(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下本発明を詳細に説明する。
なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
【0012】
<本発明の特徴>
本発明は、
パン表面に塗って焼成した際にパン表面に油脂食品の層を形成できる、高融点油脂を含有するトースト用油脂食品であって、
トースト用油脂食品全量に対して、
穀粉、乳化剤及び粉末糖を特定量含有し、
前記乳化剤として親水性乳化剤と親油性乳化剤とを特定割合含有し、
特定の平均粒子径を有する粉末糖を一定量含有することにより、
トースト用油脂食品の焼成後のダレを抑制できることに特徴を有する。
【0013】
<トースト用油脂食品>
トースト用油脂食品とは、パンに塗って焼成する油脂を主原料とした食品であり、例えば、バター、マーガリン、ファットスプレッド等が挙げられる。
トースト用油脂食品には、油脂の他、風味を付与する食品素材、例えば、糖、塩、シナモン、バニラビーンズ等の香辛料等が配合されているものも含まれ、このようなトースト用油脂食品としては、シュガーバター等が挙げられる。
本発明のトースト用油脂食品は、小麦粉等の穀粉を含有せずとも焼成後にパン表面に油脂食品の層を形成でき、さらに、糖を多量に含有するにもかかわらず焼成後のダレが抑制されるものである。
【0014】
<トースト用油脂食品の形態>
トースト用油脂食品は、液状から半固体状まで適宜調整すればよいが、パン表面に塗り広げやすい、又はトースト用油脂食品を可撓性容器に充填して可撓性容器の口部から押し出して使用する場合にはトースト用油脂食品の使用時の液垂れを防止し、かつ、可撓性容器からトースト用油脂食品を押し出しやすくする等の観点から、ゲル状からペースト状又は可塑性を有する状態とするとよい。
具体的には、25℃においてBH型粘度計により後述する方法で測定した粘度が100Pa・s以上2000Pa・s以下であり、さらに200Pa・s以上1500Pa・s以下がよい。
【0015】
<高融点油脂>
本発明のトースト用油脂食品は、パン表面に塗り広げやすい、又はトースト用油脂食品を可撓性容器に充填して可撓性容器の口部から押し出して使用する場合にはトースト用油脂食品の使用時の液垂れを防止し、かつ、可撓性容器からトースト用油脂食品を押し出しやすくする観点から、高融点油脂を含有する。
本発明において、高融点油脂とは、上昇融点が約45℃以上の油脂であり、さらに上昇融点が50℃以上であるとよい。
このような高融点油脂としては、動植物油脂を水添して得られる油脂や、高融点部分を集めた油脂を挙げることができる。
高融点油脂の原料としては、後述する油脂を用いればよい。
【0016】
<高融点油脂の含有量>
高融点油脂の含有量は、前述した粘度に調製しやすくする観点から、トースト用油脂食品全量に対して2.5%以上20%以下がよく、さらに5%以上15%以下がよい。
【0017】
<油脂>
本発明のトースト用油脂食品に用いる油脂は、食用に適するものであればいずれのものでもよい。
このような油脂としては、例えば、菜種油、大豆油、コーン油、オリーブ油、紅花油、綿実油、米油、ヒマワリ油、パーム油、カカオ脂、乳脂、牛脂、豚脂、魚油、卵黄油等の動植物油、又はこれらの精製油(サラダ油)、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリドのように化学的あるいは酵素的処理を施して得られる加工油脂等が挙げられる。
これらの油脂は一種で使用しても二種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0018】
<穀粉>
穀粉とは、穀類を粉砕して粉末にしたものである。
穀粉の原料の穀類としては、例えば、小麦、大麦、燕麦、ライ麦、オート麦、米、トウモロコシ、ソバ、キビ、粟、ヒエ、豆等が挙げられる。
【0019】
<穀粉の含有量>
穀粉の含有量は、焼成後のダレを抑制しパン表面にサクッと軽い食感を付与する観点から1%以下であり、さらに0.5%以下がよいが、実質的に含有していないことがより好ましい。
ここで実質的に含有していないとは、上記穀粉がトースト用油脂食品のダレ及び食感に影響を与えない程度の含有量以下しか含有していないことをいう。
具体的には、穀粉の含有量がトースト用油脂食品に対して0.1%以下であるとよく、さらに0.05%以下であるとよく、さらには含有していないのがよい。
【0020】
<乳化剤>
本発明のトースト用油脂食品は、乳化剤を含有することで、油脂と粉末糖を均一に混合することができる。
乳化剤としては、天然または合成のもののうち、食用に適するものであればいずれのものでもよく、乳化力を有する食品素材として含有してもよい。
乳化剤としては、例えば、リン脂質、リゾリン脂質、カゼインナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、卵黄、乳蛋白質、大豆蛋白質等が挙げられる。
これらの乳化剤は、一種で使用しても、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明においては、パン表面に塗って焼成した際にパン表面に油脂食品の層を形成するとともに、トースト用油脂食品の焼成後のダレを抑制するため、乳化剤として後述する親水性乳化剤及び親油性乳化剤を特定の割合で含有する。
親水性乳化剤及び親油性乳化剤を特定の割合で含有することにより、パン焼成後のトースト用油脂食品のダレの抑制と、パンへのサクッと軽い食感の付与を実現できる。
【0021】
<乳化剤の含有量>
乳化剤の含有量は、トースト用油脂食品全体に対して 0.001%以上1%以下であり、0.005%以上0.5%以下とするとよく、さらに0.05%以上0.1%以下とするとよい。
乳化剤の含有量が前記範囲より少ないと、パン表面に塗って焼成した際にトースト用油脂食品がパンにしみ込み、パン表面に油脂食品の層が形成されづらく、パンにサクッとした食感を付与し難い。さらに、油脂と粉末糖を均一に混合し難い、あるいは、保管中に粉末糖が沈殿する等の問題が生じやすくなる。
乳化剤の含有量が前記範囲より多いと、焼成中に溶解したトースト用油脂食品の流動性が上がるため、焼成後のダレが生じやすくなる。
【0022】
<親水性乳化剤>
本発明において親水性乳化剤は、具体的には、乳化剤のHLB値が10を超えるものであり、12以上であるとよく、さらに15以上であるとよい。
親水性乳化剤を含有しない場合、焼成後のパン表面に油脂食品の層を形成しづらく、サクッと軽い食感を付与し難い。あるいは、焼成後のパン表面に溶解した糖が飴状に残るためにバリバリとした硬い食感となる。
【0023】
<親油性乳化剤>
本発明において親油性乳化剤は、具体的には、レシチン及び/または乳化剤のHLB値が10以下のものであり、HLB値は8以下であるとよく、さらに6以下であるとよい。
親油性乳化剤を含有しない場合、焼成によってトースト用油脂食品が熱溶解して生じる高い流動性を有した水飴様の被膜がパン表面に形成されやすくなり、焼成後のダレを十分に抑制することができない。
【0024】
<親水性乳化剤と親油性乳化剤の含有割合>
親水性乳化剤と親油性乳化剤との含有割合は、質量比で1:9〜9:1であり、2:8〜7:3がよい。
親水性乳化剤の含有割合が前記範囲を下回ると、焼成後のパン表面に油脂食品の層を形成しづらく、サクッと軽い食感を付与し難い。あるいは、焼成後のパン表面に溶解した糖が飴状に残るためにバリバリとした硬い食感となる。
親水性乳化剤の含有量が前記範囲を上回ると、焼成によってトースト用油脂食品が熱溶解して生じる高い流動性を有した水飴様の被膜がパン表面に形成されやすくなり、焼成後にパン表面からのダレが生じやすくなる。
【0025】
<粉末糖>
本発明において粉末糖とは、糖が結晶化したもの及びこれらの粉砕物であり、原料となる糖は天然または合成のもののいずれでもよい。
このような糖としては、例えば、ブドウ糖、ガラクトース、マンノース、果糖、乳糖、麦芽糖、ショ糖、マルトオリゴ糖、デキストリン及びこれらの加工品が挙げられる。
粉末糖としては、例えば、全糖ブドウ糖、無水結晶ブドウ糖、含水結晶ブドウ糖のブドウ糖粉末、結晶果糖等の果糖粉末、乳糖粉末、麦芽糖、白ザラ糖、中ザラ糖、グラニュー糖、上白糖、中白糖、三温糖、顆粒状糖、粉砂糖、コーヒーシュガー、ブラウンシュガー、和三盆糖、黒糖等のショ糖粉末、粉飴、デキストリン粉末等が挙げられる。
これらの粉末糖は、一種で使用しても、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0026】
<融点200℃以上の糖>
本発明に用いる融点が200℃以上の糖は、食用に適するものであれば特に限定されないが、乳糖またはデキストリンを用いるのがよい。
【0027】
<平均粒子径が0.4mm以上の糖>
本発明に用いる平均粒子径が0.4mm以上の糖は、食用に適するものであれば特に限定されず、例えば、白ザラ糖、中ザラ糖、グラニュー等、コーヒーシュガー等を用いればよい。
糖の平均粒子径は、焼成後にパン表面に油脂食品の層を形成し、焼成後のダレを抑制する観点から、0.5mm以上であるとよい。
平均粒子径の上限は特に制限されないが、パンにサクッと軽い食感を付与する観点から、5mm以下がよく、さらに3mm以下がよい。
【0028】
<粉末糖の含有量>
粉末糖の含有量は、トースト用油脂食品全量に対して25%以上70%以下であり、30%以上65%以下がよい。
粉末糖の含有量が前記範囲より少ないと、焼成後、パン表面に油脂食品の層を形成し難い。また、トースト用油脂食品に十分な甘味を付与し難い。
粉末糖の含有量が前記範囲より多いと、焼成後のダレを抑制し難くなる。また、油脂と粉末糖を均一に混合することができない、あるいは、粉末糖が油脂から分離して沈殿してしまう等の問題が生じやすくなる。
【0029】
<融点が200℃以下の糖または平均粒子径が0.4mm以上の糖の含有量>
本発明のトースト用油脂食品は、粉末糖として後述する融点が200℃以上の糖または平均粒子径が0.4mm以上の糖の少なくとも一方を粉末糖全量に対して15%以上含有し、20%以上含有するとよく、さらに25%以上含有するとよい。
融点が200℃以上の糖または平均粒子径が0.4mm以上の糖の含有量が前記範囲より少ないと、パン表面に油脂食品の層が形成され難く、焼成後のパン表面の食感に乏しいものとなる。
融点が200℃以上の糖または平均粒子径が0.4mm以上の糖の含有量の上限は特に限定されないが、トースト用油脂食品に好ましい甘味を付与する観点から、粉末糖全量に対して80%以下がよく、75%以下がよい。
【0030】
<その他の原料>
本発明のトースト用油脂食品には、本発明の必須原料である、高融点油脂、乳化剤及び粉末糖以外の原料を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択し、配合することができる。
具体的には、例えば、シナモン、バニラビーンズ、ミント等の香辛料、糖蜜、蜂蜜、メープルシロップ等の蜜、食塩、粉乳、アーモンドパウダー、ココアパウダー、抹茶、黄粉、コーヒー粉末、紅茶粉末、粉末野菜、粉末果実、粉末果汁等の粉末原料、バニラフレーバー、バターフレーバー、フルーツフレーバー等の香料、増粘剤、着色料、酸味料等が挙げられる。
【0031】
以下、本発明について、実施例、比較例及び試験例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定するものではない。
【実施例】
【0032】
[実施例1]
表1の配合割合に準じ、混合タンクに高融点油脂及び低融点油脂を投入し、撹拌しながら80℃に達したところで大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、グラニュー糖、粉糖、食塩を投入して、さらに10分間撹拌混合した。
次に、香料を添加して撹拌混合し、常温(15〜25℃)程度まで冷却して本発明のトースト用油脂食品を製した。
【0033】
【表1】
*1:精製加工油脂(上昇融点55℃以上)
*2:菜種油(上昇融点0℃以下)
【0034】
[試験例1]トースト用油脂食品の粘度
本発明のトースト用油脂食品の粘度は、BH型粘度計(東機産業株式会社製、型番:BHII型)、TバーEを用い、品温25℃、回転数2rpm、測定開始60秒後の示度により求めた。
【0035】
[試験例2]焼成後のダレ及び食感の評価
本発明のトースト用油脂食品20gを、8枚切りの食パン(大きさ約13cm四方)の片面に均一に塗り広げたもの1枚を、1000W(サンヨー(株)社製)のトースターで3分間焼成した後、トースターから取り出して食パンを傾けた時のトースト用油脂食品のダレを評価した。
また、専門のパネラー4人で喫食して食感を評価した。
【0036】
実施例1のトースト用油脂食品は、常温における粘度は1100Pa・sであり、焼成後のダレが十分に抑制され、サクッと軽い食感が得られるものであった。
【0037】
[実施例2]
表2の配合割合に準じ、混合タンクに高融点油脂及び低融点油脂を投入し、撹拌しながら80℃に達したところで大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、乳糖、粉糖を投入して、さらに10分間撹拌混合した。
次に、香料を添加して撹拌混合し、常温(15℃〜25℃)程度まで冷却して本発明のトースト用油脂食品を製した。
【0038】
【表2】
【0039】
実施例2のトースト用油脂食品の常温における粘度は1000Pa・sであり、焼成後のダレ及び食感は、実施例1で得られたものと同様のものであった。
【0040】
<乳化剤の含有量>
本発明のトースト用油脂食品に含有する乳化剤の量とトースト用油脂食品の物性について調べた。
具体的には、実施例1において、使用した乳化剤の種類と含有割合はそのままとし、乳化剤の含有量が表3の通りとなるように調製した。
乳化剤の増減分は、低融点油脂の量を変更した。
得られたトースト用油脂食品の各々の粘度は、100Pa・s以上2000Pa・s以下であった。
【0041】
【表3】
【0042】
実施例1、2及び表1より、乳化剤を0.001%以上1%以下含有するトースト用油脂食品は、焼成後のダレが抑制されており、0.01%以上0.5%以下であるトースト用油脂食品は、焼成後のダレが十分に抑制された好ましいものであった。
【0043】
<親水性乳化剤及び親油性乳化剤の含有割合>
トースト用油脂食品に含有される乳化剤の影響を調べた。
具体的には、乳化剤全量に対する親水性乳化剤の含有量を表4に示す通りとし、その他の配合割合及び製造方法は実施例1に準じてトースト用油脂食品を製した。
なお、HLB値が10を超える乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル(HLB値16)を用いた。得られたトースト用油脂食品の各々の粘度は、100Pa・s以上2000Pa・s以下であった。
【0044】
【表4】
【0045】
実施例1、2及び表4より、親水性乳化剤と親油性乳化剤の含有割合が1:9〜9:1であるトースト用油脂食品は、焼成後のダレが抑制され、パン表面に形成された油脂食品の層の食感がサクッと軽いものであった。
また、親水性乳化剤と親油性乳化剤の含有割合が2:8〜7:3であるトースト用油脂食品は、焼成後のダレが十分に抑制され、パン表面に形成された油脂食品の層の食感がサクッと軽いものであった。
一方、親水性乳化剤の含有割合が前記範囲を下回るトースト用油脂食品は、焼成後のダレは十分に抑制されたが、パン表面にトースト用油脂食品の層が形成され難く、パン表面に残った糖によってバリバリと硬い食感となり、サクッと軽い食感が得られなかった。
親水性乳化剤の含有割合が前記範囲を上回るトースト用油脂食品は、焼成によって溶解したトースト用油脂食品がパン表面で流動性の高い水飴様の被膜を形成し、焼成後のダレが抑制されなかった。
【0046】
<粉末糖の含有量>
本発明のトースト用油脂食品に含有される粉末糖の量について調べた。
具体的には、実施例1において、使用した粉末糖の種類と含有割合はそのままで粉末糖の含有量が表5の通りとなるようにし、粉末糖の増減分は低融点油脂の量を変更した以外は、実施例1の配合割合及び製造方法に準じてトースト用油脂食品を製した。得られたトースト用油脂食品の粘度は、100Pa・s以上2000Pa・s以下であった。
【0047】
【表5】
【0048】
実施例1、2及び表3より、粉末糖を25%以上70%以下含有するトースト用油脂食品は、焼成後のダレが抑制され、焼成後にサクッと軽い食感が得られた。
また、粉末糖を30%以上65%以下含有するトースト用油脂食品は、焼成後のダレが十分に抑制され、焼成後の食感がサクッと軽いものであった。
一方、粉末糖の含有量が10%未満のトースト用油脂食品は、焼成中に流動性を有する水飴様の被膜の形成がされにくくなり、焼成後のダレも抑制されるが、パン表面にトースト油脂食品の層を形成しづらく、食感に乏しいものであった。
粉末糖の含有量が70%を超えるトースト用油脂食品は、焼成によって溶解する糖の量が増えてパン表面に流動性の高い水飴様の被膜が形成され、焼成後にダレが生じた。また、製造時に油脂と粉末糖を均一に混合することも困難であった。
【0049】
<粉末糖の種類>
トースト用食品に含有される粉末糖の種類の影響を調べた。
具体的には、粉末糖全量に対する融点200℃以上の糖及び平均粒子径が0.4mm以上の糖の組成を表6に示す割合とし、増減分は0.4mm以下の粉末糖の量で調整し、その他の配合割合及び製造方法は実施例1に準じてトースト用油脂食品を製した。
なお、融点200℃以上の糖としては乳糖、平均粒子径が0.4mm以上の糖としてはグラニュー糖を用いた。
得られたトースト用油脂食品について、試験例1に準じて焼成後のダレ及び食感を評価した。
得られたトースト用油脂食品の各々の粘度は、100Pa・s以上2000Pa・s以下であった。
【0050】
【表6】
【0051】
実施例1、2及び表6より、融点が200℃以上の粉末糖または平均粒子径が0.4mm以上の粉末糖の少なくともいずれか一方を粉末糖全量に対して15%以上含有するトースト用油脂食品は、焼成時に高い流動性を有する水飴様の被膜がパン表面に形成されにくく、焼成後のダレが抑制された。また、焼成後にサクッと軽い食感が得られた。
融点が200℃以上の粉末糖または平均粒子径が0.4mm以上の粉末糖の少なくともいずれか一方の含有量が前記範囲より少ない場合、焼成後のダレは抑制されなかった。