(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の圧力センサ(21)が形成されたウェハ(102)をステージ(105)に載置し、前記複数の圧力センサそれぞれに形成された電極にプローブ針(108)を当てて前記圧力センサの電気特性を判定するウェハプローバ装置であって、
前記ステージのうち前記ウェハを載置する平面を構成する載置面(1)と、
前記載置面のうち前記ウェハが載置された状態で前記ウェハに覆われる載置領域(2)と、
前記載置領域の外周部に形成され、前記ウェハを吸着し固定する吸着孔(4)を有する吸着部(3)と、
前記載置領域の中央部であって前記吸着部の内側に形成された複数の第一の大気解放溝(6)と、
前記第一の大気解放溝を前記ステージのうち前記載置領域よりも外側の大気圧部位に接続する第一の大気接続孔(8)と、
を備えることを特徴とするウェハプローバ装置。
複数形成された前記第一の大気解放溝は、それぞれ少なくとも一部が直線状で構成され、互いに平行とされることでストライプ状をなしていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のウェハプローバ装置。
前記ウェハが、前記圧力センサが形成された受圧部ウェハ(20)と、前記受圧部ウェハと貼り合わせた状態で前記圧力センサのダイヤフラム穴(22)の下方に圧力導入孔(23)を形成するガラス台座(24)とを貼り合わせることにより形成され、前記第一の大気解放溝の間の壁の幅が前記圧力導入孔の直径より小さいことを特徴とする請求項4または5に記載のウェハプローバ装置。
【背景技術】
【0002】
従来より、半導体の製造工程中、ウェハに形成された複数の圧力センサの特性検査において、ウェハをステージに載せ、ウェハ上の各圧力センサに形成された電極にプローブ針を当てて電気信号を読み取り、圧力センサごとの電気特性の良不良判定を行う工程がある。
【0003】
このとき、ウェハをステージに固定する方法は、ステージに形成された複数の同心円状の溝によりウェハの全面を吸着する全面吸着が主流である。熱処理などにより生じたウェハの反りを吸収しながらウェハをステージに固定し、プローブ針とウェハの接触の安定性を図るためである。
【0004】
しかし、歪みゲージを備えた圧力センサを形成したウェハの特性検査では、反りの矯正によりウェハが変形すると、応力により歪みゲージの電気抵抗が変化するため、正確な特性検査ができない。
【0005】
そのため、このようなウェハの特性検査では、たとえば吸着部を外周部のみに配置し、ウェハの反りを矯正せずに吸着して固定する方法を取ることになる。
しかし、この方法では、ウェハとステージの間の空気が吸着時にステージの外に抜けずに留まるため、圧縮された空気の圧力の影響により、圧力センサの受圧部の特性が変化し、特性検査の正確さに依然問題がある。
【0006】
そのため、この問題を解決するものとして、たとえば、ステージ中央に大気に連結した空間部を形成し、外周のみでウェハを吸着し、固定する方法が提案されている(特許文献1参照)。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
【0015】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかるウェハプローバ装置100について、
図1ないし
図4を参照して述べる。まず、
図1と
図2を参照して、本実施形態にかかるウェハプローバ装置100の概略構成について述べる。このウェハプローバ装置100は、たとえば歪みゲージを備えた圧力センサを形成したウェハなど、変形により特性が変化するウェハの特性検査に用いられるものである。
【0016】
図1に示すように、本実施形態にかかるウェハプローバ装置100は、ウェハカセット101、プリアライン装置103、搬送アーム104、ステージ105、位置決め装置106、コントローラ107、プローブ針108からなる。また、ウェハプローバ装置100は、外部の機器として、テスター200、真空吸引装置300、バルブ400、チューブ500を備える。
【0017】
ウェハカセット101は、ウェハ102を収納し、また、検査対象のウェハ102を取り出し、プリアライン装置103に送る部分である。プリアライン装置103は、後述する複数の圧力センサ21がステージ105上で所望の位置に置かれるように、ウェハ102の後述するXY平面内での向きを大まかに決める部分である。ウェハ102の向きは、たとえばウェハ102に形成されたオリエンテーションフラットやノッチを基準として決められる。
【0018】
搬送アーム104は、プリアライン装置103によって決められた向きのまま、ウェハ102をプリアライン装置103からステージ105へ送る部分である。ステージ105は、ウェハ102を載置し、固定する部分である。このステージ105にウェハ102を固定した状態で、ウェハの特性検査を行う。このステージ105の構成が本発明の特徴であり、ステージ105の詳細については後述する。
【0019】
図2に示すガイド105a、105bは、図示しないウェハプッシャー機構によりウェハ102を押し当て、適正な位置に載置するためのものであり、ステージ105上に配置されている。
【0020】
位置決め装置106は、ステージ105の表面をXY平面と見立て、かつ表面に対する法線方向をZ軸と見立てて、ステージ105をX、Y、Z方向に移動させるとともに、ウェハ102をXY平面上において回転させて、ウェハ102の位置と向きの微調整を行う部分である。
【0021】
コントローラ107は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ウェハプローバ装置100の各装置、テスター200、バルブ400と接続されている。コントローラ107は、テスター200からの信号とROMに記憶されたプログラムに従って、ウェハプローバ装置100の各装置やバルブ400の操作を行う。
【0022】
プローブ針108は、ウェハ102上に形成された複数の圧力センサ21それぞれが有する電極から電気信号を読み取る部分である。この電気信号を利用して、各圧力センサ21の特性が判定される。
【0023】
テスター200はCPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成されており、ROMなどに記憶されたプログラムに従って、検査の開始、終了の信号のコントローラ107への送信や、圧力センサ21の特性の判定等を行う。
【0024】
真空吸引装置300は、真空吸引によりウェハ102を吸着し固定するための吸引力を発生させる部分である。チューブ500は、真空吸引装置300とステージ105のチューブ接続孔5を接続する部分である。チューブ500の途中にはバルブ400が設けられており、バルブ400を開閉することで、真空吸引装置300からの真空吸引のオン、オフの切り替えや吸引力の調整を行う。
【0025】
つぎに、
図2ないし
図4を参照して、ステージ105の詳細な構成について述べる。このステージ105は、たとえばアルミニウムやステンレス等の金属に切削加工やプレス加工等を施すことで製作可能であり、ここでは、円柱形状である。
【0026】
ステージ105は、ウェハ102を載置する載置面1、載置領域2、ウェハ102を吸着する吸着部3、吸着孔4、チューブ接続孔5、ステージ105とウェハ102の間の空気を大気へ解放する第一の大気解放溝6、連結部7、第一の大気接続孔8を備える。
【0027】
ステージ105の上面によって構成される平面を載置面1とする。載置面1は、半導体の製造工程においてウェハ102を載置する部分である。また、載置面1のうちウェハ102が載置された状態でウェハ102に覆われる部分を載置領域2とする。載置領域2はここでは円形である。
【0028】
図2に示すように、載置領域2の外周部には、載置領域2の中心に対して周方向に分割されることで複数(本実施形態の場合は4つ)の吸着部3が形成され、吸着部3それぞれの内側で吸着孔4が載置面1に開口されている。吸着孔4は、所定深さの、載置領域2と同心円をなす円の円弧形状の溝によって構成されている。また、
図3に示すように、吸着孔4は、その底部において、チューブ接続孔5によってチューブ500と連通されている。チューブ接続孔5は、吸着孔4からステージ105のうち載置領域2以外の壁面に開口するように延設されている。
【0029】
つまり、吸着孔4は、チューブ接続孔5およびチューブ500を通して真空吸引装置300と接続されており、真空吸引装置300の吸引力によりウェハ102を吸着し固定する部分である。なお、チューブ500は、
図1、
図3では1本のみ示したが、実際には複数用意され、それぞれがチューブ接続孔5と真空吸引装置300を接続している。
【0030】
載置領域2の中央部には、第一の大気解放溝6が複数形成されている。複数形成された第一の大気解放溝6は、ここでは、加工のしやすさを考慮して、互いに平行とされることでストライプ状をなす直線の溝形状とされている。各第一の大気解放溝6の両端は、空気抜けを多くするために、載置領域2の外周部であって吸着孔4より載置領域2の中心に近い位置まで延長されている。また、各第一の大気解放溝6は、連結部7によって互いに連結されている。連結部7は、複数の第一の大気解放溝6を第一の大気接続孔8に接続することで、第一の大気接続孔8を通して各第一の大気解放溝6を大気圧部位に接続する部分である。連結部7は、ここでは、加工のしやすさを考慮して、載置面1に開口した直線の溝形状としている。
【0031】
第一の大気接続孔8は、ステージ105とウェハ102の間の空気が大気へ抜ける経路を形成するものである。具体的には、第一の大気接続孔8は、ステージ105のうち載置領域2よりも外側の大気圧部位に接続されている。第一の大気接続孔8は、ここでは、加工のしやすさや、ウェハ102とステージ105の間の空気が大気へ抜ける出口の広さを考慮して、
図3に示すように載置面1に開口した溝形状としている。また、第一の大気接続孔8は、ここでは2つ形成されており、複数の吸着部3の間を通って、互いに載置領域2の中心を挟んだ反対側においてステージ105の側面に開口している。
【0032】
このような第一の大気解放溝6、連結部7、第一の大気接続孔8の構成により、ウェハ102の吸着時にウェハ102とステージ105の間の空気をステージ105の外へ逃がすことができる。
【0033】
ところで、ウェハ102は、詳しくは
図4に示すように、圧力センサ21が形成された受圧部ウェハ20の下にガラス台座24を貼り付けて形成されている。このガラス台座24は、受圧部ウェハ20に貼り付けられた状態で、受圧部ウェハ20上に形成された複数の圧力センサ21のダイヤフラム穴22の下に圧力導入孔23を形成するものである。
【0034】
そして、圧力センサ21は、圧力導入孔23とダイヤフラム穴22を通して導入された圧力の大きさに応じた信号を出力するものである。よって、吸着部3の付近等で、圧力導入孔23が複数の第一の大気解放溝6の間の壁で塞がれると、吸着の際に圧力導入孔23およびダイヤフラム穴22の中の空気が十分に大気へ解放されず、圧力センサ21の特性が変化するおそれがある。
【0035】
そこで、
図4に示すように、第一の大気解放溝6の間の壁の厚さw1を、ここでは、圧力導入孔23の直径w2より小さくしている。これにより、圧力導入孔23が第一の大気解放溝6の間の壁に塞がれることなく、すべてのダイヤフラム穴22および圧力導入孔23内の空気を大気へ解放することができる。
【0036】
また、第一の大気解放溝6のピッチw3を、ここでは、圧力センサ21の幅w4より小さくしている。これにより、第一の大気解放溝6の間の壁が多くの圧力センサ21の下方に位置することで、各圧力センサ21にステージ105の熱が均一に伝わり、温度による特性のばらつきが少なくなる。なお、圧力センサ21の幅w4とは、ウェハ102がステージ105に載置された状態における、複数の圧力センサ21の底面の、載置面1に平行な平面内での短手方向の長さの最小値である。
【0037】
つぎに、本実施形態にかかるウェハプローバ装置100の動作について述べる。ウェハの特性検査は、テスター200が検査の開始信号をウェハプローバ装置100のコントローラ107に送ることで開始される。
【0038】
テスター200から開始信号が送られると、コントローラ107はウェハプローバ装置100の各装置を操作して、以下の動作を行わせる。ウェハカセット101は、ウェハカセット101に収納されたウェハ102を取り出して、プリアライン装置103に送る。
【0039】
プリアライン装置103にウェハ102が送られると、プリアライン装置103はウェハ102に形成されたオリエンテーションフラット等を基準にウェハ102のXY平面内での大まかな向きを決める。その後、ウェハ102は搬送アーム104によりステージ105へ送られる。
【0040】
ウェハ102がステージ105に載置されると、位置決め装置106はステージ105をX、Y、Z方向に移動させる。また、このときウェハ102は、ウェハプローバ装置100に構築された図示しないウェハプッシャー機構によりステージ105上に配置されたガイド105a、105bに押し当てられ、適正な位置に載置される。
【0041】
すると、コントローラ107がバルブ400を開き、真空吸引装置300がチューブ500、チューブ接続孔5、吸着孔4を通してウェハ102を真空吸引することにより、ステージ105がウェハ102を吸着し、固定する。
【0042】
ウェハ102が固定されると、プローブ針108がウェハ102上に形成された複数の圧力センサ21それぞれが有する電極から電気信号を読み取る。この電気信号は、コントローラ107を通してテスター200へ送られる。
【0043】
テスター200は、受け取った電気信号とROMなどに記憶された判定基準を元に圧力センサ21の電気特性の良不良判定を行い、判定結果をRAMなどに書き込む。このようにしてウェハ102上のすべての圧力センサ21について特性を判定すると、テスター200は検査の終了信号をコントローラ107に送る。
【0044】
すると、コントローラ107がバルブ400を閉じ、吸着孔4に吸引力が供給されなくなって、ステージ105によるウェハ102の固定が解かれる。そしてウェハ102は図示しない搬送装置に載せられ、半導体製造の次の工程へ移される。なお、この後の半導体製造工程でウェハ102はダイシングカットされ、チップ単位に分割される。そして、上記の特性検査の結果、良判定されたチップが製品に組み込まれる。
【0045】
本実施形態にかかるウェハプローバ装置100では、以上の工程がウェハカセット101に収納されたすべてのウェハ102について行われる。
【0046】
このようなウェハプローバ装置100によれば、ウェハ102の吸着時にウェハ102とステージ105の間の空気が第一の大気解放溝6と第一の大気接続孔8を通して大気へ抜ける。そのため、ウェハ102に形成された圧力センサ21の受圧部が空気の圧力の影響により特性を変化させ難い。また、ステージ105の中央部を中抜きされた座繰り形状としていないため、平面とされた載置面1よりウェハ102にステージ105からの熱が均一に伝わり、温度による特性のばらつきも抑止できる。よって、特性検査の正確さを向上させることができる。
【0047】
また、第一の大気解放溝6が載置領域2の外周部であって吸着孔4より載置領域2の中心に近い位置まで延長されているため、吸着孔4の付近においても空気抜けが生じる。したがって、ウェハ102に形成された圧力センサ21の受圧部の、空気の圧力による特性の変化をさらに抑止できる。
【0048】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態にかかるウェハプローバ装置100について、
図5を参照して述べる。本実施形態は、第1実施形態に対して、第二の大気解放溝9と第二の大気接続孔10を追加したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0049】
本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるが、
図5に示すように、載置領域2の外周部であって吸着孔4より載置領域2の中心に近い位置に、吸着孔4に沿った円弧形状の第二の大気解放溝9が追加されている。また、複数形成された吸着部3の間を通って、第二の大気解放溝9をステージのうち載置領域2よりも外側の大気圧部位に接続する第二の大気接続孔10が追加されている。
【0050】
このように構成されたウェハプローバ装置100では、第二の大気解放溝9と第二の大気接続孔10が追加されているため、ウェハ102裏面の空気抜けが多くなる。また、第二の大気解放溝9が吸着孔4に反った形状であるため、特に吸着孔4の付近において空気抜けが多くなる。よって、圧力による特性の変化が減少して、特性検査の正確さがさらに向上する。
【0051】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態にかかるウェハプローバ装置100について、
図6を参照して述べる。本実施形態は、第2実施形態に対して、第一の大気解放溝6の形態を一部変更したものであり、その他に関しては第2実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0052】
本実施形態は、基本的な構成は第2実施形態と同様であるが、
図6に示すように、一部の第一の大気解放溝6が、複数形成された吸着部3の間を通って載置領域2の外側まで延長されている。
【0053】
このように構成されたウェハプローバ装置100では、一部の第一の大気解放溝6が載置領域2の外側まで延長され、ウェハ102とステージ105の間の空気が大気へ抜ける経路が増えている。そのため、ウェハ102裏面の空気抜けが多くなり、圧力による特性の変化が減少して、特性検査の正確さがさらに向上する。
【0054】
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において、部材の材料、形状、数量等の適宜変更が可能である。
【0055】
たとえば、第一の大気接続孔8の数は、1つでもよいし、複数でもよい。また、複数形成された吸着孔4の間のうち1つを複数の第一の大気接続孔8が通ってもよい。同様に、第二の大気接続孔10の数も、1つでもよいし、複数でもよい。
【0056】
また、連結部7は、載置面1に開口せずにステージ105の内部を通る孔形状でもよい。また、第3実施形態では、第一の大気解放溝6の一端を複数形成された吸着部3の間を通って載置領域2の外側まで延長したが、両端を延長させてもよい。また、第一の大気解放溝6のピッチ、幅、形状を互いに等しくせず、場所により変えてもよい。
【0057】
また、連結部7は、すべての第一の大気解放溝6を連結してもよいし、一部の第一の大気解放溝6のみを連結してもよい。また、連結部7が形成されず、すべての第一の大気解放溝6が分離していてもよい。また、第一の大気解放溝6を分離した複数のグループに分け、連結部7によりグループごとに連結してもよい。また、第一の大気解放溝6と第二の大気解放溝9は、互いに連結していてもよいし、分離していてもよい。
【0058】
また、上記実施形態では吸着部3を4つ設けているが、吸着部3の数はこれに限られない。上記実施形態のように吸着部3を複数にすれば、吸着孔4が形成されていない部分に多くの第一の大気接続孔8を開口することができ、空気抜けの点で有利である。しかし、加工の容易さを考慮して、吸着部3の数を1つとし、吸着孔4の形状を円周状に、または一部を取り除いた円周状にしてもよい。この場合、第一の大気接続孔8は、載置面1に開口せずにステージ105の内部を通って、たとえばステージ105の側面や底面から開口すればよい。あるいは、吸着孔4を一部を取り除いた円周状にした場合には、第一の大気接続孔8は、載置面1に開口して、吸着孔4が形成されていない部分を通ればよい。
【0059】
また、上記実施形態では1つの吸着部3に対して1つの円弧形状の吸着孔4を形成しているが、吸着孔4の数や形状はこれに限られない。たとえば、1つの吸着部3に対して吸着孔4を複数形成してもよいし、吸着孔4を円柱形状としてもよい。また、複数の吸着孔4を、それぞれ異なる形状にしてもよい。
【0060】
また、上記実施形態ではチューブ500を複数用意したが、複数のチューブ接続孔5をステージ105の内部で連結させ、複数のチューブ接続孔5のうち1つのみをステージ105の壁面に開口させて、1本のチューブ500と接続させてもよい。また、複数のチューブ500を連結させてもよい。また、複数の吸着孔4は、それぞれ分離したチューブ接続孔5、チューブ500、真空吸引装置300を備えて、それぞれの真空吸引装置300から吸引力を供給されてもよい。
【0061】
また、第3実施形態では、第2実施形態に対して第一の大気解放溝6の形態を一部変更したが、同様の変更を第1実施形態に対して行ってもよい。
【0062】
また、上記した各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能であり、また、上記した各実施形態は、上記の図示例に限定されるものではない。