【文献】
「タッチパネル」のゲームデザイン,株式会社オライリー・ジャパン,2013年 8月20日,初版,p.231〜234
【文献】
チェインクロニクル,ファミ通App Android NO.009,株式会社エンターブレイン,2013年 9月19日,p.60〜63
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0026】
1.ゲームシステムの説明
図1は、本実施形態のネットワークシステム(ゲームシステム)を示す。本実施形態では、複数の端末10とサーバ20(サーバシステム)とによって構成される。つまり、
図1に示すように、本実施形態のネットワークシステムは、サービスを提供するサーバ20と、端末10とが、ネットワークに接続可能に構成される。
【0027】
サーバ20は、複数のユーザ(プレーヤ)間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であり、本実施形態ではSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)と呼ばれるコミュニティ型のサービスを提供するサーバである。つまり、サーバ20は、ユーザの情報(ユーザ名、日記、掲示情報、ゲームの進捗状況など)をログインしたユーザだけでなく、当該ユーザとフレンド関係にある他のユーザにも送信し、ユーザ間でコミュニティを図るようにしている。サーバ20は、会員登録を行ったユーザに限定してサービスを提供するようにしてもよい。サーバ20は、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。
【0028】
また、本実施形態のサーバ20は、端末10からの要求に応じて、オンラインゲームサービス(ソーシャルゲーム)を提供する。本実施形態では、端末10においてゲームプログラムが実行され、サーバ20では、プレーヤのアカウント情報やプレーヤが使用可能なプレーヤキャラクタ情報等が管理される。
【0029】
端末10は、ゲーム装置、家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置、携帯端末(スマートフォン、タブレット型端末、携帯電話、PHS端末、PDA、携帯型ゲーム機等)、パーソナルコンピュータ(PC)、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0030】
2.端末の構成
図2に本実施形態の端末10の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態の端末10は、
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0031】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM、ハードディスクなどにより実現できる。記憶部170は、ワーク領域として使用される主記憶部172と、格納部160(例えばデータベース)とを含む。
【0032】
記憶部170は、プレーヤの識別情報に対応づけて、プレーヤ名(プレーヤアカウント)、プレーヤパスワード、各種ゲームパラメータ等を、プレーヤ情報173として記憶する。なお、サーバ20から受信したプレーヤの識別情報に対応付けられたプレーヤキャラクタ情報174や、サーバ20から受信した敵キャラクタ情報175を記憶部170に記憶するようにしてもよい。
【0033】
また、プレーヤキャラクタ情報174は、プレーヤキャラクタ名、攻撃力等のパラメー
タ等の情報であり、プレーヤキャラクタを識別するためのIDに対応付けて記憶される。
【0034】
また、敵キャラクタ情報175は、敵キャラクタ名、移動情報、攻撃条件176等の情報であり、敵キャラクタを識別するためのIDに対応付けて記憶される。
【0035】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体180には、本実施形態の処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶することができる。
【0036】
なお、サーバ20が有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されている処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信してゲーム装置を機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0037】
通信部196は他の端末やサーバとの間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0038】
入力部150は、プレーヤからの入力情報を入力(検出)するための機器であり、プレーヤの入力情報(操作入力)を処理部100に出力する。入力部150の機能は、タッチパネル(タッチパネル型ディスプレイ)、タッチパッド、マウス、方向キーやボタン、キーボード等の入力機器により実現することができる。
【0039】
表示部190は、処理部100で生成されたゲーム画像を出力するものであり、その機能は、LCD、CRT、或いはタッチパネルなどのディスプレイにより実現できる。かかる場合、表示部190(タッチパネルディスプレイ)は、入力部150としても機能する。
【0040】
音出力部192は、処理部100で生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0041】
処理部100(プロセッサ)は、端末10から送信され通信部196を介して受信したデータ(入力情報等)、プログラムなどに基づいて、プレーヤ情報173(アカウント情報、プレーヤが使用可能なプレーヤキャラクタ等)の管理、ログイン/ログアウトに関する処理、画像生成処理などの各種処理を行う。処理部100は主記憶部172をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0042】
処理部100は、表示制御部110、敵キャラクタ制御部111、プレーヤキャラクタ制御部112、操作体制御部113、攻撃条件設定部114、判定部115、攻撃実行部116、ゲーム処理部117、画像生成部120、音生成部130、通信制御部140を含む。
【0043】
表示制御部110は、ゲームフィールドに配置されたプレーヤキャラクタ、敵キャラクタ、操作体等を表示する制御を行う。
【0044】
特に本実施形態の表示制御部110は、敵キャラクタに対応する攻撃条件を、当該敵キャラクタに関連付けて表示する。例えば、敵キャラクタの上部(近傍)に当該敵キャラクタに対応する攻撃条件を表示する。なお、攻撃条件を表示するとは、攻撃条件を示す表示体を表示することも含む。
【0045】
敵キャラクタ制御部111は、敵キャラクタを制御する処理を行う。例えば、敵キャラクタ制御部111は、ゲームフィールドに設定された複数の経路それぞれにおいて、敵キャラクタを経路の一方側からプレーヤキャラクタが位置する他方側に向かって移動させる。つまり、敵キャラクタ制御部111は、敵キャラクタを経路の所定の第1の位置に配置させ、敵キャラクタに対応する移動情報を記憶部170から読み出し、移動情報に基づいて敵キャラクタを移動させる。移動情報とは、敵キャラクタの移動速度や移動量等の移動に関する情報である。本実施形態では、敵キャラクタを経路上の所定の第1の位置から第2の位置に向かって移動させる処理を行う。
【0046】
また敵キャラクタ制御部111は、敵キャラクタがプレーヤキャラクタに接触した場合にプレーヤキャラクタを攻撃する制御を行う。
【0047】
また、敵キャラクタ制御部111は、操作体が敵キャラクタと接触した場合に、当該敵キャラクタの移動を制限する。移動を制限するとは、所定期間中、敵キャラクタを停止させる場合、所定期間中、敵キャラクタを逆方向に移動させる場合、敵キャラクタの移動速度値を下げる場合、敵キャラクタをスタートラインに所定距離分戻す等である。
【0048】
プレーヤキャラクタ制御部112は、プレーヤキャラクタを経路上の所定の第2の位置に配置させる。つまり、プレーヤキャラクタ制御部112は、プレーヤキャラクタを経路の他方側に配置させる。
【0049】
操作体制御部113は、複数の属性のうちいずれかの属性を有する操作体をゲームフィールドの所定の貯留領域に配置させる。ここで、操作体とは、入力に応じて移動するオブジェクトであり、パズルピースのようなものも含む。
【0050】
また、操作体制御部113は、プレーヤの入力情報に基づいて、ゲーム画面の所定の移動領域内で操作体を移動させる処理を行う。つまり、操作体制御部113は、プレーヤの入力情報に基づいて、当該貯留領域に配置されている複数の操作体の中の一の操作体の選択を受け付ける。例えば、操作体制御部113は、プレーヤがタッチ位置にある操作体の選択を受け付ける。
【0051】
また、操作体制御部113は、プレーヤの入力情報に基づいて選択された操作体の移動方向を決定する。例えば、操作体制御部113は、プレーヤのタップ方向やスライド方向に応じて、操作体の移動方向を決め移動させる。そして、操作体制御部113は、操作体の移動方向が当該操作体の位置から複数の経路のうちいずれかの経路の方向を示す場合、当該経路の他方側に移動させる処理を行う。一方、操作体制御部113は、当該操作体の移動方向が当該操作体の位置から経路以外の方向を示す場合、当該操作体を消去する。
【0052】
また、操作体制御部113は、貯留領域から経路の他方側に移動した操作体が、当該経路に配置された敵キャラクタに対応する攻撃条件が示す属性の並び順に一致しない場合、当該操作体を消去する。
【0053】
また、操作体制御部113は、経路の他方側に移動した操作体を、当該経路の他方側から一方側に向かって移動させる。
【0054】
また、操作体制御部113は、貯留領域に操作体を補充する。例えば、操作体制御部113は、プレーヤの入力情報に基づいて選択された操作体が経路に移動した場合や消去された場合には、新たに別の操作体を貯留領域に配置する。
【0055】
なお、本実施形態では、操作体制御部113は、一の入力情報(一のタッチ、一のタップ、一のスライド)に基づいて、1つの操作体を選択又は移動させる処理を行うが、一の入力情報に基づいて、複数の操作体を移動させる処理を行ってもよい。
【0056】
攻撃条件設定部114は、敵キャラクタ毎に、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃するための攻撃条件を、敵キャラクタに対応付けて記憶部170に記憶することによって設定する。例えば、攻撃条件は、経路に配置すべき操作体の属性の並び順及び経路に配置すべき操作体の個数の少なくとも一方である。
【0057】
判定部115は、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃するための攻撃条件を当該敵キャラクタに対応付けて記憶した記憶部から、各経路に配置された敵キャラクタに対応する攻撃条件を読み出し、各経路に配置された敵キャラクタ毎に、敵キャラクタに対応する攻撃条件と当該敵キャラクタが配置されている経路に移動した複数の操作体とを比較し、当該複数の操作体が当該敵キャラクタの攻撃条件を満たすか否かを判定する。
【0058】
攻撃実行部116は、経路に移動した複数の操作体が敵キャラクタの攻撃条件を満たすと判定された場合に、経路に配置されたプレーヤキャラクタが経路に配置された敵キャラクタに対して攻撃を実行する。
【0059】
ゲーム処理部117は、ゲームに関する処理を行う。例えば、ゲーム処理部117は、1体の敵キャラクタを攻撃するまでの時間が所定の第1の条件を満たす場合、複数の敵キャラクタを攻撃する順番が所定の第2の条件を満たす場合、及び、複数の敵キャラクタを攻撃するタイミングが所定の第3の条件を満たす場合、の少なくとも1つに該当する場合に、プレーヤに特典を付与する。
【0060】
またゲーム処理部117は、ゲームを開始した場合には、ゲームを開始したことを通知するための情報をサーバ20に送信し、ゲームが終了した場合には、ゲーム結果や各種ゲームパラメータに関するゲーム結果情報をサーバ20に送信する。サーバ20は、ゲーム装置(端末10)から送信された、ゲーム結果情報に基づいて、各プレーヤに対応付けられた各種データの更新処理を行う。
【0061】
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これによりゲーム画像を生成し、表示部190に出力する。画像生成部120は、オブジェクト空間(3次元仮想空間)内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像(いわゆる3次元画像)を生成してもよい。
【0062】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0063】
通信制御部140は、サーバ20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。
【0064】
3.サーバの構成
図3に本実施形態のサーバ20の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態のサーバ20は
図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0065】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAMなどにより実現できる。記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部272を含む。
【0066】
また、記憶部270には、サーバが管理する各プレーヤ情報(プレーヤ名、パスワード、所持アイテム等)が記憶される。
【0067】
また、記憶部270には、ゲーム情報274が記憶される。
【0068】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体280には、本実施形態の処理部200の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶することができる。
【0069】
通信部296はサーバ20との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0070】
処理部200(プロセッサ)は、プログラム、通信部296を介して端末10から受信したデータなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理、などの処理を行う。処理部200は主記憶部272をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0071】
処理部200は、ゲーム制御部210、通信制御部220を含む。
【0072】
ゲーム制御部210は、端末10から受信したデータなどに基づいて、ゲーム制御を行う。また、ゲーム制御部210は、プレーヤの端末10へ、ゲームを実行するのに必要なプログラムやデータを随時配信して管理するゲーム管理機能を有する。
【0073】
通信制御部220は、端末10とデータを送受信する処理を行う。
【0074】
なお、
図1の例では、サーバ20は単体として記しているが、サーバ20には複数のコンピュータを搭載し、相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続された構成であっても良い。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバをデータ通信させることで、全体としてサーバ20として機能させる構成であっても良い。
【0075】
また、サーバ20は、認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等により構成してもよい。
【0076】
また、本実施形態のサーバ20は、ゲーム開始時や終了時などの所定のタイミングで端末10とデータを送受信しているが、サーバ20は、端末10とデータを常時送受信し、サーバでゲーム処理を行い生成したゲーム画像等を端末10に送信して制御するようにしてもよい。
【0077】
例えば、サーバ20は、ネットワークを介して接続された1又は複数の端末から送信された入力情報に基づいて、サーバが備える処理部200の各部の処理を行って、画像を生
成するための画像生成用データを生成し、生成した画像生成用データを各端末10に対して送信する。ここで、画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を各端末10において表示するためのデータであり、画像データそのものでもよいし、各端末10が画像を生成するために用いる各種データ(オブジェクトデータ、ゲーム処理結果データ等)であってもよい。そして、上記実施形態で説明した端末10の機能構成(
図2参照)を、サーバ20にて実現する構成とすればよい。その際、分散処理の観点から、機能構成の一部を端末10側で実行させる構成とすることもできる。
【0078】
4.本実施形態の手法
4−1.概要
本実施形態のゲームシステムは、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとを対戦させるゲームのプログラムを実行し、ゲームフィールド(ゲーム空間内)の複数の経路それぞれに敵キャラクタとプレーヤキャラクタとを配置し、敵キャラクタがプレーヤキャラクタの位置する方向に移動して敵キャラクタがプレーヤキャラクタに接触すると敵キャラクタがプレーヤキャラクタを攻撃するものである。プレーヤは、敵キャラクタの移動や攻撃を阻止し、更に、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃できるよう操作入力を行う。このように本実施形態では、敵キャラクタの移動や攻撃を阻止することを目的とするディフェンスゲームに関するものである。
【0079】
図4は、本実施形態のゲームシステムの端末10のゲーム画面(ゲーム画像、表示画面)の一例である。
【0080】
本実施形態では、プレーヤの入力情報に基づき、貯留領域A3に配置された操作体(例えば、操作体a、b、c、d、e)をいずれかの経路上に移動させ、敵キャラクタの移動を制限する処理を行う。また、経路上の操作体の配置順序や数が攻撃条件(例えば、攻撃条件表示体BAが示す攻撃条件)と合致するか否かを判定し、合致する場合にプレーヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃する処理を行う。一方、各敵キャラクタは、同一経路上のプレーヤキャラクタの方へ移動し、敵キャラクタがプレーヤキャラクタに接触したと判定されると、敵キャラクタがプレーヤキャラクタに攻撃を行う。
【0081】
4−2.ゲーム画面の説明
次に、本実施形態の画面構成について説明する。
図4に示すように、本実施形態では、ゲーム画面(画面全体)AAを3つの領域に分けて、上側領域A1に敵側のオブジェクト(宇宙船オブジェクト等)を配置させ、中央の領域A2に5つの経路L1〜L5と敵キャラクタEA〜EE、攻撃条件表示体BA〜BE、プレーヤキャラクタCA〜CE、操作入力に基づき経路上に移動した操作体を配置する。また、貯留領域(下側領域)A3に属性a、b、c、d、eのうちいずれかを有する操作体を所定の個数分配置する。なお、貯留領域A3には、プレーヤの入力情報を検出する入力領域がある。
【0082】
なお、本実施形態では、プレーヤキャラクタの攻撃時に、プレーヤキャラクタの攻撃力(例えば
図4のDP)を表示している。また、領域A1には、敵キャラクタ側の体力ゲージEGが配置され表示される。
【0083】
4−3.操作入力の説明
次に、本実施形態の操作入力について説明する。本実施形態の端末10の表示画面はタッチパネル型の表示画面であり、指(タッチペンでもよい)でタッチすると、入力情報が検出される。
【0084】
つまり、本実施形態の画面は表示部及び入力部として機能する。したがって、プレーヤは画面上に表示される操作体そのものを直接タッチして当該操作体を移動させることがで
きる。
【0085】
例えば、本実施形態では、画面の貯留領域A3を入力領域とし、入力領域において検出される入力情報に基づいて、所定の移動領域内で操作体を移動させる処理を行う。なお、所定の移動領域は、
図4に示すように、画面全体AAを移動領域としてもよいし、ゲーム領域A2及びA3を移動領域としてもよい。
【0086】
また、本実施形態では、プレーヤのタッチ位置に操作体が表示されている場合には、当該操作体が選択される。一方、プレーヤのタッチ位置に操作体が表示されていない場合には、操作体が選択されず操作体の移動制御は行わないように制御する。
【0087】
そして、プレーヤが画面上で操作体をタッチして操作体が選択された際に、続けて方向を定める入力操作(例えば、フリック操作)を行うと、当該操作体を入力方向(例えば、フリック方向)に移動させる処理を行う。
【0088】
4−4.操作体の説明
本実施形態の操作体について説明すると、操作体とは、入力に応じて移動するオブジェクトである。例えば、
図4に示すように、操作体は、画面に多数表示されるものである。
【0089】
本実施形態では、a、b、c、d、eの5種類の属性を有する操作体が存在する。また、プレーヤの入力によって貯留領域A3において選択された操作体をプレーヤの入力方向(フリック方向)に移動させる。本実施形態では、貯留領域A3から移動した操作体が5つの経路のうちいずれかの経路上に到達した場合に、当該経路上に当該操作体が配置するように制御する。より具体的に説明すると、貯留領域A3から移動した操作体の位置(中心位置)がいずれかの経路の範囲内に位置した場合に、当該経路に配置するように制御する。例えば、貯留領域から移動した操作体aの位置が経路L1の範囲内に位置した場合に、当該経路L1に配置するように制御する。そして、経路L1のプレーヤキャラクタ側に移動した操作体aを敵キャラクタの方向へ移動させる制御を行う。
【0090】
また、本実施形態では、予め決められた所定数の操作体が貯留領域A3に配置され、貯留領域A3に配置されている操作体の数が所定数以下になると、
図4に示すように、新たに別の操作体が自動的にゲームフィールドに補充(追加)される。
図4の例では、操作体aが貯留領域A3の左側から補充される例であるが、操作体の属性はランダムに決め、貯留領域A3の右側、上側或いは下側から補充してもよい。
【0091】
また、本実施形態では、攻撃条件に合致しない操作体が経路上に配置された場合には、当該操作体はゲームフィールドから消去(削除)する制御を行っている。例えば、
図4に示す経路L1(既に経路L1に操作体a、b、cが配置されている状態)において、操作体eが次に経路上に配置された場合には、属性a、b、c、dの並び順ではなく攻撃条件に合致しないので当該操作体eはゲームフィールドから消去する制御を行っている。
【0092】
なお、本実施形態では、ゲームフィールドから消去する際には、操作体が破裂するような表示演出を行っている。
【0093】
また、本実施形態では、プレーヤが画面をタッチすることにより操作体の選択入力を受け付け、その後、プレーヤがフリックすることにより操作体の移動方向を決定しているが、操作体の移動方向が経路L1〜L5のいずれの方向でない場合、つまり、操作体の移動方向がゲーム画面の左右側面やゲーム画面の下側の方向である場合には、当該操作体を不要であるとみなしゲームフィールドから消去する制御を行っている。
【0094】
4−5.攻撃条件
本実施形態では、敵キャラクタ毎に、敵キャラクタに対応する攻撃条件を記憶部に記憶している。この攻撃条件は、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃するための条件である。つまり、敵キャラクタに対応する攻撃条件を満たした場合に、プレーヤキャラクタは当該敵キャラクタを攻撃することができる。
【0095】
また、本実施形態では、各経路L1〜L5に配置されている敵キャラクタ毎に、記憶部から敵キャラクタの攻撃条件を読み出し、読み出した攻撃条件をゲーム画面に表示している。
【0096】
例えば、
図4に示すように、各敵キャラクタEA〜EEに対応する攻撃条件を、攻撃条件表示体BA〜BEとして表示している。例えば、敵キャラクタの近傍(上部)に当該敵キャラクタの攻撃条件表示体を配置する。
【0097】
プレーヤは、敵キャラクタに対応する攻撃条件が示す操作体の属性の並び順や個数を見て、どの操作体をどの順序で経路に配置させるかを検討することになる。
【0098】
図4の例では、攻撃条件表示体BAは、操作体a、b、c、dの順で合計4つの操作体を経路L1に配置することを指示している。また、攻撃条件表示体BDは、操作体a、b、d、d、e、aの順で合計6つの操作体を経路L4に配置することを指示している。つまり、
図4の例では、攻撃条件の各操作体の属性の順序を、攻撃条件表示体において示す操作体をゲーム画面の横方向に並べることによって指示している。なお、攻撃条件表示体において示す操作体の数が多い場合には、ゲーム画面の横方向に複数行並べて指示する。
【0099】
図4の経路L1の例では、既にプレーヤの操作により操作体a、b、cを貯留領域から移動させ経路上に配置した状態を示している。例えば、
図4に示すように操作体a、b、cが配置されている状態で、プレーヤが次に操作体dを配置させることができれば、プレーヤキャラクタCAが敵キャラクタEAに攻撃することができる。
【0100】
また、本実施形態では、敵キャラクタ毎に異なる攻撃条件を設定してもよいし、一部又は全ての敵キャラクタに同じ攻撃条件を設定してもよい。
【0101】
4−6.敵キャラクタの制御
次に、本実施形態の敵キャラクタについて説明する。本実施形態では、敵キャラクタは各経路に一の敵キャラクタが配置され経路の下方向に移動し、敵キャラクタが同一経路上のプレーヤキャラクタに接触すると、当該敵キャラクタがプレーヤキャラクタに攻撃を行うように制御を行う。
【0102】
例えば、
図5に示すように、各経路L1〜L5に敵キャラクタEA〜EEを各位置QA〜QEに配置させる。つまり、各敵キャラクタEA〜EEのスタートラインはY=Y1のラインとなる。
【0103】
そして、本実施形態では、各敵キャラクタEA〜EEをそれぞれの移動情報(例えば、移動速度)に基づき、同一経路上の各プレーヤキャラクタCA〜CEの各配置位置PA〜PEに向かって移動するように制御する。つまり、各敵キャラクタEA〜EEは、Y=Y0のラインに向かって移動制御する。例えば、敵キャラクタEAは、
図6に示すように、位置QAからプレーヤキャラクタCAの位置PAの方向VAに、敵キャラクタEAの所定の移動速度に基づき移動する。
【0104】
本実施形態では、
図7に示すように、敵キャラクタ毎に移動速度を設定し、速く移動す
る敵キャラクタ、遅く移動する敵キャラクタ等、バリエーションを持たせている。
【0105】
なお、移動速度は、敵キャラクタを初期位置から目標位置に向かって単位時間あたり(1フレーム(例えば1/60秒)単位)で移動させる移動量である。
【0106】
また、各敵キャラクタはゲーム開始した時点で移動を開始してもよいし、ゲーム開始時から所定期間後に移動を開始してもよい。例えば、ゲーム開始時に、5つの経路L1〜L5のうち、1つの経路(例えば、L1)のみ敵キャラクタを移動させ、ゲームが進行するにつれて、他の経路の敵キャラクタを移動させ、最終的に全ての経路で敵キャラクタを移動させるように制御してもよい。このようにすれば、ゲーム進行に応じて難易度を高めることができる。
【0107】
また、本実施形態では、いずれかの敵キャラクタがプレーヤキャラクタに接触した時点でゲーム終了となる。つまり、いずれかの敵キャラクタがプレーヤキャラクタに接触すると当該敵キャラクタはプレーヤキャラクタに対して攻撃を行い、敵キャラクタ側が勝利し、プレーヤ側が負けと判定されてゲーム終了となる。
【0108】
なお、本実施形態では、一の経路に一つの敵キャラクタを配置しているが、複数の敵キャラクタを配置してもよい。
【0109】
また、本実施形態では、経路に移動した操作体が敵キャラクタ方向に移動し、敵キャラクタに接触すると、接触のあった敵キャラクタの移動が制限される。
【0110】
敵キャラクタの移動の制限とは、例えば、敵キャラクタの移動速度が遅くなること、所定期間、敵キャラクタが停止すること、敵キャラクタが所定距離分だけスタートライン側(Y=Y1側)に戻されてしまうこと等である。
【0111】
図7は、記憶部に記憶される敵キャラクタ情報の一例を示す。敵キャラクタ情報は、本実施形態のゲームシステムにおいて対戦ゲーム処理が行われる際に利用される。
【0112】
例えば、敵キャラクタ情報は、
図7に示すように、ID(識別情報)に関連付けて、敵のキャラクタ名、移動速度、攻撃条件を含む。なお、攻撃条件は、操作体の個数分の属性の並び順を記憶する。例えば、敵キャラクタEAの場合、「a、b、c、d」のように攻撃条件を記憶する。
【0113】
なお、図示していないが、本実施形態では、記憶部に敵キャラクタ側の種々の情報を記憶する。例えば、本実施形態では、記憶部に敵キャラクタ側の体力ゲージEGを記憶する。
【0114】
4−7.プレーヤキャラクタの制御
本実施形態では、
図4に示すように、プレーヤキャラクタを基本的に所定位置に配置させ、プレーヤキャラクタの攻撃時に同一経路上の敵キャラクタに向かってプレーヤキャラクタを移動させ攻撃を行う制御を行っている。
【0115】
なお、本実施形態では、ゲーム開始前に、プレーヤの入力情報に基づき対戦に用いるプレーヤキャラクタ(キャラクタカード)の選択を受け付ける。つまり、プレーヤが使用可能な複数のキャラクタの中から、各経路L1〜L5に配置するプレーヤキャラクタの選択を受け付ける。そして、選択された当該プレーヤキャラクタを用いてゲームプレイを行う。なお、本実施形態では、対戦ゲームを行う際、プレーヤは対戦に用いるプレーヤキャラクタを、経路の個数分まで(例えば、
図4の例では5体分まで)選択することができる。
【0116】
なお、他のプレーヤと協力して対戦する場合には、他のプレーヤ(例えば、フレンドリストに登録されている他プレーヤ)のキャラクタの中から、対戦に用いるキャラクタを選択してもよい。
【0117】
図8は、記憶部に記憶されるプレーヤが使用可能なプレーヤキャラクタ情報の一例を示す。例えば、プレーヤキャラクタ情報は、
図8に示すように、ID(識別情報)に関連付けて、キャラクタ名、レベル、攻撃力を含む。なお、レベルとは、ゲーム進行に応じて増大するパラメータであり、キャラクタの成長度合いを示す。
【0118】
4−8.接触判定
本実施形態では、操作体の位置と敵キャラクタの位置とが接触の条件を満たした場合に、操作体が敵キャラクタとが接触したと判定する。例えば、操作体の位置と敵キャラクタの位置との距離が所定距離以内である場合に、接触したと判定してもよいし、敵キャラクタの位置に基づくヒットエリア(円形、正方形等の種々の範囲)内に操作体が位置している場合に、接触したと判定してもよい。
【0119】
また、本実施形態では、敵キャラクタの位置とプレーヤキャラクタの位置とが接触の条件を満たした場合に、敵キャラクタとプレーヤキャラクタとが接触したと判定する。例えば、敵キャラクタの位置とプレーヤキャラクタの位置との距離が所定距離以内である場合に、接触したと判定してもよいし、プレーヤキャラクタの位置に基づくヒットエリア(円形、正方形等の種々の範囲)内に敵キャラクタが位置している場合に、接触したと判定してもよい。また、本実施形態では、
図5に示すように、プレーヤキャラクタはY=Y0に配置されているので、敵キャラクタのY座標がY=Y0に到達した場合に、敵キャラクタとプレーヤキャラクタとが接触したと判定してもよい。
【0120】
4−9.プレーヤキャラクタの攻撃処理
本実施形態では、各敵キャラクタにおいて、敵キャラクタに対応する攻撃条件と、当該敵キャラクタが配置されている経路上の操作体の属性の並び順及び個数を比較し、敵キャラクタに対応する攻撃条件が示す操作体の属性の並び順及び個数と、当該敵キャラクタが配置されている経路上の操作体の属性の並び順及び個数が合致したと判定した場合(攻撃条件を満たしたと判定した場合)に、当該敵キャラクタと同一経路上に配置されているプレーヤキャラクタが、当該敵キャラクタに対して攻撃を行う処理を実行する。
【0121】
例えば、
図4の敵キャラクタEEに対応する攻撃条件は、攻撃条件表示体BEによって表示される。つまり、敵キャラクタEEに対応する攻撃条件は、a、b、cの属性の並び順で操作体を3つ経路L5に配置(移動)する条件であることを示している。そして、
図4に示すように、プレーヤの操作入力により、貯留領域から、a、b、cの順で、3つの操作体を経路L5に配置(移動)した場合に攻撃条件を満たしたと判定し、経路L5のプレーヤキャラクタCEが敵キャラクタEEに対して攻撃を行う処理を実行する。
【0122】
つまり、敵キャラクタ側の体力ゲージEG(敵側の体力値)からプレーヤキャラクタCEの攻撃力(例えば、500)を減算する処理を行う。例えば、プレーヤキャラクタCEの攻撃力が「500」である場合には、攻撃力「500」をゲーム画面上に表示する(
図4のDP参照)。
【0123】
そして、最終的に、敵キャラクタ側の体力ゲージEGが0になると、プレーヤ側の勝利となり、敵キャラクタ側が負けと判定される。
【0124】
なお、敵キャラクタ側の体力ゲージEGが0よりも大きい値である場合には、攻撃を受
けた敵キャラクタEEをゲームフィールドから消去させ、新たな敵キャラクタを経路L5の位置QEに配置し、当該敵キャラクタが位置QEから位置PEに向かって経路L5上を移動させる制御を行う。なお、攻撃を受けた敵キャラクタEEを、位置QEに再配置させ、当該敵キャラクタEEが位置QEから位置PEに向かって経路L5上を再度移動させる制御を行うようにしてもよい。
【0125】
このように、本実施形態では、敵キャラクタに攻撃される前に、どの経路にどのような操作体をどのような属性の並び順で配置するかを検討しながら操作体を入力操作することになり、ディフェンスゲームにおいてプレーヤの操作の介入を持たせることができ、ゲームの面白みを向上することができる。
【0126】
また、本実施形態では、操作体a、b、c、d、eそれぞれに互いに異なる音データを設定している。例えば、操作体aは「ドン」、操作体bは「ドッ」、操作体cは「ドコ」、操作体dは「カツ」、操作体eは「ガッ」のような太鼓の叩く音を模擬的に示す音データを設定する。本実施形態では、攻撃条件を満たした場合には、攻撃条件が示す属性の並び順で、各操作体の音データを音出力する演出を行い、音出力に合わせて各操作体を破裂(消去)させ、プレーヤキャラクタが敵キャラクタの方に移動して攻撃する表示制御を行う。
【0127】
例えば、
図4の経路L5の例では、操作体a、b、cの順の攻撃条件であるので、操作体aの音データの出力、操作体bの音データの出力、操作体cの音データの出力を順に行い(「ドン」、「ドッ」、「ドコ」の順で音データを出力し)、音出力に合わせて操作体a、b、cを破裂(消去)させて、プレーヤキャラクタCEが敵キャラクタEEに移動して攻撃を行う表示制御を行う。
【0128】
4−10.勝利判定
本実施形態では、敵キャラクタ側の体力ゲージEGが0に到達する前に、少なくとも1つの敵キャラクタがプレーヤキャラクタと接触した場合に、敵キャラクタ側の勝ち、プレーヤ側の負けと判定する。
【0129】
一方、敵キャラクタがプレーヤキャラクタに接触する前に、敵キャラクタ側の体力ゲージEGが0に到達した場合に、プレーヤ側の勝ち、敵キャラクタ側の負けと判定する。
【0130】
なお、本実施形態では、プレーヤキャラクタの体力値(HP値)と、敵キャラクタの体力値とに基づいて勝敗を決定してもよい。つまり、プレーヤキャラクタ、敵キャラクタそれぞれに体力値(HP値)、攻撃力、防御力を設定する。そして、プレーヤキャラクタが攻撃する場合は、攻撃に使用されるプレーヤキャラクタの攻撃力から敵キャラクタの防御力を減算し、減算した値(ダメージ力)を敵キャラクタの体力値から減算する。また、敵キャラクタが攻撃する場合は、敵キャラクタの攻撃力からプレーヤキャラクタの防御力を減算し、減算した値(ダメージ力)をプレーヤキャラクタの体力値の合計から減算する。そして、先に全てのキャラクタの体力値が0(ゼロ)に達した方が敗者となり他方が勝者となるように、判定してもよい。
【0131】
なお、プレーヤ側が勝利判定された場合には、プレーヤがゲームプレイに用いた各プレーヤキャラクタのパラメータを増大させるように制御する。例えば、キャラクタの成長度合いを示すレベルや攻撃力を増加させる。
【0132】
また、プレーヤ側が負けと判定された場合には、プレーヤの所定のパラメータ(ゲーム内通貨やアイテムの所持数)を消費(減算)することを条件に、ゲームプレイを継続できるように制御してもよい。ゲームを終了してしまうと、再度同じゲームを行う場合に、敵
キャラクタ側の体力ゲージEGはリセットされてしまうが、ゲームプレイを継続する際には、敵キャラクタ側の体力ゲージEGはリセットされずにゲーム処理が継続して進行するのでプレーヤにとって有利にゲームを進行することができる。
【0133】
このようにして勝敗が決定されることによって対戦ゲームが終了すると、対戦したプレーヤのキャラクタに関する情報や、対戦した敵キャラクタに関する情報や、対戦ゲームのプレイ履歴に関する情報が、端末10の記憶部に記憶するように制御してもよいし、これらの情報が端末10からサーバ20に送信されサーバ20の記憶部に記憶するように制御してもよい。
【0134】
4−11.特典処理
本実施形態では、敵キャラクタの攻撃に応じて、所定条件下でプレーヤ側に特典を付与する処理を行っている。
【0135】
例えば、1体の敵キャラクタを攻撃するまでの時間が所定の時間内である(第1の条件を満たす場合)には、プレーヤに特典を付与する。ここで1体の敵キャラクタを攻撃するまでの時間とは、例えば、
図5の敵キャラクタEAが位置QAに配置されてから、敵キャラクタEAに対応する攻撃条件を満たしたと判定されるまでの時間である。
【0136】
なお、プレーヤに特典を付与するとは、プレーヤにとって有利にゲームが進められる処理であればよい。例えば、プレーヤキャラクタの攻撃力を増大する、敵キャラクタ側の体力ゲージEGから所定値を減算する、或いは、新たなプレーヤキャラクタを取得するための抽選処理(ガチャ)の実行権限をプレーヤに付与する等である。また、プレーヤに特典を付与する処理は、特別な動画(ムービー)を表示する処理や、特別な表示演出制御を行う処理であってもよい。
【0137】
また、複数の敵キャラクタを攻撃する順番が所定の順番である場合(所定の第2の条件を満たす場合)に、プレーヤに特典を付与する。
【0138】
例えば、経路の左側から順に5つの敵キャラクタを攻撃した場合に、特典を付与する処理を行う。例えば、経路L1においてプレーヤキャラクタCAが敵キャラクタEAを攻撃し、その後、経路L2においてプレーヤキャラクタCBが敵キャラクタEBを攻撃し、その後、経路L3においてプレーヤキャラクタCCが敵キャラクタECを攻撃し、その後、経路L4においてプレーヤキャラクタCDが敵キャラクタEDを攻撃し、その後、経路L5においてプレーヤキャラクタCEが敵キャラクタEEを攻撃した場合に、敵キャラクタ側の体力ゲージEGから各プレーヤキャラクタCA〜CEの攻撃力を減算し、更に、所定値(例えば、2000)を、減算するように制御する。
【0139】
また、複数の敵キャラクタを攻撃するタイミングが所定期間内である場合(所定の第3の条件を満たす場合)には、プレーヤに特典を付与する。
【0140】
例えば、所定期間内に、経路L1においてプレーヤキャラクタCAが敵キャラクタEAを攻撃し、かつ、経路L2においてプレーヤキャラクタCBが敵キャラクタEBを攻撃した場合には、コンボ(連続攻撃状態)であると判定し、プレーヤキャラクタの攻撃力を増加させ(例えば、攻撃力を2倍にし)、敵キャラクタ側に大ダメージを与えるように制御する。具体的に説明すると、例えば、通常時(コンボでない場合)のプレーヤキャラクタCAの場合、攻撃力は「500」であるが、コンボ時では攻撃力を「1000」にして敵キャラクタ側の体力ゲージEGから「1000」を減算する。また、通常時のプレーヤキャラクタCBの場合、攻撃力は「100」であるが、コンボ時では攻撃力を「200」にして敵キャラクタ側の体力ゲージEGから「200」を減算する。
【0141】
4−12.効果
このように、本実施形態によれば、プレーヤは、敵キャラクタに対応する攻撃条件を満たすように、貯留領域にある操作体の属性や個数を考慮しながら、操作体を選択して各経路L1〜L5に素早く移動させる操作入力を行うゲームを提供することができ、ディフェンスゲームにおいてプレーヤの操作介入の機会を多く与え難易度を上げてプレーヤがゲームをより楽しむことができるようにしている。
【0142】
また、各敵キャラクタの移動速度や攻撃条件にバリエーションを持たせることにより、プレーヤは敵キャラクタの移動速度や攻撃条件を考慮して、どの敵キャラクタの攻撃条件を先に満たすようにするか等を検討しながら戦略をもってゲームプレイすることができる。
【0143】
また、貯留領域にある操作体の属性も様々であるので、プレーヤが所望する属性の操作体が貯留領域に存在しない場合には、操作体を消去させる操作入力が必要となる。操作体を消去させている間は敵キャラクタがプレーヤキャラクタ側に進行するので、プレーヤは素早く不要な操作体を消去する必要があり、プレーヤに緊張感を与えゲームの面白みを更に向上させることができる。
【0144】
4−13.フローチャート
図9(A)(B)を用いて本実施形態の処理の流れを説明する。まず、ゲームが開始されると(ステップS1のY)、各経路上の敵キャラクタを移動させる(ステップS2)。そして、操作体の選択入力を検出したか否かを判定し(ステップS3)、操作体の選択入力を検出した場合には(ステップS3のY)、入力方向(フリック方向)に基づき、操作体の移動方向を決める処理を行う(ステップS4)。一方、操作体の選択入力を検出しない場合には(ステップS3のN)、ステップS24に進む。
【0145】
そして、操作体の移動方向が経路方向か否かを判定する(ステップS5)。操作体の移動方向が経路方向である場合(ステップS5のY)、操作体を移動方向上の経路に移動させる処理を行う(ステップS6)。一方、操作体の移動方向が経路方向でない場合(ステップS5のN)、当該操作体をゲームフィールドから消去する処理を行う(ステップS9)。そして、ステップS24に進む。
【0146】
そして、操作体の属性が攻撃条件の並び順に合致するか否かを判定する(ステップS7)。操作体の属性が攻撃条件の並び順に合致する場合(ステップS7のY)、次のステップに進み、操作体の属性が攻撃条件の並び順に合致しない場合(ステップS7のN)、並び順に合致しない当該操作体をゲームフィールドから消去する処理を行う(ステップS10)。そして、ステップS24に進む。
【0147】
そして、経路上の操作体の個数が攻撃条件の個数に合致するか否かを判定する(ステップS8)。経路上の操作体の個数が攻撃条件の個数に合致する場合(ステップS8のY)、ステップS20に進む。一方、経路上の操作体の個数が攻撃条件の個数に合致しない場合(ステップS8のN)、ステップS24に進む。
【0148】
ステップS8でYの場合、プレーヤキャラクタが同一経路上の敵キャラクタに攻撃する処理を行う。例えば、敵キャラクタ側の体力ゲージEGからプレーヤキャラクタの攻撃力を減算する処理や攻撃演出処理等を行う(ステップS20)。そして、敵キャラクタ側の体力ゲージEG=0か否かを判定し(ステップS21)、敵キャラクタ側の体力ゲージEG=0である場合(ステップS21のY)、プレーヤキャラクタ側の勝ち、敵キャラクタ側の負けの判定を行い(ステップS22)、ゲームを終了する(ステップS23)。一方
、敵キャラクタ側の体力ゲージEG=0でない場合(ステップS21のN)、ステップS3に戻る。
【0149】
ステップS3のNの場合、ステップS9の後、ステップS10の後、又は、ステップS8のNの場合、敵キャラクタがプレーヤキャラクタに接触したか否かを判定する(ステップS24)。敵キャラクタがプレーヤキャラクタに接触した場合には(ステップS24のY)、敵キャラクタ側の勝ち、プレーヤキャラクタ側の負けの判定を行い(ステップS25)、ゲームを終了する(ステップS23)。なお、敵キャラクタがプレーヤキャラクタに接触していない場合には(ステップS24のN)、ステップS3に戻る。以上で処理が終了する。
【0150】
5.変形例
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0151】
(1)本実施形態の攻撃条件表示体で示す操作体の属性の順序は、縦に表示してもよい。例えば、
図10に示すように、攻撃条件の各操作体の属性の順序を、攻撃条件表示体BA´〜BE´において示す操作体をゲーム画面の縦方向に並べることによって指示している。なお、攻撃条件表示体において示す操作体の数が多い場合には、ゲーム画面の縦方向に複数行並べて指示する。
【0152】
(2)また、本実施形態では、プレーヤ側に特定パラメータ(初期値0)を設定し、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃した際に1を加算し、特別パラメータが所定値以上(例えば、10以上)になった場合に、所定期間(例えば、10秒間)、プレーヤが有利にゲーム進行するように制御してもよい。例えば、特別パラメータが所定値以上になった時点から所定期間、プレーヤが画面を入力(タッチ操作)しただけで、操作体が攻撃条件の属性の並び順に合致するように自動的に各経路に振り分けて移動(或いは攻撃条件の並び順に合致する操作体がない場合には当該操作体を消去)するように制御してもよい。このようにすれば、プレーヤが有利になるゲーム進行にすることになりプレーヤにゲームプレイのモチベーションを向上させることができる。
【0153】
(3)また、本実施形態では、所定条件下で、所定期間(例えば、10秒間)、プレーヤが不利にゲーム進行するように制御してもよい。例えば、敵キャラクタ側の体力ゲージEGが10%以下になった場合に、貯留領域に存在する操作体の属性を全て同じ属性(例えば、操作体a)に設定する。このようにすると、プレーヤは攻撃条件の並び順を見て、操作体の属性がaではなく他の属性(例えば、操作体b、c、d、e)が必要な場合は、操作体aを消去する操作が必要となり、その操作の間、敵キャラクタがプレーヤキャラクタの方へ移動してくるので、プレーヤにとって不利な状況となる。つまり、ゲームの難易度を上げることができ、ゲームの面白みを向上させることができる。
【0154】
(4)また、本実施形態では、プレーヤキャラクタが敵キャラクタに攻撃する際には、敵キャラクタ側の体力ゲージEGからプレーヤキャラクタの攻撃力を減算する処理を行う例について説明したが、予め敵キャラクタにダメージ量を設定し、プレーヤキャラクタが敵キャラクタに攻撃する際には、敵キャラクタ側の体力ゲージEGから当該敵キャラクタのダメージ量を減算する処理を行うようにしてもよい。
【0155】
(5)また、本実施形態では、経路上に配置された敵キャラクタの攻撃条件を満たした場合に、当該経路上のプレーヤキャラクタの攻撃力を敵キャラクタ側の体力ゲージEGから減算する例について説明したが、予め各操作体に攻撃力を設定し、敵キャラクタ側の体
力ゲージEGから経路に配置された各操作体(攻撃条件を満たす各操作体)の攻撃力の合計値を減算してもよい。
【0156】
(6)また、本実施形態の攻撃条件は、操作体の属性の並び順と個数であるが、敵キャラクタ毎に操作体の属性のみを条件とする攻撃条件を設定してもよい。例えば、敵キャラクタEAに操作体の属性aを攻撃条件として設定している場合には、貯留領域から敵キャラクタEAが配置されている経路へ操作体aが移動した場合に、当該敵キャラクタEAの攻撃条件を満たすと判定してもよい。
【0157】
(7)また、本実施形態の攻撃条件は、操作体の属性の並び順と個数であるが、敵キャラクタ毎に操作体の個数のみを攻撃条件としてもよい。例えば、敵キャラクタEAに対応する攻撃条件が、操作体の個数である「5」である場合には、貯留領域から敵キャラクタEAが配置されている経路へ5個の操作体を移動(配置)した場合に、当該敵キャラクタEAの攻撃条件を満たすと判定してもよい。
【0158】
(8)また、本実施形態の攻撃条件は、操作体の属性の並び順と個数であるが、敵キャラクタ毎に操作体の属性の個数のみを攻撃条件としてもよい。例えば、敵キャラクタEAに対応する攻撃条件が、属性aの操作体5個である場合には、貯留領域から敵キャラクタEAが配置されている経路へ5個の操作体aが移動(配置)した場合に、当該敵キャラクタEAの攻撃条件を満たすと判定してもよい。
【0159】
(9)また、本実施形態では、攻撃条件を一律に同じに決めてもよい。かかる場合、ゲーム画面に攻撃条件を表示しないように制御してもよい。例えば、各敵キャラクタの攻撃条件が、操作体a、b、c、d、eの順で5個である場合には、貯留領域から敵キャラクタが配置されている経路へa、b、c、d、eの順で5個操作体が移動(配置)した場合に、当該敵キャラクタの攻撃条件を満たすと判定してもよい。
【0160】
(10)また、本実施形態の操作体の属性はa、b、c、d、eの5種類を例に説明したが、操作体の属性の種類は2つ以上であればよい。また、操作体の属性は、火、木、水、闇、光などの属性でもよいし、色分けで識別できる属性(例えば、赤、緑、青、黄、紫)としてもよいし、形状で識別できる属性(例えば、丸、三角、四角、星、ハート)としてもよい。
【0161】
(11)また、本実施形態において、攻撃条件が示す属性の並び順に合致しない操作体が経路に移動した際には、プレーヤが入力ミスしたものと判定し、敵キャラクタの移動速度を速めるように制御してもよい。
【0162】
例えば、
図4に示すように、経路L1において操作体a、b、c、dの順で合計4つの操作体を配置することを攻撃条件としている場合において、操作体a、b、cが既に経路L1に配置されている場合に、プレーヤが操作体aを経路L1に移動させる操作入力を行ったとする。本実施形態では、操作体dではなく操作体aが経路L1に配置されたと判定した場合に、当該判定以後(又は当該判定時から所定期間)敵キャラクタEAの移動速度の値を所定値分加算し、敵キャラクタの移動速度を速めるように制御する。
【0163】
(12)また、本実施形態では、敵キャラクタに対応する攻撃条件を早く満たせば満たすほど、当該敵キャラクタが配置されている経路にいるプレーヤキャラクタの攻撃力が増大するように制御してもよい。
【0164】
例えば、
図4の経路L5に示す場合に、攻撃条件が表示された時点から攻撃条件を満たした時点までの期間Tが10秒以内の場合は、予め設定されたプレーヤキャラクタCEの
攻撃力を2倍(例えば、500×2)に設定し、敵キャラクタ側の体力ゲージEGから攻撃力(例えば、500×2)を減算する処理を行う。
【0165】
また、期間Tが20秒以内の場合は予め設定されたプレーヤキャラクタCEの攻撃力を1.5倍(例えば、500×1.5)に設定し、敵キャラクタ側の体力ゲージEGから攻撃力(例えば、500×1.5)を減算する処理を行う。
【0166】
また、期間Tが20秒を超えた場合には、予め設定されたプレーヤキャラクタCEの攻撃力(例えば、500)に設定し、敵キャラクタ側の体力ゲージEGから攻撃力(例えば、500)を減算する処理を行う。
【0167】
このようにすれば、プレーヤの操作技量が攻撃力に反映されるので、プレーヤに素早く攻撃条件をそろえるような動機を与えることができ、ゲームの面白みを向上させることができる。