【実施例】
【0023】
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0024】
[実施例1〜5、比較例1〜4;青じそドレッシング(分離タイプ)の製造]
還元澱粉糖化物(製品名;スイートNT、物産フードサイエンス(株)製(固形分70%))、異性化液糖(製品名;ニューフラクト55、昭和産業(株)製(固形分75.5%))、醸造酢(製品名;MHV−310、(株)ミツカンナカノス製)、濃口醤油、食塩、シソフレーバー、グルタミン酸ナトリウム、増粘多糖類、及び水を、表1及び2に記載の配合量で撹拌機付きの加温可能な容器に投入し、100rpmで撹拌しながら品温が90℃になるまで加熱保持しながら原料を溶解した。次に、品温が20℃になるまで冷却して水相部を調製し、食用油(製品名;日清キャノーラ油、日清オイリオグループ(株)製)を重層し、青じそドレッシングを製造した。
【0025】
なお、表1及び2中、「糖類の固形分と油脂の合計含有量」は、糖類を固形分換算した含有量と食用油の含有量の合計を指す。また、以下、表中の「%」は「質量%」を示す。
また、表1及び2中、「酢酸換算酸度」は、上記の酢酸換算酸度の測定方法に従って測定した。
【0026】
青じそドレッシングのナトリウム含有量は、食塩、濃口醤油、グルタミン酸ナトリウムの原料に由来するが、実施例1〜5、及び比較例1〜4における前記原料の配合量は同一であるため、実施例1についてのみ、分析をおこなった。実施例1の青じそドレッシング100g当たりのナトリウム含有量は、原子吸光法で測定した結果、1292mgであった。
【0027】
<評価>
製造した各ドレッシングについて、下記の指標に基づき、評価を行った。
【0028】
(風味評価)
パネラー5名を参加させ、各ドレッシング(2ml)を口に含んだ後の風味を点数化した。点数化の基準は下記の通りである。
2点:1点のものよりもさらに風味(酸味、塩味、甘味のバランス)が良好である
1点:風味(酸味、塩味、甘味のバランス)が良好である
0点:異味がある、かつ/又は風味(酸味、塩味、甘味のバランス)が悪い
【0029】
点数化された風味について、パネラー5名分の評価点に基づいて平均値を算出し、下記の基準によって評価を行った。
◎:1.8〜2
○:1.2〜1.6
△:0.8〜1
×:0.8未満
【0030】
(微生物耐性評価)
無菌室内で、各ドレッシング100gに耐酸耐塩性の強い酵母及び乳酸菌を、それぞれ10
3〜10
5個/gとなるように接種して混合した。次いで、酵母及び乳酸菌を混合したドレッシングを25℃の温度で保存し、経時的に菌数を測定した。ドレッシングの微生物静菌性の評価は下記評価基準に従って行った。
○:酵母、乳酸菌ともに菌数が経時的に減少する
×:酵母、乳酸菌の両方又は一方の菌数が経時的に増加するか、または菌数が減少しない
【0031】
(総合判定)
上記の各種評価に基づき、各ドレッシングについて総合的な評価を行った。評価基準は下記の通りである。
◎:微生物耐性評価が○であり、かつ、風味評価が◎又は○である
○:微生物耐性評価が○であり、かつ、風味評価が△である
×:微生物耐性評価、及び風味評価のいずれかが×である
【0032】
各青じそドレッシングについての評価結果を表1及び2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
表1及び2に示される通り、本発明の液状調味料は、ナトリウム含有量が低減されているにもかかわらず、風味が良好で、微生物耐性に優れていた。
【0036】
[実施例6〜9、比較例5、6;ごまドレッシング(乳化タイプ)−1の製造]
還元澱粉糖化物、異性化液糖、上白糖、醸造酢、醤油、すりごま、食塩、乳化剤、グルタミン酸ナトリウム、増粘多糖類、及び水を、表3に記載の配合量で撹拌機付きの加温可能な容器に投入し、100rpmで撹拌しながら品温が90℃になるまで加熱した。
次いで、品温を90℃に保持しながら原料を溶解させ、品温が20℃になるまで冷却した。次いで、これに食用油及びごま油を投入しながら、卓上ホモミキサーで6500rpm、10分の条件で乳化を行い、ごまドレッシングを製造した。
なお、上記青じそドレッシングと共通の原料は、青じそドレッシングの製造に使用した原料と同様の原料を使用した。
【0037】
なお、表3中、「糖類の固形分と油脂の合計含有量」は、糖類を固形分換算した含有量と食用油の含有量の合計を指す。また、以下、表中の「%」は「質量%」を示す。
また、表3中、「酢酸換算酸度」は、上記の酢酸換算酸度の測定方法に従って測定した。
【0038】
ごまドレッシング−1のナトリウム含有量は、食塩、濃口醤油、グルタミン酸ナトリウムの原料に由来するが、実施例6〜9、比較例5、6における前記原料の配合量は同一であるため、実施例6についてのみ、分析をおこなった。実施例6のごまドレッシング100g当たりのナトリウム含有量は、原子吸光法で測定した結果、1318mgであった。
【0039】
<評価>
製造した各ドレッシングについて、上記青じそドレッシングと同様の指標に基づき、評価を行った。その評価結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】
表3に示される通り、本発明の液状調味料は、ナトリウム含有量が低減されているにもかかわらず、風味が良好で、微生物耐性に優れていた。
【0042】
[実施例10;和風ドレッシング(分離タイプ)の製造]
表4に記載の原料を使用して、上記青じそドレッシングと同様の方法によって和風ドレッシングを製造した。
なお、上記青じそドレッシングと共通の原料は、青じそドレッシングの製造に使用した原料と同様の原料を使用した。
【0043】
なお、表4中、「糖類の固形分と油脂の合計含有量」は、糖類を固形分換算した含有量と食用油の含有量の合計を指す。また、以下、表中の「%」は「質量%」を示す。
表4中、「酢酸換算酸度」は、上記の酢酸換算酸度の測定方法に従って測定した。
また、実施例10の和風ドレッシング100g当たりのナトリウム含有量は、原子吸光法で測定した結果、1214mgであった。
【0044】
<評価>
製造したドレッシングについて、上記青じそドレッシングと同様の指標に基づき、評価を行った。その評価結果を表4に示す。
【0045】
【表4】
【0046】
表4に示される通り、本発明の液状調味料は、ナトリウム含有量が低減されているにもかかわらず、風味が良好で、微生物耐性に優れていた。
【0047】
[実施例11;ごまドレッシング(乳化タイプ)−2の製造]
グラニュー糖、醸造酢、濃口醤油、食塩、グルタミン酸ナトリウム、増粘多糖類、及び水を、表5に記載の配合量で撹拌機付きの加温可能な容器に投入し、100rpmで撹拌しながら品温が90℃になるまで加熱し原料を溶解させた。その後、品温を65℃まで冷却し、卵黄を加えて5分間撹拌し水相を調製した。
次いで、水相に食用油及びごま油を投入しながら、卓上ホモミキサーで6500rpm、10分の条件で乳化を行い、ごまドレッシング−2を製造した。
なお、上記青じそドレッシングと共通の原料は、青じそドレッシングの製造に使用した原料と同様の原料を使用した。
【0048】
なお、表5中、「糖類の固形分と油脂の合計含有量」は、糖類を固形分換算した含有量と食用油の含有量の合計を指す。また、以下、表中の「%」は「質量%」を示す。
表5中、「酢酸換算酸度」は、上記の酢酸換算酸度の測定方法に従って測定した。
また、実施例11のごまドレッシング100g当たりのナトリウム含有量は、原子吸光法で測定した結果、1206mgであった。
【0049】
<評価>
製造したドレッシングについて、上記青じそドレッシングと同様の指標に基づき、評価を行った。その評価結果を表5に示す。
【0050】
【表5】
【0051】
表5に示される通り、本発明の液状調味料は、ナトリウム含有量が低減されているにもかかわらず、風味が良好で、微生物耐性に優れていた。