(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記挿嵌部と前記被挿嵌部とのうち少なくとも一方を、前記棒部材の周方向に一対形成するとともに、これら一対を、前記棒部材の周方向において、隣り合う前記棒部材と接続する方向に応じた所定角度に配設した
請求項3に記載のサポート材。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、ワイヤハーネスに容易に装着することができるとともに、ワイヤハーネスの重量の増加を抑制することができるサポート材を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明のサポート材は、複数の電線を束ねて構成したワイヤハーネスに沿わせるとともに、沿わせた状態において、前記ワイヤハーネスに固定する固定部材を装着可能な棒部材で構成
し、前記棒部材に、該棒部材を所定長さに分割することを補助する分割補助部を備えたことを特徴とする。
この発明により、棒部材をワイヤハーネスに容易に装着することができるとともに、プロテクタを装着する場合に比べて、ワイヤハーネスの重量が増加することを抑制することができる。
【0011】
詳述すると、例えば、中空状のプロテクタを用いて、ワイヤハーネスの形状を保持する場合は、プロテクタにワイヤハーネスを挿通したり、収容しなければならず、いずれの作業においても手間がかかる。
【0012】
これに対して、サポート材は、ワイヤハーネスの長手方向に沿わせて、ワイヤハーネスにテープなどの固定部材で固定するだけで、サポート材を沿わせた部分におけるワイヤハーネスの形状を保持することができるため、固定作業に手間がかからない。
【0013】
しかも、サポート材は、ワイヤハーネスに沿わせてテープで固定するだけであるため、ワイヤハーネスの全周を覆うようなプロテクタよりもはるかに軽量である。したがって、ワイヤハーネスの重量が増加することを抑制し、ひいては自動車の重量の増加を抑制することができる。
【0014】
また、長尺状の棒部材を所望の長さに容易に分割することができるため、形状を保持させるワイヤハーネスの長さを適宜設定することができる。
【0015】
なお、上記棒部材は、断面形状が正円、楕円などを含む略円形や、矩形、三角形などを含む略多角形など、適宜の形状に形成した長尺の棒状のものであり、1本のみをワイヤハーネスに沿わせてもよいし、複数本を沿わせてもよい。
上記固定部材とは、テープや結束バンドなど、ワイヤハーネスに沿わせた状態を維持することができるものである。
【0016】
この発明の態様として、前記ワイヤハーネスの外周に沿って、複数本の前記棒部材を沿わせるとともに、複数本の前記棒部材のうち、前記ワイヤハーネスの周方向に隣り合う前記棒部材同士を接続する接続手段を備えることができる。
【0017】
この発明により、複数本の棒部材をワイヤハーネスに沿わせる際に、棒部材同士を、互いにばらけることなくワイヤハーネスに対して所望の位置に固定することができる。
なお、上記接続手段とは、棒部材同士を接続することができれば、例えば、接着剤、溶接、テープなどでもよい。
【0018】
また、この発明の態様として、前記接続手段を、挿嵌部と、該挿嵌部の挿嵌を許容する被挿嵌部とで構成し、前記棒部材に、前記挿嵌部と前記被挿嵌部とのうち少なくとも一方を形成するとともに、隣り合う前記棒部材に、前記挿嵌部と前記被挿嵌部とのうち少なくとも他方を形成することができる。
【0019】
この発明により、複数本の棒部材をワイヤハーネスの周方向に沿って並列配置する場合、被挿嵌部に挿嵌部を挿嵌するだけで棒部材同士を接続し、互いの配置位置を規制することができる。
したがって、棒部材同士は、接続手段によって組み付けるように接続することができ、例えば、接着剤などを用いて接続する場合よりも、容易に接続作業を行うことができる。さらに、例えば、接着剤などのコストを削減することができる。
【0020】
なお、接続手段とは、棒部材に、該棒部材の径方向に突出する凸状の挿嵌部を長手方向に沿って形成し、隣り合う棒部材に、挿嵌部の挿嵌を許容する凹状の被挿嵌部を長手方向に沿って形成したものである。隣り合う棒部材同士は、挿嵌部と被挿嵌部とを挿嵌するだけで互いに接続することができる。
【0021】
また、この発明の態様として、前記挿嵌部と前記被挿嵌部とのうち少なくとも一方を、前記棒部材の周方向に一対形成するとともに、これら一対を、前記棒部材の周方向において、隣り合う前記棒部材と接続する方向に応じた所定角度に配設することができる。
【0022】
この発明により、複数本の棒部材の接続状態において、棒部材同士は、所定角度で接続されるため、接続状態の複数本の棒部材は、ワイヤハーネスの外周に密着した状態で、該ワイヤハーネスに沿うことができる。
【0023】
なお、上記所定角度とは、棒部材の長手方向に直交する断面において、棒部材の中心と挿嵌部や被挿嵌部とを結ぶ仮想線同士がなす角度であり、ワイヤハーネスの外周に密着するように、適宜設定することができる。つまり、両側に配置される棒部材の接続方向がなす角度、あるいは、棒部材の中心と、該棒部材の両側に配置される棒部材の中心とを結ぶ仮想線がなす角度などである。
【0024】
さらに、上記一対とは、1つの棒部材に形成する挿嵌部と被挿嵌部との組み合わせであり、挿嵌部と挿嵌部、被挿嵌部と被挿嵌部、または挿嵌部と被挿嵌部である。したがって、所定角度とは、挿嵌部と挿嵌部とがなす角度だけに限らず、被挿嵌部と被挿嵌部や挿嵌部と被挿嵌部がなす角度も含める概念である。
【0025】
さらにまた、サポート材は、棒部材同士が直接接続するだけでなく、棒部材同士の間に、棒部材同士の接続を補助する接続補助具を備えてもよい。例えば、この接続補助具に挿嵌部を備え、棒部材に被挿嵌部を備えることで、棒部材同士は、接続補助具を介して接続される。
【0026】
棒部材の長手方向に直交する断面において、この接続補助具の長さを適宜設定することで、棒部材同士の間隔を適宜設定することができる。さらに、接続補助具は、長手方向の長さを棒部材と同等の長さに設定してもよいし、棒部材よりも短く設定してもよい。棒部材より短く設定した場合は、棒部材同士を、部分的に1箇所で接続してもよく、数箇所で接続してもよい。
【0027】
また、この発明の態様として、前記所定角度を識別する識別手段を備えることができる。
また、この発明は、複数の電線を束ねて構成したワイヤハーネスの外周に沿わせるとともに、沿わせた状態において、前記ワイヤハーネスに固定する固定部材を装着可能な複数本の棒部材で構成し、前記棒部材は、前記ワイヤハーネスの周方向に隣り合う他の前記棒部材と接続する接続手段を備え、前記接続手段を、挿嵌部と、該挿嵌部の挿嵌を許容する被挿嵌部とで構成し、前記棒部材に、前記挿嵌部と前記被挿嵌部とのうち少なくとも一方を形成するとともに、隣り合う前記棒部材に、前記挿嵌部と前記被挿嵌部とのうち少なくとも他方を形成し、前記挿嵌部と前記被挿嵌部とのうち少なくとも一方を、前記棒部材の周方向に一対形成するとともに、これら一対を、前記棒部材の周方向において、隣り合う前記棒部材と接続する方向に応じた所定角度に配設し、前記所定角度を識別する識別手段を備えたサポート材はであることを特徴とする。
【0028】
この発明により、一対の挿嵌部や被挿嵌部が様々な所定角度に配設された棒部材が多数混在している中から、使用する棒部材を間違えることなく選択して、棒部材同士を接続することができる。さらに、接続した複数の棒部材同士がなす角度を組み付け状態でも把握することができる。
なお、上記識別手段とは、棒部材に色を付与したり棒部材の表面に記号を付けたりすることを含む概念である。
【0029】
また、この発明の態様として、前記棒部材の間に、該棒部材同士を長手方向に連結する連結手段を備えることができる。
この発明により、所定長さの棒部材を複数連結するだけで、所望の長さのサポート材を構成することができるため、形状を保持するワイヤハーネスの長さを適宜設定することができる。
【0030】
また、この発明の態様として、前記棒部材に、前記固定部材の装着を許容するとともに、前記棒部材に対して前記
棒部材の長手方向に移動可能な固定部材装着部を備えることができる。
この発明により、ワイヤハーネスと、該ワイヤハーネスに沿わせた棒部材とを、例えば、バンドクランプなどの固定部材で2箇所以上固定し、インパネリインフォースなどに形成した孔に係止する場合、バンドクランプ同士や孔同士の間隔にバラツキが生じても、固定部材装着部が長手方向に移動することによって、孔に対してバンドクランプを確実に挿通して係止することができる。
【0031】
詳述すると、ワイヤハーネスは、該ワイヤハーネスに沿わせた棒部材とともにバンドクランプで固定されているため、形状が直線状に保持されるが、バンドクランプ同士の間隔や孔同士の間隔にバラツキが生じると、基準のバンドクランプに対して、隣り合うバンドクランプを孔に挿通して係止することができないおそれがある。
【0032】
これに対して、棒部材の長手方向に移動可能な固定部材装着部で、棒部材とワイヤハーネスとをバンドクランプで固定することによって、バンドクランプ同士の間隔や孔同士の間隔に生じても、固定部材装着部が移動することでクランプ位置を微調整し、孔にバンドクランプを挿通してバンドクランプを孔に対して確実に係止することができる。
【0033】
この発明のサポート材付きワイヤハーネスは、上記サポート材を、前記ワイヤハーネスに沿わせて、前記固定部材で固定したことを特徴とした。
この発明により、棒部材をワイヤハーネスに容易に装着することができるとともに、プロテクタを装着する場合に比べて、ワイヤハーネスの重量が増加することを抑制することができる。
【発明の効果】
【0034】
この発明によれば、ワイヤハーネスに容易に装着することができるとともに、ワイヤハーネスの重量の増加を抑制することができるサポート材を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0036】
(第1実施形態)
第1実施形態を、
図1から
図5を用いて説明する。
【0037】
図1(a)は、棒部材11Aを複数並べた状態の斜視図を示し、
図1(b)は、複数並べた棒部材11Aの一端側からみた正面図を示し、
図2は、テープK1を省略した状態のサポート材付きワイヤハーネス1Aの斜視図を示し、
図3は、サポート材10AをテープK1でワイヤハーネス20に固定したサポート材付きワイヤハーネス1Aの断面図を示している。
【0038】
図4は、インパネリインフォース30Aに搭載する際のサポート材付きワイヤハーネス1Aの斜視図を示し、
図5(a)および
図5(b)は、第1実施形態における棒部材11Aと異なる形状の棒部材11A1,11A2,11A3の正面図を示している。
【0039】
なお、
図3は、図の理解を容易に行うことができるように、サポート材10Aと被覆電線20aのそれぞれとテープK1とが離間した状態で図示しているが、実際は、サポート材10Aと被覆電線20aとテープK1とが密着している。
【0040】
まず、第1実施形態におけるサポート材付きワイヤハーネス1Aとインパネリインフォース30Aの構成について説明する。
サポート材付きワイヤハーネス1Aは、3本の棒部材11Aで構成したサポート材10Aをワイヤハーネス20の長手方向Lに沿って配置し、サポート材10Aをワイヤハーネス20の外周に沿わせて、テープK1で固定して構成している。
【0041】
棒部材11Aは、合成樹脂製で、断面略円形の棒状であり、
図1(a)および
図1(b)に示すように、凸状に形成された挿嵌部12aと、凹状に形成された被挿嵌部12bとを棒部材11Aの外面に、長手方向Lに沿って形成している。
【0042】
これら挿嵌部12aと被挿嵌部12bとは、挿嵌部12aを被挿嵌部12bに挿嵌することを許容する接続手段12であり、
図1(b)に示すように、棒部材11Aの中心と挿嵌部12aとを結ぶ仮想線13aと、棒部材11Aの中心と被挿嵌部12bとを結ぶ仮想線13bとで所定角度θ1をなす位置に配設されている。
【0043】
所定角度θ1は、
図2に示すように、互いを接続した棒部材11Aがワイヤハーネス20の長手方向Lに沿った状態で、ワイヤハーネス20の外周に密着することができるように、ワイヤハーネス20の周方向に沿って配置される角度である。第1実施形態では、所定角度θ1を160°としているが、様々な直径に形成されたワイヤハーネスの外周に沿うように、所定角度θ1は、適宜設定することができる。
【0044】
テープK1は、
図3に示すように、3本の棒部材11Aを接続したサポート材10Aをワイヤハーネス20に外周に沿わせた状態で、サポート材10Aとワイヤハーネス20とを巻きつけて固定している。
【0045】
ワイヤハーネス20は、
図2に示すように、導体を絶縁被覆で被覆した被覆電線20aを複数束ねて構成している。
なお、本実施形態におけるワイヤハーネス20は、
図2および
図4に示すように、インパネリインフォース30Aに搭載するインパネワイヤハーネスであり、主要な経路である幹線21から枝線22が分岐している。
【0046】
インパネリインフォース30Aは、
図4に示すように、自動車を構成する図示しない左右のサイドメンバパネルを結ぶパイプ状のリインフォース本体31と、該リインフォース本体31から下方に延びる2本の筒状のブレース32,32と、リインフォース本体31の両端部に配置される板状のエクステンション33,33とで構成している。
【0047】
リインフォース本体31は、メインパイプ31aと、該メインパイプ31aよりも大きい直径のサブパイプ31bと、メインパイプ31aとサブパイプ31bとの間に配置されてそれぞれを滑らかに連結するテーパ状のテーパ部31cとで一体に形成されている。
【0048】
ブレース32,32は、リインフォース本体31を約3等分した位置のそれぞれに配置されており、筒状に形成されている。このブレース32,32は、図示しないエアコンユニットなどを固定するものである。
【0049】
エクステンション33,33は、リインフォース本体31の両端に、該リインフォース本体31の長手方向に直交するように配置されており、図示しないサイドメンバパネルに係止してインパネリインフォース30Aを所定高さに保持する。
なお、インパネリインフォース30Aは、上述するような構成に限らず、様々な形状、形態のインパネリインフォースであってもよい。
【0050】
続いて、サポート材付きワイヤハーネス1Aをインパネリインフォース30Aに取り付ける取付け作業について説明する。
取付け作業は、棒部材11A同士を接続する接続作業と、サポート材10Aをワイヤハーネス20に固定する固定作業と、サポート材付きワイヤハーネス1Aをインパネリインフォース30Aに搭載する搭載作業とをこの順に行う。
【0051】
接続作業は、
図2および
図3に示すように、棒部材11Aの挿嵌部12aを、隣り合う棒部材11Aの被挿嵌部12bに挿嵌して接続して、3本の棒部材11Aが接続したサポート材10Aを構成する。
【0052】
これにより、サポート材10Aは、棒部材11A同士の接続状態において、棒部材11Aの中心と、該棒部材11Aの両側に配置された棒部材11Aの中心とを結ぶ仮想線13c,13cが所定角度θ1となるように接続される(
図3参照)。
【0053】
固定作業は、
図2に示すように、サポート材10Aを、ワイヤハーネス20の幹線21の外周および長手方向Lに沿うように、ワイヤハーネス20と密着した状態で、テープK1で巻きつけてワイヤハーネス20に固定し、サポート材付きワイヤハーネス1Aを構成する。
【0054】
このとき、サポート材10Aは、
図2および
図3に示すように、幹線21から枝線22が分岐することを妨げないように、幹線21の下方に配置しておくことが望ましいが、幹線21から枝線22が分岐することを妨げなければ、下方に配置することに限定しない。
【0055】
搭載作業は、
図4に示すように、サポート材付きワイヤハーネス1Aを、作業者または機械によって、限られた作業スペースで、インパネリインフォース30Aに搭載し、例えば、サポート材付きワイヤハーネス1Aに取り付けたバンドクランプを、インパネリインフォース30Aに形成したクランプ孔に挿通して、係止するように取り付ける。
【0056】
続いて、サポート材付きワイヤハーネス1Aおよびサポート材10Aの作用効果について説明する。
サポート材10Aは、ワイヤハーネス20の幹線21に沿わせるとともに、沿わせた状態において、幹線21に固定するテープK1を巻きつけ可能な棒部材11Aで構成したことにより、棒部材11Aを幹線21に容易に装着することができるとともに、プロテクタを装着する場合に比べて、サポート材付きワイヤハーネス1Aの重量が増加することを抑制することができる。
【0057】
詳述すると、例えば、中空状のプロテクタを用いて、幹線21の形状を直線状に保持する場合は、プロテクタに幹線21を挿通したり、収容しなければならず、いずれの作業においても手間がかかる。
【0058】
これに対して、サポート材10Aは、ワイヤハーネス20の長手方向Lに沿って幹線21にテープK1で固定するだけで、サポート材10Aを沿わせた部分における幹線21の形状を直線状に保持することができるため、固定作業に手間がかからない。
【0059】
しかも、サポート材10Aは、ワイヤハーネス20に沿わせてテープK1で固定するだけであるため、ワイヤハーネス20の全周を覆うようなプロテクタよりも軽量化を図ることができる。したがって、サポート材付きワイヤハーネス1Aの重量が増加することを抑制することができる。
【0060】
サポート材10Aは、接続手段12を、挿嵌部12aと、該挿嵌部12aの挿嵌を許容する被挿嵌部12bとで構成し、棒部材11Aに、挿嵌部12aと被挿嵌部12bとを形成したことにより、被挿嵌部12bに挿嵌部12aを挿嵌するだけで棒部材11a同士を接続し、互いの配置位置だけでなく、配置姿勢を規制することができる。
【0061】
したがって、棒部材11A同士は、接続手段12によって組み付けるように接続することができ、例えば、接着剤などを用いて接続する場合よりも、容易に接続作業を行うことができる。さらに、例えば、接着剤などのコストを削減することができる。
【0062】
サポート材10Aは、挿嵌部12aと被挿嵌部12bとを、棒部材11Aの周方向において、隣り合う棒部材11Aと接続する方向に応じた所定角度θ1に配設したことにより、3本の棒部材11Aの接続状態において、棒部材11A同士は、所定角度θ1で接続されるため、接続状態における3本の棒部材11Aは、幹線21の外周に密着した姿勢で、該幹線21に沿うことができる。
【0063】
サポート材付きワイヤハーネス1Aは、サポート材10Aを、幹線21に沿わせて、テープK1で固定したことにより、棒部材11Aを幹線21に容易に装着することができるとともに、プロテクタを装着する場合に比べて、ワイヤハーネスの重量が増加することを抑制することができる。
【0064】
サポート材10Aは、断面略円形の棒状に形成した3本の棒部材11Aを接続して構成したことにより、各棒部材11Aがワイヤハーネス20を構成する被覆電線20a同士の隙間に位置するように沿うため、幹線21に対してずれることなく固定することができる。
【0065】
詳述すると、ワイヤハーネス20は複数の被覆電線20aを束ねて構成しているため、ワイヤハーネス20の外面は、
図3に示すように、該ワイヤハーネス20の長手方向Lに直交する断面において、被覆電線20aが位置する凸状部分と、被覆電線20a同士の間の凹状部分とが交互に形成される。
【0066】
この凹状部分にサポート材10Aを構成する棒部材11Aが位置することで、サポート材10Aは、長手方向Lに直交する断面において、ワイヤハーネス20の周方向にずれることなく、サポート材10Aとワイヤハーネス20とを密着した状態で確実に固定することができる。
【0067】
サポート材10Aは、ワイヤハーネス20の外周および長手方向Lに沿った状態で、ワイヤハーネス20の下方に位置するように配置したことにより、サポート材10Aとワイヤハーネス20とを固定するテープK1同士の間におけるワイヤハーネス20が下方に撓むことを抑制することができる。
【0068】
例えば、サポート材10Aを幹線の上方に配置し、サポート部材10Aと幹線21とを、長手方向Lにおける所定間隔を隔てた箇所をテープK1で固定する場合、サポート材10Aとワイヤハーネス20とを固定するテープK1同士の間では、ワイヤハーネス20が自重によって下方に撓むおそれがある。
【0069】
しかし、サポート材10Aを、ワイヤハーネス20の下方に位置するようにテープK1で固定したことにより、ワイヤハーネス20が自重で撓もうとしても、サポート材10Aがワイヤハーネス20を下方から支えて、ワイヤハーネス20が撓むことを防止することができる。
【0070】
また、本実施形態の棒部材11Aは、挿嵌部12aと被挿嵌部12bとを1つずつ形成したが、隣り合う棒部材11Aと挿嵌可能であれば、本発明はこれに限らず、例えば、
図5(a)のように、棒部材11A1に挿嵌部12aを2つ備え、該棒部材11A1の両側に配置される棒部材11A2,11A2に被挿嵌部12bを2つずつ備えてもよい。さらに、1本の棒部材に対して、挿嵌部12aや被挿嵌部12bを2つ形成するだけでなく、3つ以上形成してもよい。
【0071】
また、本発明の棒部材は、
図5(b)に示すように、棒部材11A3の直径よりも小さい直径で形成した剛性を有する芯棒14を中心に備えた棒部材11A3であってもよい。この構成により、棒部材11A3は、さらに高い剛性を得ることができる。
【0072】
以下では、他の実施形態におけるサポート材付きワイヤハーネス1B,1Cについて説明する。
ただし、以下で説明するサポート材付きワイヤハーネス1B,1Cの構成のうち、上述した第1実施形態におけるサポート材付きワイヤハーネス1Aと同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0073】
(第2実施形態)
第2実施形態を、
図6から
図8を用いて説明する。
図6(a)は、棒部材11Bと接続補助具15とを複数並べた状態の斜視図を示し、
図6(b)は、棒部材11Bと接続補助具15とを複数並べた状態の正面図を示している。
【0074】
図7は、テープK1を省略した状態のサポート材付きワイヤハーネス1Bの斜視図を示し、
図8は、サポート材10BをテープK1でワイヤハーネス20に固定したサポート材付きワイヤハーネス1Bの断面図を示している。
【0075】
まず、第2実施形態におけるサポート材付きワイヤハーネス1Bの構成について説明する。
サポート材付きワイヤハーネス1Bは、3本の棒部材11Bと、該棒部材11Bの間に配置された接続補助具15とで構成したサポート材10Bをワイヤハーネス20の長手方向Lに沿って配置し、サポート材10Bをワイヤハーネス20の外周に沿わせて、テープK1で固定して構成している。
【0076】
棒部材11Bは、合成樹脂製で、断面略円形の棒状であり、
図6(a)および
図6(b)に示すように、被挿嵌部12bを棒部材11Bの外面に、長手方向Lに沿って形成している。
この被挿嵌部12bは、長手方向Lに直交する断面において、
図6(b)に示すように、棒部材11Bの中心に対して対向するように2つ配設されている。
【0077】
換言すると、対向配置した各被挿嵌部12bと棒部材11Bの中心とを結ぶ図示しない仮想線同士は、180°をなす。
なお、対向配置した各被挿嵌部12bと棒部材の中心とを結ぶ仮想線は、180°に限ることなく、所望する角度となるように配設してもよい。
【0078】
接続補助具15は、合成樹脂製で、長手方向Lに直交する断面において、
図6(a)および
図6(b)に示すような接続補助具15の中心軸まわりに所定角度θ2曲げられた断面略V字状の棒状に形成されており、断面における両端部を挿嵌部12aとしている。
【0079】
これら挿嵌部12a,12aと接続補助具15の中心とを結ぶ仮想線13d,13dは所定角度θ2をなす。第2実施形態では、所定角度θ2を160°としているが、ワイヤハーネス20の外径に沿うように、適宜設定することができる。
【0080】
続いて、サポート材付きワイヤハーネス1Bをインパネリインフォース30Aに取り付ける取付け作業について説明する。
取付け作業は、棒部材11B同士を接続する接続作業と、サポート材10Bをワイヤハーネス20に固定する固定作業と、サポート材付きワイヤハーネス1Bをインパネリインフォース30Aに搭載する搭載作業とをこの順に行う。
【0081】
接続作業は、
図7および
図8に示すように、接続補助具15の挿嵌部12aを、隣り合う棒部材11Bの被挿嵌部12bに挿嵌して接続し、3本の棒部材11Bと2本の接続補助具15とを、交互に配置するように接続したサポート材10Bを構成する。
【0082】
これにより、サポート材10Bは、棒部材11Bと接続補助具15との接続状態において、棒部材11Bの中心と、該棒部材11Bの両側に位置された棒部材11Bの中心とを結ぶ仮想線13e,13eが所定角度θ2となるように接続される(
図8参照)。
【0083】
固定作業は、
図7に示すように、サポート材10Bを、ワイヤハーネス20の幹線21の外周および長手方向Lに沿うように、ワイヤハーネス20と密着した状態で、テープK1で巻きつけてワイヤハーネス20に固定し、サポート材付きワイヤハーネス1Bを構成する。
【0084】
このとき、サポート材10Bは、
図7および
図8に示すように、幹線21から枝線22が分岐することを妨げないように、幹線21の下方に配置しておくことが望ましいが、幹線21から枝線22が分岐することを妨げなければ、下方に配置することに限定しない。
【0085】
搭載作業は、サポート材付きワイヤハーネス1Bは、作業者または機械によって、限られた作業スペースで、インパネリインフォース30Aに搭載し、例えば、サポート材付きワイヤハーネス1Bに取り付けたバンドクランプを、インパネリインフォース30に形成したクランプ孔に挿通して、係止するように取り付ける。
【0086】
続いて、サポート材付きワイヤハーネス1Bおよびサポート材10Bの作用効果について説明する。
サポート材10Bおよびサポート材付きワイヤハーネス1Bは、上述した第1実施形態のような作用効果の他にも、以下のような作用効果を奏する。
【0087】
サポート材10Bは、3本の棒部材11Bと2本の接続補助具15とを接続して構成しているため、接続補助具15の挿嵌部12aの長さが異なる接続補助具と取り換えるだけで、棒部材11B同士の間隔を適宜設定することができる。
【0088】
詳述すると、接続補助具は、上述したような接続補助具15だけでなく、様々な長さの挿嵌部や所定角度に形成することができる。そして、ワイヤハーネスの仕様によって適宜の接続補助具を選定し、選定した接続補助具と棒部材11Bとを接続してサポート材11Bを構成する。
【0089】
これにより、ワイヤハーネス20の外面を形成する凹状部分に、棒部材11Bが位置するように、適宜の接続補助具を選定することができるため、サポート材11Bは、長手方向Lに直交する断面において、ワイヤハーネス20の周方向にずれることなく、サポート材10Aとワイヤハーネス20とを密着した状態で、より確実に固定することができる。
【0090】
(第3実施形態)
第3実施形態を、
図9および
図10を用いて説明する。
【0091】
図9(a)は、棒部材11Cの斜視図を示し、
図9(b)は、棒部材11Cの側面図を示し、
図10は、サポート材10Cをワイヤハーネス20に固定したサポート材付きワイヤハーネス1Cをインパネリインフォース30Bに取り付けた状態の縦断面図を示している。
【0092】
まず、第3実施形態におけるサポート材付きワイヤハーネス1Cとインパネリインフォース30Bの構成について説明する。
サポート材付きワイヤハーネス1Cは、1本の棒部材11Cで構成したサポート材10Cをワイヤハーネス20の長手方向Lに沿って配置し、サポート材10Cをワイヤハーネス20の外周に沿わせて、バンドクランプK2で固定して構成している。
【0093】
棒部材11Cは、合成樹脂製で、断面略円形の棒状であり、
図9(a)および
図9(b)に示すように、長手方向Lにおける中間部分に、インパネリインフォース30Bに固定するバンドクランプK2の締め付けを許容し、インパネリインフォース30Bとの固定位置を調節することが可能な固定位置調節部16を備えている。
固定位置調節部16は、外径が棒部材11Cの約半分に縮径された縮径部16aと、外径が棒部材11Cと同等である筒状のバンド固定部16bとで構成されている。
【0094】
バンド固定部16bは、長手方向Lにおける長さが縮径部16aの約半分であり、縮径部16aに装着することができるように、縮径部16aの外径よりもわずかに大きな内径で形成している。
したがって、バンド固定部16bは、縮径部16aに装着が可能であるとともに、縮径部16aに沿って移動が可能である。
【0095】
バンドクランプK2は、
図10に示すように、ワイヤハーネス20とサポート材10Cとを締め付けるバンドK2aと、サポート材付きワイヤハーネス1Cをインパネリインフォース30Bに固定するアンカーK2bとで構成している。
【0096】
バンドK2aは、棒部材11Cで構成するサポート材10Cをワイヤハーネス20に外周に沿わせた状態で、サポート材10Cとワイヤハーネス20とを締め付ける。
アンカーK2bは、インパネリインフォース30Bに形成した後述するクランプ孔Hに挿通され、該クランプ孔Hに係止することで、サポート材付きワイヤハーネス1Cをインパネリインフォース30Bに固定する。
【0097】
インパネリインフォース30Bは、
図10に示すように、サポート材付きワイヤハーネス1CのバンドクランプK2のアンカーK2bの挿通と係止を許容するクランプ孔Hを形成している。
【0098】
続いて、サポート材付きワイヤハーネス1Cをインパネリインフォース30Bに取り付ける取付け作業について説明する。
取付け作業は、サポート材10Cをワイヤハーネス20に固定する固定作業と、サポート材付きワイヤハーネス1Cをインパネリインフォース30Bに搭載する搭載作業とをこの順に行う。
【0099】
固定作業は、サポート材10Cを、ワイヤハーネス20の幹線21の外周および長手方向Lに沿うように、ワイヤハーネス20と密着した状態で、バンドクランプK2のバンドK2aで締め付けてワイヤハーネス20に固定し、サポート材付きワイヤハーネス1Cを構成する。
【0100】
このとき、サポート材10Cは、幹線21から枝線22が分岐することを妨げないように、幹線21の下方に配置しておくことが望ましいが、幹線21から枝線22が分岐することを妨げなければ、下方に配置することに限定はしない。さらに、バンドクランプK2は、バンド固定部16bに位置するようにサポート材10cと幹線21とを固定する。
【0101】
搭載作業は、サポート材付きワイヤハーネス1Cを、作業者または機械によって、限られた作業スペースで、インパネリインフォース30Bに搭載し、インパネリインフォース30Bに形成したクランプ孔HにアンカーK2bを挿通して、係止するように取り付ける。
【0102】
続いて、サポート材付きワイヤハーネス1Cおよびサポート材10Cの作用効果について説明する。
サポート材10Cは、棒部材11Cに、バンドクランプK2の巻き付けを許容するとともに、棒部材11Cに対して長手方向Lに移動可能な固定位置調節部16を備えたことにより、インパネリインフォース30Bに形成したクランプ孔HにアンカーK2bを確実に挿通して係止することができる。
【0103】
詳述すると、幹線21は、該幹線21に沿わせた棒部材11CとともにバンドクランプK2で固定されているため、形状が直線状に保持されるが、バンドクランプK2同士の間隔やクランプ孔H同士の間隔にバラツキが生じると、基準のバンドクランプK2に対して、隣り合うバンドクランプK2をクランプ孔Hに挿通して係止することができないおそれがある。
【0104】
これに対して、棒部材11Cの長手方向Lに移動可能なバンド固定部16bで、棒部材11Cと幹線21とをバンドクランプK2で固定することによって、バンドクランプK2同士の間隔やクランプ孔H同士の間隔に生じても、バンド固定部16bが移動することでバンドクランプK2の固定位置を微調整し、バンドクランプK2をクランプ孔Hに挿通して確実に係止することができる。
【0105】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の固定部材装着部は、実施形態の固定位置調節部16に対応し、
以下同様に、
電線は、被覆電線20aに対応し、
固定部材は、テープK1およびバンドクランプK2に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0106】
他の実施形態を、
図11から
図13を用いて説明する。
なお、
図11(a)から
図11(c)は、断面形状を異形形状に形成した棒部材11Dの断面図を示し、
図12(a)は、連結手段17を備えた棒部材11Eの斜視図を示し、
図12(b)は、連結状態の棒部材11E,11Eにおける連結部分の縦断面図を示している。
【0107】
図13(a)は、分割補助部18を形成した棒部材11Fの斜視図を示し、
図13(b)は、分割補助部18周辺における棒部材11Fの縦断面図を示し、
図13(c)は、分割補助部18から棒部材11Fを分割した状態における棒部材11Fの縦断面図を示し、
図14(a)は、識別手段19を形成した棒部材11Gの正面図を示し、
図14(b)は、棒部材11Gの側面図を示している。
【0108】
本発明の棒部材は、上述したような第1実施形態から第3実施形態における棒部材11A,11B,11Cだけに限らず、断面形状が異形形状である棒部材11Dであってもよい。
【0109】
異形形状とは、
図11(a)および
図11(b)に示すように、長手方向Lに直交する断面において、複数の厚肉部分を、薄肉部分を介在させた状態で、数珠つなぎのように交互に繰り返す形状であり、少なくとも厚肉部分が2以上形成された形状である。
【0110】
つまり、断面形状が第1実施形態のサポート材10Aを一体で形成するように、
図11(a)に示すような棒部材11D1や、第2実施形態の10Bを一体に形成するように、
図11(b)に示すような棒部材11D2のことである。
【0111】
上記構成により、棒部材11D1,11D2は、棒部材11A,11B,11Cよりも曲げや捩じれに対する剛性が高くなるため、棒部材11D同士を連結して構成したサポート材10Dは、サポート材10A,10B,10Cよりもさらに高い剛性を得ることができる。
【0112】
したがって、断面形状を異形形状に形成した棒部材11Dで構成するサポート材10Dを、幹線21にテープK1やバンドクランプK2で固定することで、サポート材10Dを沿わせた部分における幹線21を所望の形状に保持することができる。
【0113】
なお、棒部材11Dは、上記棒部材11D1,11D2の他にも、例えば、断面略円形の3本の棒部材を、それぞれの中心が三角形となる位置に配置し、互いをわずかにラップさせて一体に形成するように、
図11(c)に示すような棒部材11D3であってもよい。
【0114】
また、本発明の棒部材は、上述したような第1実施形態から第3実施形態における棒部材11A,11B,11Cだけに限らず、長手方向Lにおける先端側と基端側とに連結手段17を備えた棒部材11Eであってもよい。
【0115】
連結部17は、
図12(a)に示すように、棒部材11Eの先端側から突出する連結凸部17aと、基端側で該連結凸部17aの挿嵌を許容する連結凹部17bとで構成している。
この構成により、棒部材11Eを固定したい幹線21の長さに対して、棒部材11Eの長さが短い場合、棒部材11E同士は、
図12(b)に示すように、連結凸部17aを連結凹部17bに挿嵌して、互いに連結するだけで、所望の長さに設定することができるため、棒部材11Eで固定したい幹線21の長さに対応する棒部材11Eを容易に得ることができる。
【0116】
また、本発明の棒部材は、上述したような第1実施形態から第3実施形態における棒部材11A,11B,11Cだけに限らず、長手方向Lにおける中間部分に分割補助部18を形成した棒部材11Fであってもよい。
【0117】
分割補助部18は、
図13(a)および
図13(b)に示すように、棒部材11Fの周方向に沿った切り込みであり、棒部材11Fを確実に所望の箇所で分割することを補助する切り込みである。この分割補助部18は、棒部材11Fを分割する作業者や機械が所定の荷重を加えることで分割することができるが、単にワイヤハーネス20に固定した状態では分割されない強度を有し、ワイヤハーネス20に固定した状態で、該ワイヤハーネス20の形状を直線状に保持することができる。
【0118】
この構成により、棒部材11Fを固定したい幹線21に長さに対して、棒部材11Fの長さが長い場合、棒部材11Fは、
図13(c)に示すように、分割補助部18を中心に分割するだけで、所望の長さに設定することができるため、棒部材11Fで固定したい幹線21の長さに対応する棒部材11Fを容易に得ることができる。
【0119】
また、本発明の棒部材は、上述したような第1実施形態および第2実施形態における棒部材11A,11Bだけに限らず、
図14に示すように、所定角度を識別するための識別手段19として、識別記号19aを端面と外面に形成した棒部材11Gであってもよい。
【0120】
この構成により、接続手段12を様々な所定角度に配設した棒部材が多数混在している中から、使用する棒部材11Gを間違えることなく選択して、棒部材11G同士を接続することができる。
【0121】
さらに、接続した複数の棒部材11G同士がなす所定角度を、棒部材G11同士が接続した状態でも把握することができる。
なお、上記識別手段19とは、識別記号19aの他にも、棒部材に色を付けたりしてもよく、端面と外面との一方のみに識別記号19aを形成してもよい。
【0122】
また、本発明の棒部材は、上述したような第1実施形態から第3実施形態、および他の実施形態における棒部材11A〜11Gだけに限らず、ワイヤハーネス20の仕様などによって、例えば、第3実施形態の棒部材11Cに第1実施形態における接続手段12を備えるなど、各実施形態における特徴を組み合わせて構成した棒部材であってもよい。