(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記レチクルの前記第1表面は前記レチクルのガラス裏側面を含み、前記レチクルの前記第2表面は前記レチクルの前側に取り付けられたペリクルを含む、請求項1に記載の検査システム。
前記照明源、前記第1センサ、および前記第2センサは、前記検査システムが前記レチクルを検査することを可能にするためのリソグラフィシステムに組み込まれる、請求項1に記載の検査システム。
前記レチクルの前記第1表面は前記レチクルのガラス裏側面を含み、前記レチクルの前記第2表面は前記レチクルの前側に取り付けられたペリクルを含む、請求項7に記載の方法。
前記レチクルの前記第1表面は前記レチクルのガラス裏側面を含み、前記レチクルの前記第2表面は前記レチクルの前側に取り付けられたペリクルを含む、請求項11に記載のリソグラフィシステム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0018] 本明細書は、本発明の特徴を組み込んだ1つ以上の実施形態を開示する。開示される実施形態は本発明を例示するに過ぎない。本発明の範囲は開示される実施形態に限定されない。
【0015】
[0019] 説明される(1つ以上の)実施形態、および明細書中の「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的な実施形態」等への言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示すが、必ずしもすべての実施形態がその特定の特徴、構造、または特性を含んでいなくてもよい。また、そのような表現は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性をある実施形態に関連して説明する場合、そのような特徴、構造、または特性が他の実施形態との関連においてもたらされることは、それが明示的に説明されているか否かにかかわらず、当業者の知識内のことであると理解される。
【0016】
[0020] ただし、そのような実施形態をより詳細に説明する前に、本発明の実施形態が実施され得る例示的な環境を提示することが有益である。
【0017】
[0021]
図1Aおよび
図1Bは、それぞれ、リソグラフィ装置100およびリソグラフィ装置100’の概略図であり、ここで、本発明の実施形態が実施され得る。リソグラフィ装置100およびリソグラフィ装置100’は、それぞれ、以下のもの、放射ビームB(例えば、深紫外線または極端紫外線)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク、レチクル、または動的パターニングデバイス)MAを支持するように構成され、かつパターニングデバイスMAを正確に位置決めするように構成された第1ポジショナPMに連結されたサポート構造(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、かつ基板Wを正確に位置決めするように構成された第2ポジショナPWに連結された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、を含む。また、リソグラフィ装置100および100’は、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分(例えば、1つ以上のダイを含む)C上に投影するように構成された投影システムPSを有する。リソグラフィ装置100において、パターニングデバイスMAおよび投影システムPSは反射型である。リソグラフィ装置100’において、パターニングデバイスMAおよび投影システムPSは透過型である。
【0018】
[0022] 照明システムILとしては、放射ビームBを誘導し、整形し、または制御するための、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光学コンポーネント、あるいはそれらのあらゆる組合せなどのさまざまなタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
【0019】
[0023] サポート構造MTは、基準フレームに対するパターニングデバイスMAの向き、リソグラフィ装置100および100’のうち少なくとも1つの設計、および、パターニングデバイスMAが真空環境内で保持されているか否かなどの他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスMAを保持する。サポート構造MTは、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスMAを保持し得る。サポート構造MTは、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。センサを使用して、サポート構造MTは、パターニングデバイスMAを、例えば、投影システムPSに対して所望の位置に確実に置くことができる。
【0020】
[0024] 「パターニングデバイス」MAという用語は、基板Wのターゲット部分C内にパターンを作り出すように、放射ビームBの断面にパターンを付与するために使用できるあらゆるデバイスを指していると、広く解釈されるべきである。放射ビームBに付与されたパターンは、集積回路を形成するターゲット部分C内に作り出されるデバイス内の特定の機能層に対応することができる。
【0021】
[0025] パターニングデバイスMAは、(
図1Bのリソグラフィ装置100’のように)透過型であっても、(
図1Aのリソグラフィ装置100のように)反射型であってもよい。パターニングデバイスMAの例としては、レチクル、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは公知であり、バイナリ、レべンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフトなどのマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられており、各小型ミラーは、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように、個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、小型ミラーのマトリックスによって反射される放射ビームBにパターンを付与する。
【0022】
[0026] 「投影システム」PSという用語は、使われている露光放射にとって、あるいは基板W上での液浸液の使用または真空の使用といった他の要因にとって適切な、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁型、および静電型光学系、またはそれらのあらゆる組合せを含むあらゆる型の投影システムを包含することができる。他のガスが放射または電子を吸収し過ぎるおそれがあるため、EUVまたは電子ビーム放射に対して真空環境を使用することができる。したがって、真空壁および真空ポンプを使用して、ビーム経路全体に真空環境を提供することができる。
【0023】
[0027] リソグラフィ装置100および/またはリソグラフィ装置100’は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブルWT(および/または2つ以上のマスクテーブル)を有する型のものであってもよい。そのような「マルチステージ」マシンにおいては、追加の基板テーブルWTは並行して使うことができ、または予備工程を1つ以上のテーブル上で実行しつつ、別の1つ以上の基板テーブルWTを露光用に使うこともできる。場合によっては、追加のテーブルは、基板テーブルWTでなくてもよい。
【0024】
[0028]
図1Aおよび
図1Bを参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。例えば、放射源SOがエキシマレーザである場合、放射源SOおよびリソグラフィ装置100、100’は、別個の物理的な構成要素であってもよい。そのような場合には、放射源SOは、リソグラフィ装置100または100’の一部を形成しているとはみなされず、また放射ビームBは、放射源SOからイルミネータILへ、例えば、適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含む(
図1Bの)ビームデリバリシステムBDを使って送られる。その他の場合においては、例えば、放射源SOが水銀ランプである場合、放射源SOは、リソグラフィ装置100の一体部分とすることもできる。放射源SOおよびイルミネータILは、必要ならばビームデリバリシステムBDとともに、放射システムと呼んでもよい。
【0025】
[0029] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節する(
図1Bの)アジャスタADを含むことができる。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通常、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、インテグレータINおよびコンデンサCOといった、(
図1Bの)さまざまな他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータILを使って放射ビームBを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布をもたせることができる。
【0026】
[0030]
図1Aを参照すると、放射ビームBは、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MT上に保持されているパターニングデバイス(例えば、マスク)MA上に入射して、パターニングデバイスMAによってパターン形成される。リソグラフィ装置100において、放射ビームBは、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAから反射される。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAから反射された後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上に放射ビームBの焦点をあわせる。第2ポジショナPWおよび位置センサIF2(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使って、(例えば、さまざまなターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、)基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサIF1を使い、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2と、基板アライメントマークP1、P2と、を使って、位置合わせされてもよい。
【0027】
[0031]
図1Bを参照すると、放射ビームBは、サポート構造(例えば、マスクテーブルMT)上に保持されているパターニングデバイス(例えば、マスクMA)上に入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。マスクMAを通り抜けた後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点をあわせる。投影システムは、照明システム瞳IPUと共役な瞳PPUを有する。放射の一部は、照明システム瞳IPUにおける強度分布から生じ、マスクパターンでの回折によって影響されずにマスクパターンを通り抜け、照明システム瞳IPUにおける強度分布の像を生成する。
【0028】
[0032] 第2ポジショナPWおよび位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使って、(例えば、さまざまなターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、)基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサ(
図1Bには明示されていない)を使い、(例えば、マスクライブラリから機械的に取り出した後またはスキャン中に、)マスクMAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。
【0029】
[0033] 通常、マスクテーブルMTの移動は、第1ポジショナPMの一部を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を使って達成することができる。同様に、基板テーブルWTの移動も、第2ポジショナPWの一部を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールを使って達成することができる。ステッパの場合は(スキャナとは対照的に)、マスクテーブルMTは、ショートストロークアクチュエータのみに連結されてもよく、または固定されてもよい。マスクMAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2と、基板アライメントマークP1、P2と、を使って位置合わせされてもよい。(例示では)基板アライメントマークが専用ターゲット部分を占めているが、基板アライメントマークをターゲット部分とターゲット部分(スクライブラインアライメントマークとして公知である)との間の空間内に置くこともできる。同様に、複数のダイがマスクMA上に設けられている場合、マスクアライメントマークは、ダイとダイの間に置かれてもよい。
【0030】
[0034] マスクテーブルMTおよびパターニングデバイスMAは、真空チャンバ内にあってよく、ここで、真空内ロボットIVRを使用してマスクなどのパターニングデバイスを真空チャンバに対して出し入れするように移動させてよい。あるいは、マスクテーブルMTおよびパターニングデバイスMAが真空チャンバの外側にある場合、真空内ロボットIVRと同様に、真空外ロボットをさまざまな搬送動作のために使用してもよい。真空内ロボットおよび真空外ロボットの両方とも、任意のペイロード(例えば、マスク)を搬送ステーションの固定キネマティックマウントへ円滑に搬送するために較正する必要がある。
【0031】
[0035] リソグラフィ装置100および100’は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
【0032】
[0036] 1.ステップモードにおいては、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTおよび基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームBに付けられたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWTは、Xおよび/またはY方向に移動され、それによって別のターゲット部分Cを露光することができる。
【0033】
[0037] 2.スキャンモードにおいては、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTおよび基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームBに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。
【0034】
[0038] 3.別のモードにおいては、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTを基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTを動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームBに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。パルス放射源SOが採用されてよく、プログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、プログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
【0035】
[0039] 上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、あるいは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
【0036】
[0040] 本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった他の用途を有してよいことが理解されるべきである。当業者にとっては当然のことであるが、そのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに1つ以上の処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
【0037】
[0041] さらなる実施形態において、リソグラフィ装置100は、極端紫外線(EUV)放射源を含み、EUV放射源は、EUVリソグラフィ用のEUV放射のビームを生成するように構成される。一般に、EUV放射源は、放射システム内で構成され、対応する照明システムは、EUV放射源のEUV放射ビームを調整するように構成される。
【0038】
[0042] 本明細書に記載の実施形態において、「レンズ」および「レンズ素子」という用語は、文脈によっては、屈折、反射、磁気、電磁気、および静電型光学コンポーネントを含む様々な種類の光学コンポーネントのいずれか1つまたはこれらの組合せを指すことができる。
【0039】
[0043] さらに、本明細書で使用される「放射」および「ビーム」という用語は、紫外線(UV)(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長λを有する)、極端紫外線(EUVまたは軟X線)(例えば、5〜20nmの範囲、例えば、13.5nmの波長を有する)、または5nm未満で作用する硬X線ならびにイオンビームや電子ビームなどの微粒子ビームを含むあらゆる種類の電磁放射を包含している。一般に、約780〜3000nm(またはそれ以上)の波長を有する放射が、IR放射としてみなされる。UVは、約100〜400nmの波長を有する放射を指す。リソグラフィにおいて、「UV」という用語は、水銀放電ランプによって生成することができる波長、G線436nm、H線405nm、および/またはI線365nmにも該当する。真空UVまたはVUV(すなわち、ガスによって吸収されるUV)は、約100〜200nmの波長を有する放射を指す。深UV(DUV)は、一般に、126nm〜428nmの範囲の波長を有する放射を指し、一実施形態において、エキシマレーザは、リソグラフィ装置内で使用されるDUV放射を生成することができる。例えば5〜20nmの範囲の波長を有する放射は、少なくともその一部が5〜20nmの範囲である特定の波長帯域を有する放射に関することを理解されたい。
【0040】
[0044]
図2Aおよび
図2Bは、一実施形態に係るレチクル検査システムを示している。レチクル検査システム200は、
図1Aおよび/または
図1Bのリソグラフィ装置に組み込まれてよく、あるいは独立型デバイスであってもよい。レチクル検査システム200は、2つの検査カメラ200および203と、レチクルサポート209と、イルミネータ215とを含む。レチクル検査システム200は、レチクルのガラス裏側容積部220とペリクル表側結像容積部222とを重ね合わせることによって、占有面積の効率的な最小化を達成することができる。
【0041】
[0045] 一例において、レチクルサポート209は、ペリクル207が取り付けられたレチクル205を保持するように構成されてよい。一実施形態において、レチクル205上のパターン(例えばウェーハにパターン形成するために使用することができる)は、ペリクル207に近いレチクル205の表面に位置付けられる。ペリクル207は、例えば、レチクル205の表面の上方のフレームにわたって延在する薄い透明層とすることができる。リソグラフィ分野の当業者には明らかなように、ペリクルは、レチクル表面のパターン形成側に粒子が到達するのを阻止するために使用される。ペリクル表面上の粒子は焦点面の外に存在し、露光されているウェーハ上に不要な像を形成しない。ただし、可能な限り粒子が存在しないようにペリクル表面を保つことが依然として望ましい。
【0042】
[0046] レチクルサポート209(一実施形態において、ロボット末端部の作動体であってよい(またはこの作動体に取り付けられてよい))は、2つの位置、すなわち、位置211および位置213でレチクル205を支持するように構成される。この例において、ロボット(図示せず)は、検査のためのレチクル205を検査システム200に運搬するように構成される。それに加えて、例えばコンピュータシステム217によって制御することができるこのロボットは、レチクル205の両側を検査するための検査システム200内の別々の位置と位置との間で(レチクル205を支持する)レチクルサポート209を移動させるように構成される。
図2Aおよび
図2Bの実施形態は、別々の位置と位置との間で(レチクル205を支持する)レチクルサポート209を搬送するロボットに従って説明されているが、レチクルサポート209および/またはレチクル205を移動させるために他のレチクル位置決め機構も使用されてよいことが当業者には理解される。
【0043】
[0047] 一実施形態において、レチクル205が位置211に位置付けられる場合、1つ以上のイルミネータ215は、レチクル205を照明するように構成されてよく、検査カメラ201は、レチクル205から反射した光を検出するように構成されてよい。この例において、レチクル205のガラス裏側は、検査カメラ201および1つ以上のイルミネータ215を使用して検査されてよい。この例では、検査カメラ201は、レチクル205の裏側(カメラ210に近い表面)に合焦して、例えば、レチクル205の裏側の像が形成されてよい。この例では、カメラ201は、この上面上の汚染物質を検出することができる。レチクル205の裏側上に検査カメラ201の焦点深度を設けることによって、レチクル205上のパターンは、検出された像に影響を及ぼさないであろう。
【0044】
[0048] それに加えて、(レチクル205の表側に取り付けられた)ペリクル207を検査する場合、ロボット(図示せず)は、レチクル205およびペリクル207を支持するレチクルサポート209を位置213まで搬送する。この実施形態において、1つ以上のイルミネータ215は、ペリクル207を照明するように構成されてよく、検査カメラ203は、ペリクル207から反射された光を検出するように構成されてよい。この例において、ペリクル207が検査されてよい。この例では、検査カメラ203は、ペリクル207の底面(カメラ203に近い表面)に合焦して、例えば、ペリクル207の底面の像が形成されてよい。この例では、カメラ203は、ペリクル207のこの表面上に存在する可能性がある汚染物質を検出することができる。ペリクル207の底面上に検査カメラ203の焦点深度を設けることによって、レチクル205上のパターンは、検出された像に影響を及ぼさないであろう。
【0045】
[0049] この実施形態において、両側検査システム200は、各側の焦点距離の容積の2倍よりも大幅に少ない容積を使用することができる。また、検査システム200は、従来の検査システムと比較して少ない部品を使用することができる。この実施形態では、レチクルのガラス裏側およびペリクル側の像は、所望の縮小率を保持するように適切な位置にレチクル205を移動させることによって別々に形成される。一実施形態において、検査システム200は、搬送、合焦等のための移動を目的とする1つ以上のロボット(図示せず)を利用することができる。
【0046】
[0050]
図2Aおよび
図2Bの実施形態は検査カメラ201および203に従って説明されているが、レチクル205および/またはペリクル207の表面上の汚染物質を検出するために他のディテクタ/センサも使用されてよいことが当業者には理解される。例えば、検査カメラ201および/または203は線状または大面積センサを含んでよく、また、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサアレイまたは電荷結合素子(CCD)を含んでよいが、これらに限定されない。例えば、検査カメラ201および/または203は、線状CCDまたは大面積CCDを含んでよい。
【0047】
[0051] 一例において、1つ以上のイルミネータ215は、レチクル205および/またはペリクル207に照明ビームを供給する照明源を含んでよい。一例では、照明源は、例えば、発光ダイオード(LED)、フラッシュ発光ダイオード(フラッシュLED)、またはレーザダイオードとすることができるが、他のタイプの照明源も使用されてよいため、それらに限定されない。一例において、検査システム200は光学システム(図示せず)を含んでよく、光学システムは、例えばレチクル205と検査カメラ201および/または検査カメラ203との間に位置付けられた1つ以上のレンズなどの1つ以上の光学系を含んでよい。光学システムの目的は、照明されたレチクル205および/またはペリクル207からの散乱光を遮り、検査カメラ201および/または検査カメラ203上に実像を投影し、所望のとおりに拡大または縮小を行うこととすることができる。
【0048】
[0052] 一例において、検査システム200は、検査カメラ201および203から得られた像を解析してレチクル205および/またはペリクル207上のあらゆる汚染物質を測定および/または検出するようにプログラムすることができるコンピュータシステム217を含んでよい。コンピュータシステム217は、レチクル205および/またはペリクル207が所定の閾値より大きい汚染物質を有するかどうか判断するために、検出された測定値を所定の閾値(または他の所定の制限値)と比較するためにも使用されてよく、したがって引き続く処理を停止してよい。それに加えて、または、その代わりに、コンピュータシステム217は、検査カメラ201および203を構成してよい。例えば、コンピュータシステム217は、カメラ201および203の焦点深度を変更するように構成されてよい。なお、独立したコンピュータシステム217が示されているが、コンピュータシステム217によって行われるプロセスのすべてまたは一部は、検査カメラ201および/または203によって行われてよい。それに加えて、または、その代わりに、コンピュータシステム217は、1つ以上のロボット(図示せず)を制御してレチクルサポート209の位置を制御するように、例えば、それぞれの測定についての位置211と位置213との間でレチクルサポート209を移動させるように構成されてよい。
【0049】
[0053]
図3は、一実施形態に係る方法300を示すフローチャートである。例えば、方法300は、レチクルの両側上の汚染物質を効率的に、そしてより正確に、検出および/または測定してよい。一例では、方法300は、検査システム200によって行われる。すべてのステップが必要とされるわけではなく、あるいは
図3に示す順序で行われるわけではないことが理解されよう。単に検討の便宜上、
図2Aおよび
図2Bのシステム200について言及がなされている。他のシステムおよびシステム構成が、該方法を行うために使用されてよい。
【0050】
[0054] ステップ301において、ロボット(図示せず)は、サポート209を位置決めし、サポート209は、第1位置でレチクル205(およびレチクル205に取り付けることができるペリクル207)を支持する。例えば、レチクル205は、レチクル205の第1表面(例えば、ガラス裏側)を検査することができるように、位置211に配置されてよい。
【0051】
[0055] ステップ303において、レチクル205の第1表面を照明する。例えば、イルミネータ215を使用して、第1位置211において、レチクル205のガラス裏側を照明してよい。ステップ305において、第1表面(例えば、レチクル205のガラス裏側面)から反射した光を、例えば、検査カメラ/センサ201が受けてよい。ステップ307において、受けた光を、例えば、検査カメラ201および/またはコンピュータシステム217が処理して、第1表面上の汚染物質の検出および/または測定を行う。
【0052】
[0056] ステップ309において、ロボットは、レチクルの前側(例えば、ペリクル側)を検査することができるように、(レチクル205およびペリクル207を運搬する)位置サポート209を、第2位置で、例えば、位置213で位置決めする。言い換えれば、ステップ309において、レチクル205を、第1位置から第2位置まで搬送する。ステップ311において、レチクル205の第2表面を照明する。例えば、イルミネータ215を使用して、第2位置213においてペリクル207を照明してよい。ステップ313において、第2表面から反射した光を、例えば、検査カメラ/センサ203が受けてよい。ステップ315において、ペリクル207から受けた光を、例えば、検査カメラ203および/またはコンピュータシステム217が処理して、第2表面上の汚染物質の検出および/または測定を行う。
【0053】
[0057] 本発明の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらのあらゆる組合せにおいて実施され得る。また、本発明の実施形態は、機械可読媒体に記憶され、1つ以上のプロセッサにより読み出され実行され得る命令として実施されてもよい。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピュータデバイス)によって読み取りが可能な形態で情報を記憶または送信するためのあらゆるメカニズムを含み得る。例えば、機械可読媒体は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイスなどを含み得る。また、本明細書において、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令が何らかの動作を行うと説明されることがある。しかし、そのような説明は単に便宜上のものであり、かかる動作は実際には、コンピュータデバイス、プロセッサ、コントローラ、またはファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令等を実行する他のデバイスによるものであることが理解されるべきである。
【0054】
[0058] コンピュータシステム400の例が
図4に示されている。コンピュータシステム400も、上述のとおり、コンピュータシステム217として使用することができる。
【0055】
[0059] コンピュータシステム400は、プロセッサ404などの1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサ404は、汎用コンピュータ(CPUなど)または専用コンピュータ(GPUなど)であり得る。プロセッサ404は、通信インフラストラクチャ406(例えば、通信バス、クロスオーバ・バー、またはネットワーク)に接続される。この例示的なコンピュータシステムの観点から、さまざまなソフトウェアの実施形態が説明され得る。本明細書を読めば、他のコンピュータシステムおよび/またはアーキテクチャを使用して本発明を実施する方法が当業者には明らかである。
【0056】
[0060] コンピュータシステム400は、ディスプレイユニット430上の表示のための、通信インフラストラクチャ406からの(または図示しないフレームバッファからの)グラフィックス、テキスト、および他のデータを転送するディスプレイインターフェイス402を(任意選択的に)含む。
【0057】
[0061] コンピュータシステム400は、メインメモリ408、好ましくはランダムアクセスメモリ(RAM)も含み、二次メモリ410も含み得る。二次メモリ410は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光学ディスクドライブ等を表す、ハードディクスドライブ412および/またはリムーバブル記憶ドライブ414を含み得る。リムーバブル記憶ドライブ414は、周知の方法で、リムーバブル記憶ユニット418に対する書込みおよび/または読出しを行う。リムーバブル記憶ユニット418は、フロッピーディスク、磁気テープ、光学ディスク、固体ディスク等を表し、リムーバブル記憶ドライブ414によってその書込みおよび読出しが行われる。当業者には明らかなように、リムーバブル記憶ユニット418は、コンピュータソフトウェアおよび/またはデータを記憶したコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0058】
[0062] 別の実施形態では、二次メモリ410は、コンピュータプログラムまたは他の命令がコンピュータシステム400にロードされることを可能にするための他の同様のデバイスを含み得る。そのようなデバイスは、例えば、リムーバブル記憶ユニット422およびインターフェイス420を含み得る。そのような例は、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェイスと、リムーバブルメモリチップ(例えば、消去可能プログラム可能読出し専用メモリ(EPROM)、またはプログラム可能読出し専用メモリ(PROM))および関連ソケットと、他のリムーバブル記憶ユニット422およびインターフェイス420とを含んでよく、これらによって、ソフトウェアおよびデータをリムーバブル記憶ユニット422からコンピュータシステム400に搬送することが可能になる。
【0059】
[0063] コンピュータシステム400は、通信インターフェイス424も含み得る。通信インターフェイス424によって、ソフトウェアおよびデータをコンピュータシステム400と外部デバイスとの間で搬送することができる。通信インターフェイス424の例は、モデム、ネットワークインターフェイス(例えば、イーサネット(登録商標)カード)、通信ポート、パーソナルコンピュータメモリカード国際協会(PCMCIA)スロットおよびカード、ワイヤレス(Wi−Fi等)を含み得る。通信インターフェイス424を介して伝送されたソフトウェアおよびデータは、電子信号、電磁信号、光信号または通信インターフェイス424によって受信することができる他の信号であり得る、信号428の形態をとる。これらの信号428は、通信経路(例えば、チャネル)426を介して通信インターフェイス424に供給される。このチャネル426は、信号428を搬送し、ワイヤやケーブル、光ファイバ、電話線、携帯電話リンク、無線周波数(RF)リンク、および他の通信チャネルを使用して実施され得る。
【0060】
[0064] 本明細書において、「コンピュータプログラム媒体」および「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、リムーバブル記憶ドライブ414およびハードディスクドライブ412に組み込まれたハードディスクなどの媒体を基本的に指すために使用される。これらのコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステム400に対してソフトウェアを提供する。
【0061】
[0065] コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)がメインメモリ408および/または二次メモリ410に記憶される。また、コンピュータプログラムは、通信インターフェイス424を介して受信され得る。そのようなコンピュータプログラムは、実行されると、本明細書で述べたとおりオブジェクトの表面を分析することなど、コンピュータシステム400が本発明の特徴を実行することを可能にする。特に、コンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサ404が、本明細書で述べた
図3に示す方法の実施を含む本発明の特徴を実行することを可能にし得る。したがって、そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム400のコントローラを表す。
【0062】
[0066] 上記の説明は、制限ではなく例示を意図したものである。したがって、当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本記載の発明に変更を加えてもよい。
【0063】
[0067] 発明の概要および要約の項目は、発明者が想定するような本発明の1つ以上の例示的実施形態について述べることができるが、全部の例示的実施形態を述べることはできず、したがって本発明および請求の範囲をいかなる意味でも制限しないものとする。
【0064】
[0068] 本発明を、複数の特定の機能の実施およびそれらの関係を示す機能構成ブロックを用いて説明してきた。これらの機能構成ブロックの境界は、説明の都合上、本明細書において任意に定義されている。これらの特定の機能やそれらの関係が適切に実現される限り、別の境界を定義することができる。
【0065】
[0069] 特定の実施形態に関する前述の説明は、本発明の全般的な特徴をすべて示すものであり、したがって当業者の知識を適用すれば、過度の実験を行わなくとも、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、そのような特定の実施形態などのさまざまな用途に対して容易に変更および/または改変を行うことができる。したがって、そのような改変や変更は、本明細書で提示した教示および説明に基づき、開示した実施形態の等価物の趣旨および範囲内に収まるものとする。なお、当然ながら、ここで用いた語法や用語は説明のためであって限定を意図するものではなく、本明細書の用語または語法は、上記教示および説明を考慮しながら当業者が解釈すべきものである。
【0066】
[0070] 本発明の範囲は上述の例示的実施形態のいずれによっても限定されるべきでなく、添付の特許請求の範囲およびその等価物によってのみ規定されるべきである。