(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0011】
〈第1の実施の形態〉
[第1の実施の形態に係る半導体装置の構造]
まず、第1の実施の形態に係る半導体装置の構造について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る半導体装置を例示する図であり、
図1(b)は平面図、
図1(a)は
図1(b)のA−A線に沿う断面図である。
【0012】
図1を参照するに、半導体装置1は、基板10と、接合部20と、半導体素子30と、キャップ40とを有する。
【0013】
なお、本実施の形態では、便宜上、半導体装置1のキャップ40側を上側又は一方の側、基板10側を下側又は他方の側とする。又、各部位のキャップ40側の面を上面又は一方の面、基板10側の面を下面又は他方の面とする。但し、半導体装置1は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。又、平面視とは対象物を基板10の一方の面の法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を基板10の一方の面の法線方向から視た形状を指すものとする。
【0014】
基板10は、半導体素子30等を搭載する基体となる部分である。基板10は、平板状である。つまり、基板10の一方の面10a及び他方の面10bは平坦面である。なお、ここでいう平坦面とは、基板10の一方の面10a及び他方の面10bに半導体素子を収容できるような凹凸構造が形成されていないことを意味しており、基板10の一方の面10a及び他方の面10bにおける微小な凹凸の有無を問題としているのではない。
【0015】
基板10としては、例えば、シリコン基板を用いることができるが、ガラス基板、樹脂基板、セラミック基板等を用いても構わない。基板10の平面形状は、例えば、40mm角程度の正方形状とすることができるが、長方形状や円形状、楕円形状等としても構わない。基板10の厚さは、例えば、200μm程度とすることができる。
【0016】
基板10には、一方の面10aから他方の面10bに貫通する貫通配線11が形成されている。貫通配線11の材料としては、例えば、銅等を用いることができる。貫通配線11の平面形状は、例えば、直径が10μm程度の円形とすることができる。貫通配線11のピッチは、例えば、50μm程度とすることができる。
【0017】
貫通配線11の一端面(基板10の一方の面10a側の端面)は、接合部20と接続するためのパッドとして用いることができる。貫通配線11の一端面は、例えば、基板10の一方の面10aと面一とすることができる。基板10の一方の面10aに、貫通配線11の一端面に接続された配線を形成してもよい。
【0018】
又、貫通配線11の他端面は基板10の他方の面10bから露出しており、外部接続用のパッドとして用いることができる。貫通配線11の他端面は、例えば、基板10の他方の面10bと面一とすることができる。又、基板10の他方の面10bに、貫通配線11の他端面に接続された配線を形成してもよい。
【0019】
又、基板10の配線構造としては、貫通配線11に限らず、例えば、配線層と絶縁層を交互に積層したビルドアップ構造を用いてもよい。
【0020】
又、基板10の最外層に、例えば、ソルダレジスト層などのパッドを露出する開口部を有した保護層を形成してもよい。
【0021】
半導体素子30は、基板10の一方の面10aに実装されている。半導体素子30の電極端子(図示せず)は、接合部20を介して、貫通配線11の一端面に接続されている。半導体素子30は、所定波長の光を送信又は受信可能な半導体素子であり、例えば、発光ダイオードやレーザ等の発光素子、デジタルミラーデバイス等のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)である。接合部20は、例えば、はんだバンプ等である。
【0022】
キャップ40は、中央部近傍に半導体素子30を収容する凹部40cを備えている。凹部40cは、基板10の一方の面10a側に開口しており、凹部40cの底面は所定波長の光を透過する窓部42wとなっている。なお、キャップ40の窓部42w以外の部分は、シリコン基板41の存在により所定波長の光を全く或いは殆ど透過しない。言い換えれば、シリコン基板41の上面41aに形成されたシリコン酸化膜(被膜)も所定波長の光を透過する被膜であるが、シリコン基板41により光が遮断されるため、窓部42w以外の部分は所定波長の光を全く或いは殆ど透過しない。後述するシリコン基板の上面以外の表面(下面、内側面、及び外側面)も同じである。凹部40cの平面形状は、例えば、20mm角程度の正方形状とすることができるが、長方形状や円形状、楕円形状等としても構わない。
【0023】
より詳しく説明すると、凹部40cは、シリコン基板41の上面41aから下面41bに貫通する貫通孔と、貫通孔のシリコン基板41の上面41a側の端部を塞ぎ、所定波長の光を透過する被膜からなる窓部42wとにより構成されている。シリコン基板41の上面41aは、窓部42wから延在する被膜により覆われている。本実施の形態では、被膜として、シリコン酸化膜42を用いている。つまり、本実施の形態では、シリコン酸化膜42により窓部42wが形成され、シリコン基板41の上面41aは、窓部42wから延在するシリコン酸化膜42により覆われている。
【0024】
言い換えれば、凹部40cの領域では、シリコン基板41の上面41a側に形成されたシリコン酸化膜42の一部が露出する。この露出したシリコン酸化膜42が所定波長の光を透過して、窓部42wを構成する。
【0025】
又、本実施の形態では、シリコン基板41の上面41a以外の表面(下面41b、内側面41c、及び外側面41d)も、シリコン酸化膜42により覆われている。なお、窓部42wを形成するシリコン酸化膜と、シリコン基板41の上面41aを覆うシリコン酸化膜と、シリコン基板41の上面41a以外の表面(下面41b、内側面41c、及び外側面41d)を覆うシリコン酸化膜とは一体に形成されているため、共に42の符号で示している。
【0026】
窓部42wを形成するシリコン酸化膜42の厚さT
1は、シリコン基板41の上面41aを覆うシリコン酸化膜42の厚さT
2と略同一であり、例えば、1〜10μm程度とすることができる。なお、所定波長の光は、シリコン酸化膜42の吸収波長以外の任意の波長の光とすることが可能であるが、一例としては、可視光や赤外光、紫外光等を挙げることができる。
【0027】
又、窓部42wを形成するシリコン酸化膜42の形成領域(直径)は、シリコン基板41を貫通し、凹部40cが形成された領域(直径)と略同一である。そのため、集光率を向上させることができる。
【0028】
キャップ40は、基板10の一方の面10aに接合され、基板10の一方の面10aと凹部40cとで空間40sを形成している。空間40s内には半導体素子30が収容されており、窓部42wを介して所定波長の光を送信又は受信することができる。半導体素子30は、例えば、空間40s内に真空封止することができる。
【0029】
なお、キャップ40と基板10の一方の面10aとは、例えば、接着層(図示せず)を介して接合することができるが、任意の接合方法を適宜選択できる。例えば、キャップ40を構成するシリコン基板41の下面41bを露出させ、基板10としてガラス基板を用いれば、シリコン基板41の下面41bとガラス基板である基板10の一方の面10aとを陽極接合することができる。
【0030】
[第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法]
次に、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図2は、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図であり、
図1(a)に対応する断面を示している。
【0031】
まず、
図2(a)に示す工程では、例えば厚さ200μm程度の平板状のシリコン基板41を準備する。そして、シリコン基板41の一部を除去して、シリコン基板41の中央部近傍の下面側に開口し、薄化されたシリコン基板からなる底面を備えた凹部40cを形成する。凹部40cの平面形状は、例えば、20mm角程度の正方形状とすることができるが、長方形状や円形状、楕円形状等としても構わない。凹部40cの底面を構成するシリコン基板41の厚さは、例えば、1〜10μm程度とすることができる。
【0032】
凹部40cは、例えば、凹部40cを形成する位置を開口するレジスト層等(図示せず)を形成し、レジスト層等(図示せず)をマスクとしてシリコン基板41をエッチングすることで形成できる。エッチングとしては、例えばSF
6(六フッ化硫黄)を用いた反応性イオンエッチング(DRIE:Deep Reactive Ion Etching)等の異方性エッチング法を用いることができる。
【0033】
エッチングとして、フッ硝酸を用いたウェットエッチング法を用いてもよい。又、サンドブラスト法により、凹部40cを形成してもよい。なお、シリコン基板41の内側面は、シリコン基板41の上面に対して垂直面である必要はなく、傾斜面(テーパー面)であってもよい。或いは、シリコン基板41の内側面は曲面であってもよい。シリコン基板41の内側面の所望の形状に合わせて好適な形成方法を適宜選択することができる。
【0034】
次に、
図2(b)に示す工程では、シリコン基板41を熱酸化する。熱酸化により、凹部40cの底面の薄化されたシリコン基板41が、シリコン酸化膜42に変化して、所定波長の光を透過する窓部42wとなる。それと同時に、シリコン基板41の上面41a以外の表面(下面41b、内側面41c、及び外側面41d)が、窓部42wとなるシリコン酸化膜と一体に形成されたシリコン酸化膜42により被覆される。
【0035】
シリコン基板41の熱酸化は、例えば、シリコン基板41の表面近傍の温度を1000℃以上とするウェット熱酸化法により行うことができる。シリコン酸化膜42の厚さは、例えば、1〜10μm程度とすることができる。これにより、シリコン基板41と、シリコン酸化膜42とから構成され、所定波長の光を透過する窓部42wを有する凹部40cを備えたキャップ40が完成する。
【0036】
なお、半導体装置1を製造するには、貫通配線11等が形成された基板10を作製し、基板10の一方の面10aに接合部20を介して半導体素子30を実装する。そして、基板10の一方の面10aに、凹部40cを備えたキャップ40を接着剤等により接合する。これにより、半導体素子30は、基板10の一方の面10aと凹部40cとで形成された空間40s内に収容され、窓部42wを介して所定波長の光を送信又は受信可能な状態になる。
【0037】
このように、本実施の形態に係る半導体装置1では、キャップ40に凹部40cを形成しており、半導体素子30が実装される側の基板10は平坦である(凹部が形成されていない)。そのため、貫通配線11や配線(図示せず)は平坦な基板10側に形成すればよく、凹部40cを備えたキャップ40側に形成する必要がない。すなわち、凹部40c内に貫通配線11や配線を形成するという技術的に困難な製造工程を経ることなく簡易な製造工程で基板10に貫通配線11や配線を形成できるため、半導体装置1の製造コストを抑えることができる。
【0038】
又、キャップ40が所定波長の光を透過する窓部42wを備えているため、半導体装置1内に収容された半導体素子30と外部との間で、容易に所定波長の光信号の送受信が可能である。
【0039】
又、窓部42wを構成するシリコン酸化膜をシリコン基板41の表面(上面41a、下面41b、内側面41c、及び外側面41d)のシリコン酸化膜と一体に形成するため、応力の発生を低減させ、平坦なキャップを得ることができる。又、本実施の形態では、シリコン基板41の上面41aに別体の窓部材を設ける必要がないため、キャップを薄型化することができる。
【0040】
〈第1の実施の形態の変形例1〉
第1の実施の形態の変形例1では、第1の実施の形態とは異なるキャップの製造工程の例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例1において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
【0041】
図3は、第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置の製造工程を例示する図であり、
図1(a)に対応する断面を示している。まず、
図3(a)に示す工程では、例えば厚さ200μm程度の平板状のシリコン基板41を準備する。そして、シリコン基板41の上面41aに熱酸化によりシリコン酸化膜42aを形成する。熱酸化の方法は、
図2(b)のシリコン酸化膜42を形成する場合と同様とすることができる。シリコン酸化膜42aの厚さは、例えば、1〜10μm程度とすることができる。
【0042】
次に、
図3(b)に示す工程では、シリコン基板41の一部をシリコン基板41の下面41b側から除去し、シリコン基板41の中央部近傍の下面側に開口した凹部40cを形成する。凹部40cの底面には、
図3(a)にて形成したシリコン酸化膜42aが露出している。この露出したシリコン酸化膜42aは所定波長の光を透過する窓部42wとなる。なお、ドライエッチングやウェットエッチングにより凹部40cを形成する場合には、シリコン酸化膜42aをエッチングストップ層として機能させることができる。
【0043】
次に、
図3(c)に示す工程では、シリコン基板41を熱酸化する。熱酸化により、シリコン基板41の上面41a以外の表面(下面41b、内側面41c、及び外側面41d)がシリコン酸化膜42bにより被覆される。シリコン酸化膜42bはシリコン酸化膜42aと一体となり、シリコン酸化膜42となる。熱酸化の方法は、
図2(b)のシリコン酸化膜42を形成する場合と同様とすることができる。シリコン酸化膜42bの厚さは、例えば、シリコン酸化膜42aと同程度とすることができる。これにより、シリコン基板41と、シリコン酸化膜42a及び42bが一体化したシリコン酸化膜42とから構成され、所定波長の光を透過する窓部42wを有する凹部40cを備えたキャップ40が完成する。
【0044】
なお、
図3(a)の工程で、熱酸化法に代えてスパッタ法等によりシリコン酸化膜42aを形成してもよい。その場合、シリコン酸化膜42aに代えて、シリコン窒化膜(SiN)、アルミナ膜(Al
2O
3)、酸化亜鉛膜(ZnO)、ダイヤモンド膜(DLC)等の被膜をスパッタ法で形成してもよい。例えば、
図3(a)の工程で上記の膜を形成した場合には、シリコン酸化膜42aと上記の被膜では吸収波長が異なるため、透過する波長がシリコン酸化膜42aの場合とは異なる窓部42wを形成できる。
【0045】
又、
図3(b)の工程で作製された構造体をキャップとして用いることも可能である。すなわち、シリコン基板41の下面41b、内側面41c、及び外側面41dにはシリコン酸化膜等の被膜が形成されていなく、シリコンが露出してもよい。或いは、シリコン基板41の下面41b、内側面41c、及び外側面41dの一部のみにシリコン酸化膜等の被膜が形成されてもよい。例えば、シリコン基板41の内側面41c及び外側面41dのみにシリコン酸化膜等の被膜が形成され、下面41bにはシリコンが露出してもよい。この場合、前述のようにガラス基板との陽極接合が可能となる。
【0046】
〈第1の実施の形態の変形例2〉
第1の実施の形態の変形例2では、第1の実施の形態とは異なるキャップの製造工程の他の例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例2において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
【0047】
図4は、第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置の製造工程を例示する図であり、
図1(a)に対応する断面を示している。まず、
図4(a)に示す工程では、
図3(a)に示す工程と同様にして、例えば厚さ200μm程度の平板状のシリコン基板41を準備し、シリコン基板41の上面41aに熱酸化によりシリコン酸化膜42aを形成する。
【0048】
次に、
図4(b)に示す工程では、シリコン基板41の一部をシリコン基板41の下面41b側から除去し、シリコン基板41の中央部近傍の下面41b側に開口した凹部40cを形成する。凹部40cの底面は、シリコン酸化膜42a及びシリコン酸化膜42aの下面側に配された薄化されたシリコン基板41からなる。
【0049】
凹部40cの底面を構成するシリコン酸化膜42aの厚さは、例えば、1〜10μm程度とすることができる。凹部40cの底面を構成する薄化されたシリコン基板41の厚さは、例えば、1〜10μm程度とすることができる。シリコン酸化膜42aの厚さと薄化されたシリコン基板41の厚さを同程度としてもよい。
【0050】
次に、
図4(c)に示す工程では、シリコン基板41を熱酸化する。熱酸化により、薄化されたシリコン基板41がシリコン酸化膜42cに変化するとともに、シリコン基板41の上面41a以外の表面(下面41b、内側面41c、及び外側面41d)がシリコン酸化膜42cにより被覆される。シリコン酸化膜42cは、シリコン酸化膜42aと一体となり、シリコン酸化膜42となる。凹部40cの底面を構成するシリコン酸化膜42a及び42cが一体化したシリコン酸化膜42は、所定波長の光を透過する窓部42wとなる。
【0051】
熱酸化の方法は、
図2(b)のシリコン酸化膜42を形成する場合と同様とすることができる。窓部42wを形成するシリコン酸化膜42の厚さ(シリコン酸化膜42a及びシリコン酸化膜42cの合計の厚さ)は、例えば、2〜20μm程度とすることができる。これにより、シリコン基板41と、シリコン酸化膜42a及び42cが一体化したシリコン酸化膜42とから構成され、所定波長の光を透過する窓部42wを有する凹部40cを備えたキャップ40が完成する。
【0052】
第1の実施の形態の変形例2に係るキャップ40の製造方法では、第1の実施の形態及びその変形例1に係るキャップ40の製造方法よりも窓部42wを形成するシリコン酸化膜42を厚くできるため、窓部42wの強度を向上することができる。
【0053】
なお、
図4(a)の工程で、
図3(a)の工程と同様に、熱酸化法に代えてスパッタ法等によりシリコン酸化膜42aを形成してもよい。その場合、シリコン酸化膜42aに代えて、シリコン窒化膜(SiN)、アルミナ膜(Al
2O
3)、酸化亜鉛膜(ZnO)、ダイヤモンド膜(DLC)等の被膜をスパッタ法で形成してもよい。
【0054】
例えば、
図4(a)の工程で上記の被膜を形成した場合には、
図4(c)の工程ではシリコン酸化膜上に上記の被膜が積層された複合膜により窓部42wが形成される。シリコン酸化膜と上記の被膜では吸収波長が異なるため、複合膜を透過する波長がシリコン酸化膜のみの場合とは異なる。つまり、シリコン酸化膜上に他の被膜が形成された複合膜により窓部42wを形成することで、複合膜を構成する被膜の組み合わせで決まる波長範囲の光を透過させることができる。
【0055】
〈実施例〉
本実施例では、第1の実施の形態に係る製造方法でキャップを製造した。但し、第1の実施の形態では平面形状が矩形状の凹部を作製したが、本実施例では平面形状が直径約2.5mmの円形状の凹部(円形状の窓部)を作製した。
図5は、実施例で得られた結果を示す顕微鏡写真であり、キャップを平面視した様子を示している。
【0056】
具体的には、
図5において、42で示す部分ではシリコン基板上にシリコン酸化膜が形成されており、シリコン酸化膜を介してシリコン基板(黒い部分)が視認されている。このように、42で示す部分では、シリコン基板の存在により、全体として所定波長の光(例えば、可視光)を透過していないことが確認できる。一方、42wはシリコン酸化膜(厚さ約1μm)のみからなる窓部であり、シリコン酸化膜を介して置台の表面(主に灰色の部分)が視認されている。このように、42wで示す部分(窓部)では、所定波長の光(例えば、可視光)を透過していることが確認できる。
【0057】
このように、第1の実施の形態に係る製造方法でキャップを製造することにより、シリコン酸化膜からなり所定波長の光を透過する窓部が形成できることが確認された。
【0058】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0059】
例えば、半導体装置1の凹部40c内に複数の半導体素子を搭載してもよい。例えば、発光素子と受光素子を搭載することができる。
【0060】
又、半導体装置1の凹部40c内に半導体素子以外の部品を搭載してもよい。例えば、抵抗等の受動部品や、光を反射させるリフレクタ等である。