特許第6359110号(P6359110)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6359110
(24)【登録日】2018年6月29日
(45)【発行日】2018年7月18日
(54)【発明の名称】硬化体
(51)【国際特許分類】
   C08G 59/20 20060101AFI20180709BHJP
   H01L 23/29 20060101ALI20180709BHJP
   H01L 23/31 20060101ALI20180709BHJP
   H01L 33/56 20100101ALI20180709BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20180709BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20180709BHJP
   C08L 83/07 20060101ALI20180709BHJP
   C08L 83/05 20060101ALI20180709BHJP
   C08G 77/20 20060101ALI20180709BHJP
【FI】
   C08G59/20
   H01L23/30 R
   H01L33/56
   G02F1/13357
   G09F9/00 337Z
   C08L83/07
   C08L83/05
   C08G77/20
【請求項の数】18
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-548742(P2016-548742)
(86)(22)【出願日】2015年1月28日
(65)【公表番号】特表2017-513958(P2017-513958A)
(43)【公表日】2017年6月1日
(86)【国際出願番号】KR2015000927
(87)【国際公開番号】WO2015115808
(87)【国際公開日】20150806
【審査請求日】2016年12月16日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0010015
(32)【優先日】2014年1月28日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0010012
(32)【優先日】2014年1月28日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0010013
(32)【優先日】2014年1月28日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0010014
(32)【優先日】2014年1月28日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0013459
(32)【優先日】2015年1月28日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ミン・ジン・コ
(72)【発明者】
【氏名】キョン・ミ・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジエ・ホ・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ブム・ギュ・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ミン・キョン・キム
【審査官】 佐久 敬
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−518144(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/077699(WO,A1)
【文献】 特開2008−120843(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08K
C08L
C08G
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサン及びケイ素原子に結合している水素原子を有する化合物を含む混合物の反応物であり、ケイ素原子に結合されているエポキシ基を含み、上記エポキシ基のモル数(E)及び全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(E/Si)が0.008〜0.15の範囲内である硬化体であって、
下記化学式1の単位を含み、下記化学式1のAに存在する炭素原子のモル数(C)及び全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)が0.2〜0.55の範囲内である、硬化体:
[化学式1]
(RSiO1/21/2
化学式1で、Rは、それぞれ独立に、水素、エポキシ基、アルコキシ基または1価炭化水素基であり、Aは、炭素数2〜4のアルキレン基である、硬化体
【請求項2】
エポキシ基のモル数(E)及び全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(E/Si)が0.001〜0.1の範囲内である、請求項1に記載の硬化体。
【請求項3】
エポキシ基のモル数(E)及び全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(E/Si)が0.001〜0.05の範囲内である、請求項1に記載の硬化体。
【請求項4】
化学式1のAに存在する炭素原子のモル数(C)及び全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)が0.15〜0.5の範囲内である、請求項に記載の硬化体。
【請求項5】
化学式1のAに存在する炭素原子のモル数(C)及び全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)が0.15〜0.45の範囲内である、請求項に記載の硬化体。
【請求項6】
ケイ素原子に結合しているアリール基を含み、上記アリール基のモル数(Ar)及び全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(Ar/Si)が0.2〜1.2の範囲内である、請求項1に記載の硬化体。
【請求項7】
アリール基が結合されている三官能性シロキサン単位を含み、上記三官能性シロキサン単位のモル数(T)及び全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(T/Si)が0.3〜0.6の範囲内である、請求項1に記載の硬化体。
【請求項8】
二官能性シロキサン単位を含み、上記二官能性シロキサン単位のモル数(D)及び全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(D/Si)が0.6以下である、請求項1に記載の硬化体。
【請求項9】
下記化学式3のシロキサン単位を含む、請求項1に記載の硬化体:
[化学式3]
(RSiO1/2
化学式3で、Rは、アルケニル基であり、Rは、1価炭化水素基である。
【請求項10】
化学式3のシロキサン単位のモル数(V)及び全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(V/Si)が0.1以下である、請求項に記載の硬化体。
【請求項11】
脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサンは、下記化学式4の平均単位を示す、請求項1に記載の硬化体:
[化学式4]
SiO(4−a−b)/2
化学式4で、Pは、アルケニル基であり、Qは、エポキシ基、アルコキシ基または1価炭化水素基であり、a及びbは、a+bが1〜2.2の範囲内であり、a/(a+b)が0.001〜0.15の範囲内になるようにする数である。
【請求項12】
ケイ素原子に結合している水素原子を有する化合物は、下記化学式5の平均単位を示す、請求項1に記載の硬化体:
[化学式5]
SiO(4−c−d)/2
化学式5で、Qは、エポキシ基、アルコキシ基または1価炭化水素基であり、c及びdは、c+dが1〜2.8の範囲内であり、c/(c+d)が0.001〜0.34の範囲内になるようにする数である。
【請求項13】
ケイ素原子に結合している水素原子を有する化合物は、下記化学式6の化合物である、請求項1に記載の硬化体:
【化1】
化学式6で、Rは、それぞれ独立に、水素、エポキシ基または1価炭化水素基であり、且つRのうち1つ以上は、アリール基であり、nは、1〜2の数である。
【請求項14】
混合物内で脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサンの脂肪族不飽和結合のモル数(Ak)及びケイ素原子に結合している水素原子を有する化合物の水素原子のモル数(H)の比率(H/Ak)が1.05〜1.3の範囲内である、請求項1に記載の硬化体。
【請求項15】
請求項1に記載の硬化体を含む封止材で封止された半導体素子。
【請求項16】
請求項1に記載の硬化体を含む封止材で封止された光半導体素子。
【請求項17】
請求項16に記載の光半導体素子を含む液晶表示装置。
【請求項18】
請求項16に記載の光半導体素子を含む照明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、硬化体及びその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
LED(Light Emitting Diode)は、表示装置の光源や照明など多様な分野で活用されている素子である。
【0003】
LED封止材として、接着性が高くて、力学的な耐久性に優れたエポキシ樹脂が幅広く利用されている。しかし、エポキシ樹脂は、青色〜紫外線領域の光に対する透過率が低く、また、耐熱性と耐光性が劣る問題点がある。これによって、例えば、特許文献1〜3などでは、上記のような問題点を改良するための技術を提案している。しかし、現在まで知られた封止材は、ガスバリア性や接着性などが十分ではなくて、耐熱性、耐熱衝撃性と亀裂耐性が不足である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】日本国特開平11−274571号公報
【特許文献2】日本国特許公開第2001−196151号公報
【特許文献3】日本国特許公開第2002−226551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願は、硬化体及びその用途を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の硬化体は、脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサンとケイ素原子に結合している水素原子を含む化合物(架橋剤)を含む混合物(硬化性組成物)の反応物、例えば、上記混合物の水素ケイ素化反応物(hydrosilylation reaction product)であることができる。
【0007】
このような硬化体は、例えば、通常(RSiO1/2)で表示される場合があるいわゆる一官能性シロキサン単位(以下、M単位)、通常(RSiO2/2)で表示される場合があるいわゆる二官能性シロキサン単位(以下、D単位)、通常(RSiO3/2)で表示される場合があるいわゆる三官能性シロキサン単位(以下、T単位)及び通常(SiO4/2)で表示される場合があるいわゆる四官能性シロキサン単位(以下、Q単位)から選択された1つ以上のシロキサン単位を含むことができる。上記各シロキサン単位の式で、Rは、ケイ素(Si)に結合されている官能基であり、例えば、水素、アルコキシ基、エポキシ基または1価炭化水素基であることができる。
【0008】
硬化体は、下記化学式1で表示される単位を1つ以上含むことができる。
【0009】
[化学式1]
(RSiO1/21/2
【0010】
化学式1で、Rは、それぞれ独立に、水素、エポキシ基、アルコキシ基または1価炭化水素基であり、Aは、炭素数1〜4のアルキレン基である。
【0011】
本明細書で用語エポキシ基は、特に別途規定しない限り、3個の環構成原子を有する環型エーテル(cyclic ether)または上記環型エーテルを含む化合物から誘導された1価残基を意味することができる。エポキシ基としては、グリシジル基、エポキシアルキル基、グリシドキシアルキル基または脂環式エポキシ基などを例示することができる。上記で脂環式エポキシ基は、脂肪族炭化水素環構造を含み、上記脂肪族炭化水素環を形成している2個の炭素原子がまたエポキシ基を形成している構造を含む化合物から由来する1価残基を意味することができる。脂環式エポキシ基としては、6個〜12個の炭素原子を有する脂環式エポキシ基を例示することができ、例えば、3、4−エポキシシクロヘキシルエチル基などを例示することができる。
【0012】
本明細書で用語1価炭化水素基は、特に別途規定しない限り、炭素と水素よりなる化合物またはそのような化合物の誘導体から誘導される1価残基を意味することができる。例えば、1価炭化水素基は、1個〜25個の炭素原子を含むことができる。1価炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基などを例示することができる。
【0013】
本明細書で用語アルキル基またはアルコキシ基は、特に別途規定しない限り、炭素数1〜20、炭素数1〜16、炭素数1〜12、炭素数1〜8または炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基を意味することができる。上記アルキル基またはアルコキシ基は直鎖型、分岐鎖型または環型であることができる。また、上記アルキル基またはアルコキシ基は、任意的に1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
【0014】
本明細書で用語アルケニル基は、特に別途規定しない限り、炭素数2〜20、炭素数2〜16、炭素数2〜12、炭素数2〜8または炭素数2〜4のアルケニル基を意味することができる。上記アルケニル基は、直鎖型、分岐鎖型または環型であることができ、任意的に1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
【0015】
本明細書で用語アルキニル基は、特に別途規定しない限り、炭素数2〜20、炭素数2〜16、炭素数2〜12、炭素数2〜8または炭素数2〜4のアルキニル基を意味することができる。上記アルキニル基は、直鎖型、分岐鎖型または環型であることができ、任意的に1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
【0016】
本明細書で用語アリール基は、特に別途規定しない限り、ベンゼン環または2個以上のベンゼン環が連結されているか、1個または2個以上の炭素原子を共有しながら縮合または結合された構造を含む化合物またはその誘導体から由来する1価残基を意味することができる。本明細書で言うアリール基の範囲には、通常、アリール基と呼称される官能基はもちろん、いわゆるアルアルキル基(aralkyl group)またはアリールアルキル基などをも含まれることができる。アリール基は、例えば、炭素数6〜25、炭素数6〜21、炭素数6〜18または炭素数6〜12のアリール基であることができる。アリール基としては、フェニル基、ジクロロフェニル、クロロフェニル、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、ベンジル基、トリル基、キシリル基(xylyl group)またはナフチル基などを例示することができる。
【0017】
本明細書でエポキシ基、アルコキシ基または1価炭化水素基に任意的に置換されていることができる置換基としては、塩素またはフッ素などのハロゲン、グリシジル基、エポキシアルキル基、グリシドキシアルキル基または脂環式エポキシ基などのエポキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、チオール基または1価炭化水素基などを例示することができるが、これに制限されるものではない。
【0018】
上記化学式1の単位は、硬化体の形成過程で脂肪族不飽和結合とケイ素原子に結合している水素原子間の反応によって形成することができ、したがって、上記比率(C/Si)は、硬化体の材料の種類、その比率及び/または反応条件を選択して調節することができる。上記のような範囲に比率(C/Si)を調節し、目的する用途に適した硬化体を形成することができ、特に耐熱性、亀裂耐性及び耐熱衝撃性に優れた硬化体の提供が可能であることができる。硬化体の形成過程で上記比率(C/Si)を調節する具体的な方式は後述する。
【0019】
化学式1で、Aは、他の例示で、炭素数1〜3、炭素数1〜2または炭素数2のアルキレン基であることができる。
【0020】
化学式1の単位は、硬化体に含まれる少なくとも2個のケイ素原子(Si)がAで表示されるアルキレン基によって連結されている構造の単位である。
【0021】
硬化体で化学式1のAに存在する炭素原子のモル数(C)及び全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)は、0.15〜0.55の範囲内にあり得る。上記比率(C/Si)は、他の例示で0.2以上であることができる。また、他の例示で、上記比率(C/Si)は、例えば、0.5以下、0.45以下または0.4以下であることができる。
【0022】
上記比率は、硬化体に対してNMR分析、例えば、29Si−NMR分析を行って求めることができる。NMR分析は、核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance)と磁気モーメントを有する原子核(29Si)が含まれた物質が磁場で特定周波数の電磁波を吸収する現象を利用して行われる。上記吸収は、原子核の種類によって異なり、同一原子核の場合にも、その原子を取り囲む化学環境(例えば、その原子に結合されている原子の種類)によって異なる。したがって、原子核の種類またはその化学環境によって現われる特有の吸収スペクトルを通じて上記比率を測定することができる。硬化体は、通常、常温で固体なので、この場合、高温NMRまたは固相NMR方式を適用することができる。
【0023】
硬化体は、アリール基、例えばケイ素原子に結合しているアリール基を含むことができる。アリール基は、例えば、硬化体の全体ケイ素原子のモル数(Si)と上記アリール基のモル数(Ar)の比率(Ar/Si)が、0.2〜1.2または0.4〜1.0の範囲内となるように含まれることができる。このような範囲でアリール基を含み、例えば、LEDなどの光半導体素子に適用されたとき、優れた光抽出効率を確保することができ、ガス透過特性などが効率的に調節される硬化体を提供することができる。上記比率(Ar/Si)は、硬化体を形成するポリオルガノシロキサンや架橋剤内に存在するアリール基とケイ素原子のモル数の調節を通じて調節することができる。上記比率は、前述したNMR方式で測定することができる。
【0024】
硬化体は、前述したように、M、D、T及びQ単位から選択された1つ以上のシロキサン単位を含むことができ、1つの例示で、上記硬化体は、少なくとも1つのT単位、例えば、下記化学式2で表示される単位を含むことができる。
【0025】
[化学式2]
(RSiO3/2
【0026】
化学式2で、Rは、水素、エポキシ基、アルコキシ基または1価炭化水素基である。
【0027】
化学式2の単位は、例えば、上記T単位のモル数(T)と硬化体の全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(T/Si)が約0.3〜約0.6または、約0.35〜0.5の範囲内に属するように含まれることができる。このような範囲でT単位を含む場合、例えば、機械的強度やガス透過特性など目的する用途で要求される特性に優れた硬化体を提供することができる。上記比率(T/Si)は、硬化体を形成するポリオルガノシロキサンと架橋剤などに含まれる上記T単位とケイ素原子の比率の調節を通じて調節することができる。上記比率は、前述したNMR方式で測定することができる。
【0028】
硬化体は、アリール基が結合されたケイ素原子を含むT単位を1つ以上含むことができる。例えば、上記アリール基が結合されたケイ素原子を含むT単位は、上記T単位のモル数(T)と硬化体の全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(T/Si)が約0.19〜約0.6または、約0.3〜約0.6の範囲内となり得るように含まれることができる。このような範囲で上記T単位を含む場合、例えば、LEDなどの光半導体素子に適用されたとき、適切な光抽出効率を確保することができ、ガス透過特性などが効率的に調節される硬化体を提供することができる。上記比率(T/Si)は、硬化体を形成するポリオルガノシロキサンと架橋剤などに含まれる上記T単位とケイ素原子の比率の調節を通じて調節することができる。上記比率は、前述したNMR方式で測定することができる。
【0029】
硬化体は、前述したシロキサン単位のうちD単位を1つ以上含むことができる。例えば、上記D単位は、上記D単位のモル数(D)と硬化体の全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(D/Si)が約0.6以下、0.55以下、0.5以下、0.45以下または0.4以下の範囲内になり得るように含まれることができる。上記比率(D/Si)は、他の例示で、0を超過するか、0.01以上、0.05以上、0.1以上または0.15以上であることができる。このような範囲で、上記D単位を含む場合、例えば、亀裂耐性、耐熱性及び耐熱衝撃性などの物性が改善する利点がある。上記比率(D/Si)は、硬化体を形成するポリオルガノシロキサンと架橋剤などに含まれる上記D単位とケイ素原子の比率の調節を通じて調節することができる。上記比率は、前述したNMR方式で測定することができる。
【0030】
硬化体は、エポキシ基、例えばケイ素原子に結合しているエポキシ基を1つ以上含むことができる。エポキシ基は、例えば、硬化体の全体ケイ素原子のモル数(Si)と上記エポキシ基のモル数(E)の比率(E/Si)が、0.0001〜0.15の範囲内になるように含まれることができる。上記比率(E/Si)は、他の例示で、0.001以上、0.005以上または0.008以上であることができる。他の例示で、上記比率(E/Si)は、例えば、0.1以下または0.05以下程度であることができる。このような範囲でエポキシ基を含む場合、優れた接着性を示し、各種用途に効率的に適用することができる硬化体を提供することができる。上記比率は、硬化体を形成する、ポリオルガノシロキサンと架橋剤に含まれるエポキシ基及びケイ素原子の比率の調節を通じて調節することができる。
【0031】
硬化体は、ケイ素原子に結合しているアルケニル基を1つ以上含むことができる。通常、アルケニル基のような脂肪族不飽和結合とケイ素原子に結合した水素原子間の反応を通じて形成される硬化体は、上記反応性作用基である脂肪族不飽和結合とケイ素原子に結合した水素原子がすべて消尽されるように形成されるが、上記硬化体では、一定量のアルケニル基が存在することができる。アルケニル基は、例えば、硬化体の全体アルケニル基のモル数(Ak)と硬化体の全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(Ak/Si)が0を超過するか、あるいは0.001以上であり、且つ約0.15以下または約0.1以下の範囲内に属するように含まれることができる。これを通じて、亀裂耐性、耐熱性及び耐熱衝撃性などの物性が改善する利点がある。上記比率(Ak/Si)は、硬化体を形成する混合物内で脂肪族不飽和結合である上記アルケニル基の比率がそれと反応するケイ素原子に結合された水素原子の比率に比べて高いように調節するか、あるいは硬化条件の調節を通じてアルケニル基が残存するようにすることによって達成することができる。上記比率は、前述したNMR方式によって測定することができる。
【0032】
上記アルケニル基は、例えば、M単位に含まれていてもよい。例えば、硬化体は、M単位として、下記化学式3の単位を含むことができる。
【0033】
[化学式3]
(RSiO1/2
【0034】
化学式3で、Rは、アルケニル基であり、Rは、1価炭化水素基、例えば、アルキル基であることができる。
【0035】
化学式3の単位は、少なくとも1つのアルケニル基を含むM単位であり、この単位は、例えば、上記M単位のモル数(V)と硬化体の全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(V/Si)が0を超過するか、あるいは0.001以上であり、且つ約0.15以下または約0.1以下の範囲内に属するように含まれることができる。これを通じて、適切な物性の硬化体を得ることができる。
【0036】
硬化体は、脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサンとケイ素原子に結合している水素原子を含む化合物(架橋剤)を含む混合物を反応、例えば、水素ケイ素化反応させて収得することができる。上記反応過程で上記脂肪族不飽和結合と上記水素原子の反応によってアルキレン基が生成され、上記化学式1の単位が生成されることができる。
【0037】
したがって、基本的に上記ポリオルガノシロキサンに含まれている脂肪族不飽和結合と上記架橋剤に存在する水素原子間の比率及びそれら間の反応を促進させる触媒の比率の調節を通じて化学式1の単位と上記比率(C/Si)の調節が可能であることができる。
【0038】
但し、本発明者は、単純に上記ポリオルガノシロキサンに含まれている脂肪族不飽和結合と上記架橋剤に存在する水素原子間の比率及びそれら間の反応を促進させる触媒の比率だけの調節によっては上記比率の制御が困難であり、上記反応の環境をも考慮しなければならないことを確認した。例えば、上記硬化体の主要用途であるLEDなどのような光半導体は、PPA(polyphthalamide)、PCT(polycyclohexylene−dimethylene terephthalates)、EMC(Epoxy Molding Compound)及び白色シリコーン(white silicone)などの多様なハウジング材料があり、用途に応じて上記ハウジング材料のうちいずれか1つが選択されて使用される。硬化体が形成される硬化過程は、通常、上記ハウジング材料上に硬化性組成物、すなわち上記ポリオルガノシロキサンと架橋剤を含む混合物が注入された状態で行われ、ハウジング材料によっては、上記硬化過程でアウトガッシング(outgassing)が多く発生し、このようなアウトガッシングが硬化を阻害し、上記脂肪族不飽和結合及び水素原子の反応を阻害し、それによって、目的する比率(C/Si)の達成が難しくなることができる。
【0039】
したがって、上記比率(C/Si)を達成するためには、アウトガッシングが少ないハウジングを選択するか、あるいはアウトガッシングが発生するハウジングに対してプレベーク(プレベーク)工程を進行した後、硬化性組成物の注入と硬化工程を進行することが有利であることができる。
【0040】
上記事項以外にも、硬化性組成物の硬化と関連した因子は多様であり、そのような因子を考慮して上記比率(C/Siなど)の達成が可能になるように硬化反応が進行される必要がある。
【0041】
上記で脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサンとしては、例えば、下記化学式4の平均単位を有するポリオルガノシロキサンを使用することができる。
【0042】
[化学式4]
SiO(4−a−b)/2
【0043】
化学式4で、Pは、アルケニル基であり、Qは、エポキシ基、アルコキシ基または1価炭化水素基であり、a及びbは、a+bが1〜2.2であり、a/(a+b)が0.001〜0.15となるようにする数である。
【0044】
化学式4で、a+bは、他の例示で、1.1以上、1.2以上、1.3以上または1.4以上であることができる。また、化学式4で、a+bは、他の例示で、2.1以下、2.0以下または1.9以下であることができる。
【0045】
化学式4で、a/(a+b)は、他の例示で、0.005以上、0.01以上、0.03以上または0.06以上であることができる。また、化学式4で、a/(a+b)は、他の例示で、0.4以下、0.3以下、0.25以下、0.2以下または0.15以下であることができる。
【0046】
本明細書でポリオルガノシロキサンが特定の平均単位を有するというのは、そのポリオルガノシロキサンがその平均単位を有する単一の成分の場合はもちろん、2個以上の成分の混合物であり、且つその混合物の組成の平均を取れば、その平均単位で表示される場合をも含まれることができる。
【0047】
1つの例示で、化学式4の平均単位を有するポリオルガノシロキサンは、線形ポリオルガノシロキサン、部分架橋型ポリオルガノシロキサンまたは架橋型ポリオルガノシロキサンのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0048】
本明細書で、用語線形ポリオルガノシロキサンは、シロキサン単位としてはM及びD単位のみを含むポリオルガノシロキサンを意味することができ、用語部分架橋型ポリオルガノシロキサンは、TまたはQ単位をD単位とともに含み、且つD単位から由来する線形構造が充分に長い構造であって、全体D、T及びQ単位に対するD単位の比率(D/(D+T+Q))が0.7以上且つ1未満のポリオルガノシロキサンを意味することができる。本明細書で用語架橋型ポリオルガノシロキサンは、TまたはQ単位を必須に含み、且つ上記比率(D/(D+T+Q))が0以上且つ0.7未満のポリオルガノシロキサンを意味することができる。
【0049】
化学式4で、Qのうち1つまたは2つ以上は、アリール基であることができる。例えば、化学式4で、Qのアリール基は、ポリオルガノシロキサンに含まれる全体ケイ素原子のモル数(Si)に対する上記アリール基のモル数(Ar)の比率(Ar/Si)が0.3〜1.0または0.5〜1.0となるようにする量で存在することができる。
【0050】
化学式4で、Qのうち1つ以上は、エポキシ基であることができる。例えば、化学式4で、Qのエポキシ基は、ポリオルガノシロキサンに含まれる全体ケイ素原子のモル数(Si)に対する上記エポキシ基のモル数(E)の比率(E/Si)が約0.2以下、約0.15以下、約0.1以下、約0.05以下または、約0.03以下になるようにする量で存在することができる。
【0051】
化学式4の平均単位のポリオルガノシロキサンは、例えば、約1000〜10,000、約1500〜約8,000、約1500〜6000、約1500〜4000または、約1500〜3000の範囲内の重量平均分子量(Mw)を有することができる。本明細書で用語重量平均分子量は、GPC(Gel Permeation Chromatograph)で測定された標準ポリスチレンに対する換算数値を意味することができる。特に別途規定しない限り、用語分子量は、重量平均分子量を意味することができる。化学式4の平均単位のポリオルガノシロキサンの分子量を上記範囲内に調節し、硬化前の成形性あるいは作業性や、硬化後の強度を効果的に維持することができる。
【0052】
混合物に含まれるケイ素原子に結合している水素原子を含む化合物は、例えば、上記水素原子を1個または2個以上有する線形、部分架橋型または架橋型ポリオルガノシロキサンであることができる。
【0053】
例えば、上記化合物は、下記化学式5の平均単位を有することができる。
【0054】
[化学式5]
SiO(4−c−d)/2
【0055】
化学式5で、Qは、エポキシ基、アルコキシ基または1価炭化水素基であり、c及びdは、c+dが1〜2.8であり、c/(c+d)が0.001〜0.34となるようにする数である。
【0056】
化学式5で、c+dは、他の例示で、1.5〜2.8、約2〜2.8または、約2.3〜2.8の範囲内にあり得る。また、化学式5で、c/(c+d)は、約0.005〜0.34、約0.01〜0.34、約0.05〜0.34、約0.1〜0.34または、約0.15〜0.34の範囲内にあり得る。
【0057】
このような化合物は、前述した脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサンの脂肪族不飽和結合と反応して混合物を架橋させて硬化体を形成することができる硬化剤であることができる。例えば、上記化合物の水素原子は、上記脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサンの脂肪族不飽和結合と付加反応して、硬化体を形成することができる。
【0058】
化学式5の平均単位で、Qのうち1つまたは2つ以上は、アリール基であることができる。例えば、化学式5の平均単位の化合物に含まれる全体ケイ素原子のモル数(Si)に対する、上記アリール基のモル数(Ar)の比率(Ar/Si)が、例えば、0.25以上、0.3以上、0.3〜1.0または0.5〜1.0程度の範囲内に属する範囲で上記Qがアリール基であることができる。
【0059】
化学式5の平均単位の化合物は、固体または液体であることができる。上記化合物が液体なら、その25℃での粘度が300mPa・s以下または300mPa・s以下の範囲内に属することができる。粘度を上記のように制御することによって、混合物の加工性及び硬化物の硬度特性などを優秀に維持することができる。上記化合物は、例えば、1,000未満または800未満の分子量を有することができる。分子量を上記範囲に調節し、硬化物の強度などを適正範囲に維持することができる。上記化合物の分子量の下限は、特に制限されず、例えば、250であることができる。
【0060】
化学式5の平均単位の化合物としては、上記のような特性を満足する限り、多様な種類の化合物をすべて使用することができる。例えば、上記化合物としては、下記化学式6の化合物を使用することができる。
【0061】
【化1】
【0062】
化学式6で、Rは、それぞれ独立に、水素、エポキシ基または1価炭化水素基であり、nは、1〜10の範囲内の数である。化学式6で、Rは、例えば、アリール基またはアルキル基であることができ、前述した化学式5の平均単位の化合物のアリール基の比率(Ar/Si)を満足する範囲内のアリール基とアルキル基であることができる。
【0063】
化学式6で、nは、例えば、1〜8、1〜6、1〜4、1〜3または1〜2であることができる。
【0064】
化学式6の化合物のアリール基の比率、粘度または分子量は、前述した範囲内にあり得る。
【0065】
ケイ素原子に結合された水素原子を含む化合物、例えば、上記化学式5の平均単位の化合物または化学式6の化合物の含量は、混合物が硬化して前述した特性を有するようにする範囲内で選択することができる。例えば、上記化合物の含量は、上記脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサンの脂肪族不飽和結合のモル数(Ak)に対する上記化合物の水素原子のモル数(H)の比率(H/Ak)が0.5〜3.0、0.7〜2または1.05〜1.3になる範囲で選択することができる。
【0066】
混合物は、ヒドロシリル化触媒をさらに含むことができる。ヒドロシリル化触媒は、水素ケイ素化反応を促進させるために使用することができる。ヒドロシリル化触媒としては、この分野で公知された通常の成分をすべて使用することができる。このような触媒の例としては、白金、パラジウムまたはロジウム系触媒などが挙げられる。触媒効率などを考慮して、白金系触媒を使用することができ、このような触媒の例としては、塩化白金酸、四塩化白金、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体または白金のカルボニル錯体などが挙げられるが、これに制限されるものではない。
【0067】
ヒドロシリル化触媒の含量は、いわゆる触媒量、すなわち触媒として作用することができる量で含まれる限り、特に制限されない。通常、白金、パラジウムまたはロジウムの原子量を基準として0.1ppm〜200ppmまたは0.2ppm〜100ppmの量で使用することができる。
【0068】
混合物は、また、各種基材に対する接着性の追加的な向上の観点から、接着性付与剤をさらに含むことができる。接着性付与剤は、自己接着性を改善することができる成分であって、特に金属及び有機樹脂に対する自己接着性を改善することができる。
【0069】
接着性付与剤としては、ビニル基などのアルケニル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ヒドロシリル基(SiH基)、エポキシ基、アルコキシ基、アルコキシシリル基、カルボニル基及びフェニル基よりなる群から選択される1種以上または2種以上の官能基を有するシラン;または2〜30または4〜20個のケイ素原子を有する環状または直鎖状シロキサンなどの有機ケイ素化合物などを例示することができるが、これに制限されるものではない。本出願では、上記のような接着性付与剤の一種または二種以上をさらに混合して使用することができる。
【0070】
接着性付与剤が含まれる場合、例えば、混合物の固形分100重量部に対して0.1重量部〜20重量部の比率で含まれることができるが、上記含量は、目的する接着性改善効果などを考慮して適切に変更することができる。
【0071】
混合物は、必要に応じて、2−メチル−3−ブチン−2−オル、2−フェニル−3−1−ブチン−2オル、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3、5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン、1、3、5、7−テトラメチル−1、3、5、7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサンまたはエチニルシクロヘキサンなどの反応抑制剤;シリカ、アルミナ、ジルコニアまたはチタニアなどの無機充填剤;エポキシ基及び/またはアルコキシシリル基を有する炭素官能性シラン、その部分加水分解縮合物またはシロキサン化合物;ポリエーテルなどと併用できる煙霧状シリカなどの揺変性付与剤;フィラー;螢光体;銀、銅またはアルミニウムなどの金属粉末や、各種カーボン素材などのような導電性付与剤;顔料または染料などの色調調整剤などの添加剤を一種または二種以上をさらに含むことができる。
【0072】
混合物を硬化させて硬化体を形成する条件は、最終硬化体が前述した構成を含むように設定される。例えば、硬化体は、上記混合物を約60℃〜200℃の温度で10分〜5時間維持させて形成することができる。
【0073】
本出願は、また、半導体素子、例えば、光半導体素子に関する。例示的な半導体素子は、上記硬化体を含む封止材によって封止されたものであることができる。封止材で封止される半導体素子としては、ダイオード、トランジスタ、サイリスタ、フォトカップラー、CCD、固体撮像装置、一体式IC、混成IC、LSI、VLSI及びLED(Light Emitting Diode)などを例示することができる。1つの例示で、上記半導体素子は、発光ダイオードであることができる。
【0074】
発光ダイオードとしては、例えば、基板上に半導体材料を積層して形成した発光ダイオードなどを例示することができる。上記半導体材料としては、GaAs、GaP、GaAlAs、GaAsP、AlGaInP、GaN、InN、AlN、InGaAlNまたはSiCなどを例示することができるが、これに制限されるものではない。また、上記基板としては、サファイア、スピンネル、SiC、Si、ZnOまたはGaN単結晶などを例示することができる。
【0075】
発光ダイオードの製造時には、必要に応じて、基板と半導体材料との間にバッファー層を形成してもよい。バッファー層としては、GaNまたはAlNなどが使用することができる。基板上への半導体材料の積層方法は、特に制限されず、例えば、MOCVD法、HDVPE法または液状成長法などを使用することができる。また、発光ダイオードの構造は、例えば、MIS接合、PN接合、PIN接合を有するモノ接合、ヘテロ接合、二重ヘテロ接合などであることができる。また、単一または多重量子井戸構造で上記発光ダイオードを形成することができる。
【0076】
1つの例示で、発光ダイオードの発光波長は、例えば、250nm〜550nm、300nm〜500nmまたは330nm〜470nmであることができる。発光波長は、主発光ピーク波長を意味することができる。発光ダイオードの発光波長を上記範囲に設定することによって、より長い寿命で、エネルギー効率が高くて、色再現性が高い白色発光ダイオードを得ることができる。
【0077】
発光ダイオードは、上記硬化体で封止されることができ、したがって、上記封止工程は、上記言及した混合物を使用して行われることができる。発光ダイオードの封止は、上記混合物だけで行われることができ、場合によっては、他の封止材が上記混合物と併用できる。2種の封止材を併用する場合、上記混合物を使用した封止後に、その周囲を他の封止材で封止してもよく、他の封止材でまず封止した後、その周囲を上記混合物で封止してもよい。他の封止材としては、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ユレア樹脂、イミド樹脂またはガラスなどが挙げられる。
混合物で発光ダイオードを封止する方法としては、例えば、モールド型鋳型に上記混合物をあらかじめ注入し、そこに発光ダイオードが固定されたリードフレームなどを浸漬させ、混合物を硬化させる方法、発光ダイオードを挿入した鋳型の中に混合物を注入し、硬化させる方法などを使用することができる。混合物を注入する方法としては、ディスペンサーによる注入、トランスファー成形または射出成形などを例示することができる。また、その他の封止方法としては、混合物を発光ダイオード上に滴下、孔版印刷、スクリーン印刷またはマスクを媒介で塗布し、硬化させる方法、底部に発光ダイオードを配置したカップなどに混合物をディスペンサーなどによって注入し、硬化させる方法などが使用することができる。
【0078】
混合物は、必要に応じて、発光ダイオードをリード端子やパッケージに固定するダイボンド材や、発光ダイオード上のパッシベーション(passivation)膜またはパッケージ基板などに利用することができる。
【0079】
封止材の形状は、特に限定されず、例えば、砲弾型のレンズ形状、板状または薄膜状などで構成することができる。
【0080】
従来に公知の方法によって発光ダイオードの追加的な性能向上を図ることができる。性能向上の方法としては、例えば、発光ダイオードの背面に光の反射層または集光層を設置する方法、補色着色部を底部に形成する方法、主発光ピークより短波長の光を吸収する層を発光ダイオード上に設置する方法、発光ダイオードを封止した後、さらに硬質材料でモールディングする方法、発光ダイオードを貫通ホールに挿入して固定する方法、発光ダイオードをフリップチップ接続などによってリード部材などと接続して基板方向から光を取り出す方法などが挙げられる。
【0081】
光半導体、例えば、発光ダイオードは、例えば、液晶表示装置(LCD;Liquid Crystal Display)のバックライト、照明、各種センサー、プリンター、コピー機などの光源、車両用計器光源、信号灯、表示灯、表示装置、面状発光体の光源、ディスプレイ、装飾または各種ライトなどに効果的に適用することができる。
【発明の効果】
【0082】
例示的な硬化体は、例えば、LEDなどのような光半導体に適用される場合に、素子を長時間使用しても、輝度低下が最小化し、亀裂耐性に優れ、長期信頼性に優れた素子を提供することができる。硬化体は、加工性、作業性及び接着性などに優れ、白濁及び表面でのべたつきなどが誘発されない。また、硬化体は、高温耐熱性及びガスバリア性などに優れている。硬化体は、例えば、半導体素子の封止材や接着素材に適用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0083】
以下、実施例及び比較例を通じて上記混合物を詳しく説明するが、上記混合物の範囲が下記実施例によって制限されるものではない。
【0084】
以下で、符号Vi、Ph、Me及びEpは、それぞれ、ビニル基、フェニル基、メチル基及び3−グリシドキシプロピル基を示す。
実施例及び比較例で製造された硬化体の物性は、下記方式で評価した。
【0085】
1.モル比率評価方式
硬化体内に存在するエチレン基によって連結されているケイ素原子と上記エチレン基に存在する炭素原子のモル数(C)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)などは、公知の29Si NMR方式に従って測定した。29Si NMRの測定時のreference compoundは、CDClに溶解されたTMS(dilute Tetramethylsilane in CDCl)を使用し、化学的移動(chemical shift)を測定した。
【0086】
2.高温長期信頼性
ポリフタルアミド(PPA)またはポリシクロヘキシルフタルアミド(PCT)で製造されたLEDパッケージを使用して素子特性を評価する。具体的に、PPAまたはPCTカップ内に製造された混合物をディスペンシングし、各実施例または比較例で提示された条件で硬化させて、表面実装型LEDを製造する。引き続いて、製造されたLEDを85℃で維持した状態で50mAの電流を流しながら1000時間動作させた後、動作前の初期輝度に対して動作後の輝度の減少率を測定し、下記基準によって信頼性を評価する。
〈評価基準〉
A:輝度減少率が5%以下の場合
B:輝度減少率が5%超過且つ10%以下の場合
C:輝度減少率が10%を超過する場合
【0087】
3.耐熱衝撃性
LEDパッケージを−40℃で15分間維持した後、さらに100℃で15分維持することを1サイクルとして200サイクルを繰り返した後、20個の全体評価パッケージ数に対して未点灯パッケージの数を評価し、耐熱衝撃性を評価した。
【0088】
実施例1
下記化学式Aの平均単位を有し、重量平均分子量が約2300程度である脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサン125.5g及び下記化学式Bの化合物23.5gを配合し、Pt(0)の含量が2ppmになる量で触媒(Platinum(0)−1、3−divinyl−1、1、3、3−tetramethyldisiloxane)を配合し、混合物(硬化性組成物)を製造した。引き続いて、製造された混合物を140℃温度で1時間維持して硬化体を製造した。硬化体の硬化は、PPAコップ内に上記混合物をディスフェンシングして行った。硬化体は、ケイ素原子に結合されている3−グリシドキシプロピル基を含んでおり、上記3−グリシドキシプロピル基のモル数(E)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(E/Si)は、約0.01であることを確認した。また、上記硬化体は、エチレン基によって連結されているケイ素原子を含んでおり、上記エチレン基に存在する炭素原子のモル数(C)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)は、約0.23であることを確認した。また、硬化体に存在する全体アリール基のモル数(Ar)に対して全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(Ar/Si)は、約0.76であり、硬化体内の全体T単位のモル数(T)に対してケイ素原子のモル数(Si)は、約0.43であり、全体D単位のモル数(D)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(D/Si)は、約0.29であり、硬化体内の全体ビニル基のモル数(V)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(V/Si)は、0である。
[化学式A]
(ViMeSiO1/20.18(MeEpSiO2/20.02(MePhSiO2/20.27(PhSiO3/20.53
[化学式B]
(HMeSiO1/2(PhSiO2/2
【0089】
実施例2
下記化学式Cの平均単位を有し、重量平均分子量が約2550程度である脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサン123.2g及び上記化学式Bの化合物23.5gを配合し、Pt(0)の含量が2ppmになる量で触媒(Platinum(0)−1、3−divinyl−1、1、3、3−tetramethyldisiloxane)を配合し、混合物(硬化性組成物)を製造した。引き続いて、実施例1と同様に、PPAコップ内に上記混合物をディスフェンシングした後、混合物(硬化性組成物)を140℃で1時間維持し、硬化体を製造した。上記硬化体は、ケイ素原子に結合されている3−グリシドキシプロピル基を含んでおり、上記3−グリシドキシプロピル基のモル数(E)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(E/Si)は、約0.01であることを確認した。硬化体は、エチレン基によって連結されているケイ素原子を含んでおり、上記エチレン基に存在する炭素原子のモル数(C)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)は、約0.23である。また、硬化体に存在する全体アリール基のモル数(Ar)に対して全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(Ar/Si)は、約0.74であり、硬化体内の全体T単位のモル数(T)に対してケイ素原子のモル数(Si)は、約0.43であり、全体D単位のモル数(D)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(D/Si)は、約0.27であり、硬化体内の全体ビニル基のモル数(V)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(V/Si)は、0である。
[化学式C]
(ViMeSiO1/20.18(MeEpSiO2/20.02(MePhSiO2/20.24(PhSiO3/20.53(SiO4/20.03
【0090】
実施例3
下記化学式Dの平均単位を有し、重量平均分子量が約2300程度である脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサン127.4g及び上記化学式Bの化合物23.5gを配合し、Pt(0)の含量が2ppmになる量で触媒(Platinum(0)−1、3−divinyl−1、1、3、3−tetramethyldisiloxane)を配合し、混合物(硬化性組成物)を製造した。引き続いて、実施例1と同様に、PPAコップ内に上記混合物をディスフェンシングした後、混合物(硬化性組成物)を140℃で1時間維持し、硬化体を製造した。上記硬化体は、ケイ素原子に結合されている3−グリシドキシプロピル基を含んでおり、上記3−グリシドキシプロピル基のモル数(E)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(E/Si)は、約0.05であることを確認した。硬化体は、エチレン基によって連結されているケイ素原子を含んでおり、上記エチレン基に存在する炭素原子のモル数(C)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)は、約0.23である。また、硬化体に存在する全体アリール基のモル数(Ar)に対して全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(Ar/Si)は、約0.73であり、硬化体内の全体T単位のモル数(T)に対してケイ素原子のモル数(Si)は、約0.43であり、全体D単位のモル数(D)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(D/Si)は、約0.29であり、硬化体内の全体ビニル基のモル数(V)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(V/Si)は、0である。
[化学式D]
(ViMeSiO1/20.18(MeEpSiO2/20.07(MePhSiO2/20.22(PhSiO3/20.53
【0091】
実施例4
下記化学式Eの平均単位を有し、重量平均分子量が約2100程度である脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサン130.5g及び上記化学式Bの化合物23.5gを配合し、Pt(0)の含量が2ppmになる量で触媒(Platinum(0)−1、3−divinyl−1、1、3、3−tetramethyldisiloxane)を配合し、混合物(硬化性組成物)を製造した。引き続いて、製造された混合物をPCTコップにディスフェンシングし、140℃温度で1時間程度維持して硬化体を製造した。上記で混合物がディスフェンシングされるPCTコップは、混合物のディスフェンシング前に160℃で約30分間プレベークしたPCTコップを使用した。上記硬化体は、ケイ素原子に結合されている3−グリシドキシプロピル基を含んでおり、上記3−グリシドキシプロピル基のモル数(E)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(E/Si)は、約0.1であることを確認した。硬化体は、エチレン基によって連結されているケイ素原子を含んでおり、上記エチレン基に存在する炭素原子のモル数(C)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)は、約0.23である。また、硬化体に存在する全体アリール基のモル数(Ar)に対して全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(Ar/Si)は、約0.68であり、硬化体内の全体T単位のモル数(T)に対してケイ素原子のモル数(Si)は、約0.43であり、全体D単位のモル数(D)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(D/Si)は、約0.29であり、硬化体内の全体ビニル基のモル数(V)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(V/Si)は、0である。
[化学式E]
(ViMeSiO1/20.18(MeEpSiO2/20.15(MePhSiO2/20.14(PhSiO3/20.53
【0092】
比較例1
下記化学式Fの平均単位を有し、重量平均分子量が約2300程度である脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサン124.5g及び上記化学式Bの化合物23.5gを配合し、Pt(0)の含量が2ppmになる量で触媒(Platinum(0)−1、3−divinyl−1、1、3、3−tetramethyldisiloxane)を配合し、混合物(硬化性組成物)を製造した。引き続いて、実施例1と同様に、PPAコップ内に上記混合物をディスフェンシングした後、混合物(硬化性組成物)を140℃で1時間維持し、硬化体を製造した。上記硬化体は、ケイ素原子に結合されているエポキシ基は含まない。硬化体は、エチレン基によって連結されているケイ素原子を含んでおり、上記エチレン基に存在する炭素原子のモル数(C)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)は、約0.23である。また、硬化体に存在する全体アリール基のモル数(Ar)に対して全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(Ar/Si)は、約0.79であり、硬化体内の全体T単位のモル数(T)に対してケイ素原子のモル数(Si)は、約0.48であり、全体D単位のモル数(D)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(D/Si)は、約0.27であり、硬化体内の全体ビニル基のモル数(V)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(V/Si)は、0である。
[化学式F]
(ViMeSiO1/20.18(MePhSiO2/20.25(PhSiO3/20.57
【0093】
比較例2
下記化学式Gの平均単位を有する脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサン134.2g及び上記化学式Bの化合物19.6gを配合し、Pt(0)の含量が2ppmになる量で触媒(Platinum(0)−1、3−divinyl−1、1、3、3−tetramethyldisiloxane)を配合し、混合物(硬化性組成物)を製造した。引き続いて、実施例1と同様に、PPAコップ内に上記混合物をディスフェンシングした後、混合物(硬化性組成物)を140℃で1時間維持し、硬化体を製造した。上記硬化体は、ケイ素原子に結合されている3−グリシドキシプロピル基を含んでおり、上記3−グリシドキシプロピル基のモル数(E)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(E/Si)は、約0.17であることを確認した。硬化体は、エチレン基によって連結されているケイ素原子を含んでおり、上記エチレン基に存在する炭素原子のモル数(C)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)は、約0.20である。また、硬化体に存在する全体アリール基のモル数(Ar)に対して全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(Ar/Si)は、約0.65であり、硬化体内の全体T単位のモル数(T)に対してケイ素原子のモル数(Si)は、約0.43であり、全体D単位のモル数(D)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(D/Si)は、約0.35であり、硬化体内の全体ビニル基のモル数(V)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(V/Si)は、0である。
[化学式G]
(ViMeSiO1/20.15(MeEpSiO2/20.21(MePhSiO2/20.14(PhSiO3/20.50
【0094】
比較例3
下記化学式Hの平均単位を有し、重量平均分子量が約2100程度である脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサン130.5g及び上記化学式Bの化合物26.1gを配合し、Pt(0)の含量が2ppmになる量で触媒(Platinum(0)−1、3−divinyl−1、1、3、3−tetramethyldisiloxane)を配合し、混合物(硬化性組成物)を製造した。引き続いて、実施例1と同様に、PPAコップ内に上記混合物をディスフェンシングした後、混合物(硬化性組成物)を140℃で1時間維持し、硬化体を製造した。上記硬化体は、ケイ素原子に結合されている3−グリシドキシプロピル基を含んでおり、上記3−グリシドキシプロピル基のモル数(E)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(E/Si)は、約0.17であることを確認した。硬化体は、エチレン基によって連結されているケイ素原子を含んでおり、上記エチレン基に存在する炭素原子のモル数(C)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)は、約0.26である。また、硬化体に存在する全体アリール基のモル数(Ar)に対して全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(Ar/Si)は、約0.51であり、硬化体内の全体T単位のモル数(T)に対してケイ素原子のモル数(Si)は、約0.38であり、全体D単位のモル数(D)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(D/Si)は、約0.25であり、硬化体内の全体ビニル基のモル数(V)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(V/Si)は、0である。
[化学式H]
(ViMeSiO1/20.2(MeEpSiO2/20.22(MePhSiO2/2)0.1(PhSiO3/20.45(SiO4/20.03
【0095】
比較例4
下記化学式Iの平均単位を有し、重量平均分子量が約2100程度である脂肪族不飽和結合作用性ポリオルガノシロキサン130.5g及び上記化学式Bの化合物23.5gを配合し、Pt(0)の含量が2ppmになる量で触媒(Platinum(0)−1、3−divinyl−1、1、3、3−tetramethyldisiloxane)を配合し、混合物(硬化性組成物)を製造した。引き続いて、製造された混合物をPCTコップにディスフェンシングし、140℃温度で1時間程度維持して硬化体を製造した。上記で混合物がディスフェンシングされるPCTコップとしては、プレベーク処理をしないPCTコップを使用した。上記硬化体は、ケイ素原子に結合されている3−グリシドキシプロピル基を含まない。硬化体は、エチレン基によって連結されているケイ素原子を含んでおり、上記エチレン基に存在する炭素原子のモル数(C)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)は、約0.08である。また、硬化体に存在する全体アリール基のモル数(Ar)に対して全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(Ar/Si)は、約0.68であり、硬化体内の全体T単位のモル数(T)に対してケイ素原子のモル数(Si)は、約0.43であり、全体D単位のモル数(D)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(D/Si)は、約0.29であり、硬化体内の全体ビニル基のモル数(V)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(V/Si)は、0である。
[化学式I]
(ViMeSiO1/20.18(MePhSiO2/20.14(PhSiO3/20.53
【0096】
比較例5
実施例4のような方式でプレベーク処理したPCTコップを使用して、Pt(0)の含量が0.2ppmになる量で触媒(Platinum(0)−1、3−divinyl−1、1、3、3−tetramethyldisiloxane)を配合した混合物を使用したことを除いて、比較例4と同様の方式で硬化体を製造した。上記硬化体は、ケイ素原子に結合されている3−グリシドキシプロピル基を含まない。硬化体は、エチレン基によって連結されているケイ素原子を含んでおり、上記エチレン基に存在する炭素原子のモル数(C)と全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(C/Si)は、約0.13である。また、硬化体に存在する全体アリール基のモル数(Ar)に対して全体ケイ素原子のモル数(Si)の比率(Ar/Si)は、約0.68であり、硬化体内の全体T単位のモル数(T)に対してケイ素原子のモル数(Si)は、約0.43であり、全体D単位のモル数(D)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(D/Si)は、約0.29であり、硬化体内の全体ビニル基のモル数(V)に対してケイ素原子のモル数(Si)の比率(V/Si)は、0である。
【0097】
上記実施例及び比較例の硬化体に対して物性を測定した結果を下記表1に整理して記載した。
【0098】
【表1】