(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6302153
(24)【登録日】2018年3月9日
(45)【発行日】2018年3月28日
(54)【発明の名称】垂直磁気記録媒体内の軟磁性薄膜層及び垂直磁気記録媒体
(51)【国際特許分類】
C22C 45/04 20060101AFI20180319BHJP
C23C 14/34 20060101ALI20180319BHJP
G11B 5/667 20060101ALI20180319BHJP
【FI】
C22C45/04 D
C23C14/34 A
G11B5/667
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-212045(P2011-212045)
(22)【出願日】2011年9月28日
(65)【公開番号】特開2013-72114(P2013-72114A)
(43)【公開日】2013年4月22日
【審査請求日】2014年8月20日
【審判番号】不服2016-8357(P2016-8357/J1)
【審判請求日】2016年6月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000180070
【氏名又は名称】山陽特殊製鋼株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】澤田 俊之
(72)【発明者】
【氏名】松原 慶明
【合議体】
【審判長】
池渕 立
【審判官】
土屋 知久
【審判官】
河本 充雄
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−159491(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/053048(WO,A1)
【文献】
国際公開第2010/007980(WO,A1)
【文献】
特開2009−191359(JP,A)
【文献】
特開2008−127588(JP,A)
【文献】
特開2005−320627(JP,A)
【文献】
特開昭58−27941(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C22C45/00-45/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
at%で、
Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,Ni,Cu,B,P,Zn,Ga,Ge,Snを1種または2種以上、残部Co、Feおよび不可避的不純物からなり、下記の式(1)〜(3)を全て満たし、かつ室温でのBsが0.3〜1.2T、Hkが180〜1050A/mとするアモルファス構造を有する合金からなることを特徴とした垂直磁気記録媒体内の軟磁性薄膜層。
(1)0<Fe%/(Fe%+Co%)≦0.5
(2)13≦Ti%+Zr%+Hf%+V%+Nb%+Ta%+B%/2
(3)0.3≦0.813×Fe%/(Fe%+Co%)−0.062×TNM+1.751≦1.2
ただし、Fe%/(Fe%+Co%)とは、Feの含有量とFeとCoを合計した含有量の比のことである。また、TNMは、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,Ni,Cu,B,P,Zn,Ga,Ge,Snの添加量の合計%、なお、Bのみ1/2倍の値を用いる。
【請求項2】
請求項1に記載の軟磁性薄膜層を有する垂直磁気記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、垂直磁気記録媒体における軟磁性薄膜
層およびスパッタリングターゲット材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、磁気記録技術の進歩は著しく、ドライブの大容量化のために、磁気記録媒体の高記録密度化が進められており、従来普及していた面内磁気記録媒体より更に高記録密度が実現できる、垂直磁気記録方式が実用化されている。垂直磁気記録方式とは、垂直磁気記録媒体の磁性膜中の媒体面に対して磁化容易軸が垂直方向に配向するように形成したものであり、高記録密度に適した方法である。そして、垂直磁気記録方式においては、記録感度を高めた磁気記録膜層と軟磁性膜層とを有する2層記録媒体が開発されている。この磁気記録膜層には一般的にCoCrPt−SiO
2 系合金が用いられている。
【0003】
一方、従来の軟磁性膜層には、高い飽和磁束密度(以下、Bsと記す)と高いアモルファス形成能(以下、非晶質性と記す)が必要であり、さらに垂直磁気記録媒体の用途や使用環境によっては、高耐食性、高硬度など様々な特性が付加的に要求されてきた。上記の要求特性の中でも、特にBsが高いことは重要であり、例えば、特開2008−299905号公報(特許文献1)や特開2011−68985号公報(特許文献2)および特開2011−99166号公報(特許文献3)においても高いBsを狙いとしており、いずれの実施例も1.1T以上で、アモルファス状態に限ると1.3T以上であることから、実際に垂直磁気記録媒体中でスパッタ膜として用いられる際には、概ね1.3T以上のBsが必要であることがうかがえる。
【0004】
このように高いBsが要求されている理由は、記録膜の磁化を安定化させるために一定値以上のBsが必要であることと記録媒体の面内方向に磁気異方性(以下、面内磁気異方性(Hk)と記す)を強く持たせるためと考えられる。特に高いHkはノイズの低減に重要な因子であり、一般に軟磁性膜のBsが高いと大きい値となることが知られている。
【0005】
しかしながら、高Bsの軟磁性膜を用いることによる弊害もある。すなわち、書き込み用ヘッドにより着磁された状態において、高Bsの軟磁性膜を用いると、磁束密度が高いため必要以上に周囲の広範囲に磁気的な影響を及ぼしてしまい、結果として単位記録情報あたりの書き込みに必要なスペースを大きく取ることが必要となり、記録密度を上げにくくなる課題もある。この現象は、いわゆる「書き滲み」とも呼ばれている。
【特許文献1】特開2008−299905号公報
【特許文献2】特開2011−68985号公報
【特許文献3】特開2011−99166号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような背景から発明者らは、記録膜の磁化を安定させる最低限のBsを有しながら、比較的低いBsでも高いHkを持つ軟磁性合金を見出せれば、高Hkによるノイズ低減と、「書き滲み」抑制による、高記録密度が両立できるものと考えた。したがって、Hkを増加させるための、高Bs以外の影響因子を検討し、これを実現できる軟磁性アモルファス合金を見出すことが重要であると考えた。
【0007】
そこで、従来のように、高いBsにより高いHkを得るのではなく、Hkへの他の影響因子を検討した結果、高いBsの温度特性(高キュリー点)が効くと推定し、この技術思想に基づき、低いBsと、高いBsの高温特性の合金を用いることで、高Hkと書き滲み低減が両立することを見出し、発明に至った。これによって、室温で低い飽和磁束密度を示すとともに、高温においてこの飽和磁束密度の低下が小さい垂直磁気記録媒体用軟磁性合金、およびこの合金の薄膜を作製するためのスパッタリングターゲット材を提供可能としたものである。
【0008】
その発明の要旨とするところは、
%はat%で、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,Ni,Cu,B,P,Zn,Ga,Ge,Snを1種または2種以上、残部Co、Feおよび不可避的不純物からなり、下記の式(1)〜(3)を全て満たし、かつ室温でのBsが0.3〜1.2T、Hkが180〜1050A/mとするアモルファス構造を有する合金からなることを特徴とした垂直磁気記録媒体内の軟磁性薄膜層。
(1)0<Fe%/(Fe%+Co%)≦0.5
(2)13≦Ti%+Zr%+Hf%+V%+Nb%+Ta%+B%/2
(3)0.3≦0.813×Fe%/(Fe%+Co%)−0.062×TNM+1.751≦1.2
ただし、Fe%/(Fe%+Co%)とは、Feの含有量とFeとCoを合計した含有量の比のことである。また、TNMは、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,Ni,Cu,B,P,Zn,Ga,Ge,Snの添加量の合計%、なお、Bのみ1/2倍の値を用いる。
【0009】
2)前記(1)に記載の軟磁性薄膜層を有する垂直磁気記録媒体
にある。
【発明の効果】
【0010】
以上述べたように、本発明により、室温で低いBsを示すとともに、高温においてBsの低下幅が小さい垂直磁気記録媒体用軟磁性合金およびこの合金の薄膜を作製するためのスパッタリングターゲット材を提供できる。本発明の合金を垂直磁気記録媒体に用いることにより軟磁性合金のもつ磁気特性を如何なく発揮し、軟磁性薄膜層の機能を十分に高めることが出来るようになり、その結果として垂直磁気記録媒体の性能向上に繋げることができる。
【0011】
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、スパッタ膜は薄膜であることから、Hkには反磁場の影響が大きく、すなわち反磁界係数と磁化の強さの効果が高いことが予想される。ここで反磁界係数は薄膜の形状で決定される外的因子であり、磁化の強さは軟磁性膜のBsに相当する。したがって、上述のようにHkと軟磁性膜のBsは相関を持つ。しかしながら、この考え方では高いHkのために高いBsが必要となり従来の高いBs軟磁性合金の必要性と同じになってしまう。
【0012】
そこで、Bsの他にHkに及ぼす因子を見出す検討を行なった。実施例、比較例にて後述するが、いくつかの軟磁性アモルファス合金組成に関し、スパッタ膜を作製し、Hkを評価した結果、従来の考え方の通り、高Bsで高Hkが得られたが、一部の組成でHkが極端に小さくなる現象が見られた。この結果について詳細に解析したところ、特にスパッタによる成膜時の基板の温度において、Bsがほぼゼロとなる組成で、上述のようにHkが極端に小さくなることがわかった。
【0013】
上記のことから、従来のような室温でのBsでなく、成膜時の温度におけるBsの室温からの低下幅を小さくすることが重要であると考えた。すなわち、室温でのBsは低いが、スパッタ成膜時の温度である約150℃の温度で、室温からのBsの低下幅が小さい合金を適用することで、高いHkを有すると同時に「書き滲み」を小さくできることが示唆された。このような思想に基づき、室温でのBsが0.3〜1.2Tと従来の軟磁性膜より低く、かつ、室温のBsに対する150℃でのBsの低下幅が小さい合金を検討し、本発明に至った。
【0014】
なお、室温のBsに対する150℃でのBsの低下幅を評価する指標として、(150℃のBs)/(室温のBs)×100%を用いた。すなわち、このBs比が100%に近い大きい値であるほど温度上昇によるBsの低下幅が小さいことを表す。以下では単に「Bs比」と記す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明合金の限定理由について説明する。
0 <Fe%/(Fe%+Co%)≦0.5
本合金において、FeおよびCoは、記録膜の磁化を安定させるために最低限必要な磁化を持たせるための元素であり、BsとFe%/(Fe%+Co%)の挙動はいわゆるスレーターボーリング曲線などに示される。本発明において最も重要な知見は、上述のように高いBs比とすることで、室温で比較的低いBsの軟磁性膜でも高いHkが得られることを見出し、さらにFe%/(Fe%+Co%)を低くすることにより、このBs比を高く保てることを見出した点である。
【0016】
アモルファス構造を持つ本合金におけるこの現象についての詳細な原因は不明であるが、Fe原子とCo原子の3d電子の軌道分布が関係していると考えられる。特に、Fe%/(Fe%+Co%)が0.5を超えると、十分なBs比が得られない。なお、一般に垂直磁気記録媒体中の軟磁性膜の間には、薄いRu膜が挿入されており、軟磁性膜とRu膜の反強磁性結合により、ハードディスク使用環境下における外部からの弱いノイズ磁場に対する耐性を持たせてある。この反強磁性結合の改善にFeを用いる場合があるため、ある程度のFeを含むほうが好ましい場合が多い。しかしながら、高いBs比のためにはFeを減じるほうが好ましい。したがって、Fe%/(Fe%+Co%)の好ましい範囲は、0%超え0.45%以下であり、より好ましくは0.1%以上0.40%以下である。
【0017】
13≦Ti%+Zr%+Hf%+V%+Nb%+Ta%+B%/2
本合金において、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Bは非晶質性を高めるための元素であり、これらの合計が5未満では十分な非晶質性が得られない。なお、結晶質の合金を用いると、磁気記録メディアからノイズが発生する原因となってしまう。ただし、Bは特に非晶質促進効果が高い元素であり、他の元素の半分の添加量で同等近い効果が得られるため、合計の式において、Bのみ1/2の値を用いている。十分な非晶質性を得るため
に13%以上である。
【0018】
0.3≦0.813×Fe%/(Fe%+Co%)−0.062×TNM+1.751≦1.2
本合金において、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta
,Mo,W
,Ni,Cu
,B
,P,Zn,Ga,Ge,Snは、いずれもBsを低減させる元素である。本合金系のBsは概ね「0.813×Fe%/(Fe%+Co%)−0.062×TNM+1.751」で近似される。なお、この式は後述の実施例において、0≦Fe%/(Fe%+Co%)≦0.50の範囲で得られたBsを、Fe%/(Fe%+Co%)とTNMで重回帰分析した結果、高い相関係数で得られた式であり、この式の値を0.3〜1.2の範囲とすることで、0.3〜1.2Tと従来の軟磁性膜よりも比較的低いBsを有する軟磁性合金が得られる。ただし、0.3未満では十分なHkが得られず、1.2を超えると従来のBsが高い軟磁性膜と同様に「書き滲み」が大きくなる。また、BによるBsの低減効果は、他の元素の約半分であることから、TNMの算出にはBのみ1/2の値を用いている。なお、好ましくは0.4〜1.1、より好ましくは0.5〜1.0である。
【実施例】
【0019】
以下、本発明について実施例によって具体的に説明する。
表1に示す組成でガスアトマイズ法により合金粉末を作製した。溶解母材は25kgで減圧したAr雰囲気中にて誘導溶解し、直径8mmのノズルから合金溶湯を出湯し、直後に高圧のArガスを噴霧しアトマイズした。この粉末を500μm以下に分級し、HIP成形(熱間等方圧プレス)の原料粉末として用いた。HIP成形用ビレットは、直径200mm、長さ100mmの炭素鋼製の缶に原料粉末を充填したのち、真空脱気、封入し作製した。この粉末を充填したビレットを、成形温度が1000℃で、圧力が120MPa、保持時間が2時間の条件でHIP成形した。その後、成形体から直径95mm、厚さ2mmのスパッタリングターゲット材を作製した。このスパッタリングターゲット材を用い薄膜を作製した。
【0020】
チャンバー内を1×10
-4Pa以下に真空排気し、純度99.99%のArガスを0.6Paになるまで投入しスパッタを行なった。薄膜はガラス基板上に1.5μmの厚さで生成させた。なお、スパッタ時には、スパッタガスのプラズマ照射により、薄膜生成中の基板の温度は150℃程度となった。この薄膜試料について、室温(30℃)および150℃でBsをVSM(試料振動型磁束計)を用いて測定し、150℃でのBsに対する30℃でのBsの百分率(以下「Bs比」または「(150℃でのBs)/(30℃でのBs)×100%」と記す。)を評価した。
【0021】
更に、薄膜面に対し、垂直方向および面内方向にそれぞれ磁化させたB−H曲線も測定し、それぞれの方向について、磁化を飽和させるために必要な印加磁場の差、すなわち、垂直方向に必要な印加磁場から面内方向に必要な印加磁場を差し引いたものを磁化方向による異方性磁界Hkとして評価した。結晶構造はX線回折により評価した。X線源はCu−kα線で、スキャンスピードを4°/minとして測定した。この回折パターンで結晶質のピークが見られないものを○、結晶質のピークが見られるものを×として結晶構造の適否を評価した。
【0022】
【表1】
表1に示すように、No.1〜
13は本発明例であり、No.
14〜21は比較例である。
【0023】
まず、実施例における式(3)「0.813×Fe%/(Fe%+Co%)−0.062×TNM+1.751」の値は、室温のBsと良い一致を示しており、本式が有効であり、本式の値を0.3〜1.2とすることで、従来の軟磁性膜よりも低い、0.3〜1.2TのBsを有する合金が得られることが確認される。なお、比較例No.
16、
17のようにFe%/(Fe%+Co%)が大きく本発明範囲から外れる組成においては、本式は有効ではない。
【0024】
次に、本発明例No.
3〜
9は、Fe%/(Fe%+Co%)を0.3に固定した上で、Bsを低下させるTNMを16〜27に変化させ、室温のBsを0.34〜1.03まで変化させた試料である。これら試料のHkはBsとともに変化しており、従来より知られていた「高Bsで高Hkが得られる現象」が、本発明のような1.2T未満の従来より低いBs範囲においても認められる。
【0025】
ここで、本発明の重要な点を本発明例、比較例で示す。本発明例No.
1、2、5、11、13および比較例No.
14〜
18は、いずれも室温で従来の軟磁性膜より低い0.7T前後のBsを示す。しかしながら、本発明例No.
1、2、5、11、13のHkは550A/m以上と大きいのに対し、比較例No.
14〜
18のHkは90A/m以下と著しく低く、150℃でBsがほぼゼロとなる比較例No.
17のHkは極端に低い。
【0026】
更に、これら試料のHkの大きさは明らかにFe%/(Fe%+Co%)と逆の相関があり、Bs比と正の相関が認められる。この現象についての理由は定かではないが、薄膜はスパッタ時にも外部からの磁場を受けていることから、150℃前後の温度で成膜される際の磁化挙動の影響があるものと推測される。このように、従来から知られていた「高Bsで高Hkが得られる現象」の他に、「大きなBs比とすることで高Hkが得られる」ことを見出した。また、Fe%/(Fe%+Co%)を低く設定することで、Bs比の高い合金が得られることも併せて明らかとした。
【0027】
以降、個々の比較例について説明する。比較例No.
14〜
18は、いずれもFe%/(Fe%+Co%)が0.50を超えているため、Bs比が低く、Hkが低い。比較例No.
19は非晶質促進元素の合計が低いため、X線回折の結果、結晶ピークが認められた。比較例No.
20は、室温のBsが低いため、Bs比が低く、Hkが低い。
【0028】
さらに、比較例No.
21について詳細に説明する。本発明例No.
3、
5および比較例No.
21の薄膜中央に直径1mm、長さ10mmの棒状フェライト磁石の端部を接触させた後に取り去り、フェライト磁石を接触させていた位置から10mm離れた薄膜表面にて、ガウスメータにより残留磁化を測定したところ、本発明例No.
5の残留磁化を1.0とすると、本発明例No.
3が1.2、比較例No.
21はともに2.5であった。このように、比較例No.
21は室温でのBsが高いため、外部磁場を取り去った後も広い範囲に磁気的な影響を及ぼしており、「書き滲み」が大きいことを示している。
【0029】
これに対し、本発明例No.1〜
13は、室温のBsが0.3〜1.2Tと従来の垂直磁気記録媒体における軟磁性膜よりも低く、かつ、室温のBsに対する150℃のBsの比率が高いため、高いHkを有していることがわかる。