(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の輝度成分と複数の色差成分とがそれぞれ二次元状に配列されるYUV4:4:4形式のフレーム画像から、前記色差成分を市松間引きして、YUV4:2:2形式のフレーム画像を生成する間引き手段と、
前記間引き手段により生成された前記YUV4:2:2形式のフレーム画像を変換して、前記YUV4:4:4形式のフレーム画像の輝度成分と、前記YUV4:2:2形式のフレーム画像の前記色差成分の市松配列中の奇数ラインまたは偶数ラインのうちの一方のライン上の前記色差成分とからなる第1のYUV4:2:0形式のフレーム画像を生成する第1生成手段と、
前記間引き手段により生成された前記YUV4:2:2形式のフレーム画像を変換して、擬似輝度成分と、前記YUV4:2:2形式のフレーム画像の前記色差成分の市松配列中の前記奇数ラインまたは前記偶数ラインのうちの他方のライン上の前記色差成分とからなる第2のYUV4:2:0形式のフレーム画像を生成する第2生成手段と、
前記第1生成手段により生成された前記第1のYUV4:2:0形式のフレーム画像と、前記第2生成手段により生成された前記第2のYUV4:2:0形式のフレーム画像とを符号化する符号化手段とを備えることを特徴とする符号化装置。
複数の輝度成分と複数の色差成分とがそれぞれ二次元状に配列されるYUV4:4:4形式のフレーム画像から、前記色差成分を市松間引きして、YUV4:2:2形式のフレーム画像を生成し、
前記生成された前記YUV4:2:2形式のフレーム画像を変換して、前記YUV4:4:4形式のフレーム画像の輝度成分と、前記YUV4:2:2形式のフレーム画像の前記色差成分の市松配列中の奇数ラインまたは偶数ラインのうちの一方のライン上の前記色差成分とからなる第1のYUV4:2:0形式のフレーム画像を生成し、
前記生成された前記YUV4:2:2形式のフレーム画像を変換して、擬似輝度成分と、前記YUV4:2:2形式のフレーム画像の前記色差成分の市松配列中の前記奇数ラインまたは前記偶数ラインのうちの他方のライン上の前記色差成分とからなる第2のYUV4:2:0形式のフレーム画像を生成し、
前記第1のYUV4:2:0形式のフレーム画像と、前記第2のYUV4:2:0形式のフレーム画像とを符号化することを特徴とする符号化方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
−第1の実施の形態−
図面を参照しながら、本発明の実施の形態による符号化装置および復号化装置について説明する。なお、以下の説明においては、輝度(Y)成分と、2つの色差(U、V)成分とからなるYUV4:4:4形式の画像やYUV4:2:0形式の画像について、色差処理はU成分とV成分との2つの色差に対して個々に行われるものとする。
【0009】
−−符号化装置−−
図1は本実施の形態による符号化装置1の構成を示すブロック図である。符号化装置1は、YUV4:4:4形式の映像(すなわち、連続的に撮影された複数の画像)を入力して符号化を行う。なお、RGB4:4:4形式等の画像を符号化する場合には、YUV4:4:4形式の画像に変換してから入力すればよい。
【0010】
符号化装置1は、制御部10と、間引き処理部11と、第1生成部12と、第2生成部13と、スイッチ14と、符号化部15とを備える。制御部10はCPUやその周辺回路等から構成されており、不図示の記憶媒体(たとえばフラッシュメモリ等)に予め記憶されている制御プログラムを読み込んで実行することにより、符号化装置1の各部を制御する。
【0011】
図2に示すフレーム画像の輝度成分と色差成分のサンプル配置例を参照しながら、制御部10と、間引き処理部11と、第1生成部12と、第2生成部13と、スイッチ14と、符号化部15とが実行する処理について説明する。なお、
図2においては、図示の都合上、輝度成分を「○」、色差成分を「×」として示す。
図2(a)は、符号化装置1に入力されるフレーム画像F
444のサンプル配置例、
図2(b)は間引き処理部11により生成される間引きフレーム画像F
ccbのサンプル配置例、
図2(c)は第1生成部12により生成される第1形式フレーム画像F
4201のサンプル配置例、
図2(d)は第2生成部12により生成される第2形式フレーム画像F
4202のサンプル配置例を示す。なお、
図2においては、図示の都合上、フレーム画像を構成する輝度成分および色差成分のうち、一部の輝度成分および色差成分を表す。
【0012】
間引き処理部11は、制御部10からの指示に応じて、入力したYUV4:4:4形式のフレーム画像F
444(
図2(a))の色差成分に対して2次元ローパスフィルタを施した後、たとえば市松間引き処理を施してYUV4:2:2形式の間引きフレーム画像F
ccb(
図2(b))を生成する。なお、間引き処理部11は、折り返し歪みを抑制するための市松間引きに応じた特性を有する、たとえば斜め方向に対して高い周波数で減衰させる、いわゆるダイアモンドフィルタを2次元ローパスフィルタとして用いる。
【0013】
図2(b)に示すように、間引きフレーム画像F
ccbにおいては、2次元ローパスフィルタと市松間引きとにより、色差成分の水平および垂直方向の高い周波数成分の減衰は抑制された状態で、色差成分のサンプル数が
図2(a)に示すフレーム画像F
444の色差成分のサンプル数と比較して半分となっている。水平および垂直方向に対して色差成分のサンプル数を半分に間引くYUV4:2:0形式の画像と比較して、色にじみを抑制することが可能となる。さらに、水平方向に対して色差成分のサンプル数を半分に間引くYUV4:2:2形式の画像と比較して、色差成分の水平方向における高い周波数成分の減衰が抑制されるので、色にじみを抑制することができる。
【0014】
第1生成部12は、制御部10からの指示に従って、間引き処理部11により生成された間引きフレーム画像F
ccbから、YUV4:2:0形式の第1形式フレーム画像F
4201を生成する。
図2(c)に示すように、第1形式フレーム画像F
4201では、間引きフレーム画像F
ccbの輝度成分と、間引きフレーム画像F
ccbの色差成分のうちの奇数行の色差成分とが配置される。
【0015】
第2生成部13は、制御部10からの指示に従って、間引き処理部11により生成された間引きフレーム画像F
ccbから、YUV4:2:0形式の第2形式フレーム画像F
4202を生成する。
図2(d)に示すように、第2形式フレーム画像F
4202では、ダミー輝度と、間引きフレーム画像F
ccbの色差成分のうちの偶数行の色差成分とが配置される。第2生成部13は、ダミー輝度として、全て同一の値、たとえば8ビット映像において「黒」を示す16進数の値「0x10」を設定することができる。これにより、たとえば第2形式フレーム画像F
4202をフレーム内符号化する際に、輝度成分の符号量を極めて僅かとすることができる。なお、
図2(d)においては、図示の都合上、輝度成分を破線で示すことによりダミー輝度であることを表す。
【0016】
スイッチ14は、制御部10からの指示に従って、1つのフレーム画像F
444について、第1生成部12により生成された第1形式フレーム画像F
4201と、第2生成部13により生成された第2形式フレーム画像F
4202とを交互に出力する。符号化部15は、スイッチ14によって出力された第1形式フレーム画像F
4201と第2形式フレーム画像F
4202とを交互に入力するごとに圧縮符号化を行い、符号化データを出力する。本実施の形態においては、符号化部15は、たとえばMPEG−4AVCのハイプロファイルに基づく方式で圧縮符号化を行う。本実施の形態においては、符号化部15は、入力した第1形式フレーム画像F
4201に対してフレーム内符号化による圧縮符号化を行って、符号化データである第1圧縮フレームI
4201を生成する。符号化部15は、入力した第2形式フレーム画像F
4202に対してフレーム内符号化による圧縮符号化を行って、符号化データである第2圧縮フレームI
4202を生成する。
【0017】
図3に入力されたフレーム画像F
444から生成される間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202と、第1圧縮フレームI
4201と、第2圧縮フレームI
4202とを模式的に示す。なお、
図3においては、第k番目(1≦k≦n、kおよびnは自然数)のフレームについて、フレーム画像F
444(k)、間引きフレーム画像F
ccb(k)、第1形式フレーム画像F
4201(k)、第2形式フレーム画像F
4202(k)、第1圧縮フレームI
4201(k)、第2圧縮フレームI
4202(k)のように表す。
【0018】
図3(a)は複数のフレーム画像F
444(1)、フレーム画像F
444(2)、フレーム画像F
444(3)、・・・、フレーム画像F
444(n)が順次入力されたことを示す。間引き処理部11が上述した市松間引き処理を施すことにより、フレーム画像F
444(1)、フレーム画像F
444(2)、フレーム画像F
444(3)、・・・、フレーム画像F
444(n)から、
図3(b)に示す間引きフレーム画像F
ccb(1)、間引きフレーム画像F
ccb(2)、間引きフレーム画像F
ccb(3)、・・・、間引きフレーム画像F
ccb(n)をそれぞれ生成する。
【0019】
第1生成部12は、間引き処理部11により順次生成された間引きフレーム画像F
ccb(1)、間引きフレーム画像F
ccb(2)、間引きフレーム画像F
ccb(3)、・・・、間引きフレーム画像F
ccb(n)のそれぞれに対して、
図3(c)に示す第1形式フレーム画像F
4201(1)、第1形式フレーム画像F
4201(2)、第1形式フレーム画像F
4201(3)、・・・、第1形式フレーム画像F
4201(n)をそれぞれ生成する。第2生成部13は、間引き処理部11により順次生成された間引きフレーム画像F
ccb(1)、間引きフレーム画像F
ccb(2)、間引きフレーム画像F
ccb(3)、・・・、間引きフレーム画像F
ccb(n)のそれぞれに対して、
図3(d)に示す第2形式フレーム画像F
4202(1)、第2形式フレーム画像F
4202(2)、第2形式フレーム画像F
4202(3)、・・・、第2形式フレーム画像F
4202(n)をそれぞれ生成する。
【0020】
第1生成部12により生成された第1形式フレーム画像F
4201(1)はスイッチ14を介して符号化部15に入力され、フレーム内符号化により
図3(e)に示す第1圧縮フレームI
4201(1)が生成される。制御部10はスイッチ14を切り替えて、第2生成部13により生成された第2形式フレーム画像F
4202(1)を符号化部15に入力させ、フレーム内符号化により
図3(f)に示す第2圧縮フレームI
4202(1)を生成させる。すなわち、1つの入力されたフレーム画像F
444(1)に対して、フレーム内符号化により2つの符号化データである、第1圧縮フレームI
4201(1)と第2圧縮フレームI
4202(1)とが生成される。以後、同様の処理を繰り返すことにより、フレーム画像F
444(2)、フレーム画像F
444(3)、・・・、フレーム画像F
444(n)が入力されるごとに、それぞれから2つの符号化データである、第1圧縮フレームI
4201(2)および第2圧縮フレームI
4202(2)、第1圧縮フレームI
4201(3)および第2圧縮フレームI
4202(3)、・・・、第1圧縮フレームI
4201(n)および第2圧縮フレームI
4202(n)が生成される。
上記のようにして生成された第1圧縮フレームI
4201(k)(1≦k≦n)と第2圧縮フレームI
4202(k)とは、後述する復号化装置により復号することができる。
【0021】
符号化部15は、各第1圧縮フレームI
4201(k)および各第2圧縮フレームI
4202(k)に、たとえばMPEG−4AVCにPPS(picture parameter set)処理の後、user data unregistered SEI message を用いて識別情報を付加して符号化する。この場合、符号化部15は、識別情報として、符号化データが各第1圧縮フレームI
4201(k)および各第2圧縮フレームI
4202(k)の何れかであるかを識別する情報を付加する。この識別情報により、後述する復号装置にて各第1圧縮フレームI
4201(k)および各第2圧縮フレームI
4202(k)を適切に復号することが可能となる。
【0022】
図4に示すフローチャートを参照しながら、符号化装置1の処理について説明する。
図4に示す処理は制御部10でプログラムを実行して行われる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、制御部10により起動され、実行される。
ステップS11では、間引き処理部11に指令して、入力したフレーム画像F
444(k)の色差成分に対して市松間引き処理を行わせ、間引きフレーム画像F
ccb(k)を生成させてステップS12へ進む。ステップS12においては、第1生成部12に指令して、間引きフレーム画像F
ccb(k)から第1形式フレーム画像F
4201(k)を生成させる。さらに、第2生成部13に指令して、間引きフレーム画像F
ccb(k)から第2形式フレーム画像F
4202(k)を生成させてステップS13へ進む。
【0023】
ステップS13では、スイッチ14を切り替えて第1生成部12と符号化部15とを接続させて、符号化部15に、ステップS12で生成された第1形式フレーム画像F
4201(k)に対してフレーム内符号化処理を施させ、第1圧縮フレームI
4201(k)を生成させてステップS14へ進む。ステップS14では、スイッチ14を切り替えて第2生成部13と符号化部15と接続させて、符号化部15に、ステップS2で生成された第2形式フレーム画像F
4202(k)に対してフレーム内符号化処理を施させ、第2圧縮フレームI
4202(k)を生成させてステップS15へ進む。
【0024】
ステップS15では、入力された全てのフレーム画像F
444(n)に対して処理が行われたか否かを判定する。全てのフレーム画像F
444(n)に対して処理が行われた場合、すなわち全フレーム画像F
444(n)のそれぞれから第1圧縮フレームI
4201(n)と第2圧縮フレームI
4202(n)とが生成された場合には、ステップS15が肯定判定されて処理を終了する。全てのフレーム画像F
444(n)に対する処理が終了していない場合には、ステップS15が否定判定されてステップS11へ戻る。
【0025】
−−復号装置−−
次に、上述した符号化装置1により生成された第1圧縮フレームI
4201および第2圧縮フレームI
4202を復号して、フレーム画像F
444を生成する復号装置2について説明する。
図5は、本実施の形態による復号装置2の構成を示すブロック図である。復号装置2は、制御部20と、復号部21と、スイッチ22と、第1蓄積部23と、第2蓄積部24と、合成部25と、色差補間部26とを備える。制御部20はCPUやその周辺回路等から構成されており、不図示の記憶媒体(たとえばフラッシュメモリ等)に予め記憶されている制御プログラムを読み込んで実行することにより、復号装置2の各部を制御する。
【0026】
図6に示す各種の復号画像の輝度成分と色差成分のサンプル配置例を参照しながら、制御部20と、復号部21と、スイッチ22と、第1蓄積部23と、第2蓄積部24と、合成部25と、色差補間部26とが実行する処理について説明する。なお、
図6においては、図示の都合上、輝度成分を「○」、色差成分を「×」として示す。また、
図6においては、図示の都合上、復号画像を構成する輝度成分および色差成分のうち、一部の輝度成分および色差成分を表す。
【0027】
復号部21は、制御部20により制御され、入力した符号化データをフレーム単位で復号して復号データを生成する。この場合、入力した符号化データに付加された識別情報を参照して、入力された符号化データが第1圧縮フレームI
4201の場合には、復号部21は復号処理によりYUV4:2:0形式の第1形式復号画像FD
4201を生成する。入力した符号化データに付加された識別情報を参照して、入力された符号化データが第2圧縮フレームI
4202の場合には、復号部21は復号処理によりYUV4:2:0形式の第2形式復号画像FD
4202を生成する。復号部21は、各符号化データに付加された識別情報を復号して、制御部20へ出力する。
【0028】
図6(a)に第1形式復号画像FD
4201のサンプル配置例を示す。第1形式復号画像FD
4201はYUV4:2:0形式の第1形式フレーム画像F
4201を符号化した第1圧縮フレームI
4201を復号したものである。したがって、第1形式復号画像FD
4201の輝度成分と色差成分とのサンプル配置は、
図2(c)に示すYUV4:2:0形式の第1形式フレーム画像F
4201のサンプル配置と同一となる。すなわち、第1形式復号画像FD
4201では、全ての輝度成分と、間引きフレーム画像F
ccbの色差成分のうちの奇数行の色差成分とが配置される。
【0029】
図6(b)に第2形式復号画像FD
4202のサンプル配置例を示す。第2形式復号画像FD
4202はYUV4:2:0形式の第2形式フレーム画像F
4202を符号化した第2圧縮フレームI
4202を復号したものである。したがって、第2形式復号画像FD
4202の輝度成分と色差成分とのサンプル配置は、
図2(d)に示すYUV4:2:0形式の第2形式フレーム画像F
4202のサンプル配置と同一となる。すなわち、第2形式復号画像FD
4202では、ダミー輝度と、間引きフレーム画像F
ccbの色差成分のうちの偶数行の色差成分とが配置される。なお、
図6(b)においても、図示の都合上、輝度成分を破線で示すことにより、ダミー輝度であることを表す。
【0030】
図5のスイッチ22は制御部20により制御され、復号部21により第1形式復号画像FD
4201が生成された場合には、復号部21と第1蓄積部23とを接続する。この場合、制御部20は、復号部21から出力された識別情報を用いて、スイッチ22の切り替えを制御する。復号部21で第1形式復号画像FD
4201が生成された場合には、制御部20はスイッチ22を介して復号部21と第1蓄積部23とを接続させて、第1形式復号画像FD
4201を第1蓄積部23に格納する。復号部21により第2形式復号画像FD
4202が生成された場合には、制御部20はスイッチ22を介して復号部21と第2蓄積部24とを接続させて、第2形式復号画像F
4202を第2蓄積部24に格納する。
【0031】
合成部25は制御部20により制御され、第1蓄積部23に格納された第1形式復号画像FD
4201と第2蓄積部24に格納された第2形式復号画像FD
4202とを合成する。すなわち、合成部25は、第1形式復号画像FD4201の輝度成分および色差成分と、第2形式復号画像FD
4202の色差成分とを合成して間引き復号画像FD
ccbを生成する。
【0032】
図6(c)に間引き復号画像FD
ccbのサンプル配置例を示す。間引き復号画像FD
ccbは、第1形式復号画像FD
4201と第2形式復号画像FD
4202とを合成したものなので、全ての輝度成分と、間引きフレーム画像F
ccbの色差成分とがサンプル配置される。すなわち、間引き復号画像FD
ccbのサンプル配置は、
図2(b)に示すフレーム画像F
444の色差成分に市松間引き処理を施して生成されたYUV4:2:2形式の間引きフレーム画像F
ccbと同一となる。
【0033】
図5の色差補間部26は、合成部25により生成された間引き復号画像FD
ccbの色差成分を公知の補間処理を用いて補間して、
図6(d)に示すYUV4:4:4形式の復号画像FD
444を生成する。すなわち、色差補間部26は、
図2(a)に示すフレーム画像F
444のサンプル配置と同一の輝度成分と色差成分のサンプル配置を有する復号画像FD
444を生成する。
【0034】
図7に色差補間部26による色差成分の補間処理の例を示す。
図7においては、サンプル配置された色差成分を実線で示し、補間対象の色差成分を破線で示す。色差補間部26は、たとえば、補正対象の色差成分C
pq(p、qは自然数)を補間処理により生成する場合には、以下の式(1)を用いる。すなわち、色差補間部26は、補正対象の色差成分C
pqを中心として行方向と列方向に隣接する4つの色差成分の適応方向重み付け平均等に基づいて補間処理を行う。
C
pqh=(C
p(q−1)+C
p(q+1))/2
C
pqv=(C
(p−1)q+C
(p+1)q)/2
S
pqh=|C
p(q−1)−C
p(q+1)|
S
pqv=|C
(p−1)q−C
(p+1)q|
K
pqh=S
pqv/(S
pqh+S
pqv)
K
pqv=S
pqh/(S
pqh+S
pqv)
C
pq=C
pqh×K
pqh+C
pqv×K
pqv …(1)
【0035】
図8に示すフローチャートを参照しながら、復号装置2の処理について説明する。
図8に示す処理は制御部20でプログラムを実行して行われる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、制御部20により起動され、実行される。
ステップS21においては、復号部21を制御して、入力した符号化データを復号させステップS22へ進む。この場合、符号化データが第1圧縮データI
4201のときには第1形式復号画像FD
4201を生成し、符号化データが第2圧縮データI
4202のときには第2形式復号画像FD
4202を生成する。また、符号化データに付加された識別情報を入力する。
【0036】
ステップS22では、入力した識別情報を用いて復号部21によって第1形式復号画像FD
4201が生成されたか否かを判定する。第1形式復号画像FD
4201が生成された場合には、ステップS22が肯定判定されてステップS23へ進む。第1形式復号画像FD
4201が生成されていない場合、すなわち第2形式復号画像FD
4202が生成された場合には、ステップS22が否定判定されてステップS24へ進む。
【0037】
ステップS23では、スイッチ22を切り替えて復号部21と第1蓄積部23とを接続し、第1形式復号画像FD
4201を第1蓄積部23に格納させてステップS25へ進む。ステップS24では、スイッチ22を切り替えて復号部21と第2蓄積部24とを接続し、第2形式復号画像FD
4202を第2蓄積部24に格納させてステップS25へ進む。ステップS25では、合成部25を制御して、第1蓄積部23に格納された第1形式復号画像FD
4201と、第2蓄積部24に格納された第2形式復号画像FD
4202とを合成して、間引き復号画像FD
ccbを生成してステップS26へ進む。
【0038】
ステップS26では、色差補間部26を制御して、間引き復号画像FD
ccbに色差成分に補間処理を施して復号画像FD
ccbを生成してステップS27へ進む。ステップS27においては、入力された全ての符号化データに対して処理が行われたか否かを判定する。全ての符号化データのそれぞれに対して処理が行われた場合には、ステップS27が肯定判定されて処理を終了する。全ての符号化データに対する処理が終了していない場合には、ステップS27が否定判定されてステップS21へ戻る。
【0039】
上述した第1の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)符号化装置1では、第1生成部12は、間引き処理部11により生成されたYUV4:2:2形式の間引きフレーム画像F
ccbを変換して、YUV4:4:4形式のフレーム画像F
444の輝度成分と、YUV4:2:2形式の間引きフレーム画像F
ccbの色差成分の市松配列中の奇数ライン上の色差成分とからなるYUV4:2:0形式の第1形式フレーム画像F
4201を生成する。第2生成部13は、間引き処理部11により生成されたYUV4:2:2形式の間引きフレーム画像F
ccbを変換して、擬似輝度成分と、YUV4:2:2形式の間引きフレーム画像F
ccbの色差成分の市松配列中の偶数ライン上の色差成分とからなるYUV4:2:0形式の第2形式フレーム画像F
4202を生成する。そして、符号化部15は、第1生成部12により生成された第1形式フレーム画像F
4201と、第2生成部13により生成された第2形式フレーム画像F
4202とを符号化する。したがって、YUV4:4:4形式にて映像を符号化する符号化装置と比較して、符号化量を抑制することができる。
【0040】
また、DVDやデジタル放送などでは、MPEG−2ビデオのメインプロファイルやMPEG−4AVCのハイプロファイル等のYUV4:2:0形式に対応した符号化装置や復号装置が広く普及している。本実施の形態による符号化装置1では、YUV4:2:0形式の第1形式フレーム画像F
4201および第2形式フレーム画像F
4202が生成されるので、広く普及しているYUV4:2:0形式に対応した復号装置を用いて復号を行うことができる。
【0041】
(2)第2生成部13は、全てのダミー輝度の値を同一の値に設定して第2形式フレーム画像F
4202を生成する。したがって、第2形式フレーム画像F
4202を符号化部15がフレーム内符号化する場合、輝度成分の符号量を小さい抑え、演算量を減少させることが可能となる。
【0042】
(3)復号装置2では、復号部21は、YUV4:2:0形式の第1形式フレーム画像F
4201の符号化データおよびYUV4:2:0形式の第2形式フレーム画像F
4202の符号化データをそれぞれ復号して第1形式復号画像FD
4201および第2形式復号画像FD
4202をそれぞれ生成する。合成部25は、第1形式復号画像FD
4201および第2形式復号画像FD
4202を合成して、間引き復号画像FD
ccbを生成する。間引き復号画像FD
ccbは、第1形式のフレーム画像F
4201の輝度成分と、第1形式フレーム画像F
4201の色差成分が市松配列の奇数ラインに配列され、第2形式フレーム画像FD
4202の色差成分が市松配列の偶数ラインに配列された色差成分とからなる、YUV4:2:2形式の画像に相当する。色差補間部26は、間引き復号画像FD
ccbの色差成分を市松補間して、YUV4:4:4形式の復号画像FD
444を生成する。したがって、YUV4:2:0形式にて符号化された画像に基づいて、YUV4:4:4形式の画像を復号することが可能となる。すなわち、YUV4:4:4形式からYUV4:2:0形式に間引きすることによる色差の劣化に起因して、映像上のエッジ部分に色にじみ等の発生を抑制し、復号画像の画質を向上させることができる。
【0043】
−第2の実施の形態−
本発明の第2の実施の形態による符号化装置について説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、第1形式フレーム画像F
4201の符号化の方法が第1の実施の形態とは異なる。
【0044】
図9に入力されたフレーム画像F
444から生成される間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202と、第1圧縮フレームI
4201またはP
4201と、第2圧縮フレームI
4202とを模式的に示す。なお、
図9(a)〜(d)、(f)に示す間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202と、第2圧縮フレームI
4202とは、第1の実施の形態の
図2(a)〜(d)、(f)に示す間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202と、第2圧縮フレームI
4202と同様である。
【0045】
符号化部15は、第1生成部12により生成された第1形式フレーム画像F
4201(1)を、第1の実施の形態と同様にしてフレーム内符号化処理により
図9(e)に示す第1圧縮フレームI
4201(1)を生成する。2番目に入力されたフレーム画像F
444(2)から生成された第1形式フレーム画像F
4201(2)に対しては、符号化部15は第1形式フレーム画像F
4201(1)の局部復号信号を用いてフレーム間符号化を行い、第1圧縮フレームP
4201(2)を生成する。フレーム間符号化処理により、第1形式フレーム画像F
4201(2)のうち第1形式フレーム画像F
4201(1)の局部復号信号に基づく動き補償予測信号に対する差異に対応するデータが符号化される。なお、
図9(e)においては、第1形式フレーム画像F
4201(1)の局部復号信号を用いたフレーム間符号化により第1圧縮フレームP
4201(2)が生成されたことを「→」を用いて模式的に示す。
【0046】
3番目に入力されたフレーム画像F
444(3)から生成された第1形式フレーム画像F
4201(3)に対しては、符号化部15は第1形式フレーム画像F
4201(2)の局部復号信号を用いてフレーム間符号化を行い、第1圧縮フレームP
4201(3)を生成する。フレーム間符号化処理により、第1形式フレーム画像F
4201(3)のうち第1形式フレーム画像F
4201(2)の局部復号信号に基づく動き補償予測信号に対する差異に対応するデータが符号化される。すなわち、符号化を行う第1形式フレーム画像F
4201(k)は直前のフレームの第1形式フレーム画像F
4201(k−1)との間でフレーム間符号化が行われる。以後、同様の処理が繰り返されて、
図9(e)に示す第1形式圧縮フレームP
4201(3)〜P
4201(n)が生成される。なお、
図9(f)に示すように、第2形式圧縮フレームI
4202(k)は、第1の実施の形態の場合と同様に、フレーム内符号化により生成される。
【0047】
上述した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態により得られる作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。すなわち、第1圧縮フレームP
4201(2)〜P
4201(n)がフレーム間符号化により生成されるので、第1の実施の形態のように、全ての第1圧縮フレームI
4201(1)〜I
4201(n)がフレーム内符号化により生成される場合と比べて、符号発生量を抑制することができる。
【0048】
−第3の実施の形態−
本発明の第3の実施の形態による符号化装置について説明する。以下の説明では、第3の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、第1形式フレーム画像F
4201の符号化および第2形式フレーム画像F
4202の符号化の方法が第1の実施の形態とは異なる。
【0049】
図10に入力されたフレーム画像F
444から生成される間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202と、第1圧縮フレームI
4201またはP
4201と、第2圧縮フレームI
4202またはP
4202とを模式的に示す。なお、
図10(a)〜(d)に示す間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202とは、第1の実施の形態の
図2(a)〜(d)に示す間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202と同様である。なお、
図10においても、フレーム間符号化により生成されることを「→」を用いて模式的に示す。
【0050】
符号化部15は、入力した第1形式フレーム画像F
4201を用いて、第2の実施の形態の場合と同様にして、
図10(e)に示すように、フレーム内符号化により第1圧縮フレームI
4201(1)と、フレーム間符号化により第1圧縮フレームP
4201(2)〜P
4201(n)を生成する。符号化部15は、第2生成部13により生成された第2形式フレーム画像F
4202(1)を、第1の実施の形態と同様にしてフレーム内符号化処理により
図10(f)に示す第2圧縮フレームI
4202(1)を生成する。2番目に入力されたフレーム画像F
444(2)から生成された第2形式フレーム画像F
4202(2)に対しては、符号化部15は第2形式フレーム画像F
4202(1)の局部復号信号を用いてフレーム間符号化を行い、第2圧縮フレームP
4202(2)を生成する。フレーム間符号化処理により、第2形式フレーム画像F
4202(2)のうち第2形式フレーム画像F
4202(1)の局部復号信号に基づく動き補償予測信号に対する差異に対応するデータが符号化される。
【0051】
3番目に入力されたフレーム画像F
444(3)から生成された第2形式フレーム画像F
4202(3)に対しては、符号化部15は第2形式フレーム画像F
4202(2)の局部復号信号を用いてフレーム間符号化を行い、第2圧縮フレームP
4202(3)を生成する。すなわち、符号化を行う第2形式フレーム画像F
4202(k)は直前のフレームの第2形式フレーム画像F
4202(k−1)との間でフレーム間符号化が行われる。以後、同様の処理が繰り返されて、
図10(e)に示す第2形式圧縮フレームP
4202(3)〜P
4202(n)が生成される。
【0052】
上述した第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態により得られる作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。すなわち、第2の実施の形態と同様に、第1圧縮フレームP
4201(2)〜P
4201(n)がフレーム間符号化により生成されることにより符号発生量を抑制することができる。さらに、第2圧縮フレームP
4202(2)〜P
4202(n)がフレーム間符号化により生成されるので、第1または第2の実施の形態のように、全ての第2圧縮フレームI
4202(1)〜I
4202(n)がフレーム内符号化により生成される場合と比べて、符号発生量を抑制することができる。
【0053】
−第4の実施の形態−
本発明の第4の実施の形態による符号化装置について説明する。以下の説明では、第4の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、第2形式フレーム画像F
4202の符号化の方法が第1の実施の形態とは異なる。
【0054】
図11に入力されたフレーム画像F
444から生成される間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202と、第1圧縮フレームI
4201と、第2圧縮フレームI
4202またはP
4202とを模式的に示す。なお、
図11(a)〜(e)に示す間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202と、第1圧縮フレームI
4201は、第1の実施の形態の
図2(a)〜(e)に示す間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202と、第1圧縮フレームI
4201と同様である。なお、
図11においても、フレーム間符号化により生成されることを「→」を用いて模式的に示す。
【0055】
符号化部15は、入力した第1形式フレーム画像F
4201を用いて、第1の実施の形態の場合と同様にして、
図11(e)に示すように、フレーム内符号化により第1圧縮フレームI
4201を生成する。符号化部15は、第2生成部13により生成された第2形式フレーム画像F
4202(1)を、第1形式フレーム画像F
4201(1)の局部復号信号を用いてフレーム間符号化を行い、
図11(f)に示す第2圧縮フレームP
4202(1)を生成する。フレーム間符号化処理により、第2形式フレーム画像F
4202(1)のうち第1形式フレーム画像F
4201(1)の局部復号信号に基づく動き補償予測信号に対する差異に対応するデータが符号化される。すなわち、符号化部15は、同一のフレーム番号の第1形式フレーム画像
4201と第2形式フレーム画像
4202との間でフレーム間符号化を行う。以後、同様の処理が繰り返されて、
図11(f)に示す第2形式圧縮フレームP
4202(2)〜P
4202(n)が生成される。
【0056】
符号化部15は、第2形式フレーム画像F
4202に対してフレーム間符号化を行う際に、第2形式フレーム画像F
4202の輝度成分、すなわちダミー輝度の値を、第1形式フレーム画像F
4201の輝度成分との間で誤差が「0」となるように設定する。すなわち、符号化部15は、第2形式フレーム画像F
4202の輝度成分を、第1形式フレーム画像F
4201の輝度成分と同一の値となるように設定する。さらに、符号化部15は、第2形式フレーム画像F
4202の符号化の対象となる色差成分(対象色差成分)を、たとえば第1形式フレーム画像F
4201の局部復号における対象色差成分の周辺色差成分の平均値を予測値とする平均予測誤差にて算出した値に設定して符号化する。したがって、符号化部15が上記の処理を行うことにより、第1の実施の形態により得られる作用効果に加え、さらに、演算量を削減して、第2圧縮データP
4202に生じる符号量を抑制することができる。
【0057】
−第5の実施の形態−
本発明の第5の実施の形態による符号化装置について説明する。以下の説明では、第5の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、第1形式フレーム画像F
4201の符号化および第2形式フレーム画像F
4202の符号化の方法が第1の実施の形態とは異なる。
【0058】
図12に入力されたフレーム画像F
444から生成される間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202と、第1圧縮フレームI
4201またはP
4201と、第2圧縮フレームP
4202とを模式的に示す。なお、
図12(a)〜(d)に示す間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202とは、第1の実施の形態の
図2(a)〜(d)に示す間引きフレーム画像F
ccbと、第1形式フレーム画像F
4201と、第2形式フレーム画像F
4202と同様である。なお、
図12においても、フレーム間符号化により生成されることを「→」を用いて模式的に示す。
【0059】
符号化部15は、
図12(e)に示すように、第1形式フレーム画像F
4201(1)に対してはフレーム内符号化により第1圧縮データI
4201(1)を生成する。符号化部15は、
図12(e)に示すように、第1形式フレーム画像F
4201(2)〜F
4201(n)に対しては、第2の実施の形態と同様にしてフレーム間符号化により第1圧縮データP
4201(2)〜P
4201(n)を生成する。符号化部15は、第4の実施の形態と同様にして、第2形式フレーム画像F
4202(k)に対して、第1形式フレーム画像F
4201(k)の局部復号を用いてフレーム間符号化により、
図12(f)に示すように第2圧縮フレームP
4202(k)を生成する。
【0060】
上述した第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態により得られる作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。すなわち、第2の実施の形態と同様に、第1圧縮フレームP
4201(2)〜P
4201(n)がフレーム間符号化により生成されることにより符号発生量を抑制することができる。さらに、第4の実施の形態と同様に、演算量を削減して、第2圧縮データP
4202を生成する際の演算量を削減し、生じる符号量を抑制することができる。この結果、第1圧縮フレームI
4201をフレーム内符号化により生成する第4の実施の形態と比較して、符号化により発生する符号量をさらに抑制することができる。
【0061】
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(1)符号化装置1の第2生成部13がYUV4:2:0形式の第2形式フレーム画像F
4202を生成するものに代えて、YUV0:2:0形式の第3形式フレーム画像を生成するものについても本発明の一態様に含まれる。この場合、第2生成部13は、間引きフレーム画像F
ccbから、
図13(a)に示すように、輝度成分を配置せず、間引きフレーム画像F
ccbの色差成分のうちの偶数行の色差成分のみを配置することにより、YUV0:2:0形式の第3形式フレーム画像F
0203を生成する。そして、符号化部15は、
図2(c)に示すYUV4:2:0形式の第1形式フレーム画像F
4201と、
図13(a)に示すYUV0:2:0形式の第3形式フレーム画像F
0203とに対して符号化を行う。符号化部15は、YUV0:2:0形式の第3形式フレーム画像F
0203を符号化する際には、ダミー輝度が存在するものとして演算を行っても良いし、輝度成分が存在しないものとして演算を行っても良い。YUV0:2:0形式の第3フレーム画像F
0203が符号化されている場合には、復号装置2の復号部21は、ダミー輝度または輝度が存在しないものとして復号し、
図13(b)に示す第3形式復号画像FD
0203を生成すればよい。そして、復号装置2は、第1形式復号画像FD
4201と第3形式復号画像FD
0203とを用いて、間引き復号画像FD
ccbを生成し、色補間処理を行ってYUV4:4:4形式の復号画像FD
444を生成すればよい。
【0062】
(2)YUV4:2:0形式の第1形式フレーム画像F
4201および第2形式フレーム画像F
4202における輝度成分と色差成分とを以下のように配置するものについても本発明の一態様に含まれる。すなわち、YUV4:2:0形式の第1形式フレーム画像F
4201には、間引きフレーム画像F
ccbの輝度成分と、間引きフレーム画像F
ccbの色差成分のうちの偶数行の色差成分とが配置され、YUV4:2:0形式の第2形式フレーム画像F
4202には、ダミー輝度と間引きフレーム画像F
ccbの色差成分のうちの奇数行の色差成分とが配置されても良い。
【0063】
(3)符号化装置1は、1つの符号化部105を備えるものに代えて複数の符号化部を備え、第1生成部12と第2生成部13とはそれぞれ異なる符号化部と接続されるものについても本発明の一態様に含まれる。この場合、第1生成部12により生成されたYUV4:2:0形式の第1形式フレーム画像F
4201の符号化と、第2生成部13により生成されたYUV4:2:0形式の第2形式フレーム画像F
4202の符号化とを並列処理することができる。
【0064】
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。