(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ガスボックスと、前記ガスボックスからドーパント源ガスを受けるように構成されたイオン注入ツールと、を含む外側筐体を含むイオン注入システムであって、請求項1又は2に記載のドーパント源ガス供給装置を含む、イオン注入システム。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[0012] 本開示は、イオン注入システムの効率及び稼働(on-stream)時間を改善するやり方でイオン注入システムにドーパント源ガスを供給するための装置及び方法に関する。1つ又は複数のドーパント源ガス供給容器がイオン注入システムの外側筐体内に(例えばこのような筐体内のガスボックス内に)含まれるドーパント源ガス供給配置及び方法について以下により十分に説明する。
【0021】
[0013] 本開示は、様々な態様では、接地より高い動作電圧にあるガスボックスからイオン注入ツールへドーパント源ガスを送出するためのドーパント源ガス供給装置に関する。ここでは、ガスボックス及びイオン注入ツールは外側筐体内にあり、ドーパント源ガス供給装置は、以下の装置配置(A)と(B)から構成された群から選択される配置で配置される。装置配置(A)は、外側筐体の外にイオン注入システムのガスボックスと遠隔関係で位置するように構成されたドーパント源ガス供給容器と;ガスボックス内に位置するように構成されたドーパント源ガスローカル容器と;前記ドーパント源ガスローカル容器と供給関係でドーパント源ガス供給容器を相互接続する供給ラインであって、イオン注入ツールが非動作状態でありかつガスボックスが前記高い動作電圧でないときだけ供給容器からローカル容器へドーパント源ガスを流すように構成された供給ラインと;を備え、装置配置(B)は、ガスボックスの外で外側筐体内に位置するように構成されたドーパント源ガス容器と;ガスボックス内に位置するように構成された流れ回路であって、ガスボックスはその中にドーパント源ガス容器を持たない、流れ回路と;ドーパント源ガス容器からドーパント源ガスを受け、ガスボックスが高い動作電圧にあるときにガスボックス内の流れ回路へドーパント源ガスを送出するように構成された電気的に絶縁されたドーパント源ガス供給ラインと、を備える。
【0022】
[0014] 様々な実施形態におけるドーパント源ガス供給装置は配置(A)を備える。他の実施形態では、ドーパント源ガス供給装置は配置(B)を備え、例えばこの配置は、ガスボックスの外に、外側筐体外に位置するように構成されたドーパント源ガス供給容器であって、外側筐体内に配置されたドーパント源ガス容器と供給関係のドーパント源ガス供給容器をさらに備える。
【0023】
[0015] 本開示の別の態様は、ガスボックスと、ガスボックスからドーパント源ガスを受けるように構成されたイオン注入ツールと、を備える外側筐体を含むイオン注入システムであって、上記ドーパント源ガス供給装置を備えるイオン注入システムに関する。例えば、ドーパント源ガス供給装置は配置(A)又は配置(B)で配置される。
【0024】
[0016] 本開示のさらに別の態様は、上記ドーパント源ガス供給装置を使用する工程を含むイオン注入方法に関する。このような方法は、例えば、半導体製品、フラットパネルディスプレイ製品、太陽エネルギー製品から構成された群から選択される製品を製造するための工程で行われ得る。
【0025】
[0017] したがって、本開示は、イオン注入システムにおけるドーパント源ガス供給について考える。一実施形態によれば、ドーパント源ガスは、遠隔供給容器からイオン注入システムへ、イオン注入システムのガスボックス内のローカル容器へ供給される。このような配置では、イオン注入システムのガスボックス内のローカル容器は延長動作のために適切に寸法決めされ、遠隔供給容器とローカル容器は、イオン注入システムが非動作状態にあるときだけ遠隔供給容器からローカル容器を充填するように配置される。
【0026】
[0018] 本明細書と添付特許請求範囲において使用されるように、単数形(「a」「and」及び「the」)は、当該内容からそうではないと明らかでない限り、複数の指示対象を含むということに留意されたい。
【0027】
[0019] 一実施形態では、本開示は、ガスボックスを含むイオン注入システムのドーパント源ガス供給装置に関する。このような装置は、イオン注入システムのガスボックスと遠隔関係で位置するように構成されたドーパント源ガス供給容器と;イオン注入システムのガスボックス内に位置するように構成されたドーパント源ガスローカル容器と;ドーパント源ガスローカル容器と供給関係でドーパント源ガス供給容器を相互接続する供給ラインであって、イオン注入システムが非動作状態であるときだけ供給容器からローカル容器へドーパント源ガスを流すように構成された供給ラインと;を含む。様々な実施形態では、供給ラインはまた、イオン注入システムが動作状態にあるときに排気される又は不活性加圧ガスで充填されるように構成され得る。
【0028】
[0020] イオン注入システムが非動作状態にあるときだけドーパント源ガスを流すこのような供給ラインの構成、及び、イオン注入システムが動作状態にあるときに排気される又は不活性加圧ガスで充填される構成は、任意の適切な方法で実現されることができる。一実施形態では、このような構成は、供給ラインを通るドーパント源ガスの流れを制御するように配置された中央演算処理装置(CPU:central processor unit)を含むアセンブリにより実現される。
【0029】
[0021] CPUは、このような目的のために適切な方法で構成されることができ、例えば、CPUは、供給ラインを通るドーパント源ガスの流れを制御する少なくとも1つの弁(例えば、供給ライン中の少なくとも1つの弁)と作動的に結合される。代替案として又はそれに加えて、少なくとも1つの弁は、ドーパント源ガス供給容器の弁頭内に流量制御弁を含むことができる。
【0030】
[0022] CPUは、弁、流量制御装置などの対応する被制御部品に送信される制御信号をCPUにより生成することにより、イオン注入システムを監視し、イオン注入システムの電源が切られて非動作状態であるときにガスボックス内のローカル容器の充填を実行して、ローカル容器充填作業が完了するまでイオン注入システムの電源投入を防ぐように構成されることができる。
【0031】
[0023] 供給ラインは任意の適切な材料で構成されることができ、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、又は他の非導電性ポリマ、ガラス、セラミック、又は複合材料などの絶縁材料で構成されることができる。供給ラインは、単一導管を含んでよく、又は代替案として同軸導管又は他の多導管配置を含むことができる。イオン注入システムのガスボックス内のローカル容器を充填するためにドーパント源ガスを輸送した後にドーパント源ガスの供給ラインをパージする(purge)ためのガスパージングアセンブリ(gas purging assembly)が設けられ得る。
【0032】
[0024] 本開示の実行に利用される供給容器及びローカル容器は、任意の好適なタイプのものであり得る。一実施形態では、供給容器は、圧力調節されたガス貯蔵分配容器を備える。別の実施形態では、ローカル容器は、ドーパント源ガスに対する吸着親和性を有する物理的吸着剤を含むガス貯蔵分配容器を備える。さらに別の実施形態では、供給容器は圧力調節されたガス貯蔵分配容器を備え、ローカル容器はドーパント源ガスに対する吸着親和性を有する物理的吸着剤を含むガス貯蔵分配容器を備える。
【0033】
[0025] 本開示の源ガス供給装置は、任意の適切なドーパント源材料と共に、又はイオン注入システムのインライン洗浄のための洗剤(例えばNF
3又はXeF
2等の洗剤)と共に使用されるように構成されることができる。例えば、ドーパント源材料は、アルシン、ホスフィン、三フッ化ホウ素、四フッ化ジボロン、四フッ化ゲルマニウム、四フッ化ケイ素、シランから構成された群から選択されるドーパント源ガスを含み得る。本開示は、ドーパント源ガスに加えて並行流剤(co-flow agent)を含むドーパント源ガス組成だけでなくドーパント材料の混合物について考える。並行流剤は、イオン注入システムの洗浄を行うために又はそうでなければイオン注入システムの動作と同システム内で実行されるイオン注入工程の作業とに恩恵をもたらすために、ドーパント源ガスの性質とドーパント源ガスのイオン化の程度とを強化するガス種を含み得る。一実施形態では、並行流剤はイオン源の現場洗浄を行うために二フッ化キセノンを含む。
【0034】
[0026] 本開示は、別の態様では、上記ドーパント源ガス供給装置を含むイオン注入システムについて考える。
【0035】
[0027] 方法態様での開示は、ガスボックスを含むイオン注入処理システムを作動する方法について考える。本方法は、ドーパント源ガス貯蔵分配ローカル容器をガスボックス内に配置する工程と、供給ラインにより、ドーパント源ローカルガス貯蔵分配容器と、ガスボックスと遠隔関係で位置するドーパント源気体供給容器と、を接続する工程と、イオン注入処理システムが非動作状態にあるときだけ供給容器からローカル容器へドーパント源ガスを流す工程と、を含む。
【0036】
[0028] 一実施形態では、本方法は、イオン注入処理システムにおけるイオン源の活性化に関わるイオン注入処理システムの動作中に供給ラインを排気状態又は加圧不活性ガスで充填された状態に維持する工程を含む。本方法は、圧力調節されたガス貯蔵分配容器を含む供給容器により行うことができる。ローカル容器は、ドーパント源ガスに対する吸着親和性を有する物理的吸着剤を含むガス貯蔵分配容器を含むことができる。このような方法の好ましい実施形態は、供給ラインにより、ドーパント源ガスに対する吸着親和性を有する物理的吸着剤を含むローカル容器と相互連結された圧力調節されたガス貯蔵分配供給容器を設ける工程を含む。本方法は、アルシン、ホスフィン、三フッ化ホウ素、四フッ化ジボロン等の任意の好適なドーパント源ガス種により行うことができ、上記のようにドーパント源ガスと共に並行流剤が供給容器から供給されることにより行われることができる。
【0037】
[0029] 本明細書では、イオン注入システムのガスボックス内のローカル容器の充填に使用される供給容器の特徴付けにおける用語「遠隔」は、供給容器がガスボックスの外であり、かつガスボックス内のローカル容器から少なくとも2メートルに配置されることを意味する。本開示の様々な実施形態では、供給容器は、イオン注入システムのガスボックス内のローカル容器から少なくとも5、10、15、20、25、30、40、50メートル、又はそれを上回って離れたところに配置され得る。
【0038】
[0030] 様々な実施形態では、イオン注入システムは、イオン注入システムの少なくとも主要部品の単一筐体を含むように、イオン注入システムのガスボックス、イオン源、磁石、ビームライン通路、ポンプ、他の部品が配置されるシステム筐体を含むことができる。このような実施形態では、供給容器はこのような単一筐体の外に配置されることが有利であるが、代替案としてこのような単一筐体の内部に配置され得る。例えば、供給容器は半導体製造施設内の床下ボールト(below-floor vault)内に配置され、好適な流れ回路によりイオン注入システムのガスボックス内のローカル容器と接続することができる。代替案として、供給容器は、半導体製造施設内の主要階上の中心位置に配置され、好適な流れ回路によりイオン注入システムのローカル容器と接続されることができる。
【0039】
[0031] 別の代替案として、供給容器は、単一供給容器により複数のイオン注入ツールにドーパント源ガスが供給されるように、好適な流れ回路により半導体製造施設内のそれぞれのイオン注入システムユニット内の複数のローカル容器と作動的にリンクされ得る。
【0040】
[0032] 供給容器とイオン注入システムのガスボックス内のローカル容器とを相互連結する供給ラインは、イオン注入システムが非動作状態にあるときだけ遠隔供給容器からローカル容器を充填するために供給容器からガスボックス内のローカル容器へドーパント源ガスを流すように構成される。用語「非動作状態」は、イオン源が励起されておらずかつイオン注入システムが実質的に接地電圧条件にあるイオン注入システムの状態を指す。
【0041】
[0033] イオン注入システムのガスボックス内の供給容器及びローカル容器と、供給容器及びローカル容器を相互接続する供給ラインとは、供給容器からローカル容器へドーパント源ガスが流れる間は接地電圧状態にある。したがって、ローカル容器が高電圧にあり、供給容器が接地電位にあり、ドーパント源ガス供給ライン全体に当該高電圧勾配を生成すれば発生するであろう供給ライン中のアーク放電及びプラズマ放電の危険性無しに、ドーパント源ガスを極めて低い圧力(例えば低大気圧)で供給容器からローカル容器へ輸送することができる。
【0042】
[0034] したがって、ドーパント源ガス輸送は、イオン注入システムが非動作状態にあるときだけ発生するので、アーク放電及びプラズマ放電の危険性は、供給容器からガスボックス内のローカル容器へのドーパント源ガスの接地電圧での輸送においては存在しない。
【0043】
[0035] 供給ラインを介した供給容器からガスボックス内のローカル容器までのドーパント源ガスの輸送の完了後、供給ラインはイオン注入システムのその後の電源投入及び動作に対処するために低い真空圧レベルまで排気されることができ、ここではガスボックスはイオン源の高電圧レベルである。
【0044】
[0036] 代替案として、供給ラインを介した供給容器からガスボックス内のローカル容器までのドーパント源ガスの輸送の完了後、
イオン源のその後の高電圧動作と、ガスボックスとその中のローカル容器との対応する高電圧状態と、に対処するために
、供給ラインは、十分に高い圧力
の不活性ガスで充填されることができる。
【0045】
[0037] いずれの場合も、すなわち低い真空圧まで排気される場合又はそうでなければ加圧不活性ガスで充填される場合のいずれも、ガスボックスのローカル容器の充填の完了後の供給ラインは、イオン注入システムのその後の稼働動作中の供給ライン中のアーク放電又はプラズマ発生を防ぐ条件下で維持される。
【0046】
[0038] 供給ラインは、任意の適切な建設資材で作られることができ、このような流体輸送構造の上記利用に適切な任意の適切な構成である可能性がある。様々な実施形態では、供給ラインは、イオン注入システムの高電圧動作に適応する絶縁材料で構成される。供給ラインは例えば単一導管又は同軸二重導管構成により作製され、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリアセタール等の高分子材料、又は適切なガラス又はセラミック材、又は絶縁性質を有する他の適切な建設資材で形成され得る。同軸二重導管構成では、それぞれの導管間の環状容積は排気され、好適な圧力で不活性ガスで充填され得る又は内側導管を通るドーパント源ガスの輸送中に連続的にパージされ得る。
【0047】
[0039] 前述の配置により、注入機動作中に供給容器とイオン注入システムのガスボックス内のローカル容器とを相互連結させる供給ラインは、適切な電圧、例えば10kV〜500kVの範囲又はそれを上回る電圧でのイオン注入システムの安全動作を可能にするのに十分な真空又は高圧不活性ガス充填状態に維持される。一実施形態では、供給ラインは、供給容器からイオン注入システムのガスボックス内のローカル容器までのドーパント源ガスの輸送後、供給ラインを排気するためにポンプでくみ出され、次に、イオン注入システムのその後の動作に対処するために少なくとも110kPa(例えば120kPa〜150kPa)の範囲)の圧力の窒素ガス(又は他の好適な不活性ガス)で充填される。
【0048】
[0040] 供給ラインの排気又は不活性加圧ガス充填状態はイオン注入システムの稼働動作中維持される。その後、イオン注入システムが定期的計画保守に対処するために電源が切られるか、そうでなければオフラインにされると、本開示のドーパント源ガス供給装置及び方法は、ガスボックスローカル容器の充填を行うために、例えばCPUの監視及び制御動作下で動作させられることができる。例えば、イオン注入システムの稼働動作中真空状態下に既に維持されていれば、供給ラインは、ドーパント源ガスが供給容器からガスボックス内のローカル容器へ流れるように、イオン注入システムの電源断に続いて、ドーパント源ガス供給容器からドーパント源ガスを流すために開かれることができる。代替案として、供給ラインが既に不活性ガスにより加圧されていれば、ドーパント源ガスが供給容器からガスボックス内のローカル容器へ流れるように、このような不活性ガスはイオン注入システムの真空ポンプ又は他の専用真空ポンプの動作により供給ラインから排気され、続いてドーパント源ガス供給容器からドーパント源ガスを流す供給ラインを開くことができる。
【0049】
[0041] 次に、次の計画的保守シャットダウン、低温ポンプの再生、又はイオン注入システムの動作の他の計画的中断まで、ローカル容器がイオン注入システムの延長動作のために適切な備蓄を有するように、ガスボックス内のローカル容器をドーパント源ガスで補充するために充填作業はイオン注入システムの非動作状態下で実行される。
【0050】
[0042] 本開示のドーパント源ガス供給配置は、イオン注入システムの非動作状態中だけドーパント供給ガスの輸送を行うように構成された部品を備える。このような部品は任意の好適なタイプであってよく、例えば以下の部品:供給ライン中の流量制御弁、又は供給容器及び/又はローカル容器の関連流れ回路;供給ラインを通る流体流れを排除するためにイオン注入システムの電源が投入されると自動的に始動するインターロック装置;マイクロプロセッサなどの中央演算処理装置(CPU)、プログラマブルロジック制御装置(PLC:programmable logic controller)、対応する動作のためにプログラム的に構成される専用コンピュータ、又は、イオン注入システムの非動作状態中だけ供給容器からローカル容器へのドーパント源ガスの流れを実現するために他の部品を制御するともに、イオン注入システムがそうでなければ高電圧動作条件でイオン源ガスボックスと動作状態にあるときに供給容器からローカル容器へのドーパント源ガスの流れを防ぐための他のプロセッサ/制御装置;供給ラインを流体流れ能力から分離するように選択的に作動的な供給ライン分離構造;不活性パージガス洗浄系;真空ポンプ;供給容器分離部品等、を含み得る。
【0051】
[0043] イオン注入システムのガスボックス内のローカル容器は望ましくは、このような容器内の吸着状態のドーパント源ガスの貯蔵と、分配条件下のドーパント源ガスの吸着剤からの脱着と、を可能にする物理的吸着ベースの流体貯蔵分配容器である。物理的吸着剤は、例えば、供給容器からのローカル容器の再充填が必要となる前にイオン注入システムの延長動作に対処するために適切な吸着容積を有するビード又は熱分解モノリス形式の活性炭吸着剤を含む。このようなタイプの物理的吸着ベースの流体貯蔵分配容器は、ATMI,Inc.(米国コネチカット州ダンベリー)からSDSという商標で販売されている。このような物理的吸着ベースの容器は、ドーパント源ガスを低圧(例えば3〜95kPaの範囲の低大気圧)で吸着剤上に吸着状態で蓄積できるようにし、これによりイオン注入システムの動作中に高水準の安全性を実現するので、好ましい。
【0052】
[0044] ローカル容器は、ドーパント源ガスの分配に関わるイオン注入システムの延長動作のための大きさ及びドーパント源ガス貯蔵容量のものであってよい。ローカル容器の大きさ及びドーパント源ガス貯蔵容量は、例えばイオン注入システムの定期的計画保守間の動作期間に対処するように選択され得る。
【0053】
[0045] 本開示のドーパント源ガス供給装置及び方法はまた、複数のローカル容器に単一供給容器からドーパント源ガスが供給されるときに適用されることができる。この点で、半導体製造施設は施設内に別個の処理ツールとして多くのイオン注入システムを含んでよく、各イオン注入システムは、その頻度がツールのタイプ、採用される特定のドーパント源ガス、イオン源動作条件、他の重要な処理システム変数に依存する関連保守計画を有する。
【0054】
[0046] イオン注入システムの定期的保守計画は数日から数週間の期間まで変わってよく、本開示によると、特定のイオン注入システムのローカル容器はそれに応じて、このような計画保守事象間の期間に対処する容積を提供するように選択されることになる。ローカル容器は、例えば、計画保守事象間のイオン注入システムの稼働動作中にイオン源に分配されるドーパント源ガスの2〜4週分の供給に対応する吸着剤によりその大きさが決められ、その吸着剤が供給される。
【0055】
[0047] 前の論述は例示的に、主としてイオン注入システムにおけるガスボックスのローカル容器に向けられたが、ガスボックスは、本開示に従って供給容器によりサービスされる複数のローカル容器を含むことができることが認識される。このような目的のための、第1のローカル容器が枯渇に近づいたときにガスボックス内の容器を切り替えられるように、複数のローカル容器をマニホールドで集配する、又はそうでなければ好適な回路により配置することができるので、このようなローカル容器は流れから外され、次に、ドーパント源ガスで充填された第2のローカル容器がイオン注入システムのイオン源を供給するために流れに入れられる。
【0056】
[0048] このような複数のローカル容器配置では、ガスボックスの供給容器外形は、それぞれのローカル容器を相互接続するマニホールドに供給ラインが結合されるように構成されることができ、これにより、ローカル容器群は、その後の稼働動作のために、ドーパント源ガスで同時に充填され、ガスボックス内の第1の容器から分配するドーパント源ガスは、第1の容器の所定の枯渇レベルで第2の容器からの分配に切り替わり得る。
【0057】
[0049] ガスボックス内のローカル容器は、従来の高圧ガスシリンダ、圧力調節されたガス貯蔵分配容器、又は吸着ベースのガス貯蔵分配容器を含む任意の好適なタイプのものであり得るが、安全性検討では上記の吸着ベースのガス貯蔵分配容器をローカル容器用として非常に好ましいとみなすことが理解される。
【0058】
[0050] したがって、ガスボックス内のローカル容器には、低大気圧条件でこのようなローカル容器内の吸着剤上に蓄積されるドーパント源ガスの2〜4週分の備蓄を供給することができる。温度及び圧力の監視のためにローカル容器を配置することができる。このような容器は、容器の熱管理のために熱放散を容易にするように設計されることができる。容器は、ガスボックス内に恒久的に設置されることができる、又はその代わりに着脱可能性質のものでもよい。本明細書の開示内容は例示的に、イオン注入システムのガスボックス内の単一ローカル容器と中断時間だけ流体連通状態で結合する単一供給容器の簡略化された配置に向けられるが、本開示はこのようには制限されないということが理解される。このような目的のために複数の別の通路と共に配置される供給ラインを通して、イオン注入機システムの中断時間中に、同時に補給することができる複数のローカル容器を、様々なガス(例えばアルシン、ホスフィン、三フッ化ホウ素等)のイオン注入システムのガスボックス内に設ける配置が考えられる。一実施形態では、供給ラインは、それぞれの通路を介し複数のガス流を流すための複数の通路を含む中心ロッド構造を囲う導管を含む。
【0059】
[0051] 代替案として、それぞれが単一供給容器とガスボックス内の単一ローカル容器を相互接続する複数の別の供給ラインを設けることができる。
【0060】
[0052] さらに別の代替案として、ガスボックス内の複数のローカル容器は、第1の容器がイオン注入システムの稼働動作期間中の第1の期間の間に利用されることを可能にする適切なバルブ、マニホールド、切り替えシステムにより、イオン源へのその後の連続的分配のための同じガスを受けるように構成することができる。このような第1の容器が所定の程度までガスを失うと、切り替えシステムは第1の容器を切り替えて、第2の容器からの同じガスの分配を開始し、これによりイオン注入システムの稼働動作中の分配能力を延長する。
【0061】
[0053] 1つ又は複数のイオン注入システム内の1つ又は複数のローカル容器へドーパント源ガスを供給するために利用される供給容器は、イオン注入システムのローカル容器へドーパント源ガスを供給するための適切な容積を提供する任意の適切なタイプのもの(従来の高圧ガスシリンダ供給容器、圧力調節されたガス貯蔵分配供給容器、吸着ベースのガス貯蔵分配供給容器を含む)であり得る。
【0062】
[0054] 様々な好ましい実施形態では、供給容器は、ATMI,Inc.(米国コネチカット州ダンベリー)からVACという商標で販売されているタイプの1つ又は複数の内蔵ガス圧調整器を含む圧力調節されたガス貯蔵分配容器である。このようなタイプの圧力調節された容器は、関連するイオン注入システムツールのガスボックス内の容器へのドーパント源ガスの分配の際の安全性を強化するために、対応するイオン注入システムのローカル容器へドーパント源ガスを低圧供給するために、内部調整器の適切な設定値圧で配置することができる。例示として、供給容器は、ガスボックス内のローカル容器へ65〜90kPaの範囲の圧力でドーパント源ガスを供給するように圧力調整され得る。
【0063】
[0055] 別の安全強化として、供給容器は、ガスキャビネットからのいかなる漏れも一掃するのに好適な速度でその中を通る換気ガスの流れにより換気されるガスキャビネット内に、例えば半導体製造施設の排気処理ユニットへ送られる流れ内に配備され得る。供給容器はさらに、過剰圧力条件の場合には供給容器を分離するように構成及び配置される分配マニホールドに結合され得る。米国特許第6,857,447号に記載されるようなタイプの過剰圧力流体貯蔵分配容器分離配置が採用され得る。
【0064】
[0056] 供給容器は、供給容器と受流体関係(fluid-receiving relationship)で結合されるローカル容器へドーパント源ガスを供給するのに適切な任意の好適な大きさと容積のものであってよい。供給容器は例えば、本開示のドーパント源ガス供給配置が採用される所与の半導体製造施設において必要又は望ましいと考えられるような40L(例えば50L、100L又はそれ以上)を超える容積を有する。
【0065】
[0057] したがって、本開示によると、イオン注入システムのガスボックス内のドーパント源ガスの補充は、遠隔中央供給容器から低大気圧条件で行うことができ、このような補充は、保守期間、低温ポンプ再生期間、又はイオン注入システムの電源が切られ非動作状態にある他の時間、と一致するように計画され/統合化されることができる。このような配備により、流体補充輸送はイオン注入システムの中断時間と一致し、流体補充はイオン注入システムのガスボックスが接地に対し高い電位にないときに行われる。
【0066】
[0058] したがって、本開示のドーパント源ガス供給配置がイオン注入に関わる半導体製造作業におけるドーパント源ガスの供給、取り扱い、使用において安全性を著しく強化することは明らかであろう。ドーパント源ガスは、イオン注入システムから遠い供給容器からの第1のインスタンスに設けられ、半導体製造施設内の1つ又は複数イオン注入システムをサービスするように集中化されることができる。ドーパント源ガス供給ラインは恒久的に設置されることができるので、有毒ガスラインの切断、SCBA装置の装着、又は施設構内の洗浄は、イオン注入システムの定期的計画保守イベント間に必要ない。さらに、イオン注入システムのガスボックス内の搭載容器の充填は、このような定期的計画保守イベントと併せて調整されることができるので、次に続く定期的計画保守イベントまでの延長運転を可能にするために、十分な量のドーパント源ガスが非動作条件下でガスボックス容器に充填される。これにより、イオン注入システムでは、ガスボックス内の流体容器の切り替えに対処するための予定外シャットダウンの必要性無しに、継続及び連続作業が可能になる。
【0067】
[0059] 次に添付図面を参照すると、
図1は、本開示の一態様によるドーパント供給ガス供給配置を利用するイオン注入システム10の概略図である。イオン注入システム10は、イオン注入処理室12と、ビーム発射装置14と、制御キャビネット16と、ガスボックス22と、エンドステーションと、スタッカと、ミニ環境18と、を含むイオン注入システム筐体20を含む。
【0068】
[0060] 示されるようなガスボックス22は入口導管68と流体流連通状態で(in fluid flow communication with)接続される。入口導管68は、
図2を参照して以下にさらに十分に説明されるように、ドーパント源ガス供給ライン36と共に、ガスボックス22内の供給容器24からローカル容器へドーパント源ガスを流すための供給ラインを構成する。
【0069】
[0061] ドーパント源ガス供給容器24は、適切には、調整器アセンブリ内の1つ又は複数の調整器装置の圧力設定点に対する容器の放出口における圧力に応じた内蔵調整器アセンブリを備えるタイプのものである。このようなタイプの容器は、ATMI,Inc.(米国コネチカット州ダンベリー)からVACという商標で販売されているタイプのものである。
【0070】
[0062] 代替案として、容器は、物理的吸着物質をその内容積内に含むタイプのものであってよく、物理的吸着物質の上にドーパント源ガスが蓄積されて、物理的吸着物質からドーパント源ガスが脱着されて分配条件下で容器から分配される。このようなタイプの容器は、ATMI,Inc.( 米国コネチカット州ダンベリー)からSDSという商標で販売されている。
【0071】
[0063] さらに別の代替案として、ドーパント源ガス供給容器24は高圧ガスシリンダを含み得る。
【0072】
[0064] 説明を簡単にするために、図示されないが、ドーパント源ガス供給容器24は、半導体製造施設の、ガスキャビネット内に、ガス供給ボールト内に、又は他の分離した領域内に設けられ得るということが理解される。
【0073】
[0065] ドーパント源ガス供給容器24は、図示のように、容器ケーシング26を含み、その首部分には、容器から放出されたドーパント源ガスの流れを変調するために全開位置と全閉位置間で選択的に平行移動可能な弁要素(図示せず)を含む弁頭28が固定される。弁頭28に接続されるのは、弁頭28内の弁要素を作動させるように配置される弁アクチュエータ30である。弁アクチュエータ30は、信号伝送線32を介し送信されるCPU34からの信号伝送により制御される。
【0074】
[0066] ドーパント源ガス供給ライン36は、弁頭28の放出口に結合されており、及び、信号伝送線40によりCPU34と被制御関係で結合された供給ライン流量制御弁38と、信号伝送線44によりCPU34と被制御関係で結合された質量流制御装置42と、信号伝送線56によりCPU34と信号伝送関係で結合された圧力監視装置46(例えば圧力変換器)と、を含み、これにより圧力が監視され、供給ライン36中のドーパント源ガスの圧力を示す監視信号は、CPUと、信号伝送線60によりCPU34と被制御関係で結合された供給ライン流量制御弁54と、に送信され得る。
【0075】
[0067] ドーパント源ガス供給ライン36は、その中に流量制御弁48を含むパージライン50と流体連通状態で結合される。パージライン50は、供給ライン36のパージングと通気ライン53中のシステムからのパージガス流出液の放出とを容易にする真空ポンプ52を含む。供給ラインのパージング能力に加え、供給容器及び/又はローカル容器は例えば「新鮮な」物質でパージ及び補給するためのバルブ、マニホールド、流れライン等により構成され得るということが理解される。
【0076】
[0068] 供給ライン36のパージングは、流量制御弁62をその中に含む窒素パージ供給ライン58中の窒素源66からのガスの流れにより行われる。流量制御弁62は、信号伝送線64によりCPU34と被制御関係で結合され、これにより、供給ライン36への窒素ガスの流れは、流量制御弁62を開きパージングを開始することにより有効にされることができ、流量制御弁62は、対応する制御信号がCPU34からこのような流量制御弁へ信号伝送線64で送信されることより、パージングが完了すると閉じられることができる。
【0077】
[0069] 説明を簡単にするために、図示しないが、CPU34は、例えば定期的計画保守、低温ポンプの再生、又はイオン注入システム動作の中断に関わる他の事象のためにイオン注入システムの電源が切られるときにCPUに対して入力を生成するようにイオン注入システムに結合されると有利である。次にCPU34は、供給容器24の弁頭28内の弁を開くことにより(信号伝送線32でアクチュエータへの対応制御信号を送信することを介し弁アクチュエータ30を作動することにより)、及びそれぞれの信号伝送線40、60でこのような弁に制御信号を送信することにより流量制御弁38、54を開くことにより、ガスボックス22内のローカルドーパントガス源容器の補充を開始するように動作する。同時に、質量流制御装置42は、このような制御装置に信号伝送線44で送信されるCPU34からの制御信号により変調され得る。供給ライン36中のドーパント源ガスの圧力は圧力監視器46により監視され、圧力監視信号は、相関的に生成され、信号伝送線56でCPU34に送信される。CPU34はこれに応じて、対応する信号伝送線における適切な信号伝送により、弁頭28内の弁、流量制御弁38及び54、質量流制御装置42を変調することができる。
【0078】
[0070] この時、流量制御弁62、48は閉じられる。ドーパント源ガスは、イオン注入システムが非動作状態のときに、ガスボックス22内のローカル容器中のドーパント源ガスの備蓄を補充するために供給ライン36と入口導管68とを通って供給容器24から流れる。
【0079】
[0071] ガスボックス22内のローカル容器の所望の充填の後、CPU34は、弁頭28内の関連する弁と流量制御弁38と54を閉じるために信号伝送線32、40、60で制御信号を送信する。次に、CPU34は、既に閉じた弁62及び48を開くように動作する(CPU34から流量制御弁48までの信号伝送線は
図1に示されていない)ので、窒素パージガスは、窒素パージガス供給ライン58、ドーパント源ガス供給ライン36、及びパージガス放出ライン50内の真空ポンプ52を通って窒素源66から流れ、パージガス排出物は通気ライン53内に放出される。
【0080】
[0072] パージング後、ドーパント源ガス供給ライン36は流量制御弁48の閉鎖により窒素源66からの窒素ガスと共に充填され得るので、同供給ラインは窒素ガスで加圧される。窒素ガスによる供給ラインの充填は、イオン注入システムのその後の稼働動作中の供給ライン36内のアーク放電及びプラズマ形成を排除する所望の圧力レベルまで行われる。その後、流量制御弁62は、イオン注入システムのその後の稼働動作のために、供給ライン36内のこのような加圧窒素条件を維持するために閉じられる。
【0081】
[0073] 代替案として、流量制御弁62は流量制御弁38及び54の閉鎖により閉じられ得るが、流量制御弁48は開かれ、真空ポンプ52は、適切に低い真空圧レベルが達成されるまで、流量制御弁38及び54の間の供給ライン36をポンプでくみ出すように動作する。このような排気に続いて、流量制御弁48は閉じられ、ポンプ52が遮断される。このようにして、真空圧条件は、供給ライン36内のアーク放電とプラズマ発生を防ぐためにイオン注入システムのその後の稼働動作中に供給ライン36内に維持される。
【0082】
[0074] 上記配置により、ガスボックス22内のローカル容器は、イオン注入システムが非動作状態にあるときに、中断時間期間中だけドーパント源ガスで補充され、ドーパント源ガスはイオン注入システムのその後の稼働動作中、供給容器24から供給されない。
【0083】
[0075]
図2は、
図1に示すタイプのイオン注入システムのガスボックス22の一部の概略図であり、搭載型ドーパント源ガス貯蔵分配容器82と、イオン注入システムの中断時間中にこのような貯蔵分配容器にドーパント源ガスを供給することに関与する流れ回路の一部と、を示す。
【0084】
[0076] 図示のように、ガスボックス22はイオン注入システム筐体20の内容積72内に配置される。ローカル容器82はガスボックス22の内容積74内に位置決めされる。ローカル容器は、
図1に関連して先に説明したように、イオン注入システムが非動作状態にあるときにドーパント源ガスを補充するために入口導管68に結合された注入口80を含む。ローカル容器82は、弁アクチュエータ86が結合される弁頭84を含む。弁頭は、イオン注入システムのイオン源(
図2に示さず)へドーパント源ガスを流すためのドーパント源ガス放出ライン90が結合される放出口88を含む。弁アクチュエータ86は、イオン注入システムのイオン源へのドーパント源ガスの流量を制御する目的のため、
図1のCPU34などのCPUに結合することができる。
【0085】
[0077]
図3は、互いに流体連通される複数の供給容器と複数のローカル容器とを収容するタイプの供給ラインの概略図であり、供給ラインは、それぞれの通路を介し複数のガス流を流すための複数の通路を含む中心ロッド構造を囲う導管を含む。
【0086】
[0078] 図示のように、供給ライン100は、ロッド106を含む導管102を含む。ロッドは、導管102の内容積内で同軸であり、導管と環状容積104とで形成される。ロッド106は通路108、110、112、114をその中に含む。ロッド内のこのような通路のそれぞれは、その中を通る異なるドーパント源ガスの流れを収容することができ、これにより複数の供給容器と複数のローカル容器とに対処することができる。ロッド106と導管102との間の環状容積104は排気されることができる、又はこのような環状容積104は、ガスが供給容器からローカル容器に送られていないときのイオン注入システムの稼働動作中に不活性ガスで加圧されることができる。イオン注入システムの中断時間中、ロッド106と導管102間の環状容積104はまた、イオン注入機システムのガスボックス内の供給容器からローカル容器へのドーパント源ガスの送出のための別の流路として利用されることができる。
【0087】
[0079]
図3の供給ライン100の導管102とロッド106とは、ポリテトラフルオロエチレン又は他の好適な建設資材で作製することができる。
【0088】
[0080]
図1及び
図2に示されるタイプのイオン注入システムの例示的な実施形態では、2〜4週間の供給分のドーパント源ガスの供給容器からガスボックス内のローカル容器へのドーパント源ガスの中断時間の流れのためのシステムを構成することができる。ヒ酸ドーパント源としてアルシンを利用するこのようなタイプのシステムに関しては、このような2〜4週間の供給分のドーパント源ガスは30〜100g程度のアルシンであってもよい。リンドーパント源としてホスフィンを利用する対応システムに関しては、このような2〜4週間の供給分のドーパント源ガスは12〜100g程度のホスフィンであってもよい。三フッ化ホウ素に関しては、このような2〜4週間の供給分のドーパント源ガスは70〜200g程度のBF
3であってもよい。
【0089】
[0081] 本明細書で例示的に示されて説明されたタイプの流体源システムは、上に論述された特定の構造及び配置と方法とに関連して多くの方法で修正及び変更されることができるということが認識される。例えば、イオン注入システムのガスボックスは換気能力を備え得るので、ガスボックス内で発生するドーパント源ガス又は他のガスのいかなる漏れも一掃するためにクリーン乾燥空気(CDA:clean dry air)などの排気又は他のガスがガスボックスを通して流される。そのようなシステム構成では、換気装置は、充填作業に対処するために、又はそうでなければイオン注入システムの充填とその後の稼働動作中に掃引ガスの流速を変調するために、ガスボックス内のローカル容器の中断時間充填中に換気ガス流速を増加させるように構成され得る。
【0090】
[0082] さらなる修正形態として、供給ラインは、ソルビン酸塩ガスの逆流のためだけでなく、充填動作中の供給容器からガスボックス内のローカル容器へのドーパント源ガスの流れと逆方向の、供給ラインを通るパージガスの逆流を含む、変化する方向の流れ動作に構成され得る。したがって、例えば、ガスボックス内の吸着剤含有ローカル容器から収着物質を切り替えられるようにすることが有利であり得るので、ソルビン酸塩ガスはガスボックス内のローカル容器から除去される、又はそうでなければ、イオン注入システムにおけるイオン注入作業の処理レシピ(ドーパント)が変更されればローカル容器からソルビン酸塩ガスを除去する。
【0091】
[0083] イオン注入システムの中断時間中、充填作業の開始に先立って、イオン注入システムを少なくとも部分的に冷却することが必要となり得る。これは、吸着剤含有ローカル容器内の物理的吸着剤が稼働動作直前に著しく加熱される場合、特に望ましいこともある。そのようなインスタンスでは、物理的吸着剤の冷却は、ドーパント源ガスの吸着能力を増加させることになる。そのような目的のため、容器と物理的吸着剤とから熱を除去するために、及び/又は遠隔供給容器から供給ラインを通ってローカル容器へ冷却ドーパント源ガスを流し、いかなる熱的問題も補償し、物理的ローカル容器内の吸着剤上への吸着を最大化するために、ローカル容器内に及びローカル容器から冷却された不活性パージ流を流すことが有利となり得る。
【0092】
[0084] 物理的吸着剤を含む場合のローカル容器の中断時間充填は、任意の好適なやり方で行われ得る。例えば、充填処理は、特定の所定圧力が容器内に達成されると直ぐにローカル容器へのドーパント源ガスの流れが一時的に停止され吸着平衡が発生するまで、行われ得る。この時間の間、容器内の圧力(例えば絶対圧力又は時間に伴う圧力変化率のいずれか)が監視され得、圧力又は圧力低下率が特定の値に達すると、ローカル容器へのドーパント源ガスの流れは再開され、特定の圧力又は圧力低下率に達するまで継続されることができる。この処理は充填作業が完了するまで必要に応じ継続的に繰り返される。
【0093】
[0085] 物理的吸着剤に対する所望流体荷重とイオン注入システムのその後の稼働動作のためのローカル容器内の所定のドーパント源ガス備蓄とを達成するために、関連するドーパント源ガスの吸着剤捕捉、熱的吸着効果の散逸、熱的平衡等に関し、様々な流量−時間−圧力関係を充填作業において利用することができるということが認識される。
【0094】
[0086]
図4は、イオン注入機外側筐体204の内容積206内の、及び、イオン源室208へドーパント供給ガスを流すように構成されたガスマニホールド222を含む高電圧端子筐体220外の、搭載型ドーパント源ガス貯蔵分配容器208を利用した本発明の別の実施形態によるイオン注入システム200の概略図である。
【0095】
[0087] ドーパント源ガス貯蔵分配容器208は、弁頭アセンブリ210に結合された円筒容器部のものであってよい。弁頭アセンブリは、ガス供給ライン212へのドーパント源ガスの流れを開始するために弁頭内の弁を開くために作動的な手動ハンドルを含み得る。代替案として、弁頭アセンブリは、ガス供給ライン212へのドーパント源ガスの流れを開始するために弁頭内の弁を開くように配置された監視及び制御装置(
図4に示さない)に結合され得る自動弁アクチュエータを含み得る。
【0096】
[0088] ガス供給ライン212は絶縁ガス供給管216の入口214内にドーパント源ガスを流すように配置されるので、ドーパント源ガスはそのようなガス供給管を通って高電圧端子筐体220へ流れる。ガスマニホールドは高電圧端子筐体220内に配置され、イオン源への流れとなるようにガスを送出ライン226内に送出するように構成される。イオン源では、ドーパント源ガスはイオンビームを生成するためにイオン化される。このように生成されたイオンビームはイオン注入機230に入り、基板にイオンを注入するために電界により加速される。
【0097】
[0089]
図4に示された例示的な配置によって、ドーパント源ガスは、接地電圧に維持されるイオン注入システム外側筐体204内に設けられることができる。絶縁ガス供給ラインは、ドーパント源ガスがイオン源室へのその後の送出のために「電圧ギャップを飛び越え」、高電圧端子筐体とその中のガスマニホールド流れ回路に入ることができるように、電気的絶縁材料で作製される。
【0098】
[0090]
図4の実施形態のドーパント源ガスは任意の好適なタイプのものであってよく、例えばB
2F
4、ジボラン、三フッ化ホウ素、又はドーパント源ガス混合物(例えばB
2F
4、ジボランの混合物)を含み得る。ドーパント源ガスは同位体的にエンリッチであり得る、又はその成分の少なくとも1つが同位体的にエンリッチであるドーパント源ガス混合物を含むことができる。
【0099】
[0091] 前述の配置は、イオン注入システムにおいてイオン源ドーパントガス供給を高電圧電位で貯蔵する課題を克服する。これらの課題としては、このようなシステムの相手先商標製品製造業者(original equipment manufacturer)による高電圧端子筐体内の高価な空間をイオン注入システム内に設計しなければならないという必要条件と;高電圧端子筐体内のドーパント源ガス供給容器の大きさと重量に対する対応制限と;自給式呼吸器(SCBA)に関わり局所領域避難を必要とする、高電圧端子筐体内のドーパント源ガス供給容器の手動置換の必要性と、が挙げられる。これらの課題は、大量のドーパント源ガスを消費し大容積流量を必要とするイオン源(例えばフラットパネルディスプレイ又は太陽電池パネルなどの大表面積注入応用のためのイオン源)の場合特に危急である。
【0100】
[0092] 上記手法は、1つ又は複数のドーパント源ガス供給容器を高電圧端子筐体内ではなくイオン注入機外側筐体内の接地電位に設定することができる。供給容器は任意の好適なタイプのものであり得、例えばドーパント源ガスが吸着状態で貯蔵され分配条件下で吸着剤から脱着される吸着ベース容器を含み得る。そのようなタイプの容器は、ATMI,Inc.( 米国コネチカット州ダンベリー)からSDSの商標で販売されている。代案として、供給容器は、ATMI,Inc.(米国コネチカット州ダンベリー)からVACの商標で販売されるような内部的に圧力調節されたドーパント源ガス供給容器を含み得る。そのようなSDS(登録商標)とVAC(登録商標)容器は低大気圧でドーパント源ガスを送出するために有用に採用される。
【0101】
[0093] したがって、
図4に示すようなドーパント源ガス供給容器は、ドーパント源ガスを低大気圧で送出するように構成することができ、同ガスが電圧ギャップを横切って高電圧端子内に入れるようにする絶縁ガス供給ラインに接続される。シリンダと絶縁ガス供給ラインとの間の接続ラインは、著しい圧力低下を回避するために短いことが好ましい。
【0102】
[0094] そのような配置では、イオン注入機外側筐体内に1つのガスタイプの1つ又は複数のドーパント源ガス供給容器が存在し得る、又は複数の接続ラインと複数の絶縁ガス供給ラインを有する多ガスタイプの複数のドーパント源ガス供給容器が存在し得、それによって、複数のドーパント源ガスの特定の1つ、又は様々なドーパント源ガスの特定の混合物を高電圧端子筐体内のマニホールドに送出することができる。すべてのドーパント源ガス供給容器はイオン注入機外側筐体内に配置され得る、又は代案として、いくつかのドーパント源ガス供給容器がイオン注入機外側筐体内に配置され、他のものは高電圧端子筐体内に配置され得る。換言すれば、高電圧端子筐体は、
図2の実施形態と関連して説明された一般的なタイプの配置のガスボックスとして利用されることができ、1つ又は複数のローカル供給容器はガスボックス内に含まれ、補給ドーパント源ガスは遠隔供給容器からローカル供給容器に送出され、遠隔供給容器は
図2の実施形態とは対照的にイオン注入機外側筐体内に存在する。
【0103】
[0095] 絶縁ガス供給ライン中の圧力は安全性を強化するために低大気圧であることが有利であるが、高電圧破壊が発生しないことを保証するために十分に高くなければならない。ドーパント源ガスタイプ、絶縁ガス供給ラインの長さ、印加される電圧に依存して、絶縁ガス供給ライン中の圧力は特定の実施形態では0.1〜0.95気圧の範囲であってよい。
【0104】
[0096] ガス接続ライン(例えば
図4のガス供給ライン212)が金属であり、絶縁ガス供給ラインが電気的絶縁材料(例えばガラス、セラミック、ポリテトラフルオロエチレン等)で作られるので、適切なシールを2つの物質の間に設けなければならない。したがって、シール(例えばガラス金属、セラミック金属、Oリング等)の性質は、特に非常に有毒又は腐食性のドーパントガスの使用においては、漏れ及び/又は破壊の危険性を最小化するために適切に選択されなければならない。
【0105】
[0097]
図4に示す上記構成の安全上の利点は、以下のものを含む。(i)金属供給ライン及び絶縁ガス供給ライン中の圧力は低大気圧であるので、いかなる漏れもガス供給から周囲環境内へではなく外部からガス供給系内へ発生する。(ii)本質的に限られたリーク速度を有し、流体の低大気圧供給のためのドーパント源ガス供給容器が構成される。(iii)ガス供給送出システム全体は、既存の通気型筐体、すなわちイオン注入機の外側の接地筐体内に含まれる。
【0106】
[0098] ガスボックス内のローカル供給容器が遠隔大型供給容器と共に利用され、「非電圧(non-voltage)」作業の期間中に(つまりガスボックスが接地電位に対して高い電位にないとき)遠隔供給容器により充填されるように配置される場合、遠隔容器として、既に説明されたVAC(登録商標)容器などの内部的に圧力調節された容器を、ドーパント供給ガスが容器内の吸着媒体上に吸着的に保持され、分配作業中に吸着剤から脱着的に解放される前述のSDS(登録商標)流体供給容器などの吸着ベースの流体供給容器であるローカルドーパントガス供給容器と共に、利用することが有利となり得る。
【0107】
[0099] 代替案として、遠隔供給容器及びローカル搭載容器の両方が吸着ベースの流体供給容器であってもよい。
【0108】
[00100] 容器タイプにかかわらず、ガスボックス内の搭載容器に流体を供給する遠隔供給容器は、イオン注入システム近傍のイオン注入施設内に置くことができる別個の筐体部品としてガスキャビネット内に設けられ得る。そのようなガスキャビネット内の容器は連続分配作業のために配置され得るので、ガスキャビネット内のそのような容器の1つが使い果たされると、又は枯渇の所定の時点で、分配は、イオン注入システムのガスボックス内のローカル容器の充填のための分配の連続性を与えるために第2のもの(又は次の容器)に切り替えられる。したがって、本開示がイオン注入ツールへのドーパント源ガスの送出のための様々な可能な配置を企図すること、及び上記の配置の組み合わせが可能であること、が認識される。そのような配置は、大型の供給又は源容器からの搭載容器の充填のために、筐体の外部だけでなく、ガスボックス内とイオン注入機外側筐体内とにドーパント源ガス容器を含み得る。高い電位にある搭載ガスボックス容器を高電圧作業期間と高電圧作業期間との間に充填する配置もまた考えられる。さらに、搭載供給容器から補充されるガスボックス内の容器からドーパント源ガスがイオン注入ツールに連続的に供給される配置だけでなく、ガスボックスが流れ回路だけを含み、ガスボックス外の源容器から供給されるガスは、ガスボックスの外の外側筐体内に位置する源容器と供給関係の絶縁ドーパント源ガス供給通路を介し(任意選択的に外側筐体外に位置するように構成された別のドーパント源ガス供給容器により)「電圧ギャップを飛び越す」配置も考えられる。
【0109】
[0001] 特徴、態様とその実施形態に関し本明細書に様々に記載された開示は、特定の実施において、このような特徴、態様と実施形態のいくつか又はすべてだけでなく本開示の様々な別の実施を構成するために集合される要素及びその部品を含む、それらからなる、又は本質的にそれらからなるものとして構成される。本開示は、様々な置換と組み合わせにおけるそのような特徴、態様と実施形態は本開示の範囲内であると考える。したがって、開示された主題は、これらの特定の特徴、態様と実施形態の任意の組み合わせと置換、又はそれらのうちの選択された1つ又は複数を含む、それらからなる、又は本質的にそれらからなると規定され得る。
【0110】
[0002] 本明細書は、本開示の特定の態様、特徴、例示的実施形態を参照して上に記載されてきたが、開示の有用性はこのように制限されることはなく、本明細書の記載に基づき、本開示の分野の当業者に示唆されるようにむしろ多くの他の変更形態、修正形態、代替実施形態に拡大しそれらを包含するということが理解される。これに対応して、ここに特許請求される本発明は、このような変更形態、修正形態、代替実施形態との関連で、広義に解釈されるように意図されている。