【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 「事業系食品残さを原料とした飼料化バイオガスプロセスの開発」平成27年3月3日発行 三井造船技報 第214号(2015−3) 三井造船株式会社 技術開発本部 発行
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記飼料化設備は、前記バイオガス製造設備の前記発酵槽内で発酵させて生成させた前記バイオガスの少なくとも一部を燃料として前記クッカーを加熱するボイラーを含み、
前記ボイラーにより生成された熱又は蒸気の一部により、前記バイオガス製造設備の前記発酵槽の温度、及び/又は前記クッカーの予備処理タンクの温度を調整する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の飼料化リサイクルシステム。
前記バイオガス製造設備の前記発酵槽のメタン発酵後の発酵廃水と、前記飼料化設備の前記クッカーにより発生する蒸気を凝集させた凝集廃水の少なくとも一部とを合わせて処理する排水処理設備を備える
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の飼料化リサイクルシステム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<実施の形態>
〔飼料化リサイクルシステムXの構成〕
まず、
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る飼料化リサイクルシステムXの構成について説明する。
飼料化リサイクルシステムXは、受入ホッパー1、破砕機2、固液分離機3、飼料化設備4、及びバイオガス製造設備5を備えている。
【0010】
受入ホッパー1は、ごみ収集車(パッカー車)等で運搬された、事業系の食品残渣を保持して、特定容量ずつ破砕機2に投入する。この事業系の食品残渣は、飼料原料として利用が可能なように厳密に品質管理された、ホテル、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、給食施設、畜産施設、養殖培養施設、食品工場の厨芥等から得られる食品残渣を使用する。
破砕機2は、食品残渣を破砕するとともに、食品残渣から、混入した容器、ビニール類等の夾雑物を取り除く。
固液分離機3は、受入ホッパー1から供給され破砕機2で破砕された事業系の食品残渣を受け入れて、固形分と脱離液とに固液分離する。
飼料化設備4は、固液分離機3により分離された固形分を油温脱水して飼料の原料を製造する。
バイオガス製造設備5は、固液分離機3により分離された脱離液をメタン発酵の原料としてバイオガスを生成させる。
排水処理設備6は、飼料化設備4及びバイオガス製造設備5からの廃水を、下水放流するために有機物を分解、沈殿、フィルタリング処理等をする装置である。
【0011】
固液分離機3により固液分離された固形分は、破砕機2により破砕された食品残渣に含まれる水分から、2〜20%程度減少されていることが好適である。
一般的な統計による事業系の食品残渣の含水率は、70〜87%と幅が広い。本実施形態の固液分離機3は、後述する実施例で示すように、含水率68%程度まで脱水することが可能である。このため、固液分離機3により、受け入れる食品残渣の含水率に対応して固形分の水分を2〜20%程度減少させることが好適である。
これにより、固形分は含水率が低下しているため、乾燥させる水分量が減り、後述するクッカー402による油温脱水時間を短縮し、ボイラー403の化石燃料使用量を削減できる。また、食品残渣から2〜20%程度水分を減少させることで、後述する実施例で示すように、生産された飼料中のタンパク質の含有率は変化させずに、高栄養の家畜飼料を製造することができる。すなわち、固液分離された食品残渣の固形物は、飼料化に適した原料となる。
この固液分離機3により分離された固形分からの水分の減少率は、2%未満であると、バイオガス製造設備5に十分なメタン発酵の原料となる脱離液を供給できない。また、水分の減少率が20%より大きいと、固形分が硬くなりすぎて、固液分離機3からの固形分の分離と搬送が困難となる。また、水分の減少率が20%より大きいと、熱の伝達が悪くなるため、クッカー402による加熱時間が長時間になる。
【0012】
また、固液分離機3により固液分離された脱離液は、直径3mm以上の固形分を含まず、全固体分が5〜25%において、粘度が0.1〜0.3Pa・s(パスカル秒)程度であることが好適である。
このように構成した脱離液は、メタン発酵に適した原料となる。すなわち、この脱離液を使用することで、通常の食品残渣をスラリー状に分解して投入するよりも、メタンを含むバイオガスの生成量を向上させ、発生させるバイオガスの主にメタンを含む可燃化成分の比率を〜1.2倍程度、向上させることが可能となる。これは、栄養となる粒子が小さくなっており、更に、メタン発酵菌にとって分解されやすくなっているため、発酵速度が速くなるためである。また、メタン発酵菌の高栄養の栄養源となる油は、脱離液側に移行しやすいため、バイオガスに変換され、後述するように電力及び熱として利用しやすくなる。すなわち、飼料化の原料に油が多い場合は、余剰油が発生し、従来からリサイクル利用されていた。これに対し、この余剰油をバイオガス製造設備5の側で使用する方がバイオガスの発生量が増加し、メタン濃度が高くなるため、発電機505の発電量を増加させることができる。また、発電機505の運転を安定させることができる。
また、この脱離液は、固液分離機3のシリンダーのパンチング孔を通過したスラリー状の脱離液であり、夾雑物が少ない。このため、後述する発酵槽502への異物蓄積が少なく、清掃頻度を下げることができる。また、発酵のデットスペースが生まれにくいため、発酵槽502を有効に利用できる。また、この脱離液のパイプでの移送時の閉塞トラブルを回避でき、汎用品のポンプを使用できるため、コストを低減できる。また、粘度が低いため、細いパイプを使用することが可能となり、配管の圧力損失が少なく、ポンプ動力が小さくなるためポンプのコスト及びポンプのメンテナンスコストを低減できる。
なお、後述するように、パッカー車及び受入ホッパー1のドレン廃水についても、バイオガス製造設備5のメタン発酵の原料として使用することが好適である。
【0013】
また、飼料化設備4は、予備処理タンク401、クッカー402、ボイラー403、油分離装置404、スクリュープレス405、ハンマーミル406、シフター407、ミールクーラー408、製品ホッパー409、ミストキャッチャー410、コンデンサ411、クーリングタワー412、ホットウェルタンク413、オイル計量タンク414、デカンタサービス415、デカンタ416、高濃度脱臭装置417、及び中低濃度脱臭装置418を含んでいる。
【0014】
予備処理タンク401は、固液分離機3により分離された固形分と、オイル計量タンク414から取得される媒体油とを蓄積し、混合して予備処理し、クッカー402に投入する装置である。この予備処理の際に、混合された固形分と油とは、ボイラー403と発電機505の熱により予備加熱される。
クッカー402は、油温減圧式乾燥装置である。クッカー402は、予備処理タンク401から、予備処理された特定量の固形分と油とを取得し、減圧雰囲気にて加熱乾燥することで油温脱水する。すなわち、クッカー402は、いわゆる「てんぷら」方式により、固液分離機3により分離された固形分を乾燥させる。この際に、この固形分は殺菌されて安全な飼料原料となる。
ボイラー403は、予備処理タンク401及びクッカー402を加熱する装置である。ボイラー403は、例えば、重油を燃料として使用し、高温の蒸気等を発生させて熱を移送する。なお、ボイラー403は、後述する油分離装置404により分離された分離油(媒体油)、及び廃食油も燃料として使用することが可能である。また、ボイラー403は、バイオガス製造設備5で製造されたバイオガスを含む各種ガス等も、燃料として使用することが可能なように構成されていてもよい。
【0015】
油分離装置404は、クッカー402で油温脱水された固形分から残った油を、分離油として粗分離する装置である。
スクリュープレス405は、油分離装置404により粗分離後の固形物を更に搾油する装置である。
ハンマーミル406は、スクリュープレス405により搾油後の固形物を粉末状に粉砕するミル等の装置である。
シフター407は、ハンマーミル406により粉砕された固形物から異物(夾雑物)を除去する振動ふるい機及び風力選別機等である。また、シフター407は、この固形物の粒子径を特定範囲に揃える。
ミールクーラー408は、シフター407により夾雑物が除去され粒子径が揃えられた固形物を空冷等で冷却する装置である。
製品ホッパー409は、ミールクーラー408で冷却された固形物を、飼料の原料として保管し、計量して出荷させる装置等である。
【0016】
ミストキャッチャー410は、クッカー402による油温脱水時に固形分から蒸発した蒸発水分を取得する装置である。
コンデンサ411は、ミストキャッチャー410により取得された蒸発水分を、水冷により冷却し凝結させる装置である。
クーリングタワー412は、コンデンサ411を水冷するための媒体を冷却する装置である。
ホットウェルタンク413は、コンデンサ411で凝結された水を溜めるタンクとポンプ等を備えた装置である。ホットウェルタンク413は、図示しない真空ポンプを備えており、クッカー402、ミストキャッチャー410、及びコンデンサ411内を減圧する。
【0017】
オイル計量タンク414は、食品残渣とは別に受け入れられる廃食油と、後述するデカンタ416により回収された媒体油を混合して蓄積するタンクである。
デカンタサービス415は、油分離装置404及びスクリュープレス405により分離された分離油を蓄積し、デカンタ416に供給するデカンタサービスタンクである。
デカンタ416は、デカンタサービス415から供給された分離油を清澄な媒体油と固形物とに分離する粗精製装置である。
【0018】
高濃度脱臭装置417は、予備処理タンク401、ホットウェルタンク413、デカンタサービス415等から収集された機器発生臭気を、臭気燃焼炉等により燃焼させて処理する装置である。
中低濃度脱臭装置418は、高濃度脱臭装置417で処理された臭気と、設備内の臭気とを薬液洗浄塔等により脱臭して処理する装置である。
【0019】
また、バイオガス製造設備5は、可溶化槽501、発酵槽502、ガスタンク503、脱硫設備504、発電機505、発酵液貯留槽506、脱水機507、及び排水処理設備6を含んでいる。
【0020】
可溶化槽501は、固液分離機3で分離された脱離液と、受入ホッパー1のドレン廃水と、クッカー402で蒸発した水分を凝集させた凝集廃水とを取得して攪拌し、発酵槽のメタン発酵の状態に対応してメタン発酵の原料として特定量ずつ供給する装置である。
発酵槽502は、メタン発酵菌を培養して、メタンを含むバイオガスを生成させる培養槽である。
【0021】
ガスタンク503は、発酵槽502で生成されたバイオガスを、一旦、蓄積するタンクである。
脱硫設備504は、発酵槽502で生成され、又はガスタンク503に蓄積されたバイオガスの硫化水素等の硫黄成分を分解、除去する脱硫を行う装置である。また、脱硫設備504に付随して、二酸化炭素を除去する設備が備えられていてもよい。脱硫設備504による脱硫化後のバイオガスは、発電機505又は飼料化設備4のボイラー403へパイプ等で搬送される。また、この脱硫化後のバイオガスを、外部に搬送したり販売したりすることも可能である。
発電機505は、脱硫設備504による脱硫されたバイオガスを発電するガス発電機である。なお、発電機505は、ガスを燃焼させて発電しても、燃料電池等で化学的に発電してもよい。また、発電機505は、バイナリー発電(binary cycle generation)による発電を行ってもよい。
【0022】
発酵液貯留槽506は、発酵槽502で発酵後の廃液である発酵液を貯留するタンク等である。
脱水機507は、発酵液貯留槽506から供給された発酵液を遠心による脱水、フィルタープレスによる脱水、スクリュープレスによる脱水、ベルトプレスによる脱水、ロータリープレスによる脱水、真空による脱水、多重円盤脱水等する装置である。
【0023】
〔飼料化リサイクルシステムXによるリサイクル処理〕
次に、本実施形態の飼料化リサイクルシステムXにおいて、固液分離機3により分離された固形分を飼料化設備4により飼料化し、バイオガス製造設備によりバイオガスを発生させて発電する等のリサイクル処理の流れについて、物質の各成分の流れに基づいて説明する。
図1においては、主に固体分を多く含む成分の流れを太い矢印、液体分を多く含む成分の流れを細い矢印、気体の流れ(移送)を点線、熱や電気等の流れ(移送)を一点鎖線で示す。
【0024】
まず、固液分離機3により固液分離された固形分から飼料化設備4により動物飼料の原料が製造される際の固形分の飼料化処理の流れについて説明する。
固液分離機3により固液分離された固形分は、予備処理タンク401により予備処理され、クッカー402により油温脱水される。この際、ボイラー403により熱が加えられる。また、予備処理タンク401については、バイオガス製造設備5の発電機505の廃熱も加熱のため利用される。また、油温脱水により、固形分の70〜90%の水分が乾燥される。油温脱水された固形分は、油分離装置404及びスクリュープレス405により分離油を取り除かれて半製品となる。この半製品は、ハンマーミル406により粉砕され、シフター407で夾雑物が取り除かれる。この夾雑物には、枝、葉、種、ビニール片等が含まれる。夾雑物が取り除かれた固形分は、ミールクーラー408で冷まされた後、製品ホッパー409に飼料の原料の製品として蓄積される。
なお、製品ホッパー409は、フレコンバックスケール等を備えており、製造された飼料の原料は、特定容量に計量されて、製品として出荷される。製品は、飼料配合材料として、飼料配合会社に販売される。
このように、飼料化処理は、食品残渣の成分を栄養素としてリサイクルする優れたプロセスである。
【0025】
次に、クッカー402の油温脱水時に固形分から蒸発した蒸発水分の流れについて説明する。
ミストキャッチャー410により取得された蒸発水分は、クーリングタワー412で冷却されたコンデンサ411により凝結、凝集されて、ホットウェルタンク413に収集される。この凝集廃水は、バイオガス製造設備5の可溶化槽501に投入されるか、排水処理設備6で発酵廃水と一緒に処理される。なお、凝集廃水は、有機物を多く含む。このため、可溶化槽501に凝集廃水を多く投入することで、排水処理設備6による処理の負荷を低減させることができる。
【0026】
次に、固液分離機3により固液分離された固形分を油温脱水する際の油分の流れについて説明する。
オイル計量タンク414に補充される廃食油と、デカンタ416から供給されるリサイクルされた媒体油は、オイル計量タンクで混合される。この混合された油は、油温脱水の媒体油として、オイル計量タンク414から予備処理タンク401及びクッカー402に必要量ずつ供給される。なお、この際に、オイル計量タンク414では、余った油をバイオガス製造設備5の発酵槽502に必要量だけ投入したり、ボイラー403の燃料として使用したり、高濃度脱臭装置417の燃料として使用したり、リサイクル油として販売したりすることが可能である。
【0027】
また、クッカー402で油温脱水された固形分から油分離装置404及びスクリュープレス405で分離された分離油は、デカンタサービス415に蓄積後、デカンタ416で分離される。デカンタ416により分離された清澄な媒体油は、オイル計量タンクに戻されて、媒体油として再利用される。また、デカンタ416により分離された固形物は、油分離装置404に戻されて、飼料の原料としてまた用いられてもよい。
【0028】
次に、固液分離機3により固液分離された脱離液からバイオガス製造設備5によりバイオガスが製造され、これが発電される際の処理の流れについて説明する。
この固液分離機3からの脱離液と、パッカー車及びパッカー車からのドレン廃水とは、可溶化槽501に供給される。これらに、飼料化設備4のホットウェルタンク413から供給される凝集廃水が調整されて、バイオガスの原料として発酵槽502に定量供給される。凝集廃水は、有機物を多く含んでいてもよい。
【0029】
発酵槽502で、メタン発酵により得られたバイオガスは、ガスタンク503及び脱硫設備504を経て、発電機505により発電される。発電機505による発電時の電力は、FIT(Feed−in Tariff)による売電等で電力会社に売電される。また、発電機505の発電時廃熱は、比較的低温度であるため、回収されて発酵槽502のメタン発酵用の加温、飼料化設備4の予備処理タンク401を加温するのに用いられる。
また、ガスタンク503及び脱硫設備504を経たバイオガスは、飼料化設備4のボイラー403に送付して、クッカー402の加熱用の燃料として利用することが可能である。この場合、ボイラー403で得られた温水や蒸気の一部により、発酵槽502のメタン発酵用の加温を行うことも可能である。
すなわち、バイオガスにより、発酵槽502の温度と、クッカーの予備処理タンクの温度とを調整することが可能である。
なお、メタン発酵により得られたバイオガスは、飼料化リサイクルシステムXの各部に必要な熱分だけのガス量を確保して、図示しないバイオガスボイラで別途、温水や蒸気を生成させて利用することも可能である。また、得られたバイオガスを、通常のガスとして使用したり販売したりすることも可能である。その他にも、冬季の融雪エネルギー等としても有効再利用が可能である。
【0030】
発酵槽502により発酵された後の発酵液は、発酵液貯留槽506に蓄積された後、脱水機507で脱水されて、脱水汚泥はコンポスト等として再資源化されて利用される。また、脱水機507により脱水された脱離液(発酵廃水)は、排水処理設備6で処理されて、放流される。また、排水処理設備6は、飼料化設備4のホットウェルタンク413の凝集廃水についても処理を行って、放流する。
なお、凝集廃水と、パッカー車及び受入ホッパー1からのドレン廃水とについては、殆どは、メタン発酵のため可溶化槽501に供給されている。このため、排水処理設備6による処理負荷は、従来より少なくなる。
また、発酵廃水は、液肥として販売する等そのまま有効利用することも可能である。また、この場合、排水処理設備6を備えない構成としてもよい。
【0031】
以上のように構成することで、以下のような効果が得られる。
近年、資源枯渇や地球温暖化問題への対策として、再生可能な資源であるバイオマスの利活用が社会的要請となっている。しかし、従来のクッカーを用いた食品残渣の飼料化リサイクルシステムでは、水分が多く含まれる食品残渣をそのまま乾燥しているため、多量の水分を蒸発させる必要があり、化石燃料の使用量が多くなることが問題であった。
これに対して、本発明の実施の形態に係る飼料化リサイクルシステムXは、食品残渣を固形分と脱離液とに固液分離する固液分離機3と、固液分離機3により分離された固形分を油温脱水して飼料の原料を製造するクッカー402を含む飼料化設備4と、固液分離機3により分離された脱離液をメタン発酵の原料としてバイオガスを生成させる発酵槽502を含むバイオガス製造設備5とを備えることを特徴とする。
このように構成することで、飼料化する食品残渣の含水率を低減させ、油温脱水の処理時間を短縮させ、クッカーによる化石燃料の消費を削減させることができる。また、含水率の低くなった固形分を飼料化するため、油温減圧式乾燥装置での蒸発水分(凝縮廃水)も減少させることができ、蒸発のために必要であった燃料を削減でき、凝縮廃水の処理負荷も低減できる。これに加えて、これまで未利用であった排水中の有機物をメタン発酵させて活用することができる。これにより、高品質のバイオガスを獲得することができるとともに、排水処理設備への汚濁負荷量を低減させることができる。すなわち、飼料化設備及び排水処理設備への負担を軽減することができる。結果として、環境負荷を低減し、資源循環型社会へ貢献できる。
【0032】
また、食品残渣に含まれる油は、固液分離機3を用いた固液分離により、脱離液の方に多く含まれることとなり、固形分の油の含有量が少なくなる。このため、クッカー402の媒体油が食品の油により増加する負荷を抑えることができ、廃油の処理コストを低減できる。
一方、固液分離された脱離液の方には、食品残渣に含まれる油が多く含まれる。油分はメタン発酵の原料として好適なため、メタン発酵の効率が高くなり、メタン発酵菌の増加速度が増加する。これにより、高品質のバイオガスを多量に製造することができる。
【0033】
また、本発明の実施の形態に係る飼料化リサイクルシステムXは、バイオガス製造設備5が、発酵槽502内の発酵により生成されたバイオガスから発電する発電機505を含み、発電機505の発電時の廃熱により、発酵槽502の温度と、飼料化設備4のクッカー402の予備処理タンク401の温度とを調整することを特徴とする。
このように構成することで、メタン発酵の発酵槽502から発生するバイオガスを用いて発電を行い、発電機505の運転に伴う廃熱を飼料化設備4の処理に有効利用するとともに、廃熱も多段的に有効利用することで、施設エネルギー利用率を向上させ、コストを低減させることができる。また、発電した電気は、固定価格買い取り制度(FIT)を活用して売電することで、事業性を向上させることができる。また、得られた熱エネルギーは、冬季の融雪エネルギー等としても有効再利用が可能である。
【0034】
また、本発明の実施の形態に係る飼料化リサイクルシステムXは、飼料化設備4は、バイオガス製造設備5の発酵槽502内で発酵させて生成させたバイオガスの少なくとも一部を燃料としてクッカー402を加熱するボイラー403を含み、ボイラー403により生成された熱又は蒸気の一部により、発酵槽502の温度、及び/又はクッカー402の予備処理タンク401の温度を調整することを特徴とする。
このように構成することで、メタン発酵の発酵槽502から発生するバイオガスを用いて、クッカー402を加熱することが可能となる。これにより、食品残渣の油温脱水に必要な重油等の燃料を低減し、コストを削減することができる。また、この際にボイラー403により生成された熱又は蒸気の一部を利用して、予備処理タンク401の温度に加えて、メタン発酵の温度も調整できるため、飼料化リサイクルシステムXを効率的に運用することが可能となる。ボイラー403の余った熱又は蒸気の一部は、飼料化リサイクルシステムXの施設内の暖房や融雪等にも使用可能となり、運用コストを削減できる。また、余ったバイオガス自体も、施設内で利用したり、販売したりすることが可能である。
【0035】
また、従来の食品残渣の飼料化の施設では、食品残渣の搬入時には、パッカー車及び受入ホッパー1のドレン廃水を、乾燥水分量削減の観点から直接排水処理設備にて処理していた。しかしながら、ドレン廃水に含まれる高濃度の有機物を利用せずに廃棄することになり、その処理のために多大なエネルギーを消費していた。
これに対して、本発明の実施の形態に係る飼料化リサイクルシステムXは、発酵槽502は、脱離液に加え、パッカー車及び食品残渣を受け入れる受入ホッパー1のドレン廃水もメタン発酵の原料とすることを特徴とする。
このように構成することで、凝縮水とパッカー車及び受入ホッパー1のドレン廃水を可溶化槽に受入れ、バイオガスの原料とすることができる。よって、有機物を無駄なく利用、活用できるとともに排水処理設備の負荷低減ができ、排水処理設備側でのエネルギー削減が可能となる。すなわち、メタン発酵に好適な有機物を多く含むドレン廃水が、バイオガスの原料としてメタン発酵槽に定量供給されることで、メタン発酵の効率を向上させ、得られたバイオガスからガス発電機により、電力と発電時廃熱回収による熱エネルギーを得ることができる。
【0036】
また、本発明の実施の形態に係る飼料化リサイクルシステムXは、バイオガス製造設備5の発酵槽502のメタン発酵後の発酵廃水と、飼料化設備4のクッカー402により発生する蒸気を凝集させた凝集廃水の少なくとも一部とを合わせて処理する排水処理設備6を備えることを特徴とする。
このように構成することで、バイオガス製造設備5の発酵廃水と、飼料化設備4の凝集廃水を同じ排水処理設備6で処理できる。このため、排水の処理負荷を軽減させ、クリーンな排水を放流することができ、環境負荷を低減できる。また、有機物を含む凝集廃水をメタン発酵後の発酵廃水に加えることにより、活性汚泥を構成する菌に栄養を供給でき、排水処理効率を向上させることができる。
【0037】
また、従来の食品残渣の資源化で油温脱水を用いる場合、食品残渣は含水率が高くウェット系(含水系)バイオマスに分類されており、乾燥に多くのエネルギーが必要となっていた。
これに対して、本発明の実施の形態に係る飼料化リサイクルシステムXは、固液分離機3は、スクリュープレス式であり、固形分の水分を食品残渣の水分から2〜20%減少させることを特徴とする。
このように構成することで、油温脱水の処理時間を短縮させ、クッカーによる化石燃料の消費を削減できる。これに加え、飼料原料のタンパク質含有量等の栄養価を高く保つことができる。また、短時間の加熱で済むため、油温脱水の媒体油の熱による酸化や劣化を少なくし、コストを低減できる。また、臭気の処理の負荷も少なくなる。
【0038】
また、従来の食品系残渣をスラリー化した原料として投入するメタン発酵設備では、メタン発酵に適さない木質や無機物やプラスチックゴミ等の夾雑物により、粘度が高いため原料の通常のポンプ搬送が困難であり、発酵効率が低くなり、発酵槽の定期的な清掃等が必要になっていた。
これに対して、本発明の実施の形態に係る飼料化リサイクルシステムXは、脱離液は、全固体分が5〜25%において、粘度が0.1〜0.3パスカル秒であることを特徴とする。
このように構成することで、粘度が低いメタン発酵の原料を通常のポンプで容易に搬送ができる。また、当該原料はメタン発酵細菌に分解しやすいため、発酵効率や速度を高めることができ、発酵槽502の清掃頻度を減らせるという顕著な効果が得られる。
【実施例】
【0039】
次に図面に基づき本発明を実施例によりさらに説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。
以下の実施例では、基礎試験及び経済性について評価した結果について説明する。
【0040】
(固液分離試験の方法)
図2により、食品残渣の固液分離性能に関する試験の方法について説明する。
まず、既存設備より食品残渣のサンプルを収集し、食品残渣の固液分離試験及び固液分離後の固形分の飼料化試験を行った。
まず、パッカー車にて搬入された食品残渣と、パッカー車及び受入ホッパー1のドレン廃水とを採取し、本発明の実施の形態の固液分離機3と同様のスクリュープレスに投入して、固液分離性能を確認した。食品残渣、固液分離後の固形分及び脱離液を分析して水分を測定し、さらに固形分は油温減圧乾燥実験機へ投入して飼料化を行い、飼料としての評価のために水分と粗タンパク質の分析を行った。
【0041】
(固液分離性能試験)
次に、
図3、
図4により、この固液分離性能の試験の結果について説明する。
図3は、固液分離機への投入物(食品残渣)の水分と、固液分離後の固形分の水分(固形物水分)との関係を示す。試験に供した食品残渣の水分は、最小で73.4%、最大で79.0%、7検体の平均が76.2%であった。このため、一般的な事業系食品残渣の水分である76.1%とよく一致していた。
また、固液分離機に投人した食品残渣の水分が低いほど、固液分離後の固形分水分も低い傾向がみられた。投入した食品残渣に対して、固形分は、水分が約4%低下していた。このため、固液分離することで、飼料化設備4に持ち込む水分量を削減できた。
【0042】
図4は、上述の固液分離性能の試験の試験結果を基に原料として、一般的な事業系食品残渣を想定し、食品残渣水分を76%として固液分離した場合の水分及びTSの挙動を示す。事業系の食品残渣を固液分離することで、固形分は食品残渣よりも低水分となり、飼料化の原料として扱いやすくなった。さらに、脱離液には高濃度の有機物が含まれているため、メタン発酵の原料に適していた。
【0043】
以下で、このように食品残渣を固形分及び脱離液に固液分離処理を行って飼料化又はメタン発酵したものを実施例1、従来の食品残渣の飼料化のみのものを比較例1として説明する。
【0044】
(脱離液の粘度)
図5は、前処理によって得られた脱離液の物理的な性質を把握するための粘度測定した結果を示す。ここでは、比較例1において破砕処理(回転数2500rpm)した後に、水分調整を行った食品残渣スラリーと、実施例1の脱離液とについて、それぞれ、一般的にメタン発酵槽に投入される水分の目安とされているTS濃度10%程度、及び高濃度である15%以上の2種類のサンプルを作製して、粘度を測定した。
比較例1において破砕処理した食品残渣スラリーは、TS15%では粘度は3.0Pa・s(パスカル秒)、TS10%でも1.0Pa・sであった。これに対して、実施例1の脱離液は、TSが24%のときでも粘度は0.3Pa・sであり、高TS濃度でも低粘度で、流動性が良いことが確認できた。
また、脱離液はスクリュープレス式の固液分離機を通過しているという特性上、スクリュープレスの通過孔径より大きい3mm以上の異物を含むことがないため、後工程での閉塞等のトラブルを回避できる。すなわち、脱離液は、バイオガス製造設備5に移送される。よって、粘度が低いと配管の圧力損失が少なくなるため、ポンプ動力を小さくすることができる。
【0045】
(飼料成分)
図6は、固液分離によるタンパク質の挙動について示す。飼料の価値は、主として含有されるタンパク質の量によって決まると言われており、養豚飼料では約16%、養鶏飼料では約20%含まれていることが目安となる。
比較例1の飼料化プロセスで製造した飼料は、基本的に受け入れた食品残渣のタンパク質がそのまま飼料中へ移行し、タンパク質の含有量が20%強の高タンパク飼料となる。一方、実施例1の飼料化バイオガスプロセスで処理した場合は、固液分離により脱離液側にタンパク質が一部流出するものの、飼料となる固形分側には、7割程度のタンパク質が残る。また、固液分離によりタンパク質以外の有機物も脱離液側に移行する。このため、結果的に飼料中のタンパク質含有率は、比較例1とほとんど変わらなかった。
また、実施例1では、固液分離によってタンパク質を含む有機物の一部が脱離液に移行し、バイオガスの原料となる。このため、比較例1と実施例1とでは、実施例1の方が、生産される飼料量は減少する。例えば、
図6のように運転された場合には、比較例1の7割程度の生産量になる。このため、従来より多くの食品残渣を受け入れて、飼料化することが可能となる。
【0046】
(バイオガス発生量)
図7は、実施例1の脱離液を原料としたメタン発酵試験をバッチ処理にて実行した結果を示すグラフである。具体的に、
図7は、試験に供したサンプルの強熱減量(Volatile Solids:VS)1t当たりのガス発生量を示す。
実施例1では、脱離液中のVS当たり800m
3Nのバイオガスが発生することが確認できた。また、このときバイオガス中のメタンガス濃度は65%であった。
従来の食品残渣のVS1t当たりのバイオガス発生量は800m
3N、メタン濃度57.8%との報告)がある。これに対して、実施例1の脱離液による本試験の結果は、ガス発生量については一致していたが、メタンガスの濃度については、高い傾向となった。すなわち、食品残渣の固液分離後の脱離液を使用することで、熱量が高く、品質がよいバイオガスを発生させることができる。
また、メタンガス濃度は原料組成に依存していることが知られている。食品残渣に含まれる成分では、炭水化物はメタンガス濃度50%、脂肪やたんぱく質はメタンガス濃度70%という報告がある。よって、実施例1の脱離液では、脱離液に脂肪の含有量が多いために、メタンガス濃度が高くなったと考えられる。
【0047】
(実施例1の経済性)
上述の実験により得られた基礎データに基づき、100t/日の食品残渣を受け入れ、比較例1と実施例1の二つのプロセスにて処理した場合の経済性評価を行った。
【0048】
(物質収支)
図8は、100t/日の食品残渣を受け入れた場合の比較例1の物質収支を示す。
比較例1では、100tの食品残渣を受け入れて処理した場合、食品残渣に含まれている77tの水は蒸発し、飼料として出荷されるのは21t程度となる。
【0049】
次に、
図9は、100tの食品残渣を実施例1にて処理した場合の物質収支を示す。この収支は、試験結果を基に、固液分離による固形分は水分72%、固形分へのTS回収率65%、脱離液からはVS1t当たり720m
3N、メタン濃度65%のバイオガスが発生するとして計算した。バイオガス発生量については、バッチ試験の結果であるVS1t当たり800m
3Nに対して、実ブラントは連続式の完全混合流であることを考慮して、経験的に試験結果の90%の値を採用した。
【0050】
実施例1では、飼料化時に蒸発させる水分が40tであり、比較例1の約52%まで減少する。また、固液分離後の脱離液、パッカー車及び受入ホッパー1のドレン廃水及び飼料化設備で発生した凝縮水中に含まれる有機物は、メタン発酵槽内で微生物の働きにより分解されて、6000m
3N程度のバイオガスに変換される。さらに飼料化設備の処理量は55tとなるため、新規設置であれば飼料化設備の規模を小さくして、コストを低減できる。また、既設の飼料化設備へのバイオガス設備追加であれば、既設飼料化設備の負荷が下がるため、余裕のある運転が可能となる。
【0051】
(排水処理)
図10と
図11に、比較例1と実施例1における有機物の流れをそれぞれ示す。これらの図では、各プロセスに持ち込まれる食品残渣に含まれる有機物量を100(%)として計算している。
【0052】
図10に示した比較例1では、パッカー車及び受入ホッパー1のドレン廃水と飼料化設備で発生する凝縮水を合わせて排水処理設備で処理するため、施設に入ってきた有機物量を100(%)とした場合、8(%)が排水処理設備に流れ込むため、処理負荷が重くなる。
【0053】
一方、
図11の実施例1においては、パッカー車及び受入ホッパー1のドレン廃水と凝縮水の半量以上がメタン発酵槽に投入され、食品残渣の脱離液とともにバイオガスの原料となる。このため、排水処理設備に流入する有機物負荷は、有機物量を100(%)とした場合、比較例1の約1/5の1.5(%)程度になる。したがって、実施例1の飼料化バイオガスプロセスでは、排水処理設備の負荷が小さくなる。また、発酵液貯留槽506及び排水処理設備6の水槽容量を小さくすることができ、有機物を酸化分解するための曝気量が少なくて済む。このため、排水処理コストを低減できる。
【0054】
また、有機物負荷と並んで、排水処理設備の設計の重要な要素の一つである窒素は、比較例1ではそのほとんどが飼料に移行して、排水処理設備への流入量が少ない。
これに対して、実施例1では脱離液とともに原料中の窒素化合物の一部がメタン発酵槽に流入し、槽内で菌体の作用によりアンモニアまで分解されて、排水処理設備に流れ込むことになる。このため、比較例1と比較して流入量は多くなる。しかしながら、この窒素を処理するために必要な槽容量、曝気量などの増分は、有機物負荷が減ったことによる削減分よりも小さく、結果的に排水処理設備をコンパクトにすることができる。よって、排水処理コストを低減できる。
【0055】
(経済性の評価)
次に、比較例1と実施例1とで、経済性指標に係る評価を行った。
【0056】
(飼料の乾燥コスト)
表1に、食品残渣を100t/日として、飼料製造時にかかる乾燥用燃料のコストを、比較例1と実施例1とで比較した結果を示す。なお、表中の必要エネルギーについては、その大部分を占める蒸発水分量と蒸発潜熱のみから算出しており、昇温時の顕熱については加算していない。
【0057】
【表1】
【0058】
表1において、比較例1では、100tの食品残渣から21tの飼料を製造するために77tの水を蒸発させる必要がある。これに必要なエネルギーは2.0×10
5MJ/日で、これを重油に換算すると5000Lに相当する。
一方、実施例1では、同じ100tの食品残渣に対して蒸発させる水の量は40tで済む。このため、必要なエネルギーは1.0×10
5MJ/日、重油換算で2600Lとなる。
この重油量をプロセスの食品残渣受入量1t当たりで比較すると、重油代は、比較例1では4千円/t−受入量、実施例1では2千円/t−受入量となり、受入量に対して2千円の削減となる。
【0059】
(メタン発酵における発酵槽の加熱コスト)
図12に、
図9に示した実施例1の物質収支でプラントを運転した場合のバイオガス製造設備5に関連する熱収支を示す。熱収支については、最も熱が必要となる冬季の気温条件で算出した。
メタン発酵槽を発酵に最適な温度である37℃に保つためには、原料である食品残渣の脱離液及びドレン廃水を加熱する熱量と発酵槽からの放熱分を補う熱量とが必要である。このときに必要な熱量は、バイオガスを用いた発電機505による発電時に同時に発生する温水を使って賄われる。
図9に示した実施例1においては、加温に必要な熱量が7500MJ/日であるのに対して、発電時に得られる熱量は73000MJ/日と十分である。このため、プロセス外から化石燃料等により補完することなく、熱的に自立した設備として維持可能である。
また、発酵槽を加温して更に余った熱を利用し、飼料化設備4の予備処理タンク401を加温し、更に、施設の融雪や暖房などに使用することも可能である。
【0060】
(売電収入)
表2に、
図9に示した実施例1の物質収支で運転した場合の発電量と売電収入とを示す。
【0061】
【表2】
【0062】
食品残渣受入量100t/日規模のとき、バイオガス設備により1日当たり6000m
3N程度のバイオガスが発生する。このため、これで発電して売電することで、1日当たり約50万円程度の収入となる。設備規模によって売電収入が異なるため、これを受入れ食品残渣1tに換算すると5千円/t−受入量の収入となる。
【0063】
(まとめ)
上述のように、実施例1の設計のために実施した基礎試験及び経済性について評価した結果を示した。試験では、固液分離による固形分は水分72%、固形分へのTS回収率65%脱離液からは強熱減量(VS)1t当たり720m
3N、メタン濃度65%のバイオガスが発生するという結果を得た。
この結果を基に計算した実施例1の物質収支から、排水処理設備に流入する有機物負荷は、比較例1の約1/5になり、大幅に削減されること、また飼料化設備4への持ち込み水分量が減るため乾燥コストが約半分となることが示された。さらに得られたバイオガスを用いてガス発電機により発電し、固定価格買い取り制度(FIT)を活用して売電することにより、食品残渣を100t/目規模で受け入れる場合、1日当たり約50万円程度の収入となる。
【0064】
なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実行することができることは言うまでもない。