(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352205
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】銅柱バンプ上の金属間化合物の接合のための構造
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20180625BHJP
【FI】
H01L21/92 602D
H01L21/92 603E
H01L21/92 604M
H01L21/60 311S
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-31242(P2015-31242)
(22)【出願日】2015年2月20日
(62)【分割の表示】特願2013-76744(P2013-76744)の分割
【原出願日】2010年7月2日
(65)【公開番号】特開2015-135974(P2015-135974A)
(43)【公開日】2015年7月27日
【審査請求日】2015年2月20日
(31)【優先権主張番号】61/222,860
(32)【優先日】2009年7月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/825,822
(32)【優先日】2010年6月29日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500262038
【氏名又は名称】台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(72)【発明者】
【氏名】林 俊成
(72)【発明者】
【氏名】余 振華
【審査官】
工藤 一光
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−280417(JP,A)
【文献】
特開2008−28135(JP,A)
【文献】
特開2002−289643(JP,A)
【文献】
特開2001−345336(JP,A)
【文献】
特開2003−309223(JP,A)
【文献】
特開2009−124042(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0158391(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0222352(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/60−21/607
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チタン−タングステン合金/銅(TiW/Cu)またはチタン/銅/ニッケル金(Ti/Cu/NiAu)から成るシード層、
銅含有柱層、
前記銅含有柱層上の拡散バリア層、
前記拡散バリア層上の金属間化合物、及び
前記金属間化合物上のはんだ層を含み、
前記はんだ層は8μmより大きい厚さを有し、かつSn、SnAg、Sn-Pb、SnAgZn、SnZn、SnBi-In、Sn-In、Sn-Au、SnPb、SnZnIn、またはSnAgSbから選択され、
前記金属間化合物は金を含む、
柱構造。
【請求項2】
前記拡散バリア層は、ニッケル、ニッケルリンNi(P)、ニッケルバナジウムNi(V)、またはそれらの組み合わせを含む請求項1に記載の柱構造。
【請求項3】
前記拡散バリア層は0.5μm〜4μmの範囲内の厚さを持つ請求項1又は2に記載の柱構造。
【請求項4】
前記銅含有柱層は30μm〜150μmの範囲内の厚さを持つ請求項1から3のいずれか1項に記載の柱構造。
【請求項5】
プリント回路板、及び
前記プリント回路板とフリップチップ接合され、柱構造を有する半導体ウエハを含み、前記柱構造は、
チタン−タングステン合金/銅(TiW/Cu)またはチタン/銅/ニッケル金(Ti/Cu/NiAu)から成るシード層、
銅含有柱層、
前記銅含有柱層上の拡散バリア層、
前記拡散バリア層上の金属間化合物、及び
前記プリント回路板とフリップチップ接合するはんだ層を含み、
前記はんだ層は8μmより大きい厚さを有し、かつSn、SnAg、Sn-Pb、SnAgZn、SnZn、SnBi-In、Sn-In、Sn-Au、SnPb、SnZnIn、またはSnAgSbから選択され、
前記金属間化合物は金を含む、フリップチップボンディング構造。
【請求項6】
前記拡散バリア層は、ニッケル、ニッケルリンNi(P)、ニッケルバナジウムNi(V)、またはそれらの組み合わせを含む請求項5に記載のフリップチップボンディング構造。
【請求項7】
前記拡散バリア層は0.5μm〜4μmの範囲内の厚さを持つ請求項5又は6に記載のフリップチップボンディング構造。
【請求項8】
前記銅含有柱層は30μm〜150μmの範囲内の厚さを持つ請求項5から7のいずれか1項に記載のフリップチップボンディング構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フリップチップ実装方法に関し、特に、銅柱バンプを用いたフリップチップ実装のための構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フリップチップ、またはC4(Controlled Collapse Chip Connection)は、半導体デバイス(例えば集積回路チップやMEMS)をチップパッド上に堆積されている、はんだバンプを有する外部回路に相互接続する方法である。はんだバンプは、最終のウエハのプロセスのステップ中に、ウエハの上側のチップパッド上に堆積される。チップを外部回路(例えば、回路板または他のチップまたはウエハ)に実装するために、チップの上側が下に向くように裏返され、チップのパッドが外部回路に適合したパッドと位置合わせするように配置され、続いてはんだが流されて相互接続を完成する。
【0003】
標準(球状)のバンプを用いた従来のフリップチップ実装方法は、以下の欠点を有する:1)ダイと基板間の不一致な間隔、2)縮小されたピッチがダイと基板間の間隔を減少する、3)基板のはんだマスクの開口が間隔を変える、且つ4)バンプの直径の変化が不一致なアンダーフィルを生じる。
【0004】
逆に、ボール状のバンプの代わりに柱状のバンプを用いる柱バンプのフリップチップ実装方法は、以下の利点を有する:1)ダイと基板間の一致した間隔(剛体バンプ)、2)バンプの高さに変化のないファインピッチバンプであるため、ダイのサイズを減少する(例えば80μmのファインピッチ)、3)はんだマスクがないため、はんだマスク関連の欠陥をなくす、4)柱状のバンプを有する一致したアンダーフィル、且つ5)フレキシブルなパッド位置により、重大な設計の障壁を解決する。
【0005】
特に、銅柱はんだバンプ(CPB)は、以下の利点を有する:1)より良い熱的/電気的性能、2)より高い電流容量(current carrying capacity)、3)より高いエレクトロマイグレーション耐性により、より長いバンプ寿命を有する、4)金型ボイド(molding voids)を減少する。即ち、銅柱バンプ間のより一致した間隙を有する。また、より低コストの基板は、銅柱制御のはんだ拡散(Cu-pillar controlled solder spreading)を用い、鉛フリーのしずく状の設計を除去して、ファインピッチのマスクなし(maskless)基板と銅ベアパッド(bare Cu pads)を用いることで可能となる。また、銅柱はんだバンプは、敏感なデバイス(例えばメモリチップ)のためのソフトエラー保護(soft error protection)、即ち、銅柱距離による“アルファ放射(Alpha emission)”保護を提供する。銅柱はんだバンプはまた、鉛フリー柱バンプも使用可能ということである。
【0006】
はんだにおける銅の存在は、金属間化合物(IMC)の接合性にも影響する。銅含有のはんだ合金では、界面の金属間化合物(例えばスズ−銅−ニッケル)は、無電解アンダーバンプ金属(UBM、例えばニッケル−リン)に接着する。銅(例えばニッケル−スズ、またはニッケル−スズ−銀)がなければ、金属間化合物(例えば針状のNi
3Sn
4)は接合性を失い、無電解アンダーバンプ金属の界面(例えばニッケル−リン)を剥離する。
【0007】
しかし、アニーリング及び電流ストレスの間、銅柱バンプ上の金属間化合物とカーケンダルボイド(Kirkendall void)成長に関する問題がある。スズのはんだ材料が用いられる時、銅柱からの十分な銅の提供は、銅とスズとの間の反応によって、例えばCu
6Sn
5とCu
3Snの厚い金属間化合物を形成する。厚い金属間化合物層は、金属間化合物が脆性であるために、銅柱バンプの機械的強度を低下させる。金属間化合物は、ホタテガイの縁のように波打ち(scalloped)、界面を剥離する。より厚い(例えば20mm)スズのはんだのために、より長いアニーリングプロセスと十分な銅のソース(source)がCu
3Snを厚くし、Cu
6Sn
5のサイズも大きくなる。延性のはんだがより硬い金属間化合物へと全て転移すると、構造の剪断強度が低下する。また、より厚い金属間化合物は、不十分な接合性をもたらす。また、カーケンダルボイド(Kirkendall void)が、柱とCu
3Sn界面で成長し、銅柱とCu
3Sn間に不良界面と不十分な接触をもたらす。
【0008】
よって、銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための新しい方法と構造と、信頼できる構造的完全性が必要とされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的な構造を示している。
【
図2A】もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
【
図2B】もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
【
図2C】もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
【
図2D】もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
【
図2E】もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
【
図2F】もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
【
図2G】もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
【
図2H】もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
【
図2I】もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
【
図2J】もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
【
図2K】もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
【
図3A】
図2A〜
図2Kに示された銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のためのプロセス後の模範的なフリップチップ実装構造と、もう1つの実施例に基づいたプリント回路板(PCB)へのフリップチップ実装を示している。
【
図3B】
図2A〜
図2Kに示された銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のためのプロセス後の模範的なフリップチップ実装構造と、もう1つの実施例に基づいたプリント回路板(PCB)へのフリップチップ実装を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明についての目的、特徴、長所が一層明確に理解されるよう、以下に実施形態を例示し、図面を参照しながら、詳細に説明する。
【0011】
銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための新しい方法と構造が提供される。各図と実施例中、同様の参照番号が同様の素子を指すように用いられている。
【0012】
図1は、一実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的な構造を示している。前記構造は、パターン化デイジーチェーンを有する半導体ウエハ(例えばシリコン)102(デイジーチェーンは、短い金属線と接続されたビアのグループのことである)、金属線層103{例えばアルミニウム、銅、またはアルミニウム銅合金(AlCu)}、保護層(開口を有する)104、シード層106{例えばチタン−タングステン合金/銅(TiW/Cu)、チタン/銅(Ti/Cu)、またはチタン/銅/ニッケル金(Ti/Cu/NiAu)など}、銅柱108、拡散バリア層110{例えばニッケル、ニッケルリンNi(P)、またはニッケルバナジウムNi(V)など}、銅キャップ層112、はんだ層114{例えばスズ−銀、スズ、またはスズ−銀(銅)Sn-Ag(Cu):銅の重量<0.3%、など}を有する。
【0013】
拡散バリア層110は、銅柱108からはんだ層114に拡散する銅をブロックする。拡散バリア層110がなければ、非常に厚い金属間化合物を銅柱108からの十分な銅のソースを有するはんだ層114の界面に形成することができ、弱い強度と不十分な接合性をもたらす。より良い濡れ性のために拡散バリア層110の上部に薄膜(例えば金)が堆積されることができる。
【0014】
薄膜の銅キャップ層112は、限定された銅のソースを提供してはんだ層(例えばスズ)114と反応させ、拡散バリア層(例えばニッケル)110とも反応させる。銅キャップ層112は、リフローはんだ付けの後、約0.1μm〜1.5μmの厚さを有して制御可能な金属間化合物{例えば(Cu,Ni)
xSn
y}を形成することができる。リフローはんだ付けは、はんだペースト(粉状はんだとフラックスの粘着性混合物)がそれらの実装パッドに成分を一時的に保持し、その後、接合部をはんだ付けするためにそのアセンブリ(assembly)が注意深く加熱されるように用いられるプロセスである。前記アセンブリは、赤外線ランプによって加熱されるか、または注意深く制御されたオーブン(oven)を通過させることによって、またはホットエアーペンシル(hot air pencil)ではんだ付けされることができる。
【0015】
リフロー後、金属間化合物層116が、銅キャップ層112、拡散バリア層110(例えばニッケル)と、はんだ層114(例えばスズ)の間に形成される。例えば、ニッケル拡散バリア層110とスズはんだ層114と併せて、銅−ニッケル−スズの金属間化合物層の厚さは、0.1μm〜1.5μmの銅キャップ層で7μmより小さく制御されることができる。銅−ニッケル−スズ金属間化合物層は、良好な界面接着を提供する。銅(例えばニッケル−スズまたはニッケル−スズ−銀)がなければ、金属間化合物(例えば針状のNi
3Sn
4)は、接合性を失い、界面(例えばニッケル−リン)を剥離する。
【0016】
銅柱108は、約30μm〜150μmの厚さ(高さ)を有することができる。拡散バリア層110{例えばニッケル、Ni(P)、またはNi(V)など}は、電気めっきまたは無電解めっきのどちらかを用いてめっきされることができ、約0.5μm〜4μmの厚さを有することができる。より良い濡れ性のための薄膜(例えば金)が拡散バリア層110の上部に堆積された場合、この薄膜は、約0.01μm〜0.1μmの厚さを有することができる。
【0017】
はんだ層114は、Sn、SnAg、Sn-Pb、SnAgCu(銅の重量%は0.3%より小さい)、SnAgZn、SnZn、SnBi-In、Sn-In、Sn-Au、SnPb、SnCu、SnZnIn、またはSnAgSbなどで作られることができる。はんだの体積は熱アニールの間、変化しない。はんだ層114がスズ−銀の場合、良好な接合性を有する制御可能な(Cu,Ni)
xSn
y 金属間化合物層が界面に形成される。Ag
3Snは、エレクトロマイグレーション耐性が良好であるが、それでも銀の含有量を制御し、大きいサイズのAg
3Sn形成を避ける必要がある。
【0018】
図2A〜
図2Kは、もう1つの実施例に基づいた銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のための模範的なプロセスを示している。
図2Aでは、半導体ウエハ102(例えばシリコン)上に保護層104が形成される。保護は、材料をもう1つの材料と一緒に用いる前にもう1つの材料との関連で材料を不動態(不活性)にするプロセスである。プロセスでは、半導体表面上の化学的活性と電気的活性の破壊原子価(broken bonds)は、飽和され、選択された元素と反応することによって不活性化される{例えば、水素が表面上の破壊シリコン原子価(broken Si bonds)を保護し;シリコン表面に成長した酸素もそれを保護する}。
【0019】
シード層106(例えばTiW/Cu、Ti/Cu、またはTi/Cu/Ni/Auなど)が、
図2Bに堆積される。
図2Cではフォトレジスト層202が堆積され、
図2Dではその一部が除去される。
図2Eでは、めっき(例えば電気めっきまたは無電解めっき)によって銅柱層108が堆積される。
図2Fでは、銅柱層108の拡散バリアである、拡散バリア層110{例えばニッケル、Ni(P)、またはNi(V)など}が、電気めっきまたは無電解めっきによって堆積される。選択的に、より良い濡れ性のための薄膜(例えば金)が拡散バリア層110の上部にめっきされることもできる。
図2Gでは、薄膜の銅キャップ層112が拡散バリア層110の上にめっきされ、制限された銅のソースに提供されて、はんだ(例えばスズ)と拡散バリア層(例えばニッケル)110と反応させる。
図2Hでは、はんだ層114(例えばスズ)が、銅キャップ層112の上に堆積され、
図2Iでは、フォトレジストが除去される。
図2Jでは、シード層106がエッチングされる。
図2Kでは、拡散バリア層110とはんだ層114との間に良好な接合性を提供する金属間化合物層(例えばNi-Cu-Sn)116がリフロープロセスの間に形成される。
【0020】
図3A、
図3Bは、
図2A〜
図2Kに示されたように銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性のためのプロセス後に形成された模範的な構造と、もう1つの実施例に基づいたプリント回路板(PCB)へのフリップチップ実装を示している。
図3Aは、8μmより小さい厚さのはんだ層114を有する構造を表しており、
図3Bは、8μmより大きい厚さのはんだ層114を有する構造を表している。
図2Kに示された構造は、逆さに反転され、底部でプリント回路板(PCB)204に付着される。プリント回路板204は、導電層206とその上に拡散バリア層208を有し、金属間化合物層(例えばNi-Cu-Sn)210が形成される。金属間化合物層210は、プリント回路板側からもう1つの薄膜の銅キャップ層からも形成される。
【0021】
はんだ層114は、Sn、SnAg、Sn-Pb、SnAgCu(銅の重量%<0.3%)、SnAgZn、SnZn、SnBi-In、Sn-In、Sn-Au、SnPb、SnCu、SnZnIn、またはSnAgSb、または他の適合する材料で作られることができる。はんだ層114がもともと銅、例えばSnAgCu(SAC)、Sn-Cuなど、を含む場合、薄膜の銅キャップ層112は、ソース要素(source element)を提供し、拡散バリア層110とはんだ層114と反応させて(Cu,Ni)
xSn
y金属間化合物を形成することができる。この(Cu,Ni)
xSn
y金属間化合物は、はんだ接合に適合する。また、はんだの体積はリフローと他の熱アニールの後も変化しない。体積の変化は、信頼度の問題を招く可能性がある。
【0022】
本発明の有利な特徴は、銅柱バンプ上の金属間化合物の良好な接合性と信頼できる構造的完全性を含む。当業者は、本発明に多くの実施例の変化があることがわかるであろう。
【0023】
以上、本発明の好適な実施例を例示したが、これは本発明を限定するものではなく、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者であれば行い得る少々の変更や修飾を付加することが可能である。従って、本発明が請求する保護範囲は、特許請求の範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0024】
102 デイジーチェーン
103 金属線層
104 保護層
106 シード層
108 銅柱
110 拡散バリア層
112 銅キャップ層
114 はんだ層
116 金属間化合物層
202 フォトレジスト層
204 プリント回路板(PCB)
206 導電層
208 拡散バリア層
210 金属間化合物層