【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年10月12日、株式会社ローソン(東京都品川区大崎1丁目11番2号ゲートシティ大崎イーストタワー7F)に、森永製菓株式会社が、水落俊介、船田真人及び森田健一が発明した低糖質焼成スナック食品を卸した。
【文献】
"これは気になる!ナチュラルローソン「ブラン堅焼きおっとっと」", 2015.10.26, retrieved on 2017.12.14, retrieved from the Internet, URL;http://okashi.hatenablog.com/entry/2015/10/26/163943
【文献】
"ローソン『ブラン堅焼きおっとっと』小麦ブラン&ノンフライ。ザクザクの歯応えが美味しいです。", 2016.12.22, retrieved on 2017.12.14, retrieved from the Internet, URL;http://haberukoto-life.com/archives/20161222/5523
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記でんぷんが、生でんぷん、酢酸でんぷん、アセチル化でんぷん、ヒドロキシプロピルでんぷん、ヒドロキシプロピル化架橋でんぷんから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の焼成スナック食品。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、低糖質のスナック菓子を開発するために、低糖質でない焼成スナック菓子(以下、本明細書において従来品という)の主原料として用いられるポテトフレークの替わりに、不溶性食物繊維又は水溶性食物繊維を適宜配合すると、生地がボロボロ又はドロドロになってしまい成形が困難であるという問題に直面した。
【0007】
また、これらの生地を焼成したスナック食品は、従来品と比して、ぼそぼそとした食感が目立ち、焼成スナック食品特有のパリパリとした食感を得ることができなかった。
【0008】
そこで、本発明は、低糖質であって、良好な食感を有する焼成スナック食品を提供することを課題とする。
また、本発明は、連続シート成形適正に優れた焼成スナック食品の製造方法を提供することをさらなる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、焼成後の食物繊維の含有量及び糖質の含有量が特定の範囲内となるように設定し、さらに不溶性たんぱく質を含有することにより、低糖質であり、良好な食感を有する焼成スナック食品となることを見出し、本発明に至った。
【0010】
すなわち、前記課題を解決する本発明は、食物繊維及び糖質を含有する焼成スナック食品であって、前記食物繊維の含有量が、前記焼成スナック食品全量に対して15質量%以上であり、糖質の含有量が、前記焼成スナック食品全量に対して21〜40質量%であり、さらに、不溶性たんぱく質を含有することを特徴とする、焼成スナック食品である。
上記構成を満たす焼成スナック食品は、低糖質であり、従来品と遜色ない食感を有する。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記糖質の主原料が、馬鈴薯由来のでんぷんである。
馬鈴薯由来のでんぷんを用いることで、より食感に優れた焼成スナック食品となる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記でんぷんが、生でんぷん、エステル化でんぷん、エステル化架橋でんぷん、エーテル化でんぷん及びエーテル・エステル化・架橋でんぷんから選ばれる1種又は2種以上である。
上記のでんぷんを用いることで、より食感に優れた焼成スナック食品となる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記食物繊維が、不溶性食物繊維である。
食物繊維として不溶性食物繊維を用いることで、より食感に優れた焼成スナック食品となる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記でんぷんが、生でんぷん、酢酸でんぷん、アセチル化架橋でんぷん、ヒドロキシプロピルでんぷん、ヒドロキシプロピル化架橋でんぷんから選ばれる1種又は2種以上である。
上記でんぷんを用いることで、さらに食感に優れた焼成スナック食品となる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記不溶性たんぱく質が、小麦たんぱくである。
小麦たんぱくを用いることで、より食感に優れた焼成スナック食品となる。
【0016】
さらに、本発明の好ましい形態では、前記糖質として、さらに、ワキシー種由来のでんぷんを含有する。
ワキシー種由来のでんぷんと、馬鈴薯由来のでんぷんを併用することで、より食感に優れた焼成スナック食品となる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記焼成スナック食品は、シート状生地の焼成品である。
本発明の焼成スナック食品は、シート状生地の焼成品とすることで、より食感に優れる。
【0018】
そこで、本発明は、低糖質であって、良好な食感を有する焼成スナック食品を提供することを課題とする。
また、本発明は、連続シート成形適
性に優れた焼成スナック食品の製造方法を提供することをさらなる課題とする。
【0019】
本発明の好ましい形態では、前記でんぷんが、エステル化でんぷん、エステル化架橋でんぷん、エーテル化でんぷん、エーテル・エステル化・架橋でんぷんから選ばれる1種又は2種以上である。
上記のでんぷんを有効成分とすることで、連続シート成形性を改善、向上する効果がより顕著になる。
【0020】
本発明の好ましい形態では、前記でんぷんが、酢酸でんぷん、アセチル化架橋でんぷん、ヒドロキシプロピルでんぷん、ヒドロキシプロピル化架橋でんぷんから選ばれる1種又は2種以上である。
上記のでんぷんを有効成分とすることで、連続シート成形性を改善、向上する効果がさらに顕著になる。
【0021】
また、前記課題を解決する本発明は、
焼成スナック食品の製造方法であって、
食物繊維を5〜25質量%、糖質の含有量が5〜25質量%、水分を30〜60質量%含有し、さらに不溶性たんぱく質を含有するスナック生地を、連続シート成形により成形する工程と、
連続シート成形後の前記スナック生地を、前記焼成スナック食品全量における食物繊維の含有量が15質量%以上、糖質の含有量が21〜40%となるまで焼成する工程を備える。
本発明によれば、低糖質であり、かつ良好な食感を有する焼成スナック食品を、連続シート成形により成形することが可能であり、その結果、大量生産を可能とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明の焼成スナック食品は、低糖質でありながら、従来品と遜色ない食感を有している。
また、本発明の連続シート成形性改善剤は、スナック生地に添加することで、連続シート成形性を改善、向上することができる。
また、本発明の焼成スナック食品の製造方法は、連続シート成形により成形された焼成スナック食品を製造することができ、その結果、大量生産が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の焼成スナック食品は、食物繊維を焼成スナック食品全量に対して15質量%以上含有し、糖質を前記焼成スナック食品全量に対して21〜40質量%含有し、さらに不溶性たんぱく質を含有する。
以下、本発明の焼成スナック食品に含まれる各成分について、詳細に説明する。
【0024】
(1)食物繊維
本発明の焼成スナック食品は、食物繊維を15質量%以上含有する。
前記食物繊維の含有量は、好ましくは17質量%以上、より好ましくは19質量%以上である。
また、前記食物繊維の含有量は、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。
【0025】
食物繊維の種類は特に限定されず、水溶性食物繊維及び不溶性食物繊維のいずれも用いることができるが、不溶性食物繊維を用いることが好ましい。
不溶性食物繊維を用いることで、スナック生地にコシがでて、より成形適
性に優れ、優れた食感の焼成スナック食品となる。
また、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を併用することもできる。
【0026】
水溶性食物繊維としては、イヌリン、フコイダン、ペクチン、ポリデキストロース、難消化性デキストリン等が例示できる。
不溶性食物繊維としては、おから、セルロース、レジスタントスターチ、小麦ふすま、サイリウム等が例示できる。
【0027】
(2)糖質
本発明の焼成スナック食品は、糖質を21〜40質量%含有する。
従来品は、原料としてポテトフレークを含有しており、糖質の含有量が44質量%であるため(表2、参考例)、本発明の焼成スナック食品は、従来品よりも低糖質である。加えて、本発明の焼成スナック食品は、従来品と同等のパリっとした食感を有している。
【0028】
糖質の含有量は、好ましくは21〜35質量%であり、より好ましくは21〜30質量%である。
【0029】
糖質の種類は特に限定されないが、糖質の主原料として、でんぷんを用いることが好ましい。
ここで、本明細書中における「糖質の主原料」とは、焼成スナック食品中の糖質全量に対する割合が50質量%以上であることを指し、100質量%であることも含む。
糖質の主原料としてのでんぷんの含有量は、糖質全量に対して、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。
【0030】
でんぷんの種類は特に限定されないが、糊化開始温度及び最高粘度(ピーク粘度)が特定の値のでんぷんを用いることが好ましい。
具体的には、希釈濃度が6%の条件下で、糊化開始温度が70℃以下、最高粘度が800ブラベンダー・ユニット(BU)のでんぷんが好ましく、希釈濃度が4%の条件下で、糊化開始温度が65℃以下であり、最高粘度が1000UBのでんぷんがより好ましく、希釈濃度が4%の条件下で、糊化開始温度が63℃以下であり、最高粘度が1000BU以上のでんぷんがさらに好ましい。
このようなでんぷんを採用することで、より成形性に優れ、食感が良好な焼成スナック食品となる。
【0031】
また、本発明の焼成食品に用いるでんぷんとしては、馬鈴薯由来のでんぷんが好ましい。
馬鈴薯由来のでんぷんを用いることで、より良好な食感の焼成スナック食品となる。
【0032】
馬鈴薯由来のでんぷんとしては、生でんぷん及び加工でんぷんのいずれも用いることができ、これらを併用することもできる。
馬鈴薯由来の加工でんぷんとしては、酢酸でんぷん、リン酸化でんぷん、オクテニルコハク酸でんぷんナトリウム等のエステル化でんぷん、リン酸架橋でんぷん、リン酸モノエステル化リン酸架橋でんぷん、アセチル化リン酸架橋でんぷん、アセチル化アジピン酸架橋でんぷん等のエステル化架橋でんぷん、ヒドロキシプロピルでんぷん、でんぷんグリコール酸ナトリウム等のエーテル化でんぷん、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋でんぷん等のエーテル化・エステル化・架橋でんぷん、アセチル化酸化でんぷん等のエステル化・酸化でんぷん、酸化でんぷん、2以上の加工を行ったでんぷんが例示でき、エステル化でんぷん、エーテル化でんぷん、エーテル化・エステル化・架橋でんぷんが好ましく例示できる。
【0033】
本発明の焼成食品に含有するでんぷんとしては、生でんぷん、酢酸でんぷん、アセチル化架橋でんぷん、ヒドロキシプロピルでんぷん、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋でんぷんが好ましく、酢酸でんぷん、ヒドロキシプロピルでんぷん、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋でんぷんがより好ましい。
【0034】
本発明の焼成スナック食品は、馬鈴薯由来のでんぷんと、他のでんぷんを併用することができる。
この場合、糖質全量に対する馬鈴薯由来のでんぷんの割合は、好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは50質量以上である。
また、他のでんぷんの含有量に対する馬鈴薯由来のでんぷんの含有量は、質量基準で好ましくは1〜3倍であり、より好ましくは1.2〜2.8倍、さらに好ましくは、1.4〜2.6倍であり、さらに好ましくは1.6〜2.4倍である。
【0035】
また、馬鈴薯由来のでんぷんと併用する他の糖質として、ワキシー種由来のでんぷんを用いることが好ましい。
ここで、本明細書中における「ワキシー種」とは、でんぷんの構成成分として、アミロースをほとんど含んでおらず、ほぼアミロペクチンのみを含むものを指す。具体的には、でんぷんの構成成分のうち、アミロペクチンの含有量が90質量%以上のものを指す。
ワキシー種由来のでんぷんを併用することで、生地の伸び性が向上し、より成形適
性に優れた焼成スナック食品となる。
馬鈴薯由来のでんぷんとワキシー種由来のでんぷんを併用することで、より成形適
性に優れ、より食感に優れた焼成スナック食品となる。
【0036】
ワキシー種由来のでんぷんとしては、αワキシコーンスターチ、αポテトスターチ(馬鈴薯由来のものを除く)及びもち米由来のでんぷん等が例示できる。
【0037】
馬鈴薯由来のでんぷんと、ワキシー種由来のでんぷんを併用する場合、糖質全量に対する馬鈴薯由来のでんぷんの割合は、好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは50質量以上である。
また、ワキシー種由来のでんぷんの含有量に対する馬鈴薯由来のでんぷんの含有量は、質量基準で好ましくは1〜3倍であり、より好ましくは1.2〜2.8倍、さらに好ましくは、1.4〜2.6倍であり、さらに好ましくは1.6〜2.4倍である。
【0038】
(3)不溶性たんぱく質
本発明の焼成スナック食品は、不溶性たんぱく質を含有する。
不溶性たんぱく質を含有することで、食感に優れた焼成スナック食品となる。
【0039】
不溶性たんぱく質としては、合成たんぱく質、動物由来のたんぱく質、植物由来のたんぱく質等を用いることができ、植物由来のたんぱく質を用いることが好ましい。
植物由来のたんぱく質としては、小麦たんぱく、エンドウたんぱく、ダイズたんぱく、米たんぱく等が例示でき、小麦たんぱくを用いることが好ましい。
不溶性たんぱく質として、上述したたんぱく質を2種以上併用することもできる。
【0040】
焼成スナック食品全量に対する不溶性たんぱく質の含有量は、好ましくは10〜30質量%、より好ましくは15〜25質量%である。
【0041】
小麦たんぱくと他の成分を併用する場合、小麦たんぱくの含有量が、焼成スナック食品中の不溶性たんぱく質全量に対して、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上、特に好ましくは50質量%である。
【0042】
(4)その他の成分
本発明の焼成スナック食品は、発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて、他のでんぷん質原料、調味料、油脂、乳化剤、香料、着色料を配合することができる。
【0043】
他のでんぷん質原料としては、そら豆、緑豆及び小豆等の豆類、カンショ、サトイモ、ヤマイモ及びナガイモ等のイモ類、キャッサバ、ワラビ並びに葛等が例示できる。
【0044】
調味料としては、甘味を付与するものとして、砂糖、果糖、ブドウ糖、乳糖、トレハロース、異性化糖等の糖類を、本発明に規定される糖類の含有量を越えない範囲で用いることができる。
また、アスパルテーム、エリスリトール、ステビア、アセスルファームK、スクラロース等の高感度甘味料を用いることができる。
塩味を付与するものとしては、塩、醤油、味噌、魚醤が例示できる。
その他の調味料としては、ウスターソース、とんかつソースをはじめとするソース類、食酢、クエン酸、りんご酸、酒石酸、アスコルビン酸等の酸類が例示できる。
【0045】
油脂としては、食品で使用される油脂ならば制限はなく、製品の性質を考慮して適宜種類を選択して使用できる。具体的には、バター、クリーム、マーガリン、ショートニング、カカオバター、ヤシ油等の菓子によく使用される乳由来又は植物由来の食用油脂が好ましいが、これに限ることなく、大豆油、菜種油、ひまわり油、紅花油、ごま油等の食用植物油、牛脂、豚脂、クジラ油等の食用動物油、及び食用魚油であってもよい。
これらのうち、風味や味の観点から、バター、マーガリン及びショートニングを用いることが好ましい。
【0046】
脂質の含有量は、焼成スナック食品全量に対して、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは7〜25質量%、さらに好ましくは10〜20質量%である。
脂質の含有量を上記範囲内とすることで、低糖質かつ低脂質の焼成スナック食品となる。
【0047】
乳化剤としては、食用として用いることができるものであれば特に限定されず、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン及びカゼイン等が例示できる。
【0048】
香料や着色料としては、一般的に食用の香料又は着色料として使用・販売されているものが好ましい。
【0049】
(5)焼成スナック食品
本発明の焼成スナック食品の形状は、上述した組成を満たすものであれば、特に限定されないが、シート状生地の焼成品であることが好ましい。
シート状生地の焼成品とすることで、上述した焼成スナック食品の組成と相まって、より食感に優れた焼成スナック食品となる。
また、本発明の焼成スナック食品は、中空形状であることが好ましい。
このような形態とすることで、食感が軽くなり、より良好な食感とすることができる。
【0050】
(6)焼成スナック食品の製造方法
本発明の焼成スナック食品は、食物繊維を5〜25質量%、糖質の含有量が5〜25質量%、水分を40〜60質量%含有し、さらに不溶性たんぱく質を含有するスナック生地を、連続シート成形により成形し、連続シート成形後の前記スナック生地を焼成することで製造することができる。
【0051】
本発明の焼成スナック食品は、麺棒等を用いて手成形により圧延を行うことで、成形することも可能であるが、製造効率の観点から、連続シート成形により圧延を行うことが好ましい。
なお、本明細書中における「連続シート成形」とは、圧延機を用いて生地をシート状に連続的に成形する方法のことをいう。
【0052】
スナック生地の組成によっては、手成形による成形が可能であったとしても、連続シート成形には不向きである場合が多々あり、連続シート成形が不可能な場合には、製造効率は格段に落ちてしまう。
したがって、連続シート成形が可能か否かは、製造効率の観点から重要な要素である。
【0053】
本発明の焼成スナック食品の製造方法によれば、焼成スナック食品の成形工程を、連続シート成形とすることができ、結果として、低糖質でありながら食感が良好な焼成スナック食品の製造効率が向上する。
【0054】
前記スナック生地は、上述した各原料をニーダー等の混錬機を用いて混合し、これに熱水を注いで混錬することで製造することができる。
【0055】
前記スナック生地全量に対する食物繊維の含有量は、好ましくは7〜23質量%、より好ましくは10〜20質量%である。
【0056】
前記スナック生地全量に対する糖質の含有量は、好ましくは7〜23質量%、より好ましくは10〜20質量%である。
【0057】
前記スナック生地全量に対する水分の含有量は、好ましくは35〜55質量%、より好ましくは35〜45質量%である。また、焼成後の水分含量としては、3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
【0058】
成形後の前記スナック生地の厚さは、好ましくは0.1〜5mm、より好ましくは0.5〜4mm、さらに好ましくは1〜3mmである。
スナック生地の厚さを上記範囲内とすることで、より食感に優れた焼成スナック食品となる。
【0059】
焼成条件は、生地の量や、型抜き後の生地の大きさ等により適宜調整することができるが、型抜き後の生地の大きさが10mm×20mm程度である場合には、150〜250℃で1〜8分間焼成することで、本発明の焼成スナック食品を製造することができる。
【0060】
本発明の焼成スナック食品の製造方法は、焼成前の前記スナック生地に穴を開ける工程を備えることができる。
スナック生地に穴を開けておくことで、中空容積を適宜減らし、硬い食感を有する焼成スナック食品とすることができる。
【0061】
(7)連続シート成形性改善剤
本発明者らは、馬鈴薯由来のでんぷんが、スナック生地に対する連続シート成形性改善効果を有していることを見出した。
したがって、馬鈴薯由来のでんぷんを有効成分とする、連続シート成形性改善剤も、本願発明である。
【0062】
本願発明の連続シート成型性改善剤を用いたスナック生地は、成形法として連続シート成形を採用すれば、水分除去工程として、油ちょう、オーブン焼成のいずれを用いても構わない。
【0063】
馬鈴薯由来のでんぷんとしては、上記「(2)糖質」の項で述べたものを用いることができ、エステル化でんぷん、エステル化架橋でんぷん、エーテル化でんぷん、エーテル・エステル化でんぷんから選ばれる1種又は2以上を有効成分とすることが好ましい。
特に、酢酸馬鈴薯でんぷん及び/又はヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を有効成分とすることが好ましい。
【実施例】
【0064】
(試験例1)糖質の含有量、食物繊維の含有量、αワキシーコーンスターチの併用について
表2及び表3に記載の割合で各種原料を予め混合したものを、ニーダー中の混合原料に加え、さらにニーダーで混合した。次いで、95℃の熱水をニーダーに注ぎ、さらに4分間混錬してスナック生地を得た。前記スナック生地を、圧延装置を用いて2mmの厚さに圧延し、型抜き装置を用いて、前記スナック生地10mm×20mm程度の大きさで、かつ一定形状に打ち抜いた。型抜きしたスナック生地に穴を開けた後、200℃で4分間焼成して、焼成後の水分量が2.5質量%であり、中空形状の焼成スナック菓子を得た。
【0065】
得られた焼成スナック菓子の成形適
性及び食感を、以下の表1に記載の基準に従い評価し、結果を表2にまとめた。また、参考例として、従来品の成分組成及び成形適
性及び食感の評価を表2に記載した。
成形適正は、作成した生地を、圧延機を用いてシート状に成形可能か否かについての評価を行った。
食感は、従来品と比較して、パリパリした食感を有するか否かについての評価を行った。
なお、連続シート成形を行うことができなかったものに関しては、手成形によりスナック生地を圧延したことを除いて、上記の製造方法と同様に焼成スナック食品を製造し、食感を評価した。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】
表2及び表3の結果から、焼成後の食物繊維の含有量が15質量%以上で、糖質の含有量が21〜40質量%である実施例1〜5の焼成スナック食品は、食感は従来品とほとんど遜色ないものであることがわかった。
一方で、比較例1は、焼成後の糖質の含有量が10質量%であり、この場合、連続シート成形を行うことができなかった。手成形を行い、焼成し、食感を評価したところ、ぼそぼそとした食感であった。
また、比較例2は、焼成後の糖質の含有量が20質量%であり、この場合、ある程度連続シート成形をすることは可能であるが、生地の一部がロールに巻き上がってしまった。また、食感はぼそぼそとしていた。
【0070】
(試験例2)食物繊維の種類の検討
表4に記載の割合の各種原料を用いて、試験例1と同様の方法により、焼成スナック食品を製造し、成形適
性及び食感を評価した。結果を表4に示す。
【0071】
【表4】
【0072】
難消化性デキストリン及びイヌリンは、水溶性の食物繊維であり、おから、レジスタントスターチ及びセルロースは、不溶性の食物繊維である。
【0073】
水溶性食物繊維を用いた実施例6及び7は、連続シート成形が困難であったが、手成形を行い、食感を評価したところ、従来品と遜色ないパリパリとした食感を有していた。
不溶性の食物繊維を用いた実施例8〜10は、いずれも連続シート成形が可能であり、従来品と遜色ないパリパリとした食感であった。中でも、不溶性食物繊維として、おからを用いた焼成スナック食品が、最も成形適
性及び食感に優れていた。
【0074】
この結果から、本発明の焼成スナック食品は、不溶性食物繊維を含むことが好ましいことがわかる。
また、本発明の焼成スナック食品に水溶性食物繊維を用いる場合には、不溶性食物繊維と併用することで、成形が可能であると推定することができる。
【0075】
(試験例3)不溶性たんぱく質の種類の検討
表5に記載の割合の各種原料を用いて、試験例1と同様の方法により、焼成スナック食品を製造し、成形適
性及び食感を評価した。結果を表5に示す。
【0076】
【表5】
【0077】
グルテン(小麦たんぱく75%)とエンドウたんぱくを等量とした実施例12は、生地の一部にきれが生じたものの連続シート成形が可能であり、従来品と遜色ない食感であった。
グルテンとダイズたんぱくを等量とした実施例13は、生地にべたつきがなく、連続シート成形が可能であり、従来品と遜色ない食感であった。
【0078】
これらの結果から、本発明の焼成スナック食品は、不溶性たんぱく質を、その種類を問わず含むことができることがわかった。
また、これらの結果から、本発明の焼成スナック食品は、不溶性たんぱく質として、小麦たんぱくを含むことで、より連続シート成形適
性に優れた焼成スナック食品となることがわかった。
【0079】
(試験例4)糖質の種類の検討
表6に記載の割合の各種原料を用いて、試験例1と同様の方法により、焼成スナック食品を製造し、成形適
性及び食感を評価した。結果を表6に示す。
【0080】
【表6】
【0081】
表6に記載の通り、糖質として酢酸馬鈴薯でんぷんを含む実施例14、生馬鈴薯でんぷん(未加工の馬鈴薯でんぷん)を含む実施例15、及びヒドロキシプロピル化リン酸架橋でんぷん(ヒドロキシプロピル化リン酸架橋処理を行った馬鈴薯でんぷん)を含む実施例16、ヒドロキシプロピルでんぷんを含む実施例17は、いずれも連続シート成形が可能であり、従来品と遜色ない食感であった。
【0082】
一方で、糖質として酸化馬鈴薯でんぷんを含む実施例18、及び酢酸タピオカでんぷんを含む実施例19は、連続シート成形が困難であったが、手成形を行い、食感を評価したところ、従来品と遜色ないパリパリとした食感を有していた。
【0083】
これらの結果から、本発明の焼成スナック食品は、糖質の主原料として馬鈴薯由来のでんぷんを含むことが好ましく、特に、生のでんぷん、エステル化でんぷん、エーテル化でんぷん、エーテル化・エステル化・架橋でんぷんを含むことがより好ましいことがわかった。
【0084】
(試験例5)ワキシー種由来のでんぷんの種類の検討
表7に記載の割合の各種原料を用いて、試験例1と同様の方法により、焼成スナック食品を製造し、成形適
性及び食感を評価した。結果を表7に示す。
【0085】
【表7】
【0086】
ワキシー種由来のでんぷんとして、αワキシコーンスターチを含む実施例20及びαワキシポテトスターチを含む実施例21は、いずれも連続シート成形適
性に優れており、従来品と遜色ない食感であった。
また、実施例20及び21は、ワキシー種由来のでんぷんを含まない実施例5(表3)と比して、連続シート成形適
性が極めて向上していることがわかる。
【0087】
これらの結果から、本発明の焼成スナック食品は、酢酸馬鈴薯でんぷんとワキシー種由来のでんぷんを併用することで、連続シート成形適
性に優れることがわかった。
【課題】本発明の課題は、低糖質であって、従来品と同等の食感を有する焼成スナック食品を提供することにあり、さらなる課題は、シート成形適正に優れた焼成スナック食品を提供することにある。
前記食物繊維の含有量が、前記焼成スナック食品全量に対して15質量%以上であり、糖質の含有量が、前記スナック食品全量に対して、21〜40質量%であり、さらに、不溶性たんぱく質を含有することを特徴とする、焼成スナック食品。