である。
【0042】
次に、ステップS1において取得したMOSFET1のIsd−Vg特性に基づいて、MOSFET1のキャリア移動度μnおよびゲート絶縁膜容量Coxを取得する(ステップS2)。具体的には、Isd−Vg特性が比例関係(直線)となるストレス電圧Vg以上のIsd−Vg特性から、被測定物であるMOSFET1のIsd−Vg特性の傾き(=Z/L×μn×Cox)を決定する。図4に示すIsd−Vg特性では、ストレス電圧Vg=8V以上でIsd−Vg特性がほぼ比例関係となるため、Isd−Vg特性の、ストレス電圧Vg=8V以上の部分から、MOSFET1のキャリア移動度μnおよびゲート絶縁膜容量Cox、すなわち上記(2)式の変換係数(=Z/L×μn×Cox=5.6×10-8A/V)を決定する。
【0043】
次に、MOSFET1のソースおよびボディを接地し、定電圧源2によってMOSFET1のゲートに15Vのストレス電圧Vgを印加した状態で、定電流源3によって、MOSFET1のソース−ドレイン間に例えば1×10-6Aの一定電流(ソース−ドレイン間電流Isd)を流す。そして、MOSFET1のソース−ドレイン間に印加されるソース−ドレイン間電圧Vsdの経時変動をモニターする(ステップS3)。ステップS3において測定された、ストレス電圧Vgの印加時間(バイアス時間)に対するソース−ドレイン間電圧Vsdの経時変動を図5に示す。図5は、実施の形態にかかる半導体装置の評価方法によって測定されるソース−ドレイン間電圧Vsdの経時変動を示す特性図である。図5に示すように、ソース−ドレイン間電圧Vsdは、ストレス電圧Vgの印加時間に対して対数的に増加することがわかる。
【0044】
次に、ステップS2において決定した変換係数(=Z/L×μn×Cox=5.6×10-8A/V)および上記(2)式に基づいて、ステップS3において測定したソース−ドレイン間電圧Vsdの変動量を閾値電圧Vthの変動量ΔVthに変換することにより(ステップS4)、MOSFET1の信頼性の評価が完了する。その後、ステップS4において取得した閾値電圧Vthの変動量ΔVthに基づいて、MOSFET1やMOSFET1周辺の回路部に、MOSFET1のターンオン時の閾値電圧の変動を抑制するための対策を行えばよい。この対策の一例としては、酸化膜形成後のPost Oxidation Anneal(POA)処理時のH2濃度を増やしたり、アニール時間を延ばして変動を抑制する。ここで、一例として、ソース−ドレイン間電圧Vsdが0.085Vから0.088Vに変動したときの、閾値電圧Vthの変動量ΔVthは0.42Vである。上述した実施の形態にかかる半導体装置の評価方法は、例えば図1に示す実施の形態にかかる半導体装置の評価装置を用いて行われる。
【0045】
次に、実施の形態にかかる半導体装置の評価方法を用いて測定されたMOSFET1の閾値電圧Vthの経時変動について説明する。図6は、実施の形態にかかる半導体装置の評価方法を用いて測定された閾値電圧Vthの経時変動を示す特性図である。図6には、実施の形態にかかる半導体装置の評価方法を用いて測定されたMOSFET1の閾値電圧Vthの経時変動を示す(以下、本発明の評価方法とする)。また、図6には、比較として、例えば上記非特許文献1を用いて測定されたMOSFET1の閾値電圧Vthの経時変動を示す(以下、従来の評価方法とする)。
【0046】
図6に示す結果より、本発明の評価方法による閾値電圧Vthの測定値は、従来の評価方法による閾値電圧Vthの測定値よりも大きいことが確認された。この理由は、次の通りである。従来の評価方法では、MOSFET1へのゲート電圧の印加を停止した後に、MOSFET1の閾値電圧Vthを測定するため、MOSFET1にゲート電圧を印加してから閾値電圧Vthを測定するまでの間に閾値電圧Vthの変動が緩和し、閾値電圧Vthの値が過小評価された状態になる。一方、本発明の評価方法においては、MOSFET1のゲートに常にストレス電圧Vgを印加し続けているため、閾値電圧Vthを緩和させることなく、閾値電圧Vthの変動を正確に測定することができるからである。
【0047】
なお、本発明にかかる半導体装置の評価方法は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより各ステップの処理を自動で行ってもよい。このプログラムは、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【0048】
以上、説明したように、実施の形態によれば、MOSFETのゲートに定電圧源を接続し、MOSFETのドレインに定電流ストレスを流すとともに、MOSFETのソース−ドレイン間電圧を監視する定電流源を接続することで、定電圧源によってMOSFETのゲートに一定のストレス電圧を印加しながら閾値電圧の変動の度合いを評価することができる。このため、閾値電圧の緩和が一切起こらない状態で、MOSFETのソース−ドレイン間電圧の変動量を測定することができ、この測定値に基づいて閾値電圧の経時変動の度合いを過小評価せずに正確に評価することができる。これにより、半導体装置に流れる電流のアンバランス(電流バランスがとれない)や、電流効率が低下することを抑制することができる。
【0049】
以上において本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上述した実施の形態では、被測定物に一定電流を供給する機能と、被測定物にかかる電圧を測定する機能とを有する定電流源を用いた場合を例に説明しているが、これに限らず、定電流源では被測定物への一定電流の供給のみを行い、被測定物にかかる電圧を測定する電圧測定器を新たに設けてもよい。また、上述した実施の形態では、ソース−ドレイン間電圧の変動量に基づいて閾値電圧の変動量を算出しているが、これに限らず、例えばソースメジャメントユニットを用いて、MOSFETのソース−ドレイン間電圧を一定に維持した状態でソース−ドレイン間電流を測定し、ソース−ドレイン間電流の変動量に基づいて閾値電圧の変動量を算出してもよい。
【0050】
また、本発明では、半導体材料としてシリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ガリウムヒ素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、または酸化ガリウム(Ga23)を用いた半導体装置に適用可能である。また、上述した実施の形態では、被測定物としてMOSFETを例に説明しているが、上述した実施の形態に限らず、MOSゲート(金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート)構造を備えたさまざまな構造の半導体装置を被測定物とすることが可能である。また、本発明は、被測定物である半導体装置の各領域の導電型を反転させても同様に成り立つ。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上のように、本発明にかかる半導体装置の評価方法および半導体装置の評価装置は、半導体装置の特性評価に有用であり、特にゲート電圧を印加することによるターンオン時の閾値電圧の変動の度合いを評価するのに適している。
【符号の説明】
【0052】
1 MOSFET
2 定電圧源
3 定電流源
11 n型半導体基板
12 p型エピタキシャル層
13 n+型ソース領域
14 n+型ドレイン領域
15 p+型ボディコンタクト領域
16 ゲート絶縁膜
17 ゲート電極
18 ソース電極
19 ドレイン電極
20 ボディ電極
ox ゲート絶縁膜容量
sd ソース−ドレイン間電流
g ストレス電圧
sd ソース−ドレイン間電圧
th 閾値電圧
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8